JP2016063497A - 無線端末装置並びにその制御方法及びプログラム - Google Patents

無線端末装置並びにその制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避すること。
【解決手段】本発明にかかる無線端末装置は、サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信するものである。無線端末は、無線端末が実行するコンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、処理見込指標に応じて、サーバ装置に対してコンテンツデータの配信に関する追加要求を行う要求手段とを備える。

【選択図】図2

Description

本発明は、無線端末装置並びにその制御方法及びプログラムに関し、特に、時分割されたコンテンツデータを、ネットワークを介して受信した基地局装置から無線回線を介して無線端末へ送信する際における無線端末装置並びにその制御方法及びプログラムに関する。
近年、インターネットでの映像及び音楽配信は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を利用したストリーミング配信が一般的である。国際標準化団体であるISO(International Organization for Standardization)では、HTTPプロトコルを使った動画配信プロトコルの国際標準規格として、MPEG−DASH(Moving Picture Experts Group−Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)をリリースしている(非特許文献1)。
MPEG−DASHは、映像などのストリーミングコンテンツの再生がバッファリング状態により停止しないよう、コンテンツデータのビットレートを動的に切り替える技術である。ここで、バッファリング状態とは、ストリーミングアプリケーションソフトウェアで未だ再生していないコンテンツデータを格納している記憶領域において、現在格納されているコンテンツデータで再生可能な時間である残余再生時間が所定値以上となるまで、ストリーミングコンテンツの再生を停止し、コンテンツデータの蓄積を行う状態のことである。図7に、MPEG−DASHを用いたコンテンツ配信システムを示す。サーバ装置91では、ストリーミングコンテンツを時分割し、それぞれをビットレートが互いに異なる複数の符号化レートで符号化したコンテンツデータにて管理する。ここで、ビットレートは、ストリーミングコンテンツを単位時間だけ等速再生(1倍速にて再生)するために必要なデータのサイズを表す。また、これらのコンテンツデータに関する情報を記載したMPD(Media Presentation Description)と呼ばれるプレイリストファイルを作成する。MPDには、時分割された各ストリーミングコンテンツの再生開始時刻や再生時間長、サーバ装置91で用意されているビットレートや解像度などの情報や、それらのコンテンツデータがあるURLなどが記載されている。クライアント装置92は、動画コンテンツの配信を受ける前に、サーバ装置91からMPDを取得し、MPDに記載された各コンテンツデータのURLを基に、順次コンテンツデータを取得し、動画コンテンツの再生を行う。ネットワーク環境に応じて動的にストリーミングコンテンツのビットレートの切り替えを行うことで、バッファリング状態によるストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
ISO/IEC 23009−1 "Information technology ― Dynamic adaptive streaming over HTTP (DASH) ― Part 1: Media presentation description and segment formats," Second edition,2014−05−15 吉田,他,"TCPスループットの確率的拡散予測に基づく映像配信制御" , インターネットコンファレンス2011(IC2011), 2011年10月27日−10月28日 JUAN J. RAMOS−MUNOZ, JONATHAN PRADOS−GARZON, PABLO AMEIGEIRAS, JORGE NAVARRO−ORTIZ, AND JUAN M. LOPEZ−SOLER, UNIVERSITY OF GRANADA、"CHARACTERISTICS OF MOBILE YOUTUBE(登録商標) TRAFFIC," IEEE Wireless Communications, February 2014 )
しかしながら、スマートフォンをはじめとするモバイル端末(無線端末)にてストリーミングコンテンツの再生を行う場合、無線回線品質の急激な劣化によりストリーミングコンテンツの再生が停止してしまう課題があった。
例えば、図8に示すように、無線端末が、高層ビルなど、基地局からの信号が届かない不感地エリア(カバレッジホール)を通過する場合を想定する。図9に示すように、無線端末の無線回線品質は、当該不感地エリアとその周辺エリアにおいて、著しく劣化する。このとき、無線端末の受信ビットレート(基地局と、当該基地局と接続中の無線端末との間の無線回線の伝送レート)は、コンテンツの再生ビットレートを下回る。その結果、無線端末においてストリーミングコンテンツの残余再生時間は低下し、やがて枯渇してバッファリング状態となってしまう。バッファリング状態を回避するため、無線回線品質が劣化した場合は、通常、コンテンツの再生ビットレートを、無線端末の受信ビットレートを上回らない最小の値に減少させる。しかし、当該受信ビットレートが当該コンテンツの最小再生ビットレート以下となる場合は、当該受信ビットレートに対する適切な再生ビットレートを設定できないため、当該バッファリング状態を回避できない。そのため、無線端末では映像や音声などのストリーミングコンテンツの再生途絶が発生し、当該無線端末においてユーザの体感品質(QoE;Quality of Experience)が劣化する。
尚、当該課題は、基地局からの信号が届かない不感地エリアだけでなく、例えば、セル境界など、無線回線品質が劣化するエリアでも発生する。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避するための無線端末装置並びにその制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる無線端末装置は、
サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、
前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う要求手段と
を備える。
本発明の第2の態様にかかる無線端末装置の制御方法は、
サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末の制御方法であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う。
本発明の第3の態様にかかる無線端末装置の制御方法のプログラムは、
サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う。
本発明により、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避するための無線端末装置並びにその制御方法及びプログラムを提供することができる。
第1の実施形態における配信システムの構成を表す図である。 第1の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第1の実施形態における無線回線品質の予測方法を表す図である。 第1の実施形態における配信データ追加要求の判定手順を表す図である。 第2の実施形態における配信システムの機能を表す図である。 第2の実施形態における配信データ追加要求の実行手段を表す図である。 背景技術を表す図である。 背景技術の課題を表す図である。 背景技術の課題を表す図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
[第1実施形態]
[構成の説明]
図1に、本発明の第1の実施形態に係る配信システム1の構成を示す。配信システム1は、無線通信システム2を含む。ここで、本発明の各実施形態の説明では、無線通信システム2としてLTEの通信システムを想定する。但し、無線通信システム2として、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)やGSM(登録商標)(Grobal System for Mobile communications)などのLTE以外の他の通信システムを想定してもよい。
配信システム1は、サーバ装置10と、基地局20と、無線端末30と、を備える。このうち、基地局20と、無線端末30は、無線通信システム2に含まれる。サーバ装置10と基地局20は、通信回線(例えば、インターネット)NWを介して、通信するよう構成されている。また、基地局20と無線端末30は、無線インターフェースN1を介して、通信するよう構成されている。説明の便宜上、図1においては、配信システム1は、1つの基地局と1つの無線端末しか備えていないが、基地局の数は幾つでもよい。同様に、無線端末の数も幾つでもよい。
サーバ装置10は、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD;Hard Disk Drive))を備える。サーバ装置10は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されてもよい。
基地局20は、図示しない情報処理装置を備える。情報処理装置は、図示しない中央処理装置(CPU)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD))を備える。基地局20は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されてもよい。
無線端末30は、携帯電話端末、パーソナル・コンピュータ、PHS(Personal Handyphone System)端末、PDA(Personal Data Assistance、Personal Digital Assistant)、スマートフォン、タブレット端末、カーナビゲーション端末、又は、ゲーム端末等の何れかである。無線端末30は、CPU、記憶装置(メモリ)、入力装置(キーボタン及びマイクロフォン)、及び、出力装置(ディスプレイ及びスピーカ)を備える。無線端末30は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、無線端末30が備える機能を実現するように構成されてもよい。
図2は、上記のように構成された配信システム1の機能を表すブロック図である。
サーバ装置10の機能は、サーバ動作部101と、コンテンツデータ蓄積部102である。
サーバ動作部101は、OSI(Open Systems Interconnection)基本参照モデルにおけるレイヤ1(物理層)からレイヤ7(アプリケーション層)のプロトコルを備え、通信回線NWを介し、無線端末30との間で信号を送受信する機能を有する。尚、当該信号は、後述する基地局20で中継される。本実施形態では、アプリケーション層のプロトコルは、HTTP1.1である。更に、サーバ動作部101は、コンテンツデータ蓄積部102に記憶されているコンテンツデータを、無線端末30へ配信する機能を有する。コンテンツデータとは、音声データや動画データなどを指す。
コンテンツデータ蓄積部102は、ストリーミングコンテンツを所定時間で時分割し、更に、時分割したそれぞれに対して符号化した各コンテンツデータを記憶(蓄積)する機能を有する。尚、符号化は、単一ビットレートで行っても構わない。更に、コンテンツデータ蓄積部102は、記憶しているストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを作成する機能を有する。プレイリストファイルとは、例えば、上述したMPDに相当するものである。本実施形態では、コンテンツデータ蓄積部102は、無線端末30からストリーミングコンテンツの配信開始要求を受信した場合、上述したストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを無線端末30へ送信する。更に、コンテンツデータ蓄積部102は、記憶しているコンテンツデータを無線端末30へ配信する機能を有する。本実施形態では、コンテンツデータ蓄積部102は、無線端末30が送信したコンテンツデータの配信要求から特定されるコンテンツデータを、無線端末30へ配信する。
基地局20の機能は、基地局動作部201である。
基地局動作部201は、基地局20と、基地局20と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30との間で無線信号を送受信する機能や、当該無線端末30とサーバ装置10の間の信号を中継する機能や、当該無線端末30が基地局20との通信路品質を測定するために用いるリファレンス信号を生成する機能など、一般的な無線通信システムにおける基地局が備える機能を有する。尚、基地局動作部201が備える機能は当業者の周知事項であるため、基地局動作部201が備える各機能の説明は省略する。
無線端末30の機能は、無線端末動作部301と、コンテンツデータ処理部302と、無線回線品質予測部303と、配信データ追加要求判定部304である。
無線端末動作部301は、サーバ動作部101と同様、OSI基本参照モデルにおけるレイヤ7(アプリケーション層)のプロトコルを備え、通信回線NWを介し、サーバ動作部101との間で信号を送受信する機能を有する。無線端末動作部301は、受信部を含む。つまり、無線端末動作部301は、サーバ装置10から配信されたコンテンツデータを、基地局20を経由して無線回線を介して受信する。
コンテンツデータ処理部302は、サーバ装置10に対し、ストリーミングコンテンツの配信開始要求を送信する機能を有する。更に、コンテンツデータ処理部302は、サーバ装置10から送信されたストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを管理する機能を有する。更に、コンテンツデータ処理部302は、サーバ装置10から配信されたストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを参照し、サーバ装置10に対し、コンテンツデータの配信要求を送信する機能を有する。更に、コンテンツデータ処理部302は、サーバ装置10から配信されたコンテンツデータを記憶する機能と、当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルと記憶したコンテンツデータを用いてストリーミングコンテンツを再生する機能を有する。尚、コンテンツデータ処理部302は、サーバ装置10に要求したコンテンツデータに対し、ビットレートが異なる符号化されたコンテンツデータが配信された場合でも、当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルを用いて再生できる機能を有してもよい。更に、コンテンツデータ処理部302は、記憶されているコンテンツデータのうちの未だ再生していない部分(未再生データ)について再生に要する時間である残余再生時間の現在値を計算する機能を有する。尚、残余再生時間とは、無線端末30に蓄積され、かつ、再生されていないコンテンツデータの再生に要する時間ともいえる。また、残余再生時間の現在値の算出手法は、公知のものを用いることができる。当該残余再生時間の現在値は、配信データ追加要求判定部304で用いられる。
無線回線品質予測部303は、予測部の一例である。無線回線品質予測部303は、無線端末30と、無線端末30と接続中の(通信リンクが確立されている)基地局20との間における無線回線の品質情報(以下、「無線回線品質」という。)の変化傾向を無線回線品質の現在及び過去の値から予測し、当該予測した変化傾向に基づいて当該無線回線品質の将来値(将来の無線回線品質)を予測する機能を有する。ここで、変化傾向とは、ある情報の変化量、変化具合、変化の推移、又は、当該推移における変動量(変動幅や変化の速度)を示す指標である。変化傾向の例としては、少なくとも2つ以上の情報から得られる傾き、微分値、差分値、又は、近似関数(近似直線等)などがある。従って、無線回線品質の変化傾向であれば、例えば、複数の所定時刻にそれぞれ対応する複数の無線回線品質における、当該複数の所定時刻あたりの無線回線品質の変化量であってもよい。本実施形態では、無線回線品質はSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)である。尚、当該SINRは、当該無線端末30が接続している基地局20へ周期的に報告するCSI(Channel State Information)に含まれるCQI(Channel Quarity Indicator)の測定に用いるSINRを用いてもよく、新たに測定してもよい。本実施形態では、予測した将来の無線回線品質を関数として、配信データ追加要求判定部304で用いられる。
なお、無線回線品質予測部303は、無線回線品質の代わりに無線回線の伝送レートの現在及び過去の値に基づいて当該伝送レートの変化傾向を予測し、当該変化傾向を用いて予測した将来の無線回線の伝送レート(将来値)を、上述した無線回線品質の将来値の代わりに用いてもよい。
配信データ追加要求判定部304は、残余再生時間算出部と追加要求部の一例である。配信データ追加要求判定部304は、コンテンツデータ処理部302が計算した残余再生時間に関する情報(残余再生時間の現在値)と、無線回線品質予測部303が予測した将来の無線回線品質に関する情報(無線回線品質の将来値)を用いて、残余再生時間の将来値を算出し、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するか否かを判定する機能を有する。本実施形態では、配信データ追加要求判定部304は、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求すると判定した場合、コンテンツデータ処理部302に対し、当該要求を実行するよう指示する。
尚、本実施形態では、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304より当該指示を受けた場合、サーバ装置10に対し、HTTPのセッション数(OSI基本参照モデルにおけるレイヤ4(トランスポート層)のプロトコルであるTCP(Transmission Control Protocol)のコネクション数に対応)を追加し、HTTPセッション毎にコンテンツデータを要求する。本実施形態では、HTTPのセッション数の初期値は1であり、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から当該指示を受ける度に、HTTPのセッション数を1つずつ追加する。尚、当該セッション数の初期値は1以上でもよく、また、当該指示を受けた場合、当該セッション数を2つ以上追加してもよい。
[動作の説明]
次に、上述した無線端末30が、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するか否かを判定する動作手順について説明する。
無線端末30の無線回線品質予測部303は、図3に示すように、現在時刻までに測定したSINRから最小二乗法を用いて算出したSINRと時間に関する近似直線(一次方程式)を用い、将来のSINRを予測する。すなわち、無線回線品質予測部303は、当該近似直線を算出することにより無線回線品質の将来の変化傾向を予測する。数式(1)は、最小二乗法を用いて求められるSINRと時間に関する一次方程式である。数式(1)において、TはSINRを予測したい時刻であり、Tcurrentは現在時刻である。また、aとbは変数であり、それぞれ数式(2)と数式(3)を用いて計算される。数式(2)、及び数式(3)において、Nは現在時刻から所定時間前の間で測定したSINRのサンプル総数であり、iは測定したSINRのそれぞれを識別するための識別番号であり、Tは識別番号iのSINRを測定した時刻である。
・・・数式(1)
・・・数式(2)
・・・数式(3)
無線回線品質予測部303は、当該一次方程式を、予測した無線回線品質の変化傾向に関する情報として、配信データ追加要求判定部304に通知する。本実施形態では、無線回線品質予測部303は、1[秒](以下、物理量の単位を[]により囲んで表記する)周期で、当該一次方程式を算出して配信データ追加要求判定部304に通知するが、当該処理は1[秒]よりも短い周期で実行してもよく、また、1[秒]よりも長い周期で実行してもよい。また、本実施形態では、当該一次方程式の算出において、過去10[秒]の間に5[ミリ秒]周期で測定したSINRを用いる。但し、10[秒]より長い期間で測定したSINRを用いてもよく、また、10[秒]より短い期間で測定したSINRを用いてもよい。また、SINRの測定は、5[ミリ秒]より長い周期で実行してもよく、また、5[ミリ秒]より短い周期で実行してもよい。
図4は、無線端末30の配信データ追加要求判定部304が、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するか否かを判定する動作手順を表すものである。無線端末30は、所定周期毎に図4に記載の動作を実行する。本実施形態では、無線端末30は、1[秒]毎に図4の動作を実行する。尚、図4の動作は、1[秒]よりも短い周期で実行してもよく、また、1[秒]よりも長い周期で実行してもよい。或いは、無線回線品質予測部303から、無線回線品質の変化傾向に関する情報が通知された直後に実行してもよい。
尚、配信データ追加要求判定部304は、図4に記載の動作を実行する直前に、コンテンツデータ処理部302から、当該コンテンツデータ処理部302が計算した残余再生時間に関する情報(残余再生時間の現在値)を取得する。
先ず、配信データ追加要求判定部304は、数式(4)を用いて、将来の時刻Testにおける残余再生時間(残余再生時間の将来値)RT(t=Test)を計算する(ステップS101)。本実施形態において、将来の時刻Testは現在時刻Tcurrentの10[秒]後とする。但し、将来の時刻Testは、10[秒]後よりも遅い時間としてもよく、また、10[秒]後よりも早い時間としてもよい。数式(4)において、RT(t=Tcurrent)はコンテンツデータ処理部302が計算した現在時刻Tcurrentにおける残余再生時間である。また、数式(4)において、右辺第2項は、現在時刻Tcurrentから将来の時刻Testまでに配信されるコンテンツデータで再生可能な時間であり、右辺第3項は、現在時刻Tcurrentから将来の時刻Testまでに再生される時間である。従って、右辺の積分の項をまとめると、現在時刻Tcurrentから将来の時刻Testまでに蓄積される残余再生時間となる。数式(4)において、TBS(・)は、SINRとRB(Resource Block)数から決定される、単位時間あたりに送信可能なデータ量であるTBS(Transport Block Size)を導出する関数である。また、NallocRBは、当該無線端末30に割り当てられたRB数である。尚、NallocRBは、直近の値を用いてもよく、或いは過去の平均値を用いてもよい。尚、本実施形態では、TBSを導出する関数は、数式(5)に示す、シャノンの通信容量の式を用いる。但し、TBSを導出する関数は、予め、RB数とSINRから計算されるCQIとから決定されるTBSに関する情報テーブルを備え、当該入力情報(RB数とCQI)からTBSが出力されるようにしてもよい。数式(5)において、Bは、システム帯域幅であり、NRBは、システム帯域幅Bから決定される、無線端末30に割り当て可能なRB数である。本実施形態において、Bは10[MHz]とし、NRBは50とする。また、Rは、時刻tのコンテンツデータのビットレートである。本実施形態では、時刻tのコンテンツデータのビットレートRは、コンテンツデータ処理部302が管理するストリーミングコンテンツのプレイリストファイルに記載されるビットレートの中で、TBS(・)から計算される時刻tのTBSを超えない最大の値とする。尚、時刻tのTBSが、当該ストリーミングコンテンツのプレイリストファイルに記載されるビットレートの最低値未満となる場合、当該最低値を時刻tのコンテンツデータのビットレートRとする。また、pはコンテンツデータ処理部20において再生されるストリーミングコンテンツの再生速度であり、本実施形態では、等倍速である1とする。但し、pは、1よりも小さい値としてもよく、また、1よりも大きい値としてもよい。
・・・数式(4)
・・・数式(5)
次に、配信データ追加要求判定部304は、数式(6)を用いて、将来の残余再生時間RT(t=Test)が所定値RTthresh未満となるか否かを判定する(ステップS102)。本実施形態では、所定値RTthreshは2[秒]とする。但し、所定値RTthreshは、2[秒]より短い時間としてもよく、また、2[秒]より長い時間としてもよい。或いは、所定値RTthreshは、予め、無線端末30が、ログ情報として、基地局20間でのハンドオーバ処理に要する時間(基地局20間でハンドオーバが実施されるときの無通信時間)を測定しておき、当該無通信時間を統計して計算した代表的な値を所定値RTthreshとしてもよい。尚、当該ログ情報は、ハンドオーバ処理に失敗し、基地局20との接続が途絶えてから、当該基地局20又は他の基地局20に再接続するまでの時間である瞬断時間としてもよい。或いは、当該ログ情報は、基地局20からの無線信号が届かないカバレッジホールなどのエリアに滞在している時間としてもよい。尚、カバレッジホールなどのエリアに滞在している時間は、無線端末30の現在位置と移動速度から計算してもよい。この場合、無線端末30は、前記無線端末30の移動速度と、前記無線端末30の現在位置を含む現在滞在している通信エリアにおける地図情報を取得し、当該地図情報に含まれる基地局20からの信号が届かないエリアを当該移動速度で通過するのに要する時間を計算する。尚、当該無線端末30の移動速度は、GPS(Global Positioning System)やジャイロスコープなどを用いて取得する。また、当該地図情報は、各基地局20が備え、当該基地局20と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末30に通知する。
・・・数式(6)
数式(6)を満たす場合(ステップS102,YES)、配信データ追加要求判定部304は、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求すべきと判定する。そして、配信データ追加要求判定部304は、コンテンツデータ処理部302に対し、既に、当該要求するよう指示していたか否かを判定する(ステップS103)。
コンテンツデータ処理部302に対し、既に指示済みである場合(ステップS103,YES)、配信データ追加要求判定部304は、図4の処理を終了する。
一方、コンテンツデータ処理部302に対し、未だ指示していない場合(ステップS103,NO)、配信データ追加要求判定部304は、コンテンツデータ処理部302に対し、当該要求を実行するよう指示する(ステップS104)。ステップS104を実行することで、コンテンツデータ処理部302は、サーバ装置10に対し、HTTPのセッション数を追加し、HTTPセッション毎にコンテンツデータを要求するため、当該無線端末30に対し配信されるコンテンツデータ量が増加できる。
また、ステップS102で数式(6)を満たさない場合(ステップS102,NO)、配信データ追加要求判定部304は、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求は不要と判定する。そして、配信データ追加要求判定部304は、ステップS103と同様、コンテンツデータ処理部302に対し、既に、当該要求を実行するよう指示していたか否かを判定する(ステップS105)。
コンテンツデータ処理部302に対し、既に指示済みである場合(ステップS105,YES)、配信データ追加要求判定部304は、コンテンツデータ処理部302に対し、当該要求を取り消すよう指示する(ステップS106)。尚、当該指示を受けたコンテンツデータ処理部302は、ステップS104の指示により追加したHTTPセッションでのコンテンツデータの要求を終了し、当該HTTPセッションを切断する。
一方、コンテンツデータ処理部302に対し、未だ指示していない場合(ステップS105,NO)、配信データ追加要求判定部304は、図4の処理を終了する。
以上、説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、当該無線端末30に対し残余再生時間を蓄積できるようにコンテンツデータを追加要求するため、無線回線品質が劣化した場合でも、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、本実施形態では、無線端末30の無線回線品質予測部303は、無線回線品質としてのSINRを用いたが、CQIを用いてもよい。この場合、無線端末30の配信データ追加要求判定部304は、予測したCQIをSINRに換算し、換算したSINRと時間に関する近似直線を将来の変化傾向として導出してもよい。このとき、CQIからSINRへの換算は、例えば、CQI毎に設定される、目標誤り率(BLER;Block Error Ratio)を達成可能な最小のSINRである目標SINRを用いてもよい。また、この場合、予測したSINRで目標SINRを満たす最大のCQIを計算し、数式(5)を用いてTBSを導出してもよい。または、配信データ追加要求判定部304は、CQIとSINRの情報テーブルを用いて、予測したCQIからTBSを直接導出してもよい。
また、無線回線品質予測部303は、将来の無線回線品質としてRSRQ(Reference Signal Received Quality)を予測してもよい。この場合、無線端末30の配信データ追加要求判定部304は、予測したRSRQから導出したSINRを用いてTBSを導出する。数式(7)は、RSRQからSINRを導出するための数式である。NRB SCはRBあたりのSubcarrier数である。
・・・数式(7)
また、無線回線品質予測部303は、将来の無線回線品質としてRSRP(Reference Signal Received Power)を予測してもよい。この場合、無線端末30の配信データ追加要求判定部304は、数式(8)を用い、RSRPからSINRを導出する。数式(8)において、Nncellは、基地局20が形成する通信エリアであるセルに隣接するセルの数であり、yは、当該隣接セルのそれぞれを識別するための識別番号である。また、Noiseは、熱雑音である。尚、都市部など、基地局20が密に設置される環境では、RSRPと比較して熱雑音は無視できるほど小さくなるため、数式(8)において、Noiseの項を削除することもできる。
・・・数式(8)
また、無線回線品質予測部303は、将来の無線回線品質として、当該無線端末に割り当てられるRB数NallocRBを予測してもよい。また、このとき、上述で説明したSINRやRSRPやRSRQを同時に予測してもよい。この場合、無線端末30の配信データ追加要求判定部304は、予測したRB数を用いてTBSを導出する。
また、無線回線品質予測部303は、将来の無線回線品質としてスループット(通信速度)を予測してもよい。スループットとしては、基地局20と無線端末30との間の無線インターフェースで測定可能なPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層のスループットでも、RLC(Radio Link Control)層のスループットでも、MAC(Medium Access Control)層のスループットでもよい。或いは、OTA(Over−The−Air)スループットでもよい。これらのスループットは、例えば、所定時間内に、無線端末30で受信完了した当該層におけるPDU(Protocol Data Unit)の総ビット数として測定される。この場合、無線端末30の配信データ追加要求判定部304は、予測したスループットから、単位時間あたりに送信可能なデータ量であるTBSを換算する。
また、無線回線品質予測部303は、将来の無線回線品質としてTCPのスループットを予測してもよい。TCPのスループットは、サーバ10と無線端末30との間で測定可能なスループットである。一般的に、通信回線NWは、無線インターフェースと比較して、通信速度が速いため、TCPのスループットは、無線インターフェースにおける通信速度が支配的となる。そのため、TCPのスループットを用いて無線回線品質の劣化を判定することができる。TCPスループットは、例えば、所定時間内に、受信完了したTCPパケットの総ビットを当該所定時間で割った値として測定される。この場合も、無線端末30の配信データ追加要求判定部304は、予測したスループットから、単位時間あたりに送信可能なデータ量であるTBSを換算する。
また、本実施形態では、無線端末30の無線回線品質予測部303は、現在時刻までに測定したSINRから最小二乗法を用いて算出したSINRと時間に関する近似直線(一次方程式)を用い、将来のSINRを予測していたが、最尤推定法など、他の推定法を用いてもよい。或いは、非特許文献2に記載される、Wiener過程モデルに基づく確率的拡散の計算式である数式(9)を用い、将来のSINRの拡散的広がり(確率的拡散)を将来の変化傾向として予測してもよい。数式(9)において、SINR は、将来の時刻Tにおいて期待されるSINRの最良値であり、SINR は、将来の時刻Tにおいて期待されるSINRの最悪値である。数式(9)から計算される、SINR とSINR の差分値が、時刻TにおけるSINRの確率的拡散である。また、数式(9)において、μは、ドリフト係数であり、本実施形態では、現在時刻までに測定したSINRから最小二乗法を用い、SINRと時間に関する近似直線の傾きとする。また、σは、現在時刻までに測定したSINRの分散である。また、αは、確率的拡散の予測範囲を定める定数であり、本実施形態では2とするが、2よりも小さい値でもよく、また、2よりも大きい値でもよい。
尚、SINRの確率的拡散であるSINR とSINR の差分値は、数式(9)より、2α・σ・「Tの平方根」と、SINRの分散σに所定値を乗算した値として計算されるため、時刻TにおけるSINRの変動量でもある。尚、将来のSINRの確率的拡散を予測する場合、配信データ追加要求判定部304は、ステップS102にて、SINR とSINR の何れかを用いて将来の時刻Testにおける残余再生時間RT(t=Test)を計算する。但し、SINR とSINR の中央値を用いてもよく、或いは、SINR とSINR の何れか一方にSINR とSINR の差分値に基づくオフセットを加えた値を用いてもよい。
・・・数式(9)
また、本実施形態では、ステップS103において、コンテンツデータ処理部302に対し、既に当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するよう指示済みである場合(ステップS103,YES)、配信データ追加要求判定部304は、コンテンツデータ処理部302に対し、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータの更なる追加要求を実行するよう指示してもよい。或いは、ステップS103の処理を省略してもよく、このとき、コンテンツデータ処理部302では、ステップS104の指示を受ける度に、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータの追加要求を実行させるようにしてもよい。これらの場合、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から指示を受ける度に、サーバ装置10に対し、HTTPのセッション数を追加し、HTTPセッション毎にコンテンツデータを要求する。
また、ステップS106において、配信データ追加要求判定部304は、コンテンツデータ処理部302に対し、ステップS104の指示により追加したHTTPセッションを段階的に切断するよう指示してもよく、或いは、当該HTTPセッションを一気に切断するよう指示してもよい。或いは、ステップS105の処理を省略してもよく、このとき、コンテンツデータ処理部302では、ステップS106の通知を受信する度に、HTTPセッション数が初期値となるまで所定値ずつ切断してもよい。
また、本実施形態では、無線端末30のコンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から当該指示を受ける度に、HTTPのセッション数を1つずつ追加していたが、2つ以上追加してもよい。
また、本発明では、アプリケーション層のプロトコルとしてHTTP1.1を用いたが、HTTP2.0を用いることもできる。この場合、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するよう指示を受けた場合、TCPのコネクションの内部に複数チャネルを作成し、当該複数チャネルを用い、1つのTCPコネクションで同時に複数のコンテンツデータを要求する。
また、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するよう指示を受けた場合、TCPの受信ウィンドウサイズ(RWIN:Receive Window)を拡大してもよい。RWINは、無線端末30が一度に受信可能なデータ量(サーバ装置10で送信可能なデータ量)を表す。RWINを拡大することで、サーバ装置10から配信されるデータ量を増加できる。
また、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するよう指示を受けた場合、サーバ装置10に対し、現在のビットレートよりも低いビットレートのコンテンツデータを要求してもよい。コンテンツデータのビットレートを下げることで、単位時間当たりの再生に必要なコンテンツデータ量を低下できるため、残余再生時間を増加できる。そのため、コンテンツデータ処理部302は、少なくともコンテンツデータの配信に関する追加要求を行うものであればよい。
また、無線端末において、非特許文献3に記載されるように、残余再生時間が当該残余再生時間の上限閾値を超えたら、コンテンツデータのダウンロードを中断し、当該残余再生時間が当該残余再生時間の下限閾値未満となったら、当該コンテンツデータのダウンロードを再開する。これに応じて、残余再生時間を所定範囲内に収める制御が実行されている場合、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するよう指示を受けた場合、当該残余再生時間の上限閾値と下限閾値を、デフォルト値よりも高い値に変更してもよい。これにより、無線回線品質が劣化する前に残余再生時間を増加できるため、ストリーミングコンテンツの再生停止を回避できる。
また、コンテンツデータ処理部302は、配信データ追加要求判定部304から、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するよう指示を受けた場合、以上で説明した手段の中から1つを選択してもよく、或いは、複数選択して実行してもよい。
また、本実施形態の配信データ追加要求判定部304は、残余再生時間の現在値と、無線回線品質の将来値を用いて、残余再生時間の将来値を算出し、当該無線端末30へ配信されるコンテンツデータを追加要求するか否かを判定したが、これに限られない。例えば、残余再生時間の現在値のみに基づいてコンテンツデータの追加要求を要否を判定してもよい。つまり残余再生時間の現在値と所定値(所定の閾値)を比較して当該判定をしてもよい。同様に、無線端末30内に記憶されているコンテンツデータのうち未だ再生していないデータ量である残余再生データ量の現在値又は将来値に基づいてコンテンツデータの追加要求の要否を判定してもよい。これら、残余再生時間の現在値及び将来値並びに残余再生データ量の現在値及び将来値は、無線端末30において実行するコンテンツデータの処理の見込みを示す指標であるともいえる。すなわち、本実施形態の配信データ追加要求判定部304は、無線端末30において実行するコンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標に基づいてコンテンツデータの追加要求の要否を判定してもよい。
以上の変更は、以降の実施形態も同様に行うことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、本発明の第1の実施形態に対し、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、追加要求するコンテンツデータ量である要求データ量を計算する点が追加される。
[構成の説明]
本発明の第2の実施形態に係る配信システムは、本発明の第1の実施形態における配信システム1と同じである。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る配信システムの機能を表すブロック図である。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、無線端末30の代わりに無線端末31を備える。以下では、第1の実施形態と比較して、第2の実施形態で変更された構成について説明する。
無線端末31は、本発明の第1の実施形態に係る無線端末30と比較して、コンテンツデータ処理部302の代わりに、コンテンツデータ処理部312の機能を備える。以下、コンテンツデータ処理部312の機能について説明する。
コンテンツデータ処理部312は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツデータ処理部302の機能に加え、残余再生時間の将来値を所定値以上にするために必要なデータ量である要求データ量を計算する機能を有する。尚、当該所定値は、無線端末31の配信データ追加要求判定部304が、ステップS102で用いるRTthreshである。
本実施形態では、RTthreshは、本発明の第1の実施形態と同様、2[秒]とする。但し、RTthreshは、2[秒]より短い時間としてもよく、また、2[秒]より長い時間としてもよい。或いは、RTthreshは、基地局20間でのハンドオーバ処理に要する時間(基地局20間でハンドオーバが実施されるときの無通信時間)としてもよい。或いは、RTthreshは、ハンドオーバ処理に失敗し、基地局20のとの接続が途絶えてから、当該基地局20又は他の基地局20に再接続するまでの時間である瞬断時間としてもよい。或いは、RTthreshは、基地局20からの無線信号が届かないカバレッジホールなどのエリアに滞在している時間としてもよい。尚、これらの時間を用いる場合、無線端末31が、これらの値を測定し、ログ情報として管理する。そして、コンテンツデータ処理部312は、当該ログ情報を統計処理して計算した所要時間の再生に必要なデータ量を前記要求データ量として算出する。また、ログ情報を用いる代わりに、無線端末31の現在の位置と移動速度から、当該時間を計算してもよい。
尚、カバレッジホールなどのエリアに滞在している時間は、無線端末31の現在位置と移動速度から計算してもよい。この場合、無線端末31は、前記無線端末31の移動速度と、前記無線端末31の現在位置を含む現在滞在している通信エリアにおける地図情報を取得し、当該地図情報に含まれる基地局20からの信号が届かないエリアを当該移動速度で通過するのに要する時間を計算する。尚、当該無線端末31の移動速度は、GPSやジャイロスコープなどを用いて取得する。また、当該地図情報は、各基地局20が備え、当該基地局20と接続中の(通信リンクが確立されている)無線端末31に通知する。そして、コンテンツデータ処理部312は、地図情報に含まれる基地局20からの信号が届かないエリアを前記移動速度で通過するのに要する時間の再生に必要なデータ量を前記要求データ量として算出する。
更に、本実施形態では、コンテンツデータ処理部312は、配信データ追加要求判定部304より、当該指示を受けた場合、サーバ装置10に対し、当該要求データ量を達成できるHTTPのセッション数を追加し、HTTPセッション毎にコンテンツデータを要求する。本実施形態では、HTTPのセッション数の初期値は1とするが、2以上としてもよい。
[動作の説明]
次に、上述した無線端末31が、当該無線端末31へ配信されるコンテンツデータを追加要求するか否かを判定する動作手順について説明する。
図6は、無線端末31のコンテンツデータ処理部312が、残余再生時間の将来値を所定値以上にするために必要なデータ量である要求データ量を計算し、当該要求データ量を達成可能なHTTPのセッション数を追加する動作手順を表すものである。無線端末31は、図4に記載されるステップS104の処理を実施した場合、その直後に図6に記載の動作を実行する。
先ず、コンテンツデータ処理部312は、数式(10)を用い、将来の時刻Testにおいて残余再生時間の将来値を所定値RTthreshにするために必要なデータ量である要求データ量Dtargetを計算する(ステップS201)。要求データ量Dtargetは、現在時刻Tcurrentから将来時刻Testまでの時間において、再生されるデータ量と、残余再生時間を現在のRT(t=Tcurrent)から所定値RTthreshまで増加するために必要なデータ量との和である。例えば、現在時刻Tcurrentから将来時刻Testまでの時間(=Test−Tcurrent)が3[秒]で、残余再生時間を現在の1[秒](=RT(t=Tcurrent))から5[秒](=所定値RTthresh)に増加させる場合、要求データ量Dtargetは、3+(5−1)=7[秒]分のデータ量となる。数式(10)において、右辺第1項は、現在時刻Tcurrentから将来時刻Testまでの時間において再生されるデータ量を表す。再生可能な時間と、当該時間に必要なデータ量は比例関係となるため、当該時間において残余再生時間を現在のRT(t=Tcurrent)から所定値RTthreshまで増加するために必要なデータ量は、右辺第2項のように、単位時間あたりのデータ量に、残余再生時間の増分であるRTthresh−RT(t=Tcurrent)を乗算することで導出される。
・・・数式(10)
次に、コンテンツデータ処理部312は、数式(11)を用いて、要求データ量Dtargetを達成可能なHTTPのセッション数Nsession targetを計算する(ステップS202)。数式(11)では、無線端末31へ配信されるコンテンツデータ量は、HTTPのセッション数に比例すると仮定する。例えば、現在のHTTPセッション数が1の場合、無線端末31へ配信されるコンテンツデータ量が2[MB]であるならば、HTTPセッション数を2に追加した場合、無線端末31へ配信されるコンテンツデータ量は2×2=4[MB]となる。したがって、Nsession targetは、単位データ量あたりのHTTPセッション数に、要求データ量Dtargetを乗算することで導出される。数式(11)において、Nsession Tcurrentは、現在時刻TcurrentにおけるHTTPのセッション数であり、積分の項は、HTTPセッション数がNsession Tcurrentの場合に無線端末31へ配信されるコンテンツデータ量である。
・・・数式(11)
次いで、コンテンツデータ処理部312は、数式(12)を用いて、追加するHTTPのセッション数Nsession addを計算する。
・・・数式(12)
その後、コンテンツデータ処理部312は、図6の処理を終了する。
以上、説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、将来の無線回線品質が劣化すると予測される場合、当該無線端末31に対し、残余再生時間の将来値を所定値以上にするために必要なデータを蓄積できるようにコンテンツデータを追加要求できる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、コンテンツデータ処理部312は、本実施形態で説明した当該無線端末31へ配信されるコンテンツデータを追加要求する手段(HTTPのセッション数増加)の代わりに本発明の第1の実施形態にて説明した手段を実行する場合、当該手段で当該要求データ量を達成できるように実行する。このとき、当該手段を複数選択して当該要求データ量を達成してもよい。
<その他の発明の実施の形態>
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、無線端末が実行するコンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、取得した処理見込指標に応じて、サーバ装置に対してコンテンツデータの配信に関する追加要求を行うところに本発明における特徴の1つがあるともいえる。従って、前述した無線端末は、無線端末が実行するコンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得部と、当該処理見込指標に応じて、サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う要求部とを備えていればよい。なお、この場合の無線端末は、一般的な無線通信システムにおける無線端末として動作させる機能部を有していてもよいことはもちろんである。取得部及び要求部の動作は、取得部が取得する処理見込指標が残余再生時間の将来値である場合、第一の実施形態の配信データ追加要求判定部304(残余再生時間算出部と追加要求部の一例)に対応する。
また、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
無線端末の要求に応じてコンテンツデータを配信するサーバ装置と、
前記サーバ装置から受信した前記コンテンツデータを、無線回線を介して前記無線端末へ送信する基地局と、
を備える配信システムにおけるコンテンツデータ配信制御方法であって、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測ステップと、
前記無線回線品質の将来値と、前記無線端末に蓄積され、かつ、再生されていない前記コンテンツデータの再生に要する時間である残余再生時間の現在値とを用いて、当該残余再生時間の将来値を算出する残余再生時間算出ステップと、
前記残余再生時間の将来値が所定条件を満たす場合に、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う追加要求ステップと、
を含むコンテンツデータ配信制御方法。
(付記2)
前記追加要求ステップは、
前記残余再生時間の将来値が所定値未満の場合に、前記無線端末へ配信されるコンテンツデータの追加要求を行う、
ことを特徴とする付記1に記載のコンテンツデータ配信制御方法。
(付記3)
前記追加要求ステップは、
前記残余再生時間の将来値が所定値未満の場合に、前記無線端末へ配信されるコンテンツデータのビットレートを下げる要求を行う、
ことを特徴とする付記1に記載のコンテンツデータ配信制御方法。
(付記4)
前記残余再生時間の将来値を前記所定値以上とするために必要なデータ量である要求データ量を算出する要求データ量算出ステップをさらに備える、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載のコンテンツデータ配信制御方法。
(付記5)
前記基地局間でのハンドオーバ処理に要する時間、前記ハンドオーバ処理に失敗してから前記基地局に再接続するまでの時間、又は、前記基地局からの信号が届かないエリアに滞在している時間、の何れか1つをログ情報として取得するステップをさらに備え、
前記要求データ量算出ステップは、
前記ログ情報を統計処理して計算した所要時間の再生に必要なデータ量を前記要求データ量として算出する、
ことを特徴とする付記4に記載のコンテンツデータ配信制御方法。
(付記6)
前記無線端末の移動速度と、前記無線端末の現在位置を含む現在滞在している通信エリアにおける地図情報を取得するステップをさらに備え、
前記要求データ量算出ステップは、
前記地図情報に含まれる前記基地局からの信号が届かないエリアを前記移動速度で通過するのに要する時間の再生に必要なデータ量を前記要求データ量として算出する、
ことを特徴とする付記4に記載のコンテンツデータ配信制御方法。
(付記7)
前記無線回線品質は、
PDCP(Packet Data Convergence Protocol)のスループット、RLC(Radio Link Control)のスループット、MAC(Medium Access Control)のスループット、OTA(Over−The−Air)のスループット、TCP(Transmission Control Protocol)のスループット、前記無線端末に割り当てられる周波数ブロックの数、CQI(Channel Quarity Indicator)、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、の何れか1つを少なくとも含む、
ことを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載のコンテンツデータ配信制御方法。
(付記8)
無線端末と、
前記無線端末の要求に応じてコンテンツデータを配信するサーバ装置と、
前記サーバ装置から受信した前記コンテンツデータを、無線回線を介して前記無線端末へ送信する基地局と、
を備え、
前記無線端末は、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測手段と、
前記無線回線品質の将来値と、前記無線端末に蓄積され、かつ、再生されていない前記コンテンツデータの再生に要する時間である残余再生時間の現在値とを用いて、当該残余再生時間の将来値を算出する残余再生時間算出手段と、
前記残余再生時間の将来値が所定条件を満たす場合に、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う追加要求手段と、
を備える配信システム。
(付記9)
サーバ装置から配信されたコンテンツデータを、基地局を経由して無線回線を介して受信する受信部と、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測部と、
前記無線回線品質の将来値と、内部に蓄積され、かつ、再生されていない前記コンテンツデータの再生に要する時間である残余再生時間の現在値とを用いて、当該残余再生時間の将来値を算出する残余再生時間算出部と、
前記残余再生時間の将来値が所定条件を満たす場合に、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う追加要求部と、
を備える無線端末装置。
(付記10)
サーバ装置から配信されたコンテンツデータを、基地局を経由して無線回線を介して受信する無線端末装置に、
前記無線回線の品質情報である無線回線品質の将来値を予測する予測処理と、
前記無線回線品質の将来値と、内部に蓄積され、かつ、再生されていない前記コンテンツデータの再生に要する時間である残余再生時間の現在値とを用いて、当該残余再生時間の将来値を算出する残余再生時間算出処理と、
前記残余再生時間の将来値が所定条件を満たす場合に、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う追加要求処理と、
を実行させるコンテンツデータ配信制御プログラム。
(付記A1)
サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、
前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う要求手段と
を備える無線端末装置。
(付記A2)
前記処理見込指標は、前記無線端末に蓄積され、かつ、所定時刻における、再生されていない前記コンテンツデータの再生に要する時間である残余再生時間である付記A1に記載の無線端末装置。
(付記A3)
前記無線回線の品質情報である無線回線品質又は前記無線回線の伝送レートの変化傾向に基づく将来値を予測する予測手段をさらに有し、
前記要求手段は、前記所定時刻における前記残余再生時間と、前記無線回線品質又は前記無線回線の伝送レートの変化傾向に基づく将来値とを用いて算出した残余再生時間の将来値に応じて前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う付記A2に記載の無線端末装置。
(付記A4)
前記要求手段は、前記残余再生時間の将来値が所定値以下の場合に、前記無線端末へ配信されるコンテンツデータの追加要求を行う付記A3に記載の無線端末装置。
(付記A5)
前記残余再生時間の将来値が所定値以下の場合に、前記無線端末へ配信されるコンテンツデータのビットレートを下げる要求を行う付記A3に記載の無線端末装置。
(付記A6)
前記残余再生時間の将来値を前記所定値以上とするために必要なデータ量である要求データ量を算出する算出手段をさらに備える付記A3に記載の無線端末装置。
(付記A7)
前記取得手段は、前記基地局との間でのハンドオーバ処理に要する時間、前記ハンドオーバ処理に失敗してから前記基地局に再接続するまでの時間、又は、前記基地局からの信号が届かないエリアに滞在している時間、の何れか1つをログ情報として取得し、
前記算出手段は、前記ログ情報を統計処理して計算した所要時間の間に前記コンテンツを再生するのに必要なデータ量を前記要求データ量として算出する
付記A6に記載の無線端末装置。
(付記A8)
前記取得手段は、前記無線端末の移動速度と、前記無線端末の現在位置を含む現在滞在している通信エリアにおける地図情報を取得し、
前記算出手段は、前記地図情報に含まれる前記基地局からの信号が届かないエリアを前記移動速度で通過するのに要する時間の間に前記コンテンツを再生するのに必要なデータ量を前記要求データ量として算出する
付記A6に記載の無線端末装置。
(付記A9)
サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末の制御方法であって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う
無線端末装置の制御方法。
(付記A10)
サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記無線端末が実行する前記コンテンツの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う
無線端末装置の制御方法のプログラム。
1 配信システム
2 無線通信システム
10 サーバ装置
20 基地局
30,31 無線端末
101 サーバ動作部
102 コンテンツデータ蓄積部
201 基地局動作部
301 無線端末動作部
302,312 コンテンツデータ処理部
303 無線回線品質予測部
304 配信データ追加要求判定部
NW 通信回線
N1 無線インターフェース

Claims (10)

  1. サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末であって、
    前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得する取得手段と、
    前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う要求手段と
    を備える無線端末装置。
  2. 前記処理見込指標は、前記無線端末に蓄積され、かつ、所定時刻における、再生されていない前記コンテンツデータの再生に要する時間である残余再生時間である請求項1に記載の無線端末装置。
  3. 前記無線回線の品質情報である無線回線品質又は前記無線回線の伝送レートの変化傾向に基づく将来値を予測する予測手段をさらに有し、
    前記要求手段は、前記所定時刻における前記残余再生時間と、前記無線回線品質又は前記無線回線の伝送レートの変化傾向に基づく将来値とを用いて算出した残余再生時間の将来値に応じて前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う請求項2に記載の無線端末装置。
  4. 前記要求手段は、前記残余再生時間の将来値が所定値以下の場合に、前記無線端末へ配信されるコンテンツデータの追加要求を行う請求項3に記載の無線端末装置。
  5. 前記残余再生時間の将来値が所定値以下の場合に、前記無線端末へ配信されるコンテンツデータのビットレートを下げる要求を行う請求項3に記載の無線端末装置。
  6. 前記残余再生時間の将来値を所定値以上とするために必要なデータ量である要求データ量を算出する算出手段をさらに備える請求項3に記載の無線端末装置。
  7. 前記取得手段は、前記基地局との間でのハンドオーバ処理に要する時間、前記ハンドオーバ処理に失敗してから前記基地局に再接続するまでの時間、又は、前記基地局からの信号が届かないエリアに滞在している時間、の何れか1つをログ情報として取得し、
    前記算出手段は、前記ログ情報を統計処理して計算した所要時間の間に前記コンテンツデータを再生するのに必要なデータ量を前記要求データ量として算出する
    請求項6に記載の無線端末装置。
  8. 前記取得手段は、前記無線端末の移動速度と、前記無線端末の現在位置を含む現在滞在している通信エリアにおける地図情報を取得し、
    前記算出手段は、前記地図情報に含まれる前記基地局からの信号が届かないエリアを前記移動速度で通過するのに要する時間の間に前記コンテンツデータを再生するのに必要なデータ量を前記要求データ量として算出する
    請求項6に記載の無線端末装置。
  9. サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末の制御方法であって、
    前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
    前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う
    無線端末装置の制御方法。
  10. サーバ装置が配信したコンテンツデータを、無線回線を介して基地局から受信する無線端末の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記無線端末が実行する前記コンテンツデータの処理の見込みを示す指標である処理見込指標を取得し、
    前記処理見込指標に応じて、前記サーバ装置に対して前記コンテンツデータの配信に関する追加要求を行う
    無線端末装置の制御方法のプログラム。
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