JPWO2015159859A1 - 人工土壌粒子の製造方法、及び人工土壌粒子 - Google Patents
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Abstract
Description
保肥性を有するコアをシェルで被覆してなる人工土壌粒子の製造方法であって、
フィラー及びゲル化剤を含むコア形成液と、少なくともゲル化剤を含むシェル形成液とを調製する準備工程と、
前記コア形成液を中心として前記シェル形成液が周囲に配置されるように多重ノズルを用いて前記コア形成液及び前記シェル形成液を、架橋剤を含む架橋液に滴下する滴下工程と、
を包含することにある。
前記準備工程において、前記シェル形成液は、前記コア形成液より高粘度に調整されることが好ましい。
前記コア形成液の粘度は20℃において100mPa・s以下であり、前記シェル形成液の粘度は20℃において200mPa・s以上であることが好ましい。
前記準備工程において、前記コア形成液及び前記シェル形成液の少なくとも一方に補強剤を添加することが好ましい。
前記コア形成液及び前記シェル形成液に含まれるゲル化剤は、アルギン酸塩であることが好ましい。
前記準備工程において、前記シェル形成液にフィラーを添加することが好ましい。
前記準備工程において、粘度の異なるシェル形成液を複数調製し、
前記滴下工程において、前記コア形成液を中心として前記粘度の異なるシェル形成液が同心円状に配置されるように滴下することが好ましい。
前記フィラーは、陽イオン交換能が付与された材料と陰イオン交換能が付与された材料との混合物であることが好ましい。
保肥性を有するコアをシェルで被覆してなる人工土壌粒子であって、
前記コア及び前記シェルは、ゲルの架橋構造で固化されていることにある。
前記シェルは、前記コアより架橋密度が高く設定されていることが好ましい。
前記コアは、陽イオン交換能が付与された材料と陰イオン交換能が付与された材料との混合物を含有することが好ましい。
図1は、二重ノズル40aを備える滴下装置を用いて実施する本発明に係る人工土壌粒子50の製造方法の説明図である。人工土壌粒子50は、多重ノズル40を備える滴下装置等を用いて製造することができる。例えば、コア10を1層のシェル11が覆う人工土壌粒子50を製造する場合、多重ノズル40は、内側の第一ノズル20を中心として、第二ノズル21を第一ノズル20の周囲に配置した上面視で同心円状の二重ノズル40aを使用することができる。人工土壌粒子50は、フィラー1(後述の図3に例示する)及びゲル化剤を含むコア形成液Cと、少なくともゲル化剤を含むシェル形成液Sとを調製する準備工程と、コア形成液C及びシェル形成液Sを、二重ノズル40aの第一ノズル20及び第二ノズル21にそれぞれ充填し、架橋剤を含む架橋液Lに同時に滴下する滴下工程とを実行することにより製造される。準備工程で調製されるコア形成液Cは、例えば、フィラーとしてゼオライト、ゲル化剤としてアルギン酸ナトリウムを含む水性スラリーである。シェル形成液Sは、例えば、ゲル化剤としてアルギン酸ナトリウムを含む水溶液である。また、架橋液Lは、例えば、塩化カルシウム水溶液又は乳酸カルシウム水溶液である。滴下工程では、コア形成液C及びシェル形成液Sが二重ノズル40aの先端から離脱すると、表面張力の作用によりコア形成液Cの液滴がシェル形成液Sに覆われて球状になる。この球状の液滴が架橋液Lに浸漬すると、コア形成液C及びシェル形成液Sに含まれるゲル化剤が架橋液Lに含まれる架橋剤との架橋反応によってゲル化し、シェル11がコア10を覆った状態のゲル化物Gが生成する。当該ゲル化物Gを洗浄後、乾燥させることにより人工土壌粒子50を得ることができる。本発明の人工土壌粒子50の製造方法では、滴下工程によって、粒径及びシェル11の厚みを均一に調整し易いため、安定した強度を有する人工土壌粒子50を容易に製造することができる。当該人工土壌粒子50は、均一なシェル11に起因する高い強度を備えていることに加えて、ゲルの架橋構造及びフィラー1に起因する保水性及び保肥性を併せ持つため、高強度でありながら、良好な保水性及び肥料の徐放性を備えた人工土壌粒子50となる。また、コア形成液C及びシェル形成液Sに含まれるゲル化剤の濃度を調整することにより、コア10及びシェル11の架橋密度を疎から密まで調整することができる。このように、本発明の製造方法によれば、コア10及びシェル11の多孔質構造を容易に制御することができる。その結果、人工土壌粒子50の保水性及び肥料の徐放性を容易に制御することができる。
二重ノズル40aを備える滴下装置を用いて実施する人工土壌粒子50の製造方法について説明する。コア形成液Cとして、0.1〜1%アルギン酸ナトリウム水溶液に、フィラー1として陽イオン交換性鉱物であるゼオライト、陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイト、及び肥料成分を添加したものを用いる。シェル形成液Sとして、1〜5%アルギン酸ナトリウム水溶液に補強剤を添加し、高粘度(20℃、200〜2000mPa・s)に調整したものを用いる。二重ノズル40aの中心の第一ノズル20にコア形成液Cを充填し、第一ノズル20の周囲に配置されている第二ノズル21にシェル形成液Sを充填し、架橋剤である塩化カルシウム又は乳酸カルシウムの5%水溶液(架橋液L)に同時に滴下する。これにより、シェル11がコア10を覆った粒状のゲル化物Gが生成する。その後、ゲル化物Gを回収して水洗し、十分に乾燥させる。架橋剤に乳酸カルシウムを使用する場合は、ゲル化物Gを水洗する必要はない。これにより、フィラー1が分散したコア10と、コア10を覆うシェル11とを備える人工土壌粒子50が得られる。本実施形態の人工土壌粒子50は、シェル形成液Sを調製する際にフィラー1を添加していないため、シェル11の架橋構造(多孔質構造)が微細になり、高い強度を備えることになる。そのため、植物が分泌する根酸、肥料のリン酸、及び微生物等による分解を受け難い構造になる。また、シェル11の架橋構造が微細になるため、コア10内に保持されている肥料の早期放出を抑制するとともに、コア10内に吸収された水分の保水性も向上する。また、フィラー1としてイオン交換能を有するゼオライト及びハイドロタルサイトを使用しているため、肥料溶液に浸漬させることにより、肥料を担持させることも可能である。
二重ノズル40aを備える滴下装置を用いて実施する人工土壌粒子50の他の製造方法について説明する。コア形成液Cとして、0.1〜1%アルギン酸ナトリウム水溶液に、フィラー1として陽イオン交換性鉱物であるゼオライト、陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイト、及び肥料成分を添加したものを用いる。シェル形成液Sとして、1〜5%アルギン酸ナトリウム水溶液に、補強剤、並びにフィラー1として陽イオン交換性鉱物であるゼオライト及び陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイトを添加し、高粘度(20℃、200〜2000mPa・s)に調整したものを用いる。二重ノズル40aの中心の第一ノズル20にコア形成液Cを充填し、第一ノズル20の周囲に配置されている第二ノズル21にシェル形成液Sを充填し、架橋剤である塩化カルシウム又は乳酸カルシウムの5%水溶液(架橋液L)に同時に滴下する。これにより、シェル11がコア10を覆った粒状のゲル化物Gが生成する。その後、ゲル化物Gを回収して水洗し、十分に乾燥させる。架橋剤として乳酸カルシウムを使用する場合は、ゲル化物Gを水洗する必要はない。これにより、フィラー1が分散したコア10と、当該コア10を覆うシェル11とを備える人工土壌粒子50が得られる。本実施形態の人工土壌粒子50は、シェル形成液Sを調製する際にフィラー1としてイオン交換能を有するゼオライト及びハイドロタルサイトを添加しているため、シェル11に保肥性を付与することができる。この人工土壌粒子50は、肥料溶液に浸漬させるだけで、肥料を容易に担持させることができる。
図2は、三重ノズル40bを備える滴下装置を用いて実施する人工土壌粒子50の製造方法の説明図である。本実施形態の人工土壌粒子50の作製には、コア形成液Cと、第一シェル形成液S1と、第二シェル形成液S2とを用いる。コア形成液Cとして、0.5〜1%アルギン酸ナトリウム水溶液に、フィラー1として陽イオン交換性鉱物であるゼオライト、陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイト、及び肥料成分を添加したものを用いる。第一シェル形成液S1として、1〜5%アルギン酸ナトリウム水溶液に、補強剤、並びにフィラー1として陽イオン交換性鉱物であるゼオライト、陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイト、及び肥料成分を添加し、高粘度(20℃、200〜2000mPa・s)に調整したものを用いる。第二シェル形成液S2として、1〜5%アルギン酸ナトリウム水溶液に補強剤を添加し、高粘度(20℃、200〜2000mPa・s)に調整したものを用いる。三重ノズル40bの中心の第一ノズル20にコア形成液Cを充填し、第一ノズル20の周囲に配置されている第二ノズル21に第一シェル形成液S1を充填し、第二ノズル21の周囲に配置されている第三ノズル22に第二シェル形成液S2を充填し、架橋剤である塩化カルシウム又は乳酸カルシウムの5%水溶液(架橋液L)に同時に滴下する。これにより、第一シェル11aがコア10を覆い、さらに第二シェル11bが第一シェル11aを覆った二重被覆構造の粒状のゲル化物Gが生成する。その後、ゲル化物Gを回収して水洗し、十分に乾燥させる。架橋剤として乳酸カルシウムを使用する場合は、ゲル化物Gを水洗する必要はない。これにより、フィラー1が分散したコア10と、コア10を覆う第一シェル11aと、第一シェル11aを覆う第二シェル11bとを備える人工土壌粒子50が得られる。本実施形態の人工土壌粒子50は、第一シェル11a及び第二シェル11bを備えることから、初めに第一シェル11aから肥料を放出させ、その後コア10から肥料を放出させることができる。このように、肥料の徐放性を細かく制御することができる。また、保水性についても、同様に細かい制御が可能となる。この人工土壌粒子50では、フィラー1としてイオン交換能を有するゼオライト及びハイドロタルサイトを使用しているため、肥料溶液に浸漬させるだけで、肥料を容易に担持させることができる。
三重ノズル40bを備える滴下装置を用いて実施する人工土壌粒子50の他の製造方法について説明する。本実施形態の人工土壌粒子50の作製には、コア形成液Cと、第一シェル形成液S1と、第二シェル形成液S2とを用いる。コア形成液Cとして、0.5〜1%アルギン酸ナトリウム水溶液に、フィラー1として陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイトを添加したものを用いる。第一シェル形成液S1として、1〜5%アルギン酸ナトリウム水溶液に、補強剤、及びフィラー1として陽イオン交換性鉱物であるゼオライトを添加し、高粘度(20℃、200〜2000mPa・s)に調整したものを用いる。第二シェル形成液S2として、1〜5%アルギン酸ナトリウム水溶液に補強剤を添加し、高粘度(20℃、200〜2000mPa・s)に調整したものを用いる。三重ノズル40bの中心の第一ノズル20にコア形成液Cを充填し、第一ノズル20の周囲に配置されている第二ノズル21に第一シェル形成液S1を充填し、第二ノズル21の周囲に配置されている第三ノズル22に第二シェル形成液S2を充填し、架橋剤である塩化カルシウム又は乳酸カルシウムの5%水溶液(架橋液L)に同時に滴下する。これにより、第一シェル11aがコア10を覆い、さらに第二シェル11bが第一シェル11aを覆った二重被覆構造の粒状のゲル化物Gが生成する。その後、ゲル化物Gを回収して水洗し、十分に乾燥させる。架橋剤として乳酸カルシウムを使用する場合は、ゲル化物Gを水洗する必要はない。これにより、フィラー1が分散したコア10と、コア10を覆う第一シェル11aと、第一シェル11aを覆う第二シェル11bとを備える人工土壌粒子50が得られる。本実施形態の人工土壌粒子50は、コア形成液Cを調製する際にフィラー1として陰イオン交換能を有するハイドロタルサイトを添加し、第一シェル形成液S1を調製する際にフィラー1として陽イオン交換能を有するゼオライトを添加しているため、生成した人工土壌粒子50を、例えば、硝酸カリウム溶液に浸漬させると、コア10に硝酸イオン(NO3 −)が担持され、第一シェル11aにカリウムイオン(K+)が担持される。そうすると、第一シェル11aに存在するカリウムイオンによって、コアに担持されている硝酸イオンが人工土壌粒子外に放出し難くなり、硝酸イオンの徐放性を備えた人工土壌粒子50とすることができる。
図3は、二重ノズル40aを備える滴下装置を用いて製造した本発明に係る人工土壌粒子50を模式的に示した説明図である。人工土壌粒子50は、コア10をシェル11で被覆した構造を備えている。コア10は、複数のフィラー1が集合して粒状に構成されたものであり、保肥性を有する。フィラー1は、表面から内部にかけて多数の細孔2を有している。細孔2は、種々の形態を含む。例えば、フィラー1が、図3に示すゼオライトの場合、当該ゼオライトの結晶構造中に存在する空隙が細孔2である。また、図示しない層構造を有するハイドロタルサイトの場合、当該ハイドロタルサイトの層構造中に存在する層間が細孔2となる。つまり、「細孔」とは、フィラー1の構造中に存在する空隙部、層間部、空間部等を意図し、これらは「孔状」の形態に限定されない。フィラー1の細孔2には、主にカリウム(K)、窒素(N)、リン(P)等の養分が保持される。コア10を構成する複数のフィラー1の間には、空隙が形成される。空隙は連通孔3となり、水分が保持される。
下記の表1に記載される配合(重量部)に従って、コア形成液及びシェル形成液を調製した。コア形成液として、アルギン酸ナトリウム水溶液に、補強剤、フィラー、及び肥料成分として硝酸カリウムを添加し、ミキサー(SM−L57:三洋電機株式会社製)を用いて3分間撹拌したものを用いた。シェル形成液として、補強剤をアルギン酸ナトリウム水溶液に添加し、ミキサー(SM−L57:三洋電機株式会社製)を用いて3分間撹拌したものを用いた。フィラーは、陽イオン交換性鉱物であるゼオライト(琉球ライトCEC600、株式会社エコウェル製)、陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイト(和光純薬工業株式会社製)、陽イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製)、陰イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製)、ベントナイト(カサネン工業株式会社製)、及びカオリンクレー(昭和ケミカル株式会社製)を使用した。補強剤は、ラテックス(SBRラテックス、日本ゼオン株式会社製)、寒天(和光純薬工業株式会社製)、酢酸ビニル樹脂(酢酸ビニルエマルジョン、コニシ株式会社製 CH18)、キサンタンガム(MRCポリサッカライド株式会社製 ソアキサン(登録商標)XG550)、ポリアクリル酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)、及びポリオレフィン樹脂(住友精化株式会社製 セポルジョン(登録商標)G)を使用した。人工土壌粒子の作製にあたっては、上面視で同心円状の二重ノズル及び粘性液加圧圧送機構を備える滴下装置を用いた。二重ノズルの中心の第一ノズルにコア形成液を充填し、第一ノズルの周囲に配置されている第二ノズルにシェル形成液を充填し、架橋剤である塩化カルシウムの5%水溶液(架橋液)に同時に滴下してゲル化物を生成した。当該ゲル化物を液から回収し、洗浄した後、55℃で24時間乾燥させて実施例1、3〜7の人工土壌粒子を作製した。架橋液として乳酸カルシウム5%水溶液を使用した実施例2の人工土壌粒子は、ゲル化物を洗浄せず、そのまま55℃で24時間乾燥させた。比較例1は、コア形成液のみを用いて人工土壌粒子を作製した。比較例2は、比較例1の人工土壌粒子を、5%変性セルロース溶液に24時間浸漬した後、乾燥させて変性セルロースで被覆した人工土壌粒子とした。下記表1中の○の表記は、使用した架橋剤を含む架橋液を示している。
(リン酸耐久性試験)
本試験では、肥料成分の一つであるリン酸が人工土壌粒子の耐久性に与える影響を確認した。各人工土壌粒子(実施例1〜7、比較例1及び2)0.5gを、5%リン酸水溶液50ccに浸漬し、500rpmで撹拌して人工土壌粒子が崩壊するまでの時間を計測した。各人工土壌粒子の崩壊の有無は、目視により行った。
本試験では、植物の根酸の成分であるクエン酸が人工土壌粒子の硝酸態窒素肥料の徐放性に与える影響を確認した。底部に穴を形成した樹脂製カップに各人工土壌粒子(実施例1〜7、比較例1及び2)50ccを入れ、50ccの水で10回上面灌水を行った。次に、1%クエン酸水溶液50ccで10回上面灌水を行い、樹脂製カップから排出された1回目の排出液の硝酸イオン濃度、及び10回目の排出液の硝酸イオンの濃度を測定した。得られた1回目及び10回目の硝酸イオン濃度を、以下の式(1)を用いて、硝酸イオンの放出量低下率を算出し、硝酸態窒素肥料の徐放性を評価した。
硝酸イオンの放出量低下率 = ( 1 − 10回目の硝酸イオン濃度/1回目の硝酸イオン濃度 ) × 100(%) ・・・ (1)
確認試験の結果を表2に示す。
図4は、本発明の人工土壌粒子における硝酸態窒素肥料の徐放性試験の結果を示すグラフである。この硝酸態窒素肥料の徐放性試験では、底部に穴を形成した樹脂製カップに人工土壌粒子(実施例1、比較例1)50ccを入れ、50ccの水で10回上面灌水を行い、1回目の排出液の硝酸イオン濃度、及び10回目の排出液の硝酸イオン濃度を測定した。次いで、1%クエン酸水溶液50ccで10回上面灌水を行い、1回目の排出液の硝酸イオン濃度、及び10回目の排出液の硝酸イオンの濃度を測定した。各排出液の硝酸イオン濃度から実施例1及び比較例1の人工土壌粒子の硝酸態窒素肥料の徐放性を評価した。
10 コア
11 シェル
40 多重ノズル
50 人工土壌粒子
C コア形成液
L 架橋液
S シェル形成液
Claims (11)
- 保肥性を有するコアをシェルで被覆してなる人工土壌粒子の製造方法であって、
フィラー及びゲル化剤を含むコア形成液と、少なくともゲル化剤を含むシェル形成液とを調製する準備工程と、
前記コア形成液を中心として前記シェル形成液が周囲に配置されるように多重ノズルを用いて前記コア形成液及び前記シェル形成液を、架橋剤を含む架橋液に滴下する滴下工程と、
を包含する人工土壌粒子の製造方法。 - 前記準備工程において、前記シェル形成液は、前記コア形成液より高粘度に調整される請求項1に記載の人工土壌粒子の製造方法。
- 前記コア形成液の粘度は20℃において100mPa・s以下であり、前記シェル形成液の粘度は20℃において200mPa・s以上である請求項2に記載の人工土壌粒子の製造方法。
- 前記準備工程において、前記コア形成液及び前記シェル形成液の少なくとも一方に補強剤を添加する請求項1〜3の何れか一項に記載の人工土壌粒子の製造方法。
- 前記コア形成液及び前記シェル形成液に含まれるゲル化剤は、アルギン酸塩である請求項1〜4の何れか一項に記載の人工土壌粒子の製造方法。
- 前記準備工程において、前記シェル形成液にフィラーを添加する請求項1〜5の何れか一項に記載の人工土壌粒子の製造方法。
- 前記準備工程において、粘度の異なるシェル形成液を複数調製し、
前記滴下工程において、前記コア形成液を中心として前記粘度の異なるシェル形成液が同心円状に配置されるように滴下する請求項1〜6の何れか一項に記載の人工土壌粒子の製造方法。 - 前記フィラーは、陽イオン交換能が付与された材料と陰イオン交換能が付与された材料との混合物である請求項1〜7の何れか一項に記載の人工土壌粒子の製造方法。
- 保肥性を有するコアをシェルで被覆してなる人工土壌粒子であって、
前記コア及び前記シェルは、ゲルの架橋構造で固化されている人工土壌粒子。 - 前記シェルは、前記コアより架橋密度が高く設定されている請求項9に記載の人工土壌粒子。
- 前記コアは、陽イオン交換能が付与された材料と陰イオン交換能が付与された材料との混合物を含有する請求項9又は10に記載の人工土壌粒子。
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