JPWO2016052208A1 - 挿入機器の挿入部及び挿入機器 - Google Patents

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Abstract

挿入機器に設けられる挿入部は、可撓管(15)において管低可撓部(55)と管高可撓部(56)との間に設けられ、基端方向側から先端方向側に向かって可撓性が変化する第1の可撓性変化部(57)を備える。前記挿入部は、内蔵部材(47)において部材低可撓部(65)と部材高可撓部(66)との間に設けられ、前記基端方向側から前記先端方向側に向かって可撓性が変化する第2の可撓性変化部(67)を備える。前記第2の可撓性変化部(67)は、長手方向について、前記第1の可撓性変化部(57)に対してずれて位置しており、長手方向についての所望の可撓性分布を実現する。

Description

本発明は、挿入部に可撓管部が設けられる挿入機器、及び、その挿入機器に設けられる挿入部に関する。
特許文献1には、長手軸に沿って延設される挿入部に可撓管部が設けられた挿入機器である内視鏡が開示されている。可撓管部では、可撓管の内部に可撓管空洞が形成されている。可撓管の一部となる可撓管外皮は、軟らかい樹脂と硬い樹脂とを混合させて形成される。
可撓管では、長手軸に平行な長手方向についての位置の変化に対応させて可撓管外皮における軟らかい樹脂と硬い樹脂との配合比を変化させている。すなわち、可撓管外皮の基端方向側の部位では、硬い樹脂の割合を高くし、可撓管外皮の先端方向側の部位では、軟らかい樹脂の割合を高くしている。これにより、可撓管部(可撓管)の先端方向側の部位では、可撓性が高くなり、可撓管部の基端方向側の部位では、可撓管部の先端部に比べて、可撓性が低くなる。
特公平6−98115号公報
内視鏡等の挿入機器の可撓管部では、使用目的等に適合するように、長手軸に平行な長手方向についての位置の変化に対応させて、可撓性を変化させることが望まれている。例えば、大腸等に用いられる内視鏡では、可撓管部の先端方向側の部位が可撓性の高い高可撓部となり、可撓管部の基端方向側の部位が可撓性の低い低可撓部となり、高可撓部と低可撓部との間に可撓性が変化する可撓性変化部が形成される。そして、可撓性変化部では、基端方向から先端方向へ向かうにつれて可撓管部の可撓性が段階的に(徐々に)高くなることが望まれている。
前記特許文献1では、長手方向についての位置の変化に対応させて可撓管外皮を形成する樹脂の配合比を変化させることにより、可撓管部の可撓性を調整している。例えば、長手方向について軟らかい樹脂と硬い樹脂との配合比を徐々に変化させることにより、可撓管(可撓管外皮)において先端方向に向かって徐々に可撓性が高くなる部位(管可撓性変化部)を形成し、可撓管の先端方向に向かって徐々に可撓性が高くなる部位(管可撓性変化部)によって、可撓管部の可撓性変化部が形成される。しかし、可撓管(可撓管外皮)の製造において、樹脂の流動性を厳密に制御することは難しく、軟らかい樹脂と硬い樹脂との混合具合を厳密に調整することは難しい。
このため、可撓管において、可撓性が徐々に変化する部分の長手方向についての寸法を大きくした場合は、可撓管の徐々に可撓性が変化する部位(管可撓性変化部)において、可撓性の変化が緩やかになる傾向がある。管可撓性変化部での可撓性の変化が緩やかになることにより、可撓管部において所望の可撓性分布を実現されなくなる。例えば、可撓性変化部の基端方向側に位置する所望の硬さを確保したい部位においても、所望の硬さより軟らかくなる(可撓性が高くなる)。所望の硬さを確保したい部位において所望の硬さより軟らかくなることにより、内視鏡の操作性及び挿入部の挿入性に大きな影響を与える可能性がある。
一方、可撓管において、可撓性が変化する部分の長手方向についての寸法を小さくした場合は、可撓管において急激に可撓性が変化する部分が発生する。これにより、可撓管部において、軟らかい高可撓部と硬い低可撓部との間で急激に可撓性が変化する箇所が発生する。可撓管部で急激に変化する箇所が発生することにより、可撓性が急激に変化する箇所で可撓管部が曲がり易くなり、内視鏡の操作性及び挿入部の挿入性に大きな影響を与える可能性がある。
前述のように、可撓管(可撓管外皮)において樹脂の混合具合を調整(制御)するだけでは、可撓管部において所望の可撓性分布を実現し難い。
本発明は、前記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、可撓管のみでは所望の可撓性分布とならない場合でも、可撓管部において長手方向について所望の可撓性分布が実現される挿入機器の挿入部及び挿入機器を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明のある態様の挿入機器の挿入部は、基端方向側から先端方向側に長手軸に沿って延設されるとともに、管低可撓部と、前記管低可撓部より可撓性が高い管高可撓部と、を備え、前記長手軸に平行な長手方向について前記管低可撓部及び前記管高可撓部が互いに対して離れて位置する可撓管と、前記可撓管の内部に前記基端方向側から前記先端方向側に延設され、単一の部材から形成されるとともに、部材低可撓部 と、前記部材低可撓部より可撓性が高い部材高可撓部と 、を備え、前記長手方向について前記部材低可撓部及び前記部材高可撓部が互いに対して離れて位置する内蔵部材と、前記可撓管において前記管低可撓部と前記管高可撓部との間に設けられ、前記基端方向側から前記先端方向側に向かって可撓性が変化する第1の可撓性変化部と、前記内蔵部材において前記部材低可撓部と前記部材高可撓部との間に設けられるとともに、前記基端方向側から前記先端方向側に向かって可撓性が変化し、前記長手方向について前記第1の可撓性変化部に対してずれて位置する第2の可撓性変化部と、を備える。
本発明の別のある態様の挿入機器の挿入部は、基端方向側から先端方向側に長手軸に沿って延設される可撓管と、前記可撓管の内部に前記基端方向側から前記先端方向側に延設され、前記長手軸に平行な長手方向についての位置の変化に対応して可撓性が変化する内蔵延設部と、前記可撓管の前記内部に前記基端方向側から前記先端方向側に延設され、単一の部材から形成される内蔵部材であって、前記長手方向について前記内蔵延設部の前記可撓性の変化に対応させて前記内蔵部材の可撓性が変化することにより、前記長手方向について前記可撓管が延設される範囲の全長に渡って前記可撓管、前記内蔵延設部及び前記内蔵部材の全体での可撓性を均一にする内蔵部材と、を備える。
本発明によれば、可撓管のみでは所望の可撓性分布とならない場合でも、可撓管部において長手方向について所望の可撓性分布が実現される挿入機器の挿入部及び挿入機器を提供することができる。
第1の実施形態に係る内視鏡システムを示す概略図である。 第1の実施形態に係る内視鏡の可撓管部の構成を長手軸に平行な断面で概略的に示す断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 第1の実施形態に係る可撓管を可撓管部が真直ぐに延設される状態で示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管を可撓管部が最も湾曲した状態で示す概略図である。 第1の実施形態に係るある1つのライトガイド部の構成を示す概略図である。 第1の実施形態に係る流体供給部の構成を示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管部の長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管の長手方向についての可撓性分布及びチャンネルチューブの長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管の可撓性分布が所望の可撓性分布にならない場合の一例を示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管の可撓性分布が所望の可撓性分布にならない場合の図11Aとは別の一例を示す概略図である。 第1の実施形態に係るチャンネルチューブを長手軸に垂直な断面で概略的に示す断面図である。 第1の実施形態に係るチャンネルチューブの可撓性を調整する方法を説明する概略図である。 第1の実施形態に係るチャンネルチューブ及びある1つのライトガイド部が互いに対して長手方向に移動した場合の、チャンネルチューブ及びライトガイド部の互いに対する干渉状態を示す概略図である。 第1の実施形態に係るチャンネルチューブ及び流体供給部が互いに対して長手方向に移動した場合の、チャンネルチューブ及び流体供給部の互いに対する干渉状態を示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管部が管腔の屈曲部分で湾曲した状態での、可撓管空洞に延設される内蔵延設部を示す概略図である。 第1の実施形態に係る可撓管部が管腔の屈曲部分を先端方向へ向かって移動する状態を示す概略図である。 第1の変形例に係るチャンネルチューブを揉み解しによって形成する方法を示す概略図である。 第1の変形例に係る可撓管部の長手方向についての可撓性分布、可撓管の長手方向についての可撓性分布、及び、チャンネルチューブの長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第2の実施形態に係る可撓管部を長手軸に垂直な断面で概略的に示す断面図である。 第2の実施形態に係る可撓管部の長手方向についての可撓性分布、可撓管の長手方向についての可撓性分布、及び、チャンネルチューブの長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第2の変形例に係る可撓管部の長手方向についての可撓性分布、可撓管の長手方向についての可撓性分布、及び、チャンネルチューブの長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第3の実施形態に係る内視鏡を示す概略図である。 第3の実施形態に係る可撓管部を長手軸に垂直な断面で概略的に示す断面図である。 第3の実施形態に係るある1つのライトガイド部の長手方向についての可撓性分布、流体供給部の長手方向についての可撓性分布、及び、チャンネルチューブの長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第3の実施形態に係る可撓管部の長手方向についての可撓性分布及び可撓管の長手方向についての可撓性分布を示す概略図である。 第3の実施形態に係るチャンネルチューブを揉み解しによって形成する方法を示す概略図である。 第3の変形例に係るチャンネルチューブを形成する方法を説明する概略図である。 第4の変形例に係るチャンネルチューブを形成する方法を説明する概略図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、図1乃至図17を参照して説明する。
図1は、挿入機器である内視鏡2が用いられる内視鏡システム1を示す図である。図1に示すように、内視鏡2は、長手軸Cを有する。ここで、長手軸Cに平行な2方向を長手方向とする。長手方向の一方が先端方向(図1の矢印C1の方向)であり、先端方向とは反対方向が基端方向(図1の矢印C2の方向)である。図1に示すように、内視鏡2は、長手軸Cに沿って延設される挿入部3と、挿入部3に対して基端方向側に設けられる操作部5と、を備える。挿入部3は、挿入部3の先端を形成する先端硬性部6と、先端硬性部6に対して基端方向側に設けられる湾曲部7と、湾曲部7に対して基端方向側に設けられる可撓管部8と、を備える。なお、本実施形態では、一例として、大腸に挿入部3が挿入される内視鏡2について説明する。
操作部5には、ユニバーサルコード10の一端が接続されている。ユニバーサルコード10の他端は、周辺ユニットを形成する画像プロセッサ等の画像処理部11に接続されている。画像処理部11は、モニタ等の表示部12に電気的に接続されている。なお、図1では、内視鏡システム1の周辺ユニットとして、画像処理部11及び表示部12のみが示されているが、周辺ユニットとしてランプ等の光源(図示しない)、送気ポンプ、圧力調整弁等から形成される送気源、それぞれが液体タンク、送液ポンプ等から形成される送液源(図示しない)及び副送液源(図示しない)、吸引ポンプ、回収タンク等から形成される吸引源(図示しない)を備える。また、操作部5には、湾曲操作ノブ13A、13B及び硬度調整レバー9が設けられ、処置具が挿入される処置具挿入口14が形成されている。
図2は、可撓管部8の構成を示す図である。また、図3は、図2のIII−III線断面図であり、図4は、図2のIV−IV線断面図である。図2は、長手軸Cに平行な断面を示している。また、図3は、可撓管部8の基端方向側の部位での長手軸Cに垂直な断面を示し、図4は、可撓管部8の先端方向側の部位での長手軸Cに垂直な断面を示している。図2に示すように、可撓管部8は、長手軸Cに沿って延設される筒状の可撓管15を備える。可撓管15の内部には、可撓管空洞16が形成されている。
図5及び図6は、可撓管15の構成を示す図である。図5は、可撓管部8(可撓管15)が真直ぐに延設される状態を示し、図6は、可撓管部8(可撓管15)が最も湾曲した状態(すなわち、曲げ半径Rが最小曲げ半径Rminとなる状態)を示している。図2乃至図6に示すように、可撓管15は、金属製の螺旋管17と、螺旋管17の外周面に被覆される金属製の網状管18と、網状管18の外周面に被覆される樹脂製の可撓管外皮19と、を備える。螺旋管17では、金属製の帯状部材21が長手軸Cを中心とする螺旋状に延設されている。網状管18は、金属の素線が編込まれることによって形成されている。また、可撓管外皮19は、可撓管15の外表面を形成している。
図5に示す可撓管部8が真直ぐな状態では、螺旋管17の帯状部材21の幅方向についての縁同士は、接触しない。一方、図6に示す可撓管部8が最も湾曲した状態では、湾曲部分内側において、螺旋管17の帯状部材21の幅方向についての縁同士が当接し合う。これにより、図6の状態から可撓管部8がさらに湾曲することが防止され、曲げ半径Rが最小曲げ半径Rminより小さくなることが防止される。なお、図6の状態では、湾曲部分外側において、螺旋管17の帯状部材21の幅方向についての縁同士の間の隙間が、可撓管部8が真直ぐな状態(図5の状態)に比べて、大きくなる。また、曲げ半径Rは、湾曲部分内側までの半径であり、図6では、曲げ半径中心Oから湾曲部分内側までの距離である。さらに、図6では、曲げ半径中心Oを中心として180°(図6において角度α1で示す)の角度範囲に渡って、可撓管部8が最小曲げ半径Rminで曲がっている。図6の状態では、基端側から先端側まで延設された可撓管8が湾曲部分で180°曲がるので、湾曲部分より先端側は、可撓管8が基端側から湾曲部分まで延設されてきた方向とは反対方向を向くことになる。
図2乃至図4に示すように、可撓管15の内部の可撓管空洞16を含む挿入部3の内部には、複数の内蔵延設部が基端方向から先端方向へ延設されている。可撓管空洞16には、内蔵延設部として、湾曲ワイヤ22A〜22Dが延設されている。湾曲ワイヤ22A〜22Dの一端(先端)は、湾曲部7の先端に接続されている。また、湾曲ワイヤ22A,22Bの他端(基端)は、操作部5の内部で、湾曲操作ノブ13Aと一体に回動するプーリ(図示しない)に接続され、湾曲ワイヤ22C,22Dの他端(基端)は、操作部5の内部で、湾曲操作ノブ13Bと一体に回動するプーリ(図示しない)に接続されている。湾曲操作ノブ13Aを回動することにより、湾曲ワイヤ22A又は湾曲ワイヤ22Bが牽引され、例えば湾曲Up方向又は湾曲Down方向に湾曲部7が湾曲する。また、湾曲操作ノブ13Bを回動することにより、湾曲ワイヤ22C又は湾曲ワイヤ22Dが牽引され、例えば湾曲Left方向又は湾曲Right方向に湾曲部7が湾曲する。
それぞれの湾曲ワイヤ22A〜22Dは、対応するコイルパイプ(23A〜23Dの対応する1つ)に挿通されている。コイルパイプ23A〜23Dの一端(先端)は、湾曲部7と可撓管15との間を接続する接続管に固定され、コイルパイプ23A〜23Dの他端(基端)は、操作部5の内部に位置している。したがって、可撓管部8(可撓管空洞16)では、長手方向について全長に渡って、それぞれの湾曲ワイヤ22A〜22Dが対応するコイルパイプ(23A〜23Dの対応する1つ)で覆われている。
また、挿入部3の内部(可撓管空洞16)には、内蔵延設部として伝送ケーブル(撮像ケーブル)25が基端方向から先端方向へ延設されている。伝送ケーブル25の一端は、先端硬性部6の内部に設けられる撮像素子(図示しない)に接続されている。伝送ケーブル25は、操作部5の内部及びユニバーサルコード10の内部を通って延設され、他端が画像処理部11に接続されている。撮像素子は、挿入部3の先端面に設けられる観察窓(図示しない)を通して被写体を撮像し、撮像素子から伝送ケーブル25を介して画像信号が画像処理部11に伝送される。そして、画像処理部11が画像信号を処理することにより、被写体画像が表示部12に表示される。
挿入部3の内部(可撓管空洞16)には、内蔵延設部として副送液チューブ26が基端方向から先端方向へ延設されている。副送液チューブ26は、挿入部3の先端面に設けられる噴出口(図示しない)に接続されている。副送液チューブ26は、操作部5の内部及びユニバーサルコード10の内部を通って延設され、他端が副送液源(図示しない)に接続されている。副送液源から副送液チューブ26の内部を通して、生理食塩水等の液体が噴出口に供給される。そして、噴出口から供給された液体が噴出されることにより、体腔内で生体組織等に付着した汚れを洗浄する。
また、可撓管空洞16には、内蔵延設部として硬度調整ワイヤ27が基端方向から先端方向へ延設されている。硬度調整ワイヤ27の先端は、湾曲部7と可撓管15との間を接続する接続管に接続されている。硬度調整ワイヤ27の基端は、操作部5の内部で硬度調整レバー9に接続されている。また、硬度調整ワイヤ27は、コイルパイプ28に挿通されている。コイルパイプ28の先端は、ロウ付け等により硬度調整ワイヤ27に固定されている。コイルパイプ28の先端は、可撓管空洞16に位置し、コイルパイプ28の基端は操作部5の内部に位置している。したがって、可撓管空洞16の先端方向側の部位(例えば図4の断面)では、硬度調整ワイヤ27はコイルパイプ28によって覆われていない。硬度調整レバー9によって硬度調整ワイヤ27が牽引されることにより、長手方向について圧縮力がコイルパイプ28に作用する。圧縮力が作用することにより、コイルパイプ28の硬度が高くなり、コイルパイプ28が延設される部分において、可撓管部8の可撓性が低くなる(硬度が高くなる)。
また、挿入部3の内部(可撓管空洞16)には内蔵延設部としてライトガイド部30A,30Bが基端方向から先端方向へ延設されている。それぞれのライトガイド部30A,30Bの一端は、挿入部3の先端面に設けられる対応する照明窓(図示しない)に光学的に接続されている。ライトガイド部30A,30Bは、操作部5の内部及びユニバーサルコード10の内部を通って延設され、他端が光源部に接続されている。光源部から出射された光は、それぞれのライトガイド部30A,30Bを通して導光され、対応する照明窓から被写体に照射される。
図7は、ある1つのライトガイド部30Aの構成を示す図である。なお、ライトガイド部30Bの構成についても、ライトガイド部30Aの構成と同様である。ライトガイド部30Aは、可撓管空洞16において基端方向から先端方向へ光を導くガイド部材31と、ガイド部材31の外周面に被覆される保護チューブ32と、を備える。ガイド部材31は、ガラスファイバー等のガラス繊維をシリコーン等で覆うことにより形成される。ガラス繊維は強度が低いため、大きい湾曲角度で湾曲する湾曲部7の内部では、ガイド部材31の外周面を覆う保護チューブ32が保護部材として設けられている。保護チューブ32の基端は、可撓管空洞16に位置し、可撓管空洞16では先端方向側の部位でのみ保護チューブ32が延設されている。したがって、可撓管空洞16の基端方向側の部位(例えば図3の断面)では、ガイド部材31は、保護チューブ32によって覆われていない。また、湾曲部7の内部では、ガイド部材31は保護チューブ32によって覆われているため、保護チューブ32の先端は、可撓管部8の先端より先端方向側に位置している。
前述のような構成にすることにより、ライトガイド部30A(30B)では、保護チューブ32の基端から先端方向へ向かって、可撓性が低いガイド低可撓部(ガイド高硬度部)33が形成される。一方、保護チューブ32の基端から基端方向へ向かって、可撓性が高いガイド高可撓部(ガイド低硬度部)34が形成される。すなわち、保護チューブ32が延設されるガイド低可撓部33に比べて、保護チューブ32が設けられないガイド高可撓部34では、ライトガイド部30A(30B)の可撓性が高くなる(硬度が低くなる)。
また、挿入部3の内部(可撓管空洞16)には内蔵延設部として流体供給部35が基端方向から先端方向へ延設されている。図8は、流体供給部35の構成を示す図である。図8に示すように、流体供給部35は、挿入部3の内部において基端方向から先端方向へ空気を供給する送気チューブ36と、挿入部3の内部において基端方向から先端方向へ液体を供給する送液チューブ37と、送気チューブ36の一端及び送液チューブ37の一端が接続される合流部(分岐管)38と、合流部38から先端方向へ延設される流体チューブ39と、を備える。送気チューブ36は、操作部5の内部及びユニバーサルコード10の内部を通って延設され、他端が送気源に接続されている。送液チューブ37は、操作部5の内部及びユニバーサルコード10の内部を通って延設され、他端が送液源に接続されている。また、流体チューブ39の一端(先端)は、挿入部3の先端面に設けられるノズル(図示しない)に接続されている。
送液源から、送液チューブ37の内部、合流部38及び流体チューブ39の内部を通して、例えば滅菌水等の液体がノズルに供給される。ノズルから液体が噴出されることにより、観察窓のレンズが洗浄される。また、送気源から、送気チューブ36の内部、合流部38及び流体チューブ39の内部を通して、空気がノズルに供給される。ノズルに供給された空気を用いて、体腔を膨らませたり、液体による洗浄によって観察窓に残った水滴を除去したりする。合流部38は、可撓管空洞16に位置している。このため、可撓管空洞16の基端方向側の部位(例えば図3の断面)では、送気チューブ36及び送液チューブ37が延設されるのに対し、可撓管空洞16の先端方向側の部位(例えば図4の断面)では、流体チューブ39のみが延設される。
前述のような構成にすることにより、流体供給部35では、合流部38から基端方向へ向かって、可撓性が低いチューブ低可撓部(チューブ高硬度部)41が形成される。一方、合流部38から先端方向へ向かって、可撓性が高いチューブ高可撓部(チューブ低硬度部)42が形成される。すなわち、送気チューブ36及び送液チューブ37が延設されるチューブ低可撓部41に比べて、流体チューブ39のみが延設されるチューブ高可撓部42では、流体供給部35の可撓性が高くなる(硬度が低くなる)。
また、挿入部3の内部(可撓管空洞16)には、チャンネル形成部43が基端方向から先端方向へ延設されている。チャンネル形成部43によって、処置具挿入口14から挿入された処置具が挿通される処置具チャンネル45が形成される。処置具チャンネル45の一端(先端)は、挿入部3の先端面に形成される開口部(図示しない)と連通している。処置具チャンネル45に挿通された処置具は、開口部から先端方向に向かって突出している。処置具チャンネル45は、操作部5の内部において、吸引通路(図示しない)と処置具挿入口14へ向かう挿入通路(図示しない)とに分岐される。吸引通路は、ユニバーサルコード10の内部を通って、吸引源に接続されている。挿入通路は、処置具挿入口14に連通している。
チャンネル形成部43は、内蔵部材であるチャンネルチューブ47を備える。チャンネルチューブ47は、単一の部材であり、可撓管空洞16を含む挿入部3の内部において基端方向から先端方向へ延設されている。チャンネルチューブ47の内部には、処置具チャンネル45が形成されている。すなわち、処置具チャンネル45の少なくとも一部がチャンネルチューブ47によって構成されている。本実施形態では、操作部5の内部から先端硬性部6の内部までチャンネルチューブ47が先端方向へ向かって延設されている。チャンネルチューブ47の先端は、先端硬性部6に接続され、チャンネルチューブ47の基端は、処置具チャンネル45が吸引通路と挿入通路とに分岐する分岐部を形成する分岐管(図示しない)に接続されている。したがって、可撓管空洞16(可撓管15の内部)では、長手方向について全長に渡ってチャンネルチューブ47が延設されている。なお、長手軸Cに垂直な断面では、可撓管空洞16において、チャンネル形成部43(チャンネルチューブ47)が占める面積の割合が、他の内蔵延設部に比べて、大きくなっている。
図9は、可撓管部8の長手方向についての可撓性分布を示す図である。可撓管部8は、可撓管部8の基端方向側の部位に設けられる低可撓部(高硬度部)51と、可撓管部8の先端方向側の部位に設けられ、低可撓部51より可撓性の高い高可撓部(低硬度部)52と、を備える。低可撓部51によって可撓管部8の基端が形成され、高可撓部52によって可撓管部8の先端が形成される。可撓管部8には、長手方向について低可撓部51と高可撓部52との間に連続する可撓性変化部53を備える。可撓性変化部53では、基端方向から先端方向へ向かうにつれて、段階的に(徐々に)可撓性が高くなる(硬度が低くなる。)。すなわち、可撓性変化部53では、長手方向についての位置の変化に対応して可撓管部8の可撓性が滑らかに変化する。なお、図9では、硬度調整ワイヤ27が挿通されるコイルパイプ28の硬度が最も低くなる状態を実線で示し、硬度調整ワイヤ27が挿通されるコイルパイプ28の硬度が最も高くなる状態を破線で示している。
ここで、可撓管15は、可撓管部8の外装を形成し、内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B等)に比べて外径が大きい。また、チャンネル形成部43(チャンネルチューブ47)は、可撓管空洞16の長手軸Cに垂直な断面において、他の内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B等)に比べて占める割合が大きくなっている。このため、本実施形態では、可撓管15の可撓性及びチャンネルチューブ47(チャンネル形成部43)の可撓性は、可撓管部8全体の可撓性への影響が、チャンネルチューブ47以外の内蔵延設部に比べて、大きくなっている。なお、ライトガイド部30A,30B及び流体供給部35においても、前述のように長手方向について可撓性は変化する。しかし、本実施形態では、ライトガイド部30A,30B及び流体供給部35での可撓性の変化は、可撓管15での可撓性の変化及びチャンネルチューブ(内蔵部材)47での可撓性の変化に比べて、可撓管部8全体の可撓性への影響は無視できる程度に小さい。
図10は、可撓管15の長手方向についての可撓性分布及び内蔵部材であるチャンネルチューブ47の長手方向についての可撓性分布を示す図である。図10では、可撓管15の可撓性分布を実線で示し、チャンネルチューブ47の可撓性分布を破線で示している。また、可撓管15の可撓性分布にチャンネルチューブ47の可撓性分布を重畳した分布を一点鎖線で示している。したがって、図10の一点鎖線で示す分布は、可撓管部8全体からチャンネルチューブ47以外の内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B等)を除いた部分の長手方向についての可撓性分布を示している。
図10に示すように、可撓管15は、可撓管15において基端方向側の部位に設けられる管低可撓部(管高硬度部)55と、可撓管15において管低可撓部55より先端方向側に設けられ、管低可撓部55よりも可撓性が高い管高可撓部56と、を備える。管低可撓部55によって可撓管15の基端が形成され、管高可撓部56によって可撓管15の先端が形成されている。可撓管15には、管低可撓部55と管高可撓部56との間に連続する管可撓性変化部(第1の可撓性変化部)57が設けられている。管可撓性変化部57では、基端方向から先端方向へ向かうにつれて、段階的に(徐々に)可撓性が高くなる。
可撓管15の可撓性は、長手方向についての位置の変化に対応させて可撓管外皮19を形成する樹脂の配合比を変化させることにより、調整される。例えば、管低可撓部55では、低可撓の樹脂(硬い樹脂)の割合を高くし、管高可撓部56では、高可撓の樹脂(軟らかい樹脂)の割合を高くする。また、長手方向について軟らかい樹脂と硬い樹脂との配合比を徐々に変化させることにより、可撓管15において先端方向に向かって徐々に可撓性が高くなる管可撓性変化部57が形成される。しかし、可撓管15(可撓管外皮19)の製造において、樹脂の流動性を厳密に制御することは難しく、軟らかい樹脂と硬い樹脂との混合具合を厳密に調整することは難しい。製造時の樹脂の流動性は、可撓管15の可撓性分布に大きな影響を与えるため、樹脂の流動性が厳密に制御されないことにより、可撓管15において長手方向について所望の可撓性分布を実現し難くなる。
図11A及び図11Bのそれぞれは、可撓管15の可撓性分布が所望の可撓性分布にならない場合の一例を示す図である。大腸に挿入部3が挿入される内視鏡2では、図11A及び図11Bの実線で示すように、管低可撓部55と管高可撓部56の間の管可撓性変化部57において、基端方向から先端方向へ向かうにつれて可撓管15の可撓性が段階的に(徐々に)高くなることが望ましい。しかし、可撓管15において、可撓性が徐々に変化する部分の長手方向についての寸法を大きくした場合は、可撓管15の徐々に可撓性が変化する管可撓性変化部(第1の可撓性変化部)57において、可撓性の変化が緩やかになる傾向がある。管可撓性変化部57での可撓性の変化が緩やかになることにより、可撓管15において所望の可撓性分布を実現されなくなる。すなわち、管可撓性変化部57での可撓性の変化が緩やかになることにより、図11Aの破線で示すように、管可撓性変化部57の基端方向側に位置する所望の硬さを確保したい部位においても、所望の硬さより軟らかくなる(可撓性が高くなる)。
一方、可撓管15において、可撓性が変化する管可撓性変化部57の長手方向についての寸法を小さくした場合は、図11Bの破線で示すように、可撓管15において急激に可撓性が変化する部分が発生する。これにより、可撓管部において、軟らかい高可撓部と硬い低可撓部との間で急激に可撓性が変化する箇所が発生する。すなわち、管低可撓部55と管高可撓部56との間で急激に可撓性が変化してしまう。したがって、長手方向について可撓管15の可撓性を調整するだけでは、使用目的等に適合する長手方向についての可撓性分布を製造される全ての製品の可撓管部8で実現することは難しい。
そこで、本実施形態では、可撓管15の可撓性に加えて、内蔵部材であるチャンネルチューブ47の可撓性も調整し、全ての製品の可撓管部8において使用目的等に適合する長手方向についての可撓管分布を実現している。例えば、ある実施例では、管可撓性変化部57の長手方向についての寸法を小さくし、管可撓性変化部57の基端方向側に位置する管低可撓部58で所望の硬さを確保している。そして、可撓管15の可撓性に加えてチャンネルチューブ47の可撓性も調整することにより、管可撓性変化部57で可撓性が急激に変化する場合でも、長手方向についての所望の可撓性分布を可撓管部8で実現している。
図12は、チャンネルチューブ47の長手軸Cに垂直な断面を示す図である。図12に示すように、チャンネルチューブ47は、内側の充実層61と、外側の多孔質層62と、から形成される二層構造である。このため、湾曲部7の湾曲に対応してチャンネルチューブ47が湾曲した場合等でも、チャンネルチューブ47の機能が確保される。なお、チャンネルチューブ47は、例えばPTFEから形成され、内視鏡2の洗浄、処置等において使用される薬品への耐久性が確保されている。
図13は、チャンネルチューブ47の可撓性を調整する方法を説明する図である。図13に示すように、内蔵部材であるチャンネルチューブ47は、単一のチューブ部材58を適切な寸法で切断することにより、形成される。したがって、1つのチューブ部材58から、複数のチャンネルチューブ47を形成可能である。チューブ部材58は、前述したように、充実層61及び多孔質層62の2層構造である。チューブ部材58では、全長に渡って、外径が、所定の寸法範囲で均一となる。ここで、外径が所定の寸法範囲で均一になるチューブ部材58には、外径が全長に渡って同一になる場合に加えて、設計及び製造における誤差によって外径が微小に変化する場合も含まれる。チューブ部材58は、全長に渡って外径が同一となるように、設計及び製造が行われている。しかし、設計及び製造における誤差によって、チューブ部材58の外径が必ずしも全長に渡って同一にならず、微小な変化が生じることがある。したがって、外径が全長に渡って同一にならない場合でも、外径が全長に渡って所定の変化量以上の変化をしないチューブ部材58は、外径が所定の寸法範囲で均一になるチューブ部材58である。例えば、チューブ部材58(チャンネルチューブ47)では、外径の変化量が全長に渡って±0.25mm以下の変化であるならば、外径が所定の寸法範囲で均一になるものとみなす。
チューブ部材58から形成されるチャンネルチューブ47では、先端硬性部6に接続される接続部分、及び、操作部5の内部で分岐管(図示しない)に接続される接続部分でのみ、外径が拡径される。したがって、前述の接続部分以外の部位では、チャンネルチューブ47の外径が所定の寸法範囲で均一になる径均一部63が、形成される。本実施形態では、操作部5の内部から湾曲部7の内部の先端まで径均一部63が延設されている。したがって、長手方向について少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って、径均一部63は延設されている。このため、可撓管空洞16では、チャンネルチューブ47(径均一部63)の外周面に、段差、凸凹は形成されていない。
図13に示すように、チューブ部材58(チャンネルチューブ47)の可撓性の調整は、ローラ64を用いた揉み解しによって行われる。すなわち、ローラ64に沿った移動によるチューブ部材58(チャンネルチューブ47)の曲げ伸ばしを繰返す加工が行われる。チューブ部材58の曲げ伸ばしを繰返すことにより、例えばチューブ部材58を形成する材質の曲げ特性、多孔質層62の空孔率等が変化し、チューブ部材58の可撓性が変化する。揉み解しでは、チューブ部材58をローラ64に沿わせた状態で配置し、チューブ部材58をローラ64に対して往復移動させる。往復移動においてローラ64の当接時間が長くなると、可撓性が高くなる。したがって、往復移動においてローラ64との当接しない部分に、可撓性が低い部材低可撓部(部材高硬度部)65が形成される。一方、往復移動においてローラ64との当接時間が長い部分に、可撓性が高い部材高可撓部(部材低硬度部)66が形成される。そして、部材低可撓部65と部材高可撓部66との間に、部材可撓性変化部(第2の可撓性変化部)67が連続する。部材可撓性変化部67では、部材高可撓部66に近づくにつれて、可撓性が段階的に(徐々に)高くなる。
なお、部材可撓性変化部67の長手方向についての寸法は、ローラ64の径を変化させることにより、調整可能である。また、ローラ64の半径は、管腔等でチャンネルチューブ47が最も湾曲した状態(すなわち、図6に示す状態)でのチューブ曲げ半径r(最小チューブ曲げ半径rmin)より、小さい。このため、管腔等で可撓管部8の湾曲に対応してチャンネルチューブ47が湾曲した場合でも、ローラ64を用いた揉み解しによって可撓性が変化した場合とは異なり、チャンネルチューブ47の可撓性が変化することはない。さらに、部材高可撓部66でのチャンネルチューブ47の可撓性は、往復移動の回数、往復移動において印加する力量等を調整することにより、調整可能である。
前述のように単一のチューブ部材58からチャンネルチューブ47が形成されるため、内視鏡2において部品の点数が少なくなり、チャンネルチューブ47の構成も単純になる。また、揉み解しという簡単な加工のみによってチャンネルチューブ47の可撓性の調整が行われるため、チャンネルチューブ47の製造において、時間及びコストが抑えられる。さらに、チューブ部材58では、部材高可撓部66の両側に隣接して部材可撓性変化部67が形成される。このため、可撓管15の長手方向についての可撓性分布、使用目的などに対応させて、製品ごとに適切な位置でチューブ部材58の部材高可撓部66を切断することにより、長手方向について適切な寸法のチャンネルチューブ47を形成可能である。したがって、可撓性が調整されたチューブ部材58を様々な種類の内視鏡2のチャンネルチューブ47に加工される共通部品として使用可能であり、製造コストがさらに抑えられる。
前述のようにチャンネルチューブ47が形成されるため、図10に示すように、チャンネルチューブ47では、径均一部63の基端方向側の部位に部材低可撓部65が形成され、部材低可撓部65より先端方向側に可撓性が高い部材高可撓部66が形成される。部材高可撓部66は、部材低可撓部65に比べて、可撓性が高い。そして、長手方向について部材低可撓部65と部材高可撓部66との間に、部材可撓性変化部67が連続している。部材可撓性変化部67は、可撓管15の内部の可撓管空洞16に位置している。部材可撓性変化部67では、基端方向から先端方向へ向かうにつれて、可撓性が段階的に高くなる(硬度が段階的に低くなる。)。
部材可撓性変化部67は、管可撓性変化部57と協働して可撓管部8の可撓性変化部53を形成する。長手方向について部材可撓性変化部67は、管可撓性変化部57から離れて位置し、管可撓性変化部57と位置が重ならない。本実施形態では、部材可撓性変化部67は、管可撓性変化部57より先端方向側に位置している。したがって、管可撓性変化部57の基端が、可撓管部8の可撓性変化部53の基端と一致し、部材可撓性変化部67の先端が、可撓管部8の可撓性変化部53の先端と一致している。長手方向について部材可撓性変化部67は管可撓性変化部57と位置が重ならないため、長手方向について部材可撓性変化部67は管可撓性変化部57に対してずれて配置されている。ここで、長手方向について部材可撓性変化部67及び管可撓性変化部57が互いに対してずれているとは、本実施形態のように長手方向について部材可撓性変化部67が管可撓性変化部57と位置が重ならない場合に加えて、長手方向について部材可撓性変化部67の一部が管可撓性変化部57の一部と位置が重なっている場合も含まれる。長手方向について部材可撓性変化部67及び管可撓性変化部57が互いに対してずれている状態では、長手方向について部材可撓性変化部67の少なくとも一部は、管可撓性変化部57と位置が重ならず、長手方向について管可撓性変化部57の少なくとも一部は、部材可撓性変化部67と位置が重ならない。
また、図6に示すように、可撓管部8(可撓管15)が曲げ半径中心Oを中心に180°の角度範囲に渡って最小曲げ半径Rminで曲がった状態(すなわち、可撓管部8によって曲げ半径中心を中心とする最小曲げ半径Rminの半円が形成された状態)において、曲がった部分(半円部分)の中心軸(長手軸C)に沿った寸法をLminとする。すなわち、寸法Lminは、可撓管部8(可撓管15)が最小曲げ半径Rminで曲がった状態での曲げ半径中心Oを中心として180°の角度範囲に渡る中心軸に沿った寸法である。そして、図10に示すように、管可撓性変化部57と部材可撓性変化部67との間の距離(すなわち、管可撓性変化部57の先端から部材可撓性変化部67の基端までの距離)をL0とする。寸法Lminに比べて、距離(離間距離)L0は小さくなっている。これにより、管可撓性変化部57と部材可撓性変化部67との間の距離L0は、大きくならず、適切な寸法に設定される。
チャンネルチューブ47における部材可撓性変化部67の位置は、可撓管15の長手方向についての可撓性分布に対応させて、製品ごとに使用目的に適合する位置に調整される。また、本実施形態では、管可撓性変化部57での可撓性の変化量に比べて、部材可撓性変化部67での可撓性の変化量は、小さくなる。
前述のように、本実施形態では、管可撓性変化部57に加えて部材可撓性変化部67によって、可撓管部8の可撓性変化部53が形成される。このため、管可撓性変化部57を含む可撓管15での可撓性分布等に対応させて、部材可撓性変化部67の可撓性分布、位置を調整することにより、可撓管部8の可撓性変化部53では、基端方向から先端方向に向かうにつれて段階的に(徐々に)可撓性が高くなる可撓性分布が実現される。すなわち、可撓管15のみでは所望の可撓性分布とならない場合でも、チャンネルチューブ47の可撓性分布及び長手方向についての部材可撓性変化部67の位置を調整することにより、可撓管部8において長手方向について所望の可撓性分布が実現される。例えば、管可撓性変化部57の長手方向についての寸法が小さく、管可撓性変化部57で急激に可撓性が変化する場合でも、部材可撓性変化部67の長手方向についての寸法を大きくすることにより、段階的に可撓性が変化する可撓性変化部53が可撓管部8に形成される。
また、可撓管15の可撓性分布が製品ごとにばらつく場合でも、可撓管15の可撓性分布に対応させて内蔵部材であるチャンネルチューブ47の可撓性分布及び長手方向についての部材可撓性変化部67の位置を調整することにより、いずれの製品の可撓管部8においても、長手方向について使用目的に適合した所望の可撓性分布を実現できる。
また、本実施形態では、管可撓性変化部57での可撓性の変化量が、部材可撓性変化部67での可撓性の変化量に比べて、大きくなり、管可撓性変化部57は、部材可撓性変化部67より基端方向側に位置する。可撓性の変化量が大きい管可撓性変化部57が部材可撓性変化部67より基端方向側に位置するため、管可撓性変化部57が先端方向側に位置する場合に比べて、可撓管部8の可撓性変化部53において可撓性が段階的に変化する可撓性分布の変化の割合が小さくなり、より適切な可撓性分布を実現することができる。
次に、内視鏡2の使用時の作用について説明する。内視鏡2を使用する際には、大腸等の管腔に、挿入部3を挿入する。管腔において湾曲部7が湾曲することにより、チャンネル形成部43、ライトガイド部30A,30B等の内蔵延設部が長手方向について互いに対して移動する。図14は、チャンネルチューブ47及びある1つのライトガイド部30A(30B)が互いに対して長手方向に移動した場合の、チャンネルチューブ47及びライトガイド部30A(30B)の互いに対する干渉状態を示している。また、図15は、チャンネルチューブ47及び流体供給部35が互いに対して長手方向に移動した場合の、チャンネルチューブ47及び流体供給部35の互いに対する干渉状態を示している。図14及び図15では、可撓管15の詳細な構成(螺旋管17、網状管18、可撓管外皮19)は省略して示されている。本実施形態では、可撓管15の内部の可撓管空洞16において、チャンネルチューブ47(チャンネル形成部43)の外径は、長手方向について全長に渡って所定の寸法範囲で均一に保たれる。このため、チャンネルチューブ47(径均一部63)の外周面には、段差等は形成されていない。
したがって、チャンネルチューブ47が長手方向について移動する際に、他の内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B、流体供給部35等)に引掛ることが有効に防止される。例えば、図14に示すように、ライトガイド部30A(30B)及びチャンネルチューブ47が互いに対して移動する場合でも、段差が形成されるライトガイド部30A(30B)の保護チューブ32の基端に、部材可撓性変化部67を含むチャンネルチューブ47は、引掛り難くなる。同様に、例えば、図15に示すように、流体供給部35及びチャンネルチューブ47が互いに対して移動する場合でも、段差が形成される流体供給部35の合流部38に、部材可撓性変化部67を含むチャンネルチューブ47は、引掛り難くなる。チャンネル形成部43(チャンネルチューブ47)の他の内蔵延設部への引掛りが防止されることより、可撓管空洞16において、可撓管部8の湾曲に対応してチャンネル形成部43及び他の内蔵延設部が長手方向について移動し易くなり、チャンネル形成部43を含む内蔵延設部の耐久性を確保することができる。また、チャンネルチューブ47は、PTFE等から形成され、外周面の滑り性は高い。このため、チャンネル形成部43の他の内蔵延設部への引掛りが、より有効に防止される。
図16は、可撓管部8が管腔の屈曲部分で湾曲した状態での、可撓管空洞16に延設される内蔵延設部(チャンネルチューブ47を含む)を示している。図16では、可撓管15の詳細な構成(螺旋管17、網状管18、可撓管外皮19)は省略して示されている。チャンネルチューブ47は単一の部材から形成されているため、可撓管空洞16においてチャンネル形成部43にチューブ同士を接続するパイプ等の剛体(硬質体)は、設けられていない。また、チャンネルチューブ47では、基端方向側の部位に部材低可撓部65が設けられ、先端方向側の部位に部材高可撓部66が設けられる。そして、部材低可撓部65と部材高可撓部66との間の部材可撓性変化部67では、チャンネルチューブ47の可撓性が段階的に変化する。したがって、可撓管空洞16に延設されるチャンネルチューブ47では、局所的に可撓性が低くなる(硬くなる)部位は、存在しない。このため、図16に示すように、管腔の屈曲部分(例えば大腸の脾湾曲)において可撓管部8が湾曲した場合でも、部材可撓性変化部67を含むチャンネルチューブ47は、局所的に急激に湾曲することはなく、屈曲部分に沿った形状で滑らかに湾曲する。このため、チャンネルチューブ47によって他の内蔵延設部(伝送ケーブル25、ライトガイド部30A,30B、流体供給部35等)が圧迫されることが、防止される。
チャンネルチューブ47の他の内蔵延設部への引掛り、及び、チャンネルチューブ47による他の内蔵延設部の圧迫が防止されることにより、チャンネル形成部43(チャンネルチューブ47)を含む内蔵延設部の耐久性を確保することができる。内蔵延設部の耐久性が確保されることにより、内視鏡2の耐久性も向上する。
図17は、管腔の屈曲部分B0(例えば大腸の脾湾曲)を可撓管部8が先端方向へ向かって移動する(挿入される)状態を示している。図17に示すように、管腔の屈曲部分を通過する際には、曲げ半径中心を中心として180°の角度範囲に渡って可撓管部8が曲がることがある。この場合、基端側から湾曲部分(管腔の屈曲部分B0)まで伸びていた可撓管部8が、湾曲部分(管腔の屈曲部分B0)から先端側においては反対方向を向くことになる。この際、可撓管部8は、管腔の屈曲部分B0からの圧力を受けて先端方向へ進むことになる。したがって、基端側から術者によって印加される操作力(押圧力)の印加方向とは反対方向に、可撓管部8の湾曲部分の先端方向側の部位を移動させる必要がある。前述のように、本実施形態の可撓管部8では、基端方向側の部位に低可撓部51が設けられ、先端方向側の部位に高可撓部52が設けられる。そして、低可撓部51と高可撓部52との間の可撓性変化部53では、基端方向から先端方向に向かうにつれて段階的に(徐々に)可撓性が高くなる可撓性分布が実現される。
図17に示すように、管腔の屈曲部分B0を先端方向側に向かって可撓管部8が移動する際には、高可撓部52、可撓性変化部53及び低可撓部51の順に、屈曲部分B0を通過する。すなわち、管腔の屈曲部分B0を先端方向側に向かって可撓管部8が移動する際には、可撓管部8において管腔の屈曲部分B0を通過する部位の可撓性が、経時的に徐々に低くなる。したがって、可撓管部8において管腔の屈曲部分B0を通過する部分の可撓性が、経時的に急激に変化することはない。このため、管腔の屈曲部分B0を先端方向側に向かって可撓管部8が移動する際には、可撓管部8の湾曲部分の曲げ半径Rが、高可撓部52が屈曲部分B0に位置する状態から低可撓部53が屈曲部分B0に位置する状態まで、経時的に段階的に大きくなる。可撓管部8の湾曲部分の曲げ半径Rが経時的に急激に大きくならない(変化しない)ため、可撓管部8の湾曲部分の形状に対応して変化する管腔の屈曲部分B0の形状も、経時的に急激に変化することはない。すなわち、可撓管部8の湾曲部分の曲げ半径Rの経時的な変化に対応して、管腔の屈曲部分B0の形状も経時的に段階的に(徐々に)変化する。したがって、管腔の屈曲部分B0を先端方向側に向かって可撓管部8が移動する際には、可撓管部8に大きな抵抗が作用することはなく、可撓管部8の屈曲部分B0を通過し易くなる。これにより、管腔での挿入部3の移動性(挿入性及び抜脱性)を確保することができる。また、操作部5で術者によって印加された操作力が挿入部3の先端部まで適切に伝達され、挿入機器である内視鏡2の操作性を確保することができる。
また、可撓管部8(可撓管15)が曲げ半径中心を中心に180°の角度範囲に渡って最小曲げ半径Rminで曲がった状態での曲がった部分(半円部分)の中心軸に沿った寸法をLminに比べて、管可撓性変化部57と部材可撓性変化部67との間の距離L0は、小さくなり、管可撓性変化部57と部材可撓性変化部67との間が長手方向について大きく離れることはない。例えば、大腸の脾湾曲等の管腔の急な屈曲部分を挿入部3が通過する際に、可撓管部8の可撓性変化部53が曲げ半径中心を中心に180°の角度範囲に渡って曲がることがある(図6及び図17参照)。管可撓性変化部57と部材可撓性変化部67との間の距離L0が寸法Lminに比べて小さくなることにより、可撓性変化部53で可撓管部8が180°の角度範囲に渡って大きく曲がった場合でも、曲がった部分(半円部分)に、管可撓性変化部57の少なくとも一部及び部材可撓性変化部67の少なくとも一部の両方が位置する。これにより、可撓性変化部53で可撓管部8が大きく曲がった場合でも、管可撓性変化部57及び部材可撓性変化部67の一方に力(負荷)が集中せず、内視鏡2の操作性及び挿入部3の挿入性への影響が低減される。また、長手方向について管可撓性変化部57と部材可撓性変化部67との間が大きく離れないため、可撓管部8の可撓性変化部53において可撓性が段階的に変化する可撓性分布を適切に実現させることができる。
前述のように、本実施形態では、可撓管部8で長手方向について所望の可撓性分布が実現され、管腔での移動性、操作性及び内蔵延設部の耐久性が確保される内視鏡2(挿入機器)を提供することができる。また、このような内視鏡2を容易かつ低コストで製造することができる。
(第1の実施形態の変形例)
なお、第1の実施形態では、1つのローラ64によって、チューブ部材58(チャンネルチューブ47)の可撓性を調整する揉み解しが行われるが、これに限るものではない。例えば、第1の変形例として図18に示すように、複数(4つの)ローラ64A〜64Dを用いて、揉み解しを行ってもよい。図18に示すように、本変形例ではチューブ部材58(チャンネルチューブ47)を、図18の左側から順にジグザグ状に配置されるローラ64A、ローラ64B、ローラ64C及びローラ64Dに沿わせた状態で、配置する。そして、チューブ部材58をローラ64A〜64Dに対して、図18の左側に移動させる。この場合、チューブ部材58を移動させる前にローラ64Aより左側に位置する部分が部材低可撓部65となり、チューブ部材58を移動させる前にローラ64Dより右側に位置する部分が部材高可撓部66となる。そして、部材低可撓部65と部材高可撓部66との間では、移動において当接するローラ(64A〜64D)の数が位置に対応して変化するため、移動においてローラ(64A〜64D)との当接時間が位置に対応して変化する。このため、部材高可撓部66に近づくにつれて可撓性が段階的に高くなる部材可撓性変化部67が、部材低可撓部65と部材高可撓部66との間に、形成される。
図19は、可撓管部8の長手方向についての可撓性分布(実線)、可撓管15の長手方向についての可撓性分布(破線)、及び、内蔵部材であるチャンネルチューブ47の長手方向についての可撓性分布(一点鎖線)を示す図である。本変形例では、前述のように複数のローラ64A〜64Dによって揉み解しが行われるため、部材可撓性変化部67において、より段階的に(滑らかに)チャンネルチューブ47の可撓性が変化する。また、チャンネルチューブ47において、部材可撓性変化部67の長手方向についての寸法が、大きくなる。これにより、可撓管部8の可撓性変化部53を長手方向について広範囲にわたって形成することができ、可撓性変化部53において可撓管部8の可撓性をより段階的に変化させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図20及び図21を参照して説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態の構成を次の通り変形したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図20は、可撓管部8の長手軸Cに垂直な断面を示す図である。図20では、可撓管15の詳細な構成(螺旋管17、網状管18、可撓管外皮19)は省略して示されている。本実施形態の内視鏡2では、挿入部3の外径が小さくなっている。このため、可撓管部8では、可撓管15の内部の可撓管空洞16の長手軸Cに垂直な断面積が小さくなっている。可撓管空洞16の断面積が小さくなることにより、可撓管空洞16に延設される内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B、流体供給部35等)も小型化される。また、本実施形態では、可撓管空洞16の断面積が小さくなるため、硬度調整ワイヤ27及び硬度調整ワイヤ327が挿通されるコイルパイプ28は、設けられていない。
本実施形態では、挿入部3の外径が小さくなるため、可撓管15の外径が小さくなっており、可撓管15の可撓性は高くなっている(硬度が低くなっている。)。また、可撓管15の外径を小さくするため、可撓管外皮19の肉厚が薄くなる。可撓管外皮19の肉厚が薄くなると、可撓管外皮19を形成する樹脂の配合比を変化させた場合でも、管可撓性変化部57での可撓性の変化量は小さくなっている。これらの観点から、可撓管15の基端方向側の部位に設けられる管低可撓部55は、操作部5で術者によって印加された操作力が挿入部3の先端部まで適切に伝達される程度に、可撓性が低くなっていない(硬くなっていない。)。そこで、本実施形態では、チャンネル形成部43に設けられるチャンネルチューブ47の可撓性を調整することにより、可撓管部8において適切な長手方向についての可撓性分布を実現している。これにより、可撓管部8の基端方向側の部位に設けられる低可撓部51は、管低可撓部55での可撓性に関係なく、操作部5で術者によって印加された操作力が挿入部3の先端部まで適切に伝達される程度に、可撓性が低くなっている。
図21は、可撓管部8の長手方向についての可撓性分布(実線)、可撓管15の長手方向についての可撓性分布(破線)、及び、内蔵部材であるチャンネルチューブ47の長手方向についての可撓性分布(一点鎖線)を示す図である。図21に示すように、本実施形態でも、チャンネルチューブ47の部材可撓性変化部67と可撓管15の管可撓性変化部57が協働して、可撓管部8の可撓性変化部53を形成している。ただし、本実施形態では、管可撓性変化部57での可撓性の変化量より、部材可撓性変化部67での可撓性の変化量が大きくなる。そして、部材可撓性変化部67は、管可撓性変化部57と位置がずれて配置され、管可撓性変化部57より基端方向側に位置している。なお、本実施形態では、部材可撓性変化部67の全体が、管可撓性変化部57と位置が重なっていない。本実施形態では、可撓性の変化量が大きい部材可撓性変化部67が管可撓性変化部57より基端方向側に位置するため、可撓管部8の可撓性変化部53において可撓性が段階的に変化する可撓性分布を適切に実現させることができる。すなわち、例えば挿入部3の外径が小さい内視鏡2等、可撓管15の管可撓性変化部57での可撓性の変化量が小さくなる内視鏡2においても、可撓管部8の可撓性変化部53において、可撓性が段階的に変化する可撓性分布を適切に実現できる。
なお、管可撓性変化部57及び部材可撓性変化部67の中で可撓性の変化量が大きい一方が他方より先端方向側に配置した場合は、高可撓部52から可撓性変化部53への可撓性の変化の割合が大きくなるため、急激に屈曲が発生し易くなる。このため、第1の実施形態及び本実施形態では、管可撓性変化部57及び部材可撓性変化部67の中で可撓性の変化量が大きい一方が他方より基端方向側に配置している。
また、チャンネルチューブ47の可撓性の調整は、第1の実施形態と同様に揉み解しによって行われる。本実施形態では、揉み解す前のチューブ部材58(チャンネルチューブ47)の可撓性を低く(硬度を高く)設定する。そして、揉み解しによって、例えば材質の曲げ特性、多孔質層62の空孔率等を調整することにより、部材可撓性変化部67での可撓性の変化量を大きくし、部材低可撓部65と部材高可撓部66との間での可撓性の変化量を大きくしている。これにより、可撓管15の管低可撓部55が操作部5で術者によって印加された操作力が挿入部3の先端部まで適切に伝達される程度に可撓性が低くならない場合でも、部材低可撓部65の可撓性が低い(高硬度である)ため、可撓管部8の低可撓部51は、操作部5で術者によって印加された操作力が挿入部3の先端部まで適切に伝達される程度に可撓性が低くなる。これにより、例えば挿入部3の外径が小さい内視鏡2等、可撓管15の管低可撓部55が低可撓にならない内視鏡2でも、可撓管部8において、操作部5で術者によって印加された操作力が挿入部3の先端部まで適切に伝達される可撓性分布を実現できる。
本実施形態でも第1実施形態と同様に、使用目的に適合した可撓性分布が可撓管部8において実現される。また、第1の実施形態と同様に、チャンネルチューブ47は、単一の部材であり、少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って、外径が所定の寸法範囲で均一になる。このため、チャンネルチューブ47の他の内蔵延設部への引掛り、及び、チャンネルチューブ47による他の内蔵延設部の圧迫が防止され、チャンネルチューブ47を含む内蔵延設部の耐久性を確保することができる。また、可撓管部8で適切な可撓性分布が実現されることにより、第1の実施形態で前述したように、管腔での移動性及び操作性を確保することができる。
(第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例)
なお、前述の実施形態では、長手方向について部材可撓性変化部67は、管可撓性変化部57と位置が重なっていないが、これに限るものではない。例えば、第2の変形例として図22に示すように、長手方向について、部材可撓性変化部67の一部が管可撓性変化部57の一部と位置が重なってもよい。図22では、可撓管部8の長手方向についての可撓性分布が実線で、可撓管15の長手方向についての可撓性分布が破線で、内蔵部材であるチャンネルチューブ47の長手方向についての可撓性分布が一点鎖線で示されている。図22に示すように、本変形例でも、部材可撓性変化部67及び管可撓性変化部57が協働して可撓管部8の可撓性変化部53が形成されている。また、長手方向について部材可撓性変化部67の一部は、管可撓性変化部57と位置が重ならず、長手方向について管可撓性変化部57の一部は、部材可撓性変化部67と位置が重ならない。すなわち、長手方向について部材可撓性変化部67は、管可撓性変化部57に対して位置がずれている。本変形例においても、可撓管部8の可撓性変化部53において、段階的に可撓性が変化する可撓性分布が実現される。
また、第1の実施形態では、可撓性の変化量が大きい管可撓性変化部57が、部材可撓性変化部67より基端方向側に位置し、第2の実施形態では、可撓性の変化量が大きい部材可撓性変化部67が、管可撓性変化部57より基端方向側に位置している。すなわち、第1の実施形態及び第2の実施形態では、管可撓性変化部57及び部材可撓性変化部67の中で可撓性の変化量が大きい一方が、変化量が小さい他方より、基端方向側に位置している。
また、前述の実施形態等では、可撓管空洞16に延設されるチャンネルチューブ47に部材可撓性変化部67が設けられているが、これに限るものではない。例えば、伝送ケーブル(撮像ケーブル)25が、単一の部材から形成され、可撓管部8の可撓性への伝送ケーブル25の影響が大きい場合は、部材可撓性変化部67は、伝送ケーブル25に設けられてもよい。すなわち、部材低可撓部65、部材高可撓部66及び部材可撓性変化部67は、少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って延設される単一の部材であり、かつ、可撓管部8の可撓性への影響が大きい部材である内蔵部材に、設けられていればよい。
また、前述の実施形態等では、挿入機器として内視鏡2を例に挙げたが、これに限るものではない。可撓管15によって形成される可撓管部8が挿入部3に設けられ、可撓管15の内部に可撓管空洞16が形成される挿入機器であればよい。
前述の実施形態等では、挿入部(3)の可撓管部(8)を形成する可撓管(15)が設けられている。そして、可撓管(15)は、基端方向側の部位に設けられる管低可撓部(55)と、管低可撓部(55)より先端方向側に設けられ、管低可撓部(55)よりも可撓性が高い管高可撓部(56)と、管低可撓部(55)と管高可撓部(56)との間に連続し、基端方向から先端方向に向かうにつれて、可撓性が高くなる管可撓性変化部(57)と、を備える。また、可撓管(15)の内部の可撓管空洞(16)には、単一の部材である内蔵部材(47)が延設されている。内蔵部材(47)は、長手方向について少なくとも可撓管空洞(16)の全長に渡って延設され、外径が所定の寸法範囲で均一になる径均一部(63)を備える。また、内蔵部材(47)の径均一部(63)は、基端方向側の部位に設けられる部材低可撓部(65)と、部材低可撓部(65)より先端方向側に設けられ、部材低可撓部(65)より可撓性が高い部材高可撓部(66)と、部材低可撓部(65)と部材高可撓部(66)との間に連続し、基端方向から先端方向に向かうにつれて可撓性が高くなる部材可撓性変化部(67)と、を備える。部材可撓性変化部(67)は、長手方向について少なくとも一部が管可撓性変化部(57)と位置が重ならず、かつ、管可撓性変化部(57)の少なくとも一部が部材可撓性変化部(67)と位置が重ならない状態で、可撓管空洞(16)に位置している。そして、部材可撓性変化部(67)は管可撓性変化部(57)と協働して、長手方向についての位置に対応して可撓管部(8)の可撓性が変化する可撓性変化部(53)を形成する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図23乃至図27を参照して説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態の構成を次の通り変形したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図23は、本実施形態の内視鏡2を示す図である。本実施形態でも前述の実施形態と同様に、挿入部3に、先端硬性部6、湾曲部7及び可撓管部8が設けられている。ただし、本実施形態の内視鏡2は、挿入部3が鼻腔71に挿入され、経鼻内視鏡検査に用いられる。挿入部3は、鼻腔71に挿入されるため、挿入部3の外径は非常に小さくする必要がある。このため、可撓管15の肉厚を薄くするとともに、チャンネル形成部43(チャンネルチューブ47)の外径を小さくすることにより、非常に小さい外径となる挿入部3を形成している。また、経鼻内視鏡検査に用いられる内視鏡2では、術者の手技によっては、可撓管部8の可撓性が高く、長手方向について可撓管部8の全長に渡って可撓性が均一になるものが好まれることがある。この場合、挿入部3が鼻腔71に挿入される内視鏡2では、可撓管部8において、長手方向について可撓性が全長に渡って均一になる可撓性分布が求められる。
図24は、可撓管部8の長手軸Cに垂直な断面を示す図である。図24では、可撓管15の詳細な構成(螺旋管17、網状管18、可撓管外皮19)は省略して示されている。図24に示すように、可撓管15の内部の可撓管空洞16では、第1の実施形態と同様に、チャンネル形成部43(チャンネルチューブ47)、ライトガイド部30A,30B等の内蔵延設部が延設されている。ここで、本実施形態では、可撓管15の肉厚が薄くなるとともに、チャンネルチューブ47の外径が小さくなる。このため、可撓管15及びチャンネルチューブ47(チャンネル形成部43)の可撓管部8の可撓性への影響が小さくなる。したがって、チャンネルチューブ47以外の内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B、流体供給部35)の可撓管部8の可撓性への影響が大きくなる。
図25は、ある1つのライトガイド部30A(30B)の長手方向についての可撓性分布(実線)、流体供給部35の長手方向についての可撓性分布(破線)、及び、チャンネルチューブ47の長手方向についての可撓性分布(一点鎖線)を示す図である。また、図26は、可撓管部8の長手方向についての可撓性分布(実線)及び可撓管15の長手方向についての可撓性分布(破線)を示す図である。第1の実施形態で前述したように、ライトガイド部30A(30B)では、保護チューブ32の基端が可撓管空洞16に位置している。そして、保護チューブ32の基端から先端方向へ向かって、可撓性が低いガイド低可撓部33が形成され、保護チューブ32の基端から基端方向へ向かって、可撓性が高いガイド高可撓部34が形成される。また、流体供給部35では、合流部38が可撓管空洞16に位置している。そして、合流部38から基端方向へ向かって、可撓性が低いチューブ低可撓部41が形成され、合流部38から先端方向へ向かって、可撓性が高いチューブ高可撓部42が形成される。また、保護チューブ32の基端は、合流部38より先端方向側に位置している。すなわち、ライトガイド部30A(30B)、流体供給部35等の内蔵延設部は、長手方向についての位置の変化に対応して可撓性が変化する。
前述のような構成であるため、チャンネルチューブ47以外の内蔵延設部の全体の可撓性は、長手方向について保護チューブ32の基端と合流部38との間で、他の部分に比べて、高くなっている。そこで、本実施形態では、チャンネルチューブ47以外の内蔵延設部の可撓性分布に対応させてチャンネルチューブ47の可撓性を調整することにより、可撓管部8の可撓性を調整している。
図25に示すように、内蔵部材であるチャンネルチューブ47は、部材低可撓部72と、基端側部材高可撓部(部材高可撓部)73と、先端側部材高可撓部(部材高可撓部)75と、を備える。部材低可撓部72は、基端側部材高可撓部73及び先端側部材高可撓部75より可撓性が低く、基端側部材高可撓部73は、先端側部材高可撓部75と略同一の可撓性を有する。基端側部材高可撓部73は、部材低可撓部72の基端方向側に連続し、基端側部材高可撓部73と部材低可撓部72との間の境界が基端側境界位置(境界位置)Y1となる。したがって、基端側部材高可撓部73は、基端側境界位置Y1から基端方向へ向かって延設され、部材低可撓部72は基端側境界位置Y1から先端方向へ向かって延設されている。また、先端側部材高可撓部75は、部材低可撓部72の先端方向側に連続し、先端側部材高可撓部75と部材低可撓部72との間の境界が先端側境界位置(境界位置)Y2となる。したがって、先端側部材高可撓部75は、先端側境界位置Y2から先端方向へ向かって延設され、部材低可撓部72は先端側境界位置Y2から基端方向へ向かって延設されている。
長手方向について、基端側境界位置Y1は、流体供給部35の合流部38と位置が一致している。また、長手方向について、先端側境界位置Y2は、それぞれのライトガイド部30A,30Bの保護チューブ32の基端と、位置が一致している。したがって、チャンネルチューブ47(径均一部63)の部材低可撓部72は、長手方向について保護チューブ32の基端と合流部38との間で、延設されている。すなわち、チャンネルチューブ47以外の内蔵延設部の全体の可撓性が高くなる領域のみに、チャンネルチューブ47の可撓性が低い部材低可撓部72が延設される。そして、チャンネルチューブ47以外の内蔵延設部の全体の可撓性が低くなる領域では、チャンネルチューブ47の可撓性が高い基端側部材高可撓部73又は先端側部材高可撓部75が延設されている。これにより、チャンネルチューブ47を含む内蔵延設部の全体の可撓性が、可撓管空洞16の全長に渡って均一に保たれる。
図26に示すように、可撓管15では、長手方向について全長に渡って可撓性が均一に保たれている。したがって、チャンネルチューブ47を含む内蔵延設部の全体の可撓性が可撓管空洞16の全長に渡って均一に保たれることにより、長手方向について可撓管部8の全長に渡って可撓性が変化することなく、均一に保たれる。すなわち、内蔵部材であるチャンネルチューブ47は、可撓管15及び内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B、流体供給部35等)を含むチャンネルチューブ47以外の部分の可撓管部8での可撓性に対応して、長手方向について可撓性が変化することにより、長手方向について全長に渡って可撓管部8の可撓性を均一にしている。これにより、挿入部3が鼻腔71に挿入される内視鏡2に適合する可撓性分布が、可撓管部8において実現することができる。前述のようにして、本実施形態では、長手方向について内蔵延設部(ライトガイド部30A,30B、流体供給部35等)の可撓性の変化に対応させて内蔵部材(チャンネルチューブ47)の可撓性が変化することにより、長手方向について可撓管15が延設される範囲の全長に渡って可撓管15、内蔵延設部及び内蔵部材の全体での可撓性が均一になる。
図27は、チューブ部材58(チャンネルチューブ47)を揉み解しによって形成する方法を示す図である。図27に示すように、本実形態では、2つのローラ64E,64Fを用いて揉み解しが行われる。揉み解しにおいては、チャンネルチューブ47において基端側部材高可撓部73又は先端側部材高可撓部75になる部位をローラ64Eに当接させ、ローラ64Eに沿ってチューブ部材を配置させる。そして、基端側部材高可撓部73又は先端側部材高可撓部75になる部位をローラ64Eに当接させたまま、ローラ64Eに対してチューブ部材58を往復移動させる。そして、チャンネルチューブ47において基端側部材高可撓部73又は先端側部材高可撓部75になる部位をローラ64Fに当接させ、ローラ64Fに沿ってチューブ部材を配置させる。そして、基端側部材高可撓部73又は先端側部材高可撓部75になる部位をローラ64Fに当接させたまま、ローラ64Fに対してチューブ部材58を往復移動させる。これにより、部分的に可撓性が高くなる基端側部材高可撓部73及び先端側部材高可撓部75が、部材低可撓部72に隣接して形成される。
本実施形態でも、前述したように、使用目的に適合した可撓性分布が可撓管部8において実現される。また、第1の実施形態と同様に、チャンネルチューブ47は、単一の部材であり、少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って、外径が所定の寸法範囲で均一になる。このため、チャンネルチューブ47の他の内蔵延設部への引掛り、及び、チャンネルチューブ47による他の内蔵延設部の圧迫が防止され、チャンネルチューブ47を含む内蔵延設部の耐久性を確保することができる。
(第3の実施形態の変形例)
第3の実施形態等では、可撓管空洞16に延設されるチャンネルチューブ47に部材低可撓部72が設けられているが、これに限るものではない。例えば、伝送ケーブル(撮像ケーブル)25が、単一の部材から形成され、可撓管部8の可撓性への伝送ケーブル25の影響が大きい場合は、部材低可撓部72は、伝送ケーブル25に設けられてもよい。すなわち、部材低可撓部72、基端側部材高可撓部73及び先端側部材高可撓部75は、少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って延設される単一の部材であり、かつ、可撓管部8の可撓性への影響が大きい部材である内蔵部材に、設けられていればよい。
また、第3の実施形態等では、挿入機器として内視鏡2を例に挙げたが、これに限るものではない。可撓管15によって形成される可撓管部8が挿入部3設けられ、可撓管15の内部に可撓管空洞16が形成される挿入機器であればよい。
第3の実施形態等では、挿入部(3)の可撓管部(8)を形成する可撓管(15)が設けられている。そして、また、可撓管(15)の内部の可撓管空洞(16)には、内蔵延設部(30A,30B,35)、及び、単一の部材である内蔵部材(47)が延設されている。内蔵部材(47)は、長手方向について少なくとも可撓管空洞(16)の全長に渡って延設され、外径が所定の寸法範囲で均一になる径均一部(63)を備える。また、内蔵部材(47)は、可撓管(15)及び内蔵延設部(30A,30B,35)を含む内蔵部材(47)以外の部分の可撓管部(8)での可撓性に対応して長手方向について可撓性が変化することにより、長手方向について全長に渡って可撓管部(8)の可撓性を均一にする。
(その他の変形例)
なお、前述の実施形態等では揉み解しによって、内蔵部材であるチャンネルチューブ47の可撓性を調整しているが、これに限るものではない。例えば、第3の変形例として図28に示すように、チャンネルチューブ47を形成する樹脂81に編込まれる素線82の長手方向に対する鋭角の角度を変化させることにより、チャンネルチューブ47の可撓性を調整してもよい。本変形例では、チャンネルチューブ47は、PTFEから形成される内層と、樹脂81に素線82が編込まれた外層と、から形成される。そして、素線82の長手方向に対する鋭角(編込み角)βの角度が大きくなるにつれて、可撓性が高くなる。一方、素線82の長手方向に対する鋭角βの角度が小さくなるにつれて、可撓性が低くなる。なお、本変形例でも、チャンネルチューブ47には、外径が所定の寸法範囲で均一になる径均一部63が設けられ、径均一部63は、長手方向について少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って延設されている。
また、第3の変形例として図29に示すように、チャンネルチューブ47の外周面にチャンネルチューブ47の軸を中心とする螺旋状に延設される螺旋溝85を設け、螺旋溝85にコイル86が巻き付けられてもよい。本変形例では、コイル86(螺旋溝85)の長手方向に対する鋭角γの角度を変化させることにより、内蔵部材であるチャンネルチューブ47の可撓性を調整している。例えば、コイル86の長手方向に対しる鋭角(螺旋角)γの角度が小さくなるにつれて、可撓性が低くなる。一方、コイル86の長手方向に対する鋭角γの角度が大きくなるにつれて、可撓性が高くなる。本変形例でも、チャンネルチューブ47には、外径が所定の寸法範囲で均一になる径均一部63が設けられ、径均一部63は、長手方向について少なくとも可撓管空洞16の全長に渡って延設されている。
以上、本発明の実施形態等について説明したが、本発明は前述の実施形態等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形ができることは勿論である。
前記目的を達成するため、本発明のある態様の挿入機器の挿入部は、基端方向側から先端方向側に長手軸に沿って延設される可撓管と、前記可撓管の内部に延設され、前記長手軸に沿った方向についての位置対応して可撓性が変化する第1の内蔵部材と、前記可撓管の前記内部に延設され前記長手軸に沿った前記方向についての前記可撓管の可撓性と前記第1の内蔵部材の可撓性とを合わせた可撓性分布に対応し、かつ、前記長手軸に沿った前記方向についての位置に対応して可撓性が変化する可撓性分布を有することにより、前記可撓管が延設される範囲の全長に渡る可撓性を均一にし、単一の部材から形成される第2の内蔵部材と、を備える。

Claims (14)

  1. 基端方向側から先端方向側に長手軸に沿って延設されるとともに、管低可撓部と、前記管低可撓部より可撓性が高い管高可撓部と、を備え、前記長手軸に平行な長手方向について前記管低可撓部及び前記管高可撓部が互いに対して離れて位置する可撓管と、
    前記可撓管の内部に前記基端方向側から前記先端方向側に延設され、単一の部材から形成されるとともに、部材低可撓部 と、前記部材低可撓部より可撓性が高い部材高可撓部と 、を備え、前記長手方向について前記部材低可撓部及び前記部材高可撓部が互いに対して離れて位置する内蔵部材と、
    前記可撓管において前記管低可撓部と前記管高可撓部との間に設けられ、前記基端方向側から前記先端方向側に向かって可撓性が変化する第1の可撓性変化部と、
    前記内蔵部材において前記部材低可撓部と前記部材高可撓部との間に設けられるとともに、前記基端方向側から前記先端方向側に向かって可撓性が変化し、前記長手方向について前記第1の可撓性変化部に対してずれて位置する第2の可撓性変化部と、
    を具備する挿入機器の挿入部。
  2. 前記第1の可撓性変化部及び前記第2の可撓性変化部は、前記長手方向について互いに対して離れて位置し、
    前記第1の可撓性変化部と前記第2の可撓性変化部との間の距離は、前記可撓管が最も湾曲した場合の湾曲部分の180°の角度範囲に渡る中心軸に沿った寸法より、小さい、
    請求項1の挿入部。
  3. 前記可撓管は、帯状部材を備え、前記帯状部材が前記長手軸を中心とする螺旋状に延設される螺旋管を備え、
    前記可撓管が最も湾曲した状態では、前記湾曲部分の内側において前記螺旋管の前記帯状部材の縁同士が当接し合うことにより、さらに前記可撓管が湾曲することが防止される、
    請求項2の挿入部。
  4. 前記可撓管では、前記管高可撓部が前記管低可撓部より前記先端方向側に位置する、請求項1の挿入部。
  5. 前記内蔵部材は、処置具が挿通されるチャンネルチューブを含む、請求項1の挿入部。
  6. 前記チャンネルチューブの前記部材高可撓部は、移動による前記チャンネルチューブの曲げ伸ばしを繰返す加工によって形成される、請求項5の挿入部。
  7. 前記第2の可撓性変化部は、前記第1の可撓性変化部に対して前記先端方向側にずれて位置する、請求項1の挿入部。
  8. 前記第1の可撓性変化部及び前記第2の可撓性変化部の中で可撓性の変化量が大きい一方は、前記第1の可撓性変化部及び前記第2の可撓性変化部の中で可撓性の変化量が小さい他方より、前記基端方向側に位置する、請求項1の挿入部。
  9. 請求項1の挿入部と、
    前記挿入部の前記基端方向側に設けられ、保持可能な操作部と、
    を具備する挿入機器。
  10. 基端方向側から先端方向側に長手軸に沿って延設される可撓管と、
    前記可撓管の内部に前記基端方向側から前記先端方向側に延設され、前記長手軸に平行な長手方向についての位置の変化に対応して可撓性が変化する内蔵延設部と、
    前記可撓管の前記内部に前記基端方向側から前記先端方向側に延設され、単一の部材から形成される内蔵部材であって、前記長手方向について前記内蔵延設部の前記可撓性の変化に対応させて前記内蔵部材の可撓性が変化することにより、前記長手方向について前記可撓管が延設される範囲の全長に渡って前記可撓管、前記内蔵延設部及び前記内蔵部材の全体での可撓性を均一にする内蔵部材と、
    を具備する挿入機器の挿入部。
  11. 前記内蔵部材は、部材低可撓部と、前記部材低可撓部より可撓性の高い部材高可撓部と、を備える、請求項10の挿入部。
  12. 前記内蔵延設部は、前記基端方向側から前記先端方向側へ光を導くガイド部材と、前記ガイド部材の外周面に被覆される保護チューブと、を備えるライトガイド部であって、前記保護チューブの基端は、前記可撓管の前記内部に位置し、前記保護チューブは、前記可撓管の先端より前記先端方向側の部位まで延設されるライトガイド部を備え、
    前記内蔵部材は、前記長手方向について、前記部材低可撓部と前記部材高可撓部との境界位置が前記保護チューブの前記基端と一致し、
    前記部材低可撓部は、前記境界位置から前記基端方向側へ向かって延設され、
    前記部材高可撓部は、前記境界位置から前記先端方向側へ向かって延設される、
    請求項11の挿入部。
  13. 前記内蔵延設部は、前記基端方向側から前記先端方向側へ空気を供給する送気チューブと、前記基端方向側から前記先端方向側へ液体を供給する送液チューブと、前記送気チューブと前記送液チューブとが合流する合流部と、前記合流部から前記先端方向側へ向かって延設され流体チューブと、を備える流体供給部であって、前記合流部は、前記可撓管の前記内部に位置する流体供給部を備え、
    前記内蔵部材は、前記長手方向について、前記部材低可撓部と前記部材高可撓部との境界位置が前記合流部と一致し、
    前記部材低可撓部は、前記境界位置から前記先端方向側へ向かって延設され、
    前記部材高可撓部は、前記境界位置から前記基端方向側へ向かって延設される、
    請求項11の挿入部。
  14. 請求項10の挿入部と、
    前記挿入部の前記基端方向側に設けられ、保持可能な 操作部と、
    を具備する挿入機器。
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