JPWO2014192877A1 - 洗浄用組成物、タンパク質精製方法、及びタンパク質 - Google Patents
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Abstract
Description
<1>目的タンパク質及び不純物を含む混合液から目的タンパク質を分離精製するプロセスに用いる洗浄用組成物であって、以下の成分(A)、成分(B)及び成分(C)から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする、洗浄用組成物。
(A)炭素数5以上の有機基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、及び炭素数5以上の有機基を有するアミン塩型カチオン性界面活性剤から選ばれるカチオン性界面活性剤
(B)ヒドロキシ酸エステル
(C)アミド系溶媒
上記<1>の洗浄用組成物で、前記タンパク質が結合したリガンドが固定された固相を洗浄して不純物を除去する洗浄工程、並びに
溶出バッファーを用いて、前記洗浄工程で洗浄した固相から目的タンパク質を回収する回収工程、
を含むことを特徴とするタンパク質精製方法。
したがって、本発明のタンパク質精製方法によれば、不純物を効率的に除去することができる。また、当該精製方法により精製された目的タンパク質は不純物が少ない。
本発明の洗浄用組成物は、目的タンパク質及び不純物を含む混合液から目的タンパク質を分離精製するプロセスに用いる洗浄用組成物であって、以下の成分(A)、成分(B)及び成分(C)から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とするものである。
(A)炭素数5以上の有機基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、及び炭素数5以上の有機基を有するアミン塩型カチオン性界面活性剤から選ばれるカチオン性界面活性剤
(B)ヒドロキシ酸エステル
(C)アミド系溶媒
成分(A)のカチオン性界面活性剤は、炭素数5以上の有機基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、及び炭素数5以上の有機基を有するアミン塩型カチオン性界面活性剤から選ばれるものである。上記アミン塩型カチオン性界面活性剤は、第1級〜第3級アミン塩型のいずれでもよい。
R1は、炭素数5以上の有機基を示し、
R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、有機基を示し、
nは1以上の整数を示し、
Zn−はn価のアニオンを示す。〕
上記アルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルデシル基、ドデシル基、1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
上記アルケニル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えば、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基等が挙げられる。
上記アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
平均付加モル数10以下のポリオキシアルキレン基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された基としては、下記式で示されるものが挙げられる。なお、式中のqは前記と同義である。
R2、R3及びR4としては、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された総炭素数2以上の基、平均付加モル数が10以下であるポリオキシアルキレン基、平均付加モル数10以下のポリオキシアルキレン基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された総炭素数2以上の基が好ましい。
また、ヒドロキシアルキル基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された基に含まれるヒドロキシアルキル基としては、上記ヒドロキシアルキル基と同様のものが挙げられる。
また、平均付加モル数10以下のポリオキシアルキレン基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された基に含まれるポリオキシアルキレン基としては、上記ポリオキシアルキレン基と同様のものが挙げられる。
また、R3及びR4における炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。また、アルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。
これらの中でも、Zとしては、ハロゲン原子が好ましく、塩素原子、臭素原子がより好ましく、塩素原子が特に好ましい。
R5は、炭素数5〜30の炭化水素基又は
R6及びR7は、それぞれ独立して、炭素数1〜4の炭化水素基を示し、
n及びZn−は前記と同義である。〕
R8は、炭素数9〜30のアルキル基を示し、
R9〜R11は、それぞれ独立して、炭素数1〜4の炭化水素基を示し、
n及びZn−は前記と同義である。〕
上記R5で示される炭化水素基の炭素数は、不純物除去性能の観点や、本発明の洗浄用組成物で洗浄された固相の再利用を容易にする観点、回収した目的タンパク質への洗浄用組成物の混入を低レベルに抑える観点から、好ましくは6〜24、より好ましくは8〜22、更に好ましくは9〜20、更に好ましくは10〜18、特に好ましくは10〜16である。
また、上記炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。当該アルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルデシル基、ドデシル基、1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
また、R6及びR7で示される炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。当該アルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。
また、R8で示されるアルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルデシル基、ドデシル基、1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
これら中でも、静脈又は筋肉内投与が可能な医薬品添加物であり、ヒトに対する安全性が担保されているという観点からは、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムが好ましい。この中でも、安全性と不純物除去性能との両立の観点から、塩化ベンザルコニウムが特に好ましい。
なお、塩化ベンザルコニウムは、式(1)において、R1=平均炭素数が10〜15の範囲内のアルキル基、R2=ベンジル基、R3=R4=メチル基、Zn−=Cl−の化合物である。
カチオン性界面活性剤の濃度を上記のような範囲とすることにより、分離精製する際の圧力上昇が大幅に抑えられ、且つ優れた不純物除去性能が得られる。
ヒドロキシ酸エステルとしては、1〜3個のヒドロキシ基及び1〜3個のエステル結合を分子内に有するヒドロキシ酸エステルが好ましく、1又は2個のヒドロキシ基及び1又は2個のエステル結合を分子内に有するヒドロキシ酸エステルが好ましい。
また、ヒドロキシ酸エステルとしては、1〜3個のヒドロキシ基及び1〜3個のカルボキシ基を分子内に有するヒドロキシ酸に由来するヒドロキシ酸エステルが好ましく、1又は2個のヒドロキシ基及び1又は2個のカルボキシ基を分子内に有するヒドロキシ酸に由来するヒドロキシ酸エステルがより好ましい。
ヒドロキシ酸エステルの中でも、α−ヒドロキシ酸エステルが好ましく、グリコール酸、乳酸エステルがより好ましく、乳酸エステルがさらに好ましい。
アミド系溶媒としては、下記式(4)で表される溶媒が好ましい。
また、R21、R22及びR23で示される炭素数1〜4のアルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
R22及びR23で示されるアリール基としては、炭素数6〜12のアリール基が好ましい。具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R21及びR22で示される炭素数1〜4のアルキル基が互いに結合して形成する環としては、2−ピロリドン環、2−ピペリドン環、2−カプロラクタム(ε−カプロラクタム)環等が挙げられる。
これらの中でも、静脈内投与又は筋肉内投与が可能な医薬品添加物であり、ヒトに対する安全性が担保されていることから、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましい。
これら成分の組み合わせとしては、成分(A)と成分(B)の組み合わせ、成分(A)と成分(C)の組み合わせ、成分(B)と成分(C)の組み合わせ、成分(A)と成分(B)と成分(C)の組み合わせが挙げられる。斯様な組み合わせを含有する洗浄用組成物の中でも、不純物除去性能の観点から、成分(A)を少なくとも含み、更に成分(B)及び成分(C)から選ばれる1種以上を含有する洗浄用組成物が好ましい。
本発明の洗浄用組成物中には、上記成分の他に、水;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩;アミノ酸;糖等を含んでいてもよい。なお、これらその他の成分は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の洗浄用組成物の23℃における粘度としては、0.8〜2.0mPa・sが好ましく、0.8〜1.6mPa・sがより好ましい。
また、本発明の洗浄用組成物は、洗浄用液状組成物であるのが好ましい。
(分離精製プロセス)
分離精製プロセスとしては、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィーなどが挙げられ、選択性に優れ、高純度な目的タンパク質が得られることから、アフィニティークロマトグラフィーが好ましい。
特に、本発明の洗浄用組成物は、プロテインAをリガンドとして用いたアフィニティークロマトグラフィーによる抗体精製に適し、当該抗体精製における中間洗浄用の組成物として特に有用である。斯様な洗浄に本発明の洗浄用組成物を用いた場合、不純物が非常に効果的に除去され、且つ、プロテインAから抗体が解離しにくいため、抗体を極めて効率よく回収することができる。
中間洗浄とは、抗体などの目的タンパク質の分離精製プロセスにおいて、不純物を洗浄除去するために、リガンドに目的タンパク質を保持させた状態で固相を洗浄することをいう。
目的タンパク質としては、抗体が好ましく、Fc領域(CH2/CH3領域(CH2領域及びCH3領域))を含むIgG型の抗体がより好ましい。また、Fc融合タンパク質、組換えタンパク質を用いてもよい。なお、抗体には、動物細胞で産生された抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体が含まれる。
本発明のタンパク質精製方法は、
固相上に固定されたリガンドと、目的タンパク質及び不純物を含む混合液とを接触させ、前記リガンドと前記混合液中のタンパク質とを結合させる結合工程、
本発明の洗浄用組成物で、前記タンパク質が結合したリガンドが固定された固相を洗浄して不純物を除去する洗浄工程、並びに
溶出バッファーを用いて、前記洗浄工程で洗浄した固相から目的タンパク質を回収する回収工程、
を含むことを特徴とするものである。
以下、各工程について説明する。
本発明における結合工程とは、固相上に固定されたリガンドと、目的タンパク質及び不純物を含む混合液とを接触させ、前記リガンドと前記混合液中のタンパク質とを結合させる工程である。
これらの中でも、合成高分子、天然高分子が好ましい。合成高分子としては、ポリスチレン樹脂、メタクリレート樹脂が挙げられ、天然高分子としては、アガロース、デキストラン、セルロース等の多糖類で構成されるものが挙げられる。この中でも、アガロース、メタクリレート樹脂が好ましく、カラムへの充填やスケールアップが容易であることから、メタクリレート樹脂がより好ましい。
これらの中でも、抗体医薬の製造において用いることが可能であることから、プロテインAが特に好ましい。本発明の洗浄用組成物は、プロテインAから抗体を解離させにくいため、本発明の洗浄用組成物を用いてプロテインAをリガンドとする固相の洗浄をした場合、抗体を極めて効率よく回収することができる。
本発明における洗浄工程とは、本発明の洗浄用組成物で、前記タンパク質が結合したリガンドが固定された固相を洗浄して不純物を除去する工程である。
洗浄工程は、本発明の洗浄用組成物を用いること以外は常法の中間洗浄と同様にして行えばよく、例えば、リガンドに抗体が保持された状態のまま本発明の洗浄用組成物をカラムに通液させることで固相を洗浄して不純物を除去すればよい。
洗浄温度は、通常0〜50℃であるが、5〜35℃が好ましく、常温がより好ましい。
本発明における回収工程とは、溶出バッファーを用いて、前記洗浄工程で洗浄した固相から目的タンパク質を回収する工程である。例えば、溶出バッファーで目的タンパク質を溶出させ、クロマトグラフィーシステムのフラクションコレクターを用いて目的タンパク質を回収する方法が挙げられる。
カラム容器(GE Healthcare社製Tricorn10/50 column)に、国際公開第2012/086660号の実施例に記載のタンパク質リガンド(プロテインA)を固定化させたメタクリレート樹脂を主成分とするアフィニティークロマトグラフィー担体JX02−PB2を充填高さ約5cmで充填してカラムを作製した。得られたカラムをGE Healthcare社製AKTA Prime Plusに接続し、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)を5カラム容量(カラム容積の5倍)、流速1mL/分にて通液し、平衡化させた。
次いで、モノクローナル抗体Trastuzumabのバイオシミラーを含有するCHO細胞培養上清を、約24g抗体/mL担体の負荷量で、流速1mL/分にてカラムに通液した。
次いで、洗浄液1として、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)を5カラム容量、流速1mL/分にてカラムに通液した。
次いで、洗浄液2として、20mMリン酸ナトリウム/1M塩化ナトリウムバッファー(pH7.5)を5カラム容量、流速1mL/分にてカラムに通液した。
次いで、洗浄液3として、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)を5カラム容量、流速1mL/分にてカラムに通液した。
その後、100mMグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)を5カラム容量、流速1mL/分にてカラムに通液し、カラム内に捕捉されていたモノクローナル抗体を溶出させ、Abs.280>100mAuの溶出フラクションを回収した。
そして、Cygnus Technologies社製 CHO HCP ELISA kit,3Gを用い、回収したフラクション中に含有されるHost Cell Protein(HCP)濃度を測定した。結果を表2に示した。
また、分光光度計(Bio−Rad Laboratories製SmartSpecPlus)を用い、回収したフラクション中に含有される抗体濃度を測定し、回収液量を乗ずることで抗体回収量を算出し、さらに添加抗体量で除することにより、抗体回収率を測定した。結果を表2に示した。
メタクリレート樹脂担体(JX02−PB2)を、アガロース担体(MabSelect SuRe(商標))に変更する以外は参考例1と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表2に示した。
参考例1における洗浄液1を、表1に記載の各洗浄液にそれぞれ変更した以外は、参考例1と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表2に示した。
参考例2における洗浄液1を、表1に記載の洗浄液A−2に変更した以外は、参考例2と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表2に示した。
モノクローナル抗体Trastuzumabのバイオシミラーを含有するCHO細胞培養上清(約24g抗体/mL担体の負荷量)を、モノクローナル抗体Etanerceptのバイオシミラーを含有するCHO細胞培養上清(約6.5g抗体/mL担体の負荷量)に変更する以外は参考例1と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表3に示した。
参考例3における洗浄液1を、表1に記載の洗浄液A−2(実施例12)、洗浄液A−4(実施例13)、洗浄液B−1(比較例3)にそれぞれ変更した以外は、参考例3と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表3に示した。
カラム容器(GE Healthcare社製Tricorn5/200 column)に、国際公開第2012/086660号の実施例に記載のタンパク質リガンド(プロテインA)を固定化させたメタクリレート樹脂を主成分とするアフィニティークロマトグラフィー担体JX02−PB2を充填高さ約20cmで充填してカラムを作製した。得られたカラムをGE Healthcare社製AKTA Prime Plusに接続し、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5)を5カラム容量(カラム容積の5倍)、流速1mL/分にて通液し、平衡化させた。その後、GE Healthcare社製AKTA Prime Plusからカラムを取り外した。
次いで、20mMリン酸ナトリウム/500mM塩化ナトリウムバッファー(pH7.5)(以下、測定液11とも称する)を5カラム容量、流速1mL/分にてAKTA Prime Plusに通液し、カラム未接続時の圧力値を測定した。
次にカラムを接続し、再度、測定液11を5カラム容量、流速1mL/分にてAKTA Prime Plusに通液し、カラム接続時の圧力値を測定した。当該カラム接続時の圧力値からカラム未接続時の圧力値を差し引き、測定液11を通液した際の圧力損失値とした。結果を表5に示した。
なお、カラム未接続時の圧力値とカラム接続時の圧力値は、AKTA Prime Plusに付属の圧力計により測定した。
参考例4における測定液11を、表4に記載の各測定液にそれぞれ変更した以外は、参考例4と同様の処理を行い、圧力損失値の評価を実施した。結果を表5に示した。
参考例1における洗浄液1を、表6に記載の洗浄液A−21〜A23、A31〜A33にそれぞれ変更した以外は、参考例1と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表7に示した。
参考例1における洗浄液1を、表8に記載の洗浄液A−41、A−42にそれぞれ変更した以外は、参考例1と同様の処理を行い、HCP濃度と抗体回収率の評価を実施した。結果を表9に示した。
Claims (17)
- 目的タンパク質及び不純物を含む混合液から目的タンパク質を分離精製するプロセスに用いる洗浄用組成物であって、
以下の成分(A)、成分(B)及び成分(C)から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする、
洗浄用組成物。
(A)炭素数5以上の有機基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、及び炭素数5以上の有機基を有するアミン塩型カチオン性界面活性剤から選ばれるカチオン性界面活性剤
(B)ヒドロキシ酸エステル
(C)アミド系溶媒 - R1が、
炭素数5〜30の炭化水素基、
炭素数5〜30のヒドロキシアルキル基、
ヒドロキシアルキル基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された総炭素数5〜30の基、
平均付加モル数が10以下であり炭素数が5以上であるポリオキシアルキレン基、
又は平均付加モル数10以下のポリオキシアルキレン基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された総炭素数5〜30の基である、
請求項2に記載の洗浄用組成物。 - R2、R3及びR4が、それぞれ独立して、
炭素数1〜30の炭化水素基、
炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基、
ヒドロキシアルキル基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された総炭素数2以上の基、
平均付加モル数が10以下であるポリオキシアルキレン基、
又は平均付加モル数10以下のポリオキシアルキレン基の水素原子の一部が炭化水素基で置換された総炭素数2以上の基である、
請求項2又は3のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - R2の炭素数≧R3の炭素数、且つR2の炭素数≧R4の炭素数であり、
R1とR2との炭素数の合計が10以上である、
請求項2〜4のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記カチオン性界面活性剤が、塩化ベンザルコニウム又は塩化ベンゼトニウムである、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記カチオン性界面活性剤の濃度が、0.01〜20%(w/v)である、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記ヒドロキシ酸エステルが、1〜3個のヒドロキシ基及び1〜3個のエステル結合を分子内に有するヒドロキシ酸エステルである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記カチオン性界面活性剤を少なくとも含み、更に前記ヒドロキシ酸エステル及び前記アミド系溶媒から選ばれる1種以上を含有する、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記目的タンパク質を分離精製するプロセスが、アフィニティークロマトグラフィーである、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記目的タンパク質が抗体である、
請求項1〜12のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記目的タンパク質の分離精製が、合成高分子又は天然高分子を固相とするアフィニティークロマトグラフィーによる分離精製である、
請求項1〜13のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 前記目的タンパク質の分離精製が、アガロース又はメタクリレート樹脂を固相とするアフィニティークロマトグラフィーによる分離精製である、
請求項1〜14のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。 - 固相上に固定されたリガンドと、目的タンパク質及び不純物を含む混合液とを接触させ、前記リガンドと前記混合液中のタンパク質とを結合させる結合工程、
請求項1〜15のいずれか1項に記載の洗浄用組成物で、前記タンパク質が結合したリガンドが固定された固相を洗浄して不純物を除去する洗浄工程、並びに
溶出バッファーを用いて、前記洗浄工程で洗浄した固相から目的タンパク質を回収する回収工程、
を含むことを特徴とするタンパク質精製方法。 - 請求項16に記載の精製方法により精製されたことを特徴とする、目的タンパク質。
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