JPWO2016027784A1 - 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器 - Google Patents

遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016027784A1
JPWO2016027784A1 JP2016544202A JP2016544202A JPWO2016027784A1 JP WO2016027784 A1 JPWO2016027784 A1 JP WO2016027784A1 JP 2016544202 A JP2016544202 A JP 2016544202A JP 2016544202 A JP2016544202 A JP 2016544202A JP WO2016027784 A1 JPWO2016027784 A1 JP WO2016027784A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
far
infrared
conditional expression
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016544202A
Other languages
English (en)
Inventor
杭迫 真奈美
真奈美 杭迫
敦司 山下
敦司 山下
誠 神
誠 神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2016027784A1 publication Critical patent/JPWO2016027784A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/14Optical objectives specially designed for the purposes specified below for use with infrared or ultraviolet radiation
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/18Optical objectives specially designed for the purposes specified below with lenses having one or more non-spherical faces, e.g. for reducing geometrical aberration

Abstract

遠赤外線レンズは、遠赤外線帯で使用されるレンズ系であって、物体側から順に、第1レンズと第2レンズの2枚の単レンズで構成され、条件式:7.3<(r1+r2)/(r1−r2)<27.5(r1:第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、r2:第1レンズの像側面の近軸曲率半径)を満足し、半画角が30°よりも大きい。

Description

本発明は、遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器に関するものである。例えば、遠赤外線(波長8〜12μm帯)で使用する撮像レンズ系であって、特に半画角ωが30°以上の広角でもレンズ枚数が2枚と少なく収差補正が良好に行われており、安価なカメラシステムに使用可能な遠赤外線レンズと、遠赤外線レンズにより得られた遠赤外線映像を撮像素子で取り込む撮像光学装置と、遠赤外線レンズを搭載した画像入力機能付きデジタル機器と、に関するものである。
監視カメラや防犯カメラ等の普及に伴い、安価で小型の遠赤外線レンズが必要とされている。遠赤外線レンズに用いられるレンズ材料は、一般的な光学ガラスに比べて高価であるため、レンズ体積は小さい方がコストが抑えられる。そのような観点から、レンズ2枚で構成された比較的広角な遠赤外線レンズが、特許文献1〜4で提案されている。
US2013/0271852 A1 特開2013−195795号公報 US2012/0229892 A1 US6292293 B1
上記特許文献1〜4に記載されている遠赤外線レンズでは、焦点距離で規格化した第2レンズの芯厚が薄くなっている。大型の遠赤外線センサーに対応するためにレンズ径が大型化すると材料コストが高くなるのでそれを補ったり、単に均質なレンズ材料の大きさの制限を受けたりすることから、レンズ芯厚を薄くした設計にしていると考えられる。しかしながら、最近では遠赤外線センサーも小型のものが安価に製造されるようになってきている。加えて、安価ではあってもセンサーの画素数が多いものが増えてきている。このようなセンサーに対してはより高性能で高精細なレンズ系が求められているが、第2レンズの芯厚が薄い場合、レンズの前面と後面とで異なる収差補正を行いにくいため、少ないレンズ枚数の系では十分な収差補正を行うことができない。
上記特許文献1〜3では、焦点距離で規格化したバックフォーカスが長くなっている。また、遠赤外線レンズでは系の明るさが解像力にも影響するため、Fナンバーが1.2程度と明るくなっており、軸外光束もなるべく切らない構成になっている。このようなレンズ系では、バックフォーカスが長く像面から第2レンズまでの距離が長い場合、第2レンズの光軸から高い位置をFナンバー光線が通るため、第2レンズでの球面収差補正の負担が大きくなってしまう。また、軸上光束と軸外光束がほとんど同じ高さを通過するため、軸外性能の効果的な補正(像面湾曲等の補正)も行いにくい。このため、少ないレンズ枚数の系では十分な性能が得られなくなっている。
上記特許文献4では、焦点距離で規格化したバックフォーカスが短くなっている。これは、数値例の表記がインチ単位でセンサーの画面サイズが大きいものに対するレンズ系であるためと考えられる。これを安価で小型のセンサーに対応するように比例縮小して応用した場合、センサーのカバーガラスをバックフォーカスに挿入することができなくなる。センサーのカバーガラスは、小型で安価であっても性能を確保するためには必須なので、このようにバックフォーカスの短すぎるレンズ系は使用することができない。
上記特許文献1,4では、第1レンズとしてメニスカス度の比較的弱いレンズが物体側に凹面を向けて配置されている。メニスカス度はレンズの前面と後面の近軸曲率半径によって決まるものであり、前面の曲率半径をr1、後面の曲率半径をr2とすると、(r1+r2)/(r1−r2)で表される。曲率半径を符号も含めた値で考えると、正レンズの場合はこの値が大きいほど前後の面の曲率半径が近くメニスカス度合いが大きいことを示す。特許文献1に記載のものでは、正レンズでメニスカス度が弱くパワーが強めであり(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)、第1レンズでも正のパワーによる球面収差や像面湾曲を発生させる。第2レンズでの正のパワーによる収差は少し小さくなるが、第1レンズで積極的に収差補正を行わないので、少ないレンズ枚数では収差を十分小さくできず、特に広角なレンズ系では性能が低下しやすくなっている。
上記の特許文献2,3では、第1レンズが負レンズになっており、このときメニスカス度が弱いと負のパワーが強めになっている。第1レンズの負のパワーによって収差を発生させ、正の第2レンズによる収差を打ち消す効果もあるが、負のパワーが強すぎるため、第2レンズで光線が光軸から高い位置を通り更に大きな収差を発生させてしまい、広角なレンズ系ではかえって性能を悪化させてしまうことになる。
上記特許文献1,4では、全系の焦点距離で規格化した第1レンズの焦点距離が正の小さい値を取り、第1レンズの正のパワーが比較的強くなっている。メニスカス度が弱い場合と同様で、第1レンズでも正のパワーによる球面収差や像面湾曲を発生させ、あまり収差補正されないので、少ないレンズ枚数の構成では良い性能が得られない。
上記特許文献2,3では、全系の焦点距離で規格化した第1レンズの焦点距離が負の小さい値を取り、負のパワーが強くなっている。メニスカス度が弱い場合と同様で、負のパワーが強すぎると第2レンズで集光させるパワーもより強くなり、かえって性能を悪化させている。
上記特許文献1,3,4では、全系の焦点距離で規格化したレンズ全長が小さくなっている。2枚という少ないレンズ枚数で構成する場合、レンズ全長が小さいと各面が近接して配置されるため、各面で異なった収差補正がしにくくなって十分な性能が得られなくなっている。
上記特許文献2では、全系の焦点距離で規格化したレンズ全長が大きくなっている。このようなレンズ系では、軸外光束が第1面の高い位置を通り有効径が大きくなってしまう。各面を離して配置でき、異なる収差補正が可能となるが、軸外光束のコマ収差が大きくなってしまって十分な性能を得られていない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、2枚という少ないレンズ枚数でも軸上光束及び軸外光束に対して良好に収差補正された高性能で安価な遠赤外線レンズ、それを備えた撮像光学装置及びデジタル機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の遠赤外線レンズは、遠赤外線帯で使用されるレンズ系であって、
物体側から順に、第1レンズ及び第2レンズの2枚の単レンズで構成され、以下の条件式(2)を満足し、半画角が30°よりも大きいことを特徴とする。
7.3<(r1+r2)/(r1−r2)<27.5 …(2)
ただし、
r1:第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、
r2:第1レンズの像側面の近軸曲率半径、
である。
第2の発明の遠赤外線レンズは、上記第1の発明において、以下の条件式(4)を満足することを特徴とする。
0.63<dL2/f<2.55 …(4)
ただし、
dL2:第2レンズの中心厚、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
第3の発明の遠赤外線レンズは、上記第1又は第2の発明において、以下の条件式(6)を満足することを特徴とする。
0.9<f2/f<4.5 …(6)
ただし、
f2:第2レンズの焦点距離、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
第4の発明の遠赤外線レンズは、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記第1レンズ及び第2レンズは、設計波長での屈折率が2よりも大きいことを特徴とする。
第5の発明の撮像光学装置は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係る遠赤外線レンズと、撮像面上に形成された遠赤外線光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備え、前記撮像素子の撮像面上に被写体の遠赤外線光学像が形成されるように前記遠赤外線レンズが設けられていることを特徴とする。
第6の発明のデジタル機器は、上記第5の発明に係る撮像光学装置を備えることにより、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方の機能が付加されたことを特徴とする。
第7の発明の遠赤外線用カメラシステムは、上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係る遠赤外線レンズを備えたことを特徴とする。
本発明では、上述のような構成をとることにより、2枚という少ないレンズ枚数でも軸上光束及び軸外光束に対して積極的な収差補正を行うことができるようになるため、良好な収差補正により高性能化・高精細化が可能となり、新たに製造されてきている安価な遠赤外線センサーにも対応可能となる。したがって、安価でも高性能な遠赤外線レンズと、それを備えた撮像光学装置を実現することができる。そして、本発明に係る遠赤外線レンズ又は撮像光学装置を、暗視装置,サーモグラフィー,携帯端末,カメラシステム(例えば、デジタルカメラ,監視カメラ,防犯カメラ,車載カメラ)等のデジタル機器に用いることによって、デジタル機器に対し高性能の遠赤外線画像入力機能を安価でコンパクトに付加することが可能となる。
第1の実施の形態(実施例1)のレンズ断面図。 実施例1の収差図。 第2の実施の形態(実施例2)のレンズ断面図。 実施例2の収差図。 第3の実施の形態(実施例3)のレンズ断面図。 実施例3の収差図。 第4の実施の形態(実施例4)のレンズ断面図。 実施例4の収差図。 第5の実施の形態(実施例5)のレンズ断面図。 実施例5の収差図。 第6の実施の形態(実施例6)のレンズ断面図。 実施例6の収差図。 第7の実施の形態(実施例7)のレンズ断面図。 実施例7の収差図。 第8の実施の形態(実施例8)のレンズ断面図。 実施例8の収差図。 第9の実施の形態(実施例9)のレンズ断面図。 実施例9の収差図。 第10の実施の形態(実施例10)のレンズ断面図。 実施例10の収差図。 第11の実施の形態(実施例11)のレンズ断面図。 実施例11の収差図。 第12の実施の形態(実施例12)のレンズ断面図。 実施例12の収差図。 第13の実施の形態(実施例13)のレンズ断面図。 実施例13の収差図。 遠赤外線レンズを搭載したデジタル機器の概略構成例を示す模式図。
以下、本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズ,撮像光学装置,デジタル機器等を説明する。本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズは、遠赤外線帯で使用されるレンズ系であって、物体側から順に、第1レンズ及び第2レンズの2枚の単レンズで構成され、以下の条件式(2)を満足し、半画角が30°よりも大きいことを特徴としている。
7.3<(r1+r2)/(r1−r2)<27.5 …(2)
ただし、
r1:第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、
r2:第1レンズの像側面の近軸曲率半径、
である。
遠赤外線は、主として波長7〜14μmの範囲の赤外線である。人や動物の体温は波長8〜12μmの放射光であり、遠赤外線光学系はほとんどが波長8〜12μmで使用される。波長8〜12μm帯の遠赤外線領域は物質の温度を検知できる範囲であり、温度測定,暗闇での人検知,セキュリティ等、応用できるものは多い。それにもかかわらず、現在のところ遠赤外線カメラが広く普及していないのは、遠赤外線を透過するレンズ材料が高価な希少金属を含む材料であったり加工が難しい材料であったりして、それらを数枚以上使用したレンズ系にするとコスト高になってしまうからである。最近では遠赤外線センサーの製造技術が進み、安価なサーモパイルや非冷却式マイクロボロメータ等も製造されるようになり、これらと適合するような安価なレンズ系が望まれている。本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、物体側から順に第1レンズ及び第2レンズの2枚の単レンズで構成して、少ない枚数のレンズ系とすることにより、レンズ系の加工コストを低減して安価なレンズ系を提供することを可能としている。
また、従来の遠赤外線センサーは、温度分解能を精密に表示することのできる高価なものがほとんどである。このようなセンサーでは、温度分解能を十分に発揮させるため、センサー回りを液体窒素等の冷媒で冷却する必要がある。したがって、冷却するための空間が必要となるため、レンズバックが比較的短くなりやすい広角なレンズ系はほとんど製造されてこなかった。しかしながら、もっと広い視野を見たいというニーズがあり、しかも近年では冷却を必要としないマイクロボロメータ等の非冷却センサーが安価に作製できるようになってきている。このため、半画角ωが30°より大きい広角な遠赤外線レンズであっても実現は可能である。本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、2枚の単レンズで構成された広角のレンズ構成を有するもののなかでも半画角ωが30°よりも大きい広角系に適したレンズ構成を想定しており、このような広角化を高性能化と両立させながらレンズ2枚でも可能にするうえで望ましい条件設定等を以下に説明する。
前記条件式(2)は、遠赤外線レンズの第1レンズのシェイピングファクターに関する望ましい条件を規定している。以下の条件式(2a)を満足することが更に望ましく、条件式(2a)を満たすことにより、後述する効果をより一層大きくすることができる。
9.4<(r1+r2)/(r1−r2)<27.1 …(2a)
ただし、
r1:第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、
r2:第1レンズの像側面の近軸曲率半径、
である。
シェイピングファクターは、1枚のレンズの形状を示すものである。符号も含めてレンズの前面(物体側面)の近軸曲率半径をr1、後面(像側面)の近軸曲率半径をr2とすると、(r1+r2)/(r1−r2)で表される。両面の近軸曲率半径の値が符号も含めて近い場合、メニスカス度の強いレンズとなり、シェイピングファクターの絶対値は大きくなる。符号のプラスマイナスはレンズ面の向きで異なる。両面の近軸曲率半径が符号も含めて離れている場合、メニスカス度の弱いレンズとなり、シェイピングファクターの絶対値は小さくなる。符号のプラスマイナスは上記と同様にレンズ面の向きで異なる。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、第1レンズのシェイピングファクターを所定の範囲内に設定することが好ましい。上記条件式(2),(2a)はその範囲を規定しており、シェイピングファクターの値が大きいこと、すなわちメニスカス度合いが大きいことを示している。メニスカス度合いが大きい場合、第1レンズは弱い正のパワーか弱い負のパワーを持つことになる。第1レンズでは球面収差や像面湾曲の補正を主に担当し、集光作用を弱くしておくことで、広角の仕様でもバックフォーカスを十分確保し収差補正も可能としている。
シェイピングファクターの値が条件式(2)の下限を越えて小さくなると、第1レンズはメニスカス度合いが弱くなり、やや強い正のパワーを持つことになる。集光作用をある程度持つことになるので、バックフォーカスが短くなってしまうとともに収差補正が不十分となり、第2レンズで補正しきれなくなってしまう。また、シェイピングファクターの値が条件式(2)の上限を越えて大きくなりすぎると、第1レンズの収差補正力はほとんどなくなるとともに第2レンズだけで集光を行わなければならず、第2レンズによる収差が大きく発生してしまう。
したがって、条件式(2)を満たし、好ましくは条件式(2a)を満たすようにすれば、第1レンズはメニスカス度が強い正レンズ又は負レンズとなり、第1レンズでは球面収差や像面湾曲等の補正を主に行い、第2レンズで発生する正のパワーによる収差を相殺して性能の向上を図ることが可能となる。
遠赤外線レンズの系全体のバックフォーカスに関して、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。さらに、以下の条件式(1a)を満足することが望ましく、以下の条件式(1b)を満足することが更に望ましい。したがって、好ましくは条件式(1a)、更に好ましくは条件式(1b)を満たすことにより、後述する効果をより一層大きくすることができる。
0.38<fB/f<1.35 …(1)
0.38<fB/f<0.97 …(1a)
0.38<fB/f<0.85 …(1b)
ただし、
fB:第2レンズの像側面から像面までの空気換算距離、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、全系の焦点距離で規格化したバックフォーカスを所定の範囲内に設定することが好ましい。上記条件式(1),(1a),(1b)はその範囲を規定しており、そのバックフォーカスは一般的な遠赤外線レンズ系と比べて比較的短くなっている。バックフォーカスをより短くすることによって像面から第2レンズまでの距離が短くなるため、軸上のFナンバー光線が第2レンズの比較的低い位置を通ることになり、球面収差の発生量を抑えることが可能となる。しかし、遠赤外線レンズでは、レンズ系の明るさが解像力を決めるため、Fナンバー:1.2程度の明るさが必要である。このため、条件式(1)の上限を越えると、球面収差が発生しやすくなり、枚数の少ないレンズ系を構成することが困難になる。条件式(1)の上限を越えないように球面収差の発生量を小さくすると、軸外の収差は非球面等により効率良く補正できるようになり、広角なレンズ系でも少ないレンズ枚数で構成することが可能となる。また、条件式(1)の下限を越えてバックフォーカスが短くなってしまうと、遠赤外線センサーのカバーガラスを配置するための空間やカバーガラスとセンサー受光面との間隔を確保することが困難になる。遠赤外線センサーでは性能を確保するためにこのような空間が不可欠となっているため、遠赤外線レンズでもこのような空間を確保した設計にしなければならない。
したがって、条件式(1)を満たし、好ましくは条件式(1a)又は(1b)を満たすようにすれば、像面から第2レンズまでの距離が大きくなりすぎることなく、第2レンズの低い位置をFナンバー光線が通って球面収差が抑えられると同時に、軸外光束に対しても像面湾曲補正を効果的に行うことが可能となる。また、遠赤外線センサーのカバーガラスを挿入するスペースも十分に確保することが可能となる。
遠赤外線レンズの全長に関して、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。さらに、以下の条件式(3a)を満足することが望ましく、以下の条件式(3b)を満足することが更に望ましい。したがって、好ましくは条件式(3a)、更に好ましくは条件式(3b)を満たすことにより、後述する効果をより一層大きくすることができる。
1.75<TL/f<5.7 …(3)
1.75<TL/f<5.0 …(3a)
1.75<TL/f<3.2 …(3b)
ただし、
TL:遠赤外線レンズの全長(バックフォーカスを空気換算した場合)、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、全系の焦点距離で規格化したレンズ全長を所定の範囲内に設定することが好ましい。上記条件式(3),(3a),(3b)はその範囲を規定している。条件式(3)の下限を越えると、2枚という少ないレンズ枚数で構成する場合、レンズ全長が小さいことにより各面が近接して配置されるため、各面で異なった収差補正が行いにくくなって十分な性能が得られなくなる。条件式(3)の上限を越えると、このようなレンズ系では軸外光束が第1面の高い位置を通るため有効径が大きくなってしまう。各面を離して配置できるため異なる収差補正が可能となるが、軸外光束のコマ収差が大きくなってしまうため十分な性能が得られなくなる。
したがって、条件式(3)を満たし、好ましくは条件式(3a)又は(3b)を満たすようにすれば、各面を互いに十分に離して配置することができるため、2枚という少ないレンズ構成でも異なる収差補正を行い性能の良いレンズ系を得ることが可能となる。また、レンズ全長が大きすぎることによる前玉径の増大を防止し、第1レンズによる軸外光束のコマ収差を小さく抑えることが可能となる。
遠赤外線レンズの第2レンズの中心厚(芯厚)に関して、以下の条件式(4)を満足することが望ましく、以下の条件式(4a)を満足することが更に望ましい。したがって、好ましくは条件式(4a)を満たすことにより、後述する効果をより一層大きくすることができる。
0.63<dL2/f<2.55 …(4)
0.68<dL2/f<2.5 …(4a)
ただし、
dL2:第2レンズの中心厚、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、全系の焦点距離で規格化した第2レンズの芯厚を所定の範囲内に設定することが好ましい。上記条件式(4),(4a)はその範囲を規定しており、その第2レンズの芯厚は従来の遠赤外線レンズと比べて比較的厚くなっている。レンズを厚くすることによって、第2レンズの前面と後面とで異なる収差補正を行うことができるようになり、少ないレンズ枚数でも良好な性能を確保することができるようになる。
条件式(4)の下限を越えて第2レンズの芯厚が小さくなると、第2レンズの前面と後面とでほぼ同様の収差補正を行うことしかできなくなるため、少ないレンズ枚数で良好な収差補正を行うことは困難となる。また、条件式(4)の上限を越えて第2レンズの芯厚が大きくなると、レンズ材料の制約から均質な材料を得ることが難しくなったり、非球面の場合には均一な加熱成形が難しくなったりするため、設計値通りの単レンズの性能を出すことが困難となり、性能の良いレンズ系を得ることができなくなる。
遠赤外線レンズの第1レンズの焦点距離に関して、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。さらに、以下の条件式(5a),(5b)又は(5c)を満足することが更に望ましい。つまり、条件式(5),(5a),(5b),(5c)の順で満足することがより好ましい。したがって、好ましくは条件式(5a)、更に好ましくは条件式(5b)又は(5c)を満たすことにより、後述する効果をより一層大きくすることができる。
1.1<f1/f<97.5 …(5)
1.1<f1/f<8.0 …(5a)
1.1<f1/f<3.8 …(5b)
1.3<f1/f<3.8 …(5c)
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、全系の焦点距離で規格化した第1レンズの焦点距離を所定の範囲内に設定することが好ましい。上記条件式(5),(5a),(5b),(5c)はその範囲を規定しており、第1レンズは比較的弱い正のパワーを持っている。第1レンズのパワーが条件式(5)の上限を越えて強くなりすぎると、十分なバックフォーカスを確保することが難しくなり、特に広角な光学系ではセンサーのカバーガラスを挿入することさえ難しくなってしまう。また、第1レンズのパワーが条件式(5)の下限を越えて小さくなると、第2レンズでほとんどの集光作用を行わなければならず、第2レンズで大きな球面収差が発生してしまう。
遠赤外線レンズの第2レンズの焦点距離に関して、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。さらに、以下の条件式(6a)を満足することが望ましく、以下の条件式(6b)を満足することが更に望ましい。したがって、好ましくは条件式(6a)、更に好ましくは条件式(6b)を満たすことにより、後述する効果をより一層大きくすることができる。
0.9<f2/f<4.5 …(6)
0.9<f2/f<2.9 …(6a)
0.9<f2/f<1.3 …(6b)
ただし、
f2:第2レンズの焦点距離、
f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
である。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、全系の焦点距離で規格化した第2レンズの焦点距離を所定の範囲内に設定することが好ましい。上記条件式(6),(6a),(6b)はその範囲を規定している。条件式(6)の下限を上回ると、第2レンズのパワーが強過ぎないので、このレンズで発生する像面湾曲や歪曲収差等を小さく抑えるとともに、製造時に発生する偏芯誤差やレンズ形状誤差、レンズ間隔誤差による性能劣化を小さく抑えることができる。条件式(6)の上限を下回ると、第2レンズのパワーが弱過ぎないので、光学系が大きくなり過ぎず、レンズの体積や重量を適切な範囲に収めることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、前記第1レンズ及び第2レンズの設計波長での屈折率が2よりも大きいことが好ましい。第1レンズ及び第2レンズは、屈折率の高い遠赤外線用レンズ材料で構成されている。具体的には、カルコゲンを主成分としたカルコゲナイドガラス(波長10μmでの屈折率2.5〜2.8程度),シリコン(Si、波長10μmの屈折率3程度),ゲルマニウム(Ge、波長10μmでの屈折率4程度)等が挙げられる。これらのレンズ材料では、屈折率が高いためレンズ面の曲率を緩くすることができ、各面の収差を小さくすることが可能である。したがって、レンズ枚数が少なくても良好な収差補正が可能となる。遠赤外線用レンズ材料でも屈折率の低いものは存在する。しかし、それらは安価であってもレンズ面の曲率を強くしなければならないので、少ない枚数でレンズ系を構成することが困難となり、結局、レンズ系のコスト高を招いてしまう。
屈折率は、真空に対する物質中の光の進む速度の比であり、可視領域ではd線(587nm)に対して表示される。しかし、この値は遠赤外線領域では意味を持たないので、波長10μmに対する屈折率を代表的に示す場合が多い。例えば、従来より用いられている遠赤外線光学材料の波長10μmでの屈折率は、Ge=4.004、Si=3.418、ZnS=2.200、ZnSe=2.407等である。
また、分散の性質を表す値として、可視光線ではd線のアッベ数νdが用いられる。このアッベ数は、νd=(Nd−1)/(Nf−Nc)で表される(ただし、Nd:d線での屈折率、NfはF線での屈折率、NcはC線での屈折率、である。)。しかし、この値は遠赤外線領域では意味を持たないので、前記遠赤外線レンズでは、分散の性質を表す値として、ν=(N10−1)/(N8−N12)を用いることにする(ただし、N10:波長10μmでの屈折率、N8:波長8μmでの屈折率、N12:波長12μmでの屈折率、とする。)。この値が大きいほど色による屈折率の差が小さいので、分散が小さいということになる。例えば、従来より用いられている遠赤外線光学材料の分散は、Ge=1250〜1252、Si=1860、ZnS=23(色消しに使う。)、ZnSe=57(色消しに使う。)等である。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズでは、前記第1,第2レンズが有するレンズ面のうちの少なくとも1面は、回折格子面であることが好ましい。回折格子面を有することにより、軸上色収差の補正を良好に行うことが可能となる。回折格子の断面形状としては、バイナリ形状の他にステップ(階段)形状やキノフォームを用いてもよい。いずれの場合も回折波長での位相差は、後述する式(DS)で計算することができる。
上述したように条件設定された各構成を、単独で又は必要に応じ組み合わせて採用することにより、2枚という少ないレンズ枚数でも軸上光束及び軸外光束に対して積極的な収差補正を行うことができるようになる。このため、良好な収差補正により広角化を高性能化や高精細化と両立させながらレンズ2枚でも達成することが可能となり、新たに製造されてきている安価な遠赤外線センサーにも対応可能となる。したがって、安価でも高性能な遠赤外線レンズと、それを備えた撮像光学装置を実現することができる。
遠赤外線レンズ又は撮像光学装置を、暗視装置,サーモグラフィー,携帯端末,カメラシステム(例えば、デジタルカメラ,監視カメラ,防犯カメラ,車載カメラ)等のデジタル機器に用いることによって、デジタル機器に対し高性能の遠赤外線画像入力機能を安価でコンパクトに付加することが可能となり、そのコンパクト化,高性能化,高機能化等に寄与することができる。前述したように、遠赤外線カメラが普及していない原因の1つにはレンズ材料やレンズ加工が高価であることが挙げられるので、簡単な2枚構成のレンズ系を遠赤外線レンズとして用いることにより、レンズの加工コスト等が抑えられ安価なカメラシステムを実現することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る遠赤外線レンズは、遠赤外線画像入力機能付きデジタル機器(例えば携帯端末,ドライブレコーダー等)用の撮像光学系としての使用に適しており、これを撮像用の遠赤外線センサー等と組み合わせることにより、被写体の遠赤外線映像を光学的に取り込んで電気的な信号として出力する遠赤外線用撮像光学装置を構成することができる。撮像光学装置は、被写体の静止画撮影や動画撮影に用いられるカメラの主たる構成要素を成す光学装置であり、例えば、物体(すなわち被写体)側から順に、物体の遠赤外線光学像を形成する遠赤外線レンズと、その遠赤外線レンズにより形成された遠赤外線光学像を電気的な信号に変換する撮像素子(遠赤外線センサー)と、を備えることにより構成される。そして、撮像素子の受光面(すなわち撮像面)上に被写体の遠赤外線光学像が形成されるように、前述した特徴的構成を有する遠赤外線レンズが配置されることにより、小型・低コストで高い性能を有する撮像光学装置やそれを備えたデジタル機器を実現することができる。
遠赤外線画像入力機能付きデジタル機器の例としては、赤外線カメラ,監視カメラ,防犯カメラ,車載カメラ,航空機カメラ,デジタルカメラ,ビデオカメラ,テレビ電話用カメラ等のカメラシステムが挙げられ、また、パーソナルコンピューター,暗視装置,サーモグラフィー,携帯用デジタル機器(例えば、携帯電話,スマートフォン(高機能携帯電話),タブレット端末,モバイルコンピューター等の小型で携帯可能な情報機器端末),これらの周辺機器(スキャナー,プリンター,マウス等),その他のデジタル機器(ドライブレコーダー,防衛機器等)等に内蔵又は外付けによりカメラ機能が搭載されたものが挙げられる。これらの例から分かるように、遠赤外線用の撮像光学装置を用いることにより赤外線カメラシステムを構成することができるだけでなく、その撮像光学装置を各種機器に搭載することにより赤外線カメラ機能,暗視機能,温度測定機能等を付加することが可能である。例えば、赤外線カメラ付きスマートフォン等の遠赤外線画像入力機能を備えたデジタル機器を構成することが可能である。
遠赤外線画像入力機能付きデジタル機器の一例として、図27にデジタル機器DUの概略構成例を模式的断面で示す。図27に示すデジタル機器DUに搭載されている撮像光学装置LUは、物体(すなわち被写体)側から順に、物体の遠赤外線光学像(像面)IMを形成する遠赤外線レンズLN(AX:光軸)と、平行平板PT(撮像素子SRのカバーガラス、必要に応じて配置される光学フィルター等に相当する。)と、遠赤外線レンズLNにより受光面(撮像面)SS上に形成された光学像IMを電気的な信号に変換する撮像素子(遠赤外線センサー)SRと、を備えている。この撮像光学装置LUで画像入力機能付きデジタル機器DUを構成する場合、通常そのボディ内部に撮像光学装置LUを配置することになるが、カメラ機能を実現する際には必要に応じた形態を採用することが可能である。例えば、ユニット化した撮像光学装置LUをデジタル機器DUの本体に対して着脱可能又は回動可能に構成することが可能である。
遠赤外線レンズLNは、物体側から順に、第1レンズ及び第2レンズの2枚の単レンズで構成された2枚構成の単焦点レンズであり、前述したように、撮像素子SRの受光面SS上に遠赤外線からなる光学像IMを形成する構成になっている。撮像素子SRとしては、例えば複数の画素(例えば、数千〜数十万画素)を有し、8〜12μm程度の波長を利用する遠赤外線用のイメージセンサー(サーモセンサー等)が用いられる。遠赤外線レンズLNは、撮像素子SRの光電変換部である受光面SS上に被写体の光学像IMが形成されるように設けられているので、遠赤外線レンズLNによって形成された光学像IMは、撮像素子SRによって電気的な信号に変換される。
撮像素子SRの具体例としては、焦電センサー,マイクロボロメータ,サーモパイル等が挙げられる。焦電センサーは、チタン酸ジルコン酸鉛等を含むセラミックが温度の変化によって自発分極する焦電効果を使ったものであり、ほとんどの場合単一の受光面を持ち、安価な温度センサーである。マイクロボロメータは、アモルファスシリコンや酸化バナジウム等の感熱材料を微細加工技術によって2次元配列した受光面を持ち、温度上昇によって抵抗値が変化することを検知する温度センサーである。現在使用されている一般的なマイクロボロメータは画素数が80×80,320×240,640×480等である。従来は温度分解能を十分発揮させるため、センサーの周囲を液体窒素等で冷却するものがほとんどであったが、近年では製造技術が進み、冷却しなくてもある程度温度検知能力の高いものが製造されてきている。サーモパイルは、熱を電気エネルギーに変換することのできる熱電対を直列又は並列に並べてセンサー面とした温度センサーで、焦電センサーに次いで安価なものである。
デジタル機器DUは、撮像光学装置LUの他に、信号処理部1,制御部2,メモリー3,操作部4,表示部5等を備えている。撮像素子SRで生成した信号は、信号処理部1で所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が必要に応じて施され、デジタル映像信号としてメモリー3(半導体メモリー,光ディスク等)に記録されたり、場合によってはケーブルを介したり赤外線信号等に変換されたりして他の機器に伝送される(例えば携帯電話の通信機能)。制御部2はマイクロコンピューターからなっており、撮影機能(静止画撮影機能,動画撮影機能等),画像再生機能等の機能の制御;フォーカシングのためのレンズ移動機構の制御等を集中的に行う。例えば、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方を行うように、制御部2により撮像光学装置LUに対する制御が行われる。表示部5は液晶モニター等のディスプレイを含む部分であり、撮像素子SRによって変換された画像信号あるいはメモリー3に記録されている画像情報を用いて画像表示を行う。操作部4は、操作ボタン(例えばレリーズボタン),操作ダイヤル(例えば撮影モードダイヤル)等の操作部材を含む部分であり、操作者が操作入力した情報を制御部2に伝達する。
図1,図3,…,図25に、無限遠合焦状態にある遠赤外線レンズLNの第1〜第13の実施の形態を光学断面でそれぞれ示す。第1〜第13の実施の形態の遠赤外線レンズLNは、物体側より順に、正パワーを有する第1レンズL1と、正パワーを有する第2レンズL2と、からなっている。
第1,第2,第9〜第12の実施の形態では、第1レンズL1と第2レンズL2が近軸で像側に凸のメニスカス形状を有している。第3,第13の実施の形態では、第1レンズL1が近軸で像側に凹のメニスカス形状を有しており、第2レンズL2が近軸で両凸形状を有している。第4〜第8の実施の形態では、第1レンズL1が近軸で像側に凸のメニスカス形状を有しており、第2レンズL2が近軸で両凸形状を有している。
第1〜第13の実施の形態では、第1レンズL1と第2レンズL2が両面非球面レンズである。第1,第2,第4〜第12の実施の形態では、最も物体側に開口絞りSTが配置されており、第3,第13の実施の形態では、第1レンズL1と第2レンズL2との間に開口絞りSTが配置されている。なお、各遠赤外線レンズLNの像側には、撮像素子SRの保護用カバーガラスに相当する平行平板PT(例えば、Ge結晶の平行平板)が配置されている。
以下、本発明を実施した遠赤外線レンズの構成等を、実施例のコンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1〜13(EX1〜13)は、前述した第1〜第13の実施の形態にそれぞれ対応する数値実施例であり、第1〜第13の実施の形態を表すレンズ構成図(図1,図3,…,図25)は、対応する実施例1〜13のレンズ断面形状,レンズ配置等をそれぞれ示している。
各実施例のコンストラクションデータでは、面データとして、左側の欄から順に、面番号(OB:物面,ST:絞り面,IM:像面),近軸における曲率半径R(mm),軸上面間隔d(mm),設計波長10μmに対する屈折率N10,及び波長8〜12μmに対する分散値νを示す。分散値νは分散の性質を表し、ν=(N10−1)/(N8−N12)で定義される(ただし、N8:波長8μmに対する屈折率,波長10μmに対する屈折率N10,N12:波長12μmに対する屈折率である。)。屈折率が4.00400の光学材料はゲルマニウム(GE)、屈折率が2.77810の光学材料はカルコゲナイドガラスである。なお、像面IMの前の平行平板PTは遠赤外線センサーSRの保護板(カバーガラス)である。
面番号に*が付された面は非球面であり、その面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(AS)で定義される。非球面データとして、非球面係数等を示す。なお、各実施例の非球面データにおいて表記の無い項の係数は0であり、すべてのデータに関してE−n=×10-nである。
z=(C・h2)/[1+√{1−(1+K)・C2・h2}]+Σ(Ai・hi) …(AS)
ただし、
h:z軸(光軸AX)に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2)、
z:高さhの位置での光軸AX方向のサグ量(面頂点基準)、
C:面頂点での曲率(近軸曲率半径Rの逆数)、
K:円錐定数、
Ai:i次の非球面係数(Σはiについて4次から∞次の総和を表す。)、
である。
面番号に#が付された面は回折格子面であり、その回折構造は、非球面と同様に面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(DS)で定義される。回折格子は光軸に対して回転対称な格子であって、波長10μmに対する1次の回折が使用され、形状は波長10μmに対する位相差Pzで与えられる。回折面データとして、位相係数を示す。なお、各実施例の回折面データにおいて表記の無い項の係数は0であり、すべてのデータに関してE−n=×10-nである。
Pz=Σ(Bj・hj) …(DS)
ただし、
h:z軸(光軸AX)に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2)、
Pz:位相差、
Bj:j次の位相係数(Σはjについて2次から∞次の総和を表す。)、
である。
表1に、各種データとして、全系の焦点距離f(mm),Fナンバー(Fno),半画角ω(°),像高Y’(実像高,mm),レンズ全長TL(mm),バックフォーカスfB(mm),第1レンズL1の焦点距離f1(mm),第2レンズL2の焦点距離f2(mm)を示し、表2に各実施例の条件式対応値を示す(設計波長:10000nm)。表1中のバックフォーカスBFは、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算長により表記しており、レンズ全長TLは、レンズ最前面からレンズ最終面までの距離にバックフォーカスBFを加えたものであるが、第1面が絞りSTである場合(EX1,2,4〜12)、レンズ全長TLは絞りSTから近軸像点IMまでの距離である。
図2,図4,…,図26は、実施例1〜13(EX1〜13)にそれぞれ対応する収差図であり、(A)は球面収差図、(B)は非点収差図、(C)は歪曲収差図である。球面収差図は、実線で示す設計波長(評価波長)10μmにおける球面収差量、長い破線で示す波長8μmにおける球面収差量、短い破線で示す波長12μmにおける球面収差量を、それぞれ近軸像面からの光軸AX方向のズレ量(mm)で表しており、縦軸はFナンバー、縦軸目盛は瞳への入射高さをその最大高さで規格化した値(すなわち相対瞳高さ)を表している。非点収差図において、一点鎖線M又は破線Tは設計波長10μmにおけるメリディオナル(タンジェンシャル)像面、実線Sは設計波長10μmにおけるサジタル像面を、近軸像面からの光軸AX方向のズレ量(mm)で表しており、縦軸は半画角ω(°)を表している。歪曲収差図において、横軸は設計波長10μmにおける歪曲(%)を表しており、縦軸は半画角ω(°)を表している。
実施例1
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
物体 ∞
1(絞り) ∞ 0.75
2 * -6.338 2.43 4.00400 1252
3 * -5.752 1.82
4 * -196.123 2.80 4.00400 1252
5 * -27.043 2.30
6 ∞ 0.50 4.00400 1252
7 ∞ 0.50
近軸像点
非球面データ
第2面 第3面 第4面 第5面
K 7.621 -3.868 -15.000 -15.000
A4 -2.7194E-03 -3.5463E-03 3.6807E-03 4.3449E-03
A6 3.6128E-05 1.1045E-05 -1.0679E-05 -7.6449E-05
A8 2.9521E-05 2.9216E-06 -2.9459E-06 3.8592E-05
A10 -3.8271E-06 -7.1261E-07 1.0359E-07 -8.1171E-08
実施例2
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
物体 ∞
1(絞り) ∞ 0.81
2 * -6.045 2.74 2.77810 160
3 * -4.887 1.94
4 * -29.093 3.22 2.77810 160
5 * -12.221 2.84
6 ∞ 0.50 4.00400 1252
7 ∞ 0.49
近軸像点
非球面データ
第2面 第3面 第4面 第5面
K 5.363 -4.100 -0.852 7.657
A4 -9.7358E-04 -3.6558E-03 3.2384E-03 2.8128E-03
A6 -5.5200E-04 2.4842E-05 -5.0326E-06 1.1594E-05
A8 2.5492E-04 1.4386E-05 -1.8198E-06 8.0515E-06
A10 -1.3497E-05 -1.0203E-06 4.4725E-08 -6.7964E-09
実施例3
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
物体 ∞
1 * 3.591 1.01 2.77810 160
2 * 3.335 1.04
3(絞り) ∞ 0.78
4 * 8.676 3.27 2.77810 160
5 * -65.586 1.02
6 ∞ 0.50 4.00400 1252
7 ∞ 1.02
近軸像点
非球面データ
第1面 第2面 第4面 第5面
K -0.392 1.073 3.590 30.000
A3 -2.4094E-04 1.0642E-03 1.8151E-04 -1.0760E-03
A4 1.1585E-03 -3.0028E-03 6.0091E-04 4.2629E-03
A5 6.9918E-05 4.6961E-05 -1.6119E-05 -2.3812E-05
A6 -7.0756E-05 -3.9360E-06 -2.2481E-04 -4.8154E-04
A8 2.8321E-05 -2.5775E-04 2.7422E-05 6.9480E-05
A10 -1.4924E-05 -6.6923E-05 -1.9462E-06 -4.7962E-06
実施例4
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.802176
2* -6.27915 2.587169 4.004 1250
3* -5.80433 1.831465
4* 90.73463 2.779481 4.004 1250
5* -57.55095 2.272522
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 7.620968
A4 = -0.232586E-02
A6 = -0.138789E-03
A8 = 0.123318E-03
A10= -0.807669E-05
非球面データ
非球面:3*
K = -4.105717
A4 = -0.341885E-02
A6 = 0.203194E-04
A8 = 0.360199E-05
A10= -0.661989E-06
非球面データ
非球面:4*
K =-15.000000
A4 = 0.364839E-02
A6 = -0.804332E-05
A8 = -0.282540E-05
A10= 0.104786E-06
非球面データ
非球面:5*
K =-15.000000
A4 = 0.445355E-02
A6 = 0.514582E-04
A8 = 0.335483E-04
A10= 0.966802E-06
実施例5
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.810319
2* -7.27664 3.452702 4.004 1250
3* -6.67025 2.600671
4* 99.81599 2.344192 4.004 1250
5* -46.41594 2.013546
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 9.490200
A4 = -0.141396E-02
A6 = -0.111242E-03
A8 = 0.890495E-04
A10= -0.676957E-05
非球面データ
非球面:3*
K = -4.035285
A4 = -0.221072E-02
A6 = 0.169514E-04
A8 = 0.271526E-06
A10= -0.134928E-06
非球面データ
非球面:4*
K =-15.000000
A4 = 0.281935E-02
A6 = 0.685182E-04
A8 = -0.503968E-05
A10= 0.143664E-06
非球面データ
非球面:5*
K = 15.000000
A4 = 0.336277E-02
A6 = 0.261324E-03
A8 = -0.144972E-04
A10= 0.376420E-05
実施例6
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.816782
2* -7.33382 3.441187 4.004 1250
3* -6.68192 2.620908
4* 121.52350 2.344225 4.004 1250
5* -42.01188 1.990185
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 9.611185
A4 = -0.149260E-02
A6 = -0.127211E-03
A8 = 0.870872E-04
A10= -0.701794E-05
非球面データ
非球面:3*
K = -3.727033
A4 = -0.211299E-02
A6 = 0.839648E-05
A8 = 0.648433E-06
A10= -0.142336E-06
非球面データ
非球面:4*
K =-15.000000
A4 = 0.266175E-02
A6 = 0.802542E-04
A8 = -0.550920E-05
A10= 0.148235E-06
非球面データ
非球面:5*
K = 15.000000
A4 = 0.319550E-02
A6 = 0.254845E-03
A8 = -0.138955E-04
A10= 0.352979E-05
実施例7
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.864920
2* -7.03526 2.975668 4.004 1250
3* -6.27469 1.945048
4* 173.51899 2.650012 4.004 1250
5* -46.35185 2.243907
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 8.897131
A4 = -0.207533E-02
A6 = -0.289646E-03
A8 = 0.143117E-03
A10= -0.135917E-04
非球面データ
非球面:3*
K = -4.359018
A4 = -0.283678E-02
A6 = 0.282421E-04
A8 = 0.110501E-05
A10= -0.292151E-06
非球面データ
非球面:4*
K =-15.000000
A4 = 0.358746E-02
A6 = 0.520212E-05
A8 = -0.298734E-05
A10= 0.108580E-06
非球面データ
非球面:5*
K = 14.690149
A4 = 0.402099E-02
A6 = 0.235244E-03
A8 = -0.784096E-05
A10= 0.409915E-05
実施例8
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.861697
2* -7.31877 3.125049 4.004 1250
3* -6.42076 1.971548
4* 390.00777 2.576393 4.004 1250
5* -41.75446 2.236701
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 9.690032
A4 = -0.206297E-02
A6 = -0.234755E-03
A8 = 0.116301E-03
A10= -0.938163E-05
非球面データ
非球面:3*
K = -4.433234
A4 = -0.268792E-02
A6 = 0.300845E-04
A8 = 0.548332E-06
A10= -0.225286E-06
非球面データ
非球面:4*
K = 15.000000
A4 = 0.363317E-02
A6 = 0.926419E-05
A8 = -0.322586E-05
A10= 0.115247E-06
非球面データ
非球面:5*
K =-14.377065
A4 = 0.399215E-02
A6 = 0.236360E-03
A8 = -0.817727E-05
A10= 0.405203E-05
実施例9
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.845567
2* -7.64106 3.351431 4.004 1250
3* -6.60849 2.053915
4* -887.07541 2.433648 4.004 1250
5* -37.24419 2.220860
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 10.741471
A4 = -0.192691E-02
A6 = -0.154892E-03
A8 = 0.884281E-04
A10= -0.433345E-05
非球面データ
非球面:3*
K = -4.550159
A4 = -0.249158E-02
A6 = 0.326732E-04
A8 = -0.269045E-07
A10= -0.159032E-06
非球面データ
非球面:4*
K =-15.000000
A4 = 0.374483E-02
A6 = 0.154127E-04
A8 = -0.359526E-05
A10= 0.128983E-06
非球面データ
非球面:5*
K = -6.221728
A4 = 0.407323E-02
A6 = 0.244691E-03
A8 = -0.929228E-05
A10= 0.411471E-05
実施例10
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.819818
2* -5.91316 2.768638 2.7781 160.2
3* -4.52183 1.371573
4* -34.73754 4.000000 2.7781 160.2
5* -18.19129 2.696316
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 1.768390
A4 = -0.455419E-02
A6 = -0.961230E-03
A8 = 0.277633E-03
A10= -0.325522E-04
非球面データ
非球面:3*
K = -2.612672
A4 = -0.260108E-02
A6 = -0.396228E-04
A8 = 0.959824E-05
A10= -0.614360E-06
非球面データ
非球面:4*
K = 6.570084
A4 = 0.389940E-02
A6 = -0.730020E-04
A8 = 0.391424E-06
A10= 0.157896E-07
非球面データ
非球面:5*
K = 3.514999
A4 = 0.245290E-02
A6 = -0.573722E-05
A8 = 0.954888E-05
A10= -0.151311E-06
実施例11
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.824233
2* -5.82038 2.748465 2.7781 160.2
3* -4.52696 1.423082
4* -39.21930 4.000000 2.7781 160.2
5* -18.48482 2.676865
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 1.545042
A4 = -0.448727E-02
A6 = -0.100024E-02
A8 = 0.285638E-03
A10= -0.335281E-04
非球面データ
非球面:3*
K = -2.533029
A4 = -0.252923E-02
A6 = -0.488205E-04
A8 = 0.102503E-04
A10= -0.639718E-06
非球面データ
非球面:4*
K = 14.765852
A4 = 0.379131E-02
A6 = -0.676970E-04
A8 = 0.299986E-06
A10= 0.162865E-07
非球面データ
非球面:5*
K = 3.960430
A4 = 0.245208E-02
A6 = -0.495538E-05
A8 = 0.944887E-05
A10= -0.132525E-06
実施例12
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1(ST) ∞ 0.853611
2* -5.38831 2.594890 2.7781 160.2
3* -4.52618 1.836368
4* -69.46815 4.000000 2.7781 160.2
5* -17.34124 2.520451
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 0.486000
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:2*
K = 2.176583
A4 = -0.323974E-02
A6 = -0.101787E-02
A8 = 0.273320E-03
A10= -0.298276E-04
非球面データ
非球面:3*
K = -2.896526
A4 = -0.344650E-02
A6 = -0.197773E-04
A8 = 0.866588E-05
A10= -0.633557E-06
非球面データ
非球面:4*
K = -9.499184
A4 = 0.289565E-02
A6 = -0.232867E-04
A8 = -0.843775E-06
A10= 0.279536E-07
非球面データ
非球面:5*
K = 6.108008
A4 = 0.230698E-02
A6 = -0.799862E-05
A8 = 0.854639E-05
A10= -0.974203E-07
実施例13
単位:mm
面データ
面番号 R(mm) d(mm) N10 ν
OB ∞ ∞
1* 3.57283 1.051131 2.7781 160.2
2* 3.31299 1.007687
3(ST) ∞ 1.149565
4* 8.24988 3.710412 2.7781 160.2
5* -76.52927 0.668753
6 ∞ 0.500000 4.004 1250
7 ∞ 1.042203
IM ∞ 0.000000
非球面データ
非球面:1*
K = -3.6694E-01
A3 = 1.4780E-03
A4 = 1.0131E-03
A5 = 3.2472E-04
A6 = 7.7471E-05
A8 = 5.2150E-05
A10= -6.5105E-06
非球面データ
非球面:2*
K = 1.1377E+00
A3 = 1.6247E-04
A4 = -1.5162E-03
A5 = 6.2043E-04
A6 = 3.6710E-04
A8 = -1.0639E-04
A10= -4.1788E-05
非球面:4*
K = 4.4727E+00
A3 = -1.2208E-03
A4 = 9.2382E-04
A5 = 3.0930E-05
A6 = -2.4440E-04
A8 = 2.1154E-05
A10= -1.6421E-06
非球面データ
非球面:5*
K = 1.5000E+01
A3 = 9.7846E-03
A4 = -3.0877E-04
A5 = 2.3391E-04
A6 = -2.0535E-04
A8 = 8.1670E-05
A10= -6.2377E-06
Figure 2016027784
Figure 2016027784
DU デジタル機器
LU 撮像光学装置
LN 遠赤外線レンズ
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
ST 開口絞り(絞り)
SR 撮像素子(遠赤外線センサー)
SS 受光面(撮像面)
IM 像面(光学像)
AX 光軸
1 信号処理部
2 制御部
3 メモリー
4 操作部
5 表示部

Claims (7)

  1. 遠赤外線帯で使用されるレンズ系であって、
    物体側から順に、第1レンズ及び第2レンズの2枚の単レンズで構成され、以下の条件式(2)を満足し、半画角が30°よりも大きいことを特徴とする遠赤外線レンズ;
    7.3<(r1+r2)/(r1−r2)<27.5 …(2)
    ただし、
    r1:第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、
    r2:第1レンズの像側面の近軸曲率半径、
    である。
  2. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1記載の遠赤外線レンズ;
    0.63<dL2/f<2.55 …(4)
    ただし、
    dL2:第2レンズの中心厚、
    f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
    である。
  3. 以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の遠赤外線レンズ;
    0.9<f2/f<4.5 …(6)
    ただし、
    f2:第2レンズの焦点距離、
    f:遠赤外線レンズ全系の焦点距離、
    である。
  4. 前記第1レンズ及び第2レンズは、設計波長での屈折率が2よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠赤外線レンズ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠赤外線レンズと、撮像面上に形成された遠赤外線光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備え、前記撮像素子の撮像面上に被写体の遠赤外線光学像が形成されるように前記遠赤外線レンズが設けられていることを特徴とする撮像光学装置。
  6. 請求項5記載の撮像光学装置を備えることにより、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方の機能が付加されたことを特徴とするデジタル機器。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠赤外線レンズを備えたことを特徴とする遠赤外線用カメラシステム。
JP2016544202A 2014-08-20 2015-08-17 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器 Pending JPWO2016027784A1 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014167603 2014-08-20
JP2014167603 2014-08-20
JP2015059658 2015-03-23
JP2015059658 2015-03-23
PCT/JP2015/073051 WO2016027784A1 (ja) 2014-08-20 2015-08-17 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016027784A1 true JPWO2016027784A1 (ja) 2017-06-01

Family

ID=55350728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016544202A Pending JPWO2016027784A1 (ja) 2014-08-20 2015-08-17 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2016027784A1 (ja)
WO (1) WO2016027784A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109856900B (zh) * 2018-11-27 2021-05-14 玉晶光电(厦门)有限公司 光学透镜组

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3725276B2 (ja) * 1997-01-23 2005-12-07 フジノン株式会社 結像レンズ
WO1999006866A1 (fr) * 1997-08-01 1999-02-11 Olympus Optical Co., Ltd. Objectif d'endoscope
JPH11133297A (ja) * 1997-11-04 1999-05-21 Fuji Photo Film Co Ltd フーリエ変換レンズ
JP4516475B2 (ja) * 2005-04-27 2010-08-04 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 略球形状の観察窓を有する内視鏡用撮像光学系
JP4732480B2 (ja) * 2008-04-04 2011-07-27 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 内視鏡用対物光学系
JP2012103461A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Topcon Corp 赤外線光学系
JP6254804B2 (ja) * 2013-09-20 2017-12-27 株式会社タムロン 赤外線光学系

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016027784A1 (ja) 2016-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6167348B2 (ja) 撮像レンズ
JP6845484B2 (ja) 撮像光学系、レンズユニット及び撮像装置
JPWO2013153792A1 (ja) 撮像レンズおよび撮像装置
JP6583407B2 (ja) 赤外線用光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP6149410B2 (ja) 遠赤外線用結像光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP6191628B2 (ja) 撮影光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2016027786A1 (ja) 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器
JP2019045665A (ja) 撮像レンズ
WO2017090495A1 (ja) 赤外線用光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2016121857A1 (ja) 遠赤外線レンズ系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP6149411B2 (ja) 遠赤外線用結像光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP6848967B2 (ja) 赤外線用光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2019044934A1 (ja) 単焦点撮像光学系、レンズユニット、及び撮像装置
JP6222116B2 (ja) 撮影光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
US20150370044A1 (en) Imaging Optical System, Imaging Optical Device, and Digital Apparatus
JP6455107B2 (ja) 撮像光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP6608738B2 (ja) 撮像レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2016027784A1 (ja) 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2016027783A1 (ja) 遠赤外線レンズ,撮像光学装置及びデジタル機器
JP2016139093A (ja) レンズ,遠赤外線レンズ系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP2019124744A (ja) 撮像光学系及び撮像装置
WO2016208433A1 (ja) 遠赤外線レンズ系,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2016072294A1 (ja) 遠赤外線用光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
WO2017195731A1 (ja) 赤外線用光学系,撮像光学装置及びデジタル機器
JP5680794B2 (ja) 変倍光学系および撮像装置