JPWO2015045857A1 - α−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法、及びα−ブロモアセトフェノン化合物 - Google Patents

α−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法、及びα−ブロモアセトフェノン化合物 Download PDF

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Abstract

α−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法は、溶媒中、ルイス酸の存在下で、特定のα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物と特定のフェニル化合物とを反応させることを含み、ルイス酸と特定のフェニル化合物を下記モル比として反応させる。2≦ルイス酸/フェニル化合物≦6

Description

本発明は、α−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法、及びα−ブロモアセトフェノン化合物に関する。
エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の重合開始剤として、α−ヒドロキシアセトフェノン系の光重合開始剤が知られている。α−ヒドロキシアセトフェノン系の光重合開始剤は一般的には、イソ酪酸クロリド等のカルボン酸ハライドを用いて、ルイス酸の存在下でフェニル化合物をアシル化し、このアシル基のα炭素を臭素化した後、臭素をヒドロキシル基に置換して得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2には、α−ブロモイソ酪酸ブロミドを用いてジフェニルエーテルをアシル化することが記載されている。この方法によれば、特許文献1に記載されるようなアシル化後の臭素化工程を省略することができる。
特開平6−228218号公報 特開2012−51927号公報
しかし、上記特許文献1に記載の方法では、臭素化の際に目的の部位以外の部位(例えば、ベンゼン環の環構成炭素原子の一部)も一定程度臭素化されてしまい、得られる光重合開始剤の純度の向上には制約がある。そのため特許文献1に記載の臭素化方法を経て目的の化合物を高純度に得るには、反応後の精製工程が必須となる。
また、上記特許文献2には、α−ブロモイソ酪酸ブロミドを用いてジフェニルエーテルをアシル化して合成中間体を得たことが記載されている。しかし、アシル化部位への反応選択性が十分でなく、やはり高純度の合成中間体を得ることはできない。上記合成中間体の高純度化には、やはりアシル化反応後の精製工程が必須となる。
一般に、目的の化合物の融点が十分に高く、常温あるいはそれ以下の温度で固体状であれば、再結晶法により目的化合物を高度に精製することができる。しかし、目的の化合物の融点が低い場合にはそのような通常の方法による高純度化が難しくなる。
光重合開始剤の用途は多岐に渡る。塗料、接着剤、光学フィルム、ソルダーレジスト材料等の硬化剤成分としての使用に加え、水を含む溶媒に対する溶解性が求められる用途も拡大している。例えば、光重合開始剤をインクジェットプリンタに用いる硬化性インク成分として用いる場合には、極性を高めて親水性を付与することが求められる。
本発明は、特定の極性基を有する光重合開始剤の合成中間体として有用なα−ハロゲノアセトフェノン化合物を、優れた反応純度で製造する方法を提供することを課題とする。
本発明の上記課題は下記の手段により解決された。
〔1〕
溶媒中、ルイス酸の存在下で、一般式(1)で表されるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物と一般式(2)で表されるフェニル化合物とを反応させることを含む、一般式(3)で表されるα−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法であって、
ルイス酸と一般式(2)で表されるフェニル化合物を下記モル比として反応させる、製造方法。
2≦ルイス酸/フェニル化合物≦6
Figure 2015045857
一般式(1)中、R及びRは各々独立にアルキル基を表す。X及びXは各々独立にハロゲン原子を表す。
Figure 2015045857
一般式(2)中、R〜Rは各々独立に水素原子又は置換基を表す。Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はトリアルキルシリル基を表す。Y及びYは各々独立に酸素原子又は硫黄原子を表す。nは1〜3の整数を表す。
Figure 2015045857
一般式(3)中、R、R及びXは、それぞれ一般式(1)におけるR、R及びXと同義である。R〜R、Y、Y及びnは、それぞれ一般式(2)におけるR〜R、Y、Y及びnと同義である。
〔2〕
一般式(1)において、Xが臭素原子である、〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕
一般式(1)において、R及びRがメチルである、〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕
ルイス酸として、塩化アルミニウム(III)を用いる、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
〔5〕
一般式(2)及び(3)におけるRがアルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
〔6〕
一般式(2)及び(3)におけるnが2である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法。
〔7〕
溶媒として、塩化メチレン、クロロベンゼン、スルホラン、酢酸エチル、アセトニトリル、メシチレン、メチルエチルケトン、及びo−ジクロロベンゼンから選択される少なくとも1種を用いる、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法。
〔8〕
溶媒として、塩化メチレン、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼンから選択される少なくとも1種を用いる、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の製造方法。
〔9〕
溶媒として、o−ジクロロベンゼンを用いる、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の製造方法。
〔10〕
o−ジクロロベンゼンと一般式(2)で表されるフェニル化合物を下記モル比で反応させる、〔9〕に記載の製造方法。
5≦o−ジクロロベンゼン/フェニル化合物≦20
〔11〕
o−ジクロロベンゼン中に、ルイス酸として塩化アルミニウム(III)と一般式(1)で表されるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物とを混合し、次いで一般式(2)で表されるフェニル化合物を混合する、〔9〕又は〔10〕に記載の製造方法。
〔12〕
30℃以下の温度条件下で反応させる、〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の製造方法。
〔13〕
一般式(6)で表されるα−ブロモアセトフェノン化合物。
Figure 2015045857
一般式(6)中、R及びRは、各々独立にアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はトリアルキルシリル基を表す。
〔14〕
一般式(6)中、R及びRがメチルであり、Rが水素原子又はアセチルである、〔13〕に記載のα−ブロモアセトフェノン化合物。
本発明の製造方法では、極性の置換基を有する特定のフェニル化合物に対しルイス酸を過剰量使用する。これにより、上記特定のフェニル化合物の上記置換基の結合部位に対してパラ位に、α−ハロゲノカルボン酸ハライド由来のアシル基を、穏やかな温度条件下で、極めて高い位置選択性で導入することができる。すなわち、本発明の製造方法によりα−ハロゲノアセトフェノン化合物を高い反応純度で得ることができるため、光重合開始剤として有用なα−ヒドロキシアセトフェノン化合物等を、高い反応純度で得ることが可能となる。
また、本発明の製造方法は、通常、再結晶等の精製工程を必要としないため、目的のα−ハロゲノアセトフェノン化合物、あるいは導かれるα−ヒドロキシアセトフェノン化合物等の融点が低く再結晶による精製が困難な場合に特に有用である。
本発明のα−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法という。)について、以下に詳細に説明する。
本発明の製造方法では、出発原料として特定のα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物と極性基を有する特定のフェニル化合物とを用い、これらを溶媒中、特定量のルイス酸の存在下で反応させる。
[α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物]
本発明の製造方法に用いるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物は下記一般式(1)で表される。
Figure 2015045857
一般式(1)中、R及びRは各々独立にアルキル基を表す。R及びRは直鎖でも、分岐していてもよい。R及びRは好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素1〜3のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル又はエチルである。
また、R及びRは互いに連結して環を形成していてもよい。R及びRが連結して形成される環構造の基はシクロアルキル基であることが好ましい。より好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数4〜8のシクロアルキル基であり、より具体的にはシクロヘプチル又はシクロへキシルであることが好ましい。
一般式(1)中、X及びXは、各々独立にハロゲン原子を表す。X及びXは具体的には臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子又はフッ素原子であり、より好ましくは臭素原子又は塩素原子である。なかでも収率及び純度の観点から、Xが臭素原子であることが好ましく、Xが臭素原子であり、且つ、Xが臭素原子又は塩素原子がより好ましく、さらに好ましくはX及びXの両方が臭素原子である。
本発明に用いうる上記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015045857
本発明に用いるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物は常法により合成することができる。例えば、カルボン酸ハライド化合物に塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲンを作用させることにより合成することができる。
一般式(1)で表されるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物はルイス酸の存在下で求電子試薬となる。
本発明の製造方法において、一般式(1)で表されるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物の使用量は、後述するフェニル化合物に対してモル比(α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物/フェニル化合物)で1.0〜2.0であることが好ましく、1.0〜1.5であることがより好ましく、1.0〜1.3であることがさらに好ましい。
[フェニル化合物]
本発明の製造方法に用いるフェニル化合物は、下記一般式(2)で表される。
Figure 2015045857
一般式(2)中、R〜Rは各々独立に水素原子又は置換基を表す。R〜Rの少なくとも1つが水素原子であることが好ましい。また、R〜Rのうち2つ以上が水素原子であることが好ましく、この場合、より好ましくはRとRの少なくともいずれか又は両方が水素原子である。また、R〜Rのうち3つ以上が水素原子であることがより好ましく、この場合、より好ましくはR及びRが水素原子である。さらに好ましくはR〜Rのすべてが水素原子である。
後述するように本発明の製造方法によれば、フェニル化合物に対するルイス酸の添加量が通常のフリーデル・クラフツ アシル化反応における添加量よりも格段に多いにも係らず、−Y−に対してパラ位に、極めて高い位置選択性でアシル基を導入することができる。しかもこの反応は、穏やかな温度条件下で進行する。
〜Rが置換基である場合、この置換基として例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜3、さらに好ましくは炭素数1又は2のアルキル基)、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、スルホニル基、ホスホニル基、ホウ酸基、アルコキシ基、及びアミド基から選ばれる基が挙げられる。なかでもメチル、エチル又はハロゲン原子が好ましい。
一般式(2)中、Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はトリアルキルシリル基を表す。
がアルキルの場合、直鎖でも、分岐していてもよく、置換基を有してもよい。このアルキル基は炭素数1〜10であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜7である。より具体的には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、メトキシメチル、エトキシエチルや、アラルキル基であるベンジル、p−メトキシベンジル、及びフェネチルから選ばれる基が好ましく、メチル、t−ブチル又はベンジルであることがより好ましい。
がアシル基の場合、その炭素数は2〜12であることが好ましい。Rがアシル基の場合、アルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基が好ましい。
がアルキルカルボニル基である場合、直鎖でも、分岐していてもよい。このアルキルカルボニル基は炭素数2〜11であることが好ましく、より好ましくは炭素数2〜6であり、さらに好ましくは炭素数2〜4である。具体例としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル及びアクリロイルが挙げられる。
がアリールカルボニル基である場合、その炭素数は7〜21であることが好ましく、7〜16であることがより好ましく、7〜13であることがさらに好ましく、なかでもベンゾイルが好ましい。
がトリアルキルシリル基である場合、トリアルキルシリル基のアルキル基は、直鎖でも、分岐していてもよい。このアルキル基は炭素数1〜10であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜6であり、さらに好ましくは炭素数1〜4である。より具体的には、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル及びトリイソプロピルシリルが挙げられ、好ましくはトリメチルシリルである。
一般式(2)中、Y及びYは各々独立に酸素原子又は硫黄原子を表し、より好ましくは酸素原子である。
一般式(2)中、nは1〜3の整数であり、後述のフリーデルクラフツ アシル化反応の位置選択性の観点で2または3であることが好ましい。これは、nが大きくなると立体障害が増大するなどしてパラ位選択性が向上するためと推定される。また、nが2または3であれば、一般式(2)から導かれるα―ヒドロキシアセトフェノン化合物等の重合開始剤の水溶性がより高まり、水系開始剤として好適な重合開始剤を得ることが可能となる。
また、反応収率の観点ではnが2であることが最も好ましい。これは、nが大きくなると、アルキレンオキシド基に配位するルイス酸が増大し、フリーデルクラフツ アシル化反応に寄与するルイス酸の量が減少するためと推定される。
本発明に用いうる一般式(2)で表されるフェニル化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015045857
本発明に用いるフェニル化合物は、常法により合成することができる。例えばアセチル体であれば、一般的なアセチル化反応(対応するアルコールと無水酢酸を混合し加熱すること)により得られる。また、シリル体であれば、一般的なアルコール保護化(対応するアルコールとトリアルキルシリルクロリドとを混合し加熱すること)により得ることができる。例えば上記化合物(2)−8は、J.Org.Chem,1990,55,16,p.4887-4892に記載の方法に準じて合成することができる。
[ルイス酸]
本発明の製造方法に用いるルイス酸は、アシル化反応における触媒として作用する。すなわち、上記一般式(1)で表されるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物からハロゲン原子(X)を引き抜き、求電子試薬を生成し、これがフェニル化合物をアシル化する。引き抜かれたハロゲン原子は水素と結合してハロゲン化水素となる。
本発明に用いうるルイス酸に特に制限はないが、穏やかな温度条件においてアシル化反応の触媒として機能するルイス酸が好ましく、例えば、塩化アルミニウム(III)、臭化アルミニウム(III)、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化チタン(IV)、塩化亜鉛(II)
、臭化亜鉛(II)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、三塩化ホウ素及び三臭化ホウ素から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。なかでも、塩化アルミニウム(III)、臭化アルミニウム(III)、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化亜鉛(II)及び臭化亜鉛(II)から選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好ましく、塩化アルミニウム(III)を用いるのがより好ましい。
本発明の製造方法では、溶媒中におけるルイス酸とフェニル化合物の比(モル比)を下記(A)を満たすようにして反応させる。さらに、下記(B)を満たすようにして反応させることが好ましく、下記(C)を満たすようにして反応させることがより好ましく、下記(D)を満たすようにして反応させることがさらに好ましい。

2.0≦ルイス酸/フェニル化合物≦6.0 ・・・(A)
2.2≦ルイス酸/フェニル化合物≦5.0 ・・・(B)
2.5≦ルイス酸/フェニル化合物≦4.0 ・・・(C)
2.7≦ルイス酸/フェニル化合物≦3.5 ・・・(D)
上記比率は通常のフリーデル・クラフツ アシル化反応の際に用いるルイス酸の使用比率よりも格段に多い。
本発明者らは、通常のフリーデル・クラフツ アシル化反応の条件下で、上記一般式(2)のフェニル化合物と上記一般式(1)のα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物とを反応させてフェニル化合物をアシル化したところ、ベンゼン環に十分にアシル基を導入することができないことを認識するに至った。この理由は定かではないが、一般式(2)の化合物が有する極性基がルイス酸と錯体を形成することなどが考えられる。
そして、反応条件を種々検討し、溶媒と多量のルイス酸の存在下で上記フェニル化合物と上記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物とを反応させることで、常温あるいはそれよりも低い穏やかな温度条件で、上記フェニル化合物のベンゼン環に効率的にアシル基を導入できる知見を得た。しかも、このアシル基は、ルイス酸を多量に使用しているにもかかわらず、パラ位(Yの置換部位に対するパラ位)に極めて高い位置選択性で導入されることを見出すに至った。
通常、ルイス酸の量を増やしてアシル化反応を行うと、フェニル化合物の複数の環構成炭素原子にアシル基が導入されてしまい、選択的にモノアシル化体を得ることが困難になる。実際、後述する実施例に示すように、上記フェニル化合物の代わりにベンゼンを用いて、本発明で規定する量のルイス酸の存在下でアシル化すると、アシル基が1つ導入されたベンゼン及び2つのアシル基が導入されたベンゼンの他にも、アシル基が3つ以上導入されたベンゼンが相当量生成してしまう。
本発明の製造方法は、一般式(2)のフェニル化合物のアシル化に際して、アシル化反応における通常のルイス酸の添加量では、フェニル化合物を十分にアシル化できず、一方で、従来の技術常識ではアシル基を位置選択的に導入するのが困難とされるルイス酸の添加量において、効率的に、しかも優れたパラ位(Yの結合部位に対するパラ位)選択性でアシル基を導入できることを見出し、完成されたものである。
[溶媒]
本発明の製造方法に用いる溶媒に特に制限はないが、有機溶媒が好ましい。例えば、塩化メチレン、クロロベンゼン、スルホラン、酢酸エチル、アセトニトリル、メシチレン、メチルエチルケトン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジブロモベンゼン、m−ジブロモベンゼン、p−ジブロモベンゼン、及び1,2−ジクロロエタンから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。なかでも、塩化メチレン、クロロベンゼン、スルホラン、酢酸エチル、アセトニトリル、メシチレン、メチルエチルケトン、及びo−ジクロロベンゼンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、塩化メチレン、クロロベンゼン、及びo−ジクロロベンゼンから選ばれる少なくも1種を用いることがより好ましい。また、収率、純度、反応性に対する温度依存性を抑える観点からはo−ジクロロベンゼン又は塩化メチレンを用いるのが好ましく、o−ジクロロベンゼンがさらに好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はないが、フェニル化合物1に対してモル比で1以上100以下とすることが好ましい。
溶媒としてo−ジクロロベンゼンを用いる場合、o−ジクロロベンゼンと上記フェニル化合物のモル比を下記モル比として反応させることが好ましい。溶媒の使用量を下記モル比の範囲内とすることで、反応系中に不純物が析出しにくく、また、次工程における溶媒留去をより効率的に行うことができる。
5≦o−ジクロロベンゼン/フェニル化合物≦20
本発明の製造方法では、各反応成分の混合順に特に制限はないが、上記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物と上記フェニル化合物との接触の前に、上記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物と上記ルイス酸とを接触させることが好ましい。こうすることで、α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物をより効率的に求電子試薬とすることができ、フェニル化合物のアシル化効率を高めることができる。
すなわち、本発明の製造方法では、上記溶媒中に、上記ルイス酸と上記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物とを混合し、次いで上記フェニル化合物を混合し、アシル化反応を行うことが好ましい。より好ましくは上記溶媒中に、上記ルイス酸、上記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物、上記フェニル化合物をこの順に混合してアシル化反応を行う。
本発明の製造方法における反応温度は、後述の一般式(3)の化合物の純度をより高める観点から50℃以下であることが好ましく、40℃以下であることがより好ましく、30℃以下であることがさらに好ましい。反応温度の下限に特に制限はないが、−15℃以上であることが好ましく、0℃以上であることがより好ましい。本発明の製造方法では、常温あるいはそれよりも低い穏やかな温度条件でアシル化反応を進行させることができ、α−ハロゲノアセトフェノン化合物の工業的生産に適している。
また、反応時間は、副反応を抑制する観点から短いほうが良く、より具体的には10時間以内が好ましく、5時間以内であることがより好ましい。また、十分な収率を得るために、反応時間は0.5時間以上とすることが好ましく、1時間以上とすることが好ましく、1.5時間以上とすることがより好ましく、2時間以上とすることがさらに好ましい。
上記反応温度及び反応時間は、溶媒、ルイス酸、一般式(1)のα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物及び一般式(2)のフェニル化合物を共存させた時点から反応終了までの温度及び時間であり、ルイス酸を含む溶媒中に、一般式(1)のα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物及び一般式(2)のフェニル化合物を滴下する場合には、最後に滴下する原料の滴下開始時点から反応終了までの温度及び時間である。なお、本明細書において、特定の温度(例えば50℃以下、40℃以下、30℃以下)で反応させるとは、必ずしも反応中の全工程を上記特定温度とする必要はなく、熟成反応(例えば滴加反応における滴加終了後の熟成反応)を上記特定温度の範囲外で行う態様を包含する意味である。
本発明の製造方法により得られるα−ハロゲノアセトフェノン化合物は下記一般式(3)で表される。
Figure 2015045857
一般式(3)中、R、R及びXは、それぞれ一般式(1)におけるR、R及びXと同義であり、好ましい形態も同じである。R〜R、Y、Y及びnは、それぞれ一般式(2)におけるR〜R、Y、Y及びnと同義であり、好ましい形態も同じである。
上記一般式(3)で表される化合物は融点を特に制限しないが、上記融点が50℃以下であることも好ましい。例えば、一般式(3)で表される化合物が、5℃から30℃で液体状である化合物のような、再結晶による精製が困難な化合物である場合にも、本発明の製造方法により高純度に一般式(3)で表される化合物を得ることができる。本明細書において、化合物が5℃〜30℃で液体状であるとは、当該化合物を、常圧下、5℃〜30℃の雰囲気中に1週間置いても結晶が析出しないことを意味する。
上記一般式(3)で表される化合物は下記一般式(6)で表されることが好ましい。下記一般式(6)で表される化合物は適度な極性を有し、水性媒体に対しても親和性を有するため、水を含む溶媒中に溶解して用いる光重合開始剤の合成中間体として特に有用である。
Figure 2015045857
一般式(6)中、R及びRは、上記一般式(1)におけるR及びRと同義であり、好ましい形態も同じである。Rは上記一般式(2)のRと同義であり、好ましい形態も同じである。一般式(6)において、R及びRはメチルが好ましい。また、Rは水素原子又はアセチルが好ましい。
一般式(3)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015045857
Figure 2015045857
Figure 2015045857
一般式(3)で表されるα−ハロゲノアセトフェノン化合物は、特に光重合開始剤の合成中間体として好適である。
すなわち、一般式(3)で表されるα−ハロゲノアセトフェノン化合物と、塩基とを反応させることで、下記一般式(5)で表される化合物を得ることができる。この反応は水を添加して行うことが好ましい。この一般式(5)で表される化合物は光重合開始剤、特にラジカル重合開始剤、又はその前駆体として好適に用いることができる。
Figure 2015045857
一般式(5)中、R〜R、Y、Y及びnは、それぞれ上記一般式(3)におけるR〜R、Y、Y及びnと同義であり、好ましい形態も同じである。nが2または3であれば、一般式(5)の化合物は水溶性が高まり、水系開始剤として好適に用いることができる。
は水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルキル基)、アシル基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4のアシル基)又はトリアルキルシリル基(トリアルキルシリル基のアルキル基1つにつき炭素数が好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1又は2)を表す。Zはヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルコキシ基)又はアルキルアミノ基(ジアルキルアミノ基を含む。アルキルアミノ基のアルキル基1つにつき炭素数が好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3)を表す。
上記塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウム、ナトリウムアルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド)、アルキルアミンが挙げられる。
例えば、塩基として水酸化ナトリウムを用い、水酸化ナトリウム水溶液を添加して反応を行えば、一般式(5)中のZをヒドロキシル基とすることができる。また、この場合、一般式(3)のRがアシル基であれば、加水分解されて一般式(5)のRは水素原子となる。
また、塩基としてナトリウムアルコキシドを用いれば、一般式(5)中のZをアルコキシ基とすることができる。
また、塩基としてアルキルアミンを用いれば、一般式(5)中のZをアルキルアミノ基とすることができる。
塩基の使用量は、α−ハロゲノアセトフェノン化合物1に対して、モル比で1以上50以下とすることが好ましく、5以上20以下とすることがより好ましい。
一般式(3)で表されるα−ハロゲノアセトフェノン化合物と塩基との反応は、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いることが好ましい。この水溶性有機溶媒としてはグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルカンジオール(多価アルコール類);糖アルコール類;エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−イソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−イソプロピルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−イソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類等が挙げられる。なかでも揮発除去性の観点から、炭素数1〜4のアルコール(例えばエタノール、メタノール、ブタノール、
プロパノール及びイソプロパノールから選ばれる1種又は2種以上)を用いることが好ましい。
一般式(3)で表されるα−ハロゲノアセトフェノン化合物と塩基との反応は、好ましくは10〜40℃で行われる。この反応の反応時間は0.5〜5時間とすることが好ましい。
上記反応により得られる一般式(5)で表される化合物は、通常は不純物として一定量の臭素化物イオンを含有する。
一般式(5)において、Zがヒドロキシ基である化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015045857
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
Figure 2015045857
(化合物(2)−1の合成)
90℃に加熱した170.0gのフェニルジグリコール(PhDG、日本乳化剤製)(0.93mol)に、無水酢酸97.2g(0.95mol)を滴下し、120℃で6時間加熱攪拌した。その後、減圧下で濃縮し化合物(2)−1を204.4g得た(収率98%)。
H−NMR(CDCl
δ:2.10(3H,s),3.78(2H,m),3.87(2H,m),4.15(2H,m),4.26(2H,m),6.90−6.98(3H,m),7.25−7.32(2H,m)
[実施例1]
Figure 2015045857
(化合物(3)−1の合成)
270mLのo−ジクロロベンゼン(2.39mol)に、120.0gの塩化アルミニウム(III)(0.90mol)を加えて0℃まで冷却した。これに、44.26mLの2−ブロモイソ酪酸ブロミド(化合物(1)−1)(0.36mol)を滴下し、15分間攪拌した。その後、反応液の温度を0℃に保ちながら、上記参考例1で得た、67.28gの化合物(2)−1(0.30mol)を30分間かけて滴下した。滴下後の反応液を室温(22℃)に戻し、2時間攪拌した。その後、5℃に冷却した水300mLに反応液を数回に分けて添加した。有機相を水300mlで2回洗浄した後、さらに重曹水135mL、飽和食塩水135mLで洗浄し、有機相に水300mLを添加し、減圧下で共沸濃縮することで化合物(3)−1を110.8g得た(収率95%)。
H−NMR(CDCl
δ:2.04(6H,s),2.08(3H,s),3.79(2H,m),3.85(2H,m),4.21(2H,m),4.26(2H,m),6.94(2H,d),8.21(2H,d)
[比較例1]
Figure 2015045857
(化合物(A−2)の合成)
実施例1において、化合物(2)−1に代えてフィネトール(化合物(A−1)、東京化成社)を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(A−2)を合成した。
[比較例2]
Figure 2015045857
(化合物(B−2)の合成)
実施例1において、化合物(2)−1に代えてジフェニルエーテル(化合物(B−1))を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(B−2)を合成した。
[比較例3]
Figure 2015045857
(化合物(C−1)の合成)
10.0gの化合物(2)−1(44.59mmol)をクロロベンゼン40mLに溶解させ、氷浴中で5℃まで冷却し、そこへ17.84gの塩化アルミニウム(III)(133.78mmol)を添加した。その後、5.59mLのイソ酪酸クロリド(53.51mmol)を滴下し、1時間攪拌した。次いで、80gの氷にこの反応液を注ぎ、反応生成物を酢酸エチル40mLで抽出した。重曹水80ml、塩水40mlで有機相を洗浄し、硫酸マグネシウム10gを用いて乾燥した。硫酸マグネシウムをろ過除去し、ろ液を減圧下で濃縮することにより化合物(C−1)を11.87g得た(収率90%)。
H−NMR(CDCl
δ:1.20(3H,s),1.21(3H,s),2.10(3H,s),3.52(1H,m),3.78(2H,m),3.89(2H,m),4.20(2H,m),4.27(2H,m),6.97(2H,d),7.95(2H,d)
(化合物(3)−1の合成)
上記で得た、10.0gの化合物(C−1)(0.034mol)を氷酢酸20mLに溶解させ、臭素5.7g(0.036mol)を滴下し、30分間攪拌した。さらに、攪拌後の溶液に3wt%亜硫酸水素ナトリウム水溶液7mLを滴下し、反応溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、硫酸マグネシウムをろ過除去し、ろ液を減圧下で濃縮することにより、化合物(3)−1を11.6g得た(収率91%)。
[比較例4]
Figure 2015045857
比較例3において、イソ酪酸クロリドに代えてイソ酪酸ブロミドを用いた以外は比較例3と同様にして化合物(3)−1を合成した。
[純度分析]
上記実施例1、比較例3及び比較例4で得られた化合物(3)−1、比較例1で得られた化合物(A−2)、比較例2で得られた化合物(B−2)を液体クロマトグラフィー(島津製作所製HPLC(CLASS−VP))を用いて下記条件で分析し、各化合物の純度を定量した。この純度は、アシル基導入部位の位置選択性及び臭素化部位の位置選択性の指標となる。結果を下記表1に示す。
(液体クロマトグラフィーの条件)
カラム:SHISEIDO製 Type AQ 5μm
(Size) 4.6mml.D.×250mm
サンプル調製:サンプル10mg/HPLC用MeOH10ml
注入量:10μL
溶離液:A:MeOH/HO=1/9 0.1%AcONH
B:MeOH/HO=9/1 0.1%AcONH
検出波長:270nm
タイムプログラム:
時間[min] B液比率(体積%)
0 35
30 35
40 100
50 100
60 35
Figure 2015045857
上記表1に示されるように、アシル化剤として一般式(1)に包含されるα−ハロゲノカルボン酸ハライドを用いた場合でも、フェニル化合物として一般式(2)に包含されないフィネトールやジフェニルエーテルを用いると、得られる目的のアシル化体(反応基質の置換基の結合部位に対してパラ位がアシル化された化合物)の純度は低かった(比較例1、2)。
また、アシル化剤としてイソ酪酸クロリド又はイソ酪酸ブロミドを用い、アシル化後の臭素化反応を経て化合物(3)−1(一般式(3)の化合物)を得た場合は、化合物(3)−1の純度に劣る結果となった(比較例3、4)。
これに対し本発明の製造方法で化合物(3)−1を合成すると、化合物(3)−1の収率が95%、純度が98%となり、収率と純度のいずれにも優れた結果となった(実施例1)。これらの結果から、本発明の製造方法により、より少ない工程数で、一般式(3)のα−ハロゲノアセトフェノン化合物を高効率に製造できることが示された。
上記比較例3及び4において化合物(3)−1の純度が低下した原因は定かではないが、臭素化工程において臭素原子が芳香環にも導入された下記化合物が生成したためと考えられる。
Figure 2015045857
なお、上記比較例3と4の比較により、アシル化後に臭素化反応を行う反応スキームでは、アシル化剤としてイソ酪酸ブロミドを用いるよりも、イソ酪酸クロリドを用いる方が、目的生成物の収率と純度が高まることもわかった。
[合成例1]
Figure 2015045857
(化合物(5)−1の合成)
実施例1と同様にして得られた、100.0gの化合物(3)−1(0.27mol)をイソプロパノール200mLに溶解させ、214gの25wt%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、2時間攪拌した。その後、攪拌を停止し、反応溶液を飽和食塩水で2回洗浄した後、塩酸で中和した。反応溶液を減圧下で濃縮した後、メチルエチルケトン72mLを添加し、析出した塩をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮した後、水72mLを添加し、減圧下で共沸濃縮を行うことで、化合物(5)−1を56.8g得た(収率87%)。
H−NMR(CDCl
δ:1.64(6H,s),3.69(2H,m),3.78(2H,m),3.91(2H,m),4.22(2H,m),4.26(1H,s),6.97(2H,d),8.06(2H,d)
化合物(5)−1の純度は、HPLCのピーク面積比に基づいて算出したところ、98%であった。また、得られた化合物(5)−1中、不純物である臭化物イオンの含有量をイオンクロマトグラフィーで測定したところ、21ppm(質量基準)であった。
[合成例2]
Figure 2015045857
(化合物(8)の合成)
実施例1と同様にして得られた、100.0gの化合物(3)−1(0.27mol)をイソプロパノール200mL、メタノール100mLに溶解させ、炭酸カリウム186gを少しずつ加え、2時間攪拌した。反応溶液を濾過した後、有機相を飽和食塩水で2回洗浄した。その後、有機相を減圧下で濃縮し、メチルエチルケトン72mLを添加した。析出した塩をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した後、カラムクロマトグラフィーにより精製して化合物(8)を45.6g得た(収率51%)。
H−NMR(CDCl
δ:2.03(6H,s),3.68(2H,m),3.75(2H,m),3.95(2H,m),4.21(2H,m),4.23(1H,s),7.07(2H,d),8.12(2H,d)
[実施例2〜28、比較例5〜7]
実施例1の反応条件に代えて、下記表2に示す反応条件とした以外は実施例1と同様にして、化合物(3)−1を合成した(下記表2−1、および表2−2中の化合物番号は上述の化合物の番号に対応する)。ここで、実施例4、5、13〜16、比較例5では、塩化アルミニウム(III)の添加量を調節することでルイス酸と一般式(2)のフェニル化合物とのモル比を調整した。得られた化合物(3)−1の純度を上記と同様にHPLCのピーク面積比に基づき算出した。結果を下記表2−1、および表2−2に示す。
また、実施例2〜28、比較例5〜7で得られた化合物(3)−1を用いて、合成例1と同様にして化合物(5)−1を合成し、得られた化合物それぞれの純度を測定した。結果を下記表2−1、および表2−2に併せて示す。
表2−1、および表2−2中の滴下温度は、滴下された液を受ける、溶媒を含む液(反応液)の温度である。
また、表2−1の実施例17においては、ルイス酸である塩化アルミニウム(III)は少量ずつ投入した。
また、比較例7では、フェニル化合物として、化合物(2)−1に代えて化合物(2)−1と同じモル量のベンゼンを使用し、反応条件を下記表2に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にしてアシル基を導入した。また、得られたアシル化ベンゼンの臭素原子を、合成例1と同様にしてヒドロキシ基に置換した。表2−2中、比較例7の欄の「化合物(3)−1の純度」はモノアシル化ベンゼンの純度を示し、「化合物(5)−1の純度」はモノアシル化ベンゼンのヒドロキシ置換体の純度を示す。
Figure 2015045857
Figure 2015045857
表2−1、および表2−2の結果から、フェニル化合物に対するルイス酸の比率が本発明で規定するよりも小さいと、アシル化反応を完結させることができず、極性基(EO鎖)の結合部位に対してパラ位にアシル基が導入された化合物の生成量が大きく低下した(比較例5)。
また、溶媒を用いない系では、原料が固化して反応が進まず、極性基(EO鎖)の結合部位に対してパラ位にアシル基が導入された化合物の生成量は著しく低かった(比較例6)。
また、フェニル化合物として極性基を有さないベンゼンを用いた比較例7は、アシル基がベンゼン1分子に1つ導入された化合物を23%含み、さらにアシル基がベンゼン1分子に2つ導入された化合物、および全く導入されていない化合物に加えて、3つ以上導入された化合物も相当量含む混合物を与えた(比較例7)。
これに対し、本発明で規定する製造方法では、極性基(EO鎖)の結合部位に対してパラ位にアシル基が導入された化合物(3)−1を高い収率で高純度に得ることができた(実施例1〜28)。また、溶媒としてo−ジクロロベンゼン又は塩化メチレンを用いることで、純度がより向上することもわかった。
[実施例29〜37]
また、実施例1で用いた一般式(1)の化合物及び一般式(2)の化合物に代えて下記表3に示すとおりの化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、一般式(3)の化合物を合成した(下記表3中の化合物番号は上述の化合物の番号に対応する)。得られた一般式(3)の化合物の純度を上記と同様に測定した。結果を下記表3に示す。なお、化合物(3)−1、(3)−12、(3)−15、(3)−17および(3)−19はいずれも5℃〜30℃下で液体であった。
また、実施例29〜37で得られた一般式(3)の化合物を用いて、合成例1と同様にして一般式(5)の化合物を合成し、純度を測定した。結果を下記表3に示す。
Figure 2015045857
表3の結果から、本発明の製造方法により、本発明で規定する特定の極性基を有するフェニル化合物に、穏やかな温度条件下で、高いパラ位(極性基の結合部位に対するパラ位)選択性で、α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物由来のアシル基を導入できることが示された。
また、本発明の製造方法においては、同じ反応基質で比べた場合、アシル化剤としてα−ハロゲノカルボン酸ブロミドを用いた場合の方が、α−ハロゲノカルボン酸クロリドを用いた場合よりも、より収率に優れる結果となった(実施例1と実施例29、32及び35との比較、並びに、実施例36と実施例37の比較)。すなわち、アシル化後に臭素化反応を行う従来の反応スキーム(すなわち比較例3及び4の反応スキーム)における傾向とは逆の傾向を示す結果となった。
さらに、同じアシル化剤を用いた場合において、反応基質として一般式(2)のnが1である化合物よりもnが2である化合物を用いた方が、収率と純度の双方において優れる結果となった(実施例30及び36と実施例1の比較、並びに、実施例37と実施例29の比較)。
一般式(2)中、R〜Rは各々独立に水素原子又は置換基を表す。ただし、R 〜R のうちR 及びR を含む3つ以上が水素原子である。は水素原子、アルキル基、アシル基又はトリアルキルシリル基を表す。Y及びYは各々独立に酸素原子又は硫黄原子を表す。nは2または3を表す。
本発明に用いうる一般式(2)で表されるフェニル化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、(2)−1〜(2)−5および(2)−11が本発明に用いうる一般式(2)で表されるフェニル化合物である。
一般式(3)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、(3)−1〜(3)−4、(3)−9〜(3)−17および(3)−19が一般式(3)で表される化合物である。
[実施例29、31〜35、比較例8〜10]
また、実施例1で用いた一般式(1)の化合物及び一般式(2)の化合物に代えて下記表3に示すとおりの化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、一般式(3)の化合物を合成した(下記表3中の化合物番号は上述の化合物の番号に対応する)。得られた一般式(3)の化合物の純度を上記と同様に測定した。結果を下記表3に示す。なお、化合物(3)−1、(3)−12、(3)−15、(3)−17および(3)−19はいずれも5℃〜30℃下で液体であった。
また、実施例29、31〜35、比較例8〜10で得られた一般式(3)の化合物を用いて、合成例1と同様にして一般式(5)の化合物を合成し、純度を測定した。結果を下記表3に示す。
Figure 2015045857
表3の結果から、本発明の製造方法により、本発明で規定する特定の極性基を有するフェニル化合物に、穏やかな温度条件下で、高いパラ位(極性基の結合部位に対するパラ位)選択性で、α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物由来のアシル基を導入できることが示された。
また、本発明の製造方法においては、同じ反応基質で比べた場合、アシル化剤としてα−ハロゲノカルボン酸ブロミドを用いた場合の方が、α−ハロゲノカルボン酸クロリドを用いた場合よりも、より収率に優れる結果となった(実施例1と実施例29、32及び35との比較、並びに、比較例9比較例10の比較)。すなわち、アシル化後に臭素化反応を行う従来の反応スキーム(すなわち比較例3及び4の反応スキーム)における傾向とは逆の傾向を示す結果となった。
さらに、同じアシル化剤を用いた場合において、反応基質として一般式(2)のnが1である化合物よりもnが2である化合物を用いた方が、収率と純度の双方において優れる結果となった(比較例8及びと実施例1の比較、並びに、比較例10と実施例29の比較)。

Claims (14)

  1. 溶媒中、ルイス酸の存在下で、下記一般式(1)で表されるα−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物と下記一般式(2)で表されるフェニル化合物とを反応させることを含む、下記一般式(3)で表されるα−ハロゲノアセトフェノン化合物の製造方法であって、
    前記ルイス酸と前記フェニル化合物を下記モル比として反応させる、製造方法。
    2≦ルイス酸/フェニル化合物≦6
    Figure 2015045857
    一般式(1)中、R及びRは各々独立にアルキル基を表す。X及びXは各々独立にハロゲン原子を表す。
    Figure 2015045857
    一般式(2)中、R〜Rは各々独立に水素原子又は置換基を表す。Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はトリアルキルシリル基を表す。Y及びYは各々独立に酸素原子又は硫黄原子を表す。nは1〜3の整数を表す。
    Figure 2015045857
    一般式(3)中、R、R及びXは、それぞれ一般式(1)におけるR、R及びXと同義である。R〜R、Y、Y及びnは、それぞれ一般式(2)におけるR〜R、Y、Y及びnと同義である。
  2. 前記一般式(1)において、Xが臭素原子である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記一般式(1)において、R及びRがメチルである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記ルイス酸として、塩化アルミニウム(III)を用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記一般式(2)及び(3)におけるRがアルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記一般式(2)及び(3)におけるnが2である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記溶媒として、塩化メチレン、クロロベンゼン、スルホラン、酢酸エチル、アセトニトリル、メシチレン、メチルエチルケトン、及びo−ジクロロベンゼンから選択される少なくとも1種を用いる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記溶媒として、塩化メチレン、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼンから選択される少なくとも1種を用いる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記溶媒として、o−ジクロロベンゼンを用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記o−ジクロロベンゼンと前記フェニル化合物を下記モル比として反応させる、請求項9に記載の製造方法。
    5≦o−ジクロロベンゼン/フェニル化合物≦20
  11. 前記o−ジクロロベンゼン中に、前記ルイス酸として塩化アルミニウム(III)と前記α−ハロゲノカルボン酸ハライド化合物とを混合し、次いで前記フェニル化合物を混合する、請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 30℃以下の温度条件下で反応させる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 下記一般式(6)で表されるα−ブロモアセトフェノン化合物。
    Figure 2015045857
    一般式(6)中、R及びRは、各々独立にアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はトリアルキルシリル基を表す。
  14. 前記一般式(6)中、R及びRがメチルであり、Rが水素原子又はアセチルである、請求項13に記載のα−ブロモアセトフェノン化合物。
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