JPWO2016084572A1 - 立体造形用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

光硬化樹脂の硬化速度が高く、立体造形物の製造効率に優れた立体造形用樹脂組成物を提供する。光硬化性樹脂と無機充填材粒子とを含む立体造形用樹脂組成物であって、前記無機充填材粒子の屈折率ndが1.57以上、波長400nmにおける光透過率が1%以上であることを特徴とする立体造形用樹脂組成物。

Description

本発明は立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた立体造形物の製造方法に関する。
従来、樹脂材料等を積層させて立体造形物を得る方法が知られている。例えば光造形法、粉末焼結法、熱溶解積層(Fused deposition modeling:FDM)法等種々の方法が提案され実用化されている。
例えば光造形法は、細やかな造形や正確なサイズ表現に優れており、広く普及している。この方法は以下のようにして立体造形物を作成するものである。まず液状の光硬化性樹脂を満たした槽内に造形ステージを設け、造形ステージ上の光硬化性樹脂に紫外線レーザーを照射して所望のパターンの硬化層を作成する。このようにして硬化層を1層造ると造形ステージを1層分だけ下げて、硬化層上に未硬化の樹脂を導入し、同様にして紫外線レーザーを光硬化性樹脂に照射して前記硬化層上に新たな硬化層を積み上げる。この操作を繰り返すことにより、所定の立体造形物を得る。また、粉末焼結法では、樹脂、金属、セラミックス、ガラスの粉末を満たした槽内に造形ステージを設け、造形ステージ上の粉末に半導体等のレーザーを照射し、軟化変形にて所望のパターンの硬化層を作製する。
特開平7−26060号公報
光造形法等で作製される樹脂製の立体造形物は、細やかで精密であるが、機械的強度等に劣ることが指摘されている。そこで特許文献1で提案されているように、光硬化性樹脂に、無機充填材を添加することが提案されている。
ところが無機充填材粒子を添加すると、無機充填材粒子の存在により、光硬化性樹脂に十分な紫外線が照射されにくくなることから、光硬化性樹脂の硬化速度が低下し、立体造形物の製造効率が低下するという不具合がある。
本発明の課題は、光硬化樹脂の硬化速度が高く、立体造形物の製造効率に優れた立体造形用樹脂組成物を提供することである。
本発明の立体造形用樹脂組成物は、光硬化性樹脂と無機充填材粒子とを含む立体造形用樹脂組成物であって、無機充填材粒子の屈折率ndが1.57以上、波長400nmにおける光透過率が1%以上であることを特徴とする。
本発明の立体造形用樹脂組成物における無機充填材粒子は上記通り比較的高い屈折率を有するため、光硬化性樹脂との屈折率差を大きくすることができる。その結果、無機充填材粒子と光硬化性樹脂との界面における光反射の程度が大きくなる。また、無機充填材粒子波長400nmにおける光透過率が1%以上であるため、活性エネルギー線が無機充填材粒子により過度に遮蔽されにくい。以上により、光硬化性樹脂全体にわたって適度に活性エネルギー線が照射されやすくなり、光硬化性樹脂の硬化速度が高まり、立体造形物の製造効率が向上する。そのため、無機充填材粒子を硬化性樹脂中に多量に導入することも可能となり、機械的強度の高い立体造形物を得ることができる。なお、「屈折率nd」は、ヘリウムランプのd線(587.6nm)に対し測定した値である。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、無機充填材粒子の波長400nmにおける光反射率が5%以上であることが好ましい。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、無機充填材粒子がガラスビーズであることが好ましい。
ガラスビーズは、組成を適宜選択することにより、高屈折率かつ高光透過率を容易に達成することができる。また、光硬化性樹脂の流動性を損ないにくい。よって、無機充填材粒子としてガラスビーズを用いることにより、本発明の効果を享受しやすくなる。本発明において「ガラスビーズ」とは、球状に成形されたガラス粒子を意味するが、必ずしも真球状であることは要しない。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、ガラスビーズが、質量%で、TiO 0.1〜50%を含有することが好ましい。
TiOは屈折率を向上させる効果が大きいため、上記構成によれば、ガラスビーズの屈折率を高めることができる。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、ガラスビーズが、質量%で、La+Gd+Ta+Nb+WO+Bi+TeO 1〜80%を含有することが好ましい。なお、「La+Gd+Ta+Nb+WO+Bi+TeO」はこれらの成分の合量を意味する。
当該構成により、ガラスビーズの屈折率を高めることが可能となる。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、ガラスビーズが、質量%で、SiO+Al+B+P 50%以下であることが好ましい。なお、「SiO+Al+B+P」はこれらの成分の合量を意味する。
SiO、Al、B及びPは屈折率を低下させる成分であるため、これらの成分の含有量を上記の通り規制することにより、光透過率に優れたガラスビーズが得られやすくなる。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、ガラスビーズが、質量%で、Sb+CeO 0.01〜1%を含有することが好ましい。なお、「Sb+CeO」はこれらの成分の合量を意味する。
Sb及びCeOを上記の範囲で含有させることにより、Fe成分に起因する光透過率低下を抑制することが可能となる。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、無機充填材粒子の平均粒子径D50が0.1〜300μmであることが好ましい。
本発明の立体造形用樹脂組成物において、体積%で、光硬化性樹脂 30〜99%、無機充填材粒子 1〜70%を含有することが好ましい。
本発明の立体造形物の製造方法は、樹脂組成物からなる液状層に選択的に活性エネルギー光線を照射して所定のパターンを有する硬化層を形成し、硬化層上に新たな液状層を形成した後に活性エネルギー線を照射して硬化層と連続した所定パターンを有する新たな硬化層を形成し、所定の立体造形物が得られるまで硬化層の積層を繰り返す立体造形物の製造方法であって、樹脂組成物として、上記の立体造形用樹脂組成物を使用することを特徴とする。
本発明の立体造形用樹脂組成物は、光硬化性樹脂と無機充填材粒子とを含む。光硬化性樹脂と無機充填材粒子の混合割合は、体積%で、光硬化性樹脂が30〜99%、無機充填材粒子が1〜70%であることが好ましい。より好ましくは、光硬化性樹脂が35〜95%、40〜90%、特に45〜85%であり、無機充填材粒子が5〜65%、10〜60%、特に15〜55%である。無機充填材粒子の割合が高すぎると、樹脂と接着する表面積が少なく機械的強度が低くなる。また、光硬化性樹脂の粘度が高くなり過ぎて、造形ステージ上に新たな液状層を形成しにくくなる等の不具合が生じる。光硬化性樹脂の割合が高すぎると無機充填材粒子の持つ強度や硬度をコンポジットに反映しにくくなる。また相対的に無機充填材粒子の含有量が低下することから造形物の機械的強度が低下する。
光硬化性樹脂としては、重合性のビニル系化合物、エポキシ系化合物等種々の樹脂を選択することができる。また単官能性化合物や多官能性化合物のモノマーやオリゴマーが用いられる。これらの単官能性化合物、多官能性化合物は、特に限定されるものではない。
例えば、以下に光硬化性樹脂の代表的なものを挙げる。
重合性のビニル系化合物の単官能性化合物としては、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジンクロペンテニルアクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、プロピレングリコールアクリレート、ビニルピロリドン、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。また多官能性化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ポリエステルジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。これらの単官能性化合物や多官能性化合物の1種以上を単独又は混合物の形で使用することができる。
ビニル系化合物の重合開始剤としては、光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、ミヒラーケトン等が代表的なものとして挙げることができ、これらの開始剤を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。必要に応じてアミン系化合物等の増感剤を併用することも可能である。これらの重合開始剤の使用量は、ビニル系化合物に対してそれぞれ0.1〜10質量%であることが好ましい。
エポキシ系化合物としては、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等が挙げられる。これらのエポキシ系化合物を用いる場合には、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のエネルギー活性カチオン開始剤を用いることができる。
さらに光硬化性樹脂には、レベリング剤、界面活性剤、有機高分子化合物、有機可塑剤等を必要に応じて添加してもよい。
本発明で使用する無機充填材粒子は、例えばガラスビーズ、ガラス粉末、ガラスファイバー、セラミック粉末、セラミックファイバー等を単独又は混合して使用することが可能である。
無機充填材粒子は、屈折率ndが1.57以上であり、1.6以上、1.7以上、1.8以上、特に1.9以上であることが好ましい。屈折率ndが低すぎると、無機充填材粒子と光硬化性樹脂との界面における光反射の程度が小さくなり、光硬化性樹脂全体にわたって活性エネルギー線が照射されにくくなる。屈折率ndの上限は特に限定されないが、現実的には2.5以下である。また、ガラスビーズ等のガラス材質からなる無機充填材粒子を用いる場合、屈折率ndが高すぎると、ガラスが不安定になる傾向があることから、2.3以下、特に2.2以下であることが好ましい。
無機充填材粒子の波長400nmにおける光透過率は、1%以上であり、10%以上、30%以上、50%以上、70%以上、特に80%以上が好ましい。波長400nmにおける光透過率が低すぎると、活性エネルギー線が無機充填材粒子により遮蔽されやすく、光硬化性樹脂全体にわたって活性エネルギー線が照射されにくくなる。
無機充填材粒子の波長400nmにおける光反射率は、5%以上、7%以上、特に8%以上が好ましい。波長400nmにおける光反射率が低すぎると、光硬化性樹脂全体にわたって適度に活性エネルギー線が照射されにくくなり、光硬化性樹脂の硬化速度が低下しやすくなる。
無機充填材粒子の密度は、3g/cm以上、3.5g/cm以上、特に4g/cm以上が好ましい。無機充填材粒子の密度が低すぎると、屈折率ndが低下する傾向がある。一方、上限は特に限定されないが、無機充填材粒子の密度が大きすぎると、波長400nmにおける光透過率が低下する傾向があるため、8g/cm以下、特に7.5g/cm以下であることが好ましい。
無機充填材粒子として、ガラスビーズ、円柱形状や角柱形状等のロッド等を単独で、或いは組み合わせて用いることができる。粉砕等で作製される粉末ガラスに比べ、ガラスビーズは球状であることから流動性に優れている。よって、光硬化性樹脂の粘度上昇が抑制できるという特徴がある。またファイアポリッシュ等の方法で作製すれば、表面粗さの小さい表面仕上げが可能であり、より流動性を高めることができる。
無機充填材粒子の粒度は、平均粒子径D50が0.1〜300μm、特に1〜200μm、さらに3〜100μmであることが好ましい。また、無機充填材粒子の最大粒子径は500μm以下、特に300μm以下であることが好ましく、最小粒子径は0.1μm以上、特に0.5μm以上であることが好ましい。無機充填材粒子の粒度が小さくなるほど充填率を高めることができる。しかし、光硬化性樹脂の流動性を低下させたり、界面泡が抜けにくくなったりしてしまう。一方、無機充填材粒子の粒度が大きいほど充填率が低下しやすくなる。
無機充填材粒子の比表面積は0.1〜2m/g、0.25〜1.5m/g、特に0.5〜1m/gであることが好ましい。無機充填材粒子の比表面積が小さすぎると、樹脂組成物の流動性が低下したり、界面泡が抜けにくくなる。一方、無機充填材粒子の比表面積が大きすぎると、充填率が低下して光硬化性樹脂との密着強度が低下しやすくなる。
無機充填材粒子の比表面積と、下記式(1)により算出される理論比表面積の比(比表面積/理論比表面積)は3以下、2.5以下、特に2以下が好ましい。比表面積/理論比表面積の値が大きすぎると、無機充填材粒子表面の凹凸が大きくなって無機充填材粒子表面での光反射率が低下し、光硬化性樹脂全体にわたって適度に活性エネルギー線が照射されにくくなる。
理論比表面積(m/g)=6/(密度(g/cm)×平均粒子径D50(μm))
なお、無機充填材粒子の光硬化性樹脂中での沈降速度は、以下のストークスの式により算出される。
ν=(D (ρ−ρ)g)/18η
ν:無機充填材粒子の沈降速度
:無機充填材粒子の粒子径
ρ:無機充填材粒子の密度
ρ:光硬化性樹脂の密度
g:重力加速度
η:光硬化性樹脂の粘度
無機充填材粒子が光硬化性樹脂中で沈降分離しやすい場合は、均質な立体造形物を製造することが困難になる。上記の式に示されるように、無機充填材粒子の光硬化性樹脂中での沈降速度は無機充填材粒子の粒子径と密度に比例するため、両者を適宜調整することにより、無機充填材粒子の沈降速度を適宜調整することが好ましい。上記の式により算出される無機充填材粒子の沈降速度は、光硬化性樹脂中での沈降分離を抑制する観点から、1m/h以下、0.5mm/h以下、0.2mm/h以下、0.1mm/h以下、特に0.075mm/h以下であることが好ましい。一方、無機充填材粒子の沈降速度が小さすぎると、光硬化性樹脂における無機充填材粒子の分散性が悪化するため、0.01mm/h以上、0.02mm/h以上、特に0.03mm/h以上であることが好ましい。
以下、ガラスビーズについてさらに詳細に説明する。ガラスビーズは、上記した光学定数を満足するものであれば組成は制限されない。例えばSiO−B−R’O(R’はアルカリ金属元素)系ガラス、SiO−Al−RO(Rはアルカリ土類金属元素)系ガラス、SiO−Al−R’O−RO系ガラス、SiO−Al−B−R’O系ガラス、SiO−Al−B−R’O−RO系ガラス、SiO−R’O系ガラス、SiO−R’O−RO系ガラス等が使用できる。
TiOは屈折率を向上させる効果が大きい成分である。TiOの含有量は、質量%で、0.1%以上、1%以上、5%以上、10%以上、特に30%以上が好ましい。ただし、TiOの含有量が多すぎると、光透過率が低下する傾向があるため、上限は50%以下、特に45%以下が好ましい。特に、TiOはFeと錯体を形成することにより光透過率を顕著に低下させる傾向がある。そのため、Feは、質量%で、0.1%以下、特に実質的に含有しないことが好ましい。なお、「実質的に含有しない」とは、積極的に原料として含有させないことを意味し、不可避的不純物の含有を排除するものではない。
La、Gd、Ta、Nb、WO、Bi及びTeOは屈折率を向上させる成分である。ただし、その含有量が多すぎると原料コストが高くなる傾向がある。従って、La+Gd+Ta+Nb+WO+Bi+TeOの含有量は1〜80%、10〜70%、特に20〜60%が好ましい。
RO(Rはアルカリ土類金属)は融剤として働く成分である。ROの含有量は0〜70%、1〜60%、特に5〜55%が好ましい。ROの含有量が多すぎると、失透しやすくなり、ガラス化が困難となる傾向がある。各アルカリ土類金属酸化物(MaO、CaO、SrO、BaO)の含有量は、それぞれは0〜70%、1〜60%、特に5〜55%が好ましい。なお、BaOは屈折率を向上させる効果があるため、屈折率を高める観点からは、BaOを10%以上、20%以上、特に30%以上含有することが好ましい。
SiO、Al、B及びPは屈折率を低下させる成分であるため、これらの成分の含有量は合量で50%以下、40%以下、特に30%以下が好ましい。なお、耐失透性に優れたガラスビーズを得るためには、SiO、Al、B及びPの含有量は合量で1%以上、5%以上、特に10%以上が好ましい。
Sb及びCeOはFe成分に起因する光透過率低下を抑制する効果がある。Sb+CeOの含有量は0.01〜1%、特に0.1〜0.8%が好ましい。Sb+CeOの含有量が少なすぎると、上記効果が得られにくくなる。一方、Sb+CeOの含有量が多すぎると、逆に光透過率が低下しやすくなったり、ガラスビーズ成形時に失透しやすくなる。なお、Sb及びCeOの各々の含有量も上記範囲であることが好ましい。
また、Fe、NiO、Cr及びCuOも光透過率低下の原因となるため、その含有量は質量%の合量で1%以下、0.75%以下、特に0.5%以下であることが好ましい。
NaO、KO及びLiOの含有量は質量%の合量で5%以下、2.5%以下、特に1.0%以下とすることが好ましい。これらの成分の範囲を上記のように限定すれば、樹脂硬化時に発生するガラス中のアルカリ成分の蒸発を抑制できる。また、化学耐久性の劣化が抑制できる。
また環境上の理由から、フッ素、鉛、アンチモン、ヒ素、塩素及び硫黄の含有量は合量で1質量%以下、0.5質量%以下、特に0.1質量%以下とすることが好ましい。
ガラスビーズ等の無機充填材粒子は、その表面がシランカップリング剤によって処理されていることが好ましい。シランカップリング剤で処理すれば、無機充填材粒子と光硬化性樹脂の結合力を高めることができ、より機械的強度の優れた造形物を得ることが可能になる。さらに、無機充填材粒子と光硬化性樹脂のなじみがよくなり、界面の泡が減少できる。シランカップリング剤としては、例えばアミノシラン、エポキシシラン、アクリルシラン等が好ましい。なおシランカップリング剤は、用いる光硬化性樹脂によって適宜選択すればよく、例えば光硬化性樹脂としてビニル系不飽和化合物を用いる場合にはアクリルシラン系シランカップリング剤が最も好ましく、またエポキシ系化合物を用いる場合にはエポキシシラン系シランカップリング剤を用いることが望ましい。
さらに、機械的強度向上を目的として、無機充填剤や光硬化性樹脂に酸化物ナノ粒子を、樹脂組成物に対して1体積%以下の割合で添加してもよい。酸化物ナノ粒子としては、ZrO、AlまたはSiO等が使用できる。
次に上記した樹脂組成物を用いた本発明の立体造形物の製造方法を説明する。なお樹脂組成物は既述の通りであり、ここでは説明を省略する。
まず光硬化性樹脂組成物からなる1層の液状層を用意する。例えば液状の光硬化性樹脂組成物を満たした槽内に、造形用ステージを設け、ステージ上面が液面から所望の深さ、(例えば0.2mm程度)となるように位置させる。このようにすることで、ステージ上に約厚さ0.1〜0.2mmの液状層を用意することができる。
次にこの液状層に、活性エネルギー光線、例えば紫外線レーザーを照射して光硬化性樹脂を効果させ、所定のパターンを有する硬化層を形成する。なお活性エネルギー光線としては、紫外線の他に、可視光線、赤外線等のレーザー光を用いることができる。
続いて形成した硬化層上に、光硬化性樹脂組成物からなる新たな液状層を準備する。例えば、前記した造形用ステージを1層分下降させることにより、硬化層上に光硬化性樹脂を導入し、新たな液状層を用意することができる。
その後、硬化層上に用意した新たな液状層に活性エネルギー線を照射して、前記硬化層と連続した新たな硬化層を形成する。
以上の操作を繰り返すことによって硬化層を連続的に積層し、所定の立体造形物を得る。
以下に本発明の立体造形用樹脂組成物を実施例に基づいて説明する。表1は本発明の実施例(試料No.1〜7)及び比較例(試料No.8〜10)を示している。
Figure 2016084572
まずイソホロンジイソシアネート、モルホリンアクリルアミド及びジブチル錫ジラウレートをオイルバスで加熱した。グリセリンモノメタクリレートモノアクリレートにメチルヒドロキノンを均一に混合溶解させた液を入れ撹拌混合して、反応させた。ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド4モル付加物(ペンタエリスリトールの4個の水酸基にプロピレンオキサイドをそれぞれ1モル付加したもの)を加え、反応させて、ウレタンアクリレートオリゴマーとモルホリンアクリルアミドを含む反応生成物を製造した。
得られたウレタンアクリレートオリゴマーとモルホリンアクリルアミドに、モルホリンアクリルアミド、ジシクロペンタニルジアクリレートを添加した。さらに、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光重合開始剤)を添加し、無色透明なアクリル系光硬化性樹脂を得た。このアクリル系光硬化性樹脂は、粘度が1Pa・s、密度が1.05g/cm硬化後の屈折率ndが1.5103であった。
また、ガラスビーズは次のようにして作製した。表1に示す各ガラス組成となるように調合した原料を溶融した後、粉砕し、平均粒子径5μm、比表面積0.9m/gの粉末ガラスを作製した。この粉末を酸素バーナーのフレームに当て、球状に成形した。その後、分級をすることで平均粒子径5μmのガラスビーズを得た。得られたガラスビーズの密度及び屈折率を測定した。なお、No.10については、ガラス粉末と同サイズのジルコニア粉末を用いた。
続いて、アクリル系光硬化性樹脂70体積%、ガラスビーズ30体積%の割合で混合し、3本ローラーにより混練を行い、均質にガラスビーズを分散させたペースト状樹脂を得た。このペースト状樹脂をテフロン(登録商標)製の内寸30mm□の型枠に流し入れた。その後、500mW、波長405nmの光を10秒間照射し、80℃にてキュアを行い、硬化樹脂層を形成した。硬化樹脂層の厚みから硬化速度(硬化樹脂層の厚み/10(μm/秒))を算出した。結果を表1に示す。
なお光硬化性樹脂及びガラスビーズの屈折率ndは精密屈折率計(島津デバイス製KPR−2000)により測定した値である。
ガラスビーズの密度はアルキメデス法により測定した。
ガラスビーズの光透過率は次のようにして測定した。各ガラス組成となるように調合した原料を溶融した後、板状に成形し、肉厚1mmとなるように両面を鏡面研磨することにより測定用試料を作製した。得られた試料について、波長400nmにおける光透過率を分光光度計(島津製作所製UV−3100)を用いて測定した。
ガラスビーズの光反射率は、{(1−屈折率nd)/(1+屈折率nd)}×10
0(%)の式により算出した。
光硬化性樹脂におけるガラスビーズの沈降速度は、上述のストークスの式より算出した。
表1から明らかなように、実施例であるNo.1〜7では、硬化速度が18μm/秒以上であったのに対し、比較例であるNo.8〜10では、硬化厚みが16μm/秒以下であり、硬化速度に劣っていた。

Claims (10)

  1. 光硬化性樹脂と無機充填材粒子とを含む立体造形用樹脂組成物であって、前記無機充填材粒子の屈折率ndが1.57以上、波長400nmにおける光透過率が1%以上であることを特徴とする立体造形用樹脂組成物。
  2. 前記無機充填材粒子の波長400nmにおける光反射率が5%以上であることを特徴とする請求項1に記載の立体造形用樹脂組成物。
  3. 前記無機充填材粒子がガラスビーズであることを特徴とする請求項1または2に記載の立体造形用樹脂組成物。
  4. 前記ガラスビーズが、質量%で、TiO 0.1〜50%を含有することを特徴とする請求項3に記載の立体造形用樹脂組成物。
  5. 前記ガラスビーズが、質量%で、La+Gd+Ta+Nb+WO+Bi+TeO 1〜80%を含有することを特徴とする請求項3または4に記載の立体造形用樹脂組成物。
  6. 前記ガラスビーズが、質量%で、SiO+Al+B+P 50%以下であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  7. 前記ガラスビーズが、質量%で、Sb+CeO 0.01〜1%を含有することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  8. 前記無機充填材粒子の平均粒子径D50が0.1〜300μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  9. 体積%で、前記光硬化性樹脂 30〜99%、前記無機充填材粒子 1〜70%を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  10. 樹脂組成物からなる液状層に選択的に活性エネルギー光線を照射して所定のパターンを有する硬化層を形成し、前記硬化層上に新たな液状層を形成した後に活性エネルギー線を照射して前記硬化層と連続した所定パターンを有する新たな硬化層を形成し、所定の立体造形物が得られるまで前記硬化層の積層を繰り返す立体造形物の製造方法であって、前記樹脂組成物として、請求項1〜9のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物を使用することを特徴とする立体造形物の製造方法。
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