JPWO2016052733A1 - アンテナ装置及び無線装置 - Google Patents

アンテナ装置及び無線装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016052733A1
JPWO2016052733A1 JP2016552180A JP2016552180A JPWO2016052733A1 JP WO2016052733 A1 JPWO2016052733 A1 JP WO2016052733A1 JP 2016552180 A JP2016552180 A JP 2016552180A JP 2016552180 A JP2016552180 A JP 2016552180A JP WO2016052733 A1 JPWO2016052733 A1 JP WO2016052733A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiating element
resonator
antenna device
radiating
antenna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016552180A
Other languages
English (en)
Inventor
稔貴 佐山
稔貴 佐山
龍太 園田
龍太 園田
井川 耕司
耕司 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Publication of JPWO2016052733A1 publication Critical patent/JPWO2016052733A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • H01Q1/243Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/48Earthing means; Earth screens; Counterpoises
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/30Arrangements for providing operation on different wavebands
    • H01Q5/378Combination of fed elements with parasitic elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/30Arrangements for providing operation on different wavebands
    • H01Q5/378Combination of fed elements with parasitic elements
    • H01Q5/385Two or more parasitic elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/30Arrangements for providing operation on different wavebands
    • H01Q5/378Combination of fed elements with parasitic elements
    • H01Q5/392Combination of fed elements with parasitic elements the parasitic elements having dual-band or multi-band characteristics
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/0407Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna
    • H01Q9/0421Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna with a shorting wall or a shorting pin at one end of the element
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/30Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole
    • H01Q9/42Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole with folded element, the folded parts being spaced apart a small fraction of the operating wavelength

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)

Abstract

グランドプレーンと、前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、前記第1の共振器から離れて配置される第2の共振器とを備え、前記グランドプレーンは、前記第2の共振器に沿うように形成される縁部を有し、前記第1の共振器と前記グランドプレーン上に共振電流が形成され、前記第2の共振器は、前記第1の共振器が共振することにより放射導体として機能し、前記第1の共振器の先端部は、金属部の近傍に位置し、前記第2の共振器は、共振周波数の異なる複数の電気長を有する、アンテナ装置。

Description

本発明は、アンテナ装置及び無線装置に関する。
第1の共振器が共振することにより、第1の共振器から離れて配置された第2の共振器が放射導体として機能することで、マルチバンドアンテナとして機能するアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開2014/013840号パンフレット
しかしながら、第1の共振器の先端部の近傍に金属部がある場合、第1の共振器のアンテナとしての動作が十分に得られないことによって、マルチバンド化ができないことがある。
そこで、第1の共振器の先端部の近傍に金属部があっても、マルチバンド化が可能な、アンテナ装置及び無線装置の提供を目的とする。
一つの案では、
グランドプレーンと、
前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、
前記第1の共振器から離れて配置された第2の共振器とを備え、
前記グランドプレーンは、前記第2の共振器に沿うように形成された縁部を有し、前記第1の共振器と前記グランドプレーン上に共振電流が形成され、
前記第2の共振器は、前記第1の共振器が共振することにより放射導体として機能し、
前記第1の共振器の先端部は、金属部の近傍に位置し、
前記第2の共振器は、共振周波数の異なる複数の電気長を有する、アンテナ装置が提供される。
一態様によれば、第1の共振器の先端部の近傍に金属部があっても、マルチバンド化ができる。
無線装置に搭載されるアンテナ装置の解析モデルの一例を示す斜視図である。 図1の解析モデルの一例を部分的に示す正面図である。 無線装置及びアンテナ装置の各構成の位置関係の一例を示す図である。 図2とは異なるアンテナ装置の解析モデルの一例を部分的に示す正面図である。 図2とは異なるアンテナ装置の解析モデルの一例を部分的に示す正面図である。 無線装置及びアンテナ装置の各構成の位置関係の一例を示す正面図である。 無線装置及びアンテナ装置の各構成の位置関係の一例を示す側面図である。 図2とは異なるアンテナ装置の解析モデルの一例(比較例)を部分的に示す正面図である。 図8のアンテナ装置のS11特性図である。 図2のアンテナ装置のS11特性図である。 図4のアンテナ装置のS11特性図である。 図5のアンテナ装置のS11特性図である。 図1とは異なるアンテナ装置の解析モデルの一例を示す斜視図である。 図13の解析モデルの一例を部分的に示す正面図である。 図14のアンテナ装置のS11特性図である。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、無線装置101に搭載されるアンテナ装置1の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルの一例を示す斜視図である。電磁界シミュレータとして、Microwave Studio(登録商標)(CST社)が使用される。
無線装置101は、例えば、移動体自体又は移動体に搭載される無線通信装置である。移動体の具体例として、携帯可能な携帯端末装置、自動車等の車両、ロボットなどが挙げられる。携帯端末装置の具体例として、携帯電話、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ゲーム機、テレビ、音楽や映像のプレーヤーなどの電子機器が挙げられる。無線装置101は、例えば、基体38と、金属板32と、アンテナ装置1とを備える。
なお、アンテナ装置1の図面上での視認性を高めるため、便宜上、図1において、グランドプレーン12と、給電点14と、給電素子21と、アンテナ素子20とが実線で示されている。
基体38は、無線装置101を構成する要素の一つであり、例えば、板状に形成された部分を有する部材である。基体38は、アンテナ装置1を構成する要素の一つであってもよい。基体38の具体例として、筐体、蓋又は基板などが挙げられる。基体38が筐体である場合、基体38は、例えば、無線装置101の外形の一部又は全部を形成する部材であり、アンテナ装置1及び金属板32を収容する収容部品である。基体38が蓋である場合、基体38は、例えば、無線装置101の外形の一部を形成する部材であり、金属板32とは反対側からアンテナ装置1を蓋う裏蓋である。基体38が基板である場合、基体38は、例えば、無線装置101に内蔵される部材であり、誘電体等を主成分とする絶縁体基板である。
金属板32は、給電素子21の先端部21bの近傍に位置する金属部の一例であり、例えば、無線装置101に搭載される板状導体である。金属板32は、箔状に形成された箔状導体でもよい。金属板32の具体例として、無線装置101に設置されるディスプレイ又はシールド板などが挙げられる。ディスプレイは、画像を表示する装置(例えば、液晶表示装置)である。シールド板は、ノイズを遮蔽する部材である。
アンテナ装置1は、一つの給電素子で複数の放射素子に給電する。複数の放射素子を利用することにより、マルチバンド化、ワイドバンド化、指向性調整等の実施が容易となる。アンテナ装置1は、第1の放射素子22が共振する周波数と第2の放射素子24が共振する周波数とを合わせた複数の異なる周波数で励振するマルチバンドアンテナである。
アンテナ装置1は、グランドプレーン12と、給電素子21と、アンテナ素子20とを備える。アンテナ素子20は、複数の放射素子(図示の場合、2つの放射素子22,24)を有する。
グランドプレーン12は、平面状の導体パターンであり、図面には、XY平面内に延在する長方形状のグランドプレーン12が例示されている。グランドプレーン12は、例えば、X軸方向に直線的に延伸する一対の外縁部と、Y軸方向に直線的に延伸する一対の外縁部とを有する。グランドプレーン12は、例えば、XY平面に平行に配置され、X軸方向に平行な横の長さをL5とし、Y軸方向に平行な縦の長さをL3とする長方形の外形を有する。
グランドプレーン12は、例えば基板43に設けられる。基板43は、アンテナ装置1又は無線装置101を構成する要素の一つである。基板43は、基体38と金属板32との間に配置される部材である。グランドプレーン12は、一つ又は複数の接続部材11によって直流的に導通可能に金属板32に接続されてもよい。接続部材11は、グランドプレーン12が設けられる基板43を金属板32に固定又は支持する手段であってもよい。
図2は、図1の解析モデルの一例を部分的に拡大して示す正面図である。アンテナ装置1は、グランドプレーン12と、給電素子21と、アンテナ素子20とを備える。
給電素子21は、グランドプレーン12から離れる方向に延伸し、グランドプレーン12をグランド基準とする給電点14に接続される第1の共振器の一例である。給電素子21は、アンテナ素子20に対して非接触で高周波的に結合して給電可能な線状導体である。図面には、グランドプレーン12の外縁部12aに対して直角且つY軸に平行な方向に延在する直線状導体と、X軸に平行な外縁部12aに並走して延在する直線状導体とによって、L字状に形成された給電素子21が例示されている。図示の場合、給電素子21は、給電点14を起点に端部21aからY軸方向に延伸してからX軸方向に曲折部21cで折れ曲がり、X軸方向に先端部21bまで延伸する。先端部21bは、他の導体が接続されていない開放端である。図面には、L字状の給電素子21が例示されているが、給電素子21の形状は、直線状、メアンダ状などの他の形状でもよい。
給電点14は、グランドプレーン12を利用した所定の伝送線路や給電線等に接続される給電部位である。所定の伝送線路の具体例として、マイクロストリップライン、ストリップライン、グランドプレーン付きコプレーナウェーブガイド(導体面とは反対側の表面にグランドプレーンが配置されたコプレーナウェーブガイド)などが挙げられる。給電線の具体例として、フィーダー線や同軸ケーブルが挙げられる。
アンテナ素子20は、第1の共振器から離れて配置され、第1の共振器が共振することにより放射導体として機能する第2の共振器の一例である。図示のアンテナ素子20は、給電素子21から離れて配置され、給電素子21が共振することにより放射導体として機能する。アンテナ素子20は、例えば、給電素子21と電磁界結合することにより給電されて放射導体として機能する。
アンテナ素子20は、互いに離れて配置される放射素子22と放射素子24とを有する。放射素子22と放射素子24とは、互いに共振周波数の異なる電気長を有する。放射素子22は、給電素子21から非接触で給電を受ける給電部36を有する線状導体である。放射素子24は、給電素子21から非接触で給電を受ける給電部37を有する線状導体である。
放射素子22は、外縁部12aに沿うようにX軸方向に延伸する導体部分23を有する。導体部分23は、放射素子24の導体部分25よりも外縁部12aから離れて配置される。図面には、直線状の放射素子22が例示されているが、放射素子22の形状は、L字状、メアンダ状などの他の形状でもよい。
放射素子24は、外縁部12aから離れて配置され外縁部12aに沿うようにX軸方向に延伸する導体部分25を有する。図面には、2か所で折れ曲がる形状を有する放射素子24が例示されているが、放射素子24の形状は、直線状、L字状、メアンダ状などの他の形状でもよい。
放射素子22が外縁部12aに沿った導体部分23を有することによって、又は放射素子24が外縁部12aに沿った導体部分25を有することによって、例えば、アンテナ装置1の指向性を容易に調整することが可能となる。また、放射素子22が放射素子24の導体部分25に沿って延伸する導体部分23を有することにより、導体部分23が導体部分25に沿って延伸しない形態に比べて、アンテナ装置1の小型化が可能である。例えば、放射素子22は、X軸に平行な方向に延伸する導体部分25に平行に延伸する導体部分23を有する。
放射素子22,24と給電素子21は、給電素子21が放射素子22,24に非接触で給電可能な距離離れていれば、X軸、Y軸又はZ軸方向などの任意の方向での平面視において重複していても重複していなくてもよい。
給電素子21と放射素子22,24は、例えば、互いに電磁界結合可能な距離で離れて配置されている。放射素子22は、給電素子21から給電を受ける給電部36を有している。放射素子22は、給電部36で給電素子21を介して電磁界結合によって非接触で給電される。このように給電されることによって、放射素子22は、アンテナ装置1の放射導体として機能する。放射素子24も同様である。
図示のように、放射素子22が2点間を結ぶ線状導体である場合、半波長ダイポールアンテナと同様の共振電流(定在波状に分布する電流)が放射素子22上に形成される。すなわち、放射素子22は、所定の周波数の半波長で共振するダイポールアンテナとして機能(以下、ダイポールモードという)する。放射素子24も同様である。
また、図示しないが、放射素子22は線状導体で四角形を形成するようなループ状導体であってもよい。放射素子22がループ状導体である場合、ループアンテナと同様の共振電流(定在波状に分布する電流)が放射素子22上に形成される。すなわち、放射素子22は、所定の周波数の1波長で共振するループアンテナとして機能(以下、ループモードという)する。放射素子24も同様である。
また、図示しないが、放射素子22は、給電点14のグランド基準に接続される線状導体であってもよい。給電点14のグランド基準とは、例えば、グランドプレーン12、又はグランドプレーン12に直流的に導通可能に接続された導体などである。例えば、放射素子22の端部22bが、グランドプレーン12の外縁部12aに接続される。放射素子22は、一端が給電点14のグランド基準に接続され、他端が開放端である線状導体である場合、λ/4モノポールアンテナと同様の共振電流(定在波状に分布する電流)が放射素子22上に形成される。すなわち、放射素子22は、所定の周波数の4分の1波長で共振するモノポールアンテナとして機能(以下、モノポールモードという)する。放射素子24も同様である。
電磁界結合とは、電磁界の共鳴現象を利用した結合であり、例えば非特許文献(A.Kurs, et al,“Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances,”Science Express, Vol.317, No.5834, pp.83−86, Jul. 2007)に開示されている。電磁界結合は、電磁界共振結合又は電磁界共鳴結合とも称され、同じ周波数で共振する共振器同士を近接させ、一方の共振器を共振させると、共振器間に作られるニアフィールド(非放射界領域)での結合を介して、他方の共振器にエネルギーを伝送する技術である。また、電磁界結合とは、静電容量結合や電磁誘導による結合を除いた高周波における電界及び磁界による結合を意味する。なお、ここでの「静電容量結合や電磁誘導による結合を除いた」とは、これらの結合が全くなくなることを意味するのではなく、影響を及ぼさない程度に小さいことを意味する。給電素子21と放射素子22,24との間の媒体は、空気でもよいし、ガラスや樹脂材等の誘電体でもよい。なお、給電素子21と放射素子22,24との間には、グランドプレーンやディスプレイ等の導電性材料を配置しないことが好ましい。
給電素子21と放射素子22,24を電磁界結合させることによって、衝撃に対して強い構造が得られる。すなわち、電磁界結合の利用によって、給電素子21と放射素子22,24を物理的に接触させることなく、給電素子21を用いて放射素子22,24に給電できるため、物理的な接触が必要な接触給電方式に比べて、衝撃に対して強い構造が得られる。
給電素子21と放射素子22,24を電磁界結合させることによって、非接触給電を簡易な構成で実現できる。すなわち、電磁界結合の利用によって、給電素子21と放射素子22,24を物理的に接触させることなく、給電素子21を用いて放射素子22,24に給電できるため、物理的な接触が必要な接触給電方式に比べて、簡易な構成での給電が可能である。また、電磁界結合の利用によって、容量板などの余計な部品を構成してなくても、給電素子21を用いて放射素子22,24に給電できるため、静電容量結合で給電する場合に比べて、簡易な構成での給電が可能である。
また、電磁界結合で給電する場合の方が、静電容量結合又は磁界結合で給電する場合に比べて、給電素子21と放射素子22,24の離間距離(結合距離)を長くしても、放射素子22,24の動作利得(アンテナ利得)は低下しにくい。ここで、動作利得とは、アンテナの放射効率とリターンロスとの積で算出される量であり、入力電力に対するアンテナの効率として定義される量である。したがって、給電素子21と放射素子22,24を電磁界結合させることで、給電素子21と放射素子22,24の配置位置を決める自由度を高めることができ、位置ロバスト性も高めることができる。なお、位置ロバスト性が高いとは、給電素子21及び放射素子22,24の配置位置等がずれても、放射素子22,24の動作利得に与える影響が低いことを意味する。また、給電素子21と放射素子22,24の配置位置を決める自由度が高いため、アンテナ装置1の設置に必要なスペースを容易に縮小できる点で有利である。
また、図示の場合、給電素子21が放射素子22に給電する部位である給電部36は、放射素子22の一方の端部22aと他方の端部22bとの間の中央部90以外の部位(中央部90と端部22a又は端部22bとの間の部位)に位置している。このように、給電部36を放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、中央部90)以外の放射素子22の部位に位置させることによって、アンテナ装置1のマッチングを容易に取ることができる。給電部36は、放射素子22と給電素子21とが最近接する放射素子22の導体部分のうち給電点14に最も近い部分で定義される部位である。
また、図示の場合、給電素子21が放射素子24に給電する部位である給電部37は、放射素子24の一方の端部24aと他方の端部24bとの間の中央部91以外の部位(中央部91と端部24a又は端部24bとの間の部位)に位置している。このように、給電部37を放射素子24の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、中央部91)以外の放射素子24の部位に位置させることによって、アンテナ装置1のマッチングを容易に取ることができる。給電部37は、放射素子24と給電素子21とが最近接する放射素子24の導体部分のうち給電点14に最も近い部分で定義される部位である。
放射素子22のインピーダンスは、ダイポールモードの場合、放射素子22の中央部90から端部22a又は端部22bの方に離れるにつれて高くなる。電磁界結合における高インピーダンスでの結合の場合、給電素子21と放射素子22間のインピーダンスが多少変化しても一定以上の高インピーダンスで結合していればインピーダンスマッチングに対する影響は小さい。よって、マッチングを容易に取るために、放射素子22の給電部36は、放射素子22の高インピーダンスの部分に位置することが好ましい。同様に、マッチングを容易に取るために、放射素子24の給電部37は、ダイポールモードの場合、放射素子24の高インピーダンスの部分に位置することが好ましい。
ダイポールモードの場合、例えば、アンテナ装置1のインピーダンスマッチングを容易に取るために、給電部36は、放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、中央部90)から放射素子22の全長の1/8以上(好ましくは、1/6以上、さらに好ましくは、1/4以上)の距離を離した部位に位置するとよい。給電部37についても同様である。図示の場合、放射素子22の全長は、L7に相当し、給電部36は、中央部90に対して端部22a側に位置している。放射素子24の全長は、L10+√(L9+L11)+L12に相当し、給電部37は、中央部91に対して端部24a側に位置している。放射素子22の全長は、放射素子24の全長よりも長い。
一方、ループモードの場合、例えば、アンテナ装置1のインピーダンスマッチングを容易に取るために、給電部36は、放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分から放射素子22のループの内周側の周長の1/16以下(好ましくは1/12,さらに好ましくは、1/8以下)の距離を離した範囲内の部位に位置するとよい。放射素子24についても同様である。
他方、端部22bが給電点14のグランド基準に接続されるモノポールモードの場合、給電素子21が放射素子22に給電する部位である給電部36は、放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、端部22b)から端部22a側に近い部位に位置させることによって、アンテナ装置1のインピーダンスマッチングを容易に取ることができる。特には中央部90より端部21a側に位置させることが好ましい。給電部37についても同様である。
放射素子22のインピーダンスは、端部22bが給電点14のグランド基準に接続されるモノポールモードの場合、放射素子22の端部22bから端部22aに近づくにつれて高くなる。電磁界結合における高インピーダンスでの結合の場合、給電素子21と放射素子22との間のインピーダンスが多少変化しても一定以上の高インピーダンスで結合していればインピーダンスマッチングに対する影響は小さい。よって、マッチングを容易に取るために、放射素子22の給電部36は、放射素子22の高インピーダンスの部分に位置させることが好ましい。給電部37についても同様である。
端部22bが給電点14のグランド基準に接続されるモノポールモードの場合、例えば、アンテナ装置1のインピーダンスマッチングを容易に取るために、給電部36は、放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、端部22b)から放射素子22の全長の1/4以上(好ましくは、1/3以上、より好ましくは、1/2以上)の距離を離した部位、さらに好ましくは中央部90よりも端部22a側に位置するとよい。給電部37についても同様である。
また、放射素子22の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長をλ01とする場合、給電部36とグランドプレーン12との最短距離D11は、0.0034λ01以上0.21λ01以下である。最短距離D11は、より好ましくは、0.0043λ01以上0.199λ01以下であり、更に好ましくは、0.0069λ01以上0.164λ01以下である。最短距離D11をこのような範囲に設定することによって、放射素子22の動作利得が向上する点で有利である。また、最短距離D11が(λ01/4)未満であるため、アンテナ装置1は、円偏波を発生させるのではなく、直線偏波を発生させる。放射素子24の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長λ02と、給電部37とグランドプレーン12との最短距離D12との関係についても、同様である。
なお、最短距離D11とは、給電部36と外縁部12aとの最近接部分を直線で結んだ距離に相当し、最短距離D12とは、給電部37と外縁部12aとの最近接部分を直線で結んだ距離に相当する。この場合の外縁部12aは、給電部36,37に給電する給電素子21に接続された給電点14のグランド基準であるグランドプレーン12の外縁部である。また、放射素子22,24とグランドプレーン12は、同一平面上にあってもよいし、異なる平面上にあってもよい。また、放射素子22,24は、グランドプレーン12が配置された平面に対して、平行な平面に配置されてもよいし、任意の角度で交差する平面に配置されてもよい。
また、放射素子22の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長をλ01とする場合、給電素子21と放射素子22との最短距離D21は、0.2×λ01以下(より好ましくは、0.1×λ01以下、更に好ましくは、0.05×λ01以下)であると好適である。給電素子21と放射素子22をこのような最短距離D21だけ離して配置することによって、放射素子22の動作利得を向上させる点で有利である。放射素子24の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長λ02と、給電素子21と放射素子24との最短距離D22との関係についても、同様である。また、最短距離D21と最短距離D22とが互いにほぼ等しいとき、アンテナ装置1の動作する周波数帯域幅をワイドバンド化させる点で有利である。
なお、最短距離D21とは、給電素子21と放射素子22との最近接部分を直線で結んだ距離に相当し、最短距離D22とは、給電素子21と放射素子24との最近接部分を直線で結んだ距離に相当する。また、給電素子21と放射素子22,24は、両者が電磁界結合していれば、任意の方向から見たときに、交差しても交差しなくてもよいし、その交差角度も任意の角度でよい。また、放射素子22,24と給電素子21は、同一平面上にあってもよいし、異なる平面上にあってもよい。また、放射素子22,24は、給電素子21が配置された平面に対して、平行な平面に配置されてもよいし、任意の角度で交差する平面に配置されてもよい。
また、給電素子21と放射素子22とが最短距離D21で並走する距離は、ダイポールモードの場合、放射素子22の物理的な長さの3/8以下であることが好ましい。より好ましくは、1/4以下、更に好ましくは、1/8以下である。ループモードの場合、放射素子22のループの内周側の周長の3/16以下であることが好ましい。より好ましくは、1/8以下、更に好ましくは、1/16以下である。モノポールモードの場合、放射素子22の物理的な長さの3/4以下であることが好ましい。より好ましくは、1/2以下、更に好ましくは、1/4以下である。給電素子21と放射素子24とが最短距離D22で並走する距離についても同様である。
最短距離D21となる位置は給電素子21と放射素子22との結合が強い部位であり、最短距離D21で並走する距離が長いと、放射素子22のインピーダンスが高い部分と低い部分の両方と強く結合することになるため、インピーダンスマッチングが取れない場合がある。よって、放射素子22のインピーダンスの変化が少ない部位のみと強く結合するために最短距離D21で並走する距離は短い方がインピーダンスマッチングの点で有利である。同様に、最短距離D22で並走する距離は短い方がインピーダンスマッチングの点で有利である。
また、給電素子21の共振の基本モードを与える電気長をLe21、放射素子22の共振の基本モードを与える電気長をLe22、放射素子22の基本モードの共振周波数f11における給電素子21または放射素子22上での波長をλとする。放射素子22の共振の基本モードがダイポールモードである場合、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le22が、(3/8)・λ以上(5/8)・λ以下であることが好ましい。放射素子22の共振の基本モードがループモードである場合、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le22が、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下であることが好ましい。放射素子22の共振の基本モードがモノポールモードである場合、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le22が、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下であることが好ましい。
また、給電素子21の共振の基本モードを与える電気長をLe21、放射素子24の共振の基本モードを与える電気長をLe24、放射素子24の基本モードの共振周波数f12における給電素子21または放射素子24上での波長をλとする。放射素子24の共振の基本モードがダイポールモードである場合、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le24が、(3/8)・λ以上(5/8)・λ以下であることが好ましい。放射素子22の共振の基本モードがループモードである場合、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le24が、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下であることが好ましい。放射素子22の共振の基本モードがモノポールモードである場合、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le24が、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下であることが好ましい。Le24は、Le22よりも小さい。
また、外縁部12aが放射素子22,24に沿うようにグランドプレーン12が形成されている。よって、給電素子21は、外縁部12aとの相互作用により、給電素子21とグランドプレーン12上に、共振電流(定在波状に分布する電流)を形成することができ、放射素子22,24と共鳴して電磁界結合する。そのため、給電素子21の電気長Le21の下限値は特になく、給電素子21が放射素子22,24と物理的に電磁界結合できる程度の長さであればよい。
また、前記Le21は、給電素子21の形状に自由度を与えたい場合には、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下又は(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下がより好ましく、(3/16)・λ以上(5/16)・λ以下又は(3/16)・λ以上(5/16)・λ以下が特に好ましい。Le21がこの範囲内であれば、給電素子21が放射素子22,24の設計周波数(共振周波数f11,f12)にて良好に共振するため、グランドプレーン12に依存せずに給電素子21と放射素子22,24とが共鳴して良好な電磁界結合が得られ好ましい。
また、アンテナ装置1を小型化するためには、給電素子21の前記Le21は、(1/4)・λ未満又は(1/4)・λ未満がより好ましく、(1/8)・λ以下又は(1/8)・λ以下が特に好ましい。
なお、電磁界結合が実現しているとは整合が取れているということを意味している。また、この場合、給電素子21が放射素子22,24の共振周波数f11,f12に合わせて電気長を設計する必要がなく、給電素子21を放射導体として自由に設計することが可能になるため、アンテナ装置1の多周波化を容易に実現できる。
なお給電素子21の物理的な長さL21(図示の場合、L6+L8に相当)は、整合回路などを含んでいない場合、放射素子22の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλ01として、実装される環境による波長短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg1=λ01・kによって決定される。ここでkは、給電素子21の環境の実効比誘電率(εr1)および実効比透磁率(μr1)などの給電素子21が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L21は、(3/8)・λg1以下である。なお、短縮率は上記の物性から算出してもよいし、実測により求めても良い。例えば、短縮率を測定したい環境に設置された対象となる素子の共振周波数を測定し、任意の周波数ごとの短縮率が既知である環境において同じ素子の共振周波数を測定し、これらの共振周波数の差から短縮率を算出してもよい。
給電素子21の物理的な長さL21は、Le21を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le21と等しい。給電素子21が、整合回路などを含む場合、L21は、ゼロを超え、Le21以下が好ましい。L21はインダクタ等の整合回路を利用することにより短く(サイズを小さく)することが可能である。L21は、放射素子22の全長及び放射素子24の全長よりも短い。
また、前記Le22は、放射素子22の共振の基本モードがダイポールモード(放射素子22の両端が開放端であるような線状の導体)である場合、(3/8)・λ以上(5/8)・λ以下が好ましく、(7/16)・λ以上(9/16)・λ以下がより好ましく、(15/32)・λ以上(17/32)・λ以下が特に好ましい。また、高次モードを考慮すると、前記Le22は、(3/8)・λ・m以上(5/8)・λ・m以下が好ましく、(7/16)・λ・m以上(9/16)・λ・m以下がより好ましく、(15/32)・λ・m以上(17/32)・λ・m以下が特に好ましい。前記Le24とλとの関係についても同様である。
ただし、mは高次モードのモード数であり、自然数である。mは1〜5の整数が好ましく、1〜3の整数が特に好ましい。m=1の場合は基本モードである。Le22,24がこの範囲内であれば、放射素子22,24が充分に放射導体として機能し、アンテナ装置1の効率が良く好ましい。
また同様に、放射素子22の共振の基本モードがループモード(放射素子22がループ状の導体)である場合、前記Le22は、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下が好ましく、(15/16)・λ以上(17/16)・λ以下がより好ましく、(31/32)・λ以上(33/32)・λ以下が特に好ましい。また、高次モードについては、前記Le22は、(7/8)・λ・m以上(9/8)・λ・m以下が好ましく、(15/16)・λ・m以上(17/16)・λ・m以下がより好ましく、(31/32)・λ・m以上(33/32)・λ・m以下が特に好ましい。前記Le24とλとの関係についても同様である。Le22,24がこの範囲内であれば、放射素子22,24が充分に放射導体として機能し、アンテナ装置1の効率が良く好ましい。
また同様に、放射素子22の共振の基本モードがモノポールモード(放射素子22が、給電点14のグランド基準に接続され、開放端を有する)である場合、前記Le22は、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下が好ましく、(3/16)・λ以上(5/16)・λ以下がより好ましく、(7/32)・λ以上(9/32)・λ以下が特に好ましい。前記Le24とλとの関係についても同様である。Le22,24がこの範囲内であれば、放射素子22,24が充分に放射導体として機能し、アンテナ装置1の効率が良く好ましい。
なお放射素子22の物理的な長さL22は、放射素子22の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλ01として、実装される環境による短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg2=λ01・kによって決定される。ここでkは、放射素子22の環境の実効比誘電率(εr2)および実効比透磁率(μr2)などの放射素子22が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L22は、放射素子22の共振の基本モードがダイポールモードである場合、(1/2)・λg2であることが理想的である。放射素子22の長さL22は、好ましくは、(1/4)・λg2以上(3/4)・λg2以下であり、さらに好ましくは、(3/8)・λg2以上・(5/8)・λg2以下である。L22は、放射素子22の共振の基本モードがループモードである場合、(7/8)・λg2以上(9/8)・λg2以下である。L22は、放射素子22の共振の基本モードがモノポールモードである場合、(1/8)・λg2以上(3/8)・λg2以下である。放射素子24の物理的な長さL24と、放射素子24の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長λ02との関係についても同様である。
放射素子22の物理的な長さL22は、Le22を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le22と等しい。L22は、インダクタ等の整合回路を利用することにより短くしたとしても、ゼロを超え、Le22以下が好ましく、Le22の0.4倍以上1倍以下が特に好ましい。放射素子22の長さL22をこのような長さに調整することによって、放射素子22の動作利得を向上させる点で有利である。放射素子24の物理的な長さL24についても同様である。
また、図示のように給電素子21とグランドプレーン12の外縁部12aとの相互作用を利用できる場合において、給電素子21を放射導体として機能させてもよい。放射素子22は、給電素子21によって給電部36で非接触に電磁界結合で給電されることにより、例えば、λ/2ダイポールアンテナとして機能する放射導体である。放射素子24も、給電素子21によって給電部37で非接触に電磁界結合で給電されることにより、例えば、λ/2ダイポールアンテナとして機能する放射導体である。一方、給電素子21は、放射素子22,24に対して給電可能な線状の給電導体であるが、給電点14で給電されることにより、モノポールアンテナ(例えば、λ/4モノポールアンテナ)として機能することも可能な放射導体である。放射素子22の共振周波数をf11、放射素子24の共振周波数をf12、給電素子21の共振周波数をfと設定し、給電素子21の長さを周波数fで共振するモノポールアンテナとして調整すれば、給電素子21の放射機能を利用することができ、アンテナ装置1の多周波化を容易に実現できる。
給電素子21の放射機能を利用したときの物理的な長さL21は、整合回路などを含んでいない場合、給電素子21の共振周波数fにおける真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg3=λ・kによって決定される。ここでkは、給電素子21の環境の実効比誘電率(εr1)および実効比透磁率(μr1)などの給電素子21が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L21は、(1/8)・λg3以上(3/8)・λg3以下であり、好ましくは、(3/16)・λg3以上(5/16)・λg3以下である。
アンテナ装置1は、放射素子22が基本モード(1次モード)の共振周波数f11で共振し、且つ、放射素子24が基本モード(1次モード)の共振周波数f12で共振するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。また、アンテナ装置1は、放射素子22が共振周波数f11の約2倍の共振周波数f112で共振する2次モードを利用し、且つ、放射素子24が共振周波数f12の約2倍の共振周波数f122で共振する2次モードを利用する、マルチバンドアンテナとして機能することも可能である。つまり、アンテナ装置1は、4つの共振周波数f11,f112,f12,f122で共振するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。
給電素子の基本モードの共振周波数をf21、放射素子の2次モードの共振周波数をf32、放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の波長をλ、給電素子と放射素子との最短距離をλで規格化した値をxとする。このとき、本実施形態のアンテナ装置によれば、周波数比p(=f21/f32)が、0.7以上(0.1801・x−0.468)以下であれば、放射素子の基本モードの共振周波数と2次モードの共振周波数で良好なマッチングが得られる。
例えばアンテナ装置1の場合、給電素子21の基本モードの共振周波数をf21、放射素子22の2次モードの共振周波数をf112とすると、周波数比p(=f21/f112)が、0.7以上(0.1801・x−0.468)以下を満たせば、放射素子22の基本モードの共振周波数と2次モードの共振周波数で良好なマッチングが得られる。放射素子24の場合も同様である。
図3は、アンテナ装置1の各構成のZ軸方向の位置関係(Z軸に平行な高さ方向の位置関係)を模式的に示した図である。給電素子21と放射素子22と放射素子24とグランドプレーン12のうちの少なくとも二つは、互いに異なる高さに配置された部分を有する導体でもよいし、互いに同じ高さに配置された部分を有する導体でもよい。
給電素子21は、基板43の放射素子22,24に対向する側の表面に配置されている。しかしながら、給電素子21は、基板43の放射素子22,24に対向する側とは反対側の表面に配置されてもよいし、基板43の側面に配置されてもよいし、基板43の内部に配置されてもよいし、基板43以外の部材に配置されてもよい。
グランドプレーン12は、基板43の放射素子22,24に対向する側とは反対側の表面に配置されている。しかしながら、グランドプレーン12は、基板43の放射素子22,24に対向する側の表面に配置されてもよいし、基板43の側面に配置されてもよいし、基板43の内部に配置されてもよいし、基板43以外の部材に配置されてもよい。
基板43は、給電素子21と、給電点14と、給電点14のグランド基準であるグランドプレーン12とを有している。また、基板43は、給電点14に接続されるストリップ導体を備えた伝送線路を有している。ストリップ導体は、例えば、グランドプレーン12との間に基板43を挟むように基板43の表面に形成された信号線である。
放射素子22,24は、給電素子21から離れて配置され、例えば図示のように、基板43から距離L15離れて基板43に対向する基体38に設けられている。放射素子22,24は、基体38の給電素子21に対向する側の表面に配置されている。しかしながら、放射素子22,24は、基体38の給電素子21に対向する側とは反対側の表面に配置されてもよいし、基体38の側面に配置されてもよいし、基体38以外の部材に配置されてもよい。
基板43又は基体38は、例えば、XY平面に平行に配置され、誘電体、磁性体、又は誘電体と磁性体との混合物を基材とする基板である。誘電体の具体例として、樹脂、ガラス、ガラスセラミックス、LTCC(Low Temperature Co−Fired Ceramics)、アルミナなどが挙げられる。誘電体と磁性体との混合物の具体例として、FeやNi、Coなどの遷移元素、SmやNdなどの希土類元素を含む金属あるいは酸化物のいずれかを有していればよく、例えば、六方晶系フェライト、スピネル系フェライト(Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライトなど)、ガーネット系フェライト、パーマロイ、センダスト(登録商標)などが挙げられる。
また、基体38(例えば、無線装置101の外形の一部又は全部を形成する筐体)の一部に金属が使用されている場合、放射素子22,24は、その筐体の一部の金属であってもよい。近年、スマートフォンなどにおいてアンテナを実装する領域が限られているため、筐体に使用される金属を放射素子として利用することで有効にスペースを活用することができる。
基体38の材料として、ABS樹脂等の樹脂が用いられてもよいし、ガラスやガラスセラミックスなどが用いられてもよい。ガラスは、透明ガラスでも着色ガラスでも乳白色ガラスでもよい。
放射素子22は、基本モードの共振周波数f11を与える電気長Le22を有し、放射素子24は、基本モードの共振周波数f12を与える電気長Le24を有する。すなわち、図2に示されるアンテナ素子20は、共振周波数の異なる複数の電気長を有する。Le24は、Le22よりも短いので、共振周波数f12は、共振周波数f11よりも高い。給電素子21は、基本モードの共振周波数f21を与える電気長Le21を有する。
先端部21bが金属板32の近傍に位置することによって、給電素子21の基本モードの共振周波数f21において入力インピーダンスが低下し、給電素子21が共振周波数f21で励振する放射導体として十分に機能しないことがある。その場合、アンテナ装置1は、共振周波数f21で励振するマルチバンドアンテナとして十分に機能しない。しかしながら、アンテナ素子20が、共振周波数の異なる複数の電気長を有するので、給電素子21が共振周波数f21でアンテナ(放射導体)として機能しなくても、アンテナ装置1は、共振周波数f11と共振周波数f12で励振するマルチバンドアンテナとして機能する。すなわち、アンテナ装置1のマルチバンド化が可能となる。
図3において、給電素子21は、放射素子22,24と金属板32との間に位置する。例えば、給電素子21の先端部21bと金属板32との最短距離D3は、先端部21bと放射素子との最短距離D4よりも長い。しかし、最短距離D3は、最短距離D4と同じ又はそれよりも短くてもよい。図3の場合、最短距離D3は、L14+L13に相当する。最短距離D4は、放射素子22と放射素子24とのうち、先端部21bとの最短距離が短い方との距離である。図3の場合、最短距離D4は、L15に相当する。給電素子及び放射素子の線幅や高さ等の外形寸法は無視する。
図4は、無線装置102に搭載されるアンテナ装置2の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルの一例を示す斜視図である。無線装置102及びアンテナ装置2の構成及び効果について、上述の無線装置101及びアンテナ装置1と同様の構成及び効果については、それらの説明を援用する。
アンテナ装置2は、放射素子26以外の形状及び構成については、アンテナ装置1と同じである。放射素子26は、分岐する放射素子を有する。放射素子26は、分岐点26cで分岐することによって、複数の導体部分に枝分かれする。
放射素子26は、基本モードの共振周波数f11を与える電気長Le261を有し、基本モードの共振周波数f12を与える電気長Le262を有する。すなわち、放射素子26は、共振周波数の異なる複数の電気長を有する。Le261は、端部26aから端部26bまでの導体部分の物理的な長さL21に基づいて決まる長さである。Le262は、端部26aから分岐点26c及び曲折部26dを経由して端部26eまでの導体部分の物理的な長さ(L22+L23+L24)に基づいて決まる長さである。Le262は、Le261よりも短く、給電素子21の電気長Le21は、Le262よりも短い。
したがって、先端部21bが金属板32の近傍に位置することにより、給電素子21の基本モードの共振周波数f21において入力インピーダンスが低下し、給電素子21が共振周波数f21で励振する放射導体として十分に機能しないことがある。その場合、アンテナ装置2は、共振周波数f21で励振するマルチバンドアンテナとして十分に機能しない。しかしながら、放射素子26が、共振周波数の異なる複数の電気長を有するので、給電素子21が共振周波数f21でアンテナ(放射導体)として機能しなくても、アンテナ装置2は、共振周波数f11と共振周波数f12で励振するマルチバンドアンテナとして機能する。
図5は、無線装置103に搭載されるアンテナ装置3の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルの一例を示す斜視図である。無線装置103及びアンテナ装置3の構成及び効果について、上述の無線装置101及びアンテナ装置1と同様の構成及び効果については、それらの説明を援用する。
アンテナ装置3は、給電素子27以外の形状及び構成については、アンテナ装置1と同じである。給電素子27は、逆F形状を有する。給電素子27は、端部27aから曲折部27cで折り曲げられて先端部27bまで延伸する。そして、曲折部27cと先端部27bとの間の分岐部27dから分岐した導体部分の端部27eがグランドプレーン12の外縁部12aに接続される。
上述のアンテナ装置1,2と同様、先端部27bが金属板32の近傍に位置しても、アンテナ装置3は、共振周波数f11と共振周波数f12に加えて、共振周波数f21でも励振するマルチバンドアンテナとして機能する。給電素子27が逆F字の形状を有することにより、先端部27bが金属板32の近傍に位置しても、給電素子27の基本モードの共振周波数f21において入力インピーダンスの低下が抑えられる。よって、給電素子27は、アンテナ素子20に給電する給電導体として機能するだけでなく、共振周波数f21で励振する放射導体としても機能する。
図6は、無線装置及びアンテナ装置の各構成の位置関係の一例を模式的に示す正面図である。図7は、図6の形態を側方から模式的に示す側面図である。アンテナ装置は、グランドプレーン12と、給電素子28と、放射素子29とを備え、金属枠39に囲まれている。金属枠39が給電素子28の先端部28bの近傍に配置されても、アンテナ装置のマルチバンド化が可能である。金属枠39は、金属部の一例であり、例えば、無線装置の外周側面を形成する部分である。
例えば、給電素子28の先端部28bと金属枠39との最短距離L41は、先端部28bと放射素子29との最短距離L42よりも長い。しかし、最短距離L41は、最短距離L42と同じ又はそれよりも短くてもよい。
図13は、無線装置104に搭載されるアンテナ装置4の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルの一例を示す斜視図である。無線装置104及びアンテナ装置4の構成及び効果について、上述の無線装置101及びアンテナ装置1と同様の構成及び効果については、それらの説明を援用する。無線装置104は、筐体40と、金属板32と、アンテナ装置4とを備える。
筐体40は、Y軸方向に縦長に形成された部品であり、金属板32とアンテナ装置4とを収容する。筐体40は、導電性又は非導電性の部材である。
金属板32は、Y軸方向に縦長に形成された部品であり、図1に示した金属板32と同様のものである。金属板32のY軸方向の外形寸法は、グランドプレーン12のY軸方向の外形寸法よりも長い。
アンテナ装置4は、アンテナ装置1と同様、グランドプレーン12と、給電素子21と、アンテナ素子20とを備える。アンテナ素子20は、放射素子22(第1の放射素子の一例)と、放射素子24(第2の放射素子の一例)とを含む。
グランドプレーン12は、グランドプレーン12よりもX軸方向に幅広な基板43に設けられている。グランドプレーン12は、複数の接続部材11によって導通可能に金属板32に接続されている。図13には、複数の接続部材11として、6個のビア(via)が例示されている。
図14は、図13の解析モデルの一例を部分的に示す正面図である。アンテナ装置4の給電素子21の形状は、アンテナ装置1の給電素子21と同様であり、アンテナ装置4の放射素子22の形状は、アンテナ装置1の放射素子22と同様である。アンテナ装置4の放射素子24の形状は、折り返し部30が設けられている点で、アンテナ装置1の放射素子24と異なる。
折り返し部30は、グランドプレーン12から垂直な方向から見たとき(図示の場合、XY平面に垂直なZ軸方向から見たとき)、給電素子21と結合しないように給電素子21とグランドプレーン12との間に位置せずに、放射素子22とグランドプレーン12との間に位置する。折り返し部30とは、中央部91と端部24bとの間においてU字状に折れ曲がった導体部分である。中央部91とは、放射素子24において一方の端部24aから他方の端部24bまでの全長の1/2の部分である。
アンテナ装置4も、アンテナ装置1と同様に、放射素子22が基本モード(1次モード)の共振周波数f11で共振し、且つ、放射素子24が基本モード(1次モード)の共振周波数f12で共振するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。また、アンテナ装置4も、アンテナ装置1と同様に、放射素子22が共振周波数f11の約2倍の共振周波数f112で共振する2次モードを利用し、且つ、放射素子24が共振周波数f12の約2倍の共振周波数f122で共振する2次モードを利用する、マルチバンドアンテナとして機能することも可能である。つまり、アンテナ装置4は、4つの共振周波数f11,f112,f12,f122で共振するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。
そして、アンテナ装置1と同様に、アンテナ装置4のアンテナ素子20は、共振周波数の異なる複数の電気長を有する。よって、給電素子21が共振周波数f21でアンテナ(放射導体)として機能しなくても、アンテナ装置4は、3つの共振周波数f11,f12,f122又は4つの共振周波数f11,f112,f12,f122で共振するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。
ここで、第2の放射素子24は、上述の位置に折り返し部30を有するので、折り返し部30を有しない形態に比べて、放射素子24の2次モードの共振周波数f122の値の調整が容易になる。これにより、例えば、放射素子24の2次モードの共振周波数f122の値を放射素子22の基本モードの共振周波数f11の値に近づけることで、ワイドバンド化が容易に達成可能である。
また、放射素子24の全長は、放射素子22の全長よりも長い。しかしながら、放射素子24は、折り返し部30で折り返されるので、折り返しが無い形態に比べて、アンテナ装置4の小型化が容易になる。また、放射素子22は、放射素子24の導体部分25aと導体部分25bの少なくとも一方に沿って延伸する導体部分23を有することにより、導体部分23が導体部分25aと導体部分25bの少なくとも一方に沿って延伸しない形態に比べて、アンテナ装置4の小型化が可能である。例えば、放射素子22は、Y軸に平行な方向に延伸する導体部分25aと導体部分25bの少なくとも一方に平行に延伸する導体部分23を有する。
導体部分25bは、折り返し部30の一部であり、グランドプレーン12の外縁部12aに沿って延伸する。折り返し部30は、グランドプレーン12の外縁部12aに近づく側に折り返された形状を有する。
次に、第2の共振器が共振周波数の異なる複数の電気長を有さない場合(比較例)と、第2の共振器が共振周波数の異なる複数の電気長を有する場合(実施例)とについて、S11特性の解析結果を示す。
図8は、無線装置110に搭載されるアンテナ装置10の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルの一例(比較例)を示す斜視図である。アンテナ装置10は、放射素子24を有さない点で、アンテナ装置1と異なる。すなわち、アンテナ装置10は、一つの基本モードを与える一つの電気長を有する第2の共振器(この場合、放射素子22)を備える。
図9は、アンテナ装置10(比較例)のS11特性図であり、図10は、アンテナ装置1(実施例1)のS11特性図であり、図11は、アンテナ装置2(実施例2)のS11特性図であり、図12は、アンテナ装置3のS11特性図である。
図9乃至12の測定時の図1で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L1:60
L2:8
L3:20
L4:90
L5:65
である。基板43及び金属板32の外形寸法は、基体38の外形寸法(縦:L1、横L4)と同じである。
図9乃至12の測定時の図3で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L13:3
L14:0.8
L15:3.5(図9,10,11測定時)
L15:0.5(図12測定時)
L16:1
である。給電素子の線幅は、1mm、放射素子の線幅は、0.5mmとする。
図9,10の測定時の図2,8で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L6:8
L7:44
L8:11
L9:3
L10:7
L11:5
L12:15
である。
図11の測定時の図4で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L21:44
L22:20
L23:6
L24:7
である。
図12の測定時の図5で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L31:8
L32:11
L33:2.5
である。
図8のアンテナ装置10(比較例)の場合、先端部21bの近傍に金属板32が存在する。そのため、給電素子21が共振周波数f21で励振し得る電気長を有していても、図9に示されるように、アンテナ装置10は、放射素子22の基本モードの共振周波数fで励振するアンテナとして機能するものの、共振周波数f21で励振するアンテナとしては機能しない。
しかしながら、図2,4,5のアンテナ装置1,2,3(実施例)の場合、先端部21b,27bの近傍に金属板32が存在しても、図10,11,12に示されるように、各アンテナ装置は、2つの基本モードの共振周波数f11,f12で励振するマルチバンドアンテナとして機能する。特に、アンテナ装置3は、図12に示されるように、給電素子27の基本モードの共振周波数f21でも励振する3バンドのマルチバンドアンテナとして機能する。
図15は、図13及び図14に示したアンテナ装置4のS11特性図である。図15の測定時の図13及び図14で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L50:4
L51:10
L52:29
L53:19
L54:13
L55:3.5
L56:5
L57:33
L58:65
である。基板43の形状は、縦L57、横L58の長方形であり、グランドプレーン12の形状は、縦L57、横(L58−L56)の長方形である。また、給電素子21が配置される基板43の配置面と、放射素子22,24が配置される配置面とのZ軸方向成分の距離は、2.8mmである。
本実施形態のアンテナ装置4は、先端部21bの近傍に金属板32が存在しても、図15に示されるように、3つの共振周波数f11,f12,f122で共振するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。特に、折り返し部30によって共振周波数f11に共振周波数f122を近づけることができるので、4GHzから5GHzまでの周波数帯でワイドバンド化が達成されている。
以上、アンテナ装置及び無線装置を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、第2の共振器は、共振周波数の異なる2つの電気長を有する場合に限られず、共振周波数の異なる3つ以上の電気長を有してもよい。また、導体が分岐する形態を有する第2の共振器と、逆F字形態を有する第1の共振器とを組み合わせてもよい。複数のアンテナ装置が一つの無線装置に搭載されてもよい。
本国際出願は、2014年10月2日に出願した日本国特許出願第2014−204100号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2014−204100号の全内容を本国際出願に援用する。
1,2,3,4,10 アンテナ装置
11 接続部材
12 グランドプレーン
14 給電点
20 アンテナ素子
21,27,28 給電素子
21b,27b,28b 先端部
22,24,26,29 放射素子
23,25 導体部分
32 金属板
36,37 給電部
38 基体
39 金属枠
43 基板
90,91 中央部
101,102,103,104,110 無線装置

Claims (11)

  1. グランドプレーンと、
    前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、
    前記第1の共振器から離れて配置される第2の共振器とを備え、
    前記グランドプレーンは、前記第2の共振器に沿うように形成される縁部を有し、前記第1の共振器と前記グランドプレーン上に共振電流が形成され、
    前記第2の共振器は、前記第1の共振器が共振することにより放射導体として機能し、
    前記第1の共振器の先端部は、金属部の近傍に位置し、
    前記第2の共振器は、共振周波数の異なる複数の電気長を有する、アンテナ装置。
  2. 前記第2の共振器は、複数の放射素子を有する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記複数の放射素子は、第1の放射素子と第2の放射素子とを含み、
    前記第1の放射素子は、前記第2の放射素子の導体部分に沿って延伸する導体部分を有する、請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記複数の放射素子は、第1の放射素子と第2の放射素子とを含み、
    前記第2の放射素子は、前記グランドプレーンに垂直な方向から見たとき、前記第1の共振器と前記グランドプレーンとの間に位置せずに、前記第1の放射素子と前記グランドプレーンとの間に位置する折り返し部を有する、請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2の放射素子の全長は、前記第1の放射素子の全長よりも長い、請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1の放射素子は、前記第2の放射素子の導体部分に沿って延伸する導体部分を有する、請求項4又は5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第2の共振器は、分岐する放射素子を有する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  8. 前記第1の共振器は、逆F形状を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  9. 前記第1の共振器は、前記第2の共振器と前記金属部との間に位置する、請求項1から8のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  10. 前記金属部は、ディスプレイ又はシールド板である、請求項1から9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載のアンテナ装置と、前記金属部とを備える無線装置。
JP2016552180A 2014-10-02 2015-10-02 アンテナ装置及び無線装置 Pending JPWO2016052733A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014204100 2014-10-02
JP2014204100 2014-10-02
PCT/JP2015/078058 WO2016052733A1 (ja) 2014-10-02 2015-10-02 アンテナ装置及び無線装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019172527A Division JP6819753B2 (ja) 2014-10-02 2019-09-24 アンテナ装置及び無線装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016052733A1 true JPWO2016052733A1 (ja) 2017-07-20

Family

ID=55630753

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016552180A Pending JPWO2016052733A1 (ja) 2014-10-02 2015-10-02 アンテナ装置及び無線装置
JP2019172527A Active JP6819753B2 (ja) 2014-10-02 2019-09-24 アンテナ装置及び無線装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019172527A Active JP6819753B2 (ja) 2014-10-02 2019-09-24 アンテナ装置及び無線装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10249936B2 (ja)
JP (2) JPWO2016052733A1 (ja)
CN (1) CN106716715B (ja)
WO (1) WO2016052733A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3545587B1 (en) * 2016-11-25 2021-07-21 Sony Group Corporation Vertical antenna patch in cavity region
JP6762886B2 (ja) * 2017-01-27 2020-09-30 株式会社東芝 アンテナ及びアンテナモジュール
TWI618296B (zh) * 2017-03-15 2018-03-11 智易科技股份有限公司 天線結構
WO2018198981A1 (ja) * 2017-04-27 2018-11-01 Agc株式会社 アンテナ及びmimoアンテナ
DE112018002903T5 (de) * 2017-06-09 2020-02-20 Mitsubishi Electric Corporation Gedruckte schaltung
JP6787492B2 (ja) * 2017-07-21 2020-11-18 株式会社村田製作所 アンテナ結合素子、アンテナ装置および電子機器
EP3503293A1 (en) * 2017-12-19 2019-06-26 Institut Mines Telecom - IMT Atlantique - Bretagne - Pays de la Loire Configurable multiband wire antenna arrangement and design method thereof
JP7000864B2 (ja) * 2018-01-05 2022-02-04 富士通株式会社 アンテナ装置、及び、無線通信装置
CN111146571A (zh) * 2018-11-06 2020-05-12 华为终端有限公司 耦合天线装置及电子设备
US11876309B2 (en) * 2018-11-12 2024-01-16 Nec Platforms, Ltd. Antenna, wireless communication device, and antenna forming method
CN114824754B (zh) * 2019-10-31 2023-08-22 华为技术有限公司 移动终端
WO2021090453A1 (ja) * 2019-11-07 2021-05-14 Fcnt株式会社 無線通信装置
CN113764864A (zh) * 2020-06-01 2021-12-07 千寻位置网络有限公司 包含天线装置的电子设备
CN114614242B (zh) * 2020-12-08 2023-08-22 华为技术有限公司 天线装置及电子设备

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003198410A (ja) * 2001-12-27 2003-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 通信端末装置用アンテナ
US6734825B1 (en) * 2002-10-28 2004-05-11 The National University Of Singapore Miniature built-in multiple frequency band antenna
JP2004201278A (ja) * 2002-12-06 2004-07-15 Sharp Corp パターンアンテナ
JPWO2005069439A1 (ja) * 2004-01-14 2007-09-06 株式会社ヨコオ マルチバンドアンテナ及び携帯型の通信機器
TWI359530B (en) * 2008-05-05 2012-03-01 Acer Inc A coupled-fed multiband loop antenna
CN101582532B (zh) * 2008-05-12 2013-01-09 宏碁股份有限公司 共面耦合式馈入多频行动通讯装置天线
CN101656349B (zh) * 2008-08-19 2013-01-02 启碁科技股份有限公司 宽频天线及其制造方法
CN101944656B (zh) * 2009-07-07 2013-04-10 宏碁股份有限公司 一种多频天线
CN102244316B (zh) * 2010-05-10 2014-03-26 宏碁股份有限公司 双频移动通信装置及其天线结构
CN102340050A (zh) * 2010-07-16 2012-02-01 富士康(昆山)电脑接插件有限公司 多频天线及多频天线阵列
CN102884679B (zh) * 2010-12-24 2015-08-19 松下电器产业株式会社 天线装置
JP5324608B2 (ja) * 2011-02-25 2013-10-23 三省電機株式会社 マルチバンドアンテナ
JP5060629B1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-31 株式会社東芝 アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
JP5712784B2 (ja) * 2011-05-13 2015-05-07 船井電機株式会社 マルチアンテナ装置および通信機器
JP5791961B2 (ja) * 2011-05-13 2015-10-07 船井電機株式会社 マルチアンテナ装置および通信機器
TWI511378B (zh) * 2012-04-03 2015-12-01 Ind Tech Res Inst 多頻多天線系統及其通訊裝置
JP5498533B2 (ja) * 2012-06-21 2014-05-21 株式会社東芝 アンテナ装置及び無線装置
EP2876727B8 (en) 2012-07-20 2018-10-31 AGC Inc. Antenna device and wireless device provided with same
US8847828B1 (en) * 2012-09-25 2014-09-30 Amazon Technologies, Inc. Antenna structure with strongly coupled parasitic grounding element
TWI511370B (zh) * 2013-01-11 2015-12-01 Acer Inc 通訊裝置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6819753B2 (ja) 2021-01-27
US10249936B2 (en) 2019-04-02
US20170194692A1 (en) 2017-07-06
CN106716715B (zh) 2020-10-30
JP2019213241A (ja) 2019-12-12
WO2016052733A1 (ja) 2016-04-07
CN106716715A (zh) 2017-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6819753B2 (ja) アンテナ装置及び無線装置
JP6465109B2 (ja) マルチアンテナ及びそれを備える無線装置
JP6314980B2 (ja) アンテナ、アンテナ装置及び無線装置
JP5301608B2 (ja) 無線端末装置用のアンテナ
US20160301127A1 (en) Mobile radio device
KR20060042232A (ko) 역 에프 안테나
WO2016012845A1 (en) Slotted slot antenna
JP6229814B2 (ja) 通信端末装置
JP5900660B2 (ja) Mimoアンテナおよび無線装置
US8681063B2 (en) Antenna device
WO2014203976A1 (ja) アンテナ及びそれを備える無線装置
US20180191063A1 (en) Antenna structure and electronic device
JP6233319B2 (ja) マルチバンドアンテナ及び無線装置
JP6436100B2 (ja) アンテナ装置及びそれを備える無線装置
JP2011217203A (ja) 平面ループアンテナ
WO2014203967A1 (ja) アンテナ装置及びそれを備える無線装置
JP2019106563A (ja) アンテナ
WO2016186090A1 (ja) アンテナ装置および電子機器
CN105896035B (zh) 一种基于加载技术统一模型的多频小型化终端天线

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190524

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190625