JPWO2013190593A1 - 数値制御装置 - Google Patents

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勝也 市川
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Abstract

カウンタ(8)が選択され且つこの選択されたカウンタの登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリ(10)に記憶するカウンタアドレス記憶機構(9)と、オフセット設定時に、メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構(11)と、一覧表示されたカウンタの1つが選択されたとき、メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出し、このカウンタ値をオフセットデータとしてオフセットデータ格納メモリ(3)に書き込むオフセット設定部(12)とを備える数値制御装置である。工具やワークの位置を補正するオフセットデータの設定作業に際し、間違えることがなく、簡単にオフセットを設定することができる。

Description

この発明は、数値制御(Numerical Control;以下NCという)装置に係り、特に工具オフセットやワークオフセットなどのオフセット設定に関するものである。
先ず、図5を用いてワークオフセットの測定と、ワークオフセットデータの設定手順について説明する。
即ち、オペレータはワークオフセットを測定する基準工具50を機械に取り付け、機械原点位置(PosR)から工具50の刃先がワーク上面 (PosW)に接触するまで、手動のハンドル等で移動させる。
このときの機械の移動量を(OfsZ)としたとき、基準工具50が機械原点位置にいる時の工具先端位置を機械座標の0点と定義すると、加工プログラムで指令するワーク座標系の基準点となるワーク原点W0からdの位置に機械を移動する場合、機械を機械座標 OfsZ+dに移動すればよい。
これは、ワークオフセットにOfsZを設定し、加工プログラムでdの位置を指令することと同義である。
以上より、オペレータは基準工具50の刃先をワーク上面(PosW)に接触させた状態の機械位置のカウンタ値OfsZを、ワークオフセットデータとしてNC装置のメモリに設定すればよい。
図4は従来のNC装置のブロック図である。加工プログラム101は加工プログラム解析部102で解析され、この解析された指令位置に、オフセット設定部109によって設定されたメモリ103のオフセットデータ(例えば図5のOfsZ)を加えて、機械の座標位置データを計算する。続いて、補間制御部104で補間データを作り、パルス分配部105でパルス信号を生成する。サーボ制御部106は、パルス信号に基づき、サーボモータ107を駆動し、その位置情報はサーボ制御部106にフィードバックされる。そして、フィードバックされた位置情報はカウンタ108に表示される。
従来のNC装置は以上のように構成されていたので、図5で説明したように、基準工具50の刃先がワーク上面 (PosW)に接触した時のカウンタ108の表示値を、ワークオフセットデータとしてメモリ103に設定する場合、オペレータはカウンタ108の表示値を紙にメモするなどの方法で覚えた後、オフセット設定部109を用いて、その数値をメモリ103に手で入力していた。
また、工具オフセットデータの設定についても、ワークオフセットデータの設定と同様の方法で実施されていた。
即ち、工具オフセットデータの設定の場合も、工具を機械に取りつけ、工具の先端をワークの基準位置に接触させた時の機械のカウンタ値を、紙にメモするなどの方法で覚えた後、オフセット設定部109を用いて、その数値を工具オフセットデータとしてメモリ103に手で入力していた。
なお、同じデータの入力を省力化する技術として、特許文献1にロボットの教示装置が公開されている。この技術は、ロボットの動作手順を指示する教示データを選択して[コピー]ボタンを押して教示データを記憶した後、別のプログラムにおいて、[ペースト]ボタンを押すことで記憶した教示データを転記するものである。
特開平10-254527号公報
従来のNC装置は以上のように構成されていたので、カウンタ108の表示値をオフセットデータとして設定する場合、オペレータはカウンタの表示値を紙にメモするなどの方法で覚えた後、オフセット設定機構109を用いて、その数値を手で入力するという作業が必要であった。
このため、カウンタ108の表示値をオフセットデータとして設定する場合、紙へのメモなどに手間がかかり、かつ入力間違いをしやすいという課題あった。
なお、特許文献1に開示の技術はロボットの教示装置であって、NC装置のオフセットデータ設定に係るものではない。
また、特許文献1に開示の技術を、NC装置のオフセットデータ設定に応用すれば、カウンタ値をコピーし、それをオフセットデータとして設定ができるようになり入力間違いをなくすことはできるが、工具やワークが変わる度に、カウンタ値が変わるため、毎回コピー操作を行う必要がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、オフセットデータを、容易に且つ間違いなく設定できる数値制御装置を提供することにある。
本発明に係る数値制御装置は、機械の現在位置を示すカウンタを備えた数値制御装置において、前記カウンタが選択され且つこの選択されたカウンタの登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶するカウンタアドレス記憶機構と、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構とを備えてなるものである。
また本発明に係る数値制御装置は、機械の現在位置を示すカウンタを備えた数値制御装置において、前記カウンタが選択され且つこの選択されたカウンタの登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶するカウンタアドレス記憶機構と、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構と、前記一覧表示されたカウンタの1つが選択されたとき、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出し、このカウンタ値をオフセットデータとしてオフセット格納メモリに書き込むオフセット設定部とを備えてなるものである。
また本発明に係る数値制御装置は、機械の現在位置を示すカウンタを備えた数値制御装置において、所望するカウンタが選択され且つ登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶するカウンタアドレス記憶機構と、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構と、前記一覧表示されたカウンタの1つが選択されたとき、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出し、このカウンタ値をオフセット格納メモリに予め格納されているオフセットデータに加算して書き込むオフセット設定部を備えてなるものである。
本発明によれば、所望するカウンタが選択され且つ登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶し、また、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するので、カウンタ値を紙などに転記することなく、また目的のオフセットデータを間違うことなく設定できる。
また、選択したカウンタの値ではなく、カウンタの参照アドレスを記憶するので、ワークや工具が変わっても、同一のカウンタを記憶する操作は1度だけ行えばよく、2度目からは、オフセットデータの設定操作だけで済み、作業効率が向上する。
また本発明によれば、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示した状態で、カウンタの一つが選択されたとき、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出しこのカウンタ値をオフセットデータとしてオフセット格納メモリに書き込むか、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出しこのカウンタ値をオフセット格納メモリに予め格納されているオフセットデータに加算して書き込むので、オフセットデータを手で入力する際の手間やミスがなくせるようになる。
本発明の実施例1に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る数値制御装置のカウンタ画面を示す図である。 本発明の実施例1に係る数値制御装置のオフセット画面を示す図である。 従来の数値制御装置の構成を示すブロック図である。 ワークオフセットの測定例を示す図である。
実施例1.
以下、本発明の実施例1を、図1、図2及び図3を用いて説明する。
図1は本発明の実施例1に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。図4に示した従来の数値制御装置と比較して、カウンタアドレス記憶機構9、メモリ10、取得カウンタ一覧表示機構11、オフセット設定部12、カウンタの意味を知らしめるメッセージの入ったメモリ13が付加されたことが特徴である。
オフセットを格納したメモリ3、加工プログラム1、加工プログラム解析部2、補間制御部4、パルス分配部5、サーボ制御部6、サーボモータ7、カウンタ8及び表示部14は、従来のものと同様のものである。
先ずカウンタアドレス記憶機構9の動作を、図2を用いて説明する。表示部14に表示されたカウンタ画面の[カウンタの選択]キー20を押すと、カウンタの1つが選択状態27となる。[↑]キー21もしくは[↓]キー22を操作して目的のカウンタを選ぶ。この時同時に、メモリ13からカウンタの意味を知らしめるメッセージが取り出され、メッセージ欄23に表示することで、どのカウンタを選択中かを知らしめる。次に[カウンタの登録]キー24を押すと、カウンタが選択される。この時同時にメモリ13からカウンタの意味を知らしめるメッセージを取り出して、メッセージ欄25に選択したカウンタが登録された旨を知らしめるメッセージを表示する。さらに、カウンタアドレス記憶機構9は選択したカウンタの参照アドレスを取得し、メモリ10にカウンタの意味を知らしめるメッセージとカウンタの参照アドレスを格納する。次に、登録カウンタ表示ウインドウ26を開き、登録したカウンタの意味を知らしめるメッセージと、カウンタの参照アドレス先のカウンタ値を表示するように動作する。
次にカウンタ一覧表示機構11の動作を、図3を用いて説明する。表示部14に表示されたオフセット画面において、 [↑]キー32もしくは[↓]キー33を操作して目的のオフセットを選択すると、設定欄35に現在のオフセット値が表示される。次に[登録カウンタの選択]キー30を押すと、登録カウンタ一覧表示ウインドウ31が開く。[↑]キー32もしくは[↓]キー33を操作して登録カウンタ一覧表示ウインドウ31からカウンタを選ぶ。この時同時にメッセージ欄34には、メモリ10に格納されたカウンタの意味を知らしめるメッセージを表示する。次に[貼付け]キー36を押すと、メモリ10に格納されたカウンタの参照アドレスを用いて、参照アドレス先のカウンタの現在値を取得し、設定欄38に設定する。そして、メッセージ欄39にメモリ10に格納されたカウンタの意味を知らしめるメッセージを表示する。以降は、従来の技術と同様の操作によって、オフセット設定機構12がメモリ3にオフセット値を格納するように動作する。
なお、設定欄38に予めオフセット値が入っているとき、[貼付け]キー36を押すと、設定欄38のオフセット値は上書き保存される。
[貼付け]キー36の代わりに[加算貼付け]キーを押した場合は、メモリ10に格納されたカウンタの参照アドレスを用いて、参照アドレス先のカウンタの現在値を取得し、設定欄38のオフセット値にカウンタ値を加算して設定する。そして、メッセージ欄39にはメモリ10に格納されたカウンタの意味を知らしめるメッセージを表示する。以降は、従来の技術と同様の操作によって、オフセット設定機構12がメモリ3にオフセット値を格納するように動作する。
この発明の実施例によれば、オペレータはカウンタ画面においてカウンタを選択することで、選択したカウンタの参照アドレスを取得して、カウンタの意味を知らしめるメッセージと共にメモリに保存するように動作するので、オペレータはカウンタ値を紙などに転記する手間が省け、さらに、カウンタ値の記録ミスがなくせるという効果が得られる。
また、オペレータはオフセット画面において登録カウンタ一覧表示ウインドウ31を開き、そこからカウンタを選択することで、メモリ10に格納されたカウンタの参照アドレスを用いて、カウンタの現在値を取得し、設定欄38のオフセット値にカウンタ値を設定、またはカウンタ値を加算するように動作するので、オペレータはオフセットの設定を簡単に、しかも数値入力のミスをすることなく行えるという効果が得られる。
更にまた、オペレータが選択したカウンタの参照アドレスをメモリに記憶するので、ワークや工具が変わり、カウンタ値が変化した場合においても、メモリに記憶したカウンタ値の参照アドレスを用いてカウンタの現在値を取り出し、オフセットに設定または加算できるので、同一のカウンタを記憶する操作は1度だけ行えばよく、2度目からは、オフセットへの設定・加算操作だけで済み、作業効率が向上するという効果が得られる。
この発明に係る数値制御装置は、工具オフセットやワークオフセットなどのオフセット設定を実施するのに適している。
3 オフセット格納用メモリ、8 カウンタ、9 カウンタアドレス記憶機構、10 カウンタの参照アドレスとメッセージ格納用メモリ、11 カウンタ一覧表示機構、12 オフセット設定部、13 カウンタの意味を知らしめるメッセージ格納用メモリ、14 表示部、20 カウンタの選択キー、21 カウンタ上選択キー、22 カウンタ下選択キー、23 選択カウンタのメッセージ、24 カウンタの登録キー、25 登録カウンタのメッセージ、26 登録カウンタ表示ウインドウ、27 選択状態のカウンタ、30 登録カウンタの選択キー、31 登録カウンタ一覧表示ウインドウ、32 カウンタ上選択キー、33 カウンタ下選択キー、34、39 メッセージ表示欄、35、38 オフセット設定欄、36 カウンタ値貼付けキー、37 カウンタ値加算貼付けキー

Claims (3)

  1. 機械の現在位置を示すカウンタを備えた数値制御装置において、前記カウンタが選択され且つこの選択されたカウンタの登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶するカウンタアドレス記憶機構と、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構とを備えてなる数値制御装置。
  2. 機械の現在位置を示すカウンタを備えた数値制御装置において、前記カウンタが選択され且つこの選択されたカウンタの登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶するカウンタアドレス記憶機構と、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構と、前記一覧表示されたカウンタの1つが選択されたとき、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出し、このカウンタ値をオフセットデータとしてオフセット格納メモリに書き込むオフセット設定部とを備えたことを特徴とする数値制御装置。
  3. 機械の現在位置を示すカウンタを備えた数値制御装置において、所望するカウンタが選択され且つ登録操作がされたとき、選択されたカウンタへの参照アドレスと該カウンタの内容を説明するメッセージデータを関連付けてメモリに記憶するカウンタアドレス記憶機構と、オフセット設定時に、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスが指し示す現在位置と該カウンタの内容を説明するメッセージデータを一覧表示するカウンタ一覧表示機構と、前記一覧表示されたカウンタの1つが選択されたとき、前記メモリに記憶したカウンタへの参照アドレスから現在のカウンタ値を取り出し、このカウンタ値をオフセット格納メモリに予め格納されているオフセットデータに加算して書き込むオフセット設定部を備えたことを特徴とする数値制御装置。
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