JP6229267B2 - ガス処理装置およびガス処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、一般的には、ガス処理装置およびガス処理方法に関し、より特定的には、有機溶剤を含む被処理ガスを処理する装置であって、吸着材を用いて被処理ガスに含まれる有機溶剤の吸着を行なう工程と、吸着材に吸着した有機溶剤の脱着を行なう工程とを並行に行なうことを可能とするガス処理装置、およびそのようなガス処理装置を用いて被処理ガスを処理する方法に関する。
従来のガス処理装置に関して、たとえば、特開昭51−38278号公報には、活性炭素繊維製シート状物を使用した有害物質の吸脱着を簡単かつ有効に行なうことを目的とした、有害物質吸脱着装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された有害物質吸脱着装置では、金属網上に活性炭素繊維製シートが重ね合わされ、円筒状に構成されている。清浄化されるべき有害物質含有空気が、シートの外側より円筒内に吸入され、シートを通過する。このとき、有害物質は、シートの活性炭素繊維によって吸着される。
また、実公平7−2028号公報(特許文献2)、実公平7−2029号公報(特許文献3)、実公平7−2030号公報(特許文献4)にも、各種のガス処理装置が開示されている。
特開昭51−38278号公報 実公平7−2028号公報 実公平7−2029号公報 実公平7−2030号公報
近年、有害大気汚染物質に対する排出濃度規制が強化されてきており、ガス処理装置からの排ガスの濃度を低減することが望まれている。
ガス処理装置は、1対の処理槽と、各処理槽に対して被処理ガスおよび脱着ガスをそれぞれ供給する被処理ガス供給部および脱着ガス供給部と、処理槽に被処理ガスを供給する吸着処理工程および処理槽に脱着ガスを供給する脱着処理工程を切り替える手段とを備えて構成される。処理槽は、被処理ガス供給部を通じて被処理ガスが供給される時、吸着槽として機能し、被処理ガスの有機溶剤を吸着材に吸着する吸着処理工程が実行される。また、処理槽は、脱着ガス供給部を通じて脱着ガスが供給される時、脱着槽として機能し、吸着材に吸着した有機溶剤を脱着ガスに脱着させる脱着処理工程が実行される。各処理槽に被処理ガスおよび脱着ガスが交互に供給されることにより、一対の処理槽において吸着処理工程および脱着処理工程を並行に実行しながら、被処理ガスの処理を進める。
このようなガス処理装置に用いられる吸着材の一例として、活性炭素繊維(以下、ACF(Activated Carbon Fiber)ともいう)が挙げられる。ACFは、低濃度の有機溶剤含有ガスから有機溶剤を吸着する機能に優れ、古くから吸着材として使用されており、たとえば、上記の特許文献に開示がある。
脱着処理工程により吸着材から有機溶剤を脱着した脱着ガスは、コンデンサで冷却され、さらにセパレータで回収溶剤として分離回収される。コンデンサおよび/またはセパレータには、加圧防止のために、コンデンサおよび/またはセパレータの気相部を被処理ガス供給部に配管で繋ぐなどの工夫が凝らされている。
しかしながら、このような構造を備えるガス処理装置では、脱着処理工程初期において、処理槽内に滞留する被処理ガスが脱着ガスによりコンデンサおよび/またはセパレータに押し出される。処理槽から押し出された被処理ガスは、さらに、コンデンサおよび/またはセパレータの気相部に滞留する、飽和蒸気圧に近い未濃縮の高濃度有機溶剤含有ガスを被処理ガス供給部に押し戻す。
このような現象が発生すると、吸着処理工程初期に処理槽に供給する被処理ガスの有機溶剤濃度が上昇してしまい、吸着材の吸着容量を余分に消費する問題が起こり得る。特に蒸気圧の高い有機溶剤の場合には、被処理ガス供給部に押し戻される戻りガス中の有機溶剤濃度が上昇し易いため、吸着材の吸着容量の余分な消費が顕著である。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、吸着材の余分な吸着容量の消費を抑えて、被処理ガスの高効率処理が可能なガス処理装置、およびこのようなガス処理装置を用いたガス処理方法を提供することである。
この発明の1つの局面に従ったガス処理装置は、有機溶剤を吸着可能な吸着材を有し、有機溶剤を含む被処理ガスと、吸着材から有機溶剤を脱着するための脱着ガスとが交互に供給される処理槽と、処理槽に接続され、被処理ガスを処理槽に供給する被処理ガス供給部と、被処理ガス供給部と連通される気相部を有し、処理槽において有機溶剤を脱着した脱着ガスから有機溶剤を回収する回収機構部と、脱着ガスが供給された処理槽から排出されるガスを、回収機構部および被処理ガス供給部のいずれか一方に選択的に導く切替手段と、切替手段の作動を制御する制御部とを備える。制御部は、処理槽への脱着ガスの供給が開始されると、処理槽から排出されるガスを被処理ガス供給部に導入し、所定時間が経過した後、処理槽から排出されるガスを回収機構部に導入するように、切替手段の作動を制御する。
この発明の別の局面に従ったガス処理装置は、有機溶剤を吸着可能な吸着材を有し、有機溶剤を含む被処理ガスと、吸着材から有機溶剤を脱着するための脱着ガスとが交互に供給される処理槽と、処理槽に接続され、被処理ガスを処理槽に供給する被処理ガス供給部と、被処理ガス供給部と連通される気相部を有し、処理槽において有機溶剤を脱着した脱着ガスから有機溶剤を回収する回収機構部と、脱着ガスが供給された処理槽から排出されるガスを、回収機構部および被処理ガス供給部のいずれか一方に選択的に導く切替手段とを備える。
このように構成されたガス処理装置によれば、脱着ガスが供給された処理槽から排出されるガスを被処理ガス供給部に導くことにより、ガスを回収機構部を介することなく被処理ガス供給部に戻す。これにより、処理槽に残留する被処理ガスが脱着ガスにより回収機構部に押し出されて、回収機構部の気相部から高濃度有機溶剤含有ガスが被処理ガス供給部に送られる現象を防止できる。このため、吸着材の余分な吸着容量の消費を抑えて、被処理ガスの高効率処理が可能なガス処理装置を実現することができる。
また好ましくは、ガス処理装置は、切替手段の作動を制御する制御部をさらに備える。制御部は、処理槽への脱着ガスの供給が開始されると、処理槽から排出されるガスを被処理ガス供給部に導入し、所定時間が経過した後、処理槽から排出されるガスを回収機構部に導入するように、切替手段の作動を制御する。
このように構成されたガス処理装置によれば、処理槽から排出されるガスの主成分が被処理ガスから有機溶剤を脱着した脱着ガスとなるタイミングを考慮して、処理槽から排出されるガスの導入先を、被処理ガス供給部から回収機構部に切り替えることができる。
また好ましくは、所定時間は、処理槽に供給される脱着ガスの容積が処理槽の容積とほぼ同じとなるまでの時間である。
処理槽に供給される脱着ガスの容積が処理槽の容積とほぼ同じとは、処理槽に供給される脱着ガスの容積が、処理槽の容積の±10%の範囲内にある場合をいう。
このように構成されたガス処理装置によれば、処理槽に供給される脱着ガスの容積が処理槽の容積とほぼ同じとなる時を、処理槽から排出されるガスの主成分が被処理ガスから有機溶剤を脱着した脱着ガスとなるタイミングと判断して、ガスの導入先を切り替えることができる。
また好ましくは、所定時間は、処理槽から排出されるガスが予め定められた特定温度に達するまでの時間である。
このように構成されたガス処理装置によれば、処理槽から排出されるガスが予め定められた特定温度に達する時を、処理槽から排出されるガスの主成分が被処理ガスから有機溶剤を脱着した脱着ガスとなるタイミングと判断して、ガスの導入先を切り替えることができる。
また好ましくは、吸着材は、活性炭素繊維である。このように構成されたガス処理装置によれば、吸着材としての活性炭素繊維の余分な吸着容量の消費を抑えて、被処理ガスの高効率処理が可能なガス処理装置を実現することができる。
この発明に従ったガス処理装置は、上述のいずれかに記載のガス処理装置を用いて、有機溶剤を含む被処理ガスを処理する方法である。ガス処理方法は、処理槽に被処理ガスを供給することにより、被処理ガスに含まれる有機溶剤を吸着材に吸着する工程と、被処理ガスに替わって処理槽に脱着ガスを供給することにより、吸着材から有機溶剤を脱着する工程とを備える。吸着材から有機溶剤を脱着する工程は、処理槽から排出されるガスを被処理ガス供給部を通じて処理槽に戻す工程と、そのガスを処理槽に戻す工程の後、処理槽から排出されるガスを回収機構部に導入する工程とを含む。
このように構成されたガス処理方法によれば、吸着材の余分な吸着容量の消費を抑えて、有機溶剤を含む被処理ガスを高効率に処理することができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、吸着材の余分な吸着容量の消費を抑えて、被処理ガスの高効率処理が可能なガス処理装置、およびこのようなガス処理装置を用いたガス処理方法を提供することができる。
この発明の実施の形態におけるガス処理装置を示す図である。 図1中のガス処理装置を用いたガス処理方法の工程を示す図である。 図1中のガス処理装置を用いたガス処理方法の別の工程を示す図である。 図1中のガス処理装置を用いたガス処理方法のさらに別の工程を示す図である。 実施例1,2および比較例1,2において、被処理ガスの平均上昇濃度および時間Tbを示す表である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態におけるガス処理装置を示す図である。図1を参照して、本実施の形態におけるガス処理装置100は、有機溶剤を含む被処理ガスを処理するための装置である。ガス処理装置100は、吸着材21を用いて被処理ガスに含まれる有機溶剤の吸着を行なう吸着処理工程と、吸着材21に吸着した有機溶剤の脱着を行なう脱着処理工程とを並行に行なう装置である。
ここでいう有機溶剤とは、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、O−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、フロン−112、フロン−113、HCFC、HFC、臭化プロピル、ヨウ化ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ビニル、プロピオン酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、炭酸ジエチル、蟻酸エチル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、アニソール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アリルアルコール、ペンタノール、ヘプタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、フェノール、O−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ホロン、アクリロニトリル、n−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、イソノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、テトラデカン、デカリン、ベンゼン、トルエン、m−キシレン、p−キシレン、o−キシレン、エチルベンゼン、1, 3, 5−トリメチルベンゼン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシド等を指す。
本実施の形態におけるガス処理装置100の構造について説明すると、ガス処理装置100は、処理槽20と、被処理ガス供給ライン26とを有する。処理槽20には、有機溶剤を吸着可能な吸着材21が収容されている。処理槽20は、吸着材21により被処理ガスXを吸着処理し、脱着ガスとしての脱着用蒸気(加熱蒸気)Wにより吸着材21に吸着した有機溶剤を脱着するための内部空間を形成する。
ガス処理装置100は、処理槽20として、処理槽20Aおよび処理槽20Bを備える2槽式のガス処理装置である。処理槽20Aおよび処理槽20Bは、互いに等しい容積を有する。
吸着材21は、処理槽20Aおよび処理槽20Bの各処理槽に、筒形状に配置されている。吸着材21は、円筒形状に配置されている。吸着材21の外側から内側に向けて被処理ガスが通過することにより、被処理ガスに含まれる有機溶剤を吸着材21に吸着する吸着処理工程が実施され、吸着材21の内側から外側に向けて脱着用蒸気Wが通過することにより、吸着材21に吸着した有機溶剤を脱着用蒸気Wに脱着する脱着処理工程が実施される。
処理槽20に収容される吸着材21には、ACFが用いられることが好ましい。ACFとしては、アクリロニトリル(PAN)系繊維、レーヨン系、石炭ピッチ系、フェノール樹脂系、石油ピッチ系、植物由来系などの原料繊維を、既存の方法にて処理して得られるものが用いられることが好ましい。ACFの比表面積が300〜3000m2/g,繊維直径が2〜30μm程度、繊維長さが0.5〜100mm程度、平均細孔直径が4〜30Å程度であることが好ましい。
被処理ガス供給ライン26は、流体が流通可能な管路を構成している。被処理ガス供給ライン26は、処理槽20に接続されており、被処理ガスXを処理槽20に供給する。被処理ガス供給ライン26は、処理槽20Aおよび処理槽20Bの各処理槽に接続されている。被処理ガス供給ライン26の経路上には、送風機としてのファン27が設けられている。ファン27の駆動に伴って、被処理ガスXが被処理ガス供給ライン26を流れて処理槽20に向けて供給される。
なお、被処理ガス供給ライン26の経路上には、ファン27に加えて、吸着材フィルタ、ガスクーラ、ガスヒータおよび除塵フィルタの少なくともいずれか1つが設けられてもよい。
ガス処理装置100は、脱着ガス供給部としての脱着用蒸気供給ライン31と、槽内ガス排出ライン41とをさらに有する。
脱着用蒸気供給ライン31は、流体が流通可能な管路を構成している。脱着用蒸気供給ライン31は、処理槽20に接続されており、脱着用蒸気Wを処理槽20に供給する。脱着用蒸気供給ライン31は、処理槽20Aおよび処理槽20Bの各処理槽に接続されている。槽内ガス排出ライン41は、流体が流通可能な管路を構成している。槽内ガス排出ライン41は、処理槽20に接続されており、処理槽20への脱着用蒸気の供給時に、その脱着用蒸気が供給された処理槽20から排出されるガス(以下、槽内ガスともいう)が流れる。槽内ガス排出ライン41は、処理槽20Aおよび処理槽20Bの各処理槽に接続されている。
ガス処理装置100は、バルブ32およびバルブ33と、自動上ダンパ22および自動上ダンパ23と、自動下ダンパ24および自動下ダンパ25とをさらに有する。これらのバルブ類および後述するバルブ42,44の開閉操作は、図示しない制御部により自動制御される。
バルブ32およびバルブ33は、処理槽20に供給される脱着用蒸気の流れを制御するためのバルブとして設けられている。バルブ32およびバルブ33は、脱着用蒸気供給ライン31の経路上に設けられている。バルブ32は、脱着用蒸気供給ライン31から処理槽20Aに供給される脱着用蒸気の流れを許容または規制するように設けられ、バルブ33は、脱着用蒸気供給ライン31から処理槽20Bに供給される脱着用蒸気の流れを許容または規制するように設けられている。
自動上ダンパ22および自動上ダンパ23は、処理槽20から排出される清浄空気の流れを制御するためのバルブとして設けられている。自動上ダンパ22および自動上ダンパ23は、筒形状を有する吸着材21の一方の開口端を開閉可能なように設けられている。自動上ダンパ22は、処理槽20Aから排出される清浄空気Zの流れを許容または規制するように設けられ、自動上ダンパ23は、処理槽20Bから排出される清浄空気Zの流れを許容または規制するように設けられている。
自動下ダンパ24および自動下ダンパ25は、処理槽20に供給される被処理ガスおよび処理槽20から排出される槽内ガスの流れを制御するバルブとして設けられている。自動下ダンパ24および自動下ダンパ25は、処理槽20に対する被処理ガス供給ライン26および槽内ガス排出ライン41の接続口を開閉可能なように設けられている。
自動下ダンパ24は、被処理ガス供給ライン26から処理槽20Aに供給される被処理ガスの流れを許容または規制し、処理槽20Aから槽内ガス排出ライン41に排出される槽内ガスの流れを許容または規制するように設けられている。被処理ガス供給ライン26から処理槽20Aへの被処理ガスの流れが許容される時、処理槽20Aから槽内ガス排出ライン41への槽内ガスの流れが規制され、被処理ガス供給ライン26から処理槽20Aへの被処理ガスの流れが規制される時、処理槽20Aから槽内ガス排出ライン41への槽内ガスの流れが許容される。
自動下ダンパ25は、被処理ガス供給ライン26から処理槽20Bに供給される被処理ガスの流れを許容または規制し、処理槽20Bから槽内ガス排出ライン41に排出される槽内ガスの流れを許容または規制するように設けられている。被処理ガス供給ライン26から処理槽20Bへの被処理ガスの流れが許容される時、処理槽20Bから槽内ガス排出ライン41への槽内ガスの流れが規制され、被処理ガス供給ライン26から処理槽20Bへの被処理ガスの流れが規制される時、処理槽20Bから槽内ガス排出ライン41への槽内ガスの流れが許容される。
なお、上記構成に限られず、処理槽20に供給される被処理ガスの流れを制御するためのバルブと、処理槽20から排出される槽内ガスの流れを制御するためのバルブとは、別々に設けられてもよい。
ガス処理装置100は、コンデンサ51およびセパレータ52と、戻りガスライン56と、バイパスライン43とをさらに有する。
コンデンサ51およびセパレータ52は、処理槽20において有機溶剤を脱着した脱着ガスから有機溶剤を回収するための回収機構部として設けられている。コンデンサ51およびセパレータ52は、槽内ガス排出ライン41の経路上に設けられている。セパレータ52は、コンデンサ51よりも、槽内ガス排出ライン41におけるガス流れの下流側に設けられている。
コンデンサ51は、タンク形状を有し、処理槽20において有機溶剤を脱着した脱着用蒸気を冷却する。セパレータ52は、コンデンサ51から送られてきた有機溶剤を含んだ凝縮水を、有機溶剤と水とに分離する。セパレータ52は、その内部に、液体が溜まる液相部54と、気体が溜まる気相部53とを有する。図示されていないが、コンデンサ51も、同様の液相部および気相部を有する。セパレータ52の液相部54からは、分離された有機溶剤が回収溶剤Yとして回収される。セパレータ52の気相部53およびコンデンサ51の気相部は、被処理ガス供給ライン26と連通されている。セパレータ52の気相部53およびコンデンサ51の気相部は、ファン27よりも被処理ガス供給ライン26におけるガス流れの上流側で、被処理ガス供給ライン26と連通されている。
なお、セパレータ52の気相部53およびコンデンサ51の気相部のいずれか一方が、被処理ガス供給ライン26と連通される構成としてもよい。
また、本実施の形態では、冷却機能を発揮するコンデンサと、分離機能を発揮するセパレータとを別々に設けたが、このような構成に限られず、冷却機能と分離機能とを兼ね備えた一体型の装置により、有機溶剤を脱着した脱着ガスから有機溶剤を回収する回収機構部を構成してもよい。
戻りガスライン56は、流体が流通可能な管路を形成している。戻りガスライン56は、セパレータ52の気相部53およびコンデンサ51の気相部から延び、被処理ガス供給ライン26に接続されている。戻りガスライン56は、ファン27よりも被処理ガス供給ライン26におけるガス流れの上流側で、被処理ガス供給ライン26に接続されている。セパレータ52の気相部53およびコンデンサ51の気相部は、戻りガスライン56を介して被処理ガス供給ライン26に連通されている。戻りガスライン56は、セパレータ52の気相部内およびコンデンサ51の気相部内のガスを、戻りガスとして被処理ガス供給ライン26に戻す。これにより、コンデンサ51およびセパレータ52内部の圧力が過度に高まることを防ぐ。
バイパスライン43は、流体が流通可能な管路を形成している。バイパスライン43は、処理槽20から槽内ガス排出ライン41に排出される槽内ガスを被処理ガス供給ライン26に導くように設けられている。バイパスライン43は、コンデンサ51およびセパレータ52よりも槽内ガス排出ライン41におけるガス流れの上流側で、槽内ガス排出ライン41から分岐し、戻りガスライン56の経路上に合流している。バイパスライン43が槽内ガス排出ライン41から分岐する位置には、分岐位置46が示されている。槽内ガス排出ライン41からバイパスライン43に流入した槽内ガスは、コンデンサ51およびセパレータ52を通過することなく、被処理ガス供給ライン26を流れる被処理ガスに合流する。
ガス処理装置100は、バルブ42およびバルブ44をさらに有する。バルブ42およびバルブ44は、処理槽20から槽内ガス排出ライン41に排出された槽内ガスを、コンデンサ51およびセパレータ52と、バイパスライン43とのいずれか一方に選択的に導く切替手段として設けられている。
バルブ44は、バイパスライン43の経路上に設けられている。バルブ44は、槽内ガス排出ライン41からバイパスライン43を通じて戻りガスライン56に向かう槽内ガスの流れを許容または規制するように設けられている。バルブ42は、槽内ガス排出ライン41の経路上に設けられている。バルブ42は、バイパスライン43が槽内ガス排出ライン41から分岐する分岐位置46よりも下流側に設けられている。バルブ42は、槽内ガス排出ライン41からコンデンサ51およびセパレータ52に向かう槽内ガスの流れを許容または規制するように設けられている。なお、バルブ42およびバルブ44に替わって、流路を二分化することが可能な三方弁が分岐位置46に設けられてもよい。
本実施の形態におけるガス処理装置100は、脱着処理工程初期の処理槽20内に滞留した被処理ガスを、未濃縮の高濃度有機溶剤含有ガスが滞留しているコンデンサ51およびセパレータ52を通過させずに、直接戻りガスライン56に送ることにより、大量の高濃度有機溶剤含有ガスが被処理ガス供給ライン26に送られる現象を防ぐものである。これにより、コンデンサ51およびセパレータ52から被処理ガス供給ライン26に戻される戻りガスの有機溶剤濃度が大幅に低減されるため、吸着処理工程において吸着材21の余分な吸着容量の消費を抑えて、被処理ガスの高効率な処理が可能となる。
続いて、本実施の形態におけるガス処理装置100を用いて、有機溶剤を含む被処理ガスを処理する方法について説明する。
図2から図4は、図1中のガス処理装置を用いたガス処理方法の工程を示す図である。図1および図2を参照して、処理槽20Aにおいて脱着処理工程を実施し、処理槽20Bにおいて吸着処理工程を実施する。図1中には、処理槽20Aにおける第1脱着処理工程が示され、図2中には、処理槽20Aにおける第2脱着処理工程が示されている。
なお、処理槽20Aに収容される吸着材21は、先に処理槽20Aで実施された吸着処理工程により既に有機溶剤を吸着した状態にある。
図1および図2中に示す工程では、バルブ32を開操作し、バルブ33を閉操作する。自動下ダンパ24を、処理槽20Aにおける被処理ガス供給ライン26の接続口が閉状態となり、処理槽20Aにおける槽内ガス排出ライン41の接続口が開状態となるように操作する。自動下ダンパ25を、処理槽20Bにおける被処理ガス供給ライン26の接続口が開状態となり、処理槽20Bにおける槽内ガス排出ライン41の接続口が閉状態となるように操作する。自動上ダンパ22を閉操作し、自動上ダンパ23を開操作する。
本工程では、吸着槽として機能する処理槽20Bにおいては、処理槽20Bに被処理ガス供給ライン26を通じて被処理ガスXを供給しつつ、吸着材21における有機溶剤の吸着によって得られた清浄空気Zを処理槽20の排気口を通じて系外に排出する。
一方、脱着槽として機能する処理槽20Aにおいては、処理槽20Aに脱着用蒸気供給ライン31を通じて脱着用蒸気を供給しつつ、処理槽20A内部のガスを槽内ガスとして槽内ガス排出ライン41を通じて排出する。
この際、図1中に示すように、まずバルブ44を開操作し、バルブ42を閉操作することによって、槽内ガス排出ライン41を流れる槽内ガスを、バイパスライン43および戻りガスライン56を通じて被処理ガス供給ライン26に導く(第1脱着処理工程)。次に、図2中に示すように、所定時間が経過した後、バルブ44を閉操作し、バルブ42を開操作することによって、槽内ガス排出ライン41を流れる槽内ガスをコンデンサ51およびセパレータ52に導く(第2脱着処理工程)。
脱着処理工程の初期である第1脱着処理工程では、処理槽20Aの内部に被処理ガスが滞留するため、脱着用蒸気に押し出されて処理槽20Aから排出される槽内ガスの主成分は、被処理ガスである。このとき、槽内ガス排出ライン41を流れる槽内ガスをバイパスライン43および戻りガスライン56を通じて被処理ガス供給ライン26に導くことによって、被処理ガスがコンデンサ51およびセパレータ52に向かうことを防ぐ。被処理ガス供給ライン26に導かれた被処理ガスは、被処理ガス供給ライン26を流れる被処理ガスと合流して、処理槽20Bに供給される。
脱着処理工程の開始から所定時間経過した後の第2脱着処理工程では、処理槽20Aへの脱着用蒸気の供給が進行しているため、処理槽20Aから排出される槽内ガスの主成分は、未濃縮蒸気および有機溶剤である。このとき、槽内ガス排出ライン41を流れる槽内ガスをコンデンサ51およびセパレータ52に導くことによって、コンデンサ51からセパレータ52に高濃度の有機溶剤を含んだ凝縮水が供給される。そして、セパレータ52において、凝縮水を有機溶剤と水とに分離し、回収溶剤Yを回収する。第2脱着処理工程の間、コンデンサ51の気相部およびセパレータ52の気相部53に滞留しているガスは、戻りガスライン56を通って被処理ガス供給ライン26に戻される。
本実施の形態では、上記の第1脱着処理工程から第2脱着処理工程への切り替えを、脱着処理工程の開始から処理槽20Aに供給された脱着用蒸気の容積が、処理槽20Aの容積にほぼ達した時点で行なうように自動制御する。この場合に、処理槽20Aに供給された脱着用蒸気の容積が処理槽20Aの容積の±10%の範囲となった時を、切り替えのタイミングと判断する。
脱着用蒸気の供給量が処理槽20Aの容積よりも少なすぎると、第2脱着処理工程の初期の段階で槽内ガスの主成分が被処理ガスとなる。この場合、第2脱着処理工程時に大量の高濃度有機溶剤含有ガスが戻りガスとして被処理ガス供給ライン26に送られる懸念が生じる。一方、脱着用蒸気の供給量が処理槽20Aの容積よりも多すぎる場合、第1脱着処理工程時に大量の脱着用蒸気が戻りガスとして被処理ガス供給ライン26に送られる懸念がある。そこで、脱着用蒸気供給ライン31上の適当な位置に流量計を設けるなどして、処理槽20への脱着用蒸気の供給量を検出し、その検出値に基づいて、第1脱着処理工程から第2脱着処理工程への切り替えのタイミングを決定する。
また、第1脱着処理工程から第2脱着処理工程への切り替えを、処理槽20Aから排出される槽内ガスが特定温度に達した時点で行なうように自動制御してもよい。ここでいう特定温度とは、槽内ガスの主成分が被処理ガスから未濃縮蒸気および有機溶剤に変わる瞬間の温度であり、被処理ガスの温度や有機溶剤含有ガスの種類に依存する。槽内ガスの主成分が被処理ガスから未濃縮蒸気および有機溶剤に変わる瞬間に、処理槽20Aから排出される槽内ガスの温度は上昇する。好ましくは、40〜120℃、より好ましくは、60〜100℃の間の一点で切り替えが自動制御される。
本変形例では、バイパスライン43が槽内ガス排出ライン41から分岐する分岐位置46に温度計を設けるなどして、処理槽20Aから槽内ガス排出ライン41に排出される槽内ガスの温度を検出し、その検出値に基づいて、第1脱着処理工程から第2脱着処理工程への切り替えのタイミングを決定する。
図3および図4を参照して、次に、処理槽20Bにおいて脱着処理工程を実施し、処理槽20Aにおいて吸着処理工程を実施する。図3中には、処理槽20Bにおける第1脱着処理工程が示され、図4中には、処理槽20Bにおける第2脱着処理工程が示されている。
図3および図4中に示す工程では、バルブ32を閉操作し、バルブ33を開操作する。自動下ダンパ24を、処理槽20Aにおける被処理ガス供給ライン26の接続口が開状態となり、処理槽20Aにおける槽内ガス排出ライン41の接続口が閉状態となるように操作する。自動下ダンパ25を、処理槽20Bにおける被処理ガス供給ライン26の接続口が閉状態となり、処理槽20Bにおける槽内ガス排出ライン41の接続口が開状態となるように操作する。自動上ダンパ22を開操作し、自動上ダンパ23を閉操作する。
本工程では、吸着槽として機能する処理槽20Aにおいては、処理槽20Aに被処理ガス供給ライン26を通じて被処理ガスXを供給しつつ、吸着材21における有機溶剤の吸着によって得られた清浄空気Zを処理槽20の排気口を通じて系外に排出する。
一方、脱着槽として機能する処理槽20Bにおいては、処理槽20Bに脱着用蒸気供給ライン31を通じて脱着用蒸気を供給しつつ、処理槽20B内部のガスを槽内ガスとして槽内ガス排出ライン41を通じて排出する。この際、上述の図1および図2中に示す工程と同様に、第1脱着処理工程(図3)と第2脱着処理工程(図4)とを順に実行する。
引き続き、図1および図2中に示す工程と、図3および図4中に示す工程とを交互に繰り返し実施することによって、有機溶剤を含む被処理ガスの処理を連続的に行なうことが可能になる。
本実施の形態では、脱着処理工程初期の処理槽20内に滞留した被処理ガスを主成分とする槽内ガスを、バイパスライン43および戻りガスライン56を通じて被処理ガス供給ライン26に送り出す。その後、未濃縮蒸気および有機溶剤を主成分とする槽内ガスを、コンデンサ51およびセパレータ52に送り出す。このような工程により、大量の高濃度有機溶剤含有ガスがコンデンサ51の気相部およびセパレータ52の気相部53から戻りガスライン56を通じて被処理ガス供給ライン26に流入する現象を防止できる。また、吸着材21に吸着された有機溶剤は、回収溶剤として従来のガス処理装置と同性能で回収することができる。さらに、処理槽20に供給される被処理ガスの有機溶剤が高濃度とならないため、吸着材21の劣化を効果的に防ぐことができる。
このように構成された、この発明の実施の形態におけるガス処理装置100およびガス処理方法によれば、戻りガスライン56を通じて被処理ガス供給ライン26に戻される戻りガスにおける有機溶剤の濃度が大幅に低減される。このため、吸着処理工程における吸着材21の吸着容量の余分な消費を抑え、被処理ガスの高効率処理が可能となる。これにより、吸着材21の重量削減による省スペース化が達成でき、さらに製造コストを安価に抑えることができる。また、吸着処理工程における吸着材21の余分な吸着容量の消費のない高効率処理が可能となるため、脱着用蒸気の使用量削減が可能となる。このため、ガス処理装置100のランニングコストを安価に抑えることができる。
続いて、本実施の形態におけるガス処理装置100およびガス処理方法によって奏される作用効果を確認するための実施例について説明する。
<実施例1>
本実施例では、有機溶剤として塩化メチレンを含む被処理ガスを用いた。吸着材21として、東洋紡製のACF「Kフィルター」(3.8kg)を用い、一回の脱着処理工程に必要な蒸気量を1.9kgとした。22000ppmの濃度で塩化メチレンを含む25℃の被処理ガスを2.7Nm/minの風量で、処理槽20Bに供給した。処理槽20の系外に排出されるガスの塩化メチレン濃度が1100ppmに達するまでの間、処理槽20Aで脱着処理工程を行なった。
以下、処理槽20の系外に排出されるガスの塩化メチレン濃度が1100ppmに達するまでの時間をTbと記す。Tb経過後、処理槽20Bの自動上ダンパ23および自動下ダンパ25により処理槽20Bへの被処理ガスの供給を停止し、次に、処理槽20Bの吸着材21内に脱着用蒸気を供給した。この処置と同時に、処理槽20Aの自動上ダンパ22および自動下ダンパ24を開放し、今度は処理槽20Aで吸着処理工程を行なった。このような吸着処理工程および脱着処理工程の操作を繰り返し7回実施した。この際、処理槽20Aおよび処理槽20Bの各処理槽における脱着処理工程では、脱着処理工程の開始から脱着用蒸気が処理槽20の容積分だけ供給される時点まで、バルブ42を閉操作し、バルブ44を開操作することにより第1脱着処理工程を実施し、その後、バルブ42を開操作し、バルブ44を閉操作することにより第2脱着処理工程を実施した。
<実施例2>
第1脱着処理工程から第2脱着処理工程への切り替えのタイミング以外は、実施例1と同様とした。本実施例では、処理槽20から槽内ガス排出ライン41に排出される槽内ガスの温度が、槽内ガス排出ライン41とバイパスライン43との分岐位置46で70℃に達する時点まで第1脱着処理工程を実施し、その後、第2脱着処理工程を実施した。
<比較例1>
本比較例では、図1中のガス処理装置100と比較して、バイパスライン43、バルブ42およびバルブ44が設けられておらず、処理槽20から槽内ガス排出ライン41に排出される槽内ガスが常にコンデンサ51およびセパレータ52に送られる装置を用いて、実施例1と同様のガス処理を行なった。
<比較例2>
基本的には比較例1と同様のガス処理を実施したが、本比較例では、戻りガスを別途回収して、一切被処理ガス供給ライン26に戻さないこととした。
図5は、実施例1,2および比較例1,2において、被処理ガスの平均上昇濃度および時間Tbを示す表である。
以上に説明した実施例1,2および比較例1,2において、処理槽20に供給される被処理ガスの濃度および系外に排出されるガスの濃度を、島津製作所製の総炭化水素計の測定器を用いて測定し、その結果を図5中の表に示した。
図5を参照して、実施例1,2と比較例1とを比較することにより、本実施例では、戻りガスによる被処理ガスの濃度の上昇が比較例1よりも約80%低減されていることが分かった。
また、実施例1,2では、比較例1よりも時間Tbが約1.2倍長かった。戻りガスに含まれる有機溶剤量を次式、(比較例2のTb−実施例1のTb)÷(比較例2のTb−比較例1のTb)×100で比較したところ、実施例1では、比較例1と比べて戻りガスに含まれる有機溶剤量が約22%まで低減されていることが分かった。
以上に説明したように、本実施の形態におけるガス処理装置100およびこれを用いたガス処理方法によれば、一度の脱着処理工程中に第1脱着処理工程および第2脱着処理工程を設けることによって、被処理ガスの有機溶剤濃度の上昇を抑制でき、吸着材の余分な吸着容量の消費を抑えられることを確認できた。
なお、実施例1と実施例2とを比較すると、被処理ガスの平均上昇濃度および時間Tbがほぼ同値となった。このため、第1脱着処理工程から第2脱着処理工程への切り替えのタイミングが脱着用蒸気の供給量による場合と槽内ガスの温度による場合とで、ほぼ同等の処理性能が得られる結果となった。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、有機溶剤を含む被処理ガスを処理する装置に適用される。
20 処理槽、21 吸着材、22,23 自動上ダンパ、24,25 自動下ダンパ、26 被処理ガス供給ライン、27 ファン、31 脱着用蒸気供給ライン、32,33,42,44 バルブ、41 槽内ガス排出ライン、43 バイパスライン、46 分岐位置、51 コンデンサ、52 セパレータ、53 気相部、54 液相部、56 戻りガスライン、100 ガス処理装置。

Claims (5)

  1. 有機溶剤を吸着可能な吸着材を有し、有機溶剤を含む被処理ガスと、前記吸着材から有機溶剤を脱着するための脱着ガスとが交互に供給される処理槽と、
    前記処理槽に接続され、被処理ガスを前記処理槽に供給する被処理ガス供給部と、
    前記被処理ガス供給部と連通される気相部を有し、前記処理槽において有機溶剤を脱着した脱着ガスから有機溶剤を回収する回収機構部と、
    脱着ガスが供給された前記処理槽から排出されるガスを、前記回収機構部および前記被処理ガス供給部のいずれか一方に選択的に導く切替手段と
    前記切替手段の作動を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記処理槽への脱着ガスの供給が開始されると、前記処理槽から排出されるガスを前記被処理ガス供給部に導入し、所定時間が経過した後、前記処理槽から排出されるガスを前記回収機構部に導入するように、前記切替手段の作動を制御する、ガス処理装置。
  2. 前記所定時間は、前記処理槽に供給される脱着ガスの容積が前記処理槽の容積とほぼ同じとなるまでの時間である、請求項に記載のガス処理装置。
  3. 前記所定時間は、前記処理槽から排出されるガスが予め定められた特定温度に達するまでの時間である、請求項に記載のガス処理装置。
  4. 前記吸着材は、活性炭素繊維である、請求項1からのいずれか1項に記載のガス処理装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載のガス処理装置を用いて、有機溶剤を含む被処理ガスを処理する方法であって、
    前記処理槽に被処理ガスを供給することにより、被処理ガスに含まれる有機溶剤を前記吸着材に吸着する工程と、
    被処理ガスに替わって前記処理槽に脱着ガスを供給することにより、前記吸着材から有機溶剤を脱着する工程とを備え、
    前記吸着材から有機溶剤を脱着する工程は、
    前記処理槽から排出されるガスを前記被処理ガス供給部を通じて前記処理槽に戻す工程と、
    前記ガスを処理槽に戻す工程の後、前記処理槽から排出されるガスを前記回収機構部に導入する工程とを含む、ガス処理方法。
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