JPWO2013180007A1 - 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム - Google Patents

極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013180007A1
JPWO2013180007A1 JP2014518414A JP2014518414A JPWO2013180007A1 JP WO2013180007 A1 JPWO2013180007 A1 JP WO2013180007A1 JP 2014518414 A JP2014518414 A JP 2014518414A JP 2014518414 A JP2014518414 A JP 2014518414A JP WO2013180007 A1 JPWO2013180007 A1 JP WO2013180007A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
powder
extreme ultraviolet
ultraviolet light
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2014518414A
Other languages
English (en)
Inventor
能史 植野
能史 植野
若林 理
理 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gigaphoton Inc
Original Assignee
Gigaphoton Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gigaphoton Inc filed Critical Gigaphoton Inc
Priority to JP2014518414A priority Critical patent/JPWO2013180007A1/ja
Publication of JPWO2013180007A1 publication Critical patent/JPWO2013180007A1/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05GX-RAY TECHNIQUE
    • H05G2/00Apparatus or processes specially adapted for producing X-rays, not involving X-ray tubes, e.g. involving generation of a plasma
    • H05G2/001Production of X-ray radiation generated from plasma
    • H05G2/008Production of X-ray radiation generated from plasma involving an energy-carrying beam in the process of plasma generation
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05GX-RAY TECHNIQUE
    • H05G2/00Apparatus or processes specially adapted for producing X-rays, not involving X-ray tubes, e.g. involving generation of a plasma
    • H05G2/001Production of X-ray radiation generated from plasma
    • H05G2/003Production of X-ray radiation generated from plasma the plasma being generated from a material in a liquid or gas state
    • H05G2/005Production of X-ray radiation generated from plasma the plasma being generated from a material in a liquid or gas state containing a metal as principal radiation generating component

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • X-Ray Techniques (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

極端紫外光生成装置が、ターゲットにレーザ光を照射してターゲットをプラズマ化することにより極端紫外光を生成するように構成されていてもよい。この極端紫外光生成装置は、少なくとも1つの貫通孔が設けられたチャンバと、上記少なくとも1つの貫通孔を通してチャンバ内の所定領域にレーザ光を導入するように構成された光学系と、上記所定領域に粉体のターゲットを供給するように構成されたターゲット供給装置と、を備えてもよい。

Description

本開示は、極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システムに関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm〜45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外光生成装置と縮小投影反射光学系(reduced projection reflection optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、シンクロトロン放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、ターゲットにレーザ光を照射してターゲットをプラズマ化することにより極端紫外光を生成するように構成された極端紫外光生成装置であって、少なくとも1つの貫通孔が設けられたチャンバと、上記少なくとも1つの貫通孔を通してチャンバ内の所定領域にレーザ光を導入するように構成された光学系と、上記所定領域に粉体のターゲットを供給するように構成されたターゲット供給装置と、を備えてもよい。
本開示の他の1つの観点に係る極端紫外光生成システムは、ターゲットにレーザ光を照射してターゲットをプラズマ化することにより極端紫外光を生成するように構成された極端紫外光生成システムであって、レーザ光を出力するように構成されたレーザ装置と、少なくとも1つの貫通孔が設けられたチャンバと、上記少なくとも1つの貫通孔を通してチャンバ内の所定領域にレーザ光を導入するように構成された光学系と、上記所定領域に粉体のターゲットを供給するように構成されたターゲット供給装置と、を備えてもよい。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、第1の実施形態に係るEUV光生成システムの構成例を概略的に示す一部断面図である。 図3は、図2に示すターゲット供給装置の構成例を概略的に示す。 図4は、図2に示すターゲット供給装置の他の構成例を概略的に示す。 図5Aは、図4に示すエアロダイナミックレンズの設計例を説明するための図である。 図5Bは、設計されたエアロダイナミックレンズの各部の寸法を示す。 図5Cは、設計されたエアロダイナミックレンズを用いた場合のプラズマ生成領域における粉体のターゲットの状態を示す。 図5Dは、設計されたエアロダイナミックレンズの各オリフィスにおける粉体のターゲットのビーム径を示す。 図6は、図2に示すレーザ装置の構成例を概略的に示す。 図7は、第2の実施形態において用いられるターゲット供給装置の構成例を概略的に示す。 図8は、第3の実施形態において用いられるターゲット供給装置の構成例を概略的に示す。 図9は、第4の実施形態において用いられるターゲット供給装置の構成例を概略的に示す。 図10は、第5の実施形態において用いられるターゲット供給装置の構成例を概略的に示す。 図11は、第6の実施形態に係るEUV光生成システムの構成例を概略的に示す。 図12は、第7の実施形態において用いられるターゲット供給装置の構成例を概略的に示す。 図13は、第8の実施形態に係るEUV光生成システムの構成例を概略的に示す。 図14は、第9の実施形態に係るEUV光生成装置の構成例を概略的に示す。 図15は、第10の実施形態に係るEUV光生成装置の構成例を概略的に示す。 図16Aは、第11の実施形態において用いられるレーザ装置の構成例を概略的に示す。図16Bは、マスターオシレータから出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図16Cは、波形調節器から出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図16Dは、増幅器PA3から出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。 図17Aは、図16Aに示す波形調節器の構成例を概略的に示す。図17Bは、マスターオシレータから出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図17Cは、高電圧電源から出力されるパルス状の電圧の波形を示すグラフである。図17Dは、波形調節器から出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。 図18は、第12の実施形態において用いられるレーザ装置の構成例を概略的に示す。 図19Aは、第13の実施形態において用いられるレーザ装置の構成例を概略的に示す。図19Bは、第2のマスターオシレータから出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図19Cは、第1のマスターオシレータから出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図19Dは、光路調節器から出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図19Eは、レーザ装置から出力されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。 図20は、第14の実施形態に係るEUV光生成システムの構成例を概略的に示す一部断面図である。
実施形態
<内容>
1.概要
2.用語の説明
3.極端紫外光生成システムの全体説明
3.1 構成
3.2 動作
4.ターゲット供給装置を含む極端紫外光生成システム
4.1 構成
4.2 動作
4.3 作用
5.粉体のターゲットを供給するターゲット供給装置
5.1 エアロゾル生成器を含むターゲット供給装置
5.2 エアロダイナミックレンズを含むターゲット供給装置
6.レーザ装置
7.その他
7.1 ターゲット供給装置の変形例(1)
7.2 ターゲット供給装置の変形例(2)
7.3 ターゲット供給装置の変形例(3)
7.4 ターゲット供給装置の変形例(4)
7.5 ターゲット供給装置の変形例(5)
7.6 ターゲット供給装置の変形例(6)
7.7 チャンバの変形例(1)
7.8 チャンバの変形例(2)
7.9 チャンバの変形例(3)
7.10 レーザ装置の変形例(1)
7.11 レーザ装置の変形例(2)
7.12 レーザ装置の変形例(3)
7.13 レーザ装置の変形例(4)
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.概要
LPP式のEUV光生成装置においては、レーザ装置から出力されるパルスレーザ光を、ターゲット供給装置からチャンバ内に供給されるターゲットに集光して照射することにより、ターゲットをプラズマ化してもよい。プラズマからは、EUV光を含む光が放射されてもよい。放射されたEUV光は、チャンバ内に配置されたEUV集光ミラーによって集光され、露光装置等に出力されてもよい。
LPP式のEUV光生成装置においては、ターゲット供給装置においてターゲット物質を加熱して溶融させ、液滴状のターゲットをチャンバ内に供給する場合がある。このEUV光生成装置においては、液滴状のターゲットにプリパルスレーザ光を照射することによって液滴状のターゲットを破壊して拡散させ、拡散したターゲットにメインパルスレーザ光を照射することによってターゲットをプラズマ化する場合がある。プリパルスレーザ光によって液滴状のターゲットを破壊することにより、ターゲットが適切な密度となるので、メインパルスレーザ光によってターゲットを効率的にプラズマ化し得る。
チャンバ内に供給されたターゲット物質はEUV集光ミラーを汚染させる場合があるので、チャンバ内に過大な量のターゲット物質を供給するのは望ましいことではないかも知れない。チャンバ内に供給するターゲット物質の量を抑制するため、液滴状のターゲットの直径は例えば20μmほどの微小径であるのが望ましいかも知れない。また、微小径の液滴状のターゲットを出力するためのノズルの直径は例えば10μmほどの微小径であるのが望ましいかも知れない。
しかしながら、ターゲット供給装置においては、加熱されて溶融したターゲット物質の一部が酸化したり、ターゲット物質の容器又は通路を構成する材料と反応したりして、不純物が発生する場合がある。この不純物は、上述の微小径のノズルに付着し、ノズルを詰まらせたり、ノズルから出力される液滴状のターゲットの進行方向を不安定にしたりする場合がある。
本開示の1つの観点においては、粉体のターゲットをチャンバ内に供給してもよい。
これによれば、液滴状のターゲットをプリパルスレーザ光によって破壊しなくても、適切な密度の粉体のターゲットをプラズマ生成領域に供給することができる。
さらに、粉体のターゲットの場合には、ノズルの直径を、微小径の液滴を供給する場合ほど小さくする必要はない。従って、ノズルの詰まりや、ターゲットの進行方向の変動が抑制され得る。
また、粉体のターゲットの場合には、ターゲット供給装置においてターゲット物質を融点以上の温度に加熱することを不要とすることができる。
2.用語の説明
「パルスレーザ光」は、複数のパルスを含むレーザ光を意味し得る。
「ターゲット物質」は、パルスレーザ光に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されることによってプラズマ化し、そのプラズマからEUV光を放射し得るスズ(Sn)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)等の物質を意味し得る。
「ターゲット」は、ターゲット供給装置によってチャンバ内に供給され、パルスレーザ光が照射される、微小量のターゲット物質を含む塊を意味し得る。この塊は、固形状、粉体状、液体状又はガス状であり得る。
「粉体のターゲット」は、複数の微細な固体の粒子を含むターゲットを意味し得る。
「エアロゾル」は、気体中に微細な固体の粒子が浮遊している分散系を意味し得る。
3.極端紫外光生成システムの全体説明
3.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。本願においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2及びターゲット供給装置26を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。ターゲット供給装置26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられてもよい。ターゲット供給装置26から供給されるターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられてもよい。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられてもよく、ウインドウ21をパルスレーザ光32が透過してもよい。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されてもよい。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有し得る。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されてもよい。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点が、プラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が、中間集光点(IF)292に位置するように配置されるのが好ましい。EUV集光ミラー23の中央部には、パルスレーザ光33を通過させるための貫通孔24が設けられてもよい。
EUV光生成装置1は、EUV光生成制御装置5及びターゲットセンサ4をさらに含んでもよい。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有してもよく、ターゲットの存在、軌道、位置、速度の少なくとも一つを検出してもよい。
さらに、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでもよい。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が設けられてもよい。壁291は、そのアパーチャがEUV集光ミラー23の第2の焦点に位置するように配置されるのが好ましい。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向制御装置34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含んでもよい。レーザ光進行方向制御装置34は、パルスレーザ光の進行方向を規定するための光学系と、この光学系の配置、姿勢等を調節するためのアクチュエータとを備えてもよい。
3.2 動作
図1を参照に、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御装置34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過して、チャンバ2内に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光路に沿ってチャンバ2内に進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33としてターゲット27に照射されてもよい。
ターゲット供給装置26は、ターゲット27をチャンバ2内のプラズマ生成領域25に向けて出力するよう構成されてもよい。ターゲット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されてもよい。パルスレーザ光33が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射され得る。放射光251に含まれるEUV光252は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射されてもよい。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光252は、中間集光点292を通って露光装置6に出力されてもよい。
EUV光生成制御装置5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するよう構成されてもよい。EUV光生成制御装置5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27のイメージデータ等を処理してもよい。また、EUV光生成制御装置5は、例えば、ターゲット27を出力するタイミングの制御および、ターゲット27の出力方向の制御の内少なくとも一つを行うよう構成されてもよい。さらに、EUV光生成制御装置5は、例えば、レーザ装置3の発振タイミングの制御、パルスレーザ光32の進行方向の制御および、パルスレーザ光33の集光位置の制御の内少なくとも一つを行うよう構成されてもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
4.ターゲット供給装置を含む極端紫外光生成システム
4.1 構成
図2は、第1の実施形態に係るEUV光生成システム11の構成例を概略的に示す一部断面図である。図2に示すように、チャンバ2の内部には、EUV集光ミラー23と、ターゲット回収部28と、EUV集光ミラーホルダ41とが設けられてもよい。
EUV集光ミラー23は、EUV集光ミラーホルダ41を介してチャンバ2に固定されてもよい。ターゲット回収部28は、ターゲット27の軌道の延長線上に配置され、ターゲット27のうちパルスレーザ光が照射されなかったものを回収してもよい。
チャンバ2には、ターゲット供給装置26と、排気装置42とが取り付けられてもよい。排気装置42は、チャンバ2の内部を大気圧未満の所定の圧力となるように排気するポンプであってもよい。ターゲット供給装置26は、キャリアガス供給器43と、エアロゾル生成器44と、粉体出力部45と、制御部46とを含んでもよい。
キャリアガス供給器43は、ターゲット物質を含む粉体を搬送するためのキャリアガスを、大気圧又はそれより大きい圧力でエアロゾル生成器44に供給してもよい。エアロゾル生成器44は、キャリアガス供給器43によって供給されたキャリアガスにターゲット物質を含む粉体を分散させて、エアロゾルを生成してもよい。粉体出力部45は、チャンバ2に固定されていてもよい。粉体出力部45は、エアロゾル生成器44によって生成されたエアロゾルに含まれる粉体を、ターゲット27としてチャンバ2内のプラズマ生成領域25に供給してもよい。
制御部46は、キャリアガス供給器43及びエアロゾル生成器44の動作を制御してもよい。エアロゾル生成器44からチャンバ2内にエアロゾルを供給するための力は、排気装置42によって調整されるチャンバ2内の圧力と、キャリアガス供給器43によって供給されるキャリアガスの圧力との差圧によって与えられてもよい。
レーザ装置3とチャンバ2との間には、レーザ光集光光学系22aが配置されてもよい。レーザ光集光光学系22aは、少なくとも1つのレンズ又はミラーを含んでもよい。レーザ光集光光学系22aは、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光をプラズマ生成領域25に集光してもよい。
4.2 動作
EUV光生成制御装置5は、排気装置42を駆動させ、チャンバ2内が排気されるようにしてもよい。次に、EUV光生成制御装置5は、ターゲット供給装置26の制御部46を介して、キャリアガス供給器43を駆動させ、エアロゾル生成器44にキャリアガスが導入されるようにしてもよい。また、EUV光生成制御装置5は、制御部46を介して、エアロゾル生成器44を駆動させ、エアロゾル生成器44の容器内にターゲット物質を含む粉体が供給されたり、エアロゾル生成器44の容器に振動が与えられたりするようにしてもよい。エアロゾル生成器44によって生成されたエアロゾルは、キャリアガスの圧力とチャンバ2内の圧力との差圧により、粉体出力部45を介してチャンバ2内に噴出してもよい。エアロゾルに含まれる粉体のターゲット27は、プラズマ生成領域25に到達してもよい。
EUV光生成制御装置5は、レーザ装置3を駆動させ、レーザ装置3からパルスレーザ光が出力されるようにしてもよい。レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光は、レーザ光集光光学系22aとウインドウ21とを介してプラズマ生成領域25に照射されてもよい。これによりパルスレーザ光が粉体のターゲット27に照射され、粉体のターゲット27はプラズマ化し、EUV光が生成されてもよい。
4.3 作用
以上のEUV光生成装置によれば、粉体のターゲット27をプラズマ生成領域25に供給するので、液滴状のターゲットをプリパルスレーザ光によって破壊しなくても、適切な密度の粉体のターゲット27をプラズマ生成領域25に供給することができる。
さらに、粉体のターゲット27の場合には、ノズルの直径を、微小径の液滴を供給する場合ほど小さくする必要はない。従って、ノズルの詰まりや、ターゲットの進行方向の変動が抑制され得る。
また、粉体のターゲット27の場合には、ターゲット供給装置26においてターゲット物質を融点以上の温度に加熱することを不要とすることができる。ターゲット物質の融点は、スズの場合は232℃、ガドリニウムの場合は1312℃、テルビウムの場合は1356℃であり得る。
5.粉体のターゲットを供給するターゲット供給装置
5.1 エアロゾル生成器を含むターゲット供給装置
図3は、図2に示すターゲット供給装置26の構成例を概略的に示す。ターゲット供給装置26に含まれるキャリアガス供給器43は、高圧ガスボンベ47と、マスフローコントローラ48とを含んでもよい。また、エアロゾル生成器44は、粉体生成機構49と、容器59とを含んでもよい。エアロゾル生成器44は、粉体生成機構49の代わりに、後述の粉体供給機構を含んでもよい。
高圧ガスボンベ47は、ヘリウムガス(He)、アルゴンガス(Ar)、水素ガス(H)、水素ガスを混合したヘリウムガス、水素ガスを混合したアルゴンガス、などのキャリアガスを収容していてもよい。マスフローコントローラ48は、制御部46からの制御信号に基づいて、高圧ガスボンベ47からエアロゾル生成器44に供給されるキャリアガスの流量を制御してもよい。
粉体生成機構49は、ターゲット物質を粉体にしてエアロゾル生成器44の容器59内に供給する機構であってもよい。粉体生成機構49は、例えば、スパッタリング法や、レーザアブレーション法などによって粉体を生成してもよい。粉体生成機構49によって生成される粉体の量および粒径は、制御部46からの制御信号に基づいて制御されてもよい。エアロゾル生成器44は、粉体生成機構49によって生成されたターゲット物質を含む粉体を、キャリアガス供給器43によって供給されたキャリアガスに分散させることにより、エアロゾルを生成してもよい。また、粉体生成機構49の代わりに、予めターゲット物質を含む粉体を貯蔵しておいて、ガス巻き上げ式、落下式などの方法で粉体を供給する後述の粉体供給機構を用いてもよい。
粉体出力部45は、エアロゾル生成器44によって生成されたエアロゾルに含まれる粉体のターゲット27をチャンバ2内のプラズマ生成領域25に向けて出力してもよい。粉体のターゲット27は、ビーム状で出力されてもよい。レーザ装置3から出力されるパルスレーザ光が、粉体のターゲット27に照射され、パルスレーザ光が照射された粉体のターゲット27の一部をプラズマ化してEUV光を生成してもよい。
プラズマ生成に伴って拡散したターゲット物質は、図2に示されたEUV集光ミラー23の反射面に付着して、EUV集光ミラー23によるEUV光の反射率を低下させる場合がある。そこで、ターゲット物質がスズ(Sn)を含む場合には、キャリアガスに水素ガスを含むのが好ましい。以下の式1に示されるように、水素ガスは、EUV光が照射されると水素ラジカル(H)となり得る。以下の式2に示されるように、この水素ラジカルと、EUV集光ミラー23に付着したスズとが反応して、常温で気体であるスタナン(SnH)が生成され得る。
→2H (式1)
Sn+4H→SnH (式2)
これにより、EUV集光ミラー23に付着したターゲット物質をエッチングし、EUV集光ミラー23を長寿命化し得る。
5.2 エアロダイナミックレンズを含むターゲット供給装置
図4は、図2に示すターゲット供給装置26の他の構成例を概略的に示す。ターゲット供給装置26の粉体出力部45は、エアロダイナミックレンズ50を含んでもよい。エアロダイナミックレンズ50は、内部に数段のオリフィス板を連ねた構造を有してもよい。エアロダイナミックレンズ50は、高圧側のエアロゾル生成器44で生成されたエアロゾルを低圧側のチャンバ2に導入し、エアロゾルに含まれる粉体をビーム状にしてチャンバ2内のプラズマ生成領域25に出力してもよい。
エアロダイナミックレンズ50を用いることにより、粉体のターゲット27がチャンバ2内に拡散することを抑制して、プラズマ生成領域25に多くの粉体のターゲット27を到達させることができ、粉体のターゲット27の利用効率を向上することができる。また、粉体出力部45とプラズマ生成領域25との距離(WD)を長くとることができる。
図5Aは、図4に示すエアロダイナミックレンズ50の設計例を説明するための図である。図5Bは、設計されたエアロダイナミックレンズ50の各部の寸法を示す。図5Cは、設計されたエアロダイナミックレンズ50を用いた場合のプラズマ生成領域における粉体のターゲットの状態を示す。図5Dは、設計されたエアロダイナミックレンズ50の各オリフィスと、第4オリフィス64から距離WDの位置における粉体のターゲットのビーム径を示す。第4オリフィス64から距離WDの位置は、プラズマ生成領域25に相当し得る。
図5Aに示すように、エアロダイナミックレンズ50は、一端にエアロゾル生成器44に連通する開口60が形成され、他端にチャンバ2に連通するオリフィスが形成された管51を含んでもよい。本設計においては、チャンバ2に連通するオリフィスは第4オリフィス64であってもよい。管51の内部には、開口60と第4オリフィス64との間に、開口60側から順に、第1オリフィス61、第2オリフィス62及び第3オリフィス63が形成されていてもよい。
ここで、開口60(n=0)の径をDa0、第1オリフィス61(n=1)の径をDa1、第2オリフィス62(n=2)の径をDa2、第3オリフィス63(n=3)の径をDa3、第4オリフィス64(n=4)の径をDa4とする。なお、開口60の位置をn=0とし、第1オリフィス61の位置をn=1とし、第2オリフィス62の位置をn=2とし、第3オリフィス63の位置をn=3とし、第4オリフィス64の位置をn=4とする。
また、開口60と第1オリフィス61との間の距離をL0、第1オリフィス61と第2オリフィス62との間の距離をL1、第2オリフィス62と第3オリフィス63との間の距離をL2、第3オリフィス63と第4オリフィス64との間の距離をL3とする。
また、開口60と第1オリフィス61との間における管51の内径をDs0、第1オリフィス61と第2オリフィス62との間における管51の内径をDs1とする。第2オリフィス62と第3オリフィス63との間における管51の内径をDs2、第3オリフィス63と第4オリフィス64との間における管51の内径をDs3とする。
また、キャリアガスはアルゴンガスとし、エアロゾルに含まれる粉体は直径Dpが500nm〜1000nmであるスズの固体微粒子によって構成される粉体とする。また、第4オリフィス64からプラズマ生成領域25までの距離WDを100mmとする。また、エアロダイナミックレンズ50への入力圧力Pinを101325Paとし、チャンバ2内の圧力Poutを0.1Paとする。
図5B〜図5Dには、プラズマ生成領域25における粉体のターゲット27のビーム径Dtが280μm〜400μmとなるように、また、粉体のターゲット27の流速Vが59m/s〜130m/sとなるように設計した結果が示されている。上述のDa0〜Da4、L0〜L3、及びDs0〜Ds3を図5Bに示す値とすることにより、図5Cに示すように、直径Dpが1000.0nmである微粒子については、流速が59.0m/sとなり、粉体のターゲット27のビーム径が289μmとなり得る。また、直径Dpが525.0nmである微粒子については、流速が63.9m/sとなり、粉体のターゲット27のビーム径が379μmとなり得る。図5Dには、各オリフィスにおけるビーム径と、第4オリフィス64から距離WDの位置におけるビーム径とを示す。
このような粉体のターゲット27に、例えば、集光スポット径が400μmであるパルスレーザ光を50kHz〜100kHzの繰り返し周波数で照射してもよい。これにより、EUV光を50kHz〜100kHzの繰り返し周波数で生成し得る。なお、集光スポット径は、集光点の強度分布において、ピーク強度の1/e以上の強度を有する部分の直径とする。
また、100kHzの繰り返し周波数で照射されるパルスレーザ光の繰り返し周期は10μsとなるので、粉体のターゲット27の流速Vが59.0m/sであるとすると、粉体のターゲット27が590μm進むごとに、パルスレーザ光に含まれる1つのパルスが照射されることになる。上述のように、プラズマ生成領域25における粉体のターゲット27のビーム径Dtは280μm〜400μmとなり得る。従って、パルスレーザ光の集光スポット径が400μmである場合には、チャンバ2内に供給されるターゲット物質の多くがEUV光の生成に利用され得る。
さらに、開口60の径Da0、第1オリフィス61の径Da1、第2オリフィス62の径Da2、第3オリフィス63の径Da3、第4オリフィス64の径Da4は、いずれも0.18〜1.75mmであり、スズ微粒子の粒径である500nm〜1000nmの180倍以上となり得る。このため、スズ微粒子が、開口60及び第1〜第4オリフィス61〜64において詰まることが抑制され得る。そして、ターゲットの進行方向の変動も抑制され得る。
粉体のターゲット27をビーム状に形成する方法は、エアロダイナミックレンズ50を用いる方法に限らず、粉体を予め帯電させて、粉体の流路の周囲に設けた電極に電位を印加することによって、クーロン力により粉体の移動方向を制御する方法でもよい。
なお、パルスレーザ光がCOレーザ装置によって生成される場合に、パルスレーザ光の波長は約10.6μmとなるので、直径が30nm未満の微粒子を透過してしまう場合がある。そこで、エアロゾルに含まれる微粒子の直径Dpは、30nm以上であることが望ましい。
また、エアロゾルに含まれる粉体の粒子間の距離は、20μm以下であることが望ましい。また、エアロゾルに含まれるターゲット物質の密度は、6×1017atoms/cm以上、6×1018atoms/cm以下の範囲であることが望ましい。このことから、エアロゾルに含まれる微粒子の直径Dpの最大値は、510nm以上、1110nm以下の範囲に設定されることが望ましい。
6.レーザ装置
図6は、図2に示すレーザ装置3の構成例を概略的に示す。レーザ装置3は、マスターオシレータMOと、複数の増幅器PA1、PA2及びPA3と、制御部391とを含んでもよい。
マスターオシレータMOは、COガスをレーザ媒質として用いたCOレーザ装置であってもよい。複数の増幅器PA1、PA2及びPA3は、マスターオシレータMOから出力されるパルスレーザ光の光路に直列に配置されてもよい。複数の増幅器PA1、PA2及びPA3は、それぞれ、例えばCOガスをレーザ媒質として収容した図示しないレーザチャンバと、レーザチャンバ内に配置された図示しない一対の電極と、一対の電極間に電圧を印加する図示しない電源とを含んでいてもよい。制御部391は、EUV光生成制御装置5からの制御信号に基づいて、マスターオシレータMOと、複数の増幅器PA1、PA2及びPA3とを制御して増幅されたパルスレーザ光を出力させてもよい。
7.その他
7.1 ターゲット供給装置の変形例(1)
図7は、第2の実施形態において用いられるターゲット供給装置26の構成例を概略的に示す。第2の実施形態においては、エアロゾル生成器44aの容器59aが、ターゲット物質を加熱するための図示しない加熱装置を備えたるつぼ52aを収容していてもよい。るつぼ52aは、制御部46からの制御信号に基づいて、ターゲット物質を加熱し、一定量ずつ気化させてもよい。気化したターゲット物質は、るつぼ52aから離れて冷却され、粉体となってもよい。粉体となったターゲット物質は、キャリアガス中に分散し、粉体出力部45を介して粉体のターゲット27としてチャンバ2内に供給されてもよい。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.2 ターゲット供給装置の変形例(2)
図8は、第3の実施形態において用いられるターゲット供給装置26の構成例を概略的に示す。第3の実施形態においては、エアロゾル生成器44bが、粉体供給機構49bを含んでもよい。粉体供給機構49bは、予めターゲット物質を含む粉体を貯蔵しておいて、制御部46からの制御信号に基づいて、粉体をエアロゾル生成器44bの容器59b内に供給してもよい。
エアロゾル生成器44bは、容器59b内における粉体の凝集を抑制するために、振動機構56bを含んでいてもよい。振動機構56bは、超音波振動、電磁振動、又は機械的振動をエアロゾル生成器44bの容器59bに印加してもよい。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.3 ターゲット供給装置の変形例(3)
図9は、第4の実施形態において用いられるターゲット供給装置26の構成例を概略的に示す。第4の実施形態においては、エアロゾル生成器44cが、粉砕機53cと、分級器54cと、粉体供給機構49cとを含んでもよい。粉砕機53cは、制御部46からの制御信号に基づいて、固形状のターゲット物質を粉砕又は解砕して粉体を生成し、分級器54cに供給してもよい。分級器54cは、制御部46からの制御信号に基づいて、粉砕機53cから供給された粉体のうち、所定範囲の粒径を有する粒子によって構成される粉体を、粉体供給機構49cに供給してもよい。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.4 ターゲット供給装置の変形例(4)
図10は、第5の実施形態において用いられるターゲット供給装置26の構成例を概略的に示す。第5の実施形態においては、エアロゾル生成器44dによって生成されたエアロゾルが、高圧ガスボンベ47d及びマスフローコントローラ48dから供給されたキャリアガスと配管内で混合され、粉体出力部45を介してチャンバ2内のプラズマ生成領域25に供給されてもよい。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.5 ターゲット供給装置の変形例(5)
図11は、第6の実施形態に係るEUV光生成システム11の構成例を概略的に示す。第6の実施形態においては、エアロゾル生成器44eが、粉体のターゲット27をパルス状に生成してもよい。具体的には、エアロゾル生成器44eは、パルス加熱装置58eを含んでもよい。パルス加熱装置58eは、制御部46からの制御信号に基づいて、パルスレーザ光を出力する装置であってもよい。
パルス加熱装置58eから出力されたパルスレーザ光は、図示しない集光レンズを透過し、エアロゾル生成器44eの容器59eに設けられた窓55eを介して、容器59e内に配置された固体又は液体のターゲット物質上に所定の集光径で集光してもよい。これにより、エアロゾル生成器44eの容器59e内で、ターゲット物質がパルスレーザ光によって加熱され、一定量のターゲット物質が気化してもよい。気化したターゲット物質が冷却されて、ターゲット物質を含む粉体がパルス状に生成され得る。パルス状に生成された粉体は、粉体出力部45を介して、粉体のターゲット27としてチャンバ2内にパルス状に供給され得る。EUV光生成制御装置5は、パルス状の粉体のターゲット27がプラズマ生成領域25に到達したタイミングでパルスレーザ光が粉体のターゲット27に照射されるように、レーザ装置3を制御してもよい。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
なお、パルス加熱装置58eは、電子ビーム、イオンビーム等をパルス状に出力する装置であってもよい。この場合は窓55eを必要とせず、容器59eに直接パルス加熱装置を取り付けてもよい。
7.6 ターゲット供給装置の変形例(6)
図12は、第7の実施形態に係るターゲット供給装置26の構成例を概略的に示す。第7の実施形態においては、エアロダイナミックレンズ50を含む粉体出力部45が、エアロダイナミックレンズ50よりもターゲット物質の上流側に、エアロゾル貯蔵室65をさらに含んでいてもよい。
エアロゾル貯蔵室65は、エアロゾル生成器44において生成されたエアロゾルが流入する流入口65aを有していてもよい。エアロゾル貯蔵室65は、エアロダイナミックレンズ50の開口60を介してエアロダイナミックレンズ50と連通していてもよい。エアロゾル貯蔵室65には、圧力センサ65bと、排気装置65cとが取り付けられてもよい。
圧力センサ65bは、エアロゾル貯蔵室65内の圧力を検出してもよい。圧力センサ65bは、信号線によって制御部46に接続されていてもよい。制御部46は、圧力センサ65bが検出したエアロゾル貯蔵室65内の圧力を読み取ってもよい。排気装置65cは、エアロゾル貯蔵室65内を排気してもよい。排気装置65cは、信号線によって制御部46に接続されていてもよい。制御部46は、圧力センサ65bが検出したエアロゾル貯蔵室65内の圧力に基づいて、エアロゾル貯蔵室65内の圧力が所望の範囲内の値となるように、排気装置65cを制御してもよい。排気装置65cとエアロゾル貯蔵室65との間には、図示しないフィルタが配置され、このフィルタによってターゲット物質の通過が制限されてもよい。
この構成によれば、エアロゾル貯蔵室65内の圧力を制御することにより、エアロダイナミックレンズ50が所望の粉体のターゲット27を生成するために適切な動作圧力を、エアロダイナミックレンズ50に与えることができる。また、エアロダイナミックレンズ50に与える動作圧力を、エアロゾルを生成するためのエアロゾル生成器44内の圧力とは別に制御することができる。また、エアロゾル生成器44において生成されるエアロゾルの量が変化した場合でも、エアロダイナミックレンズ50に供給されるエアロゾルの量の変化を抑制できる。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.7 チャンバの変形例(1)
図13は、第8の実施形態に係るEUV光生成システム11の構成例を概略的に示す。第8の実施形態において、チャンバ2は、アパーチャ40aが形成されたビーム整形板40を有していてもよい。ビーム整形板40は、図示しないホルダによって、粉体出力部45とプラズマ生成領域25との間に保持されていてもよい。アパーチャ40aは、粉体のターゲット27の軌道に位置していてもよい。アパーチャ40aの径は、粉体のターゲット27がアパーチャ40a及びその周囲に到達したときの粉体のターゲット27のビーム径より小さくてもよい。
粉体出力部45から出力された粉体のターゲット27は、チャンバ2内をほぼ直進し、アパーチャ40a及びその周囲に到達してもよい。アパーチャ40aに到達した粉体のターゲット27は、アパーチャ40aを通過し、プラズマ生成領域25に向かってほぼ直進してもよい。アパーチャ40aの周囲に到達した粉体のターゲット27は、ビーム整形板40に衝突してもよい。ビーム整形板40に衝突した粉体のターゲット27は、アパーチャ40aを通過できなくてもよい。これにより、アパーチャ40aを通過した粉体のターゲット27のビーム径は、粉体のターゲット27がアパーチャ40a及びその周囲に到達したときの粉体のターゲット27のビーム径よりも小さくなってもよい。
この構成によれば、粉体のターゲット27のビーム径をさらに調整することができる。また、アパーチャ40aの形状によって、粉体のターゲット27のビーム断面の形状を調整することもできる。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.8 チャンバの変形例(2)
図14は、第9の実施形態に係るEUV光生成装置1の構成例を概略的に示す。第9の実施形態においては、チャンバ2が、低真空室2aと高真空室2bとを有していてもよい。低真空室2aと高真空室2bとの隔壁には、オリフィス57が設けられていてもよい。低真空室2aには排気装置42aが接続され、高真空室2bには排気装置42bが接続されて、低真空室2aよりも高真空室2bの方が高真空となるようにチャンバ2内が排気されてもよい。高真空とは、より圧力が低い状態であり得る。ターゲット供給装置26に含まれるエアロダイナミックレンズ50aは、チャンバ2の低真空室2aに開口していてもよい。EUV集光ミラー23やプラズマ生成領域25は、高真空室2b内に位置していてもよい。
低真空室2aにキャリアガスとともに導入された粉体のターゲット27は、粉体の慣性力によって低真空室2a内をほぼ直進し、オリフィス57を通過してもよい。低真空室2aに導入されたキャリアガスの大部分は、排気装置42aによって排気されてもよい。オリフィス57を通過した粉体のターゲット27は、粉体の慣性力によって高真空室2b内をほぼ直進し、プラズマ生成領域25に到達してもよい。この構成によれば、エアロゾルに含まれるキャリアガスがチャンバ2の高真空室2b内に流入するのを抑制し、プラズマ生成領域25及びその周辺の空間を高真空に維持することができる。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
7.9 チャンバの変形例(3)
図15は、第10の実施形態に係るEUV光生成装置1の構成例を概略的に示す。第10の実施形態において、チャンバ2は、アパーチャ40aが形成されたビーム整形板40を有していてもよい。ビーム整形板40は、図示しないホルダによって、チャンバ2の低真空室2a内に保持されていてもよい。アパーチャ40aは、粉体のターゲット27の軌道に位置していてもよい。アパーチャ40aの径は、粉体のターゲット27がアパーチャ40a及びその周囲に到達したときの粉体のターゲット27のビーム径より小さくてもよい。
この構成によれば、粉体のターゲット27のビーム径をさらに調整することができる。また、アパーチャ40aの形状によって、粉体のターゲット27のビーム断面の形状を調整することもできる。その他の点は第9の実施形態と同様でもよい。
7.10 レーザ装置の変形例(1)
図16Aは、第11の実施形態において用いられるレーザ装置390aの構成例を概略的に示す。第11の実施形態におけるレーザ装置390aは、マスターオシレータMOと増幅器PA1との間に、波形調節器392を含んでもよい。また、レーザ装置390aは、増幅器PA3から出力されるパルスレーザ光の光路に配置されたビームスプリッタ394を含んでもよい。さらに、レーザ装置390aは、ビームスプリッタ394によって分岐された2つの光路のうちの、一方の光路に配置されたパルス波形検出器393を含んでもよい。
図16Bは、マスターオシレータMOから出力され図16Aに破線XVIBで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図16Cは、波形調節器392から出力され図16Aに破線XVICで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図16Dは、増幅器PA3から出力され図16Aに破線XVIDで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。なお、以下の実施形態の説明では、パルスレーザ光のパルス波形のグラフの縦軸は相対強度であり、パルス波形の代表的なピーク値によって規格化されている。
図16Bに示すように、マスターオシレータMOから出力されるパルスレーザ光のパルス波形は、光強度が増大する第1段階と、第1段階の終わりから光強度がピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含んでもよい。
波形調節器392は、マスターオシレータMOから出力されたパルスレーザ光のパルス波形を調節してもよい。例えば、波形調節器392は、図16Bに示すパルス波形のパルスレーザ光を入力して、図16Cに示す波形のように調節されたパルス波形のパルスレーザ光を出力してもよい。図16Cに示すパルス波形のパルスレーザ光は複数の増幅器によって増幅され、例えば増幅器PA3から図16Dに示すパルス波形のパルスレーザ光として出力されてもよい。図16Cに示すように、波形調節器392から出力されるパルスレーザ光のパルス波形は、光強度が低い第1段階と、第1段階の終わりから急峻に光強度が増大してピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含んでもよい。このようなパルス波形のレーザ光を粉体のターゲット27に照射すると、まず、第1段階のレーザ光のエネルギーによって、粉体状のターゲットの一部が気化して、ターゲット物質の固体の微粒子とターゲット物質のガスとの混合状態となり得る。このような混合状態のターゲットは、第2段階および第3段階のレーザ光のエネルギーによって効率的にプラズマ化して、このプラズマからEUV光が生成され得る。従って、パルスレーザ光のエネルギーからEUV光のエネルギーへの変換効率(Conversion Efficiency:CE)が向上し得る。
CEをより向上するため、波形調節器392から出力されるパルスレーザ光のパルス波形は、以下の特徴を有していてもよい。上記第1段階における光強度の積分値をEpdとし、第1段階から第3段階までを含むパルス波形全体の光強度の積分値をEtoとし、その比率をRとすると、R=Epd/Etoと表せる。その場合、Rは、好ましくは1%≦R≦7.5%、さらに好ましくは2%≦R≦5%を満足してもよい。CEが最大となるRは3.5%とすることが望ましい。制御部391は、パルス波形検出器393によって検出されたレーザ光のパルス波形に基づいて、波形調節器392を制御してもよい。その他の点は第1の実施形態と同様でもよい。
図17Aは、図16Aに示す波形調節器392の構成例を概略的に示す。波形調節器392は、遅延回路381と、電圧波形生成回路382と、高電圧電源383と、ポッケルスセル384と、偏光子386とを含んでいてもよい。
ポッケルスセル384は、電気光学結晶を挟んで対向する位置に設けられた一対の電極385を含んでもよい。マスターオシレータMOから出力されたパルスレーザ光は、一対の電極385の間を透過してもよい。ポッケルスセル384は、一対の電極385間に電圧が印加されたときに、パルスレーザ光の偏光面を90度回転させて透過させてもよい。ポッケルスセル384は、一対の電極385間に電圧が印加されていないときに、パルスレーザ光の偏光面を回転させずに透過させてもよい。
偏光子386は、紙面に平行な方向に直線偏光したパルスレーザ光を、増幅器PA1に向けて高い透過率で透過させてもよい。偏光子386は、紙面に垂直な方向に直線偏光したパルスレーザ光を高い反射率で反射してもよい。
制御部391は、マスターオシレータMO及び遅延回路381の両方に、タイミング信号を出力してもよい。マスターオシレータMOは、制御部391から出力されるタイミング信号に応じて、パルスレーザ光を出力してもよい。遅延回路381は、制御部391から出力されるタイミング信号に対して所定の遅延時間を与えた信号を、電圧波形生成回路382に出力してもよい。電圧波形生成回路382は、遅延回路381からの信号をトリガとして電圧波形を生成し、この電圧波形を高電圧電源383に供給してもよい。高電圧電源383は、この電圧波形に基づいたパルス状の電圧を生成し、この電圧をポッケルスセル384の一対の電極385間に印加してもよい。
図17Bは、マスターオシレータMOから出力され図17Aに破線XVIIBで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。マスターオシレータMOから出力されるパルスレーザ光は、紙面に対して垂直な方向に直線偏光していてもよく、パルスレーザ光のパルス幅は、20nsであってもよい。パルスレーザ光のパルス波形は、光強度が増大する第1段階と、第1段階の終わりから光強度がピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含んでもよい。
図17Cは、高電圧電源383から出力され図17AにXVIICで示される配線を伝搬するパルス状の電圧の波形を示すグラフである。高電圧電源383から出力されるパルス状の電圧の波形は、その前半部において比較的低い電圧値Pを有し、後半部において比較的高い電圧値Phを有する波形であってもよい。電圧の波形の前半部から後半部に移行するタイミングは、図17Bに示すパルスレーザ光のパルス波形におけるピークのタイミングに合わせられてもよい。電圧の波形の前半部はおよそ20nsの時間を有し、後半部もおよそ20nsの時間を有していてもよい。
図17Dは、波形調節器392から出力され図17Aに波線XVIIDで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図17Cに示す電圧がポッケルスセル384に印加されると、パルスレーザ光のパルス波形の前半部においては、紙面に平行な偏光成分の少ないパルスレーザ光が、後半部においては、紙面に平行な偏光成分の多いパルスレーザ光が、それぞれポッケルスセル384を透過し得る。従って、パルスレーザ光のパルス波形の前半部においては、マスターオシレータMOから出力されたパルスレーザ光のごく一部が偏光子386を透過し、後半部においては、マスターオシレータMOから出力されたパルスレーザ光の大部分が偏光子386を透過し得る。これにより、波形調節器392から出力されるパルスレーザ光は、光強度が低い第1段階と、第1段階の終わりから急峻に光強度が増大してピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含み得る。第1段階における光強度の積分値Epdと、第1段階から第3段階を含むパルス波形全体の光強度の積分値Etoとの比率Rは、高電圧電源383が生成する図17Cに示すような電圧波形によって調整し得る。高電圧電源383が生成する電圧波形は、遅延回路381によって設定される遅延時間と、電圧波形生成回路382が出力する電圧値とによって制御するようにしてもよい。
7.11 レーザ装置の変形例(2)
図18は、第12の実施形態において用いられるレーザ装置390bの構成例を概略的に示す。第12の実施形態におけるレーザ装置390bは、マスターオシレータMOと増幅器PA1との間に、高反射ミラー467と、可飽和吸収体セル397とを含んでもよい。また、レーザ装置390bは、電圧波形生成回路395と、高電圧電源396とを含んでもよい。
レーザ装置390bに含まれるマスターオシレータMOは、高反射ミラー461及び462の間に、レーザチャンバ463と、偏光子466と、ポッケルスセル464とが、この順に高反射ミラー461側から配置された光共振器を含んでもよい。レーザチャンバ463内には、一対の電極465が配置されるとともに、COガスがレーザ媒質として収容されてもよい。
マスターオシレータMOは、一対の電極465間に発生させる放電によってレーザチャンバ463内のレーザ媒質を励起し、高反射ミラー461及び462の間でレーザ光を往復させることによって、そのレーザ光を増幅してもよい。高反射ミラー461及び462の間で往復するレーザ光は、紙面に平行な方向に直線偏光していてもよい。偏光子466は、紙面に平行な方向に直線偏光したレーザ光を高い透過率で透過させてもよい。
ポッケルスセル464は、図示しない電気光学結晶と、図示しない一対の電極とを含んでもよい。ポッケルスセル464の一対の電極には、電圧波形生成回路395によって生成された電圧波形に基づいて高電圧電源396が出力する、パルス状の電圧が印加されてもよい。ポッケルスセル464は、一対の電極に電圧が印加されると、入射したレーザ光の直交する偏光成分の位相を1/4波長分ずらして透過させてもよい。ポッケルスセル464を図中左側から右側に透過し、高反射ミラー462によって反射されて、ポッケルスセル464を図中右側から左側に透過したレーザ光は、その直交する偏光成分の位相が合計で1/2波長分ずらされてもよい。そして、このレーザ光は、紙面に垂直な方向に直線偏光したレーザ光として偏光子466に入射してもよい。偏光子466は、紙面に垂直な方向に直線偏光したレーザ光を反射し、マスターオシレータMOから出力してもよい。
ここで、高電圧電源396によってポッケルスセル464に印加されるパルス状の電圧の波形は、図17Cに示したパルス状の電圧の波形と同様に、その前半部において比較的低い電圧値を有し、後半部において比較的高い電圧値を有してもよい。これにより、波形の前半部においては、紙面に垂直な偏光成分の少ないレーザ光が、後半部においては、紙面に垂直な偏光成分の多いレーザ光が、それぞれポッケルスセル464を透過し得る。これにより、偏光子466によって反射されるパルスレーザ光のパルス波形は、光強度が低い第1段階と、第1段階の終わりから急峻に光強度が増大してピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含み得る。第1段階における光強度の積分値Epdと、第1段階から第3段階を含むパルス波形全体の光強度の積分値Etoとの比率Rは、図17Cに示す電圧波形と同様な電圧波形によって調整し得る。
高反射ミラー467は、偏光子466によって反射されたパルスレーザ光の光路に配置され、パルスレーザ光を可飽和吸収体セル397に向けて高い反射率で反射してもよい。可飽和吸収体セル397は、例えばガス状の可飽和吸収体を内部に収容していてもよく、所定値未満の光強度を有する入射光に対しては可飽和吸収体が入射光の多くを吸収し、所定値以上の光強度を有する入射光に対しては可飽和吸収体が入射光の多くを透過させてもよい。高反射ミラー467によって反射されたパルスレーザ光が、可飽和吸収体セル397を透過することにより、パルスレーザ光のパルス波形における上述の比率Rが小さくなり得る。可飽和吸収体セル397の内部の可飽和吸収体ガスの濃度あるいは圧力を高くしたり、可飽和吸収体セル397の光路長を長くしたりすれば、上述の比率Rを一層小さくし得る。
その他の点は図16Aを用いて説明した第11の実施形態と同様でもよい。
7.12 レーザ装置の変形例(3)
図19Aは、第13の実施形態において用いられるレーザ装置390cの構成例を概略的に示す。第13の実施形態におけるレーザ装置390cは、第1及び第2のマスターオシレータMO1及びMO2を含んでもよい。レーザ装置390cは、さらに、遅延回路398と光路調節器399とを含んでもよい。その他の点は図16Aを用いて説明した第11の実施形態と同様でもよい。
第1のマスターオシレータMO1は、制御部391からのタイミング信号と同期して、第1のパルスレーザ光を出力してもよい。遅延回路398は、制御部391からのタイミング信号に一定の遅延時間を与えた信号を出力してもよい。第2のマスターオシレータMO2は、遅延回路398から出力された信号に同期して、第2のパルスレーザ光を出力してもよい。光路調節器399は、第1及び第2のマスターオシレータMO1及びMO2からそれぞれ出力されたパルスレーザ光の光路を合わせて、増幅器PA1に向けて出力してもよい。光路調節器399は、ハーフミラーやグレーティングによって構成されてもよい。
図19Bは、第2のマスターオシレータMO2から出力され図19Aに破線XIXBで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図19Cは、第1のマスターオシレータMO1から出力され図19Aに破線XIXCで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。説明のため、図19Cのグラフにおける縦軸は、図19Bに示すパルスレーザ光のピーク値で規格化してある。第1のマスターオシレータMO1から出力されるパルスレーザ光は、第2のマスターオシレータMO2から出力されるパルスレーザ光よりも小さいピーク強度を有していてもよい。第2のマスターオシレータMO2から出力されるパルスレーザ光は、第1のマスターオシレータMO1から出力されるパルスレーザ光に対して一定の遅延時間を有していてもよい。
図19Dは、光路調節器399から出力され図19Aに破線XIXDで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。図19Eは、レーザ装置390cから出力され図19Aに破線XIXEで示されるパルスレーザ光のパルス波形を示すグラフである。第1及び第2のマスターオシレータMO1及びMO2からそれぞれ出力されたパルスレーザ光の光路を合わせることにより、これらの図に示すようなパルス波形を有するパルスレーザ光が出力され得る。これらのパルス波形は、光強度が低い第1段階と、第1段階の終わりから急峻に光強度が増大してピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含み得る。第1段階における光強度の積分値Epdと、第1段階から第3段階を含むパルス波形全体の光強度の積分値Etoとの比率Rは、第1及び第2のマスターオシレータMO1及びMO2からそれぞれ出力されるパルスレーザ光の強度によって調整し得る。
7.13 レーザ装置の変形例(4)
図20は、第14の実施形態に係るEUV光生成システム11の構成例を概略的に示す一部断面図である。上述の実施形態においては、レーザ装置3がパルス発振してパルスレーザ光を生成する場合について説明したが、本開示はこれに限定されない。第14の実施形態においては、レーザ装置390dは連続発振して連続波(CW)レーザ光を生成してもよい。
この構成によれば、粉体のターゲットがチャンバ内に連続的に供給される場合に、連続波レーザ光を照射することによって、連続的にEUV光を生成することができる。また、粉体のターゲットがチャンバ内に連続的に供給される場合に、レーザ光が照射されずに無駄となるターゲット物質の量を低減し得る。
なお、EUV光が十分に生成されるためにターゲット物質に照射すべきレーザ光の強度を1×1010W/cmとすると、例えば70kWのレーザ光であれば直径約0.03mmに集光すればよい。
その場合には、粉体のターゲットのビーム径を約0.03mmとするのが望ましい。そのようなビーム径を有する粉体のターゲットを生成するために、例えば、図13を参照しながら説明した、アパーチャ40aが形成されたビーム整形板40が用いられてもよい。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。

Claims (9)

  1. ターゲットにレーザ光を照射してターゲットをプラズマ化することにより極端紫外光を生成するように構成された極端紫外光生成装置であって、
    少なくとも1つの貫通孔が設けられたチャンバと、
    前記少なくとも1つの貫通孔を通して前記チャンバ内の所定領域に前記レーザ光を導入するように構成された光学系と、
    前記所定領域に粉体のターゲットを供給するように構成されたターゲット供給装置と、
    を備える極端紫外光生成装置。
  2. 前記ターゲット供給装置は、
    キャリアガスを供給するように構成されたキャリアガス供給器と、
    前記キャリアガス供給器によって供給されたキャリアガスに粉体のターゲットを分散させて、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成器と、
    を含み、前記エアロゾル生成器によって生成されたエアロゾルに含まれる粉体のターゲットを前記所定領域に供給するように構成された、
    請求項1記載の極端紫外光生成装置。
  3. 前記ターゲット供給装置は、前記エアロゾル生成器によって生成されたエアロゾルに含まれる粉体のターゲットが前記チャンバの内部で拡散することを抑制する機構をさらに含む、
    請求項2記載の極端紫外光生成装置。
  4. 前記ターゲット供給装置は、前記エアロゾル生成器と前記所定領域との間のエアロゾルの流路に、複数段のオリフィスを有するエアロダイナミックレンズをさらに含む、
    請求項2記載の極端紫外光生成装置。
  5. 前記キャリアガス供給器は、水素ガスを含むキャリアガスを前記エアロゾル生成器に供給するように構成され、
    前記エアロゾル生成器は、前記キャリアガス供給器によって供給されたキャリアガスに、スズを含む粉体のターゲットを分散させてエアロゾルを生成するように構成された、
    請求項2記載の極端紫外光生成装置。
  6. ターゲットにレーザ光を照射してターゲットをプラズマ化することにより極端紫外光を生成するように構成された極端紫外光生成システムであって、
    前記レーザ光を出力するように構成されたレーザ装置と、
    少なくとも1つの貫通孔が設けられたチャンバと、
    前記少なくとも1つの貫通孔を通して前記チャンバ内の所定領域に前記レーザ光を導入するように構成された光学系と、
    前記所定領域に粉体のターゲットを供給するように構成されたターゲット供給装置と、
    を備える極端紫外光生成システム。
  7. 前記レーザ装置は、パルス発振することにより、前記レーザ光としてパルスレーザ光を出力するように構成された、
    請求項6記載の極端紫外光生成システム。
  8. 前記レーザ装置は、パルス波形が、光強度が低い第1段階と、第1段階の終わりから急峻に光強度が増大してピーク値に達する第2段階と、第2段階の終わりから光強度が減少する第3段階とを含む前記パルスレーザ光を出力するように構成された、
    請求項7記載の極端紫外光生成システム。
  9. 前記レーザ装置は、連続発振することにより、前記レーザ光として連続波レーザ光を出力するように構成された、
    請求項6記載の極端紫外光生成システム。
JP2014518414A 2012-05-29 2013-05-23 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム Abandoned JPWO2013180007A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014518414A JPWO2013180007A1 (ja) 2012-05-29 2013-05-23 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012121704 2012-05-29
JP2012121704 2012-05-29
PCT/JP2013/064364 WO2013180007A1 (ja) 2012-05-29 2013-05-23 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム
JP2014518414A JPWO2013180007A1 (ja) 2012-05-29 2013-05-23 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2013180007A1 true JPWO2013180007A1 (ja) 2016-01-21

Family

ID=49673205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014518414A Abandoned JPWO2013180007A1 (ja) 2012-05-29 2013-05-23 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20150083939A1 (ja)
JP (1) JPWO2013180007A1 (ja)
WO (1) WO2013180007A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5727074B1 (ja) * 2014-06-04 2015-06-03 長谷川電機工業株式会社 直流電圧検出器
JPWO2016027346A1 (ja) * 2014-08-21 2017-06-01 公益財団法人レーザー技術総合研究所 極端紫外光生成システムおよび極端紫外光生成方法
US9888554B2 (en) * 2016-01-21 2018-02-06 Asml Netherlands B.V. System, method and apparatus for target material debris cleaning of EUV vessel and EUV collector
WO2018029759A1 (ja) 2016-08-08 2018-02-15 ギガフォトン株式会社 極端紫外光生成方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10221499A (ja) * 1997-02-07 1998-08-21 Hitachi Ltd レーザプラズマx線源およびそれを用いた半導体露光装置並びに半導体露光方法
JPH11345698A (ja) * 1998-06-04 1999-12-14 Hitachi Ltd レーザプラズマx線源およびそれを用いた半導体露光装置並びに半導体露光方法
JP3294228B2 (ja) * 2000-01-28 2002-06-24 理化学研究所 微粒子計測装置、微粒子捕集装置および微粒子分析装置
JP3869394B2 (ja) * 2003-06-30 2007-01-17 富士通株式会社 微粒子の堆積方法及びカーボンナノチューブの形成方法
US20100244262A1 (en) * 2003-06-30 2010-09-30 Fujitsu Limited Deposition method and a deposition apparatus of fine particles, a forming method and a forming apparatus of carbon nanotubes, and a semiconductor device and a manufacturing method of the same
FR2874785B1 (fr) * 2004-08-27 2006-12-01 Commissariat Energie Atomique Procede et dispositif de generation de rayonnement ou de particules par interaction entre un faisceau laser et une cible
JP4113545B2 (ja) * 2005-12-05 2008-07-09 富士通株式会社 カーボンナノチューブの形成装置及び方法
JP4932592B2 (ja) * 2007-05-14 2012-05-16 株式会社小松製作所 極端紫外光源装置
US9052615B2 (en) * 2008-08-29 2015-06-09 Gigaphoton Inc. Extreme ultraviolet light source apparatus
JP5504673B2 (ja) * 2009-03-30 2014-05-28 ウシオ電機株式会社 極端紫外光光源装置
JP5765730B2 (ja) * 2010-03-11 2015-08-19 ギガフォトン株式会社 極端紫外光生成装置
JP2011253818A (ja) * 2011-07-13 2011-12-15 Komatsu Ltd ターゲット供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013180007A1 (ja) 2013-12-05
US20150083939A1 (en) 2015-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10074956B2 (en) System and method for generating extreme ultraviolet light, and laser apparatus
JP5325215B2 (ja) レーザ生成プラズマeuv光源
US8558202B2 (en) Extreme ultraviolet light source apparatus
JP5597885B2 (ja) Lpp、euv光源駆動レーザシステム
US8158960B2 (en) Laser produced plasma EUV light source
US7842937B2 (en) Extreme ultra violet light source apparatus
KR101195847B1 (ko) Lpp euv 광원 구동 레이저 시스템
US20100078579A1 (en) Extreme ultraviolet light source apparatus
JP2004505421A (ja) X線またはeuv放射線発生方法および装置
WO2013180007A1 (ja) 極端紫外光生成装置および極端紫外光生成システム
WO2015111219A1 (ja) レーザ装置、及び極端紫外光生成システム
WO2014098181A1 (ja) 極端紫外光生成システム及び極端紫外光生成装置
WO2014119199A1 (ja) レーザ装置及び極端紫外光生成装置
US20140300950A1 (en) Laser apparatus
JPWO2014119198A1 (ja) レーザ装置及び極端紫外光生成装置
US10667375B2 (en) Extreme ultraviolet light generation method
WO2014203804A1 (ja) 極端紫外光生成システム
JP6533464B2 (ja) レーザ増幅器、及びレーザ装置、並びに極端紫外光生成システム
US20170127505A1 (en) Extreme ultraviolet light generation system and extreme ultraviolet light generation method
US9762024B2 (en) Laser apparatus and extreme ultraviolet light generation system
NL2028521A (en) Extreme ultraviolet light generation system and electronic device manufacturing method
US20180255631A1 (en) Extreme ultraviolet light generating apparatus
JP2012256608A (ja) ターゲット物質供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160219

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160419

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20161202