JPWO2014024290A1 - 個体投入ホッパ - Google Patents

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Abstract

海老の幼生のような微細な個体についても、それを損傷させることなく個体供給を自在にオン・オフすることができ、これにより正確でロスの非常に少ない定量計数、定量分配等を可能とする個体投入ホッパを提供する。これを実現するために、計数すべき個体を液体と共に収容し底部に流出口を有するホッパ本体10に、ホッパ本体10の流出口12からホッパ本体10内の液面レベルより上方を経由して前記流出口12と同等レベルかそれより下方に至るサイホン管20を組み合わせる。サイホン管20の前記液面レベルより上方部分は水平管部23である。水平管部23には、サイホン管20に管外から接続されて管内の液体流路を大気開放するサイホン停止用の大気開放弁27と、サイホン停止用の大気開放弁27の上流側に位置して前記サイホン管20に管外から接続されて管内の液体流路の下流側へ液体を注入するサイホン始動用の液体吐出ノズル25とを設ける。

Description

本発明は、海老の幼生、稚魚、小魚などといった小さな水産資源(以後、稚魚類と称す)などの、液中での保管が必要で、なおかつ物理的衝撃により破壊やストレスを受けやすい脆弱な個体を、計数装置等の各種個体処理装置へ供給するのに用いられる個体投入ホッパに関し、より詳しくは、一括投入された大量の個体を海水や真水などの液体の流動を利用して個体処理装置へ連続的に順次供給する流体利用による個体投入ホッパに関する。
従来より、海老の幼生の如き養殖された稚魚類の商取引にあたっては、その個体数を短時間に正確にカウントすることが必要であり、このために各種の自動計数装置が開発されている。稚魚類のような小さな個体の計数に適した装置としては次の2種類が知られている。
一つは、個体を水から分離してコンベア上へ分散投入し、そのコンベアから排出される過程で個体数を計測する装置である(特許文献1及び特許文献2)。今一つは、個体を水と共に箱の中に収容し、その箱の底板や側壁に、個体が一つずつ通過可能な小さい流出口を多数設けて、多数の流出口から水と共に流出する個体の数を計測する装置である(特許文献3及び特許文献4)。
しかしながら、第1の自動装置では個体を水から引き上げるために、小さな幼生、稚魚類の場合、計数プロセスでの衰弱が著しく、死滅に至るおそれもあり、これによる歩留り低下が問題になる。また、その小ささのために、個体がコンベアに付着しやすく、コンベアから落下しない個体も少なくない。この点からも歩留りの低下が問題になり、更には計数精度の低下も問題になる。
第2の自動装置では、流体中で個体数を計測するので、個体が衰弱するとか死滅するといった危険は少ない。また、小さな多数の流出口を使用して、多数の個体を一匹ずつ分散して計数するので、個体の重なりによるミスカウントがなく、計数精度が高い。その一方では、多数の流出口のそれぞれにカメラなどが必要になるため、設備コストの高さが問題になる。
これらの問題を解決するために、本出願人は、特許文献3及び4に記載された流体利用の個体計数装置の発展型として、所定方向に傾斜した複数の傾斜流路を複数段に配置した多段型の個体計数装置を特許文献5により提示した。傾斜流路を複数段に配置すると、各傾斜流路での水流のみならず、各段間の段差部における落流が分散に有効に寄与し、その結果として、その流路内での単一のカメラによる撮影及び撮影画像の解析処理により個体数を正確に計測できる。加えて、流水等の流動液体による分散では水中に多数の泡が発生し、画像解析での個体数の抽出における障害となるが、各段間の段差部などで消泡が図られ、画像解析での障害を取り除くことができる。
これらの結果、海老の幼生のような微細な個体を一度に大量に計数する場合にも、その個体数を高精度に計測できる。また個体の衰弱、死滅の危険を少なくできる。しかも装置の構造簡略化、小型化を可能にする。
しかしながら、大量の個体を短時間で効率的に計数するためには、特許文献1及び特許文献2に示されたコンベア式にしろ、特許文献3〜特許文献5に示された流体式にしろ、それらの個体計数装置へ大量の個体を高速で連続的に供給することが必要となり、その供給機構としては、特許文献1に記載されたような重力利用の投入ホッパが有利となる。
なぜなら、ポンプによる圧送の場合は、個体がポンプを通過する時に傷つけられてしまうという致命的な欠陥があるのに対し、重力利用の投入ホッパの場合は、ポンプを必要としないので、ポンプ通過による個体損傷の危険がないからである。
しかし、投入ホッパによる個体供給でも次のような欠陥がある。すなわち、個体計数装置の典型的な使用法は、所定単位数毎の定量計数である。これは、大量の個体を計測して所定数ずつ容器へ小分けする操作であり、具体的には、計数装置により計数した個体を容器へ収容し、計数値が所定数に達すると、計数装置への個体の供給を停止してこの間に容器を交換し、再び計数を始めてその容器に所定数の個体を収容し、これを繰り返すことにより、大量の個体を所定数ずつ容器へ小分けするものである。
ところが、この操作のためには、投入ホッパの出口に個体及び液体の流出をオン・オフする流路開閉弁を取付けることが必要となるところ、流路開閉弁でさえも、流路遮断時には個体が弁体と衝突したり、弁体に挟まれたりして、損傷を発生する危険性が大きく、その損傷によるロスの発生が問題になるのである。また、損傷に至らないまでも、流路開閉弁を通過することによるストレスを個体に与える危険性がある。
特開平8−30757号公報 特開平8−329212号公報 実開平7−36643号明細書 特開平6−245665号公報 WO/2010/140257号明細書
本発明の目的は、海老の幼生のような微細な個体についても、それを損傷させることなく個体供給を自在にオン・オフすることができ、これにより正確でロスの非常に少ない定量計数、定量分配等を可能とする個体投入ホッパを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者は、重力利用の投入ホッパにおいて、出口管などの管内の液体流路に開閉弁を介装することなく流出のオン・オフをコントロールする機構について鋭意、検討した。その結果、サイホンを利用した流出コントロール機構、すなわちホッパ本体底部の流出口から、一旦ホッパ本体内の液面レベルより上方を経由して、その液面レベルより下方、望ましくは流出口と同等レベルかそれより下方に至るサイホン管を使用し、そのサイホン管に管途中から空気を注入して流出を停止したり、注入された空気を液体の注入により下流側へ排出して流出を開始させることにより、流路開閉弁のような流路内の障害物を伴う機器を使用せずとも、ホッパ本体からの個体及び液体の流出をオン・オフ制御できることが判明した。
本発明の個体投入ホッパは、かかる知見を基礎として開発されたものであり、計数すべき個体を液体と共に収容し底部に流出口を有するホッパ本体と、ホッパ本体の流出口からホッパ本体内の液面レベルより上方を経由して前記流出口と同等レベルかそれより下方に至るサイホン管と、サイホン管の前記液面レベルより上方部分に管外から接続されて管内の液体流路を大気開放するサイホン停止用の大気開放弁と、サイホン停止用の大気開放弁の上流側に位置して前記サイホン管に管外から接続されて管内の液体流路の下流側へ液体を注入するサイホン始動用の液体吐出ノズルとを具備している。
本発明の個体投入ホッパにおいては、サイホン管の入口から出口に至る間に液体が満たされていると、サイホンの原理により、ホッパ本体内の個体が、液体と共にサイホン管を通して流出する。サイホン管の管内には流路開閉弁の如き障害物は存在しない。サイホン管に対しては、サイホン停止用の大気開放弁と、サイホン始動用の液体吐出ノズルとが管外から接続されているだけであり、個体及び液体の流出中は、これらは何れもオフ状態である。
流出した個体が個体計数装置において個数を計測される場合、計測数が所定値に達すると、個体の流出を停止しなければならない。その場合は、サイホン管に接続された大気開放弁をオン状態、すなわち開放状態とする。そうすると、大気開放弁はホッパ本体内の液面レベルより上でサイホン管に接続されているので、そのレベル差に相当する正圧が接続部に付加されている。このため、大気開放弁の開放に伴い、接続箇所から管内に外気が自然流入し、接続箇所より下流側の流体が排出されて、ホッパ本体内からの個体及び液体の流出が停止する。
この状態から、個体及び液体の流出を再開するためには、まず大気開放弁を閉止し、次いで液体吐出ノズルからサイホン管内へ液体を、いわゆる呼び水として注入して、管内の空気を下流側へ排除すると共に、接続箇所より上流側から下流側へ液体を吸引導入し、再びサイホン管の入口から出口までを液体で満たす。これにより、サイホンの原理による液体及び個体の流出が再開する。
サイホン管のホッパ本体内の液面レベルより上の部分は、液面に平行な水平管とし、その水平管部に大気開放弁を接続するのが好ましい。この構成によると、大気開放弁の開操作に伴う管内液体の排出がスムーズに行われると共に、これに伴う余分な液体排出が最小限に抑制される。
前記水平管部には、大気開放弁と共に前記液体吐出ノズルを接続するのが好ましい。この構成によると、サイホン管内の空気流入部に液体を比較的低い吐出圧力で、しかも短時間に効率よく充満させることができる。
本発明の個体投入本発明においては、ホッパ本体内の液面レベルとサイホン管の液面レベルより上方部分とのレベル差が重要である。これが大きいと下流側の管長が長くなり、流出停止時に管内から排出される液体量が多くなると共に、流出再開時に管内へ注入する液体量が多くなり、いずれも効率低下を招く原因になる。反対に、このレベル差が小さいと、流出停止のために大気開放弁を開放したときに管内へ外気がスムーズに流入せず、場合によっては大気開放弁から液体が流出し、流出が続く危険性がある。
このため、ホッパ本体内の液面レベルは、サイホン管の液面レベルより上方部分とのレベル差との関係において、レベル変動を阻止し、適正な定格レベルに管理するのが好ましく、この観点から、その液面レベル管理機構をホッパ本体に付設するのが好ましい。この液面レベル管理機構としては、ホッパ本体内の液面レベルを検出し、これが定格値に維持されるようにホッパ本体内への液体供給量を調整するフィードバック制御御機構でもよいが、構造簡略化の点から、ホッパ本体内へ液体を常時供給する液体供給機構と、ホッパ本体内で定格レベルを超えた液体をホッパ本体外へ自然流出させるオーバーフロー機構との組合せが好ましく、サイホン管を通して流出する液体の量より多い量の液体をホッパ本体内へ常時供給し、ホッパ本体からオーバーフローした液体を元に戻す循環系を構成するものが、より好ましい。
本発明の個体投入ホッパは、サイホンの原理を利用することにより、液体流路内にポンプや流路開閉弁等の障害部を設けることなく、流体流出のオン・オフをコントロールすることができる。このため、液体と共に流出する個体に損傷やストレスを与える危険性がなく、損傷やストレスによる経済的ロスを回避することができる。
本発明の実施形態を示す個体投入ホッパの概略構成図であり、個体計数装置と組み合わされた形態を示す。 同個体投入ホッパを備えた個体計数装置の側面図である。 同個体計数装置の平面図である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の個体投入ホッパは、図1〜図3に示すように、体長が10mmまでの幼生、稚魚などの微小な個体60(図1参照)の計数を、液体の流動を利用して行う流体利用方式の個体計数装置Bへ、前記個体60を供給するのに使用される。
個体投入ホッパAは、横に長い長方形の上面が開口し、下部の両側面及び前後面が内側へ傾斜することにより底部が船底型に絞られた横に長い角箱タイプのホッパ本体10と、ホッパ本体10に組み合わされたサイホン管20と、ホッパ本体10及びサイホン管20に、個体60の搬送媒体である液体(ここでは海水)を供給する給液系統30とを備えている。
ホッパ本体10は、液面レベルを定格値に位置するために、オーバーフロー機構を有している。ホッパ本体10の底面11は、上面に比して小面積の横に長い水平面であり、横方向に所定間隔で設けられた2つの流出口を有し、それぞれに流出ノズル12が装着されている。そして、これら2つの流出ノズル12により、個体投入ホッパAは、最大で2つの個体計測装置Bと並列に接続可能とされている(図1参照)。
サイホン管20は、内部が視認可能な透光性の軟質樹脂からなるフレキシブル管からなり、前記流出ノズル12を入口ノズルとして、その入口ノズル12から一旦、下方へ垂下してからU字状に湾曲してU管部22を形成し、その先で向きを水平方向に変えて水平管部23を形成し、そこから更に再度下方へ垂下して、個体計数装置Bの後述する個体搬入部42の特に受入れホッパ42e内に臨んでいる。サイホン管20の下流側の端部(出口部)は、前記入口ノズル12より若干下方に位置しており、受入れホッパ42e内の中心から外れた位置に上方から挿入されている。
U管部22の下部には、ドレンとの接続のために、第1のジョイン管24が介装されている。第1のジョイント管24は、ドレンの接続がサイホン管20内の流体流路の障害とならないように、本管に対して支管が上流側から傾斜して交差した枝分かれ形式とされている。
サイホン管20の水平管部23には、第1のジョイン管24と同様に本管に対して支管が上流側から傾斜して交差した枝分かれ形式の第2のジョイント管25が、サイホン始動用の液体吐出ノズルとして介装されると共に、第2のジョイント管25の下流側に位置して、第3のジョイント管26が介装されている。第2のジョイント管25の傾斜した支管には、後述する給液系統30からの配管が接続されている。第3のジョイント管26も第1のジョイント管24及び第2のジョイント管25と同様に、サイホン管20内の流体流路の障害とならないことを考慮したもので、具体的には、本管に対して支管が直角に交差したT字管であり、その支管にはサイホン停止用の大気開放弁27が接続されている。
ホッパ本体10及びサイホン管20に組み合わされる給液系統30は、ホッパ本体10へ供給する液体を収容するタンク31と、タンク31内の液体を加圧してヘッダー33へ送出するポンプ32とを有している。ヘッダー33は、ポンプ32により加圧された液体を次の3つの液体供給ラインへ分配する。
第1の液体供給ライン34は、ポンプ32により加圧された液体をホッパ本体10へ供給するものであり、そのライン途中に手動流路開閉弁35a、流量制御弁としての自動流路開閉弁35b及び流量計35cを備えている。第2の液体供給ライン36は、ポンプ32により加圧された液体をサイホン管20の水平管部23へ供給するものであり、より詳しくは、水平管部23にサイホン始動用の液体吐出ノズルとして介装された第2のジョイント管25の支管へ、サイホン始動用の呼び水として、前記液体を短時間のワンショットジェット流の形態で供給する。この液体供給のために、第2の液体供給ライン36も途中に手動流路開閉弁37a及び流量制御弁としての自動流路開閉弁37bを備えている。第3の液体供給ライン38は、ポンプ32により加圧された液体を個体計数装置Bへ個体搬送用液体として供給するものであり、そのライン途中に流量計39a及び手動流路開閉弁39bを備えている。
個体計数装置Bは、装置本体40と、その側方に配置された統合制御盤50とからなる。装置本体40は、L型フレーム41、L型フレーム41の個体搬入側、すなわち上流側に配置された背の低い搬入部架台41a上に搭載された個体搬入部42、L型フレーム41の個体搬出側、すなわち下流側に配置された背の高い計数部架台41b上に支持された計数ユニット43、及びL型フレーム41における計数部架台41bの下流側に装備された個体搬出部44を備えている。
個体搬入部42は、L型フレーム41の搬入部架台41a上に設置されたバッファ拡散方式の拡散用傾斜流路42aを備えている。拡散用傾斜流路42aは、断面が凹型の角樋からなり、水平、若しくは個体搬入側、すなわち上流側から個体搬出側、すなわち下流側にむけて小角度で下降傾斜している。
ここにおける個体搬入部42、海老の幼生のような体長が10mm未満の微細な個体を対象としている。このため拡散用傾斜流路42aの横幅は、例えば100mm程度と、小さく設定されている。拡散用傾斜流路42aの両端部は閉塞されており、上流部は角筒状の受け部42bとされている。受け部42bには、上から受入れホッパ42eが挿入されている。そして、受入れホッパ42eには、前述したサイホン管20の出口ノズル21が、また受け部42bには、前述した第3の液体供給ライン38の出口ノズル39c(図2参照)がそれぞれ臨んでいる。
受入れホッパ42eは、下に凸のドーム状をした円形容器であり、中心部には下方へ突出した垂直な円筒状の流出管を装備し、その流出管を拡散用傾斜流路42aの上流側の端部に設けられた受け部42b内に挿入してある。そして、この流出管は、個体60の拡散促進のために、下端を閉塞される一方、下端部の上流側に流出口を有している。受入れホッパ42e内にサイホン管20の下流側の端部(出口部)が挿入されていることは前述したとおりである。
バッファ拡散流路である拡散用傾斜流路43aの中間部には、液溜まり42cが設けられている。液溜まり42cは、底面が下流側に向かって上方へ傾斜すると共に、その傾斜角度が、両側から中央に向かうにつれて大きくなる三角形状に窪んだ舳先形状である。液溜まり42cの下流側は、底面が上流側と同じ角度の平坦部42dであり、平坦部42dの下流側は、急角度で下降傾斜する加速部を介して、下流側の端部底面に設けた流出口に繋がっている。
計数ユニット43は、L型フレーム41の計数部架台41b内に取付けられた加速拡散流路を兼ねる計数用傾斜流路43aと、L型フレーム41の計数部架台41b上に載置固定された画像解析制御盤43bと、計測用傾斜水路43aの下流側の端部近傍に設定された所定長の計数部の下側に位置してL型フレーム41の計数部架台41b内に取付けられた照明部43cとを有しており、L型フレーム41の計数部架台41abを構成部材としている。
計数用傾斜流路43aは、拡散用傾斜流路42aの下流側に連設されており、より具体的には、拡散用傾斜流路42aの下流側の端部底面に設けた流出口が計数用傾斜流路43aの上流側の端部上に位置している。この計数用傾斜流路43aは、透光性樹脂により形成された断面が凹型の角樋であり、L型フレーム41の個体搬入側、すなわち上流側から個体搬出側、すなわち下流側へかけて、拡散用傾斜流路42aより急勾配で下降傾斜している。計数用傾斜流路43aの上流側のほぼ半分は、L型フレーム41の計数部架台41a内から搬入部架台41a上に突出している。計数用傾斜流路43aの下流側の端部は計数部架台41bの外側へ突出している。
計数用傾斜流路43aの幅は、体長が100mmを超えるような大型魚にも対応できるように、拡散用傾斜流路42aより広幅に(例えば300mm幅)に設定されている。
L型フレーム41の計数部架台41b上に載置固定された画像解析制御盤43bは、内部に画像解析部を収容している。その内部は仕切り板により個体搬入側、個体搬出側の2室に分かれており、各室とも正面開口部が扉により開閉される。個体搬出側の室内にはカメラが収容されており、個体搬入側の室内には、カメラと共に画像解析部を構成する画像解析用基板が収容されている。カメラは、計数用傾斜流路43aの下流側の端部近傍に設定された所定長の計数部の上方に下方を向いて垂直に配置されたラインカメラであり、その計数部を例えば100μs程度の時間間隔で全幅にわたって撮影することにより計測用画像を取り込む。取り込まれた画像データは裏側の室内に収容された画像解析部構成用の画像解析用基板に送られる。画像解析用基板に代えて、画像解析専用パソコン等を使用することも可能である。
照明部43cは、計数用傾斜流路43aの下流側の端部近傍に設定された所定長の計数部の下側に計数部に沿って配置されており、その計数部を、面状に配置された多数個の白色LEDにより、下方から拡散板を介して全幅にわたり面状に照明する。或いは、拡散機能を有した計数部を、面状に配置された多数個の白色LEDにより、下方から全幅にわたり面状に照明する。
L型フレーム41における計数部架台41bの個体搬出側に装備された個体搬出部44は、計数ユニット43における計数用傾斜流路43aの下流側に、流路切替器44iを介して配置された一組の排出流路44a,44bを有している。流路切替器44iは、計数用傾斜流路43aの下流側に連設された傾斜流路であり、その傾斜角度を変更することにより、計数用傾斜流路43aからの個体流出先を排出流路44a,44bの何れかに切り替える。排出流路44a,44bは、計数用傾斜流路43a及び流路切替器43iに直角な樋状で、流路が逆方向の横向き流路であり、フレーム41における計数部架台41bの個体搬出側に並べて配置されている。
外側の排出流路44aは、流路方向の中央部を支点として両方向に傾動するシーソー形式であり、図示されないエアシリンダーからなるアクチュエータにより両方向に往復駆動される。この排出流路44aは、一端側から他端側にかけて深さが増しており、一端側の端部は開放されて、下方のドレン44cに臨む。他端側の端部は閉塞されると共に、端部底面に角筒状の流出口を備え、当該流出口を下方の排出ポート44dに臨ませている。一端側の端部には、個体搬送促進のために、前記ヘッダー33と接続された給水ノズル44gが上方から臨んでいる。
内側の排出流路44bは、外側の排出流路44bとは流路の方向が逆であり、これに伴って付帯機器等が反転配置されることを除き、外側の排出流路44aと実質同一の構造である。すなわち、内側の排出流路44bは、流路方向の中央部を支点として両方向に傾動するシーソー形式であり、図示されないエアシリンダーからなるアクチュエータにより両方向に往復駆動される。この排出流路44bは、他端側から一端側にかけて深さが増しており、他端側の端部は開放されて、下方のドレン44eに臨む。一端側の端部は閉塞されると共に、端部底面に角筒状の流出口を備え、当該流出口を下方の排出ポート44fに臨ませている。他端側の端部には、個体搬送促進のために、前記ヘッダー33と接続された給水ノズル44hが上方から臨んでいる。
アクチュエータとしての各種エアシリンダーを駆動するための加圧ポンプ45、タンク46、加圧エア分配機構等は、フレーム41の搬入部架台41b内にもっぱら取付けられている。
以上が装置本体40の構成である。装置本体40の側方に配置された統合制御盤50は、装置本体40で計測された個体数に基づいて個体搬出部43などを制御する。また個体の計測数などを、統合制御盤50上に設置されたモニター51に表示する。
個体計数装置Bが個体投入ホッパAと組み合わされていることは前述したとおりである。このような構成の個体計数装置Bにおいて、海老の幼生などの小さな稚魚類の個体数を計測する場合について、その機能の詳細を説明する。
個体60の計数作業では、まず個体投入ホッパAの給液系統30におけるタンク31内の海水を、ポンプ32により加圧してヘッダー33へ供給する。ヘッダー33から延びる3つの液体供給ライン34,36,38のうち、第1の液体供給ライン34においては、手動流路開閉弁35aを全開状態とし、この状態で自動流路開閉弁35bの開度を流量計35cの出力に基づいて自動制御することにより、タンク31内の海水を個体投入ホッパAにおけるホッパ本体10内へ所定流量で供給する。ホッパ本体10においては、液面が定格レベルを超えると、超えた海水はオーバーすることより、液面レベルが定格値に管理される。オーバーフローした海水はタンク31に戻される。
一方、第2の液体供給ライン36においては、手動流路開閉弁37aは全開状態、自動流路開閉弁37bは閉状態であり、第3の液体供給ライン38においては、タンク31内の海水が個体計数装置Bの個体搬入部42に所定流量で供給されるように、手動流路開閉弁39aの開度が流量計39bの表示値に基づいて調節される。
ホッパ本体10内の海水が定格レベルに管理されることにより、ホッパ本体10に付設されたサイホン管20の水平管部23より上流側に海水が前記定格レベルまで満たされる。以上で、個体投入ホッパAの個体計数に備えた準備作業が終了する。
個体計数を開始する際には、給液系統30の第2の液体供給ライン36に介装された自動流路開閉弁37bが一時的に且つ間欠的に開状態とされる。これにより、サイホン管20の水平管部23に介装された第2のジョイント管25の傾斜した支管が、液体吐出ノズルとして機能して、ここから海水が第2のジョイント管25の本管内の下流側へワンショットジェット流として一時的に且つ間欠的に吐出される。このとき、第2のジョイント管25と共に水平管部23に介装された第3のジョイント管26に接続の大気開放弁27は閉状態である。
第2のジョイント管25の支管内から本管内へのワンショットジェット流の適宜回数の繰り返しにより、サイホン管20の第2のジョイント管25より下流部内に海水が満たされると共に、上流部が負圧となって下流側へ吸引されることにより、サイホン管20の第2のジョイント管25より上流部内に残った空間にも海水が満たされる。
かくして、サイホン管20内が全長にわって海水で満たされ、その結果として、ホッパ本体10の海水が、サイホンの原理により、底面の流出ノズル12からサイホン管20を通して外部へ流出し、個体計数装置Bへ流入する。この段階では、給液系統30の第3の液体供給ライン38に介装された手動流路開閉弁39bが開状態とされていることにより、タンク31内の海水が個体計数装置Bへ個体の搬送用・分散用媒体として直接供給されている。
この状態で、ホッパ本体10内へ、計数すべき大量の個体60が一括投入される。ホッパ本体10内へ一括投入された大量の個体60は、サイホン管20内のサイホン流により、ホッパ本体10底面の流出ノズル12からサイホン管20内を経て個体計数装置Bの個体搬入部42の特に受入れホッパ42e内へ順次供給される。受入れホッパ42e内へ海水と共に供給された個体60は、ホッパ42e内の渦巻き状の旋回流により分散し、下方の拡散用傾斜流路42aの上流側の端部に設けられた受け部42b内に流入する。受け部42b内には、タンク31から第3の液体供給ライン38により直接、海水が供給されていることにより、拡散用傾斜流路42aで個体60の拡散が更に促進され、計数ユニット43の通過時に計数される。
計数に先立ち、個体搬入部42の拡散用傾斜流路42aを海水が通過するとき、その中間部に設けられた液溜まり42cにより、海水中の個体の拡散が促進される。すなわち、液溜まり42cは、底面が下流側に向かって上方へ傾斜すると共に、その傾斜角度が、両側から中央に向かうにつれて大きくなる三角形状に窪んだ舳先形状である。海水流はこの窪みに一旦集中することにより、その下流側では両側及び上下に広がる。このため、海水流中の個体は、この液溜まり42cを通過する際に一旦は三角形状の窪みに集中するものの、そこから出たあとは両側及び上下にばらけ、下流側へ搬送され、拡散用傾斜流路42aの下流側の端部に設けられた急勾配の加速部を経て流出口から排出される。
個体計数装置Bの計数ユニット43での計数操作については後で説明する。
個体計数装置Bの計数ユニット43での計数動作により、個体60の計数値が所定数に達すると、第3のジョイント管26に接続された大気開放弁27を閉状態から開状態へ切り替わる。第3のジョイント管26が介装されたサイホン管20の水平管部23は、ホッパ本体10内の液面レベルより若干高いので、大気開放弁27が閉状態から開状態へ切り替わることにより、大気開放弁27から水平管部23へ外気が侵入し、大気開放弁27の接続部近傍、すなわち第3のジョイント管26付近から下流側の海水がサイホン管20から排出される。その結果、サイホン管20を介した個体計数装置Bへの海水流入が停止し、同時にホッパ本体10から個体計数装置Bへの個体搬送も停止する。
大気開放弁27を閉状態から開状態へ切り替えた後も、第3のジョイント管26付近から下流側の海水が個体計数装置Bへ流入し、この海水に含まれる個体60が個体計数装置Bで計数され、上積みされるが、その個体数は僅かであるので、これの上積みによる計数誤差は実質的に問題にならない。
計数を再開するときは、第3のジョイント管26に接続された大気開放弁27を再び閉状態へ切り替え、その後に給液系統30の第2の液体供給ライン36に介装された流路開閉弁35を一時的に且つ間欠的に開状態とする。これにより、サイホン管20の水平管部23に介装された第2のジョイント管25の傾斜した支管が液体吐出ノズルとして機能して、ここから海水が第2のジョイント管25の本管内の下流側へワンショットジェット流として適宜回数吐出されることにより、サイホン管20内の全体が海水で満たされ、ホッパ本体10からサイホン管20を経由した個体計数装置Bへの海水流入、及びこれに伴う個体搬入が再開される。
第2のジョイント管25の本管内へワンショットジェット流を吐出する際、第2のジョイント管25より上流側にも空気が侵入している可能性があるが、第2のジョイント管25が介装されている部分は、ホッパ本体10内の液面に平行な水平管部23であり、しかも、ホッパ本体10内の液面に対するレベル差が僅かであるために、第2のジョイント管25より上流側へ空気が侵入しても、その量は僅かである。このため、第2のジョイント管25の本管内へのワンショットジェット流も僅かで済み、サイホン再開に要する時間及び吐出液量を抑制することができる。
サイホン管20を介したホッパ本体10から個体計数装置Bへの海水による個体搬送中、サイホン管20内の液体流路に障害物は存在しない。個体搬送停止時も大気開放弁27からサイホン管20内への空気侵入により行い、サイホン管20内の液体流路に障害物が侵入しないため、搬送中の個体に損傷もストレスも与えない。搬送再開時もサイホン管20内へのジェット流の吐出により行い、サイホン管20内の液体流路に障害物を侵入させないため、搬送を再開する個体に損傷もストレスも与える危険がない。
次に、個体計数装置Bにおける計数操作及び機能について説明する。
計測中は、前述したとおり、個体投入ホッパAのホッパ本体10からサイホン管20を経て個体計数装置Bの個体搬入部42に個体が海水と共に流入する。同時に、給液系統30のタンク31からヘッダー33及び第3の液体供給ライン38を介して海水が個体計数装置Bの個体搬入部42に供給される。
個体計数装置Bの個体搬入部42においては、個体及び海水が、拡散用傾斜流路42aの上流側端部に設けられた受入れホッパ42eを介して受け部42bに流入し、拡散用傾斜流路42aを下流側へ向けて流動する。拡散用傾斜流路42aを通過した個体及び海水は、拡散用傾斜流路42aの下流側の端部に設けられた流出口から、下側の計数ユニット43における計数用傾斜流路43aの上流端部に流入し、当該計数用傾斜流路43aを下流側へ向けて流動して、その下流側の端部から、個体搬出部44における外側の排出流路44aに流路切替器44iを介して流入する。外側の排出流路44aに流入した個体及び海水は、当該排出流路44aを他端側へ向けて横方向に流通し、他端側の端部に設けられた流出口から排出ポート44dを経て外部へ流出する。
ちなみに、このとき個体排出部40における外側の排出流路44aは一端側が上り、他端側が下がった状態にある。また、内側の排出流路44bは、外側の排出流路44aとは逆に、一端側が下がり、他端側が上がった状態にある。
拡散用傾斜流路42aから排出された海水は、計数ユニット43の計数用傾斜流路43aに流入する。計数用傾斜流路43aは、上流側の拡散用傾斜流路42aよりも傾斜角度が大であり、加速拡散流路を兼ねている。このため、海水中の個体が計数用傾斜流路43a内の計数部を通過する時点では、拡散が十分に促進されており、計数部では計数ユニット42の画像解析制御盤42bに収容されたカメラを含む画像解析部により、高精度な計数が行われる。
個体60の拡散は、前述したとおり、個体搬入部42における受入れホッパ42e、拡散用傾斜流路42aに設けた液溜まり42c、給液系統30のタンク31内から第3の液体供給ライン38を介して拡散用傾斜流路42aに海水が供給されることによっても促進される。
個体の計測数が規定値に達すると、前述したとおり、個体投入ホッパAから個体計数装置Bへの個体の流入が停止する。そうすると、個体搬出部44における流路切替器44iが作動し、個体60の搬出先が、外側の排出流路44aから内側の排出流路44bへ切り替わる。これと共に、外側の排出流路44aの一端側が下がり、他端側が上がる。また、内側の排出流路44bの一端側が上り、他端側が下がる。これにより、計数用傾斜流路42a内の計数部での計数を終えた個体60が内側の排出流路44bから排出ポート44fを経て外部へ流出する。
この切り替えを繰り返すことにより、個体60が規定数ずつ、規定量の出荷用水としての海水と共に出荷容器へ搬入される。また、個々の個体60は個体投入ホッパAに投入されてから、個体計数装置Bから排出されるまでの間、出荷用水としての海水中に浸漬しているので、個体が海老の幼生のような場合にも、その衰弱や死滅が防止される。
本実施形態の個体投入ホッパAと組み合わされた個体計数装置Bは、その構成を限るものではなく、また、個体計数装置B以外の個体処理装置との組合せも可能であるが、ここで採用された個体計数装置Bには次のような特徴がある。
海老の幼生や稚魚といった微小個体から体長が100mmを超える大型魚のような大きい個体までを計数できる計数ユニット43を有しており、前後の個体搬入部42や個体搬出部43を個体サイズに適した構造のものに変更し、これに伴って計数プログラムの設定変更を行う程度で、微小個体から大型個体までの計数に対応することができる。このため、個体のサイズ毎に設計する必要があった従来構造の個体計数装置と比べて装置価格を大幅に安くすることができ、また購入した個体計数装置を個体サイズに応じて変更することもでき、ユーザーが享受できる経済上、汎用上のメリットは非常に大きい。
前記個体計数装置Bは又、サイホン管20の下流側の端部(出口部)を、個体搬入部42における拡散用流路42aの受け部42b上に設けた受入れホッパ42e内に臨ませる構造になっているが、受入れホッパ42eを省略して、サイホン管20の下流側の端部(出口部)を前記受け部42bに直接臨ませる構造でもよい。
いずれにしても、個体計数装置Bは、その構成を限るものではなく、個体計数装置B以外の個体処理装置との代替も可能である。
A 個体投入ホッパ
B 個体計数装置
10 ホッパ本体
11 底面
12 流出ノズル(流出口,サイホン管の入口ノズル)
20 サイホン管
22 U管部
23 水平管部
24 第1のジョイント管
25 第2のジョイント管(サイホン始動用の液体吐出ノズル)
26 第3のジョイント管
27 サイホン停止用の大気開放弁
30 給液系統
31 タンク
32 ポンプ
33 ヘッダー
34,36,38 液体供給ライン
35a,37a,39b 手動流路開閉弁
35b,37b 自動流路開閉弁(流量制御弁)
35c,39a 流量計
40 個体計数装置Bの装置本体
41 L型フレーム
41a 搬入部架台
41b 計数部架台
42 個体搬入部
42a 拡散用傾斜流路
42b 受け部
42c 液溜まり
42d 平坦部
42e 受入れホッパ
43 計数ユニット
43a 計数用傾斜流路
43b 画像解析制御盤
43c 照明部
44 個体搬出部
44a,44b 排出流路
44c,43e ドレン
44d,45f 排出ポート
44g,44h 給水ノズル
44i 流路切替器
45 加圧ポンプ
46 タンク
【0004】
利用した流出コントロール機構、すなわちホッパ本体底部の流出口から、一旦ホッパ本体内の液面レベルより上方を経由して、その液面レベルより下方、望ましくは流出口と同等レベルかそれより下方に至るサイホン管を使用し、そのサイホン管に管途中から空気を注入して流出を停止したり、注入された空気を液体の注入により下流側へ排出して流出を開始させることにより、流路開閉弁のような流路内の障害物を伴う機器を使用せずとも、ホッパ本体からの個体及び液体の流出をオン・オフ制御できることが判明した。
[0015]
本発明の個体投入ホッパは、かかる知見を基礎として開発されたものであり、計数すべき個体を液体と共に収容し底部に流出口を有するホッパ本体と、ホッパ本体の流出口からホッパ本体内の液面レベルより上方を経由して前記流出口と同等レベルかそれより下方に至るサイホン管と、サイホン管の前記液面レベルより上方部分に管外から接続されて管内の液体流路を大気開放するサイホン停止用の大気開放弁と、サイホン停止用の大気開放弁の上流側に位置して前記サイホン管に管外から接続されて管内の液体流路の下流側へ液体をワンショットジェット流として複数回注入することにより、大気開放されたサイホン管内の液体流路を液体で満たすサイホン始動用の液体吐出ノズルとを具備している。
[0016]
本発明の個体投入ホッパにおいては、サイホン管の入口から出口に至る間に液体が満たされていると、サイホンの原理により、ホッパ本体内の個体が、液体と共にサイホン管を通して流出する。サイホン管の管内には流路開閉弁の如き障害物は存在しない。サイホン管に対しては、サイホン停止用の大気開放弁と、サイホン始動用の液体吐出ノズルとが管外から接続されているだけであり、個体及び液体の流出中は、これらは何れもオフ状態である。
[0017]
流出した個体が個体計数装置において個数を計測される場合、計測数が所定値に達すると、個体の流出を停止しなければならない。その場合は、サイホン管に接続された大気開放弁をオン状態、すなわち開放状態とする。そうすると、大気開放弁はホッパ本体内の液面レベルより上でサイホン管に接続されているので、そのレベル差に相当する正圧が接続部に付加されている。このため、大気開放弁の開放に伴い、接続箇所から管内に外気が自然流入し、接続箇所より下流側の流体が排出されて、ホッパ本体内からの個体及び液
【0005】
体の流出が停止する。
[0018]
この状態から、個体及び液体の流出を再開するためには、まず大気開放弁を閉止し、次いで液体吐出ノズルからサイホン管内へ液体を、複数回のワンショットジェット流により、いわゆる呼び水として注入して、管内の空気を下流側へ排除すると共に、接続箇所より上流側から下流側へ液体を吸引導入し、再びサイホン管の入口から出口までを液体で満たす。これにより、サイホンの原理による液体及び個体の流出が再開する。
[0019]
サイホン管のホッパ本体内の液面レベルより上の部分は、液面に平行な水平管とし、その水平管部に大気開放弁を接続するのが好ましい。この構成によると、大気開放弁の開操作に伴う管内液体の排出がスムーズに行われると共に、これに伴う余分な液体排出が最小限に抑制される。
[0020]
前記水平管部には、大気開放弁と共に前記液体吐出ノズルを接続するのが好ましい。この構成によると、サイホン管内の空気流入部に液体を比較的低い吐出圧力で、しかも短時間に効率よく充満させることができる。
[0021]
本発明の個体投入ホッパにおいては、ホッパ本体内の液面レベルとサイホン管の液面レベルより上方部分とのレベル差が重要である。これが大きいと下流側の管長が長くなり、流出停止時に管内から排出される液体量が多くなると共に、流出再開時に管内へ注入する液体量が多くなり、いずれも効率低下を招く原因になる。反対に、このレベル差が小さいと、流出停止のために大気開放弁を開放したときに管内へ外気がスムーズに流入せず、場合によっては大気開放弁から液体が流出し、流出が続く危険性がある。
[0022]
このため、ホッパ本体内の液面レベルは、サイホン管の液面レベルより上方部分とのレベル差との関係において、レベル変動を阻止し、適正な定格レベルに管理するのが好ましく、この観点から、その液面レベル管理機構をホッパ本体に付設するのが好ましい。この液面レベル管理機構としては、ホッパ本体内の液面レベルを検出し、これが定格値に維持されるようにホッパ本体内への液体供給量を調整するフィードバック制御御機構でもよいが、構造簡略化の点から、ホッパ本体内へ液体を常時供給する液体供給機構と、ホッ
【0007】
、それぞれに流出ノズル12が装着されている。そして、これら2つの流出ノズル12により、個体投入ホッパAは、最大で2つの個体計測装置Bと並列に接続可能とされている(図1参照)。
[0028]
サイホン管20は、内部が視認可能な透光性の軟質樹脂からなるフレキシブル管からなり、前記流出ノズル12を入口ノズルとして、その入口ノズル12から一旦、下方へ垂下してからU字状に湾曲してU管部22を形成し、その先で向きを水平方向に変えて水平管部23を形成し、そこから更に再度下方へ垂下して、個体計数装置Bの後述する個体搬入部42の特に受入れホッパ42e内に臨んでいる。サイホン管20の水平管部23は、ホッパ本体10内の液面レベルより若干上方に位置している。サイホン管20の下流側の端部(出口部)は、前記入口ノズル12より若干下方に位置しており、受入れホッパ42e内の中心から外れた位置に上方から挿入されている。
[0029]
U管部22の下部には、ドレンとの接続のために、第1のジョイン管24が介装されている。第1のジョイント管24は、ドレンの接続がサイホン管20内の流体流路の障害とならないように、本管に対して支管が上流側から傾斜して交差した枝分かれ形式とされている。
[0030]
サイホン管20の水平管部23には、第1のジョイン管24と同様に本管に対して支管が上流側から傾斜して交差した枝分かれ形式の第2のジョイント管25が、サイホン始動用の液体吐出ノズルとして介装されると共に、第2のジョイント管25の下流側に位置して、第3のジョイント管26が介装されている。第2のジョイント管25の傾斜した支管には、後述する給液系統30からの配管が接続されている。第3のジョイント管26も第1のジョイント管24及び第2のジョイント管25と同様に、サイホン管20内の流体流路の障害とならないことを考慮したもので、具体的には、本管に対して支管が直角に交差したT字管であり、その支管にはサイホン停止用の大気開放弁27が接続されている。
[0031]
ホッパ本体10及びサイホン管20に組み合わされる給液系統30は、ホッパ本体10へ供給する液体を収容するタンク31と、タンク31内の液体を加圧してヘッダー33へ送出するポンプ32とを有している。ヘッダー3

Claims (6)

  1. 計数すべき個体を液体と共に収容し底部に流出口を有するホッパ本体と、
    ホッパ本体の流出口からホッパ本体内の液面レベルより上方を経由して前記流出口と同等レベルかそれより下方に至るサイホン管と、
    サイホン管の前記液面レベルより上方部分に管外から接続されて管内の液体流路を大気開放するサイホン停止用の大気開放弁と、
    サイホン停止用の大気開放弁の上流側に位置して前記サイホン管に管外から接続されて管内の液体流路の下流側へ液体を注入するサイホン始動用の液体吐出ノズルと
    を具備する個体投入ホッパ。
  2. 請求項1に記載の個体投入ホッパにおいて、
    サイホン管のホッパ本体内の液面レベルより上の部分は、液面に平行な水平管とし、その水平管部に大気開放弁を接続されている個体投入ホッパ。
  3. 請求項2に記載の個体投入ホッパにおいて、
    前記水平管部には、大気開放弁と共に前記液体吐出ノズルが接続さている個体投入ホッパ。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の個体投入ホッパにおいて、
    前記ホッパ本体は、液面を一定レベルに管理する液面レベル管理機構を装備する個体投入ホッパ。
  5. 請求項4に記載の個体投入ホッパにおいて、
    液面レベル管理機構は、ホッパ本体内へ液体を常時供給する液体供給機構と、定格レベルを超えた液体をホッパ本体外へ流出させるオーバーフロー機構との組合せである個体投入ホッパ。
  6. 請求項5に記載の個体投入ホッパにおいて、
    液面レベル管理機構は、サイホン管を通して流出する液体の量より多い量の液体をホッパ本体内へ常時供給し、ホッパ本体からオーバーフローした液体を元に戻す循環系を構成する個体投入ホッパ。
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