JPWO2015151883A1 - 標的物質の検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より実用的な標的物質の検出方法を提供する。【解決手段】核酸以外の標的物質の検出方法として、ポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーが前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して固定化された固相担体上で前記標的物質を検出する工程、を備え、少なくとも前記第1のキャプチャーの奏する特異的相互作用を利用して前記標的物質を検出するようにする。

Description

本明細書は、標的物質の検出方法に関する。
本出願は、2014年3月31日に出願された日本国特許出願である特願2014−73412の関連出願であり、この日本出願に基づく優先権を主張するものであり、この日本出願に記載された全ての内容を援用するものである。
被験溶液中の抗原などの核酸以外の標的物質を固相担体等に固定した抗体をキャプチャー要素として用いて捕捉し、いわゆるサンドイッチ法で検出する方法が周知である。例えば、シート状の固相担体に複数の抗体を固定化した抗体アレイ(特許文献1)や、ストリップ状の多孔質固相担体に1又は2以上の抗体を固定化したイムノクロマトグラフィー(ラテラルフローアッセイ)がよく知られている(特許文献2)。
これらの手法においては、いずれも、タンパク質である抗体を予め固相担体に固定化している。タンパク質は概して疎水性であるため、疎水性の固相担体には物理吸着しやすい。したがって、抗体を固定化する観点からは疎水性のニトロセルロースやナイロンなどからなる材料の固相担体が好適である。
特開2003−294751号公報 特開2001−281246号公報
しかしながら、標的物質がタンパク質である場合、当該タンパク質の固相担体への非特異的吸着を抑制しなければならないために、固相担体表面をBSA、ゼラチン、血清、スキムミルク、カゼインなどによってブロッキング処理をする必要がある。ブロッキングは、標的物質の種類によっては条件の最適化が必要となるなど条件設定は容易ではない。
また、物理的吸着のみによって抗体を固定化すると、抗体が保持されにくくまた脱落しやすいという問題がある。一方、タンパク質を固相担体に強固に固定化するには、ビオチン−アビジン等の相互作用を利用したり固相担体表面と抗体との間で共有結合を利用したりすることも可能である。しかしながら、ビオチンアビジン結合による抗体の固定化には作業性及びコストの観点から現実的ではないことが多い。また、共有結合を形成させるには、概して熱処理を要するが、かかる熱処理は抗体のキャプチャー機能を低下させてしまう。さらに、抗体はタンパク質であるため、固相担体に固定化後、時間経過とともに失活しキャプチャー機能が低下してしまう。
以上のことから、こうした検出方法においては、タンパク質−タンパク質相互作用等に基づく特異的な検出の感度の維持や偽陽性や偽陰性を排除することが重要な課題となっている。そして、現時点においては、必要な検出感度や精度を一定期間にわたって確保するために、過剰量の抗体を塗布しているのが実情であった。
本明細書は、こうした従来の課題を解決してより実用的な標的物質の検出方法を提供する。また、本明細書は、こうした検出方法に適した検出デバイス、検出キット等も併せて提供する。
本発明者らは、タンパク質を固相担体上に固定化して、当該タンパク質と標的物質との特異的な相互作用を利用して標的物質を検出する際の種々の問題につき、検討した。その結果、標的物質の検出に際し、タンパク質と標的物質との相互作用に加えて又はこれに替えて、ポリヌクレオチドに基づく相互作用を介在させることで、固相担体上での標的物質の検出に関する様々な問題を解決できることを見出した。すなわち、固相担体上で核酸以外の標的物質を捕捉するためのキャプチャーとしてポリヌクレオチドを用いることで、様々な問題を解決できることがわかった。本明細書によれば以下の手段が提供される。
(1)核酸以外の標的物質の検出方法であって、
ポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーが前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して固定化された固相担体上で前記標的物質を検出する工程、
を備え、
少なくとも前記第1のキャプチャーの奏する特異的相互作用を利用して前記標的物質を検出する、方法。
(2)前記特異的相互作用は、以下の(a)〜(b);
(a)ポリヌクレオチドと前記標的物質との間に作用する特異的相互作用
(b)タンパク質と前記標的物質との間に作用する特異的相互作用
の何れか一方を含む、(1)に記載の方法。
(3)さらに、前記(a)又は前記(b)の相互作用に加えて、以下の(c):
(c)ポリヌクレオチド間に作用する特異的相互作用
を利用して前記標的物質を検出する、(2)に記載の方法。
(4) 前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーを介して前記標的物質を検出する、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 前記第2のキャプチャーは、前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏するタグを備える、(4)に記載の方法。
(6) 前記第2のキャプチャーはタンパク質を備える、(5)に記載の方法。
(7) 前記第2のキャプチャーの前記タンパク質は抗体または抗原である、(6)に記載の方法。
(8) 前記第2のキャプチャーは核酸リガンドを備えている、(4)又は(5)に記載の方法。
(9) 前記検出工程は、前記第2のキャプチャーが前記第1のキャプチャーの前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏することにより、前記標的物質を前記固相担体上で検出する工程である、(4)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10) 前記標的物質は、タンパク質である、(1)〜(9)のいずれかに記載の検出方法。
(11) 前記標的物質を、前記標的物質に特異的に結合する抗体または抗原を利用して検出する、(1)〜(10)のいずれかに記載の検出方法。
(12) 前記固相担体は、親水性材料からなる、(1)〜(11)のいずれかに記載の検出方法。
(13) 前記固相担体は、多孔質性または平板である、(1)〜(12)のいずれかに記載の検出方法。
(14) 前記検出工程は、前記標的物質を少なくとも含むハイブリダイゼーション媒体を前記固相担体を所定の方向に移動させるクロマトグラフィーで実施する、(1)〜(13)のいずれかに記載の検出方法。
(15) 標的物質の検出のための検出デバイスであって、
固相担体と、
前記固相担体に保持されたポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーと、
前記ポリヌクレオチドとの間で特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーと、
を備える、デバイス。
(16) 前記第2のキャプチャーは、前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏するタグを備える、(15)に記載のデバイス。
(17) 前記第2のキャプチャーはタンパク質を備える、(16)に記載のデバイス。
(18) 前記固相担体は、親水性かつ多孔質性である、(15)〜(17)のいずれかに記載のデバイス。
(19) 標的物質の検出のための検出キットであって、
固相担体と、
前記固相担体に保持されたポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーであって前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して保持された第1のキャプチャーと、
を備える、デバイス、
を備え、
前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーを介して、前記標的物質を検出可能である、キット。
(20) 前記第2のキャプチャーを、前記デバイスと別個の試薬として備える、(19)に記載のキット。
(21) さらに、前記標的物質に特異的に結合する標識要素を備える、(19)又は(20)に記載のキット。
本開示の検出態様の概要を例示する図である。 本開示の他の検出態様の概要を例示する図である。 実施例1における評価結果を示す図である。 実施例2における評価結果を示す図である。 実施例4における評価結果を示す図である。 実施例5における評価結果を示す図である。 実施例6における評価結果を示す図である。 実施例7における評価結果を示す図である。
本明細書の開示は、標的物質の検出方法、検出デバイス及び検出キット等に関する。図1A及び図1Bに本開示の概要を例示する。
本開示によれば、ポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーであって、その少なくとも一部を介して固定化された固相担体上で、核酸以外の標的物質を検出することができる。検出に際しては、少なくとも第1のキャプチャーが奏する特異的相互作用を利用して標的物質を検出することができる。こうした手法によって標的物質を検出することとしたことにより、固相担体におけるタンパク質の吸着能についての相反する問題(キャプチャータンパク質を固定したいが非特異的なタンパク質の吸着を避けたい)という問題を回避することができる。
すなわち、固相担体には、ポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーがそのポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して固定化されており、標的物質は、第1のキャプチャーを介して固相担体上に捕捉されることになる。この結果、固相担体のタンパク質固定化能及び吸着能に関する上記問題が回避されうる。具体的には、タンパク質の固定化コスト・固定化作業性、脱落、失活等によるキャプチャー能の低下による検出感度や精度の低下、過剰な固定化、ブロッキングに関する諸問題の少なくとも1つが解決される。
一方、標的物質の検出には、第1のキャプチャーが奏する特異的相互作用を利用するため、従来のように検出能を低下させることはなく、却って検出能を高めることができる。
標的物質を検出するための特異的相互作用としては、図1A及び図1Bに示すように、
(a)ポリヌクレオチドと標的物質との間に作用する特異的相互作用
(b)ポリペプチドと標的物質との間に作用する特異的相互作用
の何れか一方を含むことができる。さらに、
(a)又は(b)の相互作用に加えて、
(c)ポリヌクレオチド間に作用する特異的相互作用
が適宜組み合わされる。
具体的には、(a)のみ、(b)のみ、(a)+(c)、(b)+(c)等の態様が挙げられる。なお、従来は、(b)のみによる検出である。
また、本開示によれば、キャプチャー要素としてのタンパク質量を低減できるため、低コスト化が可能となるとともに、複数個、好ましくは多数個の第2のキャプチャーを用いて多数個の標的物質の検出に適したものとなっている。
なお、本明細書において、標的物質とは、核酸を含まない核酸以外の物質をいい、核酸以外であれば特に限定されない。タンパク質(ペプチドを含む)、多糖類、オリゴ糖類、単糖類、有機化合物、脂質、それ以外の有機材料、無機材料等が挙げられる。
また、本明細書において、特異的相互作用とは、水素結合、静電結合、イオン結合、双極子−双極子相互作用、疎水結合等、ファンデルワールス力等の共有結合以外の相互作用であって、相互に特異的に奏される作用を意味している。
以下、本開示について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下、本開示の代表的かつ非限定的な具体例について、適宜図面を参照して詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された核酸以外の標的物質の検出方法を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本開示を実施する際に必須のものではなく、特に本開示の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記及び下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立及び従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本開示の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
本明細書及び/又はクレームに記載された全ての特徴は、実施例及び/又はクレームに記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
(標的物質の検出方法)
本開示の標的物質の検出方法は、ポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーが固定化された固相担体上で、標的物質を検出する工程、を備えることができる。検出工程においては、少なくとも第1のキャプチャーのポリヌクレオチドに基づく特異的相互作用を利用して標的物質を検出することができる。
本検出方法では、標的物質を少なくとも第1のキャプチャーを用いて検出する。以下、まず、第1のキャプチャーを説明し、第1のキャプチャーを用いた各種の検出態様について説明する。
(第1のキャプチャー)
第1のキャプチャーは、ポリヌクレオチドを有している。第1のキャプチャーは、ポリヌクレオチドのみからなっていてもよいし、後述する固相担体への固定化のための官能基等を含んでいてもよい固定化領域などの他の領域を備えていてもよい。固定化領域等については後述する。さらに、ポリペプチド鎖等を備えていてもよい。
第1のキャプチャーにおけるポリヌクレオチドは、標的物質や後述する第2のキャプチャーとの特異的相互作用のための部位とすることができる。さらに固相担体への固定化領域とすることができる。
ポリヌクレオチドは、ヌクレオチドとしてデオキシリボヌクレオチドやリボヌクレオチドなどのヌクレオチドあるいはその均等物の重合体を意味する。ポリヌクレオチドは、一般に、リボースないしデオキシリボースがリン酸エステル結合で連結されたバックボーンを有している。均等物としては、N−(2−アミノエチル)グリシンがアミド結合で結合したバックボーンを有し、DNA等が保持しうる塩基を保持可能なPNAであってもよいし、アルキレンをリン酸エステル結合で結合したバックボーンを備えて同様に塩基を保持可能な人工核酸であってもよいしL体のDNAを用いてもよい。
ポリヌクレオチドにおけるバックボーンは、典型的には、デオキシリボースのリン酸エステル骨格を主体としている。概して、ポリヌクレオチドは、D体のリボースないしデオキシリボースを主鎖の骨格に有している。リボースあるいはデオキシリボースを主鎖骨格に有しない場合、例えばPNA等の場合にも、このようなD体糖鎖の主鎖と同様のハイブリダイゼーション能を発揮できるような主鎖構造が備えられる。
また、ポリヌクレオチドが保持しうる塩基も、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、ウラシルなどの天然塩基の他に、必要に応じて適宜修飾がなされた人工塩基を保持することができる。当業者は、こうした人工塩基は、蛍光性、安定性、塩基対合性等に関し、機能が改変されたものを公知の各種の修飾塩基から適宜選択することができる。
ポリヌクレオチドは、一本鎖であってもよいし、二重鎖であってもよい。また、部分的に、すなわち、片末端にあるいは両末端に一本鎖領域を備える部分二本鎖であってもよい。かかる部分二本鎖核酸は、例えば、国際公開を2013/038534等に開示されるように、ポリメラーゼ反応を抑制又は停止できる連結部位を備えるプライマーを用いることで得ることができる。一対のプライマーのうち、双方をかかる連結部位を含むプライマーを用いることで両末端に一本鎖領域を備える部分二本鎖核酸を得ることができ、一方のみをかかるプライマーを用いることで片方の末端のみに一本鎖領域を備える部分二本鎖核酸を得ることができる。
ポリヌクレオチドは、特にその重合数を限定するものではないが、例えば、数個〜300個程度とすることができる。典型的には、10個程度〜200個以下程度である。
第1のキャプチャーは、(c)の特異的相互作用、すなわち、他のポリヌクレオチドと特異的な相互作用を奏するポリヌクレオチド領域を備えることができる。かかる第1のキャプチャーは、(a)及び(c)の特異的相互作用を利用する標的物質の検出態様や、(b)及び(c)の特異的相互作用を利用する標的物質の検出態様に用いられる。典型的には、塩基対の間の水素結合に基づくハイブリダイゼーションが可能なハイブリダイゼーション領域としてのポリヌクレオチドを備えることができる。かかるポリヌクレオチドは一本鎖領域を少なくとも有していることが好ましい。ハイブリダイゼーション領域は、塩基の対合による所望のハイブリダイゼーションを生じさせる塩基配列であればよい。したがって、機能的な塩基配列は特に限定しないで、天然由来の塩基配列であってもよいし、人工的な塩基配列であってもよい。天然由来の塩基配列としては、クロスハイブリダイゼーションを考慮すると、人工的な配列であることが好ましい。人工配列としては、たとえば、特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブ配列(配列番号1〜100)が挙げられる。
第1のキャプチャーは、また、(a)の特異的相互作用、すなわち、標的物質との間で特異的な相互作用を奏するポリヌクレオチドを備えることができる。かかる第1のキャプチャーは、(a)の特異的相互作用のみを利用する標的物質の検出態様、(a)及び(c)の特異的相互作用を利用する標的物質に用いられる。より具体的には、こうしたポリヌクレオチドは、自然界において核酸以外の各種の標的物質との間で特異的相互作用に奏するアプタマー等の核酸リガンド領域を備えることができる。核酸リガンドが奏する作用としては、概して、標的物質に結合すること、標的物質を触媒的に変化させること、標的物質の作用を抑制すること、標的物質と他の分子との反応を促進することなどが含まれる。
なお、核酸リガンドは標的物質との結合性が確認されているものでなく、核酸リガンド候補であってもよい。こうした核酸リガンド候補を第1のキャプチャーのポリヌクレオチドとして用いることで、本検出方法によって、特定の標的物質に対する核酸リガンドをスクリーニングできるようになる。核酸リガンド候補の形態は特に限定されない。天然のあるいは人工的に設計された核酸リガンド候補に類する形態を採ることができる。
また、第1のキャプチャーは、(b)の特異的相互作用、すなわち、標的物質との間で特異的な相互作用を奏するポリペプチドを備えることができる。かかる第1のキャプチャーは、(a)及び(b)の特異的相互作用を利用する標的物質の検出態様や、(b)の特異的相互作用のみを利用する標的物質の検出態様に用いられる。より具体的には、こうしたポリペプチドは、自然界において核酸以外の各種の標的物質との間で特異的相互作用に奏する、抗原抗体反応、リガンド−レセプター、酵素と基質等の関係におけるポリペプチド鎖を備えることができる。こうしたポリペプチドは、典型的には、抗体又は抗原、リガンド又はレセプター、酵素又は基質等とすることができる。ポリヌクレオチドとともにこうしたポリペプチドを備えるキャプチャーの製造については後段の第2のキャプチャーに関連して説明する。
第1のキャプチャーは、例えば、固相担体に固定化するための固定化領域を備えることができる。固定化領域としては、固定化のために付加されたポリヌクレオチド鎖であって、その官能基の一部に共有結合可能な反応性基が導入された領域が挙げられる。こうした固定化のための官能基導入は当業者において周知である。
第1のキャプチャーは、ポリピリミジン領域を固定化領域として備えることができる。すなわち、固定化領域としてのポリヌクレオチドを備えることができる。ポリピリミジン領域は、2以上のピリミジン塩基が連続する塩基配列からなる。2以上のピリミジン塩基が連続することで紫外線などの電磁波照射により、固相担体への結合能が発揮される。こうした結合能の発揮は、理論的には必ずしも明らかではないが、ピリミジン二量体の形成に関連していることが考えられる。ピリミジン塩基としては、チミンのほか、シトシン、ウラシル、5−メチルシトシンが挙げられる。好ましくはチミンである。
ポリピリミジン領域は、2以上のピリミジン塩基が連続していればよく、連続するピリミジン塩基は、同一であっても異種であってもよい。固定化能やコスト等を考慮すると2以上の同一のピリミジン塩基が連続することが好ましく、同一ピリミジン塩基が2以上連続する領域を有していれば、さらに、別個に他の種類であってかつ互いに同一のピリミジン塩基の連続領域を有していてもよい。
ポリピリミジン領域は、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上連続するピリミジン塩基を備えていることが好ましい。ピリミジン塩基の連続数は、固定化能に大きく寄与しているからである。上限は、特に限定しないが、30個以下であることが好ましく、より好ましくは20個以下である。
第1のキャプチャーは、2以上のポリピリミジン領域を備えていてもよい。2以上のポリピリミジン領域が、それぞれ異なるピリミジン塩基からなる場合、これらの領域は連続していてもよいし、1以上の他のヌクレオチド等が介在されていてもよい。2以上のポリピリミジン領域は、1以上の他のヌクレオチド等が介在されて、それぞれ同一のピリミジン塩基から構成されていてもよい。
(固相担体及び検出デバイス)
このような第1のキャプチャーは、ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して固相担体に固定化されて、標的物質の検出デバイスを構成している。固相担体は、ポリヌクレオチドを固定化でき、液体存在下でのハイブリダイゼーションにおいて固相を維持できるものであれば特に限定されない。固相担体の材料は特に限定されないが、各種プラスチックなどの高分子材料、ガラスを含むセラミックス、金属等が挙げられる。
第1のキャプチャーを利用した標的物質の検出を考慮すると、固相担体は、ポリヌクレオチドが固定されやすいことが好ましい。例えば、ポリヌクレオチドの固定化に適した材料としては、例えば、ポリピリミジン領域を固定化領域として備えるポリヌクレオチドの場合、ニトロセルロースを基準とすると、セルロースアセテートなどのセルロース系ポリマー、親水性ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルスルホン、親水性ナイロン、アミロースからなる繊維、アミロースを含有する複合繊維(アミロース-セルロース等)等が挙げられる。ポリヌクレオチドの固定化に適しているか否かは、固定化領域の種類や固定化手法を各種材料の固相担体に標的物質を適用して検出量を確認することで評価できる。
また、固相担体は、標的物質が非特異的に吸着されないことが好ましい。例えば、タンパク質が標的物質の場合、ニトロセルロースを基準とすると、タンパク質が非特異的に吸着しにくい、すなわち、バックグランドノイズが低い材料としては、親水性PVDF、ポリエーテルスルホン及び親水性PTFE、アミロースからなる繊維、アミロースを含有する複合繊維(アミロース-セルロース等)が挙げられる。標的物質の非特異的吸着の程度については、ポリヌクレオチドを固定化/固定化していない各種材料の固相担体に標的物質を適用して検出量を確認することで評価できる。
第1のキャプチャーがポリヌクレオチドを有し、ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して固定されているため、標的物質がタンパク質など概して疎水性材料の場合には、固相担体は、親水性材料からなることが好ましい。以上の結果からは、好ましい固相担体の材料としては、親水性PVDF、ポリエーテルスルホン及びこれらを含む材料やこれらと同等の表面特性を呈する材料が挙げられる。
また、固相担体は緻密質であってもよいが、多孔質であってもよい。特に、多孔質の固相担体は、ポリヌクレオチド間のハイブリダイゼーション(アフィニティー)に基づくクロマトグラフィー用(展開型ハイブリダイゼーション用)の担体として好適である。多孔質担体は、キャピラリー現象により液体を移動させることが可能な従来公知のものを採用できる。例えば、既に説明した固相担体材料のほか、ろ紙などのセルロース系材料も好ましく用いることができる。また、固相担体は、単一の固相材料で構成されている必要は必ずしもない。全体としてキャピラリー現象によりハイブリダイゼーション媒体が移動可能であれば、複数の固相担体で連結されていてもよい。
固相担体の形状は、特に限定されないで、各種形態を採ることができる。例えば、球状、不定形状などの粒子状、スティック状体、棒状体のほか、シート状、フィルム状等の平板状である。スティック状、棒状又は平板状であると、第1のキャプチャーを特定位置ないし配列で固定化することにより、当該固定化位置の位置情報を確認に好適である。また、固相担体の形状は、ハイブリダイゼーションの形態(浸漬型/展開型)に応じても適宜設定できる。
また、本開示において固相担体は、BSA等によるブロッキング処理がなされていないことが好ましいが必ずしもその限りではない。
また、固相担体は、特に、展開型ハイブリダイゼーションに供する固相担体には、後述する標的物質に特異的に結合する抗体(標識物質等が予め付与されていてもよい。)があらかじめ保持されていてもよい。
第1のキャプチャーは、適宜パターン化された形態で、固相担体に固定化される。ポリヌクレオチドは種々の形態で固定化される。公知の共有結合による結合が挙げられる。また、例えば、ポリピリミジン領域を固定化領域として備える場合、固相担体上に供給したポリヌクレオチドに対して電磁波照射することによって固定化されている。この固定化は、ポリピリミジン領域に対する電磁波照射によって形成した二量体と固相担体表面との相互作用によるものと考えられている。したがって、ポリヌクレオチドは、ポリピリミジン領域を介して固相担体に固定化されているといえる。
固相担体に対する第1のキャプチャーの固定化のパターンは特に限定されないで各種形態を採ることができる。固相担体の形態によっても異なるが、シート状やストリップ状、棒状等、平板状の固相担体に固定化する場合には、アレイ状、ストライプ状等、ポリヌクレオチドが固定化された位置の位置情報を取得に適したパターンで固定化されていることが好ましい。
(標的物質の検出態様)
本検出方法の検出工程においては、少なくとも前記ポリヌクレオチドに基づく特異的相互作用を利用して標的物質を検出する態様であればよい。ポリヌクレオチドによる特異的相互作用は、概して、ハイブリダイゼーション工程によって実現される。ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、固相担体をハイブリダイゼーション媒体に浸漬して行う浸漬型のハイブリダイゼーションと、ハイブリダイゼーション媒体としての展開溶液を固相担体の一部に供給して展開溶液を固相担体をキャピラリー現象で移動させてクロマトグラフィーの一形態である展開型ハイブリダイゼーションとが知られている。いずれの形態も本検出工程に適用することができる。
検出態様としては、固相担体上に固定化された第1のキャプチャーのみを介して標的物質を検出する態様と、第1のキャプチャーと、そのポリヌクレオチドと特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーとを介して標的物質を検出する態様が挙げられる。以下、これらの検出態様について説明する。
(第1のキャプチャーを用いて標的物質を検出する態様)
第1のキャプチャーのみで標的物質を検出する態様として、図1Aの2段に示す態様が挙げられる。最上段の態様は、(a)ポリヌクレオチド−標的物質間の特異的相互作用を利用して標的物質を検出し、次段の態様は、(b)ポリペプチド−標的物質間の特異的相互作用を利用し標的物質を検出する。
上段の態様では、第1のキャプチャーは核酸以外の標的物質と相互作用するポリヌクレオチドを備えている。この態様によると、固相担体上の直接固定化したタンパク質を用いて標的物質を検出しないため、タンパク質の固定化に関わる問題を回避することができるほか、ポリヌクレオチド−標的物質間の特異的相互作用に基づいて感度よく標的物質を検出することができる。この態様において、第1のキャプチャーのポリヌクレオチドは、標的物質に応じてその態様が決定される。例えば、ポリヌクレオチドとしては、特定のタンパク質と結合するアプタマー等の核酸リガンドや、特定のタンパク質と結合することがわかっているタンパク質結合領域、抗体に認識される塩基配列からなるポリヌクレオチド等とすることができる。
下段の態様では、第1のキャプチャーは核酸以外の標的物質と相互作用するポリペプチドを備えている。この態様によると、最上段の態様と同様、固相担体上の直接固定化したタンパク質を用いて標的物質を検出しないため、タンパク質の固定化に関わる問題を回避することができるほか、ポリペプチド−標的物質間の特異的相互作用に基づいて感度よく標的物質を検出することができる。この態様において、第1のキャプチャーのポリペプチドは、標的物質に応じてその態様が決定される。例えば、ポリペプチドとしては、特定のタンパク質と結合するレセプター、抗体、抗原等とすることができる。
次に、第1のキャプチャーを用いた標的物質の検出について説明する。検出にあたっては、図1Aに示すように、第1のキャプチャーと標的物質とが、それぞれの特異的相互作用に基づき検出のための複合体を形成できればよい。また、検出工程は、浸漬型ハイブリダイゼーションを利用するものであってもよいし、展開型ハイブリダイゼーションを利用するものであってもよい。
(第1のキャプチャーと第2のキャプチャーとを用いて標的物質を検出する態様)
第2のキャプチャーを用いる態様の1つとして、図1Bに示す態様が挙げられる。上段の態様は、(a)ポリヌクレオチドと前記標的物質との間に作用する特異的相互作用と(c)ポリヌクレオチド間に作用する特異的相互作用とを利用する態様であり、下段の態様は、(b)ポリペプチドと前記標的物質との間に作用する特異的相互作用と(c)ポリヌクレオチド間に作用する特異的相互作用とを利用する態様である。
図1Bの上段の態様では、第1のキャプチャーと、第2のキャプチャーとを備え、第2のキャプチャーは、第1のキャプチャーのポリヌクレオチドと特異的相互作用を奏する第1のポリヌクレオチド領域を備えるとともに、標的物質との間で特異的相互作用を奏する第2のポリヌクレオチド領域を備えることができる。この態様によると、固相担体上の直接固定化したタンパク質を用いて標的物質を検出しないため、タンパク質の固定化に関わる問題を回避することができるほか、2種類の特異的相互作用に基づいて感度よく標的物質を検出することができる。
この態様において第1のキャプチャーは、既に説明したように、固相担体に固定化するための固定化領域を備えるほか、第2のキャプチャーと(c)の特異的相互作用、すなわち、他のポリヌクレオチドと特異的な相互作用を奏するポリヌクレオチド領域を備えることができる。
第2のキャプチャーが備える第1のポリヌクレオチド領域は、第1のキャプチャーのポリヌクレオチド領域の少なくとも一部と特異的にハイブリダイズできるものであればよく、既に説明したタグと同様の態様を適用することができる。また、第2のポリヌクレオチド領域については、標的物質の種類に応じて所定の塩基配列を適用してハイブリダイズ能や所定の三次元構造を構築することができる。第2のポリヌクレオチド領域としては、例えば、特定のタンパク質と結合するアプタマー等の核酸リガンドや、特定のタンパク質と結合することがわかっているタンパク質結合領域等を適用できる。
この態様の第2のキャプチャーは、概して、全体としてポリヌクレオチドの形態を備えている。第2のキャプチャーは、第1のポリヌクレオチドとの特異的相互作用等を発揮させるには一本鎖であることが好ましいが、既述のように、片方の末端のみに突出する一本鎖領域を備える部分二本鎖核酸であってもよいし、両方の末端に一本鎖領域を備える部分二本鎖核酸であってもよい。
図1Bの下段の態様では、図1B上段の態様と同様、第1のキャプチャーと第2のキャプチャーとを備え、第2のキャプチャーは、第1のキャプチャーのポリヌクレオチド領域と特異的相互作用を奏するタグを備えるとともに、標的物質との間で特異的相互作用を奏するポリペプチドを備えることができる。この態様によっても、先と同様の効果を得ることができる。
第2のキャプチャーが備えるタグは、第1のキャプチャーのポリヌクレオチドの少なくとも一部と特異的にハイブリダイズできるものであればよい。したがって、タグは、ポリヌクレオチドかあるいはそれと機能的に同等なものであればよい。ポリヌクレオチドとハイブリダイズして相補鎖の形成できるポリマーは、既に説明した第1のキャプチャーと同様、各種形態の各種の骨格態様や塩基態様のポリヌクレオチドを適用できる。
第2のキャプチャーが備えるタグは、第1のキャプチャーとのハイブリダイズ能を確保するため一本鎖であることが好ましいが、タグ自体は、一本鎖であるほか、タグを片方の末端のみに突出する一本鎖領域として備える部分二本鎖核酸であってもよい。
第2のキャプチャーが備えるポリペプチドは、標的物質と特異的相互作用を奏するものであればよい。ここでいう標的物質との特異的相互作用とは、例えば、抗原−抗体反応における抗体または抗原、リガンド−レセプターにおけるレセプター、基質−酵素反応における酵素、RNAアプタマー、DNAアプタマー等の核酸リガンドと標的物質における標的物質としてのタンパク質等が挙げられる。こうしたタンパク質としては、多くの標的物質に特異的に適用できる観点から抗体を用いることが好ましい。なお、このような抗体などのタンパク質は、標的物質が特定されれば当業者であれば適宜製造しあるいは入手することができる。
第2のキャプチャーにおけるポリヌクレオチドタグとポリペプチドとの複合化には、公知の手法を採用することが可能である。例えば、ポリペプチド中のアミノ基等に対して二官能基性化合物を導入するとともに、当該化合物の他の官能基とタグの一部又はタグに別途付与したタンパク質との結合のための部位のアミノ基などの所定の官能基と反応させることでタグとタンパク質とを連結することができる。またはポリペプチド中のアミノ基等に対して片方の末端カルボキシルポリペプチドとを連結することも可能である。
こうした連結手法としては、公知のペプチド−オリゴヌクレオチドコンジュゲート(POC)における手法を適用できる。例えば、タンパク質の官能基(例えば、アミノ基,カルボキシル基,スルフヒドリル基)とポリヌクレオチドの3'−もしくは5'−末端の水酸基やリンカーを介して結合させることができる。典型的には、ポリヌクレオチドの3'−もしくは5'−末端の水酸基に、あらかじめアミノ基またはスルフヒドリル基を導入する。例えば、市販の AMINOLINK-2(アプライドバイオシステムズ社製)あるいは5'−Amino-Modifiers(グレンリサーチ社製)を用いてオリゴヌクレオチドの5'末端にアミノ基を導入すればよい[B.A.Connolly & P.Rider:Nucleic Acids Res.,13,4485(1985)、B.S.Sproatら:Nucleic Acids Res.,15,4837(1987)]。また、同様に市販の5'−Thiol-Modifiers(グレンリサーチ社製)を用いてオリゴヌクレオチドの5'末端にスルフヒドリル基を導入することもできる[B.A.Connolly & P.Rider:Nucleic Acids Res.,13,4485(1985)、B.S.Sproatら:Nucleic Acids Res.,15,4837(1987)]。一方、オリゴヌクレオチドの3'末端においても、アミノ基あるいはスルフヒドリル基を導入することもできる。例えば、市販の3'-amine-ON CPG担体(クロンテック社製)を用いて3'末端に (3'−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)フォスフェート基〔(3-amino-2-hydroxyl-propyl)phosphate〕を導入する[B.Oberhauser & E.Wagner:Nucleic Acids Res.,20,533(1992)]。次いで、該3'−アミノオリゴヌクレオチド誘導体にN-succinimidyl-3-(2-pyridyldithio)propionate(SPDP;ファルマシア社製)を反応させた後、 ジチオスレイトールで還元することにより3'末端にスルフヒドリル基を導入できる。
次いで、ポリヌクレオチドに導入されたアミノ基またはスルフヒドリル基を用いて、タンパク質とを結合させることができる。ポリヌクレオチド末端に導入されたアミノ基あるいはスルフヒドリル基とタンパク質との結合にあたっては、 種々の方法が使用できる[A.H.Blair & T.I.Ghose:J.Immunol.Methods,59,129(1983)、北川常廣:有機合成化学,42,283(1984)]。例えば、マレイミド基含有活性エステル(二官能性結合試薬)、例えばN-(γ-maleimidobutyryloxy)succinimideやあるいはN-(ε-maleimidocaproyloxy)succinimideと反応させて、架橋して第2のキャプチャーを合成してもよい。
次に、第1のキャプチャーとこの第2のキャプチャーとを用いた標的物質の検出について説明する。検出にあたっては、図1Bに示すように、第1のキャプチャーと第2のキャプチャーと標的物質とが、それぞれの特異的相互作用に基づき検出のための複合体を形成できればよく、奏される相互作用の順序を問うものではない。また、先と同様、いずれのハイブリダイゼーション形態も適用されうる。
例えば、固相担体上の第1のキャプチャーに対して、第2のキャプチャーと標的物質とを供給してもよい。これにより、固相担体上において、3者が複合化した検出のための複合体を得ることができる。この場合、予め、検出工程に先立って第2のキャプチャーと標的物質とは複合化されていてもよい。また、検出工程に先立って、固相担体上の第1のキャプチャーに予め第2のキャプチャーをハイブリダイズさせておき、その後、第2のキャプチャーと標的物質との相互作用により、検出のための複合体を形成してもよい。いてもよい。さらにまた、検出工程において、固相担体上の第1のキャプチャーに対して第2のキャプチャーが供給されるようにし、これらのハイブリダイズに伴って複合体が形成されるようにしてもよい。
また、展開型ハイブリダイゼーションを用いる場合においては、予め、第2のキャプチャーを固相担体の一部に固定しておき、ハイブリダイゼーション媒体の移動に伴い、標的物質や第1のキャプチャーと特異的相互作用を奏するように構成されていてもよい。
以上の検出工程における各種のハイブリダイゼーション条件については、当業者において周知であり、当業者であれば、公知の条件を適宜採用して検出工程を実施できる。
さらに、検出工程においては、こうした複合体を標的物質の種類に応じて適宜公知の標識要素を用いて検出することができる。標識要素は、標識物質や標識物質と結合可能な標識物質結合物質を複合体に付与可能なものであればよい。標識要素を複合体に付与するタイミングは当業者であれば適宜設定できる。例えば、予め、検出工程に先立って、標識要素を標的物質に付与しておいてもよいし、検出工程において標識要素を標的物質に付与してもよい。
標識物質は、特に限定しないが、典型的には、蛍光、放射能、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ等)、燐光、化学発光、着色などを利用した標識物質が挙げられる。標識物質は、目視(肉眼で)で検出可能な発光又は発色を提示する発光物質又は発色物質であることが好ましい。この種の標識物質としては、典型的には、各種染料、各種顔料、ルミノール、イソルミノール、アクリジニウム化合物、オレフィン、エノールエーテル、エナミン、アリールビニルエーテル、ジオキセン、アリールイミダゾール、ルシゲニン、ルシフェリン及びエクリオンを包含する化学発光物質が挙げられる。また、こうした標識物質でラベルされているラテックス粒子などの粒子も挙げられる。さらに、金コロイド若しくはゾル又は銀コロイド若しくはゾルを包含するコロイド若しくはゾル等が挙げられる。さらにまた、金属粒子、無機粒子等が挙げられる。
標識物質結合物質は、例えば、タンパク質−タンパク質相互作用、低分子化合物−タンパク質相互作用等を利用できる。例えば、抗原抗体反応における抗体や抗原、アビジン(ストレプトアビジン)−ビオチンシステムにおけるビオチン、抗ジゴキシゲニン(DIG)−ジゴキシゲニン(DIG)システムにおけるジゴキシゲニン、又は抗FITC−FITCシステムにおけるFITC等に代表されるハプテン類などが挙げられる。この場合、最終的に検出のために用いられる標識物質は、例えば、抗原、抗体、ストレプトアビジン、抗FITCなどを、標識物質結合物質との結合のための部位として備えるように修飾される。
検出工程では、標的物質を特異的に結合する抗体を利用して検出することが好ましい。抗体は、多様な標的物質に適用可能であり、入手も容易であるからである。この場合、抗体自身が標識物質又は標識物質結合物質を備えることができる。標識要素が結合した結合抗体は、当業者において周知である。
以上説明したように、本検出方法によれば、核酸以外のタンパク質などの標的物質を、ポリヌクレオチド間の特異的相互作用に利用して固相担体上で検出できる。タンパク質−タンパク質間の特異的相互作用のみを利用する場合に比較して、タンパク質の固定等に係る多様な問題を回避して、高い検出感度でかつ効率的に標的物質を検出できる。
(検出デバイス及びその製造方法)
本明細書に開示される検出デバイスは、固相担体と、固相担体に保持された第1のキャプチャーと、第1のキャプチャーのポリヌクレオチドと特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーとを備えることができる。本検出デバイスによれば、タンパク質−タンパク質相互作用のためのタンパク質の固定化に関わる各種問題を回避して、感度等に優れた検出デバイスを提供できる。また、第2のキャプチャーを予め備えていることで、検出工程において、第2のキャプチャーを別途供給する必要がない。
本検出デバイスにおける固相担体、第1のキャプチャー及び第2のキャプチャーの各種態様については既に記載した態様を適宜適用できる。好ましくは、本検出デバイスは、親水性の固相担体を備えている。また、好ましくは、本検出デバイスは、多孔質性の固相担体を備えている。
本検出デバイスは、第1のキャプチャーが固相担体に固定化されている。第1のキャプチャーの固相担体への固定化形態は特に限定されないで、従来公知の各種の固定化形態であればよい。第1のキャプチャーがポリピリミジン領域を備えている場合当該領域を介して固相担体に固定化されていることが好ましい。
本検出デバイスには、さらに、第2のキャプチャーが備えられている。第2のキャプチャーは、第1のキャプチャーに対してポリヌクレオチド間の特異的相互作用に基づいて備えられていてもよい。
こうした検出デバイスは、例えば、以下の工程を実施することにより製造できる。固相担体に、第1のキャプチャーを固定化し、その後、第1のキャプチャーに対して第2のキャプチャーを供給して複合体を形成する。第1のキャプチャーの固定化にあたっては、公知の手法が適用できる。第1のキャプチャーがポリピリミジン領域を備えている場合には、第1のキャプチャーを溶液の状態で固相担体に対して供給し、固相担体上の第1のキャプチャーを含む液滴を、必要に応じて乾燥し、その後、電磁波を照射することで固相担体に固定化できる。固定化のための電磁波の照射条件は、特に限定しないが、波長が220nm〜380nmの紫外線であることが好ましく、照射量は10〜5000mJ/cm2が好ましく、100〜2000mJ/cm2がさらに好ましい。
第2のキャプチャーは、固相担体上の第1のキャプチャーの固定化領域に対して、例えば、溶液として供給して、特異的相互作用を発揮させてその固定化領域において複合体を形成するようにする。
第1のキャプチャーと第2のキャプチャーとを予め複合化しておき、これを溶液として、固相担体上の固定化領域に供給して、上記と同様に、第1のキャプチャーの固定化を実施してもよい。
また、本検出デバイスは、第2のキャプチャーを、第1のキャプチャーとは独立して固相担体上に保持させておいてもよい。特に、本検出デバイスが展開型ハイブリダイゼーションに供されるものであるとき、展開溶液が供給される部位又は展開溶液の移動先であって第1のキャプチャーの固定化領域に到達するまでの範囲のいずれかの箇所に、第2のキャプチャーを保持しておき、展開溶液とともに移動可能にしておくことができる。こうすることで、標的物質と第2のキャプチャーとの複合体を、第1のキャプチャーに対して供給することができる。また、第2のキャプチャーの固定化が容易である。
なお、検出デバイスの固相担体には、必要に応じて、さらに、標識物質や標識物質結合物質を備えた抗体などの標識要素を保持させておいてもよい。こうした標識要素は、展開溶液が供給される部位又は展開溶液の移動先であって第1のキャプチャー固定化領域に到達するまでの範囲のいずれかの箇所に、展開溶液とともに移動可能に保持させておいてもよい。
(標的物質の検出ための検出キット)
本明細書に開示される検出キットは、固相担体上に少なくとも第1のキャプチャーを備える検出デバイスを備え、第2のキャプチャーを介して標的物質を検出可能に構成されうる。本検出キットによれば、標的物質を良好な検出感度で、しかも、過剰量の抗体等を用いることなく効率的に検出できる。
本開示のキットは、固相担体上において、既に説明した各種態様で第2のキャプチャーを備えていてもよいし、固相担体とは別に第1のキャプチャーを検出デバイスとともに使用する試薬として備えていてもよい。
さらに、本検出キットは、標識物質又は標識物質結合物質を備える標識要素を固相担体上にあるいは固相担体とは独立して試薬として備えていてもよい。
以下、本開示を具現化した実施例について説明するが、以下の実施例は本開示を限定するものではない。
(1)評価用1本鎖DNAプローブ固定メンブレンの作製:浸漬型ハイブリダイゼーション用
以下の表に示す塩基配列からなる第1のキャプチャーを含むスポット溶液を、特開2003−75305号公報に記載されている吐出ユニット(インクジェット法)を用いた日本ガイシ株式会社GENESHOT(登録商標)スポッターを用いて、種々のメンブレン材料に所定のパターンでスポットした。使用したメンブレンシート材料は以下の通りとした。各材料の孔径はすべて0.45μmに統一した。
・ニトロセルロース(アドバンテック東洋製)
・親水性PVDF(メルクミリポア製)
・疎水性PVDF(メルクミリポア製)
・セルロースアセテート/ニトロセルロース(メルクミリポア製)
・ポリエーテルスルホン(メルクミリポア製)
・親水性PTFE(メルクミリポア製)
・親水性ナイロン(メルクミリポア製)
スポットの後、Spectroline社のUV照射装置(XL−1500UV Crosslinker)を用いて、280nmの成分を含む波長にて300mJ/cm程度の紫外線光の照射を行って固定化を実施した。
各種メンブレン材料ごとにスポット後の画像の均一性を観察したところ、疎水性PVDFを除き、概ね均一にスポットされていることが確認できた。疎水性PVDFについては、特に不均一なスポット状態となっており、これはスポット溶液と材料表面との濡れ性が低くはじかれてしまい、他材料と比べスポット状態がより不均一となったと想定された。
上記に加え第1のキャプチャーを含まないスポット溶液を、前述と同様の方法にてスポットし、紫外線光の照射を行ったものを作製した。
(2)1本鎖DNAプローブ固定メンブレンの評価:浸漬型ハイブリダイゼーション
以下の手順により、メンブレンの評価を実施した。
(1)3%BSA/PBST(0.05%(v/v)Tween-20/PBS)入りのサンプリングチューブに各種材料で作製されたDNAマイクロアレイを浸漬させ、室温で2時間のブロッキングを行った。
(2)ブロッキング溶液を除き、PBSTによる洗浄(2回)を行った。
(3)表2に示す合成DNA(日本遺伝子研究所製)を溶かした水溶液(1μM)を用いて、以下組成のハイブリダイズサンプル液を調製し、各種メンブレン入りのサンプリングチューブに各200μlのハイブリダイズサンプルを加えて、室温で30分間のハイブリダイズを行った。
Hybri Solution(0.5%Tween20-1%BSA-PBS) 200.0μl
合成DNA (1μM) 4.0μl
合計 204.0μl
(4)DNAアレイを洗浄液(0.1%Tween20−1mM EDTA−TBS)入りチューブに移し、37℃のヒートブロック内で洗浄作業(37℃×1min、37℃×10min、37℃×1min)を行った。
(5)DNAアレイをビオチン−HRPとストレプトアビジンが混合された水溶液入りのチューブに移して室温下で20分間の反応を行った。
(6)DNAアレイを洗浄液(0.1%Tween20−1mM EDTA-TBS)入りチューブに移し、洗浄作業(室温×1min、室温×10min、室温×1min)を行った。
(7)洗浄済みメンブレンタイプDNAアレイをVector Laboratories社製TMB Peroxidase Substarate Kit,3,3’,5,5’−tetramethylbenzidineを用い、室温下で5分程度の発色反応を行った。
(8)発色反応済みDNAアレイをスキャナー(EP-805AW:EPSON)でTif画像として取り込み、GenePix Proソフトウェアを用いてその画像の数値化を行った(各画像中のPos1用キャプチャーDNA固定箇所を数値化)。DNAマイクロアレイの発色反応後の画像及び数値を図2に示す。
図2に示すように、イムノクロマトにおいて一般的に用いられているニトロセルロースに対し、サンプル検出の性能が同等またはそれ以上の材料種として親水性PVDF、セルロースアセテート/ニトロセルロース、ポリエーテルスルホン、親水性ナイロンが挙げられた。一方、バックグラウンドノイズの点においては、親水性PVDF、ポリエーテルスルホン、親水性PTFEがニトロセルロースよりもノイズが低くなる結果を確認した。
バックグラウンドノイズの原因は、評価の過程で使用した試薬中のタンパク質由来成分(HRPやストレプトアビジンなど)がメンブレン材料に非特異的に吸着することによって生じると考えられ、本評価の結果、親水性PVDF、ポリエーテルスルホンがニトロセルロースに比べ、サンプル検出能力、バックグラウンドノイズと両者の利点を活かせるメンブレン材料として使用できることが分かった。親水性PVDF、ポリエーテルスルホンについては、タンパク質の非特異吸着が少ない材料として知られており、今回、ニトロセルロースと同等、またはそれ以上のキャプチャーDNAプローブが固定できることが確認できたことで、タンパク質の非特異吸着が少なく、かつDNAサンプル検出が可能な材料を得ることができた。
以上の結果から、今回検討した以外の材料においてもタンパク質の非特異吸着が少ない材料で、かつキャプチャーがその材料に固定できるものであれば、サンプル検出能力、バックグラウンドノイズの両方の利点を活かせるメンブレン材料を得ることが可能であることが裏付けられた。
(1)評価用1本鎖DNAプローブ固定メンブレンの作製:展開型ハイブリダイゼーション用
以下の表に示す塩基配列からなる第1のキャプチャーを含むスポット溶液を、特開2003−75305号公報に記載されている吐出ユニット(インクジェット法)を用いた日本ガイシ株式会社GENESHOT(登録商標)スポッターを用いて、展開型ハイブリダイゼーション用に調製した種々のメンブレン材料に所定のパターンでスポットした。使用したメンブレンシート材料は以下の通りとした。各材料の孔径はすべて0.45μmに統一した。
・ニトロセルロース(アドバンテック東洋製)
・親水性PVDF(メルクミリポア製)
スポットの後、Spectroline社のUV照射装置(XL−1500UV Crosslinker)を用いて、280nmの成分を含む波長にて300mJ/cm程度の紫外線光の照射を行って固定化を実施した。
各種メンブレン材料ごとにスポット後の画像の均一性を観察したところ、実施例1同様、疎水性PVDFを除き、概ね均一にスポットされていることが確認できた。上記に加えキャプチャーDNAプローブを含まないスポット溶液を、前述と同様の方法にてスポットし、紫外線光の照射を行ったものも作製した。
(2)1本鎖DNAプローブ固定メンブレンの評価:展開型ハイブリダイゼーション
表2に示す合成DNAを溶解した水溶液(200nM)を用いて、以下の組成のハイブリダイズサンプル液を調製した。
サンプル組成
展開液 20.0 μl
ラテックス液 2.0 μl
サンプル(200nM) 4.2 μl
TE buffer 15.8 μl
Subtotal 42.0 μl
なお、使用したラテックス保存液には青色系の着色剤を含有するポリスチレン系のラテックスビーズにアビジン(ストレプトアビジン)を被覆させたものを任意の濃度となるようにクロマト展開液で調製を行って使用した。また、クロマト展開液には、Phosphate buffered salineを使用した。
(ハイブリダイズおよび発色反応)
上記調製サンプル各42μlを0.2mlチューブに加えて、展開型クロマトグラフィーを差込んで反応を開始した。サンプル液は約20分間ですべて吸い上がり反応は完了した。反応終了後、展開型ハイブリダイゼーション用担体であるクロマトグラフィーを風乾させた後、目視による反応箇所の確認及び画像を撮影した。さらに、展開後のメンブレンをスキャナー(EP-805AW:EPSON)でTif画像として取り込み、GenePix Proソフトウェアを用いてその画像の数値化を行った(各画像中のPos1用キャプチャーDNA固定箇所を数値化)。展開後の画像及び数値を図3に示す。
図3に示すように、展開型クロマトグラフィーによるサンプル検出において、ニトロセルロースよりも親水性PVDFの方がサンプル検出の性能において高く、かつバックグランドノイズの低い材料種であることが確認された。バックグラウンドノイズの原因は、評価の過程で使用した試薬中のタンパク質由来成分(ラテックス液中のビーズをコートしたストレプトアビジン)がニトロセルロースに非特異的に吸着することによると考えられる。
以上の結果から、今回検討した以外の材料においてもタンパク質の非特異吸着が少ない材料で、かつキャプチャーがその材料に固定できるものであれば、サンプル検出能力、バックグラウンドノイズの両方の利点を活かせるメンブレン材料を得ることが可能であることが裏付けられた。
本実施例では、実施例1等で使用した使用したDNAアレイのPos1に固定された1本鎖DNA配列に相補な配列の1本鎖DNAを種々の架橋剤を用いタンパク質への導入を実施し、本開示における第2のキャプチャーを作製した。その手順は以下の通りとし、反応の概要を併せて示す。
(1)Hetero-bifunctional Reagentsの一つであるSulfo-AC5-SPDP (N-{6-[3-(2-Pyridyldithio) propionamido]hexanoyloxy}sulfosuccinimide, sodium salt/(株)同仁化学研究所)の50mM DMSO溶液を調製した。
(2)Rabbit IgGをPBS-EDTAに溶かし、5mg/mlとなるように調製した。
(3)(2)の溶液1mlに対し、(1)で調製したSulfo-AC5-SPDP溶液15μlを加え、25℃で1時間反応を行った。
(4)反応終了後、 Desalting Columns(Zeba Spin Desalting Columns)で精製を行った。
(5)別途、Sulfo-AC5-SPDPが結合したRabbit IgG量を測定するため、DTT溶液を反応させ、遊離したPyridine 2-thioneの量を測定することで、Sulfo-AC5-SPDPが結合したRabbit IgG量を算出(モルに換算)した。
(6)(5)の結果、得られたSulfo-AC5-SPDPが結合したRabbit IgG量に対し、モル換算で3等量のチオール修飾1本鎖DNA(表4)溶液を加えて軽く混合した後、25℃で16時間反応を行った。
(7)反応終了後、限外ろ過により未反応のチオール修飾1本鎖DNAを除去した。
(8)別途、(6)の反応により遊離したPyridine 2-thioneの量を測定することで、Rabbit IgGおよびSH修飾1本鎖DNA 間にSulfo-AC5-SPDPが架橋されていることを確認した。
(選定されたメンブレン上での第1のキャプチャー及び第2のキャプチャーによるタンパク質検出:浸漬型ハイブリダイゼーション系)
実施例1での評価に用いたメンブレン材料のうち、ニトロセルロース、親水性PVDF材料系DNAアレイを用い以下記載手順に従い、実施例3にて作製した第2のキャプチャーの評価を実施した。
(1)10μg/mlとなるよう調製した1本鎖DNA結合Rabbit IgG(第2のキャプチャー)溶液入りのサンプリングチューブに各種材料で作製された実施例1のDNAアレイを浸漬させて、DNAアレイ上の第1のキャプチャーと第2のキャプチャーとをハイブリダイズさせるために、25℃で1時間の反応を行った。
(2)3%BSA/PBST入りのサンプリングチューブに(1)実施済みのDNAアレイを浸漬させ、室温で1時間のブロッキングを行った。
(3)ブロッキング溶液を除き、PBSTによる洗浄を行った。
(4)biotin標識された抗IgG抗体(一例としてGoat anti Rabbit IgG)をPBSTで1000倍希釈したものを抗体(標的物質)として用い、(3)チューブに加えて、37℃で30分間反応させた。
(5)抗体溶液を除き、PBSTによる洗浄を行った。
(6)DNAアレイをビオチン−HRPとストレプトアビジンが混合された水溶液入りのチューブに移して室温下で20分間の反応を行った。
(7)以下、実施例1の(6)〜(8)と同様に操作して、評価した。結果を図4に示す。
図4に示すように、ニトロセルロース材料に比べ、親水性PVDFでは、タンパク質サンプルの検出が容易である(数値化処理せずとも目視で判定可能)ことを確認できた。以上の結果から、確実にノイズの発生を抑制することができた。なお、従来は、ブロッキングしても、必ずしもノイズ発生を抑制できるわけではなかった。
(選定されたメンブレン上での第1のキャプチャー及び第2のキャプチャーによるタンパク質検出:展開型ハイブリダイゼーション系)
実施例2で製作した、ニトロセルロース、親水性PVDF材料系DNAアレイを用い以下記載手順に従い実施例3にて作製したタンパク質の検出評価を実施した。
(1)10μg/mlとなるよう調製し1本鎖DNA結合Rabbit IgG溶液入りのサンプリングチューブにbiotin標識された抗IgG抗体のPBST溶液(1000倍希釈)を加えて、37℃で30分間反応させた。
(2)(1)の実施中に3%BSA/PBST溶液30μl.入りのサンプリングチューブに展開型クロマトグラフィーを差し込み、溶液を吸い上げてクロマトグラフィーのブロッキングを行った。
(3)(1)および(2)終了後、以下の組成のハイブリダイズサンプル液を調製し、実施例2と同様にして反応を開始した。なお、展開液及びラテックス保存液は、実施例2と同様のものを用いた。
(4)その後、実施例2と同様に操作し、評価した。結果を図5に示す。
サンプル組成
展開液 20.0 μl
ラテックス液 2.0 μl
サンプル(200nM) 10.0 μl
3%BSA/PBST 10.0 μl
合計 42.0 μl
図5に示すように、実施例4と同様、親水性PVDFでは、タンパク質サンプルの検出が容易となる(数値化処理せずとも目視で判定可能)ことを確認できた。
(選定されたメンブレン上での第1のキャプチャーによるタンパク質検出)
親水性PVDF材料(メルクミリポア製、孔径0.4μm)をメンブレンとして用いて、アプタマーを第1のキャプチャーとして用いてタンパク質の検出評価を実施した。
(1)評価用1本鎖DNAプローブ(第1のキャプチャー)固定メンブレンの作製:展開型ハイブリダイゼーション用
以下の表に示す塩基配列からなる第1のキャプチャーを含むスポット溶液を、特開2003−75305号公報に記載されている吐出ユニット(インクジェット法)を用いた日本ガイシ株式会社GENESHOT(登録商標)スポッターを用いて、展開型ハイブリダイゼーション用に調製した上記メンブレン材料に所定のパターンでスポットした。
なお、表中のPos1の配列はOchratoxinに特異的なアプタマー配列、Pos2の配列はThrombinに特異的なアプタマー配列であり、それぞれの5‘側にはpolyT(20)を付与したものを示している。
スポットの後、Spectroline社のUV照射装置(XL−1500UV Crosslinker)を用いて、280nmの成分を含む波長にて300mJ/cm程度の紫外線光の照射を行って固定化を実施した。スポット後の画像の均一性を観察したところ、先の実施例同様、概ね均一にスポットされていることが確認できた。
(2)1本鎖DNAプローブ固定メンブレンによるサンプル検出:展開型ハイブリダイゼーション
まず初めに、D-biotin, succinimidyl ester(ライフテクノロジーズ)を用いて、Thrombin(ヒト由来α-Thrombin:コスモバイオ)のビオチン化を行った。D-biotin, succinimidyl ester、Thrombinの各溶液をカップリングバッファー溶液(sodium carbonate 0.1M,pH9.4)に加え、4℃で2時間反応させた。その後、Glycineを加え未反応のD-biotin, succinimidyl esterをブロックさせることで、ビオチン- Thrombin溶液を得た。
上記Thrombinに替えて、Albumin(Human Serum Albumins:Sigma-Aldrich)を用いてD-biotin, succinimidyl esterによるビオチン化を行い、ビオチン- Albumin溶液を得た。
続いて、以下の組成のサンプル液を調製した。
サンプル組成
展開液 20.0 μl
ラテックス液 2.0 μl
ビオチン- *** 溶液 5.0 μl
TE buffer 13.0 μl
Total 42.0 μl
***→Thrombin or Albumin
なお、使用したラテックス保存液には青色系の着色剤を含有するポリスチレン系のラテックスビーズにアビジン(ストレプトアビジン)を被覆させたものを任意の濃度となるようにクロマト展開液で調製を行って使用した。また、クロマト展開液には、Phosphate buffered salineを使用した。
(ハイブリダイズおよび発色反応)
上記調製サンプル各42μlを0.2mlチューブに加えて、展開型クロマトグラフィーを差込んで反応を開始した。サンプル液は約20分間ですべて吸い上がり反応は完了した。反応終了後、展開型ハイブリダイゼーション用担体であるクロマトグラフィーを風乾させた後、目視による反応箇所の確認及び画像を撮影した。展開後の画像を図6に示す。
図6に示すように、Thrombinサンプルを反応させた場合、Thrombin特異的アプタマーが固定された部位(Pos2)が発色(Ochratoxin:Pos1の発色なし)し、またAlbuminサンプルを反応させた場合はPos1,2ともに反応しないことが確認された。
以上の結果から、狙いとするタンパク質のみを検出させることが可能であることが裏付けられた。
(選定されたメンブレン上での第1のキャプチャー及び第2のキャプチャーによるタンパク質検出)
親水性PVDF材料(メルクミリポア製、孔径0.4μm)をメンブレンとして用いて、アプタマーを第2のキャプチャーとして用いてタンパク質の検出評価を実施した。
(1)評価用1本鎖DNAプローブ固定メンブレンの作製:展開型ハイブリダイゼーション用
以下の表に示す塩基配列からなる第1のキャプチャーを含むスポット溶液を、特開2003−75305号公報に記載されている吐出ユニット(インクジェット法)を用いた日本ガイシ株式会社GENESHOT(登録商標)スポッターを用いて、展開型ハイブリダイゼーション用に調製したメンブレン材料に所定のパターンでスポットした。
Pos3の配列はtag79配列,Pos4の配列はtag02配列のそれぞれの5‘側にpolyT(20)を付与したものを示している。
*tag79およびtag02はAnalytical Biochemistry_364_1_2007_78-85のSupplementary Table 1中のD1_79およびD1_02に対応する。
スポットの後、Spectroline社のUV照射装置(XL−1500UV Crosslinker)を用いて、280nmの成分を含む波長にて300mJ/cm程度の紫外線光の照射を行って固定化を実施した。スポット後の画像の均一性を観察したところ、先の実施例同様、概ね均一にスポットされていることが確認できた。
(2)1本鎖DNAプローブ固定メンブレンによるサンプル検出:展開型ハイブリダイゼーション
実施例6と同様にして、ビオチン- Thrombin溶液及びビオチン- Albumin溶液を得た。
続いて、以下の組成のサンプル液を調製した。
サンプル組成
展開液 20.0 μl
ラテックス液 2.0 μl
ビオチン-***溶液 5.0 μl
相補オリゴDNA溶液(1μM,each) 4.2 μl
TE buffer 10.8 μ
total 42.0 μl
***:Thrombin又は Albumin
相補オリゴDNAは以下の表に示すものをあらかじめ等濃度に調製し等量混合したものを用いた。表中の各配列は、tag79の相補配列の3’側にOchratoxinに特異的なアプタマー配列をつないだものを連続的に合成したもの及びtag02の相補配列の3'側にThrombinに特異的なアプタマー配列をつないだものを連続的に合成したものをそれぞれ示している。なお、使用したラテックス液は、実施例6と同一である。
(ハイブリダイズおよび発色反応)
上記調製サンプル各42μlを0.2mlチューブに加えて、実施例6と同様にして反応は完了し、目視による反応箇所の確認及び画像を撮影した。展開後の画像を図7に示す。
図7に示すように、Thrombinサンプルを反応させた場合、Thrombin検出用プローブ部位(Pos4)が発色(Ochratoxin検出用プローブ:Pos3の発色なし)し、またAlbuminサンプルを反応させた場合はPos3,4ともに反応しないことが確認された。
以上の結果から、第1のキャプチャー及び第2のキャプチャーを用いて狙いとするタンパク質のみを検出させることが可能であることがわかった。
配列番号1〜113:プローブ

Claims (21)

  1. 核酸以外の標的物質の検出方法であって、
    ポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーが前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して固定化された固相担体上で前記標的物質を検出する工程、
    を備え、
    少なくとも前記第1のキャプチャーの奏する特異的相互作用を利用して前記標的物質を検出する、方法。
  2. 前記特異的相互作用は、以下の(a)〜(b);
    (a)ポリヌクレオチドと前記標的物質との間に作用する特異的相互作用
    (b)タンパク質と前記標的物質との間に作用する特異的相互作用
    の何れか一方を含む、請求項1に記載の方法。
  3. さらに、前記(a)又は前記(b)の相互作用に加えて、以下の(c):
    (c)ポリヌクレオチド間に作用する特異的相互作用
    を利用して前記標的物質を検出する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーを介して前記標的物質を検出する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記第2のキャプチャーは、前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏するタグを備える、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第2のキャプチャーはタンパク質を備える、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第2のキャプチャーの前記タンパク質は抗体又は抗原である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記第2のキャプチャーは核酸リガンドを備えている、請求項4又は5に記載の方法。
  9. 前記検出工程は、前記第2のキャプチャーが前記第1のキャプチャーの前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏することにより、前記標的物質を前記固相担体上で検出する工程である、請求項4〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記標的物質は、タンパク質である、請求項1〜9のいずれかに記載の検出方法。
  11. 前記標的物質を、前記標的物質に特異的に結合する抗体又は抗原を利用して検出する、請求項1〜10のいずれかに記載の検出方法。
  12. 前記固相担体は、親水性材料からなる、請求項1〜11のいずれかに記載の検出方法。
  13. 前記固相担体は、多孔質性又は平板である、請求項1〜12のいずれかに記載の検出方法。
  14. 前記検出工程は、前記標的物質を少なくとも含むハイブリダイゼーション媒体を前記固相担体を所定の方向に移動させるクロマトグラフィーで実施する、請求項1〜13のいずれかに記載の検出方法。
  15. 標的物質の検出のための検出デバイスであって、
    固相担体と、
    前記固相担体に保持されたポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーと、
    前記ポリヌクレオチドとの間で特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーと、
    を備える、デバイス。
  16. 前記第2のキャプチャーは、前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏するタグを備える、請求項15に記載のデバイス。
  17. 前記第2のキャプチャーはタンパク質を備える、請求項16に記載のデバイス。
  18. 前記固相担体は、親水性かつ多孔質性である、請求項15〜17のいずれかに記載のデバイス。
  19. 標的物質の検出のための検出キットであって、
    固相担体と、
    前記固相担体に保持されたポリヌクレオチドを有する第1のキャプチャーであって前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部を介して保持された第1のキャプチャーと、
    を備える、デバイス、
    を備え、
    前記ポリヌクレオチドの少なくとも一部との間で特異的相互作用を奏する第2のキャプチャーを介して、前記標的物質を検出可能である、キット。
  20. 前記第2のキャプチャーを、前記デバイスと別個の試薬として備える、請求項19に記載のキット。
  21. さらに、前記標的物質に特異的に結合する標識要素を備える、請求項19又は20に記載のキット。
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