JPWO2014050567A1 - 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びタッチパネルの製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びタッチパネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、シランカップリング剤と、を含有し、前記シランカップリング剤がメルカプトアルキル基を有するシラン化合物を含む、ITOエッチング用感光性樹脂組成物。

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びタッチパネルの製造方法に関する。
タッチパネルのタッチセンサー部位は、画面の見える範囲(ビューエリア)で画面の情報を遮ることなく、人の指などが接触した情報を感じ取るセンサー部位と、その情報を伝えるための配線(引き出し配線部位)とからなる。
このビューエリアのセンサー部位には、可視光の吸収が少なく、かつ導電性を有した透明電極がパターン形成される。また、引き出し配線には抵抗値の小さい金属が用いられている。
これらセンサー部位と引き出し配線部位は、例えば以下のようにして製造される。まず、透明電極層を有したポリエチレンテレフタレート又はガラス上に感光性樹脂組成物を積層する(積層工程)。次に、感光性樹脂組成物の所定部分に活性光線を照射して露光部分を硬化(もしくは溶解)させる(露光工程)。その後、未硬化部分(もしくは溶解部分)を基材上から除去(現像)することにより、基材上に感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンが形成される(現像工程)。得られたレジストパターンに対しエッチング処理を施して、基材上にビューエリアのセンサーパターンを形成した後、レジストをはく離除去する(はく離工程)。続いて、形成した透明電極のセンサーから引き出し配線を、銀ペーストなどを用いたスクリーン印刷で形成することでタッチパネルのタッチセンサー部位が製造される。
なお、図2は、タッチパネルの従来の製造方法を示す模式断面図である。この製造方法では、積層工程として、透明電極層14及び支持基材12からなる積層基材の透明電極層14上に、感光性樹脂組成物層16を積層する(図2(a))。次に、感光性樹脂組成物層16の所定部分に活性光線を照射して露光部を硬化させ、未硬化部分を基材上から除去して、硬化部分からなるレジストパターンを形成する(図2(b))。次に、レジストパターンが形成された積層基材に対してエッチング処理を施して、透明電極層14の一部を支持基材12上から除去し(図2(c))、次いで、レジストを剥離除去して支持基材12上にビューエリアのセンサーパターンを形成する(図2(d))。形成したセンサーからの引き出し配線18を銀ペーストなどを用いたスクリーン印刷で形成することにより、タッチパネルのタッチセンサー部位が製造される。
積層工程では、従来、液状の感光性樹脂組成物を塗布して行われることが多い。しかし、近年タッチパネルの薄型軽量化に伴い、タッチセンサー部位の基材をフィルムで形成したいという要求が高まっており、フィルム基材との相性の良い感光性エレメントによる製造が導入されつつある。
また、タッチパネルの額縁(ベゼル)の狭小化によって引き出し配線のピッチの狭小化も求められている。銀ペーストを用いたスクリーン印刷ではL/S(ライン幅/スペース幅)が70/70(単位:μm)程度であるが、L/Sが30/30以下の引き出し配線の形成が必要とされている。
そのため、引き出し配線のL/Sが小さい新たなタッチセンサー部位の形成方法として以下の方法がある。上から金属層(引き出し配線形成用)、透明電極層(ビューエリアのセンサー形成用)、支持基材(フィルム)の3層構造からなる積層基材を用いて、その積層基材の上に感光性樹脂組成物層を積層(ラミネート)する(積層工程)。次に、感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を硬化(もしくは溶解)させる(露光工程)。その後、未硬化部位(もしくは溶解部分)を基材上から除去(現像)することにより、基材上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンが形成される(現像工程)。得られたレジストパターンに対しエッチング処理によって金属層と透明電極層を除去して(1stエッチング工程)引き出し配線の形成とビューエリアの透明電極のパターンを形成する。つづいて、新たに感光性樹脂組成物層を積層し、露光、現像を行うことで、ビューエリアの不要な金属層のみを除去する(2ndエッチング)。この方法により、引き出し配線のピッチが狭小なタッチセンサー部位を製造する(例えば、特許文献1参照)。
この方法では、原理的にL/Sを30/30以下にすることが可能であり、タッチパネルの薄型軽量化に大いに貢献できる技術である。しかし、一方で使用される基材の表面は非常に平滑性が高く、使用する感光性エレメントには高い密着性が必要とされる。
ところで、レジストパターンの形成等に用いられる感光性樹脂組成物としては、例えば特許文献2〜6に記載の組成物が開示されている。
特許第4855536号 特開平07−146553号公報 特開2005−107121号公報 特開2008−112145号公報 特開2010−276631号公報 特開2011−128358号公報
支持基材としてガラス基材を用いる場合、透明電極は、非晶性のITO(酸化インジウムスズ)を用いてパターニングを行い、その後に抵抗値を下げる目的で加熱(アニール)処理してITOの結晶化を行うことにより形成することが多い。しかし、支持基材としてフィルム基材を用いる場合、アニール処理を行うと基材の収縮が起こり寸法安定性が悪くなることから、結晶性のITOを用いてパターニングを行うことが望まれる。
しかし、非晶性のITOは、シュウ酸などの弱酸で十分に溶解することができるが、結晶性ITOは濃塩酸(>20質量%)を用いて加熱条件(40〜50℃程度)でエッチングを行う必要がある。そのため、パターニングに用いるレジストには高い耐酸性が要求される。
また、金属層には、銅、銅とニッケルの合金、モリブデン−アルミ−モリブデン積層体、銀とパラジウムと銅の合金等が用いられているが、近年は防錆目的で銅とニッケルの合金を最表面に配した金属層が主流となっている。そのため、レジストには、銅を含む金属層、特に、銅とニッケルの合金を含む金属層への密着性が求められる。
従来の感光性樹脂組成物では、これらの耐酸性及び密着性を十分に満足するレジストパターンを形成することが困難であり、塩酸によるITOエッチングの際に剥がれが生じる等の課題があった。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、シランカップリング剤として、メルカプトアルキル基を有するシラン化合物を感光性樹脂組成物に添加することで耐酸性及び密着性の向上が見込めることを見出した。
すなわち、本発明の第一の態様は、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、シランカップリング剤と、を含有し、前記シランカップリング剤がメルカプトアルキル基を有するシラン化合物を含む、ITOエッチング用感光性樹脂組成物に関する。
このような感光性樹脂組成物は、耐酸性及び密着性に優れるレジストパターンを形成することができるため、ITOエッチング用として、特に結晶性ITOを含む透明導電層のエッチング用として、好適に用いることができる。
上記シランカップリング剤は、アミノ基を有するシラン化合物をさらに含んでいてもよい。このような感光性樹脂組成物によれば、金属層上でのレジストの現像残りが抑制され、エッチング時間の短縮が見込まれる。
上記シランカップリング剤は、(メタ)アクリロキシ基を有するシラン化合物をさらに含んでいてもよい。このような感光性樹脂組成物によれば、金属層との密着性の更なる向上が見込まれる。
上記光重合性化合物は、ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物を含有していてもよい。このような感光性樹脂組成物によれば、レジストの耐酸性が一層向上し、ITOエッチングの際にレジストの膨潤による剥がれを一層顕著に抑制することができる。
上記光重合性化合物は、(ポリ)オキシエチレン基及び/又は(ポリ)オキシプロピレン基を有するウレタンジ(メタ)アクリレート化合物を含有していてもよい。これにより、レジストに柔軟性を付与することができ、フィルム基材のような柔軟な基材に対して一層の優れた密着性を確保することができる。
本発明の第二の態様は、支持フィルムと、該支持フィルムの一面上に設けられた上記第一の態様に係る感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層と、を備える、感光性エレメントに関する。このような感光性エレメントによれば、第一の態様に係る感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を備えるため、平滑性の高い基板に対しても十分な密着性を有し、且つ優れた耐酸性を有するレジストパターンを効率的に形成することができる。
本発明の第三の態様は、基材上に、上記第一の態様に係る感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を形成する第1の工程と、上記感光性樹脂組成物層の一部の領域を活性光線の照射により硬化して、硬化物領域を形成する第2の工程と、上記感光性樹脂組成物層の上記硬化物領域以外の領域を上記基材上から除去して、上記硬化物領域からなるレジストパターンを得る第3の工程と、を有する、レジストパターンの形成方法に関する。このようなレジストパターンの形成方法によれば、平滑性の高い基板に対しても十分な密着性を有し、且つ優れた耐酸性を有するレジストパターンを形成することができる。
本発明の第四の態様は、上記第三の態様に係るレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された上記基材を、エッチング処理する工程を有する、タッチパネルの製造方法に関する。このようなタッチパネルの製造方法においては、レジストパターンが上記第一の態様に係る感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層から形成されたものであるため、エッチング処理におけるレジストパターンの剥離等が十分に抑制され、狭ピッチのタッチパネル(例えば、L/Sが30/30以下の引出配線を有するタッチパネル)であっても効率良く製造することができる。
本発明の第五の態様は、支持基材と該支持基材の一面上に設けられた酸化インジウムスズを含む透明導電層と該透明導電層上に設けられた金属層とを備える積層基材の、上記金属層上に、上記第一の態様に係る感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成する第1の工程と、上記金属層及び上記透明導電層をエッチングして、上記透明導電層の残部及び上記金属層の残部からなる積層パターンを形成する第2の工程と、上記積層パターンの一部から上記金属層を除去して、上記透明導電層の残部からなる透明電極と上記金属層の残部からなる金属配線とを形成する第3の工程と、を有する、タッチパネルの製造方法に関する。
このようなタッチパネルの製造方法によれば、容易に且つ効率良く狭ピッチのタッチパネル(例えば、L/Sが30/30以下の引出配線を有するタッチパネル)を製造することができる。
上記透明導電層は、結晶性の酸化インジウムスズを含んでいてもよく、上記第2の工程におけるエッチングは、強酸によるエッチングであってもよい。上記製造方法においては、レジストパターンが上記第一の態様に係る感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層から形成されたものであるため、強酸によるエッチングによってもレジストパターンの剥離等が十分に抑制される。そのため、上記製造方法は、結晶性の酸化インジウムスズを含む透明導電層を備える積層基材を用いたタッチパネルの製造に好適に適用することができる。
本発明によれば、平滑性の高い基材に対する密着性に優れ、且つ塩酸によるITOエッチングによっても剥がれ等が生じ難い優れた耐酸性を有するレジストパターンを形成することが可能な、感光性樹脂組成物が提供される。また、本発明によれば、当該感光性樹脂組成物を用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びタッチパネルの製造方法が提供される。
本発明の感光性エレメントの一実施形態を示す模式断面図である。 タッチパネルの従来の製造方法を示す模式断面図である。 本発明のタッチパネルの製造方法の一態様を示す模式断面図である。 本発明を利用して得られるタッチパネルの一態様を示す上面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
また本明細書において、(ポリ)オキシエチレン基とは、オキシエチレン基又は2以上のエチレン基がエーテル結合で連結したポリオキシエチレン基の少なくとも1種を意味し、(ポリ)オキシプロピレン鎖はオキシプロピレン基又は2以上のプロピレン基がエーテル結合で連結したポリオキシプロピレン基の少なくとも1種を意味する。更に「EO変性」とは、(ポリ)オキシエチレン基を有する化合物であることを意味し、「PO変性」とは、(ポリ)オキシプロピレン基を有する化合物であることを意味し、「EO・PO変性」とは、(ポリ)オキシエチレン基及び/又は(ポリ)オキシプロピレン基の双方を有する化合物であることを意味する。
<感光性樹脂組成物>
本実施形態に係る感光性樹脂組成物(以下、単に「感光性樹脂組成物」という。)は、(A)成分:バインダーポリマーと、(B)成分:光重合性化合物と、(C)成分:光重合開始剤と、(D)成分:シランカップリング剤と、を含有し、(D)成分がメルカプトアルキル基を有するシラン化合物を含む、感光性樹脂組成物である。
このような感光性樹脂組成物によれば、平滑性の高い基材に対する密着性に優れ、且つ塩酸によるITOエッチングによっても剥がれ等が生じ難い優れた耐酸性を有するレジストパターンを形成することができる。そのため、本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、ITOエッチング用として、特に結晶性ITOを含む透明導電層のエッチング用として、好適である。
このような効果が奏される理由の一つとしては、基材の最表面に有る金属層とシランカップリング剤のメルカプトアルキル基とが錯形成などの化学的結合を形成することで高い密着性を発現していることが考えられる。また、本実施形態に係る感光性樹脂組成物では、光硬化反応時において、メルカプトアルキル基を有するシラン化合物と光重合性化合物とが反応してスルフィド結合が形成されると考えられる。そのため、硬化物のポリマー系中にシランカップリング剤が固定され、さらにこのスルフィド結合が基材に対して化学的相互作用を及ぼすことで、レジストと金属表面との密着性がより強く発現するものと考えられる。
(A)成分:バインダーポリマー
感光性樹脂組成物は、(A)成分としてバインダーポリマーを少なくとも1種含有する。バインダーポリマーとしては、例えば、重合性単量体(モノマー)をラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。
重合性単量体(モノマー)としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ベンジル誘導体、(メタ)アクリル酸フルフリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、α−ブロモアクリル酸、α−クロルアクリル酸、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルオキシエチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシプロピルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシプロピルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシプロピルオキシエチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルオキシプロピルオキシエチル、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸エステル;スチレン;ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位又は芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体;ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド;アクリロニトリル;ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエーテル化合物;マレイン酸;マレイン酸無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル;フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸等の不飽和カルボン酸誘導体;などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を任意に組み合わせて用いることができる。
(A)成分は、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を有することが好ましい。(A)成分が、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を有するとき、その含有率は、解像度及び剥離性(エッチング後のレジスト剥離性)に優れる点では、(A)成分の全量を基準(100質量%、以下同様)として、10質量%〜60質量%であることが好ましく、15質量%〜50質量%であることがより好ましく、20質量%〜35質量%であることが更に好ましい。
また、(A)成分は、アクリル現像性及び剥離性が一層向上する観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を有することが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜12のアルキルアルコールとのエステルが好ましい。このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を任意に組み合わせて用いることができる。
(A)成分が(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を有するとき、その含有率は、解像度及び密着性に優れる点では、(A)成分の全量を基準として、40質量%〜90質量%であることが好ましく、50質量%〜85質量%であることがより好ましく、65質量%〜80質量%であることが更に好ましい。
(A)成分の酸価は、現像性及び密着性に優れる点では、90mgKOH/g〜250mgKOH/gであることが好ましく、100mgKOH/g〜240mgKOH/gであることがより好ましく、120mgKOH/g〜235mgKOH/gであることが更に好ましく、130mgKOH/g〜230mgKOH/gであることが特に好ましい。
現像時間を短縮する点から、この酸価は90mgKOH/g以上であることが好ましく、100mgKOH/g以上であることがより好ましく、120mgKOH/g以上であることが更に好ましく、130mgKOH/g以上であることが特に好ましい。
また、感光性樹脂組成物の硬化物の密着性が一層向上する点で、この酸価は250mgKOH/g以下であることが好ましく、240mgKOH/g以下であることがより好ましく、235mgKOH/g以下であることが更に好ましく、230mgKOH/g以下であることが特に好ましい。なお、溶剤現像を行う場合は、(メタ)アクリル酸等のカルボキシ基を有する重合性単量体(モノマー)を少量に調整することが好ましい。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(標準ポリスチレンを用いた検量線により換算)した場合、現像性及び密着性に優れる点では、10000〜200000であることが好ましく、20000〜100000であることがより好ましく、25000〜80000であることが更に好ましく、30000〜60000であることが特に好ましい。現像性に優れる点では、200000以下であることが好ましく、100000以下であることがより好ましく、80000以下であることが更に好ましく、60000以下であることが特に好ましい。密着性に優れる点では、10000以上であることが好ましく、20000以上であることがより好ましく、25000以上であることが更に好ましく、30000以上であることが特に好ましい。
(A)成分の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、解像度、密着性に優れる点では、3.0以下であることが好ましく、2.8以下であることがより好ましく、2.5以下であることが更に好ましい。
(A)成分としては、1種類のバインダーポリマーを単独で使用してもよく、2種類以上のバインダーポリマーを任意に組み合わせて使用してもよい。
感光性樹脂組成物における(A)成分の含有量は、フィルム形成性、感度及び解像度に優れる点では、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部中に30質量部〜70質量部とすることが好ましく、35質量部〜65質量部とすることがより好ましく、40質量部〜60質量部とすることが特に好ましい。フィルム(感光性樹脂組成物層)の形成性の点から、この含有量は30質量部以上であることが好ましく、35質量部以上であることがより好ましく、40質量部以上であることが特に好ましい。また感度及び解像度が十分に得られる点からは、この含有量は70質量部以下であることが好ましく、65質量部以下であることがより好ましく、60質量部以下であることが更に好ましい。
(B)成分:光重合性化合物
感光性樹脂組成物は、(B)成分として光重合性化合物を少なくとも1種含有する。光重合性化合物は、光重合が可能な化合物であれば特に制限はない。
光重合性化合物は、ラジカル重合性化合物であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を有する化合物であることがより好ましい。エチレン性不飽和結合を有する化合物としては、分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する化合物、分子内にエチレン性不飽和結合を2つ有する化合物、分子内にエチレン性不飽和結合を3つ以上有する化合物等が挙げられる。
(B)成分は、分子内にエチレン性不飽和結合を2つ有する化合物を少なくとも1種含むことが好ましい。(B)成分が分子内にエチレン性不飽和結合を2つ有する化合物を含む場合、その含有量は(A)成分及び(B)成分の総量100質量部中に、5質量部〜60質量部であることが好ましく、5質量部〜55質量部であることがより好ましく、10質量部〜50質量部であることが更に好ましい。
分子内にエチレン性不飽和結合を2つ有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物、水添ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物、分子内にウレタン結合を有するジ(メタ)アクリレート化合物、分子内に(ポリ)オキシエチレン基及び(ポリ)オキシプロピレン基の双方を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
(B)成分は、耐酸性を一層向上させる観点から、ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物、及び、(ポリ)オキシエチレン基及び/又は(ポリ)オキシプロピレン基を有するウレタンジ(メタ)アクリレート化合物(以下、「EO・PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート化合物」という。)からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物としては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014050567
式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示す。XO及びYOはそれぞれ独立に、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基を示す。m、m、n及びnはそれぞれ独立に0〜40を示す。但し、m+n及びm+nはいずれも1以上である。XOがオキシエチレン基、YOがオキシプロピレン基である場合、m+mは1〜40であり、n+nは0〜20である。XOがオキシプロピレン基、YOがオキシエチレン基の場合、m+mは0〜20であり、n+nは1〜40である。m、m、n及びnは構成単位の構成単位数を示す。従って単一の分子においては整数値を示し、複数種の分子の集合体としては平均値である有理数を示す。以下、構成単位の構成単位数については同様である。
耐酸性に優れる点では、式(1)中、m+mは8〜40であることが好ましく、8〜20であることがより好ましく、8〜10であることがさらに好ましい。
感光性樹脂組成物が(B)成分としてビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物を含む場合、その含有量としては、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部中に、1質量部〜50質量部であることが好ましく、5質量部〜50質量部であることがより好ましい。
EO・PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート化合物としては、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014050567
式(2)中、Rはそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示す。OR及びORはそれぞれ独立に、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基を示す。Rはアルキル鎖を示す。m及びnはそれぞれ独立に0〜40を示す。但し、m+nは1以上である。ORがオキシエチレン基、ORがオキシプロピレン基である場合、mの総量は1〜40であり、nの総量は0〜20である。ORがオキシプロピレン基、ORがオキシエチレン基の場合、mの総量は0〜20であり、nの総量は1〜40である。m及びnは構成単位の構成単位数を示す。従って単一の分子においては整数値を示し、複数種の分子の集合体としては平均値である有理数を示す。以下、構成単位の構成単位数については同様である。
感光性樹脂組成物が(B)成分としてEO・PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート化合物を含む場合、その含有量としては、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部中に、1質量部〜50質量部であることが好ましく、5質量部〜50質量部であることがより好ましい。
感光性樹脂組成物は、(B)成分として、分子内にエチレン性不飽和結合を2つ有する化合物に加えて、分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する化合物をさらに含有していてもよい。
分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する化合物としては、例えば、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、フタル酸系化合物、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、解像度、密着性、レジスト形状及び硬化後の剥離特性をバランスよく向上させる観点から、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート又はフタル酸系化合物を含むことが好ましい。
分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有するフタル酸系化合物としては、例えば、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸及び2−アクリロイロキシエチル-フタル酸が挙げられる。
感光性樹脂組成物が(B)成分として分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する化合物を含む場合、その含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部中に、1質量部〜20質量部であることが好ましく、3質量部〜15質量部であることがより好ましく、5質量部〜12質量部であることが更に好ましい。
感光性樹脂組成物における(B)成分全体の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して30質量部〜70質量部とすることが好ましく、35質量部〜65質量部とすることがより好ましく、35質量部〜50質量部とすることが特に好ましい。この含有量が30質量部以上であると、十分な感度及び解像度が得られ易くなる傾向がある。70質量部以下であると、フィルム(感光性樹脂組成物層)を形成し易くなる傾向があり、また良好なレジスト形状が得られ易くなる傾向がある。
(C)成分:光重合開始剤
感光性樹脂組成物は、(C)成分として光重合開始剤を少なくとも1種含有する。光重合開始剤は、(B)成分を重合させることができるものであれば特に制限は無く、通常用いられる光重合開始剤から適宜選択することができる。
(C)成分としては、ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;アルキルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(C)成分は、感度及び密着性を一層向上させる観点から、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の少なくとも1種を含むことが好ましく、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体を含むことがより好ましい。2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体は、その構造が対称であっても非対称であってもよい。
感光性樹脂組成物における(C)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して0.1質量部〜10質量部であることが好ましく、1質量部〜7質量部であることがより好ましく、2質量部〜6質量部であることが更に好ましく、3質量部〜5質量部であることが特に好ましい。この含有量が0.1質量部以上であると良好な感度、解像度又は密着性が得られ易くなる傾向があり、10質量部以下であると良好なレジスト形状を得られ易くなる傾向がある。
(D)成分:シランカップリング剤
感光性樹脂組成物は、(D)成分としてシランカップリング剤を含有する。シランカップリング剤としては、(D1)成分:メルカプトアルキル基を有するシラン化合物、(D2)成分:アミノ基を有するシラン化合物(好ましくは、ウレイド基を有するシラン化合物)、(D3)(メタ)アクリロキシ基を有するシラン化合物が挙げられる。感光性樹脂組成物は、これらのうち少なくとも(D1)成分を含有する。
感光性樹脂組成物は、(D)成分として(D1)成分を含有することにより、平滑性の高い基材に対する密着性に優れ、且つ塩酸によるITOエッチングによっても剥がれ等が生じ難い優れた耐酸性を有するレジストパターンを形成できるという、優れた効果を奏する。
また、感光性樹脂組成物は、(D)成分として、(D1)成分以外のシランカップリング剤を含有していても良い。
例えば、感光性樹脂組成物は、(D)成分として、(D1)成分と(D3)成分とを併用することができる。感光性樹脂組成物が(D)成分として(D1)成分のみを含む場合、優れた密着性を示すレジストが得られる一方、銅基板等に対する現像残りが発生しやすい(すなわち、銅基板上に形成したレジストが、エッチング後に剥離しにくい)傾向にあり、エッチング時間が増加する傾向にある。これに対して、感光性樹脂組成物が(D)成分として(D1)成分及び(D3)成分を含有する場合、優れた密着性を維持しつつ、銅基板等に対する現像残りの発生を抑制して、エッチング時間の短縮を図ることができる。
また、感光性樹脂組成物は、(D)成分として、(D1)成分、(D2)成分及び(D3)成分を全て含有していてもよい。このような感光性樹脂組成物によれば、銅基板等に対する現像残りの発生を抑制しつつ、より高い密着性を実現できる。
(D1)成分としては、メルカプトアルキル基及びアルコキシ基を有するシラン化合物(メルカプトアルキルアルコキシシラン)が好ましく、このような(D1)成分としては、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。この中でも、加水分解が起こりやすく、かつ3点での架橋が可能なメルカプトプロピルトリメトキシシランが最も密着性の発現に対して好ましい。
(D2)成分としては、末端に1級アミノ基を有するシラン化合物が好ましく、このような(D2)成分としては、例えば、3−アミノプロピルメトキシシラン、アミノプロピルエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、ウレイドメチルトリメトキシシラン、ウレイドメチルトリエトキシシラン、2−ウレイドエチルトリメトキシシラン、2−ウレイドエチルトリエトキシシラン、4−ウレイドブチルトリメトキシシラン、4−ウレイドブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。この中でも、バインダーポリマーとの反応性を考慮して、ウレイド基などのカルボン酸基との反応性が低い官能基を有するシラン化合物が好ましく、(D1)成分と併用した際に現像残りの抑制効果が特に顕著に見られる3−ウレイドプロピルトリエトキシシランが最も好ましい。
(D3)成分としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。この中でも、加水分解を起こしやすく、かつ3点での架橋が可能な3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが最も密着性の発現に対して好ましい。
感光性樹脂組成物における(D)成分の含有量は、密着性に優れる点では、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部であることが好ましく、0.05質量部〜5質量部であることがより好ましく、0.1質量部〜3質量部であることが更に好ましい。(D)成分の含有量が上記範囲より多いと、銅基板等に対する現像残りが発生し易くなる傾向があり、また、解像性の低下・感度の大幅な上昇によるレジスト底部の硬化不足等が生じるおそれがある。これに対して、(D)成分の含有量が上記範囲内であると、銅基板等に対する現像残りを十分に抑制しつつ、レジスト底部まで十分に硬化される適度な硬化性とが実現できる。レジスト底部までの十分な効果によって、良好なレジスト形状が得られるとともに、エッチング液への耐性が一層良好になる。
(その他の成分)
感光性樹脂組成物は、必要に応じて上記(A)〜(D)成分以外の成分を含有していてもよい。例えば、感光性樹脂組成物は、増感色素、ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メタン、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]メタン及びロイコクリスタルバイオレットからなる群より選択される少なくとも1種を含有することができる。
増感色素としては、例えば、ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物、ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、クマリン化合物、キサントン化合物、チオキサントン化合物、オキサゾール化合物、ベンゾオキサゾール化合物、チアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、トリアゾール化合物、スチルベン化合物、トリアジン化合物、チオフェン化合物、ナフタルイミド化合物、トリアリールアミン化合物、及びアミノアクリジン化合物が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、感光性樹脂組成物は、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する重合性化合物(オキセタン化合物等);カチオン重合開始剤;マラカイトグリーン、ビクトリアピュアブルー、ブリリアントグリーン、メチルバイオレット等の染料;トリブロモフェニルスルホン、ジフェニルアミン、ベンジルアミン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、o−クロロアニリン等の光発色剤;熱発色防止剤;p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤;顔料;充填剤;消泡剤;難燃剤;安定剤;密着性付与剤;レベリング剤;剥離促進剤;酸化防止剤;香料;イメージング剤;熱架橋剤;などを含有してもよい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
感光性樹脂組成物がその他の成分((A)〜(D)成分以外の成分)を含む場合、これらの含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、それぞれ0.01質量部〜20質量部程度とすることが好ましい。
[感光性樹脂組成物の溶液]
感光性樹脂組成物は、有機溶剤の少なくとも1種を更に含む液状組成物であってもよい。有機溶剤としては、メタノール、エタノール等のアルコール溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;トルエン等の芳香族炭化水素溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤などが挙げられる。これらは単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
感光性樹脂組成物に含まれる有機溶剤の含有量は、目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、感光性樹脂組成物は、固形分が30質量%〜60質量%程度となる液状組成物(以下、有機溶剤を含む感光性樹脂組成物を「塗布液」ともいう。)として用いることができる。
塗布液を、後述する支持フィルム、金属板などの表面上に塗布し、乾燥させることにより、感光性樹脂組成物の塗膜である感光性樹脂組成物層を形成することができる。金属板としては特に制限されず目的等に応じて適宜選択できる。金属板としては、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金などの金属からなる金属板を挙げることができる。好ましい金属板としては、銅、銅系合金、鉄系合金などの金属からなる金属板が挙げられる。
形成される感光性樹脂組成物層の厚みは特に制限されず、その用途に応じて適宜選択できる。感光性樹脂組成物層の厚み(乾燥後の厚み)は、1μm〜100μm程度であることが好ましい。
金属板上に感光性樹脂組成物層を形成した場合、感光性樹脂組成物層の金属板とは反対側の表面を、保護フィルムで被覆してもよい。保護フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムなどが挙げられる。
<感光性エレメント>
本実施形態に係る感光性エレメント(以下、単に「感光性エレメント」という。)は、支持フィルムと、該支持フィルムの一面上に設けられた上記感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層と、を備える。このような感光性エレメントによれば、上記感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を備えるため、平滑性の高い基板に対しても十分な密着性を有し、且つ優れた耐酸性を有するレジストパターンを効率的に形成することができる。感光性エレメントは、必要に応じて保護フィルム等のその他の層を有していてもよい。
図1は、本発明の感光性エレメントの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す感光性エレメント10では、支持フィルム2、感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層4及び保護フィルム6がこの順に積層されている。感光性樹脂組成物層4は、感光性樹脂組成物の塗膜ということもできる。なお塗膜は、感光性樹脂組成物が未硬化状態のものである。
感光性エレメント10は、例えば、以下のようにして得ることができる。支持フィルム2上に、有機溶剤を含む感光性樹脂組成物である塗布液を塗布して塗布層を形成し、これを乾燥(塗布層から有機溶剤の少なくとも一部を除去)することで感光性樹脂組成物層4を形成する。次いで、感光性樹脂組成物層4の支持フィルム2とは反対側の面を保護フィルム6で被覆することにより、支持フィルム2と、該支持フィルム2上に積層された感光性樹脂組成物層4と、該感光性樹脂組成物層4上に積層された保護フィルム6とを備える、感光性エレメント10が得られる。なお、感光性エレメント10は、保護フィルム6を必ずしも備えなくてもよい。
支持フィルム2としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンなどの、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体からなるフィルムを用いることができる。
支持フィルム2の厚みは、1μm〜100μmであることが好ましく、5μm〜50μmであることがより好ましく、5μm〜30μmであることが更に好ましい。支持フィルム2の厚みが1μm以上であることで、支持フィルム2を剥離する際に支持フィルム2が破れることを抑制できる。また100μm以下であることで解像度の低下が抑制される。
保護フィルム6としては、感光性樹脂組成物層4に対する接着力が、支持フィルム2の感光性樹脂組成物層4に対する接着力よりも小さいものが好ましい。具体的に、保護フィルム6としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンなどの、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体からなるフィルムを用いることができる。市販のものとしては、王子製紙株式会社製のアルファンMA−410、E−200、信越フィルム株式会社製等のポリプロピレンフィルム、帝人株式会社製のPS−25等のPSシリーズのポリエチレンテレフタレートフィルム、タマポリのNF−15Aが挙げられる。なお、保護フィルム6は支持フィルム2と同一のものでもよい。
保護フィルム6の厚みは1μm〜100μmであることが好ましく、5μm〜50μmであることがより好ましく、5μm〜30μmであることが更に好ましく、15μm〜30μmであることが特に好ましい。保護フィルム6の厚みが1μm以上であると、保護フィルム6を剥がしながら、感光性樹脂組成物層4及び支持フィルム2を基材上にラミネートする際、保護フィルム6が破れることを抑制できる。100μm以下であると、取扱い性と廉価性に優れる。
感光性エレメント10は、具体的には例えば以下のようにして製造することができる。感光性樹脂組成物を含む塗布液を準備する工程と、上記塗布液を支持フィルム2上に塗布して塗布層を形成する工程と、上記塗布層を乾燥して感光性樹脂組成物層4を形成する工程と、を含む製造方法で製造することができる。
塗布液の支持フィルム2上への塗布は、ロールコート、コンマコート、グラビアコート、エアーナイフコート、ダイコート、バーコート等の公知の方法により行うことができる。
塗布層の乾燥は、塗布層から有機溶剤の少なくとも一部を除去することができれば特に制限はない。例えば、70℃〜150℃にて、5分〜30分間程度行うことが好ましい。乾燥後、感光性樹脂組成物層4中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する観点から、2質量%以下とすることが好ましい。
感光性エレメント10における感光性樹脂組成物層4の厚みは、用途により適宜選択することができる。乾燥後の厚みで1μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましく、5μm〜40μmであることが更に好ましい。感光性樹脂組成物層4の厚みが1μm以上であることで、工業的な塗工が容易になる。100μm以下であると、密着性及び解像度が充分に得られる傾向がある。
感光性エレメント10の形態は特に制限されない。例えば、シート状であってもよく、又は巻芯にロール状に巻き取った形状であってもよい。ロール状に巻き取る場合、支持フィルム2が外側になるように巻き取ることが好ましい。巻芯としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。このようにして得られたロール状の感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。梱包方法としては、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
感光性エレメント10は、例えば、後述するレジストパターンの形成方法に好適に用いることができる。
<レジストパターンの形成方法>
本実施形態に係るレジストパターンの形成方法は、(i)基材上に感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を形成する積層工程と、(ii)感光性樹脂組成物層の一部の領域を活性光線の照射により硬化して、硬化物領域を形成する露光工程と、(iii)感光性樹脂組成物層の硬化物領域以外の領域を基材上から除去して、基材上に、感光性樹脂組成物の硬化物(硬化物領域)からなるレジストパターンを形成する現像工程と、を有する。レジストパターンの形成方法は、必要に応じてさらにその他の工程を有していてもよい。以下、各工程について詳述する。
(i)積層工程
積層工程では、基材上に感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を形成する。
基材上に感光性樹脂組成物層を形成する方法としては、例えば、基材上に、感光性樹脂組成物を含む塗布液を塗布した後、乾燥させる方法が挙げられる。
また、基材上に感光性樹脂組成物層を形成する方法としては、例えば、感光性エレメントから必要に応じて保護フィルムを除去した後、感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を基材上にラミネートする方法が挙げられる。ラミネートは、感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を加熱しながら基材に圧着することにより、行うことができる。このラミネートにより、基材と感光性樹脂組成物層と支持フィルムとがこの順に積層された積層体が得られる。
ラミネートは、例えば70℃〜130℃の温度で行うことが好ましく、0.1MPa〜1.0MPa程度(1kgf/cm〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着して行うことが好ましい。これらの条件は必要に応じて適宜調整することができる。ラミネートに際しては、基材が予熱処理されていてもよく、感光性樹脂組成物層が70℃〜130℃に加熱されていてもよい。
(ii)露光工程
露光工程では、感光性樹脂組成物層の一部の領域に活性光線を照射することで、活性光線が照射された露光部が光硬化して、潜像が形成される。ここで、積層工程で感光性エレメントを用いたとき、感光性樹脂組成物層上には支持フィルムが存在するが、支持フィルムが活性光線に対して透過性を有する場合には、支持フィルムを通して活性光線を照射することができる。一方、支持フィルムが活性光線に対して遮光性を示す場合には、支持フィルムを除去した後に、感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する。
露光方法としては、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。また、LDI(Laser Direct Imaging)露光法やDLP(Digital Light Processing)露光法等の直接描画露光法により活性光線を画像状に照射する方法を採用してもよい。
活性光線の波長(露光波長)としては、本発明の効果をより確実に得る観点から、340nm〜430nmの範囲内とすることが好ましく、350nm〜420nmの範囲内とすることがより好ましい。
(iii)現像工程
現像工程では、感光性樹脂組成物層の硬化物領域以外の領域(すなわち、感光性樹脂組成物層の未硬化部分)を基材上から現像処理により除去して、感光性樹脂組成物層の硬化物からなるレジストパターンを基材上に形成する。なお、露光工程を経た感光性樹脂組成物層上に支持フィルムが存在している場合には、支持フィルムを除去してから現像工程を行う。現像処理には、ウェット現像とドライ現像とがあるが、ウェット現像が好適に用いられる。
ウェット現像では、感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、公知の現像方法により現像を行う。現像方法としては、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング、スクラッピング、揺動浸漬等を用いた方法が挙げられ、解像度向上の観点からは、高圧スプレー方式が最も適している。これら2種以上の方法を組み合わせて現像を行ってもよい。
現像液は、感光性樹脂組成物の構成に応じて適宜選択できる。現像液としては、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤系現像液等が挙げられる。
現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1質量%〜5質量%炭酸ナトリウム溶液、0.1質量%〜5質量%炭酸カリウム溶液、0.1質量%〜5質量%水酸化ナトリウム溶液、0.1質量%〜5質量%四ホウ酸ナトリウム溶液等が好ましい。アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましい。またその温度は、感光性樹脂組成物層のアルカリ現像性に合わせて調節される。アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
レジストパターンの形成方法は、未露光部分を除去した後、必要に応じて60℃〜250℃程度の加熱及び/又は0.2J/cm〜10J/cm程度の露光を行うことにより、レジストパターンを更に硬化する工程を更に有していてもよい。
<タッチパネルの製造方法>
本実施形態に係るタッチパネルの製造方法は、上記レジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された基材を、エッチング処理する工程を有する。エッチング処理は、形成されたレジストパターンをマスクとして、基材の導体層等に対して行われる。エッチング処理により、引き出し配線と透明電極のパターンとを形成することで、タッチパネルが製造される。
図3は、本発明のタッチパネルの製造方法の一態様を示す模式断面図である。本態様の製造方法は、支持基材22と、支持基材22の一面上に設けられた透明導電層24と、透明導電層24上に設けられた金属層26とを備える積層基材の、金属層26上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターン29を形成する第1の工程と、金属層26及び透明導電層24をエッチングして、透明導電層24の残部及び金属層26の残部からなる積層パターン(図3(d)における24+26)を形成する第2の工程と、積層パターンの一部から金属層を除去して、透明導電層24の残部からなる透明電極と金属層の残部からなる金属配線とを形成する第3の工程と、を有する。
第1の工程では、まず、図3(a)に示すように、支持基材22と、支持基材22の一面上に設けられた透明導電層24と、透明導電層24上に設けられた金属層26とを備える積層基材の、金属層26上に、感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層28を積層する。感光性樹脂組成物層28は、金属層26と反対側の面上に支持フィルムを備えていてもよい。
金属層26としては、銅、銅とニッケルの合金、モリブデン−アルミ−モリブデン積層体、銀とパラジウムと銅の合金等を含む金属層が挙げられる。これらのうち、本発明の効果が一層顕著に得られる観点から、銅又は銅とニッケルの合金を含む金属層を好適に用いることができる。
透明導電層24は、酸化インジウムスズ(ITO)を含有する。透明導電層24は、アニール処理が不要となる観点から、結晶性のITOを含むものであることが好ましい。
次いで、感光性樹脂組成物層28の一部の領域を活性光線の照射により硬化して、硬化物領域を形成し、感光性樹脂組成物層の硬化物領域以外の領域を積層基材上から除去する。これにより、図3(b)に示すように、積層基材上にレジストパターン29が形成される。
第2の工程では、エッチング処理により、レジストパターン29でマスクされていない領域の金属層26及び透明導電層24を、支持基材22上から除去する。
エッチング処理の方法は、除去すべき層に応じて適宜選択される。例えば、金属層を除去するためのエッチング液としては、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、リン酸溶液等が挙げられる。また、透明導電層を除去するためのエッチング液としては、シュウ酸、塩酸、王水等が用いられる。
透明導電層24が結晶性のITOを含むものである場合、透明導電層24を除去するためのエッチング液としては、濃塩酸等の強酸を用いる必要があるが、本態様の製造方法では、レジストパターンが上記感光性樹脂組成物の硬化物からなるものであるため、強酸によるエッチング処理下でもレジストパターンの剥離等が十分に抑制される。
図3(c)はエッチング処理後を示す図であり、図3(c)においては支持基材22上に、金属層26の残部、透明導電層24の残部及びレジストパターン28の残部からなる積層体が形成されている。本態様の製造方法においては、この積層体からレジストパターン28が除去される。
レジストパターン28の除去は、例えば、上述の現像工程に用いるアルカリ性水溶液よりもアルカリ性の強い水溶液を用いることができる。この強アルカリ性の水溶液としては、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。中でも1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いることが好ましく、1〜5質量%水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いることがより好ましい。レジストパターンの剥離方式としては、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられ、これらは単独で用いても併用してもよい。
図3(d)は、レジストパターン剥離後を示す図であり、図3(d)においては支持基材22上に、金属層26の残部及び透明導電層24の残部からなる積層パターンが形成されている。
第3の工程では、この積層パターンから、金属層26のうち金属配線を成すための一部分以外を除去して、金属層26の残部からなる金属配線と透明導電層24の残部からなる透明電極とを形成する。なお、本態様では、第3の工程で金属層26を除去する方法として、エッチングを行う方法を採用するが、第3の工程で金属層26を除去する方法は必ずしもエッチングに限定されない。
第3の工程では、まず、第2の工程を経た積層基材上に感光性樹脂組成物層30を形成する(図3(e))。次いで、感光性樹脂組成物層30の露光及び現像を経て、感光性樹脂組成物層30の硬化物からなるレジスト31を形成する(図3(f))。なお、感光樹脂組成物層は、上述の本実施形態に係る感光性樹脂組成物を含む層であってもよく、従来公知のエッチング用感光性樹脂組成物を含む層であってもよい。
次に、エッチング処理により、積層パターンのうちレジスト31が形成されていない部分から、金属層26を除去する。このとき、エッチング処理液としては、上述の金属層を除去するためのエッチング液と同様のものを用いることができる。
図3(g)はエッチング処理後を示す図であり、図3(g)においては、支持基材22上に、透明導電層24の残部からなる透明電極が形成され、また、一部の透明電極上に金属層26及びレジスト31からなる積層体が形成されている。この積層体から、レジスト31を除去することにより、図3(h)に示すように、支持基材22上に、透明導電層24の残部からなる透明電極と金属層26の残部からなる金属配線とが形成される。
図4は、本発明を利用して得られるタッチパネルの一態様を示す上面図である。タッチパネル100においては、透明電極であるX電極52及びY電極54が交互に並設されており、長手方向の同列に設けられたX電極52同士が一つの引き出し配線56によってそれぞれ連結され、また、幅方向の同列に設けられたY電極54同士が一つの引き出し配線57によってそれぞれ連結されている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(製造例1:バインダーポリマー(A−1)の製造)
重合性単量体(モノマ)であるメタクリル酸30g、メタクリル酸メチル35g及びメタクリル酸ブチル35g(質量比30/35/35)と、アゾビスイソブチロニトリル0.5gと、アセトン10gと、を混合して得た溶液を「溶液a」とした。アセトン30gにアゾビスイソブチロニトリル0.6gを溶解して得た溶液を「溶液b」とした。
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、アセトン80g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル20gの混合液(質量比4:1)100gを投入し、フラスコ内に窒素ガスを吹き込みつつ撹拌しながら加熱し、80℃まで昇温させた。
フラスコ内の上記混合液に、上記溶液aを4時間かけて滴下した後、撹拌しながら80℃にて2時間保温した。次いで、フラスコ内の溶液に、上記溶液bを10分間かけて滴下した後、フラスコ内の溶液を撹拌しながら80℃にて3時間保温した。更に、フラスコ内の溶液を30分間かけて90℃まで昇温させ、90℃にて2時間保温した後、冷却してバインダーポリマ(A−1)の溶液を得た。
バインダーポリマ(A−1)の不揮発分(固形分)は42.8質量%であり、重量平均分子量は50000であり、酸価は195mgKOH/g、分散度は2.58であった。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件を以下に示す。
GPC条件
ポンプ:日立/ L−6000型(株式会社日立製作所製)
カラム:以下の計3本、カラム仕様:10.7mmφ×300mm
Gelpack GL−R440
Gelpack GL−R450
Gelpack GL−R400M(以上、日立化成工業株式会社製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
試料濃度:固形分が40質量%の樹脂溶液を120mg採取し、5mLのTHFに溶解して試料を調製した。
測定温度:40℃
注入量:200μL
圧力:49Kgf/cm(4.8MPa)
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製)
実施例及び比較例は、以下の方法で行った。
(感光性樹脂組成物(塗布液)の調製)
表1及び表2に示す各成分を、同表に示す配合量(質量部)でメタノール5質量部、トルエン12質量部及びアセトン5質量部と混合することにより、実施例及び比較例の感光性樹脂組成物の塗布液を調製した。表中の(A)成分の配合量は不揮発分の質量(固形分量)である。表1及び2に示す各成分の詳細は、以下のとおりである。
((A)成分)
A−1:製造例1で得られたバインダーポリマー(A−1)。
((B)成分)
FA−321M:FA−321M(日立化成工業株式会社製、商品名)、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン;
UA−11:UA−11(新中村化学工業株式会社製、商品名)、ポリオキシエチレンウレタンジメタクリレート;
UA−13:UA−13(新中村化学工業株式会社製、商品名)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンウレタンジメタクリレート;
FA−MECH:FA−MECH(日立化成工業株式会社製、商品名)、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート。
((C)成分)
B−CIM:B−CIM(Hampford社製、製品名)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール;
EAB:EAB(保土ヶ谷化学工業株式会社製、製品名)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン。
((D)成分)
・(D1)成分
KBM−803:KBM−803(信越シリコーン社製、製品名)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン。
・(D2)成分
AY43−031:AY43−031(東レダウコーニング社製、製品名)、3−ウレイドプロピルメエトキシシラン;
KBE−573:KBE−573(信越シリコーン社製、製品名)、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン;
KBE−903:KBE−903(信越シリコーン社製、製品名)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン;
KBM−903:KBM−903(信越シリコーン社製、商品名)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン;
KBE−9103:KBE−9103(信越シリコーン社製、製品名)、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン;
Z−6032:Z−6032(東レダウコーニング社製、製品名)、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン。
・(D3)成分
SZ−6030:SZ−6030(東レダウコーニング社製、商品名)、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン。
・(D1)〜(D3)成分以外のシランカップリング剤
KBE−846:KBE−846(信越シリコーン社製、製品名)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド;
KBE−9007:KBE−9007(信越シリコーン社製、製品名)、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン;
KBE−403:KBE−403(信越シリコーン社製、製品名)、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン;
KBE−5103:KBE−5103(信越シリコーン社製、製品名)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン。
((E)成分:(A)〜(D)成分以外の成分)
LCV:LCV(山田化学株式会社製、製品名)、ロイコクリスタルバイオレット;
TBC:DIC−TBC−5P(大日本インキ化学工業株式会社製、製品名)、4−t−ブチルカテコール;
F−806P:ビス(N,N−2−エチルヘキシル)アミノメチル−5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール;
AZCV−PW:AZCV−PW(保土ヶ谷化学工業株式会社製、製品名)、[4−{ビス(4−ジメチルアミノフェニル)メチレン}−2,5−シクロヘキサジエン−1−イリデン]。
Figure 2014050567
Figure 2014050567
<感光性エレメントの作製>
上記で得られた感光性樹脂組成物の塗布液を、それぞれ厚み16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、製品名「FB−40」)上に均一に塗布し、70℃及び110℃の熱風対流式乾燥器で順次乾燥処理して、乾燥後の膜厚が15μmである感光性樹脂組成物層を形成した。この感光性樹脂組成物層上に保護フィルム(タマポリ(株)製、製品名「NF−15A」)を貼り合わせ、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持フィルム)と、感光性樹脂組成物層と、保護フィルムとが順に積層された感光性エレメントを得た。
<積層基材の作製>
ポリエチレンテレフタレート材の上層にITOからなる透明導電層、さらにその上層に銅からなる金属層が形成され、金属層の最表面には防錆処理を行ったフィルム基材を用いた。このフィルム基材(以下、「基材」という。)を加熱して80℃に昇温させた後、上記で作製した感光性エレメントを、基材の金属層表面にラミネート(積層)した。ラミネートは、保護フィルムを除去しながら、感光性エレメントの感光性樹脂組成物層が基材の金属層表面に密着するようにして、温度110℃、ラミネート圧力4kgf/cm(0.4MPa)の条件下で行った。このようにして、基材の金属層表面上に感光性樹脂組成物層及びポリエチレンテレフタレートフィルムが積層された積層基材を得た。
<感度の評価>
得られた積層基材を23℃になるまで放冷した。次に、積層基材を3つの領域に分割し、そのうち一つの領域のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、濃度領域0.00〜2.00、濃度ステップ0.05、タブレットの大きさ20mm×187mm、各ステップの大きさが3mm×12mmである41段ステップタブレットを有するフォトツールを密着させた。露光は、ショートアークUVランプ((株)オーク製作所社製、製品名「AHD−5000R」)を光源とする平行光線露光機((株)オーク製作所社製、製品名「EXM−1201」)を使用して、100mJ/cmのエネルギー量(露光量)でフォトツール及びポリエチレンテレフタレートフィルムを介して感光性樹脂組成物層に対して露光した。この際、使用しない他の領域は、ブラックシートで覆った。また、それぞれ別の領域に対して、同様の方法で個々に200mJ/cm、400mJ/cmのエネルギー量で露光した。なお、照度の測定は、405nm対応プローブを適用した紫外線照度計(ウシオ電機(株)製、製品名「UIT−150」)を用いた。
露光後、積層基材からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、感光性樹脂組成物層を露出させ、1質量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて16秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。このようにして、基材の金属層表面上に感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成した。各露光量におけるレジストパターン(硬化膜)として得られたステップタブレットの残存段数(ステップ段数)から、露光量とステップ段数との検量線を作成し、ステップ段数が20段となる露光量を求めることにより、感光性樹脂組成物の感度を評価した。感度は、検量線から求めたステップ段数が20段となる露光量により示され、この露光量が少ないほど感度が良好であることを意味する。結果を表3及び表4に示す。
<密着性の評価>
ライン幅(L)/スペース幅(S)(以下、「L/S」と記す。)が8/400〜47/400(単位:μm)であるマスクパターンを用いて、41段ステップタブレットの残存段数が20段となるエネルギー量で上記積層基材の感光性樹脂組成物層に対して露光を行った。露光後、上記感度の評価と同様の現像処理を行った。
現像後、スペース部分(未露光部分)がきれいに除去され、且つライン部分(露光部分)が蛇行や欠けを生じることなく形成されたレジストパターンにおけるライン幅/スペース幅の値のうちの最小値により、密着性を評価した。この数値が小さいほど密着性が良好であることを意味する。結果を表3及び表4に示す。
<解像性の評価>
L/Sが8/8〜47/47(単位:μm)であるマスクパターンを用いて、41段ステップタブレットの残存段数が20段となるエネルギー量で上記積層基材の感光性樹脂組成物層に対して露光を行った。露光後、上記感度の評価と同様の現像処理を行った。
現像後、スペース部分(未露光部分)がきれいに除去され、且つライン部分(露光部分)が蛇行や欠けを生じることなく形成されたレジストパターンにおけるライン幅/スペース幅の値のうちの最小値により、解像度を評価した。この数値が小さいほど解像度が良好であることを意味する。結果を表3及び表4に示す。
<耐エッチング液性の評価>
レジストパターンの耐エッチング性を以下のように評価した。L/Sが8/400〜47/400(単位:μm)であるマスクパターンを用いて、41段ステップタブレットの残存段数が20段となるエネルギー量で上記積層基材の感光性樹脂組成物層に対して露光を行った。露光後、上記感度の評価と同様の現像処理を行ってパターン形成された基材を得た。
得られた基材は塩化第二銅系溶液を用いて表面の金属層がなくなるまでエッチングを行った。その後、水洗、乾燥させた。さらに、25質量%塩化水素水溶液に表面の金属層を除去した基材を1分もしくは2分浸漬させ、その後、水洗、乾燥させた。
透明導電層をエッチングにより除去した後、スペース部分(未露光部分)の金属層及び透明導電層がきれいに除去され、且つライン部分(露光部分)が蛇行や欠けを生じることなく形成されたレジストパターンにおけるライン幅/スペース幅の値のうちの最小値により、エッチング後の密着性を評価した。この数値が小さいほど耐エッチング液性が高く密着性が良好であることを意味する。透明導電層を除去するためのエッチング時間が1分の場合を(μm/1min)、2分の場合を(μm/2min)として、結果を表3及び表4に示す。
Figure 2014050567
Figure 2014050567
なお、比較例5及び比較例10では、塗布液がゲル化して成膜が非常に困難となり、安定性や歩留まりの観点から製品としての利用は困難となった。塗布液がゲル化した原因としては、各比較例で用いたシランカップリング剤のアミノ基が、バインダポリマーのカルボン酸と作用したこと等が考えられる。
2…支持フィルム、4…感光性樹脂組成物層、6…保護フィルム、10…感光性エレメント、12…支持基材、14…透明導電層、16…感光性樹脂組成物層、18…引き出し配線、22…支持基材、24…透明導電層、26…金属層、28…感光性樹脂組成物層、29…レジスト、30…感光性樹脂組成物層、31…レジスト、52…透明電極(X電極)、54…透明電極(Y電極)、56,57…引き出し配線、100…タッチパネル。
((D)成分)
・(D1)成分
KBM−803:KBM−803(信越シリコーン社製、製品名)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン。
・(D2)成分
AY43−031:AY43−031(東レダウコーニング社製、製品名)、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン;
KBE−573:KBE−573(信越シリコーン社製、製品名)、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン;
KBE−903:KBE−903(信越シリコーン社製、製品名)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン;
KBM−903:KBM−903(信越シリコーン社製、商品名)、3−アミノプロピルトリトキシシラン;
KBE−9103:KBE−9103(信越シリコーン社製、製品名)、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン;
Z−6032:Z−6032(東レダウコーニング社製、製品名)、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン。
・(D3)成分
SZ−6030:SZ−6030(東レダウコーニング社製、商品名)、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン。
・(D1)〜(D3)成分以外のシランカップリング剤
KBE−846:KBE−846(信越シリコーン社製、製品名)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド;
KBE−9007:KBE−9007(信越シリコーン社製、製品名)、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン;
KBE−403:KBE−403(信越シリコーン社製、製品名)、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン;
KBE−5103:KBE−5103(信越シリコーン社製、製品名)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン。

Claims (10)

  1. バインダーポリマーと、
    光重合性化合物と、
    光重合開始剤と、
    シランカップリング剤と、
    を含有し、
    前記シランカップリング剤がメルカプトアルキル基を有するシラン化合物を含む、ITOエッチング用感光性樹脂組成物。
  2. 前記シランカップリング剤が、アミノ基を有するシラン化合物をさらに含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記シランカップリング剤が、(メタ)アクリロキシ基を有するシラン化合物をさらに含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記光重合性化合物が、ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記光重合性化合物が、(ポリ)オキシエチレン基及び/又は(ポリ)オキシプロピレン基を有するウレタンジ(メタ)アクリレート化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 支持フィルムと、該支持フィルムの一面上に設けられた請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層と、を備える、感光性エレメント。
  7. 基材上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を形成する第1の工程と、
    前記感光性樹脂組成物層の一部の領域を活性光線の照射により硬化して、硬化物領域を形成する第2の工程と、
    前記感光性樹脂組成物層の前記硬化物領域以外の領域を前記基材上から除去して、前記硬化物領域からなるレジストパターンを得る第3の工程と、
    を有する、レジストパターンの形成方法。
  8. 請求項7に記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された前記基材を、エッチング処理する工程を有する、タッチパネルの製造方法。
  9. 支持基材と該支持基材の一面上に設けられた酸化インジウムスズを含む透明導電層と該透明導電層上に設けられた金属層とを備える積層基材の、前記金属層上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成する第1の工程と、
    前記金属層及び前記透明導電層をエッチングして、前記透明導電層の残部及び前記金属層の残部からなる積層パターンを形成する第2の工程と、
    前記積層パターンの一部から前記金属層を除去して、前記透明導電層の残部からなる透明電極と前記金属層の残部からなる金属配線とを形成する第3の工程と、
    を有する、タッチパネルの製造方法。
  10. 前記透明導電層が、結晶性の酸化インジウムスズを含み、
    前記第2の工程におけるエッチングが、強酸によるエッチングである、請求項9に記載のタッチパネルの製造方法。
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