JPWO2015186684A1 - 検出チップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

金属膜に、1または2以上の貫通孔を有し、かつ弾性体からなるシール部材を、以下の式(1)および式(2)を満たすように押し付ける。次いで、前記貫通孔に捕捉体を含む液体を提供して、前記金属膜上に前記捕捉体を固定化する。0.15≦A1/A2≦6.5 …(1)0.05≦ΔT/T≦0.25 …(2)[A1は、前記金属膜と前記シール部材が接触する面積(mm2)である。A2は、前記金属膜側の開口面積が最小の前記貫通孔の開口面積(mm2)である。Tは、前記金属膜の押圧方向の厚み(mm)である。ΔTは、前記金属膜に前記シール部材を押し付けることによる、前記金属膜の押圧方向の厚みTの変化量(mm)である。]

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するために使用される検出チップの製造方法に関する。
臨床検査などにおいて、検体中のタンパク質やDNAなどの微量の被検出物質を高感度に検出することができれば、患者の状態を迅速に把握して治療を行うことが可能となる。このため、検体中の被検出物質を高感度に検出できる方法が求められている。
検体中の被検出物質を高感度に検出できる方法として、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance:以下「SPR」と略記する)法および表面プラズモン励起増強蛍光分光法(Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy:以下「SPFS」と略記する)が知られている。これらの方法では、所定の条件でレーザー光などの光を金属膜に照射すると表面プラズモン共鳴(SPR)が生じることを利用する。
SPR法およびSPFSでは、被検出物質を高感度かつ高精度に検出するために、微細流路を有する専用の検出チップを使用することが多い(例えば、特許文献1〜3参照)。微細流路の底面には、SPRを生じさせるための金属膜が配置されており、金属膜の表面の一部には、被検出物質を捕捉するための捕捉体(例えば、抗体)を含む固定化膜が形成されている。すなわち、捕捉体は、微細流路内において金属膜表面の一部の領域に固定化されている。微細流路内に検体を導入すると、検体に含まれる被検出物質は捕捉体により捕捉される。
検出チップの製造安定性の向上の観点からは、固定化膜の大きさは微細流路の幅より小さいことが好ましい。また、複数の検出チップ間において本来同一であるはずの固定化膜の大きさが異なる場合、固定化膜に含まれる捕捉体の濃度も検出チップごとに異なることになり、検出結果も捕捉体の濃度に応じて変動してしまう。すなわち、複数の検出チップ間において本来同一であるはずの固定化膜の大きさが互いに異なることは、検出精度の低下に繋がる。したがって、検出精度の向上の観点からは、金属膜上の所定の領域に、固定化膜を高精度に形成することが要求される。
検出チップの金属膜上の所定の領域に固定化膜を形成する方法としては、シール部材を使用する方法が知られている。たとえば、特許文献4,5には、貫通孔を有し、シリコーンゴムまたはフッ素ゴムからなるシール部材を金属膜上に載置し、次いでシール部材の貫通孔に捕捉体を含む液体を提供して、金属膜上の所定の領域に固定化膜を形成することが記載されている。
国際公開第2013/099871号 国際公開第2012/008258号 国際公開第2012/172992号 特開2007−256103号公報 特開2010−210378号公報
特許文献4,5に記載されている固定化膜の形成方法では、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどの弾性体からなるシール部材を金属膜上に載せている。このとき、固定化膜を形成するために、例えば貫通孔を有するシール部材を金属膜上に単に載せるだけでは、貫通孔内に提供した液体が貫通孔外に漏れ出てしまい、固定化膜の形状および大きさを制御できないと考えられる。これを防ぐためには、金属膜にシール部材を押し付けることが考えられる。
しかしながら、金属膜に弾性体からなるシール部材を押し付けて固定膜を形成する場合、押し付ける強さによりシール部材の形状が変化してしまうため、固定化膜の面積が検出チップごとに±10%以上変化してしまうおそれがある。前述のとおり、固定化膜の大きさが変化することは、検出精度の低下に繋がる。
また、シール部材を押し付ける強さが大きすぎる場合、金属膜に損傷が形成されてしまい、SPRを利用して適切に検出を行うことができなくなるおそれがある。また、シール部材を押し付ける強さが大きすぎる場合、金属膜の下に配置されている樹脂基板の複屈折特性が変化してしまうおそれもある。このように基板の複屈折特性が変化してしまうと、金属膜に入射する励起光の偏光特性が変化してしまい、結果として検出精度が低下してしまう。
本発明の目的は、SPRを利用して被検出物質を検出するために使用される検出チップの製造方法であって、金属膜に損傷を形成することなく、かつ基板の複屈折特性を変化させることなく、金属膜上の所定の領域に捕捉体を含む固定化膜を高精度に形成することができる検出チップの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る検出チップの製造方法は、表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するために使用される検出チップの製造方法であって、その表面に表面プラズモン共鳴を発生させるための金属膜を配置されている、誘電体からなる基板を準備する工程と、前記金属膜に、1または2以上の貫通孔を有し、かつ弾性体からなるシール部材を、以下の式(1)および式(2)を満たすように押し付ける工程と、前記貫通孔に捕捉体を含む液体を提供して、前記金属膜上に前記捕捉体を固定化する工程と、を含む。
0.15≦A1/A2≦6.5 …(1)
0.05≦ΔT/T≦0.25 …(2)
[上記式(1)および(2)において、A1は、前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記金属膜と前記シール部材が接触する面積(mm)である。A2は、前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記金属膜側の開口面積が最小の前記貫通孔の開口面積(mm)である。Tは、前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記シール部材の押圧方向の厚み(mm)である。ΔTは、前記金属膜に前記シール部材を押し付けることによる、前記シール部材の押圧方向の厚みTの変化量(mm)である。]
本発明によれば、誘電体上に配置された金属膜に損傷を形成することなく、かつ基板の複屈折特性を変化させることなく、固定化膜が高精度に形成されている検出チップを製造することができる。また、本発明によれば、ディップ法などに比べて捕捉体を含む液体の使用量を少なくすることができるため、検出チップの製造コストを低減することもできる。本発明に係る検出チップを使用することで、検体中の被検出物質を高感度かつ高精度に検出することができる。
図1Aおよび図1Bは、実施の形態に係る製造方法により製造されうる検出チップの例を示す図である。 図2Aおよび図2Bは、実施の形態に係る製造方法により製造されうる検出チップの別の例を示す図である。 図3A〜Dは、実施の形態に係る製造方法の手順の例を示す図である。 図4Aは、第1押圧部材および第2押圧部材を用いて金属膜にシール部材を押し付ける様子を示す図であり、図4Bは、第1押圧部材にシール部材を固定する例を示す図である。 図5A〜Cは、No.1に係るシール部材の構成を示す図である。 図6A〜Cは、No.2に係るシール部材の構成を示す図である。 図7A〜Cは、No.3に係るシール部材の構成を示す図である。 図8A〜Cは、No.4に係るシール部材の構成を示す図である。 図9A〜Cは、No.5に係るシール部材の構成を示す図である。 図10A〜Cは、No.6に係るシール部材の構成を示す図である。 図11A〜Cは、No.7に係るシール部材の構成を示す図である。 図12Aは、1つの貫通孔を有するシール部材を固定した第1押圧部材の平面図であり、図12Bは、図12Aに示されるA−A線における部分拡大断面図であり、図12Cは、図12Aに示される第1押圧部材上に基板を配置した様子を示す平面図である。 図13Aは、3つの貫通孔を有するシール部材を固定した第1押圧部材の平面図であり、図13Bは、図13Aに示されるA−A線における部分拡大断面図であり、図13Cは、図13Aに示される第1押圧部材上に基板を配置した様子を示す平面図である。 図14Aは、1つの貫通孔を有するシール部材を固定した第1押圧部材と第2押圧部材とを組み合わせた様子を示す斜視図であり、図14Bは、図14Aに示される構造体の基板の短軸方向に沿う断面図であり、図14Cは、図14Aに示される構造体の基板の長軸方向に沿う断面図である。 図15Aは、3つの貫通孔を有するシール部材を固定した第1押圧部材と第2押圧部材とを組み合わせた様子を示す斜視図であり、図15Bは、図15Aに示される構造体の基板の短軸方向に沿う断面図であり、図15Cは、図15Aに示される構造体の基板の長軸方向に沿う断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
1.検出チップ
図1および図2は、本発明の一実施の形態に係る製造方法により製造されうる検出チップの例を示す図である。図1Aは、固定化膜を1つ有する検出チップの例を示す斜視図であり、図1Bは、図1Aに示される検出チップの断面図である。図2Aは、同じサイズの固定化膜を3つ有する検出チップの例を示す斜視図であり、図2Bは、互いに異なるサイズの固定化膜を3つ有する検出チップの例を示す斜視図である。
図1および図2に示されるように、検出チップ100は、基板110と、基板110上に形成された金属膜120と、金属膜120上に形成された1または2以上の固定化膜130とを有する。本実施の形態の検出チップ100では、SPRを発生されるための光(以下「入射光」ともいう)が、基板110側から金属膜120に照射される。検出チップ100は、さらに、金属膜120上に微細流路を形成するための流路蓋(不図示)を有していてもよい。
(基板)
基板110は、入射光に対して透明な誘電体からなる。基板110は、入射面111、成膜面112および出射面113を有し、プリズムとして機能する(図1B参照)。入射面111は、SPRを発生させるための光を基板110の内部に入射させる。成膜面112上には、金属膜120が形成されている。基板110の内部に入射した光は、金属膜120の裏面(基板110と金属膜120との界面)で反射する。出射面113は、反射光を基板110の外部に出射させる。
基板110の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、基板110の形状は、断面形状が台形の六面体である。台形の一方の底辺に対応する面が成膜面112であり、一方の脚に対応する面が入射面111であり、他方の脚に対応する面が出射面113である。台形は、等脚台形であることが好ましい。これにより、入射面111と出射面113とが対称になり、入射光のS波成分が基板110内に滞留しにくくなる。本実施の形態では、入射面111と成膜面112との角度および成膜面112と出射面113との角度は、いずれも約80°である。
基板110の材料は、少なくとも入射光に対して光学的に透明な材料であれば特に限定されないが、取扱い易い基板110を提供する観点からは、樹脂またはガラスが好ましい。基板110を構成する樹脂の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン類、環状オレフィンコポリマー(COC)や環状オレフィンポリマー(COP)などのポリ環状オレフィン類、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)などのアクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)が含まれる。基板110の材料は、屈折率が1.4〜1.6であり、かつ複屈折が小さい樹脂であることが好ましい。基板110の形成方法は、特に限定されない。たとえば、基板110が樹脂基板の場合、基板110は射出成形により形成されうる。
(金属膜)
金属膜120は、基板110の成膜面112上に配置されている。これにより、成膜面112に全反射条件で入射した光の光子と、金属膜120中の自由電子との間で相互作用(SPR)が生じ、金属膜120の表面上に局在場光(一般に「エバネッセント光」または「近接場光」とも呼ばれる)を生じさせることができる。
金属膜120の材料は、SPRを生じさせうる金属であれば特に限定されないが、金、銀、アルミニウム、銅および白金からなる群から選ばれる1種の金属または2種以上の金属の合金であることが好ましく、特に金であることが好ましい。金属膜120は、これらの金属からなる複数の膜の積層体であってもよい。本実施の形態では、金属膜120は、金薄膜である。金属膜120の形成方法は、特に限定されず、公知の方法から適宜選択されうる。金属膜120の形成方法の例には、電子ビーム加熱真空蒸着法や抵抗加熱真空蒸着法、マグネトロンスパッタ法、プラズマ支援スパッタ法、イオンアシスト蒸着法、イオンプレーティング法などの真空成膜法が含まれる。金属膜120の厚みは、特に限定されず、金属膜120を構成する金属の種類に応じて適宜設定されうる。たとえば、金属膜120の材料が金、銀、アルミニウム、銅、白金またはこれらの合金である場合、金属膜120の厚みは5〜500nmの範囲内であることが好ましい。電場増強効果の観点からは、金属膜120の材料が金、銀、銅または白金である場合は、金属膜120の厚みは20〜70nmの範囲内であることが好ましく、金属膜120の材料がアルミニウムまたは上記金属の合金である場合は、金属膜120の厚みは10〜70nmの範囲内であることが好ましい。金属膜120の厚みが上記範囲内の場合、表面プラズモンが発生しやすい。
(固定化膜)
固定化膜130は、被検出物質を捕捉するための捕捉体を含み、金属膜120の基板110と対向しない面上の所定の領域に形成されている。すなわち、捕捉体は、金属膜120の所定の領域に固定化されている。このように捕捉体を固定化することで、被検出物質を選択的に検出することが可能となる。
本実施の形態では、固定化膜130は、金属膜120上に形成された自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer:以下「SAM」と略記する)と、前記SAM上に固定化された捕捉体とを含む。前記SAM上には、さらに親水性高分子層が形成されており、前記捕捉体は、この親水性高分子層に固定化されていることが好ましい。
(SAM)
自己組織化単分子膜(SAM)は、金属膜120上に配置されており、金属膜120に捕捉体または親水性高分子を固定するための土台としての役割を有する。SAMを構成する単分子としては、通常、炭素原子数4〜20程度のカルボキシアルカンチオールが使用され、特に好ましくは10−カルボキシ−1−デカンチオールが使用される。それを用いて形成されたSAMの光学的な影響が少ない(透明性が高く、屈折率が低くかつ膜厚が薄い)ことから、炭素原子数4〜20のカルボキシアルカンチオールは、SAMを構成する単分子として好ましい。これらのカルボキシアルカンチオールは、例えば、株式会社同仁化学研究所やシグマアルドリッチジャパン株式会社などから入手可能である。
SAMの形成方法は、特に限定されず、公知の方法から適宜選択されうる。たとえば、金属膜120がその表面に形成された基板110を、10−カルボキシ−1−デカンチオールを含むエタノール溶液に浸漬すればよい。これにより、10−カルボキシ−1−デカンチオールのチオール基が、金属膜120を構成する金属と結合して固定化され、10−カルボキシ−1−デカンチオールは、金属膜120上で自己組織化してSAMを形成する。
(親水性高分子層)
親水性高分子層は、SAMと捕捉体との結合を介在しうるように形成されることが好ましい。親水性高分子層を構成する親水性高分子は、多糖類としてはカルボキシメチルデキストラン(CMD)などのデキストランが好ましく、樹脂としてはポリアクリル酸が好ましい。これらの高分子は、水酸基(−OH)およびカルボキシル基(−COOH)を有しており、水素結合による水分子の内包により非特異的タンパク質の吸着を防ぐことができる。
親水性高分子層の形成方法は、特に限定されず、公知の方法から適宜選択されうる。たとえば、水溶性カルボジイミドである1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3エチルカルボジイミド(EDC)を単独で使用すること、またはEDCとN−ヒドロキシこはく酸イミド(NHS)とを併用することによって、親水性高分子が有するカルボキシル基を活性化し、親水性高分子の活性化したカルボキシル基をSAMが有するアミノ基と反応させればよい。
(捕捉体)
捕捉体の種類は、被検出物質を特異的に捕捉することができれば特に限定されない。たとえば、捕捉体は、被検出物質と特異的に結合するタンパク質である。そのようなタンパク質の例には、抗原に対する抗体、基質または補酵素に対する酵素、ホルモンに対する受容体,抗体に対するプロテインAおよびプロテインG、ビオチンに対するアビジン類、カルシウムに対するカルモジュリン、糖に対するレクチンなどが含まれる。これらの中では、捕捉体は、抗体であることが好ましい。また、被検出物質が核酸である場合は、捕捉体は、被検出物質である核酸と特異的に結合しうる配列を有する核酸であってもよい。
捕捉体をSAMまたは親水性高分子層に固定化する方法は、捕捉体の捕捉能を失わせない方法であれば特に限定されず、公知の方法から適宜選択されうる。たとえば、EDCを単独で使用すること、またはEDCとNHSとを併用することによって、SAMまたは親水性高分子が有するカルボキシル基を活性化し、SAMまたは親水性高分子の活性化したカルボキシル基を捕捉体が有するアミノ基と反応させればよい。
固定化膜130の平面視形状は、特に限定されない。固定化膜130の形状の例には、円、多角形などが含まれる。また、固定化膜130の数も限定されない。固定化膜130の数は、1つであってもよいし(図1A参照)、複数であってもよい(図2Aおよび図2B参照)。また、固定化膜130が複数の場合、各固定化膜130の形状および大きさは、同一であってもよいし(図2A参照)、互いに異なっていてもよい(図2B参照)。
流路蓋(不図示)は、金属膜120上に配置されている。金属膜120が基板110の成膜面112の一部にのみ形成されている場合は、流路蓋は、成膜面112上に配置されていてもよい。流路蓋の裏面には、流路溝が形成されており、流路蓋は、金属膜120(および基板110)と共に、液体が流れる微細流路を形成する。液体の例には、被検出物質を含む検体(例えば、全血、血漿、血清またはこれらの希釈液)や、蛍光物質で標識された捕捉体(例えば、蛍光標識された2次抗体)を含む標識液、洗浄液などが含まれる。固定化膜130は、全面が微細流路内に露出している。微細流路の両端は、流路蓋の上面に形成された注入口および排出口とそれぞれ接続されている。微細流路内へ液体が注入されると、液体は固定化膜130に接触する。
流路蓋の材料は、微細流路内に流す液体に対して安定な材料であれば特に限定されない。しかしながら、本実施の形態に係る検出チップ100をSPFSで使用する場合は、流路蓋の材料は、検出する蛍光に対して透明な材料からなることが好ましい。流路蓋の材料の例には、樹脂が含まれる。流路蓋は、例えば、両面テープや接着剤などによる接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などにより金属膜120または基板110に接合される。
2.検出チップの製造方法
次に、本実施の形態に係る検出チップ100の製造方法について、図3を参照して説明する。
本実施の形態に係る検出チップの製造方法は、(1)金属膜120を配置されている基板110を準備する第1工程と、(2)シール部材を金属膜120に押し付ける第2工程と、(3)シール部材の貫通孔に捕捉体を含む液体を提供して、金属膜120上に固定化膜130を形成する第3工程と、を含む。この後、任意の工程として、(4)流路蓋を金属膜120または基板110に接合する第4工程を行ってもよい。
(1)第1工程
第1工程では、その表面に金属膜120を配置されている、前述の基板110を準備する。前述のとおり、金属膜120の形成方法は、特に限定されない。金属膜120の形成方法の例には、電子ビーム加熱真空蒸着法や抵抗加熱真空蒸着法、マグネトロンスパッタ法、プラズマ支援スパッタ法、イオンアシスト蒸着法、イオンプレーティング法などの真空成膜法が含まれる。また、その表面に金属膜120を配置されている基板110を購入してもよい。
(2)第2工程
第2工程では、金属膜120に、1または2以上の貫通孔211を有するシール部材210を押し付ける。図3Aは、金属膜120上にシール部材210を載せた様子を示す図である。図3Bは、シール部材210に押圧を加えて、金属膜120にシール部材210を押し付けた様子を示す図である。
シール部材210は、弾性体からなり、固定化膜130を形成するための1または2以上の貫通孔211を有する。シール部材210を構成する弾性体のゴム硬度(JIS K 6253;ISO 18517)は、特に限定されないが、使いやすさの観点からはA50〜A80の範囲内であることが好ましく、A55〜A65の範囲内であることがより好ましい。また、貫通孔211に試薬などを注入されるため、シール部材210を構成する弾性体は、耐薬品性に優れるものが好ましく、具体的にはアルコールまたはアルカリに浸漬させた時の体積変化が10%未満であるものが好ましい。このような弾性体の例には、フッ素ゴムおよびシリコーンゴムが含まれる。
シール部材210の貫通孔211は、形成される固定化膜130の外周縁に対応する。したがって、通常は、貫通孔211の開口部の数、形状および大きさは、形成する固定化膜130の数、形状および大きさと一致する。たとえば、図3Aおよび図3Bに示されるシール部材210は、図2Bに示される検出チップ100を製造するためのものであり、3つの貫通孔211を有する。各貫通孔211の形状は、円柱形状である。また、各貫通孔211の金属膜側の開口部の面積は、互いに異なっている。図3Aおよび図3Bでは、一番左側に図示されている貫通孔211の開口部が一番小さい。
シール部材210の形状は、固定化膜130を高精度に形成するために、以下の式(1)を満たすように設定される。以下の式(1)において、A1は、金属膜120にシール部材210を載せた時(金属膜120にシール部材210を押し付けていない時)の、金属膜120とシール部材210とが接触する面積(mm)である(図3A参照)。A2は、金属膜120にシール部材210を載せた時(金属膜120にシール部材210を押し付けていない時)の、金属膜120側の開口面積が最小の貫通孔211の開口面積(mm)である(図3A参照)。
0.15≦A1/A2≦6.5 …(1)
A1/A2が0.15未満の場合、金属膜120とシール部材210との接触面積が小さすぎるため、貫通孔211内に液体を注入したときに、液漏れが生じてしまい、固定化膜130の形状が変わってしまう。仮に、液漏れが生じないようにシール部材210に大きな押圧を加えたとしても、貫通孔211の開口部周辺の形状が変化してしまい、固定化膜13の形状も変わってしまう。一方、A1/A2が6.5超の場合、この後説明する式(2)においてΔT/Tが下限値(0.05)以上となるようにすると、金属膜120とシール部材210との接触面積が大きいため、シール部材を基板に押し付ける押圧力が大きくなって、金属膜120に損傷(例えばクラック)が形成されたり、基板110の複屈折特性が変化したりしてしまう。式(2)においてΔT/Tが上限値を超えると、さらに金属膜120に損傷が形成されたり、基板110の複屈折特性が変化したりしてしまう。
金属膜120にシール部材210を押し付けていない時の、貫通孔211の金属膜120側の開口縁の曲率半径は、特に限定されないが、固定化膜130を高精度に形成する観点からは、0.1以下であることが好ましく、0.03以下であることがより好ましい。また、貫通孔211の金属膜120側の開口縁の曲率半径は、特に限定されないが、開口縁の欠損を防ぐ観点からは、0.01以上であることが好ましい。
シール部材210の作製方法は、特に限定されない。たとえば、シール部材210の形状の精度および加工自由度を考慮して、シール部材210は、金型を使用したプレス加工成形により作製されうる。
金属膜120にシール部材210を押し付けるときには、以下の式(2)を満たすように、押圧力が設定される。以下の式(2)において、Tは、金属膜120にシール部材210を押し付けていない時の、シール部材210の押圧方向(貫通孔211の深さ方向)の厚み(mm)である(図3A参照)。ΔTは、金属膜120にシール部材210を押し付けることによる、シール部材210の押圧方向の厚みTの変化量(mm)である(図3B参照)。
0.05≦ΔT/T≦0.25 …(2)
ΔT/Tが0.05未満の場合、押圧力が小さすぎるため、貫通孔211内に液体を注入したときに、液漏れが生じてしまい、固定化膜130の形状が変わってしまう。一方、ΔT/Tが0.25超の場合、押圧力が大きすぎるため、金属膜120に損傷(例えばクラック)が形成されたり、基板110の複屈折特性が変化したりしてしまう。また、押圧力が大きすぎるため、貫通孔211の開口部周辺の形状が変化してしまい、固定化膜13の形状も変わってしまう。
金属膜120にシール部材210を押し付ける方法は、特に限定されない。たとえば、図4Aに示されるように、第1押圧部材310および第2押圧部材320を使用して、金属膜120にシール部材210を押し付けてもよい。この場合、ボルトによる締め付けなどにより第1押圧部材310および第2押圧部材320に力を加えることで、金属膜120にシール部材210を押し付けることができる(図14Bおよび図15B参照)。
第1押圧部材310および第2押圧部材320の材料は、特に限定されず、例えば金属、樹脂または弾性体である。これらの中でも、耐変形および耐薬品の観点からは、第1押圧部材310および第2押圧部材320の材料は、ステンレス鋼が好ましい。上側(シール部材210側)に位置する第1押圧部材310には、シール部材210の各貫通孔211に対応する貫通孔311が形成されている。第1押圧部材310には、さらに試薬などを貯留するための液貯留部が形成されていてもよい。また、貫通孔311が液貯留部として機能してもよい。
固定化膜130の形状の精度だけでなく位置の精度も要求される場合は、基板110および金属膜120と、第1押圧部材310との位置を合わせるための治具をさらに使用してもよい。たとえば、第1押圧部材310に、基板110を位置決めするためのピンが固定されていてもよい(図12Cおよび図13C参照)。このように第1押圧部材310に基板110を位置決めする場合は、シール部材210は、第1押圧部材310に固定されることが好ましい。たとえば、図4Bおよび図12Bに示されるように、第1押圧部材310の基板110側の面において貫通孔311の周囲にシール部材210を嵌め込むための円環状の凹部を形成し、この凹部にシール部材210を嵌め込むことで、シール部材210は第1押圧部材310に固定されうる。この場合、押圧部材310に形成された環状の凹部の外形と、対応するシール部材210の貫通孔211の内径の差は、±20μmの範囲内が好ましい。すなわち、シール部材210が少し広がりながら凹部に嵌るか、または少し余裕がある状態で凹部に嵌る状態が好ましい。
(3)第3工程
第3工程では、上記の式(2)を満たすようにシール部材210を押し付けている状態で、シール部材210の貫通孔211に捕捉体を含む液体220を注入して、金属膜120上に固定化膜130を形成する。すなわち、金属膜120上の所定の領域に、捕捉体を固定化する。
捕捉体を含む液体220の注入方法は、金属膜120に損傷を形成しなければ、特に限定されない。たとえば、ディスペンサーなどを用いて自動で注入してもよいし、ピペットを用いて手動で注入してもよい。
たとえば、前述のSAM、親水性高分子層および捕捉体を含む固定化膜130を形成する場合は、以下の手順(工程3(a)〜(d))により固定化膜130を形成すればよい。
工程3(a)
まず、金属膜120上にSAMを形成する。第1押圧部材310の貫通孔311およびシール部材210の貫通孔211に、10−カルボキシ−1−デカンチオールを1mM含むエタノール溶液を1mL注入し、1時間静置して、金属膜120上にSAMを形成する。その後、貫通孔311および貫通孔211内の液体を除去し、エタノールおよびイソプロパノールでSAMを洗浄した後、エアガンで乾燥させる。
工程3(b)
次いで、SAM上にカルボキシメチルデキストラン(CMD)からなる親水性高分子層を形成する。1mg/mLのCMDおよび10mMのNaClを含む25mMの2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)緩衝生理食塩水(pH6.0)1mLに、最終濃度がそれぞれ0.5mMになるように水溶性カルボジイミド(EDC)およびN−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)を混合する。その後、貫通孔311および貫通孔211内に露出したSAM上に混合液を滴下し、室温で1.5時間反応させて、親水性高分子層を形成する。その後、貫通孔311および貫通孔211内の混合液に1NのNaOH水溶液0.8mLを添加し、30分間反応させた後、貫通孔311および貫通孔211内の液体を除去し、超純水0.8mLで親水性高分子層を3回洗浄する。
工程3(c)
次いで、親水性高分子層上に捕捉体を固定化する。貫通孔311および貫通孔211内に露出した親水性高分子層上に、25mg/mLのN−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)および25mg/mLの水溶性カルボジイミド(EDC)を含むMES緩衝生理食塩水(pH6.0)を0.2mL注入し、20分間反応させる。貫通孔311および貫通孔211内の液体を除去した後、捕捉体としての抗体を含む酢酸緩衝液(pH6.0)0.2mLを注入し、30分間反応させることで、親水性高分子層上に捕捉体を固定化する。貫通孔311および貫通孔211内の液体を除去した後、50mMのTris緩衝液(pH7.4)0.2mLを注入し、15分間反応させることで、未反応の活性化エステル基を不活性化する。
工程3(d)
工程3(a)〜(c)により形成された固定化膜130を傷付けないよう貫通孔311および貫通孔211内の液体を除去した後、貫通孔311および貫通孔211内に露出した固定化膜130をエアガンで乾燥させる。その後、シール部材210、第1押圧部材310および第2押圧部材320を取り外す。
以上の手順により、検出チップ100を製造することができる。この後、任意の工程として、流路蓋を金属膜120または基板110に接合する第4工程を行ってもよい。たとえば、第4工程では、樹脂からなる流路蓋が、両面テープや接着剤などによる接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などにより金属膜120または基板110に接合される。
以上のように、本実施の形態に係る検出チップ100の製造方法によれば、上記の式(1)を満たすシール部材210を、式(2)を満たすように金属膜120に押し付けている状態で、シール部材210の貫通孔211に捕捉体を含む液体を提供して、金属膜120上に固定化膜130を形成する。これにより、金属膜120に損傷を形成することなく、かつ基板110の複屈折特性を変化させることなく、金属膜120上の所定の領域に固定化膜130を高精度に形成することができる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
(1)基板の準備
シクロオレフィンポリマー樹脂(ZEONEX;日本ゼオン株式会社)を用いて、断面形状が略台形の基板(プリズム)を作製した。基板の成膜面(20mm×10mm)上に、スパッタリング法により膜厚32〜52nmの金薄膜を形成した。
(2)シール部材の準備
表1に示される7種類(No.1〜7)のシール部材を準備した。各シール部材は、フッ素ゴム(ゴム硬度A60)またはシリコーンゴム(ゴム硬度A50)から、金型を用いたプレス成形により作製した。表1において、A1は、平坦な金薄膜にシール部材を載せた時(金薄膜にシール部材を押し付けていない時)の、金薄膜とシール部材との接触面積(mm)である。A2は、平坦な金薄膜にシール部材を載せた時(金薄膜にシール部材を押し付けていない時)の、金薄膜側の開口面積が最小の貫通孔の開口面積(mm)である。Tは、シール部材に力を加えていない時の、シール部材の厚み(mm)である。
図5A〜Cは、No.1に係るシール部材の構成を示す図である。図5Aは斜視図であり、図5Bは平面図であり、図5Cは断面図である。これらの図では、金薄膜と接触する部分を上側に図示している(図6〜10でも同様である)。図5Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.1に係るシール部材は、直径3.6mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:10.17mm)を1つ有し、貫通孔の外周部分(面積:1.75mm)のみが金薄膜に接触する。貫通孔の開口縁(図5CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
図6A〜Cは、No.2に係るシール部材の構成を示す図である。図6Aは斜視図であり、図6Bは平面図であり、図6Cは断面図である。図6Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.2に係るシール部材は、直径2.4mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:4.52mm)を1つ有し、貫通孔の外周部分(面積:3.52mm)のみが金薄膜に接触する。貫通孔の開口縁(図6CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
図7A〜Cは、No.3に係るシール部材の構成を示す図である。図7Aは斜視図であり、図7Bは平面図であり、図7Cは断面図である。図7Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.3に係るシール部材は、直径3.6mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:10.17mm)を3つ有し、各貫通孔の外周部分(合計面積:15.07mm)のみが金薄膜に接触する。各貫通孔の開口縁(図7CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
図8A〜Cは、No.4に係るシール部材の構成を示す図である。図8Aは斜視図であり、図8Bは平面図であり、図8Cは断面図である。図8Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.4に係るシール部材は、直径3.6mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:10.17mm)を3つ有し、金薄膜に対向する面の全体(面積:64.40mm)が金薄膜に接触する。各貫通孔の開口縁(図8CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
図9A〜Cは、No.5に係るシール部材の構成を示す図である。図9Aは斜視図であり、図9Bは平面図であり、図9Cは断面図である。図9Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.5に係るシール部材は、直径2.4mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:4.52mm)を3つ有し、金薄膜に対向する面の全体(面積:81.36mm)が金薄膜に接触する。各貫通孔の開口縁(図9CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
図10A〜Cは、No.6に係るシール部材の構成を示す図である。図10Aは斜視図であり、図10Bは平面図であり、図10Cは断面図である。図10Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.6に係るシール部材は、直径3.6mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:10.17mm)を1つ有し、貫通孔の外周部分(面積:0.50mm)のみが金薄膜に接触する。貫通孔の開口縁(図10CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
図11A〜Cは、No.7に係るシール部材の構成を示す図である。図11Aは斜視図であり、図11Bは平面図であり、図11Cは断面図である。図11Bでは、A1に対応する領域にハッチングを付している。No.7に係るシール部材は、直径2.0mmの円柱形状の貫通孔(開口面積:3.14mm)を3つ有し、各貫通孔の外周部分(合計面積:24.6mm)のみが金薄膜に接触する。貫通孔の開口縁(図11CにおいてRで示す)の曲率半径は、0.01未満である。
Figure 2015186684
(3)固定化膜の形成
図12Aは、1つの貫通孔を有するシール部材(No.1,2,6に係るシール部材)を固定した第1押圧部材の平面図(基板側の面の図)であり、図12Bは、図12Aに示されるA−A線における部分拡大断面図であり、図12Cは、図12Aに示される第1押圧部材上に基板を配置した様子を示す平面図である。図13Aは、3つの貫通孔を有するシール部材(No.3〜5,7に係るシール部材)を固定した第1押圧部材の平面図(基板側の面の図)であり、図13Bは、図13Aに示されるA−A線における部分拡大断面図であり、図13Cは、図13Aに示される第1押圧部材上に基板を配置した様子を示す平面図である。
図12A、図12B、図13Aおよび図13Bに示されるように、No.1〜7に係るシール部材210をステンレス鋼からなる第1押圧部材310の基板側の面(図では上面)に固定した。第1押圧部材310の貫通孔311はシール部材210の貫通孔211と連通しており、液貯留部としても機能する。シール部材210の周囲には、基板110を固定するための6つのピン312を配置した。6つのピン312は、それぞれ第1押圧部材310に形成された6つのピン圧入孔313(図14Aおよび図15A参照)内に圧入することで第1押圧部材310に固定した。次いで、図13Cおよび図14Cに示されるように、シール部材210上に金薄膜を形成された基板110を載置した。
さらに、基板110を、第1押圧部材310とステンレス鋼からなる第2押圧部材320とで挟み込んだ。図14Aは、1つの貫通孔を有するシール部材(No.1,2,6に係るシール部材)を固定した第1押圧部材と第2押圧部材とを組み合わせた様子を示す斜視図であり、図14Bは、図14Aに示される構造体の基板の短軸方向に沿う断面図であり、図14Cは、図14Aに示される構造体の基板の長軸方向に沿う断面図である。図15Aは、3つの貫通孔を有するシール部材(No.3〜5,7に係るシール部材)を固定した第1押圧部材と第2押圧部材とを組み合わせた様子を示す斜視図であり、図15Bは、図15Aに示される構造体の基板の短軸方向に沿う断面図であり、図15Cは、図15Aに示される構造体の基板の長軸方向に沿う断面図である。これらの図に示されるように、基板110を挟むように配置された第1押圧部材310と第2押圧部材320とをボルト314で締めつけることで、シール部材210を所定の圧力で基板110の金薄膜に押し付けた。この状態でシール部材210の厚みの変化値ΔT(mm)を測定した。また、以下の手順(工程3(a)〜(d))により、金薄膜上に固定化膜を形成して、検出チップを作製した。各実施例および各比較例について、同じ工程を6回繰り返して、6個の検出チップを作製した。
工程3(a)
第1押圧部材310の貫通孔311およびシール部材210の貫通孔211に、ピペッターを用いて10−カルボキシ−1−デカンチオールを1mM含むエタノール溶液を1mL注入し、1時間静置して、金薄膜上にSAMを形成した。その後、貫通孔211,311内の液体を除去し、エタノールおよびイソプロパノールでSAMを洗浄した後、エアガンで乾燥させた。
工程3(b)
次いで、1mg/mLのCMD(CMD−500−06I4;名糖産業株式会社:平均分子量50万,置換度0.51)および10mMのNaClを含む25mMの2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)緩衝生理食塩水(pH6.0)1mLに、最終濃度がそれぞれ0.5mMになるように水溶性カルボジイミド(EDC)およびN−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)をピペッターで添加し、さらにピペッターを用いて数回撹拌した。その直後に、シール部材210の貫通孔211内に露出したSAM上にピペッターを用いて混合液を滴下し、室温で1.5時間反応させて、親水性高分子層を形成した。その後、貫通孔211,311内の混合液に1NのNaOH水溶液0.8mLを添加し、30分間反応させた後、貫通孔211,311内の液体を除去し、超純水0.8mLで親水性高分子層を3回洗浄した。
工程3(c)
次いで、シール部材210の貫通孔211内に露出した親水性高分子層上に、25mg/mLのN−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)および25mg/mLの水溶性カルボジイミド(EDC)を含むMES緩衝生理食塩水(pH6.0)をピペッターを用いて0.2mL注入し、20分間反応させた。貫通孔211,311内の液体を除去した後、抗トロポニンI(TnI)モノクローナル抗体を含む酢酸緩衝液(pH6.0)0.2mLを注入し、30分間反応させることで、親水性高分子層上に抗TnI抗体を固定化した。貫通孔211,311内の液体を除去した後、50mMのTris緩衝液(pH7.4)0.2mLをピペッターを用いて注入し、15分間反応させることで、未反応の活性化エステル基を不活性化した。
工程3(d)
最後に、上記工程3(a)〜(c)により形成された固定化膜を傷付けないよう貫通孔211,311内の液体を除去した後、シール部材210の貫通孔211内に露出した固定化膜をエアガンで乾燥させた。その後、シール部材210、第1押圧部材310および第2押圧部材320を取り外した。
(4)評価
各実施例および各比較例について、シール部材からの液漏れの発生の有無、固定化膜の面積の変化、金薄膜の損傷の有無、および基板の複屈折の変化を評価した。評価結果を表2に示す。
シール部材からの液漏れの発生の有無は、固定化膜を形成した後に固定化膜およびその周辺を顕微鏡および画像測定機で観察することで確認した。各実施例および各比較例について、液漏れが発生している検出チップが1つもない場合は「○」、液漏れが発生している検出チップが1つでもある場合は「×」と評価した。
固定化膜の面積の変化の評価は、各検出チップの固定化膜の面積を画像測定機による画像解析により算出することで行った。各実施例および各比較例について、作製した6個すべての検出チップにおいて固定化膜の面積が対応するシール部材の貫通孔の開口面積から±10%の範囲内に入っている場合は「○」、いずれかの検出チップにおいて固定化膜の面積が対応するシール部材の貫通孔の開口面積から±10%の範囲内に入っていない場合は「×」と評価した。
金薄膜の損傷の有無は、固定化膜を形成した後に金薄膜を顕微鏡および画像測定機で観察することで確認した。各実施例および各比較例について、金薄膜に損傷が形成されている検出チップが1つもない場合は「○」、金薄膜に損傷が形成されている検出チップが1つでもある場合は「×」と評価した。
基板の複屈折の変化の評価は、固定化膜を形成する前後の基板を偏光顕微鏡で観察することで確認した。各実施例および各比較例について、基板の複屈折が変化している検出チップが1つもない場合は「○」、基板の複屈折が変化している検出チップが1つでもある場合は「×」と評価した。
Figure 2015186684
表2に示されるように、A1/A2が0.15未満の表1に記載のNo.6のシール部材を使用した場合は、シール部材と金薄膜の接触面積が小さすぎ、貫通孔内の液体を適切にシールすることができないため、固定化膜の面積変化が大きかった(比較例3,4)。特に、No.6のシール部材をΔT/Tが0.05となるように金薄膜に押し付けた場合は、液漏れが発生してしまった。一方、A1/A2が6.5超の表1に記載のNo.5またはNo.7のシール部材を、ΔT/Tが0.05以上で0.25以下となるように金薄膜に押し付けた場合は、押圧力が大きくなってしまい、金薄膜に損傷が形成されるか、または基板に複屈折の変化が生じてしまった(比較例1,2,8,9)。また、No.5のシール部材をΔT/Tが0.05未満となるように金薄膜に押し付けた場合は、金薄膜に損傷が形成されるだけでなく、貫通孔内の液体を適切にシールすることができないため、液漏れが発生してしまった(比較例5)。また、No.5のシール部材を金薄膜に押し付けた場合は、A1/A2が8超のため、複屈折変化が生じてしまった。(比較例1,2,5)。
また、A1/A2が0.15以上で6.5以下の表1に記載のNo.1のシール部材を、ΔT/Tが0.25超となるように金薄膜に押し付けた場合は、押圧力が大きくなってしまい、金薄膜に損傷が形成され、かつ固定化膜の面積変化が大きかった(比較例6)。また、A1/A2が0.15以上で6.5以下の表1に記載のNo.4のシール部材を、ΔT/Tが0.05未満となるように金薄膜に押し付けた場合は、押圧力が小さすぎ、貫通孔内の液体を適切にシールすることができないため、液漏れが発生してしまった(比較例7)。
これに対し、A1/A2が0.15以上で6.5以下のNo.1〜4のシール部材を、ΔT/Tが0.05以上で0.25以下となるように金薄膜に押し付けた場合は、金薄膜に損傷を形成することなく、かつ基板の複屈折を変化させることなく、固定化膜を高精度に形成することができた。
以上の結果から、A1/A2が0.15以上で6.5以下のシール部材を、ΔT/Tが0.05以上で0.25以下となるように金薄膜に押し付けた状態で固定化膜を形成することで、金薄膜に損傷を形成することなく、かつ基板の複屈折を変化させることなく、固定化膜を高精度に形成できることがわかる。
本出願は、2014年6月2日出願の特願2014−113893に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明に係る製造方法により製造された検出チップは、例えば臨床検査などに有用である。
100 検出チップ
110 基板
111 入射面
112 成膜面
113 出射面
120 金属膜
130 固定化膜
210 シール部材
211 貫通孔
220 捕捉体を含む液体
310 第1押圧部材
311 貫通孔
312 ピン
313 ピン圧入孔
314 ボルト
320 第2押圧部材

Claims (5)

  1. 表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するために使用される検出チップの製造方法であって、
    その表面に表面プラズモン共鳴を発生させるための金属膜を配置されている、誘電体からなる基板を準備する工程と、
    前記金属膜に、1または2以上の貫通孔を有し、かつ弾性体からなるシール部材を、以下の式(1)および式(2)を満たすように押し付ける工程と、
    前記貫通孔に捕捉体を含む液体を提供して、前記金属膜上に前記捕捉体を固定化する工程と、
    を含む、検出チップの製造方法。
    0.15≦A1/A2≦6.5 …(1)
    0.05≦ΔT/T≦0.25 …(2)
    [上記式(1)および(2)において、A1は、前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記金属膜と前記シール部材が接触する面積(mm)である。A2は、前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記金属膜側の開口面積が最小の前記貫通孔の開口面積(mm)である。Tは、前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記シール部材の押圧方向の厚み(mm)である。ΔTは、前記金属膜に前記シール部材を押し付けることによる、前記シール部材の押圧方向の厚みTの変化量(mm)である。]
  2. 前記弾性体のゴム硬度(JIS K 6253)は、A50〜A80の範囲内である、請求項1に記載の検出チップの製造方法。
  3. 前記弾性体は、フッ素ゴムまたはシリコーンゴムである、請求項1または請求項2に記載の検出チップの製造方法。
  4. 前記金属膜に前記シール部材を押し付けていない時の、前記貫通孔の前記金属膜側の開口縁の曲率半径は、0.1mm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出チップの製造方法。
  5. 前記シール部材は、金属、樹脂または弾性体からなる押圧部材に固定された状態で、前記金属膜に押し付けられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出チップの製造方法。
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