JPWO2016006112A1 - 電動機の固定子、電動機、および空気調和機 - Google Patents

電動機の固定子、電動機、および空気調和機 Download PDF

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Abstract

基板11と、基板11に接続されるセンサリード線7および電源リード線8と、基板11を保持し、センサリード線7および電源リード線8を配線するリード線配線部品1と、を備え、基板11には、回転子の位置検出回路であるホールICが実装され、ボードインコネクタ80に設けられた端子を挿入するための穴が形成され、基板11は、リード線配線部品1のみで保持され、電源リード線8を配線するリード線配線部品1は、リード線配線部品1に保持される電動機の固定子10。

Description

本発明は、負荷を駆動する電動機の固定子、電動機、および空気調和機に関するものである。
下記特許文献1に示される従来の電動機は、固定子組立と、位置検出用のセンサ回路が形成された基板と、リード線配線部品と、リード線配線部品の口出し部に組み付けられ、電源リード線を保持する電源リード線保持部品と、リード線配線部品の口出し部に組み付けられ、センサリード線を保持するセンサリード線保持部品と、を備え、電源リード線及びセンサリード線が口出し部の表裏から二段で外部に引き出される。
特開2010−273525号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される従来の電動機の固定子では、リード線配線部品から一定距離隔てた位置にリード線配線部品が配置され、リード線口出し部がリード線配線部品と一体的に形成されている。すなわちリード線口出し部とリード線配線部品とが連結されている。そのため、リード線口出し部品とモールド樹脂との間の境界面から水が浸入した場合、リード線口出し部とリード線配線部品との連結部が水の浸入経路となる。このような水の浸入経路を無くすためにリード線口出し部品をリード線配線部品から分離した場合、リード線は分離されたリード線口出し部品のみで保持される。従って、製造工程でリード線が負荷を受けた場合、リード線の端末に接続された基板はんだ部に応力がかかり、電動機が運転不能になるおそれがあるといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、更なる品質の向上を図ることができる電動機の固定子、電動機、および空気調和機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基板と、前記基板に接続されるリード線と、前記基板を保持し、前記リード線を配線するリード線配線部品と、を備え、前記基板は、前記リード線配線部品のみで保持され、前記リード線は、前記リード線配線部品に保持される。
この発明によれば、更なる品質の向上を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電動機の固定子組立の斜視図である。 図2は、一方の端面側から見たリード線配線部品の斜視図である。 図3は、他方の端面側から見たリード線配線部品の斜視図である。 図4は、一方の端面側から見たリード線保持部の拡大図である。 図5は、図4に示されるリード線保持部の平面図である。 図6は、他方の端面側から見たリード線保持部の拡大図である。 図7は、リード線配線部品に形成されたリード線端末保持部および芯線引回し部の拡大図である。 図8は、リード線配線組立を接続したリード線配線部品の平面図である。 図9は、図8の要部拡大図である。 図10は、基板を組付けたリード線配線部品の斜視図である。 図11は、基板の斜視図である。 図12は、センサリード線接面側から見た口出し部の斜視図である。 図13は、電源リード線接面側から見た口出し部の斜視図である。 図14は、電源リード線保持部品の斜視図である。 図15は、センサリード線保持部品の斜視図である。 図16は、リード線保持部品の斜視図である。 図17は、センサリード線接面から見たリード線保持部品の斜視図である。 図18は、センサリード線接面から見たリード線保持部品の平面図である。 図19は、モールド固定子の斜視図である。 図20は、モールド電動機の斜視図である。 図21は、モールド電動機の製造工程を示す図である。 図22は、モールド電動機を内蔵した空気調和機の構成図である。
以下に、本発明に係る電動機の固定子、電動機、および空気調和機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態に係る電動機の固定子組立30の斜視図である。図2は、一方の端面側から見たリード線配線部品1の斜視図である。図3は、他方の端面側から見たリード線配線部品1の斜視図である。図4は、一方の端面側から見たリード線保持部9の拡大図である。図5は、図4に示されるリード線保持部9の平面図である。図6は、他方の端面側から見たリード線保持部9の拡大図である。図7は、リード線配線部品1に形成されたリード線端末保持部1fおよび芯線引回し部1mの拡大図である。図8は、リード線配線組立40を接続したリード線配線部品1の平面図である。図9は、図8の要部拡大図である。図10は、基板11を組付けたリード線配線部品1の斜視図である。図11は、基板11の斜視図である。図12は、センサリード線接面6j側から見た口出し部品6の斜視図である。図13は、電源リード線接面6k側から見た口出し部品6の斜視図である。図14は、電源リード線保持部品4の斜視図である。図15は、センサリード線保持部品5の斜視図である。図16は、リード線保持部品3の斜視図である。図17は、センサリード線接面3bから見たリード線保持部品3の斜視図である。図18は、センサリード線接面3bから見たリード線保持部品3の平面図である。図19は、モールド固定子60の斜視図である。図20は、モールド電動機70の斜視図である。図21は、モールド電動機70の製造工程を示す図である。図22は、モールド電動機70を内蔵した空気調和機100の構成図である。
図1において固定子組立30は、リード線配線部品1、リード線口出し部品2、リード線保持部品3、固定子10、基板11、およびリード線配線組立40を有して構成される。固定子10は、固定子鉄心82、絶縁部83、巻線84を有して構成される。
固定子鉄心82は、電磁鋼板を帯状に打ち抜き、打ち抜かれた電磁鋼板を複数枚かしめながら積層したものである。絶縁部83は、熱可塑性樹脂の一例であるPBT(ポリブチレンテレフタレート)を固定子鉄心82と一体に成形することで得られ、または成形後に固定子10に組付けることで得られる。絶縁部83には、複数のピン81と複数の端子12とが設けられている。各ピン81は、基板11側に突出し、リード線配線部品1を固定子10に取り付けるためのものである。各端子12には外部からの電源が供給される。なお、以下の説明では、固定子鉄心82の端子12を備える側を結線側と称し、固定子鉄心82の端子12を備えない側を反結線側と称する。
絶縁部83を構成する絶縁外壁83aは、巻線84が固定子鉄心82の径方向外側に倒れるのを防止する。絶縁外壁83aの結線側の軸方向端部には、ピン81が設けられている。絶縁部83を構成する絶縁内壁83bは、巻線84が固定子鉄心82の内周側に倒れるのを防止する。絶縁内壁83bの反結線側の軸方向端部には、固定子組立30をモールド成形する際、金型心金部に対して軸方向に当て止めされる突起(図示せず)が設けられている。
絶縁外壁83aの軸方向端部は、その高さが巻線84の軸方向における最大高さよりも高くなるように形成されている。また巻線84は、その軸方向における高さが、絶縁外壁83aから絶縁内壁83bに向かうにつれて低くなるよう形成される。この構成において、絶縁内壁83bの反結線側の突起(図示せず)の高さを、絶縁外壁83aの軸方向端部の高さと同じにした場合、巻線84までの距離を確保することができる。そのため、固定子10の反結線側を下にした状態で金型心金部に固定子10を設置したとき、金型心金部に巻線84が当たることなく固定子10を安定して置くことができる。その結果、生産性が向上すると共に品質も向上する。
リード線配線組立40は、巻線84に電源を供給する電源リード線8と、センサリード線7と、センサリード線7の端末に接続されたボードインコネクタ80とを有して構成されている。センサリード線7の端末は、固定子10がモールド成形された際にモールド内部となる側の端末を示す。ボードインコネクタ80はこの端末に接続される。
図11に示すように基板11は、対角線上の角を面取りした長方形状であり、基板11には、回転子の位置検出回路であるホールIC13が実装されている。また基板11には、複数の端子挿入孔11dが形成されている。各端子挿入孔11dは、ボードインコネクタ80に設けられた端子80a(図10参照)を挿入するための穴である。端子挿入孔11dは、基板11上の図示しない配線パターンと結ばれている。そのため、端子80aが端子挿入孔11dに半田接合されることにより、センサリード線7は、基板11上の電子部品と電気的に接合される。
基板11の一方の長辺には、溝11aと切欠き11bとが形成されている。溝11aには、図2,3に示される基板保持部1hの組付け足1iが係り止めされる。切欠き11bは、基板保持部1hに基板11を組み付けた際に位置決めとなる。基板11の他方の長辺には、基板保持部1hに基板11を組み付けた際に位置決めとなる2つの切欠き11cが形成されている。
固定子鉄心82を構成する複数のティース(図示せず)には絶縁部が形成される。絶縁部にマグネットワイヤを巻くことによりコイルが形成される。各ティースに巻かれたコイルから引き出したマグネットワイヤの一方の端末は、端子12のフック部85に引回され、ヒュージングあるいは半田で接合される。マグネットワイヤの他方は、U相,V相,W相の端末がまとめられて中性点を形成する。そして、帯状のコアが特定の方向に折り曲げられ、突合せ部を溶接することで巻線84が得られる。
図2,3においてリード線配線部品1は、リード線配線部1a、基板保持部1h、およびリード線保持部9を有して構成される。
リード線配線部1aは、熱可塑性樹脂の一例であるPBTを成形して環状に形成されている。リード線配線部1aの径方向外側には、複数の取付け足1bと、複数のリード線端末保持部1fと、芯線保持部1mとが形成されている。リード線配線部1aの径方向内側には、基板保持部1h、内壁1q、および位置決め部1pが形成されている。
図示例では4つの取付け足1bが形成されている。各取付け足1bは、固定子10にリード線配線部品1を組付ける際に使用される。各取付け足1bは、リード線配線部1aの外側に張り出し、絶縁部83に設けられた端子12を挿入するための穴1cを有する。
リード線配線部品1が固定子10に組付けられた際、取付け足1bが固定子10の絶縁部83の設置面(図示せず)に接する。このことによりリード線配線部品1の軸方向の位置決めがなされる。また絶縁部83のピン81が取付け足1bの穴1cに挿入されることによって、リード線配線部品1の回転方向の位置決めがなされる。
図示例では、3本の電源リード線8の数に対応する3つのリード線端末保持部1fが形成されている。芯線保持部1mは、リード線端末保持部1fと組みで、リード線端末保持部1fから一定距離を隔てた位置に設けられている。
リード線配線部1aの反固定子側には、台形状の複数の台座1rが形成されている。モールド成形の際、台座1rの端面が金型に接することにより、固定子組立30の軸方向の位置決めが可能となる。台座1rを台形状にすることで、台座1rの端部が図19のモールド固定子60の外部に表出する面積を少なくすることができ、また、台座1rの座屈強度を高めることもできる。
基板保持部1hには、一対の組付け足1iと、一対の溝1wと、複数の突起1eとが形成されている。組付け足1iは、リード線配線部1aに基板11を組付けるためのものである。組付け足1iの先端には爪1xが形成されている。溝1wには、基板11の切欠き11cが嵌め込まれる。突起1eは、基板保持用の部材であり、リード線配線部1aの反固定子側に突出する。組付け足1iの端部に形成された爪1xは、基板11の溝11aと切欠き11bに係り止めされる。
組付け足1iは薄肉構造であるため、モールド成形時に基板11が受ける成形圧力を分散させることができる。また、モールド成形時に突起1eが金型に当接することにより、基板11の軸方向への位置決めがなされ、基板11の軸方向へのずれが抑制される。また、基板11の切欠き11cが基板保持部1hの溝1wに嵌め込まれるため、成形圧力による基板11の移動または変形を抑制することが可能となり、電動機の品質の向上を図ることができる。また、基板保持部1hの溝1wに基板11の切欠き11cを挿入しながら、基板11をリード線配線部1aに組み付けることができ、基板11をリード線配線部1aへ容易に組付けることが可能となる。また基板11の面積を縮小した場合でも基板11をリード線配線部1aへ容易に組付けることができるため、基板11の小型化に伴い電動機の固定子の低コスト化を図ることができる。
内壁1qは、電源リード線8をリード線保持部9からリード線端末保持部1fまで引回すためのものである。内壁1qには、径方向外側に向けて突出する複数の突起1dが形成されている。各突起1dは、リード線配線部1aに配線される電源リード線8の軸方向の位置ずれを防止するためのものである。
リード線配線部1aには複数の凹部1jが形成されている。各凹部1jは、固定子10の端子12と電源リード線8の芯線8a(図10参照)とを挟み込む電極であるフック部85(図1参照)の空間を確保するためのものである。
図4から図6に示すようにリード線保持部9は、3つの折り返しピン9gと、センサリード線7および電源リード線8を保持する基部9aとを有して構成されている。3つの折り返しピン9gの内、両端の2つの折り返しピン9gは、その固定子側面がリード線配線部1aの固定子側面よりも固定子側に位置している。この構成により、電源リード線がリード線口出し部付近で軸方向に位置ずれするのを防止し、品質の向上が図れる。
基部9aの電源リード線接面9bには、リード線位置ずれ防止用の2つの突起9cが形成されている。また基部9aのセンサリード線接面9dには、センサリード線7を保持するための5つの溝9eが形成されている。基部9aのセンサリード線接面9dには2つの挿入口9fが形成されている。
挿入口9fは、センサリード線接面9dにおいて回転方向の両側に形成され、かつ、センサリード線接面9dの径方向中心に位置する。挿入口9fには、図16から図18に示されるリード線保持部品3の爪3dが挿入される。爪3dを挿入口9fに挿入して係り止めすることで、センサリード線7がリード線配線部品1とリード線保持部品3との間に強固に保持される。センサリード線7を保持することで、センサリード線7の回転方向のずれが抑制され、さらにセンサリード線7の軸方向のずれが抑制されるため、更なる品質の向上が図れる。
リード線に接する基部3aのセンサリード線接面3bには、2つの爪3dと、センサリード線を保持するための5つの溝3cが形成されている。爪3dは、センサリード線接面3bにおいて回転方向Bの両側に形成され、かつ、センサリード線接面3bの径方向Aの中心に位置する。このようにリード線保持部品3は、センサリード線接面3bの短手方向の中心線aまたは長手方向の中心線bに対して線対称に形成されている。この構成により、リード線保持部9にリード線保持部品3を組付ける際、リード線保持部9の向きを意識することなく組付けすることができ、製造工程の簡素化が図れる。
図8,9に示すリード線口出し部品2は、リード線保持部品3から一定距離隔てた位置に設けられている。リード線口出し部品2とリード線保持部品3とを一定距離隔てることで、リード線口出し部品2とリード線保持部9とが分離される。そのことにより、モータ使用時にリード線口出し部品2とモールド樹脂との間の境界面から水が浸入した場合でも、リード線口出し部品2とリード線保持部9の間には水の浸入経路が形成されることがない。従って、水の浸入経路が遮断され、水が基板11に到達するのを抑制することができ、浸水耐力の向上が図れる。
また、リード線口出し部品2がリード線保持部品3から一定距離隔てた位置に設けられることで、固定子組立30をモールド金型に設置する工程において、固定子組立30がモールド金型に対して回転方向にずれて設置された際にも、リード線配線部品1とリード線口出し部品2との間の距離を確保することができる。このことでリード線配線部品1とリード線口出し部品2との接触が防止でき、品質の向上が図れる。
位置決め部1pは、リード線配線部1aの内壁1qの径方向内側に形成された基部1tと、基部1tに形成された挿入穴1sと、基部1tに形成された突起1nをと備える。挿入穴1sは、固定子組立30の回転方向の位置決めを行うためのものであり、固定子10の内径側面よりも内側に位置する。具体的には、挿入穴1sは、モールド金型の径方向の位置決めを行うためのセンターシャフトから突出するピンまたは突起に対応する位置に形成されている。センターシャフトから突出するピンまたは突起を挿入穴1sに挿入することによって、固定子組立30の回転方向の位置決めがなされ、モールド金型に固定されるリード線口出し部品2と固定子組立30に接続されたリード線とが同一直線上に位置決めされる。同一直線上に位置決めされることで、固定子10が回転方向にずれた状態でモールド金型に挿入されることを防止でき、あるいは、リード線口出し部品2と固定子10との角度のずれを防止することができる。従って、固定子組立30に接続されたリード線が引っ張られて基板11のはんだ部に負荷がかかることを抑制することができる。さらに、モールド成形時の樹脂圧により固定子10に回転方向の力が加わった際、回転止めの役割を果たすことができる。
なお図示例のように基部1tは、リード線配線部1aの内壁1qの2カ所に連結された薄肉形状にすることで、モールド成形中の樹脂圧によって、位置決め部1pが変形するのを防止することができ、あるいは、モールド成形中の樹脂圧によって、位置決め部1pがモールド固定子60の内径部側に表出するのを防止することができ、固定子10の品質の向上が図れる。
突起1nは、基部1tの固定子側面に形成され、モールド金型の半径方向の位置決めを行うセンターシャフトの軸方向端面に接するよう一定の高さに形成されている。突起1nを備えることで、モールド成形時に突起1nがセンターシャフトに接し、軸方向の位置決めがなされる。このことにより、モールド成形中の樹脂圧によって、位置決め部1pがモールド固定子60の内径部側に表出するのを防止することができ、固定子10の品質の向上が図れる。
また位置決め部1pは、リード線配線部1aの内壁1qにおいて、リード線保持部9と180度対向する位置に形成されている。このように構成した場合、例えば本実施の形態に係る固定子組立30を用いたモールド電動機70(図20参照)のシャフト72が水平になるよう室外機300(図22参照)に設置し、さらにリード線保持部9が下側であり位置決め部1pが上側となる位置関係にすることで、リード線口出し部品2から水が浸入した場合でも、その水が基板11に到達するのを抑制することができ、固定子10の品質の向上が図れる。
図12,13に示す口出し部品6は、長方形板状の基部6eと、センサリード線保持部品5の係り止め足5bに係止される一対の係り止め6aと、電源リード線保持部品4の突起4fに係止される一対の係り止め6bとを備える。
基部6eのセンサリード線接面6jには、センサリード線7を保持する複数の溝6fおよび保持突起6hが形成されている。基部6eの電源リード線接面6kには、電源リード線8を保持する複数の溝6gが形成されている。
係り止め6aは、基部6eの側面から径方向外側に屈曲し、その先端部が鉤状に形成されている。係り止め6aの先端と基部6eとの間には径方向外側に開口する開口部6dが形成される。開口部6dには、センサリード線保持部品5の係り止め足5b(図15参照)が挿入される。このことにより、係り止め足5bが係り止め6aの端部に係止されて、センサリード線保持部品5が保持される。
係り止め6bは、基部6eの側面から径方向内側に屈曲し、その先端部が鉤状に形成されている。係り止め6bの先端と基部6eとの間には、径方向内側に開口する開口部6cが形成される。開口部6cには、電源リード線保持部品4の係り止め足4b(図14参照)が挿入される。このことにより、係り止め足4bが係り止め6bの端部に係止されて、電源リード線保持部品4が保持される。
図14に示される電源リード線保持部品4は、電源リード線8が接する基部4gと、基部4gの電源リード線接面4dに形成され電源リード線8を納めるための溝4aと、基部4gの溝4aが形成される面から鉛直方向に延びる一対の係り止め足4bと、基部4gから径方向内側に延びる一対のリブ4cと、リブ4cを連結する連結部4eとを備える。係り止め足4bの端部には突起4fが設けられている。
リード線配線部品1に電源リード線8が配線された後、係り止め足4bを口出し部品6の係り止め6b(図12,13参照)に係止させることによって、電源リード線保持部品4が口出し部品6に組付けられる。電源リード線保持部品4が口出し部品6に係り止められた際、電源リード線保持部品4のリブ4cが口出し部品6に接することにより、電源リード線8がリード線口出し部品2に固定される。これによりモールド成形時のモールド樹脂の圧力に起因した電源リード線8の位置ずれを抑制することができる。
図15に示されるセンサリード線保持部品5は、センサリード線7が接する基部5dと、基部5dのセンサリード線接面5cに形成されセンサリード線7を納めるための溝5aと、一対の係り止め足5bとを有する。係り止め足5bは、基部5dの側面から鉛直方向に延び、かつ、径方向内側に屈曲するL字状に形成されている。係り止め足5bは、図12,13に示される口出し部品6の開口部6dに挿入されて、係り止め6aの端部に係止される。
次に、センサリード線7および電源リード線8の配線に関して説明する。3相分の電源リード線8は、120°間隔で配置された固定子10の端子12まで引回される。電源リード線8の端末の被覆が剥がされ、被覆の端末がリード線端末保持部1fの壁1gの内側(図示せず)に接することによって、電源リード線8の位置決めがなされる(図10参照)。リード線端末保持部1fから引き出された電源リード線8の芯線8aは、芯線保持部1mまで引回される。リード線配線部品1が固定子10に組付けられた際、芯線8aが固定子10の端子12と接するよう保持され、芯線8aと端子12とがスポット溶接される。
また、リード線配線部品1が固定子10に組付けられた際、電源リード線8は、内壁1qの径方向外側に沿ってリード線保持部9まで引回される。なお、リード線配線部1aには凹部1jが設けられているため、電源リード線8は、リード線配線部1aの固定子側の平坦な面よりもさらに固定子側で引回される。その際、内壁1qの突起1dによって電源リード線8の軸方向の位置決めがなされる。リード線保持部9まで引回された電源リード線8は、リード線保持部9の折り返しピン9gによって電源リード線接面9bの方向に折り曲げられ、突起9cに嵌め込まれる。
なお、リード線保持部9の2つの突起9cの間に配線される電源リード線8は、3つの組みのリード線端末保持部1fおよび芯線保持部1mの内、リード線保持部9から最も離れた場所、すなわちリード線配線部1aの周りを基板保持部1hの位置から180°回転移動した場所に位置するリード線端末保持部1fおよび芯線保持部1mに到るまで、反時計方向に引回される。残りの2つの電源リード線8の内、一方の電源リード線8は、リード線保持部9の最も近くに設けられたリード線端末保持部1fおよび芯線保持部1mまで引回される。他方の電源リード線8は、最も離れた位置に配線される電源リード線8の径方向外側を引回される。
基板保持部1hに組付けられた基板11には、ボードインコネクタ80が半田付けされる。ボードインコネクタ80に接続されたセンサリード線7は、リード線保持部9の方向に引き回され、リード線保持部9の溝9eに配置される。センサリード線7がリード線保持部9に配置された後、リード線保持部品3の爪3dがリード線保持部9の挿入口9fに挿入される。このことでセンサリード線7がリード線保持部9とリード線保持部品3との間に強固に保持され、センサリード線7の位置ずれが抑制されるため、更なる品質の向上が図れる。
リード線配線組立40の組付けは治具により行われる。まず、電源リード線8を引き回したリード線配線部品1と電源リード線保持部品4とを治具に設置し、電源リード線8をリード線保持部9に乗せる。リード線保持部9から引き出された電源リード線8の上に口出し部品6を設置し、リード線保持部9から引き出されたセンサリード線7を口出し部品6の上に乗せる。センサリード線7の上でセンサリード線保持部品5を設置し、治具を用いて、口出し部品6に電源リード線保持部品4とセンサリード線保持部品5を組付ける。具体的には、センサリード線保持部品5は、リード線配線部品1の径方向外側からリード線配線部品1の中心へ向かう方向にスライドするよう組付けられる。電源リード線保持部品4は、リード線配線部品1の中心からリード線配線部品1の径方向外側へ向かう方向にスライドするよう組付けられる。治具を用いてリード線配線組立40の組付けを行うことにより、リード線配線部品1に対するリード線口出し部品2の位置決めが可能となり品質の向上が図れる。また、一度の工程で電源リード線保持部品4、センサリード線保持部品5、および口出し部品6を同時に組付けることが可能となり、作業工程の簡素化が図れる。
センサリード線7および電源リード線8が配線されたリード線配線部品1は、固定子10に組付けられる。その際、取付け足1bの穴1cには固定子10のピン81が表出し、このピン81が熱溶着あるいは超音波溶着されることで、リード線配線部品1が固定子10に固定される。その後、芯線8aと端子12にスポット溶接が施され、電源リード線8と端子12とが電気的に接続されて、固定子組立30が得られる。
このように電源リード線8がリード線配線部1aの固定子側面に引回され、センサリード線7がリード線配線部1aの反固定子側面に引回される。このことにより、各リード線をリード線配線部品1に組付ける作業が容易化され、コストの低減と品質の向上とを図ることができる。
このように組み立てられた固定子組立30は、熱硬化性樹脂の一例であるBMC(バルクモールディングコンパウンド)で成形される。このことによって図19に示されるモールド固定子60が得られる。モールド固定子60の開口部62には、図示しない回転子と、図20に示されるブラケット74が組み込まれる。固定子組立30のモールド成形の際、リード線口出し部品2がモールド成形の圧力により固定子10の中心から径方向外側に押し出される。そのため、リード線口出し部品2は、固定子鉄心82に接触することなく、その位置が維持され、また各リード線は、接触した状態で固定されることがなく、各リード線が接触する部分に空隙が生じることもない。従って、リード線口出し部品2とモールド樹脂との隙間や界面から浸入した水が、各リード線の空隙を伝わって基板11に到るということがない。その結果、固定子10の品質の向上を図ることができる。
また、固定子10を金型に設置した際、絶縁内壁83bの反結線側に形成された突起(図示せず)は、金型に形成された設置部で支えられる。この設置部は、例えば、固定子鉄心82の内径寸法より大きい外径の段付き部や、金型心金部の開口部設置面から固定子10側に突状に延びる複数の爪や、金型心金部の近くのブラケット設置面から固定子鉄心82の内径とは繋がらない状態で延びる複数の突起などである。
このように、固定子10が金型の設置部で支えられるため、モールド成形時に固定子10の外周部を規制部材である金型で支える必要がない。従って、モールド固定子60の外郭には、固定子鉄心82とモールド樹脂との間の境界面が形成されることがない。
さらに、金型の突起で固定子10を支える場合、モールド固定子60を金型に設置したときでも、絶縁内壁83bの反結線側に形成された突起(図示せず)が固定子鉄心82の内径側に表出することがなくなり、水の浸入に対する抑制効果をより高めることができる。
図20において、モールド固定子60には、ブラケット74を用いて、回転子のシャフト72と防水キャップ71とEリング73とが組付けられる。防水キャップ71は、シャフト72とブラケット74との間からの水の浸入を防ぐためのものである。このことにより、生産性が良く、これに伴い品質が良く、かつ、コスト低減を図ることが可能なモールド電動機70が得られる。
次に図21を用いてモールド電動機70の製造工程を説明する。
(1)ステップ1:固定子10を製造する。併せて、リード線配線組立40とリード線配線部品1とを製造する。
(2)ステップ2:固定子10に巻線84が施される。併せて、リード線配線部品1に電源リード線8が配線される。このとき電源リード線8の芯線8aが芯線保持部1mまで引回される。併せて、電源リード線保持部品4が製造される。
(3)ステップ3:リード線配線部品1に電源リード線保持部品4を組付ける。併せて、基板11を製造する。
(4)ステップ4:リード線配線部品1に基板11を組付ける。基板保持部1hに組付けられた基板11には、ボードインコネクタ80の端子が半田付けされる。併せて、センサリード線保持部品5とリード線保持部品3を製造する。
(5)ステップ5:リード線配線部品1にセンサリード線保持部品5とリード線保持部品3を組付ける。
(6)ステップ6:固定子10にリード線配線部品1を組付け、リード線配線部品1の取付け足1bから出るピン81を熱溶着し、固定子10の端子12と芯線8aをスポット溶接する。
(7)ステップ7:固定子組立30をモールド成形してモールド固定子60を製造する。併せて、回転子、ブラケット74を製造する。
(8)ステップ8:モールド固定子60に回転子などを組付けてモールド電動機70を製造する。
図22には、本発明の実施の形態に係るモールド電動機70を内蔵した空気調和機100が示されている。空気調和機100は、室内機200と、室内機200に接続される室外機300とを備える。室内機200および室外機300には、送風機の駆動源としてモールド電動機70が設けられている。なお、モールド電動機70を室内機200および室外機300に設置する際には、モールド固定子60の外周側から径方向外側に延びる複数の取付け足61(図19参照)が使用される。このようにモールド電動機70を空気調和機100の主要部品である送風機用電動機として用いることで、送風機用電動機の固定子内部への水の浸入が抑制され、低コストで品質の良い空気調和機100を得ることができる。
なお、リード線保持部9の形状は図示例に限定されるものではなく、リード線配線部1aと一体に形成され、かつ、センサリード線7および電源リード線8をリード線配線部1aに固定することができる形状であれば如何なる形状でもよい。また、本実施の形態では、2つの挿入口9fに2つの爪を挿入して係り止めすることで、リード線保持部品3がリード線配線部品1に固定されているが、リード線保持部品3をリード線配線部品1にワンタッチで組付ける構造であれば如何なる形状でもよい。例えば、リード線保持部品3の一方の端面をリード線配線部1aに固定し、リード線保持部品3の他方の端面に形成された爪をリード線配線部1aの挿入穴に挿入して係り止めする構造でもよい。
以上に説明したように本実施の形態に係る電動機の固定子であるモールド固定子60では、基板11がリード線配線部品1のみで保持され、リード線であるセンサリード線7および電源リード線8がリード線配線部品1に保持される。上記特許文献1に示される従来技術では、リード線口出し部品をリード線配線部品から分離した場合、リード線はリード線口出し部品のみで保持される。従って、製造工程でリード線が負荷を受けた場合、リード線の端末に接続された基板はんだ部に応力がかかり、電動機が運転不能になるおそれがあるといった問題があった。それに対して本実施の形態に係る電動機の固定子では、リード線がリード線配線部品1に保持される。そのため、固定子組立30に接続されたリード線が引っ張られた場合でも基板11のはんだ部に負荷がかかることを抑制することができる。その結果、従来技術に比べて更なる品質の向上を図ることができる。また基板11のはんだ部への応力の発生を抑制することができるため、リード線を取りまとめるリード線口出し部品2を保持する必要がなく、製造工程の簡素化、リード線配線部品1の部品形状の簡素化、および材料コストの低減が図れる。またリード線の一部であるセンサリード線7がリード線保持部9に保持されることで、モールド成形中の樹脂圧によるセンサリード線7の移動、特に回転方向への移動を防止し、品質の向上が図れる。
また本実施の形態に係る電動機の固定子は、リード線配線部品1に組付けられ、リード線を保持するリード線保持部品3を備える。リード線保持部品3をリード線配線部品1に組付けることで、製造工程でリード線が回転方向および軸方向に移動するのを抑制することができ、基板はんだ部への応力の発生を防止し、品質の向上が図れる。
また本実施の形態に係る電動機の固定子は、リード線配線部品1に保持されたリード線を口出しするリード線口出し部品2を備える。これによりモールド成形時のモールド樹脂の圧力に起因した電源リード線8の位置ずれを抑制することができる。
またリード線口出し部品2は、リード線保持部品3から一定距離隔てて配置される。これによりリード線口出し部品2とリード線保持部品3との間の浸入経路が遮断され、浸水耐力の向上が図れる。
また本実施の形態に係る電動機であるモールド電動機70は、モールド固定子60を用いるため、品質の向上が図れる。また本実施の形態に係る空気調和機100は、モールド電動機70を送風機に搭載しているため、品質の向上が図れる。
以上のように、本発明は、負荷を駆動する電動機の固定子、電動機、および空気調和機に有用である。
1 リード線配線部品、1a リード線配線部、1b 取付け足、1c 穴、1d 突起、1e 突起、1f リード線端末保持部、1g 壁、1h 基板保持部、1i 組付け足、1j 凹部、1m 芯線保持部、1n 突起、1p 位置決め部、1q 内壁、1r 台座、1s 挿入穴、1t 基部、1w 溝、1x 爪、2 リード線口出し部品、3 リード線保持部品、3a 基部、3b センサリード線接面、3c 溝、3d 爪、4 電源リード線保持部品、4a 溝、4b 係り止め足、4c リブ、4d 電源リード線接面、4e 連結部、4f 突起、4g 基部、5 センサリード線保持部品、5a 溝、5b 係り止め足、5c センサリード線接面、5d 基部、6 口出し部品、6a,6b 係り止め、6c,6d 開口部、6e 基部、6f,6g 溝、6h 保持突起、6j センサリード線接面、6k 電源リード線接面、7 センサリード線、8 電源リード線、8a 芯線、9 リード線保持部、9a 基部、9b 電源リード線接面、9c 突起、9d センサリード線接面、9e 溝、9f 挿入口、9g 折り返しピン、10 固定子、11 基板、11a 溝、11b,11c 切欠き、11d 端子挿入孔、12 端子、13 ホールIC、30 固定子組立、40 リード線配線組立、60 モールド固定子、61 取付け足、62 開口部、70 モールド電動機、71 防水キャップ、72 シャフト、73 Eリング、74 ブラケット、80 ボードインコネクタ、80a 端子、81 ピン、82 固定子鉄心、83 絶縁部、83a 絶縁外壁、83b 絶縁内壁、84 巻線、85 フック部、100 空気調和機、200 室内機、300 室外機。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の電動機の固定子は、基板と、前記基板に接続されるリード線と、前記基板を保持し、前記リード線を配線するリード線配線部品と、前記リード線配線部品に設けられ、前記リード線を固定する第一のリード線保持部品と、前記リード線配線部品と隔てた位置に設けられ、前記リード線を固定する第二のリード線保持部品と、を備え
しかしながら、上記特許文献1に示される従来の電動機の固定子では、リード線配線部品から一定距離隔てた位置にリード線口出し部が配置され、リード線口出し部がリード線配線部品と一体的に形成されている。すなわちリード線口出し部とリード線配線部品とが連結されている。そのため、リード線口出し部品とモールド樹脂との間の境界面から水が浸入した場合、リード線口出し部とリード線配線部品との連結部が水の浸入経路となる。このような水の浸入経路を無くすためにリード線口出し部品をリード線配線部品から分離した場合、リード線は分離されたリード線口出し部品のみで保持される。従って、製造工程でリード線が負荷を受けた場合、リード線の端末に接続された基板はんだ部に応力がかかり、電動機が運転不能になるおそれがあるといった問題があった。
図1は、本発明の実施の形態に係る電動機の固定子組立の斜視図である。 図2は、一方の端面側から見たリード線配線部品の斜視図である。 図3は、他方の端面側から見たリード線配線部品の斜視図である。 図4は、一方の端面側から見たリード線保持部の拡大図である。 図5は、図4に示されるリード線保持部の平面図である。 図6は、他方の端面側から見たリード線保持部の拡大図である。 図7は、リード線配線部品に形成されたリード線端末保持部および芯線保持部の拡大図である。 図8は、リード線配線組立を接続したリード線配線部品の平面図である。 図9は、図8の要部拡大図である。 図10は、基板を組付けたリード線配線部品の斜視図である。 図11は、基板の斜視図である。 図12は、センサリード線接面側から見た口出し部の斜視図である。 図13は、電源リード線接面側から見た口出し部の斜視図である。 図14は、電源リード線保持部品の斜視図である。 図15は、センサリード線保持部品の斜視図である。 図16は、リード線保持部品の斜視図である。 図17は、センサリード線接面から見たリード線保持部品の斜視図である。 図18は、センサリード線接面から見たリード線保持部品の平面図である。 図19は、モールド固定子の斜視図である。 図20は、モールド電動機の斜視図である。 図21は、モールド電動機の製造工程を示す図である。 図22は、モールド電動機を内蔵した空気調和機の構成図である。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態に係る電動機の固定子組立30の斜視図である。図2は、一方の端面側から見たリード線配線部品1の斜視図である。図3は、他方の端面側から見たリード線配線部品1の斜視図である。図4は、一方の端面側から見たリード線保持部9の拡大図である。図5は、図4に示されるリード線保持部9の平面図である。図6は、他方の端面側から見たリード線保持部9の拡大図である。図7は、リード線配線部品1に形成されたリード線端末保持部1fおよび芯線保持部1mの拡大図である。図8は、リード線配線組立40を接続したリード線配線部品1の平面図である。図9は、図8の要部拡大図である。図10は、基板11を組付けたリード線配線部品1の斜視図である。図11は、基板11の斜視図である。図12は、センサリード線接面6j側から見た口出し部品6の斜視図である。図13は、電源リード線接面6k側から見た口出し部品6の斜視図である。図14は、電源リード線保持部品4の斜視図である。図15は、センサリード線保持部品5の斜視図である。図16は、リード線保持部品3の斜視図である。図17は、センサリード線接面3bから見たリード線保持部品3の斜視図である。図18は、センサリード線接面3bから見たリード線保持部品3の平面図である。図19は、モールド固定子60の斜視図である。図20は、モールド電動機70の斜視図である。図21は、モールド電動機70の製造工程を示す図である。図22は、モールド電動機70を内蔵した空気調和機100の構成図である。
固定子鉄心82は、電磁鋼板を帯状に打ち抜き、打ち抜かれた電磁鋼板を複数枚かしめながら積層したものである。絶縁部83は、熱可塑性樹脂の一例であるPBT(ポリブチレンテレフタレート)を固定子鉄心82と一体に成形することで得られ、または成形後に固定子10に組付けることで得られる。絶縁部83には、複数のピン81と複数の端子12とが設けられている。各ピン81は、リード線配線部品1側に突出し、リード線配線部品1を固定子10に取り付けるためのものである。各端子12には外部からの電源が供給される。なお、以下の説明では、固定子鉄心82の端子12を備える側を結線側と称し、固定子鉄心82の端子12を備えない側を反結線側と称する。
絶縁部83を構成する絶縁外壁83aは、巻線84が固定子鉄心82の径方向外側に倒れるのを防止する。絶縁外壁83aの結線側の軸方向端部には、ピン81が設けられている。絶縁部83を構成する絶縁内壁83bは、巻線84が固定子鉄心82の内周側に倒れるのを防止する。絶縁内壁83bの反結線側の軸方向端部には、固定子組立30上に樹脂をモールド成形する際、金型心金部に対して軸方向に当て止めされる突起(図示せず)が設けられている。
リード線配線組立40は、巻線84に電源を供給する電源リード線8と、センサリード線7と、センサリード線7の端末に接続されたボードインコネクタ80とを有して構成されている。センサリード線7の端末は、樹脂が固定子組立30上にモールド成形された際にモールド内部となる側の端末を示す。ボードインコネクタ80はこの端末に接続される。
固定子鉄心82を構成する複数のティース(図示せず)には絶縁部が形成される。絶縁部にマグネットワイヤを巻くことによりコイルが形成される。各ティースに巻かれたコイルから引き出したマグネットワイヤの一方の端末は、端子12のフック部85に引回され、ヒュージングあるいは半田で接合される。マグネットワイヤの他方は、U相,V相,W相の端末がまとめられて中性点を形成する。そして、帯状のコアが特定の方向に折り曲げられ、突合せ部を溶接することで固定子鉄心82が得られる。
このように組み立てられた固定子組立30上には、熱硬化性樹脂の一例であるBMC(バルクモールディングコンパウンド)成形される。このことによって図19に示されるモールド固定子60が得られる。モールド固定子60の開口部62には、図示しない回転子と、図20に示されるブラケット74が組み込まれる。固定子組立30上への樹脂のモールド成形の際、リード線口出し部品2がモールド成形の圧力により固定子10の中心から径方向外側に押し出される。そのため、リード線口出し部品2は、固定子鉄心82に接触することなく、その位置が維持され、また各リード線は、接触した状態で固定されることがなく、各リード線が接触する部分に空隙が生じることもない。従って、リード線口出し部品2とモールド樹脂との隙間や界面から浸入した水が、各リード線の空隙を伝わって基板11に到るということがない。その結果、固定子10の品質の向上を図ることができる。
次に図21を用いてモールド電動機70の製造工程を説明する。
(1)ステップ1:固定子10を製造する。併せて、リード線配線組立40とリード線配線部品1とを製造する。
(2)ステップ2:固定子10に巻線84が施される。併せて、リード線配線部品1に電源リード線8が配線される。このとき電源リード線8の芯線8aが芯線保持部1mまで引回される。併せて、電源リード線保持部品4が製造される。
(3)ステップ3:リード線配線部品1に電源リード線保持部品4を組付ける。併せて、基板11を製造する。
(4)ステップ4:リード線配線部品1に基板11を組付ける。基板保持部1hに組付けられた基板11には、ボードインコネクタ80の端子が半田付けされる。併せて、センサリード線保持部品5とリード線保持部品3を製造する。
(5)ステップ5:リード線配線部品1にセンサリード線保持部品5とリード線保持部品3を組付ける。
(6)ステップ6:固定子10にリード線配線部品1を組付け、リード線配線部品1の取付け足1bから出るピン81を熱溶着し、固定子10の端子12と芯線8aをスポット溶接する。
(7)ステップ7:固定子組立30上に樹脂をモールド成形してモールド固定子60を製造する。併せて、回転子、ブラケット74を製造する。
(8)ステップ8:モールド固定子60に回転子などを組付けてモールド電動機70を製造する。

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板に接続されるリード線と、
    前記基板を保持し、前記リード線を配線するリード線配線部品と、
    を備え、
    前記基板は、前記リード線配線部品のみで保持され、
    前記リード線は、前記リード線配線部品に保持される電動機の固定子。
  2. 前記リード線配線部品に組付けられ、前記リード線を保持するリード線保持部品を備える請求項1に記載の電動機の固定子。
  3. 前記リード線保持部品は、前記リード線に接する面の長手方向の中心線に対して線対称である請求項2に記載の電動機の固定子。
  4. 前記リード線保持部品は、前記リード線に接する面の短手方向の中心線に対して線対称である請求項2に記載の電動機の固定子。
  5. 前記リード線配線部品に保持された前記リード線を口出しするリード線口出し部品を備える請求項1から4の何れか1項に記載の電動機の固定子。
  6. 前記リード線口出し部品は、前記リード線配線部品から一定距離隔てて配置される請求項5に記載の電動機の固定子。
  7. 前記リード線口出し部品は、前記リード線保持部品から一定距離隔てて配置される請求項5に記載の電動機の固定子。
  8. 請求項1から7の何れか1項に記載の電動機の固定子を用いた電動機。
  9. 請求項8に記載の電動機を送風機に搭載した空気調和機。
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