JPWO2014156306A1 - 省燃費エンジン油組成物 - Google Patents
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Abstract
優れた省燃費性能を有するエンジン油組成物として、飽和分が70質量%以上、粘度指数が90以上の潤滑油基油に、粘度指数向上剤として星型重合体をエンジン油組成物全量基準で少なくとも4質量%以上含有し、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)に対するせん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)の比(B/A)が0.85以下であることを特徴とするエンジン油組成物を提供する。
Description
本発明は、省燃費性能に優れたエンジン油組成物に関する。
近年、地球温暖化などの環境問題への対応として、エンジン油に対しても燃費低減効果が求められてきている。エンジン油による省燃費性向上技術には、低粘度化による流体潤滑領域での摩擦低減と、摩擦低減剤の配合による境界潤滑領域での摩擦低減技術が挙げられる。
しかしながら、ガソリンエンジンのみならず特にディーゼルエンジンでは、過度な低粘度化は、油膜強度不足により、エンジン耐久性への悪影響や境界潤滑領域での摩擦増大の懸念があり、単なる低粘度化では省燃費効果が著しく低下するという問題がある。さらに、摩擦低減剤による境界潤滑領域での摩擦低減効果は、ディーゼルエンジンでの燃焼生成物であるすすの混入により、その効果を著しく低減させる恐れがある。
しかしながら、ガソリンエンジンのみならず特にディーゼルエンジンでは、過度な低粘度化は、油膜強度不足により、エンジン耐久性への悪影響や境界潤滑領域での摩擦増大の懸念があり、単なる低粘度化では省燃費効果が著しく低下するという問題がある。さらに、摩擦低減剤による境界潤滑領域での摩擦低減効果は、ディーゼルエンジンでの燃焼生成物であるすすの混入により、その効果を著しく低減させる恐れがある。
本発明の目的は、省燃費性能に優れたエンジン油組成物を提供することにある。
本発明者らは前記課題について鋭意研究した結果、特定の性状を有する潤滑油基油に、粘度指数向上剤として星型重合体をエンジン油組成物全量基準で少なくとも4質量%以上含有させ、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度に対する、せん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度の比率を調整することにより、油膜強度を保ったまま、優れた省燃費効果を発現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、飽和分が70質量%以上、粘度指数が90以上の潤滑油基油に、粘度指数向上剤として星型重合体をエンジン油組成物全量基準で少なくとも4質量%以上含有し、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)に対するせん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)の比(B/A)が0.85以下であることを特徴とするエンジン油組成物に関する。
また本発明は、せん断速度1×106/s、150℃での高温高せん断粘度が2.6mPa・s以上であることを特徴とする前記記載のエンジン油組成物に関する。
また本発明は、基油の100℃動粘度が3.5〜5.0mm2/sであることを特徴とする前記記載のエンジン油組成物に関する。
さらに本発明は、ディーゼルエンジン用であることを特徴とする前記記載のエンジン油組成物に関する。
また本発明は、基油の100℃動粘度が3.5〜5.0mm2/sであることを特徴とする前記記載のエンジン油組成物に関する。
さらに本発明は、ディーゼルエンジン用であることを特徴とする前記記載のエンジン油組成物に関する。
本発明により、優れた省燃費性能を有するエンジン油組成物が提供される。
以下、本発明について詳述する。
本発明のエンジン油組成物は、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)に対する、せん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)の比(B/A)が0.85以下であることが特徴である。
本発明においては、上記B/Aの比率を0.85以下に調整することにより、省燃費性能に優れたエンジン油組成物を提供するものである。B/Aの比率は0.82以下であることが好ましく、より好ましくは0.80以下である。一方、下限については特に限定されないが、0.60以上であることが好ましく、0.70以上がさらに好ましい。B/Aの比率が0.85を超えると高せん断条件での燃費が悪化し、好ましくない。
本発明においては、上記B/Aの比率を0.85以下に調整することにより、省燃費性能に優れたエンジン油組成物を提供するものである。B/Aの比率は0.82以下であることが好ましく、より好ましくは0.80以下である。一方、下限については特に限定されないが、0.60以上であることが好ましく、0.70以上がさらに好ましい。B/Aの比率が0.85を超えると高せん断条件での燃費が悪化し、好ましくない。
本発明のエンジン油組成物における、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)は、通常6.0〜6.8mPa・sであり、好ましくは6.3〜6.6mPa・sである。
なお、せん断速度1×106/s、150℃の高温高せん断粘度はASTM D4683−10に準拠して測定された値である。
なお、せん断速度1×106/s、150℃の高温高せん断粘度はASTM D4683−10に準拠して測定された値である。
また、せん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)は、通常4.7〜5.3mPa・sであり、好ましくは4.8〜5.2mPa・sである。
なお、せん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度は、PCS InstrumentsのUSV粘度計を用いて測定した値である。
なお、せん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度は、PCS InstrumentsのUSV粘度計を用いて測定した値である。
また、本発明のエンジン油組成物においては、せん断速度1×106/s、150℃での高温高せん断粘度が2.6mPa・s以上であることが好ましく、より好ましくは2.7mPa・s以上であり、さらに好ましくは2.9mPa・s以上である。せん断速度1×106/s、150℃での高温高せん断粘度が2.6mPa・s未満の場合、十分な油膜が形成されず、摩擦が増大し、省燃費性が悪化する恐れがある。
本発明のエンジン油組成物の基油は、飽和分が70質量%以上、粘度指数が90以上の潤滑油基油である。
飽和分は80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、99質量%以上であることが最も好ましい。飽和分が70質量%未満では高温高剪断の潤滑条件で使用されるには、酸化安定性が十分でなく、また粘度−温度特性が悪く本発明の性能を実現できない。
なお、本発明でいう飽和分の含有量とは、ASTM D2007−11に準拠して測定される値(単位:質量%)を意味する。
なお、本発明でいう飽和分の含有量とは、ASTM D2007−11に準拠して測定される値(単位:質量%)を意味する。
また本発明では%Cpが60以上であることが好ましく、70以上であることがより好ましい。なお、本発明でいう%Cpとは、ASTM D3238に準拠して測定される値を意味する。
また、潤滑油基油の粘度指数は90以上であることが好ましく、より好ましくは100以上であり、さらに好ましくは120以上である。一方、160以下であることが好ましい。粘度指数が90未満であると、粘度−温度特性及び熱・酸化安定性、揮発防止性が悪化するだけでなく、摩擦係数が上昇する傾向にあり、また、摩耗防止性が低下する傾向にある。また、粘度指数が160を超えると、低温粘度特性が低下する傾向にある。
なお、本発明でいう粘度指数とは、JIS K 2283−1993に準拠して測定された粘度指数を意味する。
なお、本発明でいう粘度指数とは、JIS K 2283−1993に準拠して測定された粘度指数を意味する。
本発明のエンジン油組成物の基油としては、鉱油系基油または合成油系基油が挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
鉱油系基油としては、例えば、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、水素化異性化、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて精製したパラフィン系鉱油、あるいはノルマルパラフィン系基油、イソパラフィン系基油などが挙げられる。
本発明に係る鉱油系基油としては、常圧蒸留ボトム油や減圧蒸留装置から回収された潤滑油留分を水素化分解し、その生成物またはその生成物から蒸留等により回収される潤滑油留分について溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、または当該脱ろう処理をした後に蒸留することによって得られる水素化分解鉱油が特に好ましい。なかでも、接触脱ろう処理をしたものがより好ましい。
鉱油系基油における流動点は−15℃以下であることが好ましく、−17.5℃以下がより好ましく、−20℃以下がさらに好ましい。また−35℃より高いほうが好ましく、−30℃以上がより好ましく、−25℃以上がさらに好ましい。これは流動点が−15℃よりも高いと低温時の特性が悪化し、また−35℃以下では十分な粘度指数が得られないためである。なお、本発明でいう流動点とは、JIS K 2269−1987に準拠して測定された流動点を意味する。
鉱油系基油におけるNOACK値は15重量%以下が好ましい。なお、本発明でいうNOACK蒸発量とは、ASTM D 5800-95に準拠して測定された蒸発損失量を意味する。
鉱油系基油における硫黄分の含有量については特に制限はないが、熱・酸化安定性の更なる向上および低硫黄化の点から、硫黄分の含有量が100質量ppm以下であることが好ましく、50質量ppm以下であることがより好ましく、10質量ppm以下であることが更に好ましく、5質量ppm以下であることが特に好ましい。なお、ここでいう硫黄分はJIS 5S−38−2003で測定される値である。
鉱油系基油における芳香族分の含有量については特に制限はないが、熱・酸化安定性の更なる向上および低硫黄化の点から、芳香族分の含有量が30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることが更に好ましく、0.5質量%以下であることが特に好ましい。
30質量%を超すと、高温高剪断の潤滑条件で使用されるには、酸化安定性が十分でなく、また粘度−温度特性が悪く本発明の性能を実現できない。
30質量%を超すと、高温高剪断の潤滑条件で使用されるには、酸化安定性が十分でなく、また粘度−温度特性が悪く本発明の性能を実現できない。
合成系基油としては、ポリα−オレフィン又はその水素化物、イソブテンオリゴマー又はその水素化物、イソパラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリオキシアルキレングリコール、ジアルキルジフェニルエーテル、ポリフェニルエーテル等が挙げられ、中でも、ポリα−オレフィンが好ましい。ポリα−オレフィンとしては、典型的には、炭素数2〜32、好ましくは6〜16のα−オレフィンのオリゴマー又はコオリゴマー(1−オクテンオリゴマー、デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンコオリゴマー等)及びそれらの水素化物が挙げられる。
潤滑油基油の100℃における動粘度は1mm2/s以上が好ましく、2mm2/s以上がより好ましく、3mm2/s以上がさらに好ましく、3.5mm2/s以上が特に好ましい。一方、10mm2/s以下であることが好ましく、5mm2/s以下であることがより好ましい。100℃動粘度が10mm2/sを超える場合には、低温粘度特性が悪化し、また十分な省燃費性が得られないおそれがあり、1mm2/s未満の場合は潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、またエンジン油組成物の蒸発損失が大きくなるおそれがあるため好ましくない。
なお、ここでいう100℃における動粘度とは、ASTM D−445に規定される100℃での動粘度を示す。
なお、ここでいう100℃における動粘度とは、ASTM D−445に規定される100℃での動粘度を示す。
また潤滑油基油の40℃における動粘度は8mm2/s以上が好ましく、10mm2/s以上がより好ましく、12mm2/s以上がさらに好ましい。一方、45mm2/s以下が好ましく、40mm2/s以下がより好ましく、36mm2/s以下がさらに好ましい。40℃における動粘度が8mm2/s未満だと潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、またエンジン油組成物の蒸発損失が大きくなる恐れがあるため好ましくなく、45mm2/sを超えると低温粘度特性が悪化し、十分な省燃費性が得られないため、それぞれ好ましくない。
なお、ここでいう40℃における動粘度とは、ASTM D−445に規定される40℃での動粘度を示す。
なお、ここでいう40℃における動粘度とは、ASTM D−445に規定される40℃での動粘度を示す。
本発明のエンジン油組成物は、粘度指数向上剤として星型重合体を、エンジン油組成物全量基準で、少なくとも4質量%以上含有することが必要である。
星型重合体は、当該分野において周知の化合物である。このような物質およびこれを調製するための方法は、多くの刊行物および特許に記載されている(例えば、米国特許第4116917号、同第4141847号、同第4346193号、同第4409120号等)。
星型重合体は、当該分野において周知の化合物である。このような物質およびこれを調製するための方法は、多くの刊行物および特許に記載されている(例えば、米国特許第4116917号、同第4141847号、同第4346193号、同第4409120号等)。
本発明のエンジン油組成物において、粘度指数向上剤として好適に配合される星型重合体としては、特にポリアルケニル化合物をコア部に、水素化重合ジエンを含むアームを少なくとも4以上有する星形重合体が好ましい。より好ましくはアームを5以上有するものであり、6以上有するものがさらにより好ましい。またアームが15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。
アーム数が4未満では剪断安定性が十分でなく、使用時間の経過に伴い粘度が低下し、本来必要な粘度を確保できない。またアーム数が15を超えると、高剪断時の粘度低下が十分ではなく、本発明の目的である省燃費性を確保できなくなるおそれがある。
アーム数が4未満では剪断安定性が十分でなく、使用時間の経過に伴い粘度が低下し、本来必要な粘度を確保できない。またアーム数が15を超えると、高剪断時の粘度低下が十分ではなく、本発明の目的である省燃費性を確保できなくなるおそれがある。
この星型重合体の核(コア)を作り上げるポリアルケニル化合物は、ジビニルベンゼンやポリビニル脂肪族化合物などが好ましく、さらにはジビニルベンゼンからなることが好ましい。ポリマーアーム部を作り上げるジエンは、ブタジエン、イソプレンなどが好ましく、さらにはアームの末端部にスチレン構造を有することが好ましい。スチレンの含有量は2mol%以上が好ましく、さらには3mol%以上がより好ましい。また、10mol%以下が好ましく、さらには7mol%以下がより好ましい。スチレンの含有量が2mol%以下では十分な高温せん断粘度の低下が得られず、10mol%より多い場合は、基油に対して十分な溶解性を得ることができない。
これら星型重合体の分子量は、せん断安定性を考慮して選定する必要がある。具体的には、重量平均分子量が10,000〜1,000,000であることが好ましく、より好ましくは100,000〜800,000、さらに好ましくは300,000〜600,000である。
これら星型重合体の分子量は、せん断安定性を考慮して選定する必要がある。具体的には、重量平均分子量が10,000〜1,000,000であることが好ましく、より好ましくは100,000〜800,000、さらに好ましくは300,000〜600,000である。
星型重合体のPSSI(パーマネントシアスタビリティインデックス)は45以下であることが好ましく、より好ましくは40以下である。PSSIが45を超える場合にはせん断安定性が悪化するため、初期の動粘度を高める必要が生じ、省燃費性を悪化させるおそれがある。また、PSSIが1未満の場合には潤滑油基油に溶解させた場合の粘度指数向上効果が小さく、省燃費性や低温粘度特性に劣るだけでなく、コストが上昇するおそれがあるため、PSSIは1以上であることが好ましい。
本発明のエンジン油組成物における、星型重合体の含有割合は、エンジン油組成物全量基準で、少なくとも4質量%以上であることが必要であり、好ましくは5質量%以上である。一方、20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。含有量が4質量%より少ない場合には、100℃、106/sでの高い高温せん断粘度を保ちながら、100℃、107/sでの高温せん断粘度を低くすることができず、また含有量が20質量%を超える場合にはせん断安定性が悪化するおそれがある。
本発明においては、潤滑油基油の性状と粘度指数向上剤として配合される星型重合体の性状に応じて、星型重合体の含有割合を調整することにより、エンジン油組成物のせん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)に対するせん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)の比(B/A)が0.85以下となるエンジン油組成物を容易に調製することができる。
また、本発明のエンジン油組成物においては、粘度指数向上剤として上記の星型重合体とともに、公知の粘度指数向上剤を配合することができる。
これらの粘度指数向上剤の例としては、具体的には、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの重合体又は共重合体若しくはその水添物などのいわゆる非分散型粘度指数向上剤、又はさらに窒素化合物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤、非分散型又は分散型エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が例示できる。)若しくはその水素化物、ポリイソブチレン若しくはその水添物、スチレン−ジエン(ジエンとしてはブタジエン、イソプレン等が例示できる。)共重合体の水素化物、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の中でも、せん断安定性の点からエチレン−α−オレフィン共重合体又はその水素化物が好ましい。
星型重合体とともに公知の粘度指数向上剤を配合する場合、その含有割合は、エンジン油組成物全量基準で、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
これらの粘度指数向上剤の例としては、具体的には、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの重合体又は共重合体若しくはその水添物などのいわゆる非分散型粘度指数向上剤、又はさらに窒素化合物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤、非分散型又は分散型エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が例示できる。)若しくはその水素化物、ポリイソブチレン若しくはその水添物、スチレン−ジエン(ジエンとしてはブタジエン、イソプレン等が例示できる。)共重合体の水素化物、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の中でも、せん断安定性の点からエチレン−α−オレフィン共重合体又はその水素化物が好ましい。
星型重合体とともに公知の粘度指数向上剤を配合する場合、その含有割合は、エンジン油組成物全量基準で、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
本発明のエンジン油組成物は、金属系清浄剤を含有することが好ましい。
金属系清浄剤としては、アルカリ金属/アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属/アルカリ土類金属フェネート、アルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレート、及びアルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレート等の正塩又は塩基性塩を挙げることができる。アルカリ金属としてはナトリウム、カリウム等、アルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられるが、マグネシウム又はカルシウムが好ましく、特にカルシウムがより好ましい。
金属系清浄剤としては、アルカリ金属/アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属/アルカリ土類金属フェネート、アルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレート、及びアルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレート等の正塩又は塩基性塩を挙げることができる。アルカリ金属としてはナトリウム、カリウム等、アルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられるが、マグネシウム又はカルシウムが好ましく、特にカルシウムがより好ましい。
金属系清浄剤の全塩基価は任意であるが、通常0〜500mgKOH/g、好ましくは150〜450mgKOH/gのものを用いるのが望ましい。
なお、ここでいう全塩基価とは、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による全塩基価を意味する。
なお、ここでいう全塩基価とは、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による全塩基価を意味する。
アルカリ金属/アルカリ土類金属スルホネートとしては、より具体的には、分子量100〜1500、好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物をスルホン化することによって得られるアルキル芳香族スルホン酸のアルカリ金属/アルカリ土類金属塩を挙げることができる。アルキル芳香族スルホン酸としては、具体的にはいわゆる石油スルホン酸や合成スルホン酸等が挙げられる。
本発明においては、塩基価が好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下、さらに好ましくは20mgKOH/g以下、また好ましくは5mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上の塩基性(低塩基性)スルホネートを、塩基価で好ましくは0.01mgKOH/g以上、より好ましくは0.02mgKOH/g以上、また好ましくは2mgKOH/g以下、より好ましくは1mgKOH/g以下、さらに好ましくは0.5mgKOH/g以下含有することが望ましい。塩基価が0.01mgKOH/g未満では本発明のエンジン油組成物に要求されるクランクケースの清浄性が不十分となり、また塩基価が2mgKOH/gを超えても効果が増大しない。
本発明においては、塩基価が好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下、さらに好ましくは20mgKOH/g以下、また好ましくは5mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上の塩基性(低塩基性)スルホネートを、塩基価で好ましくは0.01mgKOH/g以上、より好ましくは0.02mgKOH/g以上、また好ましくは2mgKOH/g以下、より好ましくは1mgKOH/g以下、さらに好ましくは0.5mgKOH/g以下含有することが望ましい。塩基価が0.01mgKOH/g未満では本発明のエンジン油組成物に要求されるクランクケースの清浄性が不十分となり、また塩基価が2mgKOH/gを超えても効果が増大しない。
アルカリ金属/アルカリ土類金属フェネートとしては、より具体的には、炭素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルフェノール、このアルキルフェノールと硫黄を反応させて得られるアルキルフェノールサルファイド又はこのアルキルフェノールとホルムアルデヒドを反応させて得られるアルキルフェノールのマンニッヒ反応生成物のアルカリ金属/アルカリ土類金属塩を挙げることができる。
本発明においては、塩基価が好ましくは150mgKOH/g以上、より好ましくは200mgKOH/g以上、さらに好ましくは250mgKOH/g以上、また好ましくは350mgKOH/g以下の過塩基性フェネートを、塩基価で好ましくは0.3mgKOH/g以上、より好ましくは0.7mgKOH/g以上、さらに好ましくは1mgKOH/g以上、また好ましくは5mgKOH/g以下、より好ましくは3mgKOH/g以下、さらに好ましくは2mgKOH/g以下含有することが望ましい。塩基価が0.3mgKOH/g未満では本発明のエンジン油組成物に要求される酸化安定性が不十分となり、また塩基価が5mgKOH/gを超えても効果が増大しない。
本発明においては、塩基価が好ましくは150mgKOH/g以上、より好ましくは200mgKOH/g以上、さらに好ましくは250mgKOH/g以上、また好ましくは350mgKOH/g以下の過塩基性フェネートを、塩基価で好ましくは0.3mgKOH/g以上、より好ましくは0.7mgKOH/g以上、さらに好ましくは1mgKOH/g以上、また好ましくは5mgKOH/g以下、より好ましくは3mgKOH/g以下、さらに好ましくは2mgKOH/g以下含有することが望ましい。塩基価が0.3mgKOH/g未満では本発明のエンジン油組成物に要求される酸化安定性が不十分となり、また塩基価が5mgKOH/gを超えても効果が増大しない。
アルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレートとしては、より具体的には、炭素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルサリチル酸のアルカリ金属/アルカリ土類金属塩を挙げることができる。
本発明においては、塩基価が好ましくは150mgKOH/g以上、より好ましくは200mgKOH/g以上、さらに好ましくは250mgKOH/g以上、最も好ましくは300mgKOH/g以上、また好ましくは350mgKOH/g以下の過塩基性サリシレートを、塩基価で好ましくは2mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、また好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは7mgKOH/g以下、さらに好ましくは5mgKOH/g以下含有することが望ましい。塩基価が2mgKOH/g未満では本発明のエンジン油組成物に要求される酸化安定性が不十分となり、また塩基価が10mgKOH/gを超えると、灰分量が多すぎ、燃焼室デポジットが増加する。
本発明においては、塩基価が好ましくは150mgKOH/g以上、より好ましくは200mgKOH/g以上、さらに好ましくは250mgKOH/g以上、最も好ましくは300mgKOH/g以上、また好ましくは350mgKOH/g以下の過塩基性サリシレートを、塩基価で好ましくは2mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、また好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは7mgKOH/g以下、さらに好ましくは5mgKOH/g以下含有することが望ましい。塩基価が2mgKOH/g未満では本発明のエンジン油組成物に要求される酸化安定性が不十分となり、また塩基価が10mgKOH/gを超えると、灰分量が多すぎ、燃焼室デポジットが増加する。
上記アルカリ金属/アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属/アルカリ土類金属フェネート及びアルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレートには、中性塩(正塩)だけでなく、塩基性塩や過塩基性塩(超塩基性塩)も含まれる。
本発明においては、前述した、過塩基性スルホネート、過塩基性サリシレート、塩基性(低塩基性)スルホネートを、前述した範囲の塩基価を組み合わせて用いることが好ましい。最も好ましくは前述した三種類の金属系清浄剤を前述した範囲で組み合わせて使用することが望ましい。これにより、エンジン油として要求される清浄性と、省燃費性をバランスよく達成することが可能となる。
本発明においては、前述した、過塩基性スルホネート、過塩基性サリシレート、塩基性(低塩基性)スルホネートを、前述した範囲の塩基価を組み合わせて用いることが好ましい。最も好ましくは前述した三種類の金属系清浄剤を前述した範囲で組み合わせて使用することが望ましい。これにより、エンジン油として要求される清浄性と、省燃費性をバランスよく達成することが可能となる。
本発明のエンジン油組成物において金属系清浄剤を含有する場合の含有量は、エンジン油組成物全量を基準として、金属元素換算で500質量ppm以上であることが好ましく、より好ましくは800質量ppm以上、さらに好ましくは1000質量ppm以上である。また好ましくは、3500質量ppm以下、より好ましくは3000質量ppm以下、さらに好ましくは2600質量ppm以下である。500質量ppm未満の場合は十分な塩基価維持性、高温清浄性を発揮することができず、一方、2600質量ppmを超えると組成中の硫酸灰分量が多くなり、排ガス浄化触媒のフィルター詰まりを加速することが懸念される。
本発明のエンジン油組成物は、無灰分散剤を含有することが好ましい。
無灰分散剤としては、炭素数40〜400の直鎖若しくは分枝状のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物又はその誘導体、あるいはアルケニルコハク酸イミドの変性品等が挙げられる。これらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
無灰分散剤としては、炭素数40〜400の直鎖若しくは分枝状のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物又はその誘導体、あるいはアルケニルコハク酸イミドの変性品等が挙げられる。これらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
無灰分散剤が有するアルキル基又はアルケニル基の炭素数は、好ましくは40〜400、より好ましくは60〜350である。アルキル基又はアルケニル基の炭素数が40未満の場合は化合物の潤滑油基油に対する溶解性が低下する傾向にあり、一方、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が400を超える場合は、エンジン油組成物の低温流動性が悪化する傾向にある。このアルキル基又はアルケニル基は、直鎖状でも分枝状でもよいが、好ましいものとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基等が挙げられる。
なお、コハク酸イミドには、ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した、いわゆるモノタイプのコハク酸イミドと、ポリアミンの両端に無水コハク酸が付加した、いわゆるビスタイプのコハク酸イミドとが含まれる。
本発明のエンジン油組成物は、モノタイプ又はビスタイプのコハク酸イミドのいずれか一方を含有してもよく、あるいは双方を含有してもよい。
本発明のエンジン油組成物は、モノタイプ又はビスタイプのコハク酸イミドのいずれか一方を含有してもよく、あるいは双方を含有してもよい。
また、無灰分散剤として、ベンジルアミンを用いることもできる。好ましいベンジルアミンとしては、具体的には、下記の一般式(1)で表される化合物等が例示できる。
R1−Ph−CH2NH−(CH2CH2NH)p−H (1)
一般式(1)において、R1は、炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは炭素数60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、Phはフェニレン基を示し、pは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
R1−Ph−CH2NH−(CH2CH2NH)p−H (1)
一般式(1)において、R1は、炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは炭素数60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、Phはフェニレン基を示し、pは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
無灰分散剤としてのポリアミンとしては、具体的には、下記の一般式(2)で表される化合物等が例示できる。
R2‐NH−(CH2CH2NH)q−H (2)
一般式(2)において、R2は、炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、qは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
R2‐NH−(CH2CH2NH)q−H (2)
一般式(2)において、R2は、炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、qは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
また、その他の誘導体としては、具体的には、前述の含窒素化合物に炭素数1〜30のモノカルボン酸(脂肪酸等)やシュウ酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数2〜30のポリカルボン酸、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンカーボネート等の含酸素化合物を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化した有機酸等による変性化合物、前述の含窒素化合物に硫黄化合物を作用させた、硫黄変性化合物等が挙げられる。またホウ素化合物で変性したものも挙げられる。
ホウ素化無灰分散剤とは、潤滑油に用いられる任意の無灰分散剤をホウ素化したものである。ホウ素化は、一般に、前述の含窒素化合物にホウ酸等を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和することにより行われる。
例えば、ホウ酸変性コハク酸イミドの製造方法としては、特公昭42-8013号公報及び同42-8014号公報、特開昭51-52381号公報、及び特開昭51-130408号公報等に開示されている方法等が挙げられる。具体的には例えば、アルコール類やヘキサン、キシレン等の有機溶媒、軽質潤滑油基油等にポリアミンとポリアルケニルコハク酸(無水物)にホウ酸、ホウ酸エステル、又はホウ酸塩等のホウ素化合物を混合し、適当な条件で加熱処理することにより得ることができる。なお、この様にして得られるホウ酸性コハク酸イミドのホウ酸含有量は通常0.1〜4.0質量%とすることができる。
例えば、ホウ酸変性コハク酸イミドの製造方法としては、特公昭42-8013号公報及び同42-8014号公報、特開昭51-52381号公報、及び特開昭51-130408号公報等に開示されている方法等が挙げられる。具体的には例えば、アルコール類やヘキサン、キシレン等の有機溶媒、軽質潤滑油基油等にポリアミンとポリアルケニルコハク酸(無水物)にホウ酸、ホウ酸エステル、又はホウ酸塩等のホウ素化合物を混合し、適当な条件で加熱処理することにより得ることができる。なお、この様にして得られるホウ酸性コハク酸イミドのホウ酸含有量は通常0.1〜4.0質量%とすることができる。
本発明のエンジン油組成物が無灰分散剤を含有する場合、無灰分散剤の含有量は、エンジン油組成物全量基準で、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。またさらに好ましくは2.5質量%以上であり、最も好ましくは5質量%以上である。無灰分散剤の含有量が0.1質量%未満の場合は、摩擦低減性向上効果が不十分となるおそれがあり、一方、20質量%を超える場合は、エンジン油組成物の低温流動性が大幅に悪化するおそれがある。
また、上記ホウ素含有コハク酸イミド等のホウ素含有無灰分散剤を用いる場合、そのホウ素含有量は、組成物全量基準で、0.01質量%以上、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.025質量%以上であり、また、0.15質量%以下、好ましくは0.1質量%以下、特に好ましくは0.05質量%以下である。
本発明においては、無灰分散剤としてホウ素を含有するコハク酸イミドと、ホウ素を含有しないコハク酸イミドを含有することが好ましい。ホウ素化コハク酸イミドの非ホウ素化コハク酸イミドに対する比率は、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましい。また0.6以下が好ましく、0.5以下がより好ましく、0.4以下がさらに好ましい。0.1未満では、ホウ素化コハク酸イミドの耐熱性と、耐摩耗性の効果が十分ではなく、また0.6を超えると、清浄性が不十分となる。
本発明においては、無灰分散剤としてホウ素を含有するコハク酸イミドと、ホウ素を含有しないコハク酸イミドを含有することが好ましい。ホウ素化コハク酸イミドの非ホウ素化コハク酸イミドに対する比率は、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましい。また0.6以下が好ましく、0.5以下がより好ましく、0.4以下がさらに好ましい。0.1未満では、ホウ素化コハク酸イミドの耐熱性と、耐摩耗性の効果が十分ではなく、また0.6を超えると、清浄性が不十分となる。
本発明のエンジン油組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤等の無灰系酸化防止剤や有機金属系酸化防止剤等、潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能である。酸化防止剤の添加により、エンジン油組成物の酸化防止性をより高められ、本発明の組成物の、鉛含有金属の腐食又は腐食摩耗防止性能を高めるだけでなく、塩基価維持性をより高めることができる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤等の無灰系酸化防止剤や有機金属系酸化防止剤等、潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能である。酸化防止剤の添加により、エンジン油組成物の酸化防止性をより高められ、本発明の組成物の、鉛含有金属の腐食又は腐食摩耗防止性能を高めるだけでなく、塩基価維持性をより高めることができる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル置換脂肪酸エステル類等を好ましい例として挙げることができる。これらは二種以上を混合して使用してもよい。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、芳香族系アミン系酸化防止剤であるフェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、及びジアルキルジフェニルアミンを挙げることができる。これらは二種以上を混合して使用してもよい。
上記フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤を単独で使用することができるが、組み合わせて配合することが好ましい。この比率はフェノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤の合計の重量に対し、アミン系酸化防止剤が0.1以上であることが好ましく、0.2以上が好ましく、0.4以上が好ましい。また0.8以下が好ましく、0.6以下がより好ましい。
本発明のエンジン油組成物においては、その性能をさらに向上させる目的で、必要に応じて、上記添加剤の他に、摩擦調整剤、摩耗防止剤(又は極圧剤)、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、流動点降下剤、ゴム膨潤剤、消泡剤、着色剤等の各種添加剤を単独で又は数種類組み合わせて配合しても良い。
摩擦調整剤としては、有機モリブデン化合物および無灰摩擦調整剤が挙げられる。
有機モリブデン化合物としては、モリブデンジチオカーバメート、モリブデンジチオホスフェート等の硫黄を含有する有機モリブデン化合物、モリブデン化合物と硫黄含有有機化合物との錯体、硫化モリブデン、硫化モリブデン酸等の硫黄含有モリブデン化合物とアルケニルコハク酸イミドとの錯体等を挙げることができる。
また、有機モリブデン化合物として、構成元素に硫黄を含まない有機モリブデン化合物を用いることができる。構成元素に硫黄を含まない有機モリブデン化合物としては、具体的には、モリブデン−アミン錯体やモリブデン−コハク酸イミド等のモリブデン化合物と硫黄を含有しない有機化合物との錯体、有機酸のモリブデン塩、アルコールのモリブデン塩等が挙げられる。なかでも、モリブデン−アミン錯体、有機酸のモリブデン塩、アルコールのモリブデン塩が好ましい。
有機モリブデン化合物を用いる場合、その含有量は特に制限されないが、組成物全量基準、モリブデン元素量換算で、50質量ppm以上が好ましく、100質量ppm以上がより好ましく、300質量ppm以上が特に好ましい。一方、2000質量ppm以下が好ましく、1000質量ppm以下がより好ましく、800質量ppm以下が特に好ましい。50質量ppm未満では、潤滑油組成物の熱・酸化安定性が不十分となり、特に長期間にわたって優れた清浄性を維持させることができなくなる傾向にある。また2000質量ppmを超えると、含有量に見合う効果が得られず、また潤滑油組成物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。
無灰摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能である。例えば、炭素数6〜30のアルキル基またはアルケニル基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基または直鎖アルケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族エーテル等の無灰摩擦調整剤が挙げられる。また窒素含有化合物およびその酸変性誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物や、国際公開第2005/037967号パンフレットに例示されている各種無灰摩擦調整剤が挙げられる。
無灰摩擦調整剤を用いる場合、その含有量は特に制限されないが、組成物全量基準で、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が特に好ましい。一方、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下が特に好ましい。0.01質量%未満では、その添加による摩擦低減効果が不十分となる傾向にあり、また3質量%を超えると、耐摩耗性添加剤等の効果が阻害され易く、あるいは添加剤の溶解性が悪化する傾向にある。
摩耗防止剤(又は極圧剤)としては、潤滑油に用いられる任意の摩耗防止剤・極圧剤が使用できる。例えば、硫黄系、リン系、硫黄−リン系の極圧剤等が使用できる。
本発明においてはアルキルジチオリン酸亜鉛が有効である。アルキル基は炭素数3から12のものが通常使用される。本発明においては、それぞれ1級アルキル基と2級アルキル基を持つアルキルジチオリン酸亜鉛を使用することが、極圧性と酸化安定性のバランスを取るために好ましい。1級の2級に対する比率は、0.3以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.55以上である。また0.8以下が好ましく、0.7以下がより好ましい。0.3未満では酸化安定性が不足する可能性があり、0.8を超えると極圧性が不足する可能性がある。なお、1級と2級のアルキル基の併用は、同一のアルキルジチオリン酸亜鉛内であってもよいし、異なるアルキルジチオリン酸亜鉛の混合であってもよい。
なお、アルキルジチオリン酸亜鉛の含有量は、エンジン油組成物全量基準で、リン元素量で0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.08質量%以上がさらに好ましい。また0.2質量%以下が好ましく、0.15質量%以下がより好ましく、0.12質量%以下がさらに好ましい。0.02質量%未満では十分な極圧性が得られず、0.2質量%を超えると排気ガス後処理装置に悪影響を及ぼす懸念がある。
本発明においてはアルキルジチオリン酸亜鉛が有効である。アルキル基は炭素数3から12のものが通常使用される。本発明においては、それぞれ1級アルキル基と2級アルキル基を持つアルキルジチオリン酸亜鉛を使用することが、極圧性と酸化安定性のバランスを取るために好ましい。1級の2級に対する比率は、0.3以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.55以上である。また0.8以下が好ましく、0.7以下がより好ましい。0.3未満では酸化安定性が不足する可能性があり、0.8を超えると極圧性が不足する可能性がある。なお、1級と2級のアルキル基の併用は、同一のアルキルジチオリン酸亜鉛内であってもよいし、異なるアルキルジチオリン酸亜鉛の混合であってもよい。
なお、アルキルジチオリン酸亜鉛の含有量は、エンジン油組成物全量基準で、リン元素量で0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.08質量%以上がさらに好ましい。また0.2質量%以下が好ましく、0.15質量%以下がより好ましく、0.12質量%以下がさらに好ましい。0.02質量%未満では十分な極圧性が得られず、0.2質量%を超えると排気ガス後処理装置に悪影響を及ぼす懸念がある。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、又はイミダゾール系化合物等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、又は多価アルコールエステル等が挙げられる。
抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、又はポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、例えば、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール又はその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、又はβ−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、25℃における動粘度が1000〜10万mm2/sのシリコーンオイル、アルケニルコハク酸誘導体、ポリヒドロキシ脂肪族アルコールと長鎖脂肪酸のエステル、メチルサリチレートとo−ヒドロキシベンジルアルコール等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明のエンジン油組成物に含有させる場合の含有量は、エンジン油組成物全量基準で、消泡剤は0.0001〜0.01質量%、他の添加剤は0.01〜10質量%であることが好ましい。
本発明のエンジン油組成物の粘度指数は140以上であることが好ましく、150以上であることがより好ましく、160以上であることがさらに好ましい。粘度指数が140未満だと低温時に十分な省燃費性を発揮できない恐れがあるため、好ましくない。
本発明のエンジン油組成物の100℃における動粘度は5.6mm2/s以上であることが好ましく、9.3mm2/s以上であることがより好ましい。また12.5mm2/s以下であることが好ましく、11.5mm2/s以下であることがより好ましい。100℃における動粘度が12.5mm2/sを超える場合は省燃費効果が得られないため、5.6mm2/s未満の場合では、エンジンの油圧が所定圧に達せず、エンジン油組成物の供給不足となり、焼付きが発生する恐れがあるため、それぞれ好ましくない。
本発明のエンジン油組成物は、種々のエンジン機関に適用でき特に限定されないが、ディーゼルエンジン機関に用いることが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(評価方法)
2Lクラスのエンジンを用いたモータリング試験を実施することにより、油温65℃、回転数2520rpmまたは3020rpmにおける摩擦低減効果を評価した。
2Lクラスのエンジンを用いたモータリング試験を実施することにより、油温65℃、回転数2520rpmまたは3020rpmにおける摩擦低減効果を評価した。
(実施例1〜2、比較例1〜3)
基油として表1に示す性状を有する基油を用い、その基油に粘度指数向上剤やその他添加剤を表2の示す配合量で配合し各種エンジン油組成物を調製した。その他添加剤の詳細を表3に示す。
その組成・性状をおよび評価結果を表2に示す。
基油として表1に示す性状を有する基油を用い、その基油に粘度指数向上剤やその他添加剤を表2の示す配合量で配合し各種エンジン油組成物を調製した。その他添加剤の詳細を表3に示す。
その組成・性状をおよび評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、B/Aが0.78、0.79である実施例1,2では、モータリング試験でのトルク低減率が5W−30対比3.0〜3.6%と良好な省燃費性が期待できる。一方で、B/Aが0.88〜0.94である比較例1〜3では、モータリング試験でのトルク低減率が5W−30対比1.9〜2.3%と、実施例1,2ほどの良好なトルク低減効果は得られなかった。
すなわち、本発明は、飽和分が70質量%以上、粘度指数が90以上、100℃における動粘度が1〜10mm 2 /s、40℃における動粘度が8〜45mm 2 /sの潤滑油基油に、粘度指数向上剤として重量平均分子量が10,000〜1,000,000、PSSIが1〜45で、ポリアルケニル化合物をコア部に、水素化重合ジエンをポリマーアーム部に有する星型重合体をエンジン油組成物全量基準で4〜20質量%含有し、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)に対するせん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)の比(B/A)が0.85以下であることを特徴とするエンジン油組成物に関する。
Claims (4)
- 飽和分が70質量%以上、粘度指数が90以上の潤滑油基油に、粘度指数向上剤として星型重合体をエンジン油組成物全量基準で少なくとも4質量%以上含有し、せん断速度1×106/s、100℃での高温高せん断粘度(A)に対するせん断速度1×107/s、100℃での高温高せん断粘度(B)の比(B/A)が0.85以下であることを特徴とするエンジン油組成物。
- せん断速度1×106/s、150℃での高温高せん断粘度が2.6mPa・s以上であることを特徴とする請求項1に記載のエンジン油組成物。
- 基油の100℃動粘度が3.5〜5.0mm2/sであることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジン油組成物。
- ディーゼルエンジン用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン油組成物。
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