JPWO2016042687A1 - 送信装置及びその制御方法並びにプログラム - Google Patents

送信装置及びその制御方法並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016042687A1
JPWO2016042687A1 JP2016548531A JP2016548531A JPWO2016042687A1 JP WO2016042687 A1 JPWO2016042687 A1 JP WO2016042687A1 JP 2016548531 A JP2016548531 A JP 2016548531A JP 2016548531 A JP2016548531 A JP 2016548531A JP WO2016042687 A1 JPWO2016042687 A1 JP WO2016042687A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless terminal
time
base station
radio
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016548531A
Other languages
English (en)
Inventor
大輔 太田
大輔 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2016042687A1 publication Critical patent/JPWO2016042687A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W4/00Services specially adapted for wireless communication networks; Facilities therefor
    • H04W4/06Selective distribution of broadcast services, e.g. multimedia broadcast multicast service [MBMS]; Services to user groups; One-way selective calling services
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W28/00Network traffic management; Network resource management
    • H04W28/02Traffic management, e.g. flow control or congestion control
    • H04W28/10Flow control between communication endpoints
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/50Allocation or scheduling criteria for wireless resources
    • H04W72/54Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on quality criteria

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止などによるQoEの劣化を回避すること。本発明にかかる送信装置は、ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信するものである。送信装置は、無線端末が実行するコンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、処理見込指標に応じて、無線端末に無線リソースを割り当てる制御手段と、を有する。

Description

本発明は、送信装置並びにその制御方法及びプログラムに関し、特に、ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツを基地局装置から当該無線端末へ無線回線を介して送信する際における送信装置並びにその制御方法及びプログラムに関する。
近年、インターネットでの映像及び音楽配信は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を利用したストリーミング配信が一般的である。国際標準化団体であるISO(International Organization for Standardization)では、HTTPプロトコルを使った動画配信プロトコルの国際標準規格として、MPEG−DASH(Moving Picture Experts Group−Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)をリリースしている(非特許文献1)。
MPEG−DASHは、映像などのストリーミングコンテンツの再生がバッファリング状態により停止しないよう、コンテンツデータのビットレートを動的に切り替える技術である。ここで、バッファリング状態とは、ストリーミングアプリケーションソフトウェアで未だ再生していないコンテンツデータを格納している記憶領域において、現在格納されているコンテンツデータで再生可能な時間である残余再生時間が所定値以上となるまで、ストリーミングコンテンツの再生を停止し、コンテンツデータの蓄積を行う状態のことである。図18に、MPEG−DASHを用いたコンテンツ配信システムを示す。サーバ装置91では、ストリーミングコンテンツを時分割し、それぞれをビットレートが互いに異なる複数の符号化レートで符号化したコンテンツデータにて管理する。ここで、ビットレートは、ストリーミングコンテンツを単位時間だけ等速再生(1倍速にて再生)するために必要なデータのサイズを表す。また、これらのコンテンツデータに関する情報を記載したMPD(Media Presentation Description)と呼ばれるプレイリストファイルを作成する。MPDには、時分割された各ストリーミングコンテンツの再生開始時刻や再生時間長、サーバ装置91で用意されているビットレートや解像度などの情報や、それらのコンテンツデータがあるURLなどが記載されている。クライアント装置92は、動画コンテンツの配信を受ける前に、サーバ装置91からMPDを取得し、MPDに記載された各コンテンツデータのURLを基に、順次コンテンツデータを取得し、動画コンテンツの再生を行う。ネットワーク環境に応じて動的にストリーミングコンテンツのビットレートの切り替えを行うことで、バッファリング状態によるストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
ISO/IEC 23009−1 "Information technology ― Dynamic adaptive streaming over HTTP (DASH) ― Part 1: Media presentation description and segment formats," Second edition,2014−05−15 Christian Wengerter et al、"Fairness and Throughput Analysis for Generalized Proportional Fair Frequency Scheduling in OFDMA、" VTC 2005−Spring. 2005 IEEE 61st (Volume:3) 里田,他,"ビデオペーシングを導入した適応映像配信プロキシ," 電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 2012年(通信_2), B−6−69, 2012年8月28日 吉田,他,"TCPスループットの確率的拡散予測に基づく映像配信制御" , インターネットコンファレンス2011(IC2011), 2011年10月27日−10月28日
しかしながら、スマートフォンをはじめとするモバイル端末(無線端末)にてストリーミングコンテンツの再生を行う場合、無線回線品質の急激な劣化によりストリーミングコンテンツの再生が停止してしまう課題があった。
例えば、図19に示すように、無線端末が、高層ビルなどに遮られる、基地局からの信号が届かない不感地エリア(カバレッジホール)を通過する場合を想定する。図20に示すように、無線端末の無線回線品質は、当該不感地エリアとその周辺エリアにおいて、著しく劣化する。このとき、無線端末の受信ビットレート(基地局と、当該基地局と接続中の無線端末との間の無線回線の伝送レート)は、コンテンツの再生ビットレートを下回る。その結果、無線端末においてストリーミングコンテンツの残余再生時間は低下し、やがて枯渇してバッファリング状態となってしまう。バッファリング状態を回避するため、無線回線品質が劣化した場合は、通常、コンテンツの再生ビットレートを、無線端末の受信ビットレートを上回らない最小の値に減少させる。しかし、当該受信ビットレートが当該コンテンツの最小再生ビットレート以下となる場合は、当該受信ビットレートに対する適切な再生ビットレートを設定できないため、当該バッファリング状態を回避できない。そのため、無線端末では映像や音声などのストリーミングコンテンツの再生途絶が発生し、当該無線端末においてユーザの体感品質(QoE;Quality of Experience)が劣化する。
尚、当該課題は、基地局からの信号が届かない不感地エリアだけでなく、例えば、セル境界など、無線回線品質が劣化するエリアでも発生する。また、WWW(World Wide Web)や電子メール、静止画像などのノンリアルタイムトラヒックのコンテンツについて表示等の処理を行う場合にも、同様の理由により、無線回線品質の急激な劣化により当該表示処理等が停止し得るという同様の課題が発生する。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止などによるQoEの劣化を回避するための送信装置並びにその制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる送信装置は、
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、
前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる制御手段と、
を有する。
本発明の第2の態様にかかる送信装置の制御方法は、
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置の制御方法であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる。
本発明の第3の態様にかかる送信装置の制御方法のプログラムは、
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる。
本発明により、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止などによるQoEの劣化を回避するための送信装置並びにその制御方法及びプログラムを提供することができる。
第1の実施形態における配信システムの構成を表す図である。 第1の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第1の実施形態における無線回線品質の予測手順を表す図である。 第1の実施形態における無線回線品質の予測方法を表す図である。 第1の実施形態における将来の残余再生時間の計算手順を表す図である。 第1の実施形態における無線回線品質の決定方法を表す図である。 第1の実施形態における割り当て評価指標の計算手順を表す図である。 第2の実施形態における配信システムの構成を表す図である。 第2の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第2の実施形態における有線回線伝送レートの制御方法に関する情報の通知手順を表す図である。 第3の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第4の実施形態における配信システムの構成を表す図である。 第4の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第4の実施形態における転送優先度の設定方法に関する情報の通知手順を表す図である。 第5の実施形態における配信システムの構成を表す図である。 第5の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第5の実施形態における割り当て評価指標の計算手順を表す図である。 関連技術を表す図である。 関連技術の課題を表す図である。 関連技術の課題を表す図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
[第1実施形態]
[構成の説明]
図1に、本発明の第1の実施形態に係る配信システム1の構成を示す。配信システム1は、無線通信システム2を含む。ここで、本発明の各実施形態の説明では、無線通信システム2としてLTEの通信システムを想定する。但し、無線通信システム2として、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)やGSM(登録商標)(Grobal System for Mobile communications)などのLTE以外の他の通信システムを想定してもよい。
配信システム1は、サーバ装置10と、基地局20と、無線端末30と、を備える。このうち、基地局20と、無線端末30は、無線通信システム2に含まれる。サーバ装置10と基地局20は、通信回線(例えば、インターネット)NWを介して、通信するよう構成されている。また、基地局20と無線端末30は、無線インターフェースN1を介して、通信するよう構成されている。説明の便宜上、図1においては、配信システム1は、1つの基地局と1つの無線端末しか備えていないが、基地局の数は幾つでもよい。同様に、無線端末の数も幾つでもよい。
サーバ装置10は、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD;Hard Disk Drive))を備える。サーバ装置10は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されてもよい。
基地局20は、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。基地局20は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されてもよい。
無線端末30は、携帯電話端末、パーソナル・コンピュータ、PHS(Personal Handyphone System)端末、PDA(Personal Data Assistance、Personal Digital Assistant)、スマートフォン、タブレット端末、カーナビゲーション端末、又は、ゲーム端末等の何れかである。無線端末30は、CPU、記憶装置(メモリ)、入力装置(キーボタン及びマイクロフォン)、及び、出力装置(ディスプレイ及びスピーカ)を備える。無線端末30は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、無線端末30が備える機能を実現するように構成されてもよい。
図2は、上記のように構成された配信システム1の機能を表すブロック図である。
サーバ装置10の機能は、サーバ動作部101と、コンテンツデータ蓄積部102である。
サーバ動作部101は、コンテンツデータ蓄積部102に記憶されているコンテンツデータを、基地局20を経由して無線端末30へ送信する機能を有する。コンテンツデータとは、音声データや動画データなどを指す。
コンテンツデータ蓄積部102は、ストリーミングコンテンツを所定時間で時分割し、更に、時分割したそれぞれに対して符号化した各コンテンツデータを記憶(蓄積)する機能を有する。尚、本実施形態では、コンテンツデータ蓄積部102は、特定(単一)のビットレートで符号化したコンテンツデータを記憶する。更に、コンテンツデータ蓄積部102は、記憶しているストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを作成する機能を有する。プレイリストファイルとは、例えば、上述したMPDに相当するものである。本実施形態では、コンテンツデータ蓄積部102は、無線端末30からストリーミングコンテンツの送信開始要求を受信した場合、上述したストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを無線端末30へ送信する。更に、コンテンツデータ蓄積部102は、記憶しているコンテンツデータを無線端末30へ送信する機能を有する。本実施形態では、コンテンツデータ蓄積部102は、無線端末30が送信したコンテンツデータの送信要求から特定されるコンテンツデータを、無線端末30へ送信する。
尚、本実施形態では、サーバ装置10がストリーミングコンテンツのコンテンツデータを配信すること、及び、サーバ装置10から配信されるコンテンツデータあたりの再生時間とビットレートの情報は、基地局20と無線端末30で既知の事実として認識されているものとする。
基地局20の機能は、基地局動作部201と、バッファ202と、無線回線品質予測部203と、残余再生時間計算部204と、無線リソース割り当て部205である。
基地局動作部201は、基地局20と、基地局20と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30との間で無線信号を送受信する機能や、無線端末30が基地局20との通信路品質を測定するために用いるリファレンス信号を生成する機能など、一般的な無線通信システムにおける基地局が備える機能を有する。尚、基地局動作部201が備える機能は当業者の周知事項であるため、基地局動作部201が備える各機能の説明は省略する。
バッファ202は、通信回線NWを介して到着する各無線端末30宛の送信データを共に蓄積する機能を有する。
無線回線品質予測部203は、予測部の一例である。無線回線品質予測部203は、基地局20と、基地局20と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30との間における無線回線の品質情報(以下、「無線回線品質」という。)の変化傾向を無線回線品質の現在及び過去の値から予測し、当該予測した変化傾向に基づいて当該無線回線品質の将来値(将来の無線回線品質)を予測する機能を有する。ここで、変化傾向とは、ある情報の変化量、変化具合、変化の推移、又は、当該推移における変動量(変動幅や変化の速度)を示す指標である。変化傾向の例としては、少なくとも2つ以上の情報から得られる傾き、微分値、差分値、又は、近似関数(近似直線等)などがある。従って、無線回線品質の変化傾向であれば、例えば、複数の所定時刻にそれぞれ対応する複数の無線回線品質における、当該複数の所定時刻あたりの無線回線品質の変化量であってもよい。本実施形態では、無線回線品質は無線端末30から周期的に報告されるCSI(Channel State Information)に含まれるCQI(Channel Quarity Indicator)である。予測した将来の無線回線品質の情報は、残余再生時間計算部204と無線リソース割り当て部205で用いられる。なお、無線回線品質予測部203は、無線回線品質の代わりに無線回線の伝送レートの現在及び過去の値に基づいて変化傾向を予測し、当該変化傾向を用いて予測した将来の無線回線の伝送レート(将来値)を上述した無線回線品質の将来値の代わりに用いてもよい。
残余再生時間計算部204は、指標算出部の一例である。残余再生時間計算部204は、無線回線品質予測部203により予測された無線回線品質の将来値を用いて、処理見込指標を算出する。ここで、処理見込指標とは、無線端末30において受信するコンテンツデータの処理の見込みを示す指標である。本実施形態では、処理見込指標の一例として残余再生時間の将来値を用いるものとする。ここで、残余再生時間とは、無線端末30に蓄積され、かつ、再生されていないコンテンツデータの再生に要する時間である。言い換えると、残余再生時間とは、無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されているコンテンツデータのうちの未だ再生していない部分(未再生データ)について再生に要する時間である。つまり、残余再生時間は、無線端末30において受信済みのコンテンツデータついて再生という処理を行うに当たっての見込みの指標といえる。そして、残余再生時間計算部204は、残余再生時間の現在値を取得する手段を有するものである。すなわち、本実施形態にかかる残余再生時間計算部204は、無線端末30への送信が完了した(ACK応答を受信した)コンテンツデータのサイズが所定値を達成してから現在までの時間と、現在時刻までに送信が完了したコンテンツデータのサイズを当該コンテンツデータデータのビットレートにより除した値を用いて計算することにより残余再生時間の現在値を取得する。具体的には、まず、残余再生時間計算部204は、無線端末30に対して送信が完了したコンテンツデータのサイズ(送信完了データサイズ)が所定値を超えたか否かを判定する。送信完了データサイズが所定値を超えたと判定した場合、残余再生時間計算部204は、所定値を超えたと判定してからの経過時間の測定を開始する。そして、残余再生時間計算部204は、所定のタイミングで、送信完了データサイズと、該当コンテンツデータのビットレートと、経過時間とを用いて残余再生時間の現在値を算出する。例えば、当該コンテンツデータのサイズが所定値を達成してからの経過時間(つまり、無線端末30が当該コンテンツデータの再生を開始してから経過した時間)が2[秒](以下、物理量の単位を[]により囲んで表記する)であり、現在時刻までに送信が完了したコンテンツデータのサイズが8[MB]であり、且つ、当該コンテンツデータのビットレートが1[Mbps]である場合には、残余再生時間は8÷1−2=6[秒]となる。また、当該コンテンツデータのビットレートが2[Mbps]である場合には、残余再生時間は8÷2−2=2[秒]となる。更に、残余再生時間計算部204は、計算した残余再生時間の現在値と無線回線品質予測部202が予測した将来の無線回線品質の情報を用いて、将来の残余再生時間を計算する機能を有する。計算した将来の残余再生時間は、無線リソース割り当て部205で用いられる。さらに、残余再生時間計算部204は、無線端末30宛のコンテンツの特性を示す情報を取得する。ここで、コンテンツの特性を示す情報とは、コンテンツが時分割され、当該時分割された各コンテンツのそれぞれについてビットレートが異なる複数の符号化レートにより符号化されたことに関する情報である。例えば、コンテンツの特性を示す情報は、上述したプレイリストファイル等であり、ビットレートやコンテンツデータのサイズが含まれる。つまり、残余再生時間計算部204は、コンテンツの特性を示す情報を用いて、処理見込指標を算出するものといえる。
なお、本実施形態では、ビットレートやコンテンツデータのサイズが含まれるプレイリスト等のコンテンツの特性を示す情報は、上述した通り、基地局20と無線端末30で既知の事実として認識されているものとしたが、これに限られない。例えば基地局20はDPI機能とOSI基本参照モデルのアプリケーション層のプロトコルをプロキシする機能を備え、当該無線端末30宛のストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを取得し、当該プレイリストファイルからビットレートやコンテンツデータのサイズを含むコンテンツの特性を示す情報を取得してもよい。または、当該コンテンツの特性を示す情報を無線端末から直接受信してもよい。
また、処理見込指標の他の例としては、残余再生時間の現在値がある。また、処理見込指標の他の例としては、無線端末30に蓄積され、かつ、再生されていないコンテンツデータの容量の現在値又は将来値であってもよい。また、残余再生時間の現在値とは、例えば、残余再生時間計算部204が残余再生時間を算出すると判断した所定の時刻における残余再生時間である。
無線リソース割り当て部205は、無線リソース割り当て部の一例である。無線リソース割り当て部205は、処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、無線端末30に対して無線リソースを優先して割り当てる。すなわち、無線リソース割り当て部205は、以下の機能を有する。まず、無線リソース割り当て部205は、無線回線品質予測部202が予測した将来の無線回線品質と、残余再生時間計算部204が計算した残余再生時間の情報を用いて、将来の残余再生時間が所定値以下となるか否かを判定する機能を有する。更に、無線リソース割り当て部205は、当該判定結果を用いて、各無線端末30の割り当て指標を計算する機能を有する。ここで、割り当て指標とは、無線リソースを割り当てるための優先度を示す指標である。更に、無線リソース割り当て部205は、計算した当該割り当て指標に基づき、各無線端末30に割り当てる周波数ブロックを決定する機能を有する。本実施形態では、周波数ブロックはRB(Resource Block)であり、計算した割り当て指標が最も大きい無線端末30から順にRBを割り当てる。つまり、無線リソース割り当て部205は、処理見込指標が所定条件を満たすか否かに応じて、割り当て指標を算出し、当該割り当て指標に基づき無線リソースの割り当てを行う。このとき、割り当て指標は、処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、無線リソースを割り当てる優先度が高く算出される。
無線端末30の機能は、無線端末動作部301とコンテンツ再生部302である。
無線端末動作部301は、無線端末30と、無線端末30と接続中の(通信リンクが確立されている)基地局20との間で無線信号を送受信する機能や、リファレンス信号に対するCQIやRSRP(Reference Signal Received Power)やRSRQ(Reference Signal Received Quality)などの通信路品質を測定する機能や、測定した通信路品質の情報をそれぞれ基地局20へ通知するための信号を生成する機能など、一般的な無線通信システムにおける無線端末が備える機能を有する。尚、無線端末動作部301が備える機能は当業者の周知事項であるため、無線端末動作部301が備える各機能の説明は省略する。
コンテンツ再生部302は、サーバ装置10に対し、ストリーミングコンテンツの送信開始要求を送信する機能を有する。更に、コンテンツ再生部302は、サーバ装置10から送信されたストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを管理する機能を有する。更に、コンテンツ再生部302は、サーバ装置10から送信されたストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを参照し、サーバ装置10に対し、コンテンツデータの送信要求を送信する機能を有する。更に、コンテンツ再生部302は、サーバ装置10から送信されたコンテンツデータを記憶する機能と、当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルと記憶したコンテンツデータを用いてストリーミングコンテンツを再生する機能を有する。
[動作の説明]
次に、上述した基地局20が、各無線端末30に周波数ブロックを割り当てる動作手順について説明する。
図3は、基地局20の無線回線品質予測部203が、基地局20と、基地局20と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30との間における将来の無線回線品質を予測する動作手順を表すものである。基地局20は、所定周期毎に図3に記載の動作を実行する。本実施形態では、基地局20は、1[秒]毎に図3の動作を実行する。尚、図3の動作は、1[秒]よりも短い周期で実行してもよく、また、1[秒]よりも長い周期で実行してもよい。
先ず、無線回線品質予測部203は、図4に示すように、現在時刻から所定時間前までの期間に無線端末30から報告されたCQIから最小二乗法を用い、CQIと時間に関する近似直線(一次方程式)を求める(ステップS101)。すなわち、無線回線品質予測部203は、当該近似直線を算出することにより無線回線品質の現在と過去の値に基づく将来の変化傾向を予測する。数式(1)は、最小二乗法を用いて求められるCQIと時間に関する一次方程式である。数式(1)において、TはCQIを予測したい時刻であり、Tcurrentは現在時刻である。また、aとbは変数であり、それぞれ数式(2)と数式(3)を用いて計算される。数式(2)及び数式(3)において、Nは無線端末30から報告されたCQIの総数であり、iは無線端末30から報告されたCQIのそれぞれを識別するための識別番号であり、Tは識別番号iのCQIが報告された時刻である。本実施形態では、現在時刻から所定時間前までの期間を10[秒]とするが、10[秒]より大きい値としてもよく、また、10[秒]より小さい値としてもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(1)
Figure 2016042687
・・・数式(2)
Figure 2016042687
・・・数式(3)
次に、無線回線品質予測部203は、数式(1)を用いて、将来のCQIを予測する(ステップS102)。つまり、無線回線品質予測部203は、ステップS101により予測した無線回線品質の現在と過去の値に基づく将来の変化傾向に基づいて、無線回線品質の将来値を予測する。詳細な計算事例は図6で説明する。本実施形態では、現在時刻から10[秒]後までのCQIを0.1[秒]毎に予測する。尚、予測するCQIは、現在時刻から10[秒]後よりも前の時刻までのCQIでもよく、また、現在時刻から10[秒]後よりも後の時刻までのCQIでもよい。また、予測するCQIの周期は、0.1[秒]よりも短い周期でもよく、また、0.1[秒]よりも長い周期でもよい。
無線回線品質予測部203は、上記処理を基地局20と接続中の全ての無線端末30に対して行う。その後、無線回線品質予測部203は、図3の処理を終了する。
図5は、基地局20の残余再生時間計算部204が、基地局20と接続中の無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されているコンテンツデータにおける残余再生時間を取得し、当該残余再生時間の将来の値を計算する動作手順を表すものである。基地局20は、無線回線品質予測部203の動作終了後に、図5に記載の動作を実行する。
先ず、残余再生時間計算部204は、数式(4)を用いて、無線端末30の現在の残余再生時間Tremainを取得する(ステップS201)。具体的には、無線端末30への送信が完了した(ACK応答を受信した)コンテンツデータのサイズが所定値を達成してからの時間Telapseと、現在時刻までに送信が完了したコンテンツデータのサイズと、当該コンテンツデータデータのビットレートを用いる。数式(4)において、jは無線端末30への送信が完了したコンテンツデータを識別するための識別番号であり、Mは無線端末30への送信が完了したコンテンツデータの総数である。また、Sは識別番号jのコンテンツデータのサイズである。本実施形態では、当該サイズは、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのSDU(Service Data Unit)のサイズとするが、PDCP SDUのサイズからIP(Internet Protocol)レイヤのヘッダサイズを減算した値としてもよく、更にTCP(Transmission Control Protocol)レイヤのヘッダサイズも減算した値としてもよい。また、このときに用いるIPレイヤとTCPレイヤのヘッダサイズは、最小値である20[B]としてもよく、或いは予めサーバ装置から取得した値としてもよい。また、Rは識別番号jのコンテンツデータのビットレートである。本実施形態では、Rは固定値であり、基地局20では既知の事実として認識されている。
Figure 2016042687
・・・数式(4)
次に、残余再生時間計算部204は、数式(5)を用いて、将来の残余再生時間Test_remainを計算する(ステップS202)。数式(5)において、右辺第2項は将来のある時刻までに無線端末30へ送信されるコンテンツデータで再生可能な時間であり、右辺第3項は将来のある時刻までに無線端末30にて再生される時間である。本実施形態では、将来のある時刻とは、無線回線品質予測部203において将来の無線回線品質を予測した時刻と同じ、現在時刻から10[秒]後である。数式(5)において、Lは無線回線品質予測部203で予測したCQIの総数であり、kは無線回線品質予測部203で予測したCQIを識別するための識別番号であり、Tは識別番号kの予測CQIを予測した時刻である。kを0としたときのTはTcurrentであり、kを大きくするほどTとTcurrentとの時間差が大きくなる。また、TBS(・)は、CQIとRB数から決定される、単位時間あたりに送信可能なデータ量であるTBS(Transport Block Size)を導出する関数である。TBSは、送信時に使用する帯域幅とその受信品質から決定されるため、式(5)を用いて導出できる。本実施形態では、数式(1)から計算される予測CQIが整数ではない場合、図6に示すように、小数点以下を切り捨てたCQIを用いてTBSに換算する。また、NRBは無線端末30に割り当て可能なRB数であり、本実施形態では50とする。また、NUEは、現在時刻Tcurrentにおいてバッファ202に送信すべきデータが滞留している無線端末30の数である。
Figure 2016042687
・・・数式(5)
本実施形態では、残余再生時間計算部204は、上記処理を基地局20と接続中の無線端末30全てに対して行う。なお、上記処理は、特定の無線端末30に対して行われても良い。その後、残余再生時間計算部204は、図5の処理を終了する。
図7は、基地局20の無線リソース割り当て部205が、無線端末30の将来の残余再生時間が所定値(第1の閾値)以下となるか否かを判定し、当該判定結果を用いて無線端末30に割り当てる周波数ブロックを決定するために用いる無線端末30の割り当て指標を計算する動作手順を表すものである。基地局20は、無線リソースの割り当て単位時間であるSubframe毎に、図7に記載の動作を実行する。
先ず、無線リソース割り当て部205は、数式(6)を用いて、将来の残余再生時間Test_remainが所定値以下となるか否かを判定する(ステップS301)。数式(6)において、Tthreshは所定値(第1の閾値)であり、本実施形態では10[秒]とする。但し、第1の閾値は、10[秒]より短い時間としてもよく、また、10[秒]より長い時間としてもよい。或いは、第1の閾値は、予め、基地局20が、ログ情報として、基地局20間でのハンドオーバ処理に要する時間(基地局20間でハンドオーバが実施されるときの無通信時間)を測定しておき、当該無通信時間を統計して計算した代表的な値を第1の閾値としてもよい。尚、当該ログ情報は、ハンドオーバ処理に失敗し、基地局20との接続が途絶えてから、当該基地局20又は他の基地局20に再接続するまでの時間である瞬断時間としてもよい。或いは、当該ログ情報は、基地局20からの無線信号が届かないカバレッジホールなどのエリアに滞在している時間としてもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(6)
数式(6)を満たす場合(ステップS301、YES)、無線リソース割り当て部205は、数式(7)を用いて、無線端末30のアプリケーション指標Mappを計算する(ステップS302)。数式(7)において、Wappは1より大きい重み付け係数である。本実施形態では、Wappは10とするが、1より大きく10より小さい値としてもよく、また、10より大きい値としてもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(7)
一方、数式(6)を満たさない場合(ステップS301、NO)、無線リソース割り当て部205は、数式(8)を用いて、無線端末30のアプリケーション指標Mappを計算する(ステップS303)。
Figure 2016042687
・・・数式(8)
次に、無線リソース割り当て部205は、数式(9)を用いて、無線端末30の割り当て指標Mxを計算する(ステップS304)。数式(9)において、xはRBの識別番号であり、Mconv,xは、無線回線品質やトラヒックの種類などから計算される割り当て指標である。本実施形態では、Mconv,xは、非特許文献2に記載される、無線端末30のスループットの公平性を実現できるPropotional Fairness(PF)法を用いて算出される指標である。尚、Mconv,xは、PF法以外から算出される割り当て指標を用いても良く、また、QoS(Quality of Service)やQCI(QoS Class Identifier)などから計算される割り当て指標を加味してもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(9)
無線リソース割り当て部205は、上記処理を基地局20と接続中の無線端末30全てに対して行う。その後、無線リソース割り当て部205、図7の処理を終了する。
以上、説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。その理由は、将来の無線回線品質を予測し、予測結果からストリーミングコンテンツの残余再生時間が所定値以下になると予測される場合、無線リソース割り当てを優先させ、予め無線端末に残余再生時間が所定値超となるように、ストリーミングコンテンツを蓄積させるためである。言い換えると、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、当該無線端末30に対しより速くコンテンツを蓄積できるように無線リソース割り当てを優先させるため、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。または、今後の無線回線品質の推移を踏まえて算出した将来の残余再生時間が閾値を下回ると予想されるときには、たとえ現時点の残余再生時間が閾値を上回っていたとしても、現時点で予め当該無線端末の無線リソースの割り当てを優先させておく。これにより、無線端末がバッファリング状態となることを未然に防ぐことができる。よって、将来、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、本実施形態では、基地局20の無線回線品質予測部203は、無線回線品質の将来の変化傾向を予測し、当該予測した変化傾向に基づいて将来の無線回線品質としてCQIを予測していたが、CQIを用いてもよい。この場合、基地局20の無線回線品質予測部203は、予測したCQIをSINR(Signal−to−Interference plus Noise power Ratio)に換算し、換算したSINRと時間に関する近似直線を将来の変化傾向として導出してもよい。このとき、CQIからSINRへの換算は、例えば、CQI毎に設定される、目標誤り率(BLER;Block Error Ratio)を達成可能な最小のSINRである目標SINRを用いてもよい。また、この場合、予測したSINRで目標SINRを満たす最大のCQIを計算し、当該CQIからTBSを導出する。
尚、無線通信システム1がTDD(Time Division Duplex)の場合、無線端末30から周期的に報告されるCQIから当該SINRを導出する代わりに、基地局20が、無線端末30からの上り信号を用いてSINRを導出してもよい。SINRの導出は、当該上り信号から基地局20と無線端末30との間のチャネル情報を取得し、当該チャネル情報からSINRを導出するのが望ましい。また、この場合、SINRの導出に必要な干渉電力などの情報は、無線端末30から報告させてもよく、或いは、基地局20が計算してもよい。
また、RSRQを予測してもよい。この場合、基地局20の残余再生時間計算部204は、予測したRSRQからSINR(Signal−to−Interference plus Noise power Ratio)を導出し、当該SINRで目標SINRを満たす最大のCQIを計算し、当該CQIからTBSを導出する。数式(10)は、RSRQからSINRを導出するための数式である。NRB SCはRBあたりのSubcarrier数である。
Figure 2016042687
・・・数式(10)
また、基地局20の無線回線品質予測部203は、将来の無線回線品質としてRSRPを予測してもよい。この場合、基地局20の残余再生時間計算部204は、数式(11)を用い、RSRPからSINRを導出する。数式(11)において、Nncellは、基地局20が形成する通信エリアであるセルに隣接するセルの数であり、yは、当該隣接セルのそれぞれを識別するための識別番号である。また、Noiseは、熱雑音である。尚、都市部など、基地局20が密に設置される環境では、RSRPと比較して熱雑音は無視できるほど小さくなるため、数式(11)において、Noiseの項を削除することもできる。
Figure 2016042687
・・・数式(11)
また、基地局20の無線回線品質予測部203は、将来の無線回線品質として、バッファ202に送信すべきデータが滞留している無線端末30の数NUEを予測してもよい。また、このとき、上述で説明したCQIやRSRPやRSRQを同時に予測してもよい。この場合、基地局20の残余再生時間計算部204は、予測した無線端末30の数を用いてTBSを導出する。
また、基地局20の残余再生時間計算部204は、数式(10)及び数式(11)を用いて導出したSINRで、目標SINRを満たす最大のCQIからTBSを導出する代わりに、数式(12)を用いてTBSを導出してもよい。数式(12)において、Bはシステム帯域幅である。
Figure 2016042687
・・・数式(12)
また、基地局20の無線回線品質予測部203は、将来の無線回線品質としてスループット(通信速度)を予測してもよい。スループットとしては、基地局20で測定可能な、PDCP層のスループットでも、RLC(Radio Link Control)層のスループットでも、MAC(Medium Access Control)層のスループットでもよい。或いは、OTA(Over−The−Air)スループットでもよい。これらのスループットは、例えば、所定時間内に、無線端末30への送信が完了した当該層におけるPDU(Protocol Data Unit)の総ビット数として測定される。この場合、基地局20の残余再生時間計算部204は、予測したスループットから換算した単位時間あたりに送信可能なデータ量であるTBSを用いて残余再生時間を計算する。
また、本実施形態では、基地局20の無線回線品質予測部203は、最小二乗法を用いて将来の無線回線品質を予測していたが、最尤推定法など、他の推定法を用いてもよい。
また、本実施形態では、基地局20の残余再生時間計算部204は、ステップS201において、数式(4)を用いて、無線端末30の残余再生時間Tremainを取得していたが、無線端末30から当該残余再生時間Tremainを取得してもよい。この場合、無線端末30は、当該残余再生時間Tremainに関する情報を基地局20へ通知する。当該情報の基地局20への通知は、無線端末30から基地局20へのアップリンク・ユーザデータにピギーバックさせて行ってもよい。または、基地局20と無線端末30の間に、当該情報の通知のための新たなインターフェースを定義し、当該インターフェースを用いて通知してもよい。また、当該通知は、周期的に行ってもよく、或いは、基地局20から要求された場合に行ってもよい。
また、本実施形態では、基地局20の無線リソース割り当て部205は、無線リソース割り当てを優先する条件を、無線端末30の将来の残余再生時間が所定値以下としていたが、更に、当該無線端末30宛のコンテンツデータの基地局20への有線回線の伝送レート(有線回線伝送レート)を考慮してもよい。例えば、当該有線回線伝送レートが低い場合、基地局20の送信バッファ202に、当該無線端末30へ送信するコンテンツデータを充分に蓄積できない。その結果、当該無線端末30への無線リソース割り当てを優先させても、送信すべきコンテンツデータが無いため、無線端末30に対し、残余再生時間が所定値超となるようにコンテンツデータを送信できない。この場合、当該無線端末30に対しては、無線リソース割り当てを優先しないようにする。
また、本実施形態は、サーバ装置が複数存在する場合でも適用できる。この場合、基地局20は、各サーバ装置を識別する必要があるため、DPI(Deep Packet Inspection)の機能を備え、サーバ装置10から通信回線NWを介して転送された無線端末30宛のデータに対応するIPパケットのヘッダ領域に記載される送信元IPアドレスから、各サーバ装置10を識別する。
また、本実施形態は、コンテンツデータは、特定(単一)のビットレートにて符号化されていたが、複数の異なるビットレートのそれぞれにて符号化されてもよい。この場合、サーバ装置10のコンテンツデータ蓄積部402は、ストリーミングコンテンツを所定時間で時分割し、複数の異なるビットレートのそれぞれにて符号化した各コンテンツデータを記憶(蓄積)すると共に、当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルに、当該ビットレートに関する情報も記載する。また、基地局20は、DPIの機能を備え、サーバ装置10から送信された当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを取得する。取得した当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルは、基地局20の残余再生時間計算部204にて、無線端末30の残余再生時間Tremainの取得(ステップS201)と、将来の残余再生時間Test_remainの計算(ステップS202)で用いられる。
以上の変更は、以降の実施形態も同様に行うことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の第1の実施形態と比較して、本実施形態では、無線端末宛のデータの基地局への有線回線伝送レートを制御するトラヒック管理装置(第1の中継装置)が、サーバ装置と基地局の間に新たに備わる。
尚、以後の実施形態では、サーバ装置は、複数の異なるビットレートのそれぞれにて符号化したコンテンツデータを記憶(蓄積)する場合を想定する。
[構成の説明]
図8に、本発明の第2の実施形態に係る配信システム3の構成を示す。配信システム3は、無線通信システム4を含む。本実施形態を含む本発明の実施形態の説明では、無線通信システム4としてLTEの通信システムを想定するが、UMTSやGSM(登録商標)などのLTE以外の他の通信システムを想定してもよい。
配信システム3は、本発明の第1の実施形態に係る配信システム1と比較して、トラヒック管理装置40が新たに追加される。更に、配信システム3は、本発明の第1の実施形態に係る配信システム1と比較して、基地局20の代わりに基地局21を備える。尚、トラヒック管理装置40と、基地局21と、無線端末30は、無線通信システム4に含まれる。以下では、第1の実施形態と比較して、第2の実施形態で変更された構成について説明する。
サーバ装置10とトラヒック管理装置40は、通信回線(例えば、インターネット)NWを介して、通信するよう構成されている。また、トラヒック管理装置40と基地局21は、LTEのコアネットワーク(EPC;Evolved Packet Core)N2を介して、通信するよう構成されている。尚、ここでは、トラヒック管理装置40は、LTEコアネットワークN2の内部に設置されているものとする。尚、LTEのコアネットワークN2では、プロトコルとしてGTP(GPRS(General Packet Radio Service) Tunneling Protocol)が用いられる。また、基地局21と無線端末30は、無線インターフェースN1を介して、通信するよう構成されている。
説明の便宜上、本図においては、配信システム3は、サーバ装置10とトラヒック管理装置40と基地局21と無線端末30をそれぞれ1つずつしか備えていないが、サーバ装置10の数は幾つでもよく、同様に、トラヒック管理装置40の数と基地局21の数と無線端末30の数も幾つでもよい。尚、トラヒック管理装置40は、例えば、P−GW(PDN(Packet Data Network)−Gateway)であるが、これに限られない。
トラヒック管理装置40は、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。トラヒック管理装置40は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
基地局21は、本発明の第1の実施形態に係る基地局20と同様、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。基地局21は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
図9は、上記のように構成された配信システム3の機能を表すブロック図である。以下では、第1の実施形態と比較して、第2の実施形態で追加された機能と変更された機能について説明する。
トラヒック管理装置40は、トラヒック管理装置動作部401と、バッファ402と、有線回線伝送レート制御部403と、から構成されている。
トラヒック管理装置動作部401は、OSI(Open Systems Interconnection)基本参照モデルにおけるレイヤ4のプロトコルであるTCPを備える。そして、トラヒック管理装置動作部401は、TCPプロトコルを用いて、サーバ装置10と通信回線NWを介して信号を送受信する機能や、基地局21とLTEのコアネットワークN2を介して信号を送受信する機能を有する。本実施形態におけるトラヒック管理装置動作部401は、通信回線NWを介して受信した各無線端末30宛の送信データを、一時的にバッファ402に蓄積し、バッファ402に蓄積されたデータを有線回線伝送レート制御部403により制御された有線回線伝送レートにより基地局21へ転送する。更に、トラヒック管理装置動作部401は、OSI基本参照モデルのアプリケーション層のプロトコルをプロキシする機能を備え、通信回線NWを介して到着する無線端末30宛のストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを取得する機能を有する。更に、トラヒック管理装置動作部401は、当該プロキシと当該プレイリストファイルを用い、通信回線NWを介して到着する無線端末30宛のコンテンツデータのビットレートを取得する機能を有する。本実施形態は、トラヒック管理装置動作部401は、HTTPプロキシを用いるが、上述した非特許文献3に記載される、ビデオペーシングを導入した適応映像配信プロキシを用い、当該プレイリストファイルを取得してもよい。そして、トラヒック管理装置動作部401は、取得したコンテンツデータのビットレートに関する情報を、基地局21へ通知する。
本実施形態では、当該プレイリストファイルに関する情報の基地局21への通知は、当該無線端末30宛のコンテンツデータに対応するGTPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われる。但し、当該通知は、当該GTPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該GTPの下位層で使用されるUDP(User Datagram Protocol)にて、当該GTPパケットに対応するUDPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPの下位層で使用されるIP(Internet Protocol)にて、当該GTPパケットに対応するIPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該IPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該無線端末30宛のコンテンツデータの代わりに、当該無線端末30以外の無線端末30宛のコンテンツデータ等に対応する各種パケットへピギーバック等をすることで行われてもよい。つまり、当該通知は、トラヒック管理装置40から基地局21へ送信される任意のデータに対応する各種パケットへピギーバックすること又は各種パケットのヘッダ領域への追加することにより行われてもよい。この場合、当該情報と共に、当該無線端末30に関する情報も一緒(同時)に通知することで、基地局21は、対象の無線端末30を識別するものとする。或いは、トラヒック管理装置40と基地局21との間に、当該情報を通知するための新たなインターフェースを設置し、当該通知は、当該インターフェースを介して通知してもよい。
バッファ402は、通信回線NWを介して到着する各無線端末30宛の送信データを蓄積する機能を有する。
尚、一般的に、EPCやEUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)から構成されるLTEのモバイルネットワーク(LTEコアネットワークN2)は、通信回線NWと比較して、データ送受信にかかる遅延時間が大きい。そのため、本実施形態では、無線端末30が通信を終了するまで、通信回線NWを介して到着する各無線端末30宛の送信データがバッファ402に蓄積されているものとする。
有線回線伝送レート制御部403は、後述する基地局21の無線リソース割り当て部215からの通知に従い、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを制御する機能を有する。本実施形態では、有線回線伝送レート制御部403は、基地局21の無線リソース割り当て部215から、当該有線回線伝送レートの低下の指示に関する通知を受信した場合、MTU(Maximum Transmission Unit)をデフォルト値の所定の倍数(1未満)の値だけ低下させる。一方、有線回線伝送レート制御部403は、当該有線回線伝送レートの増加の指示に関する通知を受信した場合、MTUを、デフォルト値を超えない範囲で、デフォルト値の所定の倍数(1未満)の値だけ増加させる。本実施形態では、MTUの初期値はデフォルト値であり、デフォルト値は、Ethernet(登録商標)におけるMTUのデフォルト値と同じ1500バイトであり、所定の倍数は0.1とする。また、本実施形態では、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートの制御は、無線端末30毎に行う。
基地局21は、本発明の第1の実施形態に係る基地局20と比較して、無線回線品質予測部203と、残余再生時間計算部204と、無線リソース割り当て部205の代わりに、無線回線品質予測部213と、残余再生時間計算部214と、無線リソース割り当て部215の機能を備える。以下、無線回線品質予測部213と、残余再生時間計算部214と、無線リソース割り当て部215の機能について説明する。
無線回線品質予測部213は、基地局21と、基地局21と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30との間における将来の無線回線品質の拡散的広がり(確率的拡散)を将来の変化傾向として予測する機能を有する。本実施形態では、無線回線品質予測部213は、例えば、上述した非特許文献4に記載される、Wiener過程モデルに基づく確率的拡散を予測する手法を用いる。また、本実施形態では、無線回線品質は、無線端末30から周期的に報告されるCSIに含まれるCQIである。予測した将来の無線回線品質の確率的拡散の情報は、残余再生時間計算部214で用いられる。
残余再生時間計算部214は、残余再生時間計算部204と同様の方法で計算した残余再生時間と、無線回線品質予測部213が予測した将来の無線回線品質の確率的拡散の情報を用いて、将来の残余再生時間を計算する機能を有する。計算した将来の残余再生時間は、無線リソース割り当て部215で用いられる。尚、残余再生時間計算部214は、無線端末ごとに将来の残余再生時間(処理見込指標)を算出する。
無線リソース割り当て部215は、残余再生時間計算部214が計算した残余再生時間と、無線回線品質予測部213が予測した将来の無線回線品質の確率的拡散の情報を用いて、基地局21と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30の中より、将来の残余再生時間が所定値以下となる無線端末30の集合である割り当て優先無線端末群に対して割り当てる周波数ブロックを先に決定する。その後、無線リソース割り当て部215は、当該無線端末群に含まれない無線端末30に対して割り当てる周波数ブロックを決定する。つまり、無線リソース割り当て部215は、所定条件を満たさない処理見込指標における無線端末に対して無線リソースを優先して割り当てる。尚、当該割り当て優先無線端末群における各無線端末30に対する割り当て周波数ブロックの決定と、当該割り当て優先無線端末群に含まれない無線端末30に対する周波数ブロックの決定は、それぞれ割り当て指標に基づき行う。本実施形態では、周波数ブロックはRB(Resource Block)であり、割り当て指標はPFであり、計算した割り当て指標が最も大きい無線端末30から順にRBを割り当てる。
更に、無線リソース割り当て部215は、残余再生時間計算部214が計算した残余再生時間と、無線回線品質予測部213が予測した将来の無線回線品質の確率的拡散の情報を用い、トラヒック管理装置40の有線回線伝送レート制御部403が行う有線回線伝送レートの制御を監督する。すなわち、無線リソース割り当て部215は、有線回線伝送レート制御部403に対して、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを制御するための有線回線伝送レートの制御方法を指示する。無線リソース割り当て部215から有線回線伝送レート制御部403への指示は、基地局動作部201を介して通知される。本実施形態では、当該無線端末30の送信データに対応するGTPパケットに当該指示に関する情報をピギーバックして通知する。但し、当該通知は、当該GTPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加して通知してもよい。また、当該通知は、GTPの下位層で使用されるUDPにて、当該GTPパケットに対応するUDPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPの下位層で使用されるIP(Internet Protocol)にて、当該GTPパケットに対応するIPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該IPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、有線回線伝送レートの指示は、当該無線端末30が送信した上記各種データの代わりに、当該無線端末30以外の無線端末30が送信したデータ等に対応する各種パケットへピギーバック等をすることで行われてもよい。つまり、有線回線伝送レートの指示は、基地局21からトラヒック管理装置40へ送信される任意のデータに対応する各種パケットへピギーバックすること又は各種パケットのヘッダ領域への追加することにより行われてもよい。この場合、当該情報と共に、当該無線端末30に関する情報も一緒(同時)に通知することで、トラヒック管理装置40は、制御対象の無線端末30を識別するものとする。或いは、トラヒック管理装置40と基地局21との間に、当該情報を通知するための新たなインターフェースを設置し、当該通知は、当該インターフェースを介して通知してもよい。
[動作の説明]
次に、上述した基地局21が、各無線端末30に周波数ブロックを割り当てる動作手順について説明する。
基地局21の無線回線品質予測部213は、数式(13)を用い、基地局21と接続中の無線端末30全てに対して将来のCQIを予測する。数式(13)は、Wiener過程モデルに基づくCQIの確率的拡散の計算式である。数式(13)において、CQI は、将来の時刻Tにおいて期待されるCQIの最良値であり、CQI は、将来の時刻Tにおいて期待されるCQIの最悪値である。数式(13)から計算される、CQI とCQI の差分値が、時刻TにおけるCQIの確率的拡散である。また、数式(13)において、μは、ドリフト係数であり、本実施形態では、現在時刻から所定時間前までの期間に無線端末30から報告されたCQIから最小二乗法を用い、CQIと時間に関する近似直線の傾きとする。本実施形態では、現在時刻から所定時間前までの期間を10[秒]とするが、10[秒]より大きい値としてもよく、また、10[秒]より小さい値としてもよい。また、σは、現在時刻から所定時間前までの期間に無線端末30から報告されたCQIの分散である。また、αは、確率的拡散の予測範囲を定める定数であり、本実施形態では2とするが、2よりも小さい値でもよく、また、2よりも大きい値でもよい。
尚、CQIの確率的拡散であるCQI とCQI の差分値は、数式(13)より、2α・σ・「Tの平方根」と、CQIの分散σに所定値を乗算した値として計算されるため、時刻TにおけるCQIの変動量でもある。
Figure 2016042687
・・・数式(13)
本実施形態では、基地局21は、1[秒]毎に、将来のCQIを予測するが、1[秒]よりも短い周期で実行してもよく、また、1[秒]よりも長い周期で実行してもよい。また、本実施形態では、現在時刻から10[秒]後までのCQIを0.1[秒]毎に予測する。尚、予測するCQIは、現在時刻から10[秒]後よりも前の時刻までのCQIでもよく、また、現在時刻から10[秒]後よりも後の時刻までのCQIでもよい。また、予測するCQIの周期は、0.1[秒]よりも短い周期でもよく、また、0.1[秒]よりも長い周期でもよい。
基地局21の残余再生時間計算部214が、基地局21と接続中の無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されている残余再生時間の将来の値を計算する動作手順は、図5に示した本発明の第1の実施形態に係る基地局20の残余再生時間計算部214と同じである。尚、本実施形態では、ステップS202において、数式(14)を用いて将来の残余再生時間Test_remainを計算する。数式(14)において、ωは重みづけ係数であり、本実施形態では、0.1とするが、0.1よりも小さい値としてもよく、また。0.1よりも大きい値としてもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(14)
図10は、基地局21の無線リソース割り当て部215が、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを制御する動作手順を表すものである。基地局21は、残余再生時間計算部214の動作終了後に、図10に記載の動作を実行する。
図10を参照すると、図7のステップS302〜ステップS304が削除され、新たにステップS401〜ステップS404が追加されている。以下では、追加されたステップS401〜ステップS404の動作についてのみ説明する。
ステップS301で数式(6)を満たす場合(ステップS301,YES)、無線リソース割り当て部215は、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを増加すべきと判定する。そして、無線リソース割り当て部215は、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を既に指示していたか否かを判定する(ステップS401)。
トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を既に通知済みである場合(ステップS401,YES)、無線リソース割り当て部215は、当該無線端末30に対する図10の処理を終了する。
一方、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を通知していない場合(ステップS401,NO)、無線リソース割り当て部215は、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を指示するための情報を通知する(ステップS402)。
また、ステップS301で数式(6)を満たさない場合(ステップS301,NO)、無線リソース割り当て部215は、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを低下すべきと判定する。そして、無線リソース割り当て部215は、ステップS401と同様、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を既に指示していたか否かを判定する(ステップS403)。
トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を既に通知済みである場合(ステップS403,YES)、無線リソース割り当て部215は、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの低下を指示するための情報を通知する(ステップS404)。ステップS404を実行することにより、ステップS402で実行される当該有線回線伝送レートの増加を解除することになる。
一方、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を通知していない場合(ステップS403,NO)、無線リソース割り当て部215は、当該無線端末30に対する図10の処理を終了する。
無線リソース割り当て部215は、上記処理を基地局21と接続中の無線端末30全てに対して行う。その後、無線リソース割り当て部215、図10の処理を終了する。
以上、説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、当該無線端末30に対し、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを増加し、当該無線端末30でのストリーミングコンテンツにおける残余再生時間が所定値を超えるように、データを基地局21のバッファ201で用意できるため、本発明の第1の実施形態と比較して、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、ステップS401において、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を既に通知済みである場合(ステップS401,YES)、無線リソース割り当て部215は、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの更なる増加を指示するための情報を通知してもよい。或いは、ステップS401の処理を省略してもよく、このとき、トラヒック管理装置40の有線回線伝送レート制御部403では、ステップS402の通知を受信する度に、当該有線回線伝送レートを増加させるようにしてもよい。
また、ステップS403において、トラヒック管理装置40に対し、当該有線回線伝送レートの増加を段階的に解除するよう指示するための情報を通知してもよく、或いは、当該有線回線伝送レートの増加を一気に解消するよう指示するための情報を通知してもよい。或いは、ステップS403の処理を省略してもよく、このとき、トラヒック管理装置40の有線回線伝送レート制御部403では、ステップS404の通知を受信する度に、当該有線回線伝送レートを低下させてもよい。
また、ステップS401及び、ステップS403〜ステップS404の処理を省略し、トラヒック管理装置40の有線回線伝送レート制御部403は、ステップS402の通知を受信してから所定時間だけ当該有線回線伝送レートを低下させるようにしてもよい。この場合、所定時間は、基地局21が図10の処理を実行する周期とするのが好ましい。
また、ステップS301で、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートを増加すべきと判定した場合(ステップS301,YES)、トラヒック管理装置40に対し、TCPの再送タイムアウト時間の閾値を高い値に更新するように通知してもよい。数式(6)を満たす場合、基地局21のバッファ202に蓄積されているデータは、無線端末へ送信されるまでの待ち時間が長くなるため、TCPで再送タイムアウトが発生する確率が高くなる。TCPで再送タイムアウトが発生すると、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートが著しく低下する。その結果、基地局21のバッファ202の蓄積データ量が空になってしまい、無線端末では映像や音声などのストリーミングコンテンツの再生途絶などが発生してしまう。また、TCPで再送タイムアウトが発生すると、輻輳ウィンドウ内の全てのパケットがサーバ装置10から再送されるが、当該パケットが基地局21のバッファ202に蓄積されているデータの場合、基地局21は同一データを複数回送信することになるため、無線リソースを無駄に使用してしまう。このことは、他の無線端末30の送信機会が奪われることになり、それらの無線端末30のTCPスループットも低下してしまう。そのため、数式(6)を満たす場合、TCPの再送タイムアウト時間の閾値を高い値に更新することで、当該再送タイムアウトが発生する確率を低減できる。
また、基地局21の無線リソース割り当て部215は、第1の実施形態における無線リソース割り当て部205と同様、将来の残余再生時間が所定値以下となるか否かを判定し、当該判定結果を用いて計算した割り当て指標を用い、各無線端末30に割り当てる周波数ブロックを決定してもよい。また、第1の実施形態における無線リソース割り当て部205において、無線リソース割り当て部215と同様、将来の残余再生時間が所定値以下となる無線端末30の集合である割り当て優先無線端末群に対して割り当てる周波数ブロックを先に決定し、その後、当該無線端末群に含まれない無線端末30に対して割り当てる周波数ブロックを決定してもよい。
また、基地局21は、無線回線品質予測部213と残余再生時間計算部214の代わりに、第1の実施形態における基地局20が備える無線回線品質予測部203と残余再生時間計算部204の機能を備えてもよい。また、第1の実施形態における基地局20が、無線回線品質予測部213と残余再生時間計算部214の機能を備えてもよい。
また、本実施形態では、トラヒック管理装置40の有線回線伝送レート制御部403は、MTUの増減によりトラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートの制御を実現していた。但し、本実施形態では、例えば、トラヒック管理装置動作部401における、基地局21とコアネットワークを介して信号を送受信する機能の実行可能時間を設定し、当該実行可能時間の増減により実現してもよい。或いは、トラヒック管理装置40が基地局21に対して送信可能な単位時間当たりのデータ量に制限を設け、当該制限の設定により実現してもよい。或いは、TCPのCWNDのサイズの増減により実現してもよい。
また、本実施形態では、実施例として、トラヒック管理装置40が、無線端末30宛のコンテンツデータのビットレートを取得し、当該ビットレートに関する情報を基地局21へ通知していたが、基地局21が当該ビットレート等のコンテンツの特性を示す情報を直接取得することもできる。この場合、基地局21は、DPIの機能と、OSI基本参照モデルのアプリケーション層のプロトコルをプロキシする機能を備え、当該無線端末30宛のストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを取得し、当該プロキシと当該プレイリストファイルを参照し、トラヒック管理装置40から到着した無線端末30宛のコンテンツデータのビットレートを取得する。なお、この場合、基地局21は、当該プレイリストファイルからコンテンツデータのデータサイズをさらに取得してもよい。
尚、トラヒック管理装置40は、LTEのコアネットワークN2の外部に設置することもできる。この場合、基地局21は、DPIの機能を備え、トラヒック管理装置40からコアネットワークN2を介して転送された無線端末30宛のデータに対応するIPパケットのヘッダ領域に記載される送信元IPアドレスから、トラヒック管理装置40を特定する。更に、基地局21は、当該無線端末30が送信したIPパケットを修正する機能を有し、トラヒック管理装置40に対し、トラヒック管理装置40から基地局21への有線回線伝送レートの制御方法を指示する場合、当該IPパケットに当該指示に関する情報を追加できるように当該IPパケットを修正して通知する。
以上の変更は、以降の実施形態も同様に行うことができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施形態では、基地局が将来の残余再生時間が所定値以下となるか否かを判定していたが、本実施形態では、トラヒック管理装置が将来の残余再生時間が所定値以下となるか否かを判定する。
[構成の説明]
本発明の第3の実施形態に係る配信システムは、本発明の第2の実施形態における配信システム3と同じである。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る配信システムの機能を表すブロック図である。本実施形態では、第2の実施形態と比較して、トラヒック管理装置40の代わりにトラヒック管理装置41を備え、更に、基地局21の代わりに基地局22を備える。以下では、第2の実施形態と比較して、第3の実施形態で変更された構成について説明する。尚、トラヒック管理装置41は、例えば、P−GW(PDN(Packet Data Network)−Gateway)であるが、これに限られない。
トラヒック管理装置41は、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置40と比較して、無線回線伝送レート予測部414と、残余再生時間計算部415の機能を新たに備える。尚、トラヒック管理装置41が備える有線回線伝送レート制御部403は、基地局22が備える無線リソース割り当て部205から指示される有線回線伝送レートの制御方法に応じて、有線回線伝送レートの制御を行うものとする。以下、無線回線伝送レート予測部414と、残余再生時間計算部415の機能について説明する。
無線回線伝送レート予測部414は、基地局22と、基地局22とコネクションが確立されている無線端末30との間における将来の無線回線の伝送レート(無線回線伝送レート)の拡散的広がり(確率的拡散)を無線回線の伝送レートの過去及び現在の値に基づく将来の変化傾向として予測する機能を有する。ここで、伝送レートとは、単位時間あたりに送信可能なデータ量、又は、単位送信機会(TTI;Transmission Time Interval)あたりに送信可能なデータ量を表す指標(例えば、MCS(Modulation and Coding Scheme))である。そして、無線回線伝送レートとは、基地局20と、基地局20と接続中の無線端末30との間における無線回線の伝送レートである。本実施形態では、無線回線伝送レート予測部414は、Wiener過程モデルに基づく確率的拡散を予測する手法を用いる。また、本実施形態では、伝送レートは、TCPのスループットである。予測した将来の無線回線の伝送レートの確率的拡散の情報は、残余再生時間計算部415で用いられる。
残余再生時間計算部415は、本発明の第2の実施形態に係る残余再生時間計算部214の機能に加え、無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されているコンテンツデータの将来の残余再生時間に関する情報を基地局22に通知する機能を新たに有する。尚、本実施形態では、当該残余再生時間に関する情報の基地局22への通知は、当該無線端末30宛の送信データに対応するGTPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われる。但し、当該通知は、当該GTPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該GTPの下位層で使用されるUDPにて、当該GTPパケットに対応するUDPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPの下位層で使用されるIPにて、当該GTPパケットに対応するIPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該IPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該無線端末30宛の送信データの代わりに、当該無線端末30以外の無線端末30宛の送信データ等に対応する各種パケットへピギーバック等をすることで行われてもよい。つまり、当該通知は、トラヒック管理装置40から基地局22へ送信される任意のデータに対応する各種パケットへピギーバックすること又は各種パケットのヘッダ領域への追加することにより行われてもよい。この場合、当該情報と共に、当該無線端末30に関する情報も一緒(同時)に通知することで、基地局22は、対象の無線端末30を識別するものとする。或いは、トラヒック管理装置41と基地局22との間に、当該残余再生時間に関する情報を通知するための新たなインターフェースを設置し、当該通知は、当該インターフェースを介して通知してもよい。
基地局22は、基地局動作部201と、バッファ202と、無線リソース割り当て部205の機能を備える。尚、本実施形態における無線リソース割り当て部205は、トラヒック管理装置41の残余再生時間計算部415から通知された、無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されているコンテンツデータの将来の残余再生時間に関する情報を用いて、将来の残余再生時間が所定値以下となるか否かを判定する機能を有する。そして、本実施形態における無線リソース割り当て部205は、上述した無線リソース割り当て部215のように、有線回線伝送レート制御部403に対して、トラヒック管理装置41から基地局22への有線回線伝送レートを制御するための有線回線伝送レートの制御方法を指示するものとする。
[動作の説明]
トラヒック管理装置41の無線回線伝送レート予測部414は、数式(15)を用い、基地局22と接続中の無線端末30全てに対して将来の無線回線伝送レートを予測する。なお、無線回線伝送レートの予測は、特定の無線端末30に対して行われてもよい。数式(15)は、Wiener過程モデルに基づく無線回線伝送レートの確率的拡散の計算式である。数式(15)において、R は、将来の時刻Tにおいて期待される無線回線伝送レートの最良値であり、R は、将来の時刻Tにおいて期待される無線回線伝送レートの最悪値である。数式(15)から計算される、R とR の差分値が、時刻Tにおける無線回線伝送レートの確率的拡散である。また、数式(15)において、μは、ドリフト係数であり、本実施形態では、現在時刻から所定時間前までの期間に無線端末30から報告された無線回線伝送レートから最小二乗法を用い、無線回線伝送レートと時間に関する近似直線の傾きとする。本実施形態では、現在時刻から所定時間前までの期間を10[秒]とするが、10[秒]より大きい値としてもよく、また、10[秒]より小さい値としてもよい。また、σは、現在時刻から所定時間前までの期間に測定された無線回線伝送レートの分散である。また、αは、確率的拡散の予測範囲を定める定数であり、本実施形態では2とするが、2よりも小さい値でもよく、また、2よりも大きい値でもよい。尚、無線回線伝送レートの確率的拡散であるR とR の差分値は、数式(15)より、2α・σ・「Tの平方根」と、無線回線伝送レートの分散σに所定値を乗算した値として計算されるため、時刻Tにおける無線回線伝送レートの変動量でもある。
Figure 2016042687
・・・数式(15)
本実施形態では、基地局22は、1[秒]毎に、将来の無線回線伝送レートを予測するが、1[秒]よりも短い周期で実行してもよく、また、1[秒]よりも長い周期で実行してもよい。
トラヒック管理装置41の残余再生時間計算部415が、基地局22と接続中の無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されている残余再生時間の将来の値(将来値)を計算する動作手順は、図5に示す、本発明の第1の実施形態に係る基地局20の残余再生時間計算部214と同じである。尚、本実施形態では、ステップS202において、数式(16)を用いて将来の残余再生時間Test_remainを計算する。数式(16)において、pは再生速度であり、本実施形態では、1とするが、1よりも小さい値としてもよく、また、1よりも大きい値としてもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(16)
尚、本実施形態では、トラヒック管理装置41が備える有線回線伝送レート制御部403は、基地局22が備える無線リソース割り当て部205から指示される有線回線伝送レートの制御方法に応じて有線回線伝送レートの制御を行っていた。但し、有線回線伝送レート制御部403が、残余再生時間計算部415が計算した、無線端末30のコンテンツ再生部302に記憶されているコンテンツデータの将来の残余再生時間に関する情報を用いて、将来の残余再生時間が所定値以下となるか否かを判定し、判定結果に基づき当該有線回線伝送レートの制御を行ってもよい。この場合、有線回線伝送レート制御部403は、当該判定結果を基地局22に通知し、基地局22の無線リソース割り当て部205は、当該通知に基づき、無線リソースの割り当て優先度を計算する。尚、当該判定結果に関する情報の基地局22への通知は、当該無線端末30宛の送信データに対応するGTPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該GTPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該GTPの下位層で使用されるUDPにて、当該GTPパケットに対応するUDPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPの下位層で使用されるIPにて、当該GTPパケットに対応するIPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該IPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該無線端末30宛の送信データの代わりに、当該無線端末30以外の無線端末30宛の送信データ等に対応する各種パケットへピギーバック等をすることで行われてもよい。つまり、当該通知は、トラヒック管理装置40から基地局22へ送信される任意のデータに対応する各種パケットへピギーバックすること又は各種パケットのヘッダ領域への追加することにより行われてもよい。この場合、当該情報と共に、当該無線端末30に関する情報も一緒(同時)に通知することで、基地局22は、対象の無線端末30を識別するものとする。或いは、トラヒック管理装置41と基地局22との間に、当該残余再生時間に関する情報を通知するための新たなインターフェースを設置し、当該通知は、当該インターフェースを介して通知してもよい。
また、本実施形態におけるトラヒック管理装置41が備える機能は、本発明の第2の実施形態でも用いることができる。さらに、トラヒック管理装置41の無線回線伝送レート予測部414による無線回線の伝送レートの過去及び現在の値に基づく変化傾向を用いた伝送レートの将来値の予測は、他の実施形態における基地局が、基地局内の制御のために行っても良い。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の第1の実施形態と比較して、本実施形態では、LTEのコアネットワーク(EPC)における転送優先度を設定するゲートウェイ装置(第2の中継装置)が、サーバ装置と基地局の間に新たに備わる。
[構成の説明]
図12に、本発明の第4の実施形態に係る配信システム5の構成を示す。配信システム5は、無線通信システム6を含む。本実施形態を含む本発明の実施形態の説明では、無線通信システム6としてLTEの通信システムを想定するが、UMTSやGSM(登録商標)などのLTE以外の他の通信システムを想定してもよい。
配信システム5は、本発明の第1の実施形態に係る配信システム1と比較して、ゲートウェイ装置50が新たに追加される。尚、ゲートウェイ装置50は、LTEのコアネットワークN2の一部を構成する。更に、配信システム5は、本発明の第1の実施形態に係る配信システム1と比較して、基地局20の代わりに基地局23を備える。尚、ゲートウェイ装置50と、基地局23と、無線端末30は、無線通信システム6に含まれる。以下では、第1の実施形態と比較して、第4の実施形態で変更された構成について説明する。尚、ゲートウェイ装置50は、例えば、P−GW(PDN(Packet Data Network)−Gateway)やS−GW(Serving Gateway)であるが、これに限られない。
サーバ装置10とゲートウェイ装置50は、通信回線(例えば、インターネット)NWを介して、通信するよう構成されている。また、ゲートウェイ装置50と基地局23は、LTEのコアネットワーク(EPC)N2を介して、通信するよう構成されている。また、基地局23と無線端末30は、無線インターフェースN1を介して、通信するよう構成されている。
説明の便宜上、本図においては、配信システム5は、サーバ装置10とゲートウェイ装置50と基地局23と無線端末30をそれぞれ1つずつしか備えていないが、サーバ装置10の数は幾つでもよく、同様に、ゲートウェイ装置50の数と基地局23の数と無線端末30の数も幾つでもよい。
ゲートウェイ装置50は、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。ゲートウェイ装置50は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
基地局23は、基地局23と同様、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。基地局23は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
図13は、上記のように構成された配信システム5の機能を表すブロック図である。以下では、第1の実施形態と比較して、第4の実施形態で追加された機能と変更された機能について説明する。
ゲートウェイ装置50は、ゲートウェイ装置動作部501と、優先度設定部502と、から構成されている。
ゲートウェイ装置動作部501は、サーバ装置10と通信回線NWを介して信号を送受信する機能や、基地局23とLTEのコアネットワークN2を介して信号を送受信する機能や、サーバ装置10から通信回線NW介して到着した各無線端末30宛の送信データを基地局23へ転送する機能など、一般的な無線通信システムにおけるゲートウェイ装置が備える機能を有する。尚、基ゲートウェイ装置動作部501が備える機能は当業者の周知事項であるため、ゲートウェイ装置動作部501が備える各機能の説明は省略する。
優先度設定部502は、後述する基地局23の無線リソース割り当て部235からの指示に従い、ゲートウェイ装置50から基地局23へ転送される各無線端末30宛の送信データのLTEのコアネットワークN2における転送優先度を設定する機能を有する。すなわち、優先度設定部502は、無線回線品質の将来値及び処理見込指標に基づいて転送優先度を設定する。本実施形態では、優先度設定部502は、基地局23の無線リソース割り当て部235から、当該優先度の増加の指示に関する通知を受信した場合、当該無線端末30宛の送信データに対応するGTPパケットに対応するIPパケットのヘッダ領域におけるTOS(Time Of Service)で高い優先度を設定し、当該優先度の低下の指示に関する通知を受信した場合、当該TOSで低い優先度を設定する。尚、TOSを用いる代わりに、当該ヘッダ領域のDS(Differentiated Services)で優先度を設定してもよい。また、本実施形態では、当該優先度の設定は、無線端末30毎に行う。
基地局23の機能は、基地局動作部201と、バッファ202と、無線回線品質予測部213と、残余再生時間計算部214と、無線リソース割り当て部235である。
無線リソース割り当て部235は、本発明の第2の実施形態に係る無線リソース割り当て部215の機能に加え、残余再生時間計算部214が計算した残余再生時間と、無線回線品質予測部213が予測した将来の無線回線品質の確率的拡散の情報を用い、ゲートウェイ装置動作部501の優先度設定部502が備える、LTEのコアネットワークにおける転送優先度を設定する機能を監督する(転送優先度の設定方法を指示する)機能を新たに有する。無線リソース割り当て部235から優先度設定部502への指示は、基地局動作部201を介して通知される。本実施形態では、当該無線端末30からの送信データに対応するGTPパケットに当該指示に関する情報をピギーバックして通知する。但し、当該通知は、当該GTPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加して通知してもよい。また、当該通知は、GTPの下位層で使用されるUDPにて、当該GTPパケットに対応するUDPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPの下位層で使用されるIP(Internet Protocol)にて、当該GTPパケットに対応するIPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該IPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該無線端末30が送信した上記各種データの代わりに、当該無線端末30以外の無線端末30が送信したデータ等に対応する各種パケットへピギーバック等をすることで行われてもよい。つまり、有線回線伝送レートの指示は、基地局23からゲートウェイ装置50へ送信される任意のデータに対応する各種パケットへピギーバックすること又は各種パケットのヘッダ領域への追加することにより行われてもよい。この場合、当該情報と共に、当該無線端末30に関する情報も一緒(同時)に通知することで、ゲートウェイ装置50は、制御対象の無線端末30を識別するものとする。或いは、ゲートウェイ装置50と基地局23との間に、当該情報を通知するための新たなインターフェースを設置し、当該通知は、当該インターフェースを介して通知してもよい。
[動作の説明]
図14は、基地局23の無線リソース割り当て部235が、ゲートウェイ装置50から基地局23へ転送される各無線端末30宛の送信データのLTEのコアネットワークN2における転送優先度を制御する動作手順を表すものである。基地局23は、残余再生時間計算部214の動作終了後に、図14に記載の動作を実行する。
図14を参照すると、図7のステップS302〜ステップS304が省略され、新たにステップS501〜ステップS504が追加されている。以下では、追加されたステップS501〜ステップS504の動作についてのみ説明する。
ステップS301で数式(6)を満たす場合(ステップS301,YES)、無線リソース割り当て部235は、ゲートウェイ装置50から基地局23へ転送される当該無線端末30宛の送信データのLTEのコアネットワークにおける転送優先度を増加すべきと判定する。そして、無線リソース割り当て部235は、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を既に指示していたか否かを判定する(ステップS501)。
ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を既に通知済みである場合(ステップS501,YES)、無線リソース割り当て部235は、当該無線端末30に対する図14の処理を終了する。
一方、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を通知していない場合(ステップS501,NO)、無線リソース割り当て部235は、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を指示するための情報を通知する(ステップS502)。
また、ステップS301で数式(6)を満たさない場合(ステップS301,NO)、無線リソース割り当て部235は、ゲートウェイ装置50から基地局23へ転送される当該無線端末30宛の送信データのLTEのコアネットワークにおける転送優先度を低下すべきと判定する。そして、無線リソース割り当て部235は、ステップS501と同様、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を既に指示していたか否かを判定する(ステップS503)。
ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を既に通知済みである場合(ステップS503,YES)、無線リソース割り当て部235は、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の低下を指示するための情報を通知する(ステップS504)。ステップS504を実行することにより、ステップS502で実行される当該優先度の増加を解除することになる。
一方、トゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を通知していない場合(ステップS503,NO)、無線リソース割り当て部235は、当該無線端末30に対する図14の処理を終了する。
本実施形態の無線リソース割り当て部235は、上記処理を基地局23と接続中の無線端末30全てに対して行う。なお、上記処理は、特定の無線端末30に対して行われてもよい。その後、無線リソース割り当て部235、図14の処理を終了する。
以上、説明したように、本発明の第4の実施形態によれば、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、当該無線端末30に対し、ゲートウェイ装置50から基地局23へ転送される当該無線端末30宛の送信データのLTEのコアネットワークN2における転送優先度を増加し、当該無線端末30で蓄積すべき残余再生時間を達成可能なデータを基地局23のバッファ201で用意できるため、本発明の第1の実施形態と比較して、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、ステップS501において、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を既に通知済みである場合(ステップS501,YES)、無線リソース割り当て部235は、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の更なる増加を指示するための情報を通知してもよい。或いは、ステップS501の処理を省略してもよく、このとき、ゲートウェイ装置50の優先度設定部502では、ステップS502の通知を受信する度に、当該優先度を増加させるようにしてもよい。
また、ステップS503において、ゲートウェイ装置50に対し、当該優先度の増加を段階的に解除するよう指示するための情報を通知してもよく、或いは、当該優先度の増加を一気に解消するよう指示するための情報を通知してもよい。或いは、ステップS503の処理を省略してもよく、このとき、ゲートウェイ装置50の優先度設定部502では、ステップS504の通知を受信する度に、当該優先度を低下させてもよい。
また、ステップS501及び、ステップS503〜ステップS504の処理を省略し、ゲートウェイ装置50の優先度設定部502は、ステップS502の通知を受信してから所定時間だけ当該有線回線伝送レートを低下させるようにしてもよい。この場合、所定時間は、基地局23が図14の処理を実行する周期とするのが好ましい。
また、ゲートウェイ装置50が有する機能は、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置40に備えることができる。また、本発明の第3の実施形態に係るトラヒック管理装置41に備えることもできる。
尚、本実施形態では、上述したことから、コンテンツデータを第2の中継装置ゲートウェイ装置から基地局装置へ転送する際の転送優先度を、無線回線品質の将来値及び処理見込指標に基づいて設定する優先度設定ステップを含むものということができる。そして、優先度設定ステップは、処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、転送優先度を高くする。
以上の変更は、以降の実施形態も同様に行うことができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第5の実施形態では、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、無線端末に対し、WWW(World Wide Web)や電子メール、静止画像などのノンリアルタイムトラヒック(ベストエフォートトラヒック)の送信が速やかに完了するように無線リソース割り当てを優先させる。
[構成の説明]
図15に、本発明の第5の実施形態に係る配信システム7の構成を示す。配信システム7は、無線通信システム8を含む。本実施形態を含む本発明の実施形態の説明では、無線通信システム8としてLTEの通信システムを想定するが、UMTSやGSM(登録商標)などのLTE以外の他の通信システムを想定してもよい。
配信システム7は、本発明の第2の実施形態に係る配信システム3と比較して、サーバ装置10の代わりにサーバ装置11を備える。更に、配信システム7は、本発明の第2の実施形態に係る配信システム3と比較して、トラヒック管理装置40の代わりにトラヒック管理装置42を備える。更に、配信システム7は、本発明の第2の実施形態に係る配信システム3と比較して、基地局21の代わりに基地局24を備える。更に、配信システム7は、本発明の第2の実施形態に係る配信システム3と比較して、無線端末30の代わりに無線端末31を備える。尚、トラヒック管理装置42と、基地局24と、無線端末31は、無線通信システム8に含まれる。以下では、第2の実施形態と比較して、第5の実施形態で変更された構成について説明する。尚、トラヒック管理装置42は、例えば、P−GW(PDN(Packet Data Network)−Gateway)であるが、これに限られない。
サーバ装置11とトラヒック管理装置42は、通信回線(例えば、インターネット)NWを介して、通信するよう構成されている。また、トラヒック管理装置42と基地局24は、LTEのコアネットワーク(EPC)N2を介して、通信するよう構成されている。尚、ここでは、トラヒック管理装置42は、LTEコアネットワークN2の内部に設置されているものとする。また、基地局24と無線端末31は、無線インターフェースN1を介して、通信するよう構成されている。
説明の便宜上、本図においては、配信システム7は、サーバ装置12とトラヒック管理装置42と基地局24と無線端末31をそれぞれ1つずつしか備えていないが、サーバ装置11の数は幾つでもよく、同様に、トラヒック管理装置42の数と基地局24の数と無線端末31の数も幾つでもよい。
サーバ装置11は、本発明の第2の実施形態に係るサーバ装置10と同様、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。サーバ装置11は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されてもよい。
トラヒック管理装置42は、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置40と同様、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。トラヒック管理装置42は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
基地局24は、本発明の第2の実施形態に係る基地局21と同様、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。基地局24は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
無線端末31は、携帯電話端末、パーソナル・コンピュータ、PHS端末、PDA、スマートフォン、タブレット端末、カーナビゲーション端末、又は、ゲーム端末等の何れかである。無線端末30は、CPU、記憶装置(メモリ)、入力装置(キーボタン及びマイクロフォン)、及び、出力装置(ディスプレイ及びスピーカ)を備える。無線端末31は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、無線端末31が備える機能を実現するように構成されてもよい。
図16は、上記のように構成された配信システム7の機能を表すブロック図である。以下では、第2の実施形態と比較して、第5の実施形態で追加された機能と変更された機能について説明する。
サーバ装置11の機能は、サーバ動作部111と、データ蓄積部112である。
サーバ動作部111は、データ蓄積部112に記憶されているノンリアルタイムトラヒックのデータを、基地局24を経由して無線端末31へ送信する機能を有する。本実施形態では、ノンリアルタイムトラヒックはWebである。
データ蓄積部112は、ノンリアルタイムトラヒックのデータを記憶(蓄積)する機能を有する。
トラヒック管理装置42は、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置40と比較して、トラヒック管理装置動作部401の代わりにトラヒック管理装置動作部421備える。以下、トラヒック管理装置動作部421の機能について説明する。
トラヒック管理装置動作部421は、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置動作部401と同様、OSI基本参照モデルにおけるレイヤ4のプロトコルであるTCPを備える。そして、トラヒック管理装置動作部421は、TCPプロトコルを用いて、サーバ装置11と通信回線NWを介して信号を送受信する機能や、基地局24とLTEのコアネットワークN2を介して信号を送受信する機能を有する。本実施形態におけるトラヒック管理装置動作部421は、通信回線NWを介して受信した各無線端末30宛の送信データを、一時的にバッファ402にバッファに蓄積し、バッファ402に蓄積されたデータを有線回線伝送レート制御部403により制御された有線回線伝送レートにより基地局24へ転送する。
一方、トラヒック管理装置動作部421は、OSI基本参照モデルのアプリケーション層のプロトコルをプロキシする機能を備える点で、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置動作部401と異なる。すなわち、トラヒック管理装置動作部421は、通信回線NWを介して受信する無線端末30宛のノンリアルタイムトラヒックのデータサイズを取得する機能を有する。具体的には、本実施形態におけるトラヒック管理装置動作部421は、HTTPプロキシを備える。そして、トラヒック管理装置動作部421は、サーバ装置11へGET Requestを送信し、当該サーバ装置11から応答されたContent−Lengthからノンリアルタイムトラヒックのデータサイズを取得する。そして、トラヒック管理装置動作部421は、取得した当該ノンリアルタイムトラヒックのデータサイズに関する情報を、基地局24へ通知する。
本実施形態では、当該ノンリアルタイムトラヒックのデータサイズに関する情報の基地局24への通知は、当該無線端末31宛の送信データに対応するGTPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われる。但し、当該通知は、当該GTPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該GTPの下位層で使用されるUDP(User Datagram Protocol)にて、当該GTPパケットに対応するUDPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該UDPの下位層で使用されるIP(Internet Protocol)にて、当該GTPパケットに対応するIPパケットに当該情報をピギーバックすることで行われてもよい。また、当該通知は、当該IPパケットのヘッダ領域に当該情報を追加することで行われてもよい。また、当該通知は、当該無線端末31宛の送信データの代わりに、当該無線端末31以外の無線端末31宛の送信データ等に対応する各種パケットへピギーバック等をすることで行われてもよい。つまり、当該通知は、トラヒック管理装置42から基地局24へ送信される任意のデータに対応する各種パケットへピギーバックすること又は各種パケットのヘッダ領域への追加することにより行われてもよい。この場合、当該情報と共に、当該無線端末31に関する情報も一緒(同時)に通知することで、基地局24は、対象の無線端末31を識別するものとする。或いは、トラヒック管理装置42と基地局24との間に、当該情報を通知するための新たなインターフェースを設置し、当該通知は、当該インターフェースを介して通知してもよい。
基地局24は、本発明の第2の実施形態に係る基地局21と比較して、残余再生時間計算部214と、無線リソース割り当て部215の代わりに、残り送信時間計算部246と、無線リソース割り当て部245の機能を備える。以下、残り送信時間計算部246と、無線リソース割り当て部245の機能について説明する。
残り送信時間計算部246は、指標算出部の一例である。残り送信時間計算部246は、基地局24から無線端末31へのコンテンツの送信開始時刻から送信完了時刻までの時間である送信時間のうち送信済みの時間を除いた残り時間を処理見込指標として算出する。本実施形態では、処理見込指標の一例として上記残り時間を用いるものとする。上記残り時間は、言い換えると、当該ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信に要する時間といえる。つまり、上記残り時間は、無線端末31において受信済みのノンリアルタイムトラヒックのデータを表示する処理を行うに当たっての見込みの指標といえる。そして、残り送信時間計算部246は、トラヒック管理装置42から通知される当該ノンリアルタイムトラヒックのデータサイズと、無線回線品質予測部213が予測した将来の無線回線品質の確率的拡散の情報を用いて、上記残り時間を計算する機能を有する。また、ノンリアルタイムトラヒックのデータサイズは、コンテンツの特性を示す情報の一例である。計算した当該残り時間は、無線リソース割り当て部245で用いられる。
無線リソース割り当て部245は、残り送信時間計算部246が計算した当該ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信に要する残り時間を用いて、各無線端末31の割り当て指標を計算する機能を有する。更に、無線リソース割り当て部245は、計算した当該割り当て指標に基づき、各無線端末31に割り当てる周波数ブロックを決定する機能を有する。本実施形態では、周波数ブロックはRBであり、計算した割り当て指標が最も大きい無線端末31から順にRBを割り当てる。
更に、無線リソース割り当て部245は、残り送信時間計算部246が計算した当該ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信に要する残り時間を用いて、トラヒック管理装置42の有線回線伝送レート制御部403が備えるトラヒック管理装置42から基地局24への有線回線伝送レートを制御する機能を監督する(有線回線伝送レートの制御方法を指示する)機能を有する。無線リソース割り当て部245から有線回線伝送レート制御部403への指示は、本発明の第2の実施形態に係る無線リソース割り当て部215と同様である。
無線端末31は、本発明の第2の実施形態に係る無線端末30と比較して、コンテンツ再生部302の代わりにアプリケーション実行部312の機能を備える。以下、アプリケーション実行部312の機能について説明する。
アプリケーション実行部312は、サーバ装置11から送信されたノンリアルタイムトラヒックのデータを用いて、当該ノンリアルタイムトラヒックのアプリケーションを実行する機能を有する。本実施形態では、アプリケーション実行部312は、当該データを用いてWebページを表示する。
[動作の説明]
残り送信時間計算部246は、基地局24と接続中の無線端末31全てに対し、数式(17)を満たす最小の時刻Testーendを計算する。数式(17)において、Testーendは、ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信が完了する時刻であり、Testーendから現在時刻Tcurrentを引いた値が、当該ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信に要する残り時間である。数式(17)において、NRTDは、当該ノンリアルタイムトラヒックのデータサイズであり、NRTDTcurrentは、当該データサイズのうち現在時刻までに無線端末31への送信が完了したデータサイズである。
Figure 2016042687
・・・数式(17)
本実施形態では、基地局24は、1[ミリ秒]単位で、数式(17)を満たす最小の時刻Testーendを計算するが、1[ミリ秒]よりも大きい単位で計算してもよく、また、1[ミリ秒]よりも小さい単位で計算してもよい。また、基地局24は、1[秒]毎に、ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信に要する残り時間を計算するが、1[秒]よりも短い周期で実行してもよく、また、1[秒]よりも長い周期で実行してもよい。
図17は、基地局24の無線リソース割り当て部245が、無線端末31に割り当てる周波数ブロックを決定するために用いる無線端末31の割り当て指標を計算する動作手順を表すものである。基地局24は、無線リソースの割り当て単位時間であるSubframe毎に、図17に記載の動作を実行する。
図17を参照すると、図7のステップS301が省略され、新たにステップS601が追加されている。以下では、追加されたステップS601の動作についてのみ説明する。
先ず、無線リソース割り当て部205は、数式(18)を用いて、ノンリアルタイムトラヒックのデータの送信に要する残り時間(Testーend‐Tcurrent)が所要時間(第2の閾値)以上となるか否かを判定する(ステップS601)。数式(18)において、Tthreshは所要時間(第2の閾値)であり、本実施形態では1[秒]とする。但し、第2の閾値は、1[秒]より短い時間としてもよく、また、1[秒]より長い時間としてもよい。
Figure 2016042687
・・・数式(18)
また、基地局24の無線リソース割り当て部245が、トラヒック管理装置42から基地局24への有線回線伝送レートを制御する動作手順は、図10のステップS301がステップ601に代わる以外は、本発明の第2の実施形態に係る無線リソース割り当て部215と同様である。
以上、説明したように、本発明の第5の実施形態によれば、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、当該無線端末31に対し、ノンリアルタイムトラヒックの送信が速やかに完了するように無線リソース割り当てを優先することができるため、当該ノンリアルタイムトラヒックのスループットを改善できる。
<その他の発明の実施の形態>
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、本実施形態では、配信システム7は、トラヒック管理装置42を備えていたが、ゲートウェイ装置管理装置50を備えてもよい。
尚、本発明の第2及び第3の実施形態では、上述したことから、コンテンツを第1の中継装置から基地局装置へ転送する際の有線回線伝送レートを、無線回線品質の将来値及び処理見込指標に基づいて制御する有線回線伝送レート制御ステップを含むものということができる。そして、有線回線伝送レート制御ステップは、処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、有線回線伝送レートを高くする。
また、本実施形態は、本発明の他の実施形態と併用してもよい。即ち、トラヒック管理装置42が備える機能は、本発明の第2の実施形態に係るトラヒック管理装置40、または、本発明の第3の実施形態に係るトラヒック管理装置41が備えてもよく、また、基地局24が備える機能は、本発明の第1の実施形態に係る基地局20、または、本発明の第2の実施形態に係る基地局21、または、本発明の第3の実施形態に係る基地局22、または、本発明の第4の実施形態に係る基地局23が備えてもよい。また、無線端末31が備える機能は、本発明の第1の実施形態に係る無線端末30が備えてもよい。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、無線端末が実行するコンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標に応じて、当該無線端末に無線リソースを割り当てるところに、本発明における特徴の1つがあるといえる。従って、前述した送信装置は、本発明を実施するための構成として、無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得部と、処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる制御部を備えていればよい。なお、当該送信装置が無線基地局である場合は、当該送信装置を一般的な無線通信システムにおける無線基地局として動作させる機能部を有していてもよいことはもちろんである。取得部及び制御部は、例えば第一の実施形態であれば、残余再生時間計算部204と無線リソース割り当て部205に対応する。
また、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツを基地局装置から当該無線端末へ無線回線を介して送信する無線通信システムにおける無線リソース割り当て方法であって、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測ステップと、
前記無線回線品質の将来値を用いて、前記無線端末において受信する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を算出する指標算出ステップと、
前記処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、前記無線端末に対して無線リソースを優先して割り当てる無線リソース割り当てステップと、
を含む無線リソース割り当て方法。
(付記2)
前記コンテンツの特性を示す情報を取得するコンテンツ情報取得ステップをさらに備え、
前記指標算出ステップは、前記コンテンツの特性を示す情報をさらに用いて、前記処理見込指標を算出する
ことを特徴とする付記1に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記3)
前記指標算出ステップは、
前記無線端末に蓄積され、かつ、再生されていない前記コンテンツの再生に要する時間である残余再生時間の現在値と、前記無線回線品質の将来値とを用いて、当該残余再生時間の将来値を前記処理見込指標として算出し、
前記所定条件は、前記残余再生時間の将来値が第1の閾値以下であることを条件とする
ことを特徴とする付記1又は2に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記4)
前記第1の閾値は、前記基地局装置間でのハンドオーバ処理に要する時間、前記ハンドオーバ処理に失敗してから前記基地局装置に再接続するまでの時間、又は、前記基地局装置からの信号が届かないエリアに滞在している時間、の何れか1つに基づく値である、
ことを特徴とする付記3に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記5)
前記コンテンツの特性を示す情報は、当該コンテンツが時分割され、当該時分割された各コンテンツのそれぞれについてビットレートが異なる複数の符号化レートにより符号化されたことに関する情報である、
ことを特徴とする付記2乃至4のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記6)
前記指標算出ステップは、
前記基地局装置から前記無線端末への前記コンテンツの送信開始時刻から送信完了時刻までの時間である送信時間のうち送信済みの時間を除いた残り時間を前記処理見込指標として算出し、
前記所定条件は、前記残り時間が第2の閾値以上であることを条件とする
ことを特徴とする付記1又は2に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記7)
前記コンテンツの特性を示す情報は、前記コンテンツのデータサイズである、
ことを特徴とする付記6に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記8)
前記無線通信システムは、前記コンテンツの送信元と前記基地局装置との間に第1の中継装置を備え、
前記コンテンツを前記第1の中継装置から前記基地局装置へ転送する際の有線回線伝送レートを、前記無線回線品質の将来値及び前記処理見込指標に基づいて制御する有線回線伝送レート制御ステップをさらに備える
ことを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記9)
前記有線回線伝送レート制御ステップは、
前記処理見込指標が前記所定条件を満たさない場合に、前記有線回線伝送レートを高くする
ことを特徴とする付記8に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記10)
前記無線通信システムは、前記コンテンツの送信元と前記基地局装置との間に第2の中継装置を備え、
前記コンテンツを前記第2の中継装置から前記基地局装置へ転送する際の転送優先度を、前記無線回線品質の将来値及び前記処理見込指標に基づいて設定する優先度設定ステップをさらに備える
ことを特徴とする付記1〜9のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記11)
前記優先度設定ステップは、
前記処理見込指標が前記所定条件を満たさない場合に、前記転送優先度を高くする
ことを特徴とする付記10に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記12)
前記無線リソース割り当てステップは、
前記処理見込指標が前記所定条件を満たすか否かに応じて、前記無線リソースを割り当てるための優先度を示す割り当て指標を算出し、
前記割り当て指標に基づき前記無線リソースの割り当てを行い、
前記割り当て指標は、前記処理見込指標が前記所定条件を満たさない場合に、前記優先度が高く算出される
ことを特徴とする付記1〜11のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記13)
前記指標算出ステップは、
前記無線端末ごとに前記処理見込指標を算出し、
前記無線リソース割り当てステップは、
前記所定条件を満たさない前記処理見込指標における無線端末に対して前記無線リソースを優先して割り当てる
ことを特徴とする付記1〜11のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記14)
前記無線回線品質は、
CQI(Channel Quarity Indicator)、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)のスループット、RLC(Radio Link Control)のスループット、MAC(Medium Access Control)のスループット、OTA(Over−The−Air)のスループット、又は、TCP(Transmission Control Protocol)のスループット、の何れか1つを少なくとも含む、
ことを特徴とする付記1〜13のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記15)
前記無線リソース割り当てステップは、
前記コンテンツ単位、又は、前記無線端末単位のいずれか1つにより行われる、
ことを特徴とする付記1〜14のいずれか1項に記載の無線リソース割り当て方法。
(付記16)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する基地局装置を備え、
前記基地局装置は、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測手段と、
前記無線回線品質の将来値を用いて、前記無線端末において受信する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を算出する処理見込指標算出手段と、
前記処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、前記無線端末に対して無線リソースを優先して割り当てる無線リソース割り当て手段と、
を備える無線通信システム。
(付記17)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置であって、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測部と、
前記無線回線品質の将来値を用いて、前記無線端末において受信する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を算出する指標算出部と、
前記処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、前記無線端末に対して無線リソースを優先して割り当てる無線リソース割り当て部と、
を備える送信装置。
(付記18)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置に、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測処理と、
前記無線回線品質の将来値を用いて、前記無線端末において受信する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を算出する指標算出処理と、
前記処理見込指標が所定条件を満たさない場合に、前記無線端末に対して無線リソースを優先して割り当てる無線リソース割り当て処理と、
を実行させる無線リソース制御プログラム。
(付記A1)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、
前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる制御手段と、
を有する送信装置。
(付記A2)
前記取得手段は、前記コンテンツの特性を示す情報を抽出し、抽出した前記コンテンツの特性を示す情報に基づき算出することにより、前記処理見込指標を取得する付記A1に記載の送信装置。
(付記A3)
前記取得手段は、前記処理見込指標を前記無線端末から受信することにより取得する付記A1に記載の送信装置。
(付記A4)
前記処理見込指標は、前記無線端末に蓄積され、かつ、所定時刻における、再生されていない前記コンテンツの再生に要する時間である残余再生時間である付記A1からA3のいずれか1項に記載の送信装置。
(付記A5)
前記処理見込指標は、前記送信装置が送信する前記無線端末宛のコンテンツの送信開始時刻から送信完了時刻までの時間である送信時間のうち、所定時刻における送信済みの時間を除いた残り時間である付記A1からA3のいずれか1項に記載の送信装置。
(付記A6)
前記残余再生時間は、前記無線端末へコンテンツの送信を開始した時刻から前記所定時刻までに送信を完了した前記コンテンツのデータサイズと、前記コンテンツのデータのビットレートと、前記送信を開始してからのデータサイズが所定値を満たした時刻から前記所定時刻までの経過時間とを用いて算出する付記A4に記載の送信装置。
(付記A7)
前記無線回線の品質情報である無線回線品質及び伝送レートの少なくとも1つの変化傾向に基づく将来値を予測する予測手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記所定時刻における前記残余再生時間と、前記将来値とを用いて算出した残余再生時間将来値に応じて前記無線端末に無線リソースを割り当てる付記A4又はA6のいずれかに記載の送信装置。
(付記A8)
前記送信装置の上位に備えられた中継装置と前記送信装置の間のデータ転送に関する優先度又は前記データ転送のレートを、前記無線回線品質及び伝送レートの少なくとも1つの変化傾向に基づく前記将来値及び前記残余再生時間に基づいて決定し、前記中継装置へ通知する付記A7記載の送信装置。
(付記A9)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置の制御方法であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる
送信装置の制御方法。
(付記A10)
ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる
送信装置の制御方法のプログラム。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2014年9月19日に出願された日本出願特願2014−192010を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1,3,5,7 配信システム
2,4,6,8 無線通信システム
10,11 サーバ装置
20,21,22,23,24 基地局
30,31 無線端末
40,41,42 トラヒック管理装置
50 ゲートウェイ装置
101,111 サーバ動作部
102 コンテンツデータ蓄積部
112 データ蓄積部
201 基地局動作部
202 バッファ
203,213 無線回線品質予測部
204,214 残余再生時間計算部
205,215,235,245 無線リソース割り当て部
301 無線端末動作部
302 コンテンツ再生部
312 アプリケーション実行部
401 トラヒック管理装置動作部
402 バッファ
403 有線回線伝送レート制御部
414 無線回線伝送レート予測部
415 残余再生時間計算部
501 ゲートウェイ装置動作部
502 優先度制御部
NW 通信回線
N1 無線インターフェース
N2 LTEコアネットワーク
91 サーバ装置
92 クライアント装置

Claims (10)

  1. ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置であって、
    前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、
    前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる制御手段と、
    を有する送信装置。
  2. 前記取得手段は、前記コンテンツの特性を示す情報を抽出し、抽出した前記コンテンツの特性を示す情報に基づき算出することにより、前記処理見込指標を取得する請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記取得手段は、前記処理見込指標を前記無線端末から受信することにより取得する請求項1に記載の送信装置。
  4. 前記処理見込指標は、前記無線端末に蓄積され、かつ、所定時刻における、再生されていない前記コンテンツの再生に要する時間である残余再生時間である請求項1から3のいずれか1項に記載の送信装置。
  5. 前記処理見込指標は、前記送信装置が送信する前記無線端末宛のコンテンツの送信開始時刻から送信完了時刻までの時間である送信時間のうち、所定時刻における送信済みの時間を除いた残り時間である請求項1から3のいずれか1項に記載の送信装置。
  6. 前記残余再生時間は、前記無線端末へコンテンツの送信を開始した時刻から前記所定時刻までに送信を完了した前記コンテンツのデータサイズと、前記コンテンツのデータのビットレートと、前記送信を開始してからのデータサイズが所定値を満たした時刻から前記所定時刻までの経過時間とを用いて算出する請求項4に記載の送信装置。
  7. 前記無線回線の品質情報である無線回線品質及び伝送レートの少なくとも1つの変化傾向に基づく将来値を予測する予測手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記所定時刻における前記残余再生時間と、前記将来値とを用いて算出した残余再生時間将来値に応じて前記無線端末に無線リソースを割り当てる請求項4又は6のいずれかに記載の送信装置。
  8. 前記送信装置の上位に備えられた中継装置と前記送信装置の間のデータ転送に関する優先度又は前記データ転送のレートを、前記無線回線品質及び伝送レートの少なくとも1つの変化傾向に基づく前記将来値及び前記残余再生時間に基づいて決定し、前記中継装置へ通知する請求項7記載の送信装置。
  9. ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置の制御方法であって、
    前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
    前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる
    送信装置の制御方法。
  10. ネットワークを介して受信した無線端末宛のコンテンツのデータを、無線回線を介して当該無線端末へ送信する送信装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
    前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
    前記処理見込指標に応じて、前記無線端末に無線リソースを割り当てる
    送信装置の制御方法のプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
JP2016548531A 2014-09-19 2015-04-24 送信装置及びその制御方法並びにプログラム Pending JPWO2016042687A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014192010 2014-09-19
JP2014192010 2014-09-19
PCT/JP2015/002236 WO2016042687A1 (ja) 2014-09-19 2015-04-24 送信装置及びその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016042687A1 true JPWO2016042687A1 (ja) 2017-07-06

Family

ID=55532749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016548531A Pending JPWO2016042687A1 (ja) 2014-09-19 2015-04-24 送信装置及びその制御方法並びにプログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2016042687A1 (ja)
WO (1) WO2016042687A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107635186A (zh) * 2016-07-12 2018-01-26 中兴通讯股份有限公司 一种车联网资源分配的方法、车联网终端及网络侧设备
JP6888676B2 (ja) * 2017-07-19 2021-06-16 日本電気株式会社 基地局、通信システム、通信制御方法、及び通信制御プログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MXPA04012760A (es) * 2002-06-21 2005-03-23 Thomson Licensing Sa Disminucion continua de los requerimientos de la calidad de servicios (qos) de red de una corriente almacenada de video en un ambiente de interfuncionamiento inalambrico movil.
KR101003922B1 (ko) * 2008-08-04 2010-12-30 인하대학교 산학협력단 멀티미디어 서비스를 제공하기 위한 스케쥴링 방법
JP5103357B2 (ja) * 2008-11-04 2012-12-19 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 移動端末装置及び無線基地局装置
WO2013042758A1 (ja) * 2011-09-21 2013-03-28 日本電気株式会社 コンテンツ配信システム、キャッシュサーバおよびコンテンツ配信方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016042687A1 (ja) 2016-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6593527B2 (ja) 無線アクセスネットワークノード、外部ノード、及びこれらの方法
JP2020535716A (ja) 受信した体感品質情報に基づくリソース割り当ての最適化
JP6635044B2 (ja) 無線リソース制御システム、無線基地局、中継装置、無線リソース制御方法およびプログラム
US12063115B2 (en) Systems and methods to reduce consecutive packet loss for delay critical traffic
WO2016068316A1 (ja) 無線基地局、パケット送信装置、無線端末、制御方法、及びプログラム
Kwan et al. On radio admission control for LTE systems
EP3251451B1 (en) Method and device for selecting uplink data
US10291541B1 (en) Systems and methods for scheduling transmissions from an access node
JP6627966B2 (ja) 無線アクセスネットワークノード、外部ノード、及びこれらの方法
US9071984B1 (en) Modifying a data flow mechanism variable in a communication network
US10313947B1 (en) Systems and methods for load balancing in a wireless communication network
US11044636B2 (en) Method and device for detecting congestion in data transmission path
US11632691B1 (en) Dynamic PDCP duplication with bearer modification, to help overcome reduced wireless quality
WO2013182561A1 (en) Data loading control
US9992788B2 (en) Reducing interference between network nodes
WO2016042687A1 (ja) 送信装置及びその制御方法
JP6439414B2 (ja) 通信装置
JP2011050042A (ja) 無線端末及び伝送速度予測方法
JP2016063497A (ja) 無線端末装置並びにその制御方法及びプログラム
WO2016042686A1 (ja) データ送信制御装置及び制御方法
US20180288766A1 (en) Method for allocating time-frequency resources for the transmission of data packets via a frequency selective channel
JP6790508B2 (ja) データ流量制御方法、無線基地局装置、サーバ装置、中継装置、通信システム、プログラム
WO2017170011A1 (ja) 無線端末、無線局及び無線端末の制御方法
JP2017175393A (ja) 通信装置
WO2016189833A1 (ja) 無線基地局、パケット送信装置、及び無線端末、ならびにこれらの制御方法