JPWO2015046177A1 - 燃料システム - Google Patents

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Abstract

航空機用のエンジン(E)に供給する燃料(N)を昇圧して送り出す定容積ポンプ(2c)を備える燃料システム(1A)であって、上記燃料システム(1A)は、上記エンジン(E)と上記定容積ポンプ(2c)とを接続し、上記エンジン(E)から出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプ(2c)に伝達すると共に変速比を調整可能な変速機(2d)を備える。

Description

本発明は、燃料システムに関する。
本願は、2013年9月25日に日本国に出願された特願2013−198221号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
航空機には、エンジンに対して必要量の燃料を供給するための燃料システムが搭載されている。このような燃料システムには、燃料タンクから排出された燃料を昇圧する燃料ポンプが設けられている。このような燃料ポンプとしては、ギアポンプ等の定容積ポンプや遠心ポンプが用いられている。
このような燃料ポンプの動力源としては、例えば、特許文献1や特許文献2に示すように、電動モータを用いる構成が提案されているが、燃料システムの大型化及び複雑化を招く。また、電動モータを駆動するための電力は、エンジンの動力を用いて発電することから、電力変換によるロスが発生し、エネルギ効率が低下する。このため、燃料ポンプは、エンジンに接続し、エンジンから出力される回転動力を用いて駆動することが望ましい。
特許文献3には、ガスタービンエンジンの燃料供給装置において、燃料タンクから延びる燃料供給ラインに、遠心型ポンプと容積型ポンプとが設けられており、ガスタービンエンジンをスタートしてからアイドリング領域に達するまでの間は主に容積型ポンプによって燃料を供給し、アイドリング領域に達した後は主に遠心型ポンプによって燃料を供給する構成が記載されている。しかしながら、本発明のような変速比を調整可能な変速機は開示されていない。
特許文献4には、変速機がタービンエンジンからの回転入力を受けるように、タービンエンジンに取り付けることができると記載されている。また、変速機はシャフトを介してブーストポンプインデューサを駆動すると記載されている。さらに、交流発電機は、ブーストポンプインデューサ並びに遠心ポンプと共に変速機によってシャフトを介して駆動されると記載されている。しかしながら、変速機の制御に関する記載はない。
特許文献5には、ディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプの入力軸と機関の出力軸とを無段変速機を介して連動させると共に、蓄圧室の燃料圧力に応答して燃料噴射ポンプの回転数を可変制御することが記載されている。しかしながら、後述する本発明の態様は開示されていない。
特許文献6には、燃料タンクから燃料をポンプにより吐出して内燃機関へ圧送すると共に、その燃料圧力を内燃機関の運転状態に応じて調整する内燃機関の燃料供給装置が開示されている。しかしながら、本発明のような変速比を調整可能な変速機は開示されていない。
特許文献7には、航空機などに用いられるガスタービンエンジンの燃料供給システムが開示されているが、本発明のような変速比を調整可能な変速機は開示されていない。
米国特許第3946551号明細書 日本国特表2008−530442号公報 日本国特開2006−207596号公報 日本国特開2006−083864号公報 日本国特開昭64−63624号公報 日本国特開平10−89183号公報 日本国特開2002−303160号公報
エンジンから出力される回転動力を用いて燃料ポンプを駆動する場合には、エンジンの回転数と燃料ポンプの回転数とが比例する。例えば、定容積ポンプでは、回転数に比例した量の燃料を吐出するため、エンジンの回転数が高い場合には多量の燃料が吐出され、エンジンの回転数が低い場合には少量の燃料が吐出される。一方で、エンジンの回転数やエンジンが必要とする燃料量は、航空機の運転状態によって大きく変化する。例えば、エンジン始動時にはエンジンの回転数が低いものの回転数に対して多量の燃料を必要とし、高空巡航時にはエンジンの回転数が高いものの燃料は少量で足りる。定容積ポンプは、エンジンの回転数が低く、燃料の吐出量が少ない場合であっても、常にエンジンが要求する燃料量を吐出する能力が必要となる。このため、エンジン始動時等のエンジンの回転数が低いときに多くの燃料が吐出できるように、大型の定容積ポンプを設置する必要がある。
ところが、このような大型の定容積ポンプは、エンジンの回転数が高くなると、さらに多くの燃料を吐出し、高空巡航時等の運転条件では、エンジンの必要量を超えた大量の燃料を昇圧することになる。よって、エンジンの回転動力で直接駆動される定容積ポンプを備える燃料システムでは、昇圧された燃料のうちエンジンに供給されない余剰分を定容積ポンプの上流に戻している。しかしながら、昇圧された燃料が昇圧前の燃料に戻されるときに、昇圧のエネルギが熱に変換され、エネルギの無駄が生じる。このため、燃料システムのエネルギ効率が低下する。
さらに、航空機では、エンジンで用いられる潤滑油等を燃料との熱交換によって冷却している。ここで、上述のように、昇圧後の燃料が昇圧前の燃料に戻されることによって熱が発生すると、定容積ポンプから吐出される燃料の温度が上昇し、潤滑油等の冷却効率が低下する。特に近年においては、エンジンの低燃費化による冷却に使える燃料流量の減少、燃料圧力の増加による戻り燃料に発生する熱量の増加、機体から流入する熱量の増加等によって、定容積ポンプから吐出される燃料の温度が高くなる傾向にある。
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたもので、航空機用のエンジンから出力される回転動力によって駆動される定容積ポンプを有する燃料システムにおいて、定容積ポンプで昇圧された後に定容積ポンプの上流に戻される燃料の量を減少させ、定容積ポンプから吐出される燃料の温度を低下させることを目的とする。
本発明の第1の態様は、航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、上記燃料システムは、上記エンジンと上記定容積ポンプとを接続し、上記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、上記定容積ポンプから吐出された上記燃料のうち上記エンジンに供給されない余剰分を上記定容積ポンプの上流に戻すバイパス流路と、上記バイパス流路の途中部位に設置される絞りと、上記絞りの上流位置における上記燃料の圧力に応じて上記変速機における変速比を制御する変速制御器とを備える。
本発明の第2の態様は、航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、上記燃料システムは、上記エンジンと上記定容積ポンプとを接続し、上記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、上記定容積ポンプの回転数を測定する回転数センサと、上記エンジンが必要とする燃料量が吐出される上記定容積ポンプの回転数と上記回転数センサの測定値とを比較する演算制御手段と、上記演算制御手段の比較結果に基づいて上記変速機における変速比を制御する変速制御器とを備える。
本発明の第3の態様は、航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、上記燃料システムは、上記エンジンと上記定容積ポンプとを接続し、上記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、上記定容積ポンプから吐出された上記燃料の圧力を測定する圧力センサと、上記エンジンが必要とする燃料量が吐出される上記定容積ポンプの吐出圧と上記圧力センサの測定値とを比較する演算制御手段と、上記演算制御手段の比較結果に基づいて上記変速機における変速比を制御する変速制御器とを備える。
本発明の第4の態様は、航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、上記燃料システムは、上記エンジンと上記定容積ポンプとを接続し、上記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、上記定容積ポンプから吐出された上記燃料のうち上記エンジンに供給されない余剰分を上記定容積ポンプの上流に戻すバイパス流路と、上記バイパス流路を流れる上記燃料の流量を計測する流量計と、上記流量計の計測結果に応じて上記変速機における上記変速比を算出する演算制御手段と、上記演算制御手段によって算出された上記変速比に基づいて上記変速機を制御する変速制御器とを備える。
本発明の第5の態様は、航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、上記燃料システムは、上記エンジンと上記定容積ポンプとを接続し、上記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、上記定容積ポンプから吐出された上記燃料の流量を計測する流量計と、上記エンジンが必要とする燃料量と上記流量計の計測値とを比較する演算制御手段と、上記演算制御手段の比較結果に基づいて上記変速機における変速比を制御する変速制御器とを備える。
本発明の第6の態様は、航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、上記燃料システムは、上記エンジンと上記定容積ポンプとを接続し、上記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して上記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、上記定容積ポンプから吐出された上記燃料のうち上記エンジンに供給されない余剰分を上記定容積ポンプの上流に戻すバイパス流路と、上記バイパス流路から戻される前の上記燃料の温度を計測する第1温度センサと、上記バイパス流路での上記燃料の温度あるいは上記バイパス流路から戻された後の上記燃料の温度を計測する第2温度センサと、上記第1温度センサの計測値と上記第2温度センサの計測値とを比較する演算制御手段と、上記演算制御手段の比較結果に基づいて上記変速機における変速比を制御する変速制御器とを備える。
本発明の第7の態様は、上記第1〜第6いずれかの態様において、上記定容積ポンプの上流において上記燃料を昇圧すると共に上記エンジンから出力される回転動力に比例して駆動される遠心ポンプを備える。
本発明によれば、変速比を調整可能な変速機を介してエンジンと定容積ポンプとが接続されている。このため、定容積ポンプの回転数をエンジンの回転数に比例することなく変更することが可能となる。よって、エンジンが多量の燃料を必要としないときには、エンジンの回転数が高くても定容積ポンプの回転数を低く抑え、定容積ポンプから吐出されたもののエンジンに供給されない余剰分の燃料(すなわち戻り燃料量)を削減することができる。したがって、本発明によれば、航空機用のエンジンから出力される回転動力によって駆動される定容積ポンプを有する燃料システムにおいて、定容積ポンプで昇圧された後に定容積ポンプの上流に戻される燃料の量を減少させ、定容積ポンプから吐出される燃料の温度を低下させることが可能となる。
本発明の第1実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第2実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第3実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第4実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第5実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第6実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第6実施形態における燃料システムの変形例の概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第7実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第7実施形態における燃料システムの変形例の概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第8実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第8実施形態における燃料システムの変形例の概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第9実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第9実施形態における燃料システムの変形例の概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第10実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第11実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第12実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第13実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第14実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。 本発明の第15実施形態における燃料システムの概略構成を示すシステムブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る燃料システムの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の燃料システム1Aの概略構成を示すシステムブロック図である。
本実施形態の燃料システム1Aは、航空機に搭載され、不図示の燃料タンクに貯留された燃料を昇圧すると共に上記燃料をエンジンに必要量供給する。図1に示すように、本実施形態の燃料システム1Aは、メイン配管1と、燃料ポンプ機構2と、計量機構3と、ECU(Engine Control Unit)4と、バイパス流路5と、絞り6と、シャットオフバルブ7と、導圧管8とを備えている。なお、図1におけるハッチングは、圧力の高さを示す。圧力の値が同じ領域が同一のハッチングで示されている。
メイン配管1は、燃料タンクとエンジンの燃焼器とを接続する配管であり、図1の左側(燃料タンク側)から右側(エンジン側)に向けて燃料Nを案内する。燃料ポンプ機構2は、メイン配管1の流れ方向において計量機構3の上流に配置されている。この燃料ポンプ機構2は、低圧遠心ポンプ2aと、フィルタ2bと、定容積ポンプ2cと、変速機2dと、変速制御器2eとを備えている。
低圧遠心ポンプ2aは、定容積ポンプ2cよりも上流においてメイン配管1の途中部位に設置されている。この低圧遠心ポンプ2aは、航空機のエンジンEに対して減速比が固定のギアボックスを介してもしくは変速機を介して接続されており、エンジンEの回転数に比例した回転数もしくは変速機により変速された回転数で駆動される遠心ポンプである。このような低圧遠心ポンプ2aは、定容積ポンプ2cにおいてキャビテーションやすべり軸受の油膜切れが生じない程度にメイン配管1を流れる燃料Nを昇圧する。フィルタ2bは、低圧遠心ポンプ2aと定容積ポンプ2cとの間に配置されており、メイン配管1を流れる燃料Nに含まれる微小な異物を除去する。
定容積ポンプ2cは、例えばギアポンプやプランジャーポンプからなるポンプであり、低圧遠心ポンプ2aとフィルタ2bとの下流においてメイン配管1に取り付けられている。この定容積ポンプ2cは、回転数に比例した流量の燃料Nを昇圧して送り出すポンプであり、例えば高回転のときには多量の燃料を吐出し、低回転のときには少量の燃料を吐出する。
変速機2dは、エンジンEと定容積ポンプ2cとを接続し、エンジンEから出力される回転動力の回転数を変更して定容積ポンプ2cに伝達する。この変速機2dは、変速比を調節可能であり、例えば、有段変速機や、ハーフトロイダルCVT(無段変速機)を用いることができる。
変速制御器2eは、変速機2dと一体的に設けられており、変速機2dにおける変速比を制御する。この変速制御器2eには、導圧管8の1つである第1導圧管8aを介して、絞り6の上流位置における圧力P3が伝達される。第1導圧管8aは、バイパス流路5に設置される絞り6の上流に接続されている。このように変速制御器2eは、絞り6の上流位置における燃料Nの圧力P3に応じて変速機2dの変速比を制御する。
本実施形態においては、変速制御器2eは、絞り6の上流位置における圧力P3の最適値を予め記憶しており、圧力P3が最適値よりも高いときには、定容積ポンプ2cの回転数が下がるように、変速機2dの変速比を制御する。逆に、圧力P3が最適値よりも低いときには、変速制御器2eは、定容積ポンプ2cの回転数が上がるように、変速機2dの変速比を制御する。
なお、本実施形態においては、導圧管8の1つである第2導圧管8bを介して燃料システム1Aと接続された油圧方式のアクチュエータAが駆動したときの流量変動や、エンジンEの要求量が急激に変化したときの変速機2dの応答遅れに起因する流量変動を吸収できる流量の燃料がバイパス流路5には流れていることが好ましい。このうち最小限の流量がバイパス流路5を流れるときの圧力が、圧力P3の最適値とされている。これによって、エンジンEへの燃料Nの供給量が上述の流量変動による影響がない範囲で、バイパス流路5に流れる燃料Nが最小限となる。すなわち、定容積ポンプ2cから吐出された燃料Nのうち、エンジンEに供給されない余剰分を最小限とすることができる。
計量機構3は、図1に示すように、燃料ポンプ機構2の下流に配置されており、メータリングバルブ3aと、開口面積調整機構3bと、変位検出器3cと、フィルタ3dと、バイパスバルブ3eとを備えている。
メータリングバルブ3aは、メイン配管1に設けられており、メイン配管1の開口面積を調整することにより、メイン配管1を流れる燃料Nの流量を調整する。開口面積調整機構3bは、メータリングバルブ3aに取り付けられており、ECU4からの指令に基づいてメータリングバルブ3aを駆動する例えば電動式のアクチュエータである。
変位検出器3cは、メータリングバルブ3aと接続されており、メータリングバルブ3aによるメイン配管1の開口面積を計測し、その計測結果を出力する。なお、図1には示されていないが、変位検出器3cは、ECU4と電気的に接続されており、ECU4に向けて計測結果を出力する。
フィルタ3dは、後述する第3導圧管8cの途中部位に設けられている。フィルタ3dは、第3導圧管8cを流れる燃料Nに残存する微小な異物を除去する。フィルタ3dと第3導圧管8cは、第2導圧管8bと接続されている。このため、フィルタ3dによって、アクチュエータAに対して、より不純物の少ない燃料Nを供給することができる。
バイパスバルブ3eは、バイパス流路5の開度を調整することによってバイパス流路5に流れる燃料Nの流量を調整する。このバイパスバルブ3eには、導圧管8の1つである第3導圧管8cと、同じく導圧管8の1つである第4導圧管8dとが接続されている。第3導圧管8cは、メータリングバルブ3aの上流においてメイン配管1と接続されており、メータリングバルブ3aの上流における燃料Nの圧力P1をバイパスバルブ3eに伝達する。また、第4導圧管8dは、メータリングバルブ3aの下流においてメイン配管1と接続されており、メータリングバルブ3aの下流における燃料Nの圧力P2をバイパスバルブ3eに伝達する。バイパスバルブ3eは、圧力P1と圧力P2との差圧が常に一定となるように、バイパス流路5の開度を調整する。これによって、メータリングバルブ3aの上流と下流との差圧がメータリングバルブ3aの開度に関わらず常に一定となり、メータリングバルブ3aの下流に放出される燃料Nの流量がメータリングバルブ3aによって調整されるメイン配管1の開口面積のみに依存して変化する。よって、メータリングバルブ3aによる燃料Nの流量調整を容易に行うことができる。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報が入力され、これらの情報に基づいて、開口面積調整機構3bやシャットオフバルブ7を制御する。なお、ECU4は、本来、エンジンE全体の制御を行うコントロールユニットであり、本実施形態の燃料システム1Aのみに属しない。つまり、ECU4は、本実施形態の燃料システム1Aの制御を一部の機能として行い、本発明の演算制御手段として機能する。このようなECU4は、例えば、エンジンEが必要とする燃料量を予め記憶しており、この燃料量に基づいて、開口面積調整機構3bにメータリングバルブ3aの開度を調整させる。
バイパス流路5は、定容積ポンプ2cから吐出された燃料NのうちエンジンEに供給されない余剰分を定容積ポンプ2cの上流に戻す流路である。このバイパス流路5は、図1に示すように、一方の端部5aが定容積ポンプ2cとメータリングバルブ3aとの間においてメイン配管1と接続されており、他方の端部5bがバイパスバルブ3eと定容積ポンプ2cとの間においてメイン配管1と接続されている。
絞り6は、バイパス流路5における燃料Nの流れ方向において、バイパスバルブ3eの下流に設けられている。シャットオフバルブ7は、メイン配管1における燃料Nの流れ方向においてメータリングバルブ3aの下流に設けられ、メイン配管1に取り付けられている。このシャットオフバルブ7は、エンジンE等に非常事態が生じ、エンジンEへの燃料Nの供給を緊急停止する必要があるときに、ECU4の制御の下、メイン配管1を閉塞する。
導圧管8は、メイン配管1やバイパス流路5の圧力を伝達するための配管であり、本実施形態においては、第1導圧管8a、第2導圧管8b、第3導圧管8c及び第4導圧管8dが設けられている。第1導圧管8aは、バイパス流路5の絞り6とバイパスバルブ3eとの間の部位と変速制御器2eとに接続されており、圧力P3を変速制御器2eに伝達する。第2導圧管8bは、第3導圧管8cのフィルタ3dとアクチュエータAとに接続されており、圧力P1をアクチュエータAに伝達する。第3導圧管8cは、メイン配管1の定容積ポンプ2cとメータリングバルブ3aとの間の部位とバイパスバルブ3eとに接続されており、圧力P1をバイパスバルブ3eに伝達する。第4導圧管8dは、メイン配管1のメータリングバルブ3aとシャットオフバルブ7との間の部位とバイパスバルブ3eとに接続されており、圧力P2をバイパスバルブ3eに伝達する。
このような構成を有する本実施形態の燃料システム1Aでは、定容積ポンプ2cが駆動すると、回転数に応じた燃料Nが不図示の燃料タンクから本実施形態の燃料システム1Aに供給される。本実施形態の燃料システム1Aに供給された燃料Nは、まず低圧遠心ポンプ2aによって、定容積ポンプ2cにおいてキャビテーションやすべり軸受の油膜切れが生じない程度まで昇圧され、フィルタ2bで異物が除去された後に定容積ポンプ2cに供給される。
定容積ポンプ2cに供給された燃料Nは、定容積ポンプ2cで昇圧された後にメータリングバルブ3aによってエンジンEに必要な流量に調整される。ここで、余った燃料Nは、バイパス流路5を介して定容積ポンプ2cの上流に戻される。メータリングバルブ3aで計量された燃料Nは、図1に示すように、熱交換器Kを介してエンジンEの燃焼器に供給される。なお、熱交換器Kは、燃料NとエンジンEで用いられる潤滑油とを熱交換することによって潤滑油を冷却する。
ここで、バイパスバルブ3eによって、メータリングバルブ3aの上流の圧力P1と下流の圧力P2とが常に一定となるように、バイパス流路5に流れる燃料Nの流量が決定される。このとき、バイパス流路5に流れる燃料Nが多いと、絞り6とバイパスバルブ3eとの間における燃料Nの圧力P3が最適値に対して上昇する。また、バイパス流路5に流れる燃料Nが少ないと、圧力P3が最適値に対して下降する。
変速制御器2eは、圧力P3と最適値とを比較し、これらの差分に応じて、圧力P3が最適値となるように変速機2dの変速比を制御する。これによって、バイパス流路5に流れる燃料Nの流量が、エンジンEへの燃料Nの供給に影響がない範囲で最小限となる。
また、運転状況の変化等によってエンジンEで必要とされる燃料量が変化したときには、エンジンEで必要とされる燃料量がメータリングバルブ3aを通過するように、ECU4によって開口面積調整機構3bに指令が入力され、メータリングバルブ3aが制御されることでメイン配管1の開口面積が調整される。このとき、メータリングバルブ3aの上流の圧力P1と下流の圧力P2とが変化するが、上述のように圧力P1と圧力P2との差圧が一定となるようにバイパスバルブ3eがバイパス流路5に流れる燃料Nの流量を調整し、さらには変速制御器2eが変速機2dの変速比を圧力P3が最適値となるように制御する。
以上のような本実施形態の燃料システム1Aによれば、変速比を調整可能な変速機2dを介してエンジンEと定容積ポンプ2cとが接続されている。このため、定容積ポンプ2cの回転数をエンジンEの回転数に比例することなく変更することが可能となる。よって、エンジンEが多量の燃料Nを必要としないときには、エンジンEの回転数が高くても定容積ポンプ2cの回転数を低く抑え、定容積ポンプ2cから吐出されたもののエンジンEに供給されない余剰分の燃料N(すなわち戻り燃料量)を削減することができる。したがって、本実施形態の燃料システム1Aによれば、航空機用のエンジンEから出力される回転動力によって駆動される定容積ポンプ2cを有する形態において、定容積ポンプ2cで昇圧された後に定容積ポンプ2cの上流に戻される燃料Nの量を減少させ、定容積ポンプ2cから吐出される燃料Nの温度を低下させることが可能となる。したがって、燃料システム1A全体のエネルギ効率、さらには航空機全体のエネルギ効率を改善することができる。
また、本実施形態の燃料システム1Aにおいては、定容積ポンプ2cから吐出された燃料NのうちエンジンEに供給されない余剰分を定容積ポンプ2cの上流に戻すバイパス流路5と、バイパス流路5の途中部位に設置される絞り6と、絞り6の上流位置における燃料Nの圧力P3に応じて変速機2dにおける変速比を制御する変速制御器2eとを備える。このため、電気的な処理を最小限とした簡易な構成(すなわち信頼性の高い構成)にて変速機2dの変速比を制御することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図2は、本実施形態の燃料システム1Bの概略構成を示すシステムブロック図である。
この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Bは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8aを備えていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Bは、定容積ポンプ2cの回転数を測定する回転数センサ9を備えている。この回転数センサ9は、ECU4と電気的に接続されており、測定値をECU4に向けて出力する。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報(機速、空気温度、エンジン回転数、スロットル位置等)からエンジンEが必要とする燃料量(バイパス流路5を流れる流量も含む)を求め、さらに求めた燃料量となる定容積ポンプ2cの回転数を算出し、この算出値と回転数センサ9から入力される測定値とを比較する。また、ECU4は、これらの値の差分(すなわち比較結果)を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された比較結果に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Bによれば、定容積ポンプ2cの吐出量を示す定容積ポンプ2cの回転数が、回転数センサ9によって測定され、その測定値が電気信号としてECU4に入力される。このため、例えば、ECU4によって、測定値等に対してソフトウェア上の処理を行った上で、変速制御器2eに変速機2dの変速比を制御させることが可能となる。このため、変速機2dの変速比を、航空機の運転状況等によって、任意かつ最適に調整することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図3は、本実施形態の燃料システム1Cの概略構成を示すシステムブロック図である。
この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Cは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8aを備えていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Cは、定容積ポンプ2cとバイパス流路5の一方の端部5aとの間においてメイン配管1と接続する導圧管8である第5導圧管8eと、この第5導圧管8eに接続される圧力センサ10とを備えている。この圧力センサ10は、第5導圧管8eから伝達される圧力(すなわち定容積ポンプ2cから吐出された燃料Nの圧力(吐出圧))を測定する。また、圧力センサ10は、ECU4と電気的に接続されており、測定値をECU4に向けて出力する。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報からエンジンEが必要とする燃料量(バイパス流路5を流れる流量も含む)を求め、さらに求めた燃料量となる定容積ポンプ2cの吐出圧を算出し、この算出値と圧力センサ10から入力される測定値とを比較する。また、ECU4は、これらの値の差分(すなわち比較結果)を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された比較結果に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Cによれば、定容積ポンプ2cの吐出量を示す定容積ポンプ2cの吐出圧が、圧力センサ10によって測定され、その測定値が電気信号としてECU4に入力される。このため、例えば、ECU4によって、測定値等に対してソフトウェア上の処理を行った上で、変速制御器2eに変速機2dの変速比を制御させることが可能となる。このため、変速機2dの変速比を、航空機の運転状況等によって、任意かつ最適に調整することが可能となる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図4は、本実施形態の燃料システム1Dの概略構成を示すシステムブロック図である。
この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Dは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8aを備えていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Dは、バイパス流路5の途中部位に設置されると共にバイパス流路5を流れる燃料Nの流量を計測する流量計11を備えている。この流量計11は、ECU4と電気的に接続されており、計測値をECU4に向けて出力する。
ECU4は、流量計11の計測値と、バイパス流路5を流れる燃料Nが上述の最適値である場合の流量値とを比較し、その差分から定容積ポンプ2cの最適な回転数を算出し、この回転数の値を変速制御器2eに送る。そして、変速制御器2eは、ECU4から入力された回転数となるように、変速機2dの変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Dによれば、バイパス流路5を流れる燃料Nの流量が流量計11によって計測され、その計測結果が電気信号としてECU4に入力される。このため、例えば、ECU4によって、計測値等に対してソフトウェア上の処理を行った上で、変速制御器2eに変速機2dの変速比を制御させることが可能となる。このため、変速機2dの変速比を、航空機の運転状況等によって、任意かつ最適に調整することが可能となる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図5は、本実施形態の燃料システム1Eの概略構成を示すシステムブロック図である。
この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Eは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8aを備えていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Eは、定容積ポンプ2cとバイパス流路5の一方の端部5aとの間においてメイン配管1に対して設けられる流量計12を備えている。この流量計12は、メイン配管1を流れる燃料Nの流量を計測する。また、流量計12は、ECU4と電気的に接続されており、計測値をECU4に向けて出力する。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報からエンジンEが必要とする燃料量(バイパス流路5を流れる流量も含む)を求め、さらに求めた燃料量と流量計12から入力される計測値とを比較する。また、ECU4は、これらの値の差分(すなわち比較結果)を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された比較結果に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Eによれば、定容積ポンプ2cの吐出量が流量計12によって計測され、その計測値が電気信号としてECU4に入力される。このため、例えば、ECU4によって、計測値等に対してソフトウェア上の処理を行った上で、変速制御器2eに変速機2dの変速比を制御させることが可能となる。このため、変速機2dの変速比を、航空機の運転状況等によって、任意かつ最適に調整することが可能となる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図6は、本実施形態の燃料システム1Fの概略構成を示すシステムブロック図である。
この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Fは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8a、第3導圧管8c、第4導圧管8d、バイパス流路5及びバイパスバルブ3eが設置されていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Fは、差圧センサ13と、メータリングバルブ3aの上流の圧力P1を差圧センサ13に伝達する導圧管8である第6導圧管8fと、メータリングバルブ3aの下流の圧力P2を差圧センサ13に伝達する導圧管8である第7導圧管8gとを備えている。差圧センサ13は、上記圧力P1と圧力P2との差圧を測定する。また、差圧センサ13は、ECU4と電気的に接続されており、測定結果をECU4に向けて出力する。
ECU4は、差圧センサ13から入力される測定値が、予め定められた設定値となるような、定容積ポンプ2cからの燃料Nの吐出量(すなわち定容積ポンプ2cの回転数)を算出し、この算出値を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された算出値に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Fによれば、定容積ポンプ2cで昇圧された後に定容積ポンプ2cの上流に戻される燃料Nがなくなり、定容積ポンプ2cから吐出される燃料Nの温度をさらに低下させることが可能となる。したがって、燃料システム1F全体のエネルギ効率、さらには航空機全体のエネルギ効率を改善することができる。ただし、本実施形態の燃料システム1Fを実現するためには、変速制御器2eから入力される指令に対する変速機2dの応答速度を十分に速くする必要がある。
なお、第6実施形態の燃料システム1Fにおいては、バイパス流路5が存在しないことから、アクチュエータAが駆動したときにアクチュエータAに対してメイン配管1から燃料Nが流れ込み、メイン配管1の流量がアクチュエータAの駆動によって変動する可能性がある。そこで、図7の燃料システム1Gに示すように、アクチュエータAの駆動は、専用の動力源Dによって行っても良い。この動力源Dとしては、電動モータ等を用いることができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図8は、本実施形態の燃料システム1Hの概略構成を示すシステムブロック図である。
この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Hは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8a、第3導圧管8c、第4導圧管8d、バイパス流路5、メータリングバルブ3a、開口面積調整機構3b、変位検出器3c及びバイパスバルブ3eが設置されていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Hは、定容積ポンプ2cとシャットオフバルブ7の間においてメイン配管1に対して設置される流量計14を備えている。流量計14は、定容積ポンプ2cの吐出量を計測する。また、流量計14は、ECU4と電気的に接続されており、計測結果をECU4に向けて出力する。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報からエンジンEが必要とする燃料量を求め、さらに求めた燃料量と流量計14から入力される計測値とを比較する。また、ECU4は、これらの値の差分(すなわち比較結果)を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された比較結果に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Hによれば、定容積ポンプ2cで昇圧された後に定容積ポンプ2cの上流に戻される燃料Nがなくなり、定容積ポンプ2cから吐出される燃料Nの温度をさらに低下させることが可能となる。したがって、燃料システム1H全体のエネルギ効率、さらには航空機全体のエネルギ効率を改善することができる。ただし、本実施形態の燃料システム1Hを実現するためには、変速制御器2eから入力される指令に対する変速機2dの応答速度を十分に速くする必要がある。
なお、第7実施形態の燃料システム1Hにおいては、バイパス流路5が存在しないことから、アクチュエータAが駆動したときにアクチュエータAに対してメイン配管1から燃料Nが流れ込み、メイン配管1の流量がアクチュエータAの駆動によって変動する可能性がある。そこで、図9の燃料システム1Iに示すように、アクチュエータAの駆動は、専用の動力源Dによって行っても良い。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図10は、本実施形態の燃料システム1Jの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Jは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8a、第3導圧管8c、第4導圧管8d、バイパス流路5、メータリングバルブ3a、開口面積調整機構3b、変位検出器3c及びバイパスバルブ3eが設置されていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Jは、上記第2実施形態において説明した回転数センサ9を備えている。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報からエンジンEが必要とする燃料量(バイパス流路5を流れる流量も含む)を求め、さらに求めた燃料量となる定容積ポンプの回転数を算出し、この算出値と回転数センサ9から入力される測定値とを比較する。また、ECU4は、これらの値の差分(すなわち比較結果)を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された比較結果に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Jによれば、定容積ポンプ2cで昇圧された後に定容積ポンプ2cの上流に戻される燃料Nがなくなり、定容積ポンプ2cから吐出される燃料Nの温度をさらに低下させることが可能となる。したがって、燃料システム1J全体のエネルギ効率、さらには航空機全体のエネルギ効率を改善することができる。ただし、本実施形態の燃料システム1Jを実現するためには、変速制御器2eから入力される指令に対する変速機2dの応答速度を十分に速くする必要がある。
なお、第8実施形態の燃料システム1Jにおいては、バイパス流路5が存在しないことから、アクチュエータAが駆動したときにアクチュエータAに対してメイン配管1から燃料Nが流れ込み、メイン配管1の流量がアクチュエータAの駆動によって変動する可能性がある。そこで、図11の燃料システム1Kに示すように、アクチュエータAの駆動は、専用の動力源Dによって行っても良い。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図12は、本実施形態の燃料システム1Lの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Lは、上記第1実施形態の燃料システム1Aが備えていた第1導圧管8a、第3導圧管8c、第4導圧管8d、バイパス流路5、メータリングバルブ3a、開口面積調整機構3b、変位検出器3c及びバイパスバルブ3eが設置されていない。さらに、本実施形態の燃料システム1Lは、上記第7実施形態の燃料システム1Hと比較して流量計14を備えておらず、上記第8実施形態の燃料システム1Jと比較して回転数センサ9を備えていない。
本実施形態の燃料システム1Lでは、ECU4は、機体やエンジンEの運転情報からエンジンEが必要とする燃料量(バイパス流路5を流れる流量も含む)を求め、さらに求めた燃料量となる定容積ポンプの回転数を算出し、この算出値を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された算出値に基づいて、変速機2dにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Lによれば、上記第7実施形態の燃料システム1Hと比較して流量計14を備えておらず、上記第8実施形態の燃料システム1Jと比較して回転数センサ9を備えていないため、上記第7実施形態の燃料システム1H及び上記第8実施形態の燃料システム1Jよりも簡素なシステム構成とすることができる。
なお、第9実施形態の燃料システム1Lにおいては、バイパス流路5が存在しないことから、アクチュエータAが駆動したときにアクチュエータAに対してメイン配管1から燃料Nが流れ込み、メイン配管1の流量がアクチュエータAの駆動によって変動する可能性がある。そこで、図13の燃料システム1Mに示すように、アクチュエータAの駆動は、専用の動力源Dによって行っても良い。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図14は、本実施形態の燃料システム1Nの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Nは、第1温度センサ15と第2温度センサ16とを備えている。
第1温度センサ15は、低圧遠心ポンプ2aとフィルタ2bとの間においてメイン配管1と接続されており、バイパス流路5から戻される前の燃料Nの温度を計測する。この第1温度センサ15は、ECU4と電気的に接続されており、計測値をECU4に向けて出力する。第2温度センサ16は、バイパスバルブ3eとバイパス流路5の端部5bの間もしくはバイパス流路5の端部5bと定容積ポンプ2cとの間においてメイン配管1と接続されており、バイパス流路5から戻された後の燃料Nの温度を計測する。この第2温度センサ16は、ECU4と電気的に接続されており、計測値をECU4に向けて出力する。
なお、バイパス流路5の戻す燃料量が増加すると、発生する熱が増加するため、バイパス流路5から戻される前の燃料Nの温度と、バイパス流路5から戻された後の燃料Nの温度との差が大きくなる。このため、これらの温度の差から、バイパス流路5に流れる燃料Nの流量を知ることができる。
ECU4は、第1温度センサ15の測定値と第2温度センサ16の測定値とを比較し、その差分を算出し、さらにはこの差分がなくなるように変速機2dの変速比を求める。ECU4は、求めた変速比を変速制御器2eに送り、入力された変速比に基づいて変速機2dの変速比を変速制御器2eが制御する。この結果、第1温度センサ15の測定値と第2温度センサ16の測定値との差が小さくなる。すなわち、バイパス流路5に流れる燃料Nの流量が減少する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Nにおいては、第1温度センサ15及び第2温度センサ16の測定値が電気信号としてECU4に入力される。このため、例えば、ECU4によって、測定値等に対してソフトウェア上の処理を行った上で、変速制御器2eに変速機2dの変速比を制御させることが可能となる。このため、変速機2dの変速比を、航空機の運転状況等によって、任意かつ最適に調整することが可能となる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、この説明を省略あるいは簡略化する。
図15は、本実施形態の燃料システム1Oの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Oは、回転数センサ17と、圧力センサ18と、流量計19とを備えている。
回転数センサ17は、定容積ポンプ2cの回転数を測定し、その測定結果をECU4に向けて出力する。圧力センサ18は、導圧管8の1つである第8導圧管8hを介して定容積ポンプ2cの下流においてメイン配管1と接続されており、定容積ポンプ2cの吐出圧を測定し、その測定結果をECU4に向けて出力する。流量計19は、定容積ポンプ2cの下流においてメイン配管1と接続されており、定容積ポンプ2cの吐出量を計測し、その計測結果をECU4に向けて出力する。
ECU4は、定容積ポンプ2cの回転数、定容積ポンプ2cの吐出圧、及び定容積ポンプ2cの吐出量の正常値を予め記憶しており、回転数センサ17の測定値、圧力センサ18の測定、及び流量計19の計測値のいずれかが上記正常値から乖離したときには、異常として検出する。
このような本実施形態の燃料システム1Oによれば、定容積ポンプ2c等に不具合が生じたときに、その異常を検知することが可能となる。なお、回転数センサ17と、圧力センサ18と、流量計19とを必ずしも全て設置する必要はなく、これらのいずれか1つあるいは2つを設置しても良い。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図16は、本実施形態の燃料システム1Pの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Pは、低圧遠心ポンプ2aとフィルタ2bとの間に遠心ポンプ20が設置されている。すなわち、本実施形態においては、定容積ポンプ2cの上流に遠心ポンプ20が設置されている。この遠心ポンプ20は、エンジンEから出力される回転動力によって駆動され、上記回転動力に比例した回転数で回転する。また、本実施形態の燃料システム1Pにおいては、変速機2dに換えて、変速機2dよりも小型の小型変速機2fを備えている。
このような本実施形態の燃料システム1Pでは、定容積ポンプ2cに供給される燃料Nが遠心ポンプ20によって、ある程度まで昇圧される。このため、定容積ポンプ2cにおける燃料Nの圧力上昇幅を小さくすることができる。したがって、定容積ポンプ2cにおいて必要となる仕事量が減少し、エンジンEから定容積ポンプ2cに伝達するトルクを小さくすることができる。このため、小型変速機2fでも十分に定容積ポンプ2cに対してトルクを伝達することが可能となり、変速機の小型化を図ることが可能となる。
また、本実施形態においては、定容積ポンプ2cに供給される燃料Nが遠心ポンプ20によって昇圧されるため、アクチュエータAに圧力を伝達する第2導圧管8bを、図16に示すように、遠心ポンプ20の下流であって定容積ポンプ2cの上流においてメイン配管1に接続することができる。これによって、定容積ポンプ2cから吐出された燃料NがアクチュエータAの駆動に用いられることがなくなる。上述のように、第1実施形態においては、バイパス流路5にアクチュエータAが駆動したときの流量変動を吸収できる量の燃料Nを流していたが、本実施形態においては上記流量変動を吸収する必要がなくなるため、バイパス流路5に流す燃料Nの量をさらに減少させることができる。なお、第2導圧管8bには、フィルタ21が設置されている。
また、図16には示していないが、例えば、定容積ポンプ2cの下流にも遠心ポンプを設置しても良い。この場合には、定容積ポンプ2cの仕事量をさらに減少させ、より変速機を小型化することができる。
なお、本実施形態においては、遠心ポンプ20と低圧遠心ポンプ2aとを設置する構成を採用しているが、低圧遠心ポンプ2aの機能を遠心ポンプ20に持たせることができる場合もあるため、このような場合には低圧遠心ポンプ2aを排除することも可能である。
(第13実施形態)
次に、本発明の第13実施形態について説明する。なお、本実施形態の燃料システム1Qは、上記第12実施形態の燃料システム1Pと構成が似ている。このため、本実施形態の説明においては、上記第12実施形態との相違点について説明する。
図17は、本実施形態の燃料システム1Qの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Qは、上記第12実施形態の燃料システム1Pが備えていた第1導圧管8a、第3導圧管8c、第4導圧管8d、バイパス流路5及びバイパスバルブ3eが設置されていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Qは、上記第6実施形態において説明した差圧センサ13と、メータリングバルブ3aの上流の圧力P1を差圧センサ13に伝達する導圧管8である第6導圧管8fと、メータリングバルブ3aの下流の圧力P2を差圧センサ13に伝達する導圧管8である第7導圧管8gとを備えている。差圧センサ13は、圧力P1と圧力P2との差圧を測定する。また、差圧センサ13は、ECU4と電気的に接続されており、測定結果をECU4に向けて出力する。
ECU4は、差圧センサ13から入力される測定値が、予め定められた設定値となるような定容積ポンプ2cからの燃料Nの吐出量(すなわち定容積ポンプ2cの回転数)を算出し、この算出値を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された算出値に基づいて、小型変速機2fにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Qによれば、定容積ポンプ2cで昇圧された後に定容積ポンプ2cの上流に戻される燃料Nがなくなり、定容積ポンプ2cから吐出される燃料Nの温度をさらに低下させることが可能となる。したがって、燃料システム1Q全体のエネルギ効率、さらには航空機全体のエネルギ効率を改善することができる。
ただし、本実施形態の燃料システム1Qを実現するためには、変速制御器2eから入力される指令に対する小型変速機2fの応答速度を十分に速くする必要がある。ここで、小型変速機2fは、上記第1実施形態等で説明した変速機2dよりも小型であることから応答速度が速い。よって、本実施形態の燃料システム1Qを容易に実現することが可能となる。
なお、第13実施形態の燃料システム1Qにおいては、バイパス流路5が存在しないことから、アクチュエータAが駆動したときにアクチュエータAに対してメイン配管1から燃料Nが流れ込み、メイン配管1の流量がアクチュエータAの駆動によって変動する可能性がある。そこで、図17に示すように、アクチュエータAの駆動は、専用の動力源Dによって行っても良い。この動力源Dとしては、電動モータ等を用いることができる。
(第14実施形態)
次に、本発明の第14実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第12実施形態との相違点について説明を行う。
図18は、本実施形態の燃料システム1Rの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Rは、上記第12実施形態の燃料システム1Pが備えていた第1導圧管8a、第3導圧管8c、第4導圧管8d、バイパス流路5及びバイパスバルブ3eが設置されていない。一方で、本実施形態の燃料システム1Rは、上記第2実施形態で説明した定容積ポンプ2cの回転数を測定する回転数センサ9を備えている。この回転数センサ9は、ECU4と電気的に接続されており、測定値をECU4に向けて出力する。
ECU4は、機体やエンジンEの運転情報(機速、空気温度、エンジン回転数、スロットル位置等)からエンジンEが必要とする燃料量を求め、さらに求めた燃料量となる定容積ポンプの回転数を算出し、この算出値と回転数センサ9から入力される測定値とを比較する。また、ECU4は、これらの値の差分(すなわち比較結果)を変速制御器2eに送る。変速制御器2eは、ECU4から入力された比較結果に基づいて、小型変速機2fにおける変速比を制御する。
このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Rによれば、定容積ポンプ2cの吐出量を示す定容積ポンプ2cの回転数が、回転数センサ9によって測定され、その測定値が電気信号としてECU4に入力される。このため、例えば、ECU4によって、測定値等に対してソフトウェア上の処理を行った上で、変速制御器2eに小型変速機2fの変速比を制御させることが可能となる。このため、小型変速機2fの変速比を、航空機の運転状況等によって、任意かつ最適に調整することが可能となる。
また、このような構成を採用する本実施形態の燃料システム1Rによれば、定容積ポンプ2cで昇圧された後に定容積ポンプ2cの上流に戻される燃料Nがなくなり、定容積ポンプ2cから吐出される燃料Nの温度をさらに低下させることが可能となる。したがって、燃料システム1R全体のエネルギ効率、さらには航空機全体のエネルギ効率を改善することができる。
ただし、本実施形態の燃料システム1Rを実現するためには、変速制御器2eから入力される指令に対する小型変速機2fの応答速度を十分に速くする必要がある。ここで、小型変速機2fは、上記第1実施形態等で説明した変速機2dよりも小型であることから応答速度が速い。よって、本実施形態の燃料システム1Rを容易に実現することが可能となる。
なお、第14実施形態の燃料システム1Rにおいては、バイパス流路5が存在しないことから、アクチュエータAが駆動したときにアクチュエータAに対してメイン配管1から燃料Nが流れ込み、メイン配管1の流量がアクチュエータAの駆動によって変動する可能性がある。そこで、図18に示すように、アクチュエータAの駆動は、専用の動力源Dによって行っても良い。この動力源Dとしては、電動モータ等を用いることができる。
(第15実施形態)
次に、本発明の第15実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図19は、本実施形態の燃料システム1Sの概略構成を示すシステムブロック図である。この図に示すように、本実施形態の燃料システム1Sは、定容積ポンプ2cの上流に設けられる低圧遠心ポンプ2a(もしくは図16に示す遠心ポンプ20)の上流に設置されると共にエンジンEから出力される回転動力に比例して駆動されるインデューサ22を備える。このインデューサ22は、メイン配管1を流れる燃料Nを昇圧する。
上述のように、上述の実施形態を含め、本実施形態の燃料システム1Sでは、定容積ポンプ2cと低圧遠心ポンプ2aの回転軸を共通とした場合に変速機2dによって低圧遠心ポンプ2aの回転数がエンジンEの回転数と比例しない。このため、低圧遠心ポンプ2aにインデューサを組み込んで使用した場合には、インデューサの回転数もエンジンEの回転数と比例しない。ところが、インデューサは、エンジンEの回転数よりも低速回転されることを想定して設計されていない可能性があり、低速回転では本来の性能を発揮できない可能性がある。これに対して、本実施形態の燃料システム1Sによれば、インデューサ22が低圧遠心ポンプ2aと独立して設けられ、エンジンEの回転数と比例するように駆動されるため、本来のインデューサ22の性能をそのまま発揮することができる。
なお、本実施形態の構成は、上述した他の実施形態に組み合わせて用いることが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明によれば、定容積ポンプの回転数をエンジンの回転数に比例することなく変更することが可能となる。よって、エンジンが多量の燃料を必要としないときには、エンジンの回転数が高くても定容積ポンプの回転数を低く抑え、定容積ポンプから吐出されたもののエンジンに供給されない余剰分の燃料(すなわち戻り燃料量)を削減することができる。したがって、本発明によれば、航空機用のエンジンから出力される回転動力によって駆動される定容積ポンプを有する燃料システムにおいて、定容積ポンプで昇圧された後に定容積ポンプの上流に戻される燃料の量を減少させ、定容積ポンプから吐出される燃料の温度を低下させることが可能となる。
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1L、1M、1N、1O、1P、1Q、1R、1S 燃料システム、
1 メイン配管
2 燃料ポンプ機構
2a 低圧遠心ポンプ
2b、3d、21 フィルタ
2c 定容積ポンプ
2d 変速機
2e 変速制御器
2f 小型変速機
3 計量機構
3a メータリングバルブ
3b 開口面積調整機構
3c 変位検出器
3e バイパスバルブ
4 ECU(演算制御手段)
5 バイパス流路
5a、5b 端部
7 シャットオフバルブ
8 導圧管
8a 第1導圧管
8b 第2導圧管
8c 第3導圧管
8d 第4導圧管
8e 第5導圧管
8f 第6導圧管
8g 第7導圧管
8h 第8導圧管
9、17 回転数センサ
10、18 圧力センサ
11、12、14、19 流量計
13 差圧センサ
15 第1温度センサ
16 第2温度センサ
20 遠心ポンプ
22 インデューサ
A アクチュエータ
D 動力源
E エンジン
K 熱交換器
N 燃料

Claims (7)

  1. 航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、
    前記エンジンと前記定容積ポンプとを接続し、前記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して前記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、
    前記定容積ポンプから吐出された前記燃料のうち前記エンジンに供給されない余剰分を前記定容積ポンプの上流に戻すバイパス流路と、
    前記バイパス流路の途中部位に設置される絞りと、
    前記絞りの上流位置における前記燃料の圧力に応じて前記変速機における変速比を制御する変速制御器と
    を備える燃料システム。
  2. 航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、
    前記エンジンと前記定容積ポンプとを接続し、前記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して前記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、
    前記定容積ポンプの回転数を測定する回転数センサと、
    前記エンジンが必要とする燃料量が吐出される前記定容積ポンプの回転数と前記回転数センサの測定値とを比較する演算制御手段と、
    前記演算制御手段の比較結果に基づいて前記変速機における変速比を制御する変速制御器と
    を備える燃料システム。
  3. 航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、
    前記エンジンと前記定容積ポンプとを接続し、前記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して前記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、
    前記定容積ポンプから吐出された前記燃料の圧力を測定する圧力センサと、
    前記エンジンが必要とする燃料量が吐出される前記定容積ポンプの吐出圧と前記圧力センサの測定値とを比較する演算制御手段と、
    前記演算制御手段の比較結果に基づいて前記変速機における変速比を制御する変速制御器と
    を備える燃料システム。
  4. 航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、
    前記エンジンと前記定容積ポンプとを接続し、前記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して前記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、
    前記定容積ポンプから吐出された前記燃料のうち前記エンジンに供給されない余剰分を前記定容積ポンプの上流に戻すバイパス流路と、
    前記バイパス流路を流れる前記燃料の流量を計測する流量計と、
    前記流量計の計測結果に応じて前記変速機における前記変速比を算出する演算制御手段と、
    前記演算制御手段によって算出された前記変速比に基づいて前記変速機を制御する変速制御器と
    を備える燃料システム。
  5. 航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、
    前記エンジンと前記定容積ポンプとを接続し、前記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して前記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、
    前記定容積ポンプから吐出された前記燃料の流量を計測する流量計と、
    前記エンジンが必要とする燃料量と前記流量計の計測値とを比較する演算制御手段と、
    前記演算制御手段の比較結果に基づいて前記変速機における変速比を制御する変速制御器と
    を備える燃料システム。
  6. 航空機用のエンジンに供給する燃料を昇圧して送り出す定容積ポンプを備える燃料システムであって、
    前記エンジンと前記定容積ポンプとを接続し、前記エンジンから出力される回転動力の回転数を変更して前記定容積ポンプに伝達すると共に変速比を調整可能な変速機と、
    前記定容積ポンプから吐出された前記燃料のうち前記エンジンに供給されない余剰分を前記定容積ポンプの上流に戻すバイパス流路と、
    前記バイパス流路から戻す前の前記燃料の温度を計測する第1温度センサと、
    前記バイパス流路の前記燃料の温度あるいは前記バイパス流路から戻された後の前記燃料の温度を計測する第2温度センサと、
    前記第1温度センサの計測値と前記第2温度センサの計測値とを比較する演算制御手段と、
    前記演算制御手段の比較結果に基づいて前記変速機における変速比を制御する変速制御器と
    を備える燃料システム。
  7. 前記定容積ポンプの上流において前記燃料を昇圧すると共に前記エンジンから出力される回転動力に比例して駆動される遠心ポンプを備える請求項1〜6いずれか一項に記載の燃料システム。
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