JPWO2014024878A1 - キャリア付金属箔 - Google Patents

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Abstract

樹脂製の板状キャリアと金属箔の剥離強度が調節されたキャリア付金属箔を提供する。樹脂製の板状キャリアと、該キャリアの少なくとも一方の面に、剥離可能に密着させた金属箔からなるキャリア付金属箔であって、板状キャリアと金属箔とは分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いて貼り合わせてなるキャリア付金属箔。

Description

本発明は、キャリア付金属箔に関する。より詳細には、プリント配線板に使用される片面若しくは2層以上の多層積層板又は極薄のコアレス基板の製造において用いられるキャリア付金属箔に関する。
一般に、プリント配線板は、合成樹脂板、ガラス板、ガラス不織布、紙などの基材に合成樹脂を含浸させて得た「プリプレグ(Prepreg)」と称する誘電材を、基本的な構成材料としている。また、プリプレグと相対する側には電気伝導性を持った銅又は銅合金箔等のシートが接合されている。このように組み立てられた積層物を、一般にCCL(Copper Clad Laminate)材と呼んでいる。銅箔のプリプレグと接する面は、接合強度を高めるためにマット面とすることが通常である。銅又は銅合金箔の代わりに、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用する場合もある。これらの厚さは5〜200μm程度である。この一般的に用いられるCCL(Copper Clad Laminate)材を図1に示す。
特許文献1には、合成樹脂製の板状キャリアと、該キャリアの少なくとも一方の面に、機械的に剥離可能に密着させた金属箔からなるキャリア付金属箔が提案され、このキャリア付金属箔はプリント配線板の組み立てに供することができる旨記載されている。そして、板状キャリアと金属箔の剥離強度は、1gf/cm〜1kgf/cmであることが望ましいことを示した。当該キャリア付金属箔によれば、合成樹脂で銅箔を全面に亘って支持するので、積層中に銅箔に皺の発生を防止できる。また、このキャリア付金属箔は、金属箔と合成樹脂が隙間なく密着しているので、金属箔表面を鍍金又はエッチングする際に、これを鍍金又はエッチング用の薬液に投入することが可能となる。更に、合成樹脂の線膨張係数は、基板の構成材料である銅箔及び重合後のプリプレグと同等のレベルにあることから、回路の位置ずれを招くことがないので、不良品発生が少なくなり、歩留りを向上させることができるという優れた効果を有する。
特開2009−272589号公報 特開2000−196207号公報
特許文献1に記載のキャリア付き金属箔は、プリント回路板の製造工程を簡素化及び歩留まりアップにより製造コスト削減に大きく貢献する画期的な発明であるが、板状キャリアと金属箔の剥離強度の最適化及びその手段については未だ検討の余地が残されている。特に、本発明者にとって顕著な問題として、板状キャリアと金属箔の剥離強度が板状キャリアの材質によっては高くなりすぎるという点が挙げられ、当該剥離強度を簡便に調節できる手段が提供されることが望ましい。そこで本発明は、樹脂製の板状キャリアと金属箔の剥離強度が調節されたキャリア付き金属箔を提供することを課題とする。
本発明者等は、樹脂板と金属箔との間の剥離強度の調節の方法について鋭意検討した結果、樹脂板と金属箔との貼り合わせに先立って、少なくとも一方の表面を所定の構造を有するメルカプト基を有する化合物にて被覆処理することにより、所望の用途に応じた剥離強度を実現できる可能性を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)樹脂製の板状キャリアと、該キャリアの少なくとも一方の面に、剥離可能に密着させた金属箔からなるキャリア付金属箔であって、板状キャリアと金属箔とは、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いて貼り合わせてなるキャリア付金属箔。
(2)前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である(1)に記載のキャリア付金属箔。
(3)板状キャリアと金属箔の剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である(1)または(2)に記載のキャリア付金属箔。
(4)樹脂製の板状キャリアが熱硬化性樹脂を含む(1)〜(3)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(5)樹脂製の板状キャリアがプリプレグである(1)〜(4)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(6)前記樹脂製の板状キャリアは、120〜320℃のガラス転移温度Tgを有する(4)または(5)に記載のキャリア付金属箔。
(7)前記金属箔の前記キャリアと接する側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(1)〜(6)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(8)前記金属箔の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、0.4μm以上10.0μm以下である(1)〜(7)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(9)前記金属箔の厚みが、1μm以上400μm以下である(1)〜(8)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(10)220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属箔と板状キャリアとの剥離強度が、10gf/cm以上200gf/cm以下である(1)〜(9)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(11)前記金属箔が、銅箔である(1)〜(10)の何れかに記載のキャリア付金属箔。
(12)金属箔の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有するプリント配線板用金属箔。
(13)前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である(12)に記載のプリント配線板用金属箔。
(14)前記金属箔の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を作用させる側の表面に対して、当該化合物を作用させる前に、クロメート処理をすることを特徴とする(12)または(13)に記載のプリント配線板用金属箔。
(15)前記金属箔の前記キャリアと接する側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(12)〜(14)の何れかに記載のプリント配線板用金属箔。
(16)前記金属箔の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、0.4μm以上10.0μm以下である(12)〜(15)の何れかに記載のプリント配線板用金属箔。
(17)前記金属箔が、銅箔である(12)〜(16)の何れかに記載のプリント配線板用金属箔。
(18)少なくとも一方の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する金属箔であって、当該表面にて樹脂製の板状キャリアを剥離可能に密着させる用途に用いられる金属箔。
(19)前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である(18)に記載の金属箔。
(20)前記金属箔の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を作用させる側の表面に対して、当該分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を作用させる前に、クロメート処理をすることを特徴とする(18)または(19)に記載の金属箔。
(21)前記金属箔の前記キャリアと接する側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(18)〜(20)の何れかに記載の金属箔。
(22)少なくとも一方の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する樹脂製の板状キャリア。
(23)少なくとも一方の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する樹脂製の板状キャリアであって、当該表面にて金属箔を剥離可能に密着させる用途に用いられる板状キャリア。
(24)前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である(22)または(23)に記載の板状キャリア。
(25)(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔の少なくとも一つの金属箔側に対して、樹脂を積層し、次いで樹脂又は金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(26)(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、または(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔、または金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(27)(25)または(26)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
(28)(27)に記載の製造方法において、剥離して分離した金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
(29)(25)〜(28)の何れかに記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
(30)(1)〜(11)の何れかに記載の積層体の金属箔側に、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
(31)ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成される(30)に記載のビルドアップ基板の製造方法。
(32)(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔の少なくとも一つの金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔又は金属箔を1回以上繰り返して積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
(33)(32)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付金属箔の金属箔、キャリア付金属箔の板状キャリア、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(34)(32)または(33)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付金属箔を構成する金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(35)配線形成された表面の上に、片面に金属箔を密着させた(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔の樹脂板側を接触させて積層する工程を更に含む(32)〜(34)の何れかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(36)配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させた(1)〜(11)の何れかに記載のキャリア付金属箔の一方の金属箔を接触させて積層する工程を更に含む(32)〜(34)の何れかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(37)前記樹脂の少なくとも一つがプリプレグであることを特徴とする(32)〜(36)の何れかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(38)(30)〜(37)の何れかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(39)(38)に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、板状キャリアと密着していた金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(40)(38)または(39)に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板。
(41)(30)〜(37)の何れかに記載の製造方法によりビルドアップ基板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
(42)(38)または(39)に記載の製造方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
本発明によって、板状キャリアと金属箔の剥離強度が簡便に調節できる。そのため、例えば、従来では過剰に高い剥離強度を示していたキャリア付き金属箔が好ましい剥離強度に調節されるので、キャリア付き金属箔を利用したプリント配線板の生産性が向上するという利点が得られる。
CCLの一構成例を示す。 本発明に係るキャリア付き金属箔の一構成例を示す。 本発明に係るキャリア付銅箔(樹脂板の片面に銅箔が接合した形態)を利用した多層CCLの組み立て例を示す。 本発明に係るキャリア付銅箔(樹脂板の両面に銅箔が接合した形態)を利用した多層CCLの組み立て例を示す。
本発明に係るキャリア付金属箔の一実施形態においては、樹脂製の板状キャリアと該キャリアの片面又は両面、好ましくは両面に剥離可能に密着させた金属箔とからなるキャリア付金属箔を準備する。本発明に係るキャリア付金属箔の一構成例を図2および図3に示す。特に、図3の最初のところには、樹脂製の板状キャリア11cの両面に、金属箔11aを剥離可能に密着させたキャリア付金属箔11が示されている。板状キャリア11cと金属箔11aとの間は、後述する分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物またはその塩11bを用いて貼り合わせられている。
構造的には、図1に示したCCLと類似しているが、本発明のキャリア付金属箔では、金属箔と樹脂が最終的に分離されるもので、容易に剥離できる構造を有する。この点、CCLは剥離させるものではないので、構造と機能は、全く異なるものである。
本発明で使用するキャリア付金属箔はいずれ剥がさなければならないので過度に密着性が高いのは不都合であるが、板状キャリアと金属箔とは、プリント回路板作製過程で行われるめっき等の薬液処理工程において剥離しない程度の密着性は必要である。
このような密着性を実現するための剥離強度の調節は、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物またはその塩を使用することで行う。このような化合物またはその塩を板状キャリアと金属箔との間に用いて貼り合わせることで、適度に密着性が低下し、剥離強度を上述した範囲に調節できるようになるからである。分子内に3つ以上のメルカプト基を有する化合物またはその塩を板状キャリアと金属箔との間に介在させて貼り合わせた場合、本願記載の剥離強度低減の目的には適さない。これは、分子内にメルカプト基が過剰に存在するとメルカプト基同士、またはメルカプト基と板状キャリア、またはメルカプト基と金属箔との化学反応によってスルフィド結合、ジスルフィド結合またはポリスルフィド結合が過剰に生成し、板状キャリアと金属箔の間に強固な3次元架橋構造が形成されることで剥離強度が上昇することがあると考えられるからである。このような事例は特許文献2(特開2000−196207)に開示されている。
この分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物としては、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩が挙げられ、これらの中から選択される少なくとも一種を用いることができる。
チオールは、分子内に一つのメルカプト基を有するものであり、例えばR−SHで表される。ここで、Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。
ジチオールは、分子内に二つのメルカプト基を有するものであり、例えばR(SH)2で表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、二つのメルカプト基は、それぞれ同じ炭素に結合してもよいし、互いに別々の炭素または窒素に結合してもよい。
チオカルボン酸は、有機カルボン酸の水酸基がメルカプト基に置換されたものであり、例えばR−CO−SHで表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、チオカルボン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。なお、チオカルボン酸基を、二つ有する化合物も使用可能である。
ジチオカルボン酸は、有機カルボン酸のカルボキシ基中の2つの酸素原子が硫黄原子に置換されたものであり、例えばR−(CS)−SHで表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、ジチオカルボン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。なお、ジチオカルボン酸基を、二つ有する化合物も使用可能である。
チオスルホン酸は、有機スルホン酸の水酸基がメルカプト基に置換されたものであり、例えばR(SO2)−SHで表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、チオスルホン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。
ジチオスルホン酸は、有機ジスルホン酸の二つの水酸基がそれぞれメルカプト基に置換されたものであり、例えばR−((SO2)−SH)2で表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、二つのチオスルホン酸基は、それぞれ同じ炭素に結合してもよいし、互いに別々の炭素に結合してもよい。また、ジチオスルホン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。
ここで、Rとして好適な脂肪族系炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
また、アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
また、シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
また、Rとして好適な芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
また、Rとして好適な複素環基としては、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールが挙げられ、水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の好ましい例としては、3−メルカプト−1,2プロパンジオール、2−メルカプトエタノール、1,2−エタンジチオール、6−メルカプト−1−ヘキサノール、1−オクタンチオール、1−ドデカンチオール、10−ヒドロキシ−1−ドデカンチオール、10−カルボキシ−1−ドデカンチオール、10−アミノ−1−ドデカンチオール、1−ドデカンチオールスルホン酸ナトリウム、チオフェノール、チオ安息香酸、4−アミノ−チオフェノール、p−トルエンチオール、2,4−ジメチルベンゼンチオール、3−メルカプト−1,2,4トリアゾール、2−メルカプト−ベンゾチアゾールが挙げられる。これらの中でも水溶性と廃棄物処理上の観点から、3−メルカプト−1,2プロパンジオールが好ましい。
キャリア付金属箔は板状キャリアと金属箔をホットプレスで密着させて製造可能である。例えば、金属箔及び/又は板状キャリアの貼り合わせ面に前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を被覆処理した上で、金属箔の貼り合わせ面に対して、Bステージの樹脂製の板状キャリアをホットプレス積層することで製造可能である。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は水溶液の形態で使用することができる。水への溶解性を高めるためにメタノールやエタノールなどのアルコールを添加することもできる。アルコールの添加は特に疎水性の高い分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を使用するときに有効である。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の水溶液中の濃度は高い方が金属箔と板状キャリアの剥離強度は低下する傾向にあり、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の濃度調整によって剥離強度を調整可能である。限定的ではないが、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の水溶液中の濃度は0.01〜10.0重量%とすることができ、典型的には0.1〜5.0重量%とすることができる。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の水溶液のpHは特に制限はなく、酸性側でもアルカリ性側でも利用できる。例えば3.0〜10.0の範囲のpHで使用できる。特段のpH調整が不要であるという観点から中性付近である5.0〜9.0の範囲のpHとするのが好ましく、7.0〜9.0の範囲のpHとするのがより好ましい。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物による剥離強度の調節を容易にするという観点から、金属箔と板状キャリアとの剥離強度は、10gf/cm以上であることが好ましく、30gf/cm以上であることがより好ましく、50gf/cm以上であることが一層好ましい一方で、200gf/cm以下であることが好ましく、150gf/cm以下であることがより好ましく、80gf/cm以下であることが一層好ましい。金属箔と板状キャリアの剥離強度をこのような範囲とすることによって、搬送時や加工時に剥離することない一方で、人手で容易に剥がす、すなわち機械的に剥がすことができるような剥離強度の調節が容易になる。
また、多層プリント配線板の製造過程では、積層プレス工程やデスミア工程で加熱処理することが多い。そのため、キャリア付き金属箔が受ける熱履歴は、積層数が多くなるほど厳しくなる。従って、特に多層プリント配線板への適用を考える上では、所要の熱履歴を経た後にも、金属箔と板状キャリアとの剥離強度が先述した範囲にあることが望ましい。
従って、本発明の更に好ましい一実施形態においては、多層プリント配線板の製造過程における加熱条件を想定した、例えば220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属箔と板状キャリアの剥離強度が、30gf/cm以上であることが好ましく、50gf/cm以上であることがより好ましい。また、当該剥離強度が200gf/cm以下であることが好ましく、150gf/cm以下であることがより好ましく、80gf/cm以下であることが更により好ましい。
220℃での加熱後の剥離強度については、多彩な積層数に対応可能であるという観点から、3時間後および6時間後の両方、または6時間および9時間後の両方において剥離強度が上述した範囲を満たすことが好ましく、3時間、6時間および9時間後の全ての剥離強度が上述した範囲を満たすことが更に好ましい。
本発明において、剥離強度はJIS C6481に規定される90度剥離強度測定方法に準拠して測定する。
以下、このような剥離強度を実現するための各材料の具体的構成要件について説明する。
板状キャリアとなる樹脂としては、特に制限はないが、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、天然ゴム、松脂等を使用することができるが、熱硬化性樹脂であることが好ましい。また、プリプレグを使用することもできる。金属箔と貼り合わせ前のプリプレグはBステージの状態にあるものがよい。プリプレグ(Cステージ)の線膨張係数は12〜18(×10-6/℃)と、基板の構成材料である銅箔の16.5(×10-6/℃)、またはSUSプレス板の17.3(×10-6/℃)とほぼ等しいことから、プレス前後の基板サイズが設計時のそれとは異なる現象(スケーリング変化)による回路の位置ずれが発生し難い点で有利である。更に、これらのメリットの相乗効果として多層の極薄コアレス基板の生産も可能になる。ここで使用するプリプレグは、回路基板を構成するプリプレグと同じ物であっても異なる物であってもよい。
この板状キャリアは、高いガラス転移温度Tgを有することが加熱後の剥離強度を最適な範囲に維持する観点で好ましく、例えば120〜320℃、好ましくは170〜240℃のガラス転移温度Tgである。なお、ガラス転移温度Tgは、DSC(示差走査熱量測定法)により測定される値とする。
また、樹脂の熱膨張率が、金属箔の熱膨張率の+10%、−30%以内であることが望ましい。これによって、金属箔と樹脂との熱膨張差に起因する回路の位置ずれを効果的に防止することができ、不良品発生を減少させ、歩留りを向上させることができる。
板状キャリアの厚みは特に制限はなく、リジッドでもフレキシブルでもよいが、厚すぎるとホットプレス中の熱分布に悪影響がでる一方で、薄すぎると撓んでしまいプリント配線板の製造工程を流れなくなることから、通常5μm以上1000μm以下であり、50μm以上900μm以下が好ましく、100μm以上400μm以下がより好ましい。
金属箔としては、銅又は銅合金箔が代表的なものであるが、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用することもできる。銅又は銅合金箔の場合、電解箔又は圧延箔を使用することができる。金属箔は、限定的ではないが、プリント回路基板の配線としての使用を考えると、1μm以上、好ましくは5μm以上、および400μ以下、好ましくは120μm以下の厚みを有するのが一般的である。板状キャリアの両面に金属箔を貼り付ける場合、同じ厚みの金属箔を用いても良いし、異なる厚みの金属箔を用いても良い。
使用する金属箔には各種の表面処理が施されていてもよい。例えば、耐熱性付与を目的とした金属めっき(Niめっき、Ni−Zn合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Zn合金めっき、Znめっき、Cu−Ni−Zn合金めっき、Co−Ni合金めっきなど)、防錆性や耐変色性を付与するためのクロメート処理(クロメート処理液中にZn、P、Ni、Mo、Zr、Ti等の合金元素を1種以上含有させる場合を含む)、表面粗度調整のための粗化処理(例:銅電着粒やCu−Ni−Co合金めっき、Cu−Ni−P合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−As合金めっき、Cu−As−W合金めっき等の銅合金めっきによるもの)が挙げられる。粗化処理が金属箔と板状キャリアの剥離強度に影響を与えることはもちろん、クロメート処理も大きな影響を与える。クロメート処理は防錆性や耐変色性の観点から重要であるが、剥離強度を有意に上昇させる傾向が見られるので、剥離強度の調整手段としても意義がある。
従来のCCLでは、樹脂と銅箔のピール強度が高いことが望まれるので、例えば、電解銅箔のマット面(M面)を樹脂との接着面とし、粗化処理等の表面処理を施すことによって化学的および物理的アンカー効果による接着力向上が図られている。また、樹脂側においても、金属箔との接着力をアップするために各種バインダーが添加される等している。前述したように、本発明においてはCCLとは異なり、金属箔と樹脂は最終的に剥離する必要があるので、過度に剥離強度が高いのは不利である。
そこで、本発明に係るキャリア付金属箔の好ましい一実施形態においては、金属箔と板状キャリアの剥離強度を先述した好ましい範囲に調節するため、貼り合わせ面の表面粗度を、JIS B 0601:2001に準拠して測定した金属箔表面の十点平均粗さ(Rz jis)で表して、3.5μm以下、更に3.0μm以下とすることが好ましい。但し、表面粗度を際限なく小さくするのは手間がかかりコスト上昇の原因となるので、0.1μm以上とするのが好ましく、0.3μm以上とすることがより好ましい。金属箔として電解銅箔を使用する場合、このような表面粗度に調整すれば、光沢面(シャイニー面、S面)及び粗面(マット面、M面)の何れを使用することも可能であるが、S面を用いた方が上記表面粗度への調整が容易である。一方で、前記金属箔の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)は、0.4μm以上10.0μm以下であることが好ましい。
また、本発明に係るキャリア付金属箔の好ましい一実施形態においては、金属箔の樹脂との貼り合わせ面に対しては、粗化処理等剥離強度向上のための表面処理は行わない。また、本発明に係るキャリア付金属箔の好ましい一実施形態においては、樹脂中には、金属箔との接着力をアップするためのバインダーは添加されていない。
キャリア付金属箔を製造するためのホットプレスの条件としては、板状キャリアとしてプリプレグを使用する場合、圧力30〜40kg/cm2、プリプレグのガラス転移温度よりも高い温度でホットプレスすることが好ましい。
以上の観点から、本発明は、樹脂製の板状キャリアを剥離可能に密着させるために、当該密着面となる、上述したような金属箔の少なくとも一方の表面に、上記の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を被覆処理した金属箔を提供する。また、この金属箔の表面は、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物にて塗工する前に、前述したようなクロメート処理等を行ってもよい。
別の観点から、本発明は、金属箔の密着面となる板状キャリアの少なくとも一方の表面に、上記の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する板状キャリアを提供する。この板状キャリアは、上述したような金属箔を剥離可能に密着させる用途に好適に用いることができる。
さらに別の観点から、本発明は、上述したような金属箔の表面に、上記の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を被覆処理したコアレス多層プリント配線板用金属箔を提供する。また、この金属箔の表面は、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物にて被覆する前に、前述したようなクロメート処理等を行ってもよい。
なお、金属箔または樹脂の表面をXPS(X線光電子分光装置)、EPMA(電子線マイクロアナライザ)、EDX(エネルギー分散型X線分析)を備えた走査電子顕微鏡等の機器で測定し、Sが検出されれば、金属箔または樹脂の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物が存在すると推察することができる。
さらに、別の観点から、本発明は、上述したキャリア付金属箔の用途を提供する。
第一に、上述したキャリア付金属箔の少なくとも一つの金属箔側に対して、樹脂を積層し、次いで樹脂又は金属箔を1回以上、例えば1〜10回繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法が提供される。
第二に、上述したキャリア付金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、または本発明のキャリア付金属箔、または金属箔を1回以上、例えば1〜10回繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法が提供される。
上記の多層金属張積層板の製造方法においては、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔を剥離して分離する工程を更に含むことができる。
さらに、前記板状キャリアと金属箔を剥離して分離した後、金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むことができる。
第三に、上述したキャリア付金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、または本発明のキャリア付金属箔、または金属箔を1回以上、例えば1〜10回繰り返して積層することを含むビルドアップ基板の製造方法が提供される。
第四に、上述したキャリア付金属箔の金属箔側に、ビルドアップ配線層を一層以上積層する工程を含むビルドアップ基板の製造方法が提供される。この際、ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成することができる。
サブトラクティブ法とは、金属張積層板や配線基板(プリント配線板、プリント回路板を含む)上の金属箔の不要部分を、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成する方法を指す。フルアディティブ法とは、導体層に金属箔を使用せず、無電解めっき又は/および電解めっきにより導体パターンを形成する方法であり、セミアディティブ法は、例えば金属箔からなるシード層上に無電解金属析出と、電解めっき、エッチング、又はその両者を併用して導体パターンを形成した後、不要なシード層をエッチングして除去することで導体パターンを得る方法である。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付金属箔の金属箔、キャリア付金属箔の板状キャリア、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むことができる。また、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付金属箔を構成する金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むこともできる。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、配線形成された表面の上に、片面に金属箔を密着させ、更に本発明に係るキャリア付金属箔のキャリア側を積層する工程を更に含むこともできる。また、配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させた本発明に係るキャリア付金属箔を積層する工程を更に含むこともできる。
なお、「配線形成された表面」とは、ビルドアップを行う過程で都度現れる表面に配線形成された部分を意味し、ビルドアップ基板としては最終製品のものも、その途中のものも包含する。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むこともできる。
さらに、上記の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離した後、金属箔の一部または全面をエッチングにより除去する工程を更に含むこともできる。
なお、上述の多層金属張積層板の製造方法およびビルドアップ基板の製造方法において、各層同士は熱圧着を行うことにより積層させることができる。この熱圧着は、一層一層積層するごとに行ってもよいし、ある程度積層させてからまとめて行ってもよいし、最後に一度にまとめて行ってもよい。
特に、本発明は、上記のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面銅張積層板、金属箔または樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをし、更に前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔および回路部分、片面あるいは両面銅張積層板を構成する金属箔、金属箔に回路を形成する工程を少なくとも1回以上行うビルドアップ基板の製造方法を提供する。
以下、上述した用途の具体例として、本発明に係るキャリア付金属箔を利用した4層CCLの製法を説明する。ここで使用するキャリア付金属箔は、板状キャリア11cの片面に銅箔11aを密着させたキャリア付銅箔11である。このキャリア付銅箔上11に、所望枚数のプリプレグ12、次に内層コア13と称する2層プリント回路基板また2層銅張積層板、次にプリプレグ12、更にキャリア付銅箔11を順に重ねることで1組の4層CCLの組み立てユニットが完成する。次に、このユニット14(通称「ページ」と言う)を10回程度繰り返し、プレス組み立て物15(通称「ブック」と言う)を構成する(図3)。その後、このブック15を積層金型10で挟んでホットプレス機にセットし、所定の温度及び圧力で加圧成型することにより多数の4層CCLを同時に製造することができる。積層金型10としては例えばステンレス製プレートを使用することができる。プレートは、限定的ではないが、例えば1〜10mm程度の厚板を使用することができる。4層以上のCCLについても、一般的には内層コアの層数を上げることで、同様の工程で生産することが可能である。
以下、上述した用途の具体例として、本発明に係る樹脂板の板状キャリア11cの両面に銅箔を密着させたキャリア付銅箔11を利用したコアレスビルドアップ基板の製法を例示的に説明する。この方法では、キャリア付き銅箔11の両側にビルドアップ層16を必要数積層した後、キャリア付銅箔11から両面の銅箔を剥離する(図4参照)。
例えば、本発明のキャリア付金属箔の金属箔側に、絶縁層としての樹脂、2層回路基板、絶縁層としての樹脂を順に重ね、その上に金属箔側が樹脂板と接触するようにして、更に本発明のキャリア付金属箔の金属箔を順に重ねることでビルドアップ基板を製造することができる。
また、別の方法としては、樹脂製の板状キャリア11cの両面または片面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の少なくともの一つの金属箔側に対して、絶縁層としての樹脂、導体層としての金属箔を順に積層し、この回路形成用の金属箔および樹脂板に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきを施してビアを形成して、更に、この回路形成用の金属箔の残りの部分に回路を、パターニング技術などにより形成することによってもビルドアップ基板を製造することができる。ここまでの工程を複数回行ってもよい。
次に、必要に応じて金属箔の全面を、ハーフエッチングして厚みを調整する工程を含めてもよい。次に、積層した金属箔の所定位置にレーザー加工を施して金属箔と樹脂を貫通するビアホールを形成し、ビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施した後、ビアホール底部、側面および金属箔の全面または一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。金属箔上の無電解めっきまたは電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成しておいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと金属箔の密着性が不十分である場合には予め金属箔の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、金属箔および、無電解めっき部、電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。これによりビルドアップ基板が得られる。樹脂、銅箔の積層から回路形成までの工程を複数回繰り返し行ってさらに多層のビルドアップ基板としてもよい。
さらに、このビルドアップ基板の最表面には、本発明の片面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の金属箔の樹脂側を接触させて積層してもよいし、一旦樹脂板を積層した後に、本発明の両面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の一方の金属箔を接触させて積層してもよい。
ここで、ビルドアップ基板作製に用いる樹脂板としては、プリプレグを用いることができ、また、熱硬化性樹脂を含有するプリプレグを好適に用いることができる。
また、別の方法としては、本発明の板状キャリアの片面または両面に金属箔、例えば銅箔を貼り合わせて得られる積層体の金属箔の露出表面に、絶縁層としての樹脂例えばプリプレグまたは感光性樹脂を積層する。その後、樹脂の所定位置にビアホールを形成する。樹脂として例えばプリプレグを用いる場合、ビアホールはレーザー加工またはドリルによる加工により形成することができる。レーザー加工またはドリルによる加工の後、このビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施すとよい。また、樹脂として感光性樹脂を用いた場合、フォトリソグラフィ法によりビアホールを形成する部分の樹脂を除去することができる。次に、ビアホール底部、側面および樹脂の全面または一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。樹脂上の無電解めっきまたは電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成しておいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと樹脂の密着性が不十分である場合には予め樹脂の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、無電解めっき部または電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。これによりビルドアップ基板が得られる。樹脂の積層から回路形成までの工程を複数回繰り返し行ってさらに多層のビルドアップ基板としてもよい。
さらに、このビルドアップ基板の最表面には、本発明の片面に金属箔を密着させた積層体の樹脂側、または片面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の樹脂側を接触させて積層してもよいし、一旦樹脂を積層した後に、本発明の両面に金属箔を密着させた積層体の一方の金属箔、または両面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の一方の金属箔を接触させて積層してもよい。
このようにして作製されたコアレスビルドアップ基板に対しては、めっき工程及び/又はエッチング工程を経て表面に配線を形成し、更にキャリア樹脂と銅箔の間で、剥離分離させることで多層ビルドアップ配線板が完成する。剥離分離後に金属箔の剥離面に対して、配線を形成してもよいし、金属箔全面をエッチングにより除去してビルドアップ配線板としてもよい。更に、ビルドアップ配線板に電子部品類を搭載することで、プリント回路板が完成する。また、樹脂剥離前のコアレスビルドアップ基板に直接、電子部品を搭載してもプリント回路板を得ることができる。
以下に本発明の実施例および比較例として実験例を示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
(キャリア付金属箔)
<実験例1〜19>
複数の電解銅箔(厚さ12μm、粗面表面粗さRz jis 3.7μm)を準備し、それぞれの電解銅箔のシャイニー(S)面に対して、下記の条件によるニッケル−亜鉛(Ni−Zn)合金めっき処理およびクロメート(Cr−Znクロメート)処理を施し、貼り合わせ面(ここではS面)の十点平均粗さ(Rz jis:JIS B 0601:2001に準拠して測定)を1.5μmとした後、樹脂として南亜プラスティック社製のプリプレグ(FR−4レジン:ガラス転移温度Tg=170℃;厚み200μm)を当該電解銅箔のS面と貼り合わせ、190℃で100分ホットプレス加工を行って、キャリア付銅箔を作製した。
(ニッケル−亜鉛合金めっき)
Ni濃度 17g/L(NiSO4として添加)
Zn濃度 4g/L(ZnSO4として添加)
pH 3.1
液温 40℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
(クロメート処理)
Cr濃度 1.4g/L(CrO3またはK2CrO7として添加)
Zn濃度 0.01〜1.0g/L(ZnSO4として添加)
Na2SO4濃度 10g/L
pH 4.8
液温 55℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
なお、当該S面または前記プリプレグに表1で示した分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の水溶液を、スプレーコーターを用いて塗布してから、100℃の空気中で乾燥させた後、プリプレグと銅箔の貼り合わせを行った。分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の使用条件については、表1に示したように、水溶液中の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の濃度を3重量%(wt%)、水溶液のpHを5〜9とした。
また、キャリア付銅箔のうちのいくつかを、当該キャリア付銅箔に対して回路形成などのさらなる加熱処理の際に熱履歴がかかることを想定して、表1に記載の条件(ここでは、190℃で3時間、6時間、9時間)の熱処理を行った。
ホットプレスにより得られたキャリア付銅箔、およびその後3時間、6時間、9時間のそれぞれの熱処理を行った後のキャリア付銅箔における、銅箔と板状キャリア(加熱後の樹脂)との剥離強度を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
また、剥離作業性を評価するため、それぞれ単位個数当たりの人手による作業時間(時間/個)を評価した。結果を表2に示す。
<実験例20>
実験例1において、銅箔とプリプレグとを貼り合わせる際に、当該銅箔のS面を分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物にて処理しなかった以外は、実験例1と同じ条件で、キャリア付銅箔を作製して、各段階での剥離強度と、作業時間とを評価した。それぞれの結果を、表1および表2に示す。
表には記されていないが、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、銅箔の表面にて処理しても、プリプレグの表面に処理しても、同じ化合物で同じ条件で処理したものであれば、その後の積層体の剥離強度、加熱後の剥離強度、剥離作業性において、同等の結果が得られたことがわかった。
Figure 2014024878
Figure 2014024878
(ビルドアップ配線板)
このようにして作製したキャリア付銅箔の両側に、FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製)、銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))を順に重ね、3MPaの圧力で各表に示した加熱条件にてホットプレスを行い、4層銅張積層板を作製した。
次に、前記4層銅張積層板表面の銅箔とその下の絶縁層(硬化したプリプレグ)を貫通する直径100μmの孔をレーザー加工機を用いて空けた。続いて、前記孔の底部に露出したキャリア付き銅箔上の銅箔表面と、前記孔の側面、前記4層銅張積層板表面の銅箔上に無電解銅めっき、電気銅めっきにより銅めっきを行い、キャリア付銅箔上の銅箔と、4層銅張積層板表面の銅箔との間に電気的接続を形成した。次に、4層銅張積層板表面の銅箔の一部を塩化第二鉄系のエッチング液を用いてエッチングし、回路を形成した。このようにして、4層ビルドアップ基板を得た。
続いて、前記4層ビルドアップ基板において、前記キャリア付銅箔の板状キャリアと銅箔とを剥離して分離することにより、2組の2層ビルドアップ配線板を得た。
続いて、前記の2組の2層ビルドアップ配線板上の、板状キャリアと密着していた方の銅箔をエッチングし配線を形成して、2組の2層ビルドアップ配線板を得た。
各実験例とも複数の4層ビルドアップ基板を作製し、それぞれについて、ビルドアップ基板製作工程におけるキャリア付銅箔を構成するプリプレグと銅箔との密着具合を目視にて確認したところ、表1において剥離強度および加熱後の剥離強度が「G」と評価された条件にて作製したキャリア付銅箔を用いたビルドアップ配線板では、ビルドアップに際してキャリア付銅箔の樹脂(板状キャリア)が破壊されずに剥離できた。
また、「N」と評価された条件については、ビルドアップに際してキャリア付銅箔における銅箔の剥離操作のときに樹脂が破壊されたか、あるいは剥がれず銅箔表面に樹脂が残った。
10 積層金型
11 キャリア付き金属箔
11a 金属箔
11b 分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物
11c 板状キャリア
12 プリプレグ
13 内層コア
14 ページ
15 ブック
16 ビルドアップ層

Claims (42)

  1. 樹脂製の板状キャリアと、該キャリアの少なくとも一方の面に、剥離可能に密着させた金属箔からなるキャリア付金属箔であって、板状キャリアと金属箔とは、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を用いて貼り合わせてなるキャリア付金属箔。
  2. 前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である請求項1に記載のキャリア付金属箔。
  3. 板状キャリアと金属箔の剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である請求項1または2に記載のキャリア付金属箔。
  4. 樹脂製の板状キャリアが熱硬化性樹脂を含む請求項1〜3の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  5. 樹脂製の板状キャリアがプリプレグである請求項1〜4の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  6. 前記樹脂製の板状キャリアは、120〜320℃のガラス転移温度Tgを有する請求項4または5に記載のキャリア付金属箔。
  7. 前記金属箔の前記キャリアと接する側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である請求項1〜6の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  8. 前記金属箔の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、0.4μm以上10.0μm以下である請求項1〜7の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  9. 前記金属箔の厚みが、1μm以上400μm以下である請求項1〜8の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  10. 220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属箔と板状キャリアとの剥離強度が、10gf/cm以上200gf/cm以下である請求項1〜9の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  11. 前記金属箔が、銅箔である請求項1〜10の何れか一項に記載のキャリア付金属箔。
  12. 金属箔の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有するプリント配線板用金属箔。
  13. 前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である請求項12に記載のプリント配線板用金属箔。
  14. 前記金属箔の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を作用させる側の表面に対して、当該化合物を作用させる前に、クロメート処理をすることを特徴とする請求項12または13に記載のプリント配線板用金属箔。
  15. 前記金属箔の前記キャリアと接する側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である請求項12〜14の何れか一項に記載のプリント配線板用金属箔。
  16. 前記金属箔の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、0.4μm以上10.0μm以下である請求項12〜15の何れか一項に記載のプリント配線板用金属箔。
  17. 前記金属箔が、銅箔である請求項12〜16の何れか一項に記載のプリント配線板用金属箔。
  18. 少なくとも一方の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する金属箔であって、当該表面にて樹脂製の板状キャリアを剥離可能に密着させる用途に用いられる金属箔。
  19. 前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である請求項18に記載の金属箔。
  20. 前記金属箔の分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を作用させる側の表面に対して、当該分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を作用させる前に、クロメート処理をすることを特徴とする請求項18または19に記載の金属箔。
  21. 前記金属箔の前記キャリアと接する側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である請求項18〜20の何れか一項に記載の金属箔。
  22. 少なくとも一方の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する樹脂製の板状キャリア。
  23. 少なくとも一方の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物を有する樹脂製の板状キャリアであって、当該表面にて金属箔を剥離可能に密着させる用途に用いられる板状キャリア。
  24. 前記分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物は、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩で構成される群の中から選択される少なくとも一種である請求項22または23に記載の板状キャリア。
  25. 請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔の少なくとも一つの金属箔側に対して、樹脂を積層し、次いで樹脂又は金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
  26. 請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、または請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔、または金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
  27. 請求項25または26に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
  28. 請求項27に記載の製造方法において、剥離して分離した金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
  29. 請求項25〜28の何れか一項に記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
  30. 請求項1〜11の何れか一項に記載の積層体の金属箔側に、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
  31. ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成される請求項30に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  32. 請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔の少なくとも一つの金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔又は金属箔を1回以上繰り返して積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
  33. 請求項32に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付金属箔の金属箔、キャリア付金属箔の板状キャリア、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
  34. 請求項32または33に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付金属箔を構成する金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
  35. 配線形成された表面の上に、片面に金属箔を密着させた請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔の樹脂板側を接触させて積層する工程を更に含む請求項32〜34の何れか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  36. 配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させた請求項1〜11の何れか一項に記載のキャリア付金属箔の一方の金属箔を接触させて積層する工程を更に含む請求項32〜34の何れか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  37. 前記樹脂の少なくとも一つがプリプレグであることを特徴とする請求項32〜36の何れか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  38. 請求項30〜37の何れか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  39. 請求項38に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、板状キャリアと密着していた金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  40. 請求項38または39に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板。
  41. 請求項30〜37の何れか一項に記載の製造方法によりビルドアップ基板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
  42. 請求項38または39に記載の製造方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
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