JPWO2013180239A1 - タッピンねじ及びその取り付け構造 - Google Patents

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Abstract

所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクが得られ、雌ねじ部の破損による空回りを防止できるタッピンねじ、および、その取り付け構造を提供することにある。このため、頭部11から延在する軸部20に設けた複数条のねじ山22を板材32の下穴33にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材32の上面と頭部11の座面13との間に被締結部材30を固定するタッピンねじ10である。特に、前記座面13から前記ねじ山22を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離L2を、前記ねじ山22を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記板材32の下穴33を通過する際の最大トルクであるねじ込みトルクの30%以上のトルクで前記座面13が被締結部材30に着座可能な距離とした。

Description

本願発明はタッピンねじ、特に、薄板に雌ねじを直接、形成することにより、前記薄板に他の部品である被締結部材を高破断トルクで締結できるセルフタッピンねじ、および、その取り付け構造に関する。
従来、板材に被締結部材を締結できるセルフタッピンねじとしては、例えば、「締結に供する本体ねじ部の一端に回転工具の係合部を設けた頭部を有し、他端に雌ねじを成形する先細りの進入端ねじ部を有するタッピンねじであって、前記進入端ねじ部が、非円形多条ねじ山に形成され、前記本体ねじ部が、前記非円形多条ねじ山に連続する円形平行多条ねじ山に形成されていることを特徴とする多条タッピンねじ」が開示されている(特許文献1)。
また、「頭部と軸部とを有するタッピンねじであって、前記軸部の先端側食いつき部には、第1の多条ねじで形成された先端側ねじ部が配設され、前記軸部の頭部側における前記先端側食いつき部と連接された部位には、前記第1の多条ねじより条数の多い第2の多条ねじで形成された元部側ねじ部が配設されていることを特徴とするタッピンねじ」が開示されている(特許文献2)。
特開2001−124039号公報 特開2002−188615号公報
しかしながら、前述のいずれのタッピンねじも、相手材が薄い鋼板である場合には、相手材の保持強度が低いだけでなく、タッピンねじと相手材との接触抵抗が小さい。このため、相手材の下穴に形成された雌ねじ部が破損しやすく、空回りしやすいので、所望のねじ込みトルク,締め付け破断トルク(最大トルク)が得にくいという問題点がある。
本発明に係るタッピンねじは、前述の問題点に鑑み、雌ねじ部の破損による空回りを防止でき、所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクを有するタッピンねじ、および、その取り付け構造を提供することを課題とする。
本発明に係るタッピンねじは、前記課題を解決すべく、頭部から延在する軸部に設けた複数条のねじ山を板材の下穴にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材の上面と頭部の座面との間に被締結部材を固定するタッピンねじであって、前記座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を、前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記板材の下穴を通過する際におけるねじ込みトルクの30%以上のトルクのときに前記座面が被締結部材に着座可能な距離とした構成としてある。
本発明によれば、ねじ山の完全ねじ部の最初の始点が板材の下穴を通過した後、ねじ込みトルクの30%未満のトルクとならない。つまり、完全ねじ部のフランク面と下穴に形成された雌ねじ部のフランク面との接触抵抗が確保されたまま保持される。この結果、下穴に形成した雌ねじ部が破損せず、所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクを有する保持強度の大きいタッピンねじが得られる。
本発明の実施形態としては、頭部から延在する軸部に設けた複数条のねじ山を板材の下穴にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材の上面と頭部の座面との間に被締結部材を固定するタッピンねじであって、前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記板材の下穴を通過する前に前記座面が被締結部材に着座するように、前記座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を、前記被締結部材の上面から前記板材の下面までの距離と、同等以下としてもよい。
本発明の他の実施形態としては、前記頭部の下面に別体のスペーサを設け、前記スペーサの下面を座面としてもよい。
本実施形態によれば、スペーサを適宜選択することにより、座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を調整でき、使い勝手の良いタッピンねじが得られる。
本発明の別の実施形態としては、前記スペーサが円環形状であってもよく、あるいは、前記スペーサが一対の半円形部材を突き合わせて円環形状に一体化したものでもよく、また、前記スペーサがC字形状であってもよい。
本発明の異なる実施形態としては、前記軸部に2条ねじ部と1条ねじ部とを設けてもよく、前記軸部に4条ねじ部と2条ねじ部とを設けてもよく、または、前記軸部に6条ねじ部と3条ねじ部とを設けてもよい。
本実施形態によれば、必要に応じて条数を選択できるので、選択の範囲が広がり、汎用のタッピンねじが得られる。
本発明の新たな実施形態としては、前記ねじ部のリード角が、5度ないし25度であってもよい。
本実施形態によれば、リード角が5度以上であると、ねじの谷形状を十分に確保でき、所望の締め付け強度を確保できる。また、リード角が25度以下であると、ねじ山の締結方向において所望の負荷に耐えうるとともに、戻り回転しにくくなり、高い締結機能を有するタッピンねじが得られる。
本発明に係るタッピンねじの取り付け構造は、前述のタッピンねじを、板材の下穴にねじ込んで締結し、前記板材の上面と前記頭部の座面との間に被締結部材を固定した構成としてある。
本発明によれば、ねじ山の完全ねじ部の最初の始点が板材の下穴を通過した後、ねじ込みトルクの30%未満のトルクとならない。つまり、完全ねじ部のフランク面と下穴に形成された雌ねじ部のフランク面との接触抵抗が確保されたまま保持される。この結果、下穴に形成した雌ねじ部が破損せず、所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクが得られるので、保持強度の大きいタッピンねじの取り付け構造が得られる。
本発明に係る実施形態では、前記板材の厚さ寸法がタッピンねじの呼び径dの0.05dないし0.20dであってもよい。
本実施形態によれば、従来例では適用できなかった薄い板材にタッピンねじを締結することにより、被締結部材を固定できる。
本発明に係る他の実施形態は、前記板材の下穴の直径が、前記軸部の呼び径dの60%ないし95%であってもよい。
本実施形態によれば、呼び径dの寸法にバラツキがあっても、安定した締結力で被締結部材を板材に固定できるという効果がある。
本発明に係るタッピンねじの第1実施形態を示す正面図である。 図2A,2Bは本発明に係るタッピンねじの第2実施形態を示す平面図、正面図である。 実施例1の測定結果を示すグラフ図である。 比較例1の測定結果を示すグラフ図である。 実施例2(A)の測定結果を示すグラフ図である。 実施例2(B)の測定結果を示すグラフ図である。 実施例1の他の測定結果を示すグラフ図である。 実施例3の測定結果を示すグラフ図である。 実施例4の測定結果を示すグラフ図である。 実施例5の測定結果を示すグラフ図である。 実施例6の測定結果を示すグラフ図である。 図12A,図12Bは本発明に係る板材の下穴径の許容範囲を説明するためのグラフ図である。
本願発明に係るタッピンねじの実施形態を図1および図2の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係るタッピンねじは、図1に示すように、十文字穴付きタッピンねじ10に適用した場合であり、頭部11および軸部20とからなるものである。
前記頭部11には、その上面に十文字ドライバーで締め付け可能な十文字穴12を有するとともに、その座面13の中央から軸部20が突出している。なお、前記頭部11には、例えば、四角穴、六角穴、星形穴、あるいは、すりわり付きを設けてもよく、また、頭部の形状は、例えば、トラス頭、六角頭、なべ頭、丸頭であってもよい。
前記軸部20は、2条ねじ部21と4条ねじ部22とを備えており、頭部11の座面13から4条ねじ部22の完全ねじ部の始点までの距離L2は、ねじ込みトルクP3の30%以上、好ましくは、40%以上のトルクのときに着座するような距離であればよい。30%未満であると、所望の締め付け破断トルクが得られないからである。
例えば、外径が4mmのタッピンねじである場合には、頭部11の座面13から4条ねじ部22の始点までの距離L1は3.5mmから4.0mmの範囲に、座面から4条ねじ部22の完全ねじ部の最初の始点までの距離L2は2.0mから2.5mmの範囲に設定されている。そして、1回の回転でねじ込まれる推進距離(リード)は3.1mmから3.2mmの範囲に設定される。
したがって、座面13から4条ねじ部22の完全ねじ部の最初の始点までの距離L2は、1回の回転でねじ込まれる推進距離(リード)よりも短い。
前記軸部20は外径が2mmから10mmであればよい。2mm未満であると、実用的でないからであり、10mmを越えると、あえて完全ねじ部の形状を調整するまでもなく所望のトルクが得られるので、必要性に乏しいからである。
また、前記軸部20のねじ山は、4条ねじ部および2条ねじ部の組み合わせに限らず、例えば、2条ねじ部および1条ねじ部、6条ねじ部および3条ねじ部の組み合わせであってもよい。さらに、前記軸部20は、後述する第2実施形態(図2)のように、1種類の複数条のねじ山を有するものであってもよい。
前記タッピンねじ10のリード角は、5度ないし25度が好ましい。リード角が5度未満であると、ねじの谷部が十分に確保できず、締め付け強度が低下するためである。また、リード角が25度を超えると、ねじの山部が締結方向において耐えうる荷重が小さくなるとともに、戻り回転しやすくなり、ねじ本来の機能を得にくくなるからである。
適用される板材は、材質は特に限定するものではないが、例えば、冷間圧延鋼材(SPCC)、ステンレス鋼板、ススメッキ鋼板(SPTE)、あるいは、ジュラルミン等の軽合金が挙げられ、金属材に限らず、グラスファイバーからなる樹脂強化板であってもよい。そして、前記板材の板厚はタッピンねじの呼び径dの0.05dないし0.20dであってもよい。0.05d未満であると、相手材の強度が小さくなるからであり、0.20dを越えると、本発明の特異性が小さくなるからである。例えば、呼び径dが4mmのタッピンねじであれば、板厚0.8mm以下の板材にも締結できる。
下穴の直径は、軸部の呼び径dの60%ないし95%が好ましい。60%未満であると、締結作業が困難となり、実用的でないからであり、95%を越えると、所望の破断トルクが得られないからである。例えば、呼び径dが4mmのタッピンねじであれば、直径2.4mmないし3.4mmが好ましい。また、呼び径dが8mmのタッピンねじであれば、直径4.8mmないし7.6mmが好ましい。
本実施形態では、4条ねじ部と2条ねじ部とが併存している。このため、例えば、電動ドライバーで締結する場合には、締結作業の最初の段階では小さなトルクで締結でき、ある程度、締結した後に大きなトルクで締結作業を行うことができるので、現場における締結作業が容易になるという利点がある。
第2実施形態は、図2に示すように、4条ねじ部22だけを設けた場合である。本実施形態は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分に同一番号を附して説明を省略する。
本実施形態によれば、4条ねじ部22だけで構成してあるので、軸部20が短くなり、ハウジングの高さ寸法に制限のある器具、機器、装置に適用でき、用途が広いという利点がある。
(実施例1)
使用するタッピンねじとしては、図1に示すように、線材のSWCH16A種から切り出してプレス加工した後、浸炭焼き入れを施して得た10個のサンプルを使用した。
前記サンプルは、頭部と、外径4mm、軸長10mmの軸部とからなり、前記軸部にはリード角13.9度の4条ねじ部と2条ねじ部とを形成してある。特に、4条ねじ部はピッチ25.4mm当たり、32山となるように形成され、座面から4条ねじ部の始点まで平均距離を3.55mm、座面から4条ねじ部の完全ねじ部の最初の始点までの距離を2.2mmに設定した。
したがって、前記タッピンねじのねじ込み作業において、1回転(360度)の螺旋回転でねじ込まれる推進距離(リード)は3.2mmとなっている。このため、4条ねじ部の完全ねじ部の最初の始点から座面までの距離は、前記タッピンねじが1回転する間に進む推進距離よりも短い形状となっている。特に、タッピンねじの4条ねじ部の完全ねじ部の最初の始点が後述する板材の下穴を通過した直後に、その座面が被締結部材に着座する外形寸法となっている。
一方、前記タッピンねじで締結する板材は、冷間圧延鋼材(SPCC)からなる厚さ0.4mmの2枚の板材からなり、その一方の板材である被締結部材に前記タッピンねじの外径よりも大きい直径4.5mmの下穴を設ける一方、その他方の板材に前記タッピンねじの外径よりも小さい直径2.7mmの下穴を設けた。
そして、重ね合わせた2枚の前記板材のうち、下方側の板材の下穴に前記タッピンねじの軸部を挿入し、電動ドライバーによって回転数530rpmでねじ込み、トルクの変化を測定した。
測定の結果、ねじ込みトルク(Driving Torque)の平均値は0.82N・mであり、最大トルクである締め付け破断トルク(Stripping Torque)の平均値は2.79N・mであった。そして、前記ねじ込みトルクに対する前記締め付け破断トルクの比率は、平均3.4であった。測定結果の一例を図3に示す。
図3に示すように、2条ねじ部の始点によるねじ込み作業が始まり、2条ねじが他方の板材の下穴を貫通する直前がポイントP1であり、4条ねじ部が他の板材に食い付きを開始する直前がポイントP2であり、4条ねじ部の完全ねじ部の最初のねじ山が下方側の板材を貫通する直前にねじ込みトルク(ポイントP3)に達する。そして、前記ポイントP3からトルクは低下し始めるが、低下しきる前に頭部の座面が上方側の板材である被締結部材に着座し(ポイントP4)、破断するまでの最大トルクである締め付け破断トルク(ポイントP5)に達する。さらに、前記タッピンねじをねじ込むと、4条ねじの完全ねじ部が下穴に形成された雌ねじ部を破壊し始め、下方側の他の板材からの抵抗が低下するため、トルクが急激に低下してゼロに近づく。
なお、X軸に示すデータ数は1秒間当たり2000データの割合で採取したことを意味している。
本実施例1において、高い締め付け破断トルクが得られるのは、ねじ込みトルクが低下しきる前(ポイントP3)に頭部の座面が板材に着座し、その時点からトルクが増大するためである。
本実施例1では、ねじ込みトルク(P3)と締め付け破断トルク(P5)との差が大きいので、ねじ締め力の調整可能範囲が広くなり、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業の調整が容易になるという利点がある。
さらに、実施例1で使用したタッピンねじと同一形状のサンプル3個を準備し、所定の締め付けトルクで締め付けた後、緩めるときの戻しトルクを測定し、前記戻しトルクに対する前記締め付けトルクの比率である戻し率を求めた。締め付け方法は前述の測定方法と同一の方法である。測定結果の一例を図7に示す。
測定の結果、平均1.75N・mの締め付けトルクで締め付けたタッピンねじを緩めるために要した戻しトルクは平均0.82N・mであり、戻し率は平均47%であった。これにより、通常のタッピンねじと同等の戻しトルクを確保できることが判った。
(比較例1)
使用するタッピンねじは前述の実施例1とほぼ同様であり、異なる点は軸部の軸長12mmとし、頭部の座面から4条ねじの始点までの距離を5.5mmとするとともに、前記座面から完全ねじ部の最初の始点までの距離を4.4mmとした点である。
そして、前述の実施例1と同一条件でトルクを測定した。測定結果の一例を図4に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は0.87N・mであり、最大トルクである締め付け破断トルクの平均値は2.18N・mであった。そして、ねじ込みトルクに対する最大トルクの比率は平均で2.5であった。
図4に示すように、2条ねじ部の始点によるねじ込み作業が始まり、2条ねじが他方の板材の下穴を貫通する直前がポイントP1であり、4条ねじ部が他の板材に食い付きを開始する直前がポイントP2であり、4条ねじ部の完全ねじ部の最初のねじ山が下方側の板材を貫通する直前にねじ込みトルク(ポイントP3)に達する。そして、前記ポイントP3からトルクは低下し始めるが、低下しきる直前に頭部の座面が上方側の板材である被締結部材に着座し(ポイントP4)、破断するまでの最大トルクである締め付け破断トルク(ポイントP5)に達する。さらに、前記タッピンねじをねじ込むと、4条ねじの完全ねじ部が下穴に形成された雌ねじ部を破壊し始め、下方側の板材からの抵抗が低下し、トルクが急激に低下してゼロに近づく。
比較例1では、実施例1よりも締め付け破断トルク(最大トルク(P5))が小さいだけでなく、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が小さく、ねじ締め力の調整可能範囲が狭いので、現場におけるねじ締め作業が容易でなく、実施例1よりも使い勝手が悪いことが判った。
(実施例2)
実施例1と同一のタッピンねじの座面に、外径9.8mm、内径4.7mm、厚さ0.75mmの座金を一体化した後、黒色亜鉛鍍金を施して2個のサンプルを得た。
一方、締結される板材は、前述の実施例と同一であり、締結方法も前述の実施例と同一の方法で行い、トルクを測定した。2個のサンプルの測定結果を図5,6に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は1.05N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は2.9N・mである。そして、ねじ込みトルクに対する最大トルクの比率は、平均2.4であった。
図5,6から明らかなように、いずれも3.0N・m近傍に達する最大トルクを有するだけでなく、ねじ込みトルクと最大トルクとの差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。このため、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業においてトルクの調整が容易であり、使い勝手の良いタッピンねじを得られることが判った。
このように、大きな最大トルクが得られるのは、図5,6に示すように、4条ねじ部の完全ねじ部の最初のねじ山が下方側の板材を貫通する直前にねじ込みトルク(ポイントP3)に到達すると同時に、すなわち、前記ポイントP3からトルクが低下する前に、頭部の座面が上方側の被締結部材に着座(ポイントP4)するためである。
したがって、完全ねじ部の最初の始点が板材を貫通する直前に、頭部の座面が板材に着座する外形寸法であれば、厚さの薄い板材であっても、大きなトルクで締結できる。このため、実施例2のように座金のようなスペーサを設けて前述の外形寸法を実現することが有効であることが判った。また、前述の外形寸法を鍛造、転造、鋳造、電気鋳造、ねじ切り作業によって実現してもよいことは勿論である。
(実施例3)
実施例1とほぼ同様であり、異なる点は外径3mm、軸長8mmの軸部を有する5個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ0.4mmの被締結部材に直径3.3mmの下穴を設けるとともに、厚さ0.4mmの板材に直径2.0mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の66.7%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で締結し、トルクを測定した。測定結果の一例を図8に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は0.38N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は1.14N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、3.0であった。
図8から明らかなように、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。このため、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業においてトルクの調整が容易であり、使い勝手の良いタッピンねじを得られることが判った。
(実施例4)
実施例1とはほぼ同様であり、異なる点は外径6mm、軸長14mmの軸部を有する5個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ0.6mmの被締結部材に直径6.9mmの下穴を設けるとともに、厚さ0.6mmの板材に直径4.8mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の80%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で締結し、トルクを測定した。測定結果の一例を図9に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は1.50N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は3.79N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、2.5であった。
図9から明らかなように、4.0N・mに達する最大トルク(P5)を有するだけでなく、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。
(実施例5)
実施例1とはほぼ同様であり、異なる点は外径8mm、軸長18mmの軸部を有する5個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ3.2mmの被締結部材に直径8.2mmの下穴を設けるとともに、厚さ0.6mmの板材に直径6.8mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の85.0%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で締結し、トルクを測定した。測定結果の一例を図10に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は2.06N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は5.27N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、2.6であった。
図10から明らかなように、5.0N・mを超える最大トルク(P5)を有するだけでなく、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。このため、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業においてトルクの調整が容易であり、使い勝手の良いタッピンねじを得られることが判った。
(実施例6)
実施例1とはほぼ同様であり、異なる点は外径8mm、軸長18mmの軸部を有する6個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ1.0mmまたは厚さ2.0mmの被締結部材に直径9.2mmの下穴を設けるとともに、厚さ1.0mmの板材に直径7.5mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の93.8%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で3個ずつ締結し、トルクを測定した。それぞれの測定結果の一例を図11に示す。
測定の結果、被締結部材が厚さ1.0mmの場合のねじ込みトルクの平均値は2.94N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は9.40N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は3.2であった。
また、被締結部材が厚さ2.0mmの場合のねじ込みトルクの平均値は2.47N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は12.21N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、4.94であった。
図11から明らかなように、ねじ込みトルク(P3,P3’ )と最大トルク(P5,P5’)との差がそれぞれ大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。特に、被締結部材が厚さ2.0mmの場合には、ねじ込みトルクの平均値に対する最大トルクの平均値の比率が最大の4.94となることが判った。
実験結果から、外径3mm〜8mmのタッピンねじであれば、タッピンねじの呼び径をdとすると、板厚が呼び径dの0.05〜0.20dであるとき、板材にタッピンねじの呼び径dの60〜95%の下穴径を設けることにより、所望の締め付け破断トルク(最大トルク)が得られることが判った。
例えば、図12Aに示すように、外径4mmのタッピンねじであれば、板厚0.2〜0.8mmの板材に下穴径2.4〜3.4mmを設けた場合に、所望の締め付け破断トルク(最大トルク)が得られる。
また、図12Bに示すように、外径8mmのタッピンねじであれば、下穴径が呼び径の90%を超えてもよく、95%であっても、所望の締め付け破断トルク(最大トルク)を得られることが判った。
本願発明に係るタッピンねじは、前述の十文字付きタッピンねじに限らず、例えば、すりわり付きタッピンねじ、六角タッピンねじに適用してもよいことは勿論である。
10:タッピンねじ
11:頭部
12:十文字穴
13:座面
20:軸部
21:2条ねじ部
22:4条ねじ部
30:被締結部材
31:貫通孔
32:板材
33:下穴
P3:ねじ込みトルク
P4:着座時のトルク
P5:締め付け破断トルク(最大トルク)
本願発明はタッピンねじ、特に、薄板に雌ねじを直接、形成することにより、前記薄板に他の部品である被締結部材を高破断トルクで締結できるセルフタッピンねじ、および、その取り付け構造に関する。
従来、板材に被締結部材を締結できるセルフタッピンねじとしては、例えば、「締結に供する本体ねじ部の一端に回転工具の係合部を設けた頭部を有し、他端に雌ねじを成形する先細りの進入端ねじ部を有するタッピンねじであって、前記進入端ねじ部が、非円形多条ねじ山に形成され、前記本体ねじ部が、前記非円形多条ねじ山に連続する円形平行多条ねじ山に形成されていることを特徴とする多条タッピンねじ」が開示されている(特許文献1)。
また、「頭部と軸部とを有するタッピンねじであって、前記軸部の先端側食いつき部には、第1の多条ねじで形成された先端側ねじ部が配設され、前記軸部の頭部側における前記先端側食いつき部と連接された部位には、前記第1の多条ねじより条数の多い第2の多条ねじで形成された元部側ねじ部が配設されていることを特徴とするタッピンねじ」が開示されている(特許文献2)。
特開2001−124039号公報 特開2002−188615号公報
しかしながら、前述のいずれのタッピンねじも、相手材が薄い鋼板である場合には、相手材の保持強度が低いだけでなく、タッピンねじと相手材との接触抵抗が小さい。このため、相手材の下穴に形成された雌ねじ部が破損しやすく、空回りしやすいので、所望のねじ込みトルク,締め付け破断トルク(最大トルク)が得にくいという問題点がある。
本発明に係るタッピンねじは、前述の問題点に鑑み、雌ねじ部の破損による空回りを防止でき、所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクを有するタッピンねじ、および、その取り付け構造を提供することを課題とする。
本発明に係るタッピンねじは、前記課題を解決すべく、頭部から延在する軸部に設けた複数条のねじ山を金属製板材の下穴にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材の上面と頭部の座面との間に、前記軸部の直径よりも大きい直径の貫通孔を有する被締結部材を固定するタッピンねじであって、前記金属製板材の厚さ寸法をタッピンねじの呼び径dの0.05dないし0.20dとするとともに、前記被締結部材の厚さ寸法をタッピンねじの呼び径dの0.05dないし0.40dとする一方、前記座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を、前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記金属製板材の下穴を通過する際におけるねじ込みトルクの30%以上のトルクのときに前記座面が被締結部材に着座可能な距離とした構成としてある。
本発明によれば、ねじ山の完全ねじ部の最初の始点が板材の下穴を通過した後、ねじ込みトルクの30%未満のトルクとならない。つまり、完全ねじ部のフランク面と下穴に形成された雌ねじ部のフランク面との接触抵抗が確保されたまま保持される。この結果、下穴に形成した雌ねじ部が破損せず、所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクを有する保持強度の大きいタッピンねじが得られる。
特に、従来例では適用できなかった薄い板材にタッピンねじを締結することにより、被締結部材を固定できる。
本発明の実施形態としては、頭部から延在する軸部に設けた複数条のねじ山を板材の下穴にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材の上面と頭部の座面との間に被締結部材を固定するタッピンねじであって、前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記板材の下穴を通過する前に前記座面が被締結部材に着座するように、前記座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を、前記被締結部材の上面から前記板材の下面までの距離と、同等以下としてもよい。
本発明の他の実施形態としては、前記頭部の下面に別体のスペーサを設け、前記スペーサの下面を座面としてもよい。
本実施形態によれば、スペーサを適宜選択することにより、座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を調整でき、使い勝手の良いタッピンねじが得られる。
本発明の別の実施形態としては、前記スペーサが円環形状であってもよく、あるいは、前記スペーサが一対の半円形部材を突き合わせて円環形状に一体化したものでもよく、また、前記スペーサがC字形状であってもよい。
本発明の異なる実施形態としては、前記軸部に2条ねじ部と1条ねじ部とを設けてもよく、前記軸部に4条ねじ部と2条ねじ部とを設けてもよく、または、前記軸部に6条ねじ部と3条ねじ部とを設けてもよい。
本実施形態によれば、必要に応じて条数を選択できるので、選択の範囲が広がり、汎用のタッピンねじが得られる。
本発明の新たな実施形態としては、前記ねじ部のリード角が、5度ないし25度であってもよい。
本実施形態によれば、リード角が5度以上であると、ねじの谷形状を十分に確保でき、所望の締め付け強度を確保できる。また、リード角が25度以下であると、ねじ山の締結方向において所望の負荷に耐えうるとともに、戻り回転しにくくなり、高い締結機能を有するタッピンねじが得られる。
本発明に係るタッピンねじの取り付け構造は、前述のタッピンねじを、板材の下穴にねじ込んで締結し、前記板材の上面と前記頭部の座面との間に被締結部材を固定した構成としてある。
本発明によれば、ねじ山の完全ねじ部の最初の始点が板材の下穴を通過した後、ねじ込みトルクの30%未満のトルクとならない。つまり、完全ねじ部のフランク面と下穴に形成された雌ねじ部のフランク面との接触抵抗が確保されたまま保持される。この結果、下穴に形成した雌ねじ部が破損せず、所望のねじ込みトルク、締め付け破断トルクが得られるので、保持強度の大きいタッピンねじの取り付け構造が得られる。
本発明に係る他の実施形態は、前記板材の下穴の直径が、前記軸部の呼び径dの60%ないし95%であってもよい。
本実施形態によれば、呼び径dの寸法にバラツキがあっても、安定した締結力で被締結部材を板材に固定できるという効果がある。
本発明に係るタッピンねじの第1実施形態を示す正面図である。 図2A,2Bは本発明に係るタッピンねじの第2実施形態を示す平面図、正面図である。 実施例1の測定結果を示すグラフ図である。 比較例1の測定結果を示すグラフ図である。 実施例2(A)の測定結果を示すグラフ図である。 実施例2(B)の測定結果を示すグラフ図である。 実施例1の他の測定結果を示すグラフ図である。 実施例3の測定結果を示すグラフ図である。 実施例4の測定結果を示すグラフ図である。 実施例5の測定結果を示すグラフ図である。 実施例6の測定結果を示すグラフ図である。 図12A,図12Bは本発明に係る板材の下穴径の許容範囲を説明するためのグラフ図である。
本願発明に係るタッピンねじの実施形態を図1および図2の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係るタッピンねじは、図1に示すように、十文字穴付きタッピンねじ10に適用した場合であり、頭部11および軸部20とからなるものである。
前記頭部11には、その上面に十文字ドライバーで締め付け可能な十文字穴12を有するとともに、その座面13の中央から軸部20が突出している。なお、前記頭部11には、例えば、四角穴、六角穴、星形穴、あるいは、すりわり付きを設けてもよく、また、頭部の形状は、例えば、トラス頭、六角頭、なべ頭、丸頭であってもよい。
前記軸部20は、2条ねじ部21と4条ねじ部22とを備えており、頭部11の座面13から4条ねじ部22の完全ねじ部の始点までの距離L2は、ねじ込みトルクP3の30%以上、好ましくは、40%以上のトルクのときに着座するような距離であればよい。30%未満であると、所望の締め付け破断トルクが得られないからである。
例えば、外径が4mmのタッピンねじである場合には、頭部11の座面13から4条ねじ部22の始点までの距離L1は3.5mmから4.0mmの範囲に、座面から4条ねじ部22の完全ねじ部の最初の始点までの距離L2は2.0mから2.5mmの範囲に設定されている。そして、1回の回転でねじ込まれる推進距離(リード)は3.1mmから3.2mmの範囲に設定される。
したがって、座面13から4条ねじ部22の完全ねじ部の最初の始点までの距離L2は、1回の回転でねじ込まれる推進距離(リード)よりも短い。
前記軸部20は外径が2mmから10mmであればよい。2mm未満であると、実用的でないからであり、10mmを越えると、あえて完全ねじ部の形状を調整するまでもなく所望のトルクが得られるので、必要性に乏しいからである。
また、前記軸部20のねじ山は、4条ねじ部および2条ねじ部の組み合わせに限らず、例えば、2条ねじ部および1条ねじ部、6条ねじ部および3条ねじ部の組み合わせであってもよい。さらに、前記軸部20は、後述する第2実施形態(図2)のように、1種類の複数条のねじ山を有するものであってもよい。
前記タッピンねじ10のリード角は、5度ないし25度が好ましい。リード角が5度未満であると、ねじの谷部が十分に確保できず、締め付け強度が低下するためである。また、リード角が25度を超えると、ねじの山部が締結方向において耐えうる荷重が小さくなるとともに、戻り回転しやすくなり、ねじ本来の機能を得にくくなるからである。
適用される板材は、材質は特に限定するものではないが、例えば、冷間圧延鋼材(SPCC)、ステンレス鋼板、ススメッキ鋼板(SPTE)、あるいは、ジュラルミン等の軽合金が挙げられ、金属材に限らず、グラスファイバーからなる樹脂強化板であってもよい。そして、前記板材の板厚はタッピンねじの呼び径dの0.05dないし0.20dであってもよい。0.05d未満であると、相手材の強度が小さくなるからであり、0.20dを越えると、本発明の特異性が小さくなるからである。例えば、呼び径dが4mmのタッピンねじであれば、板厚0.8mm以下の板材にも締結できる。
下穴の直径は、軸部の呼び径dの60%ないし95%が好ましい。60%未満であると、締結作業が困難となり、実用的でないからであり、95%を越えると、所望の破断トルクが得られないからである。例えば、呼び径dが4mmのタッピンねじであれば、直径2.4mmないし3.4mmが好ましい。また、呼び径dが8mmのタッピンねじであれば、直径4.8mmないし7.6mmが好ましい。
本実施形態では、4条ねじ部と2条ねじ部とが併存している。このため、例えば、電動ドライバーで締結する場合には、締結作業の最初の段階では小さなトルクで締結でき、ある程度、締結した後に大きなトルクで締結作業を行うことができるので、現場における締結作業が容易になるという利点がある。
第2実施形態は、図2に示すように、4条ねじ部22だけを設けた場合である。本実施形態は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分に同一番号を附して説明を省略する。
本実施形態によれば、4条ねじ部22だけで構成してあるので、軸部20が短くなり、ハウジングの高さ寸法に制限のある器具、機器、装置に適用でき、用途が広いという利点がある。
(実施例1)
使用するタッピンねじとしては、図1に示すように、線材のSWCH16A種から切り出してプレス加工した後、浸炭焼き入れを施して得た10個のサンプルを使用した。
前記サンプルは、頭部と、外径4mm、軸長10mmの軸部とからなり、前記軸部にはリード角13.9度の4条ねじ部と2条ねじ部とを形成してある。特に、4条ねじ部はピッチ25.4mm当たり、32山となるように形成され、座面から4条ねじ部の始点まで平均距離を3.55mm、座面から4条ねじ部の完全ねじ部の最初の始点までの距離を2.2mmに設定した。
したがって、前記タッピンねじのねじ込み作業において、1回転(360度)の螺旋回転でねじ込まれる推進距離(リード)は3.2mmとなっている。このため、4条ねじ部の完全ねじ部の最初の始点から座面までの距離は、前記タッピンねじが1回転する間に進む推進距離よりも短い形状となっている。特に、タッピンねじの4条ねじ部の完全ねじ部の最初の始点が後述する板材の下穴を通過した直後に、その座面が被締結部材に着座する外形寸法となっている。
一方、前記タッピンねじで締結する板材は、冷間圧延鋼材(SPCC)からなる厚さ0.4mmの2枚の板材からなり、その一方の板材である被締結部材に前記タッピンねじの外径よりも大きい直径4.5mmの貫通孔を設ける一方、その他方の板材に前記タッピンねじの外径よりも小さい直径2.7mmの下穴を設けた。
そして、重ね合わせた2枚の前記板材のうち、下方側の板材の下穴に前記タッピンねじの軸部を挿入し、電動ドライバーによって回転数530rpmでねじ込み、トルクの変化を測定した。
測定の結果、ねじ込みトルク(Driving Torque)の平均値は0.82N・mであり、最大トルクである締め付け破断トルク(Stripping Torque)の平均値は2.79N・mであった。そして、前記ねじ込みトルクに対する前記締め付け破断トルクの比率は、平均3.4であった。測定結果の一例を図3に示す。
図3に示すように、2条ねじ部の始点によるねじ込み作業が始まり、2条ねじが他方の板材の下穴を貫通する直前がポイントP1であり、4条ねじ部が他の板材に食い付きを開始する直前がポイントP2であり、4条ねじ部の完全ねじ部の最初のねじ山が下方側の板材を貫通する直前にねじ込みトルク(ポイントP3)に達する。そして、前記ポイントP3からトルクは低下し始めるが、低下しきる前に頭部の座面が上方側の板材である被締結部材に着座し(ポイントP4)、破断するまでの最大トルクである締め付け破断トルク(ポイントP5)に達する。さらに、前記タッピンねじをねじ込むと、4条ねじの完全ねじ部が下穴に形成された雌ねじ部を破壊し始め、下方側の他の板材からの抵抗が低下するため、トルクが急激に低下してゼロに近づく。
なお、X軸に示すデータ数は1秒間当たり2000データの割合で採取したことを意味している。
本実施例1において、高い締め付け破断トルクが得られるのは、ねじ込みトルクが低下しきる前(ポイントP3)に頭部の座面が板材に着座し、その時点からトルクが増大するためである。
本実施例1では、ねじ込みトルク(P3)と締め付け破断トルク(P5)との差が大きいので、ねじ締め力の調整可能範囲が広くなり、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業の調整が容易になるという利点がある。
さらに、実施例1で使用したタッピンねじと同一形状のサンプル3個を準備し、所定の締め付けトルクで締め付けた後、緩めるときの戻しトルクを測定し、前記戻しトルクに対する前記締め付けトルクの比率である戻し率を求めた。締め付け方法は前述の測定方法と同一の方法である。測定結果の一例を図7に示す。
測定の結果、平均1.75N・mの締め付けトルクで締め付けたタッピンねじを緩めるために要した戻しトルクは平均0.82N・mであり、戻し率は平均47%であった。これにより、通常のタッピンねじと同等の戻しトルクを確保できることが判った。
(比較例1)
使用するタッピンねじは前述の実施例1とほぼ同様であり、異なる点は軸部の軸長12mmとし、頭部の座面から4条ねじの始点までの距離を5.5mmとするとともに、前記座面から完全ねじ部の最初の始点までの距離を4.4mmとした点である。
そして、前述の実施例1と同一条件でトルクを測定した。測定結果の一例を図4に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は0.87N・mであり、最大トルクである締め付け破断トルクの平均値は2.18N・mであった。そして、ねじ込みトルクに対する最大トルクの比率は平均で2.5であった。
図4に示すように、2条ねじ部の始点によるねじ込み作業が始まり、2条ねじが他方の板材の下穴を貫通する直前がポイントP1であり、4条ねじ部が他の板材に食い付きを開始する直前がポイントP2であり、4条ねじ部の完全ねじ部の最初のねじ山が下方側の板材を貫通する直前にねじ込みトルク(ポイントP3)に達する。そして、前記ポイントP3からトルクは低下し始めるが、低下しきる直前に頭部の座面が上方側の板材である被締結部材に着座し(ポイントP4)、破断するまでの最大トルクである締め付け破断トルク(ポイントP5)に達する。さらに、前記タッピンねじをねじ込むと、4条ねじの完全ねじ部が下穴に形成された雌ねじ部を破壊し始め、下方側の板材からの抵抗が低下し、トルクが急激に低下してゼロに近づく。
比較例1では、実施例1よりも締め付け破断トルク(最大トルク(P5))が小さいだけでなく、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が小さく、ねじ締め力の調整可能範囲が狭いので、現場におけるねじ締め作業が容易でなく、実施例1よりも使い勝手が悪いことが判った。
(実施例2)
実施例1と同一のタッピンねじの座面に、外径9.8mm、内径4.7mm、厚さ0.75mmの座金を一体化した後、黒色亜鉛鍍金を施して2個のサンプルを得た。
一方、締結される板材は、前述の実施例と同一であり、締結方法も前述の実施例と同一の方法で行い、トルクを測定した。2個のサンプルの測定結果を図5,6に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は1.05N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は2.9N・mである。そして、ねじ込みトルクに対する最大トルクの比率は、平均2.4であった。
図5,6から明らかなように、いずれも3.0N・m近傍に達する最大トルクを有するだけでなく、ねじ込みトルクと最大トルクとの差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。このため、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業においてトルクの調整が容易であり、使い勝手の良いタッピンねじを得られることが判った。
このように、大きな最大トルクが得られるのは、図5,6に示すように、4条ねじ部の完全ねじ部の最初のねじ山が下方側の板材を貫通する直前にねじ込みトルク(ポイントP3)に到達すると同時に、すなわち、前記ポイントP3からトルクが低下する前に、頭部の座面が上方側の被締結部材に着座(ポイントP4)するためである。
したがって、完全ねじ部の最初の始点が板材を貫通する直前に、頭部の座面が板材に着座する外形寸法であれば、厚さの薄い板材であっても、大きなトルクで締結できる。このため、実施例2のように座金のようなスペーサを設けて前述の外形寸法を実現することが有効であることが判った。また、前述の外形寸法を鍛造、転造、鋳造、電気鋳造、ねじ切り作業によって実現してもよいことは勿論である。
(実施例3)
実施例1とほぼ同様であり、異なる点は外径3mm、軸長8mmの軸部を有する5個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ0.4mmの被締結部材に直径3.3mmの貫通孔を設けるとともに、厚さ0.4mmの板材に直径2.0mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の66.7%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で締結し、トルクを測定した。測定結果の一例を図8に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は0.38N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は1.14N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、3.0であった。
図8から明らかなように、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。このため、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業においてトルクの調整が容易であり、使い勝手の良いタッピンねじを得られることが判った。
(実施例4)
実施例1とはほぼ同様であり、異なる点は外径6mm、軸長14mmの軸部を有する5個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ0.6mmの被締結部材に直径6.9mmの貫通孔を設けるとともに、厚さ0.6mmの板材に直径4.8mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の80%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で締結し、トルクを測定した。測定結果の一例を図9に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は1.50N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は3.79N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、2.5であった。
図9から明らかなように、4.0N・mに達する最大トルク(P5)を有するだけでなく、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。
(実施例5)
実施例1とはほぼ同様であり、異なる点は外径8mm、軸長18mmの軸部を有する5個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ3.2mmの被締結部材に直径8.2mmの貫通孔を設けるとともに、厚さ0.6mmの板材に直径6.8mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の85.0%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で締結し、トルクを測定した。測定結果の一例を図10に示す。
測定の結果、ねじ込みトルクの平均値は2.06N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は5.27N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、2.6であった。
図10から明らかなように、5.0N・mを超える最大トルク(P5)を有するだけでなく、ねじ込みトルク(P3)と最大トルク(P5)との差が大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。このため、現場における電動ドライバーによるねじ締め作業においてトルクの調整が容易であり、使い勝手の良いタッピンねじを得られることが判った。
(実施例6)
実施例1とはほぼ同様であり、異なる点は外径8mm、軸長18mmの軸部を有する6個のタッピンねじを使用した点、および、厚さ1.0mmまたは厚さ2.0mmの被締結部材に直径9.2mmの貫通孔を設けるとともに、厚さ1.0mmの板材に直径7.5mmの下穴を設けた点である。したがって、板材の下穴の直径はタッピンねじの呼び径の93.8%である。
そして、前述の実施例1と同一の締結方法で3個ずつ締結し、トルクを測定した。それぞれの測定結果の一例を図11に示す。
測定の結果、被締結部材が厚さ1.0mmの場合のねじ込みトルクの平均値は2.94N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は9.40N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は3.2であった。
また、被締結部材が厚さ2.0mmの場合のねじ込みトルクの平均値は2.47N・mであり、締め付け破断トルク(最大トルク)の平均値は12.21N・mである。そして、前記ねじ込みトルクの平均値に対する前記最大トルクの平均値の比率は、4.94であった。
図11から明らかなように、ねじ込みトルク(P3,P3’ )と最大トルク(P5,P5’)との差がそれぞれ大きく、トルクの調整範囲が広いことが判った。特に、被締結部材が厚さ2.0mmの場合には、ねじ込みトルクの平均値に対する最大トルクの平均値の比率が最大の4.94となることが判った。
実験結果から、外径3mm〜8mmのタッピンねじであれば、タッピンねじの呼び径をdとすると、板厚が呼び径dの0.05〜0.20dであるとき、板材にタッピンねじの呼び径dの60〜95%の下穴径を設けることにより、所望の締め付け破断トルク(最大トルク)が得られることが判った。
例えば、図12Aに示すように、外径4mmのタッピンねじであれば、板厚0.2〜0.8mmの板材に下穴径2.4〜3.4mmを設けた場合に、所望の締め付け破断トルク(最大トルク)が得られる。
また、図12Bに示すように、外径8mmのタッピンねじであれば、下穴径が呼び径の90%を超えてもよく、95%であっても、所望の締め付け破断トルク(最大トルク)を得られることが判った。
本願発明に係るタッピンねじは、前述の十文字付きタッピンねじに限らず、例えば、すりわり付きタッピンねじ、六角タッピンねじに適用してもよいことは勿論である。
10:タッピンねじ
11:頭部
12:十文字穴
13:座面
20:軸部
21:2条ねじ部
22:4条ねじ部
30:被締結部材
31:貫通孔
32:板材
33:下穴
P3:ねじ込みトルク
P4:着座時のトルク
P5:締め付け破断トルク(最大トルク)

Claims (13)

  1. 頭部から延在する軸部に設けた複数条のねじ山を板材の下穴にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材の上面と頭部の座面との間に被締結部材を固定するタッピンねじであって、
    前記座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を、前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記板材の下穴を通過する際におけるねじ込みトルクの30%以上のトルクのときに前記座面が被締結部材に着座可能な距離としたことを特徴とするタッピンねじ。
  2. 頭部から延在する軸部に設けた複数条のねじ山を板材の下穴にねじ込み、雌ねじ部を形成しながら締結することにより、前記板材の上面と頭部の座面との間に被締結部材を固定するタッピンねじであって、
    前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点が前記板材の下穴を通過する前に前記座面が被締結部材に着座するように、前記座面から前記ねじ山を形成する完全ねじ部の最初の始点までの距離を、前記被締結部材の上面から前記板材の下面までの距離と、同等以下としたことを特徴とする請求項1に記載のタッピンねじ。
  3. 前記頭部の下面に別体のスペーサを設け、前記スペーサの下面を座面としたことを特徴とする請求項1または2に記載のタッピンねじ。
  4. 前記スペーサが、円環形状であることを特徴とする請求項3に記載のタッピンねじ。
  5. 前記スペーサが、一対の半円形部材を突き合わせて円環形状に一体化したことを特徴とする請求項4に記載のタッピンねじ。
  6. 前記スペーサが、C字形状であることを特徴とする請求項3に記載のタッピンねじ。
  7. 前記軸部に2条ねじ部と1条ねじ部とを設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタッピンねじ。
  8. 前記軸部に4条ねじ部と2条ねじ部とを設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタッピンねじ。
  9. 前記軸部に6条ねじ部と3条ねじ部とを設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタッピンねじ。
  10. 前記ねじ部のリード角が、5度ないし25度であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタッピンねじ。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のタッピンねじを、板材の下穴にねじ込んで締結し、前記板材の上面と前記頭部の座面との間に被締結部材を固定したことを特徴とするタッピンねじの取り付け構造。
  12. 前記板材の厚さ寸法がタッピンねじの呼び径dの0.05dないし0.20dであることを特徴とする請求項11に記載のタッピンねじの取り付け構造。
  13. 前記板材の下穴の直径が、前記軸部の呼び径dの60%ないし95%であることを特徴とする請求項11または請求項12に記載のタッピンねじの取り付け構造。
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