JPWO2014136305A1 - モルヒナン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、次の一般式(I)R1は水素、C1−6アルキル、C6−10アリール他を表し、R2及びR3は同一又は異なって、水素、ヒドロキシ他を表し、R4及びR5は、水素、C1−6アルキル他を表し、R6は水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル他を表し、XはO又はCH2を表し、YはC=O、C(=O)O他を表し、そして、m及びnは同一又は異なって、0〜2の整数を表す(m及びnが同時に0ではない。)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物、並びにこれを有効成分として含有する鎮痛薬、抗不安薬他に関する。

Description

本発明は、オピオイドδ受容体アゴニスト作用を有するモルヒナン誘導体に関する。
オピオイド受容体にはμ、δ、κの3つのタイプが知られており、μ受容体に対して強い親和性を示すモルヒネは古くから鎮痛薬として使用されている。モルヒネの鎮痛作用は強力なものであるが、μ受容体を介して、依存形成、呼吸抑制、便秘等の有害事象を引き起こすことが知られている。
一方、δ受容体も鎮痛作用を有するが、δ受容体アゴニストはモルヒネで見られる有害事象には関与しないことが知られている。
従って、δ受容体に選択的なアゴニストはモルヒネよりも優れた鎮痛薬になる可能性があると考えられ、その創製に関する研究が盛んに行われている。また、δ受容体アゴニストは抗不安薬や抗うつ薬になる可能性があることも報告されている(非特許文献1、非特許文献2,非特許文献3、非特許文献4,非特許文献5)。
しかしながら、治療又は予防薬としての承認を受けたδ受容体アゴニストは未だ存在しない。
特許文献1には、次式(A)、
Figure 2014136305
で表される化合物がオピオイドδ受容体アゴニスト作用を有する旨の記載がある。

さらに、非特許文献6には、本発明者らによって次式(B)、
Figure 2014136305
で表わされる化合物に関する報告がなされているが、この化合物はδ受容体よりもμ受容体に対する親和性が高かった。
また、最近、本発明者らは、モルヒナン骨格の4位と6位をメチレンジオキシ構造を介して環化させた次式(C)、
Figure 2014136305
で表される化合物が、δ作動活性を有することを見いだし特許出願を行った。(特許文献2)
WO 2008/001859 WO 2012/102360
J.Pharmacol.Exp.Ther. 2011,338,195. Trends in Neurosciences 2013,36,195. Behavioural Brain Research 2011,223,271. Neuropharmacology,2013,67,485 Current Neuropharmacology,2012,10,231 Tetrahedron 2011,67,6682
優れたオピオイドδ作動活性、オピオイドδ選択性を有し、副作用が軽減された化合物の提供が望まれている。
上記課題を解決するため、本発明者らは、後記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物、並びにこれらを有効成分として含有する鎮痛薬、抗不安薬、抗うつ薬に関する鋭意研究を行った。
ところで、本発明者らは、非特許文献7(第38回反応と合成の進歩シンポジウム 2012年11月5〜6日(発表は6日 東京))及び非特許文献8(第30回メディシナルケミストリーシンポジウム 2012年11月28〜30日(発表は28日 東京))に次の化合物(D)を発表している。
Figure 2014136305
(式中、Rは、メチル、イソブチル、アリル、シクロプロピルメチル)

上記化合物(D)は後記一般式(I)で表される本発明化合物とは構造上に明確な相違がある。すなわち、上記化合物(D)のR部分は無置換のアルキル基、無置換のシクロアルキルアルキル基又は無置換のアルケニル基に限定されているのに対し、後記一般式(I)で表される本発明化合物のR部分は、環状のアミノ基を含む様々なアミノアルキル基である。また、後記一般式(I)で表される本発明化合物のXは酸素原子、CHであるが、上記一般式(D)で表される化合物では、Xに相当する部分は酸素原子である。さらに、後記一般式(I)で表される本発明化合物のY―Rに相当する部分(窒素を含む5員環の窒素原子上の置換基)について、上記一般式(D)で表される化合物ではベンゾイル基に限定されているのに対し、後記一般式(I)で表される本発明化合物はベンゾイル基に限定されない。

上記非特許文献7、8の公表後、かつ本願の優先権主張日以降、本発明者らによる上記一般式(D)で表される化合物を含むモルヒナン誘導体に関する特許出願(特許文献3:WO 2013/035833)が公開され、更に本発明者らによる文献発表(非特許文献9:International Narcotic Research Conference 2013 要旨集 2013年7月14日、非特許文献10:オピオイドペプチドシンポジウム 2013年9月6日)もなされているが、これらにも前記一般式(D)で表される化合物における置換基Rに相当する部分として、後記一般式(I)で表される本発明化合物が有するアミノアルキル基の記載はない。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、下記の一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物が、優れたオピオイドδ作動活性、オピオイドδ選択性を有することを見いだし本発明を完成した。

即ち、本発明は、次の一般式(I)、
Figure 2014136305
(式中、Rは水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、C2−6アルケニル、アリールアルケニル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、ヘテロアリールアルケニル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、シクロアルキルアルケニル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、C4−6シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、又はシクロアルケニルアルケニル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)を表し、
及びRは同一又は異なって、水素、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、C1−6アルカノイルオキシを表し、
及びRは同一又は異なって、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)又はヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、或いは、RがRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
は水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)又はヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、或いは、RがRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
XはO又はCHを表し、
YはC=O、C(=O)O、C(=O)NR、SO又は結合手を表し、ここで、Rは水素、C1−6アルキル、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、又はRが結合しているN原子とRが一緒になって4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
そして、m及びnは同一又は異なって、0〜2の整数を表す(m及びnが同時に0ではない。)。
但し、R、R、R及びRのC1−6アルキル、RとRで形成される4〜7員環、及びRとRで形成される4〜7員環はヒドロキシ基で置換されていても良く、
そして、 RのC6−10アリール、及びアラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のアリール部分、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)及びヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のヘテロアリール部分は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイルオキシ、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)、カルバモイル、アルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ジアルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルキル、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルコキシ、フェニル、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、フェノキシ、フェニルアルキル(アルキレン部分の炭素原子数は1〜3。)、メチレンジオキシ及びNRから選択される少なくとも1個の置換基で置換されていても良く、ここでR及びRは各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルカノイル、若しくはアルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)を表すか、又はRとRが、それらが結合するN原子と一緒になって、さらにN、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い4〜7員環を形成しても良い。)

で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物からなる医薬に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する鎮痛薬に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する抗不安薬に関する。
更にまた、本発明は、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する抗うつ薬に関する。
次に本発明をさらに詳しく説明する。
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物のうち、好ましくは次のものが挙げられる。
(1)
が水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、C2−6アルケニル、アリールアルケニル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、ヘテロアリールアルケニル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、シクロアルキルアルケニル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、C4−6シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、又はシクロアルケニルアルケニル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)を表し、
及びRが同一又は異なって、水素、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、C1−6アルカノイルオキシを表し、
、R及びRが同一又は異なって、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)又はヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、或いは、RがR又はRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
XがO又はCHを表し、
YがC=O、C(=O)O、C(=O)NR、SO又は結合手を表し、ここで、Rは水素、C1−6アルキル、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、又はRが結合しているN原子とRが一緒になって4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
そして、m及びnが同一又は異なって、0〜2の整数を表し(m及びnが同時に0ではない。)、
但し、R、R、R及びRのC1−6アルキル、RとRで形成される4〜7員環、及びRとRで形成される4〜7員環はヒドロキシ基で置換されていても良く、
そして、 RのC6−10アリール、及びアラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のアリール部分、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)及びヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のヘテロアリール部分は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイルオキシ、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)、カルバモイル、アルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ジアルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルキル、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルコキシ、フェニル、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、フェノキシ、フェニルアルキル(アルキレン部分の炭素原子数は1〜3。)、メチレンジオキシ及びNRから選択される少なくとも1個の置換基で置換されていても良く、ここでR及びRは各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルカノイル、若しくはアルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)を表すか、又はRとRが、それらが結合するN原子と一緒になって、さらにN、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い4〜7員環を形成しても良い、
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(2)
XがCHである上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(3)
、R及びRが同一又は異なって、水素、C1−6アルキル又はシクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)又は(2記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(4)
がR又はRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成する上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)又は(2)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(5)
がRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成する上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)又は(2記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(6)
mとnの合計が1〜3の整数である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(5)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(7)
nが1である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(5)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(8)
がヒドロキシ基である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(2)、(6)、(7)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(9)
がヒドロキシ基で置換されたC1−6アルキルである上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)、(2)、(6)、(7)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(10)
YがC=O、C(=O)NR又は結合手である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(9)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(11)
が置換基を有しても良いアリール又はヘテロアリールである上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(10)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(12)
が水素で、Rが水素、ヒドロキシ、カルバモイル、C1−6アルコキシ、又はC1−6アルカノイルオキシである上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(11)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(13)
が水素で、Rがヒドロキシである上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(11)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
(14)
塩が酸付加塩である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体又は上記(1)〜(13)記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
本件特許において、
1−6アルキルとしてはメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル若しくはヘキシル等が挙げられる。
1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルキルとしては、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、2,2−ジフルオロエチル、トリフルオロメチル又は3,3,3−トリフルオロプロピル等が挙げられる。
2−6アルケニルとしては、2−プロペニル又は3−メチル−2−ブテニル等が挙げられる。
シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル等のC3−6シクロアルキルで置換されたメチル、エチル等が挙げられる。
アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)としては、ベンジル基又はフェネチル基が挙げられる。
3−6シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル等が挙げられる。
6−10アリールとしては、フェニル又はナフチル等が挙げられる。
ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)としては、環構成原子数が5〜10のピリジル、フリル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラジニル又はチアゾリル等の単環式ヘテロアリール、キノリル、インドリル等の2環式ヘテロアリールが挙げられる。
ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)としては、ヘテロアリールの環構成原子数が5〜10の(ピリジン−2−イル)メチル、(ピリジン−3−イル)メチル、(ピリジン−4−イル)メチル、2−(ピリジン−2−イル)エチル、(フラン−2−イル)メチル、(フラン−3−イル)メチル、(イミダゾール−2−イル)メチル、(イミダゾール−4−イル)メチル、(イミダゾール−5−イル)メチル、(チアゾール−2−イル)メチル、(チアゾール−4−イル)メチル、(チアゾール−5−イル)メチル、(チオフェン2−イル)メチル又は2−(チオフェン−2−イル)エチル等の単環式ヘテロアリールアルキル、(キノリン−3−イル)メチル、(インドール−3−イル)メチル等の2環式ヘテロアリールアルキルが挙げられる。
アリールアルケニル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)としては、フェニル又はナフチル等で置換された2−プロペニル又は3−メチル−2−ブテニル等が挙げられる。
ヘテロアリールアルケニル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)としては
ピリジル、フリル、イミダゾリル又はチアゾリル等で置換された2−プロペニル又は3−メチル−2−ブテニル等が挙げられる。
シクロアルキルアルケニル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル等のC3−6シクロアルキルで置換された2−プロペニル又は3−メチル−2−ブテニル等が挙げられる。
4−6シクロアルケニルとしては、シクロブテニル又はシクロペンテニル等が挙げられる。
シクロアルケニルアルキル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)としては、シクロブテニル又はシクロペンテニル等で置換されたメチル、エチル等が挙げられる。
シクロアルケニルアルケニル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)としては、シクロブテニル又はシクロペンテニル等で置換された2−プロペニル又は3−メチル−2−ブテニルが挙げられる。

1−6アルコキシで置換されたC2−6アルキルとしては、2−メトキシエチル等が挙げられる。
1−6アルカノイルとしては、アセチル又はプロピオニル等が挙げられる。
1−6アルコキシとしては、メトキシ、エトキシ又はプロポキシ等が挙げられる。
1−6アルカノイルオキシとしては、アセトキシ等が挙げられる。
アルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6)としては、メトキシカルボニル又はエトキシカルボニル等が挙げられる。
ハロゲンとしては、フッ素、塩素又は臭素等が挙げられる。
1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルコキシとしては、フルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシ等が挙げられる。
フェニルアルキル(アルキレン部分の炭素原子数は1〜3。)としては、ベンジル等が挙げられる。
6−10アリールオキシとしては、フェノキシ等が挙げられる。

アルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)としては、エチルカルバモイル等が挙げられる。
ジアルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)としては、ジエチルカルバモイル等が挙げられる。

そして、RがR又はRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に形成する4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)、Rが結合しているN原子とRと一緒になって形成する4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)、並びにRとRが、それらが結合するN原子と一緒になって、さらにN、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い4〜7員環としては、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環又はモルホリン環等が挙げられる。

上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩において、薬学的に許容される塩としては、好ましくは酸付加塩が挙げられ、酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸との塩、フマル酸、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸との塩が挙げられる。

上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物において、立体異性体としてはシス、トランス異性体、ラセミ体や光学活性体等が挙げられる。
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物において、溶媒和物としては、本発明の化合物又はその塩の医薬上許容される溶媒和物で、水和物も含む。
次に、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物の製造方法を次に示す。

(製造法1)
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体で、R が水素、ヒドロキシ、C 1−6 アルコキシ又はC 6−10 アリールオキシ、R が水素、C 1−6 アルコキシ、C 6−10 アリールオキシ、シアノ、CONH 、YがC=O、SO 、C(=O)O又はC(=O)NR 、R が水素の場合:
Figure 2014136305

20:水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ
30:水素、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、シアノ、CONH2、
:C=O、SO、C(=O)O、C(=O)NR
PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
L:ハロゲン原子、p-トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、R、X、m、nは前記と同じ

第一工程
化合物(a)(合成法は後述する)の接触還元等により化合物(b)が得られる。該反応における触媒としてはパラジウム−炭素、水酸化パラジウム等が用いられ、溶媒としてはエタノール、酢酸等が用いられる。
第二工程
ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(THF)等の溶媒中、トリエチルアミン等の塩基存在下に、化合物(b)に化合物(c−1)、(c−2)、(c−3)又は(c−4)のいずれかを反応させることにより、化合物(d)が得られる。化合物(d)のYがC(=O)の場合には、縮合剤存在下に化合物(c−1)の代わりに対応するカルボン酸を用いても良い。また、YがC(=O)NHRの場合には、化合物(c−4)の代わりにイソシアネート(R−NCO)を用いても良い。
第三工程
化合物(e)は、下記のいずれかの方法によって化合物(d)から合成される。
方法a
化合物(d)とクロロギ酸エステル類との反応及び続く脱カルバメート化反応からなる公知の脱N−アルキル化法(Bioorg.Med.Chem.Lett.,2010,20,6302など)。
方法b
アゾジカルボン酸ジエチルを用いる方法(Synthetic Communications, 1995,25, 829など )。
第四工程
化合物(g−1)は、下記のいずれかの方法によって化合物(e)から合成される。
方法c
アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の溶媒中、炭酸水素ナトリウム等の塩基存在下に、化合物(f−1)を用いて化合物(e)をアルキル化する方法。
方法d
化合物(e)と化合物(f−2)との間で還元的アミノ化反応を行う方法。この場合、還元剤としては水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等が用いられ、溶媒は還元剤の種類によって適宜選択される。
第五工程
化合物(g−1)の保護基がt−ブトキシカルボニル基の場合は、化合物(g−1)にトリフルオロ酢酸や塩酸等の酸を作用させることにより、発明化合物(g−2)へと導くことができる。

尚、 製造法1の出発原料である化合物(a)のうち、化合物(a−1)、(a−2)及び(a−3)は、化合物(o)(WO2012/102360及びTetrahedron,2011,67,6682に記載)から下記の方法に従って合成される。
Figure 2014136305

Xは前記と同じ

化合物(a−1)
化合物(a−1)は、THF等の溶媒中、化合物(o)をボラン−THF錯体等で還元することにより合成される。
化合物(a−2)
化合物(a−2)は、ピリジン等の溶媒中、銅粉等の触媒及び炭酸カリウム等の塩基の存在下に、化合物(a−1)にブロモベンゼンを反応させることにより合成される。
化合物(a−3)
化合物(a−3)は、化合物(a−2)のBirch還元によって合成される。該反応では、例えば、THF等の溶媒中、ナトリウム シルカゲル ステージI及びエチレンジアミンが試薬として使用される。

製造法1における上記合成中間体(d)のうち、R20が水素で、R30が水素、シアノ又はCONHである化合物は、それぞれ以下の方法によって合成される。

(1)R30=シアノ、CONHの場合(化合物(d−3)及び(d−4))
Figure 2014136305

:C=O、SO、C(=O)O、C(=O)NR
、R及びXは前記と同じ

上記スキームで示されるように、化合物(d−3)は化合物(d−1)(合成法は後述する)から2段階(第一工程:ヒドロキシ基のトリフルオロメタンスルホニル化、第二工程:パラジウム触媒下でのシアノ基の導入)で合成される。また、化合物(d−4)は上記スキームに記載された方法又は化合物(d−3)の通常の加水分解反応によって合成される。

(2)R30=水素の場合(化合物(d−6))
Figure 2014136305

:C=O、SO、C(=O)O、C(=O)NR
、R及びXは前記と同じ

化合物(d−6)は、化合物(d−1)から2段階(第一工程:5−クロロ−1フェニル−1H−テトラゾールを用いるヒドロキシ基のテトラゾリル化、第二工程:化合物(d−5)のパラジウム−炭素を触媒とした接触還元)で合成される。


(製造法2)
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体で、R が水素、ヒドロキシ、C 1−6 アルコキシ又はC 6−10 アリールオキシ、R が水素、C 1−6 アルコキシ、C 6−10 アリールオキシ、シアノ又はCONH 、Yが結合手、R が水素の場合
Figure 2014136305

Troc:2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基
20:水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ
30:水素、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、シアノ又はCONH
PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
L:ハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、X、m、nは前記と同じ

第一工程
ジクロロメタン等の溶媒中、炭酸カリウム等の塩基存在下に化合物(b)(製造法1に記載)にクロロギ酸2,2,2−トリクロロエチルを反応させることにより、化合物(h)が得られる。
第二及び第三工程
製造法1の第三及び第四工程に記載した方法を用いて、化合物(h)は化合物(i)、続いて化合物(j)へと変換される。
第四工程
エタノール、酢酸等の溶媒中、化合物(j)を亜鉛粉末で処理することにより化合物化合物(k)が得られる。

第五工程
試薬(l)がハロゲン化アルキル又はハロゲン化ヘテロアリールの場合は、アセトニトリル、DMF等の溶媒中、炭酸水素ナトリウム等の塩基存在下に化合物(k)に試薬(l)を反応させることにより、化合物(m−1)が得られる。
また、試薬(l)がハロゲン化アリール又はハロゲン化ヘテロアリールの場合は、パラジウム触媒下での試薬(l)と化合物(k)とのクロスカップリング反応によって化合物(m−1)が得られる。
第六工程
化合物(m−1)の保護基がt−ブトキシカルボニル基の場合、製造法1の第五工程で述べた方法により、発明化合物(m−2)へと導くことができる。

(製造法3)
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体で、R が水素、R がメトキシ又はヒドロキシ、R が水素の場合

上述の化合物は下記の方法A〜Eのいずれかの方法によって合成される。

(1)方法A(YがC=O、SO、C(=O)O又はC(=O)NR
Figure 2014136305

:C=O、SO、C(=O)O、C(=O)NR
PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、R、X、m、nは前記と同じ

第一工程
化合物(d−7)(製造法1の第一及び第二工程に記載した方法に従って、化合物(a−3)から合成される)に対し、製造法1の第三工程で示した方法を適用することにより、化合物(e−1)が得られる。
第二及び第三工程
製造法1の第四及び第五工程に記載した方法を用いて、化合物(e−1)は化合物(g−3)、続いて発明化合物(g−4)へと変換される。
第四工程
一般式(I)のRがヒドロキシ基である発明化合物(g−5)は、化合物(g−4)にジクロロメタン中で三臭化ホウ素等作用をさせる方法、又は化合物(g−4)にDMF中でカリウムt−ブトキシド等の塩基存在下に1−ドデカンチオール等のアルカンチオールを作用させる方法により、合成される。

(2)方法B(YがC=O、SO、C(=O)O又はC(=O)NR
Figure 2014136305

TBS:t−ブチルジメチルシリル基
:C=O、SO、C(=O)O、C(=O)NR
PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、R、X、m、nは前記と同じ

第一工程
化合物(d−7)対し、方法Aの第四工程で示した方法を適用することにより、化合物(d−1)が得られる。
第二工程
DMF等の溶媒中、イミダゾール等の塩基の存在下にt−ブチルジメチルクロロシランを化合物(d−1)に反応させることにより、化合物(d−8)が得られる。
第三及び第四工程
製造法1の第三及び第四工程に記載した方法を用いて、化合物(d−8)は化合物(e−2)、続いて化合物(g−6)へと変換される。
第五工程
THF等の溶媒中、化合物(g−6)をテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドで処理することにより化合物(g−7)が得られる。
第六工程
製造法1の第五工程で述べた方法等を用いて、化合物(g−7)から発明化合物(g−8)が得られる。

(3)方法C(Yが結合手)
Figure 2014136305

PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
L:ハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、X、m、nは前記と同じ

方法Cの各工程は、既に述べた方法を用いて実施される(第一工程:製造法2の第五工程、第二工程:製造法1の第五工程、第三工程:方法Aの第四工程)。


(4)方法D(YがC=O、SO、C(=O)O又はC(=O)NR又は結合手)
Figure 2014136305

Troc:2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基
TBS:t−ブチルジメチルシリル基
PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、X、Y、m、nは前記と同じ

方法Dの各工程は、既に述べた方法の組み合わせによって行われる(第一工程:方法Aの第四工程、第二工程:方法Bの第二工程、第三工程:製造法1の第三工程、第四工程:製造法1の第四工程、第五工程:製造法2の第四工程、第六工程:製造法1の第二工程又は製造法2の第五工程、第七工程:方法Bの第五工程、第八工程:製造法1の第五工程)。


(5)方法E(YがC=O、SO、C(=O)O又はC(=ON)R又は結合手)
Figure 2014136305

Troc:2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基
Boc:t−ブトキシカルボニル基
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、X、Y、m、nは前記と同じ

第一工程
ジクロロメタン等の溶媒中トリエチルアミン等の塩基の存在下に、化合物(i−2)(既に述べた合成法の組み合わせによって合成される)に二炭酸ジ−t−ブチルを反応させることにより化合物(o)が得られる。
第二及び第三工程
化合物(o−1)は製造法2の第四工程に記載した方法、化合物(p)は製造法1の第二工程又は製造法2の第五工程に記載した方法によって、それぞれ合成される。
第四工程
化合物(p)にトリフルオロ酢酸や塩酸等の酸を作用させることにより化合物(e−3)が得られる。使用される溶媒は酸の種類によって適宜選択され、トリフルオロ酢酸を試薬兼溶媒として用いても良い。
第五、第六及び第七工程
上記の各工程は、製造法3のA法の第四工程、製造法1の第四工程及び第五工程に従ってそれぞれ行われる。

(製造法4)
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体で、R が水素を除く前記R の場合:
上述の化合物は下記の方法F〜Hのいずれかの方法によって合成される。
(1)方法F
Figure 2014136305

40:水素及びアリールを除く前記R
60:ヒドロキシ基を除く前記R
、R、R、R、X、Y、m、nは前記と同じ

化合物(n−4)は、化合物(n−3)とアルデヒド類又はケトン類との還元的アミノ化反応によって合成される。該反応における還元剤としては水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等が用いられ、出発原料である化合物(n−3)は既に述べた合成方法の組み合わせによって合成される。

(2)方法G
Figure 2014136305

21:水素、C1−6アルコキシ、
31:水素、C1−6アルコキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ
61:水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、C6−10アリール
OTBS:t−ブチルジメチルシリルオキシ
41:水素を除く前記R
、R、X、Y、m、nは前記と同じ

化合物(q)(既に述べた合成方法の組み合わせによって合成される)のジハロゲン化物(f−3)とのN−アルキル化反応、及び生成する化合物(r)のアミン(f−4)との反応により、発明化合物(n−5)が得られる。さらに、R21が水素でR31がt−ブチルジメチルシリルオキシの場合は、製造法3の方法Bの第五工程で示した方法により化合物(n−6)に変換することができる。

(3)方法H
Figure 2014136305

21:水素、C1−6アルコキシ、
31:水素、C1−6アルコキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ
32:水素、C1−6アルコキシ、ヒドロキシ
61:水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、C6−10アリール、
Hal:ハロゲン原子、
MsCl:メタンスルホニルクロリド、
41:水素を除く前記R
、R、X、Y、m、nは前記と同じ

第一工程
アセトニトリル等の溶媒中、炭酸カリウム等の塩基の存在下に、化合物(q)とハロアルコール(f−5)との反応によって化合物(s)が得られる。
第二工程
化合物(s)のヒドロキシ基をメタンスルホニル化後、生成物をアミン(f−4)と反応させることによって化合物(n−7)が得られる。本工程において、化合物(s)のR31がt−ブチルジメチルシリルオキシの場合には、脱t−ブチルジメチルシリル化が同時に進行し、R32がヒドロキシ基に変換された化合物(n−7)が得られる。

(製造法5)
上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体で、R が水素、R がヒドロキシ、nが1の場合:
Figure 2014136305
21:水素、C1−6アルコキシ、
31:水素、C1−6アルコキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ
PG:t−ブトキシカルボニル基等の保護基
OTBS:t−ブチルジメチルシリルオキシ、
、R、X、Y、mは前記と同じ

第一工程
メタノール等の溶媒中、化合物(q)とエポキシド(f−6)との反応によって化合物(n−8)が得られる。
第二及び第三工程
化合物(n−8)の保護基PGの除去は製造法1の第五工程で示した方法等によって行われ、化合物(n−9)の(n−10)への変換は製造法3の方法Bの第五工程で示した方法によって行われる。

一般式(I)に含まれるその他の化合物についても、上記合成方法並びに後記実施例に記載の方法の組み合わせ等により製造することができる。

なお、実施例16には、上記一般式(I)において、−CH(R)−がシクロプロパン−1,1−ジイルである化合物が記載されており、本願には、上記一般式(I)において、−CH(R)−がシクロプロパン−1,1−ジイルで、R〜R,m、n、X及びYが前記と同じものも含まれる。

次に薬理実験結果について述べる。
後記実施例37の表5に記載したとおり、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、オピオイド受容体機能試験において、優れたδ受容体アゴニスト作用を有することが明らかになった。
また、後記実施例38の表6に記載したとおり、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、オピオイド受容体結合試験においてオピオイドδ受容体に対して選択的な親和性を有することが明らかになった。
更に、後記実施例39の表7に記載したとおり、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、hERG(ヒトether−a−go−go関連遺伝子)カリウムチャネル阻害試験において、弱い阻害作用しか示さなかった。このことから、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、ヒトにおける心室再分極の遅延及びQT間隔の延長のリスクが低いことが示唆された。
加えて、マウス肝ミクロソームを用いた代謝安定性試験において、発明化合物は高い安定性を示すことが明らかとなった。

従って、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、急性痛及び慢性疼痛を伴う疾患における疼痛治療、関節リウマチ、変形性関節炎、骨腫瘍等の強い痛みを伴う癌性疼痛、糖尿病性神経障害性疼痛、帯状疱疹後神経痛、内臓の痛み等の予防及び治療薬として用いることができる。
また、上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、うつ病やパニック障害、不安障害、ストレス障害(PTSD、急性ストレス障害)等の不安を伴う精神疾患の治療薬(抗うつ薬、抗不安薬等)として、尿失禁、心筋虚血、高血圧、パーキンソン病その他の運動機能障害の予防及び治療薬として用いることができる。

上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、ヒトに対して経口投与又は非経口投与のような適当な投与方法により投与することができる。また、他の鎮痛薬と併用することも可能である。
製剤化するためには、製剤の技術分野における通常の方法で錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、懸濁剤、注射剤、坐薬等の剤型に製造することができる。
これらの調製には、例えば錠剤の場合、通常の賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素などが用いられる。ここで、賦形剤としては、乳糖、D−マンニトール、結晶セルロース、ブドウ糖などが、崩壊剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC−Ca)などが、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどが、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)などが挙げられる。注射剤の調製には溶剤、安定化剤、溶解補助剤、懸濁剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤などが用いられる。
投与量は、通常成人においては、有効成分である上記一般式(I)で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を、注射剤においては、0.1μg〜1g/日、好ましくは0.001〜200mg/日、経口投与においては、1μg〜10g/日、好ましくは0.01〜2000mg/日投与されるが、年齢、症状等により増減することができる。
次に、参考例、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
次に、参考例、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

(参考例1)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−エポキシナフト[1,2−e]インドール−11−オール(1)の合成
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、(1S,3aS,5aS,6R,11bR,11cR)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−3a,11−ジヒドロキシ−10−メトキシ−1,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−2H−6,11b−(イミノエタノ)−1,5a−エポキシナフト[1,2−e]インドール−2−オン[WO2012/102360に記載の化合物4](10.1g,20mmol)をTHF(100mL)に溶解し、ボラン−THF錯体/THF溶液(1.0mol/L,100mL,100mmol)を加え、2時間還流した。反応液を減圧濃縮し、6M塩酸(200mL)を加え1時間還流した。室温まで冷却後、反応液を炭酸カリウムでpH11とし、クロロホルムで3回抽出した。有機層をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、白色アモルファスとして表題化合物1(8.84g,94%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.02−0.16(m,2H),0.42−0.70(m,3H),0.90−1.02(m,1H),1.37−1.47(m,1H),1.51(dd,J=7.6,14.8Hz,1H),1.66−1.89(m,2H),1.97−2.12(m,2H),2.22(dd,J=7.2,12.8Hz,1H),2.55(dd,J=5.6,12.8,1H),2.56−2.68(m,1H),2.81−2.93(m,2H),3.05(d,J=18.4Hz,1H),3.31(dd,J=6.8,10.8Hz,1H),3.46−3.59(m,2H),3.60(d,J=6.4Hz,1H),3.74(d,J=13.6Hz,1H),3.75(d,J=13.6Hz,1H),3.79(s,3H)4.91−4.98(m,1H),6.25(br s,1H),6.60(d,J=8.4Hz,1H),6.64(d,J=8.4Hz,1H),7.11−7.31(m,5H).

(参考例2)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−11−フェノキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−エポキシナフト[1,2−e]インドール(2)の合成
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物1(8.84g,19mmol)をピリジン(100mL)に溶解し、ブロモベンゼン(98.5mL,94mmol)、炭酸カリウム(7.76g,56mmol)及び銅粉末(1.19g,19mmol)を加え、16時間還流した。反応液にブロモベンゼン(4.92g,47mmol)、炭酸カリウム(7.76g,56mmol)及び銅粉末(1.19g,19mmol)を追加し、さらに24時間還流した。室温まで冷却後、反応液をセライトろ過し、濾液を水にあけ、クロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせ無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、黒色油状物として表題化合物2(10.1g,98%)を得た。

H NMR(CDCl,300MHz):δ 0.00−0.16(m,2H),0.40−0.78(m,3H),0.86−1.02(m,1H),1.04−1.14(m,1H),1.41−1.53(m,1H),1.68−1.93(m,3H),2.06(dt,J=3.0,12.3Hz,1H),2.23(dd,J=7.2,12.3Hz,1H),2.49−2.61(m,2H),2.83−2.99(m,1H),2.86(dd,J=2.4,10.8Hz,1H),3.11(d,J=18.6Hz,1H),3.15(dd,J=6.3,11.1Hz,1H),3.22(dd,J=6.0,7.5Hz,1H),3.53−3.63(m,2H),3.66(d,J=13.5Hz,1H),3.67(s,3H),3.75(d,J=13.5Hz,1H),4.77−4.86(m,1H),6.76(d,J=7.8Hz,2H),6.80(d,J=8.4Hz,1H),6.96(t,J=7.2Hz,1H),6.99(d,J=8.1Hz,1H),7.16−7.32(m,7H).

(参考例3)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−エポキシナフト[1,2−e]インドール(3)の合成
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物2(91mg,0.17mmol)をTHF(2mL)に溶解し、エチレンジアミン(333μL,6.2mmol)を加え、ナトリウムシリカゲル(ステージI)(900mg)を1時間ごと5回にわけて加えた。室温で5時間撹拌後、反応液を氷冷下水にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、無色油状物として表題化合物3(68mg,90%)を得た。

H NMR(CDCl,300MHz):δ 0.00−0.16(m,2H),0.41−0.59(m,3H),0.87−1.03(m,1H),1.13−1.30(m,1H),1.51(dd,J=6.9,15.0Hz,1H),1.62−1.84(m,2H),2.00−2.16(m,2H),2.23(dd,J=7.2,12.3Hz,1H),2.54−2.67(m,1H),2.55(dd,J=5.4,12.6Hz,1H),2.73−2.87(m,2H),2.97−3.07(m,1H),3.07(d,J=18.6Hz,1H),3.30(dd,J=6.9,10.8Hz,1H),3.47(t,J=6.6Hz,1H),3.62(d,J=6.9Hz,1H),3.66(d,J=13.5Hz,1H),3.75(s,3H),3.78(d,J=13.5Hz,1H),4.93−5.02(m,1H),6.66−6.74(m,2H),6.88−7.07(m,1H),7.17−7.34(m,5H).

(参考例4)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−エポキシナフト[1,2−e]インドール(4)の合成
Figure 2014136305

化合物3(1.83g,4.0mmol)をエタノール(20mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素(1.12g)を加え、水素雰囲気下40℃で15時間撹拌した。反応液をセライトろ過後、濾液を濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄色油状物として表題化合物4(1.27g,86%)を得た。

H NMR(CDCl,300MHz):δ 0.02−0.16(m,2H),0.42−0.60(m,2H),0.80−1.11(m,3H),1.20−1.35(m,1H),1.76(dd,J=4.8,10.8Hz,2H),1.96(br s,1H),2.00−2.20(m,2H),2.25(dd,J=7.2,12.3Hz,1H),2.55−2.70(m,1H),2.56(dd,J=5.4,12.3Hz,1H),2.74−2.93(m,2H),3.08(d,J=18.3Hz,1H),3.22(dd,J=2.4,12.6Hz,1H),3.38(dd,J=6.3,12.6Hz,1H),3.56−3.68(m,2H),3.79(s,3H),4.97(dt,J=2.1,6.3Hz,1H),6.66−6.77(m,2H),6.99−7.08(m,1H).

(参考例5)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−11−オール(5)の合成
Figure 2014136305

参考例1に記載した方法に従い、(1S,3aS,5aS,6R,11bS,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−3a,11−ジヒドロキシ−10−メトキシ−1,3,3a、4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−2H−6,11b−(イミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−2−オン[WO2012/102360に記載の化合物38]を用いて表題化合物5を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.03−0.14(m,2H),0.40−0.50(m,2H),0.66−0.86(m,2H),1.08−1.15(m,1H),1.20−1.35(m,2H),1.49−1.75(m,3H),1.84−2.05(m,2H),2.30(d,J=5.9Hz,2H),2.49−2.59(m,1H),2.60−2.70(m,1H),2.87−3.00(m,3H),3.01−3.15(m,2H),3.20−3.31(m,1H),3.32−3.45(m,1H),3.60−3.80(m,2H),3.84(s,3H),5.63(br s,1H),6.61(d,J=8.3Hz,1H),6.63(d,J=8.3Hz,1H),7.16−7.40(m,5H).

(参考例6)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−11−フェノキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール(6)の合成
Figure 2014136305

参考例2に記載した方法に従い、化合物5を用いて表題化合物6を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.03−0.15(m,2H),0.40−0.51(m,2H),0.70−0.85(m,2H),0.96−1.11(m,2H),1.12−1.25(m,1H),1.55−1.78(m,3H),1.99(dt,J=3.4,12.2Hz,1H),2.29(d,J=5.9Hz,2H),2.46(dd,J=3.9,11.2Hz,1H),2.58−2.80(m,3H),2.90−3.24(m,6H),3.55−3.75(m,2H),3.67(s,3H),6.73−6.85(m,3H),6.95(d,J=8.3Hz,1H),6.99(d,J=8.3Hz,1H),7.15−7.34(m,7H).

(参考例7)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンジル−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール(7)の合成
Figure 2014136305

参考例3に記載した方法に従い、化合物6を用いて表題化合物7を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.04−0.15(m,2H),0.40−0.52(m,2H),0.57−0.70(m,1H),0.75−0.85(m,1H),1.05−1.19(m,2H),1.23−1.33(m,1H),1.46−1.71(m,3H),1.92−2.04(m,2H),2.25−2.40(m,2H),2.50−2.65(m,2H),2.81−3.05(m,4H),3.06−3.18(m,2H),3.22−3.30(m,1H),3.66(d,J=13.7Hz,1H),3.73(d,J=13.7Hz,1H),3.75(s,3H),6.65(dd,J=2.9,8.3Hz,1H),6.69(d,J=2.9Hz,1H),7.01(d,J=8.3Hz,1H),7.18−7.34(m,5H).

(参考例8)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール(8)の合成
Figure 2014136305

参考例4に記載した方法に従い、化合物7から表題化合物8を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.06−0.14(m,2H),0.44−0.52(m,2H),0.75−0.86(m,1H),0.98−1.10(m,3H),1.15(d,J=8.8Hz,1H),1.34−1.45(m,1H),1.60−1.72(m,1H),1.86−2.06(m,3H),2.26−2.36(m,2H),2.52−2.60(m,1H),2.70−2.76(m,1H),2.78−3.00(m,4H),3.08(d,J=5.9Hz,1H),3.10−3.25(m,1H),3.30(dd,J=7.8,11.2Hz,1H),3.50−3.58(m,1H),3.77(s,3H),6.66(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.73(d,J=2.4Hz,1H),7.02(d,J=8.3Hz,1H).

(実施例1)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(12)の合成

(1)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物8(300mg,0.82mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、ベンゾイルクロリド(143μL,1.23mmol)及びトリエチルアミン(343μL,2.46mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで3回抽出した。有機層をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物9(384mg,100%)を得た。

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物9(30.0mg,0.064mmol)をベンゼン(2.0mL)に溶解し、2.2mol/Lアゾジカルボン酸ジエチル/トルエン溶液(118.0μL)を加え、5時間加熱還流した。反応液を放冷後、減圧濃縮し、エタノール(2.0mL)及びピリジン塩酸塩(50.0mg)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、2M塩酸を加えて酸性化し、ジエチルエーテルで3回洗浄した。水層を6%アンモニア水溶液で塩基性とし、クロロホルムで3回抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物を分取TLCにて精製し、褐色アモルファスとして表題化合物10を(14.4mg,54%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.75−1.05(m,0.7H),1.06−1.18(m,1H),1.20−1.35(m,1H),1.40−1.70(m,2H),1.70−1.95(m,2H),1.86(br s,1H),2.58−2.76(m,2H),2.80−3.08(m,4H),3.10−3.23(m,1.3H),3.35−3.60(m,1.7H),3.65−3.70(m,1H),3.68(s,0.9H),3.78(s,2.1H),4.17(t,J=6.3Hz,0.3H),4.28(dd,J=9.3,12.7Hz,0.3H),4.80(t,J=6.3Hz,0.7H),6.53(d,J=2.0Hz,0.3H),6.64(dd,J=2.0,8.3Hz,0.3H),6.70−6.78(m,1.4H),7.01(d,J=8.3Hz,0.3H),7.06(d,J=8.3Hz,0.7H),7.31−7.47(m,5H).

(3)[2−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンゾイル−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]エチル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物10(50mg,0.12mmol)をアセトニトリル(1mL)に溶解し、2−(Boc−アミノ)エチルブロミド(40mg,0.18mmol)、炭酸カリウム(66mg,0.48mmol)及びヨウ化ナトリウム(54mg,0.36mmol)を加え、70℃で16時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物11(67mg,100%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.75−2.25(m,7H),1.60(s,9H),2.20−2.50(m,3H),2.70−2.85(m,2H),2.85−3.20(m,6H),3.20−3.40(m,1H),3.40−4.00(m,2H),3.69(s,0.9H),3.79(s,2.1H),4.10−4.35(m,1H),4.75−4.85(m,1H),6.51(d,J=2.4Hz,0.3H),6.63(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.67−6.74(m,1.4H),6.99(d,J=8.3Hz,0.3H),7.05(d,J=8.3Hz,0.7H),7.20−7.60(m,5H).

(4)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物11(67mg,0.12mmol)をジクロロメタン(0.5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を炭酸カリウム水溶液、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物12(45mg,82%)を得た。

化合物12(フリー塩基) H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.75−2.00(m,6H),2.00−2.25(m,1H),2.35−2.60(m,3H),2.65−2.80(m,3H),2.80−3.20(m,6H),3.25−3.40(m,1H),3.50−4.00(m,3H),3.69(s,0.9H),3.79(s,2.1H),4.10−4.30(m,1H),4.75−4.90(m,1H),6.52(d,J=2.4Hz,0.3H),6.63(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.65−6.80(m,1.4H),7.20−7.50(m,5H).

(実施例2)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(13)の合成
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物12(45mg,0.098mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、氷冷下、三臭化ホウ素/ジクロロメタン溶液(1.0mol/L,0.49mL,0.49mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に氷冷下6%アンモニア水(3mL)を加え室温で30分撹拌した。水を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物を分取TLCにて精製し、表題化合物13を得た。得られた化合物13を20%塩化水素メタノール溶液で処理し、化合物13の塩酸塩(24mg,47%)を得た。

化合物13(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−1.10(m,1.3H),1.45−2.00(m,4.7H),2.20−2.30(m,1H),2.75−3.00(m,1H),3.10−3.75(m,12.3H),3.90−4.05(m,0.7H),4.20−4.30(m,0.7H),4.70−4.80(m,0.3H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.64(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.79(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.3Hz,0.3H),7.13(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.50(m,5H).

(実施例3)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[[(2S)−ピロリジン−2−イル]メチル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(19)の合成

(1)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
実施例2に記載した方法に従い、化合物9(1.00g)を用いて、表題化合物14(968mg)を得た。

H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.05−0.17(m,2H),0.40−0.53(m,2H),0.72−0.85(m,1H),0.87−1.30(m,3H),1.42−1.85(m,2.35H),1.87−2.15(m,2.35H),2.28−2.40(m,2H),2.52−2.62(m,1H),2.77−3.10(m,3.65H),3.11−3.22(m,1.35H),3.30−3.39(m,1.35H),3.53−3.73(m,1.65H),4.12−4.23(m,0.65H),4.68(t,J=6.3Hz,0.65H),6.46(d,J=2.4Hz,0.35H),6.50(dd,J=2.4,8.3Hz,0.35H),6.58(dd,J=2.4,8.3Hz,0.65H),6.67(d,J=2.4Hz,0.65H),6.89(d,J=8.3Hz,0.35H),6.97(d,J=8.3Hz,0.65H),7.34−7.45(m,5H).

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−14−(シクロプロピルメチル)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物14(220mg,0.48mmol)をDMF(5mL)に溶解し、イミダゾール(327mg,4.80mmol)、t−ブチルジメチルクロロシラン(723mg,4.80mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、白色アモルファスとして表題化合物15(250mg,92%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ −0.04(s,1.5H),0.00(s,1.5H),0.05−0.15(m,2H),0.19(s,1.5H),0.21(s,1.5H),0.47(d,J=7.3Hz,2H),0.72−1.30(m,3H),0.89(s,4.5H),0.99(s,4.5H),1.40−1.80(m,3H),1.80−2.10(m,2H),2.20−2.40(m,2H),2.50−2.60(m,1H),2.70−3.20(m,6H),3.25−3.40(m,1H),3.50−3.75(m,1.5H),4.14(t,J=7.3Hz,0.5H),4.28(dd,J=9.3,12.7Hz,0.5H),4.77(t,J=7.3Hz,0.5H),6.44(d,J=2.4Hz,0.5H),6.54(dd,J=2.4,8.3Hz,0.5H),6.61(dd,J=2.4,8.3Hz,0.5H),6.66(d,J=2.4Hz,0.5H),6.90(d,J=8.3Hz,0.5H),6.97(d,J=8.3Hz,0.5H),7.20−7.50(m,5H).

(3)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305

実施例1(2)に記載した方法に従い、化合物15(1.2g)を用いて、表題化合物16(1.0g)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ −0.04(s,1.5H),0.00(s,1.5H),0.20(s,1.5H),0.21(s,1.5H),0.75−1.40(m,3H),0.89(s,4.5H),0.99(s,4.5H),1.40−1.90(m,4H),2.60−3.30(m,7H),3.30−3.75(m,2.5H),4.14(t,J=7.3Hz,0.5H),4.30(dd,J=9.7,13.1Hz,0.5H),4.79(t,J=7.3Hz,0.5H),6.44(d,J=2.4Hz,0.5H),6.57(dd,J=2.4,8.3Hz,0.5H),6.60−6.70(m,1H),6.94(d,J=8.3Hz,0.5H),7.01(d,J=8.3Hz,0.5H),7.10−7.50(m,5H).

(4)(2S)−2−[[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンゾイル−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]メチル]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物16(30mg,0.058mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、Boc−L−プロリナール(33μL,0.17mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(37mg,0.17mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に6%アンモニア水を加え1時間攪拌し、クロロホルムで3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物17(33mg,82%)を得た。
H NMR(CDCl,400MHz):δ −0.04(s,1.5H),0.00(s,1.5H),0.19(s,1.5H),0.21(s,1.5H),0.70−2.40(m,11H),0.88(s,4.5H),0.99(s,4.5H),1.43(s,4.5H),1.47(s,4.5H),2.70−3.15(m,5H),3.20−3.70(m,5H),3.70−4.50(m,5H),4.70−4.85(m,1H),6.40−6.70(m,2H),6.93(d,J=8.3Hz,0.5H),6.99(d,J=8.3Hz,0.5H),7.20−7.50(m,5H).
(5)(2S)−2−[[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンゾイル−10−ヒドロキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]メチル]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物17(33mg,0.047mmol)をTHF(0.5mL)に溶解し、氷冷下、テトラブチルアンモニウムフルオリド/THF溶液(1.0mol/L,120μL,0.12mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物18(27mg,100%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.70−1.20(m,4H),1.46(s,2.7H),1.49(s,6.3H),1.60−2.40(m,7H),2.70−3.20(m,6H),3.20−3.50(m,4H),3.50−4.00(m,4H),4.10−4.30(m,1H),4.70−4.90(m,1H),6.40−6.80(m,2H),6.80−7.00(d,1H),7.20−7.60(m,5H).

(6)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[[(2S)−ピロリジン−2−イル]メチル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305

実施例1(4)に記載した方法に従い、化合物18(27mg,0.047mmol)を用いて表題化合物19(14mg,51%)を得た。得られた化合物19を0.5Mメシル酸/酢酸エチル溶液(116μL,0.058mmol)で処理し、化合物19のメシル酸塩(20mg,51%)を得た。

化合物19(二メシル酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−1.30(m,1.3H),1.45−2.00(m,6.7H),2.05−2.45(m,3H),2.70−2.90(m,2H),2.73(s,6H),2.90−3.10(m、1H),3.10−3.85(m,10.3H),3.90−4.05(m,0.7H),4.10−4.35(m,1.7H),4.65−4.80(m,0.3H),6.58(s,0.3H),6.65(d,J=8.3Hz,0.3H),6.75(d,J=8.3Hz,0.7H),6.79(s,0.7H),7.05(d,J=8.3Hz,0.3H),7.13(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.50(m,5H).

(実施例4)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[[(2S)−1−メチルピロリジン−2−イル]メチル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(20)の合成
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物19(48mg,0.10mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、氷冷下、37%ホルムアルデヒド水溶液(33μL,0.45mmol),塩化亜鉛(7mg,0.05mmol)及び水素化シアノホウ素ナトリウム(13mg,0.12mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。氷浴下、反応液に6%アンモニア水加え、室温で一時間撹拌後、クロロホルムで3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物を分取TLCにて精製し、表題化合物20(10mg,17%)を得た。

化合物20(二メシル酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−1.25(m,1.3H),1.40−1.95(m,4.7H),1.95−2.35(m,4.3H),2.45−2.60(m,0.7H),2.73(s,6H),2.80−3.05(m,2H),3.09(s,3H),3.10−4.10(m,13H),4.15−4.35(m,0.7H),4.70−4.80(m,0.3H),6.58(s,0.3H),6.66(d,J=8.3Hz,0.3H),6.74(d,J=8.3Hz,0.7H),6.79(s,0.7H),7.07(d,J=8.3Hz,0.3H),7.15(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.50(m,5H).

(実施例5)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(アゼチジン−2−イルメチル)−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(21)の合成
Figure 2014136305

実施例3(4),(5)及び(6)に記載した方法に従い、化合物16(50mg,0.097mmol)及び1−(t−ブトキシカルボニル)−2−アゼチジンカルボキサアルデヒド(54mg,0.29mmol)を用いて、表題化合物のジアステレオマー混合物を得た。さらに、分取TLCによりジアステレオマー(21a及び21b)を分離し、それぞれをメシル酸塩とした。

化合物21a(二メシル酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−1.25(m,1.3H),1.45−2.00(m,5.7H),2.15−2.35(m,1H),2.50−3.05(m,4H),2.72(s,6H),3.10−4.05(m,10.3H),4.10−4.30(m,1.7H),4.65−4.80(m,0.3H),5.10−5.20(m,0.7H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.65(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.79(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.3Hz,0.3H),7.14(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.50(m,5H).

化合物21b(二メシル酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−1.25(m,1.3H),1.40−2.00(m,5.7H),2.15−2.35(m,1H),2.35−2.50(m,1H),2.70−3.10(m,3H),2.73(s,6H),3.10−4.15(m,11.3H),4.15−4.30(m,0.7H),4.70−4.80(m,0.3H),4.90−5.10(m,0.7H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.64(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.79(d,J=2.4Hz,0.7H),7.05(d,J=8.3Hz,0.3H),7.13(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.50(m,5H).

(実施例6)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[3−(フェニルアミノ)プロピル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(23)の合成

(1)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−14−[3−(フェニルアミノ)プロピル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物16(30mg,0.058mmol)をアセトニトリル(0.5mL)に溶解し、3−クロロヨードプロパン(9μL,0.087mmol)及び炭酸カリウム(32mg,0.23mmol)を加え、70℃で16時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーにより原料の消失を確認後、室温で反応液にアニリン(53μL,0.58mmol)及びヨウ化カリウム(48mg,0.29mmol)を加え、70℃で更に16時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物22(13mg,34%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ −0.04(s,1.5H),0.00(s,1.5H),0.20(s,1.5H),0.21(s,1.5H),0.70−1.10(m,1H),0.89(s,4.5H),0.99(s,4.5H),1.10−1.35(m,3H),1.40−2.15(m,5H),2.40−2.60(m,3H),2.75−3.10(m,4.5H),3.10−3.35(m,3.5H),3.50−3.70(m,1.5H),4.10−4.40(m,2H),4.70−4.85(m,0.5H),6.45(d,J=2.4Hz,0.5H),6.50−6.75(m,4.5H),6.92(d,J=8.3Hz,0.5H),6.99(d,J=8.3Hz,0.5H),7.15(d,J=8.8Hz,1H),7.19(d,J=8.8Hz,1H),7.20−7.50(m,5H).

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[3−(フェニルアミノ)プロピル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
実施例3(5)に記載した方法に従い、化合物22(13mg)を用いて表題化合物23及びその塩酸塩(7mg)を得た。

化合物23(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−1.25(m,1.3H),1.45−2.00(m,4.7H),2.10−2.45(m,3H),2.70−2.90(m,1H),3.00−3.80(m,11.7H),3.85−4.00(m,1.3H),4.15−4.30(m,0.7H),4.70−4.80(m,0.3H),6.57(d,J=2.4Hz,0.3H),6.64(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.78(d,J=2.4Hz,0.7H),7.05(d,J=8.3Hz,0.3H),7.13(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.70(m,10H).

(実施例7)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−10−ヒドロキシ−N−イソプロピル−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボキサミド(31)の合成

(1)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305

アルゴン雰囲気下、化合物8(1.0g,2.74mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、氷冷後、炭酸カリウム(768mg,5.49mmol)及びクロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル(406μL,3.02mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物24(1.39g,94%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.05−0.20(m,2H),0.40−0.55(m,2H),0.70−0.92(m,2H),1.10−1.20(m,2H),1.35−1.60(m,2H),1.65−1.75(m,1H),1.85−2.05(m,2H),2.24−2.36(m,2H),2.55−2.60(m,1H),2.85−2.95(m,2H),3.00−3.15(m,3H),3.32−3.45(m,1H),3.50−3.63(m,1H),3.74−3.86(m,4H),4.28(dd,J=5.4,8.3Hz,1H),4.57(d,J=12.2Hz,0.5H),4.66(d,J=12.2Hz,0.5H),4.78(d,J=12.2Hz,0.5H),4.87(d,J=12.2Hz,0.5H),6.64−6.72(m,2H),7.02(d,J=8.3Hz,0.5H),7.03(d,J=8.3Hz,0.5H).

(2)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305

実施例2に記載した方法に従って、化合物24(1.0g)を用いて表題化合物25(973mg)を得た。

(3)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−14−(シクロプロピルメチル)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305
実施例3(2)に記載した方法に従って、化合物25(973mg)を用いて表題化合物26(1.02g)を得た。

(4)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305
実施例1(2)に記載した方法に従い、化合物26(800mg)を用いて、表題化合物27(470mg)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.15(s,1.5H),0.16(s,1.5H),0.17(s,1.5H),0.18(s,1.5H),0.75−1.00(m,1H),0.96(s,4.5H),0.97(s,4.5H),1.30−1.80(m,5H),2.00−2.15(m,1H),2.70−3.00(m,1H),3.00−3.40(m,5H),3.40−3.65(m,2H),3.70−3.90(m,2H),4.25−4.40(m,1H),4.62(d,J=11.7Hz,0.5H),4.67(d,J=11.7Hz,0.5H),4.77(d,J=11.7Hz,0.5H),4.78(d,J=11.7Hz,0.5H),6.60−6.80(m,2H),7.06(d,J=8.3Hz,0.5H),7.07(d,J=8.3Hz,0.5H).

(5)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−[2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル]−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305
実施例1(3)に記載した方法に従い、化合物27(150mg)を用いて、表題化合物28(80mg)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.17(s,3H),0.18(s,3H),0.75−0.90(m,1H),0.96(s,4.5H),0.97(s,4.5H),1.10−1.25(m,2H),1.40−1.50(m,1H),1.46(s,9H),1.60−1.80(m,1H),1.80−2.00(m,1H),2.00−2.20(m,1H),2.35−2.70(m,3H),2.80−3.10(m,6H),3.10−3.35(m,3H),3.50−3.65(m,1H),3.70−3.90(m,1H),4.20−4.35(m,1H),4.62(d,J=11.7Hz,0.5H),4.67(d,J=12.2Hz,0.5H),4.77(d,J=11.7Hz,0.5H),4.78(d,J=12.2Hz,0.5H),4.89(br s,1H),6.50−6.70(m,2H),6.97(d,J=8.3Hz,0.5H),6,98(d,J=8.3Hz,0.5H).

(6)[2−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]エチル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物28(80mg,0.11mmol)をエタノール(1mL)に溶解し、亜鉛粉末(144mg,2.2mmol)を加え、70℃で4時間撹拌した。室温まで冷却後、反応液をセライト濾過し、濃縮し、表題化合物29の粗体(61mg)を得た。

(7)[2−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−(イソプロピルカルバモイル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]エチル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、上記(6)で得た粗生成物(30mg)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(20μL,0.15mmol)及びイソプロピルイソシアネート(7μL,0.074mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物30(30mg,85%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.17(s,6H),0.60−1.75(m,5H),0.97(s,9H),1.12(d,J=6.8Hz,3H),1.14(d,J=6.8Hz,3H),1.46(s,9H),1.80−2.00(m,1H),2.00−2.15(m,1H),2.35−2.65(m,3H),2.70−3.10(m,6H),3.10−3.30(m,3H),3.30−3.40(m,1H),3.60−3.75(m,1H),3.80−4.00(m,2H),4.12(br s,1H),4.89(br s,1H),6.55−6.65(m,2H),6.97(d,J=8.3Hz,1H).

(8)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−10−ヒドロキシ−N−イソプロピル−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボキサミド
Figure 2014136305
実施例3(5)及び実施例1(4)に記載した方法に従い、化合物30(30mg)を用いて、表題化合物31(13mg)を得た。

化合物31(二メシル酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.75−0.95(m,1H),1.10(d,J=6.2Hz,3H),1.12(d,J=6.2Hz,3H),1.25−1.40(m,1H),1.45−1.70(m,3H),1.75−1.90(m,1H),2.15−2.30(m,1H),2.70−2.80(m,1H),2.72(s,6H),2.80−2.90(m,1H),2.90−3.05(m,1H),3.10−3.75(m,10H),3.80−4.00(m,2H),4.25−4.35(m,1H),6.70(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.74(d,J=2.4Hz,1H),7.11(d,J=8.3Hz,1H).

(実施例8)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール(33)の合成

(1)[2−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]エチル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、実施例7(6)で得た化合物29の粗体(30mg)をアセトニトリル(1mL)に溶解し、炭酸カリウム(20mg,0.15mmol)及び2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(10mg,0.074mmol)を加え、70℃で16時間撹拌した。室温まで冷却後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物32(22mg,62%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.20(s,3H),0.21(s,3H),0.71−0.91(m,1H),0.99(s,9H),1.11−1.31(m,2H),1.41−1.81(m,2H),1.47(s,9H),1.86−2.01(m,1H),2.06−2.21(m,1H),2.24(br s,6H),2.41−2.71(m,3H),2.81−3.41(m,9H),3.65(d,J=11.7Hz,1H),3.88(dd,J=7.8,11.7Hz,1H),4.51−4.71(m,1H),4.95(br s,1H),6.21(s,1H),6.63(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.70(d,J=2.4Hz,1H),6.97(d,J=8.3Hz,1H).

(2)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(2−アミノエチル)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール
Figure 2014136305
実施例3(5)及び実施例1(4)に記載した方法に従い、化合物32(22mg)を用いて、表題化合物33(10mg)を得た。

化合物33(三メシル酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.80−1.10(m,1H),1.40−1.70(m,4H),1.80−1.95(m,1H),2.25−2.40(m,1H),2.45(br s,3H),2.52(br s,3H),2.70−2.80(m,1H),2.72(s,9H),2.80−2.95(m,1H),3.05−3.20(m,1H),3.20−3.70(m,9H),3.84(d,J=12.2Hz,1H),4.00−4.10(m,2H),6.70−6.80(m,3H),7.15(d,J=8.3Hz,1H).

(実施例9)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(3−アミノプロピル)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(38)の合成

(1)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−10−[(1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イル)オキシ]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物14(1.31g,2.87mmol)をDMF(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(995mg,7.20mmol)及び5−クロロ−1−フェニル−1H−テトラゾール(622mg,3.45mmol)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物34(1.59g,92%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.05−0.15(m,2H),0.45−0.55(m,2H),0.75−1.00(m,2H),1.10−1.30(m,2H),1.45−1.65(m,2.3H),1.70−1.80(m,0.7H),1.85−2.10(m,2H),2.25−2.40(m,2H),2.55−2.65(m,1H),2.85−3.05(m,4H),3.10−3.20(m,1H),3.30−3.45(m,1H),3.55(d,J=10.2Hz,0.7H),3.65−3.70(m,1H),4.25(dd,J=9.3,13.2Hz,0.3H),4.33(t,J=7.8Hz,0.3H),4.78(t,J=7.3Hz,0.7H),7.10−7.22(m,3H),7.30−7.45(m,5H),7.60−7.65(m,3H),7.75−7.85(m,2H).

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(シクロプロピルメチル)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
化合物34(277mg,0.46mmol)を酢酸(17mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(434mg)を加え、水素雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。反応液をセライト濾過後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物35(197mg,97%)を得た。

(3)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
実施例1(2)に記載した方法に従い、化合物35(186mg)を用いて、表題化合物36(77mg)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.70−1.00(m,1.4H),1.05−1.90(m,5.6H),2.60−2.85(m,2H),2.90−3.55(m,8.6H),4.10−4.35(m,0.8H),4.82(t,J=7.3Hz,0.6H),7.00−7.20(m,4H),7.30−7.50(m,5H).

(4)[3−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンゾイル−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]プロピル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
実施例1(3)に記載した方法に従い、化合物36(19mg)を用いて、表題化合物37(12mg)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.65−0.95(m,1.4H),1.10−1.35(m,2.6H),1.40−2.10(m,16H),2.44−2.56(m,3H),2.90−3.35(m,6.4H),3.50−3.75(m,2H),4.15(t,J=8.0Hz,0.4H),4.22−4.32(m,0.6H),4.74−4.82(m,0.6H),5.50(br s,0.6H),5.68(br s,0.4H),6.98−7.20(m,4H),7.31−7.47(m,5H).

(5)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(3−アミノプロピル)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
実施例3(5)に記載した方法に従い、化合物37(11mg)を用いて、表題化合物38(9mg)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.65−0.95(m,1.4H),1.05−1.20(m,2H),1.40−1.80(m,5.6H),1.83−2.25(m,4H),2.40−2.55(m,3H),2.75−2.85(m,2H),2.90−3.10(m,4H),3.23(t,J=10.2Hz,1H),3.54(d,J=10.7Hz,0.6H),3.57−3.70(m,1H),4.15(t,J=8.0Hz,0.4H),4.20−4.30(m,0.4H),4.74−4.82(m,0.6H),6.95−7.20(m,4H),7.30−7.45(m,5H).

(実施例10〜28)
表に記載した方法に従って実施例10〜28の化合物(フリー塩基及びその塩酸塩,メシル酸塩)を得た。
Figure 2014136305
Figure 2014136305
Figure 2014136305
Figure 2014136305

表1〜4中の合成法
方法a:実施例3に記載の方法
方法b:実施例3及び4に記載の方法
方法c:実施例1及び2に記載の方法
方法d:実施例1及び3に記載した合成方法の組み合わせ
方法e:実施例1に記載の方法
方法f:実施例6に記載の方法

(実施例29)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[3−(メチルアミノ)プロピル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(59)の合成

(1)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−14−(3−ヒドロキシプロピル)−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物16(70mg,0.14mmol)のアセトニトリル(3mL)溶液に、3−ブロモ−1−プロパノール(35.7μg,0.41mmol)、炭酸カリウム(56.4mg,0.41mmol)、ヨウ化カリウム(112.9mg,0.568mmol)を加え、20時間還流した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで3回抽出した。有機層をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物58(93.5mg,定量的)を得た。

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−ヒドロキシ−14−[3−(メチルアミノ)プロピル]−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物58(36.5mg,0.064mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に、トリエチルアミン(26.6μL,0.19mmol)および塩化メタンスルホニル(10μL,0.13mmol)を加え、2時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで3回抽出した。有機層をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をメタノール(5mL)に溶解し、ヨウ化カリウム(105.8mL,0.64mmol)および2Mメチルアミン−メタノール溶液(15mL)を加え、封管中100℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーおよび分取TLCにて精製し、表題化合物59(14.3mg,38%)を得た。

化合物23(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.80−1.30(m,1.4H),1.45−2.00(m,4.6H),2.10−2.30(m,3H),2.75(s,3H),2.80−2.90(m,1H),3.05−3.55(m,10.4H),3.65(d,J=12.7Hz,1H),3.70−3.80(m,0.6H),3.90−4.00(m,1H),4.20−4.30(m,0.6H),4.75−4.80(m,0.4H),6.58(d,J=2.4Hz,0.4H),6.65(dd,J=2.4,8.8Hz,0.4H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.6H),6.79(d,J=2.4Hz,0.6H),7.05(d,J=8.8Hz,0.4H),7.14(d,J=8.3Hz,0.6H),7.36−7.48(m,5H).

(実施例30)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(60)の合成
Figure 2014136305
化合物58(49.2mg)を用いて、実施例29(2)に記載した方法に従って表題化合物60(27.7mg)を得た。

化合物60(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.80−1.35(m,1.3H),1.50−2.00(m,4.7H),2.15−2.40(m,3H),2.70−2.90(m,1H),2.94(s,6H),3.10−3.30(m,8.3H),3.35−3.55(m,2H),3.65(d,J=11.7Hz,1H),3.70−3.80(m,0.7H),3.94−4.02(m,1H),4.20−4.30(m,0.7H),4.70−4.90(m,0.3H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.65(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.78(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.3Hz,0.3H),7.14(d,J=8.3Hz,0.7H),7.37−7.50(m,5H).

(実施例31)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル)−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(62)の合成

(1)[3−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンゾイル−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]−2−ヒドロキシプロピル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物16(60mg,0.12mmol)のメタノール(1mL)溶液に、N−(2−オキシラニルメチル)カルバミン酸t−ブチル(30mg,0.18mmol)を加え、65℃で16時間撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を濃縮し、残留物を分取TLCにて精製して表題化合物の一方のジアステレアマー(61a:34mg,42%)及びもう一方のジアステレアマー(61b:26mg,32%)を得た。

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル)−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
実施例2(5)及び実施例1(4)に記載の方法に従って化合物61a(34mg)及び61b(26mg)の脱シリル化及び脱Boc化を行い、表題化合物62a(13mg)及び62b(13mg)をそれぞれ得た。

化合物62a(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.78−1.22(m,1.3H),1.44−1.98(m,4.7H),2.18−2.38(m,1H),2.78−3.02(m,2H),3.07−3.58(m、9H),3.58−3.70(m,1.3H),3.70−3.81(m,0.7H),4.06−4.18(m,1H),4.18−4.31(m,0.7H),4.35−4.47(m,1H),4.68−4.75(m,0.3H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.65(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.80(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.3Hz,0.3H),7.14(d,J=8.3Hz,0.7H),7.32−7.51(m,5H).

化合物62b(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.78−1.30(m,1.3H),1.42−2.00(m,4.7H),2.05−2.15(m,1H),2.83−3.02(m,3H),3.11−3.83(m、10H),3.92−4.07(m,1H),4.20−4.41(m,1.7H),4.70−4.78(m,0.3H),6.59(d,J=2.4Hz,0.3H),6.65(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.75(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.80(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.3Hz,0.3H),7.14(d,J=8.3Hz,0.7H),7.32−7.51(m,5H).

(実施例32)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−[(2R)−2−アミノ−3−ヒドロキシプロピル]−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(64)の合成

(1)(4R)−4−[[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−ベンゾイル−10−[(t−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]メチル]−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボン酸t−ブチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物16(30mg,0.058mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に、(S)−(−)−3−Boc−2,2−ジメチルオキサゾリジン−4−カルボキシアルデヒド(40mg,0.17mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(37mg,0.17mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に6%アンモニア水を加えて室温で1時間撹拌後、得られた混合物をクロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物63(43mg,100%)を得た。

(2)[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−[(2R)−2−アミノ−3−ヒドロキシプロピル]−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン
Figure 2014136305
実施例1(4)に記載の方法に従って化合物63(43mg)の脱Boc化を行った。次に、得られた生成物をメタノール(1mL)に溶解し、3M塩酸(1mL)を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を炭酸カリウム水溶液で塩基性化し、クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物を分取TLCにて精製し、表題化合物64(3.3mg)を得た。
化合物64(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.76−1.24(m,1.3H),1.42−2.10(m,4.7H),2.16−2.36(m,1H),2.65−2.96(m,1H),3.05−3.80(m、9.7H),3.80−4.18(m,4.3H),4.18−4.32(m,0.7H),4.70−4.77(m,0.3H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.65(dd,J=2.4,8.3Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.79(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.3Hz,0.3H),7.14(d,J=8.3Hz,0.7H),7.35−7.48(m,5H).

(実施例33)
[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−[(2S)−2−アミノ−3−ヒドロキシプロピル]−10−ヒドロキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−イル](フェニル)メタノン(65)の合成
Figure 2014136305
化合物16(30mg)及び(R)−(+)−3−Boc−2,2−ジメチルオキサゾリジン−4−カルボキシアルデヒド(40mg)を用い、実施例32に記載した方法に従って表題化合物65(13mg)を得た。

化合物65(二塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.74−1.22(m,1.3H),1.45−1.98(m,4.7H),2.15−2.31(m,1H),2.76−3.00(m,1H),3.07−3.58(m、6.3H),3.58−4.15(m,7.7H),4.15−4.30(m,0.7H),4.68−4.78(m,0.3H),6.58(d,J=2.4Hz,0.3H),6.65(dd,J=2.4,8.8Hz,0.3H),6.74(dd,J=2.4,8.3Hz,0.7H),6.79(d,J=2.4Hz,0.7H),7.06(d,J=8.8Hz,0.3H),7.14(d,J=8.3Hz,0.7H),7.32−7.50(m,5H).

(実施例34)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−14−[2−(メチルアミノ)エチル]−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール(73)の合成

(1)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305
化合物24を用い、実施例1(2)に記載した方法に従って表題化合物66を得た。
H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.70−0.90(m,1H),1.30−1.60(m,4H),1.60−1.80(m,1H),1.95−2.10(m,1H),2.75−2.85(m,1H),3.00−3.30(m,5H),3.50−3.85(m,4H),3.78(s,1.5H),3.80(s,1.5H),4.25−4.40(m,1H),4.57(d,J=12.0Hz,0.5H),4.65(d,J=12.0Hz,0.5H),4.79(d,J=12.0Hz,0.5H),4.87(d,J=12.0Hz,0.5H),6.65−6.73(m,1H),6.73−6.85(m,1H),7.11(d,J=8.3Hz,0.5H),7.12(d,J=8.3Hz,0.5H).

(2)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−t−ブトキシカルボニル−10−メトキシ−1,2,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−3H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−3−カルボン酸2,2,2−トリクロロエチル
Figure 2014136305
アルゴン雰囲気下、化合物66(60mg,0.123mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に、トリエチルアミン(51μL,0.35mmol)及び二炭酸ジ−t−ブチル(42μL,0.19mmol)を加え室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物67(72mg,100%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.70−0.95(m,1H),1.08−1.50(m,13H),1.60−1.86(m,2H),2.45−2.57(m,1H),2.58−2.83(m,2H),2.96−3.08(m,2H),3.43−3.60(m,2H),3.75−3.85(m,4.5H),3.90−4.00(m,0.5H),4.26−4.37(m,1.5H),4.50−4.90(m,2.5H),6.65−6.76(m,2H),7.02−7.08(m,1H).

(3)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−カルボン酸t−ブチル
Figure 2014136305
化合物67(72mg)を用い、実施例7(6)に記載した方法に従って表題化合物68(49mg)を得た。

H NMR(DMSO−d,400MHz):δ 0.82−0.98(m,1H),1.02−1.12(m,1H),1.15−1.30(m,2H),1.32−1.60(m,11H),1.65−1.80(m,1H),2.10−2.22(m,1H),2.50−2.70(m,2H),2.84−3.04(m,4H),3.10−3.90(m,3H),3.73(s,3H),4.22(d,J=6.3Hz,1H),4.31(d,J=5.9Hz,1H),6.72−6.77(m,2H),7.07(d,J=9.3Hz,1H).

(4)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−カルボン酸t−ブチル
Figure 2014136305
化合物68(60mg)を用い、実施例8(1)に記載した方法に従って表題化合物69(70mg)を得た。
H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.75−0.95(m,1H),1.08−1.23(m,1H),1.23−1.72(m,13H),1.80−1.96(m,1H),2.25(br s,6H),2.48−2.56(m,1H),2.60−2.85(m,2H),3.00−3.15(m,2H),3.40−3.60(m,1H),3.65(d,J=11.7Hz,1H),3.75−4.05(m,2H),3.82(s,3H),4.33(d,J=6.3Hz,0.5H),4.52(d,J=6.3Hz,0.5H),4.56−4.67(m,1H),6.21(s,1H),6.72(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.77(d,J=2.4Hz,1H),7.05(d,J=8.3Hz,1H).

(5)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール
Figure 2014136305
化合物69(70mg)を用い、実施例1(4)に記載の方法に従って表題化合物70(56mg)を得た。
(6)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール
Figure 2014136305
化合物70(56mg)を用い、実施例2に記載の方法に従って表題化合物71(50mg)を得た。

(7)[2−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−10−ヒドロキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]エチル](メチル)カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
化合物71(50mg)及び2−(N−Boc−N−メチルアミノ)アセトアルデヒド(64mg)を用い、実施例3(4)に記載した方法に従って表題化合物72(69mg)を得た。

(8)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−14−[2−(メチルアミノ)エチル]−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール
Figure 2014136305
化合物72(69mg)を用い、実施例1(4)に記載した方法に従って表題化合物73(28mg)を得た。

化合物73(フリー塩基) H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.75−0.92(m,1H),1.10−1.30(m,2H),1.32−1.53(m,2H),1.55−1.70(m,1H),1.85−2.00(m,1H),2.05−2.17(m,1H),2.24(br s,6H),2.38−2.56(m,2H),2.51(s,3H),2.60−2.80(m,3H),2.80−3.10(m,6H),3.24(t,J=11.7Hz,1H),3.64(d,J=11.2Hz,1H),3.87(dd,J=7.8,11.7Hz,1H),4.61(dd,J=5.4,7.8Hz,1H),6.21(s,1H),6.57(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.66(d,J=2.4Hz,1H),6.92(d,J=8.3Hz,1H).

(実施例35)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール(74)の合成
Figure 2014136305
化合物73(18mg)を用い、実施例4に記載した方法に従って表題化合物74(13mg)を得た。

化合物74(三塩酸塩) H NMR(CDOD,400MHz):δ 0.80−1.10(m,1H),1.38−1.74(m,4H),1.82−1.96(m,1H),2.20−2.38(m,1H),2.45(br s,3H),2.52(br s,3H),2.76−2.98(m,1H),3.01(s,6H),3.30−3.93(m,12H),3.93−4.15(m,2H),6.73−6.82(m,3H),7.16(d,J=8.3Hz,1H).

(実施例36)
(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(3−アミノプロピル)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール(74)の合成

(1)[3−[(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−10−メトキシ−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−14−イル]プロピル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 2014136305
化合物70(84mg,0.20mmol)及び3−(Boc−アミノ)プロピルブロミド(139.4mg,0.59mmol)を用い、実施例1(3)に記載した方法に従って表題化合物75(31.3mg,27%)を得た。

H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.74−0.90(m,1H),1.15−1.35(m,3H),1.46(s,9H),1.50−1.80(m,4H),1.90−2.10(m,2H),2.24(br s,6H),2.45−2.60(m,3H),2.90−3.00(m,3H),3.05−3.35(m,5H),3.66(d,J=11.7Hz,1H),3.81(s,3H),3.86(dd,J=7.8,11.7Hz,1H),4.55−4.62(m,1H),5.83(br s,1H),6.20(s,1H),6.70(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.74(d,J=2.4Hz,1H)7.04(d,J=8.3Hz,1H).

(2)(1S,3aR,5aS,6R,11bR,11cS)−14−(3−アミノプロピル)−3−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2,3,3a,4,5,6,7,11c−オクタヒドロ−1H−6,11b−(エピミノエタノ)−1,5a−メタノナフト[1,2−e]インドール−10−オール
Figure 2014136305
実施例1(4)及び実施例2に記載した方法に従って、化合物76(33.1mg,0.056mmol)の脱Boc化及び脱メチル化を行い、表題化合物76(19.8mg,89%)を得た
H NMR(CDCl,400MHz):δ 0.80−0.95(m,1H),1.05−1.30(m,4H),1.35−1.50(m,2H),1.55−1.70(m,3H),1.80−1.95(m,1H),2.00−2.10(m,1H),2.24(br s,6H),2.40−2.50(m,3H),2.81(t,J=6.8Hz,2H),2.85−2.90(m,2H),2.93−3.10(m,2H),3.24(t,J=11.7Hz,1H),3.64(d,J=11.7Hz,1H),3.86(dd,J=7.8,11.7Hz,1H),4.60(dd,J=5.4,8.3Hz,1H),6.20(s,1H),6.56(dd,J=2.4,8.3Hz,1H),6.65(d,J=2.9Hz,1H),6.90(d,J=8.3Hz,1H).

(実施例37)
オピオイド受容体機能試験
本発明化合物のμ、δおよびκオピオイド受容体に対する機能活性を調べた。
方法:Lance Ultra cAMP kit(パーキンエルマー社)を用い、所定の方法に従って実施した。アゴニスト活性の評価では、各ヒトオピオイド受容体(δ、μおよびκ:アクセッション番号とカタログ番号は下記)発現CHO細胞と被験化合物をそれぞれ10μM フォルスコリン存在下にて、アッセイバッファー(1×HBSS,1M HEPES,pH7.4,250mM IBMX(Isobutylmethylxanthine),7.5% BSA)中で30分間反応させた。続けて、キット中のcAMP検出試薬を添加し、1時間後にEnVisionプレートリーダー(パーキンエルマー社)を用いて時間分解蛍光測定を行った。被験化合物および各対照薬(δ:SNC80、μ:DAMGO、κ:U−69593 )は10−12〜10−5Mの濃度範囲で評価を行い、665nmの蛍光値から被験化合物の用量反応曲線を求め、EC50値およびEmax値を算出した。Emax値は各対照薬の最大反応を100%とした時の、被験化合物の最大反応の割合で求めた。

SNC80:
(+)−4−[(α R)−α−((2S,5R)−4−アリル−2,5−ジメチル−1−ピペラジニル)−3−メトキシベンジル]−N,N−ジエチルベンズアミド

DAMGO:
[D−Ala,N−MePhe,Gly−ol]enkephalin

U−69593:
(+)−(5α,7α,8β)−N−メチル−N−[7−(1−ピロリジニル)−1−オキサスピロ[4.5]デシ−8−イル]ベンゼンアセトアミド

アクセッション番号及びカタログ番号
δ:Catalog No.CT4607,accession No.NM_000911.2
μ:Catalog No.CT4605,accession No.NM_000914
κ:Catalog No.CT4606,accession No.NM_000912
(ChanTest Corporation)
Figure 2014136305
N.C.:最高濃度(10μM)において最大反応に達していなかったため、EC50値は算出しなかった。
:最高濃度において最大反応に達していなかったため、参考値として最高濃度での反応率を示した。

表5に示すとおり、本発明の化合物は、オピオイドδ受容体に対して強力なアゴニスト活性を有することが確認された。


(実施例38)
オピオイド受容体結合試験
本発明化合物のμ、δおよびκオピオイド受容体に対する結合親和性を調べた。

方法:既報(J.Biol.Chem.2001 276:15409―15414.)に準じてマウス大脳およびモルモット小脳膜画分を調製した。各オピオイド受容体に対する放射性リガンドとして[H]DAMGO(μオピオイド受容体)、[H]DPDPE(δオピオイド受容体)、[H]U69,593(κオピオイド受容体)を用いた。μおよびδ受容体のアッセイはマウス大脳膜画分、κ受容体のアッセイはモルモット小脳膜画分を用いた。非特異的結合は、μ:DAMGO、δ:DPDPE、κ:U69,593をそれぞれ1μMで用いた。各受容体膜画分と放射性リガンド及び各種濃度の検体を所定の時間反応させ、B/F分離後、液体シンチレーションカウンターにてフィルター上に残存する放射能量を測定し、被験化合物の結合阻害率(IC50値)を算出した。Ki値は、得られたIC50値から下式を用いて算出した。
Ki=IC50/(1+L/Kd)
L:用いた放射性リガンドの濃度
Kd:放射性リガンドのKd値

また、オピオイド受容体におけるδ−受容体選択性は、μまたはκに対するKi値とδに対するKi値との比(μ/δまたはκ/δ)を算出して求めた。

DAMGO:
[D−Ala,N−MePhe,Gly−Ol]enkephalin
DPDPE:
[D−Pen,D−Pen]enkephalin
Figure 2014136305
表6に示すとおり、本発明の化合物は、オピオイドδ受容体に対して選択的な親和性を示した。

(実施例39)
hERG(ヒトether−a−go−go関連遺伝子)カリウムチャネル阻害試験

試験は、hERGチャネル安定発現CHO−K1細胞を用いて、Qpatch16(Sophion Biosciences Inc.)全自動パッチクランプシステムにより行った。被験化合物のhERGチャネル阻害作用は、+20mV 2秒間保持後、−40mV 1秒間のテストパルスにより誘導されるテール電流に対する阻害作用により求めた。被験化合物は、細胞外液(137mM NaCl、4mM KCl、1.8mM CaCl、1mM MgCl、10mM D(+)−グルコース、10mM HEPES、pH7.4)に溶解し、5分間、室温にて還流した。阻害率は、化合物適用前のテール電流値を100%とした時の化合物適用後のテール電流値の割合から求めた。試験には、テール電流のピーク値100pA以上、テール電流のrun−downが電流初期値の30%未満、リーク電流がテール電流のピーク値の50%未満、直列抵抗値が20MΩ未満の細胞を使用した。
Figure 2014136305
表7に示すとおり、心筋の再分極を促進するhERGカリウムチャネルに対する本発明化合物の阻害作用は弱いものであった。

Claims (20)

  1. 次の一般式(I)、
    Figure 2014136305

    (式中、Rは水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、C2−6アルケニル、アリールアルケニル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、ヘテロアリールアルケニル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、シクロアルキルアルケニル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、C4−6シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、又はシクロアルケニルアルケニル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)を表し、
    及びRは同一又は異なって、水素、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、C1−6アルカノイルオキシを表し、
    及びRは同一又は異なって、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)又はヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、或いは、RがRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
    は水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)又はヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、或いは、RがRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
    XはO又はCHを表し、
    YはC=O、C(=O)O、C(=O)NR、SO又は結合手を表し、ここで、Rは水素、C1−6アルキル、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、又はRが結合しているN原子とRが一緒になって4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
    そして、m及びnは同一又は異なって、0〜2の整数を表す(m及びnが同時に0ではない。)。
    但し、R、R、R及びRのC1−6アルキル、RとRで形成される4〜7員環、及びRとRで形成される4〜7員環はヒドロキシ基で置換されていても良く、
    そして、 RのC6−10アリール、及びアラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のアリール部分、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)及びヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のヘテロアリール部分は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイルオキシ、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)、カルバモイル、アルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ジアルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルキル、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルコキシ、フェニル、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、フェノキシ、フェニルアルキル(アルキル部分の炭素原子数は1〜3。)、メチレンジオキシ及びNRから選択される少なくとも1個の置換基で置換されていても良く、ここでR及びRは各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルカノイル、若しくはアルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)を表すか、又はRとRが、それらが結合するN原子と一緒になって、さらにN、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い4〜7員環を形成しても良い。)
    で表されるモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  2. が水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、C2−6アルケニル、アリールアルケニル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、ヘテロアリールアルケニル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、シクロアルキルアルケニル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)、C4−6シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、又はシクロアルケニルアルケニル(シクロアルケニル部分の炭素原子数は4〜6で、アルケニル部分の炭素原子数は2〜6。)を表し、
    及びRが同一又は異なって、水素、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、C1−6アルコキシ、C6−10アリールオキシ、C1−6アルカノイルオキシを表し、
    、R及びRが同一又は異なって、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)又はヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、或いは、RがR又はRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
    XがO又はCHを表し、
    YがC=O、C(=O)O、C(=O)NR、SO又は結合手を表し、ここで、Rは水素、C1−6アルキル、アラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)、シクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)を表すか、又はRが結合しているN原子とRが一緒になって4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成しても良く、
    そして、m及びnが同一又は異なって、0〜2の整数を表し(m及びnが同時に0ではない。)、
    但し、R、R、R及びRのC1−6アルキル、RとRで形成される4〜7員環、及びRとRで形成される4〜7員環はヒドロキシ基で置換されていても良く、
    そして、 RのC6−10アリール、及びアラルキル(アリール部分の炭素原子数は6〜10で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のアリール部分、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)及びヘテロアリールアルキル(ヘテロアリールはN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含み、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)のヘテロアリール部分は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイルオキシ、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)、カルバモイル、アルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ジアルキルカルバモイル(アルキル部分の炭素原子数は1〜6。)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルキル、1〜3個のハロゲンで置換されたC1−6アルコキシ、フェニル、ヘテロアリール(N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を環構成原子として含む。)、フェノキシ、フェニルアルキル(アルキル部分の炭素原子数は1〜3。)、メチレンジオキシ及びNRから選択される少なくとも1個の置換基で置換されていても良く、ここでR及びRは各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルカノイル、若しくはアルコキシカルボニル(アルコキシ部分の炭素原子数は1〜6。)を表すか、又はRとRが、それらが結合するN原子と一緒になって、さらにN、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い4〜7員環を形成しても良い、
    請求項1記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  3. XがCHである請求項1又は2記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  4. 、R及びRが同一又は異なって、水素、C1−6アルキル又はシクロアルキルアルキル(シクロアルキル部分の炭素原子数は3〜6で、アルキレン部分の炭素原子数は1〜5。)である請求項1〜3記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  5. がR又はRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成する請求項1〜3記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  6. がRと一緒になって、Rが結合するN原子と共に4〜7員環(環構成原子として、Rが結合しているN原子以外に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を含んでいても良い。)を形成する請求項1〜3記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  7. mとnの合計が1〜3の整数である請求項1〜6記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  8. nが1である請求項1〜6記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  9. がヒドロキシ基である請求項1、3、7又は8記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  10. がヒドロキシ基で置換されたC1−6アルキルである請求項1、2、3、7又は8記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  11. YがC=O、C(=O)NR又は結合手である請求項1〜10記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  12. が置換基を有しても良いアリール又はヘテロアリールである請求項1〜11記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  13. が水素で、Rが水素、ヒドロキシ、カルバモイル、C1−6アルコキシ、又はC1−6アルカノイルオキシである請求項1〜12記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  14. が水素で、Rがヒドロキシである請求項1〜12記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  15. 塩が酸付加塩である請求項1〜14記載のモルヒナン誘導体の薬学的に許容される塩、その互変異性体、立体異性体、又はそれらの溶媒和物。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物からなる医薬。
  17. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物。
  18. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する鎮痛薬。
  19. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する抗不安薬。
  20. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のモルヒナン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する抗うつ薬。
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