JPWO2014112297A1 - 透明基材 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下させ、ぎらつきを抑制することが可能な透明基材を提供することを目的とする。本発明は、少なくとも一方の面について、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を示す、ΔGloss/ΔRMSが−800以下である透明基材を提供する。

Description

本発明は、透明基材に関する。
従来から、液晶ディスプレイ等の各種表示装置に透明基材が用いられている。
近年では携帯デバイスや、車載用機器において液晶ディスプレイ等の表示装置が多く用いられるようになってきており、特に車載用機器の用途において、太陽光や、車内灯等の光が映りこみ、視認性に影響を及ぼしやすいことから、光の映りこみを抑制することが求められていた。また、タッチパネルも多く用いられるようになっており、特に人の手が触れる機会も多いことから、指紋の付着性を抑制することも求められていた。
ガラス製品等において光沢の程度の調整や、指紋の付着を抑制する方法として、ガラスの表面に微細な凹凸を形成する方法が知られている。
例えば特許文献1には、ガラス製品を、弗化水素、弗化アンモニウム、硝子系の微粉にてなる腐食液に浸した後、水洗いし、さらに、弗化水素、硫酸、硝酸にてなる腐食艶出し液に浸し、その後水洗いを行うガラス製品の表面加工方法が開示されている。
日本国特開昭61−36140号公報
しかしながら、特許文献1においては、表示装置等の透明基材として用いることは想定されていないため、液晶ディスプレイ等の表面に係る表面加工が施されたガラス基板を配置すると、ガラスの凹凸サイズと液晶ディスプレイの画素サイズとの関係に依存して光の散乱ムラ(以下、ぎらつきともいう)を生じるという問題があった。
本発明は上記従来技術が有する問題に鑑み、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下させ、ぎらつきを抑制することが可能な透明基材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、少なくとも一方の面について、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を示す、ΔGloss/ΔRMSが−800以下である透明基材を提供する。
本発明の透明基材は、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下させ、光の散乱ムラ(ぎらつき)を抑制できる。
本発明の実施形態における表面粗さを変化させた際のGlossの変化の説明図 実験例2における透明基材のレーザー顕微鏡画像 実験例8における透明基材のレーザー顕微鏡画像 実験例2、8においてΔGloss/ΔRMSを算出した際の回帰直線
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
本実施形態では、本発明の透明基材について説明する。
本実施形態の透明基材は、少なくとも一方の面について、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を示すΔGloss/ΔRMSが、−800以下であることを特徴とする。
本発明の発明者らが、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下させ、ぎらつきを抑制できる透明基材について検討を重ねた結果、該透明基材の表面に、適切な凹凸の微細構造を形成することにより解決できることを見出し、本発明を完成させた。
まず、透明基材においてぎらつきを抑制するためには、上記の様に適切な凹凸の微細構造を有していることが好ましい。
そして、適切な凹凸の微細構造とは凹凸の形状、凹凸の形状分布、凹凸のサイズ、凹凸のサイズ分布が適切な範囲にあることを意味している。従来の手法ではこれらを個々に評価し、ぎらつきとの相関を調査していたが、明瞭な関係は得られなかった。
本発明者らは、これらが適切な範囲にあることを、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量により評価できることを見出した。
ここで、Gloss(%)は、正反射光の割合や、拡散反射光の方向分布などに注目して、物体表面の光沢の程度を一次元的に表す指標である。Gloss(%)は、JIS Z 8741で規定される方法に準拠した方法により鏡面光沢度として測定できる。正反射は、入射面において乱反射や吸収があると低下するので、Glossは、凹凸形状やその分布、凹凸サイズやその分布を間接的に反映する量と考えられる。
一方、表面粗さRMS(μm)とは、基準面(ここでは表面処理前の基板表面)からの凹凸の平均深さである。表面粗さRMS(μm)は、JIS B 0601(2001)で規定される方法に準拠した方法により測定できる。なお、表面粗さRMSは、二乗平均粗さSqで表わされる場合もある。測定については、一般的に表面粗さの測定に用いられる各種方法を利用できるが、特に測定視野が広い方が透明基材の表面のより広範囲の状態を反映できることから、例えばレーザー顕微鏡により測定を行うことが好ましい。
表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量とは、透明基材の少なくとも一方の面(表面)に微細な凹凸を形成した後、エッチング処理を行って表面粗さRMS(μm)をわずかに変化させことによる、Gloss(%)の変化量を意味している。
この際のエッチング処理の方法は、特に限定されるものではないが、例えば透明基材がガラスの場合にはフッ酸(フッ化水素水溶液)によりエッチング処理を行うことができる。また、反応性イオンエッチング等のドライエッチングも利用可能である。
ここで、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量の定性的な意味について説明する。図1に透明基材の表面の凹凸の微細構造(以下、単に「凹凸形状」とも記載する)の断面図を模式的に示す。図中実線がエッチング処理を行う前の透明基材表面の凹凸形状を示しており、点線がエッチング処理後の凹凸形状を示している。図1(a)が微細な凹部を有し、本実施形態における好ましい凹凸形状の例であり、図1(b)が図1(a)よりも凹部のサイズが大きい例である。
図1(a)と(b)とでは、前提としてエッチング処理前の初期状態において凹部深さが異なる。具体的には、凹部の深さ、すなわち、曲率半径は、微細な凹部を有する(a)のほうが、(b)よりも小さい。続いて、図1(a)、(b)の双方のケースにおいて同等の微小なエッチング量となるようなエッチング処理を行うと、凹部の深さの変化は図1(a)と(b)とで同程度となるため、表面粗さRMS(μm)の変化量は同等である。
一方、図1(a)における凹部の曲率半径は(b)のケースに比べると小さいので、図1(a)においてAで示すエッチング処理後の凹部と凹部との接続部に相当する凸部は、図1(b)においてBで示すエッチング処理後の凸部に比べてなだらかな形状になる。すなわち凸部の形状変化としては(a)のほうが大きくなり、Gloss(%)の変化量も大きくなる。このように、凹部サイズが小さいほど、ΔGloss/ΔRMSの絶対値は大きくなる。
このように、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を評価することにより、上述したような適切な凹凸の微細構造を有するかを評価できる。
そして、図1では、それぞれの凹凸形状が均一な場合で説明したが、例えば、凹部の形状が大きい部分が混入している場合や、形状が不均一な場合には、図1(b)のように凹部の曲率半径が大きい部分を含むことになり、図1(b)の場合と同様に表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量が小さくなる。このため、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を評価することにより、上述したような適切な凹凸の微細構造を有するかを評価できる。
ΔGloss/ΔRMSは上記のように−800以下であればよいが、−1000以下であることがより好ましく、−1200以下であることが特に好ましい。
透明基材の少なくとも一方の面についてΔGloss/ΔRMSが上記要件を満たしていればよい。また、両面について、適切な凹凸の微細構造を有していてもよい。すなわち、透明基材の両面についてΔGloss/ΔRMSが上記要件を満たしていてもよい。
そして、上記のように透明基材の表面に適切な凹凸の微細構造を形成することにより、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下させることも可能になる。これは、光の映りこみの抑制に関しては、透明基材の表面に凹凸の微細構造を有することにより、表面に凹凸の微細構造を有していない透明基材に比べると、基材表面での正反射を適度に抑制することが可能になるためと考えられる。また、指紋付着性の低下に関しても、透明基材の表面に微細な凹凸を形成することにより、手垢や汗等が凹んだ部分に入りにくくなるためと考えられる。
また、本実施形態の透明基材は、反射像の鮮明性が低いことが望ましいため、少なくとも一方の面のGloss(%)が95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましい。
Gloss(%)は、透明基材表面に凹凸の微細構造を形成したことによる光の正反射の抑制効果を反映するものであるが、Gloss(%)が上記範囲にあることにより、透明基材表面での光の正反射を抑制できていることを示しており、各種ディスプレイ、タッチパネル等に用いた場合に表示の視認性を高めることが可能になるため好ましい。なお、ここでのGloss(%)は、透明基材の両面に凹凸形状を形成した場合に、少なくとも一方の面について上記要件を満たしていることが好ましい。また、両面について満たしていてもよい。
表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を測定する際には、測定対象となる透明基材について少なくとも1回その表面についてエッチング処理を行うことによって、表面粗さRMS(μm)、Gloss(%)の測定を行えばよい。より測定精度を高める観点からは、1回目と同じ条件で合計2回以上エッチング処理を行い、エッチング処理を行う毎にGloss(%)と表面粗さRMS(μm)の測定を行い、得られた複数の測定結果に対して直線近似を行い、その傾きからΔGloss/ΔRMSを算出することが好ましい。
本実施形態の透明基材の製造方法としては、特に限定されるものではなく、任意の方法によって、透明基材の少なくとも一方の面の表面に微細な凹凸を形成することにより、製造できる。例えば、透明基材の表面にフロスト加工や、サンドブラスト法、ラッピング等により透明基材の表面を掘削して微細な凹凸構造を形成する方法を好ましく利用できる。また、これらの方法にさらにエッチング処理を組み合わせてもよい。
中でも、フロスト加工により、透明基材に表面処理を施す、すなわち、透明基材の表面に凹凸の微細構造を形成することが好ましい。これは、フロスト加工によれば、1回の操作により加工可能な範囲が広く、作業時間が短時間ですむこと、さらに、表面に微細な凹凸を形成しやすいことが挙げられる。また、フロスト加工により透明基材の表面に微細な凹凸を形成した場合、加工の程度、すなわち凹凸形状の形状、サイズを調整することによって、Gloss(%)及びヘイズ(%)の選択できる幅が、他の加工方法に比較して広くなる。このため、フロスト加工の条件を選択することにより、所望のGloss(%)、ヘイズ(%)を有する透明基材を供給することが可能になり好ましい。
本実施形態の透明基材の材料としては特に限定されるものではなく、透明な固体材料であればよい。本実施形態の透明基材の材料としては、例えばプラスチック、ガラス等の各種材料が挙げられる。中でも透明性や、強度等の観点から透明基材はガラスであることが好ましい。
この場合、ガラスの種類は特に限定されるものではなく、無アルカリガラスや、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラスなど各種ガラスを利用できる。
透明基材の形状に関しても特に限定されるものではなく、平面で板状である必要はなく、曲面を含むものでも異型状のものでもよい。
本実施形態の透明基材がソーダライムガラスやアルミノシリケートガラス等の場合、本実施形態の透明基材についてさらに、公知の方法により化学強化処理を施すこともできる。
化学強化処理とは、ガラスの表面のイオン半径が小さいアルカリイオン(例えば、ナトリウムイオン)を、イオン半径の大きなアルカリイオン(例えば、カリウムイオン)に置換する処理をいう。例えば、ナトリウムイオンを含有するガラスを、カリウムイオンを含む溶融塩で処理することにより行うことができる。このようなイオン交換処理が行われることによってガラス表面に形成される圧縮応力層の組成は、イオン交換処理前の組成と若干異なるが、ガラス基板表面から十分深い深層部(広義の引張応力層)の組成は、イオン交換処理前の組成とほぼ同じである。
化学強化の条件としては特に限定されるものではなく、化学強化に供するガラスの種類や要求される化学強化の程度等に応じて選択できる。
化学強化処理を行うための溶融塩としては、化学強化に供するガラス基材に応じて選択すればよい。例えば、硝酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カリウム、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム等のアルカリ硫酸塩およびアルカリ塩化塩などが挙げられる。これらの溶融塩は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
溶融塩の加熱温度は、350℃以上が好ましく、380℃以上がより好ましい。また、500℃以下が好ましく、480℃以下がより好ましい。
溶融塩の加熱温度を350℃以上とすることにより、イオン交換速度の低下により化学強化が入りにくくなるのを防ぐ。また、500℃以下とすることにより溶融塩の分解・劣化を抑制できる。
また、ガラスを混合溶融塩に接触させる時間は、十分な圧縮応力を付与するためには、1時間以上が好ましく、2時間以上がより好ましい。また、長時間のイオン交換では、生産性が落ちるとともに、緩和により圧縮応力値が低下するため、24時間以下が好ましく、20時間以下がより好ましい。
以上、本実施形態の透明基材について説明してきたが、本実施形態の透明基材においては、上述のように少なくとも一方の面について、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を示すΔGloss/ΔRMSが、−800以下である。この条件を満たせば、透明基材の表面に形成される凹凸の微細構造は、適切な形状、サイズを有することを示しており、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下させ、光の散乱ムラ(ぎらつき)を抑制することが可能になる。
本実施形態の透明基材は各種用途において用いることができるが、例えば、液晶ディスプレイや有機EL等のディスプレイやタッチパネルの用途に好ましく用いることができる。中でも特に携帯デバイスや車載用機器のディスプレイやタッチパネルにおいてより好ましく用いることができる。
以下に具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実験例のうち、実験例1〜実験例6が実施例、実験例7〜実験例10が比較例である。
(1)評価方法
以下の実験例において得られた透明基材の特性評価方法について以下に説明する。
<Gloss(%)>
JIS Z 8741:1997で規定される方法に準拠して測定を行った。
具体的には、測定装置(日本電色製、商品名:PG-IIM)を用いて、ワーク(透明基材)の表面処理を施した面に対して、60°の角度から入射した光(光源:タングステンランプ)の鏡面反射光束を測定した。
そして、微細な凹凸を形成する前の透明基材(未処理の透明基材)について同様に測定した際の光の反射光量を100%として、試料について測定した鏡面反射光束を表わしている。
<RMS(μm)>
JIS B 0601:2001で規定される方法に準拠して測定を行った。
具体的には、試料の測定面について測定範囲Pを一箇所定め、300μm×200μmの視野範囲について、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 商品名:VK−9700)を用いて測定を行った。その際のカットオフ値はλc=0.08mmであった。
<ΔGloss(%)/ΔRMS(μm)>
得られた透明基材について、上記方法により、Gloss(%)、表面粗さRMS(μm)を予め測定した。
次いで、該試料を全量に対して5wt%の濃度のフッ酸に3分間浸漬した後、取り出して蒸留水により洗浄を行い、再度上記測定方法によりGloss(%)、表面粗さRMS(μm)を測定した。同様に該試料をフッ酸に3分間浸漬した後洗浄し、Gloss(%)、表面粗さRMS(μm)を測定するという作業をあと2回繰り返した。なお、RMSの測定に当たっては、いずれの測定時においても同じ測定範囲Pについて測定を行った。
該試料の4回の測定結果に対して最小二乗法によりGloss(%)、表面粗さRMS(μm)の回帰直線を求め、その傾きからΔGloss/ΔRMSを算出した。
なお、以下のヘイズ、微細凹凸径、ぎらつき評価については、本測定を行う前(フッ酸による再エッチング処理を行う前)に測定を行っておいた。
<ヘイズ>
JIS K 7136で規定される方法に準拠してヘイズ(HAZE)を測定した。
具体的には、ヘイズメーター(スガ試験機社製 商品名:HZ−2)を用いて測定を行った。
<微細凹凸径>
試料の測定面について300μm×200μmの視野範囲Pにおいて、レーザー顕微鏡を用いて測定面の高さ分布を測定した。続いて形状ばらつきによるノイズ除去のため、得られた表面について最も高さが高い点から1μm引いた値を閾値とし、二値化を行った。二値化により得られた画像の各凹凸について真円近似を行い、円の直径を算出した。得られた直径のメジアン径を微細凹凸径とした。
<ぎらつき評価>
得られた透明基材をiPhone4S(アップル社製)の液晶パネル上に配置し50mm×50mm角の測定範囲を設定した上で、(A)基板を液晶パネルに固定した上で目視検査を行うこと、(B)基板を液晶パネルに対して1mm/secで動かしながら目視検査を行うことの双方により、光の散乱ムラの評価を行った。人間の目の特性上、基板を動かしながら目視を行うことでより厳密な測定が可能となる。評価においては生じたぎらつきの点の数をカウントして以下のように行った。
本評価は以下の基準により1〜5点で評価を行った。点数が低い方が光の散乱ムラ(ぎらつき)が抑制されていることを意味しており、3点以下を合格とした。
1点:基板を動かしている場合でもぎらつきは確認されない
2点:基板を動かしている場合に微細なぎらつきが3点以下確認される
3点:基板を固定した場合に確認されたぎらつきは2点以下であったが、基板を動かしている場合に微細なぎらつきが4点以上確認される
4点:基板を固定した場合でもぎらつきが3点以上確認される
5点:基板を固定した場合でも全面にぎらつきが確認される
(2)実験手順
[実験例1]
以下の手順により、透明基材であるガラス基板の表面に微細な凹凸形状を形成した。
(1)2.5wt%のフッ化水素酸に厚さ1.3mm、5cm角のアルミノシリケートガラス基板を30秒浸漬して、予洗を行った。
(2)350mlの純水、350mlの氷酢酸混液に、150gのフッ化カリウム、50wt%のフッ化水素水溶液300mlを溶解してフロスト処理液を調製した。
(3)ガラス基板を上記フロスト溶液に30秒浸漬して、プリエッチング処理を行った。
(4)アルミノシリケートガラス基板を前記フロスト溶液から取り出し、10分間流水で洗浄した後、5wt%のフッ化水素水溶液に6分間浸漬することによりエッチング処理を行い、透明基材であるアルミノシリケートガラス基板表面に微細な凹凸形状を形成した。
得られた試料について、上記評価方法により、Gloss、表面粗さRMS、ΔGloss/ΔRMS、ヘイズ、微細凹凸径、ぎらつき評価についてそれぞれ評価を行った。
[実験例2]
フロスト処理液を純水700mlに、150gのフッ化カリウム、50wt%のフッ化水素水溶液300mlを溶解したものに変更した以外は実験例1と同様にして、透明基材の表面に微細な凹凸形状を形成した。
得られた試料について実験例1と同様に評価を行った。
本実験例については、透明基材の一方の面についてレーザー顕微鏡(キーエンス社製 商品名:VK−9700)により表面観察を行った。レーザー顕微鏡画像を図2に示す。
また、図4にΔGloss/ΔRMSを算出した際の回帰直線を直線(a)で示す。
[実験例3]
フロスト処理液を400mlの純水、400mlの氷酢酸混液に、100gのフッ化カリウム、50wt%のフッ化水素水溶液200mlを溶解したものに変更した以外は実験例1と同様にして、透明基材の表面に微細な凹凸形状を形成した。
得られた試料について実験例1と同様に評価を行った。
[実験例4]
フロスト処理液を800mlの純水に、100gのフッ化カリウム、50wt%のフッ化水素水溶液200mlを溶解したものに変更した以外は実験例1と同様にして、透明基材の表面に微細な凹凸形状を形成した。
得られた試料について実験例1と同様に評価を行った。
[実験例5]
フロスト処理液を470mlの純水、470mlの氷酢酸混液に、30gのフッ化カリウム、50wt%のフッ化水素水溶液60mlを溶解したものに変更した以外は実験例1と同様にして、透明基材の表面に微細な凹凸形状を形成した。
得られた試料について実験例1と同様に評価を行った。
[実験例6]
フロスト処理液を940mlの純水に、30gのフッ化カリウム、50wt%のフッ化水素水溶液60mlを溶解したものに変更した以外は実験例1と同様にして、透明基材の表面に微細な凹凸形状を形成した。
得られた試料について実験例1と同様に評価を行った。
[実験例7]
以下の手順により、透明基材であるガラス基板の表面に微細な凹凸形状を形成した。
(1)50wt%のフッ化水素水溶液1000mlに、1500gのフッ化アンモニウムと、平均粒径が4μmのガラスビーズ120gとを加えて攪拌し、フロスト処理液を調製した。
(2)厚さ1.3mm、5cm角のアルミノシリケートガラス基板を上記フロスト溶液に8分間浸漬して、プリエッチング処理を行った。
(3)アルミノシリケートガラス基板を前記フロスト溶液から取り出し、10分間流水で洗浄した後、20wt%のフッ化水素水溶液に16分間浸漬することによりエッチング処理を行い、透明基材であるアルミノシリケートガラス基板表面に微細な凹凸を形成した。
得られた試料について、上記評価方法により、Gloss、表面粗さRMS、ΔGloss/ΔRMS、ヘイズ、微細凹凸径、ぎらつき評価についてそれぞれ評価を行った。
[実験例8]
フロスト処理液を50wt%のフッ化水素水溶液1000mlに、500gのフッ化アンモニウムと、平均粒径が4μmのガラスビーズ120gとを加えたものに変更した以外は実験例7と同様にして透明基材の表面に微細な凹凸を形成した。
得られた試料について実験例7と同様に評価を行った。
実験例2と同様にして、得られた透明基材の一方の面について表面観察を行った。レーザー顕微鏡画像を図3に示す。
また、図4にΔGloss/ΔRMSを算出した際の回帰直線を直線(b)で示す。
[実験例9]
フロスト処理液を50wt%のフッ化水素水溶液1000mlに、500gのフッ化アンモニウムを加えた物に変更した以外は実験例7と同様にして透明基材の表面に微細な凹凸を形成した。
得られた試料について実験例7と同様に評価を行った。
[実験例10]
フロスト処理液を65wt%のフッ化水素水溶液770mlと氷酢酸230ml混液に、1500gのフッ化アンモニウムと、平均粒径が4μmのガラスビーズ120gとを加えたものに変更した以外は実験例7と同様にして透明基材の表面に微細な凹凸を形成した。
得られた試料について実験例7と同様に評価を行った。
実験例1〜実験例10の結果を表1に示す。
これらの結果によると、ΔGloss/ΔRMSが本願発明の規定を充足する実験例1〜6については、ぎらつきの評価が3点以下となっており、ぎらつきを抑制した透明基材が得られていることが分かる。
さらに、実験例1〜6で得られた透明基材においては適切な凹凸の微細構造が形成されているため、微細な凹凸が形成される前の透明基材と比較して、光の映りこみを抑制し、指紋付着性を低下できた。
また、実験例2、実験例8の凹凸形状を観察した図2、図3を比較すると、実験例2の透明基材においては、実験例8に比較すると非常に微細な凹部が形成されていることが確認できる。このような構造を有することにより、ぎらつきを抑制することが確認できる。また、このことは実験例2、実験例8を比較するとΔGloss/ΔRMSにも反映されているといえる。
以上に透明基材を、実施形態および実施例等で説明したが、本発明は上記実施形態および実施例等に限定されない。特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本出願は、2013年1月21日に日本国特許庁に出願された特願2013−008275号に基づく優先権を主張するものであり、特願2013−008275号の全内容を本国際出願に援用する。

Claims (4)

  1. 少なくとも一方の面について、表面粗さRMS(μm)の変化量に対するGloss(%)の変化量を示す、ΔGloss/ΔRMSが−800以下である透明基材。
  2. 前記透明基材はガラスである請求項1に記載の透明基材。
  3. 少なくとも一方の面のGloss(%)が95%以下である請求項1又は2に記載の透明基材。
  4. フロスト加工により表面処理が施された請求項1乃至3いずれか一項に記載の透明基材。
JP2014557373A 2013-01-21 2013-12-24 透明基材 Pending JPWO2014112297A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

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