JP5832315B2 - 電解液用溶媒、および電気化学デバイス用電解液 - Google Patents

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Description

本発明は、スルホン化合物を含有する電解液用溶媒に関する。また本発明は、該電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液に関する。
スルホン化合物は、抽出溶剤や各種反応溶剤として用いられる一方、誘電率が高いものは、非プロトン性極性溶媒として、電気化学デバイス等の電解液用の溶媒としても用いられる。例えば、スルホン化合物であるスルホランや3−メチルスルホラン等のスルホラン誘導体を電解液用の溶媒として用いる電気二重層コンデンサ(特許文献1)、スルホランや3−メチルスルホラン等のスルホラン誘導体とプロピレンカーボネートとの混合溶媒を電解液用の溶媒として用いる電気二重層コンデンサ(特許文献2)等が提案されている。
特開昭62−237715号公報 特開昭63−12122号公報
電気化学デバイス等の電解液用溶媒等に用いられる非プロトン性極性溶媒には、一般的に融点が低く、熱的安定性に優れていることが望まれている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載のスルホン化合物は、融点が比較的高いことから、低温環境においてこれらを用いた電気化学デバイスの機能が低下する等の不具合がある。また、これらと共に用いられるプロピレンカーボネートは、熱的安定性に劣るといった不具合がある。
さらに、プロピレンカーボネートやスルホランを溶媒に用いた従来の電解液では、酸化電位が充分高いとはいえない。酸化電位が不充分である電解液では、2.5Vを越える高電圧の連続印加時に、ガスが発生したり、電極上に反応生成物が付着したりするおそれがある。その結果、内部抵抗の増加や容量の減少を招くという不具合があり、より高い電圧での使用に耐える分解電圧特性を有する電解液用の溶媒が望まれている。
本発明は、融点が比較的低く、熱的安定性に優れ、さらに高い分解電圧特性を有するスルホン化合物を含有する電解液用溶媒を提供することを目的とする。また、本発明は、該電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液を提供することを目的とする。
本発明は、下記式(1)で表されるスルホン化合物を含有する電解液用溶媒、および該電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液に関する。
すなわち、本発明は、
項1.式(1);
Figure 0005832315
(式中、R、RおよびRは、それぞれ独立し、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、またはアリル基を示す。)で表されるスルホン化合物を含有する電解液用溶媒、
項2.式(1)において、R、R、およびRが、それぞれ独立し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基である項1に記載のスルホン化合物を含有する電解液用溶媒、
項3.式(1);
Figure 0005832315
(式中、R、RおよびRは、それぞれ独立し、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、またはアリル基を示す。)で表されるスルホン化合物を含有する電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液、
に関する。
本発明にかかるスルホン化合物は、下記式(1)で表される。
式(1);
Figure 0005832315
式(1)において、R、R、およびRは、それぞれ独立し、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、またはアリル基を示す。
、R、およびRで示される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、およびtert−ブチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびイソプロピル基が好ましく、メチル基、およびエチル基であることがより好ましい。
式(1)で表されるスルホン化合物としては、例えば、3−(ジメチルエチルシリルエーテル)スルホラン、3−(メチルジエチルシリルエーテル)スルホラン、3−(トリメチルシリルエーテル)スルホラン、3−(トリエチルシリルエーテル)スルホラン、3−(トリフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(n−ブチルジフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(sec−ブチルジフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(tert−ブチルジフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(n−ブチルsec−ブチルフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(イソブチルtert−ブチルフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(トリアリルシリルエーテル)スルホラン、3−(ジアリルn−ブチルシリルエーテル)スルホラン、3−(ジアリルsec−ブチルシリルエーテル)スルホラン、3−(ジアリルイソブチルシリルエーテル)スルホラン、3−(ジアリルsec−ブチルシリルエーテル)スルホラン、3−(ジアリルtert−ブチルシリルエーテル)スルホラン、3−(アリルn−ブチルsec−ブチルシリルエーテル)スルホラン、3−3−(アリルイソブチルtert−ブチルシリルエーテル)スルホラン、3−(アリルジフェニルシリルエーテル)スルホラン、3−(ジアリルフェニルシリルエーテル)スルホラン等が挙げられる。これらの中でも、粘度が高くなりすぎない等の観点から、3−(ジメチルエチルシリルエーテル)スルホラン、3−(メチルジエチルシリルエーテル)スルホラン、3−(トリメチルシリルエーテル)スルホラン、および3−(トリエチルシリルエーテル)スルホランが好ましく用いられる。
式(1)で表されるスルホン化合物は、いずれの製造方法によって得られたものでもよいが、例えば、3−ヒドロキシスルホランを下記式(2)で表されるシリルハロゲン化物と反応させることによって製造することができる。
式(2);
Figure 0005832315
(式中、R、RおよびRは、それぞれ式(1)におけるR、RおよびRと同じ基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
前記3−ヒドロキシスルホランは、いずれの製造方法によって得られたものでもよいが、例えば、特開2007−153763号公報に開示されている方法等により製造することができる。具体的には、3−スルホレンをアルカリ水溶液で処理(加熱および攪拌)し、3−ヒドロキシスルホランとする。
前記3−スルホレンをアルカリ水溶液で処理する際に用いられるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液等を用いることができる。前記3−スルホレンをアルカリ水溶液で処理する際のアルカリ水溶液の使用割合は、3−スルホレン1モルに対して、1.0〜3.0モルであることが好ましい。
前記3−スルホレンをアルカリ水溶液で処理する際の加熱温度は、特に制限されないが、40〜50℃であることが好ましく、加熱時間は、通常12〜48時間である。
本発明にかかる式(1)で表されるスルホラン化合物は、前記3−ヒドロキシスルホランと上記式(2)で表されるシリルハロゲン化物とを反応させることによって製造することができる。前記シリルハロゲン化物において、R、R、およびRで示される炭素数1〜4のアルキル基としては、それぞれ式(1)におけるR、RおよびRと同じ基を示し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、およびtert−ブチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびイソプロピル基が好ましく、メチル基、およびエチル基であることがより好ましい。なお、前記シリルハロゲン化物は市販のものを用いることができる。
前記シリルハロゲン化物の使用割合は、3−ヒドロキシスルホラン1モルに対して0.5〜2.5モルであることが好ましく、0.8〜1.2モルであることがより好ましい。
前記3−ヒドロキシスルホランと前記シリルハロゲン化物とを反応させる際は、反応を効率的に進めるという観点等から塩基の存在下に行うことが好ましい。
前記塩基としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびトリブチルアミン等が挙げられる。これらの中でも入手の容易さ、および操作性の観点等からトリメチルアミン、およびトリエチルアミンが好適に用いられる。
前記塩基の使用割合は、シリルハロゲン化物1モルに対して、1.0モル以上であることが好ましく、1.2〜1.5モルであることがより好ましい。塩基の使用割合が、1.0モル未満の場合、反応が完結しないおそれがある。
3−ヒドロキシスルホランとシリルハロゲン化物とを反応させる際は、溶媒は用いなくてもよいが、原料が固体であったり、または反応液粘度が高く攪拌が不充分となったりする場合などにおいては必要に応じて用いてもよい。用いる溶媒としては、特に制限されるものではないが、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ブロモプロパン、ブロモブタン、ブロモペンタン、ブロモヘキサン、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、およびヨウ化プロピル等のハロゲン化アルキル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、およびシクロヘキサノン等のケトン類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、石油エーテル、ベンジン、ケロシン、トルエン、キシレン、メシチレン、およびベンゼン等の炭化水素類を挙げることができる。これら溶媒は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、3−ヒドロキシスルホラン100質量部に対して、10〜1000質量部であることが好ましい。
前記反応における反応温度は、−10〜50℃が好ましく、0〜30℃がより好ましい。反応時間は通常1〜5時間である。
かくして得られるスルホン化合物は、必要に応じて水洗、分液した後、蒸留することにより単離することができる。
前記製造方法等により得られたスルホン化合物は、電解液用溶媒として用いられる。また、前記電解液用溶媒は、電気化学デバイス用電解液に好適に使用され、前記式(1)で表されるスルホン化合物を含有する電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液もまた、本発明の1つである。
前記電気化学デバイスとしては、例えば、リチウム一次電池、リチウム二次電池、リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池、および電気二重層コンデンサ等が挙げられる。
本発明にかかるスルホン化合物を電気化学デバイスの電解液用溶媒として用いる場合、該スルホン化合物は単独で用いてもよいし、他の溶媒と混合して用いてもよい。
前記他の溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、プロピルイソブチルスルホン、プロピルsec−ブチルスルホン、プロピルtert−ブチルスルホン、イソプロピルブチルスルホン、イソプロピルイソブチルスルホン、イソプロピルsec−ブチルスルホン、イソプロピルtert−ブチルスルホン、ブチルイソブチルスルホン、ブチルsec−ブチルスルホン、イソブチルtert−ブチルスルホン、sec−ブチルtert−ブチルスルホン、ブチルtert−ブチルスルホン、sec−ブチルイソブチルスルホン、プロピルイソブチルスルホン、プロピルイソペンチルスルホン、イソプロピルイソペンチルスルホン、プロピルイソヘキシルスルホン、イソプロピルイソヘキシルスルホン、及びスルホラン等が挙げられる。
本発明にかかるスルホン化合物と他の溶媒とを混合する際の比率は特に限定されないが、スルホン化合物100質量部に対して、他の溶媒の使用量は4000質量部以下であることが好ましく、前記スルホン化合物が有する特性が損なわれるおそれがあることから20〜2000質量部であることがより好ましい。
本発明にかかる電気化学デバイス用電解液に用いられる電解質としては特に限定されないが、例えば、リチウム等のアルカリ金属の六フッ化リン酸塩、四フッ化ホウ酸塩、過塩素酸塩、およびトリフルオロアルキルスルホン酸塩、並びにテトラアルキルアンモニウム等の六フッ化リン酸塩、四フッ化ホウ酸塩、過塩酸塩、およびトリフルオロアルキルスルホン酸塩が挙げられる。
前記テトラアルキルアンモニウムとしては、例えば、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジメチルピロリジニウム、ジエチルピロリジニウム、エチルメチルピロリジニウム、スピロ−(1,1)−ピロリジニウム、N−メチル−N−スピロピロリジニウム、ジエチルピペリジニウム、およびスピロ−(1,1)−ピペリジニウム等が挙げられる。これらの電解質は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明にかかる電気化学デバイス用電解液中の前記電解質の濃度は特に限定されないが、充分な電気伝導性が得られることから、0.1〜1.0mol/Lであることが好ましく、0.2〜0.3mol/Lであることがより好ましい。
なお、本発明にかかる電解液には、電気化学的性能等を改良する目的で、安定化剤等の各種添加剤を含有させてもよい。
本発明の電解液用溶媒は、該スルホン化合物の融点が比較的低く、熱的安定性に優れたものであるため、低温から高温まで広い温度範囲で使用することができる。また、本発明にかかるスルホン化合物は分解電圧が高いという特徴も有するため、該スルホン化合物を含有する電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液は、電位窓が広く、より高い電圧に耐えることができる。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
[3−(トリメチルシリルエーテル)スルホラン(TMSSN)の製造]
攪拌機、温度計、冷却器、および滴下ロートを備え付けた500mL容の四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、8質量%水酸化ナトリウム水溶液320.0g(0.64モル)および3−スルホレン37.8g(0.32モル)を仕込み、40℃まで昇温させた後、同温度で12時間攪拌した。室温まで冷却した後、濃塩酸を用いて中和した。減圧留去によって水を除去した後に、アセトン240gを添加し、副生した塩を濾過により除去した後、減圧留去によってアセトンを除去し、3−ヒドロキシスルホラン41.7gを取得した。得られた3−ヒドロキシスルホランの収率は、3−スルホレンに対して95.6%であった。
次に、攪拌機、温度計、冷却器、および滴下ロートを備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、3−ヒドロキスルホラン16.9g(0.12モル)、およびジクロロメタン72.4gを仕込み、0℃まで冷却し、トリエチルアミン11.1g(0.15モル)を加えた。引き続き、攪拌しながらトリメチルシリルクロリド10.4g(0.10モル)を徐々に加えた後、30℃で1時間攪拌した。反応終了後の反応液に水83.0gを加えて分液し、下層溶液を得た。この分液操作を合計2回行った後、下層溶液から減圧留去によってジクロロメタンを除去し、3−(トリメチルシリルエーテル)スルホラン19.0gを取得した。
得られた3−(トリメチルシリルエーテル)スルホランの収率は、3−ヒドロキシスルホランに対して76%であり、ガスクロマトグラフィーによる純度は99.0%であった。
なお、得られた3−(トリメチルシリルエーテル)スルホランは、下記の物性を有することから同定することができた。
H−NMR(400MHz,溶媒:CDCl):4.63(tt,J=4.0Hz,5.2Hz,1H),3.38〜3.0(m,4H), 2.38〜2.22(m,2H), 0.15(s,9H)
実施例1で得られた3−(トリメチルシリルエーテル)スルホランについて、窒素雰囲気下、示差走査熱量計を用いて、融点および発熱開始温度を測定した。
それぞれの測定結果を、比較例1としてのプロピレンカーボネート、比較例2としてのスルホランとともに表1に示す。
Figure 0005832315
表1の結果から、実施例1で得られたスルホン化合物は、比較例2と比較して融点が低く、比較例1と比較して熱的安定性に優れていることがわかる。
(実施例2)
[3−(トリメチルシリルエーテル)スルホランを含有する電解液用溶媒を用いた電解液の調製]
露点−50℃未満のドライボックス中において、10mLのメスフラスコにトリエチルメチルアンモニウム四フッ化ホウ酸塩0.46g(2.3mmol)を仕込み、実施例1と同様の方法で得られた3−(トリメチルシリルエーテル)スルホラン(TMSSN)にて10mLにメスアップし、電解質濃度が0.23mol/Lの電解液を調製した。
(比較例3)
[プロピレンカーボネートを含有する電解液用溶媒を用いた電解液の調製]
TMSSNに代えて、プロピレンカーボネートを用いた以外は、実施例2と同様にして、電解液を調製した。
(比較例4)
[スルホランを含有する電解液用溶媒を用いた電解液の調製]
TMSSNに代えて、スルホランを用いた以外は、実施例2と同様にして、電解液を調製した。
測定装置としてポテンショガルバノスタット(BAS社製)を用い、作用電極として電極外径6mm、電極サイズ1.6mmのグラッシーカーボン電極と、カウンター電極として長さ5.7cm、白金直径0.5mmの白金電極とを用いた。また、溶媒系参照電極として内部溶液アセトニトリル/テトラブチルアンモニウム過塩素酸塩の銀/銀イオンの電極を備えたセルに調製した前記電解液を仕込み、電位走査速度5mV/sの条件でリニアスウィープボルタンメトリー(LSV)により還元電位と酸化電位(電位窓の判断基準は100μA/cm)を測定した。
実施例2で得られた3−(トリメチルシリルエーテル)スルホランを含有する電解液用溶媒を用いた電解液のリニアスウィープボルタンメトリーの結果を比較例3および比較例4で得られた電解液の測定結果とともに表2に示す。
Figure 0005832315
表2の結果から、実施例2の電解液は、比較例3および比較例4の電解液と比較して、酸化電位が高く、なおかつ還元電位は同等の電位を示しており、酸化電位から還元電位までの電位差(電位窓)が広いことから耐電圧が高いことがわかる。したがって、実施例2で得られた3−(トリメチルシリルエーテル)スルホラン(TMSSN)を含有する電解液用溶媒を用いた電解液は、より高い電圧に耐えることができる。

Claims (3)

  1. 式(1);
    Figure 0005832315
    (式中、R、RおよびRは、それぞれ独立し、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、またはアリル基を示す。)で表されるスルホン化合物を含有する電解液用溶媒。
  2. 式(1)において、R、R、およびRが、それぞれ独立し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、またはイソプロピル基である請求項1に記載のスルホン化合物を含有する電解液用溶媒。
  3. 式(1);
    Figure 0005832315
    (式中、R、RおよびRは、それぞれ独立し、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、またはアリル基を示す。)で表されるスルホン化合物を含有する電解液用溶媒を用いた電気化学デバイス用電解液。
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