JPWO2015068430A1 - アンテナ、プリント基板、及び電子装置 - Google Patents

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Abstract

アンテナは、導体プレーンと、誘電媒体を介して導体プレーンと対向するように配列される島状導体群と、島状導体群のうちの1つの島状導体に接続され電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、導体プレーンと島状導体群の最も外側に位置する島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部とを有し、各島状導体は隣り合う他の島状導体と容量的に接続され、給電部は島状導体群の配列方向において島状導体の中心以外の位置に接続され、接続部は、第1の島状導体の縁のうち当該第1の島状導体の隣に位置する島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、島状導体群の配列方向における第2の島状導体の幅の半分程度第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている。

Description

本発明はアンテナ、並びに当該アンテナを備えるプリント基板及び電子装置に関する。
物品の情報管理などにRFID(Radio Frequency Identification)といったICタグを用いたシステムが広く利用されている。このようなシステムにおける電波利用部分としては、ICタグとリーダライタアンテナが挙げられる。また、リーダライタアンテナとしては、パッチアンテナやダイポールアンテナが一般的に用いられる。このパッチアンテナやダイポールアンテナのサイズは、波長に依存した共振長により決定されるため、通常、ICタグのサイズよりも大きい。こうしたアンテナが共振する時には、電場分布もしくは磁場分布に節が生じる。そのため、アンテナ近傍で電場強度もしくは磁場強度の節となる位置において、ICタグを読み取れないエリアが生じてしまう。
このような問題を解決する手法として、アンテナの大きさをICタグと同程度の大きさまで小型化し、ICタグが存在するエリアに電場強度もしくは磁場強度の強い箇所が必ず存在するようにする手法が考えられる。そして、このような手法を用いたアンテナの一例が、特許文献1に開示されている。
特開2000−183637号公報
しかしながら、アンテナを小型化するとその放射効率も低下する。そのため、特許文献1のようにICタグのサイズと同程度までアンテナを小型化すると、アンテナの電波放射量が著しく減少し、アンテナのごく近傍でしかICタグが読み取れなくなってしまう。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アンテナの近傍を含めICタグの読取範囲を広げることができるアンテナ、並びにそのアンテナを備える配線基板及び電子装置を提供することにある。
本発明によれば、
導体プレーンと、
誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
アンテナが提供される。
本発明によれば、
導体プレーンと、
誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
アンテナを含むプリント基板が提供される。
本発明によれば、
導体プレーンと、
誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
アンテナを含む電子装置が提供される。
本発明によれば、アンテナの近傍を含め広範囲に渡ってICタグを読み取ることができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第1実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。 第1実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。 図1に示されるアンテナ10の等価回路図である。 一般化された1次元伝送線路の等価回路図である。 図1のアンテナ10に対して電磁界解析を行った結果を示す図である。 島状導体1022の形状の他の例を示す図である。 島状導体1022の形状の他の例を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 島状導体203の形状の他の例を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。 マッチング回路206の構成例を示す図である。 図17に示されるマッチング回路206の等価回路モデルを示す図である。 マッチング回路206の他の構成例を示す図である。 第2実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。 第2実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。 第3実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。 第3実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。 第4実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。 第5実施形態におけるアンテナ10の上面図である。 第5実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。 第5実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。 x軸方向を基準として給電部104が島状導体1022の中心からずれて配置されている場合における導体プレーン101上の電場分布を示す図である。 y軸方向を基準として給電部104が島状導体1022の中心からずれて配置されている場合における導体プレーン101上の電場分布を示す図である。 第5実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。 図30の構成における導体プレーン101上の電場分布を示す図である。 図30のアンテナ10における円偏波の軸比の放射角依存性の計算結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。図1(a)は、第1実施形態におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図1(b)は、図1(a)の線分A−A'における断面図を示す。図1に示されるように、本実施形態のアンテナ10は、導体プレーン101、島状導体群102、導体ビア103、及び給電部104を有する。
島状導体群102は複数の島状導体1022を含む。なお、以下の説明において、島状導体群102の最も外側に位置する島状導体を「第1の島状導体1022'」と表記することもある。また、第1の島状導体1022'の隣に位置する島状導体を「第2の島状導体1022''」と表記することもある。また、これらを特に区別する必要がない場合は、「島状導体1022」と表記する。本実施形態では、複数の島状導体1022は、導体プレーン101に対向する面内に誘電媒体105を介して1次元的に配列されている。本実施形態において、隣り合う島状導体1022は、互いに近接することにより容量的に接続され、図1に示されるようにキャパシタンス(キャパシタンス形成部107)を形成している。
導体ビア103は、導体プレーン101と第1の島状導体1022'とを電気的に接続している。詳細には、導体ビア103の一端は、第1の島状導体1022'の中心付近に接続され、他端は導体プレーン101に接続される。なお、ここでいう「中心付近」とは、図1(a)の線分B−B'及び線分C−C'に示されるように、島状導体群102の配列方向における第1の島状導体1022'の中心付近であることを意味する。つまり、本実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図2のように、導体ビア103の一端は線分A−A'上から外れた位置で第1の島状導体1022'に接続されていてもよい。また、導体ビア103の接続位置は、島状導体群102の配列方向における第1の島状導体1022'の中心(図1(a)の線分B−B'又は線分C−C')を基準として、第1の島状導体1022'の幅の±20%(望ましくは±10%)の範囲であることが好ましい。なお、導体ビア103は接続部ということもできる。
ここで、図1に示されるように、導体プレーン101及び隣り合う2つの島状導体1022を含んで繰り返される単位をユニットセル106と呼ぶ。詳細には、ユニットセル106は、各島状導体1022の半分と、それらに対向する導体プレーン101の部分とを含んで構成される。そして、タグが読み取れないエリアを削減するためには、当該タグのサイズと比較して、このユニットセル106の大きさを小さくすることが望ましい。特に、導体プレーン101及び島状導体群102の間の媒質においてアンテナ10が受信及び送信する電磁波の実効波長をλとしたとき、ユニットセル106のサイズはλ/2未満であることが望ましい。すなわち、島状導体群102の配列方向における各島状導体1022の幅がλ/2未満であることが望ましい。なお、ここでいう電磁波とは、アプリケーションで利用される周波数の電磁波であり、例えばRFIDタグを用いたシステムでは、UHF帯である865〜868MHz帯、902〜928MHz帯等が想定される。
給電部104は、島状導体群102のうちの1つの島状導体1022に接続され、導体プレーン101と島状導体1022により構成される伝送線路に電力を供給する。給電部104は、各島状導体1022と導体プレーン101との間に電位差を生じさせるように設けられる。また、給電部104は、島状導体群102の配列方向における島状導体1022の中心以外の位置に接続される。図1に示す例では、給電部104は導体ビアである。この導体ビアと導体ビアを囲む導体プレーン101との間に電圧を生じさせるように電力を供給することにより、アンテナ10に電力が供給される。また、図1では、アンテナ10が給電部104を1つ有する場合を例示しているが、アンテナ10は複数の給電部104を有していてもよい。
ここで、プリント基板プロセスを用いて本発明にかかるアンテナ10を製造する場合には、導体プレーン101と島状導体群102の間の誘電媒体105は様々な誘電体材料となることが想定される。また、板金技術を用いて本発明にかかるアンテナ10を製造する場合には、導体プレーン101と島状導体群102の間の誘電媒体105は空気となることが想定される。誘電体材料を誘電媒体105として用いた場合には、空気を誘電媒体105として用いた場合よりも、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値が大きくなる。そのため、誘電体材料を誘電媒体105として用いれば、低周波数で動作するアンテナ10を比較的容易に製造することができる。
次に、本実施形態におけるアンテナ10の基本的な動作原理を説明する。図3は、図1に示されるアンテナ10の等価回路図である。ただし、誘電体損・導体損・放射損に起因する抵抗成分および給電部104は、図3の等価回路中に記載していない。以下で、図3の等価回路図と図1に示すアンテナ10との対応関係を説明する。
導体プレーン101と導体プレーン101に対向して配置されている島状導体群102により、図3のシャント部分のキャパシタンスが形成される。また、隣り合う2つの島状導体1022が互いに近接することにより、図3のシリーズ部分のキャパシタンスが形成される。このシリーズ部分のキャパシタンス成分と、ユニットセル106に含まれる島状導体102及び導体プレーン101が持つインダクタンス成分とにより、各ユニットセル106内に直列LC共振器が形成される。また、第1の島状導体1022'の各々は、導体ビア103を介して導体プレーン101に接続されている。そのため、各々の接続点が電気的にショートされた等価回路モデルになる。
次に、図3に示される等価回路の動作を説明する。図4は、一般化された1次元伝送線路の等価回路図である。図4のような等価回路内を電磁波が伝搬する場合、電圧波及び電流波は、時間依存因子を除き、それぞれ下記の式1及び式2で表される。また、下記の式1及び式2中の伝搬定数γは、式3で表される。
Figure 2015068430
式1、式2、及び式3から分かるように、直列インピーダンスZと並列アドミタンスYの少なくともいずれか一方が「0」になる場合、ユニットセルの幅の分だけ進行した電圧波及び電流波の位相の進みは「0」になる。すなわち、ユニットセルの幅の分だけ電磁波が進行した地点ではその位相が同一になる。このことは、電磁波の進行方向の電場や磁場の強度/位相の分布が全てのユニットセル106で同じになることを意味している。(ただし、強度分布は無損失とした場合に同一となる。)つまり、ユニットセル106内に電場強度もしくは磁場強度の弱い箇所があっても、ユニットセル106がICタグのサイズよりも小さければ、ICタグが存在するエリアに電場強度もしくは磁場強度の強い箇所が必ず存在するようにできる。そのため、ICタグを確実に読み取ることができる。
次に、図3及び図4においてユニットセル106内の対応関係を考えると、図3の等価回路の直列インピーダンスZ及び並列アドミタンスYは、それぞれ下記の式4及び式5で表される。
Figure 2015068430
式4から分かるように、図1に一例として示す構成では、直列インピーダンス部Zは直列LC共振回路になっており、下記の式6で示される各周波数において、上述した電磁波の位相進みが「0」になる条件「Z=0」を満たす。
Figure 2015068430
この電磁波の位相進みが「0」になる条件下で起こる現象は、0次共振現象として知られている。このような場合には、伝送線路内(本発明では、アンテナ10内)を伝搬する電磁波モードと自由空間に存在することができる電磁波モードとが位相整合の条件を満たしている。そして、この条件を満たすとき、伝送線路(アンテナ10)の直上に電磁波が効率的に放射される。つまり、図1に示されるような構成を有するアンテナ10は、放射効率の比較的高いアンテナとして振る舞う。
図5は、図1のアンテナ10に対して電磁界解析を行った結果を示す図である。詳細には、図5は、直列インピーダンスが「0」となる周波数(0次共振現象が起こる周波数)における導体プレーン101上の電場分布を示す図である。図5に示されるように、ユニットセル106分だけ進んだ位置では位相の進みがなく、ユニットセル106毎に同様の電波分布が繰り返されている。また、島状導体群102の配列方向(図5のx軸方向)に対して、島状導体1022の中心は電場強度の節となっている。第1の島状導体1022'に設けられている導体ビア103は、アンテナ10の端部において第1の島状導体1022'の中心が節となる条件(境界条件)を満たすために設ける必要がある。導体ビア103がない場合は、図5に示されるような電場の強度分布を持つ電磁場モード(0次共振モード)は許されない。
また、図5から分かるように、第1の島状導体1022'において、導体ビア103が接続されている箇所を基準として外側の領域には電場が存在しない。そのため、第1の島状導体1022'の導体ビア103より外側の領域の部分は必ずしも必要ではない。図1に示される構成では、線分B−B'よりもx軸負方向側、及び線分C−C'よりもx軸正方向側に位置する第1の島状導体1022'の一部は存在しなくてもよい。
なお、図5において電磁界解析を行った本実施形態におけるアンテナ10のモデルの放射効率は15%となっている。アンテナ10においてユニットセル106の数やサイズを増やすことで放射面の面積が大きくなり、より高い放射効率が得られる。
以上、本実施形態では、ICタグと同程度もしくはそれ以下の大きさを有する各ユニットセル106がそれぞれアンテナとして機能する。そのため、本実施形態によれば、アンテナ10全体としてICタグを読み取れないエリアを削減できる。また、本実施形態では、複数のユニットセル106が存在する。そのため、本実施形態によれば、放射面の面積が大きくなり、放射効率の低下を防止できる。すなわち、本実施形態によれば、アンテナの近傍を含めICタグの読み取り範囲を広げることができる。
ここで、アンテナ10は、例えば、プリント基板プロセスを用いて、当該プリント基板と一体として製造されていてもよい。また、アンテナ10及び当該アンテナ10を含むプリント基板を電子装置に組み込むこともできる。
(第1実施形態の変形例)
なお、上述した第1実施形態では、島状導体1022の形状が正方形である例を示した。しかし、図6及び図7に示される島状導体1022の形状の他の例のように、島状導体1022の形状はこれに限定されない。島状導体1022の形状は、例えば長方形であってもよいし、図6に示されるように三角形であってもよいし、その他の多角形形状であってもよい。また、島状導体1022の形状は、図7に示されるようにインターデジタル形状を含んでいてもよい。また、島状導体1022の形状は、曲線と直線とを組み合わせた形状であってもよい。
また、上述した第1実施形態では、複数の島状導体1022が全て同じ形状を有する例を示した。しかし、必ずしも全ての島状導体1022が同じ形状を有していなくてもよく、異なる形状の島状導体1022が配列されて本実施形態のアンテナ10を構成していてもよい。
また、第1の島状導体1022'の形状は、その他の島状導体1022の形状と異なっていてもよい。例えば、図7に示されるように、第1の島状導体1022'をその他の島状導体1022の半分の形状とした例は、容易に想到できる。こうした場合にも、上述した効果を得ることができる。また、第1の島状導体1022'の形状がその他の島状導体1022の形状と異なる場合の導体ビア103の接続位置に関しては、次のように表現することができる。すなわち、導体ビア103は、第1の島状導体1022'の縁のうち、第2の島状導体1022''と対向している部分から、島状導体群102の配列方向における第2の島状導体1022''の幅の半分程度、第1の島状導体1022'の内側に入った箇所に接続される。ここで、導体ビア103の接続位置は、「第2の島状導体1022''の幅の半分程度」と表記されるように、ある程度の許容範囲を有する。この許容範囲は、第2の島状導体1022''の幅を基準として±20%(望ましくは±10%)であることが好ましい。
なお、第1の島状導体1022'の縁のうち、第2の島状導体1022''と対向している部分を基準とすれば、図1における第1の島状導体1022'と導体ビア103との位置関係は、図7における第1の島状導体1022'と導体ビア103との位置関係と同様である。従って、図1における導体ビア103の接続位置も、図7を用いて説明したように表現することができる。
また、上述した第1実施形態では、島状導体群102の上部に何もない構成例を示した。しかし、図8に示されるように、島状導体群102の上部に別の構造が備えられていてもよい。図8は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。図8では、島状導体群102の上部に誘電体材料201が配置されている。このような構成によれば、隣り合う島状導体1022の間のキャパシタンス値が大きくなる。ここで、アンテナ10が動作する周波数は、式4により、隣り合う島状導体1022の間のキャパシタンス値に依存する。そのため、誘電体材料201を島状導体1022の上部に設けた場合には、ユニットセル106の面積が小さくても低い周波数で動作するアンテナが得られる。この目的で誘電体材料201を用いる場合は、誘電率の高い誘電体を用いるのが望ましい。
そして、ユニットセル106を小さくすることにより、アンテナ10に近傍に存在するタグが受信するパワーの位置依存性を低減できる。
また、上述した第1実施形態では、導体ビア103が第1の島状導体1022'にただ1つ接続している例を示した。しかし、これに限らず、複数の導体ビア103が第1の島状導体1022'に接続されていてもよい。図9に、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す。図9は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の上面図である。このようにすることで、島状導体群102の最も外側に位置する島状導体1022'と導体プレーン101との間のインダクタンス値が、1つの導体ビア103で接続した場合と比較して小さくなり、より理想的なショート状態に近づけることができる。つまり、図5で生じている0次共振現象の電磁場モードの境界条件をより厳密に満たすことになり、当該電磁場モードをより効率的に励振させることができる。
また、上述した第1実施形態では第1の島状導体1022'と導体プレーン101とが導体ビア103によって物理的に接続されている例を示した。しかし、第1の島状導体1022'と導体プレーン101は電気的に接続されていればよく、必ずしも導体ビア103等によって物理的に接続されていなくてもよい。図10に、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す。図10に示されるように、導体ビア103はチップキャパシタンス202に接続されている。そして、導体ビア103及びチップキャパシタンス202は直列LC共振回路の一部を構成する。また、導体ビア103は、チップキャパシタンス202を介して、第1の島状導体1022'に容量的に接続されている。図10(a)は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図10(b)は、図10(a)の線分D−D'における断面図を示す。図10に一例として示す構成では、導体ビア103とチップキャパシタンス202とを含む直列LC共振回路の共振周波数において、導体プレーン101と第1の島状導体1022'とが理想的なショート状態になる。この共振周波数を、図5に示すような電磁場モード(0次共振モード)が生じる周波数と合わせれば、理想的に0次共振モードの境界条件を満たすことができる。つまり、図5に示すような電磁場モードをより効率的に励振させることができる。
また、図10のチップキャパシタンス202を、図11に示される島状導体203(第3の島状導体)に置き換えることもできる。図11は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。図11(a)は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図11(b)は、図11(a)の線分E−E'における断面図を示す。図11に示されるように、島状導体203は、島状導体群102が配置されている層に設けられている。また、島状導体203は、第1の島状導体1022'と近接してキャパシタンスを形成している。そして、導体ビア103と島状導体203とが互いに接続されている。すなわち、導体ビア103のインダクタンス成分と島状導体203のキャパシタンス成分とによって、導体プレーン101と第1の島状導体1022'との間に直列LC共振回路が構成されている。このように、導体パターンでキャパシタンスを形成する場合、チップキャパシタンス202の部品のばらつきに起因するキャパシタンス値の精度の問題を低減することができる。
なお、図11では、島状導体203の形状が正方形である例を示した。しかし、島状導体203の形状は第1の島状導体1022'と近接してキャパシタンスを形成していれば、どのような形状でもよい。例えば、島状導体203の形状は、三角形や星形など他の多角形形状でもよいし、丸型などの形状でもよい。また、島状導体203の形状は、図12に示されるように、インターデジタル形状であってもよい。
また、図11において、島状導体203が島状導体群102と同一の層に配置されている例を示した。しかし、図13に示されるように、島状導体203は島状導体群102が配置されている層に対向する他の層に設けられていてもよい。図13は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。図13(a)は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図13(b)は、図13(a)の線分F−F'における断面図を示す。図12において、島状導体203は、第1の島状導体1022'と対向し、キャパシタンスを形成している。そして、導体ビア103と島状導体203とが互いに接続されている。つまり、導体ビア103のインダクタンス成分と島状導体203のキャパシタンス成分とによって、導体プレーン101と第1の島状導体1022'との間に直列LC共振回路が構成されている。このように、導体パターンでキャパシタンスを形成する場合、図11の例と同様に、チップキャパシタンス202で起こり得る部品のばらつきによるキャパシタンス値の精度の問題を低減することができる。また、図13に示すように、島状導体203が第1の島状導体1022'と対向してキャパシタンスを形成する場合は、小さい面積で大きなキャパシタンス値を容易に得ることができる。そのため、ユニットセル106のxy平面に占める面積が小さくても、このような直列LC共振回路を用いて導体プレーン101と第1の島状導体1022'とを理想的にショートさせることができる。
なお、図13では、島状導体群102が配置されている層の上部に島状導体203が設けられている構成を示した。しかし、島状導体203は、図14に示されるように、島状導体群102が配置されている層の下部に設けられていてもよい。図14は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。図14において、島状導体203は、島状導体群102が配置されている層と誘電媒体105が配置されている層の間に設けられている。このようにしても、図13の場合と同様の効果を得ることができる。
また、図13及び図14では、島状導体203の形状が正方形である例を示した。しかし、島状導体203の形状は、第1の島状導体1022'との間にキャパシタンスを形成していれば、どのような形状でもよい。例えば、島状導体203の形状は、三角形や星形など他の多角形形状でもよいし、丸型などの形状でもよい。
また、プリント基板プロセスを用いて図13の構成を実現する場合、第1の島状導体1022'と島状導体203とによって挟まれる空間には、誘電体材料204が配置されることが想定される。この場合においても、図8で示した例と同様に、誘電体材料204には誘電率の高い誘電体を用いるのが望ましい。
また、図15に示すように、図13及び図14で例として示した島状導体203を伝送線路に置き換えることもできる。図15は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。図15(a)は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図15(b)は、図15(a)の線分G−G'における断面図を示す。図15に示される伝送線路は、一端が開放端となっている伝送線路(オープンスタブ205)である。オープンスタブ205は、図15に示されるように、第1の島状導体1022'と対向しており、第1の島状導体1022'をリターンパスとする伝送線路として振る舞う。また、オープンスタブ205は、その一端が導体ビア103に接続されている。そして、オープンスタブ205は、λをオープンスタブ205を伝送する電磁波の実行波長、kを自然数としたときに、スタブ長がλ/(4×(2k−1))となる周波数において、導体ビア103と第1の島状導体1022'とを電気的にショートさせる。そのため、図6に示される電磁場モード(0次共振モード)の境界条件を理想的に満たすことができる。さらに、図15に示されるように、オープンスタブ205を用いた場合、図13に示される構成よりも、xy平面においてより小さい面積で実装可能になる。
図15では、島状導体群102が配置されている層の上部にオープンスタブ205が設けられている構成を示した。しかし、オープンスタブ205は、図16に示されるように、島状導体群102が配置されている層の下部に設けられていてもよい。図16は、第1実施形態の変形例におけるアンテナ10の構成を示す図である。図16において、オープンスタブ205は、島状導体群102が配置されている層と誘電媒体105が配置されている層の間に設けられている。このようにしても、図15の場合と同様の効果を得ることができる。
また、図15では、オープンスタブ205がスパイラル上に配置された構成を示した。しかし、オープンスタブ205は、第1の島状導体1022'をリターンパスとする伝送線路として機能していれば、どのような形状でもよい。例えば、オープンスタブ205は、ミアンダ状や直線状であってもよいし、他の規則性のない形状であってもよい。
また、プリント基板プロセスを用いて図15の構成を実現する場合、第1の島状導体1022'とオープンスタブ205とによって挟まれる空間には、誘電体材料204が配置されることが想定される。この場合においても、図8で示した例と同様に、誘電体材料204には誘電率の高い誘電体を用いるのが望ましい。
また、アンテナ10は、一般的なアンテナ装置と同様の付属回路を有していてもよい。例えば、図17に示すように、アンテナ10はインピーダンス整合用のマッチング回路206を有していてもよい。図17は、マッチング回路206の構成例を示す図である。図17(a)は、マッチング回路206を適用した第1実施形態におけるアンテナ10の断面図である。また、図17(b)は、図17(a)の線分H−H'断面のマッチング回路206周辺の断面図である。
図17に示される構成では、導体プレーン101の下側に誘電体層207が積層され、誘電体層207の下面にマッチング回路206が配置されている。具体的には、マッチング回路206は、チップ部品2061及び2062と、給電線2063と、導体ビア2064とを含む。チップ部品2061及び2062は、チップキャパシタもしくはチップインダクタである。図17に示されるように、導体ビア2064の一端は導体プレーン101に接続され、他端は誘電体層207の下面に露出している。また、チップ部品2061の一端は給電部104に接続され、他端は給電線2063に接続されている。また、チップ部品2062の一端は給電線2063に接続され、他端が導体ビア2064に接続されている。つまり、チップ部品2061は給電線2063と給電部104とをシリーズ的に接続しており、チップ部品2062は給電線2063と導体プレーン101とを、導体ビア2064を介してシャント的に接続している。図17に示される構成では、導体プレーン101と給電線2063とにより構成される伝送経路を伝搬してきた電磁波が、アンテナ10に導入される。
図18は、図17に示されるマッチング回路206の等価回路モデルを示す図である。図18において、Zがチップ部品2061に相当し、Yがチップ部品2062に相当している。ただし、図18において、導体ビア2064のインダクタンスを無視しない場合には、導体ビア2064もYに含むこととする。図18に示されるように、ZとYはL型のマッチング回路を構成しており、これによりインピーダンスが整合される。
図19は、マッチング回路206の他の構成例を示す図である。図19(a)は、マッチング回路206を適用した第1実施形態におけるアンテナ10の断面図である。また、図19(b)は、図19(a)の線分I−I'断面のマッチング回路206周辺の断面図である。図19に示される構成では、インダクタンスを構成する導体配線2065が、図17のチップ部品2061の代わりに配置され、キャパシタンスを構成する島状導体2066が、図17のチップ部品2062及び導体ビア2064の代わりに配置されている。
図17及び図19において、マッチング回路の例を示したが、マッチング回路の構成は、これに限定されない。一般的にアンテナに用いられるマッチング回路の構成は、本発明に係るアンテナ10に用いることができる。等価回路の構成に関しても、図18に示される構成だけではなく、ZとYが入れ替わった構成や、給電線にインピーダンスの異なるλ/4の線路長の伝送線路を挿入する構成や、給電線へのマッチング回路の取り付け位置を工夫した構成、インダクタンスやキャパシタンスの代わりにスタブを用いる構成なども考えられる。また、図18に示される構成において、Yの一端は給電線2063とチップ部品2061との間に接続されているが、Yの一端がZと給電部104との間に接続されるような構成も考えられる。当然、こうした等価回路モデルを実現する方法も、図17のようにチップ部品のみを用いる方法や、図19に示されるように導体パターンと島状導体を用いる方法、及び両者を組み合わせた方法等、多岐にわたる。また、マッチング回路206に含まれるインピーダンス整合用の部材は、容量成分または誘導成分を付与するものであれば特に限定されない。
(第2実施形態)
本実施形態は、以下の点を除き、第1実施形態と同様である。
図20は、第2実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。図20(a)は、第2実施形態におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図20(b)は、図20(a)の線分J−J'における断面図を示す。図20に示されるように、本実施形態のアンテナ10は、複数の補助導体301を更に有する。
本実施形態の複数の補助導体301は、島状導体群102の上側の層に、誘電媒体302を介して配置されている。複数の補助導体301の各々は、隣り合う2つの島状導体1022の各々と平面視で部分的に重なるように配置されている。そして、各々の補助導体301は、誘電媒体302を介して対向する位置に存在する2つの島状導体1022の双方とキャパシタンスを形成している。すなわち、隣り合う2つの島状導体1022は、補助導体301を介して容量的に接続されている。
なお、誘電媒体302の媒質は特に限定されない。例えば、プリント基板プロセスを用いてアンテナ10を製造する場合、誘電媒体302は様々な誘電体材料になることが想定される。また、板金技術を用いてアンテナ10を製造する場合は、誘電媒体302は空気になることが想定される。
また、図20では、補助導体301の形状が正方形である例を示した。しかし、補助導体301の形状はこれに限定されない。例えば、補助導体301の形状は、ひし形や星形等、多角形形状であってもよいし、丸や楕円といった形状であってもよい。
また、図20では、導体ビア103として非貫通ビアを用いているが、導体ビア103は貫通ビアであってもよい。この場合、補助導体301と導体ビア103が電気的に接続されないように、補助導体301にクリアランスを設けることが好ましい。
本実施形態におけるアンテナ10では、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値は、主に、補助導体301と当該2つの島状導体1022の各々とが重なり合う面積、並びに、補助導体301と当該2つの島状導体1022との厚み方向(図20(a)におけるz軸方向)の距離に依存する。そのため、本実施形態では、隣り合う2つの島状導体1022が直接キャパシタンスを形成している構成と比較して、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値を容易に大きくすることができる。また、本発明のアンテナ10の動作周波数は、上記の式4もしくは式6によれば、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンスと、島状導体1022及び導体プレーン101のインダクタンスとにより決定される。本実施形態のアンテナ10では、複数の補助導体301と複数の島状導体1022との位置関係によって、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンスを容易に大きくすることができる。そのため、本実施形態によれば、低周波数で動作しながらも、ユニットセル106の面積が小さいアンテナを実現できる。すなわち、アンテナ近傍においてもICタグの電力受信強度の空間位置依存性が小さいアンテナを実現できる。
また、本実施形態のアンテナ10では、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンスに生じる電場は、当該2つの島状導体1022と補助導体301との間の空間に生じる。そのため、アンテナ10の上部にICタグが近接した際に、当該2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値の変動が小さくなる。すなわち、本実施形態によれば、アンテナ10の上部にICタグが近接した際に、当該ICタグがアンテナ10に及ぼす影響を低減させることができる。
また、図20では、島状導体群102の上側の層に複数の補助導体301が配置されている例を示したが、複数の補助導体301の配置場所はこれに限定されない。例えば、図21に示されるように、複数の補助導体301は、島状導体群102の下側の層に配置されていてもよい。図21は、第2実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。このような構成としても、上述した本実施形態の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、以下の点を除いて、第2実施形態と同様である。
図22は、第3実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。図22(a)は、第3実施形態におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図22(b)は、図22(a)の線分K−K'における断面図を示す。図22に示されるように、本実施形態のアンテナ10は、複数の導体ビア401を更に有する。
本実施形態のアンテナ10では、図22に示されるように、補助導体301が、平面視で部分的に重なり合う2つの島状導体1022のうちの一方と導体ビア401を介して電気的に接続している。また、導体ビア401によって補助導体301と一方の島状導体1022とが電気的に接続された状態で、補助導体301が他方の島状導体1022と対向してキャパシタンスを形成している。結果として、一方の島状導体1022と他方の島状導体1022の間にキャパシタンスが形成されていることになる。
なお、本実施形態においても、誘電媒体302の媒質は特に限定されない。例えば、プリント基板プロセスを用いてアンテナ10を製造する場合、誘電媒体302は様々な誘電体材料になることが想定される。また、板金技術を用いてアンテナ10を製造する場合は、誘電媒体302は空気になることが想定される。
また、図22では、導体ビア401が各ユニットセル106に3つ設けられている例を示した。しかし、導体ビア401の数はこれに限られない。導体ビア401の数は、1つ又は2つでもよいし、3つより多くてもよい。
第2実施形態では、キャパシタンス形成部107は、隣り合う2つの島状導体1022のうちの一方の島状導体1022と補助導体301とのキャパシタンス、及び他方の島状導体1022と補助導体301とのキャパシタンスの直列接続により構成されている。これに対し、本実施形態では、キャパシタンス形成部107は、隣り合う2つの島状導体1022のうちの一方と補助導体301とのキャパシタンスによってのみ構成されている。これにより、本実施形態によれば、第2実施形態よりもキャパシタンス形成部107のキャパシタンス値を大きくすることができる。そのため、本実施形態によれば、第2実施形態よりも、さらに低周波数で動作しながらもユニットセル106の面積が小さいアンテナを実現できる。すなわち、アンテナ近傍においてもICタグの電力受信強度の空間位置依存性が小さいアンテナを実現できる。
また、本実施形態のアンテナ10では、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンスに生じる電場は、補助導体301と補助導体301に対向する島状導体1022との間の空間に生じる。そのため、アンテナ10の上部にICタグが近接した際に、当該2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値の変動が小さくなる。すなわち、本実施形態によれば、アンテナ10の上部にICタグが近接した際に、当該ICタグがアンテナ10に及ぼす影響を低減させることができる。
また、図22では、島状導体群102の上側の層に複数の補助導体301が配置されている例を示したが、複数の補助導体301の配置場所はこれに限定されない。例えば、図23に示されるように、複数の補助導体301は、島状導体群102の下側の層に配置されていてもよい。図23は、第3実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。この場合も、図22と同様に、補助導体301が平面視で部分的に重なり合う2つの島状導体1022のうちの一方と導体ビア401を介して電気的に接続される。このような構成としても、上述した本実施形態の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本実施形態は、以下の点を除いて、第1実施形態と同様である。
図24は、第4実施形態におけるアンテナ10の構成例を示す図である。図24(a)は、第4実施形態におけるアンテナ10の上面図を示す。また、図24(b)は、図24(a)の線分L−L'における断面図を示す。図24に示されるように、本実施形態のアンテナ10は、複数のチップキャパシタンス501を更に有する。
本実施形態のアンテナ10は、図24に示されるように、隣り合う2つの島状導体1022がチップキャパシタンス501を介して接続されている。詳細には、チップキャパシタンス501の一端が、隣り合う2つの島状導体1022のうちの一方の島状導体1022に接続され、チップキャパシタンス501の他端が他方の島状導体1022に接続されている。図24では、チップキャパシタンス501が2つの島状導体1022と直接接続されている例を示した。しかし、これに限らず、チップキャパシタンス501は、隣り合う島状導体1022の各々と、導体ビアや導体パターン等を介して接続されていてもよい。例えば、チップキャパシタンス501は、島状導体1022が配置されている層と同一の層において、導体パターンを介して各島状導体群102とそれぞれ接続されていてもよい。また、島状導体群102が配置されている層の上部に別の誘電体層が設けられている場合には、当該誘電体層の上部にチップキャパシタンス501を配置し、チップキャパシタンス501と各島状導体1022とを導体ビアを介してそれぞれ接続してもよい。
本実施形態のアンテナ10では、チップキャパシタンス501を用いるため、大きなキャパシタンス値を容易に得ることができる。また、上記の式4によれば、本発明のアンテナ10の動作周波数は、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンスと、島状導体1022及び導体プレーン101のインダクタンスとにより決定される。本実施形態のアンテナ10では、チップキャパシタンス501を用いることにより、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値を大きくすることができる。そのため、本実施形態によれば、低周波数で動作しながらも、ユニットセル106の面積が小さいアンテナを実現できる。すなわち、アンテナ近傍においてもICタグの電力受信強度の空間位置依存性が小さいアンテナを実現できる。
また、本実施形態のアンテナ10では、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンスは、大部分がチップキャパシタンス501によって実現される。そのため、アンテナ10の上部にICタグが近接しても、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値はほとんど変動しない。すなわち、本実施形態によれば、アンテナ10の上部にICタグが近接した際に、当該ICタグがアンテナ10に及ぼす影響を低減させることができる。
また、本実施形態のアンテナ10では、隣り合う2つの島状導体1022の間に設けられるチップキャパシタンス501のキャパシタンス値に応じて、隣り合う2つの島状導体1022の間のキャパシタンス値を容易に変更することができる。すなわち、本実施形態によれば、アンテナ10の動作周波数を容易に変更することができる。
(第5実施形態)
本実施形態では、島状導体群102は、導体プレーン101に対向して2次元的に配列されている複数の島状導体1022を含む。
図25は、第5実施形態におけるアンテナ10の上面図である。図25に示されるように、第1の島状導体1022'の内側に存在する島状導体1022は、少なくとも3つ以上の他の島状導体1022と隣接している。詳細には、図25では、ある島状導体1022に対して、x軸方向及びy軸方向のそれぞれに他の島状導体1022が2つずつ隣接している。図25のy軸方向において第1の島状導体1022'の中心付近には、導体ビア103が設けられている。この、y軸方向の第1の島状導体1022'に接続されている導体ビア103は、y軸方向に対する0次共振モードの境界条件を満たすために必要な構成要素である。そのため、x軸方向にのみ0次共振モードを励振させたい場合には、y軸方向の導体ビア103は設けなくてもよい。なお、y軸方向の導体ビア103は、第1実施形態で説明した導体ビア103の接続位置の条件に基づいて、第1実施形態と同様に接続される。
なお、図示していないが、本実施形態においても、第2実施形態と同様に補助導体301を介して隣接する島状導体1022を容量的に接続することができる。補助導体301の形状は、第2実施形態で説明したように、様々な形状を採用することができる。また、この際、島状導体群102と補助導体301とで挟まれる空間の媒質は、上述した各実施形態と同様に、様々な媒質を採用することができる。また、上述した第1実施形態の変形例や第3及び第4実施形態の構成を組み合わせることもできる。
また、図25では、各島状導体1022の形状が正方形である例を示した。しかし、各島状導体1022の形状はこれに限定されない。各島状導体1022の形状は、上述した実施形態と同様に、正方形以外の形状としてもよい。ただし、補助導体301を用いない場合は、島状導体1022の形状に応じて隣接する他の島状導体1022の個数は変化することになる。
本実施形態のアンテナ10では、島状導体群102内における給電部104の相対的な接続位置によって、放射電磁波の偏波面を選択することができる。例えば、図25に示すように、x軸方向を基準として、給電部104が島状導体1022の中心からずれて配置される場合には、アンテナ10はx軸方向に対して0次共振モードを励振することになる。この際、放射される電磁波の偏波はx軸方向の直線偏波となる。
また、給電部104を図26に示すように接続してもよい。図26は、第5実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。図26では、y軸方向を基準として、給電部104が島状導体1022の中心からずれて配置されている。この場合には、アンテナ10はy軸方向に対して0次共振モードを励振することになる。この際、放射される電磁波の偏波はy軸方向の直線偏波となる。
また、複数の給電部104を図27に示すように接続してもよい。図27は、第5実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。図27のアンテナ10は、x軸方向(島状導体群102の第1の配列方向)を基準として島状導体1022の中心からずれて配置されている給電部104Aと、y軸方向(島状導体群102の第2の配列方向)を基準として島状導体1022の中心からずれて配置されている給電部104Bとを含む。この場合には、アンテナ10はx軸方向とy軸方向の双方に対して0次共振モードを励振することになる。この際、2つの給電部104A、104Bを同相で励振すると、放射される電磁波の偏波はx軸及びy軸に対して傾いた直線偏波となる。なお、この傾きの角度は、励振されたx軸方向の0次共振モード及びy軸方向の0次共振モードのエネルギー比により決定される。
図28は、x軸方向を基準として給電部104が島状導体1022の中心からずれて配置されている場合における導体プレーン101上の電場強度分布を示す図である。つまり、図25に例示される本実施形態のアンテナ10の電場強度分布に相当する。図28によれば、x軸方向に対してユニットセル106毎に位相の進みがなく、同様の電場強度パターンが繰り返されていることがわかる。
図29は、y軸方向を基準として給電部104が島状導体1022の中心からずれて配置されている場合における導体プレーン101上の電場強度分布を示す図である。つまり、図26に例示される本実施形態のアンテナ10の電場強度分布に相当する。図29によれば、y軸方向に対してユニットセル106毎に位相の進みがなく、同様の電場強度パターンが繰り返されていることがわかる。
図28及び図29に示した電場強度の分布から分かるように、本実施形態のアンテナ10は、給電部104の接続位置に応じて、励振する0次共振モードを選択することができる。そのため、偏波をコントロールすることができる。例えば、図27の構成において、給電部104Aと給電部104Bとを位相差をつけて励振することにより、アンテナ10は円偏波を発生させることができる。円偏波を発生させる場合には、給電部104Aと給電部104Bの位相差は、ほぼ90度であることが好ましい。しかし、給電部104Aと給電部104Bの位相差に、ある程度の幅を持たせてもよい。例えば、給電部104Aと給電部104Bの位相差は、60度以上120度以下であってもよいし、より90度に近づけて70度以上110度以下であってもよい。このように幅を持たせても、円偏波を発生させることができる。なお、ここでの円偏波とは、完全な円偏波ではなく、楕円偏波も含む概念とする。
また、円偏波を発生させる場合、アンテナ10は、図30に示されるように構成されていてもよい。図30は、第5実施形態におけるアンテナ10の他の構成例を示す図である。図30では、アンテナ10は、給電部104Aと給電部104Bに加えて、給電部104Cと給電部104Dとを更に有する。また、図30において、給電部104A−104B間、給電部104A−給電部104C間、及び給電部104A−給電部104D間の位相差は、それぞれ90度、180度、270度としている。また、図30では、各々の第1の島状導体1022'には、導体ビア103が3つずつ設けられている。なお、導体ビア103の個数は、1つ又は2つであってもよいし、3つより多くてもよい。
このような構成によれば、図31に示すような電場分布が得られる。図31は、図30の構成における導体プレーン101上の電場分布を示す図である。図30から分かるとおり、各島状導体1022において電場分布の節となっている線分は位相に応じて回転しており、アンテナ10は円偏波アンテナとして動作している。また、図32に、図30のアンテナ10における円偏波の軸比の放射角依存性の計算結果を図示する。図32から分かるように、図30のアンテナ10は、天頂方向で軸比0.5dB以下程度と良好な円偏波特性を有している。すなわち、本実施形態によれば、良好な円偏波特性を有する円偏波アンテナを実現することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、プリント基板プロセスを用いて、上述した各実施形態及び変形例におけるアンテナ10を含むプリント基板を製造することができる。また、上述した各実施形態及び変形例におけるアンテナ10及び当該アンテナ10を含むプリント基板を、電子装置に組み込むこともできる。
また、上述の各実施形態及び変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.導体プレーンと、
誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
アンテナ。
2.前記導体プレーンと前記島状導体群との間の空間において前記アンテナが送信又は受信する電磁波の実効波長をλとしたとき、前記島状導体群の配列方向における前記島状導体の大きさがλ/2未満である、
1.に記載のアンテナ。
3.隣り合う2つの前記島状導体は、互いに近接することにより容量的に接続されている、
1.又は2.に記載のアンテナ。
4.前記島状導体群において、隣り合う2つの前記島状導体は、当該島状導体の各々と平面視で部分的に重なるように配置された補助導体を介して容量的に接続されている、
1.又は2.に記載のアンテナ。
5.前記接続部は導体ビアである、
1.から4.のいずれか1つに記載のアンテナ。
6.前記接続部は、チップキャパシタンス、第3の島状導体、もしくは一端が開放端の伝送線路のいずれかと、導体ビアとが縦続に接続されることにより構成されており、前記導体プレーンと前記第1の島状導体とを電気的に接続する、
1.から4.のいずれか1つに記載のアンテナ。
7.前記島状導体群に含まれる複数の前記島状導体は、前記導体プレーンに対向して2次元的に配列されている、
1.から6.のいずれか1つに記載のアンテナ。
8.少なくとも2つ以上の前記給電部を有し、
少なくとも1つの前記給電部は、前記島状導体群の第1の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
他の前記給電部は、前記島状導体群の第2の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
前記島状導体群の外周方向に対して隣り合う前記給電部の各々に供給される電力の位相差は60度以上120度未満である、
7.に記載のアンテナ。
9.容量成分もしくは誘導成分を付加してインピーダンスを整合する回路部を更に有し、
前記回路部は、前記給電部の途中または前記導体プレーンと前記給電部との間のうち、少なくともいずれか一方に配置される、
1.から8.のいずれか1つに記載のアンテナ。
10.導体プレーンと、
誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
アンテナを含むプリント基板。
11.前記導体プレーンと前記島状導体群との間の空間において前記アンテナが送信又は受信する電磁波の実効波長をλとしたとき、前記島状導体群の配列方向における前記島状導体の大きさがλ/2未満である、
10.に記載のプリント基板。
12.隣り合う2つの前記島状導体は、互いに近接することにより容量的に接続されている、
10.又は11.に記載のプリント基板。
13.前記島状導体群において、隣り合う2つの前記島状導体は、当該島状導体の各々と平面視で部分的に重なるように配置された補助導体を介して容量的に接続されている、
10.又は11.に記載のプリント基板。
14.前記接続部は導体ビアである、
10.から13.のいずれか1つに記載のプリント基板。
15.前記接続部は、チップキャパシタンス、第3の島状導体、もしくは一端が開放端の伝送線路のいずれかと、導体ビアとが縦続に接続されることにより構成されており、前記導体プレーンと前記第1の島状導体とを電気的に接続する、
10.から13.のいずれか1つに記載のプリント基板。
16.前記島状導体群に含まれる複数の前記島状導体は、前記導体プレーンに対向して2次元的に配列されている、
10.から15.のいずれか1つに記載のプリント基板。
17.少なくとも2つ以上の前記給電部を有し、
少なくとも1つの前記給電部は、前記島状導体群の第1の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
他の前記給電部は、前記島状導体群の第2の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
前記島状導体群の外周方向に対して隣り合う前記給電部の各々に供給される電力の位相差は60度以上120度未満である、
16.に記載のプリント基板。
18.容量成分もしくは誘導成分を付加してインピーダンスを整合する回路部を更に有し、
前記回路部は、前記給電部の途中、または前記導体プレーンと前記給電部との間のうち、少なくともいずれか一方に配置される、
10.から17.のいずれか1つに記載のプリント基板。
19.導体プレーンと、
誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
アンテナを含む電子装置。
20.前記導体プレーンと前記島状導体群との間の空間において前記アンテナが送信又は受信する電磁波の実効波長をλとしたとき、前記島状導体群の配列方向における前記島状導体の大きさがλ/2未満である、
19.に記載の電子装置。
21.隣り合う2つの前記島状導体は、互いに近接することにより容量的に接続されている、
19.又は20.に記載の電子装置。
22.前記島状導体群において、隣り合う2つの前記島状導体は、当該島状導体の各々と平面視で部分的に重なるように配置された補助導体を介して容量的に接続されている、
19.又は20.に記載の電子装置。
23.前記接続部は導体ビアである、
19.から22.のいずれか1つに記載の電子装置。
24.前記接続部は、チップキャパシタンス、第3の島状導体、もしくは一端が開放端の伝送線路のいずれかと、導体ビアとが縦続に接続されることにより構成されており、前記導体プレーンと前記第1の島状導体とを電気的に接続する、
19.から22.のいずれか1つに記載の電子装置。
25.前記島状導体群に含まれる複数の前記島状導体は、前記導体プレーンに対向して2次元的に配列されている、
19.から24.のいずれか1つに記載の電子装置。
26.少なくとも2つ以上の前記給電部を有し、
少なくとも1つの前記給電部は、前記島状導体群の第1の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
他の前記給電部は、前記島状導体群の第2の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
前記島状導体群の外周方向に対して隣り合う前記給電部の各々に供給される電力の位相差は60度以上120度未満である、
25.に記載の電子装置。
27.容量成分もしくは誘導成分を付加してインピーダンスを整合する回路部を更に有し、
前記回路部は、前記給電部の途中、または前記導体プレーンと前記給電部との間のうち、少なくともいずれか一方に配置される、
19.から26.のいずれか1つに記載の電子装置。
この出願は、2013年11月5日に出願された日本出願特願2013−229267号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (10)

  1. 導体プレーンと、
    誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
    前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
    前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
    前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
    前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
    前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
    アンテナ。
  2. 前記導体プレーンと前記島状導体群との間の空間において前記アンテナが送信又は受信する電磁波の実効波長をλとしたとき、前記島状導体群の配列方向における前記島状導体の大きさがλ/2未満である、
    請求項1に記載のアンテナ。
  3. 隣り合う2つの前記島状導体は、互いに近接することにより容量的に接続されている、
    請求項1又は2に記載のアンテナ。
  4. 前記島状導体群において、隣り合う2つの前記島状導体は、当該島状導体の各々と平面視で部分的に重なるように配置された補助導体を介して容量的に接続されている、
    請求項1又は2に記載のアンテナ。
  5. 前記接続部は導体ビアである、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のアンテナ。
  6. 前記接続部は、チップキャパシタンス、第3の島状導体、もしくは一端が開放端の伝送線路のいずれかと、導体ビアとが縦続に接続されることにより構成されており、前記導体プレーンと前記第1の島状導体とを電気的に接続する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のアンテナ。
  7. 前記島状導体群に含まれる複数の前記島状導体は、前記導体プレーンに対向して2次元的に配列されている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のアンテナ。
  8. 少なくとも2つ以上の前記給電部を有し、
    少なくとも1つの前記給電部は、前記島状導体群の第1の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
    他の前記給電部は、前記島状導体群の第2の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続され、
    前記島状導体群の外周方向に対して隣り合う前記給電部の各々に供給される電力の位相差は60度以上120度未満である、
    請求項7に記載のアンテナ。
  9. 導体プレーンと、
    誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
    前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
    前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
    前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
    前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
    前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
    アンテナを含むプリント基板。
  10. 導体プレーンと、
    誘電媒体を介して前記導体プレーンと対向するように配列される複数の島状導体を含む島状導体群と、
    前記島状導体群のうちの1つの前記島状導体に接続され、電力を伝送する少なくとも1つの給電部と、
    前記導体プレーンと前記島状導体群の最も外側に位置する前記島状導体である第1の島状導体とをそれぞれ電気的に接続する接続部と、を有し、
    前記島状導体の各々は、隣り合う他の前記島状導体と容量的に接続されており、
    前記給電部は、前記島状導体群の配列方向において前記島状導体の中心以外の位置に接続されており、
    前記接続部は、前記第1の島状導体の縁のうち、当該第1の島状導体の隣に位置する前記島状導体である第2の島状導体と対向している部分から、前記島状導体群の配列方向における前記第2の島状導体の幅の半分程度前記第1の島状導体の内側に入った箇所に接続されている、
    アンテナを含む電子装置。
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