JP6327840B2 - 熱硬化性樹脂と離型剤とを含む樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、熱硬化性樹脂と離型剤とを含む樹脂組成物に関する。より詳細には、プリント配線板に使用される片面若しくは2層以上の多層積層板又は極薄のコアレス基板の製造において用いられるキャリア付金属箔に好適に用いられる熱硬化性樹脂と離型剤とを含む樹脂組成物に関する。
一般に、プリント配線板は、合成樹脂板、ガラス板、ガラス不織布、紙などの基材に合成樹脂を含浸させて得た「プリプレグ(Prepreg)」と称する誘電材を、基本的な構成材料としている。また、プリプレグと相対する側には電気伝導性を持った銅又は銅合金箔等のシートが接合されている。このように組み立てられた積層物を、一般にCCL(Copper Clad Laminate)材と呼んでいる。銅箔のプリプレグと接する面は、接合強度を高めるためにマット面とすることが通常である。銅又は銅合金箔の代わりに、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用する場合もある。これらの厚さは5〜200μm程度である。この一般的に用いられるCCL(Copper Clad Laminate)材を図1に示す。
特許文献1には、合成樹脂製の板状キャリアと、該キャリアの少なくとも一方の面に、機械的に剥離可能に密着させた金属箔からなるキャリア付金属箔が提案され、このキャリア付金属箔はプリント配線板の組み立てに供することができる旨記載されている。そして、板状キャリアと金属箔の剥離強度は、1gf/cm〜1kgf/cmであることが望ましいことを示した。当該キャリア付金属箔によれば、合成樹脂で銅箔を全面に亘って支持するので、積層中に銅箔に皺の発生を防止できる。また、このキャリア付金属箔は、金属箔と合成樹脂が隙間なく密着しているので、金属箔表面を鍍金又はエッチングする際に、これを鍍金又はエッチング用の薬液に投入することが可能となる。更に、合成樹脂の線膨張係数は、基板の構成材料である銅箔及び重合後のプリプレグと同等のレベルにあることから、回路の位置ずれを招くことがないので、不良品発生が少なくなり、歩留りを向上させることができるという優れた効果を有する。
特開2009−272589号公報 特開2000−196207号公報
特許文献1に記載のキャリア付金属箔は、プリント回路板の製造工程を簡素化及び歩留まりアップにより製造コスト削減に大きく貢献する画期的な発明であるが、板状キャリアと金属箔の剥離強度の最適化及びその手段については未だ検討の余地が残されている。特に、本発明者にとって顕著な問題として、板状キャリアと金属箔の剥離強度が板状キャリアの材質によっては高くなりすぎるという点が挙げられ、当該剥離強度を簡便に調節できる手段が提供されることが望ましい。そこで本発明は、樹脂製の板状キャリアと金属箔の剥離強度が調節されたキャリア付金属箔に好適に用いられる樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は、樹脂板と金属箔との間の剥離強度の調節の方法について鋭意検討した結果、樹脂板と金属箔との貼り合わせに先立って、樹脂組成物に離型剤を混ぜ込んで樹脂板とし、この樹脂板をキャリアとして用いて金属箔を貼り合わせたところ、所望の用途に応じた剥離強度を実現できる可能性を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)熱硬化性樹脂と、前記熱硬化性樹脂の含有量を100質量部としたときに、含有量が0.1〜50質量部の離型剤とを含む樹脂組成物。
(2)前記離型剤が、以下の(1)〜(4)からなる群から選択される少なくとも一つである(1)に記載の樹脂組成物:
(a)シラン化合物
Figure 0006327840
(式中、R1はアルコキシ基またはハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、またはアルコキシ基、またはアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)
に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数の組み合わせ;
(b)分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物;
(c)金属アルコキシド
Figure 0006327840
(式中、R1はアルコキシ基またはハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうちいずれか一つ、nは0または1または2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である)
に示すアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、これらの加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数の組み合わせ;および
(d)シリコーン
(3)120〜320℃のガラス転移温度Tgを有する(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物であって、
銅箔を積層させて硬化させた後、樹脂組成物の硬化物の当該金属箔に対する剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂組成物であって、
銅箔を積層させて硬化させた後、さらに220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、樹脂組成物の硬化物の当該金属箔に対する剥離強度が、10gf/cm以上200gf/cm以下である樹脂組成物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂組成物を半硬化させて得られる半硬化樹脂。
(7)(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂組成物を含浸させ、半硬化して得られるプリプレグ。
(8)(6)に記載の半硬化樹脂を硬化させて得られる樹脂基板と、当該樹脂基板の少なくとも一方の面に剥離可能に密着させた金属箔とからなるキャリア付金属箔。
(9)(7)に記載のプリプレグと、当該プリプレグの少なくとも一方の面に剥離可能に密着させた金属箔とからなるキャリア付金属箔。
(10)(8)または(9)に記載のキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に対して、樹脂を積層し、次いで樹脂又は金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(11)(8)または(9)に記載のキャリア付き金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで、樹脂、(6)に記載の半硬化樹脂、(7)に記載のプリプレグ、片面あるいは両面金属張積層板、(8)または(9)に記載のキャリア付き金属箔、または金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(12)(10)または(11)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
(13)(12)に記載の製造方法において、剥離して分離した金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
(14)(10)〜(13)のいずれか一項に記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
(15)(8)または(9)に記載のキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
(16)ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成される(15)に記載のビルドアップ基板の製造方法。
(17)(8)または(9)に記載のキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に樹脂を積層し、次いで、樹脂、(6)に記載の半硬化樹脂、(7)に記載のプリプレグ、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、(8)または(9)に記載のキャリア付き金属箔、または金属箔を1回以上繰り返して積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
(18)(17)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付き金属箔の金属箔、キャリア付き金属箔の板状キャリア、半硬化樹脂、プリプレグ、金属箔、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(19)(17)または(18)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付き金属箔を構成する金属箔、及び金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(20)配線形成された表面の上に、片面に金属箔を密着させた請求項7または8に記載のキャリア付金属箔のキャリア側を積層する工程を更に含む(17)〜(19)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(21)配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させた(8)または(9)に記載のキャリア付金属箔を積層する工程を更に含む(17)〜(20)いずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(22)前記樹脂の少なくとも一つがプリプレグであることを特徴とする(15)〜(21)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(23)(15)〜(22)のいずれかに記載の方法で得られたビルドアップ基板に対して、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(24)(23)に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、板状キャリアと密着していた金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(25)(23)または(24)に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板。
(26)(15)〜(22)のいずれかに記載の方法によりビルドアップ基板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
(27)(23)または(24)に記載の方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
本発明によって、金属箔との剥離強度を簡便に調節することを可能とする板状キャリアを作製することができる。そのため、例えば、従来では過剰に高い剥離強度を示していたキャリア付き金属箔を好ましい剥離強度に調節することができるので、このようなキャリア付金属箔を利用したプリント配線板の生産性が向上するという利点が得られる。
CCLの一構成例を示す。 本発明の用途の一実施形態に係るキャリア付金属箔の一構成例を示す。 本発明に係るキャリア付銅箔(樹脂板の片面に銅箔が接合した形態)を利用した多層CCLの組み立て例を示す。 本発明の用途の一実施形態に係るキャリア付銅箔(樹脂板の両面に銅箔が接合した形態)を利用した多層CCLの組み立て例を示す。
本発明の樹脂組成物を用いて構成されるキャリア付金属箔の一実施形態においては、本発明の樹脂組成物からなる樹脂製の板状キャリアと該キャリアの片面又は両面、好ましくは両面に剥離可能に密着させた金属箔とからなるキャリア付金属箔を準備する。この板状キャリアは、熱硬化性樹脂と後述する離型剤とから構成される樹脂基板である。本実施形態に係るキャリア付金属箔の一構成例を図2および図4に示す。特に、図4の最初のところには、前記樹脂製の板状キャリア11bの両面に、金属箔11aを剥離可能に密着させたキャリア付金属箔11が示されている。
構造的には、図1に示したCCLと類似しているが、本実施形態のキャリア付金属箔では、金属箔と樹脂基板が最終的に分離されるもので、容易に剥離できる構造を有する。この点、CCLは剥離させるものではないので、構造と機能は、全く異なるものである。
本実施形態で使用するキャリア付金属箔はいずれ剥がさなければならないので過度に密着性が高いのは不都合であるが、板状キャリアと金属箔とは、プリント回路板作製過程で行われるめっき等の薬液処理工程において剥離しない程度の密着性は必要である。このような観点から、金属箔と板状キャリアとの剥離強度は、10gf/cm以上であることが好ましく、30gf/cm以上であることがより好ましく、50gf/cm以上であることが一層好ましい一方で、200gf/cm以下であることが好ましく、150gf/cm以下であることがより好ましく、80gf/cm以下であることが一層好ましい。金属箔と板状キャリアの剥離強度をこのような範囲とすることによって、搬送時や加工時に剥離することない一方で、人手で機械的に容易に剥がすことができる。
このような密着性を実現するための剥離強度の調節は、板状キャリアを構成する熱硬化性樹脂に予め特定の離型剤を混ぜ込んでおくことで容易に実現することができる。このとき、熱硬化性樹脂の含有量を100質量部としたときに、離型剤の含有量を0.1〜50質量部、0.1〜20質量部とする。板状キャリアをこのような樹脂組成物を用いて板状キャリアを作製し、この板状キャリアと金属箔とを貼り合わせることで、適度に密着性が低下し、剥離強度を上述した範囲に調節できるようになるからである。
次に、板状キャリアを構成する樹脂組成物に混ぜ込む離型剤について説明する。
(1)シラン化合物
次式に示す構造を有するシラン化合物、またはその加水分解生成物質、または該加水分解生成物質の縮合体(以下、単にシラン化合物と記述する)を単独でまたは複数組合せて熱硬化性樹脂に混ぜ込んだ樹脂組成物から板状キャリアを作製し、この板状キャリアと金属箔を貼り合わせることで、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述するような範囲に調節できる。
式:
Figure 0006327840
(式中、R1はアルコキシ基またはハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、またはアルコキシ基、またはアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)
当該シラン化合物はアルコキシ基を少なくとも一つ有していることが必要である。アルコキシ基が存在せずに、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基のみで置換基が構成される場合、板状キャリアと金属箔表面の密着性が低下し過ぎる傾向がある。また、当該シラン化合物はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基を少なくとも一つ有していることが必要である。当該炭化水素基が存在しない場合、板状キャリアと金属箔表面の密着性が上昇する傾向があるからである。なお、本願発明に係るアルコキシ基には一つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルコキシ基も含まれるものとする。
板状キャリアと金属箔の剥離強度を上述した範囲に調節する上では、当該シラン化合物はアルコキシ基を三つ、上記炭化水素基(一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換された炭化水素基を含む)を一つ有していることが好ましい。これを上の式でいえば、R3及びR4の両方がアルコキシ基ということになる。
アルコキシ基としては、限定的ではないが、メトキシ基、エトキシ基、n−又はiso−プロポキシ基、n−、iso−又はtert−ブトキシ基、n−、iso−又はneo−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、シクロヘキシソキシ基、n−ヘプトキシ基、及びn−オクトキシ基等の直鎖状、分岐状、又は環状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられる。
これらの炭化水素基は一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されてもよく、例えば、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子で置換されることができる。
好ましいシラン化合物の例としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−又はiso−プロピルトリメトキシシラン、n−、iso−又はtert−ブチルトリメトキシシラン、n−、iso−又はneo−ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン;アルキル置換フェニルトリメトキシシラン(例えば、p−(メチル)フェニルトリメトキシシラン)、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−又はiso−プロピルトリエトキシシラン、n−、iso−又はtert−ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、アルキル置換フェニルトリエトキシシラン(例えば、p−(メチル)フェニルトリエトキシシラン)、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、トリメチルフルオロシラン、ジメチルジブロモシラン、ジフェニルジブロモシラン、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、プロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシランが好ましい。
キャリア付金属箔は離型剤を混ぜ込んだ樹脂組成物から作製された板状キャリアと金属箔をホットプレスで密着させて製造可能である。
(2)分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物
分子内に2つ以上のメルカプト基を有する化合物を熱硬化性樹脂に混ぜ込んだ樹脂組成物から板状キャリアを作製し、この板状キャリアと金属箔を貼り合わせることによっても、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述するような範囲に調節できる。
但し、分子内に3つ以上のメルカプト基を有する化合物またはその塩を熱硬化性樹脂に混ぜ込んでも、本願記載の剥離強度低減の目的には適さない。これは、分子内にメルカプト基が過剰に存在するとメルカプト基同士、またはメルカプト基と板状キャリア、またはメルカプト基と金属箔との化学反応によってスルフィド結合、ジスルフィド結合またはポリスルフィド結合が過剰に生成し、板状キャリアと金属箔の間に強固な3次元架橋構造が形成されることで剥離強度が上昇することがあると考えられるからである。このような事例は特許文献2(特開2000−196207)に開示されている。
この分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物としては、チオール、ジチオール、チオカルボン酸またはその塩、ジチオカルボン酸またはその塩、チオスルホン酸またはその塩、およびジチオスルホン酸またはその塩が挙げられ、これらの中から選択される少なくとも一種を用いることができる。
チオールは、分子内に一つのメルカプト基を有するものであり、例えばR−SHで表される。ここで、Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。
ジチオールは、分子内に二つのメルカプト基を有するものであり、例えばR(SH)2で表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、二つのメルカプト基は、それぞれ同じ炭素に結合してもよいし、互いに別々の炭素または窒素に結合してもよい。
チオカルボン酸は、有機カルボン酸の水酸基がメルカプト基に置換されたものであり、例えばR−CO−SHで表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、チオカルボン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。なお、チオカルボン酸基を、二つ有する化合物も使用可能である。
ジチオカルボン酸は、有機カルボン酸のカルボキシ基中の2つの酸素原子が硫黄原子に置換されたものであり、例えばR−(CS)−SHで表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、ジチオカルボン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。なお、ジチオカルボン酸基を、二つ有する化合物も使用可能である。
チオスルホン酸は、有機スルホン酸の水酸基がメルカプト基に置換されたものであり、例えばR(SO2)−SHで表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、チオスルホン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。
ジチオスルホン酸は、有機ジスルホン酸の二つの水酸基がそれぞれメルカプト基に置換されたものであり、例えばR−((SO2)−SH)2で表される。Rは、水酸基またはアミノ基を含んでもよい、脂肪族系または芳香族系炭化水素基または複素環基を表す。また、二つのチオスルホン酸基は、それぞれ同じ炭素に結合してもよいし、互いに別々の炭素に結合してもよい。また、ジチオスルホン酸は、塩の形態でも使用することが可能である。
ここで、Rとして好適な脂肪族系炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
また、アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
また、シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
また、Rとして好適な芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
また、Rとして好適な複素環基としては、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールが挙げられ、水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物の好ましい例としては、3−メルカプト−1,2プロパンジオール、2−メルカプトエタノール、1,2−エタンジチオール、6−メルカプト−1−ヘキサノール、1−オクタンチオール、1−ドデカンチオール、10−ヒドロキシ−1−ドデカンチオール、10−カルボキシ−1−ドデカンチオール、10−アミノ−1−ドデカンチオール、1−ドデカンチオールスルホン酸ナトリウム、チオフェノール、チオ安息香酸、4−アミノ−チオフェノール、p−トルエンチオール、2,4−ジメチルベンゼンチオール、3−メルカプト−1,2,4トリアゾール、2−メルカプト−ベンゾチアゾールが挙げられる。これらの中でも水溶性と廃棄物処理上の観点から、3−メルカプト−1,2プロパンジオールが好ましい。
キャリア付金属箔は離型剤を混ぜ込んだ樹脂組成物から作製された板状キャリアと金属箔をホットプレスで密着させて製造可能である。
(3)金属アルコキシド
次式に示す構造を有するアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、またはその加水分解生成物質、または該加水分解生成物質の縮合体(以下、単に金属アルコキシドと記述する)を単独でまたは複数組合せて熱硬化性樹脂に混ぜ込んだ樹脂組成物から板状キャリアを作製し、この板状キャリアと金属箔を貼り合わせることで、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述するような範囲に調節できる。
Figure 0006327840
式中、R1はアルコキシ基またはハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうちいずれか一つ、nは0または1または2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である。
当該金属アルコキシドはアルコキシ基を少なくとも一つ有していることが必要である。アルコキシ基が存在せずに、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基のみで置換基が構成される場合、板状キャリアと金属箔表面の密着性が低下し過ぎる傾向がある。また、当該金属アルコキシドはアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基を0〜2個有していることが必要である。当該炭化水素基を3つ以上有する場合、板状キャリアと金属箔表面の密着性が低下し過ぎる傾向があるからである。なお、本願発明に係るアルコキシ基には一つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルコキシ基も含まれるものとする。
板状キャリアと金属箔の剥離強度を上述した範囲に調節する上では、当該金属アルコキシドはアルコキシ基を二つ以上、上記炭化水素基(一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換された炭化水素基を含む)を一つか二つ有していることが好ましい。
また、アルキル基としては、限定的ではないが、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
また、シクロアルキル基としては、限定的ではないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。
また、R2として好適な芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例:トリル基、キシリル基)、1−又は2−ナフチル基、アントリル基等の炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙げられ、これら炭化水素基は水酸基とアミノ基のどちらかまたは両方を含んでいてもよい。
これらの炭化水素基は一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されてもよく、例えば、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子で置換されることができる。
好ましいアルミネート化合物の例としては、トリメトキシアルミニウム、メチルジメトキシアルミニウム、エチルジメトキシアルミニウム、n−又はiso−プロピルジメトキシアルミニウム、n−、iso−又はtert−ブチルジメトキシアルミニウム、n−、iso−又はneo−ペンチルジメトキシアルミニウム、ヘキシルジメトキシアルミニウム、オクチルジメトキシアルミニウム、デシルジメトキシアルミニウム、フェニルジメトキシアルミニウム;アルキル置換フェニルジメトキシアルミニウム(例えば、p−(メチル)フェニルジメトキシアルミニウム)、ジメチルメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、メチルジエトキシアルミニウム、エチルジエトキシアルミニウム、n−又はiso−プロピルジエトキシアルミニウム、n−、iso−又はtert−ブチルジエトキシアルミニウム、ペンチルジエトキシアルミニウム、ヘキシルジエトキシアルミニウム、オクチルジエトキシアルミニウム、デシルジエトキシアルミニウム、フェニルジエトキシアルミニウム、アルキル置換フェニルジエトキシアルミニウム(例えば、p−(メチル)フェニルジエトキシアルミニウム)、ジメチルエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、メチルジイソプロポキシアルミニウム、エチルジイソプロポキシアルミニウム、n−又はiso−プロピルジエトキシアルミニウム、n−、iso−又はtert−ブチルジイソプロポキシアルミニウム、ペンチルジイソプロポキシアルミニウム、ヘキシルジイソプロポキシアルミニウム、オクチルジイソプロポキシアルミニウム、デシルジイソプロポキシアルミニウム、フェニルジイソプロポキシアルミニウム、アルキル置換フェニルジイソプロポキシアルミニウム(例えば、p−(メチル)フェニルジイソプロポキシアルミニウム)、ジメチルイソプロポキシアルミニウム、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシアルミニウム、及びトリデカフルオロオクチルジエトキシアルミニウム、メチルジクロロアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、フェニルジクロロアルミニウム、ジメチルフルオロアルミニウム、ジメチルブロモアルミニウム、ジフェニルブロモアルミニウム、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、が好ましい。
好ましいチタネート化合物の例としては、テトラメトキシチタン、メチルトリメトキシチタン、エチルトリメトキシチタン、n−又はiso−プロピルトリメトキシチタン、n−、iso−又はtert−ブチルトリメトキシチタン、n−、iso−又はneo−ペンチルトリメトキシチタン、ヘキシルトリメトキシチタン、オクチルトリメトキシチタン、デシルトリメトキシチタン、フェニルトリメトキシチタン;アルキル置換フェニルトリメトキシチタン(例えば、p−(メチル)フェニルトリメトキシチタン)、ジメチルジメトキシチタン、テトラエトキシチタン、メチルトリエトキシチタン、エチルトリエトキシチタン、n−又はiso−プロピルトリエトキシチタン、n−、iso−又はtert−ブチルトリエトキシチタン、ペンチルトリエトキシチタン、ヘキシルトリエトキシチタン、オクチルトリエトキシチタン、デシルトリエトキシチタン、フェニルトリエトキシチタン、アルキル置換フェニルトリエトキシチタン(例えば、p−(メチル)フェニルトリエトキシチタン)、ジメチルジエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、メチルトリイソプロポキシチタン、エチルトリイソプロポキシチタン、n−又はiso−プロピルトリエトキシチタン、n−、iso−又はtert−ブチルトリイソプロポキシチタン、ペンチルトリイソプロポキシチタン、ヘキシルトリイソプロポキシチタン、オクチルトリイソプロポキシチタン、デシルトリイソプロポキシチタン、フェニルトリイソプロポキシチタン、アルキル置換フェニルトリイソプロポキシチタン(例えば、p−(メチル)フェニルトリイソプロポキシチタン)、ジメチルジイソプロポキシチタン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシチタン、及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシチタン、メチルトリクロロチタン、ジメチルジクロロチタン、トリメチルクロロチタン、フェニルトリクロロチタン、ジメチルジフルオロチタン、ジメチルジブロモチタン、ジフェニルジブロモチタン、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、が好ましい。
好ましいジルコネート化合物の例としては、テトラメトキシジルコニウム、メチルトリメトキシジルコニウム、エチルトリメトキシジルコニウム、n−又はiso−プロピルトリメトキシジルコニウム、n−、iso−又はtert−ブチルトリメトキシジルコニウム、n−、iso−又はneo−ペンチルトリメトキシジルコニウム、ヘキシルトリメトキシジルコニウム、オクチルトリメトキシジルコニウム、デシルトリメトキシジルコニウム、フェニルトリメトキシジルコニウム;アルキル置換フェニルトリメトキシジルコニウム(例えば、p−(メチル)フェニルトリメトキシジルコニウム)、ジメチルジメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、メチルトリエトキシジルコニウム、エチルトリエトキシジルコニウム、n−又はiso−プロピルトリエトキシジルコニウム、n−、iso−又はtert−ブチルトリエトキシジルコニウム、ペンチルトリエトキシジルコニウム、ヘキシルトリエトキシジルコニウム、オクチルトリエトキシジルコニウム、デシルトリエトキシジルコニウム、フェニルトリエトキシジルコニウム、アルキル置換フェニルトリエトキシジルコニウム(例えば、p−(メチル)フェニルトリエトキシジルコニウム)、ジメチルジエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、メチルトリイソプロポキシジルコニウム、エチルトリイソプロポキシジルコニウム、n−又はiso−プロピルトリエトキシジルコニウム、n−、iso−又はtert−ブチルトリイソプロポキシジルコニウム、ペンチルトリイソプロポキシジルコニウム、ヘキシルトリイソプロポキシジルコニウム、オクチルトリイソプロポキシジルコニウム、デシルトリイソプロポキシジルコニウム、フェニルトリイソプロポキシジルコニウム、アルキル置換フェニルトリイソプロポキシジルコニウム(例えば、p−(メチル)フェニルトリイソプロポキシチタン)、ジメチルジイソプロポキシジルコニウム、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシジルコニウム、及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシジルコニウム、メチルトリクロロジルコニウム、ジメチルジクロロジルコニウム、トリメチルクロロジルコニウム、フェニルトリクロロジルコニウム、ジメチルジフルオロジルコニウム、ジメチルジブロモジルコニウム、ジフェニルジブロモジルコニウム、これらの加水分解生成物、及びこれらの加水分解生成物の縮合体などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性の観点から、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、が好ましい。
キャリア付金属箔は離型剤を混ぜ込んだ樹脂組成物から作製された板状キャリアと金属箔をホットプレスで密着させて製造可能である。
(4)シリコーン
熱硬化性樹脂に、シリコーンを混ぜ込んだ樹脂組成物から板状キャリアを作製し、この板状キャリアと金属箔を貼り合わせることで、適度に密着性が低下し、剥離強度を後述するような範囲に調節できる。
シリコーンとしては、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、変性ジメチルポリシロキサン、これらの混合物等が挙げられる。ここで、変性とは、例えば、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシポリエーテル変性、ポリエーテル変性、アルキル高級アルコールエステル変性、ポリエステル変性、アシロキシアルキル変性、ハロゲン化アルキルアシロキシアルキル変性、ハロゲン化アルキル変性、アミノグリコール変性、メルカプト変性、水酸基含有ポリエステル変性等が挙げられる。
樹脂組成物は、SiO2、MgO、Al23、BaSO4およびMg(OH)2から選択される1種以上の表面粗化粒子をさらに含有していてもよい。樹脂組成物が表面粗化粒子を含有することによって、表面が凹凸となる。その凹凸によって、艶消し表面となる。表面粗化粒子の含有量は、樹脂組成物の表面が凹凸化されれば特に限定されないが、シリコーン100質量部に対して、1〜10質量部が好ましい。
表面粗化粒子の粒子径は、15nm〜4μmであることが好ましい。ここで、粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)写真等から測定した平均粒子径(最大粒子径と最小粒子径の平均値)を意味する。表面粗化粒子の粒子径が前記範囲であることによって、樹脂塗膜の表面の凹凸量が調整し易くなり、結果的に板状キャリアあるいは金属箔の表面の凹凸量が調整し易くなる。具体的には、板状キャリアあるいは金属箔の表面の凹凸量は、JIS規定の最大高さ粗さRyで4.0μm程度となる。
また、多層プリント配線板の製造過程では、積層プレス工程やデスミア工程で加熱処理することが多い。そのため、キャリア付金属箔が受ける熱履歴は、積層数が多くなるほど厳しくなる。従って、特に多層プリント配線板への適用を考える上では、所要の熱履歴を経た後にも、金属箔と板状キャリアとの剥離強度が先述した範囲にあることが望ましい。
従って、本発明の更に好ましい一実施形態においては、多層プリント配線板の製造過程における加熱条件を想定した、例えば220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属箔との剥離強度が、30gf/cm以上であることが好ましく、50gf/cm以上である板状キャリアを提供することがより好ましい。また、当該剥離強度が200gf/cm以下であることが好ましく、150gf/cm以下であることがより好ましく、80gf/cm以下である板状キャリアを提供することが更により好ましい。
220℃での加熱後の剥離強度については、多彩な積層数に対応可能であるという観点から、3時間後および6時間後の両方、または6時間および9時間後の両方において剥離強度が上述した範囲を満たすことが好ましく、3時間、6時間および9時間後の全ての剥離強度が上述した範囲を満たすことが更に好ましい。
本発明において、剥離強度はJIS C6481に規定される90度剥離強度測定方法に準拠して測定する。
以下、このような剥離強度を実現するための各材料の具体的構成要件について説明する。
本発明の樹脂組成物に用いられる熱硬化性樹脂としては、特に制限はないが、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、天然ゴム、松脂等を使用することができる。また、プリプレグを使用することもできる。金属箔と貼り合わせ前のプリプレグはBステージの状態にあるものがよい。プリプレグ(Cステージ)の線膨張係数は12〜18(×10-6/℃)と、基板の構成材料である銅箔の16.5(×10-6/℃)、またはSUSプレス板の17.3(×10-6/℃)とほぼ等しいことから、プレス前後の基板サイズが設計時のそれとは異なる現象(スケーリング変化)による回路の位置ずれが発生し難い点で有利である。更に、これらのメリットの相乗効果として多層の極薄コアレス基板の生産も可能になる。ここで使用するプリプレグは、回路基板を構成するプリプレグと同じ物であっても異なる物であってもよい。
この熱硬化性樹脂およびプリプレグは、高いガラス転移温度Tgを有することが加熱後の剥離強度を最適な範囲に維持する観点で好ましく、例えば120〜320℃、好ましくは170〜240℃のガラス転移温度Tgである。なお、ガラス転移温度Tgは、DSC(示差走査熱量測定法)により測定される値とする。
また、樹脂の熱膨張率が、金属箔の熱膨張率の+10%、−30%以内であることが望ましい。これによって、金属箔と樹脂との熱膨張差に起因する回路の位置ずれを効果的に防止することができ、不良品発生を減少させ、歩留りを向上させることができる。
板状キャリアの厚みは特に制限はなく、リジッドでもフレキシブルでもよいが、厚すぎるとホットプレス中の熱分布に悪影響がでる一方で、薄すぎると撓んでしまいプリント配線板の製造工程を流れなくなることから、通常5μm以上1000μm以下であり、50μm以上900μm以下が好ましく、100μm以上400μm以下がより好ましい。
金属箔としては、銅又は銅合金箔が代表的なものであるが、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用することもできる。銅又は銅合金箔の場合、電解箔又は圧延箔を使用することができる。金属箔は、限定的ではないが、プリント回路基板の配線としての使用を考えると、1μm以上、好ましくは5μm以上、および400μ以下、好ましくは120μm以下の厚みを有するのが一般的である。板状キャリアの両面に金属箔を貼り付ける場合、同じ厚みの金属箔を用いても良いし、異なる厚みの金属箔を用いても良い。
使用する金属箔には各種の表面処理が施されていてもよい。例えば、耐熱性付与を目的とした金属めっき(Niめっき、Ni−Zn合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Zn合金めっき、Znめっき、Cu−Ni−Zn合金めっき、Co−Ni合金めっきなど)、防錆性や耐変色性を付与するためのクロメート処理(クロメート処理液中にZn、P、Ni、Mo、Zr、Ti等の合金元素を1種以上含有させる場合を含む)、表面粗度調整のための粗化処理(例:銅電着粒やCu−Ni−Co合金めっき、Cu−Ni−P合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−As合金めっき、Cu−As−W合金めっき等の銅合金めっきによるもの)が挙げられる。粗化処理が金属箔と板状キャリアの剥離強度に影響を与えることはもちろん、クロメート処理も大きな影響を与える。クロメート処理は防錆性や耐変色性の観点から重要であるが、剥離強度を有意に上昇させる傾向が見られるので、剥離強度の調整手段としても意義がある。
従来のCCLでは、樹脂と銅箔のピール強度が高いことが望まれるので、例えば、電解銅箔のマット面(M面)を樹脂との接着面とし、粗化処理等の表面処理を施すことによって化学的および物理的アンカー効果による接着力向上が図られている。また、樹脂側においても、金属箔との接着力をアップするために各種バインダーが添加される等している。前述したように、本発明の好適な用途においてはCCLとは異なり、金属箔と樹脂は最終的に剥離する必要があるので、過度に剥離強度が高いのは不利である。
そこで、本発明の好ましい一実施形態に係るキャリア付金属箔においては、金属箔と板状キャリアの剥離強度を先述した好ましい範囲に調節するため、貼り合わせ面の表面粗度を、JIS B 0601:2001に準拠して測定した金属箔表面の十点平均粗さ(Rz jis)で表して、3.5μm以下、更に3.0μm以下とすることが好ましい。但し、表面粗度を際限なく小さくするのは手間がかかりコスト上昇の原因となるので、0.1μm以上とするのが好ましく、0.3μm以上とすることがより好ましい。金属箔として電解銅箔を使用する場合、このような表面粗度に調整すれば、光沢面(シャイニー面、S面)及び粗面(マット面、M面)の何れを使用することも可能であるが、S面を用いた方が上記表面粗度への調整が容易である。一方で、前記金属箔の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)は、0.4μm以上10.0μm以下であることが好ましい。
また、本発明の好ましい一実施形態に係るキャリア付金属箔においては、金属箔の樹脂との貼り合わせ面に対しては、粗化処理等剥離強度向上のための表面処理は行わない。また、本発明の好ましい一実施形態に係るキャリア付金属箔においては、樹脂中には、金属箔との接着力をアップするためのバインダーは添加されていない。
キャリア付金属箔を製造するためのホットプレスの条件としては、板状キャリアとしてプリプレグを使用する場合、圧力30〜40kg/cm2、プリプレグのガラス転移温度よりも高い温度でホットプレスすることが好ましい。
別の観点から、本発明は、熱硬化性樹脂に離型剤を混ぜ込んだ樹脂組成物から作製される板状キャリアを提供する。この板状キャリアは、上述したような金属箔を剥離可能に密着させる用途に好適に用いることができる。
なお、金属箔または樹脂の表面をXPS(X線光電子分光装置)、EPMA(電子線マイクロアナライザ)、EDX(エネルギー分散型X線分析)を備えた走査電子顕微鏡等の機器で測定し、Siが検出されれば、金属箔または樹脂の表面にシラン化合物が存在すると推察することができ、またSが検出されれば、金属箔または樹脂の表面に、分子内に2つ以下のメルカプト基を有する化合物が存在すると推察することができ、またAl、Ti、Zrが検出されれば、金属箔または樹脂の表面に、上記金属アルコキシドが存在すると推察することができる。
さらに、別の観点から、本発明は、上述した樹脂組成物から構成される板状キャリアを用いて構成されるキャリア付金属箔の用途を提供する。
第一に、上述したキャリア付金属箔の少なくとも一つの金属箔側に対して、樹脂を積層し、次いで樹脂又は金属箔を1回以上、例えば1〜10回繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法が提供される。
第二に、上述したキャリア付金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで樹脂、上述した樹脂組成物を半硬化させて得られる半硬化樹脂、上述した樹脂組成物を含浸させてなるプリプレグ、片面あるいは両面金属張積層板、上述した本発明のキャリア付金属箔または金属箔を1回以上、例えば1〜10回繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法が提供される。なお、本発明のキャリア付金属箔に最初に積層した樹脂以降の積層は、所望する回数だけ行われ、各積層回とも、樹脂、半硬化樹脂、プリプレグ、片面あるいは両面金属張積層板、最初のキャリア付金属箔とは別の本発明のキャリア付金属箔、および金属箔からなる群から任意に選択することができる。
上記の多層金属張積層板の製造方法においては、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むことができる。
さらに、前記板状キャリアと金属箔とを剥離して分離した後、金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むことができる。
第三に、上述したキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に樹脂を積層し、次いで、樹脂、上述した樹脂組成物を半硬化させて得られる半硬化樹脂、上述した樹脂組成物を含浸させてなるプリプレグ、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、上述した本発明のキャリア付金属箔または金属箔を1回以上、例えば1〜10回繰り返して積層することを含むビルドアップ基板の製造方法が提供される。なお、本発明のキャリア付金属箔に最初に積層した樹脂以降の積層は、所望する回数だけ行われ、各積層回とも、樹脂、半硬化樹脂、プリプレグ、片面あるいは両面金属張積層板、最初のキャリア付金属箔とは別の本発明のキャリア付金属箔、および金属箔からなる群から任意に選択することができる。
第四に、上述したキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に、ビルドアップ配線層を一層以上積層する工程を含むビルドアップ基板の製造方法が提供される。この際、ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成することができる。
サブトラクティブ法とは、金属張積層板や配線基板(プリント配線板、プリント回路板を含む)上の金属箔の不要部分を、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成する方法を指す。フルアディテイブ法とは、導体層に金属箔を使用せず、無電解めっき又は/および電解めっきにより導体パターンを形成する方法であり、セミアディティブ法は、例えば金属箔からなるシード層上に無電解金属析出と、電解めっき、エッチング、又はその両者を併用して導体パターンを形成した後、不要なシード層をエッチングして除去することで導体パターンを得る方法である。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、キャリア付き金属箔の金属箔、キャリア付き金属箔の板状キャリア、本発明の半硬化樹脂、本発明のプリプレグ、金属箔、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むことができる。また、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔、及び片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付き金属箔を構成する金属箔、及び金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むこともできる。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、配線形成された表面の上に、片面に金属箔を密着させた本発明に係るキャリア付金属箔のキャリア側を積層する工程を更に含むこともできる。また、配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させた本発明に係るキャリア付金属箔を積層する工程を更に含むこともできる。
なお、「配線形成された表面」とは、ビルドアップを行う過程で都度現れる表面に配線形成された部分を意味し、ビルドアップ基板としては最終製品のものも、その途中のものも包含する。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むこともできる。
さらに、前記板状キャリアと金属箔とを剥離して分離した後、金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むことができる。
なお、上述の多層金属張積層板の製造方法およびビルドアップ基板の製造方法において、各層同士は熱圧着を行うことにより積層させることができる。この熱圧着は、一層一層積層するごとに行ってもよいし、ある程度積層させてからまとめて行ってもよいし、最後に一度にまとめて行ってもよい。
特に、本発明は、上記のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面銅張積層板、金属箔または樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをし、更に前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔および回路部分、片面あるいは両面銅張積層板を構成する金属箔、金属箔に回路を形成する工程を少なくとも1回以上行うビルドアップ基板の製造方法を提供する。
以下、上述した用途の具体例として、本発明に係るキャリア付金属箔を利用した4層金属張積層板の製法を説明する。ここで使用するキャリア付金属箔は、板状キャリア11bの片面に金属箔11aを剥離可能に密着させたキャリア付金属箔11である。このキャリア付金属箔上11に、所望枚数のプリプレグ12、次に内層コア13と称する2層プリント回路基板または2層金属張積層板、次にプリプレグ12、更にキャリア付金属箔11を順に重ねることで1組の4層金属張積層板の組み立てユニットが完成する。次に、このユニット14(通称「ページ」と言う)を10回程度繰り返し、プレス組み立て物15(通称「ブック」と言う)を構成する(図3)。その後、このブック15を積層金型10で挟んでホットプレス機にセットし、所定の温度及び圧力で加圧成型することにより多数の4層金属張積層板を同時に製造することができる。積層金型10としては例えばステンレス製プレートを使用することができる。プレートは、限定的ではないが、例えば1〜10mm程度の厚板を使用することができる。4層以上の金属張積層板についても、一般的には内層コアの層数を上げることで、同様の工程で生産することが可能である。
以下、上述した用途の具体例として、樹脂製の板状キャリア11bの両面に金属箔11aを密着させたキャリア付金属箔11を利用したコアレスビルドアップ基板の製法を例示的に説明する。この方法では、キャリア付金属箔11の両側にビルドアップ層16を必要数積層した後、キャリア付金属箔11から両面の金属箔を剥離する(図4参照)。
例えば、上述したキャリア付金属箔の金属箔側に、絶縁層としての樹脂、2層回路基板、絶縁層としての樹脂を順に重ね、その上に金属箔側が樹脂と接触するようにしてキャリア付金属箔の金属箔を順に重ねて積層体とすることでビルドアップ基板を製造することができる。
また、別の方法としては、樹脂製の板状キャリア11cの両面または片面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の少なくともの一つの金属箔側に対して、絶縁層としての樹脂、導体層としての金属箔を順に積層する。次に、必要に応じて金属箔の全面を、ハーフエッチングして厚みを調整する工程を含めてもよい。次に、積層した金属箔の所定位置にレーザー加工を施して金属箔と樹脂を貫通するビアホールを形成し、ビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施した後、ビアホール底部、側面および金属箔の全面または一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。金属箔上の無電解めっきまたは電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成おいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと金属箔の密着性が不十分である場合には予め金属箔の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、金属箔および、無電解めっき部、電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。このようにしてビルドアップ基板を製造することができる。樹脂、銅箔の積層から回路形成までの工程を複数回繰り返し行ってさらに多層のビルドアップ基板としてもよい。
さらに、このビルドアップ基板の最表面には、本発明の片面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の金属箔の樹脂側を接触させて積層してもよいし、一旦樹脂を積層した後に、本発明の両面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の一方の金属箔を接触させて積層してもよい。
ここで、ビルドアップ基板作製に用いる樹脂としては、熱硬化性樹脂を含有するプリプレグを好適に用いることができる。
また、別の方法としては、本発明の板状キャリアの片面または両面に金属箔、例えば銅箔を貼り合わせて得られるキャリア付金属箔の金属箔の露出表面に、絶縁層としての樹脂例えばプリプレグまたは感光性樹脂を積層する。その後、樹脂の所定位置にビアホールを形成する。樹脂として例えばプリプレグを用いる場合、ビアホールはレーザー加工により行うことができる。レーザー加工の後、このビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施すとよい。また、樹脂として感光性樹脂を用いた場合、フォトリソグラフィ法によりビアホールを形成部の樹脂を除去することができる。次に、ビアホール底部、側面および樹脂の全面または一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。樹脂上の無電解めっきまたは電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成おいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと樹脂の密着性が不十分である場合には予め樹脂の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、無電解めっき部または電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。このようにしてビルドアップ基板を製造することができる。樹脂の積層から回路形成までの工程を複数回繰り返し行ってさらに多層のビルドアップ基板としてもよい。
さらに、このビルドアップ基板の最表面には、本発明の片面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の金属箔の樹脂側を接触させて積層してもよいし、一旦樹脂を積層した後に、本発明の両面に金属箔を密着させたキャリア付金属箔の一方の金属箔を接触させて積層してもよい。
このようにして作製されたコアレスビルドアップ基板に対しては、めっき工程及び/又はエッチング工程経て表面に配線を形成し、更にキャリア樹脂と銅箔の間で、剥離分離させることで多層ビルドアップ配線板が完成する。剥離分離後に金属箔の剥離面に対して、配線を形成してもよいし、金属箔全面をエッチングにより除去してビルドアップ配線板としてもよい。更に、ビルドアップ配線板に電子部品類を搭載することで、プリント回路板が完成する。また、樹脂剥離前のコアレスビルドアップ基板に直接、電子部品を搭載してもプリント回路板を得ることができる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
<実験例1>
複数の電解銅箔(厚さ12μm)を準備し、それぞれの電解銅箔のシャイニー(S)面に対して、下記の条件によるニッケル−亜鉛(Ni−Zn)合金めっき処理およびクロメート(Cr−Znクロメート)処理を施し、貼り合わせ面(ここではS面)の十点平均粗さ(Rz jis:JIS B 0031(2003)に準拠して測定)を1.5μmとした後、樹脂として下記に示した調製方法により得られた熱硬化性樹脂を当該電解銅箔のS面と貼り合わせ、170℃で100分ホットプレス加工を行って、キャリア付銅箔を作製した。
(ニッケル−亜鉛合金めっき)
Ni濃度 17g/L(NiSO4として添加)
Zn濃度 4g/L(ZnSO4として添加)
pH 3.1
液温 40℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
(クロメート処理)
Cr濃度 1.4g/L(CrO3またはK2CrO7として添加)
Zn濃度 0.01〜1.0g/L(ZnSO4として添加)
Na2SO4濃度 10g/L
pH 4.8
液温 55℃
電流密度 0.1〜10A/dm2
めっき時間 0.1〜10秒
(熱硬化性樹脂)
以下の材料を混合して、均一なエポキシ樹脂配合樹脂ワニスを作製した。
・臭素化エポキシ樹脂 100質量部(エポキシ当量390−410g/eq)
・離型剤 表1に示した濃度
・ジシアンジアミド 4質量部
・2エチル4メチルイミダゾール 0.15質量部
・メチルセロソルブ(エチレングリコールモノメチルエーテル) 36質量部
・メチルエチルケトン 60質量部
実験例1、5、8では、銅箔にワニスを100μmの厚みで塗布し、樹脂含有量が42〜45mass%となる様に加熱乾燥(120℃〜180℃×60秒〜180秒)した。
残りの実験例では、該ワニスをガラス不織布に樹脂含有量が42〜45mass%になるように含浸加熱乾燥(120℃〜180℃×60秒〜180秒)し、ガラス織布プリプレグを得た。
また、キャリア付銅箔を、当該キャリア付金属箔に対して回路形成などのさらなる加熱処理の際に熱履歴がかかることを想定して、表1に記載の条件(ここでは、220℃で3時間)の熱処理を行った。
ホットプレスにより得られたキャリア付銅箔、および更に熱処理を行った後のキャリア付銅箔における、銅箔と板状キャリア(加熱後の樹脂)との剥離強度を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
また、剥離作業性を評価するため、それぞれ単位個数当たりの人手による作業時間(時間/個)を評価した。結果を表2に示す。
<実験例2〜11>
表1に示す銅箔および離型剤を用いた熱硬化性樹脂、ならびに実験例1と同様の手順で、キャリア付銅箔を作製した。それぞれについて実験例1と同様の評価を行った。結果を表1、2に示す。
なお、銅箔の貼り合わせ面の種別、表面処理の条件および表面粗さRz jis、離型剤の使用条件、プリプレグの種類、ならびに銅箔とプリプレグとの積層条件は、表1に示したとおりである。
板状キャリアとの貼り合わせ面とは反対側の銅箔マット(M)面の表面処理条件において、エポキシシラン(処理)及び粗化処理の具体的な条件は以下である。
(エポキシシラン処理)
処理液:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.9体積%水溶液
pH5.0〜9.0
12時間常温で攪拌したもの
処理方法:スプレーコーターを用いて処理液を塗布後、100℃の空気中で5分間処理面を乾燥させる。
(粗化処理)
Cu濃度 20g/L(CuSO4として添加)
2SO4濃度 50〜100g/L
As濃度 0.01〜2.0g/L(亜ヒ酸として添加)
液温 40℃
電流密度 40〜100A/dm2
めっき時間 0.1〜30秒
Figure 0006327840
Figure 0006327840
(ビルドアップ配線板)
このようにして作製したキャリア付金属箔の両側に、銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))、さらにFR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製)と銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))を順に重ね、3MPaの圧力で各表に示した加熱条件にてホットプレスを行い、4層銅張積層板を作製した。
次に、前記4層銅張積層板表面の銅箔とその下の絶縁層(硬化したプリプレグ)を貫通する直径100μmの孔をレーザー加工機を用いて空けた。続いて、前記孔の底部に露出した積層体上の銅箔表面と、前記孔の側面、前記4層銅張積層板表面の銅箔上に無電解銅めっき、電気銅めっきにより銅めっきを行い、積層体上の銅箔と、4層銅張積層板表面の銅箔との間に電気的接続を形成した。次に、4層銅張積層板表面の銅箔の一部を塩化第二鉄系のエッチング液を用いてエッチングし、回路を形成した。このようにして、4層ビルドアップ基板を得た。
続いて、前記4層ビルドアップ基板において、前記積層体の樹脂基板同士を剥離して分離することにより、2組の2層ビルドアップ配線板を得た。
次に、前記4層銅張積層板表面の銅箔とその下の絶縁層(硬化したプリプレグ)を貫通する直径100μmの孔をレーザー加工機を用いて空けた。続いて、前記孔の底部に露出したキャリア付き銅箔上の銅箔表面と、前記孔の側面、前記4層銅張積層板表面の銅箔上に無電解銅めっき、電気銅めっきにより銅めっきを行い、キャリア付銅箔上の銅箔と、4層銅張積層板表面の銅箔との間に電気的接続を形成した。次に、4層銅張積層板表面の銅箔の一部を塩化第二鉄系のエッチング液を用いてエッチングし、回路を形成した。このようにして、4層ビルドアップ基板を作製することができる。
続いて、前記4層ビルドアップ基板を、前記キャリア付銅箔の銅箔上の位置で切断した後、前記キャリア付銅箔の板状キャリアと銅箔を剥離して分離することにより、2組の2層ビルドアップ配線板を得た。
各実験例とも複数の4層ビルドアップ基板を作製し、それぞれについて、ビルドアップ基板製作工程における積層体を構成するプリプレグ同士の密着具合を目視にて確認したところ、表1において剥離強度および加熱後の剥離強度が「G」と評価された条件にて作製した積層体を用いたビルドアップ配線板では、ビルドアップに際して積層体の樹脂基板が破壊されずに剥離できた。
また、「N」と評価された条件については、ビルドアップに際して積層体における樹脂基板の剥離操作のときに樹脂基板が破壊されたか、あるいは剥がれず一方の樹脂基板の表面に他方の樹脂基板の一部が残った。
また、「−」と評価された条件については、ビルドアップに際して積層体における樹脂基板の剥離操作のときに樹脂が破壊されることなく剥がれたが、中には剥離操作なしで樹脂基板が剥がれることがあった。
10 積層金型
11 キャリア付金属箔
11a 金属箔
11b 板状キャリア
12 プリプレグ
13 内層コア
14 ページ
15 ブック
16 ビルドアップ層

Claims (26)

  1. 熱硬化性樹脂と、前記熱硬化性樹脂の含有量を100質量部としたときに、含有量が0.1〜50質量部の離型剤とを含み、前記離型剤が、以下の(1)〜(4)からなる群から選択される少なくとも一つであるキャリア付金属箔の板状キャリア用樹脂組成物:
    (1)シラン化合物
    Figure 0006327840
    (式中、R1はアルコキシ基またはハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ独立にハロゲン原子、またはアルコキシ基、またはアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基である。)
    に示すシラン化合物、その加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数の組み合わせ;
    (2)分子内に2つ以下のメルカプト基を有し、チオール、ジチオール、チオカルボン酸及びその塩、ジチオカルボン酸及びその塩、チオスルホン酸及びその塩並びにジチオスルホン酸及びその塩からなる群から選択される化合物のうち少なくとも一つ;
    (3)金属アルコキシド
    Figure 0006327840
    (式中、R1はアルコキシ基またはハロゲン原子であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基よりなる群から選択される炭化水素基であるか、一つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたこれら何れかの炭化水素基であり、MはAl、Ti、Zrのうちいずれか一つ、nは0または1または2、mは1以上Mの価数以下の整数であり、R1の少なくとも一つはアルコキシ基である。なお、m+nはMの価数すなわちAlの場合3、Ti、Zrの場合4である)
    に示すアルミネート化合物、チタネート化合物、ジルコネート化合物、これらの加水分解生成物、該加水分解生成物の縮合体を単独で又は複数の組み合わせ;および
    (4)メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン及び変性ジメチルポリシロキサンからなる群から選択されるシリコーンのうち少なくとも一つ
  2. 120〜320℃のガラス転移温度Tgを有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物であって、
    銅箔を積層させて硬化させた後、樹脂組成物の硬化物の当該金属箔に対する剥離強度が10gf/cm以上200gf/cm以下である樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    銅箔を積層させて硬化させた後、さらに220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、樹脂組成物の硬化物の当該金属箔に対する剥離強度が、10gf/cm以上200gf/cm以下である樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を半硬化させて得られる半硬化樹脂。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含浸させ、半硬化して得られるプリプレグ。
  7. 請求項5に記載の半硬化樹脂を硬化させて得られる樹脂基板と、当該樹脂基板の少なくとも一方の面に剥離可能に密着させた金属箔とからなるキャリア付金属箔。
  8. 請求項6に記載のプリプレグと、当該プリプレグの少なくとも一方の面に剥離可能に密着させた金属箔とからなるキャリア付金属箔。
  9. 請求項7または8に記載のキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に対して、樹脂を積層し、次いで樹脂又は金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
  10. 請求項7または8に記載のキャリア付き金属箔の金属箔側に樹脂を積層し、次いで、樹脂、請求項5に記載の半硬化樹脂、請求項6に記載のプリプレグ、片面もしくは両面金属張積層板、請求項7もしくは8に記載のキャリア付き金属箔、または金属箔を1回以上繰り返して積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法において、剥離して分離した金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
  13. 請求項9〜12のいずれか一項に記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
  14. 請求項7または8に記載のキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
  15. ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一方を用いて形成される請求項14に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  16. 請求項7または8に記載のキャリア付き金属箔の少なくとも一つの金属箔側に樹脂を積層し、次いで、樹脂、請求項5に記載の半硬化樹脂、請求項6に記載のプリプレグ、片面もしくは両面配線基板、片面もしくは両面金属張積層板、請求項7もしくは8に記載のキャリア付き金属箔、または金属箔を1回以上繰り返して積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
  17. 請求項16に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面もしくは両面配線基板、片面もしくは両面金属張積層板、キャリア付き金属箔の金属箔、キャリア付き金属箔の板状キャリア、半硬化樹脂、プリプレグ、金属箔、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
  18. 請求項16または17に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面もしくは両面配線基板を構成する金属箔、片面もしくは両面金属張積層板を構成する金属箔、及びキャリア付き金属箔を構成する金属箔、及び金属箔の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
  19. 配線形成された表面の上に、片面に金属箔を密着させた請求項6または7に記載のキャリア付金属箔のキャリア側を積層する工程を更に含む請求項16〜18のいずれか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  20. 配線形成された表面の上に、樹脂を積層し、当該樹脂に両面に金属箔を密着させた請求項7または8に記載のキャリア付金属箔を積層する工程を更に含む請求項16〜19いずれか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  21. 前記樹脂の少なくとも一つがプリプレグであることを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  22. 請求項14〜21のいずれか一項に記載の方法で得られたビルドアップ基板に対して、前記キャリア付金属箔の板状キャリアと金属箔とを剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  23. 請求項22に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、板状キャリアと密着していた金属箔の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  24. 請求項22または23に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板。
  25. 請求項14〜21のいずれか一項に記載の方法によりビルドアップ基板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
  26. 請求項22または23に記載の方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
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