JPWO2016027785A1 - 双性イオン化合物およびイオン伝導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、下記式(I)で示される双性イオン化合物、及びこの双性イオン化合物を含有するイオン伝導体(式中、R1〜R3は、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、Xは、炭素数2〜5のアルキレン基を表す。)である。本発明によれば、イオン伝導性及び耐熱性に優れる、新規な双性イオン化合物、及びこの双性イオン化合物を含有するイオン伝導体が提供される。

Description

本発明は、イオン伝導性及び耐熱性に優れる、新規な双性イオン化合物、及びこの双性イオン化合物を含有するイオン伝導体に関する。
近年、カチオン部位とアニオン部位を同一分子内に有する双性イオン化合物は、イオン伝導体の材料や各種添加剤等として注目を集めている。
例えば、特許文献1、2には、双性イオン塩とプロトン供与体とからなるプロトン伝導体、及びこのプロトン伝導体からなるプロトン伝導層を有する燃料電池等が記載されている。
特許文献3には、リチウム塩と双性イオン型イオン液体とを含む電解液、及びこの電解液を用いるリチウムイオン二次電池が記載されている。
特許文献4には、帯電防止剤等として用いる双性イオン化合物が記載されている。
特開2005−228588号公報(US2006263661A1) WO2006/025482号パンフレット(US2007231647A1) 特開2008−243736号公報 特開2005−272316号公報
上記のように、双性イオン化合物は、燃料電池、リチウム電池等の電気化学デバイスのイオン伝導性部材の材料等として有用である。
しかしながら、従来の双性イオン化合物は、耐熱性に劣る傾向があり、高温時に分解するおそれがあったため、駆動時に非常に高温になるような電気化学デバイスの製造材料としては適してはいなかった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、イオン伝導性及び耐熱性に優れる、新規な双性イオン化合物、及びこの双性イオン化合物を含有するイオン伝導体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、リン原子を含有するカチオン性基及びスルホン酸基を有する双性イオン化合物は、イオン伝導性及び耐熱性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)の双性イオン化合物、及び(2)、(3)のイオン伝導体が提供される。
(1)下記式(I)
Figure 2016027785
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、Xは、炭素数2〜5のアルキレン基を表す。)
で示される双性イオン化合物。
(2)前記(1)に記載の双性イオン化合物と、周期律表第1族又は第2族の金属の塩を含有するイオン伝導体。
(3)前記金属の塩がリチウム塩である(2)に記載のイオン伝導体。
本発明によれば、イオン伝導性及び耐熱性に優れる、新規な双性イオン化合物、及びこの双性イオン化合物を含有するイオン伝導体が提供される。
以下、本発明を、1)双性イオン化合物、及び、2)イオン伝導体、に項分けして詳細に説明する。
本発明において、双性イオン化合物の「イオン伝導性」とは、輸送されるイオンを含む塩と混合して得られた混合物におけるイオンの移動し易さを意味し、イオン伝導体の「イオン伝導性」とは、イオン伝導体におけるイオンの移動し易さを意味する。
1)双性イオン化合物
本発明の双性イオン化合物は、前記式(I)で示される化合物である。
式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を表す。
のアルキル基の炭素数は、1〜5、好ましくは2〜4である。
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基等の分岐鎖アルキル基が挙げられる。
のシクロアルキル基の炭素数は、3〜8、好ましくは5〜7である。
のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基が挙げられる。
のアルケニル基の炭素数は、2〜10、好ましくは3〜8である。
のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基等が挙げられる。
のアリール基の炭素数は、6〜20、好ましくは6〜10である。
の無置換のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
置換アリール基の置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;等が挙げられる。
これらの中でも、イオン伝導性及び耐熱性に優れることから、Rは、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数2〜4のアルキル基がより好ましい。
式(I)中、Xは、炭素数2〜5のアルキレン基を表す。
Xの炭素数2〜5のアルキレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等の直鎖状アルキレン基;プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基等の分岐鎖状アルキレン基;が挙げられる。
本発明の双性イオン化合物の製造方法は特に限定されない。例えば、下記式に示すように、双性イオン化合物(IV)は、対応するホスフィン化合物(II)とスルトン化合物(III)とを反応させることにより得ることができる。
Figure 2016027785
(上記式中、R、R、Rは前記と同じ意味を表し、nは0、1、2又は3である。)
前記ホスフィン化合物(II)としては、トリエチルホスフィン、トリ(n−プロピル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン等のトリアルキルホスフィン;トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシクロアルキルホスフィン;が挙げられる。
前記スルトン化合物(III)としては、1,2−エタンスルトン、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、2,4−ブタンスルトン、1,5−ペンタンスルトンが挙げられる。
ホスフィン化合物(II)やスルトン化合物(III)は、公知化合物であり、公知の方法で製造し、入手することができる。また、ホスフィン化合物(II)やスルトン化合物(III)として、市販品を用いることもできる。
ホスフィン化合物(II)とスルトン化合物(III)との反応において、スルトン化合物(III)の使用量は、ホスフィン化合物(II)に対して、好ましくは0.8〜1.2当量、より好ましくは0.9〜1.1当量である。スルトン化合物(III)の使用量を上記範囲にすることで、未反応物を除去する工程を省略したり、除去にかかる時間を短縮したりすることができる。
ホスフィン化合物(II)とスルトン化合物(III)との反応は、無溶媒で行ってもよいし、不活性溶媒の存在下に行ってもよい。
用いる不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジグライム等のエーテル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
不活性溶媒を用いる場合、その使用量は特に制限されないが、ホスフィン化合物(II)1質量部に対して、通常100質量部以下であることが好ましい。
反応温度は、特に限定されないが、通常、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜60℃の範囲である。また、常圧条件下で反応を実施してもよいし、加圧条件下で反応を実施してもよい。
反応時間は、特に限定されないが、通常、12〜336時間、好ましくは24〜168時間である。
反応は酸素による酸化や、空気中の水分によるスルトン化合物(III)の加水分解による収率の低下を防ぐ観点から、窒素雰囲気下で行うことが好ましい。
反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、NMR、IR等の通常の分析手段により確認することができる。
反応終了後、得られた双性イオン化合物は、溶剤洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の公知の精製方法により精製することができる。
本発明の双性イオン化合物は、カチオン性基として前記ホスホニウム基を、アニオン性基としてスルホン酸基(−SO )を有する。
このような構造を有する本発明の双性イオン化合物は、イオン伝導性及び耐熱性に優れる。
本発明の双性イオン化合物のイオン伝導性は、例えば、リチウム塩と混合して得られた混合物のイオン伝導度を測定することにより評価することができる。
例えば、本発明の双性イオン化合物とリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)の混合物(混合割合:双性イオン化合物1モルに対して、LiTFSI1モル)の60℃におけるイオン伝導度は、通常、10−8〜10−2S/cm、好ましくは10−7〜10−2S/cm、特に好ましくは10−6〜10−2S/cmである。
本発明の双性イオン化合物の耐熱性は、例えば、熱重量分析を行ったときの重量減少に基いて評価することができる。
例えば、実施例に記載の条件で熱重量分析を行ったときに、重量減少割合が5%に達するときの温度は、通常、300〜600℃、好ましくは400〜500℃である。
本発明の双性イオン化合物のガラス転移温度は、特に限定されないが、通常、−100〜+150℃、好ましくは−80〜+50℃、特に好ましくは−60〜+20℃である。
ガラス転移温度が上記範囲内にある双性イオン化合物を用いることで、イオン伝導性に優れるイオン伝導体を効率よく得ることができる。
本発明の双性イオン化合物の融点は、特に限定されないが、通常、0〜250℃、好ましくは20〜200℃である。融点が上記範囲内にある双性イオン化合物を用いることで、双性イオン化合物が結晶化し難いイオン伝導体を効率よく得ることができる。
これらの特性を有することから、本発明の双性イオン化合物は、燃料電池のプロトン伝導体、リチウムイオン二次電池のリチウムイオン伝導体、帯電防止剤、分散剤等として、好適に用いることができる。
2)イオン伝導体
本発明のイオン伝導体は、本発明の双性イオン化合物と、周期律表第1族又は第2族の金属の塩を含有する。
イオン伝導体は、その内部を、これら金属の塩由来の金属イオンが比較的自由に移動可能な物質である。
前記金属の塩を構成する金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;マグネシウムイオン;カルシウムイオン、ストロンチウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;が挙げられる。
前記金属の塩を構成する陰イオンとしては、ビス(フルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、テトラシアノボレートイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン等が挙げられる。
前記金属の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、リチウム塩がより好ましい。
リチウム塩としては、リチウムビス(フルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SOCHF))、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SOCF)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(LiN(SO)、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(SOCF)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、リチウムテトラフルオロボレート(LiBF)、リチウムテトラシアノボレート(LiB(CN))、過塩素酸リチウム(LiClO)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム(LiAsF)等が挙げられる。
本発明において、周期律表第1族又は第2族の金属の塩は、一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
イオン伝導体中の前記金属の塩の含有量は、双性イオン化合物1モルに対して、通常、0.1〜100モル、好ましくは0.5〜30モルである。
本発明のイオン伝導体の60℃におけるイオン伝導度は、通常、10−8〜10−2S/cm、好ましくは10−6〜10−2S/cmである。
本発明のイオン伝導体のガラス転移温度は、通常、−100〜+50℃、好ましくは−90〜+30℃である。
本発明のイオン伝導体は、各種電気化学デバイスの電解質層や電極中の成分として用いることができる。
なかでも、リチウム塩を含有するリチウムイオン伝導体は、リチウムイオン二次電池の電解質層や電極中の成分として好ましく用いられる。
本発明のイオン伝導体は、本発明の双性イオン化合物を含有するものであり、イオン伝導性及び耐熱性に優れる。したがって、本発明のイオン伝導体を用いることで、安全性の高い電気化学デバイスを得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではない。
各例中の部及び%は、特に断りのない限り、質量基準である。
〔実施例1〕
滴下漏斗を備えた二口ナスフラスコに、窒素雰囲気下、トリブチルホスフィン6.0g(29.7mmol)、及びクロロホルム10mlを入れ、内容物を攪拌しながら、25℃で、1,3−プロパンスルトン3.6g(29.7mmol)をゆっくりと添加し、添加終了後、全容を40℃で168時間撹拌した。
反応終了後、反応液から溶媒を減圧留去し、残留物を酢酸エチルで洗浄し、乾燥することで無色結晶を得た(収量:8.8g、収率91.0%)。
得られた無色結晶のH−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(CDCl,500MHz):δ(ppm)=0.96−0.98(t,J=7.1Hz、9H),1.5(m,12H),2.04−2.12(sext,J=8.6Hz,2H),2.23(m,6H),2.66(m,6H),2.91−2.93(t,J=6.6Hz,2H)
〔実施例2〕
滴下漏斗を備えた二口ナスフラスコに、窒素雰囲気下、トリエチルホスフィン/THF(テトラヒドロフラン)溶液(濃度1mol/l)50ml、及びクロロホルム20mlを入れ、内容物を攪拌しながら、25℃で、1,3−プロパンスルトン6.1g(50mmol)をゆっくりと添加し、添加終了後、全容を40℃で168時間撹拌した。
反応終了後、析出物をろ取し、これを酢酸エチルで洗浄し、乾燥することで無色結晶(収量:11.1g、収率92.5%)を得た。
得られた無色結晶のH−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(DO,500MHz):δ(ppm)=1.18−1.24(m,9H),2.01(m,2H),2.19−2.26(m,6H)、2.37(m,2H)、3.01−3.04(t,J=7.1Hz、2H)
〔比較例1〕
冷却管、滴下漏斗を備えた三口フラスコに、トリブチルアミン2g(10.8mmol)、アセトン5mlを入れ、内容物を撹拌しながら、25℃で、1,3−プロパンスルトン1.32g(10.8mmol)をゆっくりと添加し、添加終了後、48時間還流を行った。
反応終了後、沈殿物をろ取し、得られた沈殿物をアセトンで洗浄することにより、目的物であるトリブチルアンモニウムプロパンスルホネートを得た(収量:1.23g、収率37.0%)。
得られた無色結晶のH−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(DO,500MHz):δ(ppm)=0.90−0.93(t,J=7.4Hz、9H),1.30−1.37(sext,J=7.4Hz,6H)1.60−1.67(m、6H)2.07−2.14(m,2H),2.91−2.93(t,J=7.1Hz,2H)、3.19−3.22(m,6H)、3.34−3.37(m,2H)
実施例1〜2及び比較例1で得た双性イオン化合物について、それぞれ以下の測定を行った。
(示差走査熱量分析)
示差走査熱量分析装置(SIIナノテクノロジー社製、DSC7020)を用いて、Nガス流量が40ml/分、昇温速度が10℃/分の条件で、実施例及び比較例で得た双性イオン化合物を−100℃から+250℃まで昇温させ、ガラス転移温度及び融点を測定した。結果を第1表に示す。
(熱重量分析)
熱重量分析装置(島津製作所社製、DTG−60)を用いて、Nガス流量が100ml/分、昇温速度が10℃/分の条件で、実施例及び比較例で得た双性イオン化合物を25℃から600℃まで昇温させた。重量減少割合が5%に達したときの温度を第1表に示す。
(イオン伝導度測定)
実施例及び比較例で得た双性イオン化合物と、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを1:1(モル比)の配合でメタノールに溶解させた。得られた溶液から、エバポレータによりメタノールを留去後、残留物を、減圧下、120℃で24時間乾燥して、リチウムイオン伝導体を得た。
白金電極板に、直径8mmの穴の開いた300μm厚のポリテトラフルオロエチレン製スペーサーを2液硬化型エポキシ樹脂で接着した。次いで、この穴の中に、リチウムイオン伝導体をそれぞれ充填した後、前記ポリテトラフルオロエチレン製スペーサーの上に、もう一枚の白金電極板を重ねることで、白金電極板/リチウムイオン伝導体/白金電極板、の層構造を有する測定用試料を得た。
得られた測定用試料を、東洋システム社製電池評価用セルに組み込み、Solartron社製インピーダンスアナライザー1260を用いて、温度:60℃(無加湿条件)、測定周波数:5〜1MHz、印加電圧:100mVの条件でインピーダンスを測定した。恒温槽にはエスペック社製SH−241を用いた。
上記測定により得られた抵抗値を用いて、下記式からイオン伝導度を算出した。
結果を第1表に示す。
Figure 2016027785
σ:イオン伝導度(S/cm)、d:電極間距離(cm)、R:抵抗(Ω)、S:断面積(cm
Figure 2016027785
第1表から、以下のことがわかる。
実施例1、2の双性イオン化合物は、重量減少割合が5%に達したときの温度が高く、耐熱性に優れる。
また、実施例1、2の双性イオン化合物を用いて得られたイオン伝導体は、イオン伝導度が高い。

Claims (3)

  1. 下記式(I)
    Figure 2016027785
    (式中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、Xは、炭素数2〜5のアルキレン基を表す。)
    で示される双性イオン化合物。
  2. 請求項1に記載の双性イオン化合物と、周期律表第1族又は第2族の金属の塩を含有するイオン伝導体。
  3. 前記金属の塩がリチウム塩である請求項2に記載のイオン伝導体。
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