JPWO2014188505A1 - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機の大トルクと高速回転との両立を図る。【解決手段】回転電機10は、固定子巻線22と固定子鉄心21を備えた固定子20と、回転子鉄心31を備えた回転子30と、を有し、回転子鉄心31は、磁極毎に設けられた永久磁石34と、周方向に隣接する上記磁極の間若しくは磁極に設けられ、通電により磁束を周方向に発生する界磁巻線35と、他の部位より弱い磁性を備え、界磁巻線35を保持する弱磁性領域32bと、を備える。

Description

開示の実施形態は、回転電機に関する。
特許文献1には、回転子が、軸方向に多数の磁性板を積層した鉄心によって構成された回転子磁極と、回転子磁極の周方向のほぼ中央部に埋め込まれた永久磁石と、回転子磁極の基部に設けられ外部からの界磁電流の供給により通電される環状の界磁巻線と、を備えた、回転電機が記載されている。
特開2007−124755号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、界磁巻線を遠心力に抗して保持する保持構造が弱いことから、高速回転化が困難である。これを解消するために当該保持構造の半径方向寸法を増大させた場合には、永久磁石からの磁束の漏洩が大きくなってトルク発生に寄与する磁束が減少するので、低速回転時の大トルク化が困難となる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、大トルクと高速回転との両立を図れる、回転電機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、固定子巻線と固定子鉄心を備えた固定子と、回転子鉄心を備えた回転子と、を有し、前記回転子鉄心は、磁極毎に設けられた永久磁石と、巻線用鉄心を有する界磁巻線と、強磁性部と非磁性部とを有する複合磁性材と、を備える回転電機が適用される。
本発明の回転電機によれば、大トルクと高速回転との両立を図ることができる。
第1実施形態の回転電機の全体構成を表す縦断面図である。 図1中のA−A′断面による横断面図である。 界磁巻線による磁束制御を表す、界磁巻線非通電時の説明図、及び、界磁巻線通電時の説明図である。 非接触給電装置の詳細構成を表す、図1の部分拡大断面図である。 非接触給電装置の2次巻線に発生した交流高電圧を整流する整流回路を表す回路図である。 第2実施形態の回転電機に備えられた回転子を表す横断面図である。 界磁巻線による磁束制御を表す、界磁巻線の非通電時の説明図、及び、界磁巻線の通電時の説明図である。
以下、開示の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1乃至図5により第1実施形態の回転電機を説明する。
<回転電機の全体構成>
まず、第1実施形態の回転電機10の全体構成について説明する。図1及び図2において、回転電機10は、巻線の通電で特性が変化する(詳細は後述)いわゆる可変界磁回転電機であり、円筒状のフレーム9を有する。このフレーム9の半径方向(図1中の上下方向)を以下単に「半径方向」と称し、フレーム9の軸方向(図1中の左右方向)を以下単に「軸方向」と称し、フレーム9の周方向を以下単に「周方向」と称する。
回転電機10は、フレーム9の半径方向内側に設けられた固定子20と、固定子20の半径方向内側に設けられた円筒状の回転子30と、を備えた、インナーロータ型の電動機である。また回転電機10は、フレーム9の軸方向一方側(図1中左側)の開口部を塞ぐ反負荷側ブラケット11と、フレーム9の軸方向他方側(図1中右側)の開口部を塞ぐ負荷側ブラケット12と、回転子30の内側に設けられた円筒状の非接触給電装置50と、を備えている。
回転子30は、上記軸方向に延びる回転軸8に設けられている。回転軸8は、上記非接触給電装置50を半径方向内側に収容可能な中空の円筒部8aと、円筒部8aの軸方向一方側(図1中左側)に一体に設けられた反負荷側軸部8bと、円筒部8aの軸方向他方側(図1中右側)に一体に設けられた負荷側軸部8cと、を備えている。
上記反負荷側軸部8bの外周面は、軸受7aを介して反負荷側ブラケット11に回転自在に支持されている。なお反負荷側ブラケット11には、回転軸8の反負荷側軸部8bを収容する蓋部6が設けられている。上記負荷側軸部8cの外周面は、軸受7bを介して負荷側ブラケット12に回転自在に支持されている。また円筒部8aの軸方向一方側(図1中左側)端部の内周面は、軸受52aを介し、非接触給電装置50の中空の支持軸51に回転自在に支持されている。円筒部8aの軸方向他方側(図1中右側)の端部の内周面は、軸受52bを介し、上記支持軸51に回転自在に支持されている。
固定子20は、フレーム9の内周面に設けられた固定子鉄心21と、固定子鉄心21の周方向に配列された複数個(この例では12個)の固定子巻線22と、を備えている。固定子鉄心21は、半径方向外側の周縁部を貫通する複数のボルト25によって、上記半負荷側ブラケット11と負荷側ブラケット12との間に固定されている。固定子鉄心21の半径方向外側には、軸方向に貫通するティース23が周方向に複数(この例では12個)配列されている。このとき、隣り合う2つのティース23,23の間に、軸方向に貫通するスロット24が形成されている。各固定子巻線22は、ティース23に装着されるとともに、ティース23の周方向両側のスロット24に収容される。
<回転子の詳細構造>
回転子30は、リング状の回転子鉄心31を備えている。回転子鉄心31には、半径方向外側に周方向に沿ってN極の磁極とS極の磁極とが交互に複数(この例では10個)設けられている。回転子鉄心31は、永久磁石34と、巻線用鉄心35aを備えた界磁巻線35と、を有している。
永久磁石34は、磁極毎に回転子鉄心31の半径方向略中央部に設けられている。界磁巻線35は、周方向に隣接する磁極の間に、回転子鉄心31の半径方向略中央部から半径方向外側部に亘って設けられている。界磁巻線35は、回転子鉄心31のうち周方向に隣接する2つの磁極の間に設けられ、巻線用鉄心35aに巻回されて通電により磁束を周方向に発生する。
また回転子鉄心31は、径方向外側の第1鉄心32と径方向内側の第2鉄心33と、を備えている。第1鉄心32は、固定子鉄心21との間に径方向に磁気的空隙を空けて対向して配置される。第2鉄心33は、第1鉄心32の径方向内側でかつ回転軸8の円筒部8aの外側に取り付けられている。これら第1鉄心32と第2鉄心33とは、上記永久磁石34及び上記界磁巻線35を間に挟みつつ、一体的に組み付けられている。この一体となった状態の第1鉄心32及び第2鉄心33において、軸方向にそれぞれ貫通する第1装着孔37及び第2装着孔38が設けられている。
すなわち、第1鉄心32には第1装着孔37の一部をなす凹部が設けられ、第2鉄心33には第1装着孔37の残りの部分をなす凹部が設けられる。そして、上記第1鉄心32と第2鉄心33とが上記のように一体となったときに、それら2つの凹部が合体することで第1装着孔37が形成される。同様に、第1鉄心32に第2装着孔38の一部をなす凹部が設けられ、第2鉄心33には第2装着孔38の残りの部分をなす凹部が設けられる。そして、上記第1鉄心32と第2鉄心33とが上記のように一体となったときに、それら2つの凹部が合体することで第2装着孔37が形成される。そして、第1装着孔37に永久磁石34が取り付けられ、第2装着孔38に界磁巻線35が取り付けられる。
<第1鉄心の磁性領域>
そして、第1鉄心32は、強磁性領域32a(強磁性部に相当)と、強磁性領域32aより磁性が弱い弱磁性領域32b(この例では非磁性領域。非磁性部に相当)と、を備えた、複合磁性材により構成されている。弱磁性領域32bは、第1鉄心32のうちの界磁巻線35の半径方向外側の幅の狭い部位に形成され、この幅の狭い部位(すなわち弱磁性領域32b)が、界磁巻線35の近傍(詳細には界磁巻線35の半径方向外側)に設けられ、界磁巻線35を半径方向外側から保持する。この結果、この例では、上記弱磁性領域32bが、他の部位より弱い磁性を備え界磁巻線35を保持する保持部として機能する。
第1鉄心32のうち、上記界磁巻線35の半径方向外側領域(言い換えれば第1装着孔38の半径方向外側領域。以下同様)に弱磁性領域32bを形成する際には、例えばまず、強磁性材としての複合磁性材の板材を、第1鉄心32に対応した形状に加工し、積層する。その後、上記積層体を例えば図示しない高温ガス炉内に挿入し、高温の火炎を界磁巻線35用の上記第1装着孔38に通過させ、1200℃程度に加熱する。その後、熱の拡散を利用した自然冷却で急冷して磁性を消失させる。これにより、強磁性複合磁性材の第1鉄心32のうち上記界磁巻線35の半径方向外側領域以外の領域を強磁性領域32aとして残存させつつ、第1鉄心32のうち上記界磁巻線35の半径方向外側領域を、上記弱磁性領域32bとすることができる。
例えば上記のような手法を用いることにより、単一組成の複合磁性材でありながら、強磁性と弱磁性の両方の磁気特性を実現して、回転子鉄心31の第1鉄心32に強磁性領域32aと弱磁性領域32bとを形成することができる。なお、1200℃程度に加熱する方法としては、誘導過熱等他の方法も適宜用いられる。
<界磁巻線の励磁制御>
本実施形態の回転電機10では、界磁巻線35の通電の有無によって、大トルクを得る制御と、高速回転を得る制御とが切り替えられる。この界磁巻線35の励磁制御について、図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。
<界磁巻線非通電時の挙動>
上記界磁巻線35の非通電時(すなわち、上記高速回転を行う通常時)において、回転子鉄心31の永久磁石34が形成する磁束を、図3(a)に示す。図3(a)及び前述の図1に示すように、界磁巻線35の非通電時には、回転子鉄心31のN極の磁極(図2参照)に対応して配置された永久磁石34のN極から出た磁束(以下適宜、「ギャップ磁束」という)Bは、トルク発生に寄与する磁気回路を形成する。すなわち、このギャップ磁束Bは、上記永久磁石34の上記N極から、第1鉄心32、回転子30と固定子20との間の空隙、及び、回転子30のティース23、をそれぞれ半径方向外側へ横切った後、周方向に隣接する別のティース23へと回り込む。そして、ギャップ磁束Bは、当該ティース23を半径方向内側へ横切り、上記回転子鉄心31のN極の磁極に隣接するS極の磁極(図1参照)に対応して配置された別の永久磁石34のS極へ至り、当該別の永久磁石34のN極から出た後、もとの永久磁石34のS極へと戻る。
また、回転子鉄心31のN極の磁極(図2参照)に対応して配置された上記永久磁石34の上記N極から出た磁束の一部(以下適宜、「漏れ磁束」という)Qが、上述したギャップ磁束Bの磁気回路とは別の磁気回路(漏洩磁気回路)を形成する。すなわち、この磁束Qは、図3(a)に示すように、上記永久磁石34の上記N極から、第1鉄心32を周方向に横切りつつ巻線用鉄心35aを通過した後、上記回転子鉄心31のN極の磁極に隣接するS極の磁極(図1参照)に対応して配置された別の永久磁石34のS極へ至り、当該別の永久磁石34のN極から出た後、もとの永久磁石34のS極へと戻る。このような漏れ磁束Qの発生により、この界磁巻線35の非通電時(すなわち通常時)には、上記ギャップ磁束Bの磁束密度が低下した状態となっている。
<界磁巻線通電時の挙動>
上記界磁巻線35の通電時において、回転子鉄心31の永久磁石34が形成する磁束を、図3(b)に示す。界磁巻線35は通電時には磁束を周方向に発生する機能を備えるので、界磁巻線35が通電により励磁されると、巻線用鉄心35aの通過時において上記漏れ磁束Qと逆方向となる磁束Pを発生する。言い換えれば、界磁巻線35は、漏れ磁束Qを遮断するように励磁される。この結果、上記図3(a)を用いて上述したような、漏れ磁束Qの発生によるギャップ磁束Bの低下が防止される。さらに通電を大きくすると、図3(b)に示すように、前述のようにして上記永久磁石34の上記N極から第1鉄心32を半径方向外側へ向かうギャップ磁束Bに対し、巻線用鉄心35aを通った後の上記磁束Pも加わるので、トルク発生に寄与する磁束を増大させる(言い換えればギャップ磁束Bを増大させる)ことができる。
以上の結果、本実施形態の回転電機10では、大トルク特性を得たい場合には界磁巻線35を通電して図3(b)の磁束発生態様とし、高速回転の特性を得たい場合には、界磁巻線35を非通電状態として図3(a)の磁束発生態様とされる。
<非接触給電装置>
次に、上記界磁巻線35への通電を行うために用いられる上記非接触給電装置50の構成について、図4を用いて説明する。図4において、前述したように、非接触給電装置50は、中空の上記支持軸51を備えている。この支持軸51は、軸方向一方側(図4中左側)の端部を上記蓋部6に取り付けられ(図1参照)、固定子20に固定されている。蓋部6に取り付けられたこの支持軸51は、上記反負荷側軸部8bから、円筒部8aの軸方向他方側(図4中右側)の端面部まで、回転軸8内を延びている。
支持軸51の外周面には、軸方向に沿って3つの環状溝55aを有する絶縁性のブラケット55が取り付けられている。ブラケット55の環状溝55a内には、上記軸方向に沿って、U相、V相、W相の各相の1次巻線54がそれぞれ巻回されている。また、これに対応して、上記回転軸8の円筒部8aの内周面には、上記軸方向に沿って3つの環状溝57aを有する絶縁性のブラケット57が取り付けられている。ブラケット57の環状溝57a内には、上記軸方向に沿って、上記U相、V相、W相の各相の1次巻線54の半径方向外側の部位となるように、U相、V相、W相の各相の2次巻線56が巻回されている。このとき、各相の2次巻線56は、対応する1次巻線54に対し半径方向に所定の間隙を空けて対向するように設けられる。
各1次巻線54には、支持軸51の中空部51a内を通る図示しないリード線を介して、固定子20側の3相交流電源(図示せず)に接続されている。3相交流電源から1次巻線54に供給された3相交流の高電圧により、各相の2次巻線56に各相の交流高電圧が誘起される。各相の2次巻線56に誘起された交流高電圧は、図5に示すように、直列接続した2個のダイオード58,58を3相分並列接続した、整流回路60によって整流された後、負荷抵抗Zを介して界磁巻線35に供給される。整流回路60は、例えば、図4に示すように、回転軸8の円筒部8aの軸方向一方側(図4中左側)の端部に設けられる。
<第1実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の回転電機10では、回転子鉄心31に弱磁性領域32bが設けられている。弱磁性領域32bは、界磁巻線35の近傍において当該界磁巻線35を保持する機能を備えている。これにより、界磁巻線35を遠心力に抗して強固に保持することができるので、高速回転化を図ることができる。ここで、このような界磁巻線35を保持する保持部が他の部位と同等の磁性を備えていると、永久磁石34からの磁束が当該保持部を通過することとなり磁束の漏洩が増大する。本実施形態では、弱磁性領域32bが他の部位よりも弱い磁性を備えることにより、上記弊害を回避し、磁束の漏洩を抑制することができる。この結果、図3(b)を用いて前述したように、低速時にトルク発生に寄与する磁束を確保することができ、大トルク化を図ることができる。以上のようにして、本実施形態によれば、大トルクと高速回転との両立を図ることができる。
また、本実施形態では特に、弱磁性領域32bは、界磁巻線35の半径方向外側に設けられ、当該界磁巻線35を半径方向外側から保持する。これにより、高速回転時に界磁巻線35に対し大きな遠心力が外側へ加わったときでも、界磁巻線35を半径方向外側から確実に保持することができる。
また、本実施形態では特に、回転子鉄心31は、強磁性領域32aと弱磁性領域32bとを備えた複合磁性材により構成されており、弱磁性領域32bが前述の保持部として機能する。これにより、共通の単一部材を用いた回転子鉄心31において、他の部位よりも弱い磁性を備えた弱磁性領域32bを容易に実現することができる。
また、本実施形態では特に、回転子鉄心31は、永久磁石34及び界磁巻線35を間に挟んで設けられた、外側の第1鉄心32と内側の第2鉄心33とを備えている。これにより、内側の第2鉄心33と外側の第1鉄心32とを先に組み付けた後、巻線用鉄心付きの界磁巻線35を後からそれら第1鉄心32と第2鉄心33との間に組み込むことができる。この結果、製造時における組立作業性を向上することができる。またその際、上記のようにして後付けで組み込まれる別部材である界磁巻線35の外側を、第1鉄心32で囲い込むことにより、高速回転時であっても界磁巻線35を遠心力に抗して保持することができる。
また、本実施形態では特に、弱磁性領域32bは、第1鉄心32のうち、界磁巻線35の半径方向外側の部位に設けられている。界磁巻線35の外側を囲い込む第1鉄心32に備えられた弱磁性領域32bにより、高速回転時であっても界磁巻線35を遠心力に抗して確実に保持することができる。
また、本実施形態では特に、界磁巻線35は、非通電時に永久磁石34及び巻線用鉄心35aを通過する漏れ磁束Qを、通電時において遮断するように、励磁される。すなわち、本実施形態においては、高速回転時には界磁巻線35を非通電状態とすることで、永久磁石34及び巻線用鉄心35aを漏れ磁束Qが通過するようにし、高速回転を実現する。そして、低速時には、界磁巻線35に通電して励磁し上記漏れ磁束Qを遮断することで、大トルク化を図ることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態の回転電機の構成について図6及び図7を用いて説明する。各図において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略又は簡略化する。本実施形態の回転電機は、上記第1実施形態の固定子20と同様の円筒状の固定子(図示せず)と、この固定子の半径方向の内側に磁気的空隙を空けて設けられた円筒状の回転子30Aと、を備える。
<回転子の詳細構造>
回転子30Aは、リング状の回転子鉄心31Aを備えている。回転子鉄心31Aには、半径方向外側に周方向に沿ってN極の磁極とS極の磁極とが交互に複数(この例では10個)設けられている。回転子鉄心31Aは、磁極毎に回転子鉄心31Aの半径方向略外側部に設けられた、上記第1実施形態と同様の永久磁石34と、界磁巻線65と、を有している。
また、回転子鉄心31Aは、外側の第1鉄心32と内側の第2鉄心33とを備えている。第2鉄心33の半径方向外側には、軸方向に貫通する複数(この例では10個)の上記ティース33aが周方向に配列されている。隣り合う2つのティース33a,33aの間に、軸方向に貫通するスロット33bが形成されている。各界磁巻線65は、通電により磁束を周方向に発生するようにティース33aに巻回されるとともに、ティース33aの両側のスロット33bに収容される。なお、スロット33b内に収容された両側のティース33aの界磁巻線65の相対する直線部の間の間隙は、モールド樹脂61が充填される。上記第1鉄心32及び第2鉄心33は、永久磁石34及び界磁巻線65を間に挟むように設けられている。界磁巻線65は、回転子鉄心31Aにおける上記磁極に設けられ、通電により磁束を半径方向に発生する。
<第1鉄心の磁性領域>
そして、第1鉄心32は、上記第1実施形態と同様、強磁性領域32a(強磁性部に相当)と、強磁性領域32aより磁性が弱い弱磁性領域32b(この例では非磁性領域。非磁性部に相当)と、を備えた、複合磁性材により構成されている。弱磁性領域32bは、第1鉄心32のうち、界磁巻線65の近傍(詳細には界磁巻線65の半径方向外側)に設けられ、界磁巻線65を半径方向外側から保持する。この結果、この例では、上記弱磁性領域32bが、他の部位より弱い磁性を備え界磁巻線65を保持する保持部として機能する。
なお、弱磁性領域32bは、上記第1実施形態と同様、強磁性複合磁性材の第1鉄心32を部分的に加熱処理することにより形成することができる。
<界磁巻線の励磁制御>
本実施形態の回転電機では、上記第1実施形態と同様、界磁巻線65の通電の有無によって、大トルクを得る制御と、高速回転を得る制御とが切り替えられる。この界磁巻線65の励磁制御について、図7(a)及び図7(b)を用いて説明する。
<界磁巻線非通電時の挙動>
上記界磁巻線65の非通電時(すなわち、上記高速回転を行う通常時)において、回転子鉄心31Aの永久磁石34が形成する磁束は、図7(a)及び前述の図6に示すように、回転子鉄心31AのN極の磁極(図6参照)に対応して配置された永久磁石34のN極から出た上記第1実施形態と同様のギャップ磁束Bが、トルク発生に寄与する磁気回路を形成する。すなわち、ギャップ磁束Bは、上記永久磁石34の上記N極から、第1鉄心32、回転子30と固定子20との間の空隙、及び、回転子30のティース23(前述の図2参照)、をそれぞれ半径方向外側へ横切った後、周方向に隣接する別のティース23へと回り込む。そして、ギャップ磁束Bは、当該ティース23を半径方向内側へ横切り、上記回転子鉄心31AのN極の磁極に隣接するS極の磁極(図6参照)に対応して配置された別の永久磁石34のS極へ至る。その後、当該別の永久磁石34のN極から出た後、その別の永久磁石の半径方向内側に位置する回転子鉄心31Aのティース33aから、当該ティース33aの半径方向内側の基端部を介し、周方向に隣接する、もとの永久磁石34に対応したティース33aと回り込む。そして、回り込んだギャップ磁束Bは、もとの永久磁石の上記S極へと戻る。すなわち、この回転子鉄心31Aでは、上記永久磁石34のN極から出た磁束は、上記第1実施形態のように第1鉄心32を周方向に横切ることがなく、前述の漏れ磁束が生じない。
<界磁巻線通電時の挙動>
上記界磁巻線65の通電時において、回転子鉄心31Aの永久磁石34が形成する磁束を、図7(b)に示す。図7(b)に示すように、界磁巻線65は通電時には磁束を半径方向に発生する機能を備えるので、界磁巻線65が通電により励磁されると、図7(a)の非通電時に永久磁石34から半径方向に沿って固定子20側へと向かっていた上記ギャップ磁束Bと同方向の、磁束P′が生じる。言い換えれば、磁束P′が加わることでギャップ磁束Bを増大させることができる。
すなわち、本実施形態の回転電機では、第1実施形態と同様にして、大トルク特性を得たい場合には界磁巻線65を通電して図7(b)の磁束発生態様とし、高速回転の特性を得たい場合には、界磁巻線65を非通電状態として図7(a)の磁束発生態様とされる。
以上説明した第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果を得る。特に、低速時において界磁巻線65に通電して励磁し、永久磁石34から固定子20側へ向かうトルク発生に寄与する磁束を増大させる(ギャップ磁束B+磁束P′とする)ことで、大トルク化を図ることができる。また、この結果、非通電時に生じる漏れ磁束を通電時に遮断して大トルク化を図る上記第1実施形態の手法のように、非通電時の永久磁石34の無駄が生じることがない。
なお、以上では、回転電機10が、回転子30,30Aを固定子20の内側に備えたインナーロータ型である場合を一例として説明したが、回転子を固定子の外側に備えたアウターロータ型の回転電機に対しても適用可能である。さらに、回転電機10が電動機である場合を一例として説明したが、回転電機10が発電機である場合にも適用することができる。
また、以上既に述べた以外にも、上記各実施形態や変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、上記実施形態及び変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
8 回転軸
8a 円筒部
10 回転電機
20 固定子
21 固定子鉄心
22 固定子巻線
30 回転子
30A 回転子
31 回転子鉄心
31A 回転子鉄心
32 第1鉄心
32a 強磁性領域
32b 弱磁性領域
33 第2鉄心
33a ティース
34 永久磁石
35 界磁巻線
35a 巻回用鉄心
50 非接触給電装置
54 1次巻線
56 2次巻線

Claims (8)

  1. 固定子巻線と固定子鉄心を備えた固定子と、
    回転子鉄心を備えた回転子と、
    を有し、
    前記回転子鉄心は、
    磁極毎に設けられた永久磁石と、
    巻線用鉄心を有する界磁巻線と、
    強磁性部と非磁性部とを有する複合磁性材と、
    を備える
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記界磁巻線は、
    周方向に隣接する前記磁極の間、若しくは、前記磁極に設けられ、通電により漏れ磁束を遮断し、
    前記非磁性部は、
    前記界磁巻線を保持する保持部を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 前記保持部は、
    前記界磁巻線の半径方向外側に設けられ、当該界磁巻線を半径方向外側から保持する
    ことを特徴とする請求項2記載の回転電機。
  4. 前記回転子鉄心は、
    前記永久磁石及び前記界磁巻線を間に挟んで設けられた、外側の第1鉄心と内側の第2鉄心とを備えている
    ことを特徴とする請求項3記載の回転電機。
  5. 前記保持部は、
    前記第1鉄心のうち、前記界磁巻線の半径方向外側の部位に
    設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の回転電機。
  6. 前記界磁巻線は、
    非通電時に前記永久磁石及び前記巻線用鉄心を通過する漏れ磁束を、通電時において遮断するように、励磁される
    ことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の回転電機。
  7. 前記界磁巻線は、
    非通電時に前記永久磁石から半径方向に沿って前記固定子側へ向かう磁束を、通電時において増大させるように、励磁される
    ことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の回転電機。
  8. 固定子側に接続された1次巻線と、回転子側に接続された2次巻線と、を備えた
    非接触給電装置を有する
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか1項記載の回転電機。
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