JPWO2015174229A1 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

本発明は、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観をバランス良く改善することができるゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤを提供する。本発明は、ジエン系ゴムを含むゴム成分と、下記式で表される化合物、硫酸マグネシウム、又は炭化ケイ素のいずれか1つからなり、BET値が10〜120m2/gである無機フィラーと、BET値が151m2/g以上である微粒子カーボンブラック及び/又は凝固温度が−10℃以下である低温可塑剤とを含み、前記ゴム成分100質量部に対して、前記無機フィラーの含有量が1〜70質量部、前記微粒子カーボンブラックの含有量が5〜140質量部、前記低温可塑剤の含有量が1〜30質量部、上記無機フィラーと微粒子カーボンブラックとの合計含有量が50〜190質量部であるゴム組成物。mM・xSiOy・zH2O(式中、MはAl、Mg、Ti、Ca及びZrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)

Description

本発明は、ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、トレッド、サイドウォール等、様々な部材により構成され、各部材に応じて諸性能が付与されている。路面と接触するトレッドには、安全性等の観点でウェットグリップ性能などの性能が要求され、水酸化アルミニウムの添加により当該性能を改善する方法が提案されているが、耐摩耗性や摩耗後のアブレーション外観(即ち、波状のささくれ立ち状態)が悪化するという欠点があるため、一般公道用のタイヤに用いられることは少ない。
なお、摩耗後のアブレーション外観が悪化する、即ち波状のささくれ立ち(波紋)の高さが高くなることは、走行中にゴムの過度な引き裂き、引っ張りが発生していたことを示唆し、摩耗指数の低下が見られるのが一般的である。
また、溶液重合スチレンブタジエンゴムのスチレン量及びビニル量の増加や変性溶液重合スチレンブタジエンゴムによるtanδカーブの制御、シリカの増量によりtanδピークを高くすること、グリップレジンの添加、などの方法も挙げられるが、他の諸物性を維持しながら、ウェットグリップ性能を改善するのは難しいのが現状である。
特許文献1には、特定のゴム成分や水酸化アルミニウムなどの特定の無機フィラーを用いて、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び加工性を向上させることが開示されているが、ウェットグリップ性能と耐摩耗性の両立の面では、未だ改善の余地があり、更に摩耗後のアブレーション外観を含めた性能をバランス良く改善することが求められている。
特許第4559573号公報
本発明は、前記課題を解決し、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観をバランス良く改善することができるゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ジエン系ゴムを含むゴム成分と、下記式で表される化合物、硫酸マグネシウム、又は炭化ケイ素のいずれか1つからなり、BET値が10〜120m/gである無機フィラーと、BET値が151m/g以上である微粒子カーボンブラック及び/又は凝固温度が−10℃以下である低温可塑剤とを含み、前記ゴム成分100質量部に対して、前記無機フィラーの含有量が1〜70質量部、前記微粒子カーボンブラックの含有量が5〜140質量部、前記低温可塑剤の含有量が1〜30質量部、上記無機フィラーと微粒子カーボンブラックとの合計含有量が50〜190質量部であるゴム組成物に関する。
mM・xSiO・zH
(式中、MはAl、Mg、Ti、Ca及びZrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)
本発明のゴム組成物は、前記無機フィラーが水酸化アルミニウムであることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記微粒子カーボンブラックのBET値が180m/g以上であることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記低温可塑剤は、重量平均分子量が400以上、かつ引火点が200℃以上であることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記低温可塑剤は、脂肪族多塩基酸エステルであることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分は、スチレン量が15〜60%のスチレンブタジエンゴムを70質量%以上含むことが好ましい。
本発明のゴム組成物は、タイヤトレッド用であることが好ましい。
本発明のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤもまた、本発明の1つである。
本発明は、特定のゴム成分に対して、所定のBET値を有する所定の無機フィラーと、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラック及び/又は特定の凝固温度を有する低温可塑剤(リン酸エステル、フタル酸エステル、脂肪族多塩基酸エステル等)とを併用したゴム組成物であるので、これを用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤは、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観(即ち、波状のささくれ立ち状態)をバランス良く改善できる。
ゴム配合の練り中や加硫中に生じるアルミとシリカの反応、又はタイヤ表面の水酸化アルミニウムと路面上のシリカとの間に生じる瞬間的な反応を示す図。 水酸化アルミニウムの示差走査熱分析曲線のイメージ図。
本発明のゴム組成物は、特定のゴム成分に対して、所定のBET値を有する所定の無機フィラーと、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラック及び/又は特定の凝固温度を有する低温可塑剤とを所定量配合したものである。
特定のBET値を持つ水酸化アルミニウムなどの無機フィラーを添加することでウェットグリップ性能を改善できるが、これは、以下の(1)〜(3)の作用が発揮されることによる効果であると推察される。
(1)配合した水酸化アルミニウム(Al(OH))などの無機フィラーが混練り中に一部がシリカ以上のモース硬度を持つアルミナ(Al)に転化したり、水酸化アルミニウムなどの無機フィラーがシリカと(共有又は脱水)結合し、微分散したシリカ鎖を介しゴム配合中に固定化されたりすることにより、金属酸化物塊や無機フィラーが路面の骨材上のミクロ凹凸(数十μmピッチ)にアンカー効果を発現し、それにより、ウェットグリップ性能が高まると考えられる。
(2)路面上の二酸化ケイ素とタイヤ表面上の水酸化アルミニウムなどの無機フィラーが走行中に接触する(擦れる)ことに伴って、図1で示されるような瞬間的な共有結合が形成され、ウェットグリップ性能が向上すると考えられる。
(3)ウェット路面では、タイヤ表面が水膜を介して路面に接触する部位が存在し、通常、この水膜はタイヤと路面が直接接触する部位で発生する摩擦熱により蒸発すると考えられるが、例えば、水酸化アルミニウムが添加されていると、当該摩擦熱は、タイヤ表面の水酸化アルミニウムにおいて「Al(OH)→1/2Al+3/2HO」で示される吸熱反応が進行することにより、水膜(水分)の蒸発が抑制されると考えられる。仮に水膜が蒸発した場合はタイヤ表面と路面間に空間が形成されるため、路面とタイヤ接触面積が減少し、ウェットグリップ性能が低下する。
このような従来の水酸化アルミニウムなどの無機フィラーの添加による作用効果でウェットグリップ性能が改善されるものの、通常は耐摩耗性や摩耗後のアブレーション外観が悪化するため、これらをバランス良く改善することは難しい。本発明は、所定のBET値を持つ水酸化アルミニウムなどの無機フィラーを添加しているため、耐摩耗性や摩耗後のアブレーション外観の低下を抑制し、良好な性能を維持しながら、ウェットグリップ性能を改善され、これらの性能をバランス良く改善できる。本発明では、このような特定の無機フィラーに加えて、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラック及び/又は特定の凝固温度を有する低温可塑剤を用いるため、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観も顕著に改善される。従って、本発明では、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観、ひいてはカットチッピング性の性能バランスが相乗的に改善される。
本発明のゴム組成物においては、所定のBET値を有する所定の無機フィラーと特定のBET値を有する微粒子カーボンブラックとを併用することにより耐摩耗性が改善する。その機構は以下のように考えられる。
即ち、微粒子カーボンブラックを含有するゴム組成物においては、微粒子カーボンブラックとゴム成分とが絡み合い、未加硫ゴムとしてトルエン浸漬しても溶けださない不溶分(ゲル相)が生成する。このゲル相は加硫後の耐摩耗性やタイヤの硬さに大きく影響するものである。本発明においては、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラックを用いることにより、特に十分なゲル相を生成させることができる。ここに所定のBET値を有する水酸化アルミニウムなどの無機フィラーを練り込むことにより、該微粒子カーボンブラックとゴム成分が作る練りゴム中のゲル相に無機フィラーが単粒子状に取り込まれる。これにより無機フィラーがゲル相の固定されることから、グリップが向上し、耐摩耗性を向上させることができる。本発明のゴム組成物においては、特に十分なゲル相が生成しているため、路面刺激によってゲル相が一旦切断した後も、微粒子カーボンブラック同士の絡み合いが復元することから、より高い耐摩耗性を発揮することができると考えられる。
また、本発明において用いる水酸化アルミニウムなどの無機フィラーは、シリカに比べて十分にBET値が小さく、凝集性が低いことから、加硫後のゴム組成物中には、水酸化アルミニウムなどの無機フィラーが単粒子状に均一に分布することとなり、グリップ時には路面のミクロ凹凸(数十μm=代表0.08mm高さ)に引っかきを発現することができる。ミクロ凹凸でも、路面接触領域全体での引っかき総数が多いと、大きなヒスロス=グリップが生じる。従って、所定のBET値を有する所定の無機フィラーと特定のBET値を有する微粒子カーボンブラックとを併用することにより、グリップ性能を向上させる効果も得られる。
なお、路面にはミクロ凹凸(代表0.08mm高さ)とマクロ凹凸(代表8mm高さ)とがあり、ミクロ凹凸はタイヤ転動に伴い、高周波数振動に支配される。WLF換算式に従えば、ミクロ凹凸とマクロ凹凸は100倍の差があるので、約20℃低温の振動時の粘弾性挙動に従う。
本発明のゴム組成物においては、所定のBET値を有する所定の無機フィラーと特定の凝固温度を有する低温可塑剤とを併用することにより、グリップ性能や耐摩耗性が改善される。
上記低温可塑剤は、SP値がポリマー、粘着レジン両方のSP値に近く、その化学組成も相まって、ゴム組成物の低温可塑性を高め、脆化温度を低下させる役割を果たす。また、低温可塑剤を併用することにより、微小歪のE*を小さくし、路面のミクロ凹凸(数十μm=代表0.08mm高さ)への追従性が向上することから、グリップ時には更に有効に路面のミクロ凹凸(数十μm=代表0.08mm高さ)に引っかきを発現することができる。また、上記低温可塑剤は、引っ張り変形でポリマー滑りを改善するため、耐摩耗性や摩耗後のアブレーション外観を向上させることもできる。上記低温可塑剤は、特に、低μ路面や低温下でのグリップ性能を向上させることができる。
本発明のゴム組成物においては、所定のBET値を有する所定の無機フィラーに対して、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラックと特定の凝固温度を有する低温可塑剤との両方を用いてもよいし、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラック又は特定の凝固温度を有する低温可塑剤のいずれか一方のみを用いてもよい。特定のBET値を有する微粒子カーボンブラックと特定の凝固温度を有する低温可塑剤との両方を用いた場合には、特に高い効果を得ることができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、ジエン系ゴムを含有する。
上記ジエン系ゴムとしては特に限定されず、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。なかでも、良好な操縦安定性、低燃費性、破断時伸びを確保しつつ、良好な耐久性が得られるという理由から、BR、SBRが好ましく、SBRがより好ましい。
BRとしては、特に限定されず、例えば、高シス配合量のBR、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶(SPB)を含むBR、希土類元素系触媒を用いて合成されたBR(希土類系BR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、良好な操縦安定性、低燃費性、破断時伸びを確保しつつ、良好な耐久性が得られるという理由から、希土類系BRが好ましい。
希土類系BRとしては、従来公知のものを使用でき、例えば、希土類元素系触媒(ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン、ハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒)などを用いて合成したものが挙げられる。なかでも、ネオジム系触媒を用いて合成したNd系BRが好ましい。
本発明のゴム組成物がBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは10質量%以上である。また、該含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。上記範囲内であると、汎用乗用車用タイヤとして耐摩耗性とグリップ性能をより高度に両立できる。
SBRとしては、特に限定されず、乳化重合SBR(E−SBR)、溶液重合SBR(S−SBR)、シリカとの相互作用を有する化合物により変性されたシリカ用変性SBR等が挙げられる。
上記SBRは、結合スチレン量が好ましくは15質量%以上、より好ましくは18質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。また、該結合スチレン量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。結合スチレン量が15質量%未満であると、ウェットグリップ性能が不充分となるおそれがあり、60質量%を超えると、ポリマーの分散が困難になったり、低燃費性が悪化したりするおそれがある。
なお、本明細書において、結合スチレン量は、H−NMR測定により算出される。
本発明のゴム組成物がSBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上である。また、SBRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよいが、SBRと共に他のゴム成分を使用する場合には、90質量%以下が好ましい。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
なかでも、結合スチレン量が15〜60質量%のスチレンブタジエンゴムを70質量%以上含むことが好ましく、結合スチレン量が18〜55質量%のスチレンブタジエンゴムを70質量%以上含むことがより好ましい。
本発明のゴム組成物は、上記ジエン系ゴム以外の他のゴム成分を含んでもよい。
上記他のゴム成分としては、天然ゴム(NR)やイソプレンゴム(IR)などのイソプレン系ゴムが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、下記式で表される化合物、硫酸マグネシウム、又は炭化ケイ素のいずれか1つからなり、BET値が10〜120m/gである無機フィラーを含む。
mM・xSiO・zH
(式中、MはAl、Mg、Ti、Ca及びZrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)
上記無機フィラーとしては、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、チタン白、チタン黒、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウムマグネシウム、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムカルシウム、ケイ酸マグネシウム、ジルコニウム、酸化ジルコニウム、硫酸マグネシウム、炭化ケイ素(SiC)などがあげられる。これらの無機化合物は単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、モース硬度が3以上、かつ耐水性、耐油性があり、ミクロン単位の粒径に加工することで引っ掻き効果が生じてウェットグリップ性能が改善されるとともに、良好な耐摩耗性も得られるという点から、MがAl又はZrの無機フィラーが好ましく、資源量が豊富で安価である点から、水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムがより好ましい。更に良好な練り生産性、ロール加工性も得られるという観点では、水酸化アルミニウムが特に好ましい。
上記無機フィラーのBET値は、10〜120m/gである。上記範囲外では、耐摩耗性及びウェットグリップ性能が悪化するおそれがある。該BET値の下限は、好ましくは12m/gである。また、BET値の上限は、好ましくは110m/g、より好ましくは100m/gである。
なお、本明細書においてBET値(窒素吸着比表面積)は、ASTM D3037−81に準じて測定される値を意味する。
上記無機フィラーの平均粒子径は、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは0.69μm以下、更に好ましくは0.6μm以下である。また、該平均粒子径は、好ましくは0.2μm以上、より好ましくは0.25μm以上、更に好ましくは0.4μm以上である。1.5μmを超えると、耐摩耗性及びウェットグリップ性能が低下するおそれがあり、0.2μm未満であると、耐摩耗性、加工性が低下するおそれがある。なお、無機フィラーの平均粒子径は、数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
上記無機フィラーのモース硬度は、タイヤの耐摩耗性やウェットグリップ性能の確保や、バンバリーミキサーや押出機の金属摩耗を抑える観点から、シリカ並の7又はそれ未満であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。モース硬度は、材料の機械的性質の一つで古くから鉱物関係で汎用されている測定法であり、硬さを計りたい物質(水酸化アルミニウム等)を標準物質でこすり、ひっかき傷の有無でモース硬度を測定する。
特に、モース硬度が7未満で、かつ該無機フィラーの脱水反応物のモース硬度が8以上の無機フィラーを使用することが好ましい。例えば、水酸化アルミニウムは、モース硬度約3で、バンバリーやロールの摩滅(摩耗)を防止するとともに、走行中の振動・発熱や一部混練りにより表層が脱水反応(転移)して、モース硬度約9のアルミナへ転化し、路面石以上の硬度となるので、優れた耐摩耗性やウェットグリップ性能が得られる。ここで、水酸化アルミニウムの内部全てが転化する必要はなく、一部の転化で路面の引っ掻き機能を発現できる。また、水酸化アルミニウムとアルミナは、水、塩基、酸に対して安定であり、加硫の阻害や酸化劣化の促進もない。なお、該無機フィラーの転移後のモース硬度は、より好ましくは7以上であり、上限は特に制限されない。ダイヤモンドは最高値10である。
上記無機フィラーは、熱分解開始温度(DSC吸熱開始温度)が160〜500℃のものが好ましく、170〜400℃のものがより好ましい。160℃未満では、混練中に熱分解又は再凝集が進みすぎ、練り機のローター羽又は容器の壁等の金属摩耗が行き過ぎたりするおそれがある。なお、無機フィラーの熱分解開始温度は、示差走査熱量測定(DSC)を実施して求められる。また、熱分解には、脱水反応も含まれる。
上記無機フィラーとしては、上記BET値を有する市販品を使用でき、また、無機フィラーに粉砕などの処理を施して上記特性を有する粒子に調整した処理品なども使用可能である。粉砕処理を施す場合、湿式粉砕、乾式粉砕(ジェットミル、カレントジェットミル、カウンタージェットミル、コントラプレックスなど)等、従来公知の方法を適用できる。
また、必要に応じて、医薬、バイオ関係で頻用されるメンブランフィルター法にて分取し、所定のBET値を有するものを作製し、ゴム配合剤として使用することもできる。
上記無機フィラーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。1質量部未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。また、該配合量は、70質量部以下、好ましくは65質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。70質量部を超えると、耐摩耗性や摩耗後のアブレーション外観が他の配合剤の調整で補えないほど悪化し、また、引張り強度等も悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、特定範囲のBET値を有する微粒子カーボンブラック及び/又は凝固温度が−10℃以下である低温可塑剤を含む。これらを上記無機フィラーと併用することにより、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観をバランス良く改善することができるゴム組成物を得ることができる。
上記微粒子カーボンブラックは、BET値が151m/g以上である。BET値が151m/g以上のカーボンブラックを配合することにより、充分な耐摩耗性とウェットグリップ性能とを得ることができる。
上記微粒子カーボンブラックのBET値は、より好ましくは160m/g以上、更に好ましくは180m/g以上である。また、該BET値は、好ましくは300m/g以下、より好ましくは250m/g以下、更に好ましくは200m/g以下である。300m/gを超えると、加工性及び燃費性能が低下するおそれがある。
上記微粒子カーボンブラックを含有する場合、その含有量は、ゴム成分100質量部に対して好ましくは5質量部以上、より好ましくは20質量部以上である。5質量部未満であると、充分な耐摩耗性及びグリップ性能の向上効果が得られないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは140質量部以下、より好ましくは130質量部以下である。140質量部を超えると、引張特性が低下するおそれがある。
上記無機フィラーと微粒子カーボンブラックとの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して好ましくは50質量部以上、より好ましくは60質量部以上である。50質量部未満であると、充分な耐摩耗性及びウェットグリップ性能が得られないおそれがある。また、該合計含有量は、好ましくは190質量部以下、より好ましくは180質量部以下である。190質量部を超えると、引張特性や耐摩耗性が低下するおそれがある。なお、上記合計含有量は、上記微粒子カーボンブラックを含有する場合の、上記無機フィラー及び上記微粒子カーボンブラックの両成分の合計量である。
上記微粒子カーボンブラックを含有する場合、上記無機フィラーと微粒子カーボンブラックとの配合比(質量比)は1:3〜1:5であることが好ましい。無機フィラーに対して十分量の微粒子カーボンブラックを用いることにより、無機フィラーを十分に取り込むことができるゲル相を形成することができる。
上記低温可塑剤は、凝固温度が−10℃以下である。このような低凝固温度の低温可塑剤は、SP値がポリマー、粘着レジン両方のSP値に近く、その化学組成も相まって、ゴム物性上はゴム組成物の配合Tgや脆化温度を低下させる効果があり、かつ、高軟化点や高SP値のグリップ樹脂を溶解させ易いことから、ゴム中に樹脂を高度に分散させる効果、すなわち、走行中の粘着樹脂の持続的ブルーム、更には持続的グリップを向上させる効果がある。
上記低温可塑剤の凝固温度の上限は、−15℃以下が好ましい。一方、下限は、好ましくは−100℃以上、より好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−30℃以上である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる。
なお、本発明において、凝固温度は、下記方法で測定される値である。
試料をアルミニウムセルの中に密閉し、当該アルミニウムセルを示差走査熱量測定器((株)島津製作所製、DSC−60A)のサンプルホルダーに挿入した後、当該サンプルホルダーを窒素雰囲気下10℃/分で150℃まで加熱しながら吸熱ピークを観察し、得られた吸熱ピークを凝固点とした。
上記低温可塑剤は、上記ジエン系ゴムとの相溶性を確保するために、SP値が8〜9であることが好ましい。ここでSP値とは、ハンセン(Hansen)の数式を用いて算出される溶解度パラメータを意味する。また、特にSBR、NRとの構造的類似上、相溶性を高める点で、エチルヘキシル基やフェニル基を含有することが好ましい。
なお、上記低温可塑剤には、プロセスオイルは含まれない。
上記低温可塑剤は、バンバリー混練り時に発火する可能性があることから、引火点が200℃以上であるものが好ましい。例えば、混練時の排出温度を180℃に設定した場合、局部的なゴム組成物の最高温度は195℃にもなる。引火点が200℃以上である低温可塑剤を採用することにより、発火の可能性を低減することができる。
なお、本発明において、上記低温可塑剤の引火点は、JIS K 2265−4:2007に準拠したクリーブランド開放法によって測定した値である。
上記低温可塑剤は、元来、塩化ビニル、セルロース、樹脂プラスチック、各種ゴム等に広く用いられる。本発明のゴム組成物においては、隣接部材への移行を防ぎ、引火点を高くする意味で、重量平均分子量(Mw)400以上が好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
上記低温可塑剤として、例えば、リン酸エステル、フタル酸エステル、脂肪族多塩基酸エステル、トリメリット酸エステル、酢酸エステル及びリシノール酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むものを好適に使用できる。なかでも、本発明の効果がより良好に得られるという点から、リン酸エステル、フタル酸エステル、脂肪族多塩基酸エステルが好ましい。更にリンの使用量を抑えられる点から、脂肪族多塩基酸エステルが好適である。
上記化合物のSP値は、8.3以上であることが好ましく、8.6以上であることがより好ましい。また、該SP値は、9.5以下であることが好ましく、9.0以下であることがより好ましく、8.8以下であることが更に好ましい。上記範囲のSP値にすることで、NRやSBR等のジエン系ゴムとの相溶性が確保される。
上記化合物の凝固温度は、好ましくは−50℃以上、より好ましくは−40℃以上、更に好ましくは−30℃以上である。また、該凝固温度は、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−15℃以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
リン酸エステルとしては、リン酸と、炭素数1〜12のモノアルコール又はその(ポリ)オキシアルキレン付加物とのモノ、ジ又はトリエステルなど、公知のリン酸エステル系可塑剤を使用できる。具体的には、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート等が挙げられる。
フタル酸エステルとしては、フタル酸と炭素数1〜13程度のアルコールとのジエステルなど、公知のフタル酸エステル系可塑剤を使用できる。具体的には、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート等が挙げられる。
脂肪族多塩基酸エステルとしては、例えば、脂肪族二塩基酸エステル、脂肪族三塩基酸エステル等が挙げられる。なかでも、本発明の効果がより良好に得られるという点から、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル等の脂肪族二塩基酸エステルが好ましい。
このような脂肪族二塩基酸エステルのなかでも、下記式(1)で表される化合物を特に好適に使用できる。
Figure 2015174229
〔式(1)中、R11は、2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。R12及びR13は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐のアルキル基、又は−(R14−O)−R15(n個のR14は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐のアルキレン基を表す。R15は、分岐若しくは非分岐のアルキル基を表す。nは整数を表す。)で表される基を表す。〕
11の2価の飽和又は不飽和炭化水素基は、分岐、非分岐のいずれでもよく、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基などが挙げられる。前記飽和又は不飽和炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは2〜6である。具体的には、アルキレン基として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基など、アルケニレン基として、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基など、アリーレン基として、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基など、が挙げられる。
12及びR13について、分岐若しくは非分岐のアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜15、より好ましくは4〜10である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、等が挙げられる。
12及び13の−(R14−O)−R15で表される基について、R14の分岐若しくは非分岐のアルキレン基の炭素数は、1〜3が好ましい。R15の分岐若しくは非分岐のアルキル基炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは2〜6である。該アルキレン基、該アルキル基の具体例としては、前記と同様のものが挙げられる。整数nは、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜3が更に好ましい。
なかでも、R12及び13は、本発明の効果がより良好に得られるという点から、少なくとも1つが−(R14−O)−R15で表される基であることが好ましく、両方が当該基であることがより好ましい。
前記式(1)で表される脂肪族二塩基酸エステルの好適例としては、ビス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]アジペート等の前記−(R14−O)−R15で表される基を有するビス(アルコキシアルコキシアルキル)アジペート、等が挙げられる。また、他の例として、ジn−ブチルアジペート、ジイソブチルアジペート等も挙げられる。これらは、単独又は2種以上を併用してもよい。
トリメリット酸エステルとしては、トリメリット酸と炭素数8〜13の飽和脂肪族アルコールとのトリエステル等、公知のトリメリット酸エステル系可塑剤を使用できる。具体的には、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリデシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、ジ−n−オクチル−n−デシルトリメリレート等が挙げられる。
酢酸エステルとしては、酢酸とモノ又はポリグリセリンとのエステル等、公知の酢酸エステル系可塑剤を使用できる。具体的には、グリセリルトリアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、ポリグリセリンの重合度2〜4、アセチル化率50〜100%のポリグリセリン酢酸エステル等が挙げられる。
リシノール酸エステルとしては、メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレートなどのアルキルアセチルリシノレート(アルキル基:炭素数1〜10)等、公知のリシノール酸エステル系可塑剤が挙げられる。
上記低温可塑剤は、上記化合物以外に、他の成分を含むものでもよい。他の成分としては、上記化合物以外の公知の可塑剤、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のポリアルキレングリコールアルキルエーテル、等が挙げられる。
上記低温可塑剤100質量%中の上記化合物の含有率は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。上記含有率で上記化合物を配合することで、本発明の効果がより良好に得られる。
上記低温可塑剤は、例えば、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート(TOP、凝固温度−70℃以下、引火点204℃、SP値8.1、Mw435)、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート(DOS、凝固温度−62℃、引火点222℃、SP値8.4、Mw427)、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート(DOP、凝固温度−51℃、引火点218℃、SP値8.9、Mw391)、ビス[2−(2−ブトキシエトキシエチル)エチル]アジペート(BXA、凝固温度−19℃、引火点207℃、SP値8.7、Mw435)等が挙げられる。なかでも、ゴム成分との相溶性に優れ、引火点が200℃以上であり、重量平均分子量が400以上と高いことからTOP、BXAが好適である。
上記低温可塑剤を含有する場合、その含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。1質量部未満であると、本発明の効果が十分に得られないおそれがある。該含有量は、30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。30質量部を超えると、ウェットグリップ性能、耐摩耗性、引張性能が低下するおそれがある。
上記低温可塑剤がリン酸エステル、フタル酸エステル、脂肪族多塩基酸エステル、トリメリット酸エステル、酢酸エステル及びリシノール酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含む場合、本発明のゴム組成物中の該化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。また、該含有量は、30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。
本発明におけるゴム組成物は、軟化点−20〜160℃のクマロンインデン樹脂及び/又は軟化点が−20℃〜180℃であるαメチルスチレン系樹脂を含むことが好ましい。上記クマロンインデン樹脂及び/又はαメチルスチレン系樹脂を配合することで、グリップ性及び引張性能をより改善することができる。
クマロンインデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成するモノマー成分として、クマロン及びインデンを含む樹脂であり、クマロン、インデン以外に骨格に含まれるモノマー成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
上記クマロンインデン樹脂の軟化点は−20〜160℃である。上限は、好ましくは145℃以下、より好ましくは130℃以下である。下限は、好ましくは−10℃以上、より好ましくは−5℃以上である。軟化点が160℃を超えると、練り中の分散性が悪化し、低燃費性が悪化する傾向がある。軟化点が−20℃未満であると、製造が困難な上に、他の部材への移行性、揮発性が高く、使用中に性能が変化するおそれがある。
上記クマロンインデン樹脂のなかでも、軟化点が90〜140℃のものを用いた場合には、Dryグリップ性能が向上する。なかでも軟化点が100〜120℃のものは、0〜80℃におけるtanδを全般に高めることができ、破断伸びも良い。軟化点120〜160℃のt−ブチルフェノール樹脂(例えば、軟化点が145℃のコレシン)は、特に高温(80〜120℃付近)でのグリップ性が向上する。該コレシンを、軟化点が85℃付近のαメチルスチレン系樹脂(低温(20〜40℃)でのグリップ性に優れる)と併用することにより、20〜120℃のタイヤの走行温度におけるグリップ性能を向上させることができる。
軟化点が10〜30℃のクマロンインデン樹脂は、グリップ性能は向上させないが、tanδは全般に下げる。このような軟化点が10〜30℃のクマロンインデン樹脂は、主に破断伸びの向上を目的に用いることができる。
なお、クマロンインデン樹脂を用いることにより破断伸びが改善する理由は、架橋ポリマー鎖に適度な滑りを付与し、均一な伸びを生じさせるためと考えられる。
なお、本明細書において、軟化点は、JIS K 6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
αメチルスチレン系樹脂としては、例えば、α−メチルスチレン単独重合体や、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体等が挙げられる。
αメチルスチレン系樹脂の軟化点は−20〜160℃である。上限は、好ましくは145℃以下、より好ましくは130℃以下である。下限は、好ましくは−10℃以上、より好ましくは−5℃以上である。軟化点が160℃を超えると、練り中の分散性が悪化し、低燃費性が悪化する傾向がある。軟化点が−20℃未満であると、製造が困難な上に、他の部材への移行性、揮発性が高く、使用中に性能が変化するおそれがある。
上記クマロンインデン樹脂及び/又はαメチルスチレン系樹脂の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上である。また、該合計含有量は、好ましくは40質量部以下、より好ましくは35質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。1質量部未満であると、グリップや引張性能の向上が不充分となるおそれがあり、40質量部を超えると、グリップや引張性能の向上は見られず、低燃費性が悪化するおそれがある。なお、上記合計含有量は、クマロンインデン樹脂及びαメチルスチレン系樹脂を含む場合、両成分の合計量、クマロンインデン樹脂又はαメチルスチレン系樹脂の一方の樹脂を含む場合、その樹脂の含有量である。
本発明におけるゴム組成物は、上記クマロンインデン樹脂及び上記αメチルスチレン系樹脂以外の樹脂として、テルペン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、等を含んでもよい。テルペン系樹脂を配合することにより、グリップ性能、引張性能をより改善でき、アルキルフェノール系樹脂を配合することにより、グリップ性能(特にドライグリップ性能)をより改善できる。
テルペン系樹脂としては、ポリテルペン、テルペンフェノール、芳香族変性テルペン樹脂、及びこれらに水素添加処理をした樹脂などが挙げられる。
ポリテルペンは、テルペン化合物を重合して得られる樹脂である。テルペン化合物は、(Cの組成で表される炭化水素及びその含酸素誘導体で、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオールなどが挙げられる。
ポリテルペンとしては、上述したテルペン化合物を原料とするα−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、β−ピネン/リモネン樹脂などのテルペン樹脂が挙げられる。テルペンフェノールとしては、上記テルペン化合物とフェノール系化合物とを共重合した樹脂が挙げられ、具体的には、上記テルペン化合物、フェノール系化合物及びホルマリンを縮合させた樹脂が挙げられる。なお、フェノール系化合物としては、例えば、フェノール、ビスフェノールA、クレゾール、キシレノールなどが挙げられる。芳香族変性テルペン樹脂としては、テルペン樹脂を芳香族化合物で変性して得られる樹脂が挙げられる。なお、芳香族化合物としては、芳香環を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、フェノール、アルキルフェノール、アルコキシフェノール、不飽和炭化水素基含有フェノールなどのフェノール化合物;ナフトール、アルキルナフトール、アルコキシナフトール、不飽和炭化水素基含有ナフトールなどのナフトール化合物;スチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、不飽和炭化水素基含有スチレンなどのスチレン誘導体;クマロン、インデンなどが挙げられる。
テルペン系樹脂の場合、その軟化点は100〜160℃が好ましい。上限は140℃以下、下限は110℃以上がより好ましい。
本発明のゴム組成物がテルペン系樹脂を含有する場合、テルペン系樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは10質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる。
アルキルフェノール系樹脂としては、特に限定されず、アルキルフェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラールなどのアルデヒド類とを酸又はアルカリ触媒で反応させることにより得られるアルキルフェノールアルデヒド縮合樹脂;アルキルフェノールと、アセチレンなどのアルキンとを反応させて得られるアルキルフェノールアルキン縮合樹脂;これらの樹脂を、カシューオイル、トールオイル、アマニ油、各種動植物油、不飽和脂肪酸、ロジン、アルキルベンゼン樹脂、アニリン、メラミンなどの化合物を用いて変性した変性アルキルフェノール樹脂;等が挙げられる。なかでも、本発明の効果の観点から、アルキルフェノールアルキン縮合樹脂が好ましく、アルキルフェノールアセチレン縮合樹脂が特に好ましい。
アルキルフェノール系樹脂を構成するアルキルフェノールとしては、クレゾール、キシレノール、t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール等が挙げられる。なかでも、t−ブチルフェノール等の分枝状アルキル基を有するフェノールが好ましく、t−ブチルフェノールが特に好ましい。
アルキルフェノール系樹脂の場合、その軟化点は100〜160℃が好ましい。上限は150℃以下、下限は130℃以上がより好ましい。
本発明のゴム組成物がアルキルフェノール系樹脂を含有する場合、アルキルフェノール系樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる。
本発明のゴム組成物は、通常、硫黄、ハイブリッド架橋剤等の架橋剤を含有する。硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。ハイブリッド架橋剤としては、市販品KA9188等が挙げられる。
本発明ゴム組成物において、架橋剤由来の全硫黄量は、ゴム固形分100質量部に対して、好ましくは0.4質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上である。また、該全硫黄量は、好ましくは2.0質量部以下、より好ましくは1.6質量部以下、更に好ましくは1.4質量部以下である。0.4質量部未満であると、加硫後の硬度(Hs)や隣接ゴム配合との共架橋が充分に得られないおそれがあり、2.0質量部を超えると、耐摩耗性が悪化するおそれがある。なお、架橋剤由来の全硫黄量とは、仕上げ練りで投入する全架橋剤中に含まれる純硫黄成分量であり、例えば、架橋剤として不溶性硫黄(オイル含有)を用いる場合はオイル分を除いた純硫黄量を意味する。
本発明のゴム組成物には、上記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、ワックス、酸化亜鉛、老化防止剤、離型剤等の材料を適宜配合してもよい。
本発明のゴム組成物は、プロセスオイルを含有してもよいが、プロセスオイルを含有する場合でもその配合量は上記ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下であり、配合しなくてもよい。プロセスオイルの配合量を20質量部以下とすることで、所定の硬さを確保しつつ、グリップ、耐摩耗性、引張性能を向上することができ、また、練り時にフィラー、無機フィラーに分散トルクを付与しやすくなる。
本発明のゴム組成物は、ベース練り工程、仕上げ練り工程等の混練工程を経る公知の方法で調製できる。混練工程は、例えば、混練機を用いて、これらの成分を混練することにより実施できる。混練機としては従来公知のものを使用でき、例えば、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどが挙げられる。
上記ベース練り工程等、少なくとも上記ゴム成分及び上記無機フィラーを混練する工程(例えば、ベース練り工程を1工程で実施する場合は当該工程、ベース練り工程を後述する分割したベース練り工程として実施する場合は上記無機フィラーを投入してゴム成分と混練する工程)における排出温度は、150℃以上、好ましくは155℃以上、より好ましくは160℃以上、更に好ましくは165℃以上、特に好ましくは170℃以上である。例えば、水酸化アルミニウムの熱分解(脱水反応)は図2に示すような温度域、すなわち、水酸化アルミニウムの熱分解開始温度(DSC吸熱開始温度)の吸熱ピークは220〜350℃であるものの、ゴム練り試験でのウェットグリップ性能や耐摩耗性から判断して、図1に示すようなシリカとの脱水反応は140℃付近から発生していると推察されるため、上記排出温度とすることで、適度に水酸化アルミニウムのアルミナへの転化が起こり、上記(1)〜(3)の作用がバランス良く発揮され、ウェットグリップ性能を顕著に改善できる。150℃未満であると、ゴム組成物内の水酸化アルミニウムのアルミナへの転化する量が少なく、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。一方、排出温度の上限は特に限定されないが、所望の性能が得られるように、ゴム焼けが発生しない範囲で、適宜調整すればよいが、好ましくは190℃以下、より好ましくは185℃以下である。
上記ベース練り工程は、軟化剤の配合量の少ない高フィラー配合系では、複数としてよい。例えば、上記ゴム成分、無機フィラー等を1工程でベース練り工程を行う方法の他、ゴム成分、カーボンブラック、シリカ2/3量、シランカップリング剤2/3量を混練するX練り、X練りで混練した混練物、残りのシリカ、残りのシランカップリング剤、硫黄及び加硫促進剤を除くその他の成分を混練するY練り、Y練りで混練した混練物を再混練するZ練り等に分割したベース練り工程でもよい。なお、この場合、上記無機フィラーの投入時期は、より高い練りトルクを発生させられるX練りがよい。
上記ベース練り工程の後、例えば、得られた混練物1に、上記と同様の混練機を用いて、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤等の成分を混練する仕上げ練り工程(排出温度は80〜110℃等)を行い、更に得られた混練物2(未加硫ゴム組成物)を130〜190℃で、5〜30分間プレス加熱させる加硫工程を行うことにより、本発明のゴム組成物を製造できる。
本発明のゴム組成物を用いることにより、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観をバランス良く改善したゴム製品を得ることができる。なかでも、空気入りタイヤのトレッドに用いることが好ましい。また、本発明のゴム組成物は、履物の裏底用ゴム等にも好適である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて成形し、更に他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを作製した後、その未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することで、空気入りタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、競技用タイヤ、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、モーターサイクル用タイヤに好適であり、それぞれのサマータイヤ、ウインタータイヤ、スタッドレスタイヤとして使用可能である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
<ゴム成分(NR)>
TSR20
<ゴム成分(SBR)>
変性SBR:以下で説明する方法により調製したもの(油展37.5部、スチレン量41%、ビニル量40%、Tg−29℃、重量平均分子量119万)
N9548:日本ゼオン社製、油展37.5部、スチレン量35%、ビニル量18%、Tg−40℃、重量平均分子量109万
NS522:日本ゼオン社製、油展37.5部、スチレン量39%、ビニル量40%、Tg−34℃、重量平均分子量84万
NS616:日本ゼオン社製、非油展、スチレン量21%、ビニル量63%、Tg−25℃、重量平均分子量80万
NS612:日本ゼオン社製、非油展、スチレン量15%、ビニル量30%、Tg−65℃、重量平均分子量78万
<変性SBRの調整方法>
(1)末端変性剤の作製
窒素雰囲気下、250mlメスフラスコに3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン(アヅマックス(株)製)を20.8g入れ、さらに無水ヘキサン(関東化学(株)製)を加え、全量を250mlにして作製した。
(2)変性SBRの調製
充分に窒素置換した30L耐圧容器にn−ヘキサンを18L、スチレン(関東化学(株)製)を800g、ブタジエンを1200g、テトラメチルエチレンジアミンを1.1mmol加え、40℃に昇温した。次に、1.6Mブチルリチウム(関東化学(株)製)を1.8mL加えた後、50℃に昇温させ3時間撹拌した。次に上記末端変性剤を4.1mL追加し30分間撹拌を行った。反応溶液にメタノール15mL及び2,6−tert−ブチル−p−クレゾール(大内新興化学工業(株)製)0.1gを添加後、TDAE1200g添加し10分間撹拌を行った。その後、スチームストリッピング処理によって重合体溶液から凝集体を回収した。得られた凝集体を24時間減圧乾燥させ、変性SBRを得た。結合スチレン量は41質量%であった。Mwは119万であり、ビニル含量は40モル%であった。
<ゴム成分(BR)>
CB29TDAE:ランクセス社製、Nd系触媒を用いて合成したハイシス油展BR、ゴム成分100質量部に対してTDAEを37.5質量部含有
<カーボンブラック>
HP180:オリオンエンジニアドカーボンズ社製(BET値:175m/g)
HP160:オリオンエンジニアドカーボンズ社製(BET値:153m/g)
EB201:オリオンエンジニアリング(旧Evonik)社製のパイロット品(BET値:推定240m/g)
N110:キャボットジャパン社製のショウブラックN110(BET値:142m/g)
N220:キャボットジャパン社製のショウブラックN220(BET値:111m/g)
U9000:Evonik社製のULTRASIL U9000(BET値:235m/g)
<シリカ>
VN3:Evonik社製のULTRASIL VN3(BET値:175m/g)
<水酸化アルミニウム(無機フィラー)>
粉砕(4):住友化学(株)製のATH#Bの乾式粉砕品(BET値:130m/g、平均粒子径:0.15μm)
粉砕(3):住友化学(株)製のATH#Bの乾式粉砕品(BET値:102m/g、平均粒子径:0.21μm)
粉砕(2):住友化学(株)製のATH#Bの乾式粉砕品(BET値:75m/g、平均粒子径:0.25μm)
粉砕(1):住友化学(株)製のATH#Bの乾式粉砕品(BET値:34m/g、平均粒子径:0.4μm)
ATH#B:住友化学(株)製(BET値:15m/g、平均粒子径:0.6μm)
ATH#C:住友化学(株)製(BET値:7.0m/g、平均粒子径:0.8μm)
C−301N:住友化学(株)製(BET値:4.0m/g、平均粒子径:1.0μm)
<レジン>
C120:Rutgers Chemicals社製のクマロンインデン樹脂(軟化点:120℃、Tg:65℃)
C100:Rutgers Chemicals社製のクマロンインデン樹脂(軟化点:100℃、Tg:45℃)
C30:Rutgers Chemicals社製のクマロンインデン樹脂(軟化点:30℃、Tg:−10℃)
C10:Rutgers Chemicals社製のクマロンインデン樹脂(軟化点:10℃、Tg:−30℃)
SA85:アリゾナケミカル社製のαメチルスチレン Sylvares SA85(軟化点:85℃、Tg:43℃)
コレシン:BASF社製のp−t−ブチルフェノールアセチレン樹脂〔p−t−ブチルフェノールとアセチレンの縮合樹脂〕(軟化点:145℃、Tg:98℃)
TO125:ヤスハラケミカル社製のYSポリスターTO125(芳香族変性テルペン樹脂、軟化点:125℃)
TR7125:アリゾナケミカル社製のポリテルペン(軟化点:125℃、Tg:73℃)
<低温可塑剤>
TOP:大八化学社製、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート(リン酸エステル、凝固温度−70℃以下、引火点204℃、SP値8.2、Mw435)
DOS:大八化学社製、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート(脂肪族二塩基酸エステル、凝固温度−62℃、引火点222℃、SP値8.5、Mw427)
DOP:大八化学社製、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート(フタル酸エステル、凝固温度−51℃、引火点218℃、SP値8.9、Mw391)
TBP:大八化学社製、トリブチルホスフェート(リン酸エステル、凝固温度−80℃、引火点160℃、SP値8.6、Mw266)
BBP:大八化学社製、ブチルベンジルフタレート(リン酸エステル、凝固温度−40℃、引火点213℃、SP値9.8、Mw312)
TEP:大八化学社製、トリエチルホスフェート(リン酸エステル、凝固温度−56℃、引火点111℃、SP値8.7、Mw182)
DEP:大八化学社製、ジエチルフタレート(フタル酸エステル、凝固温度−5℃、引火点162℃、SP値9.9、Mw222)
BXA−N:大八化学社製、ビス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]アジペート(脂肪族二塩基酸エステル、凝固温度−19℃、引火点207℃、SP値8.70、Mw435)
BXA−R:大八化学社製、ビス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]アジペートとジエチレングリコールモノブチルエーテルとの混合物(約85:約15(質量比)、凝固温度−24℃、引火点145℃、SP値8.70、Mw394)
<プロセスオイル>
TDAEオイル:H&R社製のVivatec500
<助剤>
Wax:日本精鑞社製のOzoace0355
6PPD:住友化学社製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
TMQ:大内新興化学社製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油社製のステアリン酸「椿」
亜鉛華:東邦亜鉛社製の銀嶺R
Si69:シランカップリング剤、Evonik社製
NXT:シランカップリング剤、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製((CO)Si−C−S−CO−C15
<加硫剤>
5%オイル含有粉末硫黄:細井化学工業社製のHK−200−5
DPG:大内新興化学工業社製のノクセラーD(1,3−ジフェニルグアニジン)
TBBS:大内新興化学工業社製のノクセラーNS‐G(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
TBZTD:フレキシス社製、Perkacit TBZTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)
(実施例及び比較例)
表1、2に示す配合内容及び混練条件に従い、4Lバンバリーミキサーを用いて、まず、ゴム成分と、水酸化アルミニウム(無機フィラー)全量と、カーボンブラック、シリカ全量と、レジン、軟化剤等、加硫剤以外の薬品全量を5分間、排出温度160℃にて混練り(X練り)した。ただし、低温可塑剤としてTEP、TBP、BXA−Rを用いた実施例13、比較例14、実施例27では、引火防止のために、5分間、排出温度145℃とした。
次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、4分間練り込み(仕上げ練り)、未加硫ゴム組成物を得た。この際、最高ゴム温度は95℃とした。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加熱し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、170℃の条件下で12分間プレス加硫し、試験用タイヤ(タイヤサイズ:245/40R18)を得た。
得られた未加硫ゴム組成物及び試験用タイヤを使用して、下記の評価を行った。評価結果を表1、2に示す。
(ウェットグリップ性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ウェットアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における、操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした。指数が大きいほどウェットグリップ性能に優れることを示す。指数110以上の場合、ウェットグリップ性能が良好である。また、高次元目標は指数115以上である。
(耐摩耗性)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。その際におけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時8.0mm)、耐摩耗性として評価した。主溝の平均残溝量が多いほど、耐摩耗性に優れる。比較例1の残溝量を100として指数表示した。指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(引張試験)
加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、23℃にて引張試験を実施し、破断時伸びEB(%)を測定し、比較例1のEBを100として指数表示した。EBが大きいほど、引張性能に優れることを示す。
Figure 2015174229
Figure 2015174229
表1、2の評価結果から、特定のゴム成分に対して、所定のBET値を有する所定の無機フィラーと、特定のBET値を有する微粒子カーボンブラック及び/又は特定の凝固温度を有する低温可塑剤とを併用した実施例では、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び摩耗後のアブレーション外観の性能バランスが顕著に改善されることが明らかとなった。

Claims (8)

  1. ジエン系ゴムを含むゴム成分と、下記式で表される化合物、硫酸マグネシウム、又は炭化ケイ素のいずれか1つからなり、BET値が10〜120m/gである無機フィラーと、BET値が151m/g以上である微粒子カーボンブラック及び/又は凝固温度が−10℃以下である低温可塑剤とを含み、
    前記ゴム成分100質量部に対して、前記無機フィラーの含有量が1〜70質量部、前記微粒子カーボンブラックの含有量が5〜140質量部、前記低温可塑剤の含有量が1〜30質量部、上記無機フィラーと微粒子カーボンブラックとの合計含有量が50〜190質量部であるゴム組成物。
    mM・xSiO・zH
    (式中、MはAl、Mg、Ti、Ca及びZrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)
  2. 前記無機フィラーが水酸化アルミニウムである請求項1記載のゴム組成物。
  3. 前記微粒子カーボンブラックのBET値が180m/g以上である請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 前記低温可塑剤は、重量平均分子量が400以上、かつ引火点が200℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記低温可塑剤は、脂肪族多塩基酸エステルである請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記ゴム成分は、スチレン量が15〜60%のスチレンブタジエンゴムを70質量%以上含む請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. タイヤトレッド用である請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤ。
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