以下に図面を参照して、本発明にかかる移動端末装置、通信制御方法および通信制御プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる通信制御方法の一実施例を示す説明図である。図1において、移動端末装置101は、各種情報を表示する画面110を有し、基地局102およびアクセスポイント103と無線通信可能なコンピュータである。具体的には、例えば、移動端末装置101は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット型PC(Personal Computer)、PHS(Personal Handy−phone System)などである。
基地局102は、自局の通信エリア104に存在する移動端末装置101と無線通信可能なコンピュータであり、移動端末装置101がネットワークに接続するための拠点となる無線局である。具体的には、例えば、基地局102は、各地に点在する移動体通信網(携帯電話網)の基地局である。
アクセスポイント103は、自局の通信エリア105に存在する移動端末装置101と無線通信可能なコンピュータであり、移動端末装置101がネットワークに接続するための拠点となる無線局である。具体的には、例えば、アクセスポイント103は、各地に点在する無線LANのアクセスポイントである。
移動端末装置101は、基地局102およびアクセスポイント103をそれぞれ異なるスキャン動作により探索し、探索した基地局102またはアクセスポイント103を介してネットワークに接続することができる。ネットワークは、例えば、移動体通信網、LAN、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
アクセスポイント103には、移動端末装置101のユーザが利用できるアクセスポイントと、移動端末装置101のユーザが利用できないアクセスポイントとがある。このため、移動端末装置101は、無線通信可能なアクセスポイント103を探索するスキャン動作を行い、探索したアクセスポイント103のうち利用可能なアクセスポイント103を介してネットワークに接続する。
以下の説明では、基地局102の一例として、移動体通信網の基地局を例に挙げて説明する。また、アクセスポイント103の一例として、無線LANのアクセスポイントを例に挙げて説明する。図1の例では、移動体通信網の基地局102として、基地局102−1〜102−3が示され、基地局102−1〜102−3の通信エリア104−1〜104−3が示されている。また、無線LANのアクセスポイント103として、アクセスポイント103−1〜103−10が示され、アクセスポイント103−1〜103−10の通信エリア105−1〜105−10が示されている。
ここで、無線LANのアクセスポイント103は、移動体通信網の基地局102に比べて、最大通信速度が速く伝送効率が高い一方で、通信エリアが狭い傾向にある。また、無線LANのアクセスポイント103は、特定のサービスに加入しているユーザしか利用できないものが多い。
移動端末装置101の周辺に利用可能なアクセスポイント103が存在しない場合に、移動端末装置101がアクセスポイント103の探索を行うことは望ましくない。例えば、移動端末装置101が、利用可能なアクセスポイント103が存在しない状況で、アクセスポイント103の探索を繰り返し実施すると、移動端末装置101の消費電力の増大を招いてしまう。
一方で、移動端末装置101の周辺に利用可能なアクセスポイント103が存在する場合に、アクセスポイント103の探索が行われないと、アクセスポイント103に自動接続できず、ユーザビリティの低下を招いてしまう。また、アクセスポイント103を利用する際に、アクセスポイント103の探索開始をユーザが指示することも考えられるが、ユーザの操作入力が必要になるとともに、利用可能なアクセスポイント103の設置場所をユーザが把握しておく必要がある。
そこで、実施の形態1では、ユーザが利用可能なアクセスポイント103のうち、自宅のようにユーザがある程度長い時間滞在する可能性が高い場所に設置されたアクセスポイント103への自動接続を可能にする通信制御方法について説明する。具体的には、例えば、移動端末装置101は、自装置が特定のアクセスポイントを有する基地局102の通信エリアに存在する場合に、特定アクセスポイントの探索を維持する。以下、移動端末装置101の通信制御処理例について説明する。
(1)移動端末装置101は、画面表示オンを検出する。ここで、画面表示オンとは、画面110の表示状態が非表示から表示へ遷移したことである。画面110の表示状態が非表示とは、例えば、画面110に対する電力供給が停止された状態である。また、画面110の表示状態が表示とは、例えば、画面110に対する電力供給が行われている状態である。
具体的には、例えば、移動端末装置101は、画面110の表示状態を非表示から表示へ切り替えるユーザの操作入力を受け付けることにより、画面表示オンを検出する。以下の説明では、画面110の表示状態が非表示の場合を「画面OFF」と表記し、画面110の表示状態が表示の場合を「画面ON」と表記する場合がある。
(2)移動端末装置101は、画面表示オンを契機に、記憶部120の記憶内容に基づいて、自装置が属する基地局102の通信エリア104に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
ここで、特定アクセスポイントとは、移動端末装置101によってネットワークに接続するための接続処理が行われたことがあり、かつ、特定の場所に設置されたアクセスポイント103である。接続処理は、アクセスポイント103を介してネットワークに接続するための処理である。接続処理では、移動端末装置101のユーザの認証処理などが行われる。
また、特定の場所とは、移動端末装置101のユーザが、ある程度長い時間滞在する可能性が高い場所である。例えば、特定の場所は、ユーザの自宅や実家や知人宅、ユーザが所属する学校や会社、ユーザが利用する飲食店や図書館などである。また、記憶部120は、移動端末装置101が有する記憶装置(例えば、後述する図3に示すメモリ302)である。
記憶部120は、基地局102の通信エリア104の識別情報と対応付けてアクセスポイント情報を記憶する。アクセスポイント情報は、アクセスポイント103のいずれかが特定アクセスポイントであることを示す情報である。例えば、アクセスポイント情報は、基地局102の通信エリア104において移動端末装置101によってネットワークに接続するための接続処理が行われたことがあるアクセスポイント103が特定の場所に設置されているか否かを示す情報である。
具体的には、例えば、移動端末装置101は、基地局102と無線通信することにより、自装置が属する基地局102の通信エリア104の識別情報を取得する。つぎに、移動端末装置101は、記憶部120から、取得した基地局102の通信エリア104の識別情報と対応付けて記憶されたアクセスポイント情報を検索する。
ここで、アクセスポイント情報が検索された場合、移動端末装置101が属する基地局102の通信エリア104において、アクセスポイント103への移動端末装置101の接続実績があることを示す。この場合、移動端末装置101は、検索したアクセスポイント情報を参照して、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
一方、アクセスポイント情報が検索されなかった場合は、移動端末装置101が属する基地局102の通信エリア104において、アクセスポイント103への移動端末装置101の接続実績がないことを示す。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在しないと判定する。
(3)移動端末装置101は、判定した結果に基づいて、アクセスポイント103との通信を制御する。ここで、利用可能なアクセスポイント103のうち、特定の場所に設置されたアクセスポイント103は、他のアクセスポイント103に比べて、ユーザの滞在期間が長く、ユーザの操作入力なしでもアクセスポイント103に自動接続されることが望ましい。
例えば、画面OFFであってもアクセスポイント103に自動接続されていれば、IP(Internet Protocol)電話の着信等を、基地局102に比べて最大通信速度が速いアクセスポイント103を介して受信することが可能となりユーザビリティを高めることができる。
このため、移動端末装置101は、例えば、画面表示オンを契機に特定アクセスポイントを探索するとともに、画面表示オフ後も特定アクセスポイントの探索を維持する。すなわち、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在する場合は、画面OFFであってもアクセスポイント103の探索を継続して行う。
また、移動端末装置101は、例えば、自装置が特定アクセスポイント以外のアクセスポイント103を有する基地局102の通信エリアに存在する場合、アクセスポイント103の探索を一定回数(例えば、数回)または一定期間(例えば、数分)周期的に行う。より具体的には、例えば、移動端末装置101は、特定アクセスポイントが存在しないと判定した場合、画面表示オフを契機に、アクセスポイント103の探索を一定回数または一定期間周期的に行う。すなわち、特定アクセスポイントが存在しない場合は、画面OFF時における周期的なアクセスポイント103の探索回数や探索期間を制限することで、移動端末装置101の消費電力を抑制する。
また、移動端末装置101は、自装置が属する通信エリア104の識別情報に対応するアクセスポイント情報が記憶部120に存在しない場合、画面表示オフとなっても、アクセスポイント103の探索を行わないようにしてもよい。すなわち、自装置が属する基地局102の通信エリア104においてアクセスポイント103への接続実績がない場合は、移動端末装置101の周辺に利用可能なアクセスポイント103が存在する可能性が低い。このため、画面OFF時にアクセスポイント103の探索を行わず、移動端末装置101の消費電力を抑制する。
このように、実施の形態1にかかる移動端末装置101によれば、画面表示オンを契機に、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在するか否かを判定することができる。また、移動端末装置101によれば、判定した判定結果に基づいて、アクセスポイント103との通信を制御することができる。
ここで、移動端末装置101のユーザが、図1に示す会社から最寄り駅を経由して自宅近辺のコンビニエンスストアに向かい、その後、自宅に戻る場合を想定して、移動端末装置101の通信制御例について説明する。図1中、太線丸で表す通信エリア105−1は、特定アクセスポイントの通信エリア105を表す。また、太点線丸で表す通信エリア105−4,105−7は、移動端末装置101の接続実績はあるが、特定の場所に設置されていないアクセスポイント103の通信エリア105を表す。また、ここでは、移動端末装置101は、画面ONのときには、アクセスポイント103の探索を周期的に行う場合を想定する。
まず、会社から最寄り駅に向かう途中の地点P1において、画面表示オンとなった場合を想定する。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102−3の通信エリア104−3に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
図1の例では、基地局102−3の通信エリア104−3には、移動端末装置101の接続実績はあるが、特定の場所に設置されていないアクセスポイント103−7が存在する。この場合、移動端末装置101は、例えば、画面表示オフを契機に、アクセスポイント103の探索を一定回数または一定期間周期的に行う。
これにより、特定の場所に設置されていない利用可能なアクセスポイント103が存在する基地局102の通信エリア104では、画面OFF時におけるアクセスポイント103の探索回数や探索期間を制限して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。また、画面OFFを契機にアクセスポイント103の探索を一定回数または一定期間周期的に行うことで、画面OFF時におけるユーザビリティをある程度確保することができる。
つぎに、最寄り駅から自宅近辺のコンビニエンスストアに向かう途中の地点P2において、画面表示オンとなった場合を想定する。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102−2の通信エリア104−2に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
図1の例では、基地局102−2の通信エリア104−2には、移動端末装置101の接続実績があるアクセスポイント103は存在しない。この場合、移動端末装置101は、例えば、画面表示オフとなっても、アクセスポイント103の探索を行わない。
これにより、画面表示オフを契機に、利用可能なアクセスポイント103が存在しない基地局102の通信エリア104におけるアクセスポイント103の探索を停止して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。
つぎに、自宅近辺のコンビニエンスストアから自宅に向かう途中の地点P3において、画面表示オンとなった場合を想定する。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102−1の通信エリア104−1に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
図1の例では、基地局102−1の通信エリア104−1には、移動端末装置101の接続実績があり、かつ、特定の場所に設置されたアクセスポイント103−1が存在する。この場合、移動端末装置101は、例えば、画面表示オフを契機に、アクセスポイント103の探索を周期的に行う。
これにより、特定アクセスポイントが存在する基地局102の通信エリア104では、画面表示オフを契機にアクセスポイント103の探索を周期的に行うことができる。この結果、画面OFFであっても自宅に設置されたアクセスポイント103−1に自動接続することが可能となり、ユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
なお、上述した説明では、移動端末装置101は、画面表示オンを契機に、自装置が属する基地局102の通信エリア104に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定することにしたが、これに限らない。例えば、移動端末装置101は、一定期間ごと、または、自装置の接続先の基地局102が切り替わったことに応じて、自装置が属する基地局102の通信エリア104に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定することにしてもよい。
(通信システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態1にかかる通信システム200のシステム構成例について説明する。図2は、通信システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、通信システム200は、移動端末装置101と、基地局BS1〜BSmと、アクセスポイントAP1〜APnと、サーバ201と、を含む。通信システム200において、基地局BS1〜BSm、アクセスポイントAP1〜APnおよびサーバ201は、有線または無線のネットワーク210を介して接続されている。ネットワーク210は、例えば、移動体通信網、LAN、WAN、インターネットなどを含む。
ここで、基地局BS1〜BSmは、各地に点在する移動体通信網(携帯電話網)の基地局である。以下の説明では、基地局BS1〜BSmのうちの任意の基地局を「基地局BSj」と表記し、基地局BSjの無線通信可能な範囲を「セルCj」と表記する場合がある(j=1,2,…,m)。なお、図1に示した基地局102は、基地局BSjに相当し、図1に示した基地局102の通信エリア104は、セルCjに相当する。
また、アクセスポイントAP1〜APnは、各地に点在する無線LANのアクセスポイントである。アクセスポイントAP1〜APnの中には、可搬型のアクセスポイントや、電車やバス等の移動体に設置されたアクセスポイントが含まれていてもよい。以下の説明では、アクセスポイントAP1〜APnのうちの任意のアクセスポイントを「アクセスポイントAPi」と表記し、アクセスポイントAPiの無線通信可能な範囲を「通信エリアAi」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。なお、図1に示したアクセスポイント103は、アクセスポイントAPiに相当し、図1に示したアクセスポイント103の通信エリア105は、通信エリアAiに相当する。
移動端末装置101は、セルCjにおいて基地局BSjと無線通信可能であり、基地局BSjを介してネットワーク210に接続することができる。また、移動端末装置101は、通信エリアAiにおいてアクセスポイントAPiと無線通信可能であり、アクセスポイントAPiを介してネットワーク210に接続することができる。
サーバ201は、ネットワーク210を介して、移動端末装置101にサービスを提供するコンピュータである。サービスとは、移動端末装置101に提供される情報処理であり、例えば、メールサービス、電話サービス、ウェブサービスなどがある。具体的には、例えば、サーバ201は、メールサーバ、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバなどを含む。
なお、図2では、移動端末装置101およびサーバ201をそれぞれ1台のみ表記したが、これに限らない。例えば、移動端末装置101は通信システム200を利用するユーザごとに設けられ、サーバ201はサービスの提供者ごとに設けられていてもよい。
(移動端末装置101のハードウェア構成例)
図3は、移動端末装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、移動端末装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスプレイ303と、キーパッド304と、公衆網I/F(Interface)305と、WLAN(Wireless LAN) I/F306と、音声信号処理部307と、スピーカ308と、マイクロフォン309と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、移動端末装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させることになる。
ディスプレイ303は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ303は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。なお、図1に示した画面110は、ディスプレイ303に相当する。
キーパッド304は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキー(電源キーを含む)を有し、データの入力を行う。キーパッド304は、例えば、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
公衆網I/F305は、無線通信回路とアンテナを有し、移動体通信網の基地局BSjを介してネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、サーバ201)に接続される。そして、公衆網I/F305は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
WLAN I/F306は、無線通信回路とアンテナを有し、無線LANのアクセスポイントAPiを介してネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、WLAN I/F306は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
音声信号処理部307は、スピーカ308およびマイクロフォン309に接続される。例えば、マイクロフォン309に受音された音声は、音声信号処理部307でA/D変換される。また、スピーカ308からは音声が出力される。
なお、図示は省略するが、移動端末装置101は、上述した構成部のほか、例えば、メモリ302に対するデータのリード/ライトを制御するメモリコントローラや各構成部に電源電圧を供給するPMU(Power Management Unit)、バッテリ、各種タイマ、各種センサ、GPS(Global Positioning System)ユニットなどを有することにしてもよい。また、基地局BSj、アクセスポイントAPiおよびサーバ201のハードウェア構成は、例えば、CPU、メモリ、I/F、補助記憶装置、バス等により実現される。
(接続APテーブル400の記憶内容)
つぎに、移動端末装置101が用いる接続APテーブル400について説明する。接続APテーブル400は、例えば、図3に示したメモリ302により実現される。
図4は、接続APテーブル400の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、接続APテーブル400は、移動端末装置101からネットワーク210への接続が行われたアクセスポイントAPiのESSID(Extended Service Set Identifier)を記憶する。
ここで、ESSIDは、アクセスポイントAPiを識別する識別情報である。移動端末装置101は、接続APテーブル400を参照することにより、移動端末装置101のユーザが利用可能なアクセスポイントAPiのESSID(例えば、ESSID−1、ESSID−3、ESSID−7)を特定することができる。
また、ESSIDは、複数のアクセスポイントAPに同一のものが付与される場合がある。移動端末装置101は、同一のESSIDが付与された複数のアクセスポイントAPのいずれかのアクセスポイントAPを利用可能である場合、同一のESSIDが付与された他のアクセスポイントAPについても利用可能となる。
同一のESSIDが付与されるアクセスポイントAPの一例としては、例えば、利用可能な通信サービスが同一のアクセスポイントAPの集合や、ある企業が経営する複数の店舗の各々に設置されたアクセスポイントAPの集合などがある。例えば、ショッピングモールや大学の構内などにおいて、より広い通信エリアを確保してシームレスな無線通信を可能にするために、同一のESSIDが付与されたアクセスポイントAPが近接して複数台設置される場合がある。
接続APテーブル400の記憶内容は、例えば、アクセスポイントAPiへの初回接続時に更新される。具体的には、例えば、ユーザの操作入力によるアクセスポイントAPiへの初回接続時に、接続したアクセスポイントAPiのESSIDが接続APテーブル400に新規登録される。
(接続実績テーブル500の記憶内容)
つぎに、移動端末装置101が用いる接続実績テーブル500について説明する。接続実績テーブル500は、例えば、図3に示したメモリ302により実現される。
図5は、接続実績テーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、接続実績テーブル500は、Cell−ID、BSSID、最終接続時間および自宅APフラグのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することにより、接続実績情報(例えば、接続実績情報500−1〜500−4)がレコードとして記憶される。図1で説明したアクセスポイント情報は、接続実績テーブル500内の接続実績情報に相当する。
ここで、Cell−IDは、移動体通信網の基地局BSjのセルCjを一意に識別する識別情報である。BSSID(Basic SSID)は、無線LANのアクセスポイントAPiを一意に識別する識別情報である。最終接続時間は、移動端末装置101がアクセスポイントAPiに最後に接続した日時である。
自宅APフラグは、アクセスポイントAPiが自宅APであるか否かを示す情報である。自宅APとは、移動端末装置101によってネットワーク210に接続するための接続処理が行われ、かつ、特定の場所に設置されたアクセスポイントAPiである。図1で説明した特定アクセスポイントは、自宅APに相当する。
特定の場所は、自宅に準ずる場所であり、上述したように、移動端末装置101のユーザがある程度長い時間滞在する可能性が高い場所である。自宅APフラグには、アクセスポイントAPiが自宅APである場合に「1」が設定され、アクセスポイントAPiが自宅APではない場合に「0」が設定される。
一例として、接続実績情報500−1を例に挙げると、Cell−ID「C1」とBSSID「BSSID−2」と最終接続時間「2013.08.24.12.23」と自宅APフラグ「1」が対応付けて示されている。接続実績情報500−1によれば、基地局BS1のセルC1において、移動端末装置101がアクセスポイントAP2(BSSID−2)に最後に接続した日時「2013年8月24日12時23分」を特定することができる。また、接続実績情報500−1によれば、アクセスポイントAP2(BSSID−2)が自宅APであることを特定することができる。
接続実績テーブル500の記憶内容は、例えば、移動端末装置101からアクセスポイントAPiへの接続時に更新される。接続実績テーブル500の記憶内容を更新する具体的な処理内容については、図6を用いて後述する。
(移動端末装置101の機能的構成例)
図6は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図6において、移動端末装置101は、第1の通信部601と、第2の通信部602と、検出部603と、取得部604と、判定部605と、通信制御部606と、更新部607と、を含む構成である。検出部603〜更新部607は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、その機能を実現する。また、第1の通信部601は公衆網I/F305により、第2の通信部602はWLAN I/F306により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
第1の通信部601は、基地局BS1〜BSmのうち無線通信可能な基地局BSjと無線通信する機能を有する。具体的には、例えば、第1の通信部601は、無線通信可能な基地局BSjから基地局情報を定期的(例えば、2.56[秒]間隔)に受信する。基地局情報には、基地局BSjのセルCjを識別するCell−IDが含まれている。また、第1の通信部601は、基地局BSjを介してネットワーク210に接続する。
第2の通信部602は、アクセスポイントAP1〜APnのうち無線通信可能なアクセスポイントAPiと無線通信する機能を有する。具体的には、例えば、第2の通信部602は、利用可能なアクセスポイントAPiを介してネットワーク210に接続する。
検出部603は、ディスプレイ303(図3参照)の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部603は、キーパッド304(図3参照)の電源キーを用いたユーザの操作入力により、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた場合に、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
より具体的には、例えば、検出部603は、レジューム機能によりディスプレイ303の表示状態が非表示になる直前の状態から作業を再開する場合に、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。また、例えば、検出部603は、予め設定された時刻に起動するアラームなどのアプリケーションが起動された場合に、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
また、検出部603は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部603は、キーパッド304の電源キーを用いたユーザの操作入力により、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ切り替えられた場合に、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する。
また、例えば、検出部603は、画面OFFタイマが規定値に達した場合に、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。さらに、例えば、検出部603は、ディスプレイ303への電力供給を抑えて省電力モードに移行した場合に、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
なお、画面OFFタイマは、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移してから、あるいは、ユーザの操作入力を受け付けてから、つぎのユーザの操作入力を受け付けるまでの時間を計測するタイマである。画面OFFタイマの規定値としては、例えば、30秒から10分程度の時間が設定される。
取得部604は、自装置が属する基地局BSjのセルCjを識別するCell−IDを取得する機能を有する。具体的には、例えば、取得部604は、第1の通信部601によって受信された基地局情報に含まれるCell−IDを、自装置が属するセルCjのCell−IDとして取得する。
また、基地局BS1〜BSmのうち移動端末装置101が無線通信可能な基地局が複数存在する場合がある。この場合、取得部604は、例えば、無線通信可能な複数の基地局のうち電波強度が最大となる基地局の基地局情報に含まれるCell−IDを、自装置が属するセルCjのCell−IDとして取得することにしてもよい。
判定部605は、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定する機能を有する。具体的には、例えば、判定部605は、検出部603によって表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出されたことに応じて、接続実績テーブル500(図5参照)から、自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する。自装置が属するセルCjのCell−IDは、取得部604によって取得される。
ここで、接続実績情報が検索された場合、判定部605は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する。そして、自宅APフラグフィールドに「1」が設定されている場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに自宅APが存在すると判定する。
一方、自宅APフラグフィールドに「0」が設定されている場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに、自宅APが存在しないと判定する。この場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに、特定の場所に設置されていない接続APが存在すると判定することにしてもよい。ここで、接続APとは、移動端末装置101によってネットワーク210に接続するための接続処理が行われたアクセスポイントAPiである。
また、接続実績テーブル500から接続実績情報が検索されなかった場合には、判定部605は、自装置が属するセルCjに自宅APが存在しないと判定する。この場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに接続APが存在しないと判定することにしてもよい。
また、判定部605は、接続先の基地局BSjが切り替わったことに応じて、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定することにしてもよい。ここで、移動端末装置101は、基地局BSjとの通信を継続するために、基地局BS1〜BSmから接続先となる基地局BSjを切り替える処理、いわゆるハンドオーバを行う。
例えば、移動端末装置101のユーザが移動することにより、移動端末装置101の接続先となる基地局BSjが切り替わることがある。また、ユーザがほぼ停止している状態であっても、接続先の基地局BSjからの電波強度が変化することにより、移動端末装置101の接続先となる基地局BSが切り替わることがある。
すなわち、判定部605は、自装置で行われたハンドオーバを検出することにより、自装置の接続先の基地局BSjが切り替わったことを判断する。具体的には、例えば、判定部605は、取得部604によって取得された自装置が属するセルCjのCell−IDが、前回取得されたCell−IDと異なる場合に、ハンドオーバを検出することにしてもよい。
通信制御部606は、判定部605によって判定された判定結果に基づいて、第2の通信部602を制御する機能を有する。具体的には、例えば、通信制御部606は、自宅APが存在すると判定された場合、検出部603によって表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されたことに応じて、第2の通信部602を制御して、アクセスポイントAPiの探索を周期的に行う。
これにより、自宅APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。画面OFFを契機に行われるアクセスポイントAPiの探索の周期p1は、任意に設定可能である。周期p1は、例えば、数百秒程度の値に設定される。
また、通信制御部606は、例えば、特定の場所に設置されていない接続APが存在すると判定された場合、表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、第2の通信部602を制御して、アクセスポイントAPiの探索を一定回数Cまたは一定期間T周期的に行う。一定回数Cおよび一定期間Tは、任意に設定可能である。一定回数Cは、例えば、数回程度の値に設定される。一定期間Tは、例えば、数十秒から数百秒程度の値に設定される。
これにより、特定の場所に設置されていない接続APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFF時におけるアクセスポイントAPiの探索回数や探索期間を制限することができる。
また、通信制御部606は、例えば、特定の場所に設置されていない接続APが存在すると判定された場合、まず、表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、第2の通信部602を制御して、周期的なアクセスポイントAPiの探索を開始する。そして、通信制御部606は、表示状態が表示から非表示へ遷移してから一定期間Tの経過後に第2の通信部602に対する電力供給を停止することにしてもよい。
また、通信制御部606は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、第2の通信部602を制御して、アクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことにしてもよい。画面ONを契機に行われるアクセスポイントAPiの探索の周期p2は、任意に設定可能である。周期p2は、例えば、周期p1よりも短い周期に設定される。
また、通信制御部606は、接続APが存在しないと判定された場合、表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を停止することにしてもよい。すなわち、通信制御部606は、自装置が属するセルCjに接続APが存在しない場合は、アクセスポイントAPiの探索を行わないことにしてもよい。
なお、アクセスポイントAPiの探索を行うスキャン動作には、例えば、アクティブスキャンとパッシブスキャンがある。通信制御部606は、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作として、アクティブスキャンおよびパッシブスキャンの両方を行うことにしてもよく、また、アクティブスキャンおよびパッシブスキャンのいずれか一方を行うことにしてもよい。
アクティブスキャンは、無線LANに用いられる各チャネルに対してプローブリクエスト信号を送信して、プローブレスポンス信号を受信することにより、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作である。アクティブスキャンに使用される無線LANのチャネルとしては、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.)802.11の2.4[GHz]の周波数帯域の13チャネルがある。
また、パッシブスキャンは、アクセスポイントAPiからビーコンと呼ばれる信号(パケット)を受信することにより、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作である。パッシブスキャンに使用される無線LANのチャネルとしては、例えば、IEEE802.11のW52(タイプ)の4チャネルと、W53(タイプ)の4チャネルと、W56(タイプ)の11チャネルとがある。
また、通信制御部606は、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiに接続する機能を有する。具体的には、例えば、まず、通信制御部606は、接続APテーブル400(図4参照)を参照して、探索したアクセスポイントAPiのESSIDが登録されているか否かを判断する。探索したアクセスポイントAPiのESSIDは、例えば、スキャン動作が行われた結果、第2の通信部602から通信制御部606へ通知されるスキャン結果に含まれる。
ここで、ESSIDが登録されている場合、通信制御部606は、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始する。一方、ESSIDが未登録の場合、通信制御部606は、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始しない。これにより、探索したアクセスポイントAPiが利用可能なアクセスポイントAPである場合に接続処理を行って、アクセスポイントAPiに自動接続することができる。
また、通信制御部606は、ユーザの操作入力により、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始することにしてもよい。具体的には、例えば、アクセスポイントAPiへの初回接続時には、通信制御部606は、ユーザの操作入力により、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始する。
更新部607は、アクセスポイントAPiへの接続が完了した場合、自装置が属するセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続実績を更新する機能を有する。具体的には、例えば、まず、更新部607は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する。
ここで、接続実績情報が検索された場合、更新部607は、検索した接続実績情報のBSSIDフィールドに、接続したアクセスポイントAPiのBSSIDが設定されているか否かを判断する。接続したアクセスポイントAPiのBSSIDは、例えば、スキャン動作が行われた結果、第2の通信部602から通信制御部606へ通知されるスキャン結果に含まれる。
ここで、BSSIDが設定されている場合、アクセスポイントAPiへの接続実績があるため、更新部607は、検索した接続実績情報の最終接続時間フィールドに、アクセスポイントAPiに接続した日時を上書きする。
一方、BSSIDが未設定の場合、アクセスポイントAPiへの初回接続のため、更新部607は、検索した接続実績情報のBSSIDフィールドに、アクセスポイントAPiのBSSIDを追加設定する。また、更新部607は、検索した接続実績情報の最終接続時間フィールドに、アクセスポイントAPiに接続した日時を追加設定する。さらに、更新部607は、接続したアクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを判断する。
具体的には、例えば、更新部607は、不図示の自宅AP情報を参照して、接続したアクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを判断することにしてもよい。自宅AP情報とは、特定の場所に設置されているアクセスポイントAPiのBSSIDを記憶する情報である。
ここで、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されている場合、更新部607は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「1」を設定する。一方、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されていない場合、更新部607は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「0」を設定する。
また、接続実績テーブル500から接続実績情報が検索されなかった場合、自装置が属するセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続実績がないため、更新部607は、接続実績テーブル500に新たな接続実績情報を新規登録する。
具体的には、例えば、更新部607は、自宅AP情報を参照して、接続したアクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを判断する。そして、更新部607は、接続実績テーブル500内の各フィールドに、自装置が属するセルCjのCell−ID、接続したアクセスポイントAPiのBSSID、最終接続時間および自宅APフラグを設定する。
自宅AP情報は、例えば、キーパッド304を用いたユーザの操作入力により作成されてメモリ302に記憶される。すなわち、ユーザが、特定の場所に設置されていると判断したアクセスポイントAPiのBSSIDを移動端末装置101に入力することにより自宅AP情報を作成する。
また、アクセスポイントAPiへの初回接続時に、移動端末装置101が、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かの選択入力を受け付ける選択画面をディスプレイ303に表示することにしてもよい。この場合、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されていることを示す選択入力を受け付けた場合に、アクセスポイントAPiのBSSIDを自宅AP情報に登録する。
また、更新部607は、接続実績テーブル500に接続実績情報を新規登録する場合に、接続実績テーブル500に記憶された接続実績情報の総数Mを算出することにしてもよい。そして、更新部607は、算出した総数Mが閾値Mth以上の場合、接続実績テーブル500に記憶された接続実績情報のうち、最終接続時間が最古の接続実績情報を削除することにしてもよい。
ここで、閾値Mthは、接続実績テーブル500に登録可能な接続実績情報の上限数を表すものである。閾値Mthは、任意に設定可能であり、例えば、予め設定されてメモリ302に記憶される。ただし、ある接続実績情報に複数のアクセスポイントAPの情報(BSSID、最終接続時間、自宅APフラグ)が設定されている場合、その接続実績情報のうち、最終接続時間が最古のアクセスポイントAPの情報を削除する。
このように、接続実績テーブル500に登録可能な接続実績情報の総数Mに上限を設けることにより、接続実績テーブル500の情報量の増大を抑制することができる。
また、更新部607は、接続実績テーブル500に記憶された接続実績情報のうち、最終接続時間が所定時間Tm以上更新されていない接続実績情報を削除することにしてもよい。所定時間Tmは、任意に設定可能であり、例えば、予め設定されてメモリ302に記憶される。例えば、所定時間Tmは、数ヶ月から数年程度の値が設定される。
ただし、ある接続実績情報に複数のアクセスポイントAPの情報(BSSID、最終接続時間、自宅APフラグ)が設定されている場合がある。この場合、更新部607は、その接続実績情報のうち、最終接続時間が所定時間Tm以上更新されていないアクセスポイントAPの情報を削除する。これにより、接続実績テーブル500の情報量の増大を抑制することができる。
(アクセスポイントAPiとの通信制御例)
つぎに、通信制御部606が、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信を制御する具体的な通信制御例について説明する。
図7は、アクセスポイントAPiとの通信制御例を示す説明図である。図7において、通信制御表700は、WLAN設定、ディスプレイ303の表示状態、WLAN切断設定およびアクセスポイントAPiとの接続状態の組み合わせに応じて、アクセスポイントAPiとの無線通信をどのように制御するのかを示したものである。
ここで、WLAN設定とは、アクセスポイントAPiと無線通信を行うか否かを選択するものである。WLAN設定が「ON」の場合、WLAN I/F306への電源供給が行われ、アクセスポイントAPiとの無線通信を行うことができる。WLAN設定が「OFF」の場合は、WLAN I/F306への電源供給が停止され、アクセスポイントAPiとの無線通信は行われない。WLAN設定は、例えば、キーパッド304を用いたユーザの操作入力により、任意に設定変更することができる。
また、WLAN切断設定とは、ディスプレイ303の表示状態が非表示(画面OFF)において、アクセスポイントAPiとの無線通信を切断するか否かを選択するものである。WLAN切断設定が「切断する」の場合、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してから一定時間F継続してユーザの操作入力がなければ、アクセスポイントAPiとの無線通信を切断する。図7の例では、一定時間Fは、「F=120[秒]」である。WLAN切断設定が「切断しない」の場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してもアクセスポイントAPiとの無線通信を切断しない。
具体的には、WLAN設定「ON」かつWLAN切断設定「切断する」の場合、通信制御部606は、以下のように、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信を制御する。
画面ONでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiとのデータの送受信を行うとともに、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行う。また、画面ONでアクセスポイントAPiと非接続中は、10秒、20秒、30秒、150秒周期(上述した周期p2)で、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を繰り返し行う。
また、画面OFFでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行うとともに、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してから120秒後にWLAN I/F306への電源供給を停止する。また、画面OFFでアクセスポイントAPiと非接続中は、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を300秒周期(上述した周期p1)で行うとともに、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してから120秒後にWLAN I/F306への電源供給を停止する。すなわち、アクセスポイントAPiと非接続時のスキャン動作は実質1回となる。
また、WLAN設定「ON」かつWLAN切断設定「切断しない」の場合、通信制御部606は、以下のように、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信を制御する。
画面ONでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiとのデータの送受信を行うとともに、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行う。また、画面ONでアクセスポイントAPiと非接続中は、10秒、20秒、30秒、150秒周期で、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を繰り返し行う。
また、画面OFFでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行う。また、画面OFFでアクセスポイントAPiと非接続中は、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を300秒周期で行う。
また、WLAN設定「OFF」の場合、通信制御部606は、WLAN I/F306への電源供給を停止する。すなわち、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信は行われない。なお、移動端末装置101のバッテリ(不図示)の充電中にWLAN設定が「ON」の場合は、通信制御部606はWLAN切断設定を「切断しない」に設定する。
(移動端末装置101の動作例)
つぎに、図8〜図11を用いて、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例について説明する。
図8は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その1)である。図8に示す移動端末装置101の動作例は、移動端末装置101が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在する場合の動作例である。
(8−1)検出部603は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。図8の例では、検出部603は、ユーザの操作入力によりディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた結果、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
(8−2)判定部605は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図8の例では、判定部605は、自装置が属するセルC1のCell−ID「C1」を取得する。
(8−3)判定部605は、接続実績テーブル500を読み出して、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定する。図8の例では、判定部605は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルC1のCell−ID「C1」に対応する接続実績情報500−1を検索する。
つぎに、判定部605は、検索した接続実績情報500−1の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する。ここでは、自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているため、判定部605は、自装置が属するセルC1に自宅APが存在すると判定する。
(8−4)判定部605は、判定した判定結果を通信制御部606に送信する。この判定結果は、自装置が属する基地局BS1のセルC1に自宅APが存在することを示す判定結果である。
(8−5)通信制御部606は、判定結果を受信した場合、判定部605に対してAckを返して、WLAN設定が「OFF」の場合にWLAN設定を「ON」に設定する。さらに、通信制御部606は、WLAN切断設定が「切断する」の場合にWLAN切断設定を「切断しない」に設定する。
これにより、自宅AP(アクセスポイントAP2)が存在する基地局BS1のセルC1において、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。
図9は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その2)である。図9に示す移動端末装置101の動作例は、移動端末装置101が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在しない場合の動作例である。
(9−1)検出部603は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。図9の例では、検出部603は、ユーザの操作入力によりディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた結果、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
(9−2)判定部605は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図9の例では、判定部605は、自装置が属するセルC2のCell−ID「C2」を取得する。
(9−3)判定部605は、接続実績テーブル500を読み出して、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定する。図9の例では、判定部605は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルC2のCell−ID「C2」に対応する接続実績情報500−2を検索する。
つぎに、判定部605は、検索した接続実績情報500−2の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する。ここでは、自宅APフラグフィールドに「0」が設定されているため、判定部605は、自装置が属するセルC2に自宅APが存在しないと判定する。
(9−4)判定部605は、判定した判定結果を通信制御部606に送信する。この判定結果は、自装置が属する基地局BS2のセルC2に特定の場所に設置されていない接続APが存在することを示す判定結果である。
(9−5)通信制御部606は、判定結果を受信した場合、判定部605に対してAckを返して、WLAN設定が「OFF」の場合にWLAN設定を「ON」に設定する。さらに、通信制御部606は、WLAN切断設定が「切断しない」の場合にWLAN切断設定を「切断する」に設定する。
これにより、特定の場所に設置されていない接続AP(アクセスポイントAP3)が存在する基地局BS2のセルC2において、画面OFF時におけるアクセスポイントAPiの探索回数や探索期間を制限することができる。
図10は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その3)である。図10に示す移動端末装置101の動作例は、アクセスポイントAPiへの接続が完了した場合の動作例である。
(10−1)更新部607は、通信制御部606からアクセスポイントAPiへの接続完了通知を受信した場合、接続実績テーブル500を読み出す。
(10−2)更新部607は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図10の例では、更新部607は、自装置が属するセルCjのCell−ID「C1」を取得する。
(10−3)更新部607は、通信制御部606に対して接続が完了したアクセスポイントAPiのBSSIDの取得要求を行うことにより、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDを取得する。図10の例では、更新部607は、現在接続中のアクセスポイントAP2のBSSID「BSSID−2」を取得する。
(10−4)更新部607は、接続実績テーブル500の記憶内容を更新する。具体的には、例えば、まず、更新部607は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する。つぎに、更新部607は、検索した接続実績情報に、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDが設定されているか否かを判断する。
図10の例では、移動端末装置101が属するセルC1のCell−ID「C1」に対応する接続実績情報500−1が検索される。また、接続実績情報500−1に現在接続中のアクセスポイントAP2のBSSID「BSSID−2」が設定されている。この場合、更新部607は、接続実績情報500−1の最終接続時間フィールドに、アクセスポイントAP2に接続した日時「2013.09.02.08.50」を上書きする。
アクセスポイントAPiに接続した時間は、例えば、更新部607がアクセスポイントAPiへの接続完了通知を受信した受信時刻であってもよく、また、アクセスポイントAPiへの接続完了通知に含まれていてもよい。受信時刻は、例えば、移動端末装置101が有する計時機能により計時される。
これにより、アクセスポイントAPiへの接続が完了した場合に、接続実績テーブル500内の移動端末装置101が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を更新することができる。
図11は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その4)である。図11に示す移動端末装置101の動作例は、アクセスポイントAPiへの初回接続時の動作例である。
(11−1)更新部607は、ユーザの操作入力により、アクセスポイントAPiとの接続処理が開始された結果、通信制御部606からアクセスポイントAPiへの接続完了通知を受信する。
(11−2)更新部607は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図11の例では、更新部607は、自装置が属するセルCjのCell−ID「C1」を取得する。
(11−3)更新部607は、通信制御部606に対して接続が完了したアクセスポイントAPiのBSSIDの取得要求を行うことにより、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDを取得する。図11の例では、更新部607は、現在接続中のアクセスポイントAP2のBSSID「BSSID−2」を取得する。
(11−4)更新部607は、ユーザの操作入力により、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かの選択入力を受け付ける。図11の例では、更新部607は、アクセスポイントAP2が特定の場所に設置されていることを示す選択入力を受け付ける。
(11−5)更新部607は、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDを取得した場合、接続実績テーブル500を読み出す。
(11−6)更新部607は、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かの選択入力を受け付けた場合、接続実績テーブル500の記憶内容を更新する。具体的には、例えば、更新部607は、接続実績テーブル500の各フィールドに、自装置が属するセルCjのCell−ID、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSID、最終接続時間および自宅APフラグを設定する。
図11の例では、更新部607は、接続実績テーブル500の各フィールドに、Cell−ID「C1」、BSSID「BSSID−2」、最終接続時間「2013.08.24.12.23」および自宅APフラグ「1」を設定する。これにより、接続実績情報500−1がレコードとして接続実績テーブル500に新規登録される。
(移動端末装置101の各種処理手順)
つぎに、実施の形態1にかかる移動端末装置101の各種処理手順について説明する。まず、実施の形態1にかかる移動端末装置101の通信制御処理手順について説明する。
図12は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の通信制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、移動端末装置101は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したか否かを判断する(ステップS1201)。
ここで、移動端末装置101は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移するのを待つ(ステップS1201:No)。そして、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合(ステップS1201:Yes)、移動端末装置101は、自装置が属する基地局BSjのセルCjのCell−IDを取得する(ステップS1202)。
つぎに、移動端末装置101は、接続実績テーブル500から、取得した自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する(ステップS1203)。そして、移動端末装置101は、接続実績テーブル500から接続実績情報が検索されたか否かを判断する(ステップS1204)。
ここで、接続実績情報が検索された場合(ステップS1204:Yes)、移動端末装置101は、WLAN設定が「OFF」であるか否かを判断する(ステップS1205)。ここで、WLAN設定が「ON」の場合(ステップS1205:No)、移動端末装置101は、ステップS1207に移行する。
一方、WLAN設定が「OFF」の場合(ステップS1205:Yes)、移動端末装置101は、WLAN設定を「ON」に設定する(ステップS1206)。つぎに、移動端末装置101は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する(ステップS1207)。
ここで、自宅APフラグフィールドに「1」が設定されている場合(ステップS1207:Yes)、移動端末装置101は、WLAN切断設定を「切断しない」に設定して(ステップS1208)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、自宅APフラグフィールドに「0」が設定されている場合(ステップS1207:No)、移動端末装置101は、WLAN切断設定を「切断する」に設定して(ステップS1209)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1204において、接続実績情報が検索されなかった場合(ステップS1204:No)、移動端末装置101は、WLAN設定が「OFF」であるか否かを判断する(ステップS1210)。ここで、WLAN設定が「OFF」の場合(ステップS1210:Yes)、移動端末装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、WLAN設定が「ON」の場合(ステップS1210:No)、移動端末装置101は、WLAN設定を「OFF」に設定して(ステップS1211)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、移動端末装置101が属する基地局BSjのセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続実績およびアクセスポイントAPiの設置場所に応じて、アクセスポイントAPiとの通信を制御することができる。
つぎに、図5に示した接続実績テーブル500の記憶内容を更新する移動端末装置101の更新処理手順について説明する。
図13は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の更新処理手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続したか否かを判断する(ステップS1301)。
ここで、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続するのを待つ(ステップS1301:No)。そして、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続した場合(ステップS1301:Yes)、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する(ステップS1302)。
つぎに、移動端末装置101は、接続したアクセスポイントAPiのBSSIDを取得する(ステップS1303)。そして、移動端末装置101は、接続実績テーブル500を参照して、取得したCell−IDに対応する接続実績情報があるか否かを判断する(ステップS1304)。
ここで、接続実績情報がない場合(ステップS1304:No)、移動端末装置101は、接続実績テーブル500に新たな接続実績情報を新規登録して(ステップS1305)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、接続実績情報がある場合(ステップS1304:Yes)、移動端末装置101は、接続実績テーブル500内の取得したCell−IDに対応する接続実績情報を更新して(ステップS1306)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、移動端末装置101が属するセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続状況に応じて、接続実績テーブル500の記憶内容を更新することができる。
以上説明したように、実施の形態1にかかる移動端末装置101によれば、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、自装置が属するセルCjに自宅APが存在するか否かを判定することができる。また、移動端末装置101によれば、自宅APが存在する場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。
これにより、自宅APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。この結果、画面OFFであっても特定の場所に設置されたアクセスポイントAPiに自動接続することが可能となり、ユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
また、移動端末装置101によれば、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、自装置が属するセルCjに、特定の場所に設置されていない接続APが存在するか否かを判定することができる。また、移動端末装置101によれば、特定の場所に設置されていない接続APが存在する場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を一定回数Cまたは一定期間T周期的に行うことができる。
これにより、特定の場所に設置されていない接続APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFF時におけるアクセスポイントAPiの探索回数や探索期間を制限して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。また、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を一定回数Cまたは一定期間T周期的に行うことで、画面OFF時におけるユーザビリティをある程度確保することができる。
また、移動端末装置101によれば、自装置が属するセルCjに接続APが存在しない場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を行わないようにすることができる。
これにより、画面OFFを契機に、ユーザが利用可能なアクセスポイントAPiが存在しないセルCjにおけるアクセスポイントAPiの探索を停止して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。
これらのことから、実施の形態1にかかる移動端末装置101によれば、ユーザビリティを確保するとともに、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。また、移動端末装置101によれば、自宅AP付近では画面OFFであっても無線LANを介した無線通信が可能となる。これにより、例えば、自宅等に設置された無線通信可能な他の情報通信機器への自動接続が可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。他の情報通信機器としては、例えば、移動端末装置101と連携して、移動端末装置101の情報(例えば、着信、受信メール)を他の情報通信機器のディスプレイに表示する機能を有するパーソナル・コンピュータ、テレビジョン、デジタルサイネージなどが挙げられる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる移動端末装置101について説明する。実施の形態1で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
上述した実施の形態1では、ユーザの操作入力に応じて作成される自宅AP情報に基づいて、アクセスポイントAPiの自宅APフラグを設定する場合について説明した。実施の形態2では、アクセスポイントAPiとの接続時間に基づいて、アクセスポイントAPiの自宅APフラグを設定する場合について説明する。
(移動端末装置101の機能的構成例)
まず、実施の形態2にかかる移動端末装置101の機能的構成例について説明する。図14は、実施の形態2にかかる移動端末装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図14において、移動端末装置101は、第1の通信部601と、第2の通信部602と、検出部603と、取得部604と、判定部605と、通信制御部606と、更新部607と、算出部1401と、を含む構成である。検出部603〜更新部607および算出部1401は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、その機能を実現する。また、第1の通信部601は公衆網I/F305により、第2の通信部602はWLAN I/F306により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。以下、上述した実施の形態1にかかる移動端末装置101とは異なる機能について説明する。
算出部1401は、ネットワーク210に接続するための接続処理が行われたアクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを算出する機能を有する。ここで、アクセスポイントAPiとの接続時間とは、アクセスポイントAPiに接続してから、アクセスポイントAPiとの接続が解除されるまでの時間である。
また、算出部1401は、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkを介してネットワーク210への接続が行われたことに応じて、アクセスポイントAPiの積算値Tsを初期化することにしてもよい(k≠i、k=1,2,…,n)。これにより、アクセスポイントAPiとの接続が一時的に解除されても、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkに接続されるまでは、アクセスポイントAPiの接続時間を積算することができる。
更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsに基づいて、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを示す情報を更新する機能を有する。具体的には、例えば、まず、更新部607は、算出されたアクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。
ここで、閾値Tthは、ユーザの操作入力により任意に設定可能であり、積算値Tsが閾値Tth以上であれば、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されていると判断できる値に設定される。閾値Tthは、例えば、数十分から数時間程度の値に設定される。
そして、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth以上となったと判断したことに応じて、接続実績テーブル500に記憶された、アクセスポイントAPiが存在するセルCjに対応する接続実績情報を更新する。より具体的には、例えば、更新部607は、接続実績テーブル500のBSSIDフィールドに、アクセスポイントAPiのBSSIDが設定された接続実績情報を特定する。そして、更新部607は、特定した接続実績情報の自宅APフラグを「1」に更新する。
(アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例)
ここで、図15および図16を用いて、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例について説明する。ここでは、閾値Tthを「Tth=60[分]」とした場合を例に挙げて説明する。
図15は、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例を示す説明図(その1)である。図15において、BSSID「BSSID−3」のアクセスポイントAP3に接続された時間(例えば、日時)と、アクセスポイントAP3との接続が解除された時間(例えば、日時)とがそれぞれ示されている。
具体的には、まず、時間t(0)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(1)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(1)を加算する。ただし、積算値Tsの初期値は「Ts=0」である。接続時間T(1)は、「T(1)=t(1)−t(0)」であり、ここでは、「T(1)=18[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(1)の時点では積算値Tsは18分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(2)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(3)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(2)を加算する。ただし、接続時間T(2)は、「T(2)=t(3)−t(2)」であり、ここでは、「T(2)=23[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(3)の時点では積算値Tsは41分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(4)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(5)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(3)を加算する。ただし、接続時間T(3)は、「T(3)=t(5)−t(4)」であり、ここでは、「T(3)=15[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(5)の時点では積算値Tsは56分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(6)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(7)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(4)を加算する。ただし、接続時間T(4)は、「T(4)=t(7)−t(6)」であり、ここでは、「T(4)=23[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(7)の時点では積算値Tsは79分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth以上であると判断する。
この場合、更新部607は、例えば、接続実績テーブル500を参照して、BSSIDフィールドにアクセスポイントAP3のBSSID「BSSID−3」が設定された接続実績情報500−2を特定する。そして、更新部607は、特定した接続実績情報500−2の自宅APフラグを「1」に更新する。
これにより、移動端末装置101のユーザが長い時間滞在した可能性が高い場所に設置された利用可能なアクセスポイントAP3を自宅APとして登録することができる。
図16は、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例を示す説明図(その2)である。図16において、BSSID「BSSID−3,BSSID−4」のアクセスポイントAP3,AP4に接続された時間(例えば、日時)と、アクセスポイントAP3,AP4との接続が解除された時間(例えば、日時)とがそれぞれ示されている。
具体的には、まず、時間t(0)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(1)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(1)を加算する。ただし、積算値Tsの初期値は「Ts=0」である。接続時間T(1)は、「T(1)=t(1)−t(0)」であり、ここでは、「T(1)=18[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(1)の時点では積算値Tsは18分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(2)において、アクセスポイントAP4に接続され、時間t(3)において、アクセスポイントAP4との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsを初期化する。そして、算出部1401は、アクセスポイントAP4との接続時間の積算値Tsに接続時間T(2)を加算する。ただし、接続時間T(2)は、「T(2)=t(3)−t(2)」であり、ここでは、「T(2)=23[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP4との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(3)の時点では積算値Tsは23分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(4)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(5)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP4との接続時間の積算値Tsを初期化する。そして、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(3)を加算する。ただし、接続時間T(3)は、「T(3)=t(5)−t(4)」であり、ここでは、「T(3)=18[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(5)の時点では積算値Tsは18分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
これにより、接続先のアクセスポイントAPiが切り替わる度に積算値Tsをリセットすることができ、多くのアクセスポイントAPiを自宅APとして登録してしまうことを防ぐことができる。
また、図16の例では、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkを介してネットワーク210への接続が行われたことに応じて、アクセスポイントAPiの積算値Tsを初期化することにしたが、これに限らない。
例えば、算出部1401は、所定期間PTごとに、ネットワーク210に接続するための接続処理が行われた各アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを算出することにしてもよい。この場合、算出部1401は、所定期間PT内は、アクセスポイントAPiとの接続が解除されて、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkに接続されても、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを初期化しない。
また、算出部1401は、所定期間PTが終了する度に、各アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを初期化する。所定期間PTは、任意に設定可能であり、例えば、数週間から数ヶ月程度の期間に設定される。この場合、上記閾値Tthは、例えば、数時間から数十時間程度の値に設定される。
また、所定期間PT内での積算値Tsが閾値Tth以上となるアクセスポイントAPが複数存在する場合がある。この場合、更新部607は、所定期間PT内での積算値Tsが閾値Tth以上となる複数のアクセスポイントAPのうちの積算値Tsが大きい上位N個(例えば、3個)のアクセスポイントAPを自宅APとして登録することにしてもよい。
(移動端末装置101の更新処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる移動端末装置101の更新処理手順について説明する。
図17は、実施の形態2にかかる移動端末装置101の更新処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、移動端末装置101は、BSSID「B0」を初期化する(ステップS1701)。「B0」は、積算値Tsの算出対象となるアクセスポイントAPiのBSSIDである。
つぎに、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続したか否かを判断する(ステップS1702)。ここで、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続するのを待つ(ステップS1702:No)。そして、アクセスポイントAPiに接続した場合(ステップS1702:Yes)、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiのBSSID「B1」を取得する(ステップS1703)。
つぎに、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続した時間t0を取得する(ステップS1704)。そして、移動端末装置101は、BSSID「B0」とBSSID「B1」とが一致するか否かを判断する(ステップS1705)。ここで、BSSID「B0」とBSSID「B1」とが一致する場合(ステップS1705:Yes)、移動端末装置101は、ステップS1708に移行する。
一方、BSSID「B0」とBSSID「B1」とが不一致の場合(ステップS1705:No)、移動端末装置101は、BSSID「B0」を「B0=B1」として(ステップS1706)、積算値Tsを「Ts=0」で初期化する(ステップS1707)。
つぎに、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiとの接続が解除されたか否かを判断する(ステップS1708)。ここで、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiとの接続が解除されるのを待つ(ステップS1708:No)。
そして、アクセスポイントAPiとの接続が解除された場合(ステップS1708:Yes)、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiとの接続が解除された時間t1を取得する(ステップS1709)。つぎに、移動端末装置101は、積算値Tsを「Ts=Ts+(t1−t0)」で更新する(ステップS1710)。
そして、移動端末装置101は、積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する(ステップS1711)。ここで、積算値Tsが閾値Tth未満の場合(ステップS1711:No)、移動端末装置101は、ステップS1702に戻る。
一方、積算値Tsが閾値Tth以上の場合(ステップS1711:Yes)、移動端末装置101は、接続実績テーブル500のBSSIDフィールドにBSSID「B1」が設定された接続実績情報を特定する(ステップS1712)。そして、移動端末装置101は、特定した接続実績情報の自宅APフラグを「1」に更新して(ステップS1713)、ステップS1702に戻る。
これにより、移動端末装置101との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったアクセスポイントAPiを自宅APとして登録することができる。
以上説明したように、実施の形態2にかかる移動端末装置101によれば、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを算出し、算出した積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断することができる。また、移動端末装置101によれば、積算値Tsが閾値Tth以上となったことに応じて、アクセスポイントAPiを自宅APとして登録することができる。
これにより、ユーザの自宅や自宅に準ずる場所に設置されたアクセスポイントAPiを自宅APとして自動登録することが可能となり、ユーザの手間を削減して利便性の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した通信制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本通信制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本通信制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
以下に図面を参照して、本発明にかかる移動端末装置、通信制御方法および通信制御プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる通信制御方法の一実施例を示す説明図である。図1において、移動端末装置101は、各種情報を表示する画面110を有し、基地局102およびアクセスポイント103と無線通信可能なコンピュータである。具体的には、例えば、移動端末装置101は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット型PC(Personal Computer)、PHS(Personal Handy−phone System)などである。
基地局102は、自局の通信エリア104に存在する移動端末装置101と無線通信可能なコンピュータであり、移動端末装置101がネットワークに接続するための拠点となる無線局である。具体的には、例えば、基地局102は、各地に点在する移動体通信網(携帯電話網)の基地局である。
アクセスポイント103は、自局の通信エリア105に存在する移動端末装置101と無線通信可能なコンピュータであり、移動端末装置101がネットワークに接続するための拠点となる無線局である。具体的には、例えば、アクセスポイント103は、各地に点在する無線LANのアクセスポイントである。
移動端末装置101は、基地局102およびアクセスポイント103をそれぞれ異なるスキャン動作により探索し、探索した基地局102またはアクセスポイント103を介してネットワークに接続することができる。ネットワークは、例えば、移動体通信網、LAN、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
アクセスポイント103には、移動端末装置101のユーザが利用できるアクセスポイントと、移動端末装置101のユーザが利用できないアクセスポイントとがある。このため、移動端末装置101は、無線通信可能なアクセスポイント103を探索するスキャン動作を行い、探索したアクセスポイント103のうち利用可能なアクセスポイント103を介してネットワークに接続する。
以下の説明では、基地局102の一例として、移動体通信網の基地局を例に挙げて説明する。また、アクセスポイント103の一例として、無線LANのアクセスポイントを例に挙げて説明する。図1の例では、移動体通信網の基地局102として、基地局102−1〜102−3が示され、基地局102−1〜102−3の通信エリア104−1〜104−3が示されている。また、無線LANのアクセスポイント103として、アクセスポイント103−1〜103−10が示され、アクセスポイント103−1〜103−10の通信エリア105−1〜105−10が示されている。
ここで、無線LANのアクセスポイント103は、移動体通信網の基地局102に比べて、最大通信速度が速く伝送効率が高い一方で、通信エリアが狭い傾向にある。また、無線LANのアクセスポイント103は、特定のサービスに加入しているユーザしか利用できないものが多い。
移動端末装置101の周辺に利用可能なアクセスポイント103が存在しない場合に、移動端末装置101がアクセスポイント103の探索を行うことは望ましくない。例えば、移動端末装置101が、利用可能なアクセスポイント103が存在しない状況で、アクセスポイント103の探索を繰り返し実施すると、移動端末装置101の消費電力の増大を招いてしまう。
一方で、移動端末装置101の周辺に利用可能なアクセスポイント103が存在する場合に、アクセスポイント103の探索が行われないと、アクセスポイント103に自動接続できず、ユーザビリティの低下を招いてしまう。また、アクセスポイント103を利用する際に、アクセスポイント103の探索開始をユーザが指示することも考えられるが、ユーザの操作入力が必要になるとともに、利用可能なアクセスポイント103の設置場所をユーザが把握しておく必要がある。
そこで、実施の形態1では、ユーザが利用可能なアクセスポイント103のうち、自宅のようにユーザがある程度長い時間滞在する可能性が高い場所に設置されたアクセスポイント103への自動接続を可能にする通信制御方法について説明する。具体的には、例えば、移動端末装置101は、自装置が特定のアクセスポイントを有する基地局102の通信エリアに存在する場合に、特定アクセスポイントの探索を維持する。以下、移動端末装置101の通信制御処理例について説明する。
(1)移動端末装置101は、画面表示オンを検出する。ここで、画面表示オンとは、画面110の表示状態が非表示から表示へ遷移したことである。画面110の表示状態が非表示とは、例えば、画面110に対する電力供給が停止された状態である。また、画面110の表示状態が表示とは、例えば、画面110に対する電力供給が行われている状態である。
具体的には、例えば、移動端末装置101は、画面110の表示状態を非表示から表示へ切り替えるユーザの操作入力を受け付けることにより、画面表示オンを検出する。以下の説明では、画面110の表示状態が非表示の場合を「画面OFF」と表記し、画面110の表示状態が表示の場合を「画面ON」と表記する場合がある。
(2)移動端末装置101は、画面表示オンを契機に、記憶部120の記憶内容に基づいて、自装置が属する基地局102の通信エリア104に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
ここで、特定アクセスポイントとは、移動端末装置101によってネットワークに接続するための接続処理が行われたことがあり、かつ、特定の場所に設置されたアクセスポイント103である。接続処理は、アクセスポイント103を介してネットワークに接続するための処理である。接続処理では、移動端末装置101のユーザの認証処理などが行われる。
また、特定の場所とは、移動端末装置101のユーザが、ある程度長い時間滞在する可能性が高い場所である。例えば、特定の場所は、ユーザの自宅や実家や知人宅、ユーザが所属する学校や会社、ユーザが利用する飲食店や図書館などである。また、記憶部120は、移動端末装置101が有する記憶装置(例えば、後述する図3に示すメモリ302)である。
記憶部120は、基地局102の通信エリア104の識別情報と対応付けてアクセスポイント情報を記憶する。アクセスポイント情報は、アクセスポイント103のいずれかが特定アクセスポイントであることを示す情報である。例えば、アクセスポイント情報は、基地局102の通信エリア104において移動端末装置101によってネットワークに接続するための接続処理が行われたことがあるアクセスポイント103が特定の場所に設置されているか否かを示す情報である。
具体的には、例えば、移動端末装置101は、基地局102と無線通信することにより、自装置が属する基地局102の通信エリア104の識別情報を取得する。つぎに、移動端末装置101は、記憶部120から、取得した基地局102の通信エリア104の識別情報と対応付けて記憶されたアクセスポイント情報を検索する。
ここで、アクセスポイント情報が検索された場合、移動端末装置101が属する基地局102の通信エリア104において、アクセスポイント103への移動端末装置101の接続実績があることを示す。この場合、移動端末装置101は、検索したアクセスポイント情報を参照して、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
一方、アクセスポイント情報が検索されなかった場合は、移動端末装置101が属する基地局102の通信エリア104において、アクセスポイント103への移動端末装置101の接続実績がないことを示す。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在しないと判定する。
(3)移動端末装置101は、判定した結果に基づいて、アクセスポイント103との通信を制御する。ここで、利用可能なアクセスポイント103のうち、特定の場所に設置されたアクセスポイント103は、他のアクセスポイント103に比べて、ユーザの滞在期間が長く、ユーザの操作入力なしでもアクセスポイント103に自動接続されることが望ましい。
例えば、画面OFFであってもアクセスポイント103に自動接続されていれば、IP(Internet Protocol)電話の着信等を、基地局102に比べて最大通信速度が速いアクセスポイント103を介して受信することが可能となりユーザビリティを高めることができる。
このため、移動端末装置101は、例えば、画面表示オンを契機に特定アクセスポイントを探索するとともに、画面表示オフ後も特定アクセスポイントの探索を維持する。すなわち、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在する場合は、画面OFFであってもアクセスポイント103の探索を継続して行う。
また、移動端末装置101は、例えば、自装置が特定アクセスポイント以外のアクセスポイント103を有する基地局102の通信エリアに存在する場合、アクセスポイント103の探索を一定回数(例えば、数回)または一定期間(例えば、数分)周期的に行う。より具体的には、例えば、移動端末装置101は、特定アクセスポイントが存在しないと判定した場合、画面表示オフを契機に、アクセスポイント103の探索を一定回数または一定期間周期的に行う。すなわち、特定アクセスポイントが存在しない場合は、画面OFF時における周期的なアクセスポイント103の探索回数や探索期間を制限することで、移動端末装置101の消費電力を抑制する。
また、移動端末装置101は、自装置が属する通信エリア104の識別情報に対応するアクセスポイント情報が記憶部120に存在しない場合、画面表示オフとなっても、アクセスポイント103の探索を行わないようにしてもよい。すなわち、自装置が属する基地局102の通信エリア104においてアクセスポイント103への接続実績がない場合は、移動端末装置101の周辺に利用可能なアクセスポイント103が存在する可能性が低い。このため、画面OFF時にアクセスポイント103の探索を行わず、移動端末装置101の消費電力を抑制する。
このように、実施の形態1にかかる移動端末装置101によれば、画面表示オンを契機に、自装置が属する基地局102の通信エリア104に特定アクセスポイントが存在するか否かを判定することができる。また、移動端末装置101によれば、判定した判定結果に基づいて、アクセスポイント103との通信を制御することができる。
ここで、移動端末装置101のユーザが、図1に示す会社から最寄り駅を経由して自宅近辺のコンビニエンスストアに向かい、その後、自宅に戻る場合を想定して、移動端末装置101の通信制御例について説明する。図1中、太線丸で表す通信エリア105−1は、特定アクセスポイントの通信エリア105を表す。また、太点線丸で表す通信エリア105−4,105−7は、移動端末装置101の接続実績はあるが、特定の場所に設置されていないアクセスポイント103の通信エリア105を表す。また、ここでは、移動端末装置101は、画面ONのときには、アクセスポイント103の探索を周期的に行う場合を想定する。
まず、会社から最寄り駅に向かう途中の地点P1において、画面表示オンとなった場合を想定する。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102−3の通信エリア104−3に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
図1の例では、基地局102−3の通信エリア104−3には、移動端末装置101の接続実績はあるが、特定の場所に設置されていないアクセスポイント103−7が存在する。この場合、移動端末装置101は、例えば、画面表示オフを契機に、アクセスポイント103の探索を一定回数または一定期間周期的に行う。
これにより、特定の場所に設置されていない利用可能なアクセスポイント103が存在する基地局102の通信エリア104では、画面OFF時におけるアクセスポイント103の探索回数や探索期間を制限して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。また、画面OFFを契機にアクセスポイント103の探索を一定回数または一定期間周期的に行うことで、画面OFF時におけるユーザビリティをある程度確保することができる。
つぎに、最寄り駅から自宅近辺のコンビニエンスストアに向かう途中の地点P2において、画面表示オンとなった場合を想定する。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102−2の通信エリア104−2に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
図1の例では、基地局102−2の通信エリア104−2には、移動端末装置101の接続実績があるアクセスポイント103は存在しない。この場合、移動端末装置101は、例えば、画面表示オフとなっても、アクセスポイント103の探索を行わない。
これにより、画面表示オフを契機に、利用可能なアクセスポイント103が存在しない基地局102の通信エリア104におけるアクセスポイント103の探索を停止して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。
つぎに、自宅近辺のコンビニエンスストアから自宅に向かう途中の地点P3において、画面表示オンとなった場合を想定する。この場合、移動端末装置101は、自装置が属する基地局102−1の通信エリア104−1に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定する。
図1の例では、基地局102−1の通信エリア104−1には、移動端末装置101の接続実績があり、かつ、特定の場所に設置されたアクセスポイント103−1が存在する。この場合、移動端末装置101は、例えば、画面表示オフを契機に、アクセスポイント103の探索を周期的に行う。
これにより、特定アクセスポイントが存在する基地局102の通信エリア104では、画面表示オフを契機にアクセスポイント103の探索を周期的に行うことができる。この結果、画面OFFであっても自宅に設置されたアクセスポイント103−1に自動接続することが可能となり、ユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
なお、上述した説明では、移動端末装置101は、画面表示オンを契機に、自装置が属する基地局102の通信エリア104に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定することにしたが、これに限らない。例えば、移動端末装置101は、一定期間ごと、または、自装置の接続先の基地局102が切り替わったことに応じて、自装置が属する基地局102の通信エリア104に、特定アクセスポイントが存在するか否かを判定することにしてもよい。
(通信システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態1にかかる通信システム200のシステム構成例について説明する。図2は、通信システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、通信システム200は、移動端末装置101と、基地局BS1〜BSmと、アクセスポイントAP1〜APnと、サーバ201と、を含む。通信システム200において、基地局BS1〜BSm、アクセスポイントAP1〜APnおよびサーバ201は、有線または無線のネットワーク210を介して接続されている。ネットワーク210は、例えば、移動体通信網、LAN、WAN、インターネットなどを含む。
ここで、基地局BS1〜BSmは、各地に点在する移動体通信網(携帯電話網)の基地局である。以下の説明では、基地局BS1〜BSmのうちの任意の基地局を「基地局BSj」と表記し、基地局BSjの無線通信可能な範囲を「セルCj」と表記する場合がある(j=1,2,…,m)。なお、図1に示した基地局102は、基地局BSjに相当し、図1に示した基地局102の通信エリア104は、セルCjに相当する。
また、アクセスポイントAP1〜APnは、各地に点在する無線LANのアクセスポイントである。アクセスポイントAP1〜APnの中には、可搬型のアクセスポイントや、電車やバス等の移動体に設置されたアクセスポイントが含まれていてもよい。以下の説明では、アクセスポイントAP1〜APnのうちの任意のアクセスポイントを「アクセスポイントAPi」と表記し、アクセスポイントAPiの無線通信可能な範囲を「通信エリアAi」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。なお、図1に示したアクセスポイント103は、アクセスポイントAPiに相当し、図1に示したアクセスポイント103の通信エリア105は、通信エリアAiに相当する。
移動端末装置101は、セルCjにおいて基地局BSjと無線通信可能であり、基地局BSjを介してネットワーク210に接続することができる。また、移動端末装置101は、通信エリアAiにおいてアクセスポイントAPiと無線通信可能であり、アクセスポイントAPiを介してネットワーク210に接続することができる。
サーバ201は、ネットワーク210を介して、移動端末装置101にサービスを提供するコンピュータである。サービスとは、移動端末装置101に提供される情報処理であり、例えば、メールサービス、電話サービス、ウェブサービスなどがある。具体的には、例えば、サーバ201は、メールサーバ、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバなどを含む。
なお、図2では、移動端末装置101およびサーバ201をそれぞれ1台のみ表記したが、これに限らない。例えば、移動端末装置101は通信システム200を利用するユーザごとに設けられ、サーバ201はサービスの提供者ごとに設けられていてもよい。
(移動端末装置101のハードウェア構成例)
図3は、移動端末装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、移動端末装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスプレイ303と、キーパッド304と、公衆網I/F(Interface)305と、WLAN(Wireless LAN) I/F306と、音声信号処理部307と、スピーカ308と、マイクロフォン309と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、移動端末装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させることになる。
ディスプレイ303は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ303は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。なお、図1に示した画面110は、ディスプレイ303に相当する。
キーパッド304は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキー(電源キーを含む)を有し、データの入力を行う。キーパッド304は、例えば、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
公衆網I/F305は、無線通信回路とアンテナを有し、移動体通信網の基地局BSjを介してネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、サーバ201)に接続される。そして、公衆網I/F305は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
WLAN I/F306は、無線通信回路とアンテナを有し、無線LANのアクセスポイントAPiを介してネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、WLAN I/F306は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
音声信号処理部307は、スピーカ308およびマイクロフォン309に接続される。例えば、マイクロフォン309に受音された音声は、音声信号処理部307でA/D変換される。また、スピーカ308からは音声が出力される。
なお、図示は省略するが、移動端末装置101は、上述した構成部のほか、例えば、メモリ302に対するデータのリード/ライトを制御するメモリコントローラや各構成部に電源電圧を供給するPMU(Power Management Unit)、バッテリ、各種タイマ、各種センサ、GPS(Global Positioning System)ユニットなどを有することにしてもよい。また、基地局BSj、アクセスポイントAPiおよびサーバ201のハードウェア構成は、例えば、CPU、メモリ、I/F、補助記憶装置、バス等により実現される。
(接続APテーブル400の記憶内容)
つぎに、移動端末装置101が用いる接続APテーブル400について説明する。接続APテーブル400は、例えば、図3に示したメモリ302により実現される。
図4は、接続APテーブル400の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、接続APテーブル400は、移動端末装置101からネットワーク210への接続が行われたアクセスポイントAPiのESSID(Extended Service Set Identifier)を記憶する。
ここで、ESSIDは、アクセスポイントAPiを識別する識別情報である。移動端末装置101は、接続APテーブル400を参照することにより、移動端末装置101のユーザが利用可能なアクセスポイントAPiのESSID(例えば、ESSID−1、ESSID−3、ESSID−7)を特定することができる。
また、ESSIDは、複数のアクセスポイントAPに同一のものが付与される場合がある。移動端末装置101は、同一のESSIDが付与された複数のアクセスポイントAPのいずれかのアクセスポイントAPを利用可能である場合、同一のESSIDが付与された他のアクセスポイントAPについても利用可能となる。
同一のESSIDが付与されるアクセスポイントAPの一例としては、例えば、利用可能な通信サービスが同一のアクセスポイントAPの集合や、ある企業が経営する複数の店舗の各々に設置されたアクセスポイントAPの集合などがある。例えば、ショッピングモールや大学の構内などにおいて、より広い通信エリアを確保してシームレスな無線通信を可能にするために、同一のESSIDが付与されたアクセスポイントAPが近接して複数台設置される場合がある。
接続APテーブル400の記憶内容は、例えば、アクセスポイントAPiへの初回接続時に更新される。具体的には、例えば、ユーザの操作入力によるアクセスポイントAPiへの初回接続時に、接続したアクセスポイントAPiのESSIDが接続APテーブル400に新規登録される。
(接続実績テーブル500の記憶内容)
つぎに、移動端末装置101が用いる接続実績テーブル500について説明する。接続実績テーブル500は、例えば、図3に示したメモリ302により実現される。
図5は、接続実績テーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、接続実績テーブル500は、Cell−ID、BSSID、最終接続時間および自宅APフラグのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することにより、接続実績情報(例えば、接続実績情報500−1〜500−4)がレコードとして記憶される。図1で説明したアクセスポイント情報は、接続実績テーブル500内の接続実績情報に相当する。
ここで、Cell−IDは、移動体通信網の基地局BSjのセルCjを一意に識別する識別情報である。BSSID(Basic SSID)は、無線LANのアクセスポイントAPiを一意に識別する識別情報である。最終接続時間は、移動端末装置101がアクセスポイントAPiに最後に接続した日時である。
自宅APフラグは、アクセスポイントAPiが自宅APであるか否かを示す情報である。自宅APとは、移動端末装置101によってネットワーク210に接続するための接続処理が行われ、かつ、特定の場所に設置されたアクセスポイントAPiである。図1で説明した特定アクセスポイントは、自宅APに相当する。
特定の場所は、自宅に準ずる場所であり、上述したように、移動端末装置101のユーザがある程度長い時間滞在する可能性が高い場所である。自宅APフラグには、アクセスポイントAPiが自宅APである場合に「1」が設定され、アクセスポイントAPiが自宅APではない場合に「0」が設定される。
一例として、接続実績情報500−1を例に挙げると、Cell−ID「C1」とBSSID「BSSID−2」と最終接続時間「2013.08.24.12.23」と自宅APフラグ「1」が対応付けて示されている。接続実績情報500−1によれば、基地局BS1のセルC1において、移動端末装置101がアクセスポイントAP2(BSSID−2)に最後に接続した日時「2013年8月24日12時23分」を特定することができる。また、接続実績情報500−1によれば、アクセスポイントAP2(BSSID−2)が自宅APであることを特定することができる。
接続実績テーブル500の記憶内容は、例えば、移動端末装置101からアクセスポイントAPiへの接続時に更新される。接続実績テーブル500の記憶内容を更新する具体的な処理内容については、図6を用いて後述する。
(移動端末装置101の機能的構成例)
図6は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図6において、移動端末装置101は、第1の通信部601と、第2の通信部602と、検出部603と、取得部604と、判定部605と、通信制御部606と、更新部607と、を含む構成である。検出部603〜更新部607は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、その機能を実現する。また、第1の通信部601は公衆網I/F305により、第2の通信部602はWLAN I/F306により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
第1の通信部601は、基地局BS1〜BSmのうち無線通信可能な基地局BSjと無線通信する機能を有する。具体的には、例えば、第1の通信部601は、無線通信可能な基地局BSjから基地局情報を定期的(例えば、2.56[秒]間隔)に受信する。基地局情報には、基地局BSjのセルCjを識別するCell−IDが含まれている。また、第1の通信部601は、基地局BSjを介してネットワーク210に接続する。
第2の通信部602は、アクセスポイントAP1〜APnのうち無線通信可能なアクセスポイントAPiと無線通信する機能を有する。具体的には、例えば、第2の通信部602は、利用可能なアクセスポイントAPiを介してネットワーク210に接続する。
検出部603は、ディスプレイ303(図3参照)の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部603は、キーパッド304(図3参照)の電源キーを用いたユーザの操作入力により、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた場合に、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
より具体的には、例えば、検出部603は、レジューム機能によりディスプレイ303の表示状態が非表示になる直前の状態から作業を再開する場合に、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。また、例えば、検出部603は、予め設定された時刻に起動するアラームなどのアプリケーションが起動された場合に、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
また、検出部603は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部603は、キーパッド304の電源キーを用いたユーザの操作入力により、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ切り替えられた場合に、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する。
また、例えば、検出部603は、画面OFFタイマが規定値に達した場合に、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。さらに、例えば、検出部603は、ディスプレイ303への電力供給を抑えて省電力モードに移行した場合に、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
なお、画面OFFタイマは、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移してから、あるいは、ユーザの操作入力を受け付けてから、つぎのユーザの操作入力を受け付けるまでの時間を計測するタイマである。画面OFFタイマの規定値としては、例えば、30秒から10分程度の時間が設定される。
取得部604は、自装置が属する基地局BSjのセルCjを識別するCell−IDを取得する機能を有する。具体的には、例えば、取得部604は、第1の通信部601によって受信された基地局情報に含まれるCell−IDを、自装置が属するセルCjのCell−IDとして取得する。
また、基地局BS1〜BSmのうち移動端末装置101が無線通信可能な基地局が複数存在する場合がある。この場合、取得部604は、例えば、無線通信可能な複数の基地局のうち電波強度が最大となる基地局の基地局情報に含まれるCell−IDを、自装置が属するセルCjのCell−IDとして取得することにしてもよい。
判定部605は、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定する機能を有する。具体的には、例えば、判定部605は、検出部603によって表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出されたことに応じて、接続実績テーブル500(図5参照)から、自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する。自装置が属するセルCjのCell−IDは、取得部604によって取得される。
ここで、接続実績情報が検索された場合、判定部605は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する。そして、自宅APフラグフィールドに「1」が設定されている場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに自宅APが存在すると判定する。
一方、自宅APフラグフィールドに「0」が設定されている場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに、自宅APが存在しないと判定する。この場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに、特定の場所に設置されていない接続APが存在すると判定することにしてもよい。ここで、接続APとは、移動端末装置101によってネットワーク210に接続するための接続処理が行われたアクセスポイントAPiである。
また、接続実績テーブル500から接続実績情報が検索されなかった場合には、判定部605は、自装置が属するセルCjに自宅APが存在しないと判定する。この場合、判定部605は、自装置が属するセルCjに接続APが存在しないと判定することにしてもよい。
また、判定部605は、接続先の基地局BSjが切り替わったことに応じて、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定することにしてもよい。ここで、移動端末装置101は、基地局BSjとの通信を継続するために、基地局BS1〜BSmから接続先となる基地局BSjを切り替える処理、いわゆるハンドオーバを行う。
例えば、移動端末装置101のユーザが移動することにより、移動端末装置101の接続先となる基地局BSjが切り替わることがある。また、ユーザがほぼ停止している状態であっても、接続先の基地局BSjからの電波強度が変化することにより、移動端末装置101の接続先となる基地局BSが切り替わることがある。
すなわち、判定部605は、自装置で行われたハンドオーバを検出することにより、自装置の接続先の基地局BSjが切り替わったことを判断する。具体的には、例えば、判定部605は、取得部604によって取得された自装置が属するセルCjのCell−IDが、前回取得されたCell−IDと異なる場合に、ハンドオーバを検出することにしてもよい。
通信制御部606は、判定部605によって判定された判定結果に基づいて、第2の通信部602を制御する機能を有する。具体的には、例えば、通信制御部606は、自宅APが存在すると判定された場合、検出部603によって表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されたことに応じて、第2の通信部602を制御して、アクセスポイントAPiの探索を周期的に行う。
これにより、自宅APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。画面OFFを契機に行われるアクセスポイントAPiの探索の周期p1は、任意に設定可能である。周期p1は、例えば、数百秒程度の値に設定される。
また、通信制御部606は、例えば、特定の場所に設置されていない接続APが存在すると判定された場合、表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、第2の通信部602を制御して、アクセスポイントAPiの探索を一定回数Cまたは一定期間T周期的に行う。一定回数Cおよび一定期間Tは、任意に設定可能である。一定回数Cは、例えば、数回程度の値に設定される。一定期間Tは、例えば、数十秒から数百秒程度の値に設定される。
これにより、特定の場所に設置されていない接続APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFF時におけるアクセスポイントAPiの探索回数や探索期間を制限することができる。
また、通信制御部606は、例えば、特定の場所に設置されていない接続APが存在すると判定された場合、まず、表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、第2の通信部602を制御して、周期的なアクセスポイントAPiの探索を開始する。そして、通信制御部606は、表示状態が表示から非表示へ遷移してから一定期間Tの経過後に第2の通信部602に対する電力供給を停止することにしてもよい。
また、通信制御部606は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、第2の通信部602を制御して、アクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことにしてもよい。画面ONを契機に行われるアクセスポイントAPiの探索の周期p2は、任意に設定可能である。周期p2は、例えば、周期p1よりも短い周期に設定される。
また、通信制御部606は、接続APが存在しないと判定された場合、表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を停止することにしてもよい。すなわち、通信制御部606は、自装置が属するセルCjに接続APが存在しない場合は、アクセスポイントAPiの探索を行わないことにしてもよい。
なお、アクセスポイントAPiの探索を行うスキャン動作には、例えば、アクティブスキャンとパッシブスキャンがある。通信制御部606は、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作として、アクティブスキャンおよびパッシブスキャンの両方を行うことにしてもよく、また、アクティブスキャンおよびパッシブスキャンのいずれか一方を行うことにしてもよい。
アクティブスキャンは、無線LANに用いられる各チャネルに対してプローブリクエスト信号を送信して、プローブレスポンス信号を受信することにより、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作である。アクティブスキャンに使用される無線LANのチャネルとしては、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.)802.11の2.4[GHz]の周波数帯域の13チャネルがある。
また、パッシブスキャンは、アクセスポイントAPiからビーコンと呼ばれる信号(パケット)を受信することにより、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作である。パッシブスキャンに使用される無線LANのチャネルとしては、例えば、IEEE802.11のW52(タイプ)の4チャネルと、W53(タイプ)の4チャネルと、W56(タイプ)の11チャネルとがある。
また、通信制御部606は、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiに接続する機能を有する。具体的には、例えば、まず、通信制御部606は、接続APテーブル400(図4参照)を参照して、探索したアクセスポイントAPiのESSIDが登録されているか否かを判断する。探索したアクセスポイントAPiのESSIDは、例えば、スキャン動作が行われた結果、第2の通信部602から通信制御部606へ通知されるスキャン結果に含まれる。
ここで、ESSIDが登録されている場合、通信制御部606は、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始する。一方、ESSIDが未登録の場合、通信制御部606は、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始しない。これにより、探索したアクセスポイントAPiが利用可能なアクセスポイントAPである場合に接続処理を行って、アクセスポイントAPiに自動接続することができる。
また、通信制御部606は、ユーザの操作入力により、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始することにしてもよい。具体的には、例えば、アクセスポイントAPiへの初回接続時には、通信制御部606は、ユーザの操作入力により、第2の通信部602を制御して、探索したアクセスポイントAPiとの接続処理を開始する。
更新部607は、アクセスポイントAPiへの接続が完了した場合、自装置が属するセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続実績を更新する機能を有する。具体的には、例えば、まず、更新部607は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する。
ここで、接続実績情報が検索された場合、更新部607は、検索した接続実績情報のBSSIDフィールドに、接続したアクセスポイントAPiのBSSIDが設定されているか否かを判断する。接続したアクセスポイントAPiのBSSIDは、例えば、スキャン動作が行われた結果、第2の通信部602から通信制御部606へ通知されるスキャン結果に含まれる。
ここで、BSSIDが設定されている場合、アクセスポイントAPiへの接続実績があるため、更新部607は、検索した接続実績情報の最終接続時間フィールドに、アクセスポイントAPiに接続した日時を上書きする。
一方、BSSIDが未設定の場合、アクセスポイントAPiへの初回接続のため、更新部607は、検索した接続実績情報のBSSIDフィールドに、アクセスポイントAPiのBSSIDを追加設定する。また、更新部607は、検索した接続実績情報の最終接続時間フィールドに、アクセスポイントAPiに接続した日時を追加設定する。さらに、更新部607は、接続したアクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを判断する。
具体的には、例えば、更新部607は、不図示の自宅AP情報を参照して、接続したアクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを判断することにしてもよい。自宅AP情報とは、特定の場所に設置されているアクセスポイントAPiのBSSIDを記憶する情報である。
ここで、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されている場合、更新部607は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「1」を設定する。一方、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されていない場合、更新部607は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「0」を設定する。
また、接続実績テーブル500から接続実績情報が検索されなかった場合、自装置が属するセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続実績がないため、更新部607は、接続実績テーブル500に新たな接続実績情報を新規登録する。
具体的には、例えば、更新部607は、自宅AP情報を参照して、接続したアクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを判断する。そして、更新部607は、接続実績テーブル500内の各フィールドに、自装置が属するセルCjのCell−ID、接続したアクセスポイントAPiのBSSID、最終接続時間および自宅APフラグを設定する。
自宅AP情報は、例えば、キーパッド304を用いたユーザの操作入力により作成されてメモリ302に記憶される。すなわち、ユーザが、特定の場所に設置されていると判断したアクセスポイントAPiのBSSIDを移動端末装置101に入力することにより自宅AP情報を作成する。
また、アクセスポイントAPiへの初回接続時に、移動端末装置101が、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かの選択入力を受け付ける選択画面をディスプレイ303に表示することにしてもよい。この場合、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されていることを示す選択入力を受け付けた場合に、アクセスポイントAPiのBSSIDを自宅AP情報に登録する。
また、更新部607は、接続実績テーブル500に接続実績情報を新規登録する場合に、接続実績テーブル500に記憶された接続実績情報の総数Mを算出することにしてもよい。そして、更新部607は、算出した総数Mが閾値Mth以上の場合、接続実績テーブル500に記憶された接続実績情報のうち、最終接続時間が最古の接続実績情報を削除することにしてもよい。
ここで、閾値Mthは、接続実績テーブル500に登録可能な接続実績情報の上限数を表すものである。閾値Mthは、任意に設定可能であり、例えば、予め設定されてメモリ302に記憶される。ただし、ある接続実績情報に複数のアクセスポイントAPの情報(BSSID、最終接続時間、自宅APフラグ)が設定されている場合、その接続実績情報のうち、最終接続時間が最古のアクセスポイントAPの情報を削除する。
このように、接続実績テーブル500に登録可能な接続実績情報の総数Mに上限を設けることにより、接続実績テーブル500の情報量の増大を抑制することができる。
また、更新部607は、接続実績テーブル500に記憶された接続実績情報のうち、最終接続時間が所定時間Tm以上更新されていない接続実績情報を削除することにしてもよい。所定時間Tmは、任意に設定可能であり、例えば、予め設定されてメモリ302に記憶される。例えば、所定時間Tmは、数ヶ月から数年程度の値が設定される。
ただし、ある接続実績情報に複数のアクセスポイントAPの情報(BSSID、最終接続時間、自宅APフラグ)が設定されている場合がある。この場合、更新部607は、その接続実績情報のうち、最終接続時間が所定時間Tm以上更新されていないアクセスポイントAPの情報を削除する。これにより、接続実績テーブル500の情報量の増大を抑制することができる。
(アクセスポイントAPiとの通信制御例)
つぎに、通信制御部606が、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信を制御する具体的な通信制御例について説明する。
図7は、アクセスポイントAPiとの通信制御例を示す説明図である。図7において、通信制御表700は、WLAN設定、ディスプレイ303の表示状態、WLAN切断設定およびアクセスポイントAPiとの接続状態の組み合わせに応じて、アクセスポイントAPiとの無線通信をどのように制御するのかを示したものである。
ここで、WLAN設定とは、アクセスポイントAPiと無線通信を行うか否かを選択するものである。WLAN設定が「ON」の場合、WLAN I/F306への電源供給が行われ、アクセスポイントAPiとの無線通信を行うことができる。WLAN設定が「OFF」の場合は、WLAN I/F306への電源供給が停止され、アクセスポイントAPiとの無線通信は行われない。WLAN設定は、例えば、キーパッド304を用いたユーザの操作入力により、任意に設定変更することができる。
また、WLAN切断設定とは、ディスプレイ303の表示状態が非表示(画面OFF)において、アクセスポイントAPiとの無線通信を切断するか否かを選択するものである。WLAN切断設定が「切断する」の場合、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してから一定時間F継続してユーザの操作入力がなければ、アクセスポイントAPiとの無線通信を切断する。図7の例では、一定時間Fは、「F=120[秒]」である。WLAN切断設定が「切断しない」の場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してもアクセスポイントAPiとの無線通信を切断しない。
具体的には、WLAN設定「ON」かつWLAN切断設定「切断する」の場合、通信制御部606は、以下のように、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信を制御する。
画面ONでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiとのデータの送受信を行うとともに、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行う。また、画面ONでアクセスポイントAPiと非接続中は、10秒、20秒、30秒、150秒周期(上述した周期p2)で、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を繰り返し行う。
また、画面OFFでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行うとともに、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してから120秒後にWLAN I/F306への電源供給を停止する。また、画面OFFでアクセスポイントAPiと非接続中は、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を300秒周期(上述した周期p1)で行うとともに、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移してから120秒後にWLAN I/F306への電源供給を停止する。すなわち、アクセスポイントAPiと非接続時のスキャン動作は実質1回となる。
また、WLAN設定「ON」かつWLAN切断設定「切断しない」の場合、通信制御部606は、以下のように、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信を制御する。
画面ONでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiとのデータの送受信を行うとともに、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行う。また、画面ONでアクセスポイントAPiと非接続中は、10秒、20秒、30秒、150秒周期で、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を繰り返し行う。
また、画面OFFでアクセスポイントAPiと接続中は、アクセスポイントAPiからのビーコンの受信を行う。また、画面OFFでアクセスポイントAPiと非接続中は、アクセスポイントAPiを探索するスキャン動作を300秒周期で行う。
また、WLAN設定「OFF」の場合、通信制御部606は、WLAN I/F306への電源供給を停止する。すなわち、第2の通信部602によるアクセスポイントAPiとの無線通信は行われない。なお、移動端末装置101のバッテリ(不図示)の充電中にWLAN設定が「ON」の場合は、通信制御部606はWLAN切断設定を「切断しない」に設定する。
(移動端末装置101の動作例)
つぎに、図8〜図11を用いて、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例について説明する。
図8は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その1)である。図8に示す移動端末装置101の動作例は、移動端末装置101が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在する場合の動作例である。
(8−1)検出部603は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。図8の例では、検出部603は、ユーザの操作入力によりディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた結果、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
(8−2)判定部605は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図8の例では、判定部605は、自装置が属するセルC1のCell−ID「C1」を取得する。
(8−3)判定部605は、接続実績テーブル500を読み出して、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定する。図8の例では、判定部605は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルC1のCell−ID「C1」に対応する接続実績情報500−1を検索する。
つぎに、判定部605は、検索した接続実績情報500−1の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する。ここでは、自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているため、判定部605は、自装置が属するセルC1に自宅APが存在すると判定する。
(8−4)判定部605は、判定した判定結果を通信制御部606に送信する。この判定結果は、自装置が属する基地局BS1のセルC1に自宅APが存在することを示す判定結果である。
(8−5)通信制御部606は、判定結果を受信した場合、判定部605に対してAckを返して、WLAN設定が「OFF」の場合にWLAN設定を「ON」に設定する。さらに、通信制御部606は、WLAN切断設定が「切断する」の場合にWLAN切断設定を「切断しない」に設定する。
これにより、自宅AP(アクセスポイントAP2)が存在する基地局BS1のセルC1において、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。
図9は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その2)である。図9に示す移動端末装置101の動作例は、移動端末装置101が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在しない場合の動作例である。
(9−1)検出部603は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。図9の例では、検出部603は、ユーザの操作入力によりディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた結果、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
(9−2)判定部605は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図9の例では、判定部605は、自装置が属するセルC2のCell−ID「C2」を取得する。
(9−3)判定部605は、接続実績テーブル500を読み出して、自装置が属する基地局BSjのセルCjに自宅APが存在するか否かを判定する。図9の例では、判定部605は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルC2のCell−ID「C2」に対応する接続実績情報500−2を検索する。
つぎに、判定部605は、検索した接続実績情報500−2の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する。ここでは、自宅APフラグフィールドに「0」が設定されているため、判定部605は、自装置が属するセルC2に自宅APが存在しないと判定する。
(9−4)判定部605は、判定した判定結果を通信制御部606に送信する。この判定結果は、自装置が属する基地局BS2のセルC2に特定の場所に設置されていない接続APが存在することを示す判定結果である。
(9−5)通信制御部606は、判定結果を受信した場合、判定部605に対してAckを返して、WLAN設定が「OFF」の場合にWLAN設定を「ON」に設定する。さらに、通信制御部606は、WLAN切断設定が「切断しない」の場合にWLAN切断設定を「切断する」に設定する。
これにより、特定の場所に設置されていない接続AP(アクセスポイントAP3)が存在する基地局BS2のセルC2において、画面OFF時におけるアクセスポイントAPiの探索回数や探索期間を制限することができる。
図10は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その3)である。図10に示す移動端末装置101の動作例は、アクセスポイントAPiへの接続が完了した場合の動作例である。
(10−1)更新部607は、通信制御部606からアクセスポイントAPiへの接続完了通知を受信した場合、接続実績テーブル500を読み出す。
(10−2)更新部607は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図10の例では、更新部607は、自装置が属するセルCjのCell−ID「C1」を取得する。
(10−3)更新部607は、通信制御部606に対して接続が完了したアクセスポイントAPiのBSSIDの取得要求を行うことにより、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDを取得する。図10の例では、更新部607は、現在接続中のアクセスポイントAP2のBSSID「BSSID−2」を取得する。
(10−4)更新部607は、接続実績テーブル500の記憶内容を更新する。具体的には、例えば、まず、更新部607は、接続実績テーブル500から、自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する。つぎに、更新部607は、検索した接続実績情報に、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDが設定されているか否かを判断する。
図10の例では、移動端末装置101が属するセルC1のCell−ID「C1」に対応する接続実績情報500−1が検索される。また、接続実績情報500−1に現在接続中のアクセスポイントAP2のBSSID「BSSID−2」が設定されている。この場合、更新部607は、接続実績情報500−1の最終接続時間フィールドに、アクセスポイントAP2に接続した日時「2013.09.02.08.50」を上書きする。
アクセスポイントAPiに接続した時間は、例えば、更新部607がアクセスポイントAPiへの接続完了通知を受信した受信時刻であってもよく、また、アクセスポイントAPiへの接続完了通知に含まれていてもよい。受信時刻は、例えば、移動端末装置101が有する計時機能により計時される。
これにより、アクセスポイントAPiへの接続が完了した場合に、接続実績テーブル500内の移動端末装置101が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を更新することができる。
図11は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の動作例を示す説明図(その4)である。図11に示す移動端末装置101の動作例は、アクセスポイントAPiへの初回接続時の動作例である。
(11−1)更新部607は、ユーザの操作入力により、アクセスポイントAPiとの接続処理が開始された結果、通信制御部606からアクセスポイントAPiへの接続完了通知を受信する。
(11−2)更新部607は、取得部604に対して自装置が属するセルCjのCell−IDの取得要求を行うことにより、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する。図11の例では、更新部607は、自装置が属するセルCjのCell−ID「C1」を取得する。
(11−3)更新部607は、通信制御部606に対して接続が完了したアクセスポイントAPiのBSSIDの取得要求を行うことにより、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDを取得する。図11の例では、更新部607は、現在接続中のアクセスポイントAP2のBSSID「BSSID−2」を取得する。
(11−4)更新部607は、ユーザの操作入力により、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かの選択入力を受け付ける。図11の例では、更新部607は、アクセスポイントAP2が特定の場所に設置されていることを示す選択入力を受け付ける。
(11−5)更新部607は、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSIDを取得した場合、接続実績テーブル500を読み出す。
(11−6)更新部607は、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かの選択入力を受け付けた場合、接続実績テーブル500の記憶内容を更新する。具体的には、例えば、更新部607は、接続実績テーブル500の各フィールドに、自装置が属するセルCjのCell−ID、現在接続中のアクセスポイントAPiのBSSID、最終接続時間および自宅APフラグを設定する。
図11の例では、更新部607は、接続実績テーブル500の各フィールドに、Cell−ID「C1」、BSSID「BSSID−2」、最終接続時間「2013.08.24.12.23」および自宅APフラグ「1」を設定する。これにより、接続実績情報500−1がレコードとして接続実績テーブル500に新規登録される。
(移動端末装置101の各種処理手順)
つぎに、実施の形態1にかかる移動端末装置101の各種処理手順について説明する。まず、実施の形態1にかかる移動端末装置101の通信制御処理手順について説明する。
図12は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の通信制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、移動端末装置101は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したか否かを判断する(ステップS1201)。
ここで、移動端末装置101は、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移するのを待つ(ステップS1201:No)。そして、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合(ステップS1201:Yes)、移動端末装置101は、自装置が属する基地局BSjのセルCjのCell−IDを取得する(ステップS1202)。
つぎに、移動端末装置101は、接続実績テーブル500から、取得した自装置が属するセルCjのCell−IDに対応する接続実績情報を検索する(ステップS1203)。そして、移動端末装置101は、接続実績テーブル500から接続実績情報が検索されたか否かを判断する(ステップS1204)。
ここで、接続実績情報が検索された場合(ステップS1204:Yes)、移動端末装置101は、WLAN設定が「OFF」であるか否かを判断する(ステップS1205)。ここで、WLAN設定が「ON」の場合(ステップS1205:No)、移動端末装置101は、ステップS1207に移行する。
一方、WLAN設定が「OFF」の場合(ステップS1205:Yes)、移動端末装置101は、WLAN設定を「ON」に設定する(ステップS1206)。つぎに、移動端末装置101は、検索した接続実績情報の自宅APフラグフィールドに「1」が設定されているか否かを判断する(ステップS1207)。
ここで、自宅APフラグフィールドに「1」が設定されている場合(ステップS1207:Yes)、移動端末装置101は、WLAN切断設定を「切断しない」に設定して(ステップS1208)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、自宅APフラグフィールドに「0」が設定されている場合(ステップS1207:No)、移動端末装置101は、WLAN切断設定を「切断する」に設定して(ステップS1209)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1204において、接続実績情報が検索されなかった場合(ステップS1204:No)、移動端末装置101は、WLAN設定が「OFF」であるか否かを判断する(ステップS1210)。ここで、WLAN設定が「OFF」の場合(ステップS1210:Yes)、移動端末装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、WLAN設定が「ON」の場合(ステップS1210:No)、移動端末装置101は、WLAN設定を「OFF」に設定して(ステップS1211)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、移動端末装置101が属する基地局BSjのセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続実績およびアクセスポイントAPiの設置場所に応じて、アクセスポイントAPiとの通信を制御することができる。
つぎに、図5に示した接続実績テーブル500の記憶内容を更新する移動端末装置101の更新処理手順について説明する。
図13は、実施の形態1にかかる移動端末装置101の更新処理手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続したか否かを判断する(ステップS1301)。
ここで、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続するのを待つ(ステップS1301:No)。そして、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続した場合(ステップS1301:Yes)、自装置が属するセルCjのCell−IDを取得する(ステップS1302)。
つぎに、移動端末装置101は、接続したアクセスポイントAPiのBSSIDを取得する(ステップS1303)。そして、移動端末装置101は、接続実績テーブル500を参照して、取得したCell−IDに対応する接続実績情報があるか否かを判断する(ステップS1304)。
ここで、接続実績情報がない場合(ステップS1304:No)、移動端末装置101は、接続実績テーブル500に新たな接続実績情報を新規登録して(ステップS1305)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、接続実績情報がある場合(ステップS1304:Yes)、移動端末装置101は、接続実績テーブル500内の取得したCell−IDに対応する接続実績情報を更新して(ステップS1306)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、移動端末装置101が属するセルCjにおけるアクセスポイントAPiへの接続状況に応じて、接続実績テーブル500の記憶内容を更新することができる。
以上説明したように、実施の形態1にかかる移動端末装置101によれば、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、自装置が属するセルCjに自宅APが存在するか否かを判定することができる。また、移動端末装置101によれば、自宅APが存在する場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。
これにより、自宅APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を周期的に行うことができる。この結果、画面OFFであっても特定の場所に設置されたアクセスポイントAPiに自動接続することが可能となり、ユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
また、移動端末装置101によれば、ディスプレイ303の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、自装置が属するセルCjに、特定の場所に設置されていない接続APが存在するか否かを判定することができる。また、移動端末装置101によれば、特定の場所に設置されていない接続APが存在する場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を一定回数Cまたは一定期間T周期的に行うことができる。
これにより、特定の場所に設置されていない接続APが存在する基地局BSjのセルCjにおいて、画面OFF時におけるアクセスポイントAPiの探索回数や探索期間を制限して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。また、画面OFFを契機にアクセスポイントAPiの探索を一定回数Cまたは一定期間T周期的に行うことで、画面OFF時におけるユーザビリティをある程度確保することができる。
また、移動端末装置101によれば、自装置が属するセルCjに接続APが存在しない場合は、ディスプレイ303の表示状態が表示から非表示へ遷移したことに応じて、アクセスポイントAPiの探索を行わないようにすることができる。
これにより、画面OFFを契機に、ユーザが利用可能なアクセスポイントAPiが存在しないセルCjにおけるアクセスポイントAPiの探索を停止して、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。
これらのことから、実施の形態1にかかる移動端末装置101によれば、ユーザビリティを確保するとともに、移動端末装置101の消費電力を抑制することができる。また、移動端末装置101によれば、自宅AP付近では画面OFFであっても無線LANを介した無線通信が可能となる。これにより、例えば、自宅等に設置された無線通信可能な他の情報通信機器への自動接続が可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。他の情報通信機器としては、例えば、移動端末装置101と連携して、移動端末装置101の情報(例えば、着信、受信メール)を他の情報通信機器のディスプレイに表示する機能を有するパーソナル・コンピュータ、テレビジョン、デジタルサイネージなどが挙げられる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる移動端末装置101について説明する。実施の形態1で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
上述した実施の形態1では、ユーザの操作入力に応じて作成される自宅AP情報に基づいて、アクセスポイントAPiの自宅APフラグを設定する場合について説明した。実施の形態2では、アクセスポイントAPiとの接続時間に基づいて、アクセスポイントAPiの自宅APフラグを設定する場合について説明する。
(移動端末装置101の機能的構成例)
まず、実施の形態2にかかる移動端末装置101の機能的構成例について説明する。図14は、実施の形態2にかかる移動端末装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図14において、移動端末装置101は、第1の通信部601と、第2の通信部602と、検出部603と、取得部604と、判定部605と、通信制御部606と、更新部607と、算出部1401と、を含む構成である。検出部603〜更新部607および算出部1401は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、その機能を実現する。また、第1の通信部601は公衆網I/F305により、第2の通信部602はWLAN I/F306により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。以下、上述した実施の形態1にかかる移動端末装置101とは異なる機能について説明する。
算出部1401は、ネットワーク210に接続するための接続処理が行われたアクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを算出する機能を有する。ここで、アクセスポイントAPiとの接続時間とは、アクセスポイントAPiに接続してから、アクセスポイントAPiとの接続が解除されるまでの時間である。
また、算出部1401は、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkを介してネットワーク210への接続が行われたことに応じて、アクセスポイントAPiの積算値Tsを初期化することにしてもよい(k≠i、k=1,2,…,n)。これにより、アクセスポイントAPiとの接続が一時的に解除されても、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkに接続されるまでは、アクセスポイントAPiの接続時間を積算することができる。
更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsに基づいて、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されているか否かを示す情報を更新する機能を有する。具体的には、例えば、まず、更新部607は、算出されたアクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。
ここで、閾値Tthは、ユーザの操作入力により任意に設定可能であり、積算値Tsが閾値Tth以上であれば、アクセスポイントAPiが特定の場所に設置されていると判断できる値に設定される。閾値Tthは、例えば、数十分から数時間程度の値に設定される。
そして、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth以上となったと判断したことに応じて、接続実績テーブル500に記憶された、アクセスポイントAPiが存在するセルCjに対応する接続実績情報を更新する。より具体的には、例えば、更新部607は、接続実績テーブル500のBSSIDフィールドに、アクセスポイントAPiのBSSIDが設定された接続実績情報を特定する。そして、更新部607は、特定した接続実績情報の自宅APフラグを「1」に更新する。
(アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例)
ここで、図15および図16を用いて、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例について説明する。ここでは、閾値Tthを「Tth=60[分]」とした場合を例に挙げて説明する。
図15は、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例を示す説明図(その1)である。図15において、BSSID「BSSID−3」のアクセスポイントAP3に接続された時間(例えば、日時)と、アクセスポイントAP3との接続が解除された時間(例えば、日時)とがそれぞれ示されている。
具体的には、まず、時間t(0)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(1)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(1)を加算する。ただし、積算値Tsの初期値は「Ts=0」である。接続時間T(1)は、「T(1)=t(1)−t(0)」であり、ここでは、「T(1)=18[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(1)の時点では積算値Tsは18分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(2)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(3)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(2)を加算する。ただし、接続時間T(2)は、「T(2)=t(3)−t(2)」であり、ここでは、「T(2)=23[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(3)の時点では積算値Tsは41分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(4)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(5)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(3)を加算する。ただし、接続時間T(3)は、「T(3)=t(5)−t(4)」であり、ここでは、「T(3)=15[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(5)の時点では積算値Tsは56分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(6)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(7)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(4)を加算する。ただし、接続時間T(4)は、「T(4)=t(7)−t(6)」であり、ここでは、「T(4)=23[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(7)の時点では積算値Tsは79分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth以上であると判断する。
この場合、更新部607は、例えば、接続実績テーブル500を参照して、BSSIDフィールドにアクセスポイントAP3のBSSID「BSSID−3」が設定された接続実績情報500−2を特定する。そして、更新部607は、特定した接続実績情報500−2の自宅APフラグを「1」に更新する。
これにより、移動端末装置101のユーザが長い時間滞在した可能性が高い場所に設置された利用可能なアクセスポイントAP3を自宅APとして登録することができる。
図16は、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsの算出例を示す説明図(その2)である。図16において、BSSID「BSSID−3,BSSID−4」のアクセスポイントAP3,AP4に接続された時間(例えば、日時)と、アクセスポイントAP3,AP4との接続が解除された時間(例えば、日時)とがそれぞれ示されている。
具体的には、まず、時間t(0)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(1)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(1)を加算する。ただし、積算値Tsの初期値は「Ts=0」である。接続時間T(1)は、「T(1)=t(1)−t(0)」であり、ここでは、「T(1)=18[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(1)の時点では積算値Tsは18分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(2)において、アクセスポイントAP4に接続され、時間t(3)において、アクセスポイントAP4との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsを初期化する。そして、算出部1401は、アクセスポイントAP4との接続時間の積算値Tsに接続時間T(2)を加算する。ただし、接続時間T(2)は、「T(2)=t(3)−t(2)」であり、ここでは、「T(2)=23[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP4との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(3)の時点では積算値Tsは23分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
つぎに、時間t(4)において、アクセスポイントAP3に接続され、時間t(5)において、アクセスポイントAP3との接続が解除されている。この場合、算出部1401は、アクセスポイントAP4との接続時間の積算値Tsを初期化する。そして、算出部1401は、アクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsに接続時間T(3)を加算する。ただし、接続時間T(3)は、「T(3)=t(5)−t(4)」であり、ここでは、「T(3)=18[分]」とする。
ここで、更新部607は、算出部1401によって算出されたアクセスポイントAP3との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する。ここでは、時間t(5)の時点では積算値Tsは18分のため、更新部607は、積算値Tsが閾値Tth未満であると判断する。
これにより、接続先のアクセスポイントAPiが切り替わる度に積算値Tsをリセットすることができ、多くのアクセスポイントAPiを自宅APとして登録してしまうことを防ぐことができる。
また、図16の例では、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkを介してネットワーク210への接続が行われたことに応じて、アクセスポイントAPiの積算値Tsを初期化することにしたが、これに限らない。
例えば、算出部1401は、所定期間PTごとに、ネットワーク210に接続するための接続処理が行われた各アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを算出することにしてもよい。この場合、算出部1401は、所定期間PT内は、アクセスポイントAPiとの接続が解除されて、アクセスポイントAPiとは異なるアクセスポイントAPkに接続されても、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを初期化しない。
また、算出部1401は、所定期間PTが終了する度に、各アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを初期化する。所定期間PTは、任意に設定可能であり、例えば、数週間から数ヶ月程度の期間に設定される。この場合、上記閾値Tthは、例えば、数時間から数十時間程度の値に設定される。
また、所定期間PT内での積算値Tsが閾値Tth以上となるアクセスポイントAPが複数存在する場合がある。この場合、更新部607は、所定期間PT内での積算値Tsが閾値Tth以上となる複数のアクセスポイントAPのうちの積算値Tsが大きい上位N個(例えば、3個)のアクセスポイントAPを自宅APとして登録することにしてもよい。
(移動端末装置101の更新処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる移動端末装置101の更新処理手順について説明する。
図17は、実施の形態2にかかる移動端末装置101の更新処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、移動端末装置101は、BSSID「B0」を初期化する(ステップS1701)。「B0」は、積算値Tsの算出対象となるアクセスポイントAPiのBSSIDである。
つぎに、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続したか否かを判断する(ステップS1702)。ここで、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続するのを待つ(ステップS1702:No)。そして、アクセスポイントAPiに接続した場合(ステップS1702:Yes)、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiのBSSID「B1」を取得する(ステップS1703)。
つぎに、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiに接続した時間t0を取得する(ステップS1704)。そして、移動端末装置101は、BSSID「B0」とBSSID「B1」とが一致するか否かを判断する(ステップS1705)。ここで、BSSID「B0」とBSSID「B1」とが一致する場合(ステップS1705:Yes)、移動端末装置101は、ステップS1708に移行する。
一方、BSSID「B0」とBSSID「B1」とが不一致の場合(ステップS1705:No)、移動端末装置101は、BSSID「B0」を「B0=B1」として(ステップS1706)、積算値Tsを「Ts=0」で初期化する(ステップS1707)。
つぎに、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiとの接続が解除されたか否かを判断する(ステップS1708)。ここで、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiとの接続が解除されるのを待つ(ステップS1708:No)。
そして、アクセスポイントAPiとの接続が解除された場合(ステップS1708:Yes)、移動端末装置101は、アクセスポイントAPiとの接続が解除された時間t1を取得する(ステップS1709)。つぎに、移動端末装置101は、積算値Tsを「Ts=Ts+(t1−t0)」で更新する(ステップS1710)。
そして、移動端末装置101は、積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断する(ステップS1711)。ここで、積算値Tsが閾値Tth未満の場合(ステップS1711:No)、移動端末装置101は、ステップS1702に戻る。
一方、積算値Tsが閾値Tth以上の場合(ステップS1711:Yes)、移動端末装置101は、接続実績テーブル500のBSSIDフィールドにBSSID「B1」が設定された接続実績情報を特定する(ステップS1712)。そして、移動端末装置101は、特定した接続実績情報の自宅APフラグを「1」に更新して(ステップS1713)、ステップS1702に戻る。
これにより、移動端末装置101との接続時間の積算値Tsが閾値Tth以上となったアクセスポイントAPiを自宅APとして登録することができる。
以上説明したように、実施の形態2にかかる移動端末装置101によれば、アクセスポイントAPiとの接続時間の積算値Tsを算出し、算出した積算値Tsが閾値Tth以上となったか否かを判断することができる。また、移動端末装置101によれば、積算値Tsが閾値Tth以上となったことに応じて、アクセスポイントAPiを自宅APとして登録することができる。
これにより、ユーザの自宅や自宅に準ずる場所に設置されたアクセスポイントAPiを自宅APとして自動登録することが可能となり、ユーザの手間を削減して利便性の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した通信制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本通信制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本通信制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)基地局と通信する第1の通信部と、
アクセスポイントを介してネットワークに接続する第2の通信部と、
前記基地局の通信エリアの識別情報と対応付けて、前記アクセスポイントのいずれかが特定のアクセスポイントであることを示すアクセスポイント情報を記憶する記憶部と、
前記アクセスポイント情報に基づき、自装置が前記特定のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在する場合に、前記特定のアクセスポイントの探索を開始し、または、前記特定のアクセスポイントの探索を維持する制御部と、
を有することを特徴とする移動端末装置。
(付記2)前記特定のアクセスポイントは、前記移動端末装置を利用する人が所定時間滞在する場所に設置されたアクセスポイントである、付記1に記載の移動端末装置。
(付記3)前記制御部は、
自装置が前記特定のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在する場合に、画面表示オンを契機に前記特定のアクセスポイントを探索するとともに、画面表示オフ後も前記特定のアクセスポイントの探索を維持する、付記1または2に記載の移動端末装置。
(付記4)前記制御部は、
前記アクセスポイント情報に基づき、前記自装置が前記特定のアクセスポイント以外のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在する場合に、前記アクセスポイントの探索を一定回数または一定期間周期的に行うことを特徴とする付記3に記載の移動端末装置。
(付記5)前記制御部は、
前記ネットワークに接続するための接続処理が行われたいずれかのアクセスポイントとの接続時間の積算値を算出し、算出した前記積算値が閾値以上となったことに応じて、前記いずれかのアクセスポイントが前記特定のアクセスポイントであることを示すアクセスポイント情報を前記記憶部に記憶することを特徴とする付記4に記載の移動端末装置。
(付記6)前記制御部は、
前記いずれかのアクセスポイントとは異なるアクセスポイントを介して前記ネットワークに接続するための接続処理が行われたことに応じて、前記積算値を初期化することを特徴とする付記5に記載の移動端末装置。
(付記7)前記制御部は、
自装置の接続先の前記基地局が切り替わったことに応じて、前記アクセスポイント情報に基づき、自装置が前記特定のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在するか否かを判定することを特徴とする付記6に記載の移動端末装置。
(付記8)前記制御部は、
画面表示オンを契機に前記画面の表示状態が非表示から表示へ遷移したことに応じて、前記アクセスポイントの探索を周期的に行うことを特徴とする付記7に記載の移動端末装置。
(付記9)前記制御部は、
前記接続処理が行われたアクセスポイントを有しない前記基地局の通信エリアに自装置が存在する場合、画面表示オフを契機に前記アクセスポイントの探索を停止することを特徴とする付記8に記載の移動端末装置。
(付記10)前記制御部は、
前記自装置が前記特定のアクセスポイント以外のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在する場合、画面表示オフとなってから一定期間経過後に前記第2の通信部に対する電力供給を停止することを特徴とする付記9に記載の移動端末装置。
(付記11)前記制御部は、
自装置が存在する前記基地局の通信エリアの識別情報を取得し、
取得した前記識別情報に対応するアクセスポイント情報を前記記憶部から検索し、
検索した前記アクセスポイント情報が、前記アクセスポイントのいずれかが特定のアクセスポイントであることを示す場合、自装置が前記特定のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在すると判定することを特徴とする付記10に記載の移動端末装置。
(付記12)前記制御部は、
検索した前記アクセスポイント情報が、前記アクセスポイントのいずれかが特定のアクセスポイントであることを示さない場合、前記自装置が前記特定のアクセスポイント以外のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在すると判定することを特徴とする付記11に記載の移動端末装置。
(付記13)前記制御部は、
取得した前記識別情報に対応するアクセスポイント情報が前記記憶部から検索されなかった場合、自装置が存在する前記基地局の通信エリアに、前記接続処理が行われたアクセスポイントが存在しないと判定することを特徴とする付記12に記載の移動端末装置。
(付記14)基地局と通信する第1の通信部と、アクセスポイントを介してネットワークに接続する第2の通信部と、を有する移動端末装置が、
前記基地局の通信エリアの識別情報と対応付けて、前記アクセスポイントのいずれかが特定のアクセスポイントであることを示すアクセスポイント情報を記憶する記憶部に記憶された前記アクセスポイント情報に基づき、自装置が前記特定のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在する場合に、前記特定のアクセスポイントの探索を開始し、または、前記特定のアクセスポイントの探索を維持する、
処理を実行することを特徴とする通信制御方法。
(付記15)前記特定のアクセスポイントは、前記移動端末装置を利用する人が所定時間滞在する場所に設置されたアクセスポイントである、付記14に記載の通信制御方法。
(付記16)基地局と通信する第1の通信部と、アクセスポイントを介してネットワークに接続する第2の通信部と、を有する移動端末装置に、
前記基地局の通信エリアの識別情報と対応付けて、前記アクセスポイントのいずれかが特定のアクセスポイントであることを示すアクセスポイント情報を記憶する記憶部に記憶された前記アクセスポイント情報に基づき、自装置が前記特定のアクセスポイントを有する前記基地局の通信エリアに存在する場合に、前記特定のアクセスポイントの探索を開始し、または、前記特定のアクセスポイントの探索を維持する、
処理を実行させることを特徴とする通信制御プログラム。
(付記17)前記特定のアクセスポイントは、前記移動端末装置を利用する人が所定時間滞在する場所に設置されたアクセスポイントである、付記16に記載の通信制御プログラム。