JPWO2014007400A1 - 花芽形成を促進する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生長の早期段階で開花する植物を提供することを目的とする。本発明は花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを植物細胞内に導入する工程を含む、早期に開花する植物の製造方法を提供する。

Description

本発明は、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを植物細胞内に導入する工程を含む、早期に開花する植物の製造方法に関する。また、本発明は、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を含む、植物の開花促進剤に関する。
花の色、形、日持ち性は、花卉植物、特に切花の商品価値を決める上で重要な特性であり、これまで花卉植物の育種においてこれらの特性を重視した開発が行われてきた。しかし、日持ちがよいことと香りがすることは相反する関係にあることが多く、日持ちを重視した開発過程において、従来の香りを失った、或いは、弱くなった品種は少なくない。このような状況の中、色・形・日持ち性に加え、優れた芳香を有する園芸植物は、高い商品価値を有することが期待され、開発が望まれる。
花の香りは、複数の香気成分の混合物からなる(非特許文献1及び2)。なかでも、テルペノイドと呼ばれるグループに属する一連の化合物は香気成分として重要なものが多く、特に、モノテルペンであるゲラニオールやリナロールは、バラやスズランなど甘いフローラルな香りを有する多くの花に含まれる。
モノテルペンの生合成経路は、植物では細胞質に存在するメバロン酸(MVA)経路とプラスチドに存在するメチルエリスリトール(MEP)経路の2種類が知られている。メバロン酸経路では、アセチルCoAが他の2分子のアセチルCoAと反応し、還元されて生じるメバロン酸を介して合成される。メバロン酸が脱炭酸してイソペンテニルピロリン酸(以下、IPPと表す)およびジメチルアリルピロリン酸(以下、DMAPPと表す)となり、この2つがテルペノイド化合物の基本構造であるイソプレン骨格の起源となる。一方、メチルエリスリトール経路では、3−ホスホグリセルアルデヒドとピルビン酸から脱炭酸、異性化を経て生じる2−メチル−エリスリトール−4−リン酸(MEP)を介してIPPとDMAPPが合成される。ゲラニルピロリン酸合成酵素(以下、GPPSと表す)の作用により、DMAPPに一分子のIPPが付加することで、ゲラニルピロリン酸(以下、GPPと表す)となり、GPPにゲラニオール合成酵素(以下、GESと表す)やリナロール合成酵素(以下、LISと表す)などのモノテルペン合成酵素が作用し、ゲラニオールやリナロールなどのモノテルペンが生成する。
(図1参照)。
ところで、植物が花を咲かせるためには、それぞれの植物種に最適な温度や日長など様々な条件が必要となる。植物がどのように花を咲かせるのか、その仕組みが近年、モデル植物であるアラビドプシスを中心に明らかにされた。多くの遺伝子が植物の開花調節に関わっているが、なかでもアラビドプシス由来のFT遺伝子が重要な機能を果たし、FTの発現レベルが上昇すると、開花促進が起こることがすでに報告されている(特許文献1、非特許文献3)。また、イネではFTに相当するHd3aが見出されていて、これらのタンパク質は葉で合成され、それが茎頂に移動し、花芽分化を誘導することが知られている(非特許文献4)。たとえば、FT遺伝子を過剰発現したキクは、キクが通常開花しないような長日条件下での組織培養苗でも開花するようになった(非特許文献5)。また、多くの植物がFTに対応する遺伝子を持ち、例えば、トマトやポプラ(Populus trichocarpa)から、それぞれSFT、PtFTと名づけられた遺伝子が得られていている。また、同様の遺伝子がミカン(Citrus unshiu)などからも得られている。これらの遺伝子を植物で構成的に過剰発現させると、アラビドプシス、イネ、カラタチ(Poncitrus trifoliate)などで開花が促進された報告がある(非特許文献6及び7)。
また、通常、かんきつ類をはじめ果樹などの樹木は、発芽から開花までに数年を要するが、FT遺伝子を導入した組換えオレンジは半年から一年で開花した(非特許文献7)。以上のことから、FT遺伝子およびそれに対応する他の植物の遺伝子の機能は、種を超えて、開花促進という機能を発揮できると考えられ、FT遺伝子およびそれに対応する他の植物の遺伝子を利用すれば、世代交代が促進され、品種改良に要する時間が短縮されることが期待されている(特許文献2)。
しかしながら、FT遺伝子を導入した場合、茎長分裂組織は葉原基の代わりに花芽原基を形成するため、開葉することなく、花芽が形成される(非特許文献8)。その結果、以後の継代培養は極めて困難である。この点、特にカーネーションのような、通常、挿し木で増殖し栽培される植物にとっては大きなデメリットとなる。
国際公開公報WO99/53070 特開2000−139250
Dudareva N et al.,Curr.Opin.Biotechnol..181−189,2008 Plant Phisiol.127 2001,Plant J.27 2001,Mol Breed.9 2002 Trends in Plant Science(2006)11 550−558 Science 2007 316:1033−1036 園芸学研究(2007)巻6、別冊1、214 Plant Cell Physiol.(2002)43,1095−1105 Transgenic Research(2005)14,703−712 Plant Cell Physiol.(2008)49,1645−1658
このような状況下で、植物の開花を促進する新たなタンパク質及びそれをコードする遺伝子の発見が望まれていた。
本発明者らは、モノテルペンを生合成するために必要な、ゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットをコードするポリヌクレオチドを植物細胞に導入し、得られた形質転換細胞から植物体を発生させたところ、当該植物は幼苗の段階で開花することを発見し、ゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットをコードするポリヌクレオチドを構成的に宿主植物内で発現させることにより植物の開花を促進することができることを見出した。
本発明は、上記知見に基づくものである。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1] 以下のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを植物細胞内に導入する工程を含む、早期に開花する植物の製造方法。
(a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質;
(c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性有するタンパク質
[2] 前記植物が、同種の非形質転換植物と比べて、早期の生長段階において開花する、前記[1]に記載の方法。
[3] 前記ポリヌクレオチドが、発現ベクターに挿入されたものである、前記[1]に記載の方法。
[4] 前記ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするものである、前記[1]に記載の方法。
[5] 前記植物が、ナデシコ科植物又はゴマノハグサ科植物である、前記[1]に記載の方法。
[6] 前記植物が、カーネーション又はトレニアである、前記[1]に記載の方法。
[7] 以下のタンパク質、および、以下のタンパク質をコードするポリヌクレオチドの少なくとも一方を含む、植物の開花促進剤。
(a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質;
(c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質
[8] 前記ポリヌクレオチドが、発現ベクターに挿入されたものである、前記[7]に記載の開花促進剤。
[9] 前記タンパク質が、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質である、前記[7]に記載の開花促進剤。
[10] 前記ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするものである、前記[7]に記載の開花促進剤。
[11] 前記植物が、ナデシコ科植物又はゴマノハグサ科植物である、前記[7]に記載の開花促進剤。
[12] 前記植物が、カーネーション又はトレニアである、前記[7]に記載の開花促進剤。
[13] 植物の開花を促進するための、以下のタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
(a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質;
(c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質
発明の効果
本発明の方法により、植物の開花までに要する時間を大幅に短縮することができ、植物体が小さい段階で花をつけさせることができる。また、本発明により、果実や種子の形成に要する時間を短縮することができる。
さらに、本発明の方法により、自然界には存在し得ない、野生型と比べて早期の生長段階で開花する植物を作製することができる。
植物細胞内でのゲラニルピロリン酸合成経路を示す概略図である。 実施例で用いたゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニット発現ベクターpSPB4613のマップである。 本発明の植物の開花状態を示す。図3A:pSPB5505導入系の開花状態を示す。図3A:宿主(CWP系)およびpSPB4613導入系の開花状態を示す。 本発明の植物の挿し木による増殖のための切断部位(破線)を示す。
以下、本発明の実施態様について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施をすることができる。
なお、本明細書において引用した全ての文献、および公開公報、特許公報その他の特許文献は、参照として本明細書に組み込むものとする。また、本明細書は、本願優先権主張の基礎となる2012年7月3日に出願された日本国特許出願(特願2012−149409号)の明細書及び図面に記載の内容を包含する。
以下、本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施をすることができる。
1. 早期に開花する植物の製造方法
本発明は、ある実施態様において、ゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットを有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを植物細胞内に導入する工程を含む、早期に開花する植物の製造方法を提供する。
本発明において「花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド」としては、以下のものが挙げられる。
(a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチド;
(b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド;
(d)配列番号1の塩基配列を含有するポリヌクレオチド;及び
(e)配列番号1の塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
上記(a)に記載の配列番号2のアミノ酸配列は、これまでのところ、キンギョソウ(品種;メリーランドトゥルーピンク)由来のゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットのアミノ酸配列として知られているものである。また、上記(d)に記載の配列番号1は、前記ゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットをコードする遺伝子のCDS配列として知られているものである。
上記(b)又は(c)に記載のタンパク質は、代表的には、天然に存在する配列番号2のタンパク質の変異体又はキンギョソウ以外の異種植物のゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットホモログであるが、例えば、”Sambrook & Russell,Molecular Cloning:A Laboratory Manual Vol.3,Cold Spring Harbor Laboratory Press 2001”、”Ausubel,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons 1987−1997”、”Nuc.Acids.Res.,10,6487(1982)”、”Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79,6409(1982)”、”Gene,34,315(1985)”、”Nuc.Acids.Res.,13,4431(1985)”、”Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82,488(1985)”等に記載の部位特異的変異導入法を用いて、人為的に取得することができるものも含まれる。
キンギョソウ以外の異種植物のゲラニルピロリン酸合成酵素ラージサブユニットホモログとしては、例えば、以下の表に示すものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本明細書中、「配列番号2のアミノ酸配列における1〜110個のアミノ酸が、欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質」は、ある態様において、配列番号2のアミノ酸配列において、例えば、1〜110個、1〜100個、1〜90個、1〜80個、1〜70個、1〜60個、1〜50個、1〜40個、1〜39個、1〜38個、1〜37個、1〜36個、1〜35個、1〜34個、1〜33個、1〜32個、1〜31個、1〜30個、1〜29個、1〜28個、1〜27個、1〜26個、1〜25個、1〜24個、1〜23個、1〜22個、1〜21個、1〜20個、1〜19個、1〜18個、1〜17個、1〜16個、1〜15個、1〜14個、1〜13個、1〜12個、1〜11個、1〜10個、1〜9個(1〜数個)、1〜8個、1〜7個、1〜6個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1〜2個、又は1個のアミノ酸残基が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質であってもよい。上記アミノ酸残基の欠失、置換、挿入及び/又は付加の数は、一般的には小さい程好ましい。
また、このようなタンパク質としては、配列番号2のアミノ酸配列と70%以上、75%以上、80%以上、81%以上、82%以上、83%以上、84%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、99.1%以上、99.2%以上、99.3%以上、99.4%以上、99.5%以上、99.6%以上、99.7%以上、99.8%以上、又は99.9%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質が挙げられる。上記同一性の数値は一般的に大きい程好ましい。
ここで、「花芽形成を促進する活性を有するタンパク質」とは、これを宿主植物の細胞内で発現した場合に、当該宿主植物の開花を促進する機能を有するものである。宿主植物の開花を促進する機能は、本発明のポリヌクレオチドを宿主植物に導入して当該ポリヌクレオチドを構成的に発現する形質転換植物を作製し、当該形質転換植物が、同種の非形質転換植物と比べて、より早期の生長段階において開花するかどうかを検証することにより確認することができる。
好ましくは、本発明の方法に係る植物は、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花し、より好ましくは、50%、45%、40%、35%、30%、29%、28%、27%、26%、25%、24%、23%、22%、21%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9.5%、9.4%、9.3%、9.2%、9.1%、9.0%以下の生長段階で開花する。
ここで、「生長段階」とは、例えば、植物が発芽あるいは未分化の細胞隗からシュートが形成された時点、又は腋芽の栄養生長が開始した時点から経過した時間で表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が発芽又は茎頂分裂組織からの生長開始から開花まで200時間を要するのであれば、本発明に係る植物は発芽又は茎頂分裂組織からの生長開始から120時間以下で開花することになる。
別の側面では、「生長段階」とは、例えば、植物が開花までに要した日照時間で表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が開花まで200時間の日照時間を要するのであれば、本発明に係る植物は120時間以下の日照時間で開花することになる。
あるいは「生長段階」とは、例えば、植物個体の茎の節数で表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が茎の節数20にまで生長した段階で開花するのであれば、本発明に係る植物は茎の節数12以下で開花することになる。
また「生長段階」とは、例えば、植物個体の茎の長さで表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が茎の長さが20cmにまで生長した段階で開花するのであれば、本発明に係る植物は茎の長さが12cm以下で開花することになる。
さらに「生長段階」とは、例えば、植物個体の茎の断面積で表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が茎の断面積が20cmにまで生長した段階で開花するのであれば、本発明に係る植物は茎の断面積が12cm以下で開花することになる。
またさらに「生長段階」とは、例えば、植物個体の根の長さで表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が根の長さが10cmにまで生長した段階で開花するのであれば、本発明に係る植物は茎の長さが6cm以下で開花することになる。
またさらに「生長段階」とは、例えば、植物個体の本葉の数で表わすことができる。この場合、本発明に係る植物が、同種の非形質転換植物と比べて、60%以下の生長段階で開花する場合では、同種の非形質転換植物が本葉の数が20枚にまで生長した段階で開花するのであれば、本発明に係る植物は本葉の数が12枚以下で開花することになる。
但し、植物の生長は、個体及び栽培環境に大きく依存するため、生長段階に関する上記数値は必ずしも厳密なものである必要はなく、±5%の誤差を含んでいてもよいものとする。
本発明の植物体は、腋芽を形成し、その後に花芽を形成するため、腋芽を含む部分(図4の破線部分)を切断することにより、挿し木で増殖させることが可能である。
従って、本発明の植物を用いた場合、容易に同じ株の植物を増殖させることができる。このような特性を用いれば、栽培者の所望の色や形状の花を咲かせる株を選択し、同株を容易に増殖することが可能である。
本発明のタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸残基が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたとは、同一配列中の任意かつ、1若しくは複数のアミノ酸配列中の位置において、1若しくは複数個のアミノ酸残基の欠失、置換、挿入及び/又は付加があることを意味し、欠失、置換、挿入及び付加のうち2種以上が同時に生じてもよい。
以下に、相互に置換可能なアミノ酸残基の例を示す。同一群に含まれるアミノ酸残基は相互に置換可能である。A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2−アミノブタン酸、メチオニン、o−メチルセリン、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン、シクロヘキシルアラニン;B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2−アミノアジピン酸、2−アミノスベリン酸;C群:アスパラギン、グルタミン;D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4−ジアミノブタン酸、2,3−ジアミノプロピオン酸;E群:プロリン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン;F群:セリン、スレオニン、ホモセリン;G群:フェニルアラニン、チロシン。
本明細書中、「ポリヌクレオチド」とは、DNA又はRNAを意味する。
本明細書中、「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド」とは、例えば、配列番号1の塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチド、又は配列番号2のアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるポリヌクレオチドの全部又は一部をプローブとして、コロニーハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法又はサザンハイブリダイゼーション法などを用いることにより得られるポリヌクレオチドをいう。ハイブリダイゼーションの方法としては、例えば、”Sambrook & Russell,Molecular Cloning:A Laboratory Manual Vol.3,Cold Spring Harbor,Laboratory Press 2001”及び”Ausubel,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons 1987−1997”などに記載されている方法を利用することができる。
本明細書中、「ストリンジェントな条件」とは、低ストリンジェントな条件、中ストリンジェントな条件及び高ストリンジェントな条件のいずれでもよい。「低ストリンジェントな条件」は、例えば、5×SSC、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、32℃の条件である。また、「中ストリンジェントな条件」は、例えば、5×SSC、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、42℃又は5xSSC、1%SDS、50mM Tris−HCl(pH7.5)、50%ホルムアミド、42℃の条件である。「高ストリンジェントな条件」は、例えば、(1)5×SSC、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、50℃、(2)0.2xSSC、0.1%SDS、60℃、(3)0.2xSSC、0.1%SDS、62℃、(4)0.2xSSC、0.1%SDS、65℃、又は(5)0.1xSSC、0.1%SDS、65℃等の条件である。これらの条件において、温度を上げるほど高い同一性を有するDNAが効率的に得られることが期待できる。ただし、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに影響する要素としては温度、プローブ濃度、プローブの長さ、イオン強度、時間、塩濃度等の複数の要素が考えられ、当業者であればこれらの要素を適宜選択することで同様のストリンジェンシーを実現することが可能である。
なお、ハイブリダイゼーションに市販のキットを用いる場合は、例えばAlkphos Direct Labelling and Detection System(GE Healthcare)を用いることができる。この場合は、キットに添付のプロトコルに従い、標識したプローブとのインキュベーションを一晩行った後、メンブレンを55℃の条件下で0.1%(w/v)SDSを含む1次洗浄バッファーで洗浄後、ハイブリダイズしたDNAを検出することができる。あるいは、配列番号1の塩基配列と相補的な塩基配列、又は配列番号2のアミノ酸配列をコードする塩基配列の全部又は一部に基づいてプローブを作製する際に、市販の試薬(例えば、PCRラベリングミックス(ロシュ・ダイアグノスティクス社)等)を用いて該プローブをジゴキシゲニン(DIG)ラベルした場合には、DIG核酸検出キット(ロシュ・ダイアグノスティクス社)を用いてハイブリダイゼーションを検出することができる。
上記以外にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドとしては、FASTA、BLAST等の相同性検索ソフトウェアにより、デフォルトのパラメーターを用いて計算したときに、配列番号1のDNA、又は配列番号2のアミノ酸配列をコードするDNAと60%以上、61%以上、62%以上、63%以上、64%以上、65%以上、66%以上、67%以上、68%以上、69%以上、70%以上、71%以上、72%以上、73%以上、74%以上、75%以上、76%以上、77%以上、78%以上、79%以上、80%以上、81%以上、82%以上、83%以上、84%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、99.1%以上、99.2%以上、99.3%以上、99.4%以上、99.5%以上、99.6%以上、99.7%以上、99.8%以上、又は99.9%以上の同一性を有するDNAをあげることができる。
なお、アミノ酸配列や塩基配列の同一性は、FASTA(Science 227(4693):1435−1441,(1985))や、カーリン及びアルチュールによるアルゴリズムBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 872264−2268,1990;Proc Natl Acad Sci USA 90:5873,1993)を用いて決定できる。BLASTのアルゴリズムに基づいたblastn、blastx、blastp、tblastnやtblastxと呼ばれるプログラムが開発されている(Altschul SF,et al:J Mol Biol 215:403,1990)。blastnを用いて塩基配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=100、wordlength=12とする。また、blastpを用いてアミノ酸配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。
上記した本発明のポリヌクレオチドは、公知の遺伝子工学的手法又は公知の合成手法によって取得することが可能である。
また、本発明のポリヌクレオチドは、発現ベクターに挿入されていてもよい
このような発現ベクターは、通常、
(i)宿主細胞内で転写可能なプロモーター;
(ii)該プロモーターに結合した、上記(a)〜(e)のいずれかに記載のポリヌクレオチド;及び
(iii)RNA分子の転写終結及びポリアデニル化に関し、宿主細胞内で機能するシグナルを構成要素として含む発現カセット
を含むように構成される。
従って、本発明のポリヌクレオチドは、発現ベクターに挿入された状態で、宿主細胞に導入してもよい。発現ベクターの作製方法としては、プラスミド、ファージ又はコスミドなどを用いる方法が挙げられるが特に限定されない。
ベクターの具体的な種類は特に限定されず、宿主細胞中で発現可能なベクターが適宜選択され得る。すなわち、宿主細胞の種類に応じて、確実に本発明のポリヌクレオチドを発現させるために適宜プロモーター配列を選択し、これと本発明のポリヌクレオチドを各種プラスミド等に組み込んだベクターを発現ベクターとして用いればよい。
本発明の発現ベクターは、導入されるべき宿主の種類に依存して、発現制御領域(例えば、プロモーター、ターミネーター及び/又は複製起点等)を含有する。
宿主植物の細胞内で目的遺伝子を構成的に発現させるためのプロモーターの例としては、カリフラワーモザイクウィルスの35S RNAプロモーター、rd29A遺伝子プロモーター、rbcSプロモーター、前記カリフラワーモザイクウィルスの35S RNAプロモーターのエンハンサー配列をアグロバクテリウム由来のマンノピン合成酵素プロモーター配列の5’側に付加したmac−1プロモーター等が挙げられる。
外的な刺激によって誘導性に活性化されるプロモーターの例としては、アルコール誘導性遺伝子のプロモーター、テトラサイクリン応答性プロモーター、メタロチオネインプロモーター及びヒートショックプロテインプロモーター等が挙げられる。
発現ベクターは、少なくとも1つの選択マーカーを含むことが好ましい。このようなマーカーとしては、薬剤耐性マーカー(ハイグロマイシン、ゼオシン、カナマイシン)、ジェネチシン耐性遺伝子(G418r)、除草剤抵抗性遺伝子(SurB),銅耐性遺伝子(CUP1)(Marin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,vol.81,p.337,1984)、セルレニン耐性遺伝子(fas2m,PDR4)(それぞれ、猪腰淳嗣ら,生化学,vol.64,p.660,1992;Hussain et al.,Gene,vol.101,p.149,1991)などが利用可能である。
本発明において形質転換の対象となる植物は、植物体全体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子など)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束、柵状組織、海綿状組織など)又は植物培養細胞、あるいは種々の形態の植物細胞(例えば、懸濁培養細胞)、プロトプラスト、葉の切片、カルスなどのいずれをも意味する。形質転換に用いられる植物としては、特に限定されず、単子葉植物綱又は双子葉植物綱に属する植物のいずれでもよい。
植物への遺伝子の導入には、当業者に公知の形質転換方法(例えば、アグロバクテリウム法、パーティクルガン法、PEG法、エレクトロポレーション法など)が用いられる。例えば、アグロバクテリウムを介する方法と直接植物細胞に導入する方法が周知である。アグロバクテリウム法を用いる場合は、構築した植物用発現ベクターを適当なアグロバクテリウム(例えば、アグロバクテリウム・チュメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens))に導入し、この株をリーフディスク法(内宮博文著、植物遺伝子操作マニュアル(1990)27〜31頁、講談社サイエンティフィック、東京)などに従って無菌培養葉片に感染させ、形質転換植物を得ることができる。また、Nagel et alの方法(Micribiol.Lett.,67:325(1990))が用いられ得る。この方法は、まず、例えば発現ベクターをアグロバクテリウムに導入し、次いで、形質転換されたアグロバクテリウムをPlant Molecular Biology Manual(Gelvin,S.B.et al.,Academic Press Publishers)に記載の方法で植物細胞又は植物組織に導入する方法である。ここで、「植物組織」とは、植物細胞の培養によって得られるカルスを含む。アグロバクテリウム法を用いて形質転換を行う場合には、バイナリーベクター(pBI121、pPZP202、pBINPLUS及びpBIN19など)を使用することができる。
また、遺伝子を直接植物細胞又は植物組織に導入する方法としては、エレクトロポレーション法、パーティクルガン法が知られている。パーティクルガンを用いる場合は、植物体、植物器官、植物組織自体をそのまま使用してもよく、切片を調製した後に使用してもよく、プロトプラストを調製して使用してもよい。このように調製した試料を遺伝子導入装置(例えばPDS−1000(BIO−RAD社)など)を用いて処理することができる。処理条件は植物又は試料によって異なるが、通常は450〜2000psi程度の圧力、4〜12cm程度の距離で行う。
遺伝子が導入された細胞又は植物組織は、まずハイグロマイシン耐性などの薬剤耐性で選択され、次いで定法によって植物体に再生される。形質転換細胞から植物体への再生は、植物細胞の種類に応じて当業者に公知の方法で行うことが可能である。
植物培養細胞を宿主として用いる場合は、形質転換は、発現ベクターをパーティクルガン、エレクトロポレーション法などで培養細胞に導入する。形質転換により得られるカルスやシュート、毛状根などは、そのまま細胞培養、組織培養又は器官培養に用いることが可能であり、また従来知られている植物組織培養法を用い、適当な濃度の植物ホルモン(オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、アブシジン酸、エチレン、ブラシノライドなど)の投与などによって植物体に再生させることができる。
遺伝子が植物に導入されたか否かの確認は、PCR法、サザンハイブリダイゼーション法、ノーザンハイブリダイゼーション法などによって行うことができる。例えば、形質転換植物からDNAを調製し、DNA特異的プライマーを設計してPCRを行う。PCRは、前記プラスミドを調製するために使用した条件と同様の条件で行うことができる。その後は、増幅産物についてアガロースゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又はキャピラリー電気泳動などを行い、臭化エチジウム、SYBRGreen液などによって染色し、増幅産物を1本のバンドとして検出することによって、形質転換されたことを確認することができる。また、予め蛍光色素などによって標識したプライマーを用いてPCRを行い、増幅産物を検出することもできる。さらに、マイクロプレートなどの固相に増幅産物を結合させ、蛍光又は酵素反応などによって増幅産物を確認する方法も採用することができる。
本発明に係るポリヌクレオチドがゲノム内に組み込まれた形質転換植物体が一旦取得されれば、当該植物体の有性生殖又は無性生殖によって子孫を得ることができる。また、当該植物体又はその子孫、あるいはこれらのクローンから、例えば、種子、果実、切穂、塊茎、塊根、株、カルス、プロトプラストなどを得て、それらを基に当該植物体を量産することができる。従って、本発明は、本発明に係るポリヌクレオチドが発現可能なように導入された植物体、若しくは当該植物体と同一の性質を有する当該植物体の子孫、又はこれら由来の組織も提供する。
また、種々の植物に対する形質転換方法が既に報告されている。本発明に係る形質転換植物としては、ナス科植物(例えば、ナス、トマト、トウガラシ、ジャガイモ、タバコ、チョウセンアサガオ、ホオズキ、ペチュニア、カリブラコア、ニーレンベルギア等)、マメ科植物(例えば、ダイズ、アズキ、ラッカセイ、インゲンマメ、ソラマメ、ミヤコグサ等)、バラ科植物(例えば、イチゴ、ウメ、サクラ、バラ、ブルーベリー、ブラックベリー、ビルベリー、カシス、ラズベリー等)、ナデシコ科植物(カーネーション、カスミソウ等)、キク科植物(キク、ガーベラ、ヒマワリ、デイジー等)、ラン科植物(ラン等)、サクラソウ科植物(シクラメン等)、リンドウ科植物(トルコギキョウ、リンドウ等)、アヤメ科植物(フリージア、アヤメ、グラジオラス等)、ゴマノハグサ科植物(キンギョソウ、トレニア等)、ベンケイソウ科植物(カランコエ)、ユリ科植物(ユリ、チューリップ等)、ヒルガオ科植物(アサガオ、モミジヒルガオ、ヨルガオ、サツマイモ、ルコウソウ、エボルブルス等)、アジサイ科植物(アジサイ、ウツギ等)、ウリ科植物(ユウガオ等)、フロウソウ科植物(ペラルゴニウム、ゼラニウム等)、モクセイ科植物(レンギョウ等)、ブドウ科植物(例えば、ブドウ等)、ツバキ科植物(ツバキ、チャノキ等)、イネ科植物(例えば、イネ、オオムギ、コムギ、エンバク、ライムギ、トウモロコシ、アワ、ヒエ、コウリャン、サトウキビ、タケ、カラスムギ、シコクビエ、モロコシ、マコモ、ハトムギ、牧草等)、クワ科植物(クワ、ホップ、コウゾ、ゴムノキ、アサ等)、アカネ科植物(コーヒーノキ、クチナシ等)、ブナ科植物(ナラ、ブナ、カシワ等)、ゴマ科植物(ゴマ等)、ミカン科植物(例えば、ダイダイ、ユズ、ウンシュウミカン、サンショウ)及びアブラナ科植物(赤キャベツ、ハボタン、ダイコン、シロナズナ、アブラナ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー等)が挙げられる。
植物の好ましい例としては、観賞用の植物、例えば、ナデシコ科植物(カーネーション、カスミソウ等)、ゴマノハグサ科植物(キンギョソウ、トレニア等)、ナス科植物(例えば、ナス、トマト、トウガラシ、ジャガイモ、タバコ、チョウセンアサガオ、ホオズキ、ペチュニア、カリブラコア、ニーレンベルギア等)、マメ科植物(例えば、ダイズ、アズキ、ラッカセイ、インゲンマメ、ソラマメ、ミヤコグサ等)、バラ科植物(例えば、イチゴ、ウメ、サクラ、バラ、ブルーベリー、ブラックベリー、ビルベリー、カシス、ラズベリー等)、キク科植物(キク、ガーベラ、ヒマワリ、デイジー等)、ラン科植物(ラン等)、サクラソウ科植物(シクラメン等)、リンドウ科植物(トルコギキョウ、リンドウ等)、アヤメ科植物(フリージア、アヤメ、グラジオラス等)、ベンケイソウ(カランコエ)、ユリ科植物(ユリ、チューリップ等)、ヒルガオ科植物(アサガオ、モミジヒルガオ、ヨルガオ、サツマイモ、ルコウソウ、エボルブルス等)、ウリ科植物(ユウガオ等)、アジサイ科植物(アジサイ、ウツギ等)、フロウソウ科植物(ペラルゴニウム、ゼラニウム等)、モクセイ科植物(レンギョウ等)、ツバキ科植物(ツバキ、チャノキ等)、あるいは、開花後に得られる果実や種子にも有用性がある植物、例えばイネ科植物(例えば、イネ、オオムギ、コムギ、エンバク、ライムギ、トウモロコシ、アワ、ヒエ、コウリャン、サトウキビ、タケ、カラスムギ、シコクビエ、モロコシ、マコモ、ハトムギ、牧草等)、クワ科植物(クワ、ホップ、コウゾ、ゴムノキ、アサ等)、アカネ科植物(コーヒーノキ、クチナシ等)、ゴマ科植物(ゴマ等)、ミカン科植物(例えば、ダイダイ、ユズ、ウンシュウミカン、サンショウ)、ブドウ科植物(例えば、ブドウ等)、及びアブラナ科植物(ダイコン、シロナズナ、アブラナ等)などが挙げられる。
本発明の方法によって作製される植物は、土壌育成の状態、鉢植の状態、切り花の状態又は花のみの状態のいずれで鑑賞又は販売することも可能であり、更には、花の一部、例えば、花冠、花弁又は萼のみを鑑賞又は販売することも可能である。本発明の植物は、早期にあるいは植物体が小さい段階で開花するだけではなく、早期にあるいは植物体が小さい段階で果実を呈することも期待される。植物観賞の場では、植物の種類によっては花だけではなく、その果実も鑑賞の対象となる。従って、本発明の植物の果実にも高い商品価値が期待される。
また、本発明の植物は、本発明の植物の種子、挿し木、球根等を育成することにより、容易に完全な植物体を得ることができる。
よって、本発明の植物には、植物体全体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子、球根等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束、柵状組織、海綿状組織等)又は植物培養細胞、あるいは種々の形態の植物細胞(例えば、懸濁培養細胞)、プロトプラスト、葉の切片、カルス等が含まれる。
本発明の方法は、上記の方法により得られた形質転換植物を育成する工程を更に含んでいてもよい。
遺伝子導入に用いた宿主植物が、植物器官、植物組織、植物細胞、プロトプラスト、葉の切片又はカルスといった植物体の一部であった場合には、完全な植物体を形成するまで形質転換体を適切な環境で育成してもよい。植物体の一部から完全な植物体を育成する方法については、以下の文献の記載を参照できる:生物化学実験法41 植物細胞工学入門 学会出版センター ISBN 4−7622−1899−5。
2.形質転換植物
また、本発明は、前記(a)〜(e)のいずれかのポリヌクレオチドが導入された形質転換植物を提供する。
本発明に係る形質転換植物は、前記(a)〜(e)のいずれかのポリヌクレオチドを含む発現ベクターを、当該ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドが発現され得るように植物中に導入することによって取得される。
発現ベクターを用いる場合、植物体の形質転換に用いられる発現ベクターは、当該植物内で本発明に係るポリヌクレオチドを発現させることが可能なベクターであれば特に限定されない。このようなベクターとしては、例えば、植物細胞内でポリヌクレオチドを構成的に発現させるプロモーターを有するベクター又は外的な刺激によって誘導的に活性化されるプロモーターを有するベクターが挙げられる。このようなベクターの具体例は、先に述べたとおりである。
3.本発明の植物の加工製品
現代では、生花(例えば、土壌育成植物、鉢植植物、切り花、組織培養苗等)のみではなく、生花の加工製品も植物観賞用の製品として販売されている。本発明の植物体は、このような生花の加工製品の材料としても非常に有用である。従って、本発明の別の実施形態として、本発明の植物(例えば、生花、切り花)又はその一部(例えば、葉、花弁、茎、根、種子、球根等)の加工製品が挙げられる。前記加工製品の例としては、押し花、ドライフラワー、プリザーブドフラワー、マテリアルフラワー、樹脂密封品等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
4.植物の開花促進剤
別の態様において、本発明は、植物の開花促進剤を提供する。当該開花促進剤は、その成分として本発明のタンパク質、および、本発明のタンパク質をコードするポリヌクレオチドの少なくとも一方を含む。即ち、当該開花促進剤は、その成分として本発明のタンパク質および本発明のタンパク質をコードするポリヌクレオチドのいずれか一方を含んでいてもよく、あるいは両方を含んでいてもよい。
本発明のポリヌクレオチドは、発現ベクターに挿入されていてもよい。発現ベクターについては、既に述べた通りである。
また、ポリヌクレオチドの導入方法、導入されたポリヌクレオチドの確認方法及び開花促進の対象となる植物は、先に述べた通りである。
5.植物の開花促進方法
また別の態様において、本発明は、前記(a)〜(e)のいずれかのポリヌクレオチドを植物細胞内に導入する工程を含む、植物の開花促進方法を提供する。
本発明のポリヌクレオチドは、発現ベクターに挿入されていてもよい。発現ベクターについては、既に述べた通りである。
また、ポリヌクレオチドの導入方法、導入されたポリヌクレオチドの確認方法及び開花促進の対象となる植物は、先に述べた通りである。
本発明の方法は、上記の方法により得られた形質転換植物を育成する工程を更に含んでいてもよい。
遺伝子導入に用いた宿主植物が、植物器官、植物組織、植物細胞、プロトプラスト、葉の切片又はカルスといった植物体の一部であった場合には、完全な植物体を形成するまで形質転換体を適切な環境で育成してもよい。植物体の一部から完全な植物体を育成する方法については、以下の文献の記載を参照できる:生物化学実験法41 植物細胞工学入門 学会出版センター ISBN 4−7622−1899−5。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に記載された態様に限定されるものではない。
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例によって限定されるものではない。
1. キンギョソウ由来ゲラニルピロリン酸合成酵素スモールサブユニット(AmGPPS・SSU)およびラージサブユニット(AmGPPS・LSU)遺伝子の取得
キンギョソウ(品種;メリーランドトゥルーピンク(株式会社ムラカミシード))の花よりRNeasy Plant Mini Kit(QIAGEN)を用いてtotal RNAを抽出し、この得られたtotal RNAのうち1μgからSuperScript First−Strand Synthesis System for RT−PCR(Invitrogen)を用いて製造業者が推奨する方法によりcDNAを合成した。次に、合成したcDNA 1μlを鋳型とし、それぞれ既報の配列(AmGPPS・SSU;GenBank Accession No.AY534686.1,AmGPPS・LSU;GenBank Accession No.AY534687.1)をもとに作製したスモールサブユニット増幅用プライマー AmGPPS・SSU−F2とAmGPPS・SSU−R2、ラージサブユニット増幅用プライマーAmGPPS・LSU−FとAmGPPS・LSU−Rの各0.2μMおよびPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(Takara)1.25Uを用いて製造業者の推奨する方法により計25μlでPCRを行った。反応は、98℃10秒、55℃15秒、72℃2分のサイクルを30サイクル繰り返した後、72℃で4分間保持した。反応液をアガロースゲル電気泳動で分離し、得られたそれぞれ約0.95kb、1.3kbのバンドを回収後、Zero Blunt TOPO PCRクローニングキット(Invitrogen)を用いて、pCR4 Blunt TOPOベクター(Invitrogen)に製造者が推奨する方法でサブクローニングした。得られたプラスミドの塩基配列を決定したところ、AmGPPS・SSUのアミノ酸配列(配列番号4)をコードする塩基配列(配列番号3)およびAmGPPS・LSUのアミノ酸配列(配列番号2)をコードする塩基配列(配列番号1)を含むプラスミドが得られ、それぞれのプラスミドをpSPB3506、pSPB1400とした。
2. バイナリーベクターの構築
植物にてAmGPPS・SSU遺伝子を発現するためのバイナリーベクターpSPB5055は次の方法で構築した。
pUCAA(WO2004/018682)上にMac1プロモーターおよびカーネーション由来S12A2遺伝子、masターミネーターを有するpSPB1477をXbaIとKpnIで消化することによりカーネーション由来S12A2遺伝子を除き、これにpSPB3506をXbaIとKpnIで消化して得られる約0.95kbのDNA断片(AmGPPS・SSU遺伝子)を連結し、pUCAA上にMac1プロモーター、AmGPPS・SSU遺伝子、masターミネーターを有するpSPB3513を得た。次に、このpSPB3513をHindIIIとPstIで消化することによりMac1プロモーターを除き、これに、pUCPP上にペチュニア由来カルコン合成酵素遺伝子(PhCHSA)プロモーターおよびβ−グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子、Nosターミネーターを有するpSPB698をHindIIIとPstIで消化し、得られる約0.8kbのDNA断片(ペチュニア由来CHSAプロモーター)を連結し、pUCAA上にペチュニア由来CHSAプロモーター、AmGPPS・SSU遺伝子、masターミネーターを有するpSPB4609を得た。さらに、pSPB4609をAscIで消化し、得られる約2.5kbのDNA断片を、pCGP1988(特許公開2009−201512)のAscI部位に連結し、pSPB5055を得た。
植物にてAmGPPS・SSU遺伝子およびAmGPPS・LSU遺伝子を発現するためのバイナリーベクターpSPB4618は次の方法で構築した。
pSPB1400をXbaIとKpnIで消化して得られる約1.3kbのDNA断片(AmGPPS・LSU遺伝子)をXbaIとKpnIで消化したpSPB2311(WO2007/049816)に連結し、pBINPLUS上にMac1プロモーター、AmGPPS・LSU遺伝子、masターミネーターを有するpSPB3514を得た。次にこのpSPB3514をHindIIIで消化した後、EcoRIで部分消化することによりMac1プロモーターを除き、これに、pSPB698HindIIIとEcoRIで消化して得られる約0.8kbのDNA断片(ペチュニア由来CHSAプロモーター)を連結し、pBINPLUS上にペチュニア由来CHSAプロモーター、AmGPPS・LSU遺伝子、masターミネーターを有するpSPB4610を得た。次に、このpSPB4610をAscIとPacIで消化し、得られる約2.8kbのDNA断片を、pCGP1988(特許公開2009−201512)のAscIとPacI部位に連結し、pSPB4618を得た。
植物にてAmGPPS・LSU遺伝子を発現するためのバイナリーベクターpSPB4613は次の方法で構築した。
pSPB4618をAscIで消化後、脱リン酸化処理し、これにpSPB4609をAscIとXmnIで消化して得られる約2.5kbのDNA断片を連結し、pSPB4613を得た。
3. 形質転換カーネーションの作製
温室の栽培株より収穫したカーネーション品種CWPの挿し穂を用い、国際公開公報WO1996/036716又はLu et al.(Bio/Technology 9:864−868,1991)に記載された方法に基づき、pSPB5055(AmGPPS・SSU遺伝子)およびpSPB4613(AmGPPS・LSU遺伝子)の形質転換を行った。
4. 形質転換体の表現型
花芽形成時の節数の測定
非形質転換系統(CWP系統)ならびにpSPB5055導入系統およびpSPB4613導入系統について花芽形成に至るまでの節数を計測した。基部から花芽までの節の数を計測した結果、非形質転換個体(CWP系統:1、2、3株)では花芽が形成されるまでが平均41.3±7.6節であったのに対し、pSPB4613導入個体では3.7±0.6節と、大幅に花芽形成までの時間が短縮されたことが確認できた(図3及び表2を参照)。
表2より、pSPB4613導入個体では、開花までに要する生長段階が、平均して非形質転換体の8.9%にまで短縮されたことが分かる。
以上の結果から、pSPB4613導入系統(AmGPPS・LSU遺伝子発現系:(16)−1、(26)−1、(28)−2の3株)にて花芽形成の促進が認められた。なお、pSPB5055導入系統(AmGPPS・SSU遺伝子発現系)はシュートが得られる前に全て枯死した。
また、pSPB4618導入系統(AmGPPS・LSU遺伝子ならびにAmGPPS・SSU遺伝子共発現系)は、AmGPPS・LSU遺伝子の効果により早咲き傾向は見られたものの、共発現させたAmGPPS・SSU遺伝子の影響により生長が極めて遅く、草丈も更に短くなる傾向が認められた。
以上の結果から、AmGPPS・LSU遺伝子の作用によって、形質転換体における花芽形成が促進されたものと考えられる。
また、pSPB4613導入個体では、数箇所の腋芽が形成された後に花芽が形成された。従って、pSPB4613導入個体を親株とし、図4に示す破線箇所で切断したものを挿し木として用いることにより、同じ個体を増殖することが可能である。
本発明の方法により、植物の開花までに要する時間を大幅に短縮することができる。また、本発明により、果実の形成に要する時間を短縮することができる。
さらに、本発明の方法により、自然界には存在し得ない、早期の生長段階で開花する植物を作製することができる。
配列番号5:合成DNA
配列番号6:合成DNA
配列番号7:合成DNA
配列番号8:合成DNA
[配列表]

Claims (13)

  1. 以下のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを植物細胞内に導入する工程を含む、早期に開花する植物の製造方法。
    (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
    (b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質;
    (c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質
  2. 前記植物が、同種の非形質転換植物と比べて、早期の生長段階において開花する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリヌクレオチドが、発現ベクターに挿入されたものである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするものである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記植物が、ナデシコ科植物又はゴマノハグサ科植物である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記植物が、カーネーション又はトレニアである、請求項1に記載の方法。
  7. 以下のタンパク質、および、以下のタンパク質をコードするポリヌクレオチドの少なくとも一方を含む、植物の開花促進剤。
    (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
    (b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質;
    (c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質
  8. 前記ポリヌクレオチドが、発現ベクターに挿入されたものである、請求項7に記載の開花促進剤。
  9. 前記タンパク質が、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質である、請求項7に記載の開花促進剤。
  10. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするものである、請求項7に記載の開花促進剤。
  11. 前記植物が、ナデシコ科植物又はゴマノハグサ科植物である、請求項7に記載の開花促進剤。
  12. 前記植物が、カーネーション又はトレニアである、請求項7に記載の開花促進剤。
  13. 植物の開花を促進するための、以下のタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
    (b)配列番号2のアミノ酸配列において、1〜110個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質;
    (c)配列番号2のアミノ酸配列に対して、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、花芽形成を促進する活性を有するタンパク質
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