JPWO2016043241A1 - 偏光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄膜であっても温度、湿気等の影響に対して偏光子の光学特性が安定している偏光板を提供する。【解決手段】本発明に係る偏光板は、偏光子の保護層にモノマーであるウレタン(メタ)アクリレート由来の構造を有する繰り返し単位によって形成された保護層を備え、上記繰り返し単位は、分岐鎖状アルキル基を有している。【選択図】なし
Description
本発明は、偏光板に関する。
液晶表示素子、有機EL表示素子、メガネ等を始めとする光学素子には、偏光板が用いられている。従来、このような偏光板としては、ポリビニルアルコール系樹脂の一軸延伸フィルムをヨウ素で染色したものを偏光子とし、その強度、耐水性、耐湿性等を向上させるため、偏光子の両面に保護層を接着剤で貼り合わせたものが一般的に使用されている。
ここで、保護層としては、光学的透明性に優れたトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)が用いられ、また接着剤としては、偏光子および保護層が共に親水性であることを考慮して、親水性のものが用いられている。
しかしながら、このような偏光板では、高温、高湿下での性能低下が起こりやすい。偏光板を形成する偏光子は、一軸延伸したPVAフィルムにポリヨウ素イオンを錯体形成により吸着させることで偏光機能を発現させているが、高温、高湿下ではポリヨウ素イオンはPVAから脱離し、さらに水分によりポリヨウ素イオンが分解することで発色が失われ、偏光機能も失われることとなる。
また、上述した構成の偏光板では、偏光子、接着剤、保護層のいずれもが親水性であるため、高温、高湿下では膨潤などによる変形等も起こりやすい問題がある。
そこで、偏光板の保護層に対し、外部の湿気等の影響から偏光子を保護することが必要とされている。従来、保護層に十分な厚みを持たせることで対応しており、TACフィルムの厚みは80μm以上であった。
しかし、近年の光学素子の薄膜化により、保護層を含む偏光板についても薄膜化が求められており、上記の方法では薄膜化の要請に応えられない。
この他、偏光板の耐湿性、耐熱性等を向上させるため、有機炭化水素基、ビスフェノール基、ネオペンチルグリコール基、トリメチロールプロパン基またはペンタエリスリトール基を有するエネルギー線重合性化合物とシラン系カップリング剤を配合した光硬化性組成物を偏光子にコーティングした後、紫外線照射することにより硬化させること(特許文献1)、(i)テトラアルコキシシランの加水分解縮合物であるシリケートオリゴマー、(ii)アクリル系樹脂、(iii)シラン系カップリング剤のブレンド物を偏光子に塗工し、加熱硬化させること(特許文献2)などにより、高温、高湿における性能低下を妨げると共に、従前の酢酸セルロース系樹脂フィルムからなる保護層の積層を省略し、偏光板自体の厚みを薄くすることがなされている。
しかしながら、従来の偏光子のコーティングは透湿度が十分でなく、依然として、高温、高湿下における、偏光板の光学特性が不安定であった。
上記課題に対し、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、従来、保護層の材料としてほとんど着眼されていなかったウレタン(メタ)アクリレートモノマーに着眼した。このモノマーを偏光子上に塗布、硬化させて保護層を製造する過程において、このウレタン(メタ)アクリレートモノマーの主鎖に分岐鎖状アルキル基を組み込むことにより、薄層の状態で透湿度が低い保護層が得られることを見出して本発明を完成するに至った。本発明は以下の偏光板および液晶表示素子に関する。
<1>偏光子の少なくとも片面に、エネルギー線硬化性組成物を硬化せしめた保護層が、直接的に形成された偏光板において、前記エネルギー線硬化型組成物は、その主鎖に飽和環状脂肪族基または分岐鎖アルキル基を含有するウレタン(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする偏光板。
<2>前記エネルギー線硬化性組成物は、分岐鎖状アルキル基であるR1を含む下記構造A1または構造B1を含むことを特徴とする<1>に記載の偏光板。
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1)
<3>前記エネルギー線硬化性組成物は、構造A1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造B2をさらに含み、
上記繰り返し単位が、構造B1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造A2をさらに含むことを特徴とする<2>に記載の偏光板。
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2)
<4>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(1)で表される構造であることを特徴とする<2>に記載の偏光板。
(一般式(1)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは0以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
<5>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(2)で表される構造であることを特徴とする<3>に記載の偏光板。
(一般式(2)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、nは1以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
<6>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(3)で表される構造であることを特徴とする<2>に記載の偏光板。
(一般式(3)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは0以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
<7>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(4)で表される構造であることを特徴とする<3>に記載の偏光板。
(一般式(4)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、nは1以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
<8>上記mが1または2であることを特徴とする<4>または<6>に記載の偏光板。
<9>上記nが1または2であることを特徴とする<5>または<7>に記載の偏光板。
<10>上記R1が、分岐鎖を2個以上有するアルキル基であることを特徴とする請求項<4>〜<9>の何れか1項に記載の偏光板。
<11>上記R1が、トリメチルヘキサメチレン基であることを特徴とする<4>または<6>に記載の偏光板。
<12>上記保護層が、紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項<1>〜<11>の何れか1項に記載の偏光板。
<2>前記エネルギー線硬化性組成物は、分岐鎖状アルキル基であるR1を含む下記構造A1または構造B1を含むことを特徴とする<1>に記載の偏光板。
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1)
<3>前記エネルギー線硬化性組成物は、構造A1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造B2をさらに含み、
上記繰り返し単位が、構造B1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造A2をさらに含むことを特徴とする<2>に記載の偏光板。
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2)
<4>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(1)で表される構造であることを特徴とする<2>に記載の偏光板。
<5>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(2)で表される構造であることを特徴とする<3>に記載の偏光板。
<6>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(3)で表される構造であることを特徴とする<2>に記載の偏光板。
<7>前記エネルギー線硬化性組成物は、下記一般式(4)で表される構造であることを特徴とする<3>に記載の偏光板。
<8>上記mが1または2であることを特徴とする<4>または<6>に記載の偏光板。
<9>上記nが1または2であることを特徴とする<5>または<7>に記載の偏光板。
<10>上記R1が、分岐鎖を2個以上有するアルキル基であることを特徴とする請求項<4>〜<9>の何れか1項に記載の偏光板。
<11>上記R1が、トリメチルヘキサメチレン基であることを特徴とする<4>または<6>に記載の偏光板。
<12>上記保護層が、紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項<1>〜<11>の何れか1項に記載の偏光板。
本発明の偏光板によれば、特定の構造を有するウレタン(メタ)アクリレートからなる硬化性組成物を用いて形成した保護層が偏光子上に直接設けられており、この保護層は薄膜に形成した場合でも低透湿であり、偏光子の耐湿性、耐熱性を十分に向上でき、外部の湿気等による偏光子の色抜け、変形等が防止され、光学特性や形状が安定したものとなる。また、この保護層を偏光子の支持体として機能させることも可能となる。
以下、本発明に係る偏光板について説明するが、本発明は以下の説明に限定して解釈されるものではない。
本発明に係る偏光板は、偏光子の少なくとも片面に保護層が形成されたものである。この保護層は、エネルギー線硬化性組成物を紫外線、電子線等のエネルギー線で硬化させたものであり、このエネルギー線硬化性組成物は、その主鎖に飽和環状脂肪族基または分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートを含む。このように特定のエネルギー線硬化性組成物を使用することにより、偏光子に色抜け等の光学特性の低下が生じることを防止することができる。また、接着剤や接着層を介さず、上記エネルギー線効果性組成物を用いて、直接偏光子上に保護層を形成した場合でも、偏光子と高い密着性を発揮できる。
《保護層》
本発明に係る保護層は、エネルギー線硬化性組成物であるウレタン(メタ)アクリレート由来の構造を有する繰り返し単位を硬化せしめた保護層であって、少なくとも、上記繰り返し単位は、主鎖に少なくとも分岐鎖状アルキル基を有している(含有している)ことを特徴としている。
本発明に係る保護層は、エネルギー線硬化性組成物であるウレタン(メタ)アクリレート由来の構造を有する繰り返し単位を硬化せしめた保護層であって、少なくとも、上記繰り返し単位は、主鎖に少なくとも分岐鎖状アルキル基を有している(含有している)ことを特徴としている。
上記高分子鎖は、複数の繰り返し単位によって構成されている。上記繰り返し単位は、2官能性のウレタン(メタ)アクリレート単量体単位を含んでなり、複数のウレタン(メタ)アクリレート単量体単位同士が(メタ)アクリレート由来の部位で結合している。ウレタン(メタ)アクリレート単量体単位とは、モノマーであるウレタン(メタ)アクリレートにおいて、(メタ)アクリレート基の2重結合が開裂した構造を意味し、(メタ)アクリレート基の2重結合が開裂した部位を両末端に有しているため、2官能性である。
また、上記繰り返し単位はウレタン結合を有している。当該ウレタン結合の数は特に限定されず、例えば、1〜8である。上記ウレタン結合は極性基であり、各繰り返し単位中のウレタン結合同士が分子間力によって近接することにより高い凝集力を生ぜしめることになると考えられる。また、上記ウレタン結合を構成する窒素原子と酸素原子は、炭素原子よりも共有結合数が少ないことから、繰り返し単位に柔軟性を与える。一方、分岐鎖状アルキル基は非極性で嵩高い構造を有している。その結果、上記繰り返し単位によって構成された保護層は、薄層の状態でも高温、高湿下での高い安定性を備えることとなる。
上記ウレタン(メタ)アクリレート単量体単位は、その主鎖に分岐鎖状アルキル基を有している。分岐鎖状アルキル基としては、特に限定されるものではないが、分岐数が2以上の分岐鎖状アルキル基であることが好ましい。アルキル基の直鎖の鎖長の上限は特に限定されないが、低透湿性へ及ぼす影響から、例えば、C8以下であり、好ましくはC6以下である。上記アルキル基の直鎖の鎖長には、分岐鎖部分は含まれないものとする。アルキル基の直鎖の鎖長の下限は特に限定されないが、例えば、C3以上であり、さらには、C4以上である(Cn(nは整数)は、直鎖の鎖長の炭素数を示し、CnがC4の場合、分岐鎖状アルキル基はブチレン基である)。
上記分岐鎖状アルキル基の一例としては、トリメチルヘキサメチレン基、トリメチルペンタメチレン基、トリメチルブチレン基などが挙げられる。これらの中でも、トリメチルヘキサメチレン基が好ましい。これらの分岐鎖構造を繰り返し単位の主鎖に含む保護層において、高温、高湿下の安定性が好適に発現される。これらの基の具体的構造には、各異性体構造が含まれる。
上記分岐鎖状アルキル基は、ウレタン結合に結合していることが好ましい。これにより、ウレタン結合に起因する分子間力において、分岐鎖状アルキル基の効果がより発揮される。
繰り返し単位の主鎖には、15員環以下の飽和環状脂肪族基が含まれることが好ましい。嵩高い環状構造を導入することにより、保護層における高温、高湿下での変形や光学特性の変化を抑制できる。上記員環数とは、飽和環状脂肪族基が複数の環状構造を有する場合、最大の環状構造の員環数を表すものとする。
飽和環状脂肪族基の環状構造は、炭素原子のみによって形成されていてもよいし、炭素原子に加え、酸素原子および/または窒素原子によって形成されていてもよい。また、上記環状構造の炭素原子には、炭素数1〜10の直鎖および/または分鎖構造が付加していてもよい。
上記飽和環状脂肪族基の一例としては、3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環、トリシクロデカン環、アダマンタン環などが挙げられる。上記飽和環状脂肪族基は、飽和脂肪族鎖を介して繰り返し単位に含まれていてもよく、飽和脂肪族鎖の炭素数を変更することで、繰り返し単位の剛性を好適に調整できる。飽和脂肪族鎖としては、直鎖構造および分鎖構造があり、直鎖構造の一例としては、−(CH2)y−(yは1〜10の整数である)が挙げられ、繰り返し単位の屈曲性を低下させ、剛性を高める観点から、特に、−(CH2)−または−(CH2)2−であることが好ましい。一方、分鎖構造としては、上記直鎖構造の少なくとも1つの炭素上の水素が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などによって置換された構造が例示される。
上述した3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環が、メチレン鎖を介して2つのウレタン結合と結合している場合、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環が各ウレタン結合と結合していることとなり、トリシクロデカン環が、メチレン鎖を介して2つのウレタン結合と結合している場合、ジメチレントリシクロデカン環が各ウレタン結合と結合していることとなる。
上記3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環およびジメチレントリシクロデカン環は好ましい環構造であり、当該環構造を高分子鎖に含む保護層において、低透湿性が好適に発現される。
繰り返し単位の一例として、分岐鎖状アルキル基であるR1を含む下記構造A1または構造B1を含む形態が挙げられる。
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1)
当該繰り返し単位は、例えば、R1を含むジイソシアネートまたはジオール、および、(メタ)アクリレートを用いて得たウレタン(メタ)アクリレートから得ることができ、容易に製造可能である。
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1)
当該繰り返し単位は、例えば、R1を含むジイソシアネートまたはジオール、および、(メタ)アクリレートを用いて得たウレタン(メタ)アクリレートから得ることができ、容易に製造可能である。
繰り返し単位は、さらに他の構造を含んでもよく、構造A1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造B2をさらに含む形態が挙げられる。また、上記繰り返し単位が、構造B1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造A2をさらに含む形態が挙げられる。
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2)
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2)
これら各構造の割合は、例えば、構造A1:構造B2=m+1:m(mは0以上の整数である)、または、n:n+1(nは1以上の整数)であり、構造B1:構造A2=m+1:m(mは0以上の整数である)、または、n:n+1(nは1以上の整数)である。ここで、mが0の場合、繰り返し単位は、構造A1、または、構造B1を有し、構造B2または構造A2を有さない。mおよびnの上限は特に限定されないが、保護層の耐湿性等を考慮して、例えば、4であり、さらには、2である。
上述した分岐鎖状アルキル基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示す。一般式(1)に示すように、(メタ)アクリレート由来の部位とは、(メタ)アクリレート構造H2C=CH−CO2−(または、H2C=C(CH3)−CO2−)の炭素−炭素2重結合が開裂して1重結合となった構造である。
(一般式(1)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは0以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(1)において、R1が、3,3,5−トリメチルヘキサメチレン基であり、R2がジメチレントリシクロデカン環であり、R3およびR4が水素原子であり、mが1であり、xが1である好適な構造を以下に示す。
繰り返し単位の他の具体例を以下に示す。
(一般式(2)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、nは1以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(2)において、R1が、3,3,5−トリメチルヘキサメチレン基であり、R2がジメチレントリシクロデカン環であり、R3およびR4が水素原子であり、nが1であり、xが1である好適な構造を以下に示す。
繰り返し単位の他の具体例を以下に示す。
(一般式(3)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは0以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(3)において、R1が、2,2,3−トリメチルブチレンであり、R2が3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環であり、R3およびR4が水素原子であり、mが1であり、xが1である好適な構造を以下に示す。
繰り返し単位の他の具体例を以下に示す。
(一般式(4)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、nは1以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
上記一般式(4)において、R1が2,2,3−トリメチルブチレン基であり、R2が3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環であり、R3およびR4が水素原子であり、nが1であり、xが1である好適な構造を以下に示す。
上記一般式(1)のmが0である場合であっても、本発明に係る保護層の高温、高湿下の安定性は良好であるが、上記一般式(1)および(3)中のm、並びに、一般式(2)および(4)中のnが1以上の整数であることにより、保護層の安定性をより高められるため好ましい。mおよびnは1または2であることがより好ましく、さらに好ましくは1である。
なお、上記一般式(1a)、一般式(2a)、一般式(3a)および一般式(4a)で表される構造の異性体も本発明に係る繰り返し単位に含まれる。
また、本発明に係る偏光板の保護層での高分子鎖の割合(繰り返し単位の総割合)は、保護層の高温、高湿下での安定性を高める観点から高いことが望ましく、保護層の総質量に対し、70質量%以上、99.5質量%以下であることが好ましく、80質量%以上、99.5質量%以下であることがより好ましい。
本発明に係る偏光板の保護層が、どのような構造の高分子鎖(繰り返し単位)によって形成されているかは、熱分解GC−MSおよびFT−IRによって保護層を分析することによって判断可能である。特に、熱分解GC−MSは、保護層に含まれる単量体単位をモノマー成分として検知できるため有用である。
偏光板の保護層には、成膜性、低透湿度を損なわなければ、紫外線吸収剤、レベリング剤や帯電防止剤等、各種添加剤を含有させてもよい。これにより、偏光板に紫外線吸収特性、剥離特性、帯電防止特性を付与することが可能である。
紫外線吸収剤としては、公知のものを使用でき、例えば、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、フェニルサルシレート、p−t−ブチルフェニルサルシレート等のヒンダートアミン系等が挙げられる。レベリング剤、帯電防止剤についても公知のものを使用可能である。
本発明に係る偏光板の保護層は薄膜に形成されるため、例えば、膜厚の上限値は、25μmであり、より好ましくは20μmである。下限値は特に限定されないが、低透湿度を確実に担保する観点から1μmであることが好ましく、3μmであることがより好ましい。
《機能層》
次に、機能層について説明する。機能層とは、所定の機能を有する層であり、上記保護層の偏光子に接する面とは逆の面に備えられる。具体例としては、下記(1)〜(3)が挙げられる。
(1)耐擦傷性を有するハードコート層、
(2)光を散乱させる防眩層、および、
(3)上記保護層上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えるものである。もちろん、上記機能層(1)〜(3)には他の(1)〜(3)の層が備えられており、積層構造であってもよい。以下、(1)〜(3)について説明する。なお、本発明の効果を阻害しない範囲において、公知のその他の層を設けても良い。
次に、機能層について説明する。機能層とは、所定の機能を有する層であり、上記保護層の偏光子に接する面とは逆の面に備えられる。具体例としては、下記(1)〜(3)が挙げられる。
(1)耐擦傷性を有するハードコート層、
(2)光を散乱させる防眩層、および、
(3)上記保護層上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えるものである。もちろん、上記機能層(1)〜(3)には他の(1)〜(3)の層が備えられており、積層構造であってもよい。以下、(1)〜(3)について説明する。なお、本発明の効果を阻害しない範囲において、公知のその他の層を設けても良い。
〔ハードコート層〕
ハードコート層はハードコート性(耐擦傷性)を有する。本発明におけるハードコート性とは、JIS K5600:1999に準拠し、荷重500g、速度1mm/sの条件下での鉛筆法による引っかき硬度が2H以上である。
ハードコート層はハードコート性(耐擦傷性)を有する。本発明におけるハードコート性とは、JIS K5600:1999に準拠し、荷重500g、速度1mm/sの条件下での鉛筆法による引っかき硬度が2H以上である。
ハードコート層を構成する樹脂成分としては、電離放射線硬化型樹脂が簡易な加工操作で効率よく硬化することができるため好適であり、硬化後に、十分な強度を持ち、透明性を有する被膜を与える電離放射線硬化型樹脂を特に制限なく使用できる。
電離放射線硬化型樹脂としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等のラジカル重合性官能基や、エポキシ基、ビニルエーテル基、オキセタン基等のカチオン重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーを単独で、または適宜混合した組成物が用いられる。モノマーの例としては、アクリル酸メチル、メチルメタクリレート、メトキシポリエチレンメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を挙げることができる。オリゴマー、プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、多官能ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、アルキットアクリレート、メラミンアクリレート、シリコーンアクリレート等のアクリレート化合物、不飽和ポリエステル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルや各種脂環式エポキシ等のエポキシ系化合物、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル等のオキセタン化合物を挙げることができる。ポリマーとしては、ポリアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等を挙げることができる。これらは単独、もしくは複数混合して使用することができる。これら電離放射線硬化型樹脂の中で、特に官能基数が3個以上の多官能モノマーは、硬化速度が上がることや硬化物の硬度が向上させることができる。さらに、多官能ウレタンアクリレートを使用することにより、硬化物の硬度や柔軟性などを付与することができる。
電離放射線硬化型樹脂は、そのままで電離放射線照射により硬化可能であるが、紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
ハードコート層の膜厚はハードコート性が発揮されれば特に制限されないが、概して、2μm以上、10μm以下である。
ハードコート性以外の機能を付与するために、上記ハードコート層には各種添加剤を添加することができる。表面の平滑性向上や防汚性を付与するために添加するフッ素系またはシリコーン系のレベリング剤や、埃付着などを防止するために添加する、電子共役系、金属酸化物系またはイオン系の帯電防止剤などを、必要とされる機能に応じて適宜選択して使用してもよい。添加剤を使用できる点は、下記防眩層および低屈折率層についても同様である。
〔防眩層〕
防眩層は、光を散乱させる防眩機能を有し、外部ヘイズおよび/または内部ヘイズによって防眩機能を実現するものであり、防眩層は、表面に凹凸が形成されているか、内部に透光性微粒子を含有している、または、その両方である。
防眩層は、光を散乱させる防眩機能を有し、外部ヘイズおよび/または内部ヘイズによって防眩機能を実現するものであり、防眩層は、表面に凹凸が形成されているか、内部に透光性微粒子を含有している、または、その両方である。
防眩層の表面の凹凸を形成する方法に特に制限はないが、無機または有機透光性微粒子を添加した電離放射線硬化型樹脂を塗布し、塗布後、硬化する方法が、凹凸の形状をコントロールし易いことから好ましい。
防眩層の表面凹凸の形状は、求められる防眩性によって決定される。より好適な凹凸の形状は粗さパラメータRaによって規定することが可能であり、Ra:0.01μm以上、Sm:50μm〜500μm、平均傾斜角:0.1°〜3.0°であることがより好ましい。
一方、内部ヘイズを生ずるため、電離放射線硬化型樹脂中に添加する透光性微粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等の有機樹脂微粒子、シリカ等の無機微粒子を使用することができる。ここで、透光性微粒子は、樹脂成分との屈折率差が0.04以下であることが好適であり、0.01以下であることがより好適である。樹脂成分との屈折率差が大きいと、防眩層中にて内部散乱が生じ、コントラストが低下することとなるため好ましくない。
防眩層の膜厚は防眩性が発揮されれば特に制限されないが、概して2μm以上、10μm以下である。なお、上記防眩層は防眩性に加え、ハードコート性を兼ね備えることも可能であり、この場合、使用する樹脂成分を調整することでハードコート性が付与される。
〔反射防止層〕
反射防止層は、低屈折率層と高屈折率層とから構成される。低屈折率層とは、隣接する高屈折率層(例えば、ハードコート層、防眩層、または、保護層)よりも屈折率が低い層であり、高屈折率層と積層された状態で低屈折率層側からの光の反射防止に寄与する。なお、ここで高屈折率、低屈折率というのは絶対的な屈折率を規定するものではなく、2つの層の屈折率を相対的に比較して高い、または、低いと規定しているのであり、両者が下記式1の関係を有する時に最も反射率が低くなるとされている。
反射防止層は、低屈折率層と高屈折率層とから構成される。低屈折率層とは、隣接する高屈折率層(例えば、ハードコート層、防眩層、または、保護層)よりも屈折率が低い層であり、高屈折率層と積層された状態で低屈折率層側からの光の反射防止に寄与する。なお、ここで高屈折率、低屈折率というのは絶対的な屈折率を規定するものではなく、2つの層の屈折率を相対的に比較して高い、または、低いと規定しているのであり、両者が下記式1の関係を有する時に最も反射率が低くなるとされている。
n2=(n1)1/2・・・(式1)
(n1は高屈折率層の屈折率、n2は低屈折率層の屈折率)
(n1は高屈折率層の屈折率、n2は低屈折率層の屈折率)
好適に反射防止機能が発揮されるために、低屈折率層の屈折率は1.45以下であることが好ましい。これらの特徴を有する材料としては、例えばLiF(屈折率n=1.4)、MgF2(n=1.4)、3NaF・AlF3(n=1.4)、AlF3(n=1.4)、Na3AlF6(n=1.33)等の無機材料を微粒子化し、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等に含有させた無機系低反射材料、フッ素系、シリコーン系の有機化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、放射線硬化型樹脂等の有機低反射材料を挙げることができる。その中で、特に、フッ素系の含フッ素材料が防汚性に優れるため、低屈折率層が表面となった際の汚れ防止の点において好ましい。
上記含フッ素材料としては、有機溶剤に溶解し、その取り扱いが容易であるフッ化ビニリデン系共重合体や、フルオロオレフィン/炭化水素共重合体、含フッ素エポキシ樹脂、含フッ素エポキシアクリレート、含フッ素シリコーン、含フッ素アルコキシシラン、含フッ素ポリシロキサン等を挙げることができる。これらは単独でも複数組み合わせて使用することも可能である。含フッ素ポリシロキサンは、加水分解性シラン化合物および/またはその加水分解物と硬化促進剤とを少なくとも含有する混合物が硬化したものであり、加水分解性シラン化合物として、皮膜形成剤および帯電防止剤としての機能を有するカチオン変性シラン化合物を含有させることもできる。
低屈折率層の膜厚は、高屈折率層との関係で反射防止機能が発揮されれば特に制限されないが、概して、0.05μm以上、0.2μm以下であり、高屈折率層の膜厚は、概して、0.05μm以上、10μm以下であることが好ましい。上記低屈折率層は高屈折率層との関係で反射防止機能を発揮するが、原料選定により、ハードコート性を兼ね備えることも可能である。また、高屈折率層は、原料選定により、ハードコート性を有していてもよいし、さらに防眩性を備えていてもよい。同様に、それぞれの層は他の機能を兼ね備えることができる。
《偏光板》
次に、本発明の保護層を備える偏光板について説明する。本発明に係る偏光板は、偏光子の少なくとも片面に、上記保護層を備えるものである。
次に、本発明の保護層を備える偏光板について説明する。本発明に係る偏光板は、偏光子の少なくとも片面に、上記保護層を備えるものである。
偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂(PVA樹脂)からなり、偏光子に入射する光のうち、ある方向の振動面を有する光を透過し、それと直交する振動面を有する光を吸収する性質を有するフィルムであり、典型的には、PVA樹脂に二色性色素が吸着配向している。偏光子を構成するPVA樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。PVA樹脂の原料となるポリ酢酸ビニル系樹脂は、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルおよびこれと共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。上記PVA樹脂からなるフィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色、および染色後のホウ酸架橋処理を施すことによって、偏光子を製造できる。二色性色素としては、ヨウ素や二色性の有機染料が用いられる。一軸延伸は、二色性色素による染色の前に行なってもよいし、二色性色素による染色と同時に行なってもよいし、二色性色素による染色の後、たとえばホウ酸架橋処理中に行なってもよい。かくして製造され、二色性色素が吸着配向しているPVA樹脂からなる偏光子が、偏光板の構成材料の一つとなる。
本発明に係る偏光板は、偏光子の少なくとも一方の面に上記保護層を備えており、偏光子の両面に保護層を備える構成が含まれる。当該保護層は、薄膜であっても低透湿度であるため、高温高湿環境下であっても、偏光子が吸湿し難く、偏光子の伸縮による変形が抑制される。
《偏光板の製造方法》
[偏光子の形成工程]
偏光子の製造方法に係る工程をより具体的に説明する。下記工程(A1)〜(A3)は、保護層形成(偏光子上に直接的に形成する)工程の前に実施される。なお、本発明に係る偏光板の製造方法では、上記保護層を偏光子に塗布する点が重要であり、偏光子は特に限定されず、従来より公知の偏光子を使用することもできる。
偏光子の製造方法に係る工程をより具体的に説明する。下記工程(A1)〜(A3)は、保護層形成(偏光子上に直接的に形成する)工程の前に実施される。なお、本発明に係る偏光板の製造方法では、上記保護層を偏光子に塗布する点が重要であり、偏光子は特に限定されず、従来より公知の偏光子を使用することもできる。
(A1)酢酸ビニルモノマーを重合したポリ酢酸ビニルをケン化してポリビニルアルコール樹脂を製造する工程。
(A2)(A1)で得られたポリビニルアルコール樹脂を水、有機溶媒またはそれらの混合溶媒に溶解した後に成膜してフィルム化する工程。
(A3)(A2)で得られたフィルムを延伸した後にヨウ素溶液に浸漬して染色し、その後でホウ素化合物処理する工程。
[保護層の形成工程]
本発明に係る偏光板の保護層の製造方法は、上記保護層を製造できれば特に限定されないが、一例として、以下の(B1)および(B2)からなる保護層の形成工程を含む方法が挙げられる。
(B1)ウレタン(メタ)アクリレートを含むエネルギー線硬化型組成物を、偏光子上に塗布する。
(B2)塗布後、上記エネルギー線硬化型組成物を硬化させて保護層を形成する。
(A2)(A1)で得られたポリビニルアルコール樹脂を水、有機溶媒またはそれらの混合溶媒に溶解した後に成膜してフィルム化する工程。
(A3)(A2)で得られたフィルムを延伸した後にヨウ素溶液に浸漬して染色し、その後でホウ素化合物処理する工程。
[保護層の形成工程]
本発明に係る偏光板の保護層の製造方法は、上記保護層を製造できれば特に限定されないが、一例として、以下の(B1)および(B2)からなる保護層の形成工程を含む方法が挙げられる。
(B1)ウレタン(メタ)アクリレートを含むエネルギー線硬化型組成物を、偏光子上に塗布する。
(B2)塗布後、上記エネルギー線硬化型組成物を硬化させて保護層を形成する。
エネルギー線硬化型組成物は、必須成分としてウレタン(メタ)アクリレートを含んでいる。モノマーである上記ウレタン(メタ)アクリレートは、保護層の原料であり、当該モノマーが重合することで上記《保護層》にて述べた繰り返し単位が形成される。そのため、当該モノマーは、両末端のアクリレート由来の部位がアクリレート基である点で繰り返し単位と異なっているが、(1)モノマーが主鎖に分岐鎖状アルキル基を有する点、(2)好ましい形態として、モノマーの主鎖が飽和環状脂肪族基を有する点など、両末端以外の構造は同様である。分岐鎖状アルキル基、および、飽和環状脂肪族基の具体例については繰り返し単位にて述べた通りであるため、記載を省略する。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの一例としては、分岐鎖状アルキル基であるR1を含む下記構造A1または構造B1を含む構造を例示できる。
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1)
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1)
構造A1を有するウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、R1を含むジイソシアネートと、(メタ)アクリレートとを1:2で反応させることで製造可能であり、構造B1を有するウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、R1を含むジオールと、(メタ)アクリル基を有するイソシアネートとを、1:2で反応させることで容易に製造可能である。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、さらに他の構造を含んでもよく、構造A1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造B2をさらに含む形態が挙げられる。また、上記繰り返し単位が、構造B1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造A2をさらに含む形態が挙げられる。
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2)
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2)
これら各構造の割合は、例えば、構造A1:構造B2=m+1:m(mは0以上の整数である)、または、n:n+1(nは1以上の整数)であり、構造B1:構造A2=m+1:m、または、n:n+1(nは1以上の整数)である。ここで、mが0の場合、構造A1または構造B1を有し、構造B2または構造A2を有さないウレタン(メタ)アクリレートが得られる。mおよびnの上限は特に限定されないが、保護層の高温、高湿下での安定性等を考慮して、例えば、4であり、さらには、2である。
ウレタン(メタ)アクリレートの原料を例示すると、R1を含むジイソシアネートとしては、2,2,3−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられ、R1を含むジオールとしては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,3‐トリメチル‐1,4‐ブタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオールが挙げられる。また、R2を含むジイソシアネートとしてはイソホロンジイソシアネートが挙げられ、R2を含むジオールとしては、トリシクロデカンジメタノールが挙げられる。(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレートが、イソシアネートとしては、2−アクロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられる。
構造A1および構造B2を有する一般式(1)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、R1を含むジイソシアネートと、R2を含むジオールとを、m+1:mのモル比で反応させて、両末端に−N=C=O基を有する中間体を得る。その後、1モルの上記中間体に対して、2モルの(メタ)アクリレートを反応させることによって、一般式(5)で表されるウレタン(メタ)アクリレートが得られる。
(一般式(5)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、mは0以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
次に、構造A1および構造B2を有する一般式(2)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、R1を含むジイソシアネートと、R2を含むジオールとを、n:n+1のモル比で反応させて、両末端に水酸基を有する中間体を得る。その後、1モルの上記中間体に対して、(メタ)アクリル基を有する2モルのイソシアネートを反応させることで、一般式(6)で表されるウレタン(メタ)アクリレートが得られる。
構造B1および構造A2を有する一般式(3)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、R1を含むジオールと、R2を含むジイソシアネートジオールとを、m+1:mのモル比で反応させて、両末端に水酸基を有する中間体を得る。その後、1モルの上記中間体に対して、(メタ)アクリル基を有する2モルのイソシアネートを反応させることで、一般式(7)で表されるウレタン(メタ)アクリレートが得られる。
構造B1および構造A2を有する一般式(4)の繰り返し単位に対応するウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、R1を含むジオールと、R2を含むジイソシアネートジオールとを、n:n+1のモル比で反応させて、両末端に−N=C=O基を有する中間体を得る。その後、1モルの上記中間体に対して、2モルの(メタ)アクリレートを反応させることによって、一般式(8)で表されるウレタン(メタ)アクリレートが得られる。
(一般式(8)中、R1は分岐鎖状アルキル基を示し、R2は分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、nは1以上の整数を示し、xは0〜3の整数を示す)
なお、上記一般式(5)、一般式(6)、一般式(7)および一般式(8)で表される構造の異性体も本発明に係るモノマーに含まれる。
エネルギー線硬化型組成物の調製は、繰り返し単位を生じさせるモノマーに、モノマーの重合を開始する光重合開始剤を添加して行う。
光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
エネルギー線硬化型組成物に、《保護層》にて上述した紫外線吸収剤、レベリング剤や帯電防止剤等、各種添加剤を添加してもよい。
エネルギー線硬化型組成物における、モノマー、光重合開始剤および任意の各種添加剤の各割合は、各材料の種類によって異なり、一義的に規定することは困難であるが、一例として、モノマーが50質量%以上、99質量%以下、光重合開始剤が0.5質量%以上、10質量%以下、各種添加剤が0.01質量%以上、50質量%以下とすることができる。また、トルエンなどの有機溶剤をエネルギー線硬化型組成物に添加してもよい。
調製したエネルギー線硬化型組成物を、偏光子上に塗布するには、連続生産性を考えると、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法を用いることが好ましい。当該コーティング法によって、薄層、例えば、25μm以下、好ましくは15μm以下の保護層を形成するようエネルギー線硬化型組成物を塗布できる。
工程(A2)における硬化は、紫外線照射装置から紫外線を照射することで行うことができる。用いる紫外線光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。エポキシ化合物を活性エネルギー線硬化性成分とする接着剤を用いる場合、一般的な重合開始剤が示す吸収波長を考慮すると、400nm以下の光を多く有する高圧水銀灯またはメタルハライドランプが、紫外線光源として好ましく用いられる。
エネルギー線硬化型組成物を硬化することで、偏光子上に保護層が形成され、偏光子に保護層が積層された偏光板が得られる。
[機能層形成工程]
偏光板の製造方法のバリエーションとして、保護層形成工程(A1)および(A2)の後に、機能層形成工程(B)を含む製造方法が挙げられる。機能層形成工程(B)は、保護層上に、機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を塗布し、硬化させて偏光子に機能層を形成する。
偏光板の製造方法のバリエーションとして、保護層形成工程(A1)および(A2)の後に、機能層形成工程(B)を含む製造方法が挙げられる。機能層形成工程(B)は、保護層上に、機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を塗布し、硬化させて偏光子に機能層を形成する。
上記機能層としては特に限定されないが、上述したハードコート層、防眩層および反射防止層が挙げられる。機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物は、ハードコート層、防眩層、および反射防止層の説明にて上述した樹脂等を含む。また、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、イソプロピルアルコール(IPA)、トルエンなどの有機溶剤が添加されていてもよい。
機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布するには、連続生産性を考えると、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法を用いることが好ましい。使用するエネルギー線硬化型組成物に応じて、任意に加熱を行った後、紫外線照射等によって架橋、硬化する方法を用いればよい。
機能層を形成する際、複数層を形成することもできる。例えば、複数のハードコート層を形成する場合、偏光子上に第1ハードコート層を形成し、第1ハードコート層上に第2ハードコート層を形成する。上記第2ハードコート層に代えて、防眩層を形成してもよい。
また、反射防止層を形成する場合、例えば、偏光子上に高屈折率層を形成し、上記高屈折率層上に低屈折率層を形成する。これにより、偏光子、保護層、機能層の順で積層された偏光板が得られる。
以下、実施例および比較例に基づき、本発明を説明するが、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。得られた偏光板を測定対象とし、当該偏光板の光透過率、外観および密着性を以下の測定方法にて測定した。
〔全光線透過率〕
偏光板を85℃・85%RHの環境下で250時間放置処理し、その処理前後における全光線透過率を、ヘイズメーター(商品名:NDH2000、日本電色社製)を用いてJIS−K7136に従って測定した。250時間放置前後の全光線透過率の変化率(変化ポイント)が、±3ポイント以内であれば○、±3ポイントを超えたら×と判定した。
偏光板を85℃・85%RHの環境下で250時間放置処理し、その処理前後における全光線透過率を、ヘイズメーター(商品名:NDH2000、日本電色社製)を用いてJIS−K7136に従って測定した。250時間放置前後の全光線透過率の変化率(変化ポイント)が、±3ポイント以内であれば○、±3ポイントを超えたら×と判定した。
〔外観〕
偏光板を85℃・85%RHの環境下で250時間放置したのちに偏光板の外観を観察し、色抜けの有無を調べ、色抜けが見られなければ○、色抜けが見られれば×と判定した。
偏光板を85℃・85%RHの環境下で250時間放置したのちに偏光板の外観を観察し、色抜けの有無を調べ、色抜けが見られなければ○、色抜けが見られれば×と判定した。
〔密着性〕
JIS−K5400に従って碁盤目試験により保護層の密着性を測定した。保護層が全く剥離せず完全に密着しているものを100/100、逆に保護層が全て剥離したものを0/100で表した。
JIS−K5400に従って碁盤目試験により保護層の密着性を測定した。保護層が全く剥離せず完全に密着しているものを100/100、逆に保護層が全て剥離したものを0/100で表した。
〔製造例1〕
化合物1の合成:
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210.27g(1モル)、2-ヒドロキシエチルアクリレート232.24g(2モル)をフラスコに仕込み、反応温度70℃とした後、触媒としてジブチルスズラウリレート0.35gを添加した。残存したイソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物1)を得た。化合物1の構造は以下の通りである(化合物1は、一般式(1)に示すウレタンアクリレートの原料である)。
化合物1の合成:
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210.27g(1モル)、2-ヒドロキシエチルアクリレート232.24g(2モル)をフラスコに仕込み、反応温度70℃とした後、触媒としてジブチルスズラウリレート0.35gを添加した。残存したイソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物1)を得た。化合物1の構造は以下の通りである(化合物1は、一般式(1)に示すウレタンアクリレートの原料である)。
〔製造例2〕
化合物2の合成:
フラスコにイソホロンジイソシアネート222.29g(1モル)を仕込み、反応温度70℃で、トリメチルブタンジオール264.41g(2モル)を加え、残存イソシアネート基が2.8%になった時点で2-アクロイルオキシエチルイソシアネート282.24g(2モル)を加え、残存イソシアネート基が0.1%になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物2)を得た(化合物2は、一般式(3a)に示すウレタンアクリレートの原料である)。
化合物2の合成:
フラスコにイソホロンジイソシアネート222.29g(1モル)を仕込み、反応温度70℃で、トリメチルブタンジオール264.41g(2モル)を加え、残存イソシアネート基が2.8%になった時点で2-アクロイルオキシエチルイソシアネート282.24g(2モル)を加え、残存イソシアネート基が0.1%になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物2)を得た(化合物2は、一般式(3a)に示すウレタンアクリレートの原料である)。
〔製造例3〕
偏光子の作製:
厚さ72μmのポリビニルアルコールフィルムを温水中(60℃)に1分間浸漬して膨潤させた後、フィルムを6倍に延伸した。次に、3%ヨウ素溶液中で1分間染色し、続いて3%のホウ酸溶液中に30秒浸漬させた後、40℃で3分間の乾燥を行い、ヨウ素が吸着配向している厚さ20μmのフィルムからなる偏光子を得た。
偏光子の作製:
厚さ72μmのポリビニルアルコールフィルムを温水中(60℃)に1分間浸漬して膨潤させた後、フィルムを6倍に延伸した。次に、3%ヨウ素溶液中で1分間染色し、続いて3%のホウ酸溶液中に30秒浸漬させた後、40℃で3分間の乾燥を行い、ヨウ素が吸着配向している厚さ20μmのフィルムからなる偏光子を得た。
〔実施例1〕
アプリケーターを用いて、製造例3で作製した偏光子の片面に下記保護層形成用エネルギー線硬化型組成物(P1)を塗布した。エネルギー線硬化型組成物(P1)はトルエンを含有しており、固形分率(NV)が60%である。
アプリケーターを用いて、製造例3で作製した偏光子の片面に下記保護層形成用エネルギー線硬化型組成物(P1)を塗布した。エネルギー線硬化型組成物(P1)はトルエンを含有しており、固形分率(NV)が60%である。
エネルギー線硬化型組成物(P1)の塗布厚は、乾燥後の膜厚が20μmとなるよう塗工条件を調整した。乾燥炉内温度100℃に設定したクリーンオーブン内で、塗工膜を乾燥させ、その後、窒素雰囲気下でピーク照度326mW/cm2、積算光量192mJ/cm2の条件で紫外線硬化させた。続いて偏光子の反対側の面に対しても同様に、エネルギー線硬化型組成物(P1)の塗布・乾燥・硬化を行い、偏光子の両面にそれぞれ膜厚が20μmの保護層が形成された偏光板を得た。この偏光板に対する評価結果を表2に示す。
〔実施例2〕
実施例1にて使用したモノマー(95.0質量部の化合物1)を、95.0質量部の化合物2に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子の両面に保護層が形成された偏光板を得た。上記偏光板に対する評価結果を表2に示す。
実施例1にて使用したモノマー(95.0質量部の化合物1)を、95.0質量部の化合物2に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子の両面に保護層が形成された偏光板を得た。上記偏光板に対する評価結果を表2に示す。
〔比較例1〕
実施例1にて使用したモノマー(95.0質量部の化合物1)を、95.0質量部のペンタエリスリトールトリアクリレート(PE−3A:共栄社化学株式会社)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子の両面に保護層が形成された偏光板を得た。上記偏光板に対する評価結果を表2に示す。
実施例1にて使用したモノマー(95.0質量部の化合物1)を、95.0質量部のペンタエリスリトールトリアクリレート(PE−3A:共栄社化学株式会社)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子の両面に保護層が形成された偏光板を得た。上記偏光板に対する評価結果を表2に示す。
表2に示すように、比較例1では、主鎖に分岐鎖状アルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレートではないモノマーを保護層として使用した結果、得られた偏光板は、全光線透過率の変化率、外観共に悪く、偏光子の色抜けが強くなっており、さらに密着性も不十分であった。
一方、実施例1および実施例2では、主鎖に分岐鎖状アルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーを保護層として使用した結果、全光線透過率の変化率、外観、密着性のいずれも良好な結果が得られた。
上記実施例および比較例から明らかなように、偏光板の製造において、ウレタン(メタ)アクリレートの主鎖に、分岐鎖状アルキル基を使用したモノマーにより直接的に形成した保護層を有する偏光板は、高温高湿の環境下における優れた安定性と、優れた密着性を有することが理解される。
本発明に係る偏光板は、高温高湿の環境下において特に安定性に優れており、種々の分野にて利用可能である。
Claims (12)
- 偏光子の少なくとも片面に、エネルギー線硬化性組成物を硬化せしめた保護層が、直接的に形成された偏光板において、前記エネルギー線硬化型組成物は、その主鎖に飽和環状脂肪族基または分岐鎖アルキル基を含有するウレタン(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする偏光板。
- 前記エネルギー線硬化性組成物は、分岐鎖状アルキル基であるR1を含む下記構造A1または構造B1を含むことを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
−CO−NH−R1−NH−CO−・・・(構造A1)
−O−R1−O−・・・(構造B1) - 前記エネルギー線硬化性組成物は、構造A1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造B2をさらに含み、
上記繰り返し単位が、構造B1を含む場合、分岐鎖状アルキル基または飽和環状脂肪族基であるR2を含む下記構造A2をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の偏光板。
−CO−NH−R2−NH−CO−・・・(構造A2)
−O−R2−O−・・・(構造B2) - 上記mが1または2であることを特徴とする請求項4または6に記載の偏光板。
- 上記nが1または2であることを特徴とする請求項5または7に記載の偏光板。
- 上記R1が、分岐鎖を2個以上有するアルキル基であることを特徴とする請求項4〜9の何れか1項に記載の偏光板。
- 上記R1が、トリメチルヘキサメチレン基であることを特徴とする請求項4または6に記載の偏光板。
- 上記保護層が、紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の偏光板。
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