JPWO2013180277A1 - 発振素子 - Google Patents

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Abstract

磁気渦構造及び層間交換結合を利用した高い熱安定性、高いQ値、高い周波数発振ができる機能を兼ね備える発振素子を提供する。磁化が固定され、中心部分に垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなる固定層11と、固定層11に積層されて設けられる非磁性体からなる非磁性層12と、非磁性層12に積層されて設けられ、平面形状が円形又は正多角形で中心部分に垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなり、垂直磁化が面方向に回転移動する自由層13と、各層に亘って電流を通電する電流供給部16とを備え、固定層11における磁化と自由層13における中心位置の磁化との相対的な角度の差を用いて発振を行う。また、自由層13が、複数の強磁性自由層が層間交換結合して構成されているものである。選択図 図2

Description

本発明は、磁気渦構造の周波数特性を利用した発振素子に関する。
エレクトロニクスデバイスの更なる高集積化を実現する技術として3次元的に半導体チップを積層する3次元実装技術が提案されている。そこでは、積層された半導体チップ間は無線通信によってデータの受け渡しを行うため、集積回路に積載可能なナノサイズの高周波発振素子の開発が、3次元実装を実現するための鍵となる。その最有力候補として、非磁性体からなる非磁性層を強磁性体からなる2つの強磁性層(固定層と自由層)で狭持し、強磁性層間に直流電流を通電すると同時に磁場を加えることで、自由層の磁化を回転させて自励でマイクロ波を発振するスピントルク発振器(STO:Spin−Torque−Oscillator)が提案されている(図14を参照)。このSTOは、非常に微小(<1μm)で単純な構造であるが、高出力ができず熱安定性がよくないため、高出力で熱安定性が高い発振素子の開発が望まれている。
また、強磁性体を微小な円板形状にすることで、円板の周方向に磁気渦を形成すると共に、その中心部分で円板の垂直方向に垂直磁化(コア)を形成する磁気渦構造が知られている。このコアは、外部から印加される磁場や電流により、位置を変化させて回転運動する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。この磁気渦構造は、材料に依らず安定的な磁化により優れた周波数特性を有している。また、磁気渦のシミュレーションに関する技術として、非特許文献1に示す技術が知られている。
さらに、強磁性体からなる2つの強磁性層で非磁性体からなる非磁性層を狭持し、非磁性層の膜厚により強磁性層の結合の向きや強度が変化する層間交換結合が知られている(例えば、非特許文献2−4を参照)。この層間交換結合により、非常に高い熱安定性を実現することができる。また、層間交換結合を用いたトンネル磁気抵抗素子が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
さらにまた、磁気渦構造を用いた発振素子に関する技術が開示されている(例えば、非特許文献5及び6を参照)。これらの技術は、トンネルバリアを利用することで出力を優位にしている。
特開2009−76119号公報 特開2010−80920号公報
S.Honda, H.Itoh, S.Yakata and T.Kimura, "Micromagnetic simulation for the control of the magnetic vortex chirality", International Workshop on Spin Currents, 2011 インターネット〈http://spincurrents2011.imr.tohoku.ac.jp/Spincurrents2011.html> S.Yakata, H.Kubota, T.Sugano, T.Seki, K.Yakushiji, A.Fukushima, S.Yuasa, and K.Ando, "Thermal stability and spin-transfer switchings in MgO-based magnetic tunnel junctions with ferromagnetically and antiferromagnetically coupled synthetic free layers", Applied Physics Letters 95, 242504(2009). T.Kida, S.Honda, H.Itoh, J.Inoue, H.Yanagihara, E.Kita, and K.Mibu, "Electronic and magnetic structure at the Fe/Fe3O4 interface", American Physical Society, PhysRevB84, 104407, 2011 インターネット〈http://prb.aps.org/abstract/PRB/v84/i10/e104407> W.Kaneko, S.Honda, and J.Inoue, "Ab initio study of magnetic structure and exchange coupling in Co2MnSi/Cr/Co2MnSi trilayers", American Physical Society, PhysRevB82, 014413, 2010 インターネット〈http://prb.aps.org/abstract/PRB/v82/i1/e014413> A.Dussaux 他, "Large microwave generation from current-driven magnetic vortex oscillators in magnetic tunnel junctions", Nature Communications 1, Article number:8 doi:10.1038/ncomms1006, 12 April 2010 P.Bortolotti 他, "Temperature dependence of microwave voltage emission associated to spin-transfer induced vortex oscillation in magnetic tunnel junction", APPLIED PHYSICS LETTERS 100, 042408, 27 January 2012
上記に示したように、現在知られているSTOは、極微細化した際の強磁性体の熱安定性が悪いため、これに起因したQ値の低下、発振出力の低下、S/N比の低下等が問題となる。
また、非特許文献5、6には、磁気渦を利用した発振素子に関する技術が開示されているものの、外部磁界がかなり大きいものとなり実用的ではないという課題を有する。また、自由層に磁気渦を生じる必要があるが、磁気渦を生じるには、自由層の直径及び厚さを適切に調整しなければならず、サイズが限定されて形状に自由度がなくなってしまうという課題を有する。
本発明は、磁気渦構造を利用して周波数特性に優れた高いQ値を有し、熱安定性の高い発振素子を提供する。また、層間交換結合を利用して、高い熱安定性、高い周波数発振ができる機能を兼ね備える発振素子を提供する。
本発明に係る発振素子は、磁化が固定され、磁気渦により第1の垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなる固定層と、前記固定層に積層されて設けられる非磁性体からなる非磁性層と、前記非磁性層に積層されて設けられ、磁気渦により第2の垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなり、前記第2の垂直磁化が面方向に回転移動する自由層と、前記各層に亘って電流を通電する電流供給手段とを備え、前記固定層における前記第1の垂直磁化と、前記自由層において前記第1の垂直磁化の位置に対応する対応位置における磁化との相対的な角度の差を用いて発振を行うものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、磁化が固定され、磁気渦により垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなる固定層と、非磁性体からなる非磁性層と、磁気渦により垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなり、垂直磁化が面方向に回転移動する自由層とを有し、各層に電流を通電することで自由層の垂直磁化を動かし、固定層における垂直磁化と、当該固定層における垂直磁化の位置に対応する自由層における対応位置の磁化との角度差により発振を行うため、磁気渦構造により優れた周波数特性を持った発振素子を実現することができるという効果を奏する。
また、固定層及び自由層が磁気渦構造を有するものであるため、材料に依存することなく安定的な磁化を形成することができ、高出力が可能な材料を選択することで、高出力の発振素子を実現することが可能になるという効果を奏する。さらに、磁気渦構造により高いQ値を実現することができると共に、安定した磁化により熱安定性を高めることができるという効果を奏する。
さらに、固定層及び自由層において、磁気渦による垂直磁化が形成されるため、各層における外側方向(外周方向)への漏れ磁界によるQ値への影響をなくして、高性能な発振素子を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、前記自由層の平面形状が円形又は正多角形であるものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、自由層の平面形状が円形又は正多角形であるため、安定した構造で単一の垂直磁化を形成し、制御しやすい構成の発振素子を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、前記自由層が、前記磁気渦構造を有する導電性を有する強磁性体からなる複数の強磁性自由層と、複数の前記各強磁性自由層の間に狭持されて設けられる非磁性体からなる複数の非磁性自由層とを備え、前記各層が層間交換結合しているものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、自由層が、磁気渦構造を有する強磁性体からなる複数の強磁性自由層で、導電性の非磁性体からなる複数の非磁性自由層を狭持し、各層が層間交換結合しているため、結合強度に応じて非常に高い熱安定性を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、前記自由層が、前記磁気渦構造を有する強磁性体からなる第1強磁性自由層と、前記第1強磁性自由層に積層されて設けられる導電性を有する非磁性体からなる非磁性自由層と、前記非磁性自由層に積層されて設けられ、前記磁気渦構造を有する強磁性体からなり、前記各層と層間交換結合している第2強磁性自由層とを有しているものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、自由層が、磁気渦構造を有する強磁性体からなる第1強磁性自由層と第2強磁性自由層で、導電性の非磁性体からなる非磁性自由層を狭持し、各層が層間交換結合しているため、結合強度に応じて非常に高い熱安定性を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、前記自由層における層間交換結合の結合強度に応じて、前記第1強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相と、前記第2強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相とが同位相となる低周波数の発振モード、又は、前記第1強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相と、前記第2強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相とが互いに異なる位相となる高周波数発振モードとなるものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、自由層における層間交換結合の結合強度に応じて、第1強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相と、第2強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相とが同位相である低周波モードか異なる位相である高周波モードとなるため、二つのモードでの発振を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、磁化が固定されている強磁性体からなる固定層と、前記固定層に積層されて設けられる導電性の非磁性体からなる非磁性層と、前記非磁性層に積層されて設けられ、通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなり、形成された前記垂直磁化が面方向に回転移動する自由層と、前記各層に亘って電流を通電する電流供給手段とを備え、前記固定層における予め定められた位置の磁化と前記自由層における前記位置に対応する対応位置の磁化との相対的な角度の差を用いて発振を行うものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、非磁性層が導電性の非磁性体からなるため、電流供給手段からの通電により自由層の磁気渦の形成及び垂直磁化の回転移動を行うことができ、層の直径や厚みの制限を受けることなく、自由度が高い形状の発振素子を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、前記固定層が、通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなり、前記固定層における垂直磁化と、当該垂直磁化に対応する前記自由層における対応位置の磁化と、の相対的な角度の差を用いて発振を行うものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、固定層が自由層と同様に通電により磁気渦構造となるため、磁気渦構造により優れた周波数特性を持った発振素子を実現することができるという効果を奏する。
また、固定層及び自由層が磁気渦構造を有するものであるため、材料に依存することなく安定的な磁化を形成することができ、高出力が可能な材料を選択することで、高出力の発振素子を実現することが可能になるという効果を奏する。さらに、磁気渦構造により高いQ値を実現することができると共に、安定した磁化により熱安定性を高めることができるという効果を奏する。
さらに、固定層及び自由層において、磁気渦による垂直磁化が形成されるため、各層における外側方向(外周方向)への漏れ磁界によるQ値への影響をなくして、高性能な発振素子を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る発振素子は、前記自由層が、通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなる複数の強磁性自由層と、複数の前記各強磁性自由層の間に狭持されて設けられる導電性の非磁性体からなる複数の非磁性自由層とを備え、前記各層が層間交換結合しているものである。
このように、本発明に係る発振素子においては、自由層が、通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなる複数の強磁性自由層で、非磁性体からなる複数の非磁性自由層を狭持し、各層が層間交換結合しているため、結合強度に応じて非常に高い熱安定性を実現することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る発振素子の構造を示す第1の図である。 第1の実施形態に係る発振素子の構造を示す第2の図である。 第1の実施形態に係る発振素子の動作を示す図である。 第2の実施形態に係る発振素子の構造を示す図である。 第2の実施形態に係る発振素子における層間交換結合を示す第1の図である。 第2の実施形態に係る発振素子における層間交換結合を示す第2の図である。 第2の実施形態に係る発振素子の動作を示す図である。 第2の実施形態に係る発振素子の周波数モードを示す図である。 磁気渦における共鳴の観測実験を示す図である。 磁気渦における共鳴の観測実験の結果を示す図である。 層間交換結合による磁気渦の共鳴シミュレーションを示す第1の図である。 層間交換結合による磁気渦の共鳴シミュレーションを示す第2の図である。 225nm×500nmサイズの素子による実験結果を示す図である。 従来のSTOの構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明は多くの異なる形態で実施可能である。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る発振素子について、図1ないし図3を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る発振素子の構造を示す第1の図、図2は、本実施形態に係る発振素子の構造を示す第2の図、図3は、本実施形態に係る発振素子の動作を示す図である。
本実施形態に係る発振素子は、図1(A)に示すように、磁化が固定されている円板状の強磁性体からなる固定層11と、固定層11に積層されて設けられる円板状の非磁性体からなる非磁性層12と、非磁性層12に積層されて設けられ、円板状の強磁性体からなる自由層13を備える。この自由層13は、中心部分に垂直磁化(自由層13の面方向に対して垂直な方向の磁化)が形成される磁気渦構造を有している。すなわち、磁化が自由層13の周方向に沿って渦を巻くと共に、円板の中心付近で垂直方向に立ち上がっている。
このような磁気渦構造を有する自由層13に対して径方向に磁場を印加すると、垂直磁化の位置を変化させることができ、磁場の印加を止めるとスパイラル運動をしながら垂直磁化が中心位置に戻る。また、電流を通電することでもこのような制御ができる。本実施形態においては、図1(B)に示すように、自由層13及び固定層11に備えられる電極14,15を介して電流供給部16により電流を通電することで、自由層13における垂直磁化の位置を変化させる。すなわち、垂直磁化の垂直性を維持したまま、自由層の面方向に垂直磁化を回転移動させる。
なお、一般的に、磁気渦構造が形成されるかどうかは、磁性体の直径と厚さとの比率によって決まる。すなわち、例えば、非特許文献5、6に記載された技術において、自由層13が磁気渦構造を有するためには、磁性体の直径と厚さの制限が課せられることとなり、サイズや形状の自由度が低いものとなっていた。
これに対して、図1(A)に示す発振素子1は、非磁性層12を絶縁性ではなく導電性の非磁性体としてもよい。すなわち、例えば、非特許文献5、6に記載された技術では、非磁性層12にMgO−basedトンネルバリアを用いているのに対して、本実施形態に係る発振素子においては、非磁性層12を導電性の非磁性体とすることで、磁性体の直径、厚さ、形状等に関係なく、電流供給部16からの電流を通電することにより生じる磁界で自由層に磁気渦構造を形成することができる。つまり、図1(A)に示す発振素子1は、素子のサイズや形状を自由に設定することが可能となる(後述の実施例を参照)。
固定層11は、磁化が固定されており、図1(A)の場合は面方向(固定層11の面に対して水平な方向)に固定され、図2(A)の場合は自由層13と同様に、磁気渦構造により垂直方向(固定層11の面に対して垂直な方向)に中心位置で固定されている。固定層11の磁化は固定されているため、電流を通電しても変化することがなく、自由層13の磁化のみが変化する。図1(A)に示すように、固定層11の磁化が水平方向に固定されている場合は、自由層13の垂直磁化を効率よく動かすことができるのに対して、図2(A)に示すように、固定層11の磁化が垂直方向に固定されている場合は、磁気渦構造により磁化が安定して、優れた周波数特性を実現することが可能となる。
なお、図2(B)に示すように、電流の供給については図1(B)の場合と同様である。また、図2の発振素子1においても、図1の場合と同様に非磁性層を導電性にすることで、素子のサイズや形状の自由度を上げることが可能となる。
本実施形態においては、自由層13の垂直磁化が面方向に回転移動することで、自由層13の磁化と、固定層11における固定された磁化との相対的な角度の差により発振を行う。例えば、自由層13の中心部分の磁化と、固定層11における固定された磁化(図1の場合は水平方向の磁化、図2の場合は垂直磁化)との相対的な角度の差を用いて発振を実現する。図3に、発振動作の一例を示す。図3において、固定層11は磁気渦構造を有しており、中心部分に垂直磁化が形成されて固定されている。自由層13も同様に、磁気渦構造により中心部分に垂直磁化が形成されているが、磁化は固定されておらず、電流供給部16により電流が通電されることで面方向に回転移動する。このとき、垂直磁化の垂直性を保ったまま回転移動する。
図3(A)は、垂直磁化の回転角が0度(又は360度)の場合の発振素子1の状態を示し、図3(B)は、垂直磁化の回転角が90度の場合の発振素子1の状態を示し、図3(C)は、垂直磁化の回転角が180度の場合の発振素子1の状態を示し、図3(D)は、垂直磁化の回転角が270度の場合の発振素子1の状態を示している。
図3(A)〜(D)に示すように、垂直磁化が面方向に回転移動することで、その回転角に応じて、固定層11の垂直磁化に対応する自由層13の位置(すなわち、自由層13の中心部分)における自由層13の磁気渦の方向が周期的に変化する。この固定層11の磁化と自由層13の磁化との相対角の差により発振を行うことができる。
なお、上記発振素子1においては、各層の形状が円板状に形成されているが、磁気渦構造により1つの垂直磁化が安定的に形成される形状であればよく、例えば多角形、正多角形、楕円、その他複数の閉じた線分により形成される形状であってもよい。円板状、正多角形状とした場合には、単一の垂直磁化を安定して形成することができ、制御が容易になる。また、エッジを有する形状とした場合には、エッジの部分で磁気渦のポテンシャルが大きくなり、周波数を高くすることが可能となる。さらに、その他複雑な形状や長尺形状である場合には、磁気渦構造を複数形成することができ、様々な周波数や強度での発振を行うことが可能となる。
特に、上述したように、非磁性層12を導電性の非磁性体とし、通電による磁界により磁気渦を生じさせる場合には、直系や厚さの制限を全く考慮する必要がなく、サイズや形状を自由に設定することが可能となる。
さらに、磁気渦の回転方向は右回りであっても左回りであってもどちらでもよい。
このように、本実施形態に係る発振素子によれば、磁気渦構造により優れた周波数特性を持った発振素子を実現することができると共に、材料に依存することなく安定的な磁化を形成することができ、高出力が可能な材料(例えば、スピン偏極率の高いCo2FeSiやCo2MnSiなどハーフメタルと呼ばれる材料)を選択することで、高出力の発振素子を実現することが可能になる。また、磁気渦構造により高いQ値を実現することができると共に、安定的な垂直磁化により熱安定性を高めることが可能となる。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る発振素子について、図4ないし図8を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る発振素子の構造を示す図、図5は、本実施形態に係る発振素子における層間交換結合を示す第1の図、図6は、本実施形態に係る発振素子における層間交換結合を示す第2の図、図7は、本実施形態に係る発振素子の動作を示す図、図8は、本実施形態に係る発振素子の周波数モードを示す図である。
なお、本実施形態において前記第1の実施形態と重複する説明は省略する。
本実施形態に係る発振素子は、前記第1の実施形態に係る発振素子の自由層13に層間交換結合を用いることで、非常に高い熱安定性を実現する。また、自由層13の層間交換結合の構造を利用して周波数モードを制御することで、非常に高い周波数での発振を実現する。
図4に示すように、本実施形態に係る発振素子1は、第1の実施形態に係る発振素子1の自由層13が、磁気渦構造を有する強磁性体からなる第1の強磁性自由層13aと、第1の強磁性自由層に積層されて設けられる導電性の非磁性体(例えば、Ru、Cu、Cr等)からなる非磁性自由層13bと、非磁性自由層13bに積層されて設けられ、磁気渦構造を有する強磁性体からなり、第1の強磁性自由層13aと層間交換結合している第2の強磁性自由層13cとを有する。
第1の強磁性自由層13aと第2の強磁性自由層13cとの層間交換結合について、詳細に説明する。図5は、非磁性自由層13bの膜厚と、第1の強磁性自由層13a及び第2の強磁性自由層13cの結合強度、結合の向きとの関係を示している。図5に示すように、非磁性自由層13bの膜厚が厚くなるにしたがって、第1の強磁性自由層13a及び第2の強磁性自由層13cの結合強度が弱くなる。なお、詳細は後述するが、この結合強度の大きさに応じて、周波数モードが特定される。
また、図5に示すように、非磁性自由層13bの膜厚により、結合の向き(平行/反平行)が特定される。本実施形態に係る発振素子においては、結合の向きは発振の周波数特性に寄与しないため無視することができ、結合強度の大きさが重要な要素となる。
図6に、層間交換結合による非磁性自由層13b及び第2の強磁性自由層13cの膜厚に応じた熱安定性を示す。図中のdの値が、第2の強磁性自由層13cの膜厚を示し、Δ0が熱安定性を示している。なお、図6の表に示す値は参考値であり、面内の磁化が水平である場合のデータである。図から明らかなように、第2の強磁性自由層13cの膜厚が厚いほど熱安定性を示すΔ0が大きくなっている。また、第2の強磁性自由層13cの膜厚が同じである場合は、非磁性自由層13bの膜厚が厚いほどΔ0が大きくなっていることがわかる。このように、図5、図6に示すような層間交換結合を利用することで、熱安定性を格段に向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る発振素子は、自由層13に複数の強磁性自由層を有することを利用し、層間交換結合の結合強度を任意の値に調整することで、高い周波数を実現することができる。すなわち、第1の強磁性自由層13aの垂直磁化と第2の強磁性自由層13cの垂直磁化とが同位相で回転移動する場合は、低い周波数モード(音響モードという)での発振となり、逆位相で回転移動する場合は、高い周波数モード(光学モードという)での発振が可能となる。光学モードでの垂直磁化のイメージ図を図7に示す。図7は、第1の強磁性自由層13aの垂直磁化と第2の強磁性自由層13cの垂直磁化とが逆位相で回転移動している様子を示している。図7(A)は、第1の強磁性自由層13aが0度(又は360度)で第2の強磁性自由層13cが180度の場合の垂直磁化の状態、図7(B)は、第1の強磁性自由層13aが90度で第2の強磁性自由層13cが270度の場合の垂直磁化の状態、図7(C)は、第1の強磁性自由層13aが180度で第2の強磁性自由層13cが0度(又は360度)の場合の垂直磁化の状態、図7(D)は、第1の強磁性自由層13aが270度で第2の強磁性自由層13cが90度の場合の垂直磁化の状態を示している。各状態において、第1の強磁性自由層13aの垂直磁化と第2の強磁性自由層13cの垂直磁化とは逆位相になっており、高い周波数の発振を実現する。
図8は光学モードと音響モードを示しており、第1の強磁性自由層13aの垂直磁化と第2の強磁性自由層13cの垂直磁化とが同位相で回転移動する場合は低い周波数を実現し、第1の強磁性自由層13aの垂直磁化と第2の強磁性自由層13cの垂直磁化とが逆位相で回転移動する場合は高い周波数を実現している。それらの周波数の差は層間交換結合の結合強度に比例しており、層間の有効磁界を調整することで、より高い周波数の発振を実現することが可能となる。
このように、本実施形態に係る発振素子によれば、自由層における各層が層間交換結合しているため、結合強度に応じて非常に高い熱安定性を実現することができる。また、自由層における層間交換結合の結合強度が所定の値である場合に、第1の強磁性自由層13aにおける垂直磁化の回転の位相と、第2の強磁性自由層13cにおける垂直磁化の回転の位相とが互いに異なる位相であるため、層間の有効磁界が増大し、高い周波数での発振を実現することができる。
なお、本実施形態において、前記第1の実施形態の場合と同様に、固定層11の磁化方向は固定層11の面方向に固定されていてもよい。また、自由層13は3層以上であってもよい。
また、本実施形態において、前記第1の実施形態の場合と同様に、非磁性層12を導電性にすることで、素子のサイズや形状の自由度を上げることが可能となる。
本発明に係る発振素子について、以下の実験及びシミュレーションを行った。
(1)磁気渦における共鳴の観測
図9(A)に本実験系の模式図、図9(B)に本実験に用いた磁気渦素子の平面形状を示す。また、図10(A)に各平面形状における磁気渦の共鳴スペクトル、図10(B)各平面形状ごとの共鳴周波数を示す。本実験では、磁気渦素子に交流電流を通電すると共に図9(A)に示す磁場を印加して磁気渦(垂直磁化)を回転させ、磁気渦素子の共鳴スペクトルを観測した。信号はホモダイン検波を用いて取り出した。実験には、図9(B)に示すように、表面形状が正五角形、正方形、正三角形及び円形の磁気渦素子を用いて行った。
図10(A)、(B)に示すように、各平面形状の磁気渦素子において周波数のピークが検出され、磁気渦による共鳴が起きることを確認することができる。すなわち、平面形状が円形の磁気渦素子だけではなく、正多角形のものであっても磁気渦による発振が可能であることがわかる。
(2)層間交換結合による磁気渦の共鳴シミュレーション
図11(A)に本シミュレーションに用いた自由層を示す図、図11(B)にシミュレーション結果を示す。ここでは、磁気渦構造を有する磁性層2枚が層間交換結合をした試料に高周波磁界を面内に印加し、磁気渦の共鳴をシミュレーションした。すなわち、共鳴状態の周波数は、発振状態の周波数とほぼ一致するため、共鳴状態をシミュレートすることで発振時の周波数を推し量ることができる。
図11(A)に示すように、縦150nm×横150nmのパーマロイ薄膜を10nmの隙間(真空層)を設けて対向して配設したものを用いた。ここでは、上層(又は下層)が作る磁場(反磁場)は下層(又は上層)に影響を与えないものとし、パーマロイ薄膜の層間の交換定数をパーマロイのパラメータ×0.05とした。
図11(B)(上のグラフ)に示すように、10nsごとに0.1GHzずつ周波数を増加させて磁化変化をシミュレーションした。図11(B)から、0.7GHz〜0.8GHzと1.3GHz〜1.4GHzで共鳴が起こっていることが確認された。つまり、層間交換結合による2つのモード(音響モード及び光学モード)が励起されていることが示されている。
次に、2層間の交換磁場を変えて共鳴周波数をシミュレーションした。図12(A)に本シミュレーションに用いた自由層を示す図、図12(B)にシミュレーション結果を示す。図12(A)に示すように、縦150nm×横150nmのパーマロイ薄膜を10nmの隙間(真空層)を設けて対向して配設したものを用い、そのときの交換磁場を交換磁場∝αKm/l2(真空層を無視した場合l=10nm、真空層を考慮した場合l=20nm:α〜0.25に相当する)としてシミュレーションを行った。
図12(B)に示すように、コア間の距離(□で示す)が小さく、各コアの振動半径(○,●で示す)が大きいときは音響モードとなり、コア間の距離が大きく、各コアの振動半径が小さいときは光学モードとなっており、2層間の交換エネルギーに応じて光学モードでの共鳴周波数が変化している。図12(B)においては、2層間の交換エネルギーが小さいほど、光学モードでの共鳴周波数が小さくなっていることが確認される。
以上のことから、磁気渦構造を有し、層間交換結合で結合された2層のパーマロイ薄膜により共鳴することが確認された。すなわち、これらを用いて自励発振を行う発振素子を実現することができる。また、2層間の交換エネルギーが小さいほど(2層間の距離が離れるほど)光学モードの共鳴周波数が音響モードの共鳴周波数に近づき、共鳴が大きくなる。さらに、2層間の有効磁界が小さいほど(2層間の距離が離れるほど)光学モードの共鳴周波数が音響モードの共鳴周波数に近づき、共鳴が大きくなる。ただし、交換エネルギーと比較すると影響が少なく、交換エネルギーの調整が特に重要となる。
(3)225nm×500nmサイズの素子による実測
図13(A)に本実験系の模式図、図13(B)は通電する電流に対する周波数の依存性を示すグラフ、図13(C)は140mAにおける周波数の特性を示すグラフである。本実験で用いた発振素子の自由層は、縦225nm×横500nm×厚さ5nmの直方体として構成されており、電流が流れていない通常の状態では磁気渦が形成されていない。この素子に直流電流を流し、交流の出力をスペクトラム・アナライザで観察した。
図13(B)に示すように、電流に応じて発振周波数が変化しており、電流が大きくなるにしたがって周波数が大きくなっている。これは、磁気渦の回転移動による発振の際に得られる特性である。また、図13(C)に示すように、例えば、140mAの電流を通電した場合には、2.87GHzでピークが検出されている。
すなわち、図13(B)及び図13(C)の結果から、本発明に係る発振素子においては、本来であれば到底磁気渦が形成されないようなサイズ及び形状の磁性体に電流を通電することで磁気渦が形成され、発振素子として機能することができることが明らかである。また、通電する電流に応じて周波数を調整することが可能であることが明らかである。
このように、本発明に係る発振素子によれば、磁気渦構造による安定した磁化により高い熱安定性と優れた周波数特性(高いQ値)を実現すると共に、層間交換結合によりさらに高い熱安定性と光学モードによる高周波数の発振を実現することができる。また、磁気渦構造を用いることで、材料に依存することなく安定的な垂直磁化を実現できるため、高出力が得られる材料を選択することで、高出力化が可能となる。
1 発振素子
11 固定層
12 非磁性層
13 自由層
13a 第1の強磁性自由層
13b 非磁性自由層
13c 第2の強磁性自由層
14,15 電極
16 電流供給部

Claims (8)

  1. 磁化が固定され、磁気渦により第1の垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなる固定層と、
    前記固定層に積層されて設けられる非磁性体からなる非磁性層と、
    前記非磁性層に積層されて設けられ、磁気渦により第2の垂直磁化が形成される磁気渦構造を有する強磁性体からなり、前記第2の垂直磁化が面方向に回転移動する自由層と、
    前記各層に亘って電流を通電する電流供給手段とを備え、
    前記固定層における前記第1の垂直磁化と、前記自由層において前記第1の垂直磁化の位置に対応する対応位置における磁化との相対的な角度の差を用いて発振を行うことを特徴とする発振素子。
  2. 請求項1に記載の発振素子において、
    前記自由層の平面形状が円形又は正多角形であることを特徴とする発振素子。
  3. 請求項1又は2に記載の発振素子において、
    前記自由層が、
    前記磁気渦構造を有する強磁性体からなる複数の強磁性自由層と、
    複数の前記各強磁性自由層の間に狭持されて設けられる導電性の非磁性体からなる複数の非磁性自由層とを備え、
    前記各層が層間交換結合していることを特徴とする発振素子。
  4. 請求項3に記載の発振素子において、
    前記自由層が、
    前記磁気渦構造を有する強磁性体からなる第1強磁性自由層と、
    前記第1強磁性自由層に積層されて設けられる導電性の非磁性体からなる非磁性自由層と、
    前記非磁性自由層に積層されて設けられ、前記磁気渦構造を有する強磁性体からなり、前記各層と層間交換結合している第2強磁性自由層とを有していることを特徴とする発振素子。
  5. 請求項4に記載の発振素子において、
    前記自由層における層間交換結合の結合強度の値に応じて、前記第1強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相と、前記第2強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相とが同位相となる低周波数の発振モード、又は、前記第1強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相と、前記第2強磁性自由層における垂直磁化の回転の位相とが互いに異なる位相となる高周波数発振モードとなることを特徴とする発振素子。
  6. 磁化が固定されている強磁性体からなる固定層と、
    前記固定層に積層されて設けられる導電性の非磁性体からなる非磁性層と、
    前記非磁性層に積層されて設けられ、通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなり、形成された前記垂直磁化が面方向に回転移動する自由層と、
    前記各層に亘って電流を通電する電流供給手段とを備え、
    前記固定層における予め定められた位置の磁化と前記自由層における前記位置に対応する対応位置の磁化との相対的な角度の差を用いて発振を行うことを特徴とする発振素子。
  7. 請求項6に記載の発振素子において、
    前記固定層が、通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなり、
    前記固定層における垂直磁化と、当該垂直磁化に対応する前記自由層における対応位置の磁化と、の相対的な角度の差を用いて発振を行うことを特徴とする発振素子。
  8. 請求項6又は7に記載の発振素子において、
    前記自由層が、
    通電により生じる磁気渦で垂直磁化が形成される強磁性体からなる複数の強磁性自由層と、
    複数の前記各強磁性自由層の間に狭持されて設けられる導電性の非磁性体からなる複数の非磁性自由層とを備え、
    前記各層が層間交換結合していることを特徴とする発振素子。
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