JPWO2016092882A1 - ダブルパンケーキコイル位置出し部材、超電導電磁石装置の製造方法及び超電導電磁石装置 - Google Patents

ダブルパンケーキコイル位置出し部材、超電導電磁石装置の製造方法及び超電導電磁石装置 Download PDF

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Abstract

この超電導電磁石装置は、真空容器と、この真空容器内に収納され複数のダブルパンケーキコイルが積層されて構成されたコイル体と、コイル体の内径側に設けられたダブルパンケーキコイル位置出し部材と、を備えている。このダブルパンケーキコイル位置出し部材は、外周面に周方向に延びた複数の溝がコイル体の軸線の方向に沿って間隔を空けて形成されており、この溝に各絶縁スペーサの突出部が嵌入している。

Description

この発明は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)やNMR(Nuclear Magnetic Resonance)等の核磁気共鳴現象を利用して生体内部画像や物質の分子構造等を取得する分野で用いられる超電導電磁石装置のダブルパンケーキコイルの位置出しに用いられるダブルパンケーキコイル位置出し部材、このダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いて超電導電磁石装置を製造する超電導電磁石装置の製造方法、及び前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材が組み込まれた超電導電磁石装置に関する。
MRIやNMR等の核磁気共鳴現象を利用するような超電導電磁石装置は電磁石内部の撮像空間である磁石中心部において、数ppmオーダの高均一度磁界が要求される。しかし、超電導コイルの積層組立時に超電導コイルの位置誤差が生じると、数10〜数100ppmオーダで磁界が変動してしまう問題点がある。
そこで、この問題点を解消すべく、超電導コイル外周側の連結された外周壁円筒を、中央部の深いところほど内径を小さくして段差を設け、この段差により超電導コイルの軸線方向の位置出しをした超電導電磁石装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ボビンの筒部に複数のパンケーキコイルを外嵌し、複数のパンケーキコイルを積層した超電導電磁石装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−034525号公報 特開平06−151168号公報
上記特許文献1の超電導電磁石装置では、コイル外径が中央部になるに従って小さくする必要があり、また上記特許文献2の超電導電磁石装置では、複数のパンケーキコイルを軸線方向の一方から外嵌して積層しており、パンケーキコイル間に隙間を空けることができないことから、電磁石内部空間に高磁界均一度を得ることができる超電導電磁石装置の設計自由度が低いという問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、軸線の方向位置によるコイル体の外径の制限、及び軸線方向のダブルパンケーキコイルの位置の制限がなくダブルパンケーキコイルの配置が可能で、コイル体の組立時の位置誤差を低減し、磁石内部空間に高均一度磁界を得ることが可能とする、ダブルパンケーキコイル位置出し部材を得ることを目的とする。
また、このダブルパンーキコイル位置出し部材を用いて超電導電磁石装置を製造する、超電導電磁石装置の製造方法を得ることを目的とする。
さらに、このダブルパンケーキコイル位置出し部材が組み込まれた超電導電磁石装置を得ることを目的とする。
この発明に係るダブルパンケーキコイル位置出し部材は、
真空容器内に、複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体が収納された超電導電磁石装置における、前記ダブルパンケーキコイルの位置出しに用いるダブルパンケーキコイル位置出し部材であって、
各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
各前記絶縁スペーサは、内径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの内周面から径内側方向に突出した突出部を有し、かつ前記軸線の方向において前記第1のシングルパンケーキコイルの電流及び前記第2のシングルパンケーキコイルの電流の密度中心となる位置に配置され、
前記コイル体の内周面に面接触して、各前記絶縁スペーサの前記突出部に嵌入する、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて外周面に形成されている。
この発明に係るダブルパンケーキコイル位置出し部材は、
真空容器内に、複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体が収納された超電導電磁石装置における、前記ダブルパンケーキコイルの位置出しに用いるダブルパンケーキコイル位置出し部材であって、
各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
各前記絶縁スペーサは、外径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの外周面から径外側方向に突出した突出部を有し、かつ前記軸線の方向において前記第1のシングルパンケーキコイルの電流及び前記第2のシングルパンケーキコイルの電流の密度中心となる位置に配置され、
前記コイル体の外周面に面接触して、各前記絶縁スペーサの前記突出部に嵌入する、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて内周面に形成されている。
この発明に係る超電導電磁石装置の製造方法は、
ダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いて電導電磁石装置を製造する、電導電磁石装置の製造方法であって、
複数のダブルパンケーキコイルを軸線に沿って積層する工程と、
コイル体にダブルパンケーキコイル位置出し部材を面接触して各絶縁スペーサの突出部に溝を嵌入する工程と、を備えている。
この発明に係る超電導電磁石装置は、
真空容器と、
この真空容器内に収納され複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線の方向に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体と、
このコイル体の内径側に前記軸線に沿って延びて設けられた、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて外周面に形成されているダブルパンケーキコイル位置出し部材と、を備え、
各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
各前記絶縁スペーサは、内径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの内周面から径内側方向に突出した突出部を有し、
前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材は、前記溝に前記突出部が嵌入している。
この発明に係る超電導電磁石装置は、
真空容器と、
この真空容器内に収納され複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線の方向に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体と、
このコイル体の外径側に前記軸線に沿って延びて設けられた、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて内周面に形成されているダブルパンケーキコイル位置出し部材と、を備え、
各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
各前記絶縁スペーサは、外径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの外周面から径外側方向に突出した突出部を有し、
前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材は、前記溝に前記突出部が嵌入している。
この発明に係るダブルパンケーキコイル位置出し部材によれば、コイル体の周面に面接触して、各絶縁スペーサの突出部に嵌入する、複数の溝がダブルパンケーキコイル位置出し部材に形成されているので、複数のダブルパンケーキコイルの積層組立時には、このダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いることで、各ダブルパンケーキコイルの位置は、溝の位置で決定される。
従って、各ダブルパンケーキコイルの積層時の位置の誤差が低減され、これによりダブルパンケーキコイルの電流中心のずれを改善でき、超電導電磁石装置の製造時に磁石内部空間の磁界不均一性を低減することができ、シミングによる空間均一度の調整作業をなくし、または調整負荷を低減することも可能となる。
また、この発明に係る超電導電磁石装置の製造方法によれば、複数のダブルパンケーキコイルをこの軸線に沿って積層した後、コイル体にダブルパンケーキコイル位置出し部材を面接触して、各絶縁スペーサの突出部にダブルパンケーキコイル位置出し部材の溝を嵌入するので、各ダブルパンケーキコイルの積層作業時間を短縮でき、各ダブルパンケーキコイルは、簡単な作業で高い位置精度で積層される。
また、この発明に係る超電導電磁石装置によれば、コイル体の周面に面接触したダブルパンケーキコイル位置出し部材の溝には、各絶縁スペーサの突出部が嵌入しているので、各ダブルパンケーキコイルは、コイル体の製造工程において所定の位置で保持されるとともに長期にわたって固定され、これによりダブルパンケーキコイルの電流中心のずれを長期にわたって防止でき、磁石内部空間の磁界均一性を長期にわたって確保することができる。
超電導電磁石装置を示す正面図である。 図1の側断面図である。 超電導コイルの位置誤差と磁界均一度との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1の超電導電磁石装置のコイル体を示す正面図である。 図4のV−V線に沿った矢視断面図である。 この発明の実施の形態2の超電導電磁石装置のコイル体を示す要部側断面図である。 図6のコイル体の変形例を示す要部側断面図である。 この発明の実施の形態3の超電導電磁石装置のコイル体を示す正面図である。 この発明の実施の形態4の超電導電磁石装置のコイル体を示す正面図である。 図9のX−X線に沿った矢視断面図である。 この発明の実施の形態4の超電導電磁石装置からダブルパンケーキコイル位置出し部材を取り除いた場合の超電導電磁石装置のコイル体を示す正面図である。 図11のXII−XII線に沿った矢視断面図である。
以下、この発明の各実施の形態の超電導電磁石装置について図に基いて説明するが、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、従来のMRI用超電導電磁石装置1を示す正面図、図2は図1の側断面図である。
この超電導電磁石装置1は、中空円柱形状の極低温容器6の中に複数の超電導コイルにより構成されるコイル体4が封入されている。極低温容器6の中央部には、コイル体4の軸線5の方向に貫通した磁石内部空間7を有しており、この磁石内部空間7に断面画像を取得する被検体が入る。
極低温容器6の上部には冷凍機2が取付けられている。この冷凍機2は、極低温容器6を貫通した伝導冷却部材3を介してコイル体4に熱的に接続されている。
コイル体4を形成する超電導コイルは、抵抗のない超電導状態になるためには超電導コイルに用いられている超電導線の臨界温度以下に冷やす必要があり、冷凍機2からの冷熱が伝導冷却部材3を介してコイル体4に伝導し、コイル体4は、超電導線の臨界温度以下に冷却される。
なお、極低温容器6の内部は、外気からの熱侵入を少なくするため、真空状態にしている。
MRI用超電導電磁石装置1は、NMR現象により被検体内部の水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測することにより、被検体内部を水素原子核密度によって断面画像化する。
その際、被検体が入る磁石内部空間7には、撮像する空間において高強度であり、高安定であり、高均一度な磁界が必要である。臨床にて用いられているMRI装置の磁場強度は0.2T以上であり、現在のところ1.5Tの磁場強度が主流である。
1.5Tという高強度な磁界を発生させるため、磁石として大電流を通電することができる超電導コイルを用いた超電導電磁石が用いられる。
また、鮮明な画像を得るための撮像空間内の高均一度な磁界は、一般的に2ppm以下という高精度な空間磁界が求められている。
設計限界による磁界均一度の未達や、製造時のばらつきにより磁界均一度が悪くなった場合には、磁界不均一性を取り除くためにシムによる調整が行われる。
シム調整には積極的なシム調整と消極的なシム調整の2種類があり、積極的なシム調整は超電導電磁石装置に追加のコイルを配置し、その追加したコイルの電流値で撮像空間の磁界均一度を調整する。この追加するコイルは銅コイルであったり、超電導コイルであったりする。
消極的なシム調整は磁石内部空間7の外壁部等によい磁気的性質を有する鉄片や超電導片を配置し、電磁石によって磁化されて自身の磁場を作り出す。この磁場を利用し、撮像空間内の磁界均一度を調整する。
どちらのシム調整の方法であっても、追加のコイルや鉄片等が必要であり、またシム調整作業も必要であることから、製造コストを増加させてしまう。
そのため、2ppm以下の磁界均一度を有するコイル体4の設計および超電導電磁石製造時のばらつきを低減させる製造方法が求められている。
製造時のばらつきによる磁界均一度の悪化の例を図3に示す。
図3はコイル体4を形成する超電導コイルの1つのコイルにおいて、軸線5の方向に位置誤差があった場合の磁界不均一度を計算した例である。
このケースでは超電導コイルが位置誤差なしの時は空間均一度が2ppm以下を満足しているが、超電導コイルに0.5mmの誤差が生じただけで、100ppm以上に空間均一度が悪化してしまっている。
このように超電導コイルの軸線5の方向の位置誤差が空間均一度に与える影響は大きく、超電導コイルを誤差をより小さくして組み立てる方法が必要である。
図4はこの発明の実施の形態1の超電導電磁石装置1のコイル体4を示す正面図、図5は図4中のV−V線に沿った矢視断面図であり、この超電導電磁石装置1は、軸線5の方向及び径方向の誤差をより小さくして各ダブルパンケーキコイル13が積層された例である。
この中空円柱状のコイル体4は、複数のダブルパンケーキコイル13が同一の間隔をあけて同一の軸線5上に配置されて構成されている。
各ダブルパンケーキコイル13は、同一の、軸線5と内径を有して高温超電導線材を巻回した、中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル11a及び第2のシングルパンケーキコイル11bと、第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bとの間に配置され、第1及び第2のシングルパンケーキイル11a,11bと同一の軸線5を有する、中空円板状の絶縁スペーサ12により構成されている。なお、隣接したダブルパンケーキコイル13同士は、同一の、軸線5及び内径を有しているものの、外径は異なる。
各絶縁スペーサ12は、その内径が第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内径よりも小さく、その内径側端部に全周にわたって第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bから径内側方向に突出した突出部12aを有している。
コイル体4の内径側には、周方向に沿って等分間隔であって軸線5の方向に沿ってコイル体4の全域にわたって延びた3個のダブルパンケーキコイル位置出し部材21が設けられている、
断面蒲鉾状の各ダブルパンケーキコイル位置出し部材21は、外周面に軸線5の方向に沿って120°の等分間隔であって、かつ周方向に全域にわたって延びた溝21aが形成されている。この溝21aを、絶縁スペーサ12の突出部12aに嵌入することで、各ダブルパンケーキコイル13は、軸線5の方向及び径方向に誤差をより小さくして位置決め、固定される。
なお、溝21aの深さは、突出部12aの高さよりも大きくなっている。
ダブルパンケーキコイル位置出し部材21は、例えばステレス鋼、またはガラスエポキシ樹脂で構成される。
ダブルパンケーキコイル13は、この電流中心31が絶縁スペーサ12の軸線5の方向において絶縁スペーサ12の中央にくるように作製されている。
ここで、ダブルパンケーキコイル13の電流中心31とは、第1のシングルパンケーキコイル11aの電流及び第2のシングルパンケーキコイル11bの電流の密度の中心となる位置であり、例えば第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bとが同一の幅である超電導線材を同一のターン巻かれたもので構成することにより、ダブルパンケーキコイル13の電流中心31は、絶縁スペーサ12の軸線5の方向において中央にある。
この実施の形態1の超電導電磁石装置1によれば、コイル体4内周面に面接触したダブルパンケーキコイル位置出し部材21の溝21aには、各絶縁スペーサ12の突出部12aが嵌入している。
このダブルパンケーキコイル位置出し部材21は、コイル体4の内周面に面接触して、各絶縁スペーサ12の突出部12aに嵌入する、周方向に延びた複数の溝21aが外周面に形成されているので、複数のダブルパンケーキコイル13の積層組立時には、このダブルパンケーキコイル位置出し部材21を用いることで、各ダブルパンケーキコイル13の位置は、溝21aの位置で決定される。
従って、各ダブルパンケーキコイル13の積層時の位置の誤差が低減され、これによりダブルパンケーキコイル13の電流中心31のずれを改善でき、超電導電磁石装置1の製造時に磁石内部空間7の磁界不均一性を低減することができ、シミングによる空間均一度の調整作業をなくし、または調整負荷を低減することも可能となる。
また、各ダブルパンケーキコイル13は、コイル体4の製造工程において所定の位置で保持されるとともに、長期にわたって固定され、これによりダブルパンケーキコイルの電流中心31のずれを長期にわたって防止でき、磁石内部空間7の磁界均一性を長期にわたって確保することができる。
また、この実施の形態1の超電導電磁石装置1では、複数のダブルパンケーキコイル13をこの軸線5に沿って積層した後、コイル体4にダブルパンケーキコイル13を面接触して、各絶縁スペーサ12の突出部12aにダブルパンケーキコイル位置出し部材21の溝21aを嵌入するので、各ダブルパンケーキコイル13は、短時間の簡単な作業で高い位置精度で積層される。
また、この実施の形態1の超電導電磁石装置1では、複数のダブルパンケーキコイル13を軸線5に沿って積層した後、3個のダブルパンケーキコイル位置出し部材21をドーナツ状のコイル体4の内側から面接触して周方向に沿って3等分間隔で配置されている。
従って、各ダブルパンケーキコイル13は、より確実に所定の位置に位置決め、固定される。
また、この実施の形態1の超電導電磁石装置1によれば、第1のシングルパンケーキコイル11a及び第2のシングルパンケーキコイル11bは、各内径が同一であり、溝21aは、突出部12aの高さよりも深い。
従って、各絶縁スペーサ12の突出部12aにダブルパンケーキコイル位置出し部材21の溝21aを嵌入した際には、ダブルコイルコイル位置出し部材21の外周面は必然的に第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内周面に面接触し、コイル体4の内周面は軸線5の方向の全域において均一となり、ダブルパンケーキコイル1の径方向の位置ずれによる磁石内部空間7の撮像空間の磁界均一度の悪化を防ぐことができる。
また、第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bを構成する超電導線材は、高温超電導線材であるので、シングルパンケーキコイル11a,11bを冷却すべき温度が高くなり、冷凍機2の能力を下げることができる。そのため、より安価な冷凍機2で超電導電磁石装置1を構成することが可能となり、製造コストを抑制することができる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2の超電導電磁石装置1の要部を示す側断面図である。
この実施の形態では、各ダブルパンケーキコイル13の軸線5の方向の一方の側面に、両側面が第1及び第2の絶縁板14a,14bで挟まれ、互いに接着された冷却板15が設けられている。第2のシングルパンケーキコイル11bは、第1の絶縁板14aと接着されている。
この冷却板15の径方向の外側端部は、第1及び第2の絶縁板14a,14bよりも径方向外側に突出しており、伝導冷却部材3と熱的に接続されている。
他の構成は実施の形態1の超電導電磁石装置1と同じである。
この実施の形態2の超電導電磁石装置1によれば、各ダブルパンケーキコイル13は、冷却板15を介して通じて冷凍機2からの冷熱が伝導されるので、効率良く冷却される。
なお、冷却板15の外側にも絶縁板14bを配置したが、絶縁板14bは省略してもよい。
また、図7に示すように、両側面が第1及び第2の絶縁板14a,14bで接着された冷却板15を各ダブルパンケーキコイル13の軸線5の方向の両側面にそれぞれ配置してもよい。
この超電導電磁石装置1のコイル体4では、各ダブルパンケーキコイル13はそれぞれ一対の冷却板15を介して伝導冷却部材3と熱的に接続されており、図6のものと比較してより各ダブルパンケーキコイル13は効率よく冷却される。
また、冷却板15は、ダブルパンケーキコイル13の軸線5の方向の側面の片面のみに配置するか、両面に配置するかをダブルパンケーキコイル13毎に変えてもよい。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3の超電導電磁石装置1のコイル体4を示す正面図である。
この実施の形態3の超電導電磁石装置1では、実施の形態1の内径側のダブルパンケーキコイル位置出し部材21に加えて外径側にもダブルパンケーキコイル位置出し部材22が配置されている。
この実施の形態の各第1のシングルパンケーキコイル11a及び各第2のシングルパンケーキコイル11bは、内径、外径がそれぞれ同一である。
コイル体4の構成要素である、絶縁スペーサ12は、その内径寸法が第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの外径寸法よりも小さく、その内径側端部に全周にわたって第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内周面から径内側方向に突出した突出部12aを有している。また、絶縁スペーサ12は、その外径寸法が第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの外径寸法よりも大きく、その外径側端部に全周にわたって第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内周面から径外側方向に突出した突出部12bを有している。
コイル体4の外径側には、コイル体4の内径側と同様に、周方向に沿って等分間隔であって軸線5に沿って延びた3個のダブルパンケーキコイル位置出し部材22が設けられている、
断面蒲鉾状のダブルパンケーキコイル位置出し部材22は、内周面に軸線5に沿って等分間隔であって周方向に延びた溝が形成されている。この溝を絶縁スペーサ12の突出部12bに嵌入することで、各ダブルパンケーキコイル13は、ダブルパンケーキコイル位置出し部材22により、位置出し、固定されている。
なお、溝の深さは、突出部12bの高さよりも大きくなっており、溝を突出部12bに嵌入した際には、第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの外周面がダブルパンケーキコイル位置出し部材22の内周面に面接触しているので、各第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの外径は必然的に同一となるようになっている。
他の構成は、実施の形態1の超電導電磁石装置1と同じである。
この実施の形態3の超電導電磁石装置1によれば、コイル体4の内径側及び外径側の両方にダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22を配置したことにより、実施の形態1のものと比較してより確実に各ダブルパンケーキコイル13の軸線5、及び径方向の位置ずれが防止され、磁石内部空間7の撮像空間の磁界均一度の悪化をより防ぐことができる。
また、この実施の形態3の超電導電磁石装置1についても、実施の形態2で記載した、冷却板15及び絶縁板14a、14bをダブルパンケーキコイル13の軸線5の方向の側面の片面もしくは両面側に配置してもよい。
実施の形態4.
図9は、この発明の実施の形態4の超電導電磁石装置1のコイル体4を示す正面図、図10は、図9のX-X線に沿った矢視断面図である。
この実施の形態では、ダブルパンケーキコイル13の構成要素である第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bの径方向の寸法が異なる。また、隣接したダブルパンケーキコイル13の、互いに対向した第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの径方向の寸法は同一である。
ダブルパンケーキコイル13の構成要素である中空円板状の絶縁スペース12の内径側には、第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内径面から内側に突出した突出部12aを有している。また、絶縁スペーサ12の突出部12aの一部には、第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内径面と同一面になるように切欠き部12cが形成されている。
第1のシングルパンケーキコイル11aと絶縁スペーサ12を介して対面した第2のシングルパンケーキコイル11bとは、切欠き部12cで第1の接続線材23aにより電気的に接続されている。隣接したダブルパンケーキコイル13は、径方向の寸法が同一の、第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bとが、ダブルパンケーキコイル13の外径面で第2の接続線材23bにより電気的に接続されている。
なお、第1及び第2の接続線材23a,23bは、超電導線が望ましいが、銅線等の超電導でない線材であってもよい。
他の構成は、実施の形態1の超電導電磁石装置1と同じである。
この実施の形態4の超電導電磁石装置1によれば、ダブルパンケーキコイル13の構成要素である第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bの径方向の寸法が異なる場合でも、絶縁スペーサ12の切欠き部12cで第1の接続部材23aを用いて接続することができるので、ダブルパンケーキコイル13の形状の設計自由度が高くなり、それだけ磁石内部空間7の撮像空間の磁界均一度の設計が容易となり、さらには超電導線材の使用量を削減することができる。
なお、第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bの径方向の寸法が異なるダブルパンケーキコイル13の電流中心位置31を絶縁スペーサ12の中央部にする方法として、例えば二つのシングルパンケーキコイルの幅を変化させ、シングルパンケーキコイル内の電流密度を変化させたり、コイルターン内に層間シート等を挿入し、巻数とコイル高さを調整したりすることにより、達成することが可能である。
なお、この発明の実施の形態1〜4の超電導電磁石装置1では、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22は、例えば、コイル体4に接着剤で固定されており、超電導電磁石装置1の構成要素であるが、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22をダブルパンケーキコイル13の積層組立時の治具として用いることもできる。
この場合には、ダブルパンケーキコイル13の積層後には、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22は、コイル体4から除かれる。
図11は、図9に示したダブルパンケーキコイル位置出し部材21が除かれた状態のコイル体4を示す正面図、図12は、図11のXII-XII線に沿った矢視断面図である。
治具として用いた場合には、このダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22は、コイル体4に面接触して、各絶縁スペーサ12の突出部12a,12bに嵌入する、周方向に延びた複数の溝21aが周面に形成されているので、複数のダブルパンケーキコイル13の積層組立時には、このダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いることで、各ダブルパンケーキコイル13の位置は、溝21aの位置で決定される。
従って、各ダブルパンケーキコイル13の積層時の位置の誤差が低減され、これによりダブルパンケーキコイル13の電流中心31のずれを防止でき、超電導電磁石装置1の製造時に磁石内部空間7の磁界不均一性を低減することができ、シミングによる空間均一度の調整作業をなくす、または調整負荷を低減することが可能となる。
また、各実施の形態1,2及び4の超電導電磁石装置1では、何れもコイル体4の内径側のみにダブルパンケーキコイル位置出し部材21が設けられていたが、コイル体4の外径側のみにダブルパンケーキコイル位置出し部材22が設けられたものであってもよい。
即ち、この場合の超電導電磁石装置1では、各ダブルパンケーキコイル13は、中空円板状の絶縁スペーサ12と、この絶縁スペーサ12の軸線5の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル11a及び第2のシングルパンケーキコイル11bと、を有し、絶縁スペーサ12、第1のシングルパンケーキコイル11a及び第2のシングルパンケーキコイル11bは、それぞれ軸線5が一致し、各絶縁スペーサ12は、外径側端部に、第1のシングルパンケーキコイル11a及び第2のシングルパンケーキコイル11bの外周面から径外側方向に突出した突出部12bを有しており、ダブルパンケーキコイル位置出し部材22は、コイル体4の外周面に面接触しているとともに、各絶縁スペーサ12の突出部12bが嵌入した、周方向に延びた複数の溝が内周面に形成されている。
また、各実施の形態1〜4の超電導電磁石装置1では、ダブルパンケーキコイル13間に隙間があるが、隙間は必ずしもなければならないことはなく、例えば隙間に絶縁板を挿入し、接着していてもよいし、エポキシ剤などの充填剤を挿入し、隙間を埋めていてもよい。
また、軸線5の方向のダブルパンケーキコイル13側面全てに絶縁板を配置し、その隣接した絶縁板間を充填剤で埋めてもよい。
また、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22を4個以上でもよい。
また、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21,22を1個または2個であってもよい。
また、各実施の形態1〜4の超電導電磁石装置のコイル体4では、第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルの各内径は、同一であり、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21の外周面は、軸線5の方向に方向の全域において同一径であるが、これは一例である。
例えば、ダブルパンケーキコイルの内径が軸線の方向の中央部に向かうに従って段階的に径が大きくなるコイル体の場合には、この内径面に外周面が面接触するダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いればよい。
また、コイル体4の外径側に配置される、ダブルパンケーキコイル位置出し部材22についても、ダブルパンケーキコイル位置出し部材21と同様である。
例えば、コイル体の外周面が軸の方向に沿って凸凹形状の場合には、この外周面に内周面が面接触するダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いればよい。
1 超電導電磁石装置、2 冷凍機、3 伝導冷却部材、4 コイル体、5 コイル軸、6 極低温容器、7 磁石内部空間、11a 第1のシングルパンケーキコイル、11b 第2のシングルパンケーキコイル、12 絶縁スペーサ、12a,12b 突出部、12c 切欠き部、13 ダブルパンケーキコイル、14a 第1の絶縁板、14b 第2の絶縁板、15 冷却板、21,22 ダブルパンケーキコイル位置出し部材、21a 溝、23a 第1の接続線材、23b 第2の接続部材、31 電流中心。
ダブルパンケーキコイル13は、電流中心31が絶縁スペーサ12の軸線5の方向において絶縁スペーサ12の中央にくるように作製されている。
ここで、ダブルパンケーキコイル13の電流中心31とは、第1のシングルパンケーキコイル11aの電流及び第2のシングルパンケーキコイル11bの電流の密度の中心となる位置であり、例えば第1のシングルパンケーキコイル11aと第2のシングルパンケーキコイル11bとが同一の幅である超電導線材を同一のターン巻かれたもので構成することにより、ダブルパンケーキコイル13の電流中心31は、絶縁スペーサ12の軸線5の方向において中央にある。
また、この実施の形態1の超電導電磁石装置1では、複数のダブルパンケーキコイル13をこの軸線5に沿って積層した後、ダブルパンケーキコイル13の第1のシングルパンケーキコイル11a及び第2のシングルパンケーキコイル11bにダブルパンケーキコイル位置出し部材21を面接触して、各絶縁スペーサ12の突出部12aにダブルパンケーキコイル位置出し部材21の溝21aを嵌入するので、各ダブルパンケーキコイル13は、短時間の簡単な作業で高い位置精度で積層される。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3の超電導電磁石装置1のコイル体4を示す正面図である。
この実施の形態3の超電導電磁石装置1では、実施の形態1の内径側のダブルパンケーキコイル位置出し部材21に加えて外径側にもダブルパンケーキコイル位置出し部材22が配置されている。
この実施の形態の各第1のシングルパンケーキコイル11a及び各第2のシングルパンケーキコイル11bは、内径、外径がそれぞれ同一である。
コイル体4の構成要素である、絶縁スペーサ12は、その内径寸法が第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内径寸法よりも小さく、その内径側端部に全周にわたって第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内周面から径内側方向に突出した突出部12aを有している。また、絶縁スペーサ12は、その外径寸法が第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの外径寸法よりも大きく、その外径側端部に全周にわたって第1及び第2のシングルパンケーキコイル11a,11bの内周面から径外側方向に突出した突出部12bを有している。

Claims (12)

  1. 真空容器内に、複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体が収納された超電導電磁石装置における、前記ダブルパンケーキコイルの位置出しに用いるダブルパンケーキコイル位置出し部材であって、
    各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
    前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
    各前記絶縁スペーサは、内径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの内周面から径内側方向に突出した突出部を有し、かつ前記軸線の方向において前記第1のシングルパンケーキコイルの電流及び前記第2のシングルパンケーキコイルの電流の密度中心となる位置に配置され、
    前記コイル体の内周面に面接触して、各前記絶縁スペーサの前記突出部に嵌入する、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて外周面に形成されているダブルパンケーキコイル位置出し部材。
  2. 真空容器内に、複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体が収納された超電導電磁石装置における、前記ダブルパンケーキコイルの位置出しに用いるダブルパンケーキコイル位置出し部材であって、
    各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
    前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
    各前記絶縁スペーサは、外径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの外周面から径外側方向に突出した突出部を有し、かつ前記軸線の方向において前記第1のシングルパンケーキコイルの電流及び前記第2のシングルパンケーキコイルの電流の密度中心となる位置に配置され、
    前記コイル体の外周面に面接触して、各前記絶縁スペーサの前記突出部に嵌入する、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて内周面に形成されているダブルパンケーキコイル位置出し部材。
  3. 請求項1または2に記載のダブルパンケーキコイル位置出し部材を用いて前記超電導電磁石装置を製造する、超電導電磁石装置の製造方法であって、
    複数の前記ダブルパンケーキコイルを前記軸線に沿って積層する工程と、
    前記コイル体に前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材を面接触して各前記絶縁スペーサの前記突出部に前記溝を嵌入する工程と、を備えた超電導電磁石装置の製造方法。
  4. 真空容器と、
    この真空容器内に収納され複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線の方向に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体と、
    このコイル体の内径側に前記軸線に沿って延びて設けられた、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて外周面に形成されているダブルパンケーキコイル位置出し部材と、を備え、
    各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
    前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
    各前記絶縁スペーサは、内径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの内周面から径内側方向に突出した突出部を有し、
    前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材は、前記溝に前記突出部が嵌入している超電導電磁石装置。
  5. 前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、各内径が同一であり、
    前記溝は、前記突出部の高さよりも深い請求項4に記載の超電導電磁石装置。
  6. 真空容器と、
    この真空容器内に収納され複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線の方向に沿って積層されて構成された中空円柱形状のコイル体と、
    このコイル体の外径側に前記軸線に沿って延びて設けられた、周方向に延びた複数の溝が前記軸線の方向に沿って間隔を空けて内周面に形成されているダブルパンケーキコイル位置出し部材と、を備え、
    各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
    前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
    各前記絶縁スペーサは、外径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの外周面から径外側方向に突出した突出部を有し、
    前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材は、前記溝に前記突出部が嵌入している超電導電磁石装置。
  7. 前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、各外径が同一であり、
    前記溝は、前記突出部の高さよりも深い請求項6に記載の超電導電磁石装置。
  8. 前記ダブルパンケーキコイルの前記軸線の方向の少なくとも片側側面に、絶縁板を介して前記ダブルパンケーキコイルを冷却するための中空円板状の冷却板が設けられている請求項4〜7の何れか1項に記載の超電導電磁石装置。
  9. 前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材は、前記コイル体の周方向に沿って間隔を空けて複数配置されている請求項4〜8の何れか1項に記載の超電導電磁石装置。
  10. 前記絶縁スペーサの前記突出部は、周方向において隣接した前記ダブルパンケーキコイル位置出し部材間に切欠き部を有している請求項9項に記載の超電導電磁石装置。
  11. 真空容器と、
    この真空容器内に収納され複数のダブルパンケーキコイルがこの軸線の方向に沿って積層されて構成された中空円柱形上のコイル体と、を備え、
    各前記ダブルパンケーキコイルは、中空円板状の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサの前記軸線の方向の両側に設けられた中空円板状の第1のシングルパンケーキコイル及び第2のシングルパンケーキコイルと、を有し、
    前記絶縁スペーサ、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルは、それぞれ前記軸線が一致し、
    各前記絶縁スペーサは、内径側端部に、前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキコイルのそれぞれの内周面から径内側方向に突出した突出部を有している超電導電磁石装置。
  12. 前記第1のシングルパンケーキコイル及び前記第2のシングルパンケーキは、高温超電導線材で構成されている請求項4〜11の何れか1項に記載の超電導電磁石装置。
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