JPWO2015194529A1 - サイクロン型粉体分級装置 - Google Patents

サイクロン型粉体分級装置 Download PDF

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    • B07B7/08Selective separation of solid materials carried by, or dispersed in, gas currents using centrifugal force

Abstract

[課題]遠心分離室内で捕集される粉体からさらに粗大粒子の粉体を取り除いて、より所望とする粒径の粉体を取り分けることのできるサイクロン型粉体分級装置を提供する。[解決手段]遠心分離室46の下方に、末広がりのテーパ部53を延設し、このテーパ部53の下方に第1の筒状捕集器39を接続する。そして、第1の筒状捕集器39の内部に、先細りの第2の筒状捕集器55を収容する。さらに、遠心分離室46内に追加気流Sを導入することにより、所定重量以下の中間粒子mを上方に舞い上がらせて第2の筒状捕集器55の下端開口部55cを介して外方に取り分けるように構成した。

Description

本発明は、遠心力を利用したサイクロン型粉体分級装置に関する。
粉体の分級は、セラミック工業などの発展や、技術の高度化に伴って、分級性能の向上や、分級時のコンタミ防止、大量処理等などの要求が高まっている。
例えば、所定の粒径範囲で分布する粉体を粗粉と微粉に分級するサイクロン型粉体分級装置として、図20に示したようなサイクロン型粉体分級装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなサイクロン型粉体分級装置は、略直立円筒形のサイクロン塔3の上部に、例えば、乾燥状態の分散粉体を含んだ空気流を流入管2の開口部2aから内壁面に沿って水平方向に気流を吹込んでサイクロン塔3内の遠心分離室4内に旋回流Rを形成させ、この旋回流Rに含まれている粉体のうちの体積の大きな粗粉は、該旋回流に乗って次第に沈降するのでこれをサイクロン塔3の下部に設けた捕集器10で回収し、他方、体積の小さい微粉は、サイクロン塔3の旋回流の中心部の上方に配置した流出管8から上方に抜き出して回収するようにした構成のものである。
このようなサイクロン型粉体分級装置において、例えば、5μm未満の微粒子と5μm〜30μmの中間粒子と30μm以上の粗大粒子からなる粉体から、5μm〜30μmの粒径を有する粉体を必要とする場合、分級点として、微粒子を含む気流を流出管8から上方に抜き出すことで粒径が5μm未満の粒子を取り除くことが行われている(なお、本明細書において、「粒径」とは、体積相当径である。)
ところで、近年では、より精度の良い分級が要求される場合がある。例えば、液晶ディスプレイに代表される各種ディスプレイの表面に光学機能層を設ける場合、塗布層内に分散される粒子が均一でないと、ムラやスジ状の欠陥として確認されてしまうため、分級してより均一な粒子を混入させることが求められている。
このような場合には、例えば30μmを第2の分級点として再び分級し、30μm以上の粗大粒子の粉体を取り除くことが行われている。
特開2011−125801号公報
本発明は、このような実情に鑑み、遠心分離室内で捕集される中間粒子を含む粗粉からさらに捕集部位に設けた二次分級室において粗大粒子を取り除いて、所望とする粒径の粉体を取り分けることのできるサイクロン型粉体分級装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係るサイクロン型粉体分級装置は、円筒状の上部周壁42と、前記上部周壁42の下部に接続された胴体脚部52と、
前記胴体脚部52の下部に接続された末広がりのテーパ部53とを有する略円筒状のサイクロン塔38の下部に第1の筒状捕集器39を有し、
前記上部周壁42と前記胴体脚部52とで囲まれた間に形成された遠心分離室46内に、流入管40を介して粒度分布を有する粉体を供給するとともに、
前記遠心分離室46の上方に位置し、外部に連通する流出管48を介して前記遠心分離室46内の空気を吸引し又は吐出することにより、前記遠心分離室46内に旋回流Rを形成し、該旋回流Rにより前記粉体を微粉と粗粉とに分離するサイクロン型粉体分級装置において、
前記テーパ部53と前記第1の筒状捕集器39との間に跨って配置され、上端部が開口して、下端部の開口部から分離された微粒子を通路55aを通して第2の筒状捕集器55から取り出す構造を有し、前記テーパ部53の傾斜面53aに対して流路が形成されるように対面して配置される傾斜面55bを上部に有し、このテーパ部53の傾斜面53aと前記第2の筒状捕集器55の傾斜面55bとの間に隔壁間傾斜通路56を形成する、上部が先細りの第2の筒状捕集器55と、
前記第1の筒状捕集器39の側壁部または前記テーパ部53の側壁部に接続され、前記遠心分離室46内に追加気流Sを導入する追加気流導入管57と、を備え、
前記遠心分離室46内での旋回流Rに伴って下方に案内された前記粗粉を前記胴体脚部52の下端開口部から、前記隔壁間傾斜通路56に案内するとともに、
前記追加気流導入管57から前記遠心分離室46内に導入される追加気流Sにより、前記粗粉中に含まれる所定重量以下の中間粒子mを前記旋回流Rの外周側から内周方向に移動させ、これにより、前記所定重量以下の中間粒子mを前記第2の筒状捕集器55の上端開口部55dを介して内方に導くことにより、前記所定重量以下の中間粒子mを前記第2の筒状捕集器55の下端開口部55cから取り分けることを特徴としている。
このような構成の本発明によれば、末広がりのテーパ部53の傾斜面53aと、上部が先細り状の第2の筒状捕集器55の傾斜面55bとの間に形成されるテーパ状の隔壁間傾斜通路56の中に、追加気流Sの流れを生じさせることができるとともに、この隔壁間傾斜通路56内に生じる追加気流Sの流れにより、胴体脚部52の下端開口部近傍から隔壁間傾斜通路56内に案内されてくる粉体のうち、所定重量以下の中間粒子mを再び上方に舞い上がらせることができる。なお、粉体が均質の材料から形成されている場合、その粉体の重量は、粒径の体積に比例するので、粒径が小さいものは粒径が大きいものに比べて軽いことを意味する。
このように、本発明では、粒径の小さい(重量が軽い)中間粒子mを隔壁間傾斜通路56内で再び上方に舞い上がらせることにより、中間粒子mを、第2の筒状捕集器55の上端開口部55d側に案内し、上端開口部55dからその内部に落下させ、この第2の筒状捕集器55を介して下端開口部55cから回収することが可能となる。したがって、粒径の大きさが整えられた中間粒子m(例えば、5μm〜30μm)を取り分けることができる。
一方、隔壁間傾斜通路56に案内されてきたものの、粒径が30μm以上で重量が重い粗大粒子Mには、遠心力が大きく作用しているので、粗大粒子Mは、ここに追加気流Sの流れが生じていても舞い上がることはできない。結果として、粒径の大きい(重量が重い)粗大粒子Mは、末広がりのテーパ部53の傾斜面53aと第2の筒状捕集器55の傾斜面55bとの間を通って慣性力に従って下方に落下する。これにより、粗大粒子Mは、第1の筒状捕集器39の下端開口39a側に導かれる。
このように本発明に係るサイクロン型粉体分級装置では、先ず微小粒子(例えば、5μm未満)を流出管48から外部に排出することができる。また、遠心分離室46内の旋回流Rにより旋回しながら下方に案内される中間粒子を含む粗粉のうち、粗大粒子M(例えば、30μm以上)を第1の筒状捕集器39の下端開口39a側に導き集積することができる。
結果として、粒径の大きさが整えられた粉体(例えば、5μm〜30μm)のみを、最終的に第2の筒状捕集器55の下端開口部55cを介して集積することが可能となる。
また、本発明では、前記サイクロン塔38の内方に、螺旋状の案内羽根47を配置し、この案内羽根47により前記遠心分離室46内に旋回流を形成してもよい。
このようにすれば、流出管を備えなくても、案内羽根を備えることにより、旋回流を容易に形成することができる。
また、本発明においては、前記追加気流導入管57は、円周方向に所定間隔置きに複数本、形成されていることが好ましい。
このように追加気流導入管57が、所定間隔置きに複数本形成されていれば、テーパ状の隔壁間傾斜通路に落下してくる粉体を、周方向の略全域に渡ってより安定した状態で粉体を舞い上がらせることができる。
ここで、本発明に係るサイクロン型粉体分級装置では、前記追加気流導入管57は、前記旋回流Rの外周部から内側に向く流れを有すように接続されていることが好ましい。
また、本発明においては、前記追加気流導入管57は、前記旋回流Rの旋回速度を高めるように、前記第1の捕集器39または前記末広がりのテーパ部53の接線方向に接続されていることが好ましい。
このような構成であると、追加気流Sが旋回流Rの旋回速度を高めることができる。
また、本発明においては、前記追加気流導入管57が接続される前記第1の筒状捕集器39の外周または前記追加気流導入管57が接続される前記テーパ部53のいずれかの外周に、追加気流貯留室67を形成し、
前記追加気流Sは、前記追加気流貯留室67に一時的に集合された後、さらに前記追加気流貯留室に形成された気流吐出用の孔68を介して前記サイクロン筒38の内方、または前記第1の筒状捕集器39の内方に、供給されることが好ましい。
このような構成であると、気流吐出用の孔68から導入される追加気流Sにより、旋回流Rの旋回速度を高めることができるため、分級性能を向上させることができる。
また、本発明においては、前記追加気流導入管57から導入された追加気流Sにより形成された、下から上に向かう旋回流Uの旋回方向が、前記遠心分離室46内で形成された、上から下に向かう旋回流Rの旋回方向と同じ方向になるように、追加気流Sの導入方向が設定され、かつ隔壁間傾斜通路56の下方出口において、
旋回流Rの旋回速度<旋回流Uの旋回速度
となるように設定可能であることが好ましい。
このような構成であると、旋回流Uが旋回流Rを加速することにより、分級精度を向上させることができる。
さらに、本発明では、前記流入管40は、前記遠心分離室46の前記上部周壁42に形成された開口部43を介して前記遠心分離室46に連通するとともに前記遠心分離室46に対して接線方向に接続されていることが好ましい。
このような構成であれば、外気を遠心分離室内に取り入れ、強力な旋回流を発生させることができる。
また、本発明では、前記遠心分離室46の上部周壁42または胴体脚部52に、前記遠心分離室46に外気を導入するための空気取り入れ孔62aが複数個、形成されていることが好ましい。
このような構成であれば、空気取り入れ孔62aから導入される外気により、遠心分離室46内での旋回流の速度を大きくすることが可能となり、結果として、分級性能を向上させることができる。
あるいは、本発明では、前記遠心分離室46の周壁42または胴体脚部52に外気を導入するため空気取り入れノズル62bが、遠心分離室46の周壁42または胴体脚部52に旋回流Rの流れに沿う方向で接線方向に接続されていることが好ましい。
このような構成であれば、空気取り入れノズル62bから導入される外気により、遠心分離室46内での旋回流の速度を大きくすることが可能となり、結果として粒子分級性能を向上させることができる。また、同ノズル62bは、1つあるいは複数個形成されていることが好ましい。
また、本発明では、前記胴体脚部52の下端開口部の内周壁から、前記第2の筒状捕集器55の傾斜面55bに向かって鉛直方向の直線を延ばし、この直線と前記傾斜面55bとの交わる位置をEとしたとき、この位置Eから前記傾斜面55bの外側に伸びる長さをx(ただし、前記直線と前記傾斜面55bとが交わらない場合には、前記傾斜面55bの長さをxとする)、前記第1の筒状捕集器39のテーパ部53の傾斜面53aの長さをyとしたとき、
0.05y≦x<y
に設定することが好ましい。
このように、x、yを設定すれば、分級性能を向上させることができる。
また、本発明では、胴体脚部52の下端開口部の半径r1と第2の筒状捕集器55の上端開口部の半径r2との比(r2/r1)が0<r2/r1≦1.30であることが好ましい。
このようにすると、旋回速度の大きい気流が隔壁間傾斜通路に案内され、粒子に作用する遠心力が大きくなるため、分級点Dp50を小さくすることが可能である。
本発明の粉体分級方法は、上記装置を用いて、
前記追加気流導入管57から導入された追加気流Sにより形成された、下から上に向かう旋回流Uの旋回方向が、前記遠心分離室46内で形成された、上から下に向かう旋回流Rの旋回方向と同じ方向になるように追加気流Sを導入し、かつ隔壁間傾斜通路56の下方出口において、
旋回流Rの旋回速度<旋回流Uの旋回速度
とすることを特徴としている。
このような方法であると、旋回流Uが旋回流Rを加速することにより、さらに、分級精度を向上させることができる。
本発明に係るサイクロン型粉体分級装置によれば、サイクロン塔内で旋回流によって生じた、粒子に掛かる遠心力の大きさの違いと、上部の旋回流並びに旋回流の外周側から内側に流れる追加気流の抗力、遠心力が組み合わされることで、サイクロン塔の下方側に集積される粒度分布を有する粉体のうち、中間粒子を捕集器の内方に設けた第2の筒状捕集器へ導入し、粗大粒子を第1の筒状捕集器に落下させて、粗大粒子をサイクロン塔の下方側に集積される粒度分布を有する粉体から取り分けている。
これにより、本発明では、サイクロン塔内での分級性能を向上させることができる。
また、本発明に係るサイクロン型粉体分級装置は、装置の駆動部が少ないため、メンテナンス性にも優れているという効果がある。
図1は本発明の一実施形態に係るサイクロン型粉体分級装置の概略構成図である。 図2は図1に示したサイクロン塔の概略断面図である。 図3は、図1に示したサイクロン型粉体分級装置の隔壁間傾斜通路付近を示す要部拡大断面図である。 図4(a)、(b)は、本発明の他の実施形態に係るサイクロン型粉体分級装置のリング状部材に空気取り入れ孔またはノズルを設けた場合の要部断面図である。 図5(a)、(b)は、図4(a)、(b)に示した実施形態で採用されたリング状部材の概略断面図である。 図6は図1に示したサイクロン型粉体分級装置の流入管付近の断面図である。 図7は図1に示したサイクロン型粉体分級装置の第2の筒状捕集器の位置関係を示す概略図である。 図8は実験結果を示したもので、図8(a)は原料の頻度分布を示し、図8(b)は実験により分級された頻度分布を示す、図8(c)はサイクロン型粉体分級装置全体で得られた原料を100とした時のマテリアルバランスを示した説明図である。 図9は本発明のさらに他の実施形態に係るサイクロン型粉体分級装置の概略構成図である。 図10(a)は、追加気流導入管を第1の捕集器の接線方向に接続し、遠心分離室の旋回流の旋回速度を高めるように接続した場合のサイクロン型粉体分級装置の隔壁間傾斜通路付近を示す概略断面図、図10(b)は図10(a)の概略上面図である。 図11(a)は、第1の筒状捕集器の外周に追加気流貯留室を設けた場合のサイクロン型粉体分級装置の隔壁間傾斜通路付近を示す概略断面図、図11(b)は図11(a)の概略上面図である。 図12は、実施例2〜22で用いた原料Yの頻度分布を示す図である。 図13は実験結果を示したもので、分級結果である粒子径と部分分離効率の関係を示す図である。 図14は実験結果を示したもので、分級結果である粒子径と部分分離効率の関係を示す図である。 図15は実験結果を示したもので、分級結果である粒子径と部分分離効率の関係を示す。 図16は実験結果を示したもので、分級結果である粒子径と部分分離効率の関係を示す図である。 図17は実験結果を示したもので、追加気流の流量と分級精度指数との関係を示す図である。 図18は胴体脚部の下端開口部の半径r1と第2の筒状捕集器の上端開口部の半径r2とを示す図である。 図19は実験結果を示したもので、胴体脚部の下端開口部の半径r1と第2の筒状捕集器55の上端開口部の半径r2との比(r2/r1)と分級点との関係を示す図である。 図20は従来のサイクロン型粉体分級装置の挙動を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るサイクロン型粉体分級装置の好ましい実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るサイクロン型粉体分級装置30の概略構成図で、図2は、図1に示したサイクロン塔38の概略断面図である。
このサイクロン型粉体分級装置30では、頂点を鉛直方向に向けた円筒状のサイクロン塔38を有している。
円筒状のサイクロン塔38は、上部周壁42と、上部周壁42の下部に接続された先細りの胴体脚部52と、胴体脚部52の下部に接続された末広がりのテーパ部53とを有している。サイクロン塔38内の上部には、上部周壁42と前記胴体脚部52とに囲まれた遠心分離室46の主要部が形成されている。
なお、胴体脚部52は、先細りであることに限定されず、略直胴状、あるいは、末広がりに形成されていても良い。
さらに、サイクロン塔38の下部に、第1の筒状捕集器39が具備されている。
また、テーパ部53と第1の筒状捕集器39との間には、上部が先細りで屈曲して形成された第2の筒状捕集器55が収容されている。第1の筒状捕集器39は、上端および下端が開口して形成され、下端部に、他の容器などに連通した下端開口39aを有している。また、下端開口39aの上部に、バルブ64が設けられている。また、屈曲して形成された第2の筒状捕集器55は、上端および下端が開口して形成され、上端開口部55dと下端開口部55cとを有するとともに、これらの開口部はS字状の通路55aで連結されている。また、S字状の通路55aの下端開口部55cの上部に、バルブ66が設けられている。
以下、この屈曲して形成された第2の筒状捕集器55についてさらに説明する。
第2の筒状捕集器55は、本発明の主要部を構成するものであり、流出管48で分級され、遠心分離室46の下部に設けた二次分離室に向かう粉体をさらに中間粒子と粗大粒子に分級するために使用される。なお、この実施形態において、第2の筒状捕集器55は、上下方向に位置調整が可能に配置されている。
この第2の筒状捕集器55を、上下方向に位置調整を可能にする機構は特に限定されないが、例えば、歯車軸の位置関係として交差軸歯車、歯車の種類としてかさ歯車を用いてなる、歯車による伝達機構を用いることができる。また、歯車軸の位置関係としては他に食い違い軸歯車など、歯車の種類としては他にまがりばかさ歯車、ハイポイドギヤ、円筒ウォームギヤ等の使用が可能である。
第2の筒状捕集器55は、末広がりのテーパ部53の傾斜面53aに対して略平行に配置される傾斜面55bを上部に有し、末広がりのテーパ部53の傾斜面53aと第2の筒状捕集器55の傾斜面55bとの間に、隔壁間傾斜通路56を形成している。
本実施形態における屈曲した第2の筒状捕集器55は、上記のように形成されている。また、第2の筒状捕集器55は、上下方向に移動可能であるため、この第2の筒状捕集器55を上方に移動させて、傾斜面53bを傾斜面53aに近づければ、隔壁間傾斜通路56の通路幅が狭められる。一方、第2の筒状捕集器55を下方に移動させて傾斜面55bを傾斜面53aから遠くなるように配置すれば、隔壁間傾斜通路56の通路幅を広げることができる。これにより、ここを流れる気流の流量などを調整することができる。また、幅を広げることにより粗大粒子をより多く第1の筒状捕集器39に集積することができる。
一方、本実施形態のサイクロン型粉体分級装置では、第1の筒状捕集器39の側壁部に、遠心分離室46内に追加気流Sを導入する追加気流導入管57が接続されている。なお、この追加気流導入管57は、末広がりのテーパ部53の側壁に接続することもできる。前記追加気流導入管57は、円周方向に所定間隔置きに複数本、形成されていることが好ましい。
追加気流導入管57は、エアコンプレッサ63、流量計65を介して外部の空気を追加気流Sとして遠心分離室46内に導入するものであり、この追加気流導入管57から導入される追加気流Sにより、遠心分離室46内に新たな気流が発生する。
このような追加気流導入管57からの追加気流Sは、図2に点線で示したように、旋回流Rの外周側から内側に流れるように接続されていることが好ましい。
一方、本実施形態のサイクロン型粉体分級装置30では、遠心分離室46の中心軸上に流出管48が配置されている。流出管48は、遠心分離室46内に粉体を供給する流入管40の高さより低い位置まで下方に延出され、この流出管48の下端がサイクロン塔38内に開放されて遠心分離室46に連通し、流出管48の上端がサイクロン塔38の上部外方に延出されて空気と微粉の排出口50を形成している。
また、流出管48の空気と微粉の排出口50に、バグフィルタ等からなる微粉回収部51が接続され、さらに吸引ブロア54が接続されている。吸引ブロア54は、微粉回収部51および微粉排出口50を通して遠心分離室46内の空気の吸引を行う。吸引を行うと、遠心分離室46内が負圧になる。
また、本実施形態のサイクロン型粉体分級装置30では、図示しないホッパーに貯留された分級対象となる粉体が、定量供給装置32により定量的に供給され、必要に応じて分散装置36により粉体が空気中に分散され、分散された粉体含有の空気が吸引ブロア54による吸引により、流入管40を介してサイクロン塔38の遠心分離室46内に流入される。このとき、図2に示したように、流入管40が遠心分離室46に対して接線方向に配置されているため、遠心分離室46の内部に粉体と空気による旋回流Rが形成される。また、吸引ブロア54の代わりに、定量供給装置32の上流側に吐出ブロア(図示せず)を設置することによっても、遠心分離室46の内部に粉体と空気による旋回流Rが形成される。
本発明の一実施形態に係るサイクロン型粉体分級装置30は上記のように構成されているが、以下にその作用について説明する。
本実施形態のサイクロン型粉体分級装置30では、図示しないホッパーに貯留された分級対象となる粉体(例えば、30μm以上の粒径を含む粉体)が、定量供給装置32により定量的に排出され、必要に応じて分散装置36により粉体が空気中に分散され、分散された粉体含有の空気が吸引ブロア54による吸引により、流入管40を介してサイクロン塔38の遠心分離室46内に流入される。このとき、流入管40が遠心分離室46に対して接線方向に配置されていることから、図2に示したように、遠心分離室46の内部に粉体と空気による旋回流Rが形成される。また、吸引ブロア54の代わりに、定量供給装置32の上流側に吐出ブロア(図示せず)を設置することによっても、遠心分離室46の内部に粉体と空気による旋回流Rが形成される。
この旋回流Rに晒された粉体は、旋回運動を行うことにより分散されつつ粒径に応じた分離作用を受ける。その結果、所定の粒径以下の微粉、例えば、5μm未満の微粉が空気流とともに遠心分離室46内に開口している流出管48の下端開口48aから流出管48内に吸引され、微粉排出口50を介して微粉回収部51に回収される。
一方、5μm以上の粒径を有する粉体(例えば、5μm〜30μm)は、微粉排出口50から上方に排出されることなく、旋回流Rの流れに伴って次第に略円筒状のサイクロン塔38内を落下し、サイクロン塔38の下端に形成されている胴体脚部52の下端開口から末広がりのテーパ部53側に排出されてくる。そして、旋回流Rの流れに伴って下方に落下してくる粉体は、周外方側でテーパ状に広がる隔壁間傾斜通路56に案内される。
このとき、追加気流導入管57には、エアコンプレッサ63から流量計65を介して、所定量の空気が供給されており、この追加気流導入管57から導入される追加気流Sにより、旋回流Rの外周側から内側に流れるように追加気流Sが導入される(図2参照)。
隔壁間傾斜通路56内に新たな追加気流Sが導入されると、図3に示したように、旋回流Rの流れの外周側から内側に向く流れTが発生する。すると、この隔壁間傾斜通路56内に落下してくる中間粒子mと粗大粒子Mのうち、中間粒子mは、その重量が小さいため、上昇した後、第2の筒状捕集器55の上端開口部55dを介して、この第2の筒状捕集器55内に導かれる。そして、S字状の通路55aを介して下端開口部55cに送られ、この下端開口部55cから取り分けられる。
一方、旋回流Rにより胴体脚部52の下端部から隔壁間傾斜通路56内に落下してくる粉体のうち、粗大粒子(例えば、30μm以上)Mは、その重量が大きいため、旋回流Rの遠心力が十分に作用した状態で落下している。よって、粗大粒子Mは、追加気流Sにより上昇する流れTを受けても舞い上がることはなく、図3において矢印Pで示す外周方向への力を受けて、慣性力に従って第1の筒状捕集器39の内壁面に沿うようにして下方に落下する。結果として、粗大粒子Mは、第1の筒状捕集器39の下端開口39a側に落下し、この下端開口39aから取り分けされることになる。
このようにして、本実施形態では、例えば、先ず、5μm未満の微粉を外方に取り除いた後に、中間粒子mを第2の筒状捕集器55内に、粗大粒子Mを第1の筒状捕集器39内に、それぞれ取り分けることができる。
これにより、本発明によれば、粒度分布を有する粉体が、先ず、微粉と中間粒子を含む粗粉とに分離され、その後、中間粒子を含む粗粉から粗大粒子Mを取り除くことが可能となる。
これにより、所望とする粒径を有する中間粒子mを得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されない。
例えば、上記実施形態では、旋回流Rを形成するために、流入管40から気流を導入するとともに流出管48により遠心分離室46内の空気を吸引または吐出することにより行っているが、本発明は、これに限定されない。例えば、流出管48を使わずに、図9に示したように、サイクロン塔38の内方に、螺旋状の案内羽根47を配置し、この案内羽根47により前記遠心分離室46内に旋回流Rを形成することもできる。このように本発明は、軸流サイクロンにも適用可能である。なお、図9に示した案内羽根47は、回転不能に設置されているが、案内羽根47は固定設置に限定されず、外部動力により回転させるものであってもよい。
さらに、上記の実施形態では、胴体脚部52が先細りに形成されているが、この胴体脚部52は、先細りであることに限定されず、略直胴状、あるいは末広がりに形成されていても良い。
また、上記の実施形態では、流入管40のみから外気を導入させているが、流入管40以外から外気を追加導入させることもできる。
このような場合には、図4(a)に示したように、上部周壁42または胴体脚部52の周囲に、内部の遠心分離室46を拡張する態様でリング状部材60を設置し、このリング状部材60に複数個の空気取り入れ孔62aを形成し、これにより、これら空気取り入れ孔62aから遠心分離室46内に外気を積極的に加えれば良い。
この場合に、リング状部材60に形成された空気取り入れ孔62aは、図5に示したように、旋回流Rの流れに沿うように、周壁61の接線方向に形成されることが好ましい。また、空気取り入れ孔62aは、同一径に限定されず、外気導入側の開口を、大にすることもできる。
このような構成であれば、空気取り入れ孔62aから導入される外気により、遠心分離室46内での旋回流の速度を大きくすることが可能となり、結果として粒子分級性能を向上させることができる。
あるいは、本発明では、図4(b)に示したように、前記遠心分離室46の周壁42または胴体脚部52に外気を導入するため空気取り入れノズル62bが、遠心分離室46の周壁42または胴体脚部52に旋回流Rの流れに沿う方向で接線方向に接続されていることが好ましい。
このような構成であれば、空気取り入れノズル62bから導入される外気により、遠心分離室46内での旋回流Rの速度を大きくすることが可能となり、結果として粒子分級性能を向上させることができる。また、同ノズル62bは、1つあるいは複数個形成されていることが好ましい。さらには、空気取り入れ孔62aまたは空気取り入れノズル62bから外気を、旋回流Rの流れに沿う方向で、旋回流Rの旋回速度以上の速度で、遠心分離室46に吹き込むと、分級点Dp50を小さくすることができる。
また、本発明では、図10(a)、(b)に示したように、追加気流導入管57を第1の捕集器39または末広がりのテーパ部53の接線方向に接続し、遠心分離室46の旋回流Rの旋回速度を高めるように接続されていることが好ましい。ここで、旋回流Rの旋回速度を高めるように接続するとは、追加気流Sにより形成された旋回流Uの旋回方向を、旋回流Rの旋回方向と同じ方向となるように追加気流導入管57を接続することをいう。
このような構成であると、追加気流Sが旋回流Rの旋回速度を高めることができる。
さらに、図11(a)、(b)に示したように、例えば、追加気流導入管57が接続される第1の筒状捕集器39の外周に追加気流貯留室67を形成し、さらに、第1の筒状捕集器39に気流吐出用の孔68を開けても良い。このように、追加気流貯留室67に追加気流Sを一時的に貯留した後に、サイクロン塔38内に追加気流Sを導入することもできる。この態様においては、追加気流貯留室67は、気流吐出用の孔68を囲むように取り付けられているため、追加気流貯留室67に一括で追加気流Sを流すと、その気流吐出用の孔68により追加気流Sが分割されて、前記サイクロン筒38の内方、または前記第1の筒状捕集器39の内方に供給され、隔壁間傾斜通路56に案内される旋回流Rの旋回速度を高めることになる。
また、上記追加気流貯留室67は、第1の筒状捕集器39の外周に限定されず、胴体脚部52のテーパ部53に設ける態様であっても良い。
また、本発明では、追加気流導入管57から導入された追加気流Sにより形成された、下から上に向かう旋回流Uの旋回方向が、前記遠心分離室46内で形成された、上から下に向かう旋回流Rの旋回方向と同じ方向になるように、追加気流Sの導入方向が設定され、かつ隔壁間傾斜通路56の下方出口において、旋回流Rの旋回速度<旋回流Uの旋回速度となるように設定可能であることが好ましい。この態様においては、粉体を含む旋回流Rの旋回速度を、旋回流Uが加速することが可能となる。
さらに、遠心分離室46内に連通する流入管40は、図6に示したように、遠心分離室46に連通する部分で、X1は入口側の開口部X0よりも狭くすることが好ましい。
このような本発明の他の実施形態によれば、サイクロン塔38内に残存する粉体をさらに、中間粒子mと、粗大粒子Mとに分級することができる。
なお、本発明では、この第2の筒状捕集器55の高さ位置を下方にし、これにより図1に示した距離δを大きくすると、粗大粒子Mをより多く除去することが確認できた。
また、図6に示したように、開口比G=X1/X0が小さくなると、前記遠心分離室46内の旋回流Rの遠心力の影響を受ける粗大粒子Mが追加気流Sの影響を受けにくくなるので、粗大粒子Mを第1の筒状捕集器39の下端開口39a側に集めやすくなる傾向があることが確認できた。
なお、本発明では、図7に示したように、前記胴体脚部52の下端開口部の内周壁から、前記第2の筒状捕集器55の傾斜面55bに向かって鉛直方向の直線を延ばし、この直線と前記傾斜面55bとの交わる位置をEとしたとき、この位置Eから前記傾斜面55bの外側に伸びる長さx(ただし、前記直線と前記傾斜面55bとが交わらない場合には、前記傾斜面55bの長さをxとする)、第1の筒状捕集器39のテーパ部53の傾斜面53aの長さをyとしたとき、好ましくは0.05y≦x<y、より好ましくは0.14y≦x<y、さらに好ましくは0.54y≦x<yに設定すると、分級精度が向上することが確認できた。
xyの関係が上記好ましい範囲にあると、追加気流の増加とともに、粒子に作用する旋回流Rによる遠心力よりも追加気流の抗力が増加すると考えられ、分級点を大きくした分級ができる。
また、本発明の方法では、前記追加気流導入管57から導入された追加気流Sにより形成された、下から上に向かう旋回流Uが、前記遠心分離室46内で形成された、上から下に向かう旋回流Rと同じ方向になるように、追加気流Sが導入され、かつ隔壁間傾斜通路56の下方出口において、旋回流Rの旋回速度<旋回流Uの旋回速度となるようにして分級をすることができる。この方法においては、粉体を含む旋回流Rの旋回速度を、旋回流Uが加速することが可能となる。
xyの関係が上記のさらに好ましい範囲にある装置において、旋回流Rの旋回速度と旋回流Uの旋回速度とが上記関係にある本発明の方法を行なうと、追加気流の増加とともに、粒子に作用する旋回流Rによる遠心力に追加気流の旋回流Uによる遠心力が加わり、追加気流の抗力の増加とともに遠心力も強くなり、粒子径の少しの差でも粒子に作用する抗力と遠心力の差が大きくなると考えられ、分級点の粒子径をあまり変化させないで分級精度を著しく向上させることができる。
なお、旋回流Rの旋回速度<旋回流Uの旋回速度となるように設定するためには、追加気流S、流入管40を介して遠心分離室46内に流入される空気、空気取り入れ孔62aから取り入れる外気および空気取り入れノズル62bから取り入れる外気の中の少なくとも1つの流量を調整することが好ましい。また、追加気流Sの調製方法としては、前述のように追加気流導入管を図10(a)、(b)または図11(a)、(b)のように接続することもことが挙げられる。
なお、本発明では、図18に示したように、胴体脚部52の下端開口部の半径r1と前記第2の筒状捕集器55の上端開口部の半径r2との比(r2/r1)が、好ましくは0<r2/r1≦1.30、より好ましくは0<r2/r1≦1.00、さらに好ましくは0<r2/r1≦0.79、最も好ましくは0<r2/r1≦0.53であると、分級する粒体の分級点Dp50を小さくすることができることを確認できた。r2/r1が上記範囲にあると、遠心分離室46内の旋回流Rの旋回速度の大きい気流が、隔壁間傾斜通路56に案内されることになり、隔壁間傾斜通路56において、追加気流導入管57から導入される追加気流Sの粒子に作用する抗力よりも、粒子に作用する遠心力が大きくなるため、分級点Dp50が小さくなると考えられる。
2/r1の値を上記範囲とするとともに、図4に示す空気取り入れ孔62aまたは空気取り入れノズル62bから外気を、旋回流Rの流れに沿う方向で、旋回流Rの旋回速度以上の速度で、遠心分離室46に吹き込むと、分級する粒体の分級点を小さくする効果がさらに高まることを確認できた。
さらに、追加気流導入管57からの追加気流Sの量を大きくすると、気流の抗力により中間粒子mを舞い上がらせることに寄与し、分級性能を向上させることが確認できた。
また、流入管40からの流量が小さいと、粗大粒子Mに対して作用する遠心力が弱くなり追加気流Sの気流の抗力の方が大きくなる。つまり、粗大粒子Mの分級性能の低下に及ぼす影響は大きくなる。これと反対に、流入管40からの流量が大きいと、粗大粒子Mに対して作用する追加気流Sの抗力の影響は小さくなることが確認できた。
本発明によれば、1つのサイクロン塔38内で大きな粗大粒子Mを分級することができるので、結果として、粗大粒子、中間粒子、微少粒子と3段階に分級することが可能となる。
以下に、図1に示したサイクロン型粉体分級装置を用いた場合に、原料の分級がどのように行われているかを調べた結果について説明する。
なお、実施例2〜22において、粒子径は、レーザー回折/散乱式(測定装置:堀場製作所社製 LA-950)により測定した。
実施例1
[原料X]
材質:アクリル樹脂
平均粒径:22μm
真密度:1190kg/m3
粒子径の全体に対する割合
5μm〜30μm未満の粒子:96.9%
30μm以上の粒子:3%
(5μm未満は0.1%)
原料Xの頻度分布を図8(a)に示す。
[分級条件]
流入管40からの流量:Q=800(L/min)
第2の筒状捕集器の離反距離(図7):δ=11mm
追加気流導入管57からの流量:q=90(L/min)
第2の筒状捕集器による分級点:30μm
[実験結果]
中間粒子(5μm〜30μm)中の30μm以上の粒子存在比は0.3%であった。
その時の中間粒子回収率は90%であった。
得られた中間粒子と粗大粒子の頻度分布を図8(b)に、マテリアルバランスを図8(c)に示す。
なお、図8(b)において、黒丸マーカーラインは中間粒子側、白丸マーカーラインは粗大粒子側の頻度分布を示している。
[考察]
中間粒子は原料Xと比較すると、30μm以上の粒子存在比が大きく減少していることが分かる。その場合の中間粒子回収率も90%以上と比較的高い水準を保っていることが確認された。
実施例2
<サイクロン型粉体分級装置(図1の構成)>
サイクロン塔の上部円筒部の直径:72mm
サイクロン塔の上部円筒部の長さ:168mm
サイクロン塔の胴体脚部下端開口部の半径r1:19mm
サイクロン塔の胴体脚部の長さ:215mm
第1の筒状捕集器のテーパ部傾斜面の長さy:42mm
胴体脚部の下端開口部の内周壁から、第2の筒状捕集器の傾斜面に向かって鉛直方向の直線を延ばし、この直線と前記傾斜面との交わる位置をEとしたとき、この位置Eから傾斜面の外側に伸びる長さx(以下「長さx」ともいう。):6mm
第1の筒状捕集器の円筒部の下端開口部の直径:35mm
第1の筒状捕集器の円筒部の長さ:208mm
第2の筒状捕集器の傾斜面55bの長さ: 6mm
第2の筒状捕集器の上端開口部の半径r2:19mm
第2の筒状捕集器の円筒部の下端開口部の直径:35mm
第2の筒状捕集器の円筒部の長さ:97mm
追加気流導入管の位置:図10に示す態様
追加気流Sにより形成された旋回流Uの旋回方向:遠心分離室内で形成された旋回流Rの旋回方向と同じ向き
G(図6に示す開口比):0.4
θ(図1に示す第1の筒状捕集器のテーパ部傾斜面の傾き):47°
δ(図1に示す第2の筒状捕集器の離反距離):11mm
追加気流導入管の数:1
追加気流導入管の内径:6φ
追加気流導入管の取付角度:20°
[原料Y]
材質:アクリル粒子
平均粒径:27μm
真密度:1190kg/m3
粒度分布の粒子径幅:17〜40μm
原料Yの頻度分布:図12に示すとおり
定量供給装置32によって、原料Yが排出され、分散装置36(日清エンジニアリング社製 リングノズルジェット式分散器)により粉体を気流中に分散し、吸引ブロア54で吸引して、空気と共に流入管40からの流量Q=600(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入した。微粉排出口50、第1の筒状捕集器の下端開口39a、および第2の筒状捕集器の下端開口部55cからそれぞれ粉体を回収した。
実施例3
追加気流導入管57に、流量q=40(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例4
追加気流導入管57に、q=50(L/min)の追加気流Sが導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例5
原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57にq=60(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例6
原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=80(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例7
原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=90(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例8
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用い、実施例2と同様の操作を行なった。
実施例9
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、追加気流導入管57に、q=20(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例10
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、追加気流導入管57に、q=40(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例11
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、追加気流導入管57に、q=50(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例12
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、追加気流導入管57に、q=60(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例13
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、追加気流導入管57に、q=80(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例14
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例15
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=20(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例16
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=40(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例17
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=60(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例18
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=80(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
実施例19
長さxを23mmとした以外は、実施例2と同じサイクロン型粉体分級装置を用いた。操作は、原料Yを空気と共にQ=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入し、追加気流導入管57に、q=100(L/min)の追加気流Sを導入した以外は、実施例2と同様に行なった。
[実験結果]
図13〜図16に分級結果である粒子径と部分分離効率の関係を示す。ここで、部分分離効率Δηとは、下式(1)で表され、原料Y中に存在するDp-1/2ΔDpからDp+1/2ΔDpの範囲の粒子径の重量に対する第1の筒状捕集器で捕集されたDp-1/2ΔDpからDp+1/2ΔDpの範囲の粒子径の重量の比を求めたものである。
Figure 2015194529
(式(1)中、Δηは部分分離効率、moはサイクロン塔に供給した原料Yの質量、foは原料Yの頻度分布、mcは第1の筒状捕集器で捕集された全粒子の質量、fcは第1の筒状捕集器で捕集された全粒子の頻度分布、Dpは粒子径を表す。)
実施例2〜4の結果から求められる粒子径と部分分離効率の関係を図13に示す。
実施例5〜7の結果から求められる粒子径と部分分離効率の関係を図14に示す。
実施例8〜13の結果から求められる粒子径と部分分離効率の関係を図15に示す。
実施例14〜19の結果から求められる粒子径と部分分離効率の関係を図16に示す。
図13〜16中、Ec=100*mc/moである(mcは第1の筒状捕集器で捕集された全粒子の質量、moはサイクロン塔に供給した原料Yの質量を表す。)。
[考察]
図13〜16より、本発明の装置では、追加気流Sの追加気流導入管からの流量qを大きくするにしたがって、部分分離効率を示す曲線の傾きが大きくなり、分級の精度が高まることがわかる。その理由としては、追加気流導入管57が、導入される追加気流Sが隔壁間傾斜通路56に案内される旋回流の旋回速度を高めるように接続されていることにより、qを大きくすれば、隔壁間傾斜通路56に案内される旋回流Rの旋回速度がより高まり、分級に対する影響が大きくなるためであると考えられる。
また、図13と図14との比較、図15と図16との比較より、本発明の装置では、原料Yを空気とともに流入管からの流量Q=800(L/min)で供給した場合のほうが、Q=600(L/min)で供給した場合よりも、部分分離効率を示す曲線の傾きが大きくなり、分級の精度が高まることがわかる。その理由としては、Qの増加により、サイクロン入口の流速が上昇し、隔壁間傾斜通路56に入る粒子の数が増加するとともに、粒子が隔壁間傾斜通路56に入る際、遠心加速度の作用が大きい30μm以上の粗大粒子と遠心加速度の作用が小さい微小粒子との遠心力の差が広がり、追加気流Sによる抗力が粗大粒子を高精度で分離除去することに、より効果的に作用したものと考えられる。
図13〜図14と、図15〜図16との比較より、長さx=23mmである場合は、長さx=6mmである場合よりも、部分分離効率を示す曲線の傾きが大きくなり、分級の精度が高まることがわかる。その理由としては、長さx=6mmである場合は、追加気流Sの抗力が主に分級に作用すると考えられ、追加気流Sの流量qを増やすと分級点が大きくなり、特に粗大粒子が除去されるのに対して、長さx=23mmの態様において、追加気流Sの流量qを増やすと、追加気流Sの旋回流Uによる遠心力が、旋回流Rの遠心力に加わるため、抗力の増加とともに遠心力も増加して、分級点の粒子径は変化しないが、分級精度がさらに向上したと考えられる。
追加気流Sの流量qと図15から計算される分級精度指数κとの関係を図17に示す。ここで、分級精度指数κとは、部分分離効率曲線の部分分離効率が0.25と0.75のときの粒子径をDp25とDp75とすれば、κ=Dp25/Dp75で表される指数であり、分級精度を表す指数である。この値が大きいほど、図15の部分分離効率曲線の傾きが大きく、分級精度が高いことになる。長さxが23mmである実施例14〜19の装置において、旋回流Rの旋回方向と旋回流Uの旋回方向とが同じ向きで、追加気流導入管が図10(a)、(b)のように接続して、隔壁間傾斜通路に案内される追加気流Sの旋回流Uの旋回速度を著しく強めると、分級精度指数κの値は大きくなり、0.9に達することが確認された。図17において、追加気流Sの流量qを増加させると、q=50(L/min)あたりからκの値が0.75ほどから急激に上昇して0.9に達する傾向となる。これは、遠心分離室46から胴体脚部52の下端開口部を経て隔壁間傾斜通路56に流入する粉体を含有する旋回流Rの旋回速度を、追加気流Sの旋回流Uが加速するためである。この効果は、旋回流Rと旋回流Uとの旋回方向を同じ方向にして、旋回流Rが隔壁間傾斜通路56から出る位置である隔壁間傾斜通路56の下方出口、つまり、旋回流Rと旋回流Uとの合流点において下記の条件を満たすことにより達成させることができる。
旋回流Rの旋回速度<旋回流Uの旋回速度
ちなみに、一般の分級装置ではκ=0.5〜0.7で性能が良い分級、κ>0.7でかなり性能が良い分級とされており、実施例14〜19のサイクロン型粉体分級装置の性能は著しく高い性能を示している。
実施例20
<サイクロン型粉体分級装置(図1の構成)>
サイクロン塔の上部円筒部の直径:72mm
サイクロン塔の上部円筒部の長さ:168mm
サイクロン塔の胴体脚部下端開口部の半径r1:19mm
サイクロン塔の胴体脚部の長さ:215mm
第1の筒状捕集器のテーパ部傾斜面の長さ:42mm
第1の筒状捕集器の円筒部の下端開口部の直径:35mm
第1の筒状捕集器の円筒部の長さ:208mm
第2の筒状捕集器の傾斜面の長さ:23mm
胴体脚部の下端開口部の内周壁から、第2の筒状捕集器の傾斜面に向かって鉛直方向の直線を延ばし、この直線と前記傾斜面との交わる位置をEとしたとき、この位置Eから傾斜面の外側に伸びる長さx(以下「長さx」ともいう。):23mm
第2の筒状捕集器の上端開口部の半径r2:19mm
第2の筒状捕集器の円筒部の下端開口部の直径:35mm
第2の筒状捕集器の円筒部の長さ:97mm
追加気流導入管の位置:図10に示す態様
追加気流Sにより形成された旋回流Uの旋回方向:遠心分離室内で形成された旋回流Rの旋回方向と同じ向き
G(図6に示す開口比):0.4
θ(図1に示す第1の筒状捕集器のテーパ部傾斜面の傾き):47°
δ(図1に示す第2の筒状捕集器の離反距離):11mm
追加気流導入管の数:1
追加気流導入管の内径:6φ
追加気流導入管の取付角度:20°
[原料Y]
材質:アクリル粒子
平均粒径:27μm
真密度:1190kg/m3
粒度分布の粒子径幅:17〜40μm
原料Yの頻度分布:図12に示すとおり
定量供給装置32によって、原料Yが排出され、分散装置36(日清エンジニアリング社製 リングノズルジェット式分散器)により粉体を気流中に分散し、吸引ブロア54で吸引して、空気と共に流入管40からの流量Q=800(L/min)で流入管40からサイクロン塔38の遠心分離室に導入した。微粉排出口50、第1の筒状捕集器の下端開口39a、および第2の筒状捕集器の下端開口部55cからそれぞれ粉体を回収した。
実施例21
第2の筒状捕集器の上端開口部の半径r2を15mmとした以外は、実施例20と同じサイクロン型粉体分級装置を用いて、実施例20と同様の操作を行なった。
実施例22
第2の筒状捕集器の上端開口部の半径r2を10mmとした以外は、実施例20と同じサイクロン型粉体分級装置を用いて、実施例20と同様の操作を行なった。
[実験結果]
図19に実施例20〜22の分級結果である粒子径と部分分離効率の関係を示す。前記第2の筒状捕集器55の上端開口部の半径r2を遠心分離室46の前記胴体脚部52の下端開口部の半径r1よりも小さくしていくと、分級点を表す部分分離効率が0.5のときの粒子径Dp50は小さくなっていく。
図19では、原料粉体中に17μmより小さな粒子が含まれていないので、r2=10mmのときの部分分離効率曲線は急激な傾きで立ち上がっている。原料粉体中に17μmより小さな粒子が含まれていれば、分級点Dp50を更に17μmより小さくすることが可能であると考えられる。
[考察]
遠心分離室46内の旋回流Rは、その旋回速度が遠心分離室46の中心に近いほど大きくなる自由渦となっている。
そこで、第2の筒状捕集器55の上端開口部の半径r2を遠心分離室46の胴前記胴体脚部52の下端開口部の半径r1と等しいか、半径r1よりも小さくすると、遠心分離室46内の旋回流Rの旋回速度の大きい気流が、隔壁間傾斜通路56に案内される。その結果として、隔壁間傾斜通路56において、粒子に作用する遠心力が、追加気流導入管57から導入される追加気流Sの粒子に作用する抗力よりも大きくなり、分級点Dp50が小さくなると考えられる。
30 サイクロン型粉体分級装置
32 定量供給装置
36 分散装置
38 サイクロン塔
39 第1の筒状捕集器
39a 下端開口
40 流入管
42 上部周壁
43 開口部
46 遠心分離室
48 流出管
48a 下端開口
50 微粉排出口
51 微粉回収部
52 胴体脚部
53 末広がりのテーパ部
53a 傾斜面
54 吸引ブロア
55 第2の筒状捕集器
55a S字状の通路
55b 傾斜面
55c 下端開口部
55d 上端開口部
56 隔壁間傾斜通路
57 追加気流導入管
60 リング状部材
61 周壁
62a 孔
62b ノズル
64 バルブ
66 バルブ
67 追加気流貯留室
68 気流吐出用の孔
M 粗大粒子
m 所定重量以下の中間粒子
R 旋回流
S 追加気流

Claims (13)

  1. 円筒状の上部周壁(42)と、
    前記上部周壁(42)の下部に接続された胴体脚部(52)と、
    前記胴体脚部(52)の下部に接続された末広がりのテーパ部(53)とを有する略円筒状のサイクロン塔(38)の下部に第1の筒状捕集器(39)を有し、
    前記上部周壁(42)と前記胴体脚部(52)とで囲まれた間に形成された遠心分離室(46)内に、流入管(40)を介して粒度分布を有する粉体を供給するとともに、
    前記遠心分離室(46)の上方に位置し、外部に連通する流出管(48)を介して前記遠心分離室(46)内の空気を吸引又は吐出することにより、前記遠心分離室(46)内に旋回流(R)を形成し、該旋回流(R)により前記粉体を微粉と粗粉とに分離するサイクロン型粉体分級装置において、
    前記テーパ部(53)と前記第1の筒状捕集器(39)との間に跨って配置され、上端部が開口して、下端部の開口部から分離された微粒子を通路(55a)を通して第2の筒状捕集器(55)から取り出す構造を有し、前記テーパ部(53)の傾斜面(53a)に対して流路が形成されるように対面して配置される傾斜面(55b)を上部に有し、このテーパ部(53)の傾斜面(53a)と前記第2の筒状捕集器(55)の傾斜面(55b)との間に隔壁間傾斜通路(56)を形成する、上部が先細りの第2の筒状捕集器(55)と、
    前記第1の筒状捕集器(39)の側壁部または前記テーパ部(53)の側壁部に接続され、前記遠心分離室(46)内に追加気流(S)を導入する追加気流導入管(57)と、を備え、
    前記遠心分離室(46)内での旋回流(R)に伴って下方に案内された前記粗粉を前記胴体脚部(52)の下端開口部から、前記隔壁間傾斜通路(56)に案内するとともに、
    前記追加気流導入管(57)から前記遠心分離室(46)内に導入される追加気流(S)により、前記粗粉中に含まれる所定重量以下の中間粒子(m)を前記旋回流(R)の外周側から内周方向に移動させ、これにより、前記所定重量以下の中間粒子(m)を前記第2の筒状捕集器(55)の上端開口部(55d)を介して内方に導くことにより、前記所定重量以下の中間粒子(m)を前記第2の筒状捕集器(55)の下端開口部(55c)から取り分けることを特徴とするサイクロン型粉体分級装置。
  2. 円筒状の上部周壁(42)と、
    前記上部周壁(42)の下部に接続された胴体脚部(52)と、
    前記胴体脚部(52)の下部に接続された末広がりのテーパ部(53)とを有する略円筒状のサイクロン塔(38)の下部に第1の筒状捕集器(39)を有し、
    前記上部周壁(42)と前記胴体脚部(52)とで囲まれた間に形成された遠心分離室(46)内に、流入管(40)を介して粒度分布を有する粉体を供給するとともに、
    前記サイクロン塔(38)の内方に、螺旋状の案内羽根(47)を配置し、この案内羽根(47)により前記遠心分離室(46)内に旋回流(R)を生じさせ、該旋回流(R)により前記粉体を微粉と粗粉とに分離するサイクロン型粉体分級装置において、
    前記テーパ部(53)と前記第1の筒状捕集器(39)との間に跨って配置され、上端部が開口して、下端部の開口部から分離された微粒子を通路(55a)を通して第2の筒状捕集器(55)から取り出す構造を有し、前記テーパ部(53)の傾斜面(53a)に対して流路が形成されるように対面して配置される傾斜面(55b)を上部に有し、このテーパ部(53)の傾斜面(53a)と前記第2の筒状捕集器(55)の傾斜面(55b)との間に隔壁間傾斜通路(56)を形成する、上部が先細りの第2の筒状捕集器(55)と、
    前記第1の筒状捕集器(39)の側壁部または前記テーパ部(53)の側壁部に接続され、前記遠心分離室(46)内に追加気流(S)を導入する追加気流導入管(57)と、を備え、
    前記遠心分離室(46)内での旋回流(R)に伴って下方に案内された前記粗粉を前記胴体脚部(52)の下端開口部から、前記隔壁間傾斜通路(56)に案内するとともに、
    前記追加気流導入管(57)から前記遠心分離室(46)内に導入される追加気流(S)により、前記粗粉中に含まれる所定重量以下の中間粒子(m)を前記旋回流(R)の外周側から内周方向に移動させ、これにより、前記所定重量以下の中間粒子(m)を前記第2の筒状捕集器(55)の上端開口部(55d)を介して内方に導くことにより、前記所定重量以下の中間粒子(m)を前記第2の筒状捕集器(55)の下端開口部(55c)から取り分けることを特徴とするサイクロン型粉体分級装置。
  3. 前記追加気流導入管(57)は、円周方向に所定間隔置きに複数本、形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  4. 前記追加気流導入管(57)は、前記旋回流(R)の外周側から内側に向く流れを有するように接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  5. 前記追加気流導入管(57)は、前記旋回流(R)の旋回速度を高めるように、前記第1の筒状捕集器(39)または前記末広がりのテーパ部(53)の接線方向に接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  6. 前記追加気流導入管(57)が接続される前記第1の筒状捕集器(39)の外周または前記追加気流導入管(57)が接続される前記テーパ部(53)のいずれかの外周に、追加気流貯留室(67)を形成し、
    前記追加気流(S)は、前記追加気流貯留室(67)に一時的に集合された後、さらに前記追加気流貯留室に形成された気流吐出用の孔(68)を介して前記サイクロン筒(38)の内方、または前記第1の筒状捕集器(39)の内方に、供給されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  7. 前記追加気流導入管(57)から導入された追加気流(S)により形成された、下から上に向かう旋回流(U)の旋回方向が、前記遠心分離室(46)内で形成された、上から下に向かう旋回流(R)の旋回方向と同じ方向になるように、追加気流(S)の導入方向が設定され、かつ隔壁間傾斜通路(56)の下方出口において、
    旋回流(R)の旋回速度<旋回流(U)の旋回速度
    となるように設定可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  8. 前記流入管(40)は、前記遠心分離室(46)の前記上部周壁(42)に形成された開口部(43)を介して前記遠心分離室(46)に連通するとともに前記遠心分離室(46)に対して接線方向に接続されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  9. 前記遠心分離室(46)の上部周壁(42)または胴体脚部(52)に、前記遠心分離室(46)に外気を導入するための空気取り入れ孔(62a)が複数個、形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  10. 前記遠心分離室(46)の上部周壁(42)または胴体脚部(52)に、外気を導入するための空気取り入れノズル(62b)が1つもしくは複数個、形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  11. 前記胴体脚部(52)の下端開口部の内周壁から、前記第2の筒状捕集器(55)の傾斜面(55b)に向かって鉛直方向の直線を延ばし、この直線と前記傾斜面(55b)との交わる位置を(E)としたとき、この位置(E)から前記傾斜面(55b)の外側に伸びる長さを(x)(ただし、前記直線と前記傾斜面(55b)とが交わらない場合には、前記傾斜面(55b)の長さを(x)とする)、前記第1の筒状捕集器(39)のテーパ部(53)の傾斜面(53a)の長さを(y)としたとき、
    0.05y≦x<y
    に設定したことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  12. 前記胴体脚部(52)の下端開口部の半径r1と前記第2の筒状捕集器(55)の上端開口部の半径r2との比(r2/r1)が0<r2/r1≦1.30であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のサイクロン型粉体分級装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の装置を用いて、
    前記追加気流導入管(57)から導入された追加気流(S)により形成された、下から上に向かう旋回流(U)の旋回方向が、前記遠心分離室(46)内で形成された、上から下に向かう旋回流(R)の旋回方向と同じ方向になるように追加気流(S)を導入し、かつ隔壁間傾斜通路(56)の下方出口において、
    旋回流(R)の旋回速度<旋回流(U)の旋回速度
    とすることを特徴とする粉体分級方法。
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