JPWO2015016100A1 - 金属電極カートリッジおよび金属空気電池 - Google Patents

金属電極カートリッジおよび金属空気電池 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015016100A1
JPWO2015016100A1 JP2015529524A JP2015529524A JPWO2015016100A1 JP WO2015016100 A1 JPWO2015016100 A1 JP WO2015016100A1 JP 2015529524 A JP2015529524 A JP 2015529524A JP 2015529524 A JP2015529524 A JP 2015529524A JP WO2015016100 A1 JPWO2015016100 A1 JP WO2015016100A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
electrode
terminal
air
air battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015529524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6474725B2 (ja
Inventor
正樹 加賀
正樹 加賀
吉田 章人
章人 吉田
宏隆 水畑
宏隆 水畑
忍 竹中
忍 竹中
将史 村岡
将史 村岡
俊輔 佐多
俊輔 佐多
友春 新井
友春 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Publication of JPWO2015016100A1 publication Critical patent/JPWO2015016100A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6474725B2 publication Critical patent/JP6474725B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M12/00Hybrid cells; Manufacture thereof
    • H01M12/02Details
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M12/00Hybrid cells; Manufacture thereof
    • H01M12/04Hybrid cells; Manufacture thereof composed of a half-cell of the fuel-cell type and of a half-cell of the primary-cell type
    • H01M12/06Hybrid cells; Manufacture thereof composed of a half-cell of the fuel-cell type and of a half-cell of the primary-cell type with one metallic and one gaseous electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/06Electrodes for primary cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

本発明は、配線部の故障を容易に修理することができる金属空気電池を提供する。本発明は、第1操作部と、第1操作部から伸びた第1挿入部とを有し、第1挿入部は、電極活物質となる金属を含む第1燃料極を備え、第1操作部は、第1燃料極と電気的に接続された第1燃料極端子と、第1空気極接続部とを備え、第1空気極接続部は、第1内部接続端子と、第1外部接続端子とを備えたことを特徴とする金属電極カートリッジを提供する。

Description

本発明は、金属空気電池に用いる金属電極カートリッジおよび金属空気電池に関する。
金属空気電池は高いエネルギー密度を有するため、次世代の電池として注目されている。金属空気電池は、燃料となる電極活物質を含む燃料極をアノードとし、空気極をカソードとすることにより発電する。
代表的な金属空気電池として、金属亜鉛を電極活物質とする亜鉛空気電池が挙げられる。亜鉛空気電池では、カソードにおいて以下の化学式1のような電極反応が進行すると考えられる。
(化学式1):O2+2H2O+4e-→4OH-
また、アノードにおいて以下の化学式2、3のような電極反応が進行すると考えられる。
(化学式2):Zn+4OH-→Zn(OH)4 2-+2e-
(化学式3):Zn(OH)4 2-→ZnO+2OH-+H2O
このような電極反応が進行すると燃料極の電極活物質は消費されるため、金属空気電池は、電極活物質となる金属を供給するために燃料極を交換することができる構造を有する(例えば、特許文献1参照)。
また、金属空気電池では、大きな出力を得るために直列接続または並列接続した複数の電気化学セルを備えている。
特表2005−509262号公報
しかし、従来の金属空気電池では、燃料極を交換可能に設けるため電気化学セルを直列接続または並列接続するための配線が複雑になる。このため、配線部に故障が生じた場合、修理に時間を要し金属空気電池の稼働を長時間停止する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、配線部の故障を容易に修理することができる金属電極カートリッジおよび金属空気電池を提供する。
本発明は、第1操作部と、第1操作部から伸びた第1挿入部とを有し、第1挿入部は、電極活物質となる金属を含む第1燃料極を備え、第1操作部は、第1燃料極と電気的に接続された第1燃料極端子と、第1空気極接続部とを備え、第1空気極接続部は、第1内部接続端子と、第1外部接続端子とを備えたことを特徴とする金属電極カートリッジを提供する。
また、本発明は、第1電解液槽と、第1空気極と、第1空気極と電気的に接続した第1空気極端子とを有する金属空気電池本体とを備え、本発明の金属電極カートリッジの第1挿入部が第1電解液槽中に挿入されたことにより、第1内部接続端子と第1空気極端子が電気的に接続されることを特徴とする金属空気電池を提供する。
本発明によれば、交換可能な金属電極カートリッジに外部接続する端子が設けられるため、外部接続する端子において故障(錆び、変形など)が生じた場合、使用している金属電極カートリッジを新たな金属電極カートリッジに取り替えることにより、金属空気電池を容易に修理することができ、金属空気電池をすぐに再稼働させることができる。
本発明の一実施形態の金属空気電池の概略上面図である。 図1の破線A−Aにおける金属空気電池の概略断面図である。 図1の破線B−Bにおける金属空気電池の概略断面図である。 金属空気電池本体から各金属電極カートリッジを取り外した際の図1の破線A−Aにおける金属空気電池の概略断面図である。 (a)は本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの操作部の概略上面図であり、(b)(c)はそれぞれ前記操作部の概略側面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの概略上面図である。 図6の一点鎖線H−Hにおける金属電極カートリッジの概略断面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの概略上面図である。 (a)は図2の点線で囲んだ範囲Cにおける金属空気電池の概略断面図であり、(b)は(a)の破線D−Dにおける金属空気電池の概略断面図である。 (a)は本発明の一実施形態の金属空気電池の一部の概略断面図であり、(b)は(a)の破線E−Eにおける金属空気電池の概略断面図である。 (a)は本発明の一実施形態の金属空気電池の一部の概略断面図であり、(b)は(a)の破線F−Fにおける金属空気電池の概略断面図である。 (a)は本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの操作部の概略上面図であり、(b)(c)はそれぞれ前記操作部の概略側面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池の概略上面図である。 (a)は本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの操作部の概略上面図であり、(b)(c)はそれぞれ前記操作部の概略側面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池の概略上面図である。 (a)は本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの操作部の概略上面図であり、(b)(c)はそれぞれ前記操作部の概略側面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの概略上面図である。 図17の破線G−Gにおける金属電極カートリッジの概略断面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの概略上面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの概略上面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池の概略上面図である。 本発明の一実施形態の金属空気電池の概略上面図である。
本発明の金属電極カートリッジは、第1操作部と、第1操作部から伸びた第1挿入部とを有し、前記第1挿入部は、電極活物質となる金属を含む第1燃料極を備え、第1操作部は、第1燃料極と電気的に接続された第1燃料極端子と、第1空気極接続部とを備え、第1空気極接続部は、第1内部接続端子と、第1外部接続端子とを備えたことを特徴とする。
本発明の金属空気電池は、金属空気電池本体と、前記金属空気電池本体に着脱可能に設けられた第1金属電極カートリッジとを備え、前記金属空気電池本体は、第1電解液槽と、第1空気極と、第1空気極と電気的に接続した第1空気極端子とを備え、第1金属電極カートリッジは、第1操作部と、第1操作部から伸びかつ第1電解液槽中に挿入可能に設けられた第1挿入部とを有し、第1挿入部は、電極活物質となる金属を含む第1燃料極を備え、第1操作部は、第1燃料極と電気的に接続した第1燃料極端子と、第1空気極接続部とを備え、第1空気極接続部は、第1内部接続端子と第1外部接続端子とを有し、第1内部接続端子は、第1挿入部を第1電解液槽中に挿入することにより第1空気極端子と接触するように設けられたことを特徴とする。
本発明の金属空気電池において、第1空気極端子または第1内部接続端子は、可動性を有し、かつ、第1挿入部を第1電解液槽中に挿入する際に位置調整されるように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、複数のセルにおいて空気極端子の位置にズレが生じた場合でも金属電極カートリッジを金属空気電池本体にスムーズに装着することができる。また、空気極端子または内部接続端子に余計な負荷がかかることを抑制することができ、金属空気電池本体または金属電極カートリッジの寿命を長くすることができる。また、空気極端子の間隔を変更した場合でも、金属電極カートリッジをそのまま使用することができる。
本発明の金属空気電池において、第1操作部は、スイッチと切替可能端子とをさらに備え、前記切替可能端子は、スイッチにより第1燃料極端子または第1外部接続端子と電気的に接続できるように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、スイッチにより切替可能端子を燃料極側の端子とすることができる。また、スイッチにより切替可能端子を空気極側の端子とすることができる。このことにより、金属電極カートリッジが金属空気電池本体に装着されることにより構成されるセルの起電力を出力する端子の位置を変更することができ、金属電極カートリッジを直列接続用と並列接続用との切替可能とすることができる。また、金属電極カートリッジを金属空気電池本体に装着したまま、スイッチにより接続方法を変更することができ、金属空気電池の出力調整をすることができる。また、燃料極集電体上にめっき法で燃料極を形成する際に金属電極カートリッジを並列接続用とし、金属空気電池において発電する際に金属電極カートリッジを直列接続用とすることが可能になる。
本発明の金属空気電池において、金属空気電池本体に着脱可能に設けられた第2金属電極カートリッジをさらに備え、前記金属空気電池本体は、第2電解液槽と、第2空気極と、第2空気極と電気的に接続した第2空気極端子とをさらに備え、第2金属電極カートリッジは、第2操作部と、第2操作部から伸びかつ第2電解液槽中に挿入可能に設けられた第2挿入部とを有し、第2挿入部は、電極活物質となる金属を含む第2燃料極を備え、第2操作部は、第2燃料極と電気的に接続した第2燃料極端子と、第2空気極接続部とを備え、第2空気極接続部は、第2内部接続端子と第2外部接続端子とを有し、第2内部接続端子は、第2挿入部を第2電解液槽中に挿入することにより第2空気極端子と接触するように設けられ、第1燃料極端子は、第1挿入部を第1電解液槽中に挿入し第2挿入部を第2電解液槽中に挿入することにより第2燃料極端子および第2外部接続端子のうち一方と接触するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1金属電極カートリッジおよび第2金属電極カートリッジを金属空気電池本体に装着することにより、金属空気電池に含まれる複数のセルを直列接続または並列接続することができる。
本発明の金属空気電池において、第1燃料極端子は、第1挿入部を第1電解液槽中に挿入し第2挿入部を第2電解液槽中に挿入することにより第2燃料極端子および第2外部接続端子のうち一方と咬合するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1および第2金属電極カートリッジを一体化することができ、金属電極カートリッジが動くことによる接触抵抗の増加や金属空気電池本体・金属電極カートリッジの損傷を抑制することができる。
本発明の金属空気電池において、第1空気極端子および第1内部接続端子のうち一方はソケット形状を有し、他方はプラグ形状を有することが好ましい。
このような構成によれば、金属電極カートリッジを金属空気電池本体に装着することにより、プラグ形状の端子をソケット形状の端子に挿入することができ、内部接続端子と空気極端子とを接触させることができる。また、金属電極カートリッジの取り付けと共に空気極端子と内部接続端子とを接続することができ、金属電極カートリッジの取り外しと共に空気極端子と内部接続端子との接続を切断することができるため、金属空気電池本体への金属電極カートリッジの着脱が容易になると共に金属電極カートリッジの着脱に伴う配線の接続が容易になる。また、緊急時において、金属電極カートリッジを金属空気電池本体から取り外すことにより容易に電導経路を遮断することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
金属空気電池の構成
図1は本実施形態の金属空気電池の概略上面図である。図2は図1の破線A−Aにおける金属空気電池の概略断面図であり、図3は図1の破線B−Bにおける金属空気電池の概略断面図である。図4は、金属空気電池本体に各金属電極カートリッジの燃料極を挿入する際の図1の破線A−Aにおける金属空気電池の概略断面図である。図5(a)は本実施形態の金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジの操作部の概略上面図であり、図5(b)(c)はそれぞれ前記操作部の概略側面図である。
本実施形態の金属空気電池35は、金属空気電池本体37と、金属空気電池本体37に着脱可能に設けられた金属電極カートリッジ6とを備え、金属空気電池本体37は、電解液槽2と、空気極9と、空気極9と電気的に接続した空気極端子18とを備え、金属電極カートリッジ6は、操作部16と、操作部16から伸びた挿入部14とを有し、挿入部14は、電極活物質となる金属を含む燃料極5を備え、操作部16は、燃料極5と電気的に接続した燃料極端子25と、空気極接続部19とを備え、空気極接続部19は、内部接続端子20と外部接続端子21とを有し、内部接続端子20は、挿入部14を電解液槽2中に挿入することにより空気極端子18と接触するように設けられたことを特徴とする。
以下、本実施形態の金属空気電池35について説明する。
1.金属空気電池
本実施形態の金属空気電池35は、電極活物質となる金属を含む燃料極5を負極(アノード)とし、空気極9を正極(カソード)とする電池である。例えば、亜鉛空気電池、リチウム空気電池、ナトリウム空気電池、カルシウム空気電池、マグネシウム空気電池、アルミニウム空気電池、鉄空気電池などである。また、本実施形態の金属空気電池35は、一次電池であってもよい。
また、金属空気電池35は、電解液槽2、空気極9、空気極端子18などからなる金属空気電池本体37と、金属空気電池本体37に着脱可能な構造を有する金属電極カートリッジ6とから構成される。
2.セル
セル4は、金属空気電池35の構成単位であり、アノードとなる燃料極5とカソードとなる空気極9からなる電極対を有する。セル4は、1つの空気極9と1つの燃料極5とが電解液3を挟むように設けられてもよく、図1〜3に示した金属空気電池35のように2つの空気極9が1つの燃料極5を挟むように設けられてもよい。
また、金属空気電池35は、1つのセルを含む単セル構造であってもよく、図1〜3に示した金属空気電池35のように複数のセル4を有するスタック構造であってもよい。
金属空気電池35がスタック構造を有する場合、複数のセル4は、直列接続してもよく、並列接続してもよい。図1〜3に示した金属空気電池35では、3つのセル4a、4b、4cが直列接続している。
なお、セル4と外部配線との接続方法および複数のセル4間の接続方法については後述する。
3.電解液槽、電解液
電解液槽2は、電解液3を溜める電解槽であり、電解液に対して耐食性を有する。また、電解液槽2は、その中に燃料極5を設置することができる構造を有する。また、金属空気電池35が複数のセル4を有する場合、それぞれのセル4が別々の電解液槽2を有してもよく、それぞれのセル4の電解液槽2が流路により連通していてもよく、それぞれのセル4が1つの電解液槽2を共有してもよい。なお、図1〜3に示した金属空気電池35では、電解液槽2の底部および側壁の一部が筐体1であり、電解液槽2の側壁の一部がイオン交換膜8である。
電解液槽2を構成する筐体1の材料は、電解液3に対して耐食性を有する材料であれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、ABS、塩化ビニリデン、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などである。
電解液3は、溶媒に電解質が溶解しイオン導電性を有する液体である。電解液3の種類は、燃料極5を構成する金属の種類によって異なるが、水溶媒を用いた電解液(電解質水溶液)であってもよく、有機溶媒を用いた電解液(有機電解液)であってもよい。
例えば、亜鉛空気電池、アルミニウム空気電池、鉄空気電池の場合、電解液には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いることができ、マグネシウム空気電池の場合、電解液には塩化ナトリウム水溶液を用いることができる。また、リチウム金属電池、ナトリウム空気電池、カルシウム空気電池の場合、有機電解液を用いることができる。
また、電解液槽2が固体電解質からなる隔壁を有し、隔壁で仕切られた一方側に電解質水溶液が溜められ、他方側に有機電解液が溜められてもよい。
また、金属空気電池35が電解液を流動させる機構を有してもよい。このことにより燃料極5および電解液3中での電池反応を促進することができ、金属空気電池35の性能を向上させることができる。電解液を流動させる機構としては、ポンプを用いて電解液3を循環させ、電解液槽2内の電解液3を流動させてもよい。また、金属空気電池35が攪拌機、バイブレーターなどの電解液槽2内の電解液3を物理的に動かすことのできる可動部を備えてもよい。
4.空気極、空気極接続端子、イオン交換膜
空気極9は、カソードとなる電極である。空気極9では、大気中の酸素ガスと水と電子から水酸化物イオン(OH-)を生成する。空気極9は、例えば、導電性の多孔性担体と多孔性担体に担持された空気極触媒からなる。このことにより、空気極触媒上において、酸素ガスと水と電子を共存させることが可能になり、電極反応を進行させることが可能になる。電極反応に使われる水は、大気中から供給されてもよく、電解液から供給されてもよい。
また、空気極9は、空気極触媒を担持した多孔性担体を導電性多孔性基材に塗布することにより作製されてもよい。例えば、空気極9は、空気極触媒を担持したカーボンをカーボンペーパーやカーボンフェルトに塗布することにより作製することができる。なお、この導電性多孔性基材を空気極集電体10として機能させてもよい。
また、空気極9は、図1〜3に示した金属空気電池35のように、空気極触媒の電荷を集電する空気極集電体10を備えてもよい。このことにより、セル4の起電力を効率よく外部出力することができる。空気極集電体10の材料としては、電解液に対して耐食性を有すれば特に限定されないが、例えば、ニッケル、金、銀、銅、ステンレスなどである。また、集電極は、ニッケルめっき処理、金めっき処理、銀めっき処理、銅めっき処理された導電性基材などであってもよい。この導電性基材には、鉄、ニッケル、ステンレスなどを用いることができる。
また、空気極集電体10の形状は、例えば、板状、メッシュ状、パンチングメタルなどとすることができる。
また、空気極集電体10と、多孔性担体又は導電性多孔性基材とを接合する方法としては、フレームを介してネジ止めにより圧着する方法や、導電性接着剤を用いて結合させる方法などが挙げられる。
空気極端子18は、セル4の起電力を外部出力する際の空気極9側の端子であり、空気極9と電気的に接続する。また、空気極端子18は、金属空気電池本体37に設けられる。空気極端子18は、端子として機能することができれば、空気極集電体10の一部であってもよい。また、空気極端子18は、空気極9と接触する部材であってもよく、空気極集電体10と接触する部材であってもよい。空気極端子18は、例えば、図1〜4に示した金属空気電池35のように、空気極集電体10と接触するように設けることができる。
空気極端子18は、燃料極5を電解液槽2中に挿入することにより内部接続端子20と接触するように設けられる。このことにより、セル4の起電力を空気極接続部19を介して出力することができる。また、空気極端子18は、ソケット形状を有してもよく、プラグ形状を有してもよい。また、空気極端子18は、可動性を有し、かつ、挿入部14を電解液槽2中に挿入する際に位置調整されるように設けられてもよい。このことは、後述する。
1つのセル4に含まれる空気極9は、燃料極5の一方側にのみ設けられてもよく、図2、3のように燃料極5の両側にそれぞれ設けられてもよい。
空気極9に含まれる多孔性担体には、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、活性炭等の導電性カーボン粒子が挙げられる。また、気相法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー等の炭素繊維を用いることもできる。
空気極触媒には、たとえば、白金、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、銀、ルテニウム、イリジウム、モリブデン、マンガン、これらの金属化合物、およびこれらの金属の2種以上を含む合金からなる微粒子が挙げられる。この合金は、白金、鉄、コバルト、ニッケルのうち少なくとも2種以上を含有する合金が好ましく、たとえば、白金−鉄合金、白金−コバルト合金、鉄−コバルト合金、コバルト−ニッケル合金、鉄−ニッケル合金等、鉄−コバルト−ニッケル合金が挙げられる。
また、空気極9に含まれる多孔性担体は、その表面に陽イオン基が固定イオンとして存在するように表面処理がなされていてもよい。このことにより、多孔性担体の表面を水酸化物イオンが伝導できるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。
また、空気極9は、多孔性担体に担持されたアニオン交換樹脂を有してもよい。このことにより、アニオン交換樹脂を水酸化物イオンが伝導できるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。
空気極9は、大気に直接接するように設けてもよく、空気流路12に接して設けてもよい。このことにより、空気極9に酸素ガスを供給することができる。また、空気流路12を設ける場合、空気流路12に加湿された空気を流すことにより、空気極9に酸素ガスと共に水も供給できる。空気流路12へ供給する空気は、例えば、ブロワーにより金属空気電池35の側部から供給することができる。
空気流路12は、例えば、図1〜3に示した金属空気電池35に含まれる流路部材13に設けることができる。
また、流路部材13は、絶縁性材料から構成されてもよい。
空気極9は電解液槽2に溜める電解液3に接触するように設けてもよい。このことにより、空気極9で生成した水酸化物イオンが容易に電解液3へ移動することができる。また、空気極9における電極反応に必要な水が電解液3から空気極9に供給されやすくなる。
また、空気極9は、電解液槽2に溜める電解液3と接触するイオン交換膜8と接触するように設けてもよい。イオン交換膜8は、アニオン交換膜であってもよい。このことにより、空気極9で発生した水酸化物イオンがアニオン交換膜を伝導し、電解液へ移動することができる。
イオン交換膜8を設けることにより、空気極9と電解液3との間を移動するイオン種を限定することができる。イオン交換膜8がアニオン交換膜である場合、アニオン交換膜は、固定イオンである陽イオン基を有するため、電解液中の陽イオンは空気極9に伝導することはできない。これに対し、空気極9で生成した水酸化物イオンは陰イオンであるため、電解液へと伝導することができる。このことにより、金属空気電池35の電池反応が進行させることができ、かつ、電解液3中の陽イオンが空気極9に移動するのを防止することができる。このことにより、空気極9における金属や炭酸化合物の析出を抑制することができる。
また、イオン交換膜8を設けることにより、電解液に含まれる水が空気極9に過剰に供給されることを抑制することができる。
イオン交換膜8としては、たとえば、パーフルオロスルホン酸系、パーフルオロカルボン酸系、スチレンビニルベンゼン系、第4級アンモニウム系の固体高分子電解質膜(アニオン交換膜)が挙げられる。
5.金属電極カートリッジ、燃料極、操作部、燃料極端子、空気極接続部
金属電極カートリッジ6は、金属空気電池35に含まれる燃料極5を交換するために、金属空気電池本体37に着脱可能に設けられる。
金属電極カートリッジ6は、操作部16と、操作部16から伸びかつ電解液槽2中に挿入可能に設けられた挿入部14とを有する。このため、操作部16を操作することにより、挿入部14を電解液槽2中に挿入したり電解液槽2中から抜き出したりすることができる。また、操作部16は、電解液槽2の蓋として機能してもよい。このことにより、電解液槽2に燃料極5を挿入すると共に電極挿入口を塞ぐことができ、大気中の成分と電解液3とが反応することを抑制することができる。例えば、電解液にアルカリ性電解液を用いた場合、大気中の二酸化炭素ガスが電解液に溶け込み、アルカリ性電解液を中和することを抑制することができる。
金属電極カートリッジ6の形状は特に限定されないが、例えば、図4に示した金属空気電池に含まれる金属電極カートリッジ6a〜6cのようにT字形の断面を有することができる。この断面において、図4のように横に伸びる部分を操作部16とすることができ、縦に伸びる部分を挿入部14とすることができる。また、操作部16および挿入部14は、それぞれ板状であってもよい。また、金属電極カートリッジ6に含まれる操作部16は、例えば、図5(a)〜(c)のような構造を有することができる。
また、金属電極カートリッジ6はL字形の断面を有してもよい。
金属電極カートリッジ6は、複数の挿入部14を有してもよい。このことにより、複数の挿入部14を対応する電解液槽2に同時に挿入することが可能になり、複数のセル4で同時に発電を開始することができる。このことにより、燃料極5または電解液3の劣化を抑制することができる。なお、各挿入部14に含まれる燃料極5は、それぞれ異なるセル4の電極となる。
図6は、本実施形態の金属空気電池35に含まれる金属電極カートリッジ6の概略上面図であり、図7は、図6の一点鎖線H−Hにおける金属電極カートリッジ6の概略断面図である。また、図8は、本実施形態の金属空気電池35に含まれる金属電極カートリッジ6の概略上面図である。
金属電極カートリッジ6は、例えば、図7のように2つの挿入部14a、14bを有することができる。このような金属電極カートリッジ6を用いると、隣接する2つのセル4の燃料極5a、5bを同時に対応する電解液槽2に挿入することが可能になる。なお、複数の挿入部14を有する金属電極カートリッジ6を備える金属空気電池35に含まれる各セル4の電気的接続関係については後述する。
挿入部14は、電極活物質となる金属を含む燃料極5を含む。このため、燃料極5を電解液槽2中に挿入したり電解液槽2中から抜き出したりすることが可能になる。従って、電極反応の進行により燃料極5に含まれる電極活物質が消費された金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外し、新たな燃料極5を有する金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付けることにより金属空気電池35に電極活物質を供給することが可能になる。
挿入部14を電解液槽2中に挿入すると、燃料極5は電解液3中に配置される。このため、燃料極5の表面において電極反応を進行させることが可能になる。
挿入部14は、燃料極5のみから構成されてもよく、燃料極5と燃料極集電体7とから構成されてもよい。
燃料極5は、アノードとなる電極であり、電極活物質である金属を含む。また、燃料極5は、燃料極集電体7上に設けられてもよい。このことにより、電極反応により生じた電荷を効率よく出力することができる。燃料極集電体7は、燃料極5を支持する支持部材として機能してもよい。燃料極集電体7は、電解液に対する耐食性を有し導電性を有する材料からなる。
燃料極5に含まれる電極活物質は、電池の放電反応により電子を放出し金属化合物の析出物(微粒子、針状の粒子、板状の粒子など)などに化学変化する金属である。
例えば、亜鉛空気電池の場合、燃料極5は金属亜鉛からなり、金属化合物は酸化亜鉛または水酸化亜鉛となる。アルミニウム空気電池の場合、燃料極5は金属アルミニウムからなり、金属化合物は水酸化アルミニウムとなる。鉄空気電池の場合、燃料極5は金属鉄からなり、金属化合物は酸化水酸化鉄または酸化鉄となる。マグネシウム空気電池の場合、燃料極5は金属マグネシウムからなり、金属化合物は水酸化マグネシウムとなる。
また、リチウム空気電池、ナトリウム空気電池、カルシウム空気電池の場合、燃料極5はそれぞれ、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カルシウムからなり、金属化合物はこれらの金属の酸化物、水酸化物などとなる。
なお、電極活物質および金属化合物は、これらの例には限定されず、金属空気電池となるものであればよい。また、燃料極5に含まれる電極活物質は、上記の例では一種の金属元素からなる金属を挙げたが、燃料極5は合金からなってもよい。
電池の放電反応の進行による電極活物質から金属化合物の析出物への化学変化は、燃料極5で生じてもよく、燃料極5および電解液3中の両方で生じてもよい。例えば、燃料極5において、電極活物質である金属が電解液3に含まれるイオンと反応し、前記金属を含むイオンが電解液3中に生成し、この金属を含むイオンが分解することにより、金属化合物の析出物が生成されてもよい。また、燃料極5において、電極活物質である金属が電解液3に含まれるイオンと反応し、金属化合物の析出物が生成してもよい。また、燃料極5において、電極活物質である金属が金属イオンとして電解液3中に溶解し、この金属イオンが電解液中で反応して金属化合物の析出物が生成してもよい。
また、電解液を二種類以上用いる場合、燃料極5において、電極活物質である金属が金属イオンとして第1電解液中に溶解し、この金属イオンが第2電解液中に移動し、金属化合物が生成してもよい。なお、二種類以上の電解液は、固体電解質により仕切ることができる。
なお、金属化合物の析出物は、使用済み活物質として、使用済み活物質回収機構により回収されてもよい。
燃料極5は、燃料極集電体7の主要面上に固定することできる。燃料極集電体7は、導電性を有し、燃料極5を固定することができれば、形状は限定されないが、例えば、板状、筒状、球状、線状、メッシュ状、パンチングメタルなどとすることができる。また、この燃料極集電体7は、例えば、電解液に対して耐食性を有する金属板により形成することができる。燃料極集電体7の材料は、例えば、ニッケル、金、銀、銅、ステンレスなどである。また、燃料極集電体7は、ニッケルめっき処理、金めっき処理、銀めっき処理、銅めっき処理された導電性基材などであってもよい。この導電性基材には、鉄、ニッケル、ステンレスなどを用いることができる。
このことにより、燃料極集電体7を介して燃料極5から集電することができる。燃料極集電体7の主要面上への燃料極5の固定は、例えば、電極活物質である金属の粒子や塊を燃料極集電体7の表面に押し付けて固定してもよく、燃料極集電体7上にめっき法などにより金属を析出させてもよい。
なお、燃料極5が消費された金属電極カートリッジ6に再び燃料極5をめっき法により形成する場合、挿入部14はめっき溶液に浸漬させることができる。
操作部16は、燃料極5と電気的に接続した燃料極端子25を有する。このことにより、セル4の燃料極5側の端子を操作部16に設けることができる。なお、操作部16は、基体15を有することができ、燃料極端子25は、基体15上に設けることができる。基体15は、絶縁性材料からなってもよい。
また、操作部16の形状は特に限定されるものでもなく、金属電極カートリッジ6または金属空気電池35の形状に合わせて、角柱状、または円柱状など形状を適宜変更させてもよい。
燃料極端子25は、燃料極集電体7の一部であってもよく、図1〜4に示した金属空気電池35に含まれる燃料極端子25a〜25cのように操作部16に設けられた燃料極接続部24a〜24cの一部であってもよい。燃料極端子25は、操作部16の表面に露出して設けることが好ましく、例えば、図5(a)(b)、図6〜8に示した操作部16のように操作部16の側面に設けることができる。このことにより、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着した際に、燃料極端子25と操作部16に隣接する端子または配線とを接触させることができる。
なお、燃料極接続部24は、燃料極集電体7と接触することができる。図1に示した金属空気電池35においては、一点鎖線で囲んだ範囲において燃料極集電体7と燃料極接続部24が接触している。また、燃料極接続部24は、金属などの導電性材料からなる。
また、燃料極接続部24は、1つの部材からなってもよく、電気的に接続した複数の部材からなってもよい。
また、燃料極接続部24の表面は、燃料極端子25を除いて絶縁性材料で覆われてもよい。このことにより、金属空気電池35の安全性を向上させることができる。
燃料極端子25は、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付ける際に、外部配線、出力端子30、隣接するセル4の燃料極端子25、隣接するセル4の外部接続端子21のいずれかと接触することができる。また、燃料極端子25は、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外した際に、外部配線、出力端子30、隣接するセル4の燃料極端子25、隣接するセル4の外部接続端子21と非接触とすることができる。
このような構成によると、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付けることにより、セル4の起電力を外部出力することが可能になる。また、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外すことによりセル4における電極反応の進行を中断させることができる。さらに、セル4の起電力を出力する端子において、錆びや変形などの故障が生じたとき、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外し新たな金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付けることにより、すぐにセル4による発電を再開することができる。
燃料極端子25の接続方法などについては後述する。
操作部16は、内部接続端子20と外部接続端子21とを有する空気極接続部19を備え、内部接続端子20は、挿入部14を電解液槽2中に挿入することにより空気極端子18と接触するように設けられる。このことにより、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着した際に、空気極9と空気極接続部19とを電気的に接続することができ、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外した際に空気極9と空気極接続部19との電気的接続を切断することができる。このことにより、セル4において電気化学反応を進行させる際のセル4の空気極9側の端子を操作部16に含まれる外部接続端子21とすることができる。
なお、空気極接続部19は、1つの部材からなってもよく、電気的に接続した複数の部材からなってもよい。また、空気極接続部19は、操作部16の基体15の上に設けられてもよい。また、空気極接続部19は、金属などの導電性材料からなる。
また、空気極接続部19の表面は、内部接続端子20および外部接続端子21を除いて絶縁性材料で覆われてもよい。このことにより、金属空気電池35の安全性を向上させることができる。
内部接続端子20は、操作部16の下部に設けることができる。このことにより、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着することにより、内部接続端子20と空気極端子18を接続することが可能になる。
内部接続端子20と空気極端子18は、例えば、一方がソケット形状を有し他方がプラグ形状を有することができる。このことにより、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着することにより、プラグ形状の端子をソケット形状の端子に挿入することができ、内部接続端子20と空気極端子18とを接触させることができる。また、金属電極カートリッジ6の取り付けと共に空気極端子18と内部接続端子20とを接続することができ、金属電極カートリッジ6の取り外しと共に空気極端子18と内部接続端子20との接続を切断することができるため、金属空気電池本体37への金属電極カートリッジ6の着脱が容易になると共に金属電極カートリッジ6の着脱に伴う配線の接続が容易になる。また、緊急時において、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体から取り外すことにより容易に電導経路を遮断することができる。
図1〜4に示した金属空気電池35では、内部接続端子20a〜20cがソケット形状を有し、空気極端子18a〜18cがプラグ形状を有している。
図9(a)は図2の点線で囲んだ範囲Cにおける金属空気電池35の拡大断面図であり、図9(b)は図9(a)の破線D−Dにおける金属空気電池35の概略断面図である。
内部接続端子20は、図9(a)(b)のようにソケット形状を有することができ、空気極端子18は、図9(a)(b)のようにプラグ形状を有することができる。
また、内部接続端子20または空気極端子18は、プラグを挟圧するスプリングを備えたソケット形状を有してもよい。このことにより、プラグ形状の端子がソケット形状の端子に挿入された際、ソケット形状の端子によりプラグ形状の端子を挟圧することができ、内部接続端子20と空気極端子18とを隙間なく接触させることができる。また、内部接続端子20と空気極端子18との間の接触抵抗を小さくすることができる。また、内部接続端子20と空気極端子18と強く接続させることができ、金属空気電池本体37に金属電極カートリッジ6を固定することができる。
図10(a)は、スプリング22を有するソケット形状の内部接続端子20を備えた金属空気電池35の一部の概略断面図であり、図2の点線で囲んだ範囲Cにおける断面図に対応する。また、図10(b)は図10(a)の破線E−Eにおける概略断面図である。
内部接続端子20は、図10(a)(b)のようにスプリングを備えたソケット形状を有することができ、空気極端子18は、図10(a)(b)のようにプラグ形状を有することができる。
また、空気極端子18または内部接続端子20は、可動性を有し、かつ、挿入部14を電解液槽2中に挿入する際に位置調整されるように設けられてもよい。このことにより、複数のセル4において空気極端子18の位置にズレが生じた場合でも金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37にスムーズに装着することができる。また、空気極端子18または内部接続端子20に余計な負荷がかかることを抑制することができ、金属空気電池本体37または金属電極カートリッジ6の寿命を長くすることができる。また、空気極端子18の間隔を変更した場合でも、金属電極カートリッジ6をそのまま使用することができる。
空気極端子18または内部接続端子20は、例えば、セル4の積層方向にスライドするように設けることができる。このことにより、空気極端子18と内部接続端子20とのズレを空気極端子18または内部接続端子20がスライドすることにより解消することができる。
空気極端子18および内部接続端子20のうち一方がソケット形状を有し他方がプラグ形状を有する場合であって、空気極端子18または内部接続端子20がスライドできるように設けられた場合、ソケット形状を有する端子がソケットの受け口に向かって間隔が狭くなる内壁を有してもよい。このことにより、プラグ形状を有する端子がソケット形状を有する端子の内壁に接触することにより空気極端子18または内部接続端子20を位置調整することができる。
図11(a)は、金属空気電池35の一部の概略断面図であり、図2の点線で囲んだ範囲Cにおける断面図に対応する。また、図11(b)は図11(a)の破線F−Fにおける概略断面図である。図11に示した金属空気電池35では、内部接続端子20がソケット形状を有し、空気極端子18がプラグ形状を有する。また、内部接続端子20の両側には可動用スペース28が設けられている。また、内部接続端子20はスライドガイド29により、上部において空気極接続部19aと接触しながら可動用スペース28側にスライドできるように設けられている。また、内部接続端子20は、ソケットの受け口に向かって間隔が狭くなる内壁を有している。内部接続端子20がこのような構成を有することにより、空気極端子18と内部接続端子20とを接続する際に、内部接続端子20をスライドさせることができ、位置調整することができる。
外部接続端子21は、金属空気電池本体37に金属電極カートリッジ6を装着した際にセル4の空気極側の端子となる。このことにより、セル4の空気極9側の端子を操作部16に設けることができる。外部接続端子21は、操作部16の表面に露出させて設けることが好ましく、例えば、図5(a)(c)、図6〜8に示した操作部16のように操作部16の側面に設けることができる。このことにより、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着した際に、外部接続端子21と操作部16に隣接する端子または配線とを接触させることができる。
外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付ける際に、外部配線、出力端子30、隣接するセル4の燃料極端子25、隣接するセル4の外部接続端子21のいずれかと接触することができる。また、外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外した際に、外部配線、出力端子30、隣接するセル4の燃料極端子25、隣接するセル4の外部接続端子21と非接触とすることができる。
金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付けることにより、セル4の起電力を外部出力することが可能になる。また、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外すことによりセル4における電極反応の進行を中断させることができる。さらに、セル4の起電力を出力する端子において、錆びや変形などの故障が生じたとき、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37から取り外し新たな金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に取り付けることにより、すぐにセル4による発電を再開することができる。
次に、金属空気電池35が複数のセル4を有する場合における、複数のセル4の接続方法について説明する。
金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着したとき、燃料極端子25と外部接続端子21とがセル4の出力端子となる。
金属空気電池35が複数のセル4を有し複数のセル4を直列接続させる場合、金属電極カートリッジ6の燃料極端子25が隣接する金属電極カートリッジ6の外部接続端子21と接触するように、燃料極端子25と外部接続端子21とを設けることができる。例えば、図5に示した操作部16のように、概略直方体状を有し、操作部16の第1の側面に燃料極端子25を設け、第1の側面に対向する第2の側面に外部接続端子21に設けることができる。なお、このような金属電極カートリッジ6は、直列接続用金属電極カートリッジとなる。なお、金属空気電池35に装着する複数の直列接続用金属電極カートリッジの構成は実質的に同じであってもよい。このことにより、金属電極カートリッジが互換性を有することができる。この構成によれば、複数の金属電極カートリッジ6を直列あるいは並列に接続する場合に、隣接する金属電極カートリッジ6を並べやすく、燃料極端子25と外部接続端子21の接触面積を大きく、接触抵抗を低くすることができる。
図1に示した金属空気電池35では、図5に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ金属空気電池本体37に装着されている。図1に示した金属空気電池35において、金属電極カートリッジ6aの燃料極端子25は、出力端子30bと接触している。金属電極カートリッジ6aの外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6bの燃料極端子25と接触している。金属電極カートリッジ6bの外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6cの燃料極端子25と接触している。また、金属電極カートリッジ6cの外部接続端子21は出力端子30aと接触している。このような構成とすることにより、金属空気電池35に含まれる複数のセル4を直列接続することができ、出力端子30a、30bから金属空気電池35の起電力を出力することができる。
金属空気電池35が複数のセル4を有し複数のセル4を並列接続させる場合、金属電極カートリッジ6の燃料極端子25が隣接する金属電極カートリッジ6の燃料極端子25と接触するように、燃料極端子25を設け、金属電極カートリッジ6の外部接続端子21が隣接する金属電極カートリッジ6の外部接続端子21と接触するように、外部接続端子21を設けることができる。なお、このような金属電極カートリッジ6は、並列接続用金属電極カートリッジ6となる。なお、金属空気電池35に装着する複数の並列接続用金属電極カートリッジの構成は実質的に同じであってもよい。このことにより、金属電極カートリッジが互換性を有することができる。
図12(a)は、本実施形態の金属空気電池35に含まれる操作部16の上面図であり、図12(b)(c)は、図12(a)に示した操作部16の側面図である。図13は、図12に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ装着された金属空気電池35の上面図である。
複数のセル4を並列接続する場合、例えば、図12に示した操作部16のように、操作部16の第1の側面に燃料極端子25と外部接続端子21の両方を設け、第1の側面に対向する第2の側面に燃料極端子25と外部接続端子21の両方を設けることができる。また、第1の側面の燃料極端子25を設けた部分に対向する第2の側面の部分に燃料極端子25を設けることができ、第1の側面の外部接続端子21を設けた部分に対向する第2の側面の部分に外部接続端子21を設けることができる。
なお、このような並列接続用金属電極カートリッジ6は、燃料極集電体7上にめっき法により燃料極5を析出させる場合にそのまま利用することができる。
図13に示した金属空気電池35では、図12に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ金属空気電池本体37に装着されている。図13に示した金属空気電池35において、金属電極カートリッジ6aの一方の燃料極端子25は、出力端子30bと接触している。金属電極カートリッジ6aの他方の燃料極端子25は、金属電極カートリッジ6bの一方の燃料極端子25と接触しており、金属電極カートリッジ6bの他方の燃料極端子25は、金属電極カートリッジ6cの一方の燃料極端子25と接触している。また、金属電極カートリッジ6aの一方の外部接続端子21は、出力端子30aと接触している。金属電極カートリッジ6aの他方の外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6bの一方の外部接続端子21と接触しており、金属電極カートリッジ6bの他方の外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6cの一方の外部接続端子21と接触している。このような構成とすることにより、金属空気電池35に含まれる複数のセル4を並列接続することができ、出力端子30a、30bから金属空気電池35の起電力を出力することができる。
なお、金属空気電池本体37に直列接続用金属電極カートリッジ6と並列接続用金属電極カートリッジ6の両方を装着してもよい。このことにより、金属空気電池35の出力を調整することができる。
金属電極カートリッジ6が複数の挿入部14を有する場合、金属電極カートリッジ6に含まれる各燃料極5は、異なるセル4の電極となる。従って、金属電極カートリッジ6は、複数のセル4の構成要素となる。この複数のセル4は、操作部16に設けられた空気極接続部19、燃料極接続部24、直列接続用接続部48などにより起電力を出力することができる。
例えば、図6、7に示した金属電極カートリッジ6のように、金属電極カートリッジ6が2つの挿入部14を有し、この金属電極カートリッジ6が金属空気電池本体37に装着されることにより並列接続した2つのセル4を構成する場合、操作部16に含まれる空気極接続部19は、複数のセル4に含まれる複数の空気極9とそれぞれ内部接続端子20により電気的に接続することができる。また、外部接続端子21は、操作部16の側面に設けることができる。また、操作部16に含まれる燃料極接続部24は、2つの挿入部14に含まれる燃料極集電体7a、7bと接触することができる。また、燃料極端子25は、操作部16の側面に設けることができる。このような構成とすることにより、金属電極カートリッジ6が金属空気電池本体37に装着されることにより形成される複数のセル4を並列接続することができる。また、図13に示した金属空気電池35と同様に複数の金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着した場合でも、金属空気電池35に含まれるセル4を並列接続することができる。
図8に示した金属電極カートリッジ6では、金属電極カートリッジ6が2つの挿入部14を有し、この金属電極カートリッジ6が金属空気電池本体37に装着されることにより直列接続した2つのセル4(第1のセル、第2のセル)を構成する。この場合、操作部16は、燃料極接続部24、直列接続用接続部48、空気極接続部19を有することができる。燃料極接続部24は、第1のセルの燃料極集電体7aと接触し操作部16の側面に燃料極端子25を有することができる。直列接続用接続部48は、第2のセルの燃料極集電体7bと接触し第1のセルの空気極9と電気的に接続される内部接続端子20を有することができる。空気極接続部19は、第2のセルの空気極9と電気的に接続される内部接続端子20を有し操作部16の側面に外部接続端子21を有することができる。このような構成とすることにより、金属電極カートリッジ6が金属空気電池本体37に装着されることにより形成される複数のセル4を直列接続することができる。また、図1に示した金属空気電池35と同様に複数の金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着した場合でも、金属空気電池35に含まれるセル4を直列接続することができる。
金属空気電池本体37に複数の金属電極カートリッジ6を装着した際、隣接する2つの金属電極カートリッジ6のうち一方の金属電極カートリッジ6に含まれる燃料極端子25と他方の金属電極カートリッジ6に含まれる外部接続端子21とが咬合するように操作部16を設けてもよく、隣接する2つの金属電極カートリッジ6のうち一方の金属電極カートリッジ6に含まれる燃料極端子25と他方の金属電極カートリッジ6に含まれる燃料極端子25とが咬合するように操作部16を設けてもよく、隣接する2つの金属電極カートリッジ6のうち一方の金属電極カートリッジ6に含まれる外部接続端子21と他方の金属電極カートリッジ6に含まれる外部接続端子21とが咬合するように操作部16を設けてもよい。このことにより、複数の金属電極カートリッジ6を一体化することができ、金属電極カートリッジ6が動くことによる接触抵抗の増加や金属空気電池本体37・金属電極カートリッジ6の損傷を抑制することができる。
図14(a)は、本実施形態の金属空気電池35に含まれる操作部16の概略上面図であり図14(b)(c)はそれぞれ図14(a)に示した操作部16の概略側面図である。図15は、図14に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ装着された金属空気電池35の上面図である。なお、図15に示した金属空気電池35では、金属空気電池35に含まれる3つのセル4は直列接続されている。
図14に示した操作部16において、操作部16の第1の側面に凹凸が形成された燃料極端子25が設けられ、燃料極端子25が設けられた第1の側面に対向する第2の側面に凹凸が形成された外部接続端子21が設けられている。なお、燃料極端子25の凹部が設けられた第1の側面の部分に対向する第2の側面の部分に外部接続端子21の凸部が設けられ、燃料極端子25の凸部が設けられた第1の側面の部分に対向する第2の側面の部分に外部接続端子21の凹部が設けられている。
図15に示した金属空気電池35では、図14に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ金属空気電池本体37に装着されている。図15に示した金属空気電池35において、金属電極カートリッジ6aの燃料極端子25aは、出力端子30と接触し咬合している。金属電極カートリッジ6aの外部接続端子21aは、金属電極カートリッジ6bの燃料極端子25bと接触し咬合している。金属電極カートリッジ6bの外部接続端子21bは、金属電極カートリッジ6cの燃料極端子25cと接触し咬合している。また、金属電極カートリッジ6cの外部接続端子21cは出力端子30aと接触し咬合している。このような構成とすることにより、金属電極カートリッジ6a〜6cを一体化することができる。また、出力端子30と燃料極端子25又は外部接続端子21とを咬合させることにより、金属電極カートリッジ6a〜6cと金属空気電池本体37とを一体化することができる。
操作部16は、スイッチ40と切替可能端子31を備えてもよい。また、切替可能端子31は、スイッチ40により燃料極端子5または外部接続端子21と電気的に接続できるように設けられてもよい。このような構成によると、スイッチ40により切替可能端子31を燃料極側の端子とすることができる。また、スイッチ40により切替可能端子31を空気極側の端子とすることができる。このことにより、金属電極カートリッジ6が金属空気電池本体37に装着されることにより構成されるセル4の起電力を出力する端子の位置を変更することができ、金属電極カートリッジ6を直列接続用と並列接続用との切替可能とすることができる。また、金属電極カートリッジ6を金属空気電池本体37に装着したまま、スイッチにより接続方法を変更することができ、金属空気電池37の出力調整をすることができる。また、燃料極集電体7上にめっき法で燃料極5を形成する際に金属電極カートリッジ6を並列接続用とし、金属空気電池37において発電する際に金属電極カートリッジ6を直列接続用とすることが可能になる。
図16(a)は、スイッチ40を取り付ける前の操作部16の概略上面図であり、図16(b)(c)は、それぞれ図16(a)に示した操作部16の概略側面図である。図17は、スイッチ40を取り付けた操作部16の概略上面図である。図18は、図17の破線G−Gにおける金属電極カートリッジ6の概略断面図である。図19は、スイッチ40により並列接続用に切り替えた金属電極カートリッジ6の概略上面図であり、図20は、スイッチにより直列接続用に切り替えた金属電極カートリッジ6の概略上面図である。
また、図21は、図19に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ装着された金属空気電池35の上面図である。なお、図21に示した金属空気電池35では、金属空気電池35に含まれる3つのセル4は並列接続されている。図22は、図20に示した操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ装着された金属空気電池35の上面図である。なお、図22に示した金属空気電池35では、金属空気電池35に含まれる3つのセル4は直列接続されている。
なお、図19〜22では、電気的接続を分かり易くするためにスイッチ40の一部を省略している。
切替可能端子31は、金属電極カートリッジ6を直列接続用と並列接続用との切替可能とすることができるように設けられる。例えば、図16に示した操作部16ように、操作部16の第1の側面に燃料極端子25と切替可能端子31bを設け、第1の側面に対向する第2の側面に外部接続端子21と切替可能端子31aを設けることができる。また、第1の側面の燃料極端子25を設けた部分に対向する第2の側面の部分に切替可能端子31aを設け、第2の側面の外部接続端子21を設けた部分に対向する第2の側面の部分に切替可能端子31bを設けることができる。
また、スイッチ40を設けていない状態では、切替可能端子31は、燃料極端子25と電気的に切断されており、また、外部接続端子21とも電気的に切断されている。
スイッチ40は、切替可能端子31と、燃料極端子5または外部接続端子21とを電気的に接続できるように設けられる。例えば、図17〜20のように、操作部16の上面上にスライド部41とガイド部46を備えたスイッチ40を設けることができる。スライド部41は、絶縁部42、導電部43a、43b、つまみ44を備え、つまみ44を動かすことによりガイド部46に沿ってスライドするように設けることができる。
絶縁部42および導電部43は、スライド部41がスライドすることにより燃料極端子31と切替可能端子31との電気的接続、電気的切断を切り替えることができるように設けることができる。また、絶縁部42および導電部43は、スライド部41がスライドすることにより外部接続端子21と切替可能端子31との電気的接続、電気的切断を切り替えることができるように設けることができる。
図17〜図20に示したスイッチでは、図19のようにつまみ44を動かしスライド部41をスライドさせると、切替可能端子31aは導電部43aにより燃料極接続部24と電気的に接続され、空気極接続部19と電気的に切断される。また、図19のようにスライド部41をスライドさせると、切替可能端子31bは導電部43bにより空気極接続部19と電気的に接続される。従って、切替可能端子31aをセル4の燃料極側の端子として機能させることができ、切替可能端子31bをセル4の空気極側の端子として機能させることができる。このようにスライド部41をスライドさせることにより、金属電極カートリッジ6を並列接続用とすることができる。
図21に示した金属空気電池35では、図19のようにスライド部41をスライドさせた操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ金属空気電池本体37に装着されている。図21に示した金属空気電池35において、金属電極カートリッジ6aの燃料極端子25は、出力端子30bと接触している。金属電極カートリッジ6aの切替可能端子31aaは、金属電極カートリッジ6bの上側の燃料極端子25と接触しており、金属電極カートリッジ6bの切替可能端子31baは、金属電極カートリッジ6cの燃料極端子25と接触している。
また、金属電極カートリッジ6aの外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6bの切替可能端子31bbと接触しており、金属電極カートリッジ6bの外部接続端子21は、金属電極カートリッジ6cの切替可能端子31cbと接触している。また、金属電極カートリッジ6cの外部接続端子21は、出力端子30aと接触している。このような構成とすることにより、金属空気電池35に含まれる複数のセル4を並列接続することができ、出力端子30a、30bから金属空気電池35の起電力を出力することができる。
図17〜図20に示したスイッチでは、図20のようにつまみ44を動かしスライド部41をスライドさせると、切替可能端子31aは導電部43aにより空気極接続部19と電気的に接続され、燃料極接続部24と電気的に切断される。また、図20のようにスライド部41をスライドさせると、切替可能端子31bは空気極接続部19と電気的に切断される。従って、切替可能端子31aをセル4の空気極側の端子として機能させることができる。このようにスライド部41をスライドさせることにより、金属電極カートリッジ6を直列接続用とすることができる。
図22に示した金属空気電池35では、図20のようにスライド部41をスライドさせた操作部16を有する金属電極カートリッジ6が3つ金属空気電池本体37に装着されている。図22に示した金属空気電池35において、金属電極カートリッジ6aの燃料極端子25は、出力端子30bと接触している。金属電極カートリッジ6aの切替可能端子31aaは、金属電極カートリッジ6bの燃料極端子25と接触しており、金属電極カートリッジ6bの切替可能端子31baは、金属電極カートリッジ6cの燃料極端子25と接触している。また、金属電極カートリッジ6cの外部接続端子21は、出力端子30aと接触している。このような構成とすることにより、金属空気電池35に含まれる複数のセル4を直列接続することができ、出力端子30a、30bから金属空気電池35の起電力を出力することができる。
1:筐体 2:電解液槽 3:電解液 4、4a、4b、4c:セル 5、5a、5b、5c:燃料極 6、6a、6b、6c:金属電極カートリッジ 7、7a、7b、7c:燃料極集電体 8、8a、8b、8c:イオン交換膜 9、9a、9b、9c:空気極 10、10a、10b、10c:空気極集電体 12:空気流路 13:流路部材 14、14a、14b、14c:挿入部 15、15a、15b、15c:基体 16、16a、16b、16c:操作部 18、18a、18b、18c:空気極端子 19、19a、19b、19c:空気極接続部 20、20a、20b、20c:内部接続端子 21、21a、21b、21c:外部接続端子 22:スプリング 24、24a、24b、24c:燃料極接続部 25、25a、25b、25c:燃料極端子 27:絶縁性部材 28:可動用スペース 29:スライドガイド 30、30a、30b:出力端子 31、31a、31b:切替可能端子 35:金属空気電池 37:金属空気電池本体 40:スイッチ 41:スライド部 42:絶縁部 43、43a、43b:導電部 44、44a、44b、44c:つまみ 46:ガイド部 48:直列接続用接続部

Claims (14)

  1. 第1操作部と、前記第1操作部から伸びた第1挿入部とを有し、
    前記第1挿入部は、電極活物質となる金属を含む第1燃料極を備え、
    前記第1操作部は、前記第1燃料極と電気的に接続された第1燃料極端子と、第1空気極接続部とを備え、
    前記第1空気極接続部は、第1内部接続端子と、第1外部接続端子とを備えたことを特徴とする金属電極カートリッジ。
  2. 前記第1燃料極端子または前記第1外部接続端子は、前記第1操作部の表面に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の金属電極カートリッジ。
  3. 前記第1操作部は、少なくとも2つ以上の側面を有し、
    前記第1燃料極端子は、前記第1操作部の第1の側面に設けられ、前記第1外部接続端子は、前記第1操作部の第2の側面に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属電極カートリッジ。
  4. 前記第1の側面と前記第2の側面が互いに対向していることを特徴とする請求項3に記載の金属電極カートリッジ。
  5. 前記第1燃料極端子は、前記第2の側面にも設けられ、かつ、前記第1外部接続端子は前記第1の側面にも設けられたことを特徴とする請求項3または4に記載の金属電極カートリッジ。
  6. 前記第1の側面および前記第2の側面のどちらか一方は凹凸を有し、
    前記凹凸と同じ形状の凹凸が前記第1燃料極端子または前記第1外部接続端子が設けられていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の金属電極カートリッジ。
  7. 金属空気電池本体と、第1金属電極カートリッジとを備えた金属空気電池であって、
    前記第1金属電極カートリッジは、第1操作部と、前記第1操作部から伸びた第1挿入部とを有し、
    前記第1挿入部は、電極活物質となる金属を含む第1燃料極を備え、
    前記第1操作部は、前記第1燃料極と電気的に接続された第1燃料極端子と、第1空気極接続部とを備え、
    前記第1空気極接続部は、第1内部接続端子と、第1外部接続端子とを備え、
    前記金属空気電池本体は、第1電解液槽と、第1空気極と、前記第1空気極と電気的に接続した第1空気極端子とを備え、
    前記第1内部接続端子は、前記第1挿入部を前記第1電解液槽中に挿入することにより前記第1空気極端子と接触するように設けられたことを特徴とする金属空気電池。
  8. 前記第1燃料極端子または前記第1外部接続端子は、前記第1操作部の表面に設けられたことを特徴とする請求項7に記載の金属空気電池。
  9. 前記第1操作部は、概略直方体状で、
    前記第1燃料極端子は、前記第1操作部の第1の側面に設けられ、
    前記第1外部接続端子は、前記第1操作部の第1の側面と対向する第2の側面に設けられたことを特徴とする請求項7または8に記載の金属空気電池。
  10. 前記第1燃料極端子は、前記第2の側面にも設けられ、
    かつ、前記第1外部接続端子は前記第1の側面にも設けられていることを特徴とする請求項9に記載の金属空気電池。
  11. 前記第1空気極端子および前記第1内部接続端子のうち一方がソケットとなり、他方がプラグとなっていることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  12. 前記第1操作部は、スイッチと、前記第1の側面と前記第2の側面の両方に設けられた切替可能端子と備え、
    前記スイッチにより、前記切替可能端子が前記第1燃料極端子または前記第1外部接続端子と電気的に接続できるように設けられたことを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  13. 第2金属電極カートリッジをさらに備え、
    前記金属空気電池本体は、第2電解液槽と、第2空気極と、前記第2空気極と電気的に接続した第2空気極端子とをさらに備え、
    前記第2金属電極カートリッジは、第2操作部と、前記第2操作部から伸びかつ前記第2電解液槽中に挿入可能に設けられた第2挿入部とを有し、
    前記第2挿入部は、電極活物質となる金属を含む第2燃料極を備え、
    前記第2操作部は、前記第2燃料極と電気的に接続した第2燃料極端子と、第2空気極接続部とを備え、
    前記第2空気極接続部は、第2内部接続端子と第2外部接続端子とを有し、
    前記第2内部接続端子は、前記第2挿入部を前記第2電解液槽中に挿入することにより前記第2空気極端子と接触するように設けられ、
    前記第1燃料極端子は、前記第1挿入部を前記第1電解液槽中に挿入し前記第2挿入部を前記第2電解液槽中に挿入することにより、前記第2燃料極端子および前記第2外部接続端子のうち一方と接触するように設けられたことを特徴とする請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  14. 前記金属空気電池本体は、第3電解液槽と、第3空気極とをさらに備え、
    前記第1金属電極カートリッジは、前記第1操作部から伸びかつ第3電解液槽中に挿入可能に設けられた第3挿入部を有し、
    前記第3挿入部は、電極活物質となる金属を含む第3燃料極を備えることを特徴とする請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の金属空気電池。
JP2015529524A 2013-08-01 2014-07-22 金属電極カートリッジおよび金属空気電池 Active JP6474725B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013160484 2013-08-01
JP2013160484 2013-08-01
PCT/JP2014/069344 WO2015016100A1 (ja) 2013-08-01 2014-07-22 金属電極カートリッジおよび金属空気電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015016100A1 true JPWO2015016100A1 (ja) 2017-03-02
JP6474725B2 JP6474725B2 (ja) 2019-02-27

Family

ID=52431636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015529524A Active JP6474725B2 (ja) 2013-08-01 2014-07-22 金属電極カートリッジおよび金属空気電池

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10181624B2 (ja)
JP (1) JP6474725B2 (ja)
CN (1) CN105431974B (ja)
WO (1) WO2015016100A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6588228B2 (ja) * 2015-05-08 2019-10-09 シャープ株式会社 電池システム及び充電槽
JP3221758U (ja) * 2019-01-15 2019-06-20 一般社団法人Yamatoda 発電装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4963430U (ja) * 1972-09-14 1974-06-04
JPS5843776U (ja) * 1981-09-18 1983-03-24 三洋電機株式会社 陰極取換式亜鉛空気電池

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005509262A (ja) 2001-09-26 2005-04-07 エビオニクス、インク. 再充電及び燃料補給可能な金属空気型の電気化学セル
CN1612394A (zh) * 2003-10-30 2005-05-04 乐金电子(天津)电器有限公司 燃料电池的空气供应装置及相关的集合管结构
JP4802458B2 (ja) * 2004-06-11 2011-10-26 トヨタ自動車株式会社 燃料電池
EP2559097B1 (en) * 2010-04-13 2018-05-30 Fluidic, Inc. Metal-air electrocemical cell with high energy efficiency mode
ES2620238T3 (es) * 2010-06-24 2017-06-28 Fluidic, Inc. Celda electroquímica con ánodo de combustible de andamio escalonado

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4963430U (ja) * 1972-09-14 1974-06-04
JPS5843776U (ja) * 1981-09-18 1983-03-24 三洋電機株式会社 陰極取換式亜鉛空気電池

Also Published As

Publication number Publication date
US20160172728A1 (en) 2016-06-16
CN105431974B (zh) 2018-05-15
US10181624B2 (en) 2019-01-15
JP6474725B2 (ja) 2019-02-27
WO2015016100A1 (ja) 2015-02-05
CN105431974A (zh) 2016-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6271515B2 (ja) 金属空気電池
JP6326272B2 (ja) 電槽及び金属空気電池
US10115975B2 (en) Water-activated permanganate electrochemical cell
JP6134108B2 (ja) 金属空気電池
US9293796B2 (en) Metal-air battery with dual electrode anode
US20150093659A1 (en) Aluminium-air battery and accumulator system
JP6267942B2 (ja) 金属空気電池
US20030198862A1 (en) Liquid gallium alkaline electrolyte fuel cell
WO2014061491A1 (ja) 電池用電極体、アノードおよび金属空気電池
WO2018143287A1 (ja) 金属空気電池
JP6474725B2 (ja) 金属電極カートリッジおよび金属空気電池
JP6353695B2 (ja) 金属空気電池本体及び金属空気電池
JP6154999B2 (ja) 電池用電極体、電池および金属空気電池
WO2015019845A1 (ja) 金属電極および金属空気電池
WO2016104133A1 (ja) 電池モジュール及び発電システム
WO2014175117A1 (ja) 金属空気電池
JP2015141862A (ja) 金属空気電池
US20230124299A1 (en) Metal/carbon-dioxide battery and hydrogen production and carbon dioxide storage system comprising same
US20230369683A1 (en) Pellet-type anode-fed metal-carbon dioxide battery and a hydrogen generation and carbon dioxide storage system including same
US20240204209A1 (en) Air electrode having hydrogen peroxide-containing electric double layer, and metal-air battery using same
JP6680627B2 (ja) 金属空気電池および金属空気組電池
JP2017084650A (ja) 金属空気組電池
KR101943469B1 (ko) 공기주입식 아연공기 2차전지
JP6437797B2 (ja) 金属空気電池および金属空気組電池
CN118160131A (zh) 将金属铜或其合金作为氧化还原空气电极的空气电池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6474725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150