JPWO2015141591A1 - リニアモータ - Google Patents
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Abstract
リニアモータの全長が長くても磁石の使用量が増加せず、可動子の小型化及び軽量化を実現し更に冷却機構を具備したリニアモータを提供する。固定子2及び可動子1を備えたリニアモータにおいて、前記固定子2は、前記可動子1の移動域を間にして、磁気的に結合した対向する2つの板状部(上板部21、下板部22)を有し、該2つの板状部21、22の互いに対向する面それぞれには、複数の歯部21a、22aが、一方の板状部21の歯部21aと他方の板状部22の歯部22aとで千鳥状となるように前記可動子1の移動方向に並設してあり、前記可動子1は、コイル1a内部に、前記移動方向に沿って複数の磁石1c、1d及び複数のヨーク1bが交互に配列してあり、前記ヨーク1bを介して隣り合う磁石1c、1dは、互いに対向する向きに磁化されており、さらに、前記コイル1aを冷却する冷却部(冷却パイプ11)を有するように構成する。
Description
本発明はリニアモータに関する。
例えば、半導体製造装置、液晶表示装置の製造分野においては、大面積の基板等の処理対象物を高速度にて直線移動させ、適宜の移動位置にて高精度に位置決めすることができる送り装置が必要である。この種の送り装置は、一般的には、駆動源としてのモータの回転運動をボールねじ機構等の運動変換機構により直線運動に変換して実現されるが、運動変換機構が介在することから、移動速度の高速化に限界がある。また運動変換機構の機械的な誤差の存在により、位置決め精度も不十分であるという問題がある。
この問題に対応するため、近年においては、直線運動出力が直接的に取り出し可能なリニアモータを駆動源とする送り装置が使用されている。リニアモータは、直線状の固定子と該固定子に沿って移動する可動子とを備えている。前述した送り装置においては、板状の永久磁石を一定間隔毎に多数並設して固定子を構成し、磁極歯と通電コイルとを備える電機子を可動子としたムービングコイル型のリニアモータ(例えば、特許文献1参照)が使用されている。
ムービングコイル型のリニアモータでは、固定子に磁石を配置するため、リニアモータの全長が長くなるほど(可動子の移動距離が長くなるほど)、使用する磁石の量が増える。近年、希土類の価格上昇に伴い、使用する磁石量の増加は、コスト増加の原因となっていた。
また、リニアモータは、可動子に使用するコイルへの通電により発熱する。発熱によりコイルの電気抵抗が増加すると推力が低減する。この推力の低減を抑制するために、リニアモータは、コイルの冷却機構を備える必要がある。このような問題に対応して、ムービングコイル型のリニアモータの冷却機構として、コイル全体をジャケットで覆い、ジャケット内部に冷媒を流すものが提案されている(特許文献2)。
リニアモータにおいては、固定子と可動子との間に作用する磁力によって、可動子を固定子に対して進行させる推力だけではなく、固定子と可動子とを互いに近付ける向きの吸引力および互いに引き離す向きの反発力が発生する。このような吸引力および反発力によって、固定子及び可動子には応力が発生する。そのため、冷却のために内部に冷媒を通過させるジャケットをコイルに装着した場合、ジャケットには発生する応力に耐えうる剛性が必要である。一方、コイルが可動するタイプのリニアモータにおいて、可動子を軽量とすることで推力のロスを抑えることができる。よって可動子に取り付けるジャケットも軽量である必要がある。したがって、ジャケットを軽量とするために樹脂等で成形する場合、ジャケット全体の剛性を確保するために、樹脂等をガラス繊維で補強する必要があり、コストの上昇を招いていた。
さらには空芯コイルの中空部にジャケットの補強のための構造(特許文献2ではコア部と呼称)を必要としジャケット構造が複雑であった。
さらには空芯コイルの中空部にジャケットの補強のための構造(特許文献2ではコア部と呼称)を必要としジャケット構造が複雑であった。
本発明は上述のごとき事情に鑑みてなされたものであり、リニアモータの全長が長くても磁石の使用量が増加せず、可動子の小型化及び軽量化を実現できるとともに、可動子の発熱を抑えることができる。また可動子の冷却に際しジャケット等の樹脂成形工程を伴うことなくパイプ状の簡単な構成で冷却できる構造を有し、更に樹脂成形のジャケットで冷却を行う際でも、樹脂であるジャケットにガラス繊維等を含有させた繊維強化プラスチックは必ずしも必要のない、冷却機構を具備したリニアモータを提供することを目的とする。
本発明に係るリニアモータは、固定子及び可動子を備えたリニアモータにおいて、前記固定子は、前記可動子の移動域を間にして、磁気的に結合した対向する2つの板状部を有し、該2つの板状部の互いに対向する面それぞれには、複数の歯部が、一方の板状部の歯部と他方の板状部の歯部とで千鳥状となるように前記可動子の移動方向に並設してあり、前記可動子は、コイル内部に、前記移動方向に沿って複数の永久磁石及び複数のヨークが交互に配列してあり、前記ヨークを介して隣り合う永久磁石は、互いに対向する向きに磁化されており、さらに、前記コイルを冷却する冷却部を有することを特徴とする。
本発明にあっては、可動子はコイル内部に、前記可動子の移動方向に沿って複数の永久磁石及び複数のヨークが交互に配置してある。永久磁石は可動子にのみ配置するので、リニアモータの全長を長くした場合でも、使用する永久磁石の量は増加しない。また、コイルを冷却する冷却部を有しておりコイルの発熱を取り除くことが可能となる。
本発明に係るリニアモータは、前記冷却部は冷却パイプを有し、該冷却パイプは前記コイルの外側面に配してあることを特徴とする。
本発明にあっては、冷却部は冷却パイプを有し、当該冷却パイプはコイルの外側面に配置するので、簡単な構造でコイルの発熱を取り除くことができる。
本発明に係るリニアモータは、前記コイルおよび前記冷却パイプの前記2つの板状部に垂直な方向の長さは、前記永久磁石及び前記ヨークの前記2つの板状部に垂直な方向の長さ以下であることを特徴とする。
本発明にあっては、前記ヨーク及び前記永久磁石がコイル及び冷却パイプより突出するか面一のため歯部との間のギャップを小さくすることができるので推力を大きくできる。
本発明に係るリニアモータは、前記冷却部は前記コイルを内包する冷却ジャケットであることを特徴とする。
本発明にあっては、冷却部はコイルを内包する冷却ジャケットであるので、コイル外周面全面からコイルを効率的に冷却することができる。
本発明に係るリニアモータは、前記冷却ジャケットの前記2つの板状部に垂直な方向の長さは、前記永久磁石及び前記ヨークの前記2つの板状部に垂直な方向の長さ以下であることを特徴とする。
本発明にあっては前記ヨーク及び前記永久磁石が前記冷却ジャケットより突出するか面一のため歯部とのギャップを小さくすることができるので推力を大きくできる。
本発明に係るリニアモータは、前記可動子は永久磁石を2つ、前記ヨークを3つ有することを特徴とする。
本発明にあっては、可動子は永久磁石を2つ、ヨークを3つ有するという最小構成としてあるので、可動子の移動方向の寸法をより小さくすることが可能となる。言い換えると固定子側の歯部のピッチを相対的に大きくすることができる。また、固定子には永久磁石を使用しないので、リニアモータの全長が長い場合であっても永久磁石の使用量が増加しない。
本発明に係るリニアモータは、前記2つの永久磁石に挟まれているヨークが他の2つのヨークより前記移動方向に長いことを特徴とする。
本発明にあっては、2つの永久磁石に挟まれているヨークは、1つの永久磁石としか接しない他の2つのヨークより移動方向に長くしてある。永久磁石とやり取りする磁束量に合わせて移動方向の長さ、すなわち歯部と対向する部分の長さを定めているので、コイルに流す電流量が増加しても、ヨークが磁気飽和をしにくくなるので推力低下を抑えることができる。
本発明に係るリニアモータは、前記2つの永久磁石に挟まれているヨークの前記移動方向の長さは、他の2つのヨークの2倍の長さであることを特徴とする。
本発明にあっては、2つの永久磁石に挟まれているヨークの前記移動方向の長さは、流れる磁束量に最適な他の2つのヨークの2倍の長さとしてあるので、可動子の移動方向の長さを小さくしながら、ヨークの磁気飽和を緩和して大推力のリニアモータを得ることが可能となる。
本発明に係るリニアモータは、固定子及び可動子を備えたリニアモータにおいて、前記固定子は、前記可動子の移動域を間にして、磁気的に結合した対向する2つの板状部を有し、該2つの板状部の互いに対向する面それぞれには、複数の歯部が、一方の板状部の歯部と他方の板状部の歯部とで千鳥状となるように前記可動子の移動方向に並設してあり、前記可動子は、冷却部及び複数の単位可動子を有し、各単位可動子は、前記移動方向に沿って並んだ3つのコイルを有し、各コイル内部に、前記移動方向に沿って複数の永久磁石及び複数のヨークが交互に配列してあり、前記ヨークを介して隣り合う永久磁石は、互いに対向する向きに磁化されていることを特徴とする。
本発明にあっては、可動子はコイル内部に、前記可動子の移動方向に沿って複数の永久磁石及び複数のヨークが交互に配置してある。永久磁石は可動子にのみ配置するので、リニアモータの全長を長くした場合でも、使用する永久磁石の量は増加しない。また、コイルを冷却する冷却部を有しておりコイルの発熱を取り除くことが可能となる。
本発明に係るリニアモータは、前記冷却部は、前記単位可動子毎に対応して設けられ、各冷却部は、前記各コイルを内包する中空状をなし、前記複数の永久磁石及び複数のヨークを囲繞していることを特徴とする。
本発明にあっては、冷却部はコイルを内包しているため、効率的にコイルを冷却することができる。
本発明に係るリニアモータは、前記冷却部は中空状をなし、前記可動子の有するすべてのコイル夫々を内包し、前記複数の永久磁石及び複数のヨークを囲繞していることを特徴とする。
本発明にあっては、冷却部は全てのコイル夫々を内包しているので、効率的にコイルを冷却することができる。
本発明にあっては、可動子は永久磁石を複数、ヨークを複数備えるという構成としてあるので、可動子の移動方向の寸法を小さくすることが可能となり、また、固定子には磁石を使用しないので、リニアモータの全長が長い場合であっても磁石の使用量が増加しないという効果を奏する。
さらに、コイル冷却部を備えることにより、コイルの冷却を効率よく行い、推力の低下を抑制するという効果を奏する。
さらに、コイル冷却部を備えることにより、コイルの冷却を効率よく行い、推力の低下を抑制するという効果を奏する。
実施の形態1
図1は実施の形態1に係るリニアモータの概略構成の一例を示す部分破断斜視図である。図2A及び図2Bは実施の形態1に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図2Aは可動子1の平面図であり、図2Bは図2AのII−II線による断面図である。図3は実施の形態1に係るリニアモータの概略構成を示す断面図である。図4は実施の形態1に係るリニアモータの概略構成を示す側面図である。
図1は実施の形態1に係るリニアモータの概略構成の一例を示す部分破断斜視図である。図2A及び図2Bは実施の形態1に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図2Aは可動子1の平面図であり、図2Bは図2AのII−II線による断面図である。図3は実施の形態1に係るリニアモータの概略構成を示す断面図である。図4は実施の形態1に係るリニアモータの概略構成を示す側面図である。
本実施の形態に係るリニアモータは可動子1と固定子2とを含む。可動子1は3つのヨーク1b、2つの永久磁石(磁石)1c、1d、それらを囲繞するコイル1a、さらにコイル1aを囲繞する冷却パイプ11を含む。ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dは略同形で、略直方体状をなしている。図1又は図2に示すようにヨーク1b、永久磁石1c、ヨーク1b、永久磁石1d、ヨーク1bと、ヨーク1b、永久磁石1c又は永久磁石1dは連結方向に交互に配列されている。ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dは短辺が揃い、長辺が接触するように並べて連結され、その周囲にコイル1aが巻き回されている。冷却パイプ11は略矩形枠状をなし、コイル1aの外側面に接するように設けられている。ヨーク1bは、永久磁石1c及び永久磁石1dを挟むように配置されている。図2、図4の各永久磁石1c、1dに示す白抜矢印は各永久磁石1c、1dの磁化方向を示している。白抜矢印の終点はN極、始点はS極を示す。永久磁石1c及び永久磁石1dは連結方向に沿って磁化してあり、磁化方向が互いに対向している。本実施の形態のように、可動子1がヨーク1bを3つ、永久磁石1c、永久磁石1dを各1つ備える構成は、可動子1の最小構成としてある。
コイル1aの外側面に接するように囲繞する冷却パイプ11は、コイル1aを冷却するためのものである。冷却パイプ11は、図示しない冷却回路が備えるポンプにより冷媒が送り込まれる給液口11a、冷却回路に冷媒を排出する排液口11bを備える。冷却パイプ11の中には、図示しない熱交換器により冷却された、例えばパーフルオロポリエーテルの冷媒が流動している。給液口11aから供給された冷媒は、コイル1aの外側面に接し、コイル1aを囲繞している冷却パイプ11内を流動し、排液口11bより排出される。これにより、コイル1a全体を効率的に冷却することが可能となる。冷却パイプ11は、例えば、ステンレスといった非磁性金属で構成することが望ましい。
また通電により発熱するコイルのみを効率的に冷却することが可能である。
パイプであるため冷媒を通過させる構造が簡便であり、冷却部の軽量化を図ることができる。また、非磁性金属に限らず、ガラス繊維や炭素繊維を含有する繊維強化プラスチックやセラミックスで構成してもよく、可動子1の加減速度や冷媒の圧力に耐えるように適宜設定すれば良く、条件によっては硬質プラスチックでも良い。また、冷媒は、パーフルオロポリエーテル以外のフッ素系不活性液体や自然冷媒(純水)でも良い。永久磁石1c、永久磁石1d及びヨーク1bの上下方向の長さ(二つの板状部の垂直方向の長さ)はコイル1a及び冷却パイプ11の上下方向の長さより長くなっている。なお、これらの長さは同じでも良い。
また通電により発熱するコイルのみを効率的に冷却することが可能である。
パイプであるため冷媒を通過させる構造が簡便であり、冷却部の軽量化を図ることができる。また、非磁性金属に限らず、ガラス繊維や炭素繊維を含有する繊維強化プラスチックやセラミックスで構成してもよく、可動子1の加減速度や冷媒の圧力に耐えるように適宜設定すれば良く、条件によっては硬質プラスチックでも良い。また、冷媒は、パーフルオロポリエーテル以外のフッ素系不活性液体や自然冷媒(純水)でも良い。永久磁石1c、永久磁石1d及びヨーク1bの上下方向の長さ(二つの板状部の垂直方向の長さ)はコイル1a及び冷却パイプ11の上下方向の長さより長くなっている。なお、これらの長さは同じでも良い。
図3に示すように、固定子2は断面略コの字状(U字状)である。固定子2は、所定の距離を隔てて平行に対向する板状をなす2つの板状部(上板部21、下板部22)、及び上板部21と下板部22とを連結する板状をなす側板部23を含む。固定子2の上板部21と下板部22とは側板部23により磁気的に結合してある。上板部21は下板部22と対向する一面に複数の歯部21aを備えている。歯部21aは所定間隔で複数、並置してある。同様に、下板部22は上板部21に対向する面に複数の歯部22aを備えている。歯部22aは所定間隔で複数、並置してある。歯部21a、歯部22aはそれぞれ略直方体状をなしている。固定子2は平板状をなす軟磁性金属、例えば圧延鋼材を折り曲げることにより形成する。固定子2は折り曲げにより形成する他に平板状の圧延鋼材を溶接やねじ止め等により接合し、固定して形成しても良い。上板部21、下板部22、側板部23は、例えば鋼板などの軟磁性金属板を積層することにより、形成してもよい。歯部21a、歯部22aは、それぞれ軟磁性金属板、例えば鋼板等を積層して直方体状に形成する。直方体状に形成した歯部21a、歯部22aはそれぞれ、上板部21、下板部22に溶接又はねじ止め等により接合し固定する。
また、略コの字に形成した磁性鋼板の一面に所定間隔で、掘り込み加工などにより溝を設け、形成されたランド部を歯部21a、歯部22aとしてもよい。このようにすると、歯部を溶接等で接合又はねじ止め等により固定する場合に比べて、固定子2の部品点数を減らすことが可能となる。さらにまた、板状部材に所定間隔でスリットを形成し、2つのスリットで挟まれた部分を歯部21a、歯部22aとしてもよい。板状部材をくし歯状に形成し、くし歯を歯部21a、歯部22aとしてもよい。なお、図3に示す向きで設置されることが固定子2の必須の要件ではない。設置可能な如何なる向きで使用することも可能である。左右を反転した置き方でも良いし、U字となるように置いたり、上下が反転したU字のように置いたりしても良い。以上のように構成した固定子2の上板部21、下板部22の間を、可動子1は歯部21a、歯部22aの並設方向に移動する。
図3及び図4に示すように、歯部21a及び歯部22aは同一形状、同一寸法であることが望ましい。歯部21a(歯部22a)の可動子1の移動方向に沿う長さL1と、2つの歯部21a(歯部22a)の間隔L2との比は1対1としてある。すなわち、歯部21a(歯部22a)の並設方向の幅L1は歯部21a(22a)の並設間隔L2と同じ長さとなっている。
可動子1のコイル1aと冷却パイプ11を除く移動方向の幅は、歯部21a(22a)の幅L1と2つの歯部21a(22a)の間隔L2とを合わせた幅(L1+L2)より、狭くしてある。図3において歯部21a及び歯部22aの紙面左右方向の長さは、ヨーク1b、永久磁石1c、1dよりも、やや長くしてある。この場合フリンジング磁束により仮想的にエアギャップが短くなり、可動子1の永久磁石1c、永久磁石1dからの磁束を効率よく固定子2に流すことができる。また、歯部21a、歯部22aの長さと、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dとの長さを同じとしても良い。
歯部21aと歯部22aとはそれぞれ、等間隔(L2)で固定子2の対向する上板部21、下板部22の対向面側にそれぞれ配置してある。歯部21a、歯部22aの長手方向は、可動子1の移動方向に略直角に配置してある。また、歯部21aと歯部22aは互いに対向する面の可動子1の移動方向の中央部が重ならないように可動子1の移動方向に沿って互い違いに(千鳥状に)並設してある。なお、歯部21aと歯部22aは互いに対向する面の全面が重なると可動子1には推力が発生しない。
図4に示すように、可動子1の一方の面が歯部21aに対向し、他方の面が歯部22aに対向する。移動方向の前後に配置してあるヨーク1bは一方が歯部21aと対向し、他方が歯部22aと対向している。中央のヨーク1bは歯部21a、22aの両方に対向している。歯部21a、歯部22aは1磁気周期毎に1つずつ設けてある。歯部21aと歯部22aとは電気角で180度の異なる位置(1/2磁気周期ずれた位置)に設けられている。
ヨーク1b並びに永久磁石1c及び永久磁石1dの可動子1の移動方向に垂直な方向の長さ(図2Aでは紙面に対して垂直方向、図3では紙面上下方向の長さ:対向する上板部21及び下板部22の板面の法線方向の長さ)は略同じであることが望ましい。ここでヨーク1bが永久磁石1c及び永久磁石1dよりも長い場合には、永久磁石1c及び永久磁石1dより突出した部分におけるヨーク1bの磁束が、上板部21又は下板部22の板面の法線方向に流れずに板面に平行な方向へ漏れてしまう。その結果、ヨーク1bから固定子2の歯部21a又は22aへ流れる磁束量が低減して推力が低下する。
また永久磁石1c及び永久磁石1dの可動子1の移動方向に垂直な方向の長さがヨーク1bよりも長い場合には、推力に寄与する磁束の上板部21又は下板部22の板面に対する垂直成分を確保しにくくなるため、推力ロスが発生する。後述する様に、本発明の推力はヨーク1bと歯部21aとの間、及びヨーク1bと歯部22aとの間に流れる磁束量によるため、永久磁石1c及び永久磁石1dが突出している場合には歯部21aとヨーク1bとの距離及び歯部22aとヨーク1bとの距離が遠くなり、推力が低減する。
さらにヨーク1b又は永久磁石1c及び永久磁石1dのどちらかが突出している場合には突出した部分の熱伝導が悪くなり、冷却効率が低下する。
なおここで略同じとは構造部を設計する上での寸法設定では同じということを意味している。そして加工設備による加工誤差を含むため、設計上の寸法設定に公差を含めた上で略同じと表記している。
ヨーク1b並びに永久磁石1c及び永久磁石1dの可動子1の移動方向に垂直な方向の長さ(図2Aでは紙面に対して垂直方向、図3では紙面上下方向の長さ:対向する上板部21及び下板部22の板面の法線方向の長さ)は略同じであることが望ましい。ここでヨーク1bが永久磁石1c及び永久磁石1dよりも長い場合には、永久磁石1c及び永久磁石1dより突出した部分におけるヨーク1bの磁束が、上板部21又は下板部22の板面の法線方向に流れずに板面に平行な方向へ漏れてしまう。その結果、ヨーク1bから固定子2の歯部21a又は22aへ流れる磁束量が低減して推力が低下する。
また永久磁石1c及び永久磁石1dの可動子1の移動方向に垂直な方向の長さがヨーク1bよりも長い場合には、推力に寄与する磁束の上板部21又は下板部22の板面に対する垂直成分を確保しにくくなるため、推力ロスが発生する。後述する様に、本発明の推力はヨーク1bと歯部21aとの間、及びヨーク1bと歯部22aとの間に流れる磁束量によるため、永久磁石1c及び永久磁石1dが突出している場合には歯部21aとヨーク1bとの距離及び歯部22aとヨーク1bとの距離が遠くなり、推力が低減する。
さらにヨーク1b又は永久磁石1c及び永久磁石1dのどちらかが突出している場合には突出した部分の熱伝導が悪くなり、冷却効率が低下する。
なおここで略同じとは構造部を設計する上での寸法設定では同じということを意味している。そして加工設備による加工誤差を含むため、設計上の寸法設定に公差を含めた上で略同じと表記している。
図5、図6及び図7は実施の形態1に係るリニアモータの推力発生原理を説明するための図である。可動子1のコイル1a及び冷却パイプ11の移動方向に沿う部分は説明の都合上、省略して移動方向と直交する部分の断面のみ表示してある。可動子1のコイル1aに交流電流を流す。図5、6のコイル1aに示す黒丸印は紙面の裏から表への通電、バツ印は紙面の表から裏への通電を表している。(交流電流を流した際のある時点の電流の向きを示した)コイル1aの通電により、図5に点線で示したような磁束の流れが発生する。
可動子1が備えるヨーク1bの個数が3個の場合、図5に示す様に歯部21aから流れる磁束が両端のヨーク1bに流れ込み、永久磁石1c、永久磁石1d内を通り中央部のヨーク1bに集まり、歯部22aへ抜けていく。このようにすると、並設する歯部21aの並設方向中央部の間隔(ピッチ)(L1+L2)よりも、両端のヨーク1bの移動方向中央部の間隔(L3)を小さくすることができる。すなわち、可動子1の移動方向の長さを小さくすることが可能となる。
本発明の場合、一つの可動子1を単相で駆動しており、1相あたりの歯部のピッチを相対的に大きくすることができる。
3相リニアモータでは可動子1の位置により変動する3相の合成推力の変動幅を抑えるため、単相あたりの推力波形をほぼ正弦波とする必要がある。また推力を確保する必要がある。その手段の一つとして、各相に複数の磁極を設けて狭ピッチ化を図るのが一般的であり、そのことが可動子構造の簡素化や固定子2及び可動子1の小型化、軽量化を阻み、また狭ピッチ化した場合には駆動周波数の高周波化を招き、リニアモータ自体の鉄損が増大するという問題があったが実施の形態1の構成により歯部のピッチを大きくすることができる。
本発明の場合、一つの可動子1を単相で駆動しており、1相あたりの歯部のピッチを相対的に大きくすることができる。
3相リニアモータでは可動子1の位置により変動する3相の合成推力の変動幅を抑えるため、単相あたりの推力波形をほぼ正弦波とする必要がある。また推力を確保する必要がある。その手段の一つとして、各相に複数の磁極を設けて狭ピッチ化を図るのが一般的であり、そのことが可動子構造の簡素化や固定子2及び可動子1の小型化、軽量化を阻み、また狭ピッチ化した場合には駆動周波数の高周波化を招き、リニアモータ自体の鉄損が増大するという問題があったが実施の形態1の構成により歯部のピッチを大きくすることができる。
これに対して、可動子1が備えるヨーク1bの個数が4個以上の場合には、並設する歯部21aの移動方向中央部の間隔(ピッチ)(L1+L2)に対して、それぞれのヨーク1bの移動方向中央部の間隔をその1/2とする必要がある。図5でたとえるならL1+L2=L3/2+L3/2=L3にする必要があるため、可動子1の移動方向の長さを小さくすることが困難になる。つまり、ヨーク1bが4個以上の場合には次のような問題がある。L1+L2>L3にすると、隣り合うヨーク1bの間隔が小さくなる。永久磁石1c、永久磁石1dを介して隣り合うヨーク1bの永久磁石1c、永久磁石1dによる界磁方向はそれぞれ逆向きになるので、一つの歯部21a(22a)との間で吸引と反発とが短い距離で行われることとなり、可動子1と固定子2の間で発生する推力を低下させる。
しかしこの構成においても、複数のヨーク1bと複数の永久磁石1c、永久磁石1dをコイル1aで囲繞した本発明の構成はリニアモータが長くなった場合でも永久磁石の個数が増加することは無い。
しかしこの構成においても、複数のヨーク1bと複数の永久磁石1c、永久磁石1dをコイル1aで囲繞した本発明の構成はリニアモータが長くなった場合でも永久磁石の個数が増加することは無い。
次に、図5、図6及び図7を参照して、実施の形態1に係るリニアモータの推力発生原理について説明する。上述したように図5において可動子1には、点線で示したような磁束の流れが発生する。すなわち、左右のヨーク1bに発生した磁束は永久磁石1c又は永久磁石1dを通り、中央のヨーク1bより歯部22aに流れ込む。歯部22aに流れ込んだ磁束は下板部22、側板部23、上板部21を通り歯部21aより左右のヨーク1bに流れ込み上記のような磁束ループが発生する。磁束ループにより、歯部21aはN極に励磁され、歯部22aはS極に励磁される。
次に、永久磁石による磁極の発生と推力の発生を、図6を用いて説明する。図6に示すように永久磁石1c、永久磁石1dがヨーク1bに対して着磁方向が対向して配置してある場合、各ヨーク1b全体が単極となる。中央のヨーク1bはN極に励磁され、左右のヨーク1bはS極に励磁される。
一方、固定子2の歯部21aはN極、歯部22aはS極に励磁されている。歯部21a、歯部22aに発生した磁極と、永久磁石1c、永久磁石1dにより励磁されたヨーク1bの磁極が吸引又は反発することにより、可動子1には図6の紙面左向きの推力が発生する。
一方、固定子2の歯部21aはN極、歯部22aはS極に励磁されている。歯部21a、歯部22aに発生した磁極と、永久磁石1c、永久磁石1dにより励磁されたヨーク1bの磁極が吸引又は反発することにより、可動子1には図6の紙面左向きの推力が発生する。
図6の状態から、可動子1が電気角180度に相当する距離を進んだ場合の状態を示しているのが図7である。図7ではコイル1aに流す電流の向きが逆向きとなる。この結果、図7における磁束の流れは、図5に示した磁束の流れとは逆方向になる。このため、歯部21aにはS極、歯部22aにはN極の磁極が発生する。永久磁石1c、永久磁石1dによるヨーク1bの励磁は変わらないため、図6の場合と吸引/反発する歯部21a、歯部22aが逆の関係となる。図7に示した矢印の方向に吸引力が発生し、可動子1は図7において紙面に対して左向きの推力が発生する。図7の状態から、可動子1が電気角180度に相当する距離を進んだ場合、図6と同様な状態となる。以上の動作を繰り返すことにより、可動子1は移動を継続する。
次に端効果による影響の改善について説明する。端効果とは、リニアモータにおいて、可動子両端に発生する磁気的な吸引、反発力の影響がモータの推力特性(コギング特性、ディテント特性)に影響を及ぼすことを言う。従来、端効果を減少させるために、両端の歯部の形状を、他の形状と異なるようにするなどの対策が取られている。端効果が発生するのは、磁束ループが移動方向と同じ方向に流れるためである(特許文献1の第2図参照)。しかしながら、実施の形態1に係るリニアモータでは、固定子2を通る磁路を含めたループ(磁束ループ)は進行方向と直角な方向に流れるため、端効果の影響を低減させることが可能となる。
以上のように、実施の形態1に係るリニアモータでは、従来のムービングコイル型リニアモータと異なり、固定子2に永久磁石は必要なく、永久磁石1c、永久磁石1dは可動子1のみに使用するので、リニアモータの全長を長くした場合においても、使用する永久磁石の量は増加せず一定となり、コストを低減させることが可能となる。加えて、端効果の影響を低減させることが可能となる。
また、可動子1はヨーク1bを3個、永久磁石1c、永久磁石1dを各1個の計2個という最小の構成としている。そのため、可動子1の備える永久磁石1c、永久磁石1dの移動方向の幅を広くすること、及び歯部21a、歯部22aの可動子1の移動方向の幅を大きくすることも可能となる。それによって、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dの数が多い同一サイズの固定子よりも大きな推力を得ることが可能となる。
また、可動子1はヨーク1bを3個、永久磁石1c、永久磁石1dを各1個の計2個という最小の構成としている。そのため、可動子1の備える永久磁石1c、永久磁石1dの移動方向の幅を広くすること、及び歯部21a、歯部22aの可動子1の移動方向の幅を大きくすることも可能となる。それによって、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dの数が多い同一サイズの固定子よりも大きな推力を得ることが可能となる。
さらにまた、コイル1aの外側面に接し、コイル1aを囲繞するように、冷却パイプ11を設け、冷却パイプ11に冷媒を流動させる。それにより、コイル1aを効率的に冷却するので、発熱による推力低下を抑制することが可能となる。
なお、実施の形態1では可動子1がすべて上板部21と下板部22とに挟まれている形態を示したが、本発明においては可動子1のうち永久磁石1c、永久磁石1dとヨーク1bが上板部21と下板部22とに挟まれていればよい。コイル1aの一部又は全部が固定子2から突出し、上板部21と下板部22とに挟まれていなくてもよい。
また、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dは直方体状としたが、それに限られない。コイル1aの励磁により発生した磁束が固定子2と協同した磁気ループ回路を構成するものであれば良い。例えば、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dが正六面体であっても良い。
また、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dは直方体状としたが、それに限られない。コイル1aの励磁により発生した磁束が固定子2と協同した磁気ループ回路を構成するものであれば良い。例えば、ヨーク1b、永久磁石1c、永久磁石1dが正六面体であっても良い。
実施の形態2
図8A及び図8Bは実施の形態2に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図8Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図8Bは図8AのVIII−VIII線による断面図である。実施の形態2では、実施の形態1においてヨーク1b及び永久磁石1c、1dの長手方向の長さを長くした可動子1となっている。また、3相駆動の場合の可動子1の配列を示している。他の構成は実施の形態1と同様であるので、以下の説明においては、実施の形態1との異なる点を主に説明する。
図8A及び図8Bは実施の形態2に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図8Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図8Bは図8AのVIII−VIII線による断面図である。実施の形態2では、実施の形態1においてヨーク1b及び永久磁石1c、1dの長手方向の長さを長くした可動子1となっている。また、3相駆動の場合の可動子1の配列を示している。他の構成は実施の形態1と同様であるので、以下の説明においては、実施の形態1との異なる点を主に説明する。
実施の形態2の可動子1は、同様な3つの単相ユニット1U、1V、1Wを移動方向に沿って配置したものである。U相に対応する単相ユニットが1U、V相に対応する単相ユニットが1V、W相に対応する単相ユニットが1Wである。
図9は可動子ベース4に取り付けた可動子1の構成例を示す説明図である。可動子ベース4は、直方体状をなしている。可動子ベース4の一面には、各単相ユニット1U、1V、1Wを固定する溝が設けられている。当該溝に各単相ユニット1U、1V、1Wをはめ込み固定する。可動子ベース4は、アルミニウム、非磁性ステンレス鋼などの非磁性体で構成する。可動子ベース4がリニアガイド等に取り付けられることで可動子1は固定子2の対向する二つの板状部21、22間を直動する。
可動子ベース4は給液口4a、流路4b、排液口4cを含む。流路4bの中間には、単相ユニット1U、1V、1Wの冷却パイプ11が接続されている。流路4bは、可動子ベース4の内部に埋め込んだ金属製パイプでも良い。また、可動子ベース4を厚さ方向に2分割した部材により構成し、それぞれの部材の一面に溝を刻設した後、溝を設けた面同士を合わせ接合し、刻設した溝により可動子ベース4の内部に形成される空間を流路4bとしても良い。
給液口4aは冷却回路(不図示)に接続され、ポンプ(不図示)より冷媒が供給される。給液口4aから供給された冷媒は、次のような経路を経て、排液口4cから排出され、冷却回路に戻る。給液口4aから供給された冷媒は、流路4bを通り、単相ユニット1Uの給液口11aから単相ユニット1Uの冷却パイプ11に流入する。冷却パイプ11を流動した冷媒は、単相ユニット1Uの排液口11bから、可動子ベース4の流路4bに排出される。排出された冷媒は、流路4bを経て、単相ユニット1Vの給液口11aから単相ユニット1Vの冷却パイプ11に流入する。冷却パイプ11を流動した冷媒は、単相ユニット1Vの排液口11bから、可動子ベース4の流路4bに排出される。排出された冷媒は、流路4bを経て、単相ユニット1Wの給液口11aから単相ユニット1Wの冷却パイプ11に流入する。冷却パイプ11を流動した冷媒は、単相ユニット1Wの排液口11bより、可動子ベース4の流路4bに排出される。排出された冷媒は、流路4bを経て、排液口4cより、可動子ベース4の外部に排出される。以上のように、冷媒が流動することにより、各単相ユニット1U、1V、1Wのコイル1aが冷却される。
なお、冷却パイプ11は図9において可動子ベース4の外に出ている部分のみに設けても良い。図9に点線で示している部分は、冷却パイプ11とは異なる部品であっても良い。可動子ベース4内では、冷媒は、可動子ベース4に刻設した流路を流動するようにする。
実施の形態2に係るリニアモータは、実施の形態1に係るリニアモータが奏する効果に加えて、次のような効果を奏する。可動子1のヨーク1b及び永久磁石1c、1dの長手方向の長さを長くしたので、より大きな推力を得ることが可能となる。また、3相駆動の可動子1とした場合、単相の場合に比べ、さらに大きな推力を得ることが可能となる。
実施の形態3
図10A及び図10Bは、実施の形態3に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図10Aは、可動子1の構成例を示す平面図である。図10Bは、図10AのX−X線による断面図である。実施の形態3と実施の形態1との違いはコイル1aとコイル1aの冷却構造にある。実施の形態3ではコイル1aをコイル1aと略同形状の冷却ジャケット12内に配置し冷却ジャケット12内壁とコイル1aの間に冷媒を流通させることでコイル1aの冷却を行う構造である。
図10A及び図10Bは、実施の形態3に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図10Aは、可動子1の構成例を示す平面図である。図10Bは、図10AのX−X線による断面図である。実施の形態3と実施の形態1との違いはコイル1aとコイル1aの冷却構造にある。実施の形態3ではコイル1aをコイル1aと略同形状の冷却ジャケット12内に配置し冷却ジャケット12内壁とコイル1aの間に冷媒を流通させることでコイル1aの冷却を行う構造である。
冷却ジャケット12は矩形枠状をなしている。冷却ジャケット12の枠状内部にヨーク1b、永久磁石1c、1dが配される。冷却ジャケット12の枠状部分は、断面が矩形状の管となっている。コイル1aが収納される管の断面は、コイル1aの断面よりも、やや大きくなっている。冷却パイプ11と同様に冷却ジャケット12は冷媒が流入する給液口12a、排液口12bを備えている。給液口12aから流入した冷媒は冷却ジャケット12内のコイル1aを冷却しつつ、冷却ジャケット12内を進み、排液口12bより排出される。
冷却ジャケット12は、例えば全体の形状を厚さ方向上下に2分割した2つの部材から構成し、部材の一方にコイル1aを配置した後に、2つの部材を接合してもよい。またはコイル1aと冷却ジャケット12内壁に間隙を有するように樹脂を成形(たとえば射出成形)してもよい。コイル1aは冷却ジャケット12内壁から突出したコマ状の突起(図示しない)にて上下あるいは左右又は上下及び左右から固定されている。
実施の形態1はコイル1aを外側面からのみ冷却したが、実施の形態3ではコイル1aを内側面、外側面、両端面から冷却するため、冷却される面積が増えるので、冷却効率が高まる。冷却ジャケット12の材質は非磁性の金属でもよいが、樹脂で成形したものを使用してもよい。冷却ジャケット12に使用する樹脂は樹脂をガラス繊維等で補強した樹脂は必ずしも必要でなく強度は要求されない。可動子1の加減速度に耐え、必要な冷媒の圧力に耐えればよく強度は適宜設定すれば良い。条件によっては硬質プラスチックも使用可能である。
もちろんガラス繊維で補強した樹脂ジャケットを使用してもよい。
もちろんガラス繊維で補強した樹脂ジャケットを使用してもよい。
本発明のリニアモータの可動子1は可動子1のヨーク1bをコイル1aで励磁させ歯部21a、22aとの相互作用によって可動子1を固定子2に対して相対的に移動させる。よってコイル1aで発生させた磁力を永久磁石1c、1dが発生する磁力と直接的な相互作用にて可動子1と固定子2を相対移動させる特許文献2に記載のリニアモータと異なり、コイル1aと永久磁石1c、1dとの間に可動子1の移動に伴う応力の変化は極めて少ない。
特許文献2のリニアモータにおいてはこの応力の変化に耐えるようにコイル1aの固定やコイル1aを固定する冷却ジャケット12の強度についても上げておく必要がある。しかし、本発明においてはその必要は無く冷却ジャケット12の強度は冷媒を通過させる際の冷媒の圧力にのみ耐えればよい。よって、冷却ジャケット12の材質についてはガラス繊維等で補強する必要は無い。
実施の形態3に係るリニアモータは、以下の様な効果を奏する。永久磁石1c、1dは可動子1のみに使用するので、リニアモータの全長を長くした場合においても、使用する永久磁石の量は増加せず一定となり、コストを低減させることが可能となる。加えて、端効果の影響を低減させることが可能となる。
また、可動子1はヨーク1bを3個、永久磁石1c、1dを各1個の計2個という最小の構成としている。そのため、可動子1の備える永久磁石1c、1dの移動方向の幅を大きくすること、及び歯部21a、22aの可動子1の移動方向の幅を大きくすることも可能となる。それによって、ヨーク1b、永久磁石1c、1dの数が多い同一サイズの固定子よりも大きな推力を得ることが可能となる。
また、可動子1はヨーク1bを3個、永久磁石1c、1dを各1個の計2個という最小の構成としている。そのため、可動子1の備える永久磁石1c、1dの移動方向の幅を大きくすること、及び歯部21a、22aの可動子1の移動方向の幅を大きくすることも可能となる。それによって、ヨーク1b、永久磁石1c、1dの数が多い同一サイズの固定子よりも大きな推力を得ることが可能となる。
さらにまた、コイル1aを冷媒が流動する冷却ジャケット12内に配置したので、コイル1aを内側面、外側面、両端面から冷却するため、効率よくコイル1aを冷却することが可能となる。それにより、コイル1aの発熱による推力低下を抑制することが可能となる。
実施の形態4
図11A及び図11Bは実施の形態4に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図11Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図11Bは図11AのXI−XI線による断面図である。実施の形態4に係るリニアモータの可動子1は、実施の形態3に係る可動子を3相配列したものである。他の構成は実施の形態3と同じであるため、説明を省略する。
図11A及び図11Bは実施の形態4に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図11Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図11Bは図11AのXI−XI線による断面図である。実施の形態4に係るリニアモータの可動子1は、実施の形態3に係る可動子を3相配列したものである。他の構成は実施の形態3と同じであるため、説明を省略する。
図12は実施の形態4において、可動子ベース4に取り付けた可動子1の構成例を示す説明図である。図9に示した実施の形態2と異なるのは、コイル1aを当該コイル1aと略同形状の冷却ジャケット12内に配置し、冷却ジャケット12内壁とコイル1aの間に冷媒を流通させることであり、可動子ベース4の構成は、実施の形態2と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態4に係るリニアモータは、実施の形態3に係るリニアモータが奏する効果に加えて、以下の様な効果を奏する。3相駆動とすることにより、単相の場合に比べ、さらに大きな推力を得ることが可能となる。
実施の形態5
図13A及び図13Bは実施の形態5に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図13Aは可動子1の構成例を示す平面図であり、図13Bは、図13AのXIII−XIII線による断面図である。図14は実施の形態5において、可動子ベース4に取り付けた可動子1の構成例を示す説明図である。実施の形態2(図8及び図9)との相違は、ヨーク1bと永久磁石1c、1dの数を変更したものであり、その他の構成は、実施の形態2と同様であるので、説明を省略する。
図13A及び図13Bは実施の形態5に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図13Aは可動子1の構成例を示す平面図であり、図13Bは、図13AのXIII−XIII線による断面図である。図14は実施の形態5において、可動子ベース4に取り付けた可動子1の構成例を示す説明図である。実施の形態2(図8及び図9)との相違は、ヨーク1bと永久磁石1c、1dの数を変更したものであり、その他の構成は、実施の形態2と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態5に係るリニアモータは、ヨーク1bと永久磁石1c、1dの数を増加させたので、可動子1をよりスムーズに可動させることが可能となる。
実施の形態6
図15は実施の形態6に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す平面図である。実施の形態1との相違は、中央に位置するヨークの移動方向の幅である。実施の形態6においては、可動子1の移動方向に沿って並ぶ3つのヨーク1b、10bのうち、中央に位置するヨーク10bと左右に位置するヨーク1bの移動方向の幅が異なることを特徴とする。ヨーク10bの幅d2はヨーク1bの幅d1の2倍としてある。これはコイル電流増加に伴いヨーク1b、10bを流れる磁束が増加した場合において、磁気飽和を起きにくくするためである。左右に位置するヨーク1bは1つの永久磁石1c又は1dからの磁束を歯部21a又は22aとやり取りするのに対して、中央に位置するヨーク10bは2つの永久磁石1c及び1dからの磁束を歯部21a又は22aとやり取りをする。そのため、中央に位置するヨーク10bの幅d2は左右に位置するヨーク1bの幅d1の2倍とすることが好適である。
図15は実施の形態6に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す平面図である。実施の形態1との相違は、中央に位置するヨークの移動方向の幅である。実施の形態6においては、可動子1の移動方向に沿って並ぶ3つのヨーク1b、10bのうち、中央に位置するヨーク10bと左右に位置するヨーク1bの移動方向の幅が異なることを特徴とする。ヨーク10bの幅d2はヨーク1bの幅d1の2倍としてある。これはコイル電流増加に伴いヨーク1b、10bを流れる磁束が増加した場合において、磁気飽和を起きにくくするためである。左右に位置するヨーク1bは1つの永久磁石1c又は1dからの磁束を歯部21a又は22aとやり取りするのに対して、中央に位置するヨーク10bは2つの永久磁石1c及び1dからの磁束を歯部21a又は22aとやり取りをする。そのため、中央に位置するヨーク10bの幅d2は左右に位置するヨーク1bの幅d1の2倍とすることが好適である。
図16A及び図16Bは可動子1のヨークの磁気飽和についての説明図である。図16Aは実施の形態6に係る可動子1の場合を示している。図16Bは上述の実施の形態1に係る可動子1の場合を示している。歯部21aからヨーク1b、永久磁石1c又は1dを通り、ヨーク1b又は10bを経て歯部22aに至る点線が磁束の流れを示している。実施の形態6において、2つの永久磁石1c、1dに挟まれているヨーク、すなわち中央に位置するヨーク10bは実施の形態1におけるヨーク1bよりも移動方向の幅(長さ)が広くなっているため、磁束の密度が高くなり難くなっており、磁気飽和が起きにくくなっている。このように、コイル1aの電流を増加した場合であってもヨーク10bが磁気飽和を起こしにくくなるので、リニアモータの電流増加時における推力リニアリティが改善される。なお、図16に示した磁束の流れは一例として示したものである。
なお、幅d2は幅d1の2倍に限られない。幅d2が2倍以上であれば、ヨーク10bが磁気飽和しにくくなる。しかしながら、10bで磁気飽和が起きない場合でも、両端のヨーク1bで磁気飽和するので、幅d2は幅d1の2倍が好適である。幅d2が2倍以下である場合は、幅d2と幅d1が等しい場合よりもヨーク10bで磁気飽和を起こしにくくなるが、両端のヨーク1bが磁気飽和を起こす前に、ヨーク10bで磁気飽和が起こることとなる。幅d1、d2により可動子1の移動方向の寸法が決まるので、幅d1、d2をどのように設定するかは、上述した点を考慮して決定すれば良い。
なお、幅d2は幅d1の2倍に限られない。幅d2が2倍以上であれば、ヨーク10bが磁気飽和しにくくなる。しかしながら、10bで磁気飽和が起きない場合でも、両端のヨーク1bで磁気飽和するので、幅d2は幅d1の2倍が好適である。幅d2が2倍以下である場合は、幅d2と幅d1が等しい場合よりもヨーク10bで磁気飽和を起こしにくくなるが、両端のヨーク1bが磁気飽和を起こす前に、ヨーク10bで磁気飽和が起こることとなる。幅d1、d2により可動子1の移動方向の寸法が決まるので、幅d1、d2をどのように設定するかは、上述した点を考慮して決定すれば良い。
なお、上述のリニアモータにおいて、3相駆動の構成とする場合には、各単相ユニット間のピッチを、固定子2の歯部21a、22aのピッチの2/3のn倍(3分の2の整数倍)にすれば良い。整数nの値は、各単相ユニットの移動方向の長さを考慮して設定すれば良い。
実施の形態7
図17A及び図17Bは実施の形態7に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図17Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図17Bは図17AのXVII−XVII線による断面図である。実施の形態7に係るリニアモータの可動子1は、3相配列した3つの単位可動子101、102、103を連結した構成としてある。単位可動子101、102、103それぞれは冷却ジャケット(冷却部)12を有している。冷却ジャケット12は、矩形枠が連結したような梯子状をなしている。冷却ジャケット12の内部は空洞(中空)としてある。冷却ジャケット12それぞれの内部には、コイル1aが配されている。すなわち、冷却ジャケット12はコイルを内包している。矩形枠状に囲われた空間内それぞれには、ヨーク1b、永久磁石1c、1dが配されている。
図17A及び図17Bは実施の形態7に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図17Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図17Bは図17AのXVII−XVII線による断面図である。実施の形態7に係るリニアモータの可動子1は、3相配列した3つの単位可動子101、102、103を連結した構成としてある。単位可動子101、102、103それぞれは冷却ジャケット(冷却部)12を有している。冷却ジャケット12は、矩形枠が連結したような梯子状をなしている。冷却ジャケット12の内部は空洞(中空)としてある。冷却ジャケット12それぞれの内部には、コイル1aが配されている。すなわち、冷却ジャケット12はコイルを内包している。矩形枠状に囲われた空間内それぞれには、ヨーク1b、永久磁石1c、1dが配されている。
単位可動子101、102、103それぞれが有する構成は、実施の形態4と同様である。各相は、コイル1aの内部に、ヨーク1bが3個、2個一組の永久磁石1c、1dを備えている。ヨーク1b、永久磁石1c、1dは、移動方向に沿って交互に配列してある。中央のヨーク1bを挟む永久磁石1c、1dは、移動方向に沿って磁化してあり、その向きは対向する向きとなっている。単位可動子101、102、103は、例えば、図9に示した可動子ベース4により固定され、一体化した可動子1となる。
冷却ジャケット12はそれぞれ給液口12a、排液口12bが備えられている。リニアモータ動作時には、給液口12aから冷媒を供給し、排液口12bから冷媒を排出することにより、単位可動子101、102、103それぞれを冷却する。給液口12aから流入した冷媒は、給液口12aに近いコイル1a、中央のコイル1a、排液口12bに近いコイル1aの順に各コイル1aの周縁を冷却して、排液口12bから排出される。冷媒の流路、給液口12a、排液口12bの構成はこれに限らない。例えば、中央のコイル1aに近い位置に給液口12aを設け、両脇のコイル1aに近い位置2箇所に排液口12bを設けても良い。この場合、給液口12aから流入した冷媒は2つに分かれ、分かれた一方の冷媒は中央のコイル1a、両端のコイル1aの一方を冷却して、一方の排液口12bより排出する。他方のコイルの冷却も同様である。
実施の形態7に係るリニアモータは次のような効果を奏する。可動子1を3つの単位可動子101、102、103から構成したので、各単位可動子に含まれる各相のコイル1aの巻線を、可動子1を1つの単位可動子で構成する場合よりも少なくすることが可能となる。それにより、コイル1aの発熱量を低減することが可能となる。コイル1aの巻数を減らすことにより、各単位可動子で発生する推力は低下するが、単位可動子を増やすことにより、可動子1全体の推力を確保することが可能となる。単位可動子を1つから3つとすることにより、各コイル1aの巻数を1/4から1/3に低減することが可能である。
実施の形態7に係るリニアモータは要求仕様が次のような場合に有効である。単位可動子が1つでは、発熱が大きすぎ、雰囲気温度が仕様を満たさない場合である。この場合、冷媒の流量を増やせば冷却は可能であるが、他の装置との関係で冷媒の流量を増やせないときがある。このようなときに、コイル1aの巻数を減らすことにより、各単位可動子で発生する熱を低減させることにより、冷媒の流量を増やさずに適切な雰囲気温度を確保可能となる。コイル1aの巻線を増やす代わりに単位可動子の個数を増やすので、必要な推力も確保可能である。
実施の形態8
図18A及び18Bは実施の形態8に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図18Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図18Bは図18AのXVIII−XVIII線による断面図である。実施の形態8に係るリニアモータの可動子1は、実施の形態7の可動子1と冷却ジャケット12の構造が異なる。冷却ジャケット12の構造以外は、実施の形態7と同様であるので、以下の説明では、主に冷却ジャケット12について説明する。
図18A及び18Bは実施の形態8に係るリニアモータの可動子1の構成例を示す説明図である。図18Aは可動子1の構成例を示す平面図である。図18Bは図18AのXVIII−XVIII線による断面図である。実施の形態8に係るリニアモータの可動子1は、実施の形態7の可動子1と冷却ジャケット12の構造が異なる。冷却ジャケット12の構造以外は、実施の形態7と同様であるので、以下の説明では、主に冷却ジャケット12について説明する。
冷却ジャケット12は、矩形枠状のものが複数連結したような梯子状をなしている。冷却ジャケット12の中は空洞としてある。冷却ジャケット12の内部には、コイル1aが配されている。矩形枠状に囲われた空間内それぞれには、実施の形態7と同様に、ヨーク1b、永久磁石1c、1dが配されている。
冷却ジャケット12は3相からなる単位可動子101、102、103をまとめて冷却可能な構造となっている。冷却ジャケット12は給液口12a、排液口12bが備えられている。リニアモータ動作時には、給液口12aから冷媒を供給し、排液口12bから冷媒を排出することにより、可動子1の全体を冷却する。
冷媒の流路は、給液口12aから流入し、給液口12aに近いコイル1aから排液口12bに近いコイル1aに向かって、順に冷却し、排液口12bから排出するようにすれば良い。なお、流路にはバイパスや分岐を設けても良い。また、給液口12a、排液口12bを複数設けても良い。
実施の形態8に係るリニアモータは、実施の形態7に係るリニアモータが奏する効果に加えて、次のような効果を奏する。冷却ジャケット12を一体化したことにより、各単位可動子101、102、103を一体とする固定の強度を上げることが可能となる。また、冷却ジャケット12を一体化したので、バイパスや分岐を設けることにより、可動子1の冷却を全体で効率的に行うことが可能となる。
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 可動子
1a コイル
1b ヨーク
1c、1d 永久磁石(磁石)
11 冷却パイプ
11a 給液口
11b 排液口
12 冷却ジャケット
12a 給液口
12b 排液口
2 固定子
21 上板部(板状部)
21a 歯部
22 下板部(板状部)
22a 歯部
23 側板部
4 可動子ベース
4a 給液口
4b 流路
4c 排液口
1a コイル
1b ヨーク
1c、1d 永久磁石(磁石)
11 冷却パイプ
11a 給液口
11b 排液口
12 冷却ジャケット
12a 給液口
12b 排液口
2 固定子
21 上板部(板状部)
21a 歯部
22 下板部(板状部)
22a 歯部
23 側板部
4 可動子ベース
4a 給液口
4b 流路
4c 排液口
Claims (11)
- 固定子及び可動子を備えたリニアモータにおいて、
前記固定子は、
前記可動子の移動域を間にして、磁気的に結合した対向する2つの板状部を有し、
該2つの板状部の互いに対向する面それぞれには、複数の歯部が、一方の板状部の歯部と他方の板状部の歯部とで千鳥状となるように前記可動子の移動方向に並設してあり、
前記可動子は、
コイル内部に、前記移動方向に沿って複数の永久磁石及び複数のヨークが交互に配列してあり、
前記ヨークを介して隣り合う永久磁石は、互いに対向する向きに磁化されており、
さらに、前記コイルを冷却する冷却部を有すること
を特徴とするリニアモータ。 - 前記冷却部は冷却パイプを有し、該冷却パイプは前記コイルの外側面に配してあることを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
- 前記コイルおよび前記冷却パイプの前記2つの板状部に垂直な方向の長さは、前記永久磁石及び前記ヨークの前記2つの板状部に垂直な方向の長さ以下であること
を特徴とする請求項2に記載のリニアモータ。 - 前記冷却部は前記コイルを内包する冷却ジャケットであること
を特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。 - 前記冷却ジャケットの前記2つの板状部に垂直な方向の長さは、前記永久磁石及び前記ヨークの前記2つの板状部に垂直な方向の長さ以下であること
を特徴とする請求項4記載のリニアモータ。 - 前記可動子は前記永久磁石を2つ、前記ヨークを3つ有すること
を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一に記載のリニアモータ。 - 前記2つの永久磁石に挟まれているヨークが他の2つのヨークより前記移動方向に長いこと
を特徴とする請求項6に記載のリニアモータ。 - 前記2つの永久磁石に挟まれているヨークの前記移動方向の長さは、他の2つのヨークの2倍の長さであること
を特徴とする請求項7に記載のリニアモータ。 - 固定子及び可動子を備えたリニアモータにおいて、
前記固定子は、
前記可動子の移動域を間にして、磁気的に結合した対向する2つの板状部を有し、
該2つの板状部の互いに対向する面それぞれには、複数の歯部が、一方の板状部の歯部と他方の板状部の歯部とで千鳥状となるように前記可動子の移動方向に並設してあり、
前記可動子は、
冷却部及び複数の単位可動子を有し、
各単位可動子は、前記移動方向に沿って並んだ3つのコイルを有し、
各コイル内部に、前記移動方向に沿って複数の永久磁石及び複数のヨークが交互に配列してあり、
前記ヨークを介して隣り合う永久磁石は、互いに対向する向きに磁化されていること
を特徴とするリニアモータ。 - 前記冷却部は、前記単位可動子毎に対応して設けられ、
各冷却部は、前記各コイルを内包する中空状をなし、前記複数の永久磁石及び複数のヨークを囲繞していること
を特徴とする請求項9に記載のリニアモータ。 - 前記冷却部は中空状をなし、前記可動子の有するすべてのコイル夫々を内包し、前記複数の永久磁石及び複数のヨークを囲繞していること
を特徴とする請求項9に記載のリニアモータ。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014057048 | 2014-03-19 | ||
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WO (1) | WO2015141591A1 (ja) |
Citations (8)
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-
2015
- 2015-03-13 JP JP2016508700A patent/JPWO2015141591A1/ja active Pending
- 2015-03-13 WO PCT/JP2015/057523 patent/WO2015141591A1/ja active Application Filing
Patent Citations (8)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2015141591A1 (ja) | 2015-09-24 |
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