JPWO2014196295A1 - 通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置 - Google Patents

通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014196295A1
JPWO2014196295A1 JP2015521345A JP2015521345A JPWO2014196295A1 JP WO2014196295 A1 JPWO2014196295 A1 JP WO2014196295A1 JP 2015521345 A JP2015521345 A JP 2015521345A JP 2015521345 A JP2015521345 A JP 2015521345A JP WO2014196295 A1 JPWO2014196295 A1 JP WO2014196295A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base station
terminal device
determination
handover
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015521345A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6398972B2 (ja
Inventor
亮太 木村
亮太 木村
トマス ブルジョア
トマス ブルジョア
亮 澤井
亮 澤井
博允 内山
博允 内山
匠 古市
匠 古市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Publication of JPWO2014196295A1 publication Critical patent/JPWO2014196295A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6398972B2 publication Critical patent/JP6398972B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/30Reselection being triggered by specific parameters by measured or perceived connection quality data
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W16/00Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
    • H04W16/24Cell structures
    • H04W16/28Cell structures using beam steering
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W24/00Supervisory, monitoring or testing arrangements
    • H04W24/10Scheduling measurement reports ; Arrangements for measurement reports
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/0005Control or signalling for completing the hand-off
    • H04W36/0083Determination of parameters used for hand-off, e.g. generation or modification of neighbour cell lists
    • H04W36/00837Determination of triggering parameters for hand-off
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/30Reselection being triggered by specific parameters by measured or perceived connection quality data
    • H04W36/304Reselection being triggered by specific parameters by measured or perceived connection quality data due to measured or perceived resources with higher communication quality

Abstract

【課題】将来の制御の影響を考慮して最適な接続先セルを選択することを可能とすること。【解決手段】複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行する干渉制御部と、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記干渉制御部により実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、を備える通信制御装置を提供する。【選択図】図10

Description

本開示は、通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置に関する。
近年の無線通信環境は、データトラフィックの急増を原因として、周波数リソースの枯渇化という問題に直面している。そこで、ネットワーク密度を高めてリソース効率を向上させるために、マクロセル及びスモールセルを含み得る複数のセルを重複させて配置するネットワーク構成が採用され得る。例えば、ヘテロジーニアス(Heterogeneous)ネットワークは、無線アクセス技術、セルサイズ又は周波数帯の異なる様々なセルが併存することにより形成されるネットワークである。
しかし、複数のセルが重複する環境では、有害な干渉が発生し易い。そこで、有害な干渉を防止するために、個々の基地局又は端末装置により使用されるアンテナビームの方向又は送信電力などの送信パラメータを管理し及び制御する制御ノードを、システム内に配置する技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。こうした制御は、干渉の防止ではなく、システムのキャパシティ又はスループットなどの性能の向上のために行われることもある。
特開2011−091785号公報
一般的に、端末装置が現在接続しているサービングセルにおいて無線チャネルの品質が悪化した場合、端末装置は、ハンドオーバ手続を実行することにより、接続先のセルを他のセルへ切り替える。端末装置がどのセルに接続すべきかは、端末装置から送信されるメジャメントレポートに含まれる指標に基づいて、サービング基地局が判定する。しかしながら、サービング基地局は、ハンドオーバ判定の時点で未だ実行されていない将来の制御の内容を知らない。そのため、将来の制御の影響までをも考慮した上での最適な接続先セルがサービング基地局により選択されない状況が生じ得る。
従って、上述した不都合を解消し又は少なくとも緩和することのできる仕組みが提供されることが望ましい。
本開示によれば、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行する干渉制御部と、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記干渉制御部により実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、を備える通信制御装置が提供される。
また、本開示によれば、通信制御装置により実行される通信制御方法であって、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行することと、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正することと、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行することと、を含む通信制御方法が提供される。
また、本開示によれば、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムであって、前記無線通信システムは、前記無線通信システムのための干渉制御を実行する制御ノードを含み、前記制御ノードは、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する、無線通信システムが提供される。
また、本開示によれば、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのために干渉制御を実行する通信制御装置と通信する通信部と、第1の端末装置により生成されハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートを、前記第1の端末装置について前記ハンドオーバ判定を実行する前記通信制御装置へ、前記通信部に転送させる制御部と、を備える基地局が提供される。
また、本開示によれば、ビームステアリング可能なアンテナを用いて無線信号を送信し又は受信する無線通信部と、ハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートを生成し、及び、メジャメント後に前記アンテナにより形成されると想定されるアンテナビームの影響を表す修正項を、前記メジャメントレポートに含めて又は前記メジャメントレポートとは別に、前記無線通信部からサービング基地局へ送信させる、制御部と、を備える端末装置が提供される。
また、本開示によれば、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための無線リソースの制御を実行する制御部と、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記制御部により実行される前記無線リソースの制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、を備える通信制御装置が提供される。
本開示に係る技術によれば、将来の制御の影響を考慮して最適な接続先セルを選択することが可能となる。
システムの概要について説明するための説明図である。 時間−周波数リソースの構成の一例について説明するための説明図である。 既存のハンドオーバ手続の流れの一例を示すシーケンス図である。 協調マネージャの第1の配置シナリオについて説明するための説明図である。 図4の第1の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。 図4の第1の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。 協調マネージャの第2の配置シナリオについて説明するための説明図である。 図6の第2の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。 図6の第2の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。 図6の第2の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第3の例を示すシーケンス図である。 ターゲット基地局が制御対象外である場合の通信制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 ソース基地局が制御対象外である場合の通信制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 ローカライズドネットワークの制御に関連する通信制御処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。 ローカライズドネットワークの制御に関連する通信制御処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。 ローカライズドネットワークの制御に関連する通信制御処理の流れの第3の例を示すシーケンス図である。 一実施形態に係る協調マネージャの構成の一例を示すブロック図である。 アンテナビームの制御の影響を表す修正項について説明するための第1の説明図である。 アンテナビームの制御の影響を表す修正項について説明するための第2の説明図である。 一実施形態に係る干渉制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る協調判定処理の流れの第1の例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る協調判定処理の流れの第2の例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係るメジャメントレポート転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係るメジャメントレポート処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下の順序で説明を行う。
1.システムの概要
2.協調マネージャの導入
3.協調マネージャの構成例
3−1.装置の構成例
3−2.処理の流れ
4.基地局の構成例
4−1.装置の構成例
4−2.処理の流れ
5.端末装置の構成例
5−1.装置の構成例
5−2.変形例
5−3.処理の流れ
6.まとめ
<1.システムの概要>
まず、図1〜図3を用いて、システムの概要を説明する。図1は、本開示に係る技術が適用可能な一例としての無線通信システム1を示している。図1を参照すると、無線通信システム1は、三角形のマークで示される複数の基地局と、丸形のマークで示される複数の端末装置とを含む。
例えば、基地局10aは、セル11a内の端末装置へ無線通信サービスを提供するマクロセル基地局である。基地局10bは、セル11b内の端末装置へ無線通信サービスを提供するマクロセル基地局である。基地局10cは、セル11c内の端末装置へ無線通信サービスを提供するマクロセル基地局である。基地局10a、10b及び10cは、それぞれコアネットワーク(CN)16と接続される。これらマクロセル基地局は、LTE(Long Term Evolution)方式又はLTE−A(LTE-Advanced)方式に従って動作するeNB(evolved Node B)であってもよく、又は他の無線通信方式に従って動作する基地局(例えば、WiMAX方式の基地局、無線LAN(Local Area Network)方式のアクセスポイントなど)であってもよい。
基地局12aは、セル13a内の端末装置へ無線通信サービスを提供するスモールセル基地局である。基地局12aは、基地局10aを介してコアネットワーク16と接続される。なお、スモールセル基地局は、マクロセル基地局ではなくパケットデータネットワーク(PDN)17を介してコアネットワーク16と接続されてもよい。本明細書において、スモールセルは、フェムトセル、ナノセル、ピコセル及びマイクロセルなどを含む概念である。スモールセル基地局は、(例えば、小型のフェムトセル基地局のような)基地局専用の装置であってもよい。その代わりに、スモールセル基地局は、モバイルルータ機能又はリレー機能を有する端末装置であってもよい。スモールセルにおいて形成される無線ネットワークを、ローカライズドネットワークともいう。スモールセル基地局がマクロセル基地局又はその他の制御ノードと接続するためのリンクを、バックホールリンクという。
端末装置15は、セル11a内に位置し、基地局10aに接続することができる。端末装置15は、LTE方式又はLTE−A方式に従って動作するUE(User Equipment)であってもよく、又は他の無線通信方式に従って動作する移動端末であってもよい。端末装置15が基地局10aに接続する場合、基地局10aは端末装置15のサービング基地局であり、セル11aは端末装置15のサービングセルである。サービング基地局は、個々の端末装置について、スケジューリング、送信電力制御、ビーム制御及びレート制御などの様々な制御を実行する。図1の例では、端末装置15は、セル11b内に位置し、基地局10bに接続することもできる。また、端末装置15は、セル13a内に位置し、基地局12aに接続することもできる。
基地局10aが端末装置15のサービング基地局である場合、端末装置15は、周期的に又は基地局10aからの要求に応じて、周辺の基地局からの無線チャネルの品質を測定してメジャメントレポートを生成し、生成したメジャメントレポートを基地局10aへ送信する。メジャメントレポートは、端末装置15の接続先セルを他のセルへ切り替えるべきかの判定、即ちハンドオーバ判定のために使用される判定指標を含む。メジャメントレポートに含まれる判定指標の典型的な例は、セルごとに測定されるリファレンス信号受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)である。
図2は、一例としてのLTEシステムにおける時間−周波数リソースの構成の一例を示している。図2の上部には、10msecの長さを有する1つの無線フレーム(radio frame)が示されている。1つの無線フレームは、それぞれ1msecの長さを有する10個のサブフレームから構成される。1つのサブフレームは、2つの0.5msスロットを含む。1つの0.5msスロットは、通常、時間方向に7個(拡張サイクリックプレフィクスが使用される場合には6個)のOFDMシンボルを含む。リソースエレメントは、1つのOFDMシンボルと1本のサブキャリアとを含む時間−周波数リソースを指す。また、リソースブロックは、1つの0.5msスロットと12本のサブキャリアとにより構成される時間−周波数リソースを指す。通信リソースは、1つ以上のリソースブロックの単位でスケジューリングされる。FDD(Frequency Division Duplex)システムのダウンリンクチャネルにおいて、各リソースブロックの0番目のシンボル及び4番目のシンボルには、6サブキャリア分の周波数間隔でセル固有リファレンス信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)が配置される。MIMO(Multi Input Multi Output)送信が行われる場合には、CRSの配置はアンテナごとにオフセットされ得る(図示せず)。なお、TDD(Time Division Duplex)システムのダウンリンクサブフレームにも同様にCRSが配置され得る。
通常、メジャメントレポートは、CRSを受信することにより測定されるRSRPなどの指標を示す。しかしながら、以下に示すようなダウンリンクの他の種類のリファレンス信号がメジャメントレポートを生成するために使用されてもよい:
1)DMRS(Demodulation Reference Signal) … UE固有リファレンス信号とも呼ばれる、個々の端末装置に割り当てられたリソースブロック内に配置されるリファレンス信号。ダウンリンクデータを復号する際のチャネル推定のために使用される。
2)MBSFNリファレンス信号 … MBSFN(MBMS Single Frequency Network)において使用される。
3)PRS(Positioning Reference Signal) … UEの位置を推定するために使用される。
4)CSIRS(Channel State Information Reference Signal) … 主にダウンリンクのチャネル状態情報(CSI)を生成するために使用される。
なお、アップリンクのリファレンス信号は、以下に示すものを含み得る:
1)DMRS(Demodulation Reference Signal) … アップリンクデータを復号する際のチャネル推定のために使用される。
2)SRS(Sounding Reference Signal) … 主にアップリンクのチャネル状態を測定するために使用される。
図3は、既存のハンドオーバ手続の流れの一例を示すシーケンス図である。図3に示したシーケンスには、端末装置15、基地局10a及び基地局10bが関与する。なお、ハンドオーバの文脈では、ハンドオーバ前のサービング基地局をソース基地局、ハンドオーバ後のサービング基地局をターゲット基地局という。図3の例では、基地局10aがソース基地局であり、基地局10bがターゲット基地局である。
まず、端末装置15は、この時点のサービング基地局である基地局10aから送信されるリファレンス信号、及び基地局10bを含む1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS2)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを基地局10aへ送信する(ステップS4)。
メジャメントレポートを受信した基地局10aは、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS8)。一例として、サービングセルについての判定指標RSRP及びi番目の周辺セルについての判定指標RSRPTiが次の判定式(1)を満たす場合、基地局10aは、端末装置15がi番目の周辺セルの基地局をターゲット基地局としてハンドオーバを実行すべきであると判定し得る。なお、判定指標の値は、デシベル値であってもリニア値であってもよい。
Figure 2014196295
判定式(1)において、重みパラメータaTi及びaは、セル種別に関連付けられる重みを表す。例えば、ヘテロジーニアスネットワークにおいて、スモールセルの重みパラメータの値をマクロセルよりも大きく設定することにより、端末装置をスモールセルへ優先的に接続させることができる。重みパラメータbは、サービングセルについての判定指標に付加される重みを表し、セルエッジ近傍に位置する端末装置について過剰に頻繁なハンドオーバが発生することを防止する役割を有する。これら重みパラメータは、通常は正の値を有する。重みパラメータの値が大きいほど、関連付けられるセルが接続先として選択される可能性が高まる。
ハンドオーバ判定において基地局10bがターゲット基地局として選択された場合、基地局10aは、ハンドオーバ要求(Handover Request)を基地局10bへ送信する(ステップS10)。基地局10bは、ハンドオーバ要求を受信すると、流入制御(Admission Control)を実行することにより、端末装置15を受け入れるべきかを判定する(ステップS12)。例えば、基地局10bは、既に接続済みの端末の数をキャパシティ値(接続可能な端末の数)と比較し、又は提供可能なスループットを端末装置15の要求スループットと比較することにより、端末装置15を受け入れるべきかを判定してもよい。基地局10bは、端末装置15を受け入れるべきであると判定すると、基地局10aへハンドオーバ承認(Handover ACK)を送信する(ステップS14)。ハンドオーバ承認メッセージに加えて(又はその代わりに)、ハンドオーバ命令(Handover Command)又はRRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージが送信されてもよい。
基地局10aは、基地局10bからハンドオーバ承認を受信すると、ハンドオーバ命令(Handover Command)を端末装置15へ送信する(ステップS16)。また、基地局10aは、ハンドオーバ命令を送信した後、端末装置15宛ての未送信のダウンリンクトラフィックをターゲット基地局である基地局10bへ転送する(ステップS22)。基地局10bは、転送されたダウンリンクトラフィックをバッファリングし得る(ステップS24)。ここでバッファリングされるダウンリンクトラフィックは、ハンドオーバ完了後にターゲット基地局から端末装置へ送信され、それによりシームレスハンドオーバが実現され得る。
端末装置15は、基地局10aからハンドオーバ命令を受信すると、ターゲット基地局である基地局10bからのダウンリンクチャネルの帯域中央に位置し得る同期信号を探索することにより、基地局10bとの同期を獲得する(ステップS26)。また、端末装置15は、MIB(Master Information Block)及びSIB(System Information Block)などに含まれるシステム情報を取得する。そして、端末装置15は、例えばSIBから取得されるシステム情報を参照することによりランダムアクセスチャネルの配置を識別し、基地局10bへのランダムアクセスを試行する(ステップS28)。そして、ランダムアクセスが成功すると、ハンドオーバ完了(Handover Complete)及びそれに対する確認応答が端末装置15と基地局10bとの間で交換され(ステップS30)、ルート更新手続が実行される(ステップS32)。
このように、既存のハンドオーバ手続においては、ソース基地局がハンドオーバ判定を実行し、ターゲット基地局が流入制御を実行する。一方で、複数のセルが重複する環境において、セル間の有害な干渉を防止するために、個々の基地局又は端末装置により使用されるビーム方向又は送信電力などの送信パラメータを管理し及び制御する制御ノードがシステムに導入されるケースが存在する。本明細書において、かかる制御ノードを、協調マネージャ(Cooperation Manager)という。協調マネージャが導入される場合、無線チャネルの品質は、干渉制御の影響を受ける。例えば、アンテナビームが向けられた場所ではゲインが増加してチャネル品質が向上する一方、他の場所ではゲインが減少してチャネル品質が低下し得る。また、基地局からの送信電力が制限されたセルではチャネル品質が低下し得る。しかし、ソース基地局は、例えばハンドオーバ後にどのような制御が実行されるかを知らないため、協調マネージャが導入される場合、端末装置のために最適な接続先セルがハンドオーバ判定において基地局により選択されない可能性がある。
そこで、次節より詳細に説明する実施形態のように、ハンドオーバ判定を協調マネージャが実行することが有益である。サービング基地局は、協調マネージャにハンドオーバ判定を実行させるために、端末装置により生成されるメジャメントレポートを協調マネージャへ転送する。
<2.協調マネージャの導入>
本節では、図4〜図10Cを用いて、協調マネージャの配置のいくつかの例及び対応するハンドオーバ手続のシーケンスを例示する。
(1)第1の配置シナリオ
図4は、協調マネージャの第1の配置シナリオについて説明するための説明図である。第1の配置シナリオにおいて、協調マネージャは、基地局とは異なるノード上に配置される。図4の例では、無線通信システム1aにおいて、コアネットワーク16内に協調マネージャ100が配置されている。一例として、コアネットワーク16がLTEにおけるEPC(Evolved Packet Core)である場合、協調マネージャ100は、MME(Mobility Management Entity)、P−GW(PDN-Gateway)又はS−GW(Serving-Gateway)などのEPC内の任意のノード上に配置されてよい。なお、協調マネージャ100は、パケットデータネットワーク17内のノード(例えば、干渉制御サーバ)上に配置されてもよい。
図5Aは、図4の第1の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。ここで説明する通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局である基地局10a、ターゲット基地局である基地局10b、協調マネージャ100及びその他の基地局10cが関与するものとする。
図5Aを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。ここで収集される干渉制御情報は、例えば、各基地局及び各基地局に接続している端末装置についての、位置情報、アンテナ構成情報、最大送信電力情報、レート制御情報(変調符号化方式など)、チャネル品質情報、リソース割当て情報及び通信履歴情報のうちの1つ以上を含み得る。各基地局は、干渉制御情報を周期的に協調マネージャ100へ送信してもよく、又は協調マネージャ100からの要求に応じて干渉制御情報を協調マネージャ100へ送信してもよい。干渉制御情報には、当該干渉制御情報の送信元のセル又は基地局を識別するための識別情報(例えば、セルID)が含められてもよい。また、干渉制御情報において、プライバシーの保護の観点から、個々の端末装置を識別する識別情報が削除され又はマスキングされてもよい。干渉制御情報のフォーマットは、予め定義され得る。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定において基地局10bをターゲット基地局として選択した場合、ハンドオーバ要求を基地局10bへ送信する(ステップS130)。基地局10bは、ハンドオーバ要求を受信すると、流入制御を実行することにより、端末装置15を受け入れるべきかを判定する(ステップS132)。そして、基地局10bは、端末装置15を受け入れるべきであると判定すると、協調マネージャ100へハンドオーバ承認を送信する(ステップS134)。なお、基地局10bは、端末装置15を受け入れないと判定した場合には、協調マネージャ100へハンドオーバを拒否することを返答し得る(又は何も返答しなくてもよい)。
協調マネージャ100は、基地局10bからハンドオーバ承認を受信すると、基地局10aへハンドオーバ命令を送信する(ステップS138)。基地局10aは、協調マネージャ100からハンドオーバ命令を受信すると、さらにハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
図5Bは、図4の第1の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。ここでも、通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局である基地局10a、ターゲット基地局である基地局10b、協調マネージャ100及びその他の基地局10cが関与するものとする。
図5Bを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
また、図5Bの例において、協調マネージャ100は、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行する(ステップS129)。流入制御のために必要な情報もまた、ステップS110において収集され得る。
そして、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御の結果として選択されるターゲット基地局である基地局10bへ、ハンドオーバ要求を送信する(ステップS133)。基地局10bは、協調マネージャ100へハンドオーバ承認を返送する(ステップS134)。なお、ステップS133及びステップS134の処理は、省略されてもよい。また、ステップS133において、ハンドオーバ要求の代わりにハンドオーバ指令(Handover Order)が送信されてもよい。本明細書において、ハンドオーバ指令は、当該ハンドオーバ指令を受信する基地局が協調マネージャ100の決定を拒否しないことを意味するメッセージである。
その後、協調マネージャ100は、基地局10aへハンドオーバ命令を送信する(ステップS138)。基地局10aは、協調マネージャ100からハンドオーバ命令を受信すると、さらにハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
(2)第2の配置シナリオ
図6は、協調マネージャの第2の配置シナリオについて説明するための説明図である。第2の配置シナリオにおいて、協調マネージャは、基地局上に配置される。図6の例では、無線通信システム1bにおいて、複数のマクロセル基地局のうちの1つが、協調マネージャ100としての機能を有する。なお、協調マネージャ100は、スモールセル基地局上に配置されてもよい。
図7Aは、図6の第2の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局である基地局10a、ターゲット基地局である基地局10b、及び協調マネージャ100が実装されるその他の基地局10cが関与するものとする。
図7Aを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
また、図7Aの例において、協調マネージャ100は、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行する(ステップS129)。流入制御のために必要な情報もまた、ステップS110において収集され得る。なお、図5Aを用いて説明したように、流入制御は、ターゲット基地局により実行されてもよい。
そして、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御の結果として選択されるターゲット基地局である基地局10bへ、ハンドオーバ要求を送信する(ステップS133)。基地局10bは、協調マネージャ100へハンドオーバ承認を返送する(ステップS134)。なお、ステップS133及びステップS134の処理は、省略されてもよい。また、ステップS133において、ハンドオーバ要求の代わりにハンドオーバ指令が送信されてもよい。
その後、協調マネージャ100は、基地局10aへハンドオーバ命令を送信する(ステップS138)。基地局10aは、協調マネージャ100からハンドオーバ命令を受信すると、さらにハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
図7Bは、図6の第2の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局である基地局10a、ターゲット基地局であって協調マネージャ100が実装される基地局10b、及びその他の基地局10cが関与するものとする。
図7Bを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
次に、協調マネージャ100でもある基地局10bがターゲット基地局として選択された場合、基地局10bは、流入制御を実行する(ステップS129)。そして、基地局10bは、流入制御の結果として端末装置15を受け入れるべきであると判定すると、基地局10aへハンドオーバ命令を送信する(ステップS138)。基地局10aは、協調マネージャ100からハンドオーバ命令を受信すると、さらにハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
図7Cは、図6の第2の配置シナリオに関連する通信制御処理の流れの第3の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局であって協調マネージャ100が実装される基地局10a、ターゲット基地局である基地局10b、及びその他の基地局10cが関与するものとする。
図7Cを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
協調マネージャ100でもある基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
また、図7Cの例において、協調マネージャ100は、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行する(ステップS129)。流入制御のために必要な情報もまた、ステップS110において収集され得る。なお、図5Aを用いて説明したように、流入制御は、ターゲット基地局により実行されてもよい。
そして、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御の結果として選択されるターゲット基地局である基地局10bへ、ハンドオーバ要求を送信する(ステップS133)。基地局10bは、協調マネージャ100へハンドオーバ承認を返送する(ステップS134)。なお、ステップS133及びステップS134の処理は、省略されてもよい。また、ステップS133において、ハンドオーバ要求の代わりにハンドオーバ指令が送信されてもよい。
その後、協調マネージャ100は、ハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
(3)制御対象外の基地局の関与
協調マネージャの第1の配置シナリオ及び第2の配置シナリオの双方において、干渉制御の対象に含まれない基地局がソース基地局又はターゲット基地局としてハンドオーバ手続に関与する場合には、通信制御処理のシーケンスは上述したシーケンスとは部分的に異なる。
図8Aは、ターゲット基地局が制御対象外である場合の通信制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここで説明する通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局である基地局10a、ターゲット基地局である基地局10d、協調マネージャ100及びその他の基地局10cが関与するものとする。基地局10dは、協調マネージャ100による干渉制御の制御対象に含まれない。基地局10dは、マクロセル基地局であってもよく、又はスモールセル基地局であってもよい。
図8Aを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定において基地局10dをターゲット基地局として選択した場合、ハンドオーバ指令を基地局10aへ送信する(ステップS131)。ハンドオーバ指令は、基地局10dをターゲット基地局として識別する識別情報を含む。基地局10aは、ハンドオーバ指令を受信すると、ハンドオーバ要求を基地局10dへ送信する(ステップS135)。基地局10dは、ハンドオーバ要求を受信すると、流入制御を実行することにより、端末装置15を受け入れるべきかを判定する(ステップS136)。そして、基地局10dは、端末装置15を受け入れるべきであると判定すると、基地局10aへハンドオーバ承認を送信する(ステップS137)。なお、基地局10dは、端末装置15を受け入れないと判定した場合には、基地局10aへハンドオーバを拒否することを返答し得る。
基地局10aは、基地局10dからハンドオーバ承認を受信すると、ハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
図8Bは、ソース基地局が制御対象外である場合の通信制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここで説明する通信制御処理には、端末装置15、ソース基地局である基地局10e、ターゲット基地局である基地局10b、協調マネージャ100及びその他の基地局10cが関与するものとする。基地局10eは、協調マネージャ100による干渉制御の制御対象に含まれない。基地局10eは、マクロセル基地局であってもよく、又はスモールセル基地局であってもよい。
図8Bを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10eへ送信する(ステップS122)。
基地局10eは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS123)。ここでのハンドオーバ判定において、基地局10eは、メジャメントレポートに含まれる判定指標を使用する。ハンドオーバ判定において基地局10bがターゲット基地局として選択された場合、基地局10eは、ハンドオーバ要求を基地局10bへ送信する(ステップS124)。
基地局10bは、基地局10eからハンドオーバ要求を受信すると、流入制御要求を協調マネージャ100へ送信する(ステップS125)。協調マネージャは、基地局10bから流入制御要求を受信すると、ターゲット基地局として選択された基地局10bの代わりに、流入制御を実行する(ステップS129)。そして、協調マネージャ100は、流入制御の結果として基地局10bが端末装置15を受け入れるべきであると判定すると、基地局10bへハンドオーバ指令を返送する(ステップS131)。
基地局10bは、協調マネージャ100からハンドオーバ指令を受信すると、基地局10eへハンドオーバ承認を返送する(ステップS137)。基地局10eは、基地局10bからハンドオーバ承認を受信すると、ハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
なお、協調マネージャ100と基地局との間のメッセージの交換及び基地局間のメッセージの交換は、何らかの中間的なノードを介して行われてもよい。例えば、ユーザが設置する小型基地局と他の基地局及び協調マネージャ100との間のメッセージの交換は、ユーザのホームネットワークのゲートウェイ装置(図示せず)を介して行われ得る。
(4)ローカライズドネットワークの制御
ローカライズドネットワークを形成するマスタ端末に接続するスレーブ端末のハンドオーバ手続については、通信制御処理のシーケンスは上述したシーケンスとは部分的に異なる。
図9Aは、ローカライズドネットワークの制御に関連する通信制御処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信制御処理に、端末装置15、ソース基地局である基地局10a、ターゲット基地局であるマスタ端末12b、マスタ端末12bのサービング基地局である基地局10b及び協調マネージャ100が関与するものとする。
図9Aを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。基地局10bは、マスタ端末12bの干渉制御情報を協調マネージャ100へ中継する。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局である基地局10aへ送信する(ステップS122)。
基地局10aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
また、図9Aの例において、協調マネージャ100は、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行する(ステップS129)。流入制御のために必要な情報もまた、ステップS110において収集され得る。なお、流入制御は、ターゲット基地局により実行されてもよい。
そして、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御の結果として選択されるターゲット基地局であるマスタ端末12b宛てのハンドオーバ指令を、基地局10bへ送信する(ステップS131a)。基地局10bは、協調マネージャ100から受信したハンドオーバ指令を、マスタ端末12bへ転送する(ステップS131b)。マスタ端末12bは、転送されたハンドオーバ指令を受信すると、基地局10bへハンドオーバ承認を返送する(ステップS137)。なお、ステップS131a〜ステップS137の処理が省略され、協調マネージャ100から基地局10aへ直接的にハンドオーバ命令又はハンドオーバ指令が送信されてもよい。
基地局10bは、マスタ端末12bからハンドオーバ承認を受信すると、基地局10aへハンドオーバ命令を送信する(ステップS138)。基地局10aは、基地局10bからハンドオーバ命令を受信すると、さらにハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
図9Bは、ローカライズドネットワークの制御に関連する通信制御処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信制御処理に、端末装置15、ソース基地局であるマスタ端末12a、マスタ端末12aのサービング基地局である基地局10a、ターゲット基地局である基地局10b、及び協調マネージャ100が関与するものとする。
図9Bを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。基地局10aは、マスタ端末12aの干渉制御情報を協調マネージャ100へ中継する。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局であるマスタ端末12aへ送信する(ステップS122)。
マスタ端末12aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを基地局10aへ転送する(ステップS126a)。さらに、基地局10aは、マスタ端末12aからメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126b)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
また、図9Bの例において、協調マネージャ100は、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行する(ステップS129)。流入制御のために必要な情報もまた、ステップS110において収集され得る。なお、流入制御は、ターゲット基地局により実行されてもよい。
そして、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御の結果として選択されるターゲット基地局である基地局10bへ、ハンドオーバ指令を送信する(ステップS131)。
基地局10bは、協調マネージャ100からハンドオーバ指令を受信すると、マスタ端末12a宛てのハンドオーバ命令を基地局10aへ送信する(ステップS138a)。基地局10aは、協調マネージャ100から受信したハンドオーバ命令を、マスタ端末12aへ転送する(ステップS138b)。マスタ端末12aは、基地局10aからハンドオーバ命令を受信すると、ハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。なお、マスタ端末12aは、ハンドオーバ命令後に到着するダウンリンクトラフィックをターゲット基地局へ転送する機能を有していてもよい。その代わりに、マスタ端末12aのサービング基地局である基地局10aが当該ダウンリンクトラフィックをターゲット基地局へ転送してもよい。
図9Cは、ローカライズドネットワークの制御に関連する通信制御処理の流れの第3の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信制御処理に、端末装置15、ソース基地局であるマスタ端末12a、マスタ端末12aのサービング基地局である基地局10a、ターゲット基地局であるマスタ端末12b、マスタ端末12bのサービング基地局である基地局10b、及び協調マネージャ100が関与するものとする。
図9Cを参照すると、まず、協調マネージャ100は、制御対象の複数の基地局から、干渉制御のために使用される干渉制御情報を収集する(ステップS110)。基地局10aは、マスタ端末12aの干渉制御情報を協調マネージャ100へ中継する。基地局10bは、マスタ端末12bの干渉制御情報を協調マネージャ100へ中継する。そして、協調マネージャ100は、収集した干渉制御情報に基づいて、干渉制御を実行する(ステップS112)。ここで実行される干渉制御の具体的な例について、後にさらに説明する。
一方、端末装置15は、サービング基地局及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、メジャメントを実行する(ステップS120)。そして、端末装置15は、メジャメント結果を示す判定指標を含むメジャメントレポートを、サービング基地局であるマスタ端末12aへ送信する(ステップS122)。
マスタ端末12aは、端末装置15により生成されたメジャメントレポートを基地局10aへ転送する(ステップS126a)。さらに、基地局10aは、マスタ端末12aからメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する協調マネージャ100へ、受信した当該メジャメントレポートを転送する(ステップS126b)。
協調マネージャ100は、転送されたメジャメントレポートを受信すると、ハンドオーバ判定を実行する(ステップS128)。ここでのハンドオーバ判定において、協調マネージャ100は、メジャメントレポートに含まれる判定指標をそのまま使用する代わりに、干渉制御の影響を算入することにより修正される判定指標を使用する。ここでの判定指標の修正の具体的な例について、後にさらに説明する。
また、図9Cの例において、協調マネージャ100は、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行する(ステップS129)。流入制御のために必要な情報もまた、ステップS110において収集され得る。なお、流入制御は、ターゲット基地局により実行されてもよい。
そして、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御の結果として選択されるターゲット基地局であるマスタ端末12b宛てのハンドオーバ指令を、基地局10bへ送信する(ステップS131a)。基地局10bは、協調マネージャ100から受信したハンドオーバ指令を、マスタ端末12bへ転送する(ステップS131b)。マスタ端末12bは、転送されたハンドオーバ指令を受信すると、基地局10bへハンドオーバ承認を返送する(ステップS137)。なお、ステップS131a〜ステップS137の処理が省略され、協調マネージャ100から基地局10aへマスタ端末12a宛てのハンドオーバ命令又はハンドオーバ指令が送信されてもよい。
基地局10bは、マスタ端末12bからハンドオーバ承認を受信すると、マスタ端末12a宛てのハンドオーバ命令を基地局10aへ送信する(ステップS138a)。基地局10aは、基地局10bから受信したハンドオーバ命令を、マスタ端末12aへ転送する(ステップS138b)。マスタ端末12aは、基地局10aからハンドオーバ命令を受信すると、ハンドオーバ命令を端末装置15へ送信する(ステップS140)。その後の処理は、図3を用いて説明したハンドオーバ手続においてハンドオーバ命令が端末装置へ送信された後の処理と同様であってよい。
図8A〜図9Cでは、図4に示した第1の配置シナリオのように協調マネージャが基地局とは異なるノード上に配置される例を示したが、各図のシーケンスは、協調マネージャがいずれかの基地局上に配置される第2の配置シナリオにも適用可能である。
次節では、ここまでに例示した通信制御処理を実行する協調マネージャ100の詳細な構成の一例を説明する。
<3.協調マネージャの構成例>
[3−1.装置の構成例]
図10は、協調マネージャ100の構成の一例を示すブロック図である。図10を参照すると、協調マネージャ100は、ネットワーク通信部110、記憶部120及び制御部130を備える。協調マネージャ100が基地局上に配置される場合には、協調マネージャ100は、さらに1つ以上の端末装置との無線通信を実行する無線通信部及び当該無線通信を制御する通信制御部(共に図示せず)を備え得る。
(1)ネットワーク通信部
ネットワーク通信部110は、制御対象の複数の基地局と接続される通信インタフェースである。例えば、ネットワーク通信部110は、制御対象の基地局の各々から、上で例示した干渉制御情報を受信する。また、ネットワーク通信部110は、干渉制御の結果として決定される送信パラメータを通知するための干渉制御メッセージを、各基地局へ送信する。また、ネットワーク通信部110は、端末装置により生成され当該端末装置のサービング基地局により転送されるメジャメントレポートを、当該サービング基地局から受信する。また、ネットワーク通信部110は、ハンドオーバ手続において、ハンドオーバ要求又はハンドオーバ指令などのハンドオーバ制御メッセージを基地局へ送信する。
(2)記憶部
記憶部120は、ハードディスク又は半導体メモリなどの記憶媒体を用いて、協調マネージャ100の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部120により記憶されるデータは、例えば、制御対象の基地局の各々から受信される干渉制御情報及び干渉制御の結果として決定される送信パラメータを含み得る。これらデータは、後に説明するハンドオーバ判定の際に参照される。また、協調マネージャ100が流入制御をも実行する場合には、記憶部120は、流入制御のための情報をも記憶し得る。
(3)制御部
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサを用いて、協調マネージャ100の動作全般を制御する。図10の例において、制御部130は、干渉制御部132及び判定部134を含む。
(3−1)干渉制御部
干渉制御部132は、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行する。一例として、干渉制御部132は、少なくとも1つの基地局又は少なくとも1つの端末装置のアンテナビームを制御することにより、システム内で干渉が生じることを回避してもよい。より具体的には、例えば、干渉制御部132は、ネットワーク通信部110を介して、制御対象の基地局の各々から干渉制御情報を収集する。干渉制御情報は、各基地局及び各基地局に接続している端末装置についての、位置情報及びアンテナ構成情報を含み得る。アンテナ構成情報は、アンテナ本数及び利用可能なビームパターンを識別する情報を含み得る。干渉制御部132は、アンテナビームが潜在的な被干渉ノード(例えば、周辺セルに接続する端末装置)へ向けられないように、収集した位置情報に基づいて各基地局が使用すべきアンテナビームのビームパターンを決定する。そして、干渉制御部132は、ネットワーク通信部110を介して干渉制御メッセージを送信することにより、使用すべき決定したビームパターンを各基地局に通知する。
他の例として、干渉制御部132は、少なくとも1つの基地局又は少なくとも1つの端末装置の送信電力を制御することにより、システム内で干渉が生じることを回避してもよい。より具体的には、例えば、干渉制御部132は、ネットワーク通信部110を介して、制御対象の基地局の各々から干渉制御情報を収集する。干渉制御情報は、各基地局及び各基地局に接続している端末装置についての、位置情報及び最大送信電力情報を含み得る。干渉制御部132は、送信される無線信号が潜在的な被干渉ノードにおいて許容レベルを上回るレベルで受信されないように、収集した位置情報に基づいて各基地局が使用すべき送信電力を決定する。そして、干渉制御部132は、ネットワーク通信部110を介して干渉制御メッセージを送信することにより、使用すべき決定した送信電力を各基地局に通知する。なお、干渉制御部132は、上述したアンテナビーム制御及び送信電力制御の双方を行ってもよい。
(3−2)判定部
判定部134は、各端末装置のサービング基地局の代わりに、当該端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する。ハンドオーバ判定に際して、判定部134は、端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、当該端末装置によりメジャメントが行われた後に干渉制御部132により実行される干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された判定指標を用いる。メジャメントレポートは、典型的には、各端末装置のサービング基地局により協調マネージャ100へ転送される。
(3−2−1)RSRPに基づくハンドオーバ判定
例えば、判定指標としてリファレンス信号受信電力(RSRP)が使用される場合、判定部134は、サービングセルについての判定指標RSRP及びi番目の周辺セルについての判定指標RSRPTiを、次の式(2)及び式(3)のように修正し得る。
Figure 2014196295
式(2)において、RSRP´はサービングセルについての修正されたリファレンス信号受信電力であり、Gはサービングセルについての修正項である。式(3)において、RSRPTi´はi番目の周辺セルについての修正されたリファレンス信号受信電力であり、GTiはi番目の周辺セルについての修正項である。式(2)及び式(3)は、これら修正項がRSRPに適用されるオフセット値であることを示している。そして、i番目の周辺セルの基地局をターゲット基地局としてハンドオーバを実行すべきであると判定するための判定式は、次のように表現され得る。
Figure 2014196295
j番目のユーザUについて、修正項G及びGTiは、例えば、次の式(5)及び式(6)のように、想定されるアンテナビームの制御の影響を表す項であってよい。
Figure 2014196295
ここで、式(5)及び式(6)の右辺の関数dG(…)は、基地局から端末装置へ向かう方向の方位角、仰俯角、及び基地局から端末装置までの距離を引数とし、ビームステアリングゲインの変化量を戻り値とする関数である。関数dGの1つ以上の引数が省略されてもよい。
図11A及び図11Bは、アンテナビームの制御の影響を表す修正項について説明するための説明図である。図11Aを参照すると、ある基地局により利用可能なビームパターンのセットについて、方位角ごとのビームステアリングゲインがグラフ化されている。太線で示されているビームパターンBm11は、干渉制御の結果として使用されると想定されるビームパターンである。ここで、この基地局からハンドオーバ判定の対象である端末装置へ向かう方向の方位角がθであるとする。すると、当該基地局と当該端末装置のペアについてのビームステアリングゲインは、ビームパターンBm11の太線のグラフから、G(θ)に等しいと決定される。同様に、図11Bを参照すると、ある基地局により利用可能なビームパターンの他のセットについて、方位角ごとのビームステアリングゲインがグラフ化されている。太線で示されているビームパターンBm21は、干渉制御の結果として使用されると想定されるビームパターンである。ここで、この基地局からハンドオーバ判定の対象である端末装置へ向かう方向の方位角がθであるとする。すると、当該基地局と当該端末装置のペアについてのビームステアリングゲインは、ビームパターンBm21の太線のグラフから、G(θ)に等しいと決定される。
記憶部120は、各基地局により利用可能なビームパターンのセットごとに、対応するビームステアリングゲインのグラフを予め記憶する。判定部134は、記憶されているグラフのうち、サービング基地局により使用されると想定されるビームパターンのグラフを特定する。そして、判定部134は、端末装置及びサービング基地局の位置情報から算出される引数と特定した当該グラフとに基づいて、ビームステアリングゲインを決定することができる。修正項Gの値は、このビームステアリングゲインの、メジャメント時からの変化量に相当し得る。同様に、判定部134は、記憶されているグラフのうち、ターゲット基地局のi番目の候補により使用されると想定されるビームパターンのグラフを特定する。そして、判定部134は、端末装置及びターゲット基地局のi番目の候補の位置情報から算出される引数と特定した当該グラフとに基づいて、ビームステアリングゲインを決定することができる。修正項GTiの値は、このビームステアリングゲインの、メジャメント時からの変化量に相当し得る。
式(5)及び式(6)の代わりに、修正項G及び修正項GTiは、次の式(7)及び式(8)のように、想定される送信電力の制御の影響を表す項であってもよい。
Figure 2014196295
ここで、式(7)の右辺のパラメータdPは、サービング基地局の送信電力の、メジャメント時からの変化量を表す。式(8)の右辺のパラメータdPTiは、ターゲット基地局のi番目の候補の送信電力の、メジャメント時からの変化量を表す。
判定部134は、式(5)及び式(6)、又は式(7)及び式(8)を用いて決定される修正項を算入することにより、メジャメントレポートに記述された判定指標の値を修正し、修正した値を判定式(4)に代入する。そして、判定部134は、判定式(4)が満たされる場合に、ターゲット基地局のi番目の候補を端末装置の新たな接続先として決定し得る。なお、複数のターゲット基地局の候補が判定式(4)を満たす場合、修正された判定指標が最も良好な値を示す基地局がターゲット基地局として選択され得る。また、いずれの候補も判定式(4)を満たさない場合、判定部134は、ハンドオーバを実行しないことを決定し得る。
(3−2−2)RSRQに基づくハンドオーバ判定
判定部134は、ハンドオーバ判定のための判定指標として、リファレンス信号受信電力に基づいて計算される受信品質指標を使用してもよい。受信品質指標の一例は、リファレンス信号受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)である。
通常、RSRQは、次式に従ってRSRPから計算され得る。なお、記号Xは、サービング基地局を意味するS、又はターゲット基地局のi番目の候補を意味するTを表す。
Figure 2014196295
例えば、判定指標としてRSRQが使用される場合、判定部134は、サービングセルについての判定指標RSRQ及びi番目の周辺セルについての判定指標RSRQTiを、次の式(10)及び式(11)のように修正し得る。
Figure 2014196295
そして、ハンドオーバ判定のための判定式は、次のように表現され得る。
Figure 2014196295
即ち、この場合、修正項は、判定指標として使用される受信品質指標RSRQの計算に算入される。なお、判定式(12)におけるパラメータcTi、c及びdは、判定式(1)及び(4)の重みパラメータaTi、a及びbに対応する重みパラメータである。なお、式(9)に含まれる受信信号強度インジケータ(RSSI:Received Signal Strength Indicator)の計算において、次式のように修正項が算入されてもよい。
Figure 2014196295
この場合にも、修正項は、判定指標として使用される受信品質指標RSRQの計算に算入される。なお、各基地局におけるリソース割当ての状況又は通信履歴に依存して、式(13)の右辺の受信電力の積算から、トラフィックの発生しないセルの受信電力が除外されてもよい。
(3−2−3)SINRに基づくハンドオーバ判定
リファレンス信号受信電力に基づいて計算される受信品質指標の他の例は、信号対干渉及び雑音比(SINR:Signal to Interference plus Noise Ratio)である。
サービングセルについての修正された判定指標であるSINR´は、次の式(14)に従って計算され得る。また、i番目の周辺セルについての修正された判定指標であるSINRTi´は次の式(15)に従って計算され得る。
Figure 2014196295
なお、式(14)及び式(15)におけるパラメータNは、熱雑音を表す。各基地局におけるリソース割当ての状況又は通信履歴に依存して、式(14)及び式(15)の右辺の受信電力(干渉電力)の積算から、トラフィックの発生しないセルの受信電力が除外されてもよい。一例として、トラフィックの発生しないセルの受信電力が除外される場合には、式(14)及び式(15)は次のように書き換えられ得る。
Figure 2014196295
式(14´)及び式(15´)において、Ω及びΩは、トラフィックが発生しないとそれぞれ予測されるセルの集合を表す。集合Ω及び集合Ωは、ハンドオーバ判定を実行する装置により決定されてもよい。そして、ハンドオーバ判定のための判定式は、次のように表現され得る。
Figure 2014196295
即ち、この場合にも、修正項は、判定指標として使用される受信品質指標SINRの計算に算入される。なお、判定式(16)におけるパラメータeTi、e及びfは、判定式(1)及び(4)の重みパラメータaTi、a及びbに対応する重みパラメータである。なお、式(16)における受信品質指標SINR´及びSINRTi´として、式(14)又は式(14´)、及び式(15)又は式(15´)に従って計算される指標がどのように組み合わされてもよい。
(3−2−4)スループットに基づくハンドオーバ判定
一変形例において、ハンドオーバ判定のために使用される判定指標は、メジャメントレポートに含まれる指標を用いて計算されるスループットを表してもよい。この場合、判定部134は、ハンドオーバ後のスループットの推定値を計算する際に、干渉制御部132により実行される干渉制御の影響を算入する。
サービングセルについてのある端末装置のスループットTPは、当該端末装置の通信履歴を参照することにより計算され得る。i番目の周辺セルについてのスループットの推定値TPTiは、例えば、次の式(17)のように、シャノン・ハートレーの定理に従って理論的に計算され得る。
Figure 2014196295
式(17)において、NRB,Tiは、i番目の周辺セルが単位時間当たり割当て可能な無線リソースの総数(例えば、LTE方式におけるリソースブロック数)を表す。NUE,Tiは、その時点でi番目の周辺セルに接続している端末装置の数を表す。BRBは、無線リソースの1つの割当て単位の帯域幅を表す。SINRTi´は上述した式(15)に従って、修正項を算入することにより計算され得る。そして、ハンドオーバ判定のための判定式は、次のように表現され得る。
Figure 2014196295
なお、判定式(18)におけるパラメータgは、判定式(1)及び(4)の重みパラメータbに対応する重みパラメータである。
式(17)は、シャノン容量をスループットの期待値として扱う計算式である。実際の無線通信においては、ある端末装置に割当てられた無線リソース上で送信可能なデータサイズは、CQI(Channel Quality Indicator)により示されるチャネル品質に応じて選択される変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)に依存する。そこで、式(17)の代わりに、次のようにスループットを推定することもできる。
Figure 2014196295
式(19)において、DS(…)は、チャネル品質SINRTi、及び無線リソースの推定割当て量を引数とし、送信可能なデータサイズを戻り値とする関数である。
式(17)及び式(19)は、割当て可能な無線リソースを全てのユーザに均等に配分するという仮定に基づいている。無線リソースの割当て量NRB,ASSIGN,Tiを特定することが可能な場合、式(17)及び式(19)をそれぞれ次の式(20)及び式(21)ように書き換えることができる。
Figure 2014196295
このように、干渉制御の影響が算入されるスループットの推定値を判定指標として使用することにより、無線リソースの割当て量の観点をもハンドオーバ判定に加えることができる。なお、スループットを表す指標に割当て可能なリソースの時間量を乗算することにより、送信可能なデータサイズを表す指標が計算されてもよい。そして、サービングセルと周辺セルとの間の送信可能なデータサイズの比較に基づいて、ハンドオーバ判定が行われてもよい。また、スループット又はデータサイズを導き出すためにSINRの値を計算する際、トラフィックの発生しないセルは、計算から除外されてもされなくてもよい。
(3−2−5)流入制御
判定部134は、上述したいずれかの判定式に従い、修正される判定指標を用いてハンドオーバのターゲット基地局を選択する。ある実施例において、判定部134は、ネットワーク通信部110を介して、選択したターゲット基地局へハンドオーバ要求を送信する。ハンドオーバ要求を受信したターゲット基地局は、何らかの基準に従って流入制御(Admission Control)を実行し得る。他の実施例において、判定部134は、選択したターゲット基地局が端末装置の接続を受け入れるべきかをさらに判定してもよい。即ち、この場合、ターゲット基地局の代わりに協調マネージャ100が流入制御を実行する。
一例として、判定部134は、次の式(22)が満たされる場合に、ターゲット基地局が端末装置の接続を受け入れるべきであると判定してもよい。
Figure 2014196295
式(22)において、NUE,Tiは、その時点でターゲット基地局に接続している端末装置の数を表す。NUE,MAX,Tiは、ターゲット基地局に接続可能な端末装置の数の最大値(閾値)を表す。式(22)の代わりに(又はそれに加えて)、判定部134は、端末装置の識別子が予め記憶されるホワイトリストに含まれる場合に、ターゲット基地局が端末装置の接続を受け入れるべきであると判定してもよい。また、判定部134は、端末装置の識別子が予め記憶されるブラックリストに含まれない場合に、ターゲット基地局が端末装置の接続を受け入れるべきであると判定してもよい。端末装置の識別子は、例えば、電話番号、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)又はS−TMSI(SAE Temporary Mobile Subscriber Identity)などであってよい。ホワイトリスト又はブラックリストは、システム単位で定義されてもよく、又はセル単位で定義されてもよい。例えば、クローズドタイプのスモールセルは、接続を許容する端末装置の識別子のリストを保持し得る。また、端末装置のタイプ、契約種別又は料金プランなどの他の情報が、接続可否の判定のために使用されてもよい。
流入制御のために使用され得る情報は、協調マネージャ100によって、干渉制御情報と共に各基地局から収集されてもよい。その代わりに、いくつかの情報は、オペレータによって協調マネージャ100に登録され、協調マネージャ100から各基地局へ配信されてもよい。
一変形例として、判定部134は、上述した式(22)の代わりに次の式(23)に従って、ターゲット基地局への端末装置の接続の可否を判定してもよい。
Figure 2014196295
式(23)において、NUE_NORMAL,Tiはその時点でターゲット基地局に接続している非M2M端末の数を、NUE_M2M,Tiはその時点でターゲット基地局に接続しているM2M端末の数をそれぞれ表す。パラメータwは、M2M端末の数NUE_M2M,Tiに乗算される重みパラメータである。M2M(Machine To Machine)端末とは、ユーザが携帯するのではなく、自動販売機、スマートメータ又は店頭のキャッシュレジスタなどの機器に搭載されるタイプの無線通信端末を指す。M2M端末により送受信されるトラフィック量は、一般的には、非M2M端末により送受信される(例えば、映像コンテンツ又は音声コンテンツの)トラフィック量よりも少ない。そこで、判定部134は、式(23)のように、端末のタイプに応じて異なる重みを用いてターゲット基地局の収容端末数を計算し、計算した収容端末数を閾値NUE,MAX,Tiと比較する。重みパラメータwは、典型的には、1よりも小さい値に設定される。このような流入制御によれば、セルの見かけ上の収容端末数を増やすことができる。
他の変形例として、判定部134は、次の式(24)及び式(25)のように、端末装置のタイプごとにカウントされる収容端末数を、タイプごとに別々に定義される閾値NUE_NORMAL,MAX,Ti及びNUE_M2M,MAX,Tiと比較することにより、ターゲット基地局への端末装置の接続の可否を判定してもよい。
Figure 2014196295
流入制御がターゲット基地局により実行される場合、協調マネージャ100とターゲット基地局との間でメッセージの交換が行われる。特に、流入制御の結果として端末装置の接続が拒否される場合には、メッセージの交換はリソース及び時間の無駄を生じさせる。これに対し、ターゲット基地局の代わりに協調マネージャ100が流入制御をも実行することにより、交換されるメッセージを削減し、リソース及び時間の無駄を低減することができる。
判定部134は、いずれかの基準に従ってターゲット基地局が端末装置の接続を受け入れるべきであると判定した場合に、当該ターゲット基地局へハンドオーバ指令を送信し得る。ハンドオーバ指令は、既存のメッセージであるハンドオーバ要求とは異なり、ハンドオーバを受け入れることを指示する強制力のあるメッセージであってよい。ハンドオーバ要求とは区別されるハンドオーバ指令を送信することにより、ターゲット基地局は、自らがあらためて流入制御を実行する必要が無いことを認識することができる。
[3−2.処理の流れ]
(1)干渉制御処理
図12は、協調マネージャ100により実行され得る干渉制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12を参照すると、まず、干渉制御部132は、ネットワーク通信部110を介して、制御対象の1つ以上の基地局から干渉制御情報を収集する(ステップS10)。
次に、干渉制御部132は、収集した干渉制御情報に基づき、システム内で有害な干渉が回避されるように、少なくとも1つの基地局又は端末装置が使用すべき送信パラメータを決定する(ステップS20)。ここで決定される送信パラメータは、例えば、アンテナビームのビームパターン又は送信電力であってよい。決定された送信パラメータは、記憶部120により記憶される。
次に、干渉制御部132は、ネットワーク通信部110を介して干渉制御メッセージを送信することにより、決定した送信パラメータを対応する基地局へ通知する(ステップS30)。
また、判定部134は、端末装置により生成され当該端末装置のサービング基地局により転送されるメジャメントレポートの受信を待ち受ける(ステップS40)。ネットワーク通信部110によりメジャメントレポートが受信された場合には、判定部134は、後述する協調判定処理を実行する(ステップS50)。一方、メジャメントレポートが受信されない場合には、処理はステップS10へ戻る。
(2−1)協調判定処理−第1の例
図13Aは、協調マネージャ100により実行され得る協調判定処理の流れの第1の例を示すフローチャートである。第1の例では、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定を実行する。流入制御は、ターゲット基地局により実行される。
図13Aを参照すると、まず、判定部134は、メジャメントレポートに基づく判定指標を、メジャメントが行われた後に実行される干渉制御の影響を算入することにより修正する(ステップS51)。ここでの判定指標は、上述したRSRP、RSRQ、SINR及びスループットのいずれか1つ又は2つ以上の組合せであってよい。
次に、判定部134は、ターゲットセルの複数の候補が存在する場合には、最も良好な判定指標を示す1つの候補を選択する(ステップS53)。次に、判定部134は、修正されたサービングセル及びターゲットセルの判定指標が判定式を満たすかを判定する(ステップS55)。ここでの判定式は、上述した判定式(4)、(12)、(16)及び(18)のいずれかであってもよく、他の判定式であってもよい。
修正された判定指標が判定式を満たさない場合、判定部134は、ハンドオーバを実行しないことを決定する(ステップS57)。一方、修正された判定指標が判定式を満たす場合には、判定部134は、選択されたターゲットセルの基地局へ、ハンドオーバ要求を送信する(ステップS59)。
その後、流入制御の結果としてハンドオーバ要求がターゲット基地局により承認されると(ステップS61)、判定部134は、ネットワーク通信部110を介してサービング基地局へハンドオーバ命令を送信する(ステップS63)。
一方、ハンドオーバ要求がターゲット基地局により承認されなかった場合には、判定部134は、ステップS53において選択したターゲットセルを、候補から除外する(ステップS65)。そして、ターゲットセルの残りの候補が存在する場合には(ステップS67、当該残りの候補についてステップS53以降の処理が繰り返される。残りの候補が存在しない場合には、判定部134は、ハンドオーバを実行しないことを決定する(ステップS57)。
(2−2)協調判定処理−第2の例
図13Bは、協調マネージャ100により実行され得る協調判定処理の流れの第2の例を示すフローチャートである。第2の例では、協調マネージャ100は、ハンドオーバ判定及び流入制御を実行する。
図13Bを参照すると、まず、判定部134は、メジャメントレポートに基づく判定指標を、メジャメントが行われた後に実行される干渉制御の影響を算入することにより修正する(ステップS51)。ここでの判定指標は、上述したRSRP、RSRQ、SINR及びスループットのいずれか1つ又は2つ以上の組合せであってよい。
次に、判定部134は、ターゲットセルの複数の候補が存在する場合には、最も良好な判定指標を示す1つの候補を選択する(ステップS53)。次に、判定部134は、修正されたサービングセル及びターゲットセルの判定指標が判定式を満たすかを判定する(ステップS55)。ここでの判定式は、上述した判定式(4)、(12)、(16)及び(18)のいずれかであってもよく、他の判定式であってもよい。
修正された判定指標が判定式を満たさない場合、判定部134は、ハンドオーバを実行しないことを決定する(ステップS57)。一方、修正された判定指標が判定式を満たす場合には、判定部134は、選択されたターゲットセルについて流入制御を実行する(ステップS60)。例えば、判定部134は、式(22)、(23)、(24)又は(25)に示したように、ターゲット基地局に接続している端末装置の数を閾値と比較してもよい。また、判定部134は、端末装置の識別子を、許容され又は拒否される識別子のリストと照合してもよい。
判定部134は、流入制御の結果としてターゲットセルが端末装置を受け入れるべきであると判定した場合、ネットワーク通信部110を介してターゲット基地局又はサービング基地局へハンドオーバ指令を送信する(ステップS64)。
一方、判定部134は、流入制御の結果としてターゲットセルが端末装置を受け入れるべきでないと判定した場合、ステップS53において選択したターゲットセルを、候補から除外する(ステップS65)。そして、ターゲットセルの残りの候補が存在する場合には(ステップS67)、当該残りの候補についてステップS53以降の処理が繰り返される。残りの候補が存在しない場合には、判定部134は、ハンドオーバを実行しないことを決定する(ステップS57)。
<4.基地局の構成例>
本節では、協調マネージャ100による制御対象である基地局の構成について説明する。ハンドオーバ判定を協調マネージャ100に委任する基地局は、端末装置からメジャメントレポートが受信されると、自らハンドオーバ判定を実行することなく、受信したメジャメントレポートを協調マネージャ100へ転送する。そして、当該基地局は、協調マネージャ100の判定に従って、ハンドオーバ手続を遂行する。
[4−1.装置の構成例]
図14は、一実施形態に係る基地局200の構成の一例を示すブロック図である。図14を参照すると、基地局200は、無線通信部210、ネットワーク通信部220、記憶部230及び通信制御部240を備える。
(1)無線通信部
無線通信部210は、1つ以上の端末装置との無線通信を実行する無線通信インタフェース(あるいは、無線送受信機)である。無線通信部210は、典型的には、アンテナ、RF(Radio Frequency)回路及びベースバンドプロセッサを含み得る。無線通信部210は、ダウンリンクチャネルの品質に応じて選択される変調符号化方式で、送信信号を符号化し及び変調する。また、無線通信部210は、アップリンクチャネルの品質に応じて選択される変調符号化方式で、受信信号を復調し及び復号する。無線通信部210から送信される無線信号の送信電力は、後述する通信制御部240により設定される。無線通信部210により受信される無線信号の送信電力は、通信制御部240により端末装置へ指示される。無線通信部210は、ビームステアリング可能な複数のアンテナを有していてもよい。その場合、無線通信部210のアンテナビームのビームパターンもまた、通信制御部240により設定され得る。
(2)ネットワーク通信部
ネットワーク通信部220は、図1に例示したコアネットワーク16及び他の基地局と接続される通信インタフェースである。ネットワーク通信部220は、無線通信部210により受信されるアップリンクトラフィックを、コアネットワーク16へ転送する。また、ネットワーク通信部220は、端末装置へ送信されるべきダウンリンクトラフィックを、コアネットワーク16から受信する。また、ネットワーク通信部220は、コアネットワーク16内の制御ノード上に又は他の基地局上に実装され得る協調マネージャ100との間で、メッセージを交換し得る。協調マネージャ100は、干渉制御を実行する通信制御装置である。
(3)記憶部
記憶部230は、ハードディスク又は半導体メモリなどの記憶媒体を用いて、基地局200の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部230により記憶されるデータは、例えば、基地局200及び基地局200と接続する端末装置の各々についての、位置情報、アンテナ構成情報、最大送信電力情報、レート制御情報、チャネル品質情報、リソース割当て情報及び通信履歴情報のうちの1つ以上を含み得る。これら情報のうちの少なくとも一部は、干渉制御情報として協調マネージャ100へ提供され得る。
(4)通信制御部
通信制御部240は、CPU又はDSPなどのプロセッサを用いて、基地局200の動作全般を制御する。例えば、通信制御部240は、基地局200と接続する端末装置との通信のために通信リソースをスケジューリングし、リソース割当て情報を生成する。また、通信制御部240は、端末装置との間の無線チャネルのチャネル品質に応じて変調符号化方式を選択する。また、通信制御部240は、無線通信部210が使用すべきダウンリンクの送信電力、及び各端末装置が使用すべきアップリンクの送信電力を設定する。また、通信制御部240は、無線通信部210においてビームステアリングが可能な場合、使用すべきビームパターンを設定する。
通信制御部240は、例えば、協調マネージャ100からネットワーク通信部220を介して干渉制御メッセージが受信された場合に、当該干渉制御メッセージに記述される送信電力を、無線通信部210に設定してもよい。また、通信制御部240は、干渉制御メッセージに記述される送信電力を使用することを、端末装置へ指示してもよい。また、通信制御部240は、干渉制御メッセージに記述されるビームパターンを、無線通信部210に設定し又は端末装置へ指示してもよい。それにより、セル間の協調的な干渉制御を実現することができる。
また、通信制御部240は、端末装置により生成されたメジャメントレポートが無線通信部210により受信された場合に、当該メジャメントレポートを協調マネージャ100へ転送し、ハンドオーバ判定を協調マネージャ100に実行させる。ここで転送されるメジャメントレポートは、ハンドオーバ判定のために使用される判定指標を含み得る。協調マネージャ100は、端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される干渉制御の影響を算入することにより判定指標を修正し、修正した判定指標を用いて端末装置のためにハンドオーバ判定を実行する。通信制御部240は、メジャメントレポートを協調マネージャ100へ転送する際に、プライバシーの保護の観点から、個々の端末装置を識別する識別情報をマスキングし又は削除してもよい。その場合、通信制御部240は、転送したレポートと当該レポートを生成した端末装置との関連付けを記憶部230に一時的に記憶させ、この関連付けを使用して、その後受信されるハンドオーバ命令がどの端末装置のためのものであるかを識別してもよい。
通信制御部240は、協調マネージャ100へメジャメントレポートを転送した後、協調マネージャ100の判定に従って、ソース基地局としてのハンドオーバ手続を実行し得る。例えば、通信制御部240は、端末装置へハンドオーバ命令が送信された後、当該端末装置宛てのダウンリンクトラフィックを指定されるターゲット基地局へ転送する。
また、通信制御部240は、協調マネージャ100により基地局200がターゲット基地局として選択された場合において、協調マネージャ100が流入制御を実行しないときは、ハンドオーバ要求の受信に応じて流入制御を実行してもよい。また、通信制御部240は、協調マネージャ100により基地局200がターゲット基地局として選択された場合において、協調マネージャ100により既に流入制御が実行されたときは、協調マネージャ100からのハンドオーバ指令の受信に応じて、ターゲット基地局としてのハンドオーバ手続を実行してもよい。
[4−2.処理の流れ]
図15は、一実施形態に係る基地局200により実行されるメジャメントレポート転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図15を参照すると、まず、無線通信部210は、基地局200に接続している端末装置からメジャメントレポートを受信する(ステップS210)。
次に、通信制御部240は、無線通信部210により受信されたメジャメントレポートを、ネットワーク通信部220を介して協調マネージャ100へ転送する(ステップS220)。
その後、通信制御部240は、協調マネージャ100又は他の基地局からのハンドオーバ命令の受信を待ち受ける(ステップS230)。
そして、通信制御部240は、ハンドオーバ命令が受信されると、ソース基地局としてのハンドオーバ手続を実行する(ステップS240)。
<5.端末装置の構成例>
[5−1.装置の構成例]
図16は、一実施形態に係る端末装置300の構成の一例を示すブロック図である。図16を参照すると、端末装置300は、無線通信部310、記憶部320及び制御部330を備える。
(1)無線通信部
無線通信部310は、基地局との無線通信を実行する無線通信インタフェース(あるいは、無線送受信機)である。無線通信部310は、典型的には、アンテナ、RF回路及びベースバンドプロセッサを含み得る。無線通信部310は、アップリンクチャネルの品質に応じた変調符号化方式で送信信号を符号化し及び変調し、並びにダウンリンクチャネルの品質に応じた変調符号化方式で受信信号を復調し及び復号する。無線通信部310から送信される無線信号の送信電力は、後述する通信制御部334により設定される。無線通信部310は、ビームステアリング可能な複数のアンテナを有していてもよい。その場合、無線通信部310のアンテナビームのビームパターンもまた、通信制御部334により設定され得る。
(2)記憶部
記憶部320は、ハードディスク又は半導体メモリなどの記憶媒体を用いて、端末装置300の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部320により記憶されるデータは、例えば、端末装置300の識別情報、位置情報、アンテナ構成情報及び最大送信電力情報のうちの1つ以上を含み得る。
(3)制御部
制御部330は、CPU又はDSPなどのプロセッサを用いて、端末装置300の動作全般を制御する。図16の例において、制御部330は、アプリケーション部332及び通信制御部334を含む。
(3−1)アプリケーション部
アプリケーション部332は、上位レイヤのアプリケーションを実装する。アプリケーション部332は、基地局へ送信されるべきデータトラフィックを生成し、生成したデータトラフィックを無線通信部310へ出力する。また、アプリケーション部332は、基地局から無線通信部310により受信されるデータトラフィックを処理する。
(3−2)通信制御部
通信制御部334は、無線通信部310により実行される無線通信を制御する。例えば、通信制御部334は、基地局から受信されるリソース割当て情報に従って、無線通信部310に無線信号を送信させ又は無線信号を受信させる。また、通信制御部334は、無線チャネルのチャネル品質に応じて基地局により選択される変調符号化方式を、無線通信部310に設定する。また、通信制御部334は、基地局から受信される電力制御コマンドに従って、無線通信部310が使用すべきアップリンクの送信電力を設定する。また、通信制御部334は、無線通信部310においてビームステアリングが可能な場合、使用すべきビームパターンを設定する。
また、通信制御部334は、周期的に又はサービング基地局からの指示に応じて、メジャメントを実行する。メジャメントにおいて、無線通信部310は、サービング基地局から送信されるリファレンス信号、及び1つ以上の周辺基地局から送信されるリファレンス信号を受信し、受信電力を測定する。通信制御部334は、受信電力の測定値に基づいて、メジャメントレポートを生成する。メジャメントレポートは、端末装置の識別情報に加えて、ハンドオーバ判定のために使用されるサービングセル及び1つ以上の周辺セルについての指標を含む。そして、通信制御部334は、生成したメジャメントレポートを無線通信部310からサービング基地局へ送信させる。
また、通信制御部334は、サービング基地局からハンドオーバ命令が無線通信部310により受信された場合に、ハンドオーバ手続を実行する。具体的には、通信制御部334は、ターゲット基地局からの同期信号を探索することによりターゲット基地局との同期を獲得し、システム情報を参照することにより識別されるランダムアクセスチャネル上で、無線通信部310にターゲット基地局へランダムアクセス信号を送信させる。このランダムアクセスが成功すると、ターゲット基地局が新たに端末装置300のサービング基地局となる。
[5−2.変形例]
ここまでに説明した例では、協調マネージャ100が、ハンドオーバ判定のための判定指標を修正する。しかしながら、一変形例として、端末装置300において修正項が生成されてもよい。
例えば、無線通信部310がビームステアリング可能な複数のアンテナを有している場合に、通信制御部334は、メジャメント後に(又はハンドオーバ後に)無線通信部310のアンテナにより形成されると想定されるアンテナビームの影響を表す修正項を生成してもよい。そして、通信制御部334は、ハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートに、例えば次の式(26)及び式(27)のように修正項の加算された判定指標の値を含めてもよい。
Figure 2014196295
式(26)において、RSRPS_MEASはサービングセルについての測定されたリファレンス信号受信電力、RSRPS_REPはサービングセルについての修正されたリファレンス信号受信電力、GUE,Sはサービングセルについての端末固有の修正項である。式(27)において、RSRPTi_MEASはi番目の周辺セルについての測定されたリファレンス信号受信電力、RSRPTi_REPはi番目の周辺セルについての修正されたリファレンス信号受信電力、GUE,Tiはi番目の周辺セルについての端末固有の修正項である。端末固有の修正項がセルごとに異なるのは、端末と各基地局との間の位置関係がそれぞれ異なるためである。
端末固有の修正項GUE,S及びGUE,Tiは、例えば、次の式(28)及び式(29)のように、ビームステアリングの影響を表す項であってよい。
Figure 2014196295
ここで、式(28)及び式(29)の右辺の関数dG(…)は、端末装置から基地局へ向かう方向の方位角、仰俯角、及び端末装置から基地局までの距離を引数とし、ビームステアリングゲインの変化量を戻り値とする関数である。関数dGの1つ以上の引数が省略されてもよい。
通信制御部334は、式(26)及び式(27)のように修正項を判定指標に加算する代わりに、修正前の判定指標と修正項とを共にメジャメントレポートに含めてもよい。また、通信制御部334は、メジャメントレポートとは別に、修正項を通知するメッセージを無線通信部310からサービング基地局へ送信させてもよい。
なお、端末固有の修正項は、協調マネージャ100において計算されてもよい。その場合、計算された修正項に対応する干渉制御パラメータ(例えば、端末装置300が使用すべきビームパターン)が、協調マネージャ100からサービング基地局を介して端末装置300へシグナリングされ、当該干渉制御パラメータが端末装置300により使用され得る。ハンドオーバ判定において、例えば式(2)及び式(3)の修正項と式(26)及び式(27)の修正項とが共に使用されてもよい。
[5−3.処理の流れ]
図17は、一実施形態に係る端末装置300により実行されるメジャメントレポート処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図17を参照すると、まず、無線通信部310は、サービングセルにおいて送信されるリファレンス信号、及び1つ以上の周辺セルにおいて送信されるリファレンス信号を受信し、セルごとの受信電力を測定する(ステップS310)。
次に、通信制御部334は、無線通信部310により測定された受信電力の値に基づいて、メジャメントレポートを生成する(ステップS320)。さらに、通信制御部334は、ハンドオーバ判定において端末固有の修正項を使用するかを判定する(ステップS330)。
端末固有の修正項が使用されない場合には、通信制御部334は、ステップS310において生成したメジャメントレポートを、無線通信部310からサービング基地局へ送信させる(ステップS340)。
端末固有の修正項が使用される場合には、通信制御部334は、メジャメント後(又はターゲット基地局の各候補へのハンドオーバ後)に無線通信部310のアンテナにより形成されると想定されるアンテナビームの影響を表す修正項を、それぞれ計算する(ステップS350)。そして、通信制御部334は、計算した修正項を、メジャメントレポートに含めて又はメジャメントレポートとは別に、無線通信部310からサービング基地局へ送信させる(ステップS360)。
その後、通信制御部334は、サービング基地局からのハンドオーバ命令の受信を待ち受ける(ステップS370)。そして、通信制御部334は、ハンドオーバ命令が受信されると、指定されるターゲット基地局へのハンドオーバ手続を実行する(ステップS380)。
<6.まとめ>
ここまで、図1〜図17を用いて、本開示に係る技術の実施形態について詳細に説明した。上述した実施形態によれば、複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行する協調マネージャ(通信制御装置)において、端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標が当該端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される干渉制御の影響を算入することにより修正され、修正された判定指標を用いて当該端末装置についてのハンドオーバ判定が実行される。従って、協調的な干渉制御が行われる状況下でのハンドオーバ判定に際して、最適な接続先セルを確実に選択することが可能となる。その結果、システム全体としてのリソースの利用効率が向上される。
また、上述した実施形態によれば、端末装置により生成されるメジャメントレポートが、当該端末装置のサービング基地局により協調マネージャへ転送される。従って、協調マネージャは、ハンドオーバ判定が必要とされるタイミングで、干渉制御の影響を考慮したハンドオーバ判定をタイムリーに実行することができる。端末装置は、既存のハンドオーバ手続と同様にメジャメントレポートをサービング基地局へ送信すればよい。そのため、本開示に係る技術を実装するために端末装置の改変は不要であり、既に市場に存在する端末装置にも上述した新たな仕組みを適用することができる。
また、上述した実施形態によれば、協調マネージャによりアンテナビームが制御される場合に、想定されるアンテナビームの制御の影響を表す修正項を算入することにより、ハンドオーバ判定のための判定指標が修正される。従って、個々の端末装置又は基地局にとって予測することの難しいビーム制御に起因するゲインの変化を、ハンドオーバ判定において考慮することができる。
また、上述した実施形態によれば、協調マネージャにより送信電力が制御される場合に、想定される送信電力の制御の影響を表す修正項を算入することにより、ハンドオーバ判定のための判定指標が修正される。従って、個々の端末装置又は基地局が予測することの難しい送信電力制御に起因する受信電力の変化を、ハンドオーバ判定において考慮することができる。
一例として、修正項は、RSRPのオフセット値であってよい。この場合、ハンドオーバ判定の判定式をわずかに変更するのみでハンドオーバ判定に修正項を算入することができるため、本開示に係る技術を少ないコストで実現することができる。他の例として、修正項は、RSRPに基づいて計算されるRSRQ又はSINRなどの受信品質指標の計算に算入されてもよい。この場合、RSRPそのものを用いるケースよりも高度なハンドオーバ判定を実行することにより、各端末装置を最適なチャネル品質を有するセルに接続させることが可能となる。また別の例として、ハンドオーバ後のスループットの推定値を計算する際に干渉制御の影響が算入されてもよい。この場合、システム全体の通信容量を最適化することが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、協調マネージャは、ターゲット基地局の代わりに流入制御をも実行し得る。かかる構成によれば、協調マネージャとターゲット基地局の候補との間で交換されるメッセージが削減されるため、メッセージ交換に要するリソース及び時間の無駄を低減することができる。
また、ある変形例によれば、端末装置がビームステアリング可能なアンテナを有する場合に、ハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートに関連する判定指標の端末固有の修正項が、メジャメント後に端末装置において形成されると想定されるアンテナビームの影響を表すように計算される。そして、計算された端末固有の修正項が、メジャメントレポートに含めて又はメジャメントレポートとは別にサービング基地局へ送信される。従って、協調マネージャ(又はサービング基地局)は、端末装置におけるビームステアリングの影響をも考慮に入れて、ハンドオーバ判定を実行することができる。それにより、最適な接続先セルが選択される可能性を一層高めることができる。
なお、本開示に係る技術は、協調マネージャが干渉制御以外の制御を実行するケースにも適用可能である。例えば、協調マネージャは、システムのキャパシティ又はスループットなどの性能を向上させるために、各基地局及び各端末に割当てられる無線リソース(例えば、時間、周波数、符号又は空間リソース)を制御する。そして、協調マネージャは、サービング基地局から転送されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される無線リソースの制御の影響を算入することにより修正し、修正された判定指標を用いて当該端末装置についてのハンドオーバ判定を実行し得る。
また、本明細書において説明した各装置による一連の制御処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記憶媒体(非一時的な媒体:non-transitory media)に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、実行時にRAM(Random Access Memory)に読み込まれ、CPUなどのプロセッサにより実行される。
また、本明細書においてフローチャートを用いて説明した処理は、必ずしもフローチャートに示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行する干渉制御部と、
第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記干渉制御部により実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、
を備える通信制御装置。
(2)
前記メジャメントレポートは、前記第1の端末装置のサービング基地局により前記通信制御装置へ転送される、前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記干渉制御部は、少なくとも1つの基地局又は少なくとも1つの端末装置のアンテナビームを制御し、
前記判定部は、前記アンテナビームの制御の影響を表す修正項を算入することにより、前記判定指標を修正する、
前記(1)又は前記(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記干渉制御部は、少なくとも1つの基地局又は少なくとも1つの端末装置の送信電力を制御し、
前記判定部は、前記送信電力の制御の影響を表す修正項を算入することにより、前記判定指標を修正する、
前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(5)
前記判定指標は、リファレンス信号受信電力(RSRP)を含み、
前記修正項は、前記RSRPのオフセット値である、
前記(3)又は前記(4)に記載の通信制御装置。
(6)
前記判定指標は、リファレンス信号受信電力(RSRP)に基づいて計算される受信品質指標を含み、
前記修正項は、前記受信品質指標の計算に算入される、
前記(3)又は前記(4)に記載の通信制御装置。
(7)
前記判定指標は、前記メジャメントレポートに含まれる指標を用いて計算されるスループットを表し、
前記判定部は、ハンドオーバ後の前記スループットの推定値を計算する際に前記干渉制御の影響を算入する、
前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(8)
前記判定部は、修正された前記判定指標を用いて選択されるターゲット基地局が前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきかをさらに判定する、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(9)
前記判定部は、前記ターゲット基地局が前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきであると判定した場合に、前記ターゲット基地局へハンドオーバを受け入れることを指示するメッセージを送信する、前記(8)に記載の通信制御装置。
(10)
前記判定部は、端末のタイプに応じて異なる重みを用いて計算される前記ターゲット基地局の収容端末数を閾値と比較することにより、前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきかを判定する、前記(8)又は前記(9)に記載の通信制御装置。
(11)
前記判定部は、端末のタイプごとにカウントされる前記ターゲット基地局の収容端末数を、前記タイプごとに異なる閾値と比較することにより、前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきかを判定する、前記(8)又は前記(9)に記載の通信制御装置。
(12)
通信制御装置により実行される通信制御方法であって、
複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行することと、
第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正することと、
修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行することと、
を含む通信制御方法。
(13)
複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムであって、
前記無線通信システムは、前記無線通信システムのための干渉制御を実行する制御ノードを含み、
前記制御ノードは、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する、
無線通信システム。
(14)
前記制御ノードは、前記複数の基地局とは異なるノードである、前記(13)に記載の無線通信システム。
(15)
前記制御ノードは、前記複数の基地局のいずれかに実装されるノードである、前記(13)に記載の無線通信システム。
(16)
複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのために干渉制御を実行する通信制御装置と通信する通信部と、
第1の端末装置により生成されハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートを、前記第1の端末装置について前記ハンドオーバ判定を実行する前記通信制御装置へ、前記通信部に転送させる制御部と、
を備える基地局。
(17)
ビームステアリング可能なアンテナを用いて無線信号を送信し又は受信する無線通信部と、
ハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートを生成し、及び、
メジャメント後に前記アンテナにより形成されると想定されるアンテナビームの影響を表す修正項を、前記メジャメントレポートに含めて又は前記メジャメントレポートとは別に、前記無線通信部からサービング基地局へ送信させる、
制御部と、
を備える端末装置。
(18)
複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための無線リソースの制御を実行する制御部と、
第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記制御部により実行される前記無線リソースの制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、
を備える通信制御装置。
100 通信制御装置(協調マネージャ)
110 ネットワーク通信部
120 記憶部
132 干渉制御部
134 判定部
200 基地局
210 無線通信部
220 ネットワーク通信部
230 記憶部
240 通信制御部
300 端末装置
310 無線通信部
320 記憶部
334 通信制御部

Claims (18)

  1. 複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行する干渉制御部と、
    第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記干渉制御部により実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、
    を備える通信制御装置。
  2. 前記メジャメントレポートは、前記第1の端末装置のサービング基地局により前記通信制御装置へ転送される、請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記干渉制御部は、少なくとも1つの基地局又は少なくとも1つの端末装置のアンテナビームを制御し、
    前記判定部は、前記アンテナビームの制御の影響を表す修正項を算入することにより、前記判定指標を修正する、
    請求項1に記載の通信制御装置。
  4. 前記干渉制御部は、少なくとも1つの基地局又は少なくとも1つの端末装置の送信電力を制御し、
    前記判定部は、前記送信電力の制御の影響を表す修正項を算入することにより、前記判定指標を修正する、
    請求項1に記載の通信制御装置。
  5. 前記判定指標は、リファレンス信号受信電力(RSRP)を含み、
    前記修正項は、前記RSRPのオフセット値である、
    請求項3に記載の通信制御装置。
  6. 前記判定指標は、リファレンス信号受信電力(RSRP)に基づいて計算される受信品質指標を含み、
    前記修正項は、前記受信品質指標の計算に算入される、
    請求項3に記載の通信制御装置。
  7. 前記判定指標は、前記メジャメントレポートに含まれる指標を用いて計算されるスループットを表し、
    前記判定部は、ハンドオーバ後の前記スループットの推定値を計算する際に前記干渉制御の影響を算入する、
    請求項1に記載の通信制御装置。
  8. 前記判定部は、修正された前記判定指標を用いて選択されるターゲット基地局が前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきかをさらに判定する、請求項1に記載の通信制御装置。
  9. 前記判定部は、前記ターゲット基地局が前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきであると判定した場合に、前記ターゲット基地局へハンドオーバを受け入れることを指示するメッセージを送信する、請求項8に記載の通信制御装置。
  10. 前記判定部は、端末のタイプに応じて異なる重みを用いて計算される前記ターゲット基地局の収容端末数を閾値と比較することにより、前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきかを判定する、請求項8に記載の通信制御装置。
  11. 前記判定部は、端末のタイプごとにカウントされる前記ターゲット基地局の収容端末数を、前記タイプごとに異なる閾値と比較することにより、前記第1の端末装置の接続を受け入れるべきかを判定する、請求項8に記載の通信制御装置。
  12. 通信制御装置により実行される通信制御方法であって、
    複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための干渉制御を実行することと、
    第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正することと、
    修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行することと、
    を含む通信制御方法。
  13. 複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムであって、
    前記無線通信システムは、前記無線通信システムのための干渉制御を実行する制御ノードを含み、
    前記制御ノードは、第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に実行される前記干渉制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する、
    無線通信システム。
  14. 前記制御ノードは、前記複数の基地局とは異なるノードである、請求項13に記載の無線通信システム。
  15. 前記制御ノードは、前記複数の基地局のいずれかに実装されるノードである、請求項13に記載の無線通信システム。
  16. 複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのために干渉制御を実行する通信制御装置と通信する通信部と、
    第1の端末装置により生成されハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートを、前記第1の端末装置について前記ハンドオーバ判定を実行する前記通信制御装置へ、前記通信部に転送させる制御部と、
    を備える基地局。
  17. ビームステアリング可能なアンテナを用いて無線信号を送信し又は受信する無線通信部と、
    ハンドオーバ判定のために使用されるメジャメントレポートを生成し、及び、
    メジャメント後に前記アンテナにより形成されると想定されるアンテナビームの影響を表す修正項を、前記メジャメントレポートに含めて又は前記メジャメントレポートとは別に、前記無線通信部からサービング基地局へ送信させる、
    制御部と、
    を備える端末装置。
  18. 複数の基地局と複数の端末装置とを含む無線通信システムのための無線リソースの制御を実行する制御部と、
    第1の端末装置により生成されるメジャメントレポートに基づく判定指標を、前記第1の端末装置によりメジャメントが行われた後に前記制御部により実行される前記無線リソースの制御の影響を算入することにより修正し、修正された前記判定指標を用いて前記第1の端末装置についてのハンドオーバ判定を実行する判定部と、
    を備える通信制御装置。
JP2015521345A 2013-06-05 2014-05-01 通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置 Expired - Fee Related JP6398972B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013118764 2013-06-05
JP2013118764 2013-06-05
PCT/JP2014/062109 WO2014196295A1 (ja) 2013-06-05 2014-05-01 通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014196295A1 true JPWO2014196295A1 (ja) 2017-02-23
JP6398972B2 JP6398972B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=52007948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015521345A Expired - Fee Related JP6398972B2 (ja) 2013-06-05 2014-05-01 通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9918268B2 (ja)
EP (1) EP3007490A4 (ja)
JP (1) JP6398972B2 (ja)
CN (1) CN105247927B (ja)
WO (1) WO2014196295A1 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016039507A1 (ko) * 2014-09-11 2016-03-17 이화여자대학교 산학협력단 건물 내 무선 통신 기반의 센서 배치를 위한 위치 결정 방법 및 건물 내 무선 통신 기반의 센서 배치를 위한 위치 결정 시스템
JP2016143916A (ja) * 2015-01-29 2016-08-08 ソニー株式会社 装置
CN106162687B (zh) * 2015-04-01 2021-06-11 索尼公司 用于无线通信的用户设备侧和基站侧的装置和方法
US9497680B1 (en) * 2015-06-18 2016-11-15 Amazon Technologies, Inc. Frequency acquisition during roaming
US20170339602A1 (en) * 2015-09-02 2017-11-23 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) First and Second Radio Network Nodes and Methods Performed Therein
TWI720052B (zh) * 2015-11-10 2021-03-01 美商Idac控股公司 無線傳輸/接收單元和無線通訊方法
JPWO2018030243A1 (ja) * 2016-08-10 2019-06-13 株式会社Nttドコモ ユーザ端末及び無線通信方法
US10645689B2 (en) 2016-08-11 2020-05-05 Qualcomm Incorporated Link establishment in a wireless backhaul network using radio access technology
WO2018030684A1 (ko) * 2016-08-11 2018-02-15 한국전자통신연구원 통신 시스템에서 이동성 지원 방법 및 장치
US11968570B2 (en) 2016-09-17 2024-04-23 Qualcomm Incorporated Techniques for handovers in the presence of directional wireless beams
CN108076490B (zh) * 2016-11-18 2020-07-03 展讯通信(上海)有限公司 单射频语音呼叫连续性的实现方法、装置及移动终端
US20180176845A1 (en) * 2016-12-19 2018-06-21 Bandwidthx Inc. Optimized offloading of wireless devices to alternative wireless networks
US10194382B2 (en) 2016-12-27 2019-01-29 Bandwidthx Inc. Auto-discovery of amenities
WO2018125704A1 (en) 2016-12-27 2018-07-05 Bandwidthx Inc. Radio management based on user intervention
JP2018139339A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 日本電信電話株式会社 無線通信システムとそのハンドオーバ制御方法およびプログラム
KR102310719B1 (ko) * 2017-03-20 2021-10-08 삼성전자 주식회사 차세대 이동통신에서 대기 모드 동작을 효과적으로 하는 방법 및 장치
WO2019064229A1 (en) * 2017-09-28 2019-04-04 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) MULTI-BEAM RANDOM ACCESS PROCEDURE IN EXECUTING AN INTERCELLULAR TRANSFER
US10819401B2 (en) * 2018-01-19 2020-10-27 Photonic Systems, Inc. System to acquire channel state information for multiple-input and multiple-output systems
IT201800020509A1 (it) * 2018-12-20 2020-06-20 Telecom Italia Spa Allocazione di risorse per collegamenti di comunicazione non gestiti
US11683823B2 (en) * 2020-03-02 2023-06-20 Fujitsu Limited Control device and control method

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006004463A1 (en) * 2004-06-30 2006-01-12 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Antenna beam shape optimization
WO2009093314A1 (ja) * 2008-01-23 2009-07-30 Fujitsu Limited 移動通信システム

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1633159A4 (en) * 2003-06-12 2011-02-23 Fujitsu Ltd BASIC STATION EQUIPMENT AND MOBILE COMMUNICATION SYSTEM
JP4427415B2 (ja) * 2004-08-05 2010-03-10 株式会社日立コミュニケーションテクノロジー ハンドオフ制御方法、無線制御局及び無線基地局
EP2007157B1 (en) * 2006-04-06 2014-11-05 Hitachi, Ltd. Wireless communication system, radio base station apparatus and radio terminal apparatus
KR100818766B1 (ko) * 2006-10-02 2008-04-01 포스데이타 주식회사 무선통신 시스템에서의 핸드오버 수행 방법 및 장치
CN101052014B (zh) * 2007-05-21 2010-08-18 华为技术有限公司 一种ip承载呼叫接入控制方法及其装置
CN101119253A (zh) * 2007-06-12 2008-02-06 西安西电捷通无线网络通信有限公司 一种利用用户分级控制用户接入wlan的方法及其系统
PL2260668T3 (pl) * 2008-04-04 2015-12-31 Ericsson Telefon Ab L M Redukcja interferencji w sieciach komunikacji przez szeregowanie i dostosowanie łącza
US8200286B2 (en) * 2008-10-31 2012-06-12 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Base station and method for improving coverage in a wireless communication system using antenna beam-jitter and CQI correction
JP5504970B2 (ja) 2009-09-25 2014-05-28 ソニー株式会社 管理サーバ、通信システム、通信端末、および中継装置
US9781656B2 (en) * 2011-08-26 2017-10-03 Alcatel Lucent Method and apparatus for modifying call admission control thresholds
KR101615987B1 (ko) * 2011-12-22 2016-05-11 엘지전자 주식회사 무선 접속 시스템에서 무선 통신 상태 측정 방법 및 이를 위한 장치
CN104106279B (zh) * 2012-02-10 2018-01-02 日本电气株式会社 无线电通信系统、基站和通信方法
JP2013197828A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Fujitsu Ltd 無線通信システム、無線基地局装置、無線通信システムにおけるハンドオーバ方法
US9814062B2 (en) * 2012-12-21 2017-11-07 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and device for transmission scheduling
US9319996B2 (en) * 2013-03-15 2016-04-19 Qualcomm Incorporated System and method for dynamic power regulation in small cells

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006004463A1 (en) * 2004-06-30 2006-01-12 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Antenna beam shape optimization
WO2009093314A1 (ja) * 2008-01-23 2009-07-30 Fujitsu Limited 移動通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014196295A1 (ja) 2014-12-11
JP6398972B2 (ja) 2018-10-03
US9918268B2 (en) 2018-03-13
US20160119850A1 (en) 2016-04-28
CN105247927B (zh) 2019-09-20
EP3007490A4 (en) 2017-01-18
EP3007490A1 (en) 2016-04-13
CN105247927A (zh) 2016-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6398972B2 (ja) 通信制御装置、通信制御方法、無線通信システム、基地局及び端末装置
US10506577B2 (en) Systems and methods for adaptive transmissions in a wireless network
KR101574491B1 (ko) 고속 이용자들을 위한 셀 분할
US10327282B2 (en) Network node, a wireless device and methods therein for selecting a communication mode in a wireless communications network
EP2238779B1 (en) Backhaul signaling for interference avoidance
EP2708061B1 (en) Access point for mobile station-assisted interference mitigation
JP6449178B2 (ja) ハンドオーバー決定と、関連の測定とを容易にする通信方法および装置
US9113339B2 (en) Apparatus and method for allocating communication resources in a communication system
EP2708054B1 (en) Mobile station-assisted interference mitigation
WO2012066186A1 (en) Apparatus and method employing scheduler behavior aware predictive resource selection in a communication system
US20140119319A1 (en) Apparatus and Method for Reactive Inter-Cell Interference Coordination
WO2015194276A1 (ja) 装置及び方法
WO2016137395A1 (en) Radio communication methods and radio communication devices
EP2878164B1 (en) Wireless communication network with noise metric based optimization for cellular capacity improvement
CN104038986A (zh) 处理基地台的选择的方法及其通信装置
EP2824958B1 (en) Wireless telecommunications network nodes and methods

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170317

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180820

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6398972

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees