JPWO2014080798A1 - 参照リーク発生装置およびそれを用いた超微小リーク試験装置 - Google Patents

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Abstract

超微小な参照リークを正確に発生可能な参照リーク発生装置を提供する。測定室の上流側に接続するための参照リーク発生装置であって、分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して前記測定室に接続される室を備え、当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定めて、圧力p1における参照リークのリーク量をCとp1の積で求めることを特徴とする参照リーク発生装置。

Description

本発明は、参照リーク発生装置およびその参照リーク発生装置を用いた超微小リーク試験装置に関し、例えば、近年、非常に微小なリーク量の試験が要求されるようになった、MEMSパッケージ、水晶振動子、各種半導体パッケージ、赤外線センサーパッケージ等の超微小リーク試験に用いるものである。
従来知られている、Kr85リーク試験は、10-13Pam3/sまでの漏れ試験を行うことができるが、放射線同位元素を用いるため、量産機としては利用できない。
また、MEMSパッケージにおいては、10-13Pam3/s以下の超微小リークの試験が要求されているが、既存の技術では、信頼性の高い校正ができず、校正するための標準(基準)もない。
例えば、特許文献1には、クライオポンプを利用してヘリウムガスを密閉した検査対象物からの微小漏洩量を測定する漏洩ガス測定装置が記載されているが、校正手段を備えていない。
また、ヘリウム漏れ試験におけるリーク量の国家標準は、米国計量標準研究所(NIST)の10-10Pam3/sが最小である。この標準を外挿することで、10-11Pam3/sのリーク量を持つヘリウム参照リークが、米国企業等から販売されている。よって、ヘリウム漏れ試験における10-10Pam3/s〜10-11Pam3/s以下の測定は外挿値であり、信頼性が低い。
また、現在、ヘリウム漏れ試験機には、校正されたヘリウム標準リークが付属しているが、1点校正となるため、計測器の線形性(直線性)の確認ができてない。
一方、本発明者らは、先に、分子流となる微小孔フィルターに関して標準混合ガスリーク用微小孔フィルターの校正方法及び校正装置(特許文献2)、並びに、微小孔フィルターを用いた基準微小ガス流量導入装置(特許文献3)を出願している。
特開2004−184207号公報 特開2011−47855号公報 特開2012−154720号公報
そこで、本発明は、上記問題点を解決し、外挿値ではなく、実際に、10-11Pam3/s以下の参照リークを発生する参照リーク発生装置を提供するとともに、その参照リーク発生装置を用いて、現場で、リーク試験装置の測定室に参照リークを導入して、リークを検出する分圧真空計(質量分析計)を校正することで、信頼性が高い超微小リーク試験装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の参照リーク発生装置は、10-11Pam3/s以下の参照リークを、分子流コンダクタンスCと分子流が実現する圧力条件が既知であるオリフィス又は多孔質体等を介して測定室等へ導入するものである。オリフィス又は多孔質体の上流圧力をp1、下流圧力をp2とし、p1>>p2が成り立つ時、リーク量Qは、Cとp1の積になる。上流圧力p1を小さくすることにより、極微小なリーク量Qを発生する。上流圧力p1を正確に定めるために、静的膨張法を、1回若しくは複数回用いる。
また、オリフィス又は多孔質体等を通過する試験ガスが分子流条件を満たすように、上流圧力p1を設定する。分子流条件が成立するときCは定数であり、これを予め計算又は測定しておく。
また、本発明の超微小リーク試験装置は、上記参照リーク発生装置を用いてリーク試験装置の測定室内に、10-11Pam3/s以下の試験ガスによる参照リークを導入することで、リーク量を測定する分圧真空計を直接校正する。リーク量が10-11Pam3/s程度であれば、試験ガスを真空ポンプで排気しながらでも試験可能であり、導入流量と排気速度が平衡した時の試験ガスの分圧を測定して、リーク量の測定を行う。この場合、不活性ガスでなくとも、試験が可能である。
しかし、10-12Pam3/s以下の超微小リークの場合、試験ガスを、密閉かつ高真空に維持された真空容器内に導入して、試験ガスを溜め込んで測定する方法の方が、測定感度を上げるという意味で有利である。この場合、真空ポンプは非蒸発ゲッターポンプやクライオポンプなどの溜め込み式真空ポンプ、試験ガスは上記溜め込み式真空ポンプが排気能力を持たない不活性ガス(ヘリウム等)を用いる。参照リークを、上記溜め込み式真空ポンプで排気する微小リーク測定部に導入すると、試験ガスは排気されないため微小リーク測定部の真空容器に蓄積される。分圧真空計で、試験ガスの分圧の上昇速度を測定する。分圧真空計の出力信号はA(アンペア)のため、得られる分圧の上昇速度はA/sという次元を持つが、リーク量が既知である参照リークと比較することで、リーク量の絶対量を示す単位(Pam3/s,g/s,mol/s,個/s,atm−cc/sなど)に変換、校正できる。
次に、真空吹き付け法、真空フード法、加圧真空法(ボンビング法)等によって、試験体から放出される試験ガスを、同じ非蒸発ゲッターポンプやクライオポンプで排気した真空装置に導入し、その時の試験ガスの分圧上昇を校正された分圧真空計で測定することで、漏れ量を測定する。
すなわち、本発明の参照リーク発生装置は、測定室の上流側に接続するための参照リーク発生装置であって、分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して前記測定室に接続される室を備え、当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定めて、且つ、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように設定し、圧力p1における参照リークのリーク量をCとp1の積で求めることを特徴とする。
また、本発明は、前記参照リーク発生装置において、前記静的膨張法は、測定室の上流側に接続される容積V1の第2室と、第2室の上流側に接続され容積V0の第1室との間で試験ガスの容積をV0からV0+V1に膨張させることで行なうことを特徴とする。
また、本発明は、前記参照リーク発生装置で構成される参照リーク発生部と、微小リーク測定部とを備えた試験装置であって、前記微小リーク測定部は、試験体からのリーク又はガス放出を測定する測定室と、測定室に接続された分圧真空計と、測定室に接続され、試験ガスを排気しない溜め込み式真空ポンプとからなり、前記参照リーク発生部は、前記測定室の上流側に、前記分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して測定室に接続された室を備え、当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定め、且つ、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように設定し、その時の参照リークのリーク量をCとp1の積で求め、前記分圧真空計で、試験ガスの分圧の上昇速度を測定し、分圧真空計の出力信号の上昇速度を、参照リークのリーク量と比較することで校正するようにした超微小リーク試験装置、又はガス放出試験装置。
また、本発明は、上記超微小リーク試験装置又はガス放出試験装置において、前記試験ガスはヘリウム等の不活性ガスであることを特徴とする。
また、本発明は、前記参照リーク発生装置で構成される参照リーク発生部と、微小リーク測定部とを備えた試験装置であって、前記微小リーク測定部は、試験体からのリーク又はガス放出を測定する測定室と、測定室に接続された分圧真空計と、測定室に接続された運動量移送式真空ポンプとからなり、前記測定室の上流側に、前記分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して測定室に接続された室を備え、当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定めて、且つ、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように設定し、その時の参照リークのリーク量をCとp1の積で求め、前記分圧真空計で測定した、平衡条件における試験ガスの分圧と、参照リークのリーク量と比較することで校正するようにした超微小リーク試験装置、又はガス放出・透過試験装置。
本発明の参照リーク発生装置によれば、外挿値ではなく、実際に、10-11Pam3/s以下の参照リークを現場で発生することができ、また、本発明の超微小リーク試験装置によれば、現場で、参照リークをリーク試験装置に導入して、測定できることを確認しながら試験でき、信頼性が高い。
また、本発明の超微小リーク試験装置によれば、1点校正ではなく、多点校正が可能なので、リーク量を計測する分圧真空計(質量分析計)の線形性(直線性)を確認できる。
また、本発明の超微小リーク試験装置によれば、放射性物質を用いることなく、装置構成も複雑ではないので、量産機にも対応できる。
図1は、本発明の参照リーク発生装置とそれを用いた超微小リーク試験装置の概略を示した説明図である。 図2は、本発明の参照リーク発生装置とそれを用いた超微小リーク試験装置の一実施例を示した図である。 図3は、静的膨張法の1回目の膨張を説明するための図である。 図4は、静的膨張法の2回目の膨張を説明するための図である。 図5は、膨張動作を繰り返した際の導入流量と上昇速度の関係を両対数目盛で示した図である。 図6は、膨張動作を繰り返した際の導入流量と上昇速度の比を示した図である。 図7は、本発明を用いて、直径0.5mm、長さ4mmの円筒状MEMSサンプルを5個、漏れ検査した結果を示した図である。
図1に、本発明の参照リーク発生装置と、その参照リーク発生装置を参照リーク発生部として用いた本発明の超微小リーク試験装置の概略図を示す。図に示すように、超微小リーク試験装置は、参照リーク発生部と微小リーク測定部からなる。容積V0の第1室、容積V1の第2室、容積V2の測定室を備え、第2室、測定室の圧力をp1、p2で表し、p0は第1室に試験ガス(ヘリウムなどの不活性ガス)を導入したとき隔膜真空計などの圧力計・真空計で測定した膨張前の試験ガスの初期圧力である。
参照リーク発生部を構成する参照リーク発生部で静的膨張法(V0を(V0+V1)に膨張させる)を繰り返すことによって、正確に圧力p1を低い圧力まで決定でき、膨張回数nのときのp1は、
1={V0/(V0+V1)}n0
で正確に求めることができる。この時、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように圧力p1を設定する。
分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が明確なオリフィス又は多孔質体を介して試験ガスを第2室から、微小リーク測定部の測定室へ導入する。Cは予め計算又は測定しておく。
測定室の圧力は分圧真空計(QMS等)で測定するとともに、測定室を、試験ガスを排気しない溜め込み式真空ポンプ(非蒸発ゲッター(NEG)ポンプ、クライオポンプ等)で排気する。このとき、第2室から測定室への参照リーク量QR(Pam3/s)は式(1)
R=Cp1=C・{V0/(V0+V1)}n0 (1)
より求めることができる。
一方、試験体からのリーク量QS(Pam3/s)を微小リーク測定部で測定するときには、分圧真空計で超微小リークを測定するが、このとき非蒸発ゲッターポンプで試験ガス以外の不純物ガスを排気し、分圧真空計を適切に動作できるようにして、試験ガス(ヘリウム等)のみを計測する。参照リーク量QRと試験体からのリーク量QSを比較することで、QSを定量測定する。ヘリウムガスはNEGポンプ又はクライオポンプなどの溜め込み式真空ポンプで排気されないので、試験ガスの分圧は単調増加するので、式(2)から求めることができる。
S=V2・(dp2/dt) (2)
分圧真空計により、ヘリウム分圧の上昇速度を測定する。このとき、試験ガスを排気しない溜め込み式真空ポンプ(NEGポンプ、クライオポンプ等)によって、チャンバー等から放出される不純物ガスを排気するので、分圧真空計は適切な圧力で動作することができる。
なお、試験体からの超微小リーク量としては、ガス封入パッケージ等からの封入ガス(例えば、ヘリウム等)の漏れや、材料等からのガス放出などが考えられる。
図2に、本発明の参照リーク発生装置と、その参照リーク発生装置を参照リーク発生部として用いた本発明の超微小リーク試験装置の一実施例を示す。図の略号は、QMS:四重極質量分析計、IG:電離真空計、NEGポンプ:非蒸発型ゲッターポンプ、RP:ロータリーポンプ、TMP:ターボ分子ポンプ、DP:ドライポンプ、隔膜真空計(F.S.133Pa):フルスケール133Paの隔膜真空計を表す。
装置は、容積V0の第1室、容積V1の第2室、容積V2の測定室に分けられる。第1室には、膨張前のヘリウム圧力を測定するための隔膜真空計、第2室には、バックグラウンド圧力を測定するためのIG、測定室には、ヘリウムを測定するためのQMSと、ヘリウム以外の不純物ガスを排気するNEGポンプが取り付けられている。
第1室は、前後2つのバルブを使って、封じ切ることができる。第2室は、バルブ1、バルブ2、バルブ3を閉じることで、封じ切り状態を作ることができる。その後、バルブ1を開けることで、第1室に溜め込まれたヘリウムを、第2室へ膨張させる。第2室と測定室は、多孔質体とバルブ3で接続されており、バルブ3を閉めることで、多孔質体のみを介して、ヘリウムを第2室から測定室へ、導入することができる。
QMSの校正を、バルブ3を閉じた状態で行う。多孔質体を介して測定室に流れ込むヘリウムによって、測定室内のヘリウム分圧が上昇するので、その上昇速度を、QMSで測定する。一方、式(1)
R=Cp1=C・{V0/(V0+V1)}n0
より、測定室に流れ込むヘリウムの流量を正確に求めることができるので、QMSで測定したヘリウムの分圧上昇速度と、上式で求めたヘリウムの導入流量を比較することで、QMSを校正できる。この間、測定室内の壁等から放出される不純物ガスは、NEGポンプによって排気されるので、ヘリウム分圧測定を妨げることはない。
次に、試験体の漏れ試験を行う。漏れ試験の方法は、真空吹き付け法、真空フード法、加圧真空法(ボンビング法)が適用できる。この間、校正中と同様に、バルブ3を閉じておく。漏れがある場合、試験体から漏れ出てくるヘリウムによって測定室内のヘリウム分圧が上昇する。ヘリウム分圧の上昇速度と上記の校正結果から、試験体からの漏れ量を測定することができる。試験体及び接続管の容積もヘリウム分圧の上昇速度に影響するので、必要に応じて、別途、これらの容積を求めておく。
図3に、膨張1回目の結果を示す。
バルブ3を閉じ、バックグラウンド測定をする。
バルブ2を閉じ、Heを容積V0からV0+V1へ膨張させる、このときの初期圧力p0=114.22Pa、膨張後圧力p1=7.77Pa、膨張比=14.69であり、Heが多孔質体を通って、容積V2に蓄積される。
バルブ1を閉じ、バルブ2を開け、容積V1を排気し、容積V2にHeは導入されない。バックグラウンド測定2をする。
バルブ3を開け、容積V2に蓄積されたHeを排気し、ゼロ点の確認をする。
Heリーク量は、
R=3.04×10-9×7.77=2.36×10-8(Pam3/s)
であり、He信号の上昇速度(傾き)は1.97×10-8(A/s)であった。この時、QMSの二次電子増倍管はONにしてある。
図4に、膨張2回目の結果を示す。
1回目と同様に、バルブ3を閉じ、バックグラウンド測定をする。
バルブ2を閉じ、Heを容積V0からV0+V1へ膨張させる、このときの初期圧力p0=7.77Pa(ただし、ここでのP0は第2回目の膨張前の第1室の圧力を表す意味で用いた)、膨張後圧力p1=7.77/14.69=0.525Paであり、Heが多孔質体を通って、容積V2に蓄積される。
バルブ1を閉じ、バルブ2を開け、容積V1を排気し、容積V2にHeは導入されない。バックグラウンド測定2をする。
バルブ3を開け、容積V2に蓄積されたHeを排気し、ゼロ点の確認をする。
Heリーク量は、
R=3.04×10-9×0.525=1.06×10-9(Pam3/s)
であり、He信号の上昇速度(傾き)は1.60×10-9(A/s)であった。
図5に、膨張動作を6回繰り返したときの結果を、縦軸にヘリウム信号の上昇速度(A/s)、横軸にヘリウムの導入流量QR(Pam3/s)を両対数目盛りでプロットしたグラフであり、導入したリーク量QRに比例して、He信号の上昇速度が増大していることがわかる。同様に、QMSの二次電子増倍管(SEM:Secondary electron multiplier)をOFFにして測定した結果も、図5にプロットしてある。得られるイオン電流(A)は小さくなるものの、同様に、比例関係が得られている。
図6は、縦軸にヘリウム信号の上昇速度と導入流量の比(A/s)/(Pam3/s)、横軸にヘリウムの導入流量QR(Pam3/s)をとって表したグラフであり、QRとHe信号の上昇速度の相対比が一定、すなわち、導入量と測定量の結果が整合していることを示している。QMSの二次電子増倍管をOFFにして測定した結果(100倍した結果を併せてプロットした)も同様である。
したがって、分圧真空計の出力信号はA(アンペア)のため、得られる分圧の上昇速度はA/sという次元を持つが、リーク量が既知である参照リークと比較することで、リーク量の絶対量を示す単位(Pam3/s,g/s,mol/s,個/s,atm−cc/sなど)に変換でき、これを校正する際の標準として利用することができる。
本発明を用いて、直径0.5mm、長さ4mmの円筒状MEMSサンプルを5個、漏れ検査した結果を以下に示す。MEMSサンプルは、別装置にて、真空排気後に3気圧のヘリウムガス中で94時間暴露(ボンビング)した。続いて、大気開放後50分以内に、ヘリウムガス暴露後のMEMSサンプルを、図2に示した試験体室内に導入し、真空排気後、バルブ3を閉じ、分圧真空計にてHe信号の上昇を測定した。結果を図7に示す。比較のため、MEMSサンプル測定の前後に行った、2回のブランク試験(試験体室にMEMSサンプルを入れていない時の結果)も併せて示してある。QMSの二次電子増倍管はOFFとした。
図7より、サンプル番号3Dからのヘリウムの上昇速度が、他に比べて、明らかに大きいことがわかる。これは、サンプル番号3Dには“漏れ”が存在し、3気圧のヘリウムガス中に暴露中に、MEMS内部にヘリウムガスが浸透し、浸透したヘリウムガスが図2の装置中で再放出したためである。また、ヘリウムの上昇速度が2.88×10-13A/sであることから、校正結果(図5)より、漏れの大きさが、1.87×10-10Pa/m3・sであると定量化することができる。他の4サンプル(1A、2A、4A、5D)の結果も、ブランクの結果に比べて、若干ヘリウムの上昇速度が大きくなったが、これはMEMSの封止材に用いたガラス中へヘリウムガスが浸透したためであると考えられる。このように、本発明を用いることで、10-10Pa/m3・sオーダーの微小な漏れを、検査時間60秒程度で、容易に定量測定できることを確認した。
上記実施例の説明では溜め込み式真空ポンプを用い、ヘリウムで説明したが、他の不活性ガスにも適用できることはいうまでもない。
(変形例)
また、本発明の参照リーク発生装置は、溜め込み式真空ポンプではなく、ターボ分子ポンプ等の運動量移送式真空ポンプを用いた測定部と組み合わせても用いることができる。上記段落0005にも記載したとおり、リーク量が10-11Pam3/s程度であれば、試験ガスを真空ポンプで排気しながらでも試験可能であり、導入流量と排気速度が平衡した時の試験ガスの分圧を測定して、リーク量の測定を行うことができる。この場合、測定部に流量が既知である試験ガスを導入し、導入流量と排気速度が平衡した時の試験ガスの分圧を測定して、リーク量の測定、及び分圧真空計の校正を行う。運動量移送式真空ポンプを用いた方法では、不活性ガス以外の気体を使っても、リーク量の測定が可能になるが、溜め込み式真空ポンプを用いた上記実施例の方法に比べて、測定下限が高くなる。材料等からのガス放出やガス透過を測定する場合、不活性ガス以外の気体が放出される可能性が高いため、運動量移送式真空ポンプを用いた方が適している。

Claims (5)

  1. 測定室の上流側に接続するための参照リーク発生装置であって、
    分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して前記測定室に接続される室を備え、
    当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定めて、且つ、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように設定し、圧力p1における参照リークのリーク量をCとp1の積で求めることを特徴とする参照リーク発生装置。
  2. 前記静的膨張法は、測定室の上流側に接続される容積V1の第2室と、第2室の上流側に接続され容積V0の第1室との間で試験ガスの容積をV0からV0+V1に膨張させることで行なうことを特徴とする請求項1記載の参照リーク発生装置。
  3. 請求項1または2記載の参照リーク発生装置で構成される参照リーク発生部と、微小リーク測定部とを備えた試験装置であって、
    前記微小リーク測定部は、試験体からのリーク又はガス放出を測定する測定室と、測定室に接続された分圧真空計と、測定室に接続され、試験ガスを排気しない溜め込み式真空ポンプとからなり、
    前記測定室の上流側に、前記分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して測定室に接続された室を備え、
    当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定めて、且つ、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように設定し、その時の参照リークのリーク量をCとp1の積で求め、前記分圧真空計で、試験ガスの分圧の上昇速度を測定し、分圧真空計の出力信号の上昇速度を、参照リークのリーク量と比較することで校正するようにした超微小リーク試験装置、又はガス放出試験装置。
  4. 前記試験ガスはヘリウム等の不活性ガスであることを特徴とする請求項3記載の超微小リーク試験装置、又はガス放出試験装置。
  5. 請求項1または2記載の参照リーク発生装置で構成される参照リーク発生部と、微小リーク測定部とを備えた試験装置であって、
    前記微小リーク測定部は、試験体からのリーク又はガス放出を測定する測定室と、測定室に接続された分圧真空計と、測定室に接続された運動量移送式真空ポンプとからなり、
    前記測定室の上流側に、前記分子流コンダクタンスCと分子流条件が成り立つ圧力が予め既知であるオリフィス又は多孔質体を介して測定室に接続された室を備え、
    当該室に導入される試験ガスの圧力p1を1回以上の静的膨張法により正確に定めて、且つ、オリフィス又は多孔質体を流れる試験ガスが分子流条件を満たすように設定し、その時の参照リークのリーク量をCとp1の積で求め、前記分圧真空計で測定した、平衡条件における試験ガスの分圧と、参照リークのリーク量と比較することで校正するようにした超微小リーク試験装置、又はガス放出・透過試験装置。
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