JPWO2015194642A1 - 溶融ガラスの異質素地排出構造、ガラス物品の製造装置および製造方法 - Google Patents

溶融ガラスの異質素地排出構造、ガラス物品の製造装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は脱泡後の溶融ガラスから異質素地を除去する技術の提供を目的とする。本発明は、溶融ガラスの入口部と出口部を有し、溶融ガラスの脱泡を行うための清澄槽から排出された溶融ガラスを成形手段へ移送する導管に、該導管内を流れる溶融ガラスの一部を排出する第1の排出口が形成された溶融ガラスの異質素地排出構造であって、前記第1の排出口は、該第1の排出口に接続され溶融ガラスを下方に向かわせる排出管を有し、前記第1の排出口が、前記水平状態の導管または前記傾斜状態の導管においては、各導管の横断面の頂部に形成され、前記上下方向に延在された導管においては、該導管の横断面に対し前記清澄槽の入口部から遠い側に形成されている。

Description

本発明は、脱泡した後の溶融ガラスから異質素地を除去して排出する構造、その構造を備えたガラス物品の製造装置および製造方法に関する。
従来、ガラス物品の品質を向上させるために、溶融槽で溶融した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を積極的に除去する清澄装置の一例として、減圧脱泡装置が知られている。
この減圧脱泡装置は、内部を所定の減圧度に保持した減圧脱泡槽内に、溶融ガラスを通過させ、溶融ガラス内に含まれる気泡を比較的短時間に成長させる。これにより、成長させた気泡を溶融ガラスの表面に浮上させて破泡させることで、効率良く溶融ガラスから気泡を除去する装置である。
減圧脱泡装置は、減圧脱泡槽と溶融ガラスの導入管と導出管を備えているが、溶融ガラスの流路をなす減圧脱泡槽と導入管と導出管は、耐熱性に優れ、溶融ガラスに対する耐食性に優れている必要がある。これらの条件を満たすために、従来、減圧脱泡槽と導入管と導出管は、白金または白金ロジウム合金のような白金合金から、あるいは、電鋳レンガや耐熱レンガのようなレンガから構成されている。
減圧脱泡装置の一従来例として、減圧脱泡槽と導入管と導出管が、いずれも電鋳レンガのようなレンガからなる構造と、これらがいずれも白金合金からなる構造のいずれかが採用された減圧脱泡装置が知られている(特許文献1参照)。
減圧脱泡装置の他に、溶融ガラスから泡を除去するための装置として、溶融槽から排出された溶融ガラスを成形装置に送る水平のパイプ状流路を備え、このパイプ状流路の底部側の溶融ガラスで発生した泡を溶融ガラスの流れを回避させてパイプ状流路の天面側あるいは液面側に導くものがある。この際に、パイプ状流路に邪魔板を設け、この邪魔板に沿って移動した泡を捕集して除去する装置が開示されている(特許文献2参照)。
減圧脱泡装置の他に、溶融ガラスから泡を除去するための装置として、溶融ガラスの搬送システムにおいて、溶融槽から溶融ガラスを受け取る導管に攪拌機が設けられ、この攪拌機を備えた導管から溶融ガラスを受け取る清澄化器が備えられ、清澄化器の途中にガス抜き用のベントが設けられた溶融ガラスの搬送装置が知られている(特許文献3参照)。
減圧脱泡装置の他に、溶融ガラスから泡を除去するための装置として、溶融ガラスの搬送システムにおいて、溶融槽から溶融ガラスを受け取る水平の導管が二重管構造になっており、その二重管の外管の頂部に排気用シュノーケル、外管の底部に溶融ガラスの排出口を備える装置が知られている(特許文献4参照)。
減圧脱泡装置の他に、溶融ガラスから表層と底面層の溶融ガラスを分離する構造を有する装置が知られている(特許文献5参照)。
国際公開第08/026606号 特開2007−161566号公報 特表2010−535694号公報 特開2003−95663号公報 特開昭62−297221号公報
溶融ガラスから泡を抜くための従来技術において、邪魔板を設けてこれに沿って移動した泡を捕集して除去する装置(特許文献2)、あるいは攪拌装置とガス抜きのベント(特許文献3)や排気用シュノーケル(特許文献4)を備えた装置は、溶融ガラス中に生じた気泡を溶融ガラスの液面から効率良く空間に逃がすための装置である。このため、溶融ガラス中の泡を積極的に除去するという面において減圧脱泡装置の方が優れていると考えられる。
しかし、減圧脱泡装置を利用して溶融ガラスの泡抜きを実施し、泡抜き後の溶融ガラスを用いて成形装置によりガラス板を製造した場合、例えば、ガラス物品の表面に0.05〜0.2μm程度の微細な凹凸を生じる場合があることが判明した。この種のガラス物品の主要な用途の1つに、液晶表示装置用ガラス板などの表示装置用途があるが、表示装置用途のガラス板は、表面粗さについて厳格な要求がなされることがある。表示装置用途のガラス板の場合に表面に微細な凹凸が存在すると、屈折率などの光学特性に影響を及ぼすおそれがあり、表示ムラにつながるおそれがある。このため、表面に微細な凹凸を有するガラス板は、その表面を研磨して平滑化するなどの別途加工を施す必要があり、製造コストの面で不利になる問題がある。
減圧脱泡装置を用いて溶融ガラスの減圧脱泡を行った場合、ガラス板の表面に微細な凹凸を生じる原因について本発明者らが研究したところ、溶融ガラスの内部に生成する異質素地が影響していることを知見した。
減圧脱泡槽において、減圧脱泡を行う場合、溶融ガラスの液面上に空間が存在するので、溶融ガラスの液面に泡が浮上し、破泡して脱泡される際、溶融ガラス中の軽量成分や揮発成分が液面側に集まり、一部が空間側に移行することが考えられる。このため、減圧脱泡中の溶融ガラスの液面部分において成分の不均一性が生じ、溶融ガラス中に異質素地を生成することがガラス板の表面に微細な凹凸が生成する一つの原因になっていると想定される。
また、減圧脱泡装置の減圧槽、上昇管および下降管を電鋳レンガや耐熱レンガによって構成した場合、溶融ガラスに対し反応性の低いレンガを用いていたとしても、場合によってレンガに接する溶融ガラスの一部に異質素地が生成することがあり、この異質素地が原因となってガラス板の表面に微細な凹凸が生成することも想定される。この問題は、減圧脱泡装置以外の清澄装置の種類によらず発生しうると考えられる。
さらにまた、溶融ガラスから表層と底面層の溶融ガラスを分離する構造を有する装置(特許文献5)は、分離する構造を開示しているのみである。しかしながら、異質素地を分離するにあたって、その異質素地をいかに変動なく排出するかは、清澄装置の種類によらず、上記の異質素地が原因となるガラス板の表面の微細な凹凸の変動を防止する意味で重要である。このため、異質素地の排出のみならず、いかに安定的に異質素地を排出するかも課題となる。
本発明は、以上の研究成果に基づきなされた発明であり、脱泡後の溶融ガラスに含まれている異質素地を効率よく安定的に除去することができ、表面に微細な凹凸を生じていないガラス板の製造を可能とする技術の提供を目的とする。
(1)本発明は、溶融ガラスの入口部と出口部を有する清澄槽の該出口部から排出された溶融ガラスを成形手段へ移送するための導管に、該導管内を流れる溶融ガラスの一部を排出するための第1の排出口が形成された溶融ガラスの異質素地排出構造であって、
前記導管は、前記出口部と前記成形手段との間に設けられた、水平状態の導管、傾斜状態の導管または上下方向に延在された導管であり、
前記第1の排出口は、該第1の排出口に接続され溶融ガラスを下方に向かわせる排出管を有し、
前記第1の排出口が、前記水平状態の導管または前記傾斜状態の導管においては、各導管の横断面の頂部に形成され、前記上下方向に延在された導管においては、該導管の横断面に対し前記清澄槽の入口部から遠い側に形成されていることを特徴とする溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(2)本発明の一態様において、前記排出管が、さらに加熱手段を有することが好ましい。
(3)本発明の一態様は、前記清澄槽の底面に形成された出口部に前記導管が接続され、前記導管の周方向に沿う前記第1の排出口の長さが、前記導管の外周長に対し5%以上、12%以下の範囲である上記(1)または(2)に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(4)本発明の一態様は、前記清澄槽の底面近くの側面に前記導管が接続され、前記導管の周方向に沿う前記第1の排出口の長さが、前記導管の外周長に対し15%以上、25%以下の範囲である上記(1)または(2)に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(5)本発明の一態様は、前記導管内に仕切り部材を備え、
前記仕切り部材は、前記第1の排出口を形成した領域を除き前記導管の内周面に所定の間隔をあけて導管内周面に沿って対向して形成され、
前記導管の軸方向に所定の奥行きを有する横断面C字型の内壁と、該内壁の導管下流側の端縁部にその端縁部とその周囲の導管内周面との間隙を閉じるフランジ型の堰き止め壁とを備え、
前記導管の前記内壁に対向する位置に第2の排出口が形成された上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(6)本発明の一態様は、前記第1の排出口の近傍に、前記導管内周面と前記内壁の外周面と前記堰き止め壁とにより囲まれる領域における前記取り囲まれる領域の前記第1の排出口側の端部を閉じる閉塞端壁が形成された上記(5)に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(7)本発明の一態様は、前記導管の横断面において前記第1の排出口側に形成された開口部の開口角度が20度以上、60度以下とされた上記(5)または(6)に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(8)本発明の一態様は、前記第1の排出口を含む前記導管の横断面において、前記第1の排出口形成側と対向する管壁に第2の排出口が形成された上記(5)〜(7)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(9)本発明の一態様は、前記第1の排出口から排出する溶融ガラスの排出量が前記導管を流れる溶融ガラスの全体量の2wt%以上、10wt%以下であり、前記第2の排出口から排出する溶融ガラスの排出量が前記導管を流れる溶融ガラスの全体量の6wt%以下とする上記(5)〜(8)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(10)本発明の一態様は、前記堰き止め壁の前記導管の横断面に沿う第1の排出口側の端部の幅aの値と、前記導管の横断面に沿う反対側の幅bの値の相対比b/aが1〜1.5の範囲であり、前記第1の排出口側の端部から他方の端部に向かって堰き止め壁の幅が順次大きくなるように形成された上記(5)〜(9)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(11)本発明の一態様は、前記清澄槽と、該清澄槽の上流側に接続された溶融ガラスの導入管と、前記清澄槽の下流側に接続された溶融ガラスの導出管とを具備し、この導出管に前記導管が接続された上記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(12)本発明の一態様は、前記清澄槽が前記導管よりも高い位置に設置された上記(1)〜(11)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(13)本発明の一態様は、前記導管の前記第1の排出口よりも下流側に、攪拌装置が設けられた上記(1)〜(12)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造に関する。
(14)本発明の一態様は、ガラス原料を溶融して溶融ガラスとする溶融槽と、該溶融槽から供給された溶融ガラスを脱泡する清澄槽と、該脱泡された溶融ガラスを成形してガラス物品とする成形手段とからなるガラス物品の製造装置であって、前記清澄槽から前記成形手段へ溶融ガラスを移送する導管に上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造を備えたガラス物品の製造装置に関する。
(15)本発明の一態様は、ガラス原料を溶融して溶融ガラスとする溶融工程と、該溶融ガラスを脱泡する清澄工程と、該清澄工程後の溶融ガラスを成形してガラス物品に加工する成形工程からなるガラス物品の製造方法であって、前記清澄工程から成形工程へ溶融ガラスを移送する途中において上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造によって溶融ガラスの異質素地を排出するガラス物品の製造方法に関する。
本発明によれば、清澄槽から脱泡後に成形手段に向けて排出され、導管を流れる溶融ガラスについて、異質素地を効率よく安定して除去することができ、異質素地を成形手段に送る前に導管から外部に排出できる。従って、脱泡した後の泡の少ない溶融ガラスであって、異質素地を無駄なく除去した高品質の溶融ガラスを成形手段に送ることができるので、表面の微細な凹凸が小さく、さらにその変動が小さい表面の平滑性に優れたガラス物品を高い歩留まりで提供できる。
本発明に係る第1実施形態の異質素地排出構造を適用した減圧脱泡装置の一例を示す構成図。 図2(A)は、同減圧脱泡装置の導管に備えられた異質素地排出構造の要部を示す断面図、図2(B)は、同構造に設けられた第1の排出口の平面図。 同減圧脱泡装置に適用された異質素地排出構造の要部を示す側断面図。 同減圧脱泡装置に接続された導管に備えられた異質素地排出構造により溶融ガラスを排出することが可能な範囲の一例を示す説明図。 同減圧脱泡装置に設けられた減圧槽の平面形状の一例を示す略図。 本発明に係る第2実施形態の脱泡装置を示す断面略図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第2の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第3の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第4の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第5の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第6の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第7の例を示すもので、図12(A)は横断面図、図12(B)は一部を断面とした斜視図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第8の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第9の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第10の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第11の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第12の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる排出手段の第13の例を示す構成図。 本発明に係る脱泡装置に設けられる第1の排出口と第2の排出口と仕切部材の位置関係を示すもので、図19(A)は斜視図、図19(B)は仕切部材の斜視図。 同脱泡装置に設けられる導管と第1の排出口と第2の排出口と仕切部材の位置関係を示す正面図。 同脱泡装置に設けられる導管と第1の排出口と第2の排出口と仕切部材の位置関係を示す断面図。 同脱泡装置に設けられる導管と第1の排出口と第2の排出口と第3の排出口と仕切部材の位置関係を示す正面図。 同脱泡装置に設けられる仕切部材の他の例を示す構成図。 ガラス物品の製造工程を工程順に説明するためのフロー図。 同脱泡装置においてシミュレーション解析により第1の排出口の長さおよび奥行きと溶融ガラスの排出領域との相関関係を求めた結果を示すもので、図25(A)は奥行き15mmの場合の解析結果を示す図、図25(B)は奥行き30mmの場合の解析結果を示す図。 本発明の一実施形態に係る脱泡装置において仕切部材の開口角度と第1の排出口および第2の排出口が溶融ガラスを排出する領域の相関関係を示すもので、図26(a)は、開口角度0度の場合の結果を示す図、図26(b)は、開口角度20度の場合の結果を示す図、図26(c)は、開口角度30度の場合の結果を示す図、図26(d)は、開口角度40度の場合の結果を示す図、図26(e)は、開口角度60度の場合の結果を示す図、図26(f)は、開口角度90度の場合の結果を示す図、図26(g)は、開口角度140度の場合の結果を示す図、図26(h)は、下降管が2重管の場合の結果を示す図。
「第1実施形態」
以下、添付図面を参照して本発明に係る清澄装置の一実施形態について説明するが、本発明は、以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1は、本発明に係る第1実施形態の清澄装置として設けられた減圧脱泡装置の断面構造と該減圧脱泡装置の前段側に設置されている溶融槽および減圧脱泡装置の後段側に設けられている成形手段としての成形装置を模式的に示す図である。
図1に示す減圧脱泡装置100は、溶融槽1から供給される溶融ガラスGを減圧脱泡するための清澄装置の一例として設けられ、後工程の成形装置(成形手段)200に連続的に供給するガラス物品の製造工程に適用される装置である。
本実施形態の減圧脱泡装置100は、使用時にその内部を減圧状態に保持できる金属製、たとえば、ステンレス鋼製の外壁2Aから構成される減圧ハウジング2を有している。減圧ハウジング2の内部には減圧槽3が水平に配置されている。
減圧ハウジング2は、減圧槽3の気密性を確保するために設けられており、図1に示す実施形態では略門型に形成されている。この減圧ハウジング2は、減圧槽3に必要とされる気密性および強度を有するものであれば、その材質、構造は、特に限定されるものではないが、耐熱金属製、特にステンレス鋼からなる外壁2Aから構成されることが好ましい。
減圧ハウジング2は、上部側面に排気口2Hを介し外部から真空ポンプ(図示略)等によって真空吸引され、減圧槽3内を所定の減圧状態、例えば、1/20〜1/3気圧程度の減圧状態に維持できるように構成されている。
減圧ハウジング2に収容されている減圧槽3は、底壁3Aと側壁3Bと上部壁3Cとからなり、底壁3Aの一端側の下面に入口部3aが形成され、底壁3Aの他端側の下面に出口部3bが形成され、入口部3aに上昇管(導入管ともいう)5の上端部が接続され、出口部3bに下降管(導出管ともいう)6の上端部が接続されている。
前記上昇管5と下降管6は、減圧ハウジング2の底部側の外壁2Aに形成された挿通口2bまたは挿通口2cを介しそれぞれ外部に連通できるように配置されている。そして、上昇管5の下端部に外壁2Aの挿通口2bを通過して下方に延在する延長管8が接続され、下降管6の下端部に外壁2Aの挿通孔2cを通過して下方に延在する延長管9が接続されている。
また、減圧ハウジング2の内部側において減圧槽3の周囲と上昇管5の周囲および下降管6の周囲には、それぞれ断熱レンガ等の断熱材7が配設されていて、減圧槽3と上昇管5と下降管6の外部側が断熱材7により取り囲まれた構造とされている。
本実施形態の減圧脱泡装置100において、減圧槽3と上昇管5と下降管6は、図1では簡略記載されているが、それぞれ、電鋳レンガや耐熱レンガなどのレンガにより構成されている。これらをレンガで構成するのは、生産規模の大きな装置の場合であるが、生産規模の比較的小さな装置の場合は、減圧槽3と上昇管5と下降管6のいずれか、あるいは全部を白金あるいは強化白金などの白金合金から構成することができる。
減圧脱泡装置100において、減圧槽3がレンガ製の中空管である場合、減圧槽3は、外形を矩形断面としたレンガ製の中空管であり、溶融ガラスの流路をなす内部形状は、矩形断面を有することが好ましい。減圧槽3が白金製あるいは白金合金製の中空管である場合、減圧槽3における溶融ガラスの流路をなす内部断面形状が円形または楕円形を有することが好ましい。
上昇管5および下降管6がレンガ製の中空管である場合、上昇管5および下降管6は、円形断面や矩形を含む多角形断面を有するレンガ製の中空管であり、溶融ガラスの流路をなす内部断面形状が円形状断面を有することが好ましい。
上昇管5および下降管6が白金製または白金合金製の中空管である場合、上昇管5または下降管6における溶融ガラスの流路をなす内部断面形状が円形または楕円形を有することが好ましい。
上昇管5および下降管6の寸法の具体例は、長さ0.2〜6m、内部断面形状における幅0.05〜1.0mである。
本実施形態の構造において、上昇管5の下端部には延長用の外管8が取り付けられ、下降管6の下端部には延長用の外管9が取り付けられ、前記外管8、9が白金製または白金合金製とされている。
なお、上昇管5および下降管6が白金製または白金合金製の中空管である場合、延長用の外管8、9を別途設けることなく、図1において外管8、9と記載されている部分まで上昇管5と下降管6が一体的に延長された構造とされていてもよい。このような構造とする場合、以下本願明細書における外管8、9に関する説明は、白金製または白金合金製の上昇管および下降管に関する記載として読み替えて適用できる。
上昇管5は、減圧槽3の入口部3aに連通され、溶融槽1からの溶融ガラスGを減圧槽3に導入する。このため、上昇管5に取り付けられた外管8の下端(下流端)8aは、溶融槽1と上流側導管11を介し接続された上流ピット12の開口端から嵌入され、該上流ピット12内の溶融ガラスGに浸漬されている。
また、下降管6は、減圧槽3の出口部3bに連通され、減圧脱泡後の溶融ガラスGを次工程の成形装置200側に移送する。このため、下降管6に取り付けられた外管9の下端(下流端)9aは、下流ピット15の開口端に嵌入され、該下流ピット15内の溶融ガラスGに浸漬されている。
本実施形態の減圧脱泡装置100に接続されている下流ピット15において、外管9が挿入されている部分は、上下方向にほぼ垂直に配置された縦筒型の受部導管20からなる。受部導管20の底部側に減圧ハウジング2から離れる方向に成形装置200に向かって水平に延在された接続導管21が接続され、接続導管21の他端側に縦筒型の中継導管22が接続され、受部導管20と接続導管21と中継導管22が図1に示すように側面視U字形に配置されている。
中継導管22において減圧ハウジング2から離れた側の側面に、延長導管23が接続され、この延長導管23が成形装置200側に向いて水平に延在されている。中継導管22の内部には溶融ガラスGを攪拌するための攪拌装置24が設けられている。
前記下流ピット15を構成する材料は、外管9を構成する白金あるいは強化白金などの白金合金からなる。
本実施形態の構造において、接続導管21は、水平に配置され、その途中部分の頂部に図2、図3に具体形状を示す第1の排出口25が形成されている。第1の排出口25は、この実施形態では図2(B)に示すように接続導管21の周方向に沿って平面視細長い長方形状に形成されている。
接続導管21の頂部において第1の排出口25の外側開口周縁部分に捕集部材26を介してL字型の第1の排出管27が接続されている。捕集部材26は、漏斗型に形成され、第1の排出口25の外側開口周縁部分を覆うように接続導管21の外面に取り付けられている。第1の排出口25から排出された溶融ガラスGは、捕集部材26を介し、第1の排出管27に導かれ、第1の排出管27の下端部から接続導管21の外部に排出される。ここでの排出は、溶融ガラスGから揮発するガスや泡を排出することが目的ではなく、溶融ガラス自体を排出することを目的とする。第1の排出管27は、下方に向かっていればよい。第1の排出管27の管内には、溶融ガラスが充満されていることが好ましく、下方に向かう溶融ガラスによるサイフォン効果を発現する。これによって、排出口25から溶融ガラスを、溶融ガラスの圧力変動を小さくして一定量を安定的に排出できる。
接続導管21の内部において第1の排出口25の近傍を流れる溶融ガラスGは、それ自身の流動圧力に応じて第1の排出口25から外側に自動的に排出され、第1の排出管27に至り、上記のサイフォン効果によって第1の排出管27の下端部から溶融ガラスの圧力変動を小さくして一定量を安定的に排出される。
ここで、図2(A)に示すように第1の排出管27の外周部に配置された電極90、91によって、この管間の溶融ガラスGに電流を流して通電加熱することによって第1の排出管27内の溶融ガラスGの温度を調整して、排出される溶融ガラスGの圧力や量をさらに安定させることができる。この管内の溶融ガラスGの加熱手段としては、その他に、溶融ガラス中に直接ヒーターを入れて加熱する方法、第1の排出管27自体を加熱する方法など適宜選択できる。
第1の排出口25は、図2(B)に示す接続導管21の周方向に沿う長さA(すなわち、水平状態の接続導管21を平面視した場合に描かれる長方形の長辺側の長さA)と、接続導管21の管軸方向に沿う奥行きBとで区画される平面視長方形状に形成されている。
第1の排出口25の長さAは、接続導管21の外周長に対し、好ましくは5%以上、12%以下の大きさに形成されている。第1の排出口25の奥行きBは、接続導管21の管径を100〜400mmとする場合に一例として10〜30mmの大きさに形成できる。なお、第1の排出口25の奥行きBは、接続導管21の内部を流れる溶融ガラスGの平均流速をv(mm/s)とした場合、v×(6〜40)(mm)の関係を満足することが好ましい。
第1の排出口25の開口面積が小さ過ぎる場合、第1の排出口25を溶融ガラスGが通過する際の抵抗が大きくなり、溶融ガラスGが第1の排出口25から抜け難くなり、望ましい排出量を確保できなくなる。第1の排出口25の開口面積が大き過ぎる場合、溶融ガラスGを第1の排出口25側に引き込む力が弱くなるので、望ましい排出範囲を確保し難くなる。
図4は、第1の排出口25の長さAを変更した場合、接続導管21の頂部近傍を流れる溶融ガラスGについて、頂部近傍の排出可能な領域について、説明する図である。図4に示す関係は、後述するシミュレーション結果から導出された結果の概要である。
接続導管21の管径(内径)を250mmに設定し、第1の排出口25の奥行きBを50mmに固定し、長さAを105mmとした場合に排出される領域の境界線がHであり、長さAを80mmとした場合に排出される領域の境界線がHであり、長さAを55mmとした場合に排出される領域の境界線がHである。
接続導管21の外径に対し、第1の排出口25の長さAが55mmの場合は、頂部近傍の溶融ガラスGを排出できる領域の幅が左右方向に狭く、上下方向に深くなる。これに対し、第1の排出口25の長さAを80mmあるいは105mmのように大きく設定すると、溶融ガラスGを排出できる領域の幅が左右方向に広くなり、高さ方向(上下方向)に若干浅くなる。
この関係から、接続導管21に形成する第1の排出口25の長さAと奥行きBを適切な値に設定するならば、接続導管21の頂部近傍を流れる溶融ガラスGについて、第1の排出口25から排出できる領域幅(すなわち、接続導管21の径方向の幅)と排出できる深さ(すなわち、接続導管21の上下方向の高さ)を調整できることがわかる。
図1に示す構成の減圧脱泡装置100において、減圧槽3の内部に溶融ガラスGが供給されている場合、溶融ガラスGの液面部分に泡が浮上して破泡すると液面領域に異質素地を生じる可能性があるが、この異質素地は、図5に示す矢印a、a、a、aの方向に沿って下降管6に流れ込む。次いで異質素地は、図1に示す下降管6の内部に矢印aで示すように流入し、矢印a、a、a、に沿って図1に示すように下降管6の一側端縁部分に沿って下降しつつ流動し、接続導管21内においては矢印aに沿って接続導管21の頂部の領域に沿って流動することを本発明者らは研究により把握している。
例えば、異質素地は、管径250mmの接続導管21の内周面頂部から深さ15mm程度、幅65mm程度の範囲を流れることを本発明者らは研究により把握している。
従って、第1の排出口25は、異質素地の排除に十分に有効であることが判る。
なお、後述するシミュレーション解析結果と実施例の記載から明らかなように、接続導管21の外周長に対して5〜12%の範囲の長さAを有する第1の排出口25を形成することで、接続導管21の頂部を流れる異質素地を接続導管21の外部に排出できる。
以上説明した減圧脱泡装置100について、水平に配置されている接続導管21に対しその頂部に第1の排出口25を形成した例について説明したが、溶融ガラスGにおける異質素地の流れを考慮し、上流ピット15の受部導管20に対し第1の排出口29を形成し、この第1の排出口29から異質素地を含む溶融ガラスGを排出する構成を採用することができる。
この例の構造は、図1に示すように受部導管20の側面であって、接続導管21に近い側の面に第1の排出口29が形成されている。
受部導管20において、第1の排出口29の外側開口周縁部分に捕集部材26を介して第1の排出管30が接続され、この第1の排出管30が接続導管21の側部を通過して下向きに延在されている。
第1の排出口29の形成位置は、上下方向に延在されている受部導管20において、受部導管20に接続された横方向に延在する接続導管21側の側面、換言すると、第1の排出口29は、受部導管20の横断面において減圧槽3の入口部3aから遠い側に形成されている。
図1では図示の共用化のために接続導管21に第1の排出口25を設けた構造と受部導管20に第1の排出口29を設けた構造を両方記載したが、通常は、接続導管21に第1の排出口25を設けた構造とするか、受部導管20に第1の排出口29を設けた構造とするかどちらかを選択すればよい。勿論、図1に示すように第1の排出口25、29を設けた構造としてもよい。
減圧槽3の内部側において溶融ガラスGの液面で泡が破泡して除去される結果、溶融ガラスGの液面近傍に異質素地が生じることについて先に説明したとおりである。溶融ガラスGの液面側で生じた異質素地は、図1に示す矢印a、a、a、a、aに沿って流れるが、上下方向に延在されている延長管9とその下に配置されている受部導管20においては、接続導管21に近い側の側面に沿って流れることが本発明者らの研究により判明している。
よって、図1に示す接続導管21に近い側の受部導管20の側面に第1の排出口29を形成する必要がある。この位置に第1の排出口29を設けることで、先の例で説明した場合と同様、異質素地を含む溶融ガラスGを第1の排出口29から第1の排出管30を介して外部に安定的に排出できる。
よって、泡が少なく、異質素地の少ない良質の溶融ガラスGを選択的に成形装置200に送ることができ、成形装置200において表面に微細な凹凸を生じていない平坦性に優れたガラス物品を製造できる。
以上の説明の減圧脱泡装置100において、水平に配置された接続導管21と垂直に配置された受部導管20に第1の排出口25、29を形成した状態を説明したが、傾斜された受部導管20または接続導管21が減圧脱泡装置100に接続された構成に対しても、第1の排出口を形成できる。傾斜して配置された導管に第1の排出口を設ける場合は、導管の横断面において、頂部の位置に第1の排出口を設ける必要がある。
傾斜した導管の横断面において頂部の位置に先に説明した第1の排出口25を設けることで、この頂部近傍領域を通過する異質素地を含む溶融ガラスを排出できる。
本実施形態の減圧脱泡装置100に適用される溶融ガラスGの組成は特に制約がない。
従って、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、混合アルカリ系ガラス、またはホウケイ酸ガラス、あるいは、その他のガラスのいずれであってもよい。また、製造されるガラス物品の用途は、建築用や車両用に限定されず、フラットパネルディスプレイ用、その他の各種用途が挙げられる。
図6は、本発明に係る第2実施形態の脱泡装置として清澄装置を備えたガラス物品の製造装置の一例を示すもので、本実施形態の製造装置は、先の第1実施形態の減圧脱泡装置100に代えて、溶融槽31の下流側に接続流路32を介し清澄槽33が設けられ、清澄槽33の下流側に接続導管34を介し成形装置200が接続された構成を示す。
本実施形態の接続導管34の途中部分の頂部に先の第1実施形態の接続導管21に設けられていた第1の排出口25と同等形状の第1の排出口35が設けられている。また、第1の排出口35の外側に先の実施形態と同様に捕集部材26と第1の排出管27が設けられている。本実施形態では、清澄槽33が脱泡装置36を構成している。
本実施形態の接続導管34に形成されている第1の排出口35は、第1実施形態において設けられた第1の排出口25と形状は同等でよいが、溶融ガラスGを排出するための望ましい長さAの値の範囲が異なる。
本実施形態の第1の排出口35の長さAは、接続導管34の外周長に対し、好ましくは15%以上、25%以下の大きさに形成されている。第1の排出口35の奥行きBは、接続導管34の内径を100〜400mm程度とする場合に10〜30mm程度の大きさに形成できる。
本実施形態の清澄槽33において、溶融槽31において製造された溶融ガラスGが移送されるが、清澄槽33において溶融ガラスGを清澄剤の清澄開始温度以上の高温に保持することで、溶融ガラスGに含まれている清澄剤の作用により泡を発生させて泡を成長させ、脱泡処理ができる。また、脱泡処理後の溶融ガラスGを、接続導管34を介して成形装置200側に送り、目的のガラス物品を成形できる。
本実施形態の装置において、清澄槽33において脱泡された溶融ガラスGが接続導管34を通過する途中において、接続導管34の頂部近傍を流動している溶融ガラスG中の異質素地を第1の排出口35から第1の排出管27を介し外部に排出できる。
このため、清澄槽33において脱泡後の泡抜きされた溶融ガラスGに含まれている異質素地を除去できる。このため、成形装置200に対し異質素地を除去した泡の少ない溶融ガラスGを送ることができ、成形装置200において表面に微細な凹凸を生じていない板ガラス物品を成形できる効果がある。
図7は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第2の例を示す。なお、以下に順次説明する各例の排出管については、先の第2実施形態の接続導管34に形成された第1の排出口35についても同様に適用できるが、以下の説明は、第1の排出口25に対し設けられた場合についてのみ説明する。
図7に示す例において第1の排出管40は、接続導管21の頂部に形成されている第1の排出口25の部分を覆うとともに接続導管21をその周回りに全周覆うように形成された環状管からなり、その管壁上部側に第1の排出口25に連通する接続孔40aが形成され、下方に向かって伸びている。第1の排出管40の底部に下向きに一体的に排出支管41が接続され、この排出支管41は、第1の排出管40の底部に形成された接続孔40bを介し第1の排出管40に連通されている。
図7に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、第1の排出口25から排出されるが、接続孔40aを通過して第1の排出管40の内部に至り、第1の排出管40に沿って接続導管21の両脇を下向きに流れて排出支管41に至り、排出支管41の下端から排出される。
図8は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第3の例を示す。
図8に示す例において第1の排出管43は、その一端部で接続導管21の頂部に形成されている第1の排出口25に接続され、接続導管21の頂部から側方にL字型に延出され、接続導管21の側方上部側に設けられた縦筒型の滞留ポッド44に接続されている。この滞留ポッド44の底部に排出支管45が下向きに一体的に接続されている。
図8に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、第1の排出口25から排出され、第1の排出管43を介して滞留ポッド44に滞留後、排出支管45から排出される。この場合、滞留ポッド44の上部の圧力を制御することによって、サイフォン効果を得ながら、より安定的に溶融ガラスを排出可能となる。
図9は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第4の例を示す。
図9に示す例において第1の排出管46は、その一端部で接続導管21の頂部に形成されている第1の排出口25に接続され、接続導管21の頂部から上方に直線状に延出され、第1の排出管46の側部にL字型の下向きの排出支管47が一体的に形成されている。この場合、第1の排出管46の上方に向かう排出支管内の圧力を制御することによって、サイフォン効果を得ながら、より安定的に溶融ガラスを下方に排出可能となる。
図9に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れ、第1の排出口25から排出され、第1の排出管46を介して排出支管47の下端から排出される。
図10は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第5の例を示す。
図10に示す例において第1の排出管48は、その一端部で接続導管21の頂部に形成されている第1の排出口25に接続され、接続導管21をその周回りに半周程度覆うように形成され、下方に伸びる管体からなり、接続導管21の底部側に延在された部分から下向きに一体的に形成された排出支管49が接続されている。
図10に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、第1の排出口25から排出され、第1の排出管48を介し下向きに流れ排出支管49の下端から排出される。
図11は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第6の例を示す。
図11に示す例において第1の排出管48は、その一端部で接続導管21の頂部に形成されている第1の排出口25の部分に接続され、接続導管21をその周回りに1/4周程度覆い、下方に向かって形成され、その下方において下向きに直線状に延出された排出支管49に接続されている。
図11に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、第1の排出口25から排出され、第1の排出管48を介し下向きに流れ、排出支管49の下端から排出される。
図12は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第7の例を示す。
図12に示す例において第1の排出管52は、接続導管21の中心部分を上下に貫通するように延出形成され、その下端部に接続導管21の下方に突出された排出支管53が形成され、第1の排出管52の上端部52aは、第1の排出口25の開口部を覆っているドーム型の捕集部材54の内部に開口されている。
図12に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、第1の排出口25からドーム型の捕集部材54の内側に流れ込み、第1の排出管52の上端部52aに至り、第1の排出管52の下端側に接続されている排出支管53から排出される。
図13は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第8の例を示す。
図13に示す例においてL字型の第1の排出管27は、その一端を第1の排出口25に対し捕集部材26を介し接続され、下方に向かっている点については先の第1実施形態の構造と同等である。図13の構造では、第1の排出口25の下方側であって接続導管21の内上部に、横断面U字形の案内壁56が形成されている。この案内壁56の導管軸方向長さは、第1の排出口25の開口部の導管軸方向長さの数倍程度に形成されている。第1の排出口25周りの接続導管21の内周面と案内壁56との間に案内流路56aが形成され、この案内流路56aの頂部に第1の排出口25が配置されている。
図13に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、案内流路56aに流れ込み、案内流路56aに沿って流れた後、第1の排出口25から排出され、漏斗型の捕集部材26を介し第1の排出管27に排出され、第1の排出管27の下端から排出できる。
図14は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第9の例を示す。
図14に示す構造において接続導管21の頂部に有底円筒体を横向きとした形状の捕集部材57が第1の排出口25を取り囲むように取り付けられている。捕集部材57は、円筒壁57aとその円筒壁57aの両端部に形成された端面壁57bからなる。捕集部材57は、その中心軸を水平にして接続導管21に一体化され、第1の排出口25の部分とその内側の領域において異質素地が流れると推定できる幅と深さを円筒壁57aの内側に含めるように接続導管21に一体化されている。即ち、図14に示す円筒壁57aの下半分程度を接続導管21の内側に食い込ませるように捕集部材57が接続導管21に一体化されている。
図14に示す捕集部材57において、接続導管21の上流側の端面壁57bは、接続導管21の内部側では略されていて、当該部分に溶融ガラスの取入口57cが形成され、この取入口57cから捕集部材57の内側に溶融ガラスが流れ込むようになっている。
捕集部材57の円筒壁57aの頂部側に、L字型の第1の排出管27の一端部が接続され、第1の排出管27の他端部は、接続導管21の側方下側に下向きに延出されている。
図14に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、取入口57cから捕集部材57の内部に引き込むことができ、第1の排出口25を介し第1の排出管27の下端部27aから排出できる。
図15は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第10の例を示す。
図15に示す構造において接続導管21の頂部の内側にU字型の隔壁部材58が形成されている。隔壁部材58が設けられている位置は、図13に示す先の第8の例の案内壁56が設けられている位置と同等であり、接続導管21の頂部近傍において異質素地を含む溶融ガラスGが流れる領域を囲む位置とされている。隔壁部材58において、接続導管21の下流側の端縁部には閉止壁58aが形成され、接続導管21の内周面と隔壁部材58の上面が区画する領域59は、閉止壁58aにより下流側において閉じられている。図15に示す第1の排出口25に対し第1の排出管が接続されているが、図15では記載を略している。
図15に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、隔壁部材58の上方の領域59に引き込むことができ、この領域59を介し第1の排出口25から排出できる。
図16は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第11の例を示す。
図16に示す構造において、接続導管21の頂部の内側に底壁60aと側壁60b、60bとから形成される凹型の隔壁部材60が形成されている。隔壁部材60が設けられている位置は、先の第10の例の隔壁部材58が設けられている位置と同等であり、接続導管21の頂部近傍において異質素地を含む溶融ガラスGが流れる領域を囲む位置とされている。
隔壁部材60において、接続導管21の下流側の端縁部には閉止壁60cが形成され、接続導管21の内周面と隔壁部材60の上面が区画する領域61は閉止壁60cにより下流側において閉じられている。図16に示す第1の排出口25に対し第1の排出管27が接続されているが、図16では記載を略している。
図16に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、隔壁部材60の上方の領域61に引き込むことができ、第1の排出口25から排出できる。
図17は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続された第1の排出管の第12の例を示す。
図17に示す構造において、接続導管21の頂部の第1の排出口25の左右両側であって、接続導管21の内面に接続導管21の横断面に沿って所定の幅を有する調整片62が形成されている。図17に示す第1の排出口25に対し第1の排出管27が接続されているが、図17では記載を略している。
図17に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、調整片62、62の間を流れる溶融ガラスGをその上に位置する第1の排出口25から排出できる。
これらの調整片62、62は、第1の排出口25の両側を挟む位置に形成されているので、第1の排出口25に向かう溶融ガラスGの流量を増加させる作用を奏し、溶融ガラスGを第1の排出口25から排出する際の圧力を向上できる。
図18は、先の第1実施形態の接続導管21に形成された第1の排出口25に対し接続される第1の排出管の第13の例を示す。
図18に示す例において、第1の排出管65は、接続導管21の頂部に形成されている第1の排出口25の部分を覆うとともに接続導管21をその周回りに全周覆うように形成された環状管からなり、その管壁上部に第1の排出口25に連通する接続孔65aが形成されている。第1の排出管65の底部に下向きに一体的に排出支管66が接続され、第1の排出管65の頂部に上向きに一体的に延長管67が形成されている。延長管67の溶融ガラスの上面の圧力を調整することによって、サイフォン効果を得ながら、排出支管66から排出する溶融ガラスの量を安定させることができる。
図18に示す構造において、異質素地を含む溶融ガラスGは、主に接続導管21の頂部近傍を流れるので、第1の排出口25から排出されるが、接続孔65aを通過して第1の排出管65の内部に至り、第1の排出管65の両側に沿って下向きに流れて排出支管66に至り、排出支管66の下端から排出される。
図19〜21は、先に説明した第1実施形態の減圧脱泡装置100あるいは第2実施形態の清澄槽33を備えた脱泡装置36に適用される異質素地の排出構造として、第1の排出口25と第1の排出管27に加え、第2の排出口70と仕切部材71を設けた例を示す。
この例において第2の排出口70は、水平に設置されている接続導管21に対し底部側に、第1の排出口25と対向するように平面視長方形状に形成されている。
接続導管21において第1の排出口25と第2の排出口70の間の部分に以下に説明する仕切部材71が設けられている。
仕切部材71は、第1の排出口25を形成した領域を除き接続導管21の内周面に所定の間隔をあけて接続導管21の内周面に対向された横断面C字型の内壁72と、内壁72の接続導管下流側の端縁部72aに直角に外向きに延出形成されたフランジ型の堰き止め壁73と、内壁72と堰き止め壁73の周方向両端部にこれらに直角に形成された閉塞端壁74とから構成されている。仕切部材71については、その全体が接続導管21と同等の耐熱材料から、例えば、白金あるいは強化白金などの白金合金からなる。
前記内壁72は、接続導管21の軸方向に所定の長さ、例えば、第2の排出口70における接続導管軸方向の奥行きよりも長く形成され、接続導管21の内周面との間に一定の間隔をあけて横断面C字型になるように配置されている。内壁72の端縁部72aから外側に延出された堰き止め壁73は、均等幅を有して接続導管21の内周面に当接され、溶接などの接合手段により接続導管21の内周面に固定されている。
内壁72の周端部72bと堰き止め壁73の周端部73bが交差する部分に、これらの周端部72b、73bに直角に接続する長方形板状の閉塞端壁74が溶接などの接合手段により一体化されている。この閉塞端壁74は、その外縁を接続導管21の内周面に当接させて接続導管21の内周面に溶接されている。仕切部材71と接続導管21の間には、堰き止め壁73と内壁72と接続導管21の内周面とに囲まれる導入領域75が形成され、この導入領域75において第1の排出口25側の部分が閉塞端壁74により閉じられている。
図20に示すようにC字型の堰き止め壁73の周端側の開口部73Aが内壁72の中心となす開口角度(θ)、換言すると、C字型の堰き止め壁73の周端部に設けられている閉塞端壁74、74が接続導管21の横断面において接続導管21の中心となす開口角度(θ)は、20度以上、60度以下の範囲が好ましい。
開口角度の値について20度以上、60度以下の範囲であるならば、接続導管21の頂部領域を流動する溶融ガラスGを好ましい幅と深さに沿って第1の排出口25から排出できる。開口角度の値について30度以上、60度以下の範囲であるならば、接続導管21の頂部領域を流動する溶融ガラスGをより好ましい幅と深さに沿って第1の排出口25から排出できるとともに、接続導管21の内周縁領域に存在する溶融ガラスGを接続導管21の周方向にできるだけ広い範囲で排出できる。さらに、第1の排出口25から排出できる溶融ガラスGの領域と、第2の排出口70から排出できる領域とを合わせて接続導管21の周回りに設け、この一領域で一度に排出できる効果がある。
開口角度の値が20度未満になると接続導管21の頂部領域を流動する溶融ガラスGを望ましい幅で排出できなくなり、開口角度が60度を超えると第1の排出口25から排出できる溶融ガラスGの領域と第2の排出口70から排出できる溶融ガラスGの排出領域が接続導管21の内周方向に連続しなくなり、接続導管21の周方向において異質素地を含む溶融ガラスGを満足に排出できなくなる領域を生じるおそれがある。
接続導管21において仕切部材71を設けた位置の底部側に設けられている第2の排出口70は、第1の排出口25と同様、平面視長方形状に形成されている。
第2の排出口70の幅と奥行きの範囲は、第1の排出口25の幅と奥行きと同じ範囲に形成されている。なお、第2の排出口70は、第1の排出口25と同じ大きさであってもよいし、異なる大きさであってもよい。ただし、第2の排出口70を介し排出できる溶融ガラスGの排出量は、接続導管21を通過する溶融ガラスGの全量に対し、6wt%以下の量であることが好ましい。
この理由は、接続導管21を流れる溶融ガラスGを第2の排出口70から多く排出し過ぎると、廃棄する溶融ガラスGの量が増加するので、生産性(すなわち、歩留まり)が低下することになる。第1の排出口25から排出する溶融ガラスGの排出量と第2の排出口70から排出する溶融ガラスGの排出量の割合は、自由に設定して良いが、第1の排出口25において接続導管21を通過する溶融ガラスGの全量のうち、2wt%程度は異質素地を含んでいる確率が高いので、2wt%以上を排出することが好ましく、10wt%を超えて排出すると生産性が問題となるので、10wt%以下を排出することが好ましい。第1の排出口25において接続導管21を通過する溶融ガラスGの全量のうち、6wt%以下を排出することがより好ましい。
前記仕切部材71において、堰き止め壁73の幅(すなわち、接続導管21の横断面に沿う幅)は、設ける接続導管21の内径にもよるが、5mm以上であることが好ましく、かつ、接続導管21の内径の2.5%〜5%程度が望ましい。堰き止め壁73の幅が5mm未満では第2の排出口70から必要量の溶融ガラスを排出することができなくなり、幅が大きすぎると、異質素地を含んでいない良質の溶融ガラスGを第2の排出口70から排出するおそれが高くなる。
第2の排出口70から排出するのは、主に、減圧槽3を耐熱レンガなどの炉材から構成した場合、溶融ガラスGと耐熱レンガの接触により生じる異質素地が主体であるので、減圧槽3を白金合金などから構成する場合は、第2の排出口70から異質素地を排出しなくてもよい。
ただし、白金合金から減圧槽3を構成する場合であっても、減圧槽3と溶融ガラスGとの反応により若干の反応生成物が出る場合も考えられるので、減圧槽3が白金合金からなる場合であっても第2の排出口70から溶融ガラスGを排出して異質素地を除去することができる。
図19に示す第1の排出口25と第2の排出口70と仕切部材71を備えた異質素地の排出構造を採用するならば、水平に設置されている接続導管21の内部を流れる溶融ガラスGにおいて、接続導管21の頂部近傍を流れる溶融ガラスGを第1の排出口25から接続導管21の外部に排出でき、接続導管21の内周縁部に沿う領域を流れる溶融ガラスGを第2の排出口70から接続導管21の外部に排出できる。
図19に示す構造を採用するならば、図1に示す減圧槽3の内部において溶融ガラスGの液面側において生じた異質素地と、減圧槽3の内部において減圧槽3を構成するレンガ等の炉材と溶融ガラスGとが接している領域において生じた異質素地の両方を排出できる。
減圧槽3の内部において溶融ガラスGの液面側において生じた異質素地は、先の実施形態において説明した図1に示す矢印a、a、a、a、aに示す位置を流れるので、第1の排出口25によって減圧槽3の内部の溶融ガラスGの液面側において生じた異質素地を排出できる。
減圧槽3の内部において炉材と接する位置にある溶融ガラスGについては、炉材からの元素溶出などが原因となって、異質素地を生じることがあるが、この異質素地については、本発明者らの研究により、下降管6の内周の特定領域と延長管9の内周縁の特定領域に沿って流れ、下流ピット15の受部導管20と接続導管21においてそれらの内周縁の特定領域に沿って流れることが分かっている。
このため、図19に示す構造を採用すると、接続導管21の内周縁部分を流れる異質素地を堰き止め壁73で堰き止めることができ、この堰き止められた溶融ガラスGを内壁72で内壁周りの領域に留めることができるので、内壁72の周囲に滞留している溶融ガラスGを第2の排出口70から第2の排出管76に導き、排出できる。
仕切部材71において、開口角度は、堰き止め壁73の周端の位置と閉塞端壁74、74の位置を示す指標となる。開口角度が大きい場合、接続導管21の内周面のうち、堰き止め壁73と閉塞端壁74、74が堰き止める範囲が小さいことを意味し、開口角度が小さい場合は、接続導管21の横断面の領域において堰き止め壁73と閉塞端壁74、74が堰き止める範囲が大きいことを意味する。堰き止め壁73と閉塞端壁74、74が堰き止めた接続導管21の内周縁領域に存在する溶融ガラスGは、第2の排出口70から排出される。
仕切部材71を接続導管21の内部に設けて堰き止め壁73により接続導管21の内周縁側の溶融ガラスGを堰き止めると、接続導管21の内部における溶融ガラスGの流れの一部は第1の排出口25側に向かって流れるので、第1の排出口25から第1の排出管27側に出てゆく溶融ガラスGの排出時の圧力を高くでき、溶融ガラスの排出範囲を広くできる。
図22は、接続導管21に仕切部材71を設けた異質素地の排出構造における他の構造例を示すもので、第1の排出口25と第2の排出口70に加えて第三の排出口78が設けられた構造を示す。
図22に示す接続導管21において、仕切部材71の上方側の管壁に第1の排出口25が設けられ、仕切部材71の下方側の管壁に第2の排出口70が設けられ、接続導管21の左右両側の管壁に第三の排出口78が設けられ、その外側に第三の排出口78に連通するL字型の下向きの第三の排出管79が設けられている。
図22に示す構造では、接続導管21の底部側に設けた第2の排出口70に加え、接続導管21の左右両側に設けた第三の排出口78から溶融ガラスGを排出できる。
図22に示す構造において、仕切部材71の外側であって接続導管21の内周縁部側の溶融ガラスGを排出するため、第2の排出口70の代わりに第三の排出口78を用いてもよい。
また、第三の排出口78の形成位置は、内壁72に対向する位置であれば、接続導管21の両側部に限らず、接続導管21の上部側あるいは底部側のいずれでもよい。また、第三の排出口78を設ける数も任意の数でよい。
図23は、接続導管21に仕切部材71を設けた異質素地の排出構造における更に他の構造例を示すもので、仕切部材71に設けられる堰き止め壁80について、その上部側とその下部側の幅を変えた例を示す。
この例の堰き止め壁80は、C字型に形成されているが、接続導管21の上部側(すなわち、第1の排出口25側)に位置する周端部80aの幅aよりも接続管21の底部側(すなわち、第2の排出口70側)に位置する中央部80bの幅bが大きく形成されている。また、堰き止め壁80において周端部80aから中央部80bにかけて、順次それらの幅が大きくなるように形成されている。
堰き止め壁80において周端部80aの幅aと中央部80bの幅bとの相対比、b/aの値は1以上、1.5以下とされていることが好ましい。
図23に示す構造の堰き止め壁80を有する接続導管21において、第1の排出口25から異質素地を含む溶融ガラスGを排出できるのは勿論、第2の排出口70から異質素地を含む溶融ガラスGを排出できるのは、先の各例の構造と同様である。
次に、本発明のガラス物品の製造方法の一実施形態について説明する。図24は、本発明のガラス物品の製造方法の一実施形態のフロー図である。
本発明の一実施形態のガラス物品の製造方法は、前述の接続導管21に第1の排出口25と第1の排出管27を備えた減圧脱泡装置100を用いることを特徴とする。また、本発明のガラス物品の製造方法の一実施形態においては、第1の排出口25と第1の排出管27に代えて、第1の排出口29と第1の排出管30を備えた減圧脱泡装置100あるいは第1の排出口25、29を両方備えた減圧脱泡装置100を用いてもよい。
本発明のガラス物品の製造方法は、一例として、前述の減圧脱泡装置100の前段の溶融手段により溶融ガラスを溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程K1と、前述の減圧脱泡装置100により溶融ガラスの減圧脱泡を行う脱泡工程K2と、前述の減圧脱泡装置100よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程K3と、その後工程において溶融ガラスを徐冷する徐冷工程K4と、徐冷後のガラスを切断する切断工程K5と、ガラス物品G6を得るガラス物品の製造方法である。
本発明のガラス物品の製造方法は、前述した減圧脱泡装置100を利用することの他は、公知技術の範囲である。また、本発明のガラス物品の製造方法で利用する装置については、前述の通り、溶融工程K1において溶融槽1が用いられ、脱泡工程K2において減圧脱泡装置100が用いられ、成形工程K3において成形装置200が用いられる。
図24では、本発明のガラス物品の製造方法の構成要素である溶融工程、および成形工程ならびに徐冷工程に加えて、さらに必要に応じて用いる切断工程、その他の後工程も示している。
「シミュレーション解析によるガラス素地の排出領域の検討」
水平に設置された断面円形(内径:250mm)の導管に対し、その頂部に第1の排出口を介し垂直に第1の排出管を接続した構造モデルを用い、導管内部に1350℃の試料ガラス(旭硝子(株)商品名:AN100)が流動する粘性流体であると仮定し、有限要素法に基づき、溶融ガラスの流れについてシミュレーション解析した。
第1の排出口として、配管の頂部に図2(B)に示す長方形状であり、導管周方向の長さA(55mm、80mm、105mm)、管軸方向の奥行きB(15mm、30mm)を有する平面視長方形状を規定し、配管内を0.01L/時間の割合で上述の溶融ガラスが流動すると仮定し、シミュレーション解析した。
第1の排出口の奥行きBを15mmに設定し、長さAを55mm、80mm、105mmにそれぞれ設定した場合のシミュレーション解析結果を図25(A)に示す。第1の排出口の奥行きBを30mmに設定し、長さAを55mm、80mm、105mmにそれぞれ設定した場合のシミュレーション解析結果を図25(B)に示す。図は、排出口の付近の管の断面の半分における溶融ガラス排出範囲を示したもので、横軸と縦軸の目盛りは管の中心からの距離をメートル単位で示している。
図25(A)、(B)に示す如く第1の排出口の長さを105mmから80mm、55mmと順次小さくすると、配管頂部の近傍領域において排出できる溶融ガラスの領域の幅が狭くなり、排出できる領域の深さがわずかに深くなる傾向が見られた。この傾向は、第1の排出口の奥行きが30mmの場合も同様である。解析結果の一部を以下の表1にまとめて示す。
Figure 2015194642
図25(A)、(B)に示すシミュレーション解析結果と表1に示す結果によれば、第1の排出口の長さと奥行きを調節することで、異質素地が流れると想定できる導管頂部側の領域について、溶融ガラスを排出できる幅(すなわち、導管横断面における導管周方向の長さ)と高さ(すなわち、導管横断面における深さ)を調整できることが明らかである。
シミュレーション解析に用いた配管の内径を250mmに設定して、55mm幅の第1の排出口は外周長に対し7%、80mm幅の第1の排出口は外周長に対し10%、105mm幅の第1の排出口は外周長に対し13%に相当する。
「シミュレーション解析による平坦度の推定」
前述と同様の溶融ガラスの流れについて以下のシミュレーション解析を行った。その結果に基づいて平坦度を推定した。ここでは、レンガで構成された減圧脱泡槽であって、上昇管と下降管を備えた門型の減圧脱泡装置を用い、下降管を接続した受部導管に対し水平に延出されている白金合金製の接続導管に対し図2、図3に示す形状の第1の排出口を形成した構造を想定した。第1の排出口の開口部に捕集部材と第1の排出管を接続し、接続導管を流れる溶融ガラス(旭硝子(株)商品名:AN100)の流動圧力にて第1の排出管から溶融ガラスを排出した場合を想定した。
第1の排出口から推定される導管頂部の溶融ガラスの排出量およびその位置に基づいて、成形する溶融ガラス中に残存する異質素地の量および位置から、成形後の板ガラス物品の平坦度を推定した。この推定は、実際の製造設備での成形装置に移送する溶融ガラス中の異質素地の量および位置と、その場合に得られたガラス板物品の表面粗さとの相関関係のデータとの比較に基づいて行った。また、接続導管について同一管径のものと異なる管径のものを複数想定した。
平坦度の推定を行った接続導管の管内径と外周長、各接続導管に形成した第1の排出口の長さ寸法及び寸法比について以下の表2に纏めて示す。第1の排出口の奥行きは、いずれのケースにおいても25mmに設定した。
表2において、排出効果による平坦度の評価について、○印は、表面粗さが目標値の1/2のガラス板物品が得られると推定される結果となった例を示し、×印は、表面粗が目標値以下のガラス板物品が得られると推定される結果となった例を示す。
Figure 2015194642
表2に示す清澄槽との接続方法において、屈曲型とは、垂直な受部導管に水平の接続導管を一体接続したL字型の導管を採用し、水平に配置した接続導管に第1の排出口を形成した場合を示す。直線型とは、清澄槽の側面底部に設けた水平な直線状の接続導管を用いた場合の導管を採用し、この接続導管に第1の排出口を形成した場合を示す。
表2に示す平坦度の推定結果から、下降管に対し上下向きの受部導管と水平向きの接続導管からなる屈曲型の導管において、水平向きの接続導管に第1の排出口を形成した場合、第1の排出口の長さ(W:図2(B)に示す長さA)/接続導管外周長(L)の値として、5%以上、12%以下の範囲が好ましいことがわかった。
表2に示す平坦度の推定結果から、清澄槽の側面底部に設けた水平の直線状の接続導管について、第1の排出口を形成した場合、第1の排出口の長さ(W:図2(B)に示す長さA)/接続導管外周長(L)の値として、15%以上、25%以下の範囲が好ましいことがわかった。
「シミュレーション解析による仕切部材を備えた異質素地排出構造のガラス素地の排出領域の検討」
水平に設置されている接続導管の内部に図19に示す構造の仕切部材を設け、仕切部材の上下の管壁に第1の排出口と第2の排出口を設けた異質素地排出構造について、溶融ガラスの排出状態をシュミュレーション解析した。
接続導管の内径200mm、接続導管の長さ方向に沿う仕切部材の内壁の長さ100mm、仕切部材のC字型の内壁の外径155mm、内壁の肉厚1mm、第1の排出口の周方向の長さ70mm、奥行き30mm、第2の排出口の周方向の長さ70mm、奥行き30mm、溶融ガラスの流速を0.03m/sと仮定して、接続導管の内部を移動する溶融ガラスにおいて、第1の排出口から排出できる領域と第2の排出口から排出できる領域を図26に示した。
なお、仕切部材において内壁の開口角度を0度、20度、30度、40度、60度、90度、140度とした場合、また下降管2重管(すなわち、下降管の内部に筒型の内部管を配置した2重管構造に対し第1の排出口と第2の排出口を形成した構造)とした場合に、場合分けしてシュミュレーション解析した。その解析結果を図26(a)〜(h)に示す。
図26(a)〜(h)に示す解析結果において、黒く塗りつぶした楕円状の厚肉の領域として描かれている側が第1の排出口から排出可能な領域を示し、薄肉で円形に黒く塗りつぶした領域が第2の排出口から排出される領域を示している。解析の対象では、第1の排出口が上部で、第2の排出口が下部になっている。
仕切部材において内壁の開口角度を0度(真円)とした場合は、図26(a)に示すように第1の排出口から排出できる領域と第2の排出口から排出できる領域は、導管内周縁において連続するものの、第1の排出口から排出できる領域は、薄く拡がってしまい、有効ではない。開口角度を20度とした場合は、図26(b)に示すように第1の排出口から排出できる領域の厚みをある程度確保できる。開口角度を30度とした場合は、図26(c)に示すように第1の排出口から排出できる領域の厚みと幅が良好となり、かつ、第1の排出口から排出できる領域と第2の排出口から排出できる領域が導管内周縁において連続するので、より好ましい結果となる。開口角度が40度、60度の場合は、図26(d)、(e)に示すように、30度の場合と同様、好ましい結果となる。
開口角度が90度、140度の場合と下降管2重管の場合は、図26(f)〜(h)に示すように第1の排出口から排出できる領域と第2の排出口から排出できる領域は導管内周縁において連続しない。
以上のシュミュレーション結果から、仕切部材において内壁が形成する開口角度は、20度未満になると接続導管の頂部領域を流動する溶融ガラスを望ましい幅で排出できなくなり、開口角度が60度を超えると第1の排出口から排出できる溶融ガラスの領域と第2の排出口から排出できる溶融ガラスの排出領域が接続導管の内周方向に連続しなくなり、接続導管の周方向において異質素地を含む溶融ガラスを満足に排出できなくなる領域を生じるおそれがあると判断できる。
本発明の技術は、建築用ガラス、車両用ガラス、光学用ガラス、医療用ガラス、表示装置用ガラス、その他一般のガラス物品を製造する場合に用いる脱泡装置に広く適用できる。
なお、2014年6月20日に出願された日本特許出願2014−127647号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
G…溶融ガラス、1…溶融槽、3…減圧槽(清澄槽)、3a…入口部、3b…出口部、5…上昇管(導入管)、6…下降管(導出管)、15…下流ピット、20…受部導管、21…接続導管、22…中継導管、24…攪拌装置、25…第1の排出口、26…捕集部材、27…第1の排出管、31…溶融槽、33…清澄槽、34…接続導管、35…第1の排出口、36…脱泡装置、40、43、46、48、50、53、65…第1の排出管、70…第2の排出口、71…仕切部材、72…内壁、73…堰き止め壁、74…閉塞端壁、76…第2の排出管、78…第三の排出口、80…堰き止め壁、80a…周端部、80b…中央部、a、b…幅、90…電極(加熱手段)、91…電極(加熱手段)、100…減圧脱泡装置、200…成形装置(成形手段)。

Claims (15)

  1. 溶融ガラスの入口部と出口部を有する清澄槽の該出口部から排出された溶融ガラスを成形手段へ移送するための導管に、該導管内を流れる溶融ガラスの一部を排出するための第1の排出口が形成された溶融ガラスの異質素地排出構造であって、
    前記導管は、前記出口部と前記成形手段との間に設けられた、水平状態の導管、傾斜状態の導管、または上下方向に延在された導管であり、
    前記第1の排出口は、該第1の排出口に接続され溶融ガラスを下方に向かわせる排出管を有し、
    前記第1の排出口が、前記水平状態の導管または前記傾斜状態の導管においては、各導管の横断面の頂部に形成され、前記上下方向に延在された導管においては、該導管の横断面に対し前記清澄槽の入口部から遠い側に形成されていることを特徴とする溶融ガラスの異質素地排出構造。
  2. 前記排出管が、さらに加熱手段を有する請求項1に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  3. 前記清澄槽の底面に形成された出口部に前記導管が接続され、前記導管の周方向に沿う前記第1の排出口の長さが、前記導管の外周長に対し5%以上、12%以下の範囲である請求項1または2に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  4. 前記清澄槽の底面近くの側面に前記導管が接続され、前記導管の周方向に沿う前記第1の排出口の長さが、前記導管の外周長に対し15%以上、25%以下の範囲である請求項1または2に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  5. 前記導管内に仕切り部材を備え、
    前記仕切り部材は、前記第1の排出口を形成した領域を除き前記導管の内周面に所定の間隔をあけて導管内周面に沿って対向して形成され、
    前記導管の軸方向に、所定の奥行きを有する横断面C字型の内壁と、該内壁の導管下流側の端縁部にその端縁部とその周囲の導管内周面との間隙を閉じるフランジ型の堰き止め壁とを備え、
    前記導管の前記内壁に対向する位置に第2の排出口が形成された請求項1〜4のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  6. 前記第1の排出口の近傍に、前記導管内周面と前記内壁の外周面と前記堰き止め壁とにより囲まれる領域における前記取り囲まれる領域の前記第1の排出口側の端部を閉じる閉塞端壁が形成された請求項5に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  7. 前記導管の横断面において前記第1の排出口側に形成された開口部の開口角度が20度以上、60度以下とされた請求項5または6に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  8. 前記第1の排出口を含む前記導管の横断面において、前記第1の排出口形成側と対向する管壁に第2の排出口が形成された請求項5〜7のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  9. 前記第1の排出口から排出する溶融ガラスの排出量が、前記導管を流れる溶融ガラスの全体量の2wt%以上、10wt%以下であり、前記第2の排出口から排出する溶融ガラスの排出量が、前記導管を流れる溶融ガラスの全体量の6wt%以下とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  10. 前記堰き止め壁の前記導管の横断面に沿う第1の排出口側の端部の幅aの値と、前記導管の横断面に沿う反対側の幅bの値の相対比b/aが1〜1.5の範囲であり、前記第1の排出口側の端部から他方の端部に向かって堰き止め壁の幅が順次大きくなるように形成された請求項5〜9のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  11. 前記清澄槽と、該清澄槽の上流側に接続された溶融ガラスの導入管と、前記清澄槽の下流側に接続された溶融ガラスの導出管とを具備し、この導出管に前記導管が接続された請求項1〜10のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  12. 前記清澄槽が前記導管よりも高い位置に設置された請求項1〜11のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  13. 前記導管の前記第1の排出口よりも下流側に、攪拌装置が設けられた請求項1〜12のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造。
  14. ガラス原料を溶融して溶融ガラスとする溶融槽と、該溶融槽から供給された溶融ガラスを脱泡する清澄槽と、該脱泡された溶融ガラスを成形してガラス物品とする成形手段とからなるガラス物品の製造装置であって、
    前記清澄槽から前記成形手段へ溶融ガラスを移送する導管に請求項1〜13のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造を備えたガラス物品の製造装置。
  15. ガラス原料を溶融して溶融ガラスとする溶融工程と、該溶融ガラスを脱泡する清澄工程と、該清澄工程後の溶融ガラスを成形してガラス物品に加工する成形工程からなるガラス物品の製造方法であって、
    前記清澄工程から成形工程へ溶融ガラスを移送する途中において請求項1〜13のいずれか一項に記載の溶融ガラスの異質素地排出構造によって溶融ガラスの異質素地を排出するガラス物品の製造方法。
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