JPWO2014174911A1 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014174911A1
JPWO2014174911A1 JP2015513609A JP2015513609A JPWO2014174911A1 JP WO2014174911 A1 JPWO2014174911 A1 JP WO2014174911A1 JP 2015513609 A JP2015513609 A JP 2015513609A JP 2015513609 A JP2015513609 A JP 2015513609A JP WO2014174911 A1 JPWO2014174911 A1 JP WO2014174911A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
igbt
trench gate
mesa portion
active mesa
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015513609A
Other languages
English (en)
Inventor
川上 剛史
剛史 川上
古川 彰彦
彰彦 古川
裕二 村上
裕二 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2014174911A1 publication Critical patent/JPWO2014174911A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/70Bipolar devices
    • H01L29/72Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals
    • H01L29/739Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals controlled by field-effect, e.g. bipolar static induction transistors [BSIT]
    • H01L29/7393Insulated gate bipolar mode transistors, i.e. IGBT; IGT; COMFET
    • H01L29/7395Vertical transistors, e.g. vertical IGBT
    • H01L29/7396Vertical transistors, e.g. vertical IGBT with a non planar surface, e.g. with a non planar gate or with a trench or recess or pillar in the surface of the emitter, base or collector region for improving current density or short circuiting the emitter and base regions
    • H01L29/7397Vertical transistors, e.g. vertical IGBT with a non planar surface, e.g. with a non planar gate or with a trench or recess or pillar in the surface of the emitter, base or collector region for improving current density or short circuiting the emitter and base regions and a gate structure lying on a slanted or vertical surface or formed in a groove, e.g. trench gate IGBT
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/06Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions
    • H01L29/0684Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions characterised by the shape, relative sizes or dispositions of the semiconductor regions or junctions between the regions
    • H01L29/0692Surface layout
    • H01L29/0696Surface layout of cellular field-effect devices, e.g. multicellular DMOS transistors or IGBTs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

IGBT等の半導体装置に関して、飽和電流の低下を抑えつつ、比較的低いオン抵抗を得る。半導体基板は、ゲート絶縁膜(3)を介してトレンチゲート(2)の側面に対面し且つ半導体基板の導電型と同じ導電型のキャリアが注入されるメサ部である活性メサ部(90)を含む。活性メサ部(90)は、基板表面の平面視における延在方向は異なるが一定の幅で延在する複数種類の部分で構成されている。複数種類の部分は、蛇行する一続きの活性メサ部(90)となるように周期的に繰り返して接続されている。半導体基板には活性メサ部(90)の幅に比べて、隣り合う活性メサ部(90)の離間距離の方が大きい箇所が存在する。

Description

本発明は、半導体装置、より具体的には埋め込み絶縁ゲートを有する電力用の半導体装置に関する。
定格電圧が600V以上のパワーエレクトロニクス用半導体装置として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor;IGBT)が広く用いられている。
IGBTの高い電流遮断能力を保持しつつ低いオン抵抗を得る手段として、埋め込み絶縁ゲート(トレンチゲートとも呼ばれる)で挟まれたメサ形状の領域(活性メサ部)の離間距離を広げたIGBTが、特許文献1に開示されている。
トレンチゲートを有したIGBTでは、ゲートオン状態において、活性メサ部に形成されたチャネルから電子が注入され、それに呼応して基板裏面の側のコレクタ層から正孔が供給され、伝導度変調効果を生じることにより、低いオン抵抗が得られる。
特許文献1のIGBTにおいては、正孔の基板表面からの排出が抑えられることにより、隣り合う活性メサ部の間の領域に正孔が蓄積され、電気的中性条件を満たすために電子の注入が増加し、さらに低いオン抵抗を得ることができる。この効果はInjection Enhancement(IE)効果と呼ばれる。IE効果は、活性メサ部の離間距離を広げる、あるいは、トレンチゲートを深くする、あるいは、活性メサ部の幅を狭めることにより、増大させることができる。
一方で、無効なトレンチゲート(ダミートレンチゲートと呼ぶことにする)を用いてIE効果を発現させるIGBTが、特許文献2に開示されている。特許文献2のIGBTは、トレンチゲートの両側にダミートレンチゲートを有する。このようなIGBTにおいては、トレンチゲートの間に配置するダミートレンチゲートの数を増やすことにより、活性メサ部の離間距離を広げることができる。また、このようなIGBTにおいては、トレンチゲートの両側のメサ部が活性メサ部となるが、トレンチゲート側のチャネルからのみ電子が注入され、ダミートレンチゲート側のチャネルからは電子が注入されない。これらの点が特許文献1と異なる。
特許第2950688号公報 特開2002−353456号公報
このようなIGBTにあっては、活性メサ部の狭小化が半導体プロセスの設計ルールの微細化を必要とする。また、トレンチの深掘りが、微細加工技術を必要とする上に、耐圧の低下を招く。このため、活性メサ部の離間距離を広げることにより、低いオン抵抗を得るのが一番容易である。
しかし、活性メサ部の離間距離を広げると、単位面積当たりの活性メサ部におけるチャネルの密度が低くなる。その結果、注入される電子の量が少なくなり、IGBTの飽和電流が低下するという問題点がある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、十分低いオン抵抗と比較的大きな飽和電流とを両立させた半導体装置を得ることを目的としている。
本発明の一態様に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の基板表面の側において前記半導体基板内に埋め込まれているトレンチゲートと、前記トレンチゲートと前記半導体基板との間に配置されたゲート絶縁膜とを含む。前記半導体基板は、前記ゲート絶縁膜を介して前記トレンチゲートの側面に対面し且つ前記半導体基板の導電型と同じ導電型のキャリアが注入されるメサ部である活性メサ部を含む。前記活性メサ部は、前記基板表面の平面視における延在方向は異なるが一定の幅で延在する複数種類の部分で構成されている。前記複数種類の部分は、蛇行する一続きの活性メサ部となるように周期的に繰り返して接続されている。前記半導体基板には前記活性メサ部の前記幅に比べて、隣り合う前記活性メサ部の離間距離の方が大きい箇所が存在する。
上記一態様によれば、飽和電流の低下を抑えつつ、比較的低いオン抵抗を得ることができる。また、半導体装置の製造工程におけるウエハの反りを抑制することができる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施の形態1の第1例に係る半導体装置を示す平面図である。 図1中のII−II線における断面図である。 実施の形態1の第2例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態1の第3例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態1の第4例に係る半導体装置を示す平面図である。 図5中のVI−VI線における断面図である。 実施の形態1の第5例に係る半導体装置を示す平面図である。 図7中のVIII−VIII線における断面図である。 実施の形態2の第1例に係る半導体装置を示す平面図である。 図9中のX−X線における断面図である。 実施の形態2の第2例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態2の第3例に係る半導体装置を示す平面図である。 図12中のXIII−XIII線における断面図である。 実施の形態3の第1例に係る半導体装置を示す平面図である。 図14中のXV−XV線における断面図である。 実施の形態3の第2例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態3の第3例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態3の第4例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態3の第5例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態4の第1例に係る半導体装置を示す平面図である。 図20中のXXI−XXI線における断面図である。 実施の形態4の第2例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態4の第3例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態4の第4例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態5の第1例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態5の第2例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態5の第3例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態5の第4例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態6の第1例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態6の第2例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態6の第3例に係る半導体装置を示す平面図である。 実施の形態6の第4例に係る半導体装置を示す平面図である。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、各実施の形態では本発明に係る半導体装置としてIGBTを例示する。但し、本発明による半導体装置の製造工程におけるウエハの反りを抑制することができる効果はIGBT以外の半導体装置、例えばパワーMISFET(Metal-Insulator-Semiconductor Field-Effect-Transistor)のようなユニポーラトランジスタにも応用可能である。なお、MIS構造は、絶縁膜が酸化膜である場合には特にMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)構造と呼ばれる。
<実施の形態1>
図1に実施の形態1の第1例に係るIGBT100の平面図(一部拡大平面図)を示し、図1中のII−II線における断面図を図2に示す。図1および後出の平面図では基板表面よりも上の構造は省略している。具体的には、図2中のI−I線における断面(横断面)が図1にあたる。なお、図1、図2および後出の図面におけるハッチングは、各要素を見やすくするために施している。
図1および図2に例示のIGBT100では、低濃度n型の半導体基板1は、基板表面において開口した複数のトレンチを有している。トレンチは、基板表面から基板裏面に向けて、すなわち基板厚さ方向に形成されている。トレンチは、基板裏面には到達しておらず、基板内部にトレンチ底部を有している。
ここで、半導体基板1のうちでトレンチ底部から基板表面に至る部分(換言すれば、トレンチ底部から基板表面までの範囲において、トレンチの形成後に残っている部分)90を、メサ部90と呼ぶことにする。すなわち、隣り合うトレンチの間の部分がメサ部90であり、隣り合うメサ部90の間の空間がトレンチである。
各トレンチ内には、絶縁ゲート電極であるトレンチゲート2が埋め込まれている。各トレンチゲート2は、そのトレンチゲート2を囲むゲート絶縁膜3によって、半導体基板1から絶縁されている。この場合、ゲート絶縁膜3はトレンチゲート2とメサ部90との間に配置されている。
メサ部90は、図1に示すように基板表面の平面視において、換言すれば基板表面の垂直上方から基板表面を見たとき、蛇行している。図1の例についてより具体的に表現するならば、メサ部90はジグザグ形状をしている。しかし、メサ部90は全体としては一定方向(図1の例では右下がりの斜め45°方向)に延在している。
具体的には、メサ部90は、延在方向(換言すれば長手方向)が異なる2種類の部分に大別される。すなわち、一方は第一の方向(図1の例では縦方向または横方向)に延在する部分であり、他方は第一の方向とは異なる第二の方向(図1の例では横方向または縦方向)に延在する部分である。これら2種類の部分が交互に並び且つ隣り合う互いの端部で結合した状態にある。換言すれば、これら2種類の部分は、蛇行する一続きの活性メサ部90となるように周期的に繰り返して接続されている。
メサ部90の全体的な延在方向は、例えば、メサ部90を構成する上記各部分の中点(より具体的には、各部分の延在方向における中点)を結んだ方向として把握される。図1の例では、上記2種類の部分の長さ(延在方向における寸法)が同じであるので、メサ部90の全体的な延在方向は、上記のように右下がりの斜め45°方向になる。
メサ部90を構成する上記2種類の部分は同じ幅を有しており、また、いずれの部分も一定幅(換言すれば均等幅)で延在している。なお、これらの部分の幅(したがってメサ部90の幅)は、基板主面の平面視において、各部分の延在方向に直交する方向における寸法とする。
ここで、幅が同じであるという表現は、幅の寸法値が全く同じである場合だけでなく、その寸法値に対して許容される範囲を考慮して実質的に同じであると見なせる場合も含む。かかる点は、幅が一定であるという表現についても適用され、また、幅以外の寸法についても適用される。
図1の例において、一のメサ部90を当該一のメサ部90の全体的な延在方向に直交する方向(図1の例では右上がり斜め45°方向)に移動させると、当該一のメサ部90を他のメサ部90に重ねることができるという関係を持って、各メサ部90が配置されている。この場合、その移動方向において、隣り合うメサ部90の山部と谷部とが向かい合う。
メサ部90の上記配置関係によれば、隣り合うメサ部90の離間距離(具体的には、メサ部90の全体的な延在方向に直交する方向における距離)は一定になる。なお、隣り合うメサ部90の離間距離は、それらの間に在るトレンチの幅として把握できる。
図1の例では、隣り合うメサ部90間の離間距離は、メサ部90の幅に比べて数倍大きい。
なお、メサ部90は、延在方向の異なる3種類以上の部分で構成することも可能であり、3種類以上の部分で構成されたメサ部90は実施の形態3で例示する(例えば図14参照)。
メサ部90の蛇行形状に対応して、トレンチおよびトレンチゲート2も基板表面の平面視において蛇行した部分(トレンチおよびトレンチゲート2の側面に対応する部分)を有している。
メサ部90には、p型不純物層であるベース層4が設けられている。ベース層4の表面(すなわち基板表面)には、半導体基板1よりも高濃度のn型不純物層であるエミッタ層5と、ベース層4よりも高濃度のp型不純物層であるベースコンタクト層6と、が設けられている。
ベースコンタクト層6は、メサ部90の幅方向中央において、メサ部90に沿って延在している。ベースコンタクト層6の両側のそれぞれに、エミッタ層5がベースコンタクト層6に沿って設けられており、エミッタ層5はベースコンタクト層6に接している。すなわち、ベースコンタクト層6はエミッタ層5に挟まれている。各エミッタ層5は、ベースコンタクト層6の側とは反対側において、ゲート絶縁膜3に接している。
エミッタ層5とベースコンタクト層6とは、基板表面においてエミッタ電極7に接続されている。エミッタ電極7とトレンチゲート2との間には層間絶縁膜8が設けられており、層間絶縁膜8によってエミッタ電極7はトレンチゲート2から絶縁されている。
半導体基板1の基板裏面の側には、n型不純物層であるバッファ層9と、p型不純物層であるコレクタ層10とが設けられている。バッファ層9の不純物濃度は、半導体基板1の不純物濃度よりも高く、エミッタ層5の不純物濃度よりも低く設定されている。コレクタ層10の不純物濃度は、ベースコンタクト層6の不純物濃度よりも低く設定されている。
コレクタ層10は、基板裏面から、予め定められた深さまで設けられており、基板裏面に沿って一面に設けられている。バッファ層9は、図2の例ではコレクタ層10から引き続いて基板内部に設けられており、基板裏面に沿って一面に設けられている。コレクタ層10は基板裏面においてコレクタ電極11に接続されている。
なお、半導体基板1のうちでベース層4の直下からバッファ層9の直上までの部分である低濃度n型の半導体層を、ドリフト層と呼ぶ場合もある。
また、トレンチゲート2は、図1および図2に図示されていない箇所において、不図示のゲート電極に接続されている。
IGBT100のゲートがオンされる(すなわち、トレンチゲート2にオン電圧が印加される)と、ベース層4のうちでゲート絶縁膜3に接する部分にチャネルが形成され、当該チャネルを介してエミッタ層5からドリフト層に、半導体基板1と同じ導電型のキャリアである電子が注入される。
以後、ゲート絶縁膜3を介してトレンチゲート2の側面に対面し且つ半導体基板1の導電型と同じ導電型のキャリアが注入されるメサ部を、活性メサ部と呼ぶことにする。これに対し、上記キャリアが注入されないメサ部を、不活性メサ部と呼ぶことにする。なお、IGBT100のメサ部90は全て活性メサ部であり、このため活性メサ部に符号90を用いることにする。
IGBT100によれば、活性メサ部90が延在方向の異なる複数種類の部分で構成されており、それにより活性メサ部90およびトレンチゲート2が蛇行している。したがって、活性メサ部90とゲート絶縁膜3とトレンチゲート2とで構成されるMIS構造が蛇行している。このため、活性メサ部およびトレンチゲートが直線状に延在する構成に比べて、チャネル幅(ここでは、基板表面の平面視において、活性メサ部に沿ったチャネルの長さの総和)を増加させることができる。より具体的には、図1に示したジグザグ形状では、チャネル幅を√2倍にすることができる。その結果、飽和電流が増加する。
また、活性メサ部90の離間距離は活性メサ部90の幅よりも大きいので(上記のように図1の例では、メサ部90間の離間距離はメサ部90の幅に比べて数倍大きい)、活性メサ部90の離間距離は比較的大きく設定されている。このため、比較的大きなIE効果が得られ、その結果、比較的低いオン抵抗が得られる。
一般的に、活性メサ部の離間距離が大きくなると、単位面積当たりの活性メサ部におけるチャネルの密度が低くなり、飽和電流が低下する。しかし、IGBT100によれば、上記のように飽和電流を増加させることができる。
つまり、IGBT100によれば、活性領域の面積が一定の下で、飽和電流の低下を抑制しつつ、比較的低いオン抵抗を得ることができる。
また、活性メサ部90の離間距離が一定であるので、当該離間距離が一定でない場合に比べて、IE効果を得やすい。このため、活性メサ部90が蛇行した形状であっても、十分なIE効果を維持できる。
ここで、活性メサ部90の幅が狭い場合、換言すれば隣り合うトレンチゲート2の離間距離が小さい場合、半導体プロセスの設計ルールの制約により、エミッタ層5でベースコンタクト層6を挟み込む構成(図1および図2参照)が困難になることがある。
そのような場合にも好適な構造を図3に示す。図3は実施の形態1の第2例に係るIGBT100aの平面図である。IGBT100aは、IGBT100(図1および図2参照)に対してエミッタ層5およびベースコンタクト層6の代わりに、エミッタ層5aおよびベースコンタクト層6aを設けた例にあたる。IGBT100aのその他の構成は基本的にIGBT100と同様である。エミッタ層5aとベースコンタクト層6aとは、活性メサ部90の表面に、活性メサ部90に沿って交互に設けられている。
IGBT100aによれば、エミッタ層に通じるコンタクトホールおよびベースコンタクト層に通じるコンタクトホールのアライメント精度を緩和することができる。一方で、このような構成は、エミッタ層直下に存在するチャネル幅が短くなってしまうため、飽和電流の低下を招く。しかし、IGBT100aでも活性メサ部90が蛇行しているので、飽和電流の低下を補償することができる。
なお、図3の例ではベースコンタクト層6aがゲート絶縁膜3に接しているが、ベースコンタクト層6aはゲート絶縁膜3に接していなくても良い。
図4に、実施の形態1の第3例に係るIGBT100bの平面図を示す。なお、図4中のIIb−IIb線における断面図は上記の図2と同様になる。IGBT100bにおいては、一のメサ部90を次の第1の移動と第2の移動との組み合わせに従って移動させると、当該一のメサ部90を他のメサ部90に重ねることができるという関係を持って、各メサ部90が配置されている。すなわち、第1の移動は、一のメサ部90を当該一のメサ部90の全体的な延在方向に直交する方向(図4の例ではIIb−IIb線に沿う右上がり斜め45°方向)に移動させることである。第2の移動は、一のメサ部90を当該一のメサ部90の全体的な延在方向に、蛇行の周期の半分の距離を移動させることである。この場合、一のメサ部90の全体的な延在方向に直交する方向において、隣り合うメサ部90の山部と山部、あるいは、谷部と谷部とが向かい合う。IGBT100bのその他の構成は基本的にIGBT100と同様である。
メサ部90の上記配置関係によれば、隣り合うメサ部90の離間距離(具体的には、メサ部90の全体的な延在方向に直交する方向における距離)は周期的に変動する。しかし、隣り合うメサ部90の離間距離の変動幅が、隣り合うメサ部90の離間距離の平均値に比べて十分に小さければ、隣り合うメサ部90の離間距離は概ね一定とみなしてよい。その場合、IGBT100bはIGBT100と同様の効果を奏する。
図5に実施の形態1の第4例に係るIGBT101の平面図を示し、図5中のVI−VI線における断面図を図6に示す。なお、図6中のV−V線における断面が図5にあたる。
IGBT101は、IGBT100(図1および図2参照)に対してトレンチゲート2およびゲート絶縁膜3の代わりに、トレンチゲート12およびゲート絶縁膜13を設けた例にあたる。また、IGBT101には、深いP型注入層であるPウエル層14が追加されている。IGBT101のその他の構成は基本的にIGBT100と同様である。
トレンチゲート12は、活性メサ部90の両側のそれぞれに配置されている。トレンチゲート12は、トレンチゲート2(図1および図2参照)に比べて幅が狭く、一定幅で活性メサ部90に沿って延在している。このため、トレンチゲート12は活性メサ部90と同様に蛇行した形状になっている。トレンチゲート12の幅は活性メサ部90の幅と大きく変わらない。
トレンチゲート12は、ゲート絶縁膜13に囲まれており、ゲート絶縁膜13によって半導体基板1から絶縁されている。
トレンチゲート12から見て活性メサ部90とは反対側には、メサ部91が存在する。図5および図6の例では、隣り合うトレンチゲート12の間に、メサ部91が広がっている。メサ部91にはPウエル層14が設けられており、Pウエル層14は基板表面からトレンチ底部と同じ深さ位置まで設けられている。Pウエル層14の不純物濃度は例えばベース層4の不純物濃度と同程度である。
Pウエル層14には、エミッタ電極7に通じるコンタクトホールが設けられていない。Pウエル層14は、トレンチゲート底部の電界集中を緩和するために設けられている。
すなわち、Pウエル層14が形成されているメサ部91は、エミッタ層5を介した電子の注入に利用されないので、不活性メサ部である。このため、不活性メサ部に符号91を用いることにする。
IGBT101によれば、幅の広いトレンチゲート2(図1参照)を形成せずとも、IE効果を得ることができる。
図7に実施の形態1の第5例に係るIGBT102の平面図を示し、図7中のVIII−VIII線における断面図を図8に示す。なお、図8中のVII−VII線における断面が図7にあたる。
IGBT102は、IGBT101(図5および図6参照)に対してPウエル層14の代わりに、不活性な(換言すれば、駆動されない)トレンチゲート15と、ベース層16とを設けた例にあたる。なお、不活性なトレンチゲート15をダミートレンチゲート15とも呼ぶことにする。IGBT102のその他の構成は基本的にIGBT101と同様である。
ダミートレンチゲート15は、トレンチゲート12から見て活性メサ部90とは反対側に、トレンチゲート12から離間して、設けられている。ダミートレンチゲート15は、トレンチゲート12と同じ形状を有しており、トレンチゲート12に沿って延在している。ダミートレンチゲート15は、隣り合うトレンチゲート12間の離間距離が一定寸法以下で区切られるように、設けられている。図7および図8の例では、隣り合うトレンチゲート12の間に、2つのダミートレンチゲート15が等間隔に設けられている。
ダミートレンチゲート15は、ゲート絶縁膜20に囲まれている。なお、ゲート絶縁膜20を、ダミーゲート絶縁膜20と呼ぶ場合もある。
ダミートレンチゲート15にはエミッタ電極7と同じ電位が与えられる。但し、エミッタ電位の代わりに、ゲート電位を与えても良い。また、個々のダミートレンチゲート15に異なる電位を与えても良い。
トレンチゲート12とダミートレンチゲート15とに挟まれたメサ部と、ダミートレンチ15同士に挟まれたメサ部とには、ベース層4と同様のベース層16が設けられている。但し、ベース層16には、エミッタ層5およびベースコンタクト層6およびエミッタ電極7に通じるコンタクトホールが設けられていない。
すなわち、トレンチゲート12とダミートレンチゲート15とに挟まれたメサ部と、ダミートレンチ15同士に挟まれたメサ部とは、エミッタ層5を介した電子の注入に利用されないので、不活性メサ部91である。
IGBT102によれば、幅の広いトレンチゲート2(図1参照)およびPウエル層14(図5参照)を形成せずとも、IE効果を得ることができる。
さらに、Pウエル層14を形成せずとも、トレンチ底部の電界集中を緩和できる。なぜなら、隣り合うトレンチ底部同士が比較的近い位置にあるために、互いの電界を緩和し合うからである。
ここで、トレンチゲート12の底部における角部には、強い電界集中が生じる。そのような電界集中を緩和するために、トレンチの連続する2つの側面が成す直角形状に、45°の面取りを施しても良い。
また、半導体基板1がシリコンの場合、トレンチゲート2,12の側面の大部分を(100)面またはそれに等価な結晶面で構成することによって、最大のチャネル移動度を得ることができる。
IGBT100,100a,100b,101,102によれば、電気特性以外にも大きな利点が得られる。例えば、一般的に、トレンチゲートの全体が直線状に延在する場合、IGBTの製造工程でウエハに反りが発生しやすい。その原因は、トレンチゲートを形成することによって発生する応力が、強い異方性を持つからである。そこでトレンチゲート2,12のように蛇行形状を適用することによって、応力のかかる方向が分散され、ウエハの反りを抑制することができる。
蛇行したトレンチゲート2,12は、例えば、微細化によって活性メサ部の幅が狭まりトレンチゲートの密度が高くなる場合に有用である。なぜならば、トレンチゲートの密度が高くなるにつれて、上記応力が強くなるからである。また、蛇行したトレンチゲート2,12は、例えば、ウエハを大口径化する場合にも有用である。なぜならば、大口径のウエハでは、同じ応力でも反り量が大きくなるからである。
<実施の形態2>
図9に実施の形態2の第1例に係るIGBT200の平面図を示し、図9中のX−X線における断面図を図10に示す。なお、図10中のIX−IX線における断面が図9にあたる。
IGBT200は、IGBT102(図7および図8参照)に類似した構成であるが、トレンチゲート12の両側にそれぞれ活性メサ部90が配置されている点でIGBT102とは異なる。IGBT200のその他の構成は基本的にIGBT102と同様である。
具体的には、トレンチゲート12の両側の各活性メサ部90には、トレンチゲート12の側にエミッタ層5が設けられ、ダミートレンチゲート15の側にベースコンタクト層6が設けられている。また、各活性メサ部90において、エミッタ層5およびベースコンタクト層6の下には、ベース層4が設けられている。
図9および図10の例ではベースコンタクト層6がダミーゲート絶縁膜20に接しているが、ベースコンタクト層6はダミーゲート絶縁膜20に接していなくても良い。
IGBT200によれば、トレンチゲート12の数に対するダミートレンチゲート15の数の比率を増やすことができる。ダミートレンチゲート15にエミッタ電位を印加する場合、上記比率が高いほど、IE効果を増大させることができる。すなわち、IGBT200によれば、IGBT102(図7および図8参照)に比べて、低いオン抵抗を得ることができる。
図11に実施の形態2の第2例に係るIGBT200aの平面図を示す。IGBT200aは、IGBT200(図9参照)に対して、IGBT100a(図3参照)のエミッタ層5aおよびベースコンタクト層6aを適用した例にあたる。IGBT200aのその他の構成は基本的にIGBT200と同様である。IGBT200aによれば、IGBT200,100aと同様の効果が得られる。
図11の例ではベースコンタクト層6aがエミッタ層5aとダミーゲート絶縁膜20との間にも設けられている。但し、ベースコンタクト層6aは、トレンチゲート12に沿って点在するエミッタ層5aの間を埋めるように設けられれば十分である。
図12に実施の形態2の第3例に係るIGBT201の平面図を示し、図12中のXIII−XIII線における断面図を図13に示す。なお、図13中のXII−XII線における断面が図12にあたる。
IGBT201は、IGBT200(図9および図10参照)において、隣り合うトレンチゲート12間の3つのダミートレンチゲート15を全て繋いで幅広のダミートレンチゲート21に変更した例にあたる。ダミートレンチゲート21の適用により、IGBT201は不活性メサ部91(図9および図10参照)を有していない。IGBT201のその他の構成は基本的にIGBT200と同様である。IGBT201によれば、エミッタ−コレクタ間容量を低減することができる。
ここで、実施の形態1および実施の形態2で示したIGBTについて補足を加える。
第一に、どのようなIGBTに対しても、直線状の活性メサを蛇行させるだけで、本発明で期待されるような比較的大きなIE効果が得られるわけではない。なぜなら、活性メサを蛇行させることによって、正孔が感じる活性メサの深さ方向の抵抗成分が減少するからである。したがって、比較的大きなIE効果を得るためには、正孔が感じる活性メサの深さ方向の抵抗成分よりも、正孔が感じる活性メサ間の水平方向の抵抗成分を大きくする方が、より好適である。したがって、(i)活性メサ部の離間距離が比較的広く、トレンチゲートが比較的浅いIGBT、もしくは、(ii)活性メサ部の離間距離が比較的広く、活性メサ部の幅が比較的広いIGBT、もしくは、(iii)活性メサ部の離間距離が比較的広く、トレンチゲートが比較的浅く、活性メサ部の幅が比較的広いIGBTにおいて、直線状の活性メサを蛇行させれば、より大きなIE効果が得ることができる。
第二に、実施の形態1および実施の形態2で示した図では、簡単のために、活性メサの蛇行の周期を比較的大きくしている。しかし、蛇行の周期が大きいと、隣り合う活性メサ間の最短距離が、隣り合う活性メサの離間距離に比べて大幅に小さくなる箇所が発生し、本発明で期待されるような比較的大きなIE効果が得られないことがある。したがって、比較的大きなIE効果を得るためには、活性メサの蛇行の周期を小さくする方が、より好適である。
第三に、実施の形態1および実施の形態2で示した図では、簡単のために、活性メサおよびトレンチゲートを直角に曲げている。しかし、直角に曲げられたトレンチゲートは、製造工程において不具合を起こす原因になり得るし、IGBTの電流遮断時にトレンチゲートの底部で著しい電界集中を起こす原因にもなり得る。この問題は、トレンチゲートの直角部を45°方向に面取りする、もしくは丸めることによって、緩和される。
第四に、実施の形態1の第4例、実施の形態1の第5例、実施の形態2の第1例、実施の形態2の第2例、および、実施の形態2の第3例のように、トレンチゲートの幅が広くないIGBTでは、トレンチゲートを蛇行させることによって、ゲート−エミッタ間容量とゲート−コレクタ間容量を増やすことができる。帰還容量であるゲート−コレクタ間容量が増えることによって、ゲート抵抗によるIGBTのターンオン時のdV/dtの制御性が向上する。
<実施の形態3>
図14に実施の形態3の第1例に係るIGBT300の平面図を示し、図14中のXV−XV線における断面図を図15に示す。なお、図15中のXIV−XIV線における断面が図14にあたる。
IGBT300は、IGBT100(図1および図2参照)に対してトレンチゲート2の代わりに、トレンチゲート30を適用した例にあたる。また、活性メサ部90の形状および配置がIGBT100とは異なる。IGBT300のその他の構成は基本的にIGBT100と同様である。
まず、IGBT300における活性メサ部90は、延在方向が異なる3種類の部分に大別される。すなわち、第一の部分は、第一の方向(図1の例では縦方向または横方向)に延在している。第二の部分は、第一の方向とは異なる第二の方向(図1の例では横方向または縦方向)に延在している。第三の部分は、第一の方向および第二の方向に対して45°傾いた方向(図1の例では右下がりの斜め45°の方向)に延在している。
これら3種類の部分が、第一の部分の端部と第二の部分の端部とが第三の部分によって結合する関係を持って、順次繋がり、それにより活性メサ部90の蛇行形状が構成されている。換言すれば、これら3種類の部分は、蛇行する一続きの活性メサ部90となるように周期的に繰り返して接続されている。
これら3種類の部分は同じ幅を有しており、また、いずれの部分も一定幅で延在している。なお、かかる活性メサ部90の全体的な延在方向は、第三の部分の延在方向として把握される。
各活性メサ部90は、一の活性メサ部90の山部が、当該一の活性メサ部90の全体的な延在方向に直交する方向(図14の例では右上がり斜め45°方向)において、他の活性メサ部90の山部と向き合うという関係を持って、配置されている。
トレンチゲート30は、トレンチゲート2(図1参照)と同様に、隣り合う活性メサ部90の間に配置されている。しかし、トレンチゲート2の幅は一定であったのに対し、トレンチゲート30の幅は場所によって異なる。具体的には、活性メサ部90の上記配置関係に起因して活性メサ部90の離間距離が、活性メサ部90の延在方向における地点に応じて周期的に変化するので、トレンチゲート30の幅もトレンチゲート30の延在方向における地点に応じて周期的に変化している。
また、隣り合うトレンチゲート30は、基板表面の平面視において山部と谷部とが向き合うようにして、換言すれば一方のトレンチゲート30の最も幅広の部分と他方のトレンチゲート30の最も幅狭の部分とが向き合うようにして、配置されている。
IGBT300によれば、チャネル幅が最大で√2倍になる。但し、IE効果は、IGBT100に比べれば、いくらか低くなる。
一方、基板表面の平面視にあたる図14から分かるように、例えば、トレンチゲート30の最も幅広の部分における幅方向の中点31を回転軸(換言すれば回転中心)に選ぶと、IGBT300は4回回転対称に近い平面視パターンを有している。例えばトレンチゲート30の最も幅狭の部分における幅方向の中点32を回転軸に選んでも、同様である。このため、幅方向中点31,32の周辺から発生する応力の大部分は相殺されている。その結果、IGBTの製造工程で発生するウエハの反りをさらに抑制することができる。
具体的に言えば、IGBT300と、直線状のトレンチゲートを有し且つIGBT300と同じチャネル密度を有したIGBTとを比較すると、オン抵抗は同程度である。しかし、IGBT300によれば上記のように製造工程で発生するウエハの反りを大幅に抑制できるので、IGBT300の方が製造面で優れる。
また、IGBT300は、チャネルが4回回転対称に近い平面視パターンを有しているので、半導体基板1の内部における、トレンチゲート30よりも深い位置での電流分布の偏りが緩和される。
図16に実施の形態3の第2例に係るIGBT300aの平面図を示す。IGBT300aは、IGBT300(図14参照)に対して、IGBT100a(図3参照)のエミッタ層5aおよびベースコンタクト層6aを適用した例にあたる。IGBT300aのその他の構成は基本的にIGBT300と同様である。IGBT300aによれば、IGBT300,100aと同様の効果が得られる。
図17に実施の形態3の第3例に係るIGBT301の平面図を示す。IGBT301は、IGBT300(図14参照)に対し、IGBT101(図5および図6参照)のトレンチゲート12およびPウエル層14に相当するトレンチゲート33およびPウエル層34を適用した例にあたる。IGBT301のその他の構成は基本的にIGBT300と同様である。IGBT301によれば、IGBT101と同様の効果が得られる。
ここで、Pウエル層34を省略した場合、トレンチゲート33の底部における角部(基板表面において対応する角部35を参照)に、電界が集中しやすくなる。しかし、隣り合うトレンチゲート33の離間距離を狭めることによって、そのような電界集中をある程度緩和できる。
図18に実施の形態3の第4例に係るIGBT302の平面図を示す。IGBT302は、IGBT301(図17参照)に対して、Pウエル層34の代わりに、IGBT102(図7および図8参照)のダミートレンチゲート15およびベース層16を適用した例にあたる。IGBT302のその他の構成は基本的にIGBT301と同様である。
ダミートレンチゲート15に相当するダミートレンチゲート36は、隣り合うトレンチゲート33の間の離間距離が一定寸法以下で区切られるように、設けられている。具体的に図18の例では、トレンチゲート33の離間距離が小さい場所では、隣り合うトレンチゲート33の間に1つのダミートレンチゲート36が延在している。他方、トレンチゲート33の離間距離が大きい場所には、ダミートレンチゲート36が同心状に並んでいる。
また図18の例では、隣り合うトレンチゲート33の間の個々のダミートレンチゲート36が順次繋がって、一体的なダミートレンチゲート36を構成している。
ダミートレンチゲート36は、ダミートレンチゲート15(図5および図7参照)と同様に、ダミーゲート絶縁膜20に囲まれている。トレンチゲート36とダミートレンチゲート36とに挟まれたメサ部およびダミートレンチ36同士に挟まれたメサ部は不活性メサ部91である。不活性メサ部91には、IGBT102と同様に、不活性なベース層16が設けられている。
図19に実施の形態3の第5例に係るIGBT303の平面図を示す。IGBT303は、IGBT302(図18参照)において個々のダミートレンチゲート36を繋がない例にあたる。IGBT303のその他の構成は基本的にIGBT302と同様である。個々のダミートレンチゲート36が繋がれないことにより、IGBT303では図19に示すように各ダミートレンチゲート37が孤立している。各ダミートレンチゲート37は、例えば、各ダミートレンチゲート37の真上の基板表面においてエミッタ電極に接続される。
なお、図19の例では、隣り合うトレンチゲート33の間の離間距離が大きい場所にはダミートレンチゲート37が同心状に並んでいる一方、隣り合うトレンチゲート33の間の離間距離が小さい場所にはダミートレンチゲート37が設けられていない。
ダミートレンチゲート36,37を有したIGBT302,303によれば、ダミートレンチゲート15を有したIGBT102(図7および図8参照)と同様の効果を得ることができる。
<実施の形態4>
図20に実施の形態4の第1例に係るIGBT400の平面図を示し、図20中のXXI−XXI線における断面図を図21に示す。なお、図21中のXX−XX線における断面が図20にあたる。
IGBT400は、IGBT200(図9および図10参照)に対して、IGBT301(図17参照)のトレンチゲート33の形状および配置を適用すると共に、IGBT101(図5および図6参照)のPウエル層14を適用した例にあたる。
具体的には、IGBT400では、各トレンチゲート40はトレンチゲート33(図17参照)と同様の形状を有しており、それらのトレンチゲート40がIGBT301におけるトレンチゲート33の配置と同様にして配置されている。トレンチゲート40は、ゲート絶縁膜13に囲まれている。
トレンチゲート40の両側にはそれぞれダミートレンチゲート41が設けられている。各側のダミートレンチゲート41は、トレンチゲート40から一定距離だけ離間した位置において、トレンチゲート40に沿って延在している。ダミートレンチゲート41は、ダミーゲート絶縁膜20に囲まれている。
トレンチゲート40とダミートレンチゲート41との間のメサ部は活性メサ部90であり、当該メサ部90にはベース層4とエミッタ層5とベースコンタクト層6とが、IGBT200(図9および図10参照)と同様にして設けられている。すなわち、トレンチゲート40の側にエミッタ層5が配置され、ダミートレンチゲート41の側にベースコンタクト層6が配置されている。
隣り合うダミートレンチゲート41の間のメサ部は不活性メサ部90であり、Pウエル層14(図5および図6参照)に相当するPウエル層42が設けられている。
IGBT400のその他の構成は基本的にIGBT200と同様である。
IGBT400によれば、IGBT200,301,101と同様の効果が得られる。
ここで、Pウエル層42を省略した場合、ダミートレンチゲート41の底部における角部(基板表面において対応する角部43を参照)に、電界が集中しやすくなる。しかし、隣り合うダミートレンチゲート41の幅を狭めることによって、そのような電界集中をある程度緩和できる。
図22に実施の形態4の第2例に係るIGBT401の平面図を示す。IGBT401は、IGBT400(図20および図21参照)に対して、IGBT303(図19参照)の孤立したダミートレンチゲート37を適用した例にあたる。
具体的に図22の例では、隣り合うダミートレンチゲート41の間の離間距離が大きい場所に、追加のダミートレンチゲート44が同心状に並んでいる。各ダミートレンチゲート44は、互いに繋がっておらず、また、ダミートレンチゲート41にも繋がっていない。このため、各ダミートレンチゲート44は、他のダミートレンチゲート44,41から孤立している。ダミートレンチゲート44は、隣り合うダミートレンチゲート41の間の離間距離が一定寸法以下で区切られるように、設けられている。各ダミートレンチゲート44は、例えば、各ダミートレンチゲート44の真上の基板表面においてエミッタ電極に接続される。
なお、図22の例では、ダミートレンチゲート41の離間距離が小さい場所には、ダミートレンチゲート44が設けられていない。
ダミートレンチゲート44,41間のメサ部およびダミートレンチゲート44,44間のメサ部は不活性メサ部91であり、ベース層16が設けられている。
IGBT401のその他の構成は基本的にIGBT400と同様である。
IGBT401によれば、Pウエル層42を省略できる。
図23に実施の形態4の第3例に係るIGBT402の平面図を示す。IGBT402は、IGBT401(図22参照)においてダミートレンチゲート41,44を繋いだ例にあたる。具体的には、隣り合うダミートレンチゲート41間に存在する全てのダミートレンチゲート44が、当該隣り合うダミートレンチゲート41の両方に、ダミートレンチゲート45によって繋げられている。IGBT402のその他の構成は基本的にIGBT401と同様である。IGBT402によれば、必ずしも、各ダミートレンチゲート44を、各ダミートレンチゲート44の真上の基板表面においてエミッタ電極に接続しなくても良い。
図24に実施の形態4の第4例に係るIGBT403の平面図を示す。IGBT403は、IGBT401(図22参照)において、隣り合うダミートレンチゲート41間の部分も全てダミートレンチゲートに変えた例にあたる。具体的には、隣り合う活性メサ部90の間のトレンチ内に、ダミートレンチゲート46が広がっている。活性メサ部90はトレンチゲート40に沿って延在しているので、隣り合うトレンチゲート40の離間距離に応じて、ダミートレンチゲート46の幅が周期的に変化する。IGBT403のその他の構成は基本的にIGBT401と同様である。
<実施の形態5>
一般的に、トレンチゲートは基板表面上のゲート電極に引き出され、そのゲート電極は、基板表面上でエミッタ電極を囲うように設けられた金属配線に接続される。なお、エミッタ電極は、基板表面上にIGBTセル領域を覆うように設けられる。
トレンチゲートおよびゲート電極はポリシリコンで形成されることが多い。ポリシリコンは金属に比べれば高抵抗であり、ポリシリコン製のトレンチゲートをIGBTセル領域内の全体に行き渡らせる場合、金属配線から離れた箇所ではトレンチゲートの寄生抵抗による信号遅延が発生する。
実施の形態1〜4に例示したトレンチゲートは金属配線に接続されるまで電気的に絶縁されているので、特にトレンチゲートの幅が狭い場合には寄生抵抗が大きくなりやすい。また、実施の形態1〜4に例示した蛇行したトレンチゲートは、直線状のトレンチゲートに比べて、全長が長くなるので、寄生抵抗が大きくなってしまう。
実施の形態5では、実施の形態3,4に係る構造を応用して、そのような問題点を解消する。図25に実施の形態5の第1例に係るIGBT500の平面図を示す。IGBT500のトレンチゲート50は、IGBT301(図17参照)において、隣り合う活性メサ部90が最も接近している箇所で、隣り合うトレンチゲート33同士を接続した例にあたる。IGBT500のその他の構成は基本的にIGBT301と同様である。トレンチゲート50によれば、寄生抵抗を半減させることができる。その結果、ゲート信号の遅延を抑制できる。
図26に実施の形態5の第2例に係るIGBT501の平面図を示す。IGBT501は、IGBT500(図25参照)において、活性メサ部90を介して隣り合うトレンチゲート50をトレンチゲート52で接続した例にあたる。そのようなトレンチゲート52をバイパストレンチゲート52と呼ぶことにする。なお、バイパストレンチゲート52は、トレンチゲート52と同様に半導体基板1内に埋め込まれている。IGBT501のその他の構成は基本的にIGBT501と同様である。IGBT501によれば、全てのトレンチゲート50がバイパストレンチゲート52で接続されるので、トレンチゲートの寄生抵抗をさらに減少させることができる。その結果、ゲート信号の遅延をさらに抑制できる。
ここで、活性メサ部90を横断するバイパストレンチゲート52によって、活性メサ部90がL字形に分断される。しかし、活性メサ部90は、全体として見れば、蛇行する一続きの形状をしている。また、活性メサ部90の離間距離が変わるわけではないので、IE効果は問題なく得られる。
また、図26に示すように、バイパストレンチゲート52の両側にもエミッタ層5を設けても良い。これによれば、バイパストレンチゲート52によって減少したチャネル幅を補償することができる。
図27に実施の形態5の第3例に係るIGBT502の平面図を示す。IGBT502は、IGBT300(図14参照)にバイパストレンチゲート52を適用した例にあたる。すなわち、バイパストレンチゲート52は、幅が変化するトレンチゲート30にも適用可能である。IGBT502のその他の構成は基本的にIGBT300と同様である。
バイパストレンチゲート52は実施の形態4に係るIGBTにも適用可能である。そのような例として、図28に実施の形態5の第4例に係るIGBT503の平面図を示す。IGBT503は、IGBT403(図24参照)にバイパストレンチゲート52を適用した例にあたる。IGBT503のその他の構成は基本的にIGBT403と同様である。なお、IGBT403のダミートレンチゲート46(図24参照)は、IGBT503では孤立したダミートレンチゲート53となる。このため、孤立したダミートレンチゲート53は、例えば、孤立したダミートレンチゲート53の真上の基板表面でエミッタ電極に接続される。
<実施の形態6>
図29に実施の形態6の第1例に係るIGBT600の平面図を示す。IGBT600は、IGBT100(図1参照)において隣り合う活性メサ部90が、互いの側へ張り出した部分(すなわち山部)同士を結合した例にあたる。かかる結合により、IGBT600の活性メサ部92は、基板表面の平面視において格子形状をしている。図29の例によれば、活性メサ部92は縦方向に延在する部分と横方向に延在する部分とで交差形状を構成している。
格子形状の活性メサ部92も、第一の方向(図29の例では縦方向または横方向)に延在する第一の部分と、第二の方向(図29の例では横方向または縦方向)に延在する第二の部分とによって構成されている。なお、第一の部分は、例えば第一の方向の全長に渡る部分として把握可能である。あるいは、例えば、隣り合う格子点間の部分を第一の部分として把握してもよい。第二の部分についても同様である。また、各部分は一定の幅を有し、第一の部分と第二の部分は同じ幅を有している。
また、格子形状の活性メサ部92であっても、図29の例によれば、活性メサ部92の幅に比べて、活性メサ部90の離間距離(ここでは、隣り合う第一の部分間の離間距離、および、隣り合う第二の部分間の離間距離と把握すればよい)の方が大きい。
ここで、格子形状の活性メサ部92を、枠形状の活性メサ部が各枠角部において結合した例として捉えることも可能である。また、枠形状の活性メサ部は上記の第一の部分と第二の部分とが交互に且つ環状に結合した例と捉えることが可能であり、この場合、枠形状の活性メサ部は延在方向の異なる2種類の部分で構成されている。
活性メサ部92が成す格子開口部内には、その開口形状に応じた平面視形状を有するトレンチゲート60が配置されている。図29の例では、活性メサ部92が成す格子開口部が正方形をしているので、トレンチゲート60も平面視において正方形をしている。
各トレンチゲート60は孤立しており、隣り合うトレンチゲート60の辺同士が活性メサ部92を介して対向している。
IGBT600のその他の構成は基本的にIGBT100と同様である。
活性メサ部92が交差形状を有することにより、回転対称性が高くなる。事実、正方格子形状の活性メサ部92によれば、基板表面の平面視パターンは4回回転対称性を有している。その結果、IGBTの製造工程におけるウエハの反りを抑制できる。
また、IGBT600によれば、互いに隣り合う4つのトレンチゲート60の角部が近接している。このため、当該4つの角部での電界が互いに作用することによって、トレンチ底部での電界集中をある程度緩和できる。
図30に実施の形態6の第2例に係るIGBT601の平面図を示す。IGBT601は、IGBT600(図29参照)においてトレンチゲート60を、基板表面の平面視において枠形状をしたトレンチゲート61に変更した例にあたる。枠形状のトレンチゲート61は、基板表面の平面視において、活性メサ部92が成す格子開口部内に、活性メサ部92に沿って一定幅で延在している。
また、IGBT601では、トレンチゲート61が成す枠形状の内側全体に渡って、不活性メサ部93が設けられており、当該不活性メサ部93に、Pウエル層14(図5および図6参照)に相当するPウエル層62が設けられている。IGBT601のその他の構成は基本的にIGBT600と同様である。
IGBT601によれば、IGBT600と同様の効果を得ることができる。また、Pウエル層14に起因した効果を、Pウエル層62によって得ることができる。
なお、Pウエル層62に代えて、孤立したダミートレンチゲート(例えば図19のダミートレンチゲート37を参照)を配置しても良い。
ここで、トレンチゲート60,61(図29および図30参照)は孤立しているので、活性メサ部92を跨いでポリシリコン配線を設ける必要がある。しかし、ポリシリコン配線を厚くすることによって、ゲートの寄生抵抗を低減することができる。
図31に実施の形態6の第3例に係るIGBT602の平面図を示す。IGBT602は、IGBT601とは逆に、トレンチゲート63が格子形状をしており、活性メサ部94が枠形状をしている。
格子形状のトレンチゲート63は、例えば、ジグザグ形状のトレンチゲート(図5に例示されるトレンチゲート12参照)同士、または、枠形状のトレンチゲート(図30に例示されるトレンチゲート61参照)同士が結合した状態として把握可能である。このため、格子形状のトレンチゲート63によれば、寄生抵抗を低減できる。その結果、ゲート信号の遅延を抑制できる。
枠形状の活性メサ部94は、延在方向の異なる2種類の部分が交互に且つ環状に結合した例として捉えることが可能である。活性メサ部94にはエミッタ層5およびベースコンタクト層6が形成されている。より具体的には、図31に示すように、エミッタ層5がトレンチゲート63の側に設けられ、ベースコンタクト層6がダミートレンチゲート64の側に設けられている。かかる構成はIGBT200(図9および図10参照)と同様である。
また、IGBT602では、活性メサ部94が成す枠形状内に、枠状のダミートレンチゲート64が同心状に孤立して設けられている。外側のダミートレンチゲート64は、枠形状の活性メサ部94のすぐ内側に配置されている。外側のダミートレンチゲート64と内側のダミートレンチゲート64との間、および、内側のダミートレンチゲート64の内側には、ベース層16が形成された不活性メサ部95が存在する。
ダミートレンチゲート64によれば、既述のダミートレンチゲート15等に起因した効果を得ることができる。
IGBT602のその他の構成は基本的にIGBT600と同様である。
図32に実施の形態6の第4例に係るIGBT603の平面図を示す。IGBT603は、IGBT602において活性メサ部94に囲まれた領域内全体にダミートレンチゲート65を設けた例にあたる。IGBT603のその他の構成は基本的にIGBT602と同様である。
ここで、ダミートレンチゲート64,65(図31および図32参照)は孤立しているので、例えば、ダミートレンチゲート64,65の真上の基板表面でエミッタ電極に接続される。
IGBT600〜603はトレンチゲートおよびダミートレンチゲートの形状が4回回転対称性を有するので、IGBTの製造工程におけるウエハの反りを最も抑制できる。
なお、図32に例示したIGBT603は、図28に例示したIGBT503の回転対称性を高めたものと考えることができる。
<その他の実施の形態>
実施の形態1〜6ではn型半導体基板にIGBTを形成する例を説明したが、半導体基板および不純物層の導電型を全て逆にしても、同様の効果を得ることできる。
また、半導体基板の材料は、シリコンに限定されない。ワイドバンドギャップを有する半導体材料、例えばSiC(炭化珪素)系材料、または、GaN(窒化ガリウム)系材料、または、ダイヤモンドで構成された基板を使用しても良い。
このようなワイドバンドギャップ半導体によって構成されたスイッチング素子やダイオード素子は、耐圧性(耐電圧性)が高く、許容電流密度も高い。このため、シリコン半導体に比べて小型化が可能である。そのように小型化されたスイッチング素子またはダイオード素子を用いることにより、これらの素子を組み込んだ半導体装置モジュールの小型化が可能となる。
また、ワイドバンドギャップ半導体は耐熱性も高いので、ヒートシンクの放熱フィンを小型化することが可能である。また、水冷ではなく空冷による冷却も適用可能である。これらの結果、半導体装置モジュールのいっそうの小型化が可能となる。
また、注入に用いる不純物は、B(ホウ素)、N(窒素)、Al(アルミニウム)、P(リン)、As(ヒ素)、In(インジウム)など、半導体材料の原子と置換して活性化する材料であれば、どのような材料であっても良い。
また、ゲート絶縁膜の材料としては、SiO(酸化シリコン)、Al(酸化アルミニウム)、AlON(酸窒化アルミニウム)、HfSiO(ハフニウムシリケート)、HfO(酸化ハフニウム)、Y(酸化イットリウム)など、絶縁性の高いものであれば、どのような材料であっても良い。特に、誘電率の高い材料ほど、ゲート絶縁膜を厚くすることができる。
また、層間絶縁膜の材料としては、SiO(酸化シリコン)、Si(窒化シリコン)、TEOS(正珪酸四エチル)を利用可能である。また、低誘電率材料であるSiOF(フッ素添加酸化シリコン)、SiOC(炭素添加酸化シリコン)などのセラミック材料によって、層間絶縁膜を形成しても良い。また、ポリイミドなどの樹脂、有機ポリマーなどによって、層間絶縁膜を形成しても良い。すなわち、絶縁性を得られれば、どのような材料も層間絶縁膜に利用可能である。特に、誘電率が低い方が、配線間の寄生容量は小さくなる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 半導体基板、2,12,30,33,40,50,52,60,61,63 トレンチゲート、3,13 ゲート絶縁膜、4,16 ベース層、5,5a エミッタ層、6,6a ベースコンタクト層、7 エミッタ電極、8 層間絶縁膜、9 バッファ層、10 コレクタ層、11 コレクタ電極、14,34,42,62 Pウエル層、15,21,36,37,41,44,45,46,53,64,65 ダミートレンチゲート、20 ダミーゲート絶縁膜、90,92,94 メサ部(活性メサ部)、91,93,95 メサ部(不活性メサ部)、100,100a,100b,101,102,200,200a,201,300,300a,301〜303,400〜403,500〜503,600〜603 IGBT(半導体装置)。
本発明の一態様に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の基板表面の側において前記半導体基板内に埋め込まれているトレンチゲートと、前記トレンチゲートと前記半導体基板との間に配置されたゲート絶縁膜とを含む。前記半導体基板は、前記ゲート絶縁膜を介して前記トレンチゲートの側面に対面し且つ前記半導体基板の導電型と同じ導電型のキャリアが注入されるメサ部である活性メサ部を含む。前記活性メサ部は、前記基板表面の平面視における延在方向は異なるが一定の幅で延在する複数種類の部分で構成されている。前記複数種類の部分は、蛇行する一続きの活性メサ部となるように周期的に繰り返して接続されている。前記半導体基板は前記活性メサ部の前記幅に比べて、隣り合う前記活性メサ部の離間距離の方が常に大きい。

Claims (8)

  1. 半導体基板(1)と、
    前記半導体基板の基板表面の側において前記半導体基板内に埋め込まれているトレンチゲート(2,12,30,33,40,50,52)と、
    前記トレンチゲートと前記半導体基板との間に配置されたゲート絶縁膜(3,13)と
    を備え、
    前記半導体基板は、前記ゲート絶縁膜を介して前記トレンチゲートの側面に対面し且つ前記半導体基板の導電型と同じ導電型のキャリアが注入されるメサ部である活性メサ部(90)を含み、
    前記活性メサ部は、前記基板表面の平面視における延在方向は異なるが一定の幅で延在する複数種類の部分で構成されており、
    前記複数種類の部分は、蛇行する一続きの活性メサ部となるように周期的に繰り返して接続され、
    前記半導体基板には前記活性メサ部の前記幅に比べて、隣り合う前記活性メサ部の離間距離の方が大きい箇所が存在する、半導体装置(100,100a,100b,101,102,200,200a,201,300,300a,301〜303,400〜403,500〜502)。
  2. 隣り合う前記活性メサ部の前記離間距離が一定である、請求項1に記載の半導体装置(100,100a,101,102,200,200a,201)。
  3. 隣り合う前記活性メサ部の前記離間距離が周期的に変化している、請求項1に記載の半導体装置(100b,300,300a,301〜303,400〜403,500〜502)。
  4. 前記半導体基板の前記基板表面の側において前記半導体基板内に埋め込まれているが不活性なゲートであるダミートレンチゲート(15,21,36,37,41,44,45,46)と、
    前記ダミートレンチゲートと前記半導体基板との間に配置されたダミーゲート絶縁膜(20)と
    をさらに備え、
    前記活性メサ部は前記トレンチゲートと前記ダミートレンチゲートとに挟まれている、
    請求項1に記載の半導体装置(200,200a,201,400〜403)。
  5. 前記ダミートレンチゲートは、前記活性メサ部に設けられる前記キャリアを注入するための不純物層と等電位である、請求項4に記載の半導体装置(200,200a,201,400〜403)。
  6. 隣り合う前記活性メサ部が最も接近している箇所で、隣り合う前記トレンチゲート同士が接続されている、請求項1に記載の半導体装置(500〜502)。
  7. 前記活性メサ部は、前記活性メサ部を横断するトレンチゲート(52)によって分断されているが全体として蛇行する一続きの形状をしている、請求項1に記載の半導体装置(501,502)。
  8. 前記基板表面が4回回転対称性を持つ平面視パターンを有するように前記活性メサ部が配置されている、請求項1に記載の半導体装置(300,300a,301〜303,401〜403,500〜502)。
JP2015513609A 2013-04-23 2014-03-06 半導体装置 Pending JPWO2014174911A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013089923 2013-04-23
JP2013089923 2013-04-23
PCT/JP2014/055712 WO2014174911A1 (ja) 2013-04-23 2014-03-06 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2014174911A1 true JPWO2014174911A1 (ja) 2017-02-23

Family

ID=51791496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015513609A Pending JPWO2014174911A1 (ja) 2013-04-23 2014-03-06 半導体装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2014174911A1 (ja)
WO (1) WO2014174911A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6729999B2 (ja) * 2015-02-16 2020-07-29 富士電機株式会社 半導体装置
US20180204909A1 (en) * 2015-08-26 2018-07-19 Mitsubishi Electric Corporation Semiconductor device
JP6634860B2 (ja) * 2016-02-10 2020-01-22 株式会社デンソー 半導体装置
JP6724844B2 (ja) * 2017-03-30 2020-07-15 豊田合成株式会社 半導体装置
CN107293585B (zh) * 2017-06-30 2020-03-24 东南大学 一种快关断绝缘体上硅横向绝缘栅双极型晶体管器件
JP6825520B2 (ja) 2017-09-14 2021-02-03 三菱電機株式会社 半導体装置、半導体装置の製造方法、電力変換装置
CN108899318B (zh) * 2018-08-30 2024-01-26 无锡摩斯法特电子有限公司 一种增加vdmos沟道密度的蛇形布图结构和布图方法
JP7242489B2 (ja) * 2019-09-18 2023-03-20 株式会社東芝 半導体装置
JP7390868B2 (ja) * 2019-11-18 2023-12-04 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
CN113066861B (zh) * 2019-12-16 2023-04-07 株洲中车时代半导体有限公司 沟槽栅功率半导体器件及其制作方法
CN115881791A (zh) * 2021-09-26 2023-03-31 苏州东微半导体股份有限公司 半导体超结功率器件
JP2024046362A (ja) * 2022-09-22 2024-04-03 株式会社 日立パワーデバイス 半導体装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002353456A (ja) * 2001-05-29 2002-12-06 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2005235913A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP2012190938A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Toyota Motor Corp Igbt
JP2012256628A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Renesas Electronics Corp Igbtおよびダイオード

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3329707B2 (ja) * 1997-09-30 2002-09-30 株式会社東芝 半導体装置
JPH11330469A (ja) * 1998-05-21 1999-11-30 Nec Kansai Ltd 絶縁ゲート型半導体装置
JP3524850B2 (ja) * 2000-08-03 2004-05-10 三洋電機株式会社 絶縁ゲート型電界効果半導体装置
JP2005209731A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Seiko Instruments Inc トレンチゲート型mosトランジスタとその作成法
JP2007042892A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Sharp Corp トレンチ型misfet
JP2009088198A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Rohm Co Ltd 半導体装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002353456A (ja) * 2001-05-29 2002-12-06 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2005235913A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP2012190938A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Toyota Motor Corp Igbt
JP2012256628A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Renesas Electronics Corp Igbtおよびダイオード

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014174911A1 (ja) 2014-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2014174911A1 (ja) 半導体装置
JP7466938B2 (ja) ボディ領域拡張部を用いた炭化ケイ素金属酸化物半導体(mos)デバイスセルにおける電界シールド
KR100741031B1 (ko) 트렌치 게이트 전계 효과 디바이스
JP2018182335A (ja) 絶縁ゲート型炭化珪素半導体装置及びその製造方法
US8860171B2 (en) Semiconductor device having diode characteristic
US8680608B2 (en) Power semiconductor device with a low on resistence
US10083957B2 (en) Semiconductor device
JP2009088345A (ja) 半導体装置
US9013005B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing same
JP5586546B2 (ja) 半導体装置
US11552002B2 (en) Semiconductor device
US20130221402A1 (en) Insulated gate bipolar transistor
KR20160032654A (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법
JP6299658B2 (ja) 絶縁ゲート型スイッチング素子
US8853775B2 (en) Insulated gate bipolar transistor having control electrode disposed in trench
KR102572223B1 (ko) 전력 반도체 소자 및 그 제조 방법
TW201824558A (zh) 半導體元件
JP2009111237A (ja) 半導体素子
JP5884772B2 (ja) 半導体装置
WO2018003064A1 (ja) 半導体装置
KR101602411B1 (ko) 게이트 패드 영역에 액티브셀 배치 구조를 가지는 전력 반도체 장치
JP5309428B2 (ja) 半導体装置
US9502498B2 (en) Power semiconductor device
JP2024068760A (ja) 半導体装置
JP2014063775A (ja) 電力用半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160517