JPWO2014034836A1 - 膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法 - Google Patents

膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法 Download PDF

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Abstract

膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法において、膜面閉塞の少ない高効率な膜面洗浄を行うと共に、過大な空気量の散気を伴わない省コストな膜面洗浄を行うことで、水処理システム全体にかかる運転コストを低減する方法を提供する。被処理水(1)が貯留された反応槽(3)内に浸漬された1つ以上の濾過薄膜を有する浸漬型膜モジュール(4)において、浸漬型膜モジュール(4)の下部に設置された散気装置6から散気することによって濾過薄膜の膜面を洗浄する膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法であって、散気パターンが、低流量と中流量とを順に切り替えて繰り返すパターンであり、中流量のN回(Nは2以上の自然数)のうちの1回が高流量に置き換えられて繰り返されることを特徴とする膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。

Description

本発明は、活性汚泥を含む微生物含有液を、膜を用いて固液分離する浸漬型膜分離装置の膜面洗浄方法に関する。具体的には、下水等の汚水を、活性汚泥処理した後に膜分離処理する、いわゆる膜分離活性汚泥法における膜面洗浄方法に関するものである。
膜分離活性汚泥法(MBR)は、省スペースで、良好な水質が得られるため、国内では小規模な施設を中心に、新設の多い海外では10万m3/dayを超える処理能力を有する大規模な施設に導入が進められている。
実用的設備へMBRを適用するためには、[1]既設施設への適用性、[2]流入負荷変動に対する処理安定性、[3]経済性、などが課題だと考えられている。
MBRの運転において、膜ろ過性能を十分に発揮させるためには、有効で効率的な膜面洗浄方法が必須である。膜面洗浄には、膜の二次側から一次側に逆洗浄を行う方法や膜モジュール下部からエアを散気する方法によって行われる。特にエアによる散気洗浄において、洗浄効果を高めるためには、多くの量のエアを供給する必要があり、水処理全体にかかる電力量のうち相当の割合をこのエア供給にかかる電力量が占めている。このためMBRのさらなる適用拡大のためにも、膜面洗浄のためのエア供給に要する電力量を削減し、経済性を改善することが強く望まれる。
MBRの膜面洗浄にかかるエア供給量を効率的に削減する試みとして、繰り返し周期で高い散気流量と低い散気流量とを交互に供給するような浸漬型薄膜モジュール用散気システム(特許文献1)が知られている。この方法では、高散気流量と低散気流量を繰り返すことにより、膜面洗浄にかかる電力量の低減とともに、効果的な洗浄を狙っている。
その他にも、ランダムに発生させた間欠的またはパルス化された流体流を膜表面に沿って流して、膜表面からファウリング物質を除去するステップを含む、液状媒体内に沈められた膜表面を流体流によって洗浄する方法(特許文献2)が開示されている。
これらの散気方法は、膜面洗浄を連続散気のみで行う場合と比べて、散気にかかる空気量を減らすことができる。しかしながら、これらの洗浄方法の基本は、低流量の散気(あるいはガス・オフ)、高流量の散気の繰り返しで膜面を洗浄することであるが、運転コスト低減のために、さらなる効率的な運転方法が望まれる。
国際公開第2000/21890号 国際公開第2008/153818号
本発明の目的は、膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法において、膜面閉塞の少ない高効率な膜面洗浄を行うと共に、過大な空気量の散気を伴わない省コストな膜面洗浄を行うことで、水処理システム全体にかかる運転コストを低減する方法を提供することである。
前記目的を達成するための本発明の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法は、以下の特徴を有するものである。
(1)被処理水が貯留された反応槽内に浸漬された1つ以上の濾過薄膜を有する浸漬型膜モジュールにおいて、該浸漬型膜モジュールの下部に設置された散気装置から散気することによって前記濾過薄膜の膜面を洗浄する膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法であって、前記散気を低流量の散気と中流量の散気を順に切り替えて繰り返すパターンで行うと共に、前記中流量の散気N回(Nは2以上の自然数)のうちの1回が高流量の散気に置き換えて前記散気パターンを繰り返すことを特徴とする膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
(2)前記低流量および中流量の散気の継続時間がそれぞれ3秒以上60秒以下であり、高流量の散気の継続時間が3秒以上180秒以下である(1)に記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
(3)前記自然数Nが2以上30以下である(1)または(2)に記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
(4)前記浸漬型膜モジュールが、平膜型の膜エレメントから構成されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
(5)被処理水を前記浸漬型膜モジュールを用いて膜分離活性汚泥法によって処理する際の前記濾過薄膜の運転時の膜間差圧の値に基づいて、前記自然数Nの設定値、低流量の流量設定値、中流量の流量設定値、高流量の流量設定値、低流量散気の継続時間、中流量散気の継続時間、高流量散気の継続時間からなる群から選ばれる少なくとも1つの値を制御することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
(6)前記低流量の散気が、散気の休止であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
(7)前記散気における低流量、中流量、高流量の切り替えを自動バルブおよび/またはインバータを用いて制御することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
本発明の膜面洗浄方法により、従来の高流量散気と低流量散気とを繰り返す膜分離活性汚泥法における散気方法と比較して、トータルのエア量を削減することができるため、膜分離活性汚泥法の運転コストを低減することが可能となる。また、本発明の膜面洗浄方法においてエアの流量やろ過流束を調整することにより、従来の膜面洗浄方法と同等の洗浄性を達成することが可能である。さらに、トータルのエア量が少なくなるため、膜エレメントに対する機械的ダメージも小さくなり、膜エレメントの高寿命化が期待できる。
図1は膜分離活性汚泥法の一般的なフローを示す模式図である。 図2Aおよび2Bは膜面洗浄方法の散気パターンを示す説明図であり、図2Aは従来の散気パターン、図2Bは本発明の散気パターンを例示する説明図である。 図3は本発明の膜面洗浄方法を適用する水処理装置の構成を例示する模式図である。 図4は実施例1で使用した汚水処理装置の構成を示す模式図である。 図5は実施例1における散気パターンを示す図である。 図6は比較例1で使用した汚水処理装置の構成を示す模式図である。 図7は比較例1における散気パターンを示す図である。 図8は比較例2で使用した汚水処理装置の構成を示す模式図である。 図9は比較例2における散気パターンを示す図である。 図10は実施例1、比較例1、比較例2における、散気に係るエネルギー消費量を示す図である。
以下、本発明の膜面洗浄方法を実施する形態の一例を図面に基づいて説明する。図1には、膜分離活性汚泥法のフロー図を示す。下水や工場廃水などの有機性汚濁物質を含む廃水(被処理水)すなわち、有機性汚水1は、原水ポンプ2を介して、膜分離活性汚泥槽(反応槽)3に導入され、貯留される。有機性汚水1は膜分離活性汚泥槽3内で活性汚泥処理される。有機性汚水1の膜分離活性汚泥槽3内での滞留時間は通常1時間〜24時間であるが、有機性汚水の性状に応じて最適な時間を採択するのがよい。
膜分離活性汚泥槽3は、被処理水(有機性汚水1)と活性汚泥の混合液である活性汚泥混合液を貯え、膜ユニット4を活性汚泥に浸漬することができれば特に制限されるものではなく、コンクリート槽、ステンレス槽、繊維強化プラスチック槽などが好ましく用いられる。
膜分離活性汚泥槽3内には1つ以上の濾過薄膜を有する膜ユニット4が浸漬されている。膜ユニット4の下部にはブロワ5から供給されるエアを散気させるための散気装置6が設置されている。散気装置6から散気されるエアに曝されることにより、濾過薄膜の表面は継続的に洗浄される。膜ユニット4は、ろ過膜の取り扱い性や物理的耐久性を向上させるために、例えば、フレームの両面にろ過水流路材を挟んだ上にろ過膜を接着した平膜エレメント構造や中空糸状の膜を束ねた中空糸型構造等が含まれる。膜ユニット4とは、膜分離活性汚泥法に使用される浸漬型膜モジュールのことを指す。本発明を実施するにあたり、平膜構造の膜エレメントから構成される膜モジュールのほうが、膜面全体に洗浄エアが作用する構造となっており、曝気量を増加させることによる洗浄効果の改善が大きいと考えられる。従って、浸漬型膜モジュールが、平膜型の膜エレメントから構成されることがより好ましい。
ろ過膜(濾過薄膜)の膜構造としては、多孔質膜や、多孔質膜に機能層を複合化した複合膜などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
これらの膜の具体例としては、ポリアクリロニトリル多孔質膜、ポリイミド多孔質膜、ポリエーテルスルホン多孔質膜、ポリフェニレンスルフィドスルホン多孔質膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜、ポリプロピレン多孔質膜、ポリエチレン多孔質膜等の多孔質膜などが挙げられるが、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜やポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は耐薬品性が高いため、特に好ましい。さらに、これら多孔質膜に機能層として架橋型シリコーン、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルブタジエン、エチレンプロピレンラバー、ネオプレンゴム等のゴム状高分子を複合化した複合膜も、膜ユニット4に用いることができる。ここでいうろ過膜とは、孔径が0.01μmから10μm程度のものをいい、一般的に分子ふるいによる分離が行われる限外ろ過膜より目が粗く、通常操作圧は減圧状態から200kPa以下で運転される。
活性汚泥と処理水の分離は、膜ユニット4によって行われる。ろ過の動力として、ろ過水ポンプ7が用いられ、ろ過水8はろ過水タンク9に貯水され、その後、処理水10として放流あるいは再利用などに供される。ろ過ポンプ7としては、膜ユニット4から処理水を得ることができるポンプであれば特に問題はなく、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプなどが用いられる。ろ過水タンク9は、ろ過水を貯蔵できる形状のものであれば、特に制限されるものではなく、コンクリート槽、ステンレス槽、繊維強化プラスチック槽などが好ましく用いられる。
散気装置6は膜分離活性汚泥槽3の底部に配置され、通常は粗大気泡を散気するがEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)製の微細気泡タイプのメンブレンディフューザーが用いられる。散気装置6にはブロワ5が接続される。通常の膜分離活性汚泥法では、エアは連続的に一定流量で供給されるが、本発明では自動バルブによる操作および/またはインバータによる流量の制御により、エアの吐出量をステップ状または間欠的になるように制御される。なおこの散気によって、膜ユニット4の膜面洗浄を行うとともに、活性汚泥に必要な酸素を供給することになる。
散気装置6は、膜ユニット4全体に向けて散気する構造のものであればよく、管に孔をあけた構造のものや、セラミック製の散気板などが用いられるが特に限定するものではない。ブロワ5とは圧縮空気を送風する送風機のことで、設備の規模、散気装置6の水深などに応じて最適なものを選定するのが良い。
次に、従来の散気パターンと本発明の散気パターンを図2Aと図2Bに示す。従来の間欠散気の散気パターンの場合、図2Aに示すように、通常は高流量の散気と低流量の散気(又はオフ)とを順に切り替えて繰り返すパターンで散気を行う。一方、本発明では、図2Bに示すように、中流量の散気と低流量の散気とを順に切り替えての繰り返す散気パターンであり、中流量の散気N回(Nは2以上の自然数)のうちの1回が高流量の散気に置き換えられた散気パターンで繰り返されることを特徴とする。なお、図2Bに示したものはN=3の例である。ここで、従来の散気パターンと本発明の散気パターンのいずれにおいても低流量時の散気をオフ(散気を休止すること)とし、本発明の散気パターンにおける中流量が、高流量の半分の流量とした場合、トータルのエア量は従来の散気パターンと比較して、67%にまで低減させることが可能である。
なお、自然数Nの数値は、運転条件や活性汚泥の性状によって適宜適当なものを選択するのがよい。より具体的には、運転ろ過流束が例えば0.5m/day以下の場合には、Nを5回で運転を行うが、運転ろ過流束が0.75m/day以上になる場合にはNを2回で運転を行う方法が考えられる。その他、ろ過対象である活性汚泥の性状は被処理水である有機性汚水の有機物負荷などにより異なってくるので、活性汚泥のろ過性が悪化し、膜ユニットの差圧が上昇した場合などは、Nの回数を変化させたり、さらには低流量、中流量、高流量のそれぞれの流量の設定値を変化させたりすることが好ましい。
なお、低流量の散気および中流量の散気の継続時間は膜分離活性汚泥の運転状況により最適なものを設定するのがよいが、3秒以上60秒以下に設定することで、流量の切り替え頻度を大きくすることによる切り替えのための機器への悪影響を低減することができ、さらに長時間にわたって低流量(特にガスオフ)の状態を継続することによる膜ファウリング進行の可能性を抑制することができるため、好ましい。また、高流量の散気の継続時間に関しては、例えば自然数Nの値が10以上と大きい場合には、継続時間を60秒以上と長めにとる必要があり、逆に自然数Nの値が10未満と小さく高流量の頻度が高い場合には、高流量の散気の継続時間を30秒程度と短くとる方法が考えられる。高流量の散気の継続時間は、このように自然数Nの値など他の運転条件によっても異なってくるが、高効率かつ省コストの膜面洗浄を行うことができるという観点から、3秒以上180秒以下であることが好ましい。
また、ろ過に伴い膜面に堆積していく活性汚泥を効果的に除去するには、自然数Nの値が30回以下であることが好ましい。Nの値を30回以下とすることで、膜面上に堆積する活性汚泥がケーク状に固まることを回避し、高流量での洗浄を有効に機能させることが可能となる。
ここで、低流量の散気について、完全に曝気を停止してガス・オフ(散気を休止すること)とすることにより、膜面洗浄にかかるトータルのエア量を削減することができるため好ましい。さらに、ガス・オフ状態から中流量または高流量の散気の曝気状態に変化させる時に生じる脈動の大きさが膜面洗浄に影響することから、低流量をガス・オフの状態とすることで膜面洗浄を効果的に行うことが可能となるため好ましい。
また、本発明の洗浄のメカニズムとして、低流量→中流量の洗浄を行う中で中流量の洗浄で除去できずに残存してしまった汚れを、高流量の洗浄で除去する。すなわち、中流量の散気では大まかな汚れを取り、定期的に導入する高流量の散気により膜面の汚れをさらに取り除く。これにより、上述の効果が得られ、この点が低流量→高流量の散気を繰り返す、従来技術と異なる視点である。
本発明の膜面洗浄方法において、高流量の散気の流量を100とするとき、低流量の散気の流量は好ましくは0〜30、より好ましくは0〜20であるとよい。また中流量の散気の流量は好ましくは20〜80、より好ましくは30〜70であるとよい。
次に、本発明の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法を実施するための水処理装置の構成の模式図を図3に例示する。図3の例では膜モジュールを3系列(MBR1、MBR2、MBR3)に分け、それぞれバルブ15、バルブ16、バルブ17を設けている。膜面洗浄用ブロワ11は、常時MBR1〜3に膜面洗浄用のエアを供給する。中流量と低流量とを順に切り替えて繰り返す際には、例えばバルブ15を開けて、バルブ16、17を閉める。その後、16を開けて、バルブ15、17を閉める。最後に17を開けて、バルブ15、16を閉めることで実施することができる。従来の運転ではこの操作を繰り返すが、本発明ではこの繰り返しパターンの中で、中流量のN回のうちの1回を高流量に置き換えることを特徴とする。補助ブロワ12は、高流量のエアを供給する場合に用いることができる。補助ブロワ12には、バルブ13およびバルブ14が設けられ、高流量エア供給時にはバルブ13を閉めバルブ14を開ける。すなわち、中流量3回のうちの1回を高流量に置き換えるのであれば、中流量の散気を行う3回のうちの1回については、バルブ14を開けて、補助ブロワ12からのエアをMBRの各系列に供給するようにする。
なお、本発明においては、ブロワ11について連続運転を行いながら補助ブロワ12についてオン/オフ運転してもよいし、インバータによる流量変動あるいは連続運転することも可能である。補助ブロワ12について連続運転する場合には、バルブ13を開け、例えば、高酸素溶解効率の補助散気装置(高効率微細気泡散気装置)を通じて、別置きの活性汚泥の散気に使用することも可能である。
本発明の膜面洗浄方法を実施するとき、被処理水を複数の濾過薄膜を有する浸漬型膜モジュールを用いて膜分離活性汚泥法によって処理する際の濾過薄膜の運転時の膜間差圧の値に基づいて、自然数Nの設定値、低流量の流量設定値、中流量の流量設定値、高流量の流量設定値、低流量散気の継続時間、中流量散気の継続時間、高流量散気の継続時間からなる群から選ばれる少なくとも1つの値を制御することが好ましい。例えば、ある運転条件において、膜のファウリングが進み、膜間差圧が上昇するような場合には、自然数Nの設定値を小さくして、高流量の散気を行う頻度を上げることにより、膜間差圧の上昇を抑制することが可能である。逆に、ある運転条件において全く差圧上昇が見られない場合は、エアによる洗浄が過剰である可能性が高いので、自然数Nの設定値を上げたり、中流量の流量設定値を下げたりすることにより洗浄に使用するエア量をさらに削減することが可能となる。
低流量、中流量、高流量の切り替え方法としては、曝気量を切り換えられる手段であれば特に限定されないが、具体的には切り換え自動バルブやインバータ等の方法が考えられる。特に切り換え自動バルブであれば、取り扱いが容易であり附帯設備も最小限に抑えることが可能であり、より好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
図4に示す汚水処理装置を用いて、有機性汚水(被処理水)の処理を行った。処理条件を表1に示す。被処理水は、化学工場の廃水(BOD=500mg/L)であり、膜分離活性汚泥法により処理を行った。膜モジュールは東レ株式会社製TMR−140−100sを3台用い、連続的にろ過を行った。その他、膜面洗浄に必要なエアで不足する微生物用のエアについては、補助散気装置により供給した。
Figure 2014034836
以下、汚水処理フローの詳細を述べる。化学工場系の廃水(BOD=500mg/L)である有機性汚水1は、連続的に活性汚泥槽22に流入され活性汚泥と混合される。活性汚泥槽22には、補助散気装置21と膜モジュール18〜20の3台が浸漬されている。活性汚泥混合液には補助ブロワ12からのエアが補助散気装置21(高効率微細気泡散気装置)を介して供給され、ここで活性汚泥による微生物学的処理が行われる。次に、膜モジュール18〜20でろ過が行われる。膜モジュール18〜20の下部からは膜面洗浄のためのエアが膜面洗浄用ブロワ11から供給される。なおこのエアは、膜面洗浄用の散気であるとともに活性汚泥による微生物学的処理に利用される。膜モジュール18〜20の透過側には、ろ過ポンプ7が接続されており、ろ過の駆動力となっている。なお、本実施例では、吸引ポンプで、定流量のろ過を行っている。
次に、本発明の特徴である散気方法について述べる。図5に実施例1における散気パターンを示す。これは、膜モジュール下部で行われる散気パターンの様子を示したものである。散気量の状態は、高流量:1.3Nm3/min(「N」は「ノルマル」を示す)、中流量:0.6Nm3/min、低流量:オフ(0m3/min)からなる。それぞれの継続時間は20秒で、高→低(オフ)→中→低(オフ)→中→低(オフ)の繰り返しサイクルとなる。実施例1では、中流量3回(N=3)の繰り返しのうち1回を高流量としている。
[比較例1] 膜面連続散気方式
比較例1として、図6に示す汚水処理装置を用いて、有機性汚水の処理を行った。処理量などの諸条件は、散気の方法を除いて、実施例1と同様である。以下に散気に関する運転条件を述べる。
補助ブロワ12からは、補助散気装置21へ連続的にエアが流されており、活性汚泥処理が行われる。次に3台の膜モジュール18〜20について、ブロワ11から連続したエアが流されている。図7に比較例1における散気パターンを示す。これは、膜モジュール下部で行われる散気パターンの様子を示したものである。散気量の状態は、常に高流量:1.3Nm3/minで連続的に散気が行われている。なお、比較例1のブロワ11の容量は実施例1と同じである必要はなく、上述した流量を調節可能なものを使用した。
[比較例2] 高風量→低流量(オフ)の膜面間欠散気方式
比較例2として、図8に示す汚水処理装置を用いて、有機性汚水の処理を行った。処理量などの諸条件は、散気の方法を除いて、実施例1と同様である。以下に散気に関する運転条件を述べる。
補助ブロワ12からは、補助散気装置21へ連続的にエアが流されており、活性汚泥処理が行われる。次に3台の膜モジュール18〜20について、それぞれ間欠的にエアがブロワ11から流されている。図9に比較例2における散気のイメージを示す。これは、膜モジュール下部で行われる散気パターンの様子を示したものである。散気量の状態は、高流量:1.3Nm3/min、低流量:オフ(0m3/min)からなる。それぞれの継続時間は20秒で、高→低(オフ)→高→低(オフ)の繰り返しサイクルとなる。なお、比較例2のブロワ11の容量は実施例1と同じである必要はなく、上述した流量を調節可能なものを使用した。
図10に実施例1、比較例1、比較例2における、散気に係るエネルギー消費量を比較して示す。ここでのエネルギー消費量は、膜面洗浄用ブロワ11と補助ブロワ12の消費電力を合計し、比較したものである。図10から読み取れるとおり、比較例1と比較して実施例では消費電力を約35%低減でき、さらに比較例2と比較しても約10%消費電力を低減できることが明らかとなった。
本発明の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法及び膜面洗浄装置は、有機性汚水を含有する下水処理等の分野において利用することができる。
1. 有機性汚水
2. 原水ポンプ
3. 膜分離活性汚泥槽
4. 膜ユニット
5. ブロワ
6. 散気装置
7. ろ過ポンプ
8. ろ過水
9. ろ過水タンク
10. 処理水
11. 膜面洗浄用ブロワ
12. 補助ブロワ
13〜17. バルブ
18〜20. 膜モジュール
21. 補助散気装置(高効率微細気泡散気装置)
22. 活性汚泥槽

Claims (7)

  1. 被処理水が貯留された反応槽内に浸漬された1つ以上の濾過薄膜を有する浸漬型膜モジュールにおいて、該浸漬型膜モジュールの下部に設置された散気装置から散気することによって前記濾過薄膜の膜面を洗浄する膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法であって、前記散気を低流量の散気と中流量の散気を順に切り替えて繰り返すパターンで行うと共に、前記中流量の散気N回(Nは2以上の自然数)のうちの1回を高流量の散気に置き換えて前記散気パターンを繰り返すことを特徴とする膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
  2. 前記低流量および中流量の散気の継続時間がそれぞれ3秒以上60秒以下であり、高流量の散気の継続時間が3秒以上180秒以下である請求項1に記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
  3. 前記自然数Nが2以上30以下である請求項1または2に記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
  4. 前記浸漬型膜モジュールが、平膜型の膜エレメントから構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
  5. 被処理水を前記浸漬型膜モジュールを用いて膜分離活性汚泥法によって処理する際の前記濾過薄膜の運転時の膜間差圧の値に基づいて、前記自然数Nの設定値、低流量の流量設定値、中流量の流量設定値、高流量の流量設定値、低流量散気の継続時間、中流量散気の継続時間、高流量散気の継続時間からなる群から選ばれる少なくとも1つの値を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
  6. 前記低流量の散気が、散気の休止であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
  7. 前記散気における低流量、中流量、高流量の切り替えを自動バルブおよび/またはインバータを用いて制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法。
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