JPWO2014208710A1 - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

積層体であって、テンター式二軸延伸法で製造されかつ結晶化度が20〜35%であるポリアミドフィルムと、金属箔と、シーラントフィルムとがこの順に積層されている。この積層体は、金属箔に延展性を付与したものであって、深絞り成型や張り出し成型時にクラックやピンホールが発生しない、すなわち成型性に優れた積層体である。

Description

本発明は積層体およびその製造方法に関し、特に、成型性を有する積層体およびその製造方法に関する。
アルミニウム箔などの金属箔は、ガスバリア性や水蒸気透過性に優れていることから、食品包装用途から工業用途までの幅広い分野で使用されている。このような用途の中で、金属箔に成型加工が必要な用途として、例えば、食品包装用途ではプレススルーパックが挙げられ、工業用途ではラミネート型リチウムイオン電池の包装体が挙げられる。
詳細には、上記用途において、バリアコート層やバリア性樹脂層などの樹脂層を積層して得られる積層体では、ガスバリア性や水蒸気バリア性の性能が不十分である。このため、アルミニウム箔を用いることが必要である。このとき、アルミニウム箔単体では成型が困難なため、たとえば特許文献1においては、ポリアミドフィルム/アルミニウム箔/シーラントフィルムをこの順で積層した積層体の構造とすることで、成型性を向上させている。同様の積層体が、特許文献2−5においても開示されている。
日本国特開2004−58515号公報 日本国特許第5226941号公報 日本国特許第5226942号公報 日本国特許第5487485号公報 日本国特許第5467387号公報
上記された既知の積層体の成型性は、ポリアミドフィルムの性能に依存することが知られている。ところで、ポリアミドフィルムがテンター式二軸延伸法で製造されたものである場合には、そのポリアミドフィルムは、耐熱性、寸法安定性、厚み精度などの優れた性能を有する一方で、縦横の延伸バランスの差から発生する異方性が生じやすい。このため、テンター式二軸延伸機で製造されたポリアミドフィルムを積層した上記構成の積層体は、十分な成型性を得ることが困難である。
そこで本発明は、テンター式二軸延伸機で製造されたポリアミドフィルムを用いた場合であっても、ポリアミドフィルム/金属箔/シーラントフィルムをこの順で積層した積層体の成型性を良好なものにできるようにすることを目的とする。
本発明者らは、ポリアミドフィルム/金属箔/シーラントフィルムをこの順で積層した積層体におけるポリアミドフィルムを、テンター式二軸延伸法で特定の条件下で製造することで、これまでのテンター式二軸延伸法で製造されたポリアミドフィルムでは得られなかった延展性を金属箔に付与することができ、積層体を用いた成型時にクラックやピンホールが発生しないこと、つまり深絞り成型や張り出し成型加工に好適な成型性に優れた積層体が得られることを見出した。これにより、本発明者らは、既知のテンター式二軸延伸ポリアミドフィルムなどのポリアミドフィルムを用いた積層体の成型性の問題を解決して、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)テンター式二軸延伸法で製造されかつ結晶化度が20〜35%であるポリアミドフィルムと、金属箔と、シーラントフィルムとがこの順に積層されていることを特徴とする積層体。
(2)ISO20482に基づくエリクセン試験によるエリクセン値が10mm以上であることを特徴とする(1)の積層体。
(3)ポリアミドフィルムと金属箔とを互いに剥離したときの剥離強力が2.9N/cm以上であることを特徴とする(1)または(2)の積層体
(4)剥離の際の剥離界面が、接着剤層と金属箔との層間ではないことを特徴とする(3)の積層体。
(5)上記(1)から(4)までのいずれかの積層体を深絞り成型または張り出し成型したものであることを特徴とする内容物を収納する凹部を有する包装材。
本発明の積層体は、テンター式二軸延伸法で製造されかつ結晶化度が20〜35%であるポリアミドフィルムと、金属箔と、シーラントフィルムとがこの順に積層されているため、深絞り成型や張り出し成型加工に好適な成型性に優れた積層体を提供することができる。本発明によれば、この積層体を、プレススルーパックや、リチウムイオン電池包装体として好適に利用することができる。
<ポリアミドフィルム>
本発明において、ポリアミドフィルムは、テンター式二軸延伸法で製造され、かつその結晶化度が20〜35%であることが、金属箔に延展性を付与するために必要である。結晶化度が20%未満または35%を超えるポリアミドフィルムでは、金属箔の延展性を十分に引き出すことができず、深絞り成型時にデラミネーションやクラックやピンホールが発生しやすい。詳細には、ISO20482に基づくエリクセン試験において、エリクセン値が10mm未満となってしまう。
本発明において、ポリアミドフィルムの結晶化度は、次式を用いて算出される。
X(結晶化度)=(ds−da)/(dc−da)
ここで、ds:試料における非晶質の密度、dc:試料における結晶質の密度、da:試料の密度である。なお、試料の密度は、JISK6810(ポリアミド樹脂成形材料試験方法)に基づいて測定される。
ナイロン6で形成されたポリアミドフィルムは、その非晶質の密度が1.11g/cm、結晶質の密度が1.23g/cmと知られているので、これらの値を用いることができる。
ポリアミドフィルムの結晶化度は、例えば、製造時の熱処理温度の条件によって制御することができる。
製造時の熱処理温度の条件をコントロールすることによって結晶化度を20%〜35%に制御する場合に、熱処理の最高温度は200℃〜225℃であることが好ましく、より好ましくは205℃〜215℃である。また熱処理時間は3.5〜8.0秒であることが好ましい。熱処理の最高温度が200℃未満または熱処理時間が3.5秒未満では、結晶化度が低くなるため、積層体の成型性は向上するものの、熱収縮率が大きくなるためデラミネーションなどの問題が発生しやすくなることに加え、フィルムとしての基本的性能が低下する。熱処理の最高温度が225℃を超える場合または熱処理時間が8.0秒を超える場合は、結晶化度が高くなるため、熱収縮率の低下性や寸法安定性は向上するものの、ポリアミドフィルムの延伸が困難となったり、積層体の成型性が低下したりする傾向にある。
本発明のポリアミドフィルムの、160℃×5分間の熱処理の際における熱収縮率は、MD、TDともに2.5%以下であることが好ましい。ポリアミドフィルムの結晶化度が20〜35%の範囲内であれば、熱収縮率は、MD、TDともに2.5%以下を満たす。
熱収縮率がMD、TDのいずれかにおいて2.5%を超える場合は、成型直後の成形深さに対して経時で収縮が生じることで、形状安定性が不良となり成形深さが浅くなることがある。さらに、ポリアミドフィルムを用いたうえで、ヒートシールによる貼り合わせにて本発明の積層体を形成する場合に、ヒートシール時に加えられる熱によりポリアミドフィルムが収縮し、それによってデラミネーションやシワが発生して美観を損なう恐れがある。
本発明の積層体を構成するポリアミドフィルムは、テンター式二軸延伸法にて製造されたフィルムである。より詳しくは、テンター式同時二軸延伸法やテンター式逐次二軸延伸法で製造されたフィルムである。他の方法、例えば、チューブラー式二軸延伸法でもポリアミドフィルムを製造可能であるが、同法で得られたポリアミドフィルムは、厚み精度が低いため、成型時にデラミネーションやクラックやピンホールが発生しやすい。
延伸倍率は縦方向および横方向に各々2.5〜5.0倍であるのがよい。延伸倍率が2.5倍未満の場合は、延伸しても十分な物性が得られないことがある。反対に延伸倍率が5倍を超える場合は、その延伸が困難となることがある。
本発明によれば、上述のようにポリアミドフィルムの製造時の熱処理温度の条件をコントロールすることで結晶化度を20%〜35%に制御することによって、このポリアミドフィルムがテンター式二軸延伸法にて製造されたフィルムであるにもかかわらず、他の方法によって製造されたフィルムである場合と同様に、ポリアミドフィルム/金属箔/シーラントフィルムがこの順で積層されかつ成型性に優れた積層体を提供することができる。
ポリアミドフィルムに用いるポリアミド樹脂は、ナイロン6が好ましい。
ポリアミドフィルムの総厚みは、特に限定されないが、好ましくは6〜25μm、より好ましくは12〜25μmである。厚みが6μm未満では、金属箔への延展性付与が不十分となる。厚みが25μmを超える場合は、ポリアミドフィルム自身の成型性が低下する。
ポリアミド樹脂には、スリップ性を付与するための滑剤として、各種無機系滑剤や有機系滑剤が1種以上配合されていてもよい。滑剤を添加する方法としては、原料とするポリアミド樹脂中に滑剤粒子を含有させる方法、押出機に直接添加する方法等を挙げることができる。これらのうちいずれかの1つの方法を採用しても良く、2つの方法を併用してもよい。
ポリアミド樹脂には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリオレフィン類やポリアミドエラストマー類やポリエステルエラストマー類等の耐屈曲ピンホール性改良剤、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、帯電防止剤、無機微粒子等の各種の添加剤を、1種以上添加してもよい。
<金属箔>
本発明の積層体を構成する金属箔は、アルミニウム箔であることが好ましく、純アルミニウム箔とアルミニウム合金箔とのいずれであるかは特に限定されるものではない。アルミニウム合金箔については、鉄を含有していることが好ましく、他の成分については、積層体の成型性を損なわない範囲で、ISOに規定されている公知の含有量の範囲であれば、いずれを含んでいても構わない。アルミニウム箔の厚みは20〜80μm程度が好ましく、さらに好ましくは25〜60μmである。
<シーラントフィルム>
本発明の積層体を構成するシーラントフィルムには、特に限定されるものではないが、ポリエチレンやポリプロピレンに代表されるオレフィン系共重合体などの熱可塑性樹脂が適用できる。
<積層体>
本発明の積層体において、ポリアミドフィルム/金属箔は、接着剤を用いて積層化される。その際の接着剤としては、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられる。二液反応型接着剤が接着強度の観点から好ましい。接着性を向上させる目的で金属箔にアンカーコート層を設けても構わない。また金属箔/シーラントフィルムの積層はドライラミネートや押出ラミネートなどが適用できる。
本発明の積層体は、そのポリアミドフィルム上に、目的に応じて、他の層が1層以上積層されていてもよい。他の層としては、ポリエステルフィルムが好適である。なぜなら、耐熱性や耐薬品性が高まるほか、理由は不明であるが剥離強力が向上するためである。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−2、6−ナフタレートなどが例示される。費用対効果の観点からPETが好ましい。
本発明の積層体は、ISO20482に基づくエリクセン試験によるエリクセン値が10mm以上であることが好ましい。「エリクセン値」とは、エリクセン試験機を用い、シート状の積層体を円環状の台に置いて、その中心部を球状の突起で押し、そのときに積層体にデラミネーション、クラック、ピンホールが発生するまでに球状突起が侵入した深さを示す。エリクセン値が10mm以上であれば、良好な成型性を得ることができる。
本発明の積層体は、ポリアミドフィルムと金属箔とを互いに剥離した場合の界面の剥離強力が2.9N/cm以上であることが好ましい。剥離強力が高い場合にはポリアミドフィルムが破断してしまうことがあるが、このような状態は概ね剥離強力が4.0N/cmを超えるようなときに起こりやすく、その場合は剥離強力が2.9N/cm以上であるとみなして差支えない。ポリアミドフィルムと金属箔との剥離強力が2.9N/cm未満の場合は、深絞り成型時にデラミネーションが発生しやすく、結果としてポリアミドフィルムと金属箔との間に生じた隙間部分における金属箔の延展性が失われることで、クラックやピンホールが発生しやすくなる。
ポリアミドフィルムと金属箔とは上述のように接着剤によって接合されるが、剥離を行ったときの剥離界面は、接着剤層と金属箔との層間ではないことが好ましい。つまり、剥離界面がポリアミドフィルムと接着剤との層間であるか、または、接着剤の凝集破壊により剥離することが好ましい。剥離界面が接着剤と金属箔との間である場合には、金属箔と接着剤層との接着力が弱く、これにより金属箔の延展性が失われることにで、クラックやピンホールが発生することになる。
なお、前記「剥離強力」は、ドライラミネート用接着剤(例えば、ウレタン系接着剤やアクリル系接着剤)を用いてドライラミネートしたポリアミドフィルムと金属箔とを引き剥がすのに要する力を示す。また、前記「接着剤の凝集破壊」とは、剥離を行ったときに接着剤層内で破壊が生じることを意味する。
剥離強力は、ポリアミドフィルムの結晶化度に影響を受ける。結晶化部と非晶部とを比較すると、相対的に結晶化部は接着性に劣る傾向にあるため、剥離強力を高めるには結晶化度は低い方が好ましい。
<物性の評価方法>
下記の実施例、比較例において、ポリアミドフィルムおよび積層体の物性評価は、以下のようにして行った。
[熱収縮率の測定]
ポリアミドフィルムを23℃×50%RHの環境下に2時間以上静置した後、長さ方向に150mm、幅方向に10mmの短冊状に裁断した。この短冊において長さ方向に110mm間隔の一対の標点を記すことで、乾熱収縮率試験片を作成した。標点間距離を測定した後、熱風乾燥機を用いて160℃で5分間の熱処理を施し、さらに23℃×50%RHで2時間以上静置した後、標点間距離を測定した。ポリアミドフィルムの熱収縮率(乾熱収縮率)は、熱処理前後の標点間距離を基に、次式を用いて算出した。
熱収縮率(%)={(熱処理前の標点間距離 −熱処理後の標点間距離)
/(熱処理前の標点間距離)}×100
MDの熱収縮率は、フィルムのMDが長さ方向となるとともにフィルムのTDが幅方向となるように裁断した試験片を用いて測定した。TDの熱収縮率は、フィルムのTDが長さ方向となるとともにフィルムのMDが幅方向となるように裁断した試験片を用いて測定した。
[成型性の評価(エリクセン試験)]
ISO20482に基づいて、エリクセン試験機(安田精機製作所社製No.5755)を用い、積層体に鋼球ポンチを所定の押し込み深さで押し付けて、エリクセン値を求めた。
エリクセン値が10mm以上のものを成形性が良好と判断し、これが10mm未満のものを成形性が不良と判断した。
[剥離強力の測定]
積層体を23℃×50%RHにおいて、MD100mm×TD15mmの短冊状に裁断し、ポリアミドフィルムとアルミニウム箔との間をピンセットを用いてMDに30mm剥離して、ラミネート強力試験片を作成した。このとき、ポリアミドフィルムとアルミニウム箔との間には接着剤層が介在していたが、接着剤層はポリアミドフィルムやアルミニウム箔に比べて薄いものであったため、接着剤層と、ポリアミドフィルムまたはアルミニウム箔との間を選択的に剥離させることはできなかった。このため、接着剤層がポリアミドフィルムおよび、またはアルミニウム箔に適宜に付着した状態で、上記のようにポリアミドフィルムとアルミニウム箔との間を剥離した。
50N測定用のロードセルとサンプルチャックとを取り付けた引張試験機(島津製作所社製AG―1S)を用い、試験片における剥離したポリアミドフィルムの端部と、アルミニウム箔およびシーラントフィルムの端部とを、互いに180°曲げた状態でそれぞれ試験機に固定した。その後、試験片のアルミニウム箔およびシーラントフィルムをポリアミドフィルムに対して180°曲げた状態に保ちながら、引張速度300mm/minにてMDに50mm剥離し、その際の強力の平均値を読み取った。測定は5つのサンプルについて行い、それらのサンプルについての測定値の平均値を剥離強力とした。
<積層体の作成>
(1)ポリアミドフィルム、アルミニウム箔、シーラントフィルム積層体(積層体A)
ポリアミドフィルム(厚さ25μm)に、二液型ポリウレタン系接着剤(東洋モートン社製、品名:TM−K55/CAT−10L)を塗布量が5g/mとなるように塗布し、80℃で10秒間乾燥した。そして、ポリアミドフィルムの接着剤側の面に、アルミニウム箔(厚さ50μm)を貼り合せた。次に、接着剤層を介在させたポリアミドフィルムとアルミニウム箔との積層体における、アルミニウム箔の表面に、同様の接着剤を同様の条件で塗布した。そして、それに、シーラントフィルムとしての未延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ社製、品名:GHC、厚み50μm)を貼り合わせ、40℃の雰囲気下で72時間エージング処理を実施して、積層体Aを作成した。
(2)ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、アルミニウム箔、シーラントフィルム積層体(積層体B)
ポリエステルフィルムとしてのPETフィルム(厚さ12μm)に上記と同じ二液型ポリウレタン系接着剤を上記と同様の条件で塗布、乾燥し、その接着剤層側にて、ポリアミドフィルム(厚さ25μm)に貼り合せた。次に、このポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの積層体のポリアミドフィルム側に、上述のポリアミドフィルム、アルミニウム箔、シーラントフィルム積層体Aと同様の方法で、アルミニウム箔とシーラントフィルムとを貼り合せ、積層体Aの場合と同様の条件でエージング処理を実施して、積層体Bを作成した。
<実施例、比較例>
[実施例1]
ユニチカ社製ナイロン6樹脂(品名:A1030BRF)と、滑剤としてのシリカを6質量%含有するナイロン6樹脂(ユニチカ社製、品名A1030QW)とを、(A1030BRF)/(A1030QW)=99.7/1.3(質量比)の組成比率にて押出機内で溶融混錬し、Tダイへ供給してシート状に吐出し、20℃に温調した金属ドラムに巻き付けて冷却し、そのうえで金属ドラムから繰り出してロール状に巻き取った。これにより、約150μmの厚みの未延伸シートを製造した。次いで、得られた未延伸シートに60℃で1分間の含水処理を施した。その後、シートの幅方向の端部をテンター式同時二軸延伸装置のクリップで保持し、延伸温度185℃でMDに3倍、TDに3.3倍の延伸倍率で同時二軸延伸を行った。そして熱処理ゾーンでの最高温度が200℃の温度条件で6.5秒間熱処理を施し、さらに5.0%の弛緩処理することで、厚さが25μm、結晶化度が20%のポリアミドフィルムを得た。
このポリアミドフィルムを用いて、上記の積層体Aを製造することで、実施例1の積層体を得た。
[実施例2〜5、比較例1〜4]
実施例1と比べて熱処理の最高温度を表1のように変更することで、実施例1のポリアミドフィルムとは結晶化度の異なる別のポリアミドフィルムを得た。そして、これらのポリアミドフィルムを用いて、表1に記載のように積層体Aと積層体Bとを得た。
[実施例6]
実施例1と同じポリアミドフィルムを用いて、積層体Bを得た。
[実施例7、8]
実施例1のポリアミドフィルムの製法における延伸方法を逐次二軸延伸に変更した。そして実施例1に比べて含水処理をしない点を相違させた。そして、これらの点と実施例8における下記の熱処理温度と以外は実施例1と同様の条件で、ポリアミドフィルムを製造した。つまり、熱処理温度を表1に記載の温度とすることにより、表1に記載の結晶化度のフィルムを得た。そして、上述のラミネート方法により、表1に記載のように積層体Aを得た。
上述の実施例、比較例についての評価結果を表1に示す。
Figure 2014208710
実施例1〜8は、ポリアミドフィルムの結晶化度が所定の範囲内であったため、積層体の剥離強力値が2.9N/cm以上となり、また、剥離界面がポリアミドフィルム/接着剤間となりアルミニウム箔の延展性が保たれた。つまり、積層体として優れた成形性を示した。
これに対し、比較例1、3は、ポリアミドフィルムの結晶化度が低すぎたため、剥離強力は高い値が得られたが、剥離界面は接着剤/アルミニウム箔界面となった。つまり、アルミニウム箔の延展性が失われることにより、成形性が低下し、したがってクラックやピンホールが発生しやすい状況となった。
比較例2、4は、ポリアミドフィルムの結晶化度が高すぎたため、剥離強力値が2.9N/cm未満となり、したがって十分な成形性が得られなかった。

Claims (5)

  1. テンター式二軸延伸法で製造されかつ結晶化度が20〜35%であるポリアミドフィルムと、金属箔と、シーラントフィルムとがこの順に積層されていることを特徴とする積層体。
  2. ISO20482に基づくエリクセン試験によるエリクセン値が10mm以上であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. ポリアミドフィルムと金属箔とを互いに剥離したときの剥離強力が2.9N/cm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の積層体。
  4. 剥離の際の剥離界面が、接着剤層と金属箔との層間ではないことを特徴とする請求項3記載の積層体。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の積層体を深絞り成型または張り出し成型したものであることを特徴とする内容物を収納する凹部を有する包装材。
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