JPWO2016084752A1 - 採光シート及び採光積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 季節や時刻による太陽の高度差に対応し、室内全体を明るく、且つ、不自然に暗くなる時間帯を持たせないで、より高い快適性を在室者に与える採光シート及び採光積層体を提供する。【解決手段】 採光シート1は、一方の面側に複数の溝が形成され、光を透過する光透過部11と、光透過部11の前記複数の溝の内部に形成され、光透過部11よりも屈折率が低い光偏向部12と、を有し、光偏向部12は、上部となる側に第1上辺12aと第2上辺12bを有し、下部となる側に下辺12dを有し、第1上辺12aと第2上辺12bは、下に凸となるように接続されており、下辺12dが光透過部11の前記一方の面での法線となす角度は、1°以上6°以下であり、光偏向部12のピッチPに対する光偏向部12の法線の方向の長さDの比率は、2.5以上3.5以下であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、日光等の外光を採り入れるための採光シート及び採光積層体に関する。
いわゆる窓ガラスにより、建物の内部に日光等の外光を採り入れて明るく快適な室内空間を形成することはよく知られている。しかし一方で当該窓ガラスに入射した外光をそのまま室内に採り入れると、まぶしさを感じる等の不具合を生じることもある。これに対して、直射日光を制御してより快適な態様で室内側に採り入れる技術がいくつか提案されている。
特許文献1及び2には、太陽光の直射(直達光)を抑制するとともに効率よく採光でき、室内側から室外側を見ることが可能な採光シートが開示されている。
特開2014−119737号公報 特開2014−119738号公報
本発明は、生産性と採光性能を両立させると共に、季節や時刻による太陽の高度差に対応し、室内全体を明るく、且つ、不自然に暗くなる時間帯を持たせないで、より高い快適性を在室者に与える採光シート及び採光積層体を提供する。
本発明にかかる採光シートは、
一方の面から他方の面に光を透過する光透過部と、
前記光透過部に形成された複数の溝の内部に前記光透過部よりも屈折率が低い光偏向部と、
を有し、
前記光偏向部は、前記光偏向部が並ぶ方向の一方側に第1辺と第2辺を有し、他方側に第3辺を有し、
前記第1辺と前記第2辺は、前記光透過部側から前記光偏向部の内側に向かって凸となるように接続されている
ことを特徴とする。
本発明にかかる採光シートは、
前記第3辺が前記光透過部の前記一方の面の法線となす角度は、1°以上6°以下であり、
前記光偏向部のピッチに対する前記光偏向部の前記法線の方向の長さの比率は、2.5以上3.5以下である
ことを特徴とする。
本発明にかかる採光シートは、
前記光透過部の前記一方の面での法線となす入射角が10°以上60°以下の光に対して前記光偏向部が反射する光のうち、最も強く反射する光の前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、1°以上35°以下である
ことを特徴とする。
本発明にかかる採光シートは、
前記第1辺の前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、10°以上12.5°以下であり、
前記第2辺の前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、−1.5°以上2.5°以下である
ことを特徴とする。
本発明にかかる採光積層体は、
光を透過するシート状の基材層と、
前記基材層の一方の面側に形成される前記採光シートと、
を備える
ことを特徴とする。
本発明にかかる採光積層体は、
前記基材層の他方の面側に形成されたハードコート層と、
前記採光シートの前記基材層とは反対の面側に形成された接着層と、
を備える
ことを特徴とする。
本発明の採光シート及び採光積層体によれば、生産性と採光性能を両立させると共に、季節や時刻による太陽の高度差に対応し、室内全体を明るく、且つ、不自然に暗くなる時間帯を持たせないで、より高い快適性を在室者に与えることが可能となる。
採光シート1の一部を拡大した図を示す。 本実施形態の跳ね上げる光を説明する図を示す。 本実施形態の採光シートの1つの光路例を示す。 本実施形態の採光シートの他の光路例を示す。 本実施形態の採光シートの光偏向部の変形例を示す。 本実施形態の採光積層体の層構成を模式的に示す。 本実施形態の採光積層体の1つの光路例を示す。 本実施形態の採光積層体の他の光路例を示す。 本実施形態の採光積層体の他の例の層構成を模式的に示す。 本実施形態の採光シートを合わせガラスに適用した例を模式的に示す。 本実施形態の採光積層体を合わせガラスに適用した例を模式的に示す。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、採光シート1の一部を拡大した図を示す。なお、図1の紙面左が室外側、紙面右が室内側、紙面上方が天側、紙面下方が地側となる。図2は、本実施形態の跳ね上げる光を説明する図を示す。
採光シート1は、光透過部11と、光偏向部12と、を有する。
光透過部11は、光を透過する部位であり、採光シート1のうち光透過部11が配置された部位における両面は略平行に形成されている。面は平滑であっても、非平滑であってもよい。平滑であればこれによって、採光シート1を通した景色が見やすくなる。また、特に室内側が非平滑であれば基材層との接触面積を増やし密着性を向上することが出来るし、出射光を散乱させ回折像が軽減する、また軽減や採光シート1を通した景色が見えにくくなりプライバシー性が向上する。光透過部11は光を散乱させることなく透過することが好ましい。これにより背面側の景色の見やすさが向上する。また、散乱により反射面への入射角が全反射角から外れることによる採光性能の低下を抑えることができる。ここに「光を散乱させることなく透過する」とは、意図的に散乱させる材料等を添加することなく形成された部位であることを意味し、材料中を光が透過するときに不可避的に散乱が生じることは許容される。
本実施形態では光透過部11は、図1に示す断面で2つの光偏向部12間において略台形の断面を有しており、室外側が短い上底、室内側が長い下底であり光偏向部12との界面を構成する辺が脚部となっている。ただし、脚部は後述する光偏向部12の形状に沿った形状となるので、必ずしも一直線ではない。
光透過部11を構成する材料としては、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の1つ以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
ここで光透過部11を構成する材料の屈折率は、原材料の汎用性から1.58以上1.61以下の範囲が好ましく、1.59以上1.60以下であることがより好ましい。屈折率がこれより低いと、十分な採光性能が得られない可能性がある。また、屈折率がこれより高いと、材料選定の観点から密着性、成型性に問題が生じる恐れがある。
光偏向部12は、隣り合う2つの光透過部11間に形成される部位である。すなわち、上記したように光透過部11はシート面に沿った方向に所定の間隔で並列され、光透過部11間には、所定の形状を有する凹部が形成されている。本実施形態における凹部は、後述する光偏向部12の断面形状に応じた断面形状を有する溝であり、ここに光偏向部12を構成する材料が充填されることにより光偏向部12が形成されている。従って光偏向部12は凹部に基づいた断面形状を具備している。
光偏向部12は、ここに照射された光を全反射して偏向可能に構成された層である。そのため、光偏向部12は光透過部11よりも屈折率が低い材料が充填されている。これによれば、光偏向部12と光透過部11との屈折率差、及びその界面に入射する光の角度の関係により、該入射した光が全反射条件を満たせばここでその光を全反射して偏向することができる。後で詳しく説明するが、偏向された光は、その向きが変わり、例えば天井に照射されるなどしてまぶしさを与える直達光でなくなることができる。光偏向部12を形成する材料の屈折率は原材料の汎用性から1.45以上1.51以下の範囲が好ましく、1.46以上1.49以下であることがより好ましい。
また、そのときにおける光透過部11と光偏向部12との屈折率差は、0.07以上が好ましく、0.1以上がより好ましい。
さらに、本実施形態では光偏向部12は次のような形状を備えている。
光偏向部12は、多角形状を有している。そのうち、上部となる側は2つの辺12a、12bが室内外方向に連続するように配置され下に凸になるように形成されている。すなわち、室外側に第1上辺12a、室内側に第2上辺12bが配置される。言い換えれば、光偏向部12が並ぶ方向の一方側に第1上辺12aと第2上辺12bを有し、他方側に下辺12dを有し、第1上辺12aと第2上辺12bは、光透過部11側から光偏向部12の内側に向かって凸となるように接続されている。なお、第1上辺12aは第1辺を構成し、第2上辺12bは第2辺を構成し、下辺12dは、第3辺を構成する。
これら第1上辺12a及び第2上辺12bは、図1に表された姿勢とされたとき、その傾斜角が水平面(採光シート1のシート面の法線)に対してそれぞれ異なる角度θU1及びθU2を具備している。ここで、θU1及びθU2は室外側(太陽側)に向けて上となるように傾斜し、θU1はθU2より大きな角度とされる。これにより、季節や時間により異なる太陽の高度を考慮し、太陽光を光透過部11と光偏向部12との界面で全反射して偏向することができる場面を拡大することができる。従って、角度θU1及び角度θU2もかかる観点から決められることが好ましい。
本実施形態では、迎角θINを10°以上60°以下に設定し、その時の各迎角θINにおける跳ね上げ角度θOUTのうち最も強く跳ね上げる光の角度が1°以上35°以下となるように採光シート1を形成する。跳ね上げ角度θOUTは、室外から入射した光が室内に跳ね上がる角度θOUTであって、以下の表1に示すように、室内の明るさの均一性を判定するものである。なお、跳ね上げる光の角度は、例えば測定機器として三次元変角分光測色システムGCMS−11(村上色彩)を用いる。そして、図2に示すように、方位角0°として入射角10°〜60°の任意の角度からサンプルに入射した入射光LINに対し、出射した0°〜70°の出射光LINの輝度を1°間隔で測定する。そして、輝度が最も大きい値の光を最も強く跳ね上げる光とする。
Figure 2016084752

ここで、○は室内全体が均一に明るくなっていると感じる場合、△は室内全体が明るくなっているが一部暗いと感じる場合、×は明るいと感じる部分が室内全体半分以下の場合を示す。
本実施形態では、第1上辺12aの角度θU1は10°以上12.5°以下、第2上辺12bの角度θU2は−1.5°以上2.5°以下とする。
このような角度に設定することによって、季節や時刻による太陽の高度差に対応し、室内への跳ね上げ角度θOUTのうち最も強く跳ね上げる光の角度を一定の範囲に保持することができ、室内全体を明るく、且つ、不自然に暗くなる時間帯を持たせないで、より高い快適性を在室者に与えることが可能となる。
第1上辺12aの角度θU1が10°より小さい場合、高入射角の光を跳ね上げることが困難となる。また、第1上辺12aの角度θU1が12.5°より大きい場合、40°付近に跳ね上げの弱い入射角が存在する。
第2上辺12bの角度θU2が−1.5°より小さい場合、金型の作製や成型時の離型性等の製造面で不具合が生じるおそれがある。また、第2上辺12bの角度θU2が2.5°より大きい場合、入射角10°以下の光を跳ね上げることが困難となる。
一方、第1上辺12a及び第2上辺12bとは反対側となる下部となる側の下辺12dは、その傾斜角が水平面、すなわち透過部11の表面での法線に対してθDとされている。θDは、製造の観点から1°以上6°以下とすることが好ましい。
光偏向部12が並列されるピッチPは特に限定されないが、10μm以上200μm以下であることが好ましい。光偏向部12のピッチPが狭すぎると微細形状になるので製造の際に加工が困難になる。一方、光偏向部12のピッチPが広すぎると、金型で成形する際に材料の離型性が低下する傾向にある。
また、光偏向部12の断面のうち、室外側、すなわち光透過部11間の凹部の開口側)の大きさは特に限定されないが、5μm以上150μm以下であることが好ましい。この幅が狭すぎると微細形状になるので加工が困難になる。一方、この幅が広すぎると金型で成形する際に材料の離型性が低下する傾向にある。
光偏向部12の厚さ方向の長さ(図1の紙面左右方向)は特に限定されないが、10μm以上200μm以下であることが好ましい。これが短すぎると、光偏向部25の加工自体が困難になる虞がある。一方、これが長すぎると光偏向部25を形成するための金型の製造、及び金型からの材料の離型性が低下し、生産性が悪くなるおそれがある。
また、光偏向部12のピッチPに対する透過部11の表面での法線方向の長さである光偏向部12のアスペクト比Raは、2.5以上3.5以下であることが好ましい。このようなアスペクト比Raとすることによって、生産性と最高性能を両立することが可能となる。
以上説明した採光シート1の主要な光路について説明する。なお、説明に必要な光路例は概念的なものであり、屈折、反射の程度等を厳密に表したものではない。
図3は、本実施形態の採光シート1の1つの光路例を示す。
図3に示す光LS1はそのときの太陽高度に基づいて入射角(水平面からなす角)θIN1で採光シート1に照射される。採光シート1に入射した光LS1は、光透過部11内に屈折して入射する。光透過部11を透過した光LS1は、光透過部11と光偏向部12との界面のうち第2上辺12bに達する。このとき、全反射臨界角以上であれば図3のように界面で全反射する。これにより太陽光が偏向されて、室内奥まで光を採光し、また、まぶしさの原因となる直達光を抑制することが可能となる。
図4は、本実施形態の採光シート1の他の光路例を示す。
図4に示す光LS2はそのときの太陽高度に基づいて入射角(水平面からなす角)θIN2で採光シート1に照射される。採光シートに入射した光LS2は、光透過部11内に屈折して入射する。光透過部11を透過した光LS2は、光透過部11と光偏向部12との界面のうち第1上辺12aに達する。このとき、全反射臨界角以上であれば図4のように界面で全反射する。第1上辺12aで全反射した光LS1は、再び光透過部11を透過し、光透過部11と光偏向部12との界面のうち第2上辺12bに達する。このとき、全反射臨界角以上であれば図3のように界面で全反射する。これにより太陽光が偏向されて、室内奥まで光を採光し、また、まぶしさの原因となる直達光を抑制することが可能となる。
すなわち、図4に示す例では光透過部11と光偏向部12との界面の第1上辺12aと第2上辺12bで2回太陽光を全反射して偏向し、まぶしさの原因となる直達光を防止している。
以上からわかるように、採光シート1によれば、第1上辺12aの傾斜角θU1と第2上辺12bの傾斜角θU2がθU1>θU2の関係を有していれば、光LS1、LS2のように進行角が異なる太陽光の少なくとも一部を全反射で偏向させて室内側に提供することができ、太陽光の室内への入射量を大きく減じることなく、かつ、少なくとも一部の直達光(いわゆる直射日光)をなくすことが可能となる。これにより明るく、快適な室内空間を形成することができる。
図5は、本実施形態の採光シート1の光偏向部の変形例を示す。
図5に示す例では、光偏向部12のうち、光透過部11間に形成される溝の開口側辺12f(本実施形態では室外側に面する辺)が窪んだ形状に形成されている。
また、全反射した光を散乱させる観点から光偏向部12と光透過部11との界面を微小な凹凸が無数に形成された面であるマット面としてもよい。
なお、本実施形態では下辺12d側を一直線としたが、下部となる側の辺の形態はこれに限られることなく、上部となる側の辺と同様に複数の角度からなる辺で形成してもよい。
次に、本実施形態の採光シート1を用いた採光積層体2をパネル3に貼合した例について説明する。
図6は、本実施形態の採光積層体2の層構成を模式的に示す。
図6では採光積層体2のパネル面が鉛直になる姿勢で表されており、図6の紙面左が室外側、紙面右が室内側、紙面上方が天側、紙面下方が地側となる。
採光積層体2は、室内側からハードコート層21、基材層22、採光シート1、及び接着層23を備え、パネル3の室内側面に貼合される。以下、これらの各層について説明する。
パネル3は、ガラスパネルや樹脂パネル等、通常の建物や乗り物の窓等に用いられる透光性を有する板状の透光パネルである。従って、パネル3を構成する部材としては公知の板ガラスや樹脂板を用いることができる。
ハードコート層21は、表面保護を目的として、採光シート1のうちパネル3とは反対側の最表面に設けられる層である。ハードコート層21は透明な樹脂層として形成することができ、擦り傷、表面汚染に対する耐性の観点から、硬化性樹脂が硬化してなる樹脂硬化層として形成することが好ましい。
具体的には電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂等を要求性能に応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系等が挙げられる。例えば、アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーなどの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマー乃至は(メタ)アクリル酸エステルプレポリマーなどからなる。さらに3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
また、ハードコート層21には、耐汚染性向上の機能を追加してもよい。これは例えばシリコーン系化合物、フッ素系化合物などを添加することにより可能となる。さらにその他の機能として光散乱機能、帯電防止性向上、撥水性向上の機能を有するものとしてもよい。
光散乱機能付与のために層内に球状粒子を含むものを挙げることができる。球状粒子としては、シリカ、炭酸カルシウム、アクリル等の中空粒子や、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、アクリルビーズ、ウレタンビーズ等を用いることができる。これらの球状粒子を樹脂に適宜分散して形成することができる。球状粒子は層内で樹脂硬化層との屈折率差で光散乱機能を発現しても、頭出しして空気界面で光散乱機能を発現してもよい。可視域の光を効率良く拡散させるために、球状粒子の直径を200nm〜50μmの範囲のものを主に用いることが好ましい。
帯電防止性向上のために用いることができる材料としては、電子伝導タイプではPEDOT−PSS(PEDOT(Poly(3,4−ethylenedioxythiophene);3,4−エチレンジオキシチオフェンポリマー)とPSS(poly(styrenesulfonate);スチレンスルホン酸ポリマー)とを共存)などが挙げられ、イオン導電タイプではリチウム塩系材料等が挙げられる。
また、撥水性向上のために用いることができる材料としては、フッ素系化合物等が挙げられる。
基材層22は、採光シート1を形成するための基材となる層である。従って基材層22は、透光性を有するとともに採光シート1の変形を防止できるように支持する。かかる観点から、基材層22を構成する材料の具体例として例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等のうちの1つ以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
基材層22の厚さは特に限定されないが、25μm以上300μm以下であることが好ましい。基材層22の厚さがこの範囲を外れると、加工性に問題を生じる虞がある。例えば、基材層22が薄過ぎればしわが生じやすくなる。また、基材層22が厚過ぎれば、採光シート20を製造する工程のうち中間工程において巻き取りが困難になる。
基材層22の屈折率は、採光シート1の透過部11の屈折率と同じであってもよいし、異なっていてもよい。ただし両者間で屈折率差があるとその界面で光が偏向されてしまう可能性が高まるので、同じ材料であること、又は異なる材料であっても屈折率差が小さい、あるいは屈折率差がないことが好ましい。
基材層22は、その上に設けられる光偏向層12との密着性を向上させるために、所望により、片面または両面にコロナ放電処理、クロム酸化処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法などの酸化法や、サンドブラスト法、溶剤処理法などの凹凸化法といった、物理的または化学的表面処理を施すことができる。また、基材層22は、接着性の強化などのためのプライマー層を形成するなどの処理を施してもよい。プライマー層の形成に用いられる材料としては特に限定されず、アクリル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などが挙げられる。プライマー層の厚みは1〜30umが好ましく、1〜10umがより好ましい。基材層22の光偏向層形成側表面は平滑であってもよいし、上記サンドブラスト法、溶剤処理法などの凹凸化法といった物理的又は化学的表面処理、またはプライマー層中への球状粒子などの添加により非平滑であってもよい。
接着層23は、パネル3に採光シート1を接着するための層である。接着層23を構成する材料としては、パネル3に採光シート1を接着できるものであれば特に限定されず、公知の粘着剤、接着剤、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いることができる。より具体的な例としては、接着層23として、例えばアクリル系の粘着剤を用いることができ、さらに具体的にはアクリル系共重合体とイソシアネート化合物とを組み合わせた粘着剤を挙げることができる。ただし、接着層23を構成する材料は、採光シート1の性質上、透光性、耐候性に優れた材料によることが好ましい。
接着層23の厚さは特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。接着層23が薄過ぎるとパネル3と採光シート1との密着性が低下する虞がある。また、接着層23が厚過ぎると該接着層23の厚さを均一にすることが困難になる。
採光シート1には上記した各層のいずれかに、他の機能を付加させるための構成を備えてもよい。これには例えば、紫外線吸収剤、熱線吸収剤、又は近赤外線吸収剤を添加し、紫外線吸収機能、熱線吸収機能、又は近赤外線吸収機能を備えさせることが考えられる。
近赤外線吸収機能は、近赤外線吸収剤(近赤外線吸収色素)を上記した各層の1つ又は複数に添加したり、塗布したりすることにより向上させることができる。近赤外線吸収色素としては、800nm以上1100nm以下の波長領域を吸収するものを用いることが好ましい。該波長領域の近赤外線の透過率が20%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。一方で、近赤外線吸収色素は可視光領域、即ち、380nm以上780nm以下の波長領域で、十分な透過率を有することが好ましい。
紫外線吸収機能は、以下に例示する紫外線吸収剤を上記した各層の1つ又は複数に添加したり、塗布したりすることにより向上させることができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(TINUVIN P、TINUVIN P FL、TINUVIN 234、TINUVIN 326、TINUVIN 326 FL、TINUVIN 328、TINUVIN 329、TINUVIN 329 FL、全てBASFジャパン株式会社製)や、トリアジン系紫外線吸収剤(TINUVIN 1577 ED、BASFジャパン株式会社製)、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(CHIMASSORB 81、CHIMASSORB 81 FL、全てBASFジャパン株式会社製)、ベンゾエート系紫外線吸収剤(TINUVIN 120、BASFジャパン株式会社製)などが挙げられる。
熱線吸収機能は、以下に例示する熱線吸収剤を上記した各層の1つ又は複数に添加したり、塗布したりすることにより向上させることができる。熱線吸収剤としては、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)またはスズドープ酸化インジウム(ITO)、フタロシアニン化合物などの金属酸化物超微粒子などが挙げられる。
以上説明した採光積層体2は例えば次のように製造する。
採光積層体2のうち光偏向層12は金型ロールを用いる方法により形成することができる。すなわち、円筒状であるロールの外周面に光偏向層12の光透過部11を転写可能な凹凸が設けられた金型ロールを準備する。そして金型ロールとこれに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層22となる基材を挿入する。そして、基材22のうち一方の面と金型ロールとの間に光透過部11を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された凹凸の凹部内に光透過部11を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの凹凸の表面形状に沿ったものとなる。
ここで、光透過部11を構成する組成物としては、上記したものが好ましいが、さらに具体的な例は次の通りである。すなわち、光硬化型プレポリマー(P1)に、反応性希釈モノマー(M1)に、必要に応じて高屈折率材料(H1)、及び光重合開始剤(I1)を配合した光硬化型樹脂組成物を用いることができる。
上記光硬化型プレポリマー(P1)としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型等のエポキシアクリレート系、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等からなるウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等のプレポリマーを挙げることができる。
また、上記反応性希釈モノマー(M1)としては、例えば、ビニルピロリドン、2−フェノキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の反応性のモノマー、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の2官能以上のモノマー等を挙げることができる。
また、上記光重合開始剤(I1)としては、例えば、ヒドロキシベンゾイル化合物(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等)、ベンゾイルホルメート化合物(メチルベンゾイルホルメート等)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン等)、ベンゾフェノン(ベンゾフェノン等)、リン酸エステル化合物(1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等)、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。これらの中から、光硬化型樹脂組成物を硬化させるための照射装置及び光硬化型樹脂組成物の硬化性から任意に選択することができる。なお、光透過部11の着色防止の観点から好ましいのは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドである。
また、上記高屈折率材料(H1)としては、芳香族を含む材料が挙げられる。o−フェニルフェノールEO変性アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート等やカルド構造を有する材料が挙げられる。カルド構造を有する材料としては、大阪ガスケミカル社のオグソールEA−0200等が挙げられる。
これらの光硬化型プレポリマー(P1)、反応性希釈モノマー(M1)、高屈折率材料(H1)、及び光重合開始剤(I1)は、それぞれ、1種類で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
金型ロールと基材との間に挟まれ、ここに充填された光透過部11を構成する組成物に対し、基材側から光照射装置により光を照射する。これにより、光透過部11を構成する組成物を硬化させ、その形状を固定させることができる。そして、離型ロールにより金型ロールから基材層22及び成形された光透過部11を離型する。
次に、光透過部11の凹部に光偏向部12を構成する組成物を充填して硬化させることによって、光偏向部12を形成することができる。このようにして、基材層22上に光偏向層12を形成することが可能である。
このようにして形成された光偏向層12上に接着剤を積層して接着層23とし、基材層22にハードコート層21を接着剤等により貼り付ける、もしくはコーティングにより成膜する。成膜方法は公知の物が使用でき、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどが用いられる。なお、ハードコート層は光偏向層形成前に設けられていてもよい。これにより採光積層体2となる。
図7は、本実施形態の採光積層体2の1つの光路例を示す。
図7に示す光LS3はそのときの太陽高度に基づいて、パネル3に照射される。光LS3は、パネル3及び接着層23を透過し、入射角(水平面からなす角)θIN3で採光シート1に入射する。採光シート1に入射した光LS3は、光透過部11内に屈折して入射する。光透過部11を透過した光LS3は、光透過部11と光偏向部12との界面のうち第2上辺12bに達する。このとき、全反射臨界角以上であれば図6のように界面で全反射する。その後、基材層22及びハードコート層21を透過する。これにより太陽光が偏向されて、まぶしさの原因となる直達光を抑制することが可能となる。
図8は、本実施形態の採光積層体2の他の光路例を示す。
図8に示す光LS4はそのときの太陽高度に基づいて、パネル3に照射される。光LS4は、パネル3及び接着層23を透過し、入射角(水平面からなす角)θIN4で採光シート1に照射される。採光シートに入射した光LS4は、光透過部11内に屈折して入射する。光透過部11を透過した光LS4は、光透過部11と光偏向部12との界面のうち第1上辺12aに達する。このとき、全反射臨界角以上であれば図8のように界面で全反射する。第1上辺12aで全反射した光LS1は、再び光透過部11を透過し、光透過部11と光偏向部12との界面のうち第2上辺12bに達する。このとき、全反射臨界角以上であれば図7のように界面で全反射する。その後、基材層22及びハードコート層21を透過する。これにより太陽光が偏向されて、まぶしさの原因となる直達光を抑制することが可能となる。
すなわち、図8に示す例では光透過部11と光偏向部12との界面の第1上辺12aと第2上辺12bで2回太陽光を全反射して偏向し、まぶしさの原因となる直達光を防止している。
以上からわかるように、採光積層体2によれば、第1上辺12aの傾斜角θU1と第2上辺12bの傾斜角θU2がθU1>θU2の関係を有していれば、光LS1、LS2のように進行角が異なる太陽光の少なくとも一部を全反射で偏向させて室内側に提供することができ、太陽光の室内への入射量を大きく減じることなく、かつ、少なくとも一部の直達光(いわゆる直射日光)をなくすことが可能となる。これにより明るく、快適な室内空間を形成することができる。
図9は、本実施形態の採光積層体2の他の例の層構成を模式的に示す。なお、図9は、パネル面が鉛直になる姿勢で表されており、図9の紙面左が室外側、紙面右が室内側、紙面上方が天側、紙面下方が地側となる。
図9に示す採光積層体2は、図6に示した採光積層体2の接着層23を強粘着層23a、ベースフィルム23b、及び弱粘着層23cに分けて製作する。また、ハードコート層21の基材22とは反対側に保護フィルム24を設けてもよい。
強粘着層23aは、イソシアネート等の硬化剤を含むアクリル系の材料を使用することが好ましい。弱粘着層23cは、イソシアネート等の硬化剤及びUV吸収材を含むアクリル系の材料を使用することが好ましい。ベースフィルム23bは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等でよい。
接着層23を強粘着層23a、ベースフィルム23b、及び中粘着層23cに分けることによって、パネル3から採光積層体2を剥がす際に、パネル3に採光積層体2の一部が貼り付いたまま残ることを抑制することが可能となる。
保護フィルム24は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等でよい。
図10は、本実施形態の採光シート1を合わせガラスGに適用した例を模式的に示す。なお、図10は、ガラス面が鉛直になる姿勢で表されており、図10の紙面左が室外側、紙面右が室内側、紙面上方が天側、紙面下方が地側となる。
図10に示す合わせガラスGは、図1に示した採光シート1を2枚のガラスGの間に設置して構成する。このように、採光シート1を合わせガラスGに適用することで、生産性と採光性能を両立させたガラスGとすることが可能となる。
図11は、本実施形態の採光積層体2を合わせガラスGに適用した例を模式的に示す。なお、図11は、ガラス面が鉛直になる姿勢で表されており、図11の紙面左が室外側、紙面右が室内側、紙面上方が天側、紙面下方が地側となる。
図11に示すように、合わせガラスGに、図6に示したような採光積層体2を適用してもよい。
図11に示す合わせガラスGは、2枚のガラスGの間に採光積層体2を設置する。採光積層体2の層構成は、図1に示した採光シート1に加えて、図6に示した基材槽22、及びハードコート層21、さらに保護層25を設けていてもよい。保護層25は接着層23と採光シート1間の成分移行による劣化を阻止する目的で設けられ、ポリエチレンテレフタラート(PET)等でよい。また、採光シート1もしくは採光積層体2の室外側、室内側には接着層23が設けられていてもよい。接着層23としては、EVA、PVAが好適に用いられる。
このように、採光積層体2を合わせガラスGに適用することで、生産性と採光性能を両立させた合わせガラスGとすることが可能となる。このほか、採光積層体2や上記合わせガラス化したものを複層ガラスのうちの1枚として用いることや、採光シート1を軸に巻回、及び展開可能に構成することによりロールアップ採光スクリーンとして用いることも可能である。
以下に採光シート1の各実施例及び比較例を示す。各実施例及び比較例で用いる光透過部11の屈折率Nは1.60、光偏向部12の屈折率は1.47である。
表2は、第1上辺12aと第2上辺12bの角度に対する製造適性、跳ね上げ効率、及び跳ね上げ可能な入射角についてまとめたものである。各実施例及び比較例では、光偏向部12の第1上辺12aと第2上辺12bの角度が異なる。
Figure 2016084752
まず、製造適性について説明する。製造適性は主に金型の製造と成型時の離型性に関する。◎は金型の製造が可能で成型時の離型性が軽い場合、○は金型の製造及び離型性が共に可能である場合、×は金型の製造が困難な場合である。
比較例3は、第2上辺12bの角度が−2°であって、金型の製造が困難となり、製造適性が良くないため、×となっている。
次に、各入射角における跳ね上げ効率について説明する。各入射角は図2及び図3で示した入射角θINである。そして、跳ね上げ効率とは、入射した光を全て跳ね上げた場合を1とした割合を示す。例えば、本実施形態では、10°毎の入射角において、跳ね上げ効率が前後の角度と0.2以上の効率差を生じる場合、明るさの変化を感じてしまう。したがって、40°の場合に跳ね上げ効率0.24に対して、30°の場合に跳ね上げ効率0.49及び50°の場合に跳ね上げ効率0.45となる比較例2は本実施形態の実施例には含まれない。
また、本実施形態では、入射角θINを10°以上60°以下と設定している。したがって、表2に示すように、跳ね上げ可能な最大入射角が56°となる比較例1は、56°より大きい入射角θINでは跳ね上げできないため、本実施形態の実施例には含まれない。また、跳ね上げ可能な最小入射角が11°となる比較例4は、11°より小さい入射角θINでは跳ね上げできないため、本実施形態の実施例には含まれない。
表3は、下辺12dの角度及びアスペクト比に対する採光性能と生産性についてまとめたものである。各実施例及び比較例では、光偏向部12の下辺12dの角度及びアスペクト比が異なる。
Figure 2016084752
まず、生産性について説明する。製造適性は主に金型の製造と成型時の離型性に関する。◎は金型の製造が可能で成型時の離型性が軽い場合、○は金型の製造及び離型性が共に可能である場合、×は金型の製造が困難な場合である。
比較例1は、下辺角度θDが1°以上6°以下の範囲外なので、金型成形が困難となり、製造適性が良くないため、×となっている。
次に、採光性能について説明する。採光性能は、表1で説明した各入射角における跳ね上げ効率の和である。各入射角は図2及び図3で示した入射角θINである。そして、跳ね上げ効率とは、入射した光を全て跳ね上げた場合を1とした割合を示す。本実施形態では、比較例1の採光性能を100.0とした場合の各例の採光性能を採光性能比として求め、実質的に明るさの変化を感じない85%以上の採光性能を保持できない場合、本実施形態の実施例には含まれない比較例とする。
例えば、比較例2は、採光性能比が83.4%であって、85%を下回るので、本実施形態の実施例には含まれない。また、比較例3は、採光性能比が83.0%であって、85%を下回るので、本実施形態の実施例には含まれない。
以上、本実施形態の採光シート1によれば、一方の面側に複数の溝が形成され、光を透過する光透過部11と、光透過部11の前記複数の溝の内部に形成され、光透過部11よりも屈折率が低い光偏向部12と、を有し、光偏向部12は、上部となる側に第1上辺12aと第2上辺12bを有し、下部となる側に下辺12dを有し、第1上辺12aと第2上辺12bは、下に凸となるように接続されているので、生産性と採光性能を両立させると共に、季節や時刻による太陽の高度差に対応し、室内全体を明るく、且つ、不自然に暗くなる時間帯を持たせないで、より高い快適性を在室者に与えることが可能となる。
本実施形態の採光積層体2によれば、下辺12dが光透過部11の前記一方の面の法線となす角度は、1°以上6°以下であり、光偏向部12のピッチPに対する光偏向部12の法線の方向の長さDの比率は、2.5以上3.5以下であるので、特に、生産性と採光性能を両立させることが可能となる。
本実施形態の採光積層体2によれば、光透過部11の一方の面での法線となす入射角が10°以上60°以下の光に対して光偏向部12が反射する光のうち、最も強く跳ね上げる光の光透過部11の一方の面での法線となす角度は、1°以上35°以下であるので、特に、季節や時刻による太陽の高度差に対応し、室内全体を明るく、且つ、不自然に暗くなる時間帯を持たせないで、より高い快適性を在室者に与えることが可能となる。
本実施形態の採光シート1によれば、第1上辺12aの光透過部11の一方の面での法線となす角度は、10°以上12.5°以下であり、第2上辺12bの光透過部11の一方の面での法線となす角度は、−1.5°以上2.5°以下であるので、簡単な構造で、容易に作製することが可能となる。
本実施形態の採光積層体2によれば、光を透過するシート状の基材層22と、基材層22の一方の面側に形成される採光シート1と、を備えるので、高強度に作製することが可能となる。
本実施形態の採光積層体2によれば、基材層22の他方の面側に形成されたハードコート層21と、採光シート1の基材層22とは反対の面側に形成された接着層23と、を備えるので、ガラス等のパネルに簡単に接着することが可能となる。
以上、採光シート1及び採光積層体2をいくつかの実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の組み合わせ又は変形が可能である。
1…採光シート
11…光透過部
12…光偏向部
12a…第1上辺(第1辺)
12b…第2上辺(第2辺)
12d…下辺(第3辺)
2…採光積層体
21…ハードコート層
22…基材層
23…接着層

Claims (6)

  1. 一方の面から他方の面に光を透過する光透過部と、
    前記光透過部に形成された複数の溝の内部に前記光透過部よりも屈折率が低い光偏向部と、
    を有し、
    前記光偏向部は、前記光偏向部が並ぶ方向の一方側に第1辺と第2辺を有し、他方側に第3辺を有し、
    前記第1辺と前記第2辺は、前記光透過部側から前記光偏向部の内側に向かって凸となるように接続されている
    ことを特徴とする採光シート。
  2. 前記第3辺が前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、1°以上6°以下であり、
    前記光偏向部のピッチに対する前記光偏向部の前記法線の方向の長さの比率は、2.5以上3.5以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の採光シート。
  3. 前記光透過部の前記一方の面での法線となす入射角が10°以上60°以下の光に対して前記光偏向部が反射する光のうち、最も強く反射する光の前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、1°以上35°以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の採光シート。
  4. 前記第1辺の前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、10°以上12.5°以下であり、
    前記第2辺の前記光透過部の前記一方の面での法線となす角度は、−1.5°以上2.5°以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の採光シート。
  5. 光を透過するシート状の基材層と、
    前記基材層の一方の面に形成される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の採光シートと、
    を備える
    ことを特徴とする採光積層体。
  6. 前記基材層の他方の面側に形成されたハードコート層と、
    前記採光シートの前記基材層とは反対の面側に形成された接着層と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項5に記載の採光積層体。
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