JP2023009437A - 電池包装用積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間成形性、耐突き刺し性に優れるとともに、バイオマス由来の原料を用いたカーボンニュートラルな電池包装用積層体を提供すること。【解決手段】 少なくとも基材層1、接着層、金属箔層及びシーラント層がこの順で積層された積層体であって、前記基材層1が下記(a)~(c)を満たす二軸延伸ポリアミドフィルムである、電池包装用積層体。(a)厚み8~30μm(b)放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量が、基材層1中の全炭素に対して1~30%(c)JIS Z 1707法により測定した突き刺し強度が0.7N/μm以上【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池の外装材として好適に使用される積層フィルムに関する。
近年、リチウム電池の用途は多岐に渡っており、パソコン、携帯端末装置(携帯電話、PDA等)、ビデオカメラ、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星等の小型大容量電源として用いられている。リチウム電池の外装体としては、金属をプレス加工し円筒状または直方体状に容器化した金属製缶、あるいは、最外層/アルミニウム/シーラント層から構成される多層フィルムを袋状にしたものが用いられている。中でも、形状の自由度や小型化、電池の発熱に対する放熱性能の観点から、近年では特に多層フィルムからなる袋状の外装体が好まれるようになってきている。
電池用外装材に要求される特性として、冷間成形性、密封性、耐突刺し性、耐ピンホール性が挙げられる。上述した電池包装用として従来使用されているものとしては、例えば特許文献1のように、ポリアミドフィルム/ポリエステルフィルムの貼り合わせなどが用いられているが、これらのフィルムは従来、石油由来の原料から製造させるものが用いられてきた。
一方で、近年、循環型社会の構築のため、材料分野において化石燃料の原料に代わりバイオマスの利用が注目されている。バイオマスは、二酸化炭素と水から光合成された有機化合物であり、それを利用することにより、再度二酸化炭素と水になる、いわゆるカーボンニュートラル(環境中での二酸化炭素の排出量と吸収量が同じであるので温室効果ガスである二酸化炭素の増加を抑制できる)な原料である。これらバイオマスを原料としたバイオマスプラスチックの実用化が急速に進んでおり、バイオマス由来の原料を用いた二軸延伸ポリアミドフィルムも提案されている(特許文献2)。
特開平9-115428号公報 国際公開2020/170714号公報
本発明の目的は、冷間成形性、耐突き刺し性に優れるとともに、バイオマス由来の原料を用いたカーボンニュートラルな電池包装用積層体を提供することにある。
本発明は以下の構成よりなる。
〔1〕 少なくとも基材層1、接着層、金属箔層及びシーラント層がこの順で積層された積層体であって、前記基材層1が下記(a)~(c)を満たす二軸延伸ポリアミドフィルムである、電池包装用積層体。
(a)厚み8~30μm
(b)放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量が、基材層1中の全炭素に対して1~30%
(c)JIS Z 1707法により測定した突き刺し強度が0.7N/μm以上
〔2〕 前記基材層1が、ポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含む樹脂組成物から形成される単層からなる二軸延伸ポリアミドフィルムである、〔1〕に記載の電池包装用積層体。
〔3〕 前記基材層1が、ポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含む樹脂組成物から形成される層(A層)と、ポリアミド6を含み、かつ原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含まない樹脂組成物から形成される層(B層)の少なくとも2層からなる二軸延伸ポリアミドフィルムである、〔1〕に記載の電池包装用積層体。
〔4〕 前記原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドが、ポリアミド11、ポリアミド410、ポリアミド610及びポリアミド1010からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリアミドである、〔2〕又は〔3〕に記載の電池包装用積層体。
〔5〕 前記シーラント層が、無延伸ポリオレフィンフィルムである、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の電池包装用積層体。
〔6〕 前記延伸ポリオレフィンフィルムが、ポリプロピレン系樹脂を70~95質量%と、原料の少なくとも一部がバイオマス由来である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を5~30質量%含む無延伸ポリオレフィンフィルムである、〔5〕に記載の電池包装用積層体。
〔7〕 前記シーラント層における放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量が、シーラント層中の全炭素に対して3~30%である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の電池包装用積層体。
〔8〕 前記基材層1の金属箔層とは反対の面に、さらに厚み10~30μmの基材層2が積層されている、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の電池包装用積層体。
〔9〕 前記基材層2が二軸延伸ポリエステルフィルムである、〔8〕に記載の電池包装用積層体。
本発明によれば、特定のバイオマス由来の原料から重合されたポリアミド樹脂をポリアミド6にブレンドした二軸延伸ポリアミドフィルムを基材層として用い、さらにはバイオマス由来の原料を用いたポリエチレンをポリプロピレンに配合したシーラントフィルムを積層することで、冷間成形性、耐突き刺し性に優れるとともに、カーボンニュートラルな電池包装用積層フィルムが得られる。
[基材層1]
本発明の基材層1は二軸延伸ポリアミドフィルムである。二軸延伸ポリアミドフィルムは、ポリアミド樹脂として、ポリアミド6を70~99質量%と、原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを1~30質量%含む。ポリアミド6を70質量%以上含むことで、ポリアミド6からなる二軸延伸ポリアミドフィルムが本来持つ、優れた衝撃強度などの機械的強度や酸素などのガスバリア性が得られる。加えて、原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを1~30質量%含むことで、地上の二酸化炭素の増減に影響が少ないという効果だけでなく、耐突き刺し性が向上する。
一つの好ましい態様として、基材層1は、ポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含む樹脂組成物から形成される単層からなる二軸延伸ポリアミドフィルムである。
別の好ましい態様として、基材層1が、ポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含む樹脂組成物から形成される層(A層)と、ポリアミド6を含み、かつ原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含まない樹脂組成物から形成される層(B層)の少なくとも2層からなる二軸延伸ポリアミドフィルムである。具体的な構成として、A層/B層の2層構成や、B層/A層/B層の3層構成が挙げられる。
<ポリアミド6>
本発明に使用するポリアミド6は、通常、ε-カプロラクタムの開環重合によって製造される。開環重合で得られたポリアミド6は、通常、熱水でラクタムモノマーを除去した後、乾燥してから押出し機で溶融押出しされる。
ポリアミド6の相対粘度は、1.8~4.5であることが好ましく、より好ましくは、2.6~3.2である。相対粘度が1.8より小さい場合は、フィルムの衝撃強度が不足する。4.5より大きい場合は、押出機の負荷が大きくなり延伸前の無延伸フィルムを得るのが困難になる。
ポリアミド6として、通常使用されている化石燃料由来のモノマーから重合されたものに加え、廃棄プラスチック製品、廃棄タイヤゴム、繊維、漁網などの廃棄ポリアミド6製品からケミカルリサイクルしたポリアミド6を用いることもできる。廃棄ポリアミド6製品からケミカルリサイクルしたポリアミド6を得る方法としては、例えば、ポリアミド製製品の使用済み品を回収した後、解重合を行ってε-カプロラクタムを得てこれを精製してからポリアミド6を重合する方法を用いることができる。
加えて、ポリアミドフィルムの製造工程から出された廃材をメカニカルリサイクルしたポリアミド6を併用することができる。メカニカルリサイクルしたポリアミド6とは、例えば、二軸延伸ポリアミフィルムを製造する際に生成する規格外の出荷できないフィルムや切断端材(耳トリム)として発生する屑材を回収し、溶融押し出しや圧縮成形でペレット化させた原料である。
<原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミド>
本発明に使用する、原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドとしては、例えば、ポリアミド11、ポリアミド410、ポリアミド610、ポリアミド1010などが挙げられる。
ポリアミド11は、炭素原子数11である単量体がアミド結合を介して結合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、ポリアミド11は、アミノウンデカン酸又はウンデカンラクタムを単量体として用いて得られる。とりわけアミノウンデカン酸は、ヒマシ油から得られる単量体であるため、カーボンニュートラルの観点から望ましい。
ポリアミド410は、炭素数4である単量体と炭素原子数10であるジアミンとが共重合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常ポリアミド410には、セバシン酸とテトラメチレンジアミンとが利用される。セバシン酸としては、環境面から植物油のヒマシ油を原料とするものが好ましい。ここで用いるセバシン酸としては、ヒマシ油から得られるものが環境保護の観点(特にカーボンニュートラルの観点)から望ましい。
ポリアミド610は、炭素原子数6であるジアミンと炭素原子数10であるジカルボン酸とが重合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸が利用される。このうちセバシン酸は、ヒマシ油から得られる単量体であるため、カーボンニュートラルの観点から望ましい。
ポリアミド1010は、炭素原子数10であるジアミンと炭素原子数10であるジカルボン酸とが重合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、ポリアミド1010には、1,10-デカンジアミン(デカメチレンジアミン)とセバシン酸とが利用される。デカメチレンジアミン及びセバシン酸は、ヒマシ油から得られる単量体であるため、カーボンニュートラルの観点から望ましい。
本発明の基材層における、原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドの含有量の下限は特に限定されないが、1質量%が好ましく、3質量以上がより好ましい。含有量の上限は30質量%であり、20質量%がより好ましい。原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドの含有量が30質量%を超えると、溶融フィルムをキャスティングする時に溶融フィルムが安定しなくなり均質な無延伸フィルムを得るのが難しくなる場合がある。
<副材料、添加剤>
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムには、他の熱可塑性樹脂、滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤や防曇剤、紫外線吸収剤、染料、顔料等の各種の添加剤を必要に応じて含有させることができる。
<他の熱可塑性樹脂>
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムには、本発明の目的を損なわない範囲で、上記のポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミド樹脂の他に熱可塑性樹脂を含むことができる。例えば、ポリアミド12樹脂、ポリアミド66樹脂、ポリアミド6・12共重合樹脂、ポリアミド6・66共重合樹脂、ポリアミドMXD6樹脂、などのポリアミド系樹脂が挙げられる。必要に応じてポリアミド系以外の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート等のポリエステル系重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系重合体等を含有させてもよい。これらの熱可塑性樹脂の原料はバイオマス由来であると、地上の二酸化炭素の増減に影響を与えないので、環境負荷を低減できるので好ましい。
<滑剤>
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムには、滑り性を良くして取扱い易くするために、滑剤として微粒子を含有させることができる。前記微粒子としては、シリカ、カオリン、ゼオライト等の無機微粒子、アクリル系、ポリスチレン系等の高分子系有機微粒子等の中から適宜選択して使用することができる。なお、透明性と滑り性の面から、シリカ微粒子を用いることが好ましい。前記微粒子の好ましい平均粒子径は0.5~5.0μmであり、より好ましくは1.0~3.0μmである。平均粒子径が0.5μm未満であると、良好な滑り性を得るのに多量の添加量が要求される。一方、5.0μmを超えると、フィルムの表面粗さが大きくなりすぎて外観が悪くなる傾向がある。
前記シリカ微粒子を使用する場合、シリカの細孔容積の範囲は、0.5~2.0ml/gであると好ましく、0.8~1.6ml/gであるとより好ましい。細孔容積が0.5ml/g未満であると、ボイドが発生し易くなりフィルムの透明性が悪化し、細孔容積が2.0ml/gを超えると、微粒子による表面の突起ができにくくなる傾向がある。
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムには、滑り性を良くする目的で脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドを含有させることができる。脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドとしては、エルカ酸アマイド、ステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイドなどが挙げられる。脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドの含有量は、好ましくは0.01~0.40質量%であり、更に好ましくは0.05~0.30質量%である。脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドの含有量が上記範囲未満となると、滑り性が悪くなる傾向がある。一方、上記範囲を越えると、濡れ性が悪くなる傾向がある。
基材層1がA層とB層の少なくとも2層からなる場合、前記微粒子や、脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドは、B層のみに含有させることが好ましい。A層へのこれらの添加量を少なくすると、透明性に優れ、かつ滑り性も優れるフィルムが得られる効果が期待できる。
<酸化防止剤>
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムには、酸化防止剤を含有させることができる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止剤は、完全ヒンダードフェノール系化合物又は部分ヒンダードフェノール系化合物が好ましい。例えば、テトラキス-〔メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ステアリル-β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-〔β-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤を含有させることにより、二軸延伸ポリアミドフィルムの製膜操業性が向上する。特に、原料にリサイクルしたフィルムを用いる場合、樹脂の熱劣化が起こりやすく、これに起因する製膜操業不良が発生し、生産コスト上昇を招く傾向にある。これに対して、酸化防止剤を含有させることで、樹脂の熱劣化が抑制され操業性が向上する。
基材層1は、ポリアミド系エラストマーやポリオレフィン系エラストマーを含まないことが好ましい。ポリアミド系エラストマーやポリオレフィン系エラストマーのような軟らかい樹脂やボイドを多量に発生させる物質を含有しないことにより、耐摩擦ピンホール性が向上する。
[二軸延伸ポリアミドフィルム]
基材層の厚みは、特に制限されるものではないが、包装材料として使用する場合、通常100μm以下であり、一般には5~50μmの厚みのものが使用され、特に8~30μmのものが使用される。
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムは、160℃、10分での熱収縮率がMD方向及びTD方向ともに0.6~3.0%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、0.6~2.5%である。熱収縮率が、3.0%を超える場合には、ラミネートや印刷など、次工程で熱がかかる場合にカールや収縮が発生する場合がある。また、シーラントフィルムとのラミネート強度が弱くなる場合がある。熱収縮率を0.6%未満とすることは可能ではあるが、力学的に脆くなる場合がある。また、生産性が悪化するので好ましくない。
二軸延伸ポリアミドフィルムの衝撃強度は、0.7J/15μm以上が好ましい。より好ましい衝撃強度は、0.9J/15μm以上である。
二軸延伸ポリアミドフィルムの突刺強度は、0.7N/μm以上が好ましい。より好ましい突き刺し強度は、0.9N/μm以上である。
二軸延伸ポリアミドフィルムのヘイズ値は、10%以下であることが好ましい。より好ましくは7%以下、更に好ましくは5%以下である。ヘイズ値が小さいと透明性や光沢が良いので、包装袋に使用した場合、きれいな印刷ができ商品価値を高める。フィルムの滑り性を良くするために微粒子を添加するとヘイズ値が大きくなるので、フィルムが2層以上である場合、微粒子は表面層のみに入れる方が、ヘイズ値を小さくできる。
二軸延伸ポリアミドフィルムの動摩擦係数は、1.0以下であることが好ましい。より好ましくは0.7以下、更に好ましくは0.5以下である。フィルムの動摩擦係数が小さいと滑り性を良くなり、フィルムのハンドリングがしやすくなる。フィルムの動摩擦係数が小さすぎると、滑りすぎてハンドリングがしにくくなるので本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムの動摩擦係数は0.15以上が好ましい。
二軸延伸ポリアミドフィルムは、ASTM D6866-16 Method B の放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量(バイオマス度ともいう)が、ポリアミドフィルム中の全炭素に対して1~30モル%含まれることが好ましい。大気中の二酸化炭素には、C14が一定割合(105.5pMC)で含まれているため、大気中の二酸化炭素を取り入れて成長する植物、例えばトウモロコシ中のC14含有量も105.5pMC程度であることが知られている。また、化石燃料中にはC14が殆ど含まれていないことも知られている。したがって、フィルム中の全炭素原子中に含まれるC14の割合を測定することにより、バイオマス由来の炭素の割合を算出することができる。
[二軸延伸ポリアミドフィルムの作製方法]
基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムは、公知の製造方法により製造することができる。代表的な製造例を以下に説明する。
まず、押出機を用いて原料樹脂を溶融押出しし、Tダイからフィルム状に押出し、冷却ロール上にキャストして冷却し、無延伸フィルムを得る。樹脂の溶融温度は好ましくは220~350℃である。上記未満であると未溶融物などが発生し、欠点などの外観不良が発生することがあり、上記を超えると樹脂の劣化などが観察され、分子量低下、外観低下が発生することがある。ダイ温度は250~350℃が好ましい。
A層及びB層の少なくとも2層が積層された二軸延伸ポリアミドフィルムを作製する場合は、フィードブロックやマルチマニホールドなどを使用した共押出法を用いて、A層とB層を積層した無延伸フィルムを得ることができる。共押出法で積層する場合、A層及びB層に使用するポリアミド樹脂組成物は、A層及びB層の溶融粘度の差が少なくなるようにすることが望ましい。
冷却ロール温度は、-30~80℃が好ましく、更に好ましくは0~50℃である。Tダイから押出されたフィルム状溶融物を回転冷却ドラムにキャストし冷却して無延伸フィルムを得るには、例えば、エアナイフを使用する方法や静電荷を印荷する静電密着法等が好ましく適用できる。特に後者が好ましく使用される。
また、キャストした無延伸フィルムの冷却ロールの反対面も冷却することが好ましい。例えば、無延伸フィルムの冷却ロールの反対面に、槽内の冷却用液体を接触させる方法、スプレーノズルで蒸散する液体を塗布する方法、高速流体を吹き付けて冷却する方法等を併用することが好ましい。このようにして得られた無延伸フィルムを二軸方向に延伸して本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムを得る。
延伸方法としては同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法のいずれでもよい。いずれの場合においても、MD方向の延伸方法としては一段延伸又は二段延伸等の多段延伸が使用できる。後述するように、一段での延伸ではなく、二段延伸などの多段のMD方向の延伸が物性面およびMD方向及びTD方向の物性の均一さ(等方性)の面で好ましい。逐次二軸延伸法におけるMD方向の延伸は、ロール延伸が好ましい。
MD方向の延伸温度の下限は好ましくは50℃であり、より好ましくは55℃であり、更に好ましくは60℃である。50℃未満であると樹脂が軟化せず、延伸が困難となることがある。MD方向の延伸温度の上限は好ましくは120℃であり、より好ましくは115℃であり、更に好ましくは110℃である。120℃を超えると樹脂が軟らかくなりすぎ安定した延伸ができないことがある。
MD方向の延伸倍率(多段で延伸する場合は、それぞれの倍率を乗じた全延伸倍率)の下限は好ましくは2.2倍であり、より好ましくは2.5倍であり、更に好ましくは2.8倍である。2.2倍未満であるとMD方向の厚み精度が低下するほか、結晶化度が低くなりすぎて衝撃強度が低下することがある。MD方向の延伸倍率の上限は好ましくは5.0倍であり、より好ましくは4.5倍であり、最も好ましくは4.0倍である。5.0倍を超えると後続の延伸が困難となることがある。
また、MD方向の延伸を多段で行う場合には、それぞれの延伸で上述のような延伸が可能であるが、倍率については、全MD方向の延伸倍率の積は5.0以下となるよう、延伸倍率を調整することが必要である。例えば、二段延伸の場合であれば、一段目の延伸を1.5~2.1倍、二段目の延伸を1.5~1.8倍が好ましい。
MD方向に延伸したフィルムは、テンターでTD方向に延伸し、熱固定し、リラックス処理(緩和処理ともいう)する。TD方向の延伸温度の下限は好ましくは50℃であり、より好ましくは55℃であり、更に好ましくは60℃である。50℃未満であると樹脂が軟化せず、延伸が困難となることがある。TD方向の延伸温度の上限は好ましくは190℃であり、より好ましくは185℃であり、更に好ましくは180℃である。190℃を超えると結晶化してしまい、延伸が困難となることがある。
TD方向の延伸倍率(多段で延伸する場合は、それぞれの倍率を乗じた全延伸倍率)の下限は好ましくは2.8であり、より好ましくは3.2倍であり、更に好ましくは3.5倍であり、特に好ましくは3.8倍である。2.8未満であるとTD方向の厚み精度が低下するほか、結晶化度が低くなりすぎて衝撃強度が低下することがある。TD方向の延伸倍率の上限は好ましくは5.5倍であり、より好ましくは5.0倍であり、更に好ましくは4.7であり、特に好ましくは4.5であり、最も好ましくは4.3倍である。5.5倍を超えると著しく生産性が低下することがある。
熱固定温度の下限は好ましくは210℃であり、より好ましくは212℃である。熱固定温度が低いと熱収縮率が大きくなりすぎてラミネート後の外観が低下する、ラミネート強度が低下する傾向がある。熱固定温度の上限は好ましくは220℃であり、より好ましくは218℃である。熱固定温度が高すぎると、衝撃強度が低下する傾向がある。
熱固定の時間は0.5~20秒であることが好ましい。更には1~15秒である。熱固定時間は熱固定温度や熱固定ゾーンでの風速とのかね合いで適正時間とすることができる。熱固定条件が弱すぎると、結晶化及び配向緩和が不十分となり上記問題が起こる。熱固定条件が強すぎるとフィルム強靱性が低下する。
熱固定処理した後にリラックス処理をすることは熱収縮率の制御に有効である。リラックス処理する温度は熱固定処理温度から樹脂のガラス転移温度(Tg)までの範囲で選べるが、熱固定処理温度-10℃~Tg+10℃が好ましい。リラックス温度が高すぎると、収縮速度が速すぎて歪みなどの原因となるため好ましくない。逆にリラックス温度が低すぎるとリラックス処理とならず、単に弛むだけとなり熱収縮率が下がらず、寸法安定性が悪くなる。
リラックス処理のリラックス率の下限は、好ましくは0.5%であり、より好ましくは1%である。0.5%未満であると熱収縮率が十分に下がらないことがある。リラックス率の上限は好ましくは20%であり、より好ましくは15%であり、更に好ましくは10%である。20%を超えるとテンター内でたるみが発生し、生産が困難になることがある。
更に、基材層の二軸延伸ポリアミドフィルムは、用途に応じて寸法安定性を良くするために熱処理や調湿処理を施すことも可能である。加えて、フィルム表面の接着性を良好にするためにコロナ処理、コーティング処理や火炎処理等を施したり、印刷加工、金属物や無機酸化物等の蒸着加工を施したりすることも可能である。なお蒸着加工にて形成される蒸着膜としては、アルミニウムの蒸着膜、ケイ素酸化物やアルミニウム酸化物の単一物もしくは混合物の蒸着膜が好適に用いられる。更にこれらの蒸着膜上に保護層などをコーティングすることにより、酸素バリア性などを向上させることができる。
[シーラント層]
シーラント層は無延伸ポリオレフィンフィルムであることが好ましい。無延伸ポリオレフィンフィルムとしては、ポリエチレン系樹脂組成物及び/又はポリプロピレン系樹脂組成物を含むフィルムが好ましい。
シーラント層が主にポリエチレン系樹脂組成物から形成される場合、ポリエチレン系樹脂組成物としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)が挙げられる。シーラント層は、単層構成であっても2層以上の多層構成であってもよく、ポリエチレン系樹脂組成物から形成された層を少なくとも1層含むものであり、他の任意の樹脂からなる層を含んでいてもよいが、全シーラントフィルム中の、本発明のポリエチレン系樹脂組成物から形成された層の合計は、40質量%以上、100質量%以下であることが好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンは、高圧法、溶液法、気相法等の製造法により製造することが可能である。直鎖状低密度ポリエチレンは、エチレンと炭素数3以上のαオレフィンを少なくとも1種類との共重合体を挙げることができる。α-オレフィンとしては、一般にα-オレフィンと称されているものでよく、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1、4-メチル-1-ペンテン等の炭素数3~12のα-オレフィンであることが好ましい。エチレンとα-オレフィンの共重合体としては、例えばエチレン・ヘキセン-1共重合体、エチレン・ブテン-1共重合体、エチレン・オクテン-1共重合体等が挙げられ、耐屈曲ピンホール性の観点からエチレン-ヘキセン共重合体が好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンはサトウキビなどの植物を由来とするエチレンと、石油などの化石燃料又は植物を由来とするエチレンを原料の一部に用いて重合した、バイオマス由来直鎖状低密度ポリエチレンを含むことができる。バイオマス由来直鎖状低密度ポリエチレンは、カーボンニュートラルの観点から、発生する二酸化炭素を削減する効果があり、地球温暖化を抑制できると言われている。バイオマス由来直鎖状低密度ポリエチレンのバイオマス由来エチレンを含む場合、含有量は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。50%以上であると二酸化炭素削減効果が良好である。上限は好ましくは98%であり、より好ましくは96%である。冷間成形性の点からエチレン以外のαオレフィンを共重合することが好ましいので、98質量%以下が好ましい。
シーラント層が主にポリプロピレン系樹脂組成物から形成される場合、ポリプロピレン系樹脂を70~95質量%と、原料の少なくとも一部がバイオマス由来である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を5~30質量%含むことが好ましい。シーラント層は、単層構成であっても2層以上の多層構成であってもよいが、一態様として、シール層、コア層、及びラミネート層をこの順に有する構成が挙げられる。シール層及びラミネート層は無延伸ポリオレフィンフィルムの表面側に位置する層であり、コア層はこれらの間に位置する。当該無延伸ポリオレフィンフィルムを電池包装用積層体として用いる場合、ラミネート層は、金属箔を貼り合わせるのに適した層であり、実際には接着性樹脂を介して積層するのが好ましい。シール層はヒートシールして電池包装体を製造するのに適した層である。前記層構成をとることで、耐熱性の優れたシーラント層である無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を維持しつつ、より多くのバイオマス由来である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を含ませることができる。
この場合、シール層とコア層を構成するポリプロピレン系樹脂組成物における直鎖状低密度ポリエチレンの含有率の差は1~28質量%が好ましい。より好ましくは1~23質量%、更に好ましくは1~18質量%、特に好ましくは1~15質量%である。含有量の差を28質量%以下とすることで、シール層、コア層の界面における層間強度を高く保つことができる。コア層とラミネート層を構成するポリプロピレン系樹脂組成物における直鎖状低密度ポリエチレンの含有率の差は1~28質量%が好ましい。より好ましくは1~23重量部%、更に好ましくは1~18質量%、特に好ましくは1~15質量%である。含有量の差を28質量%以下とすることで、コア層とラミネート層の界面における層間強度を高く保つことができる。
前記ポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレン-αオレフィンランダム共重合体を含むことが好ましい。プロピレンと、プロピレン以外の炭素原子数が2又は4~20のα-オレフィンの少なくとも1種との共重合体を挙げることができる。かかる炭素原子数が2又は4~20のα-オレフィンモノマーとしては、エチレン、ブテン-1、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1等を用いることができる。
プロピレン-αオレフィンランダム共重合体はヒートシール性の面からエチレンを用いるのが好ましい。また、少なくとも1種類以上であればよく、必要に応じて2種類以上を混合して用いることができる。特に好適であるのは主とするモノマーがプロピレンであり、一定量のエチレンとブテンを共重合させたプロピレン-エチレン-ブテンランダム共重合体である。
<添加剤>
無延伸ポリオレフィンフィルムには、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて任意の層に適量のアンチブロッキング剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、造核剤、着色剤、その他の添加剤及び無機質充填剤等を含むことができる。
無延伸ポリオレフィンフィルムは、アンチブロッキング剤を含んでよい。アンチブロッキング剤は1種類でもよいが、2種類以上の粒径や形状が異なる無機粒子を配合した方が、フィルム表面の凹凸においても、複雑な突起が形成され、より高度なブロッキング防止効果を得ることができる。添加するアンチブロッキング剤は特に限定されるものではないが、球状シリカ、不定形シリカ、ゼオライト、タルク、マイカ、アルミナ、ハイドロタルサイト、ホウ酸アルミニウムなどの無機粒子や、ポリメチルメタクリレート、超高分子量ポリエチレンなどの有機粒子を添加することができる。
無延伸ポリオレフィンフィルムは、有機滑剤を含むことができる。有機滑剤を含むことでフィルムの滑性やブロッキング防止効果が向上し、フィルムの取り扱い性がよくなる。その理由として、有機滑剤がブリードアウトし、フィルム表面に存在することで、滑剤効果や離型効果が発現すると考える。有機滑剤は常温以上の融点を持つものが好ましい。有機滑剤は、脂肪酸アミド、脂肪酸エステルが挙げられる。具体的にはオレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミドなどである。これらは単独で用いても構わないが、2種類以上を併用することで過酷な環境下においても滑性やブロッキング防止効果を維持することができるので好ましい。
無延伸ポリオレフィンフィルムは、酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、これらの併用、もしくは一分子中にフェノール系とホスファイト系の骨格を有したものが挙げられる。中和剤として、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
[無延伸ポリオレフィンフィルム]
シーラント層の無延伸ポリオレフィンフィルムの厚みの下限は好ましくは15μmであり、より好ましくは20μmであり、更に好ましくは25μmである。15μm以上であると、ヒートシール強度、耐破袋特性が得られやすい。フィルム厚みの上限は好ましくは80μmであり、より好ましくは70μmであり、更に好ましくは60μmであり、特に好ましくは50μmである。80μm以下であるとフィルムの腰感が強すぎず加工しやすくなるほか、好適な電池包装用積層体を製造しやすい。
無延伸ポリオレフィンフィルムのヘイズ値は、20.0%以下が好ましい。より好ましくは15.0%であり、更に好ましくは10.0%である。20.0%以下であると包装体の視認性を得られやすい。直鎖状低密度ポリエチレンは結晶性が高く、ヘイズが増大しやすいが、上記好ましい範囲内での添加であればヘイズの増大は抑えられる。下限は1.0%が好ましく、より好ましくは2.0%である。1.0%以上であるとフィルム表面の凹凸が極端に少ない状態ではないため包装体の内面ブロッキングが発生しにくい。
無延伸ポリオレフィンフィルムの静摩擦係数は、0.70以下であることが好ましく、より好ましくは0.50であり、更に好ましくは0.40である。0.70以下であると包装体に食品を充填する時や開封した時にない面同士が滑りやすく口開きが良い。下限は好ましくは0.10以上であり、より好ましくは0.20以上であり、特に好ましくは0.30である。0.10以上であるとロール状のフィルムを運搬する時に巻き崩れしにくい。
無延伸ポリオレフィンフィルムの衝撃強度は、好ましくは0.20J/15μm以上であり、より好ましくは0.25Jであり、更に好ましくは0.30Jである。0.20J以上とすることで、包装体の耐落下破袋性を高めることができる。衝撃強度は1.0Jあれば充分である。衝撃強度は厚み、及びフィルムの分子配向に大きく依存する。
無延伸ポリオレフィンフィルムの突刺強度は、1.0N以上が好ましく、より好ましくは1.5N以上であり、更に好ましくは1.7N以上である。1.0μm以上であると積層体の耐突刺しピンホール性が良好となる。
無延伸ポリオレフィンフィルムの面配向係数は、好ましくは0.000以上であり、より好ましくは0.001以上である。フィルムの面配向の上限は0.010以下が好ましく、より好ましくは0.008以下であり、更に好ましくは0.006以下である。上記以上であるとフィルムが不均一に延伸され、厚み均一性が悪化することがある。
無延伸ポリオレフィンフィルムは、ASTM D6866-16の放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量(バイオマス度ともいう)が、無延伸ポリオレフィンフィルム中の全炭素に対して3~30モル%含まれることが好ましい。
[無延伸ポリオレフィンフィルムの製造方法]
本発明における無延伸ポリオレフィンフィルムの作製方法は、例えばインフレーション方式、Tダイ方式が使用できるが、透明性を高めるため、Tダイ方式が好ましい。インフレーション方式は冷却媒体が空気であるのに対し、Tダイ方式は冷却ロールを用いるため、冷却速度を高くするには有利な製造方法である。冷却速度を速めることにより、無延伸シートの結晶化を抑制できるため、透明性が有利となる。
[金属箔層]
金属箔層としては、アルミニウム、ステンレス鋼等の各種金属箔を使用することができ、防湿性、延展性等の加工性、コストの面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性、及び成型時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。鉄を含むアルミニウム箔(100質量%)中の鉄の含有量は、0.1~9.0質量%が好ましく、0.5~2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が下限値以上であれば、外装材1は耐ピンホール性、延展性に優れる。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば、外装材1は柔軟性に優れる。金属箔層の厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性の点から、9~200μmが好ましく、15~100μmがより好ましい。
[接着層]
接着層は、基材層1と金属層を強固に接着させるために設けられる層。接着層に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤層5の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着層の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系接着剤、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂、ゴム、シリコーン系樹脂等が挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[基材層2]
本発明の電池包装用積層体は、耐電解液性、耐熱性などを付与する目的で、基材層1の金属層とは反対の面にさらに基材層2を設けることができる。基材層2に使用する層としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムをはじめとする二軸延伸ポリエステルフィルムが好適に使用することができる。中でも、耐熱性、耐薬品性の観点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
本発明の電池包装用積層体の基材層2として使用するポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、従来より用いられる石油由来原料から構成させるポリエチレンテレフタレートフィルムのほかに、バイオマス由来のエチレングリコールと化石燃料由来のジカルボン酸単位から構成されていることを特徴とする二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することができる。
中でも、バイオマス由来のエチレングリコールと化石燃料由来のジカルボン酸単位から構成されていることを特徴とする二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することで、積層体としてのバイオマス度が向上し、地上の二酸化炭素の増減に影響を与えないので、環境負荷を低減できるので好ましい。
[電池包装用積層体]
本発明の電池包装用積層体は、少なくとも基材層1、接着層、金属層、及びシーラント層を有するものであるが、基材層と金属層の間、または金属層とシーラント層の間に、接着剤層、印刷層などを介して積層フィルムを構成することもできる。積層の方法はドライラミネート方式、押し出しラミネート方式など公知の方法が使用できるが、いずれのラミネート方式であっても良い。
電池包装用積層フィルムは、ASTM D6866-16の放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量(バイオマス度ともいう)が、電池包装用積層体中の全炭素に対して2~30モル%含まれることが好ましい。
フィルムの評価は次の測定法によって行った。特に記載しない場合は、測定は23℃、相対湿度65%の環境の測定室で行った。
(1)フィルムの厚み
得られたフィルムを縦方向に100mmの長さで10枚重ねで切り出し、温度23℃、相対湿度65%の環境下で2時間以上コンディショニングする。その後にフィルムの幅方向を10等分した位置(幅が狭いフィルムについては厚みを測定できる幅が確保できる幅になるよう当分する)について、テスター産業製厚み測定器を用いて厚みを測定し、その平均値を重ねたフィルムの枚数で除した値をフィルムの厚みとした。
A層の厚みは、A層、B層及びC層の樹脂の吐出量の比をもとに算出した。
(2)ヘイズ値
フィルムのヘイズ値は、東洋精機製作所社製の直読ヘイズメーターを使用し、JIS K7105に準拠し測定した。
(3)バイオマス度
フィルムのバイオマス度は、ASTM D6866-16 Method B (AMS)に示された放射性炭素(C14)測定により行った。
(4)熱収縮率
フィルムの熱収縮率は、MD方向及びTD方向それぞれについて、試験温度160℃、加熱時間10分間とした以外は、JIS C2318に記載の寸法変化試験法に準じて下記式によって測定した。
熱収縮率=[(処理前の長さ-処理後の長さ)/処理前の長さ]×100(%)
(5)衝撃強度
フィルムの衝撃強度は、東洋精機製作所社製のフィルムインパクトテスターを使用し測定した。測定値は、厚み15μm当たりに換算してJ(ジュール)/15μmで表した。
(6)面配向度
サンプルはフィルムの幅方向の中央位置から取得した。サンプルについてJIS K 7142-1996 A法により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計によりフィルム長手方向の屈折率(nx)、幅方向の屈折率(ny)を測定し、式(1)の計算式により面配向度を算出した。
面配向度(ΔP)=(nx+ny)/2-nz (1)
(7)突刺強度
フィルムの突刺強度は、食品衛生法における「食品、添加物等の規格基準 第3:器具及び容器包装」(昭和57年厚生省告示第20号)の「2.強度等試験法」に準拠して測定した。先端部直径0.7mmの針を、突刺速度50mm/分でフィルムに突刺、針がフィルムを貫通する際の強度を測定して、突刺強度とした。測定は常温(23℃)で行い、得られたフィルムの突刺強度(単位はN)をフィルムの実厚みで除した数値を突き刺し強度(単位N/μm)とした。
(8)濡れ張力
JIS-K6768プラスチック-フィルム及びシート-ぬれ張力試験方法に準拠してラミネート層表面の濡れ張力を測定した。
(9)絞り成形性
得られた積層体をダイセット金型(凸部形状90mm×50mm)に設置し、プレス機により23℃下で加圧し、絞り成形を行った。成形時の絞り深さを0.2mm単位で深くしていき、上記積層体が破損しない最大の深さを絞り深さとし、A~Cで判定を行った。
判定 絞り深さ
A 8mm以上
B 4mm~8mm未満
C 4mm未満
[製造例1]
<二軸延伸ポリアミドフィルム(ONY)の作製>
(ONY1)
押出機2台と380mm巾の共押出Tダイよりなる装置を使用し、フィードブロック法でB層/A層/B層の構成で積層してTダイから溶融樹脂をフィルム状に押出し、20℃に温調した冷却ロールにキャストし静電密着させて厚み200μmの無延伸フィルムを得た。
A層とB層には以下の樹脂組成物を使用した
A層:
ポリアミド6(東洋紡社製、相対粘度2.8、融点220℃)97質量部;及び
ポリアミド11(アルケマ社製、相対粘度2.5、融点186℃)3.0質量部
B層:
ポリアミド6(東洋紡株式会社製、相対粘度2.8、融点220℃)95質量部;
ポリアミドMXD6(三菱瓦斯化学株式会社製、相対粘度2.1、融点237℃)5.0質量部;多孔質シリカ微粒子(富士シリシア化学株式会社製、平均粒子径2.0μm、細孔容積1.6ml/g)0.54質量部;及び
脂肪酸ビスアマイド(共栄社化学株式会社製エチエンビスステアリン酸アミド)0.15質量部
なお、二軸延伸ポリアミドフィルムの厚みは、合計厚みが15μm、基材層(A層)の厚みが12μm、表裏の表層(B層)の厚みがそれぞれ1.5μmずつになるように、フィードブロックの構成と押出し機の吐出量を調整した。
得られた無延伸フィルムを、ロール式延伸機に導き、ロールの周速差を利用して、80℃でMD方向に1.73倍延伸した後、70℃でさらに1.85倍延伸した。引き続き、この一軸延伸フィルムを連続的にテンター式延伸機に導き、110℃で予熱した後、TD方向に120℃で1.2倍、130℃で1.7倍、160℃で2.0倍延伸して、218℃で熱固定処理した後、218℃で7%緩和処理を行い、ついで線状低密度ポリエチレンフィルムとドライラミネートする側の表面をコロナ放電処理して二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの評価結果を表1に示した。
(ONY2~ONY15)
原料樹脂組成物と熱固定温度などの製膜条件を表1のように変更した以外は、ONY1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの評価結果を表1に示す。ただし、ONY13においてはTダイから溶融樹脂をフィルム状に安定して押出すことができず、均質な無延伸フィルムが得られなかったため二軸延伸ができなかった。
なお、少なくとも一部がバイオマス由来の原料を含むポリアミド樹脂であるポリアミド410、ポリアミド610、ポリアミド1010は、それぞれ下記のものを用いた。
ポリアミド410:(DSM社製、ECOPaXX Q150-E、融点250℃)
ポリアミド610:(アルケマ社製、RilsanS SMNO、融点222℃)
ポリアミド1010:(アルケマ社製、RilsanT TMNO、融点202℃)
Figure 2023009437000001
Figure 2023009437000002
Figure 2023009437000003
[製造例2]
<無延伸ポリオレフィンフィルム(CPP)の作製>
(CPP1)
表2に示した各層の樹脂組成とその割合に基づき、原料を調整した。表2に記載の各層における調整物を100重量部%として、シール層には有機滑剤としてベヘニン酸アミドを360ppm、無機アンチブロッキング剤として平均粒径4μmのシリカを2000ppmとなるようにマスターバッチで添加した。コア層には有機滑剤としてベヘニン酸アミドを2700ppmマスターバッチで添加した。
(シール層で使用する原料)
PP-1: 住友化学社製 プロピレン-エチレン-ブテンランダム共重合体 FL6745A(MFR6.0g/10min、融点130℃)
シリカ粒子: 信越化学工業社製 非晶性シリカKMP130-4(平均粒径4μm)
有機滑剤: 日本精化社製 ベヘニン酸アミドBNT-22H
(コア層で使用する原料)
PP-2: 住友化学社製 プロピレン-エチレン-ブテンランダム共重合体 FL8115A(MFR7.0g/10min、融点148℃)
LL-1: ブラスケム社製 エチレン-ヘキセン共重合体(植物由来直鎖状低密度ポリエチレン) SLH218(MFR2.3g/min、密度916kg/m3、融点126℃)
有機滑剤: 日本精化社製 ベヘニン酸アミドBNT-22H
(ラミネート層での使用する原料)
PP-2: 住友化学社製 プロピレン-エチレン-ブテンランダム共重合体 FL8115A(MFR7.0g/10min、融点148℃)
LL-1: ブラスケム社製 エチレン-ヘキセン共重合体(植物由来直鎖状低密度ポリエチレン) SLH218(MFR2.3g/min、密度916kg/m3、融点126℃)
コア層に用いる混合原料をスクリュー直径90mmの3ステージ型単軸押出し機で、シール層用及びラミネート層用の混合原料をそれぞれ直径65mmおよび直径45mmの3ステージ型単軸押出し機を使用し、シール層/コア層/ラミネート層の順になるよう導入し、巾800mmでプレランドを2段階にし、かつ溶融樹脂の流れが均一になるように段差部分の形状を曲線状としてダイス内の流れが均一になるように設計したTスロット型ダイに導入し、ダイスの出口温度を230℃で押出した。ラミネート層/中間層/ヒートシール層の厚み比率はそれぞれ25%/50%/25%とした。
ダイスから出てきた溶融樹脂シートを35℃の冷却ロールで冷却し、厚みが30μmよりなる無延伸ポリオレフィンフィルムを得た。冷却ロールでの冷却に際しては、エアーノズルで冷却ロール上のフィルムの両端を固定し、エアーナイフで溶融樹脂シートの全幅を冷却ロールへ押さえつけ、同時に真空チャンバーを作用させ溶融樹脂シートと冷却ロールの間への空気の巻き込みを防止した。エアーノズルは、両端ともフィルム進行方向に直列に設置した。ダイス周りはシートで囲い、溶融樹脂シートに風が当たらないようした。また、真空チャンバーの吸引口の方向を押出されたシートの進行方向に合わせた。
フィルムのラミネート層の表面にコロナ処理(電力密度20W・min/m)を施した。製膜速度は20m/分で実施した。製膜したフィルムは耳部分をトリミングし、ロール状態にして巻き取った。CPP1のフィルムの評価結果を表2に示した。
(CPP2)
CPP2として、東洋紡(株)社製無延伸ポリプロピレンフィルム P1146(厚み70μm)を用いた。
Figure 2023009437000004
[実施例及び比較例]
<電池包装用積層体の作製>
アルミ箔(8079材、厚み40μm)一方の面に製造例1で得られた二軸延伸ポリアミドフィルムが、アルミ箔の反対の面に製造例2で得られた無延伸ポリオレフィンフィルムが積層されるように、主剤(東洋モートン社製、TM569)33.6質量部と硬化剤(東洋モートン社製、CAT10L)4.0質量部と酢酸エチル62.4質量部を混合して得られたエステル系接着剤を用いて、その塗布量が3.0g/mとなるよう塗布し、ドライラミネートにより積層した。二軸延伸ポリアミドフィルムおよび無延伸ポリオレフィンフィルムの積層は全て長手方向と幅方向を揃えて実施した。これを巻き取ったものを40℃に保ち、3日間エージングを行った後、電池包装用積層体の評価を行った。
また、二軸延伸ポリアミドフィルムの外側に基材層2として二軸延伸ポリエステルフィルムを積層する場合には、あらかじめ二軸延伸ポリエステルフィルムと二軸延伸ポリアミドフィルムを上記と同様の方法で積層したのちにアルミ箔の一方の面に積層した。次いで、アルミ箔の反対面の面に無延伸ポリオレフィンフィルムを積層した。
基材層2として、以下のフィルムを使用した。
(PET1)
ジカルボン酸成分として石油由来のテレフタル酸、及びジオール成分として石油由来のエチレングリコールを使用した、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み16μm)
(PET2)
ジカルボン酸成分として石油由来のテレフタル酸、及びジオール成分としてバイオマス由来のエチレングリコールを使用した、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み16μm)
表3に示した組み合わせで電池包装用積層体を作製して評価を行った。結果を表3に示した。
Figure 2023009437000005
表3に示したとおり、実施例の電池包装用積層体は、バイオマス度を高くしても冷間成形性に優れる良好な積層体が得られた。
一方、比較例1の積層体は従来用いられる石油由来フィルムしか使用されていないので、バイオマス度は0%であり、環境負荷が低減できていない。
また比較例2の積層体では、使用した二軸延伸フィルムのラミネート強度が低いため、良好な冷間成形性が得られていない。
比較例3の積層体は使用する二軸延伸ポリアミドフィルムのバイオマス度が低いので、環境負荷が低減の効果が不十分である。
比較例4の積層体では、二軸延伸ポリアミドフィルム製膜時の熱処理温度が高く、寸法安定性はいいもののフィルムの突き刺し強度が低下し、結果として冷間成形性が低下した。
比較例5では、基材層2も含めてすべて石油由来のフィルムのため、バイオマス度が0%であり、環境負荷が低減できていない。
ヒートシール強度に劣るものであった。
以上から、本発明の電池包装用積層体は、冷間成形性、耐突き刺し性に優れるとともに、バイオマス由来の原料を用いたカーボンニュートラルな電池包装用積層体用途に好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 少なくとも基材層1、接着層、金属箔層及びシーラント層がこの順で積層された積層体であって、前記基材層1が下記(a)~(c)を満たす二軸延伸ポリアミドフィルムである、電池包装用積層体。
    (a)厚み8~30μm
    (b)放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量が、基材層1中の全炭素に対して1~30%
    (c)JIS Z 1707法により測定した突き刺し強度が0.7N/μm以上
  2. 前記基材層1が、ポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含む樹脂組成物から形成される単層からなる二軸延伸ポリアミドフィルムである、請求項1記載の電池包装用積層体。
  3. 前記基材層1が、ポリアミド6及び原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含む樹脂組成物から形成される層(A層)と、ポリアミド6を含み、かつ原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドを含まない樹脂組成物から形成される層(B層)の少なくとも2層からなる二軸延伸ポリアミドフィルムである、請求項1に記載の電池包装用積層体。
  4. 前記原料の少なくとも一部がバイオマス由来であるポリアミドが、ポリアミド11、ポリアミド410、ポリアミド610及びポリアミド1010からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリアミドである、請求項2又は3に記載の電池包装用積層体。
  5. 前記シーラント層が、無延伸ポリオレフィンフィルムである、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池包装用積層体。
  6. 前記延伸ポリオレフィンフィルムが、ポリプロピレン系樹脂を70~95質量%と、原料の少なくとも一部がバイオマス由来である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を5~30質量%含む無延伸ポリオレフィンフィルムである、請求項5に記載の電池包装用積層体。
  7. 前記シーラント層における放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量が、シーラント層中の全炭素に対して3~30%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の電池包装用積層体。
  8. 前記基材層1の金属箔層とは反対の面に、さらに厚み10~30μmの基材層2が積層されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の電池包装用積層体。
  9. 前記基材層2が二軸延伸ポリエステルフィルムである、請求項8記載の電池包装用積層体。
JP2021112709A 2021-07-07 2021-07-07 電池包装用積層体 Pending JP2023009437A (ja)

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WO2023176213A1 (ja) * 2022-03-16 2023-09-21 東洋紡株式会社 二軸配向ポリアミドフィルム

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