JPWO2013161937A1 - スポット溶接継手 - Google Patents

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Abstract

本発明は、靱性の不足が生じ易く、十分なCTSを確保することが難しい引張強度750〜2500MPaの鋼板のスポット溶接において、充分に高い継手強度、特にCTSを安定的に確保すること、及びCTSが安定的に確保された信頼性の高いスポット溶接継手を提供することを課題とする。本発明のスポット溶接継手は、ナゲットの端部から板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、板面に垂直な100μm?100μmの矩形平面領域にて、P濃度を1μmピッチで測定して100点?100点の測定点それぞれにおけるP濃度の測定値を求め、100点?100点の測定点のうち、板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各測定点におけるP濃度の測定値の平均値を1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個?100個の平均値を求めた場合に、平均P濃度の2倍を超える平均値の個数が0個以上100個以下である。

Description

本発明は、自動車分野等で使用する引張強度750〜2500MPaの鋼板を重ね合せて形成した、スポット溶接継手に関するものである。
本願は、2012年4月25日に、日本に出願された特願2012−100324号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、自動車分野では、低燃費化若しくはCO排出量の削減のための車体の軽量化、又は衝突安全性の向上のための車体の高剛性化が求められている。その要求を満たすためには、車体又は部品等に高強度鋼板を使用することが有効である。しかしながら、車体の組立、又は部品の取付等には、主としてスポット溶接が使われており、引張強度が高い鋼板(高強度鋼板)のスポット溶接においては、常に、継手部の強度が問題となる。
鋼板を重ね合せ、スポット溶接をして形成した継手(以下「スポット溶接継手」という場合がある)においては、引張強度と疲労強度とが重要な特性である。特に、剪断方向に引張荷重を負荷して測定することにより得られる引張せん断強さ(TSS)と、剥離方向に引張荷重を負荷して測定する十字引張試験により得られる十字引張強さ(CTS)とが、スポット溶接継手において重要である。なお、TSS及びCTSの測定方法は、JIS Z 3136及びJIS Z 3137にそれぞれ規定されている。
引張強度が270MPa以上750MPa未満の鋼板においては、スポット溶接継手のCTSが鋼板の引張強度の増加に伴って増加するので、スポット溶接継手強度に関する問題は生じ難い。しかし、引張強度が750MPaを超える鋼板においては、鋼板の引張強度が増加してもCTSは増加しないか、逆に、CTSの値は減少するので、スポット溶接継手強度が不足する場合がある。
一般に、高強度鋼板の場合、鋼板の変形能の低下によりナゲットへの応力集中度が高まり、加えて、焼きが入りナゲットの靱性が低下するので、CTSが低下し易い。このため、750MPa以上の高強度鋼板のスポット溶接継手には、CTSの向上が求められている。
高強度鋼板のスポット溶接継手において強度と靭性とを確保する方法として、本通電の後に後加熱通電を行う2段通電方法がある。例えば、特許文献1には、本通電の終了後一定時間が経過してからテンパー通電を行い、スポット溶接継手のナゲット部及び熱影響部を焼鈍して、スポット溶接継手の硬さを低下させる方法が記載されている。また、特許文献2には、本通電によりナゲットを形成した後に本通電電流値以上の電流値で後加熱通電する方法が記載されている。このような方法に基づいて作成されたスポット溶接継手は、本通電の後に通電を行わない1段通電によるスポット溶接継手よりも良好な特性を示す。
しかし、これらの方法には、後加熱通電時間を長くすると生産性が低下する、ナゲットの軟化によりナゲット内部にて剥離破断が起こり易い、及び、安定して高い継手強度が得られないという問題がある。
また、高強度鋼板のスポット溶接継手において強度と靭性とを確保する方法として、溶接後に別の加熱手段によって溶接部を加熱する方法がある。例えば、特許文献3には、溶接後に溶接部を高周波によって加熱して焼戻し処理を施す方法が記載されている。
しかし、この方法には、溶接後に別工程が必要となり作業手順が煩雑になる、高周波を利用するための特殊な装置が必要となる、及び、焼戻し処理による溶接部の軟化によってナゲット内で剥離破断が起こり易い、という問題がある。
特許文献4には、引張強度が440MPa以上の鋼板をスポット溶接する場合に、鋼板の成分組成を、C×P≦0.0025、P:0.015%以下、及びS:0.01%以下に規定し、溶接後、溶接部に300℃で20分程度の熱処理を施して、スポット溶接継手の剥離方向強度を高める方法が記載されている。しかし、この方法には、適用可能な鋼板が限定される、及び、溶接に長時間を要するので生産性が低い、という問題がある。
特許文献5には、ナゲット外層域のミクロ組織と、ミクロ組織中の炭化物の平均粒径及び個数密度とを規定した高強度鋼板(引張強度:750〜1850MPa、炭素当量Ceq:0.22〜0.55質量%)を用いたスポット溶接継手が記載されている。しかし、継手強度には継手中の不純物(脆化元素)の偏析状態が大きく影響するので、ミクロ組織に係る規定だけでは、信頼性の高い継手強度を得ることはできない。
日本国特開2002−103048号公報 日本国特開2010−115706号公報 日本国特開2009−125801号公報 日本国特開2010−059451号公報 国際公開2011/025015号パンフレット
そこで、本発明では、靱性の不足が生じ易く、十分なCTSを確保することが難しい引張強度750〜2500MPaの鋼板のスポット溶接において、充分に高い継手強度、特にCTSを安定的に確保すること、及びCTSが安定的に確保された信頼性の高いスポット溶接継手を提供することを課題とする。
本発明者らは、特許文献5に記載のスポット溶接継手において、ミクロ組織に係る規定だけでは、十分に高いCTSを有する信頼性の高いスポット溶接継手が得られない冶金的理由について鋭意調査した。その結果、スポット溶接により生成するナゲット内における、P又はSのような脆化元素の連続的な偏析がスポット溶接継手の機械特性に悪影響を及ぼすこと、及び、ミクロ組織に係る規定だけでは、スポット溶接継手の機械特性に悪影響を及ぼす脆化元素の偏析を緩和できないことが判明した。
スポット溶接において、脆化元素の凝固時の偏析は避けられないので、本発明者らは、溶接時の冷却過程における熱処理によって脆化元素の偏析を解消することを鋭意検討した。その結果、スポット溶接の通電の後に、一旦ナゲットの端部を凝固させ、その後ナゲットに所要の条件で電流を流してナゲットを加熱すれば、ナゲット端部における脆化元素の偏析を緩和することができ、これによりスポット溶接継手のCTSが向上することを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は次の通りである。
(1)本発明の一態様に係るスポット溶接継手は、複数の鋼板を重ねて形成したスポット溶接継手であって、前記複数の鋼板を重ねた面に生成したナゲットの、前記鋼板の板面に平行な方向の端部から前記板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値を求め、前記100点×100点の測定点のうち、前記板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の前記平均値を求めた場合に、前記平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値全ての平均値の2倍を超える前記平均値の個数が0個以上100個以下である。
(2)前記(1)に記載のスポット溶接継手は、前記複数の鋼板の引張強度が750〜2500MPaであってもよい。
(3)前記(1)又は(2)に記載のスポット溶接継手は、重ねられた前記鋼板の平均板厚を単位mmでhとした場合に、前記ナゲットの径が単位mmで3×h1/2以上7×h1/2以下であってもよい。
本発明によれば、CTSが高いので信頼性が高いスポット溶接継手を提供することができる。
本発明に係るCTSが高いスポット溶接継手の重ね合せ面に垂直なナゲット断面のメタルフローをピクリン酸水溶液を用いて現出させた、ナゲット断面の金属組織を示す図である。 通常の製造方法によって形成された1段溶接継手の重ね合せ面に垂直なナゲット断面のメタルフローをピクリン酸水溶液を用いて現出させた、ナゲット断面の金属組織を示す図である。 図1Aに示すナゲット断面の金属組織を模式的に示す図である。 図1Bに示すナゲット断面の金属組織を模式的に示す図である。 スポット溶接における通電パターンの一例を示す図である。 図2Aに示す領域yのP濃度(質量%)を、FE−EPMAで、250μm×250μmの視野で解析した結果を、鋼板の板面に平行な方向(重ね界面方向)に6枚並べたものを示す図である。 図2Bに示す領域yのP濃度(質量%)を、FE−EPMAで、250μm×250μmの視野で解析した結果を、鋼板の板面に平行な方向(重ね界面方向)に6枚並べたものを示す図である。 P濃度の平均値を求める方法を示す図である。 P濃度の平均値を求める方法を示す図である。
本実施形態に係る、鋼板を重ねて形成したスポット溶接継手は、前記鋼板内に生成したナゲットの端部から前記鋼板の板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、前記板面に平行な方向及び板厚方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値を求め、前記100点×100点の測定点のうち、重ねた前記板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の前記測定点における前記測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板厚方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81×100個の、前記隣り合う20点の前記測定点における前記測定値の平均値を求めた場合に、前記平均値のうち、前記ナゲット内の平均P濃度の2倍を超える前記平均値の個数が0個以上100個以下であることを特徴とする。本実施形態に係るスポット溶接継手は、充分に高い継手強度、特に充分に高いCTSを有する。
以下、図面に基づいて、本実施形態について説明する。
本発明者らは、通電条件を種々に変更して鋼板のスポット溶接を行って、種々のスポット溶接継手を作成した。そして、スポット溶接継手のナゲットを鋼板の重ね合せ面に垂直に切断し、ピクリン酸水溶液を用いてこのナゲット断面を腐食させることにより、ナゲット断面の金属組織を観察した。その結果、図3に示す通電パターンに従ってスポット溶接を行うと、図1Aに示されるような、ナゲット中心部の金属組織とナゲット端部の金属組織とが異なるスポット溶接継手が得られる場合が多いことがわかった。このようなスポット溶接継手は、上述したP濃度分布を有することが多かった。さらに、上述したP濃度分布を有するスポット溶接継手は、高いCTSを有した。
図3に示す通電パターンは、具体的には以下の通りである。まず、鋼板に加圧力を加えながら電流値I及び通電時間tで本通電(一次通電)を行った。次に、電流値Iより小さい電流値I及び通電時間tでの通電を行って、ナゲットの端部を凝固させた。続けて、電流値I及び通電時間tでの後通電(二次通電)を行った。この後通電にて、凝固したナゲット端部が加熱されるか、あるいは高温で保持される。鋼板への加圧力は、後通電の終了から一定の時間が経過した時点で解放した。
通常の1段通電は、溶接通電により鋼板を溶融させナゲットを形成する工程を含むが、溶接通電後にナゲットを凝固させる工程、および後通電によりナゲットを加熱する工程を含まないので、ナゲットの金属組織は全て凝固ままの組織となる。これに対し、電流値Iより小さい電流値Iでの通電を行って、一旦ナゲット端部を凝固させて、その後に適切な後通電を行えば、ナゲット端部の金属組織が後通電の熱によって改質され、靭性が向上すると考えられる。
図1A及び図1Bに、スポット溶接継手の重ね合せ面に垂直なナゲット断面の腐食組織を示す。図1Aは、CTSが高い、図3に示す通電パターンによってスポット溶接されたスポット溶接継手の断面を示し、図1Bは、通常の1段溶接継手によって得られる標準的なCTSを有する、1段溶接継手の断面マクロ組織を示す。
ナゲット断面の腐食組織の調査によれば、図1Aに示されるCTSが向上したスポット溶接継手において、ナゲットの中心部の組織と端部の組織とは、その構造が明確に異なっていることが確認された。ナゲット端部の組織は、本通電後の電流値I及び通電時間tで凝固した後、電流値I及び通電時間tでの後通電により加熱あるいは高温保持され、これにより改質された組織であると考えられる。ナゲット中心部の組織は、本通電後の電流値I及び通電時間tで凝固せず、後通電終了時に溶融凝固したままの改質されていない組織であると考えられる。ここで、ナゲット端部だけが凝固するのは、通電時間tの間に主にナゲット端部の熱がナゲット外部に移動するからである。ナゲット中心部の熱は通電時間tの間に十分に外部に移動しないので、ナゲット中心部は通電時間tの間に凝固しない。
1段溶接継手では、図1Bに示されるように、ナゲット中心部の組織とナゲット端部の組織との間に相違が見られなかった。これは、電流値Iより小さい電流値I及び通電時間tでの通電、および電流値I及び通電時間tでの後通電が行われなかったので、全ての領域が凝固ままの金属組織となったからであると考えられる。
CTSが高いスポット溶接継手にて、メタルフローを現出させることにより確認されたナゲット端部の組織変化は、脆化元素の凝固偏析状態の変化を反映したものであると考えられる。
そこで、本発明者らは、サブミクロン領域での正確な定量分析が可能なFE−EPMA(「フィールド・エミッション電子銃を搭載した波長分散型サブミクロンEPMAの開発」、まてりあ、社団法人日本金属学会、平成19年2月、第46巻第2号、p.90〜92、参照)を用いて、偏析元素の濃度を解析した。
図2A及び図2B中、ナゲットの端部を含む領域y(ナゲット内部領域、白色領域、ナゲット端部、及び、熱影響部を含む領域)におけるP濃度(質量%)を、凝固偏析を検出し易い以下の条件にてFE−EPMAで解析した。
加速電圧:15kV
ビーム電流:0.5μA
1ピクセル当たりのビーム滞在時間:60ms
ピクセル数:250×250
視野:1μm×1μm
なお、P濃度をより高精度で計測するために、より細い電子ビーム径で1μm×1μm領域の内部を複数点測定し、この測定値を平均化してもよい。
偏析元素のうち、P及びSがスポット溶接継手の機械特性に悪影響を及ぼすことが知られているが、本実施形態ではPの偏析を分析した。一般に、高強度鋼板の分野では、Sに比べてPの含有量が多い鋼板が普及しているからである。しかしながら、Sの含有量がPより多い材料では、Pの代わりにSを評価することで同様にナゲットの金属組織の改質状態を評価可能である。
図4A及び図4Bに、図2A及び図2Bに示す領域yのP濃度(質量%)の分布を示す。図4A及び図4Bは、250μm×250μmの視野でP濃度の分布を解析した結果の画像を平行に6枚並べたものであり、ここでP濃度が高い部分は白色で表されている。図4Aは、図3に示す通電パターンによって得られたCTSが高いスポット溶接継手の解析結果であり、図4Bは、1段溶接によるスポット溶接継手(1段溶接継手)の解析結果である。図4Aに示されるように、本実施形態に係るスポット溶接継手では、P濃度が高い領域が板面に平行な方向に沿って延在している箇所がナゲット端部において確認されなかった。図4Bに示される1段溶接継手では、P濃度が高い領域が板面に平行な方向に沿って延在している箇所がナゲット端部において多く確認された。
このように、通常のスポット溶接継手のナゲット端部では、板面に平行な方向に沿った、数十μm以上の長さの線状のP凝固偏析が確認される。この線状の凝固偏析が、鋼板界面からのき裂進展抵抗を低下させると考えられる。スポット溶接継手のCTSを向上させるためには、P凝固偏析が、板面に平行な方向に沿って連続することがないようにする必要がある。
本発明者らは、ナゲット端部におけるPの偏析の状態を評価するために、図4A及び図4Bに示す解析結果において、ナゲット端部から板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、板面に平行な方向及び板厚方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおけるP濃度測定値を求め、この100点×100点の測定点のうち、重ねた板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各測定点におけるP濃度測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板厚方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81×100個の、隣り合う20点の測定点における測定値の平均値を算出し、これら平均値を、上述の矩形平面領域の平均P濃度の2倍の値と比較した。矩形平面領域の平均P濃度値は、100点×100点の測定点それぞれにおけるP濃度測定値の平均値とした。
ナゲット端部から板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域のみを評価したのは、以下の理由による。CTSを測定する十字引張試験においては、ナゲット端部及びその周辺に存在する安定き裂成長領域が荷重を担うので、ナゲット端部及びその周辺を含む広い領域での改質がCTSの向上のために有効である。本実施形態に係るスポット溶接継手は、そのような広い領域にわたって改質されている。しかしながら、板厚又は鋼種により、安定き裂成長領域の幅は異なり、さらに、ナゲットの最端部に平滑凝固組織が現れる可能性もある。ここで、平滑凝固組織とは、固液界面にてデンドライト成長が生じることなく溶融金属が凝固することにより形成された組織のことを指す。従って、剥離負荷が集中し、且つデンドライト凝固していると考えられる当領域が、安定き裂成長領域における改質を鋼種又は板厚によらず評価するのに好ましい。
偏析の、板面に平行な方向の連なりを表すために、図5及び図6に示すように、板面に平行な方向に一列に並んだ各測定点のP濃度の平均を取る必要がある。点状の偏析が存在した場合、P濃度が高い測定点が濃度測定にて確認されるが、板面に平行な方向に一列に並んだ複数の測定点でのP濃度の平均値は低くなる。板面に平行な方向に沿った線状の偏析が存在した場合、板面に平行な方向に一列に並んだ複数の測定点でのP濃度の平均値は高くなる。従って、板面に平行な方向に一列に並んだ各測定点のP濃度の平均値を求めることにより、CTSに影響する線状の偏析のみを検出することができる。
ここで、平均を取る区間の長さが短すぎる場合、線状の偏析と点状の偏析とを同様にカウントすることになってしまい、線状の偏析のみを検出することができない。平均を取る区間の長さが長すぎる場合、区間長さに対して短いがCTSに影響を与える程度の長さを有する線状の偏析が十分に検出できない。一般的に、線状の偏析の長さが20μmを越えると、CTSに影響を与えるので、平均を取る長さは20μmが望ましいと判断した。
また、P濃度平均値の比較対象を、供したナゲット内の平均P濃度の2倍の値とした理由は、偏析が存在しない母材においても、場所によって、P濃度はプラスマイナス50%程度のばらつきがあるからである。P濃度平均値の上昇が、凝固時の偏析による濃度上昇であると判断するためには、P濃度平均値の比較対象をナゲット内の平均P濃度の2倍とする必要がある。
このようにして求められた、板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20個の測定点の平均値8100個の内、100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度測定値全ての平均値の2倍を超える平均値が100個以下であると、CTSが極めて高いことが見いだされた。この場合、図2Aのx領域では、Pの偏析が緩和されて、破壊の起点となる鋼板圧接部とナゲットとの交点近傍、及び、その内部領域の靭性が良好に維持されていると考えられる。
本通電後に後通電を行うことにより、ナゲットの端部の領域で偏析が改善される場合があるのは、次の理由によるものと考えられる。
本通電によって形成されたナゲットは、電流を下げるとナゲット端部から凝固する。その際、Pなどの脆化元素は、ナゲットの凝固時にデンドライトの境界に偏析する。1段通電スポット溶接の場合、または2段通電を行うが、本通電と後通電との間にナゲットを凝固させるための時間が存在しない場合、偏析した脆化元素は最終組織まで残存し、ナゲットの脆化の原因となる。
本実施形態では、ナゲット及びその周辺の組織は、本通電終了後、通電時間tが経過した後に、後通電により加熱されるが、その際、後通電の条件によって、線状に偏析したPは、拡散により均質化されるか、あるいは逆変態により生成した微細結晶粒の粒界に再偏析することで、濃度が低下するか又は分断されると推測される。
後通電による温度上昇が低い場合、又は後通電による加熱時間が短い場合には、偏析したPの拡散又は偏析したPの微細結晶粒界への再偏析は十分に起こらない。また、後通電による温度上昇が高い場合、又は後通電による加熱時間が長い場合は、ナゲット中心の溶融部の体積が大きくなって、凝固したナゲット端部が再溶融するので、ナゲット端部は後通電終了後に通常の凝固まま組織となり、凝固偏析が残ることになる。
本実施形態に係るスポット溶接継手のナゲット径は、引張強度750〜2500MPaの鋼板のスポット溶接継手に実用上必要な強度を考慮すれば、スポット溶接される鋼板の平均板厚hに対して、3×h1/2〜7×h1/2mmの範囲である。ナゲット径が電極先端径を超えるとスポット溶接の際にチリが発生しやすくなるので、ナゲット径は電極先端径以下にすることが好ましい。
(鋼板の引張強度)
一般に、鋼板の引張強度が増加するほど、スポット溶接継手に作用する荷重が大きくなり、また、溶接部における応力集中も高まることから、スポット溶接継手には高い継手強度が必要とされる。
通常、鋼板の引張強度が750MPaを超えると、鋼板の引張強度がそれ以上増加してもCTSは増加しないか、逆に、CTSの値は減少する。しかしながら、本実施形態に係るスポット溶接継手は、Pの偏析が緩和されるので、引張強度が750MPa以上である鋼板からなる場合であっても、良好なCTSを維持することができる。
鋼板の引張強度の上限は特に定めないが、高いと、(i)スポット溶接継手強度の低下又はばらつきの抑制が困難となり、また、(ii)ナゲット内での欠陥又は割れの抑制も困難となる。従って、鋼板の引張強度は2500MPa以下が好ましい。
それ故、本実施形態に係るスポット溶接継手は、引張強度750〜2500MPaの鋼板のスポット溶接に関して好ましい。
(鋼板の成分組成)
本実施形態に係るスポット溶接継手で対象とする鋼板の成分組成は、特に限定されるものでない。鋼板材として、公知のホットスタンプ材若しくは超ハイテンなどの冷延材又は熱延材を使用し得るが、具体的には、次の成分組成を有する鋼板が好ましい。
例えば、質量%で、C:0.08〜0.40%、Si:0.01〜2.50%、Mn:0.8〜3.0%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、O:0.007%以下、Al:1.00%以下であり、残部がFe及び不純物からなる鋼板を基本とし、さらに、下記の(a)〜(c)の群から選択される元素を必要に応じて含有する鋼板が、本実施形態に係るスポット溶接継手の製造のために好ましい。
(a)Ti:0.005〜0.10%、Nb:0.005〜0.10%、及び、V:0.005〜0.10%の1種又は2種以上
(b)B:0.0001〜0.01%、Cr:0.01〜2.0%、Ni:0.01〜2.0%、Cu:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜0.8%から選択される1種又は2種以上
(c)Ca、Ce、Mg、及び、REMの1種以上を合計で、0.0001〜0.5%
なお、特にP、及びSはデンドライト中に偏析してCTSを低下させるので、高いCTSを求める場合は、これらの元素の含有量をより少なくすることが望ましい。
成分組成の限定理由について説明する。なお、%は質量%を意味する。
C:0.08〜0.40%
Cは、鋼の引張強度を高める元素である。C含有量が多いと、ナゲット中のC含有量も多くなり、最終的な組織が硬くなり易い。C含有量が0.08%未満であると、750MPa以上の引張強度を得難く、ナゲットの硬さも低いので、TSSが低くなってしまう場合がある。一方、C含有量が0.40%を超えると、加工性が低下し、ナゲットが硬くなりすぎて脆化してしまう場合がある。以上の理由により、C含有量は、0.08〜0.40%が好ましい。C含有量は、より好ましくは0.10〜0.31%である。
Si:0.01〜2.50%
Siは、固溶強化及び組織強化によって鋼の強度を高める元素である。Si含有量が2.50%を超えると、鋼の加工性が低下する場合がある。一方、Si含有量を0.01%未満に低減させることは工業的に困難である。以上の理由により、Si含有量は、0.01〜2.50%が好ましい。Si含有量は、より好ましくは0.05〜1.20%である。
Mn:0.8〜3.0%
Mnは、鋼の焼入れ性を高める元素である。Mn含有量が3.0%を超えると、鋼の成形性が低下する場合がある。一方、Mn含有量が0.8%未満であると、750MPa以上の引張強度を得るのが難しい場合がある。以上の理由により、Mn含有量は、0.8〜3.0%が好ましい。Mn含有量は、より好ましくは1.0〜2.5%である。
P:0.05%以下
Pは、偏析してスポット溶接継手を脆化させる元素である。P含有量が0.05%を超えると、Pの偏析を緩和しても、充分なCTSを得ることができない場合がある。なお、Pは少ないほど好ましいが、P含有量を0.001%未満に低減するのは工業的に難しいので、0.001%が実質的なP含有量下限である。P含有量は、より好ましくは0.03%以下である。
S:0.01%以下
Sは、偏析してスポット溶接継手を脆化させる元素であり、また、粗大なMnSを形成して鋼の加工性を劣化させる元素である。S含有量が0.01%を超えると、鋼の加工性が低下するとともに、ナゲット内部での割れが生じ易く、充分なCTSを得ることが難しい場合がある。なお、Sは少ないほど好ましいが、S含有量を0.0001%未満に低減すると、製造コストが上昇するので、0.0001%がS含有量の実質的な下限である。S含有量は、より好ましくは0.006%以下である。
N:0.01%以下
Nは、粗大な窒化物を形成して成形性を劣化させる元素であり、また、溶接時のブローホールの発生原因となる元素である。N含有量が0.01%を超えると、成形性の劣化、及び、ブローホールの発生が顕著となる場合がある。なお、Nは少ないほど好ましいが、N含有量を0.0005%未満に低減すると、製造コストが上昇するので、0.0005%がN含有量の実質的な下限である。N含有量は、より好ましくは0.007%以下である。
O:0.007%以下
Oは、酸化物を形成し、鋼の成形性を劣化させる元素である。O含有量が0.007%を超えると、成形性の劣化が顕著となる場合がある。なお、Oは少ないほど好ましいが、O含有量を0.0005%未満に低減すると、製造コストが上昇するので、0.0005%がO含有量の実質的な下限である。O含有量は、より好ましくは0.005%以下である。
Al:1.00%以下
Alは、脱酸元素であるとともに、フェライトを安定化させ、セメンタイトの析出を抑制する元素である。Al含有量が1.00%を超えると、介在物が増加し、成形性が低下する場合がある。Al含有量の下限を規定する必要はないが、Alを過度に減少させることは製錬コストの面から現実的ではないので、Al含有量の下限を0.001%とする。
(a)Ti:0.005〜0.10%、Nb:0.005〜0.10%、及び、V:0.005〜0.10%の1種又は2種以上
Ti、Nb、及び、Vは、析出強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化、及び、再結晶の抑制による転位強化により、鋼を強化する元素である。いずれの元素も、その含有量が0.005%未満であると、含有効果が充分でなく、0.10%を超えると、鋼の成形性が劣化する。Ti、Nb、及び、Vそれぞれの含有量は、より好ましくは0.01%〜0.08%である。
(b)B:0.0001〜0.01%、Cr:0.01〜2.0%、Ni:0.01〜2.0%、Cu:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜0.8%から選択される1種又は2種以上
Bは、組織を制御して鋼を強化する元素である。B含有量が0.0001%未満であると、強度が充分に向上しない。B含有量が0.01%を超えると、含有効果が飽和する。Cr、Ni、Cu、及び、Moは、鋼の強度の向上に寄与する元素である。いずれの元素も、その含有量が0.01%未満であると、含有効果が充分でなく、2.0%を超えると、酸洗時又は熱延時に、クラック発生などの支障が起きる。Bの含有量は、より好ましくは0.0003%〜0.08%であり、Cr、Ni,及び、Cuそれぞれの含有量は、より好ましくは0.02%〜1.0%であり、Moの含有量は、より好ましくは0.015%〜0.6%である。
(c)Ca、Ce、Mg、及び、REMの1種以上を、合計で0.0001〜0.5%
Ca、Ce、Mg、及び、REMは、脱酸後の酸化物の寸法や、熱延鋼板中の硫化物の寸法を縮小して、成形性を高める元素である。これら元素の含有量が合計で0.0001%未満であると、含有効果が小さく、合計で0.5%を超えると、鋼の成形性が低下する。なお、REMは、ランタノイド系列の元素であり、REM及びCaは、製鋼段階にて、ミッシュメタルの形態で含有させる。Ca、Ce、Mg、及び、REMの含有量の合計は、より好ましくは0.0002%〜0.3%である。
(スポット溶接継手の製造方法)
上述したように、スポット溶接継手のナゲット端部を後通電によって改質することにより、上に記載したP濃度分布を有する、本実施形態に係るスポット溶接継手を得ることができる。本実施形態に係るスポット溶接継手が形成される製造条件は、基本的には、図3に示す通電パターンに従う。
図3に示す通電パターンに従って通電した場合、本通電後に、ナゲット端部を凝固させて、その後に、凝固した端部が再溶融しない範囲で、ナゲットを再加熱あるいは高温保持するような温度履歴が想定される。ナゲット端部を凝固させる際は、ナゲット端部を特に急冷しなければならない理由はないので、入熱が十分低くなるように電流値を下げればよいと考えられる。
ただし、ナゲット端部を凝固させる時間が長くなると、あるいは、下げた電流値における定常状態のナゲットが大きいと、端部からの凝固域が狭くなるので、電流値は低い方が望ましい。
本実施形態に係るスポット溶接継手は、具体的には、以下の手順によって得られる。以降、電流値の単位はkA、時間の単位はmsecとする。
重ね合わせられた鋼板(平均板厚h[mm])に対して通常の1段通電スポット溶接を行った場合に所定のナゲット径α×h1/2[mm]が得られる電流値I及び通電時間tを、実験的に求める。一般にナゲット形状は略円形であるが、ナゲット形状が略円形でない場合は、ナゲットと同じ面積である円を仮定し、その円の径を所定のナゲット径α×h1/2[mm]とする。続いて、以下に示す工程によってスポット溶接継手を作成する。
(本通電工程)
まず、通常の溶接通電を電流値I及び通電時間tにて行う。溶接通電時の加圧力は、平均板厚hに対して、1960×h〜3920×h[N]を目安とする。
(凝固工程)
通常の溶接通電の後に、加圧したまま、式(1)を満たす電流値I及び式(2)を満たす通電時間tにて通電を保持する。
0≦I≦(1/2)1/2×I……(1)
α×{2×(I /I )+1}×h≦t≦3×α×{2×(I /I )+1}×h ……(2)
これにより、溶接部への入熱を減じ、ナゲット端部を凝固させる。
(後通電工程)
凝固工程の後に、式(3)を満たす電流値I及び式(4)を満たす通電時間tにて通電を保持し、これにより、凝固したナゲット端部を加熱又は高温保持する。
>0.8×I……(3)
×t≦I ×t……(4)
後通電工程にてナゲット端部を加熱又は高温保持するための電流値Iは、凝固工程にてナゲット端部を凝固させるための電流値Iよりも大きくする必要がある。後通電工程にて低い電流での通電を行った場合には、発熱よりも電極又は板への抜熱が支配的となり、ナゲット端部で凝固偏析したPを拡散させるために必要な熱が十分に得られないので、Pの拡散に時間がかかり実用性に欠ける。
後通電工程にて高電流及び長時間の通電を行った場合、再溶融が生じるので、端部の改質が起こらない。
後工程では、1種類の電流値及び通電時間が規定されているが、再溶融が生じないのであれば、後通電のパターンは複雑でも良い。この場合、電流値は、各工程における平均電流値(実効値)が上述の式(3)及び(4)を満たすように決定することが好ましい。接合部が溶融する本通電工程・ナゲット端部が凝固する凝固工程・ナゲット端部が加熱又は高温保持される後通電工程のそれぞれにおいて複雑な電流パターンを用いる場合は、そのパターンに対しての実効値を用いて電流値を決定することが好ましい。
次いで、上述の工程によって得られたスポット溶接継手における、ナゲット端部のPの偏析状態を評価する。評価は、ナゲットの端部から板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、板面に平行な方向及び板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおけるP濃度測定値を求め100点×100点の測定点のうち、重ねた板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各測定点におけるP濃度測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81×100個の、前記隣り合う20点の前記測定点における前記測定値の平均値を求め、その求められた平均値の内、ナゲット内の平均P濃度(質量%)の2倍を超える平均値の個数が100以下であるか否かを判定することにより行う。ナゲット内の平均P濃度(質量%)の2倍を超える平均値の個数が100以下であれば、Pの偏析が緩和されている本実施形態に係るスポット溶接継手が得られたと判断できる。このスポット溶接継手を得た通電条件に基づいてスポット溶接を行えば、このスポット溶接継手を得た鋼板を用いて、本実施形態に係るスポット溶接継手を得ることができる。
上述の条件を満たして製造がおこなわれても、Pの偏析が緩和されない場合があり得る。この場合、後通電工程時の電流値が足りないことによりナゲット端部の改質が十分に行われていないか、又は後通電工程時の電流値が大きすぎることによりナゲット端部の凝固域が再溶融してしまい、ナゲット端部の改質が行われていないと考えられる。この場合、ナゲット断面のメタルフローを観察し、観察結果に基づいて通電条件を変更し、製造工程を最適化する。
Pの偏析が緩和されていないが、断面のメタルフロー観察により、ナゲットの中心部の組織と端部の組織とが明確に異なっていることが確認できる場合は、ナゲット端部の改質が行われているが不十分であると考えられる。この原因としては、後通電工程時の入熱量が足りないこと、あるいは本通電工程と後通電工程との間の凝固時間が長すぎてナゲット温度が下がってしまうことが考えられる。いずれの場合であっても、入熱量が、ナゲットを有効に熱処理することができる温度までナゲットを昇温させるために必要な熱量に対して不足するからである。従って、I若しくはtを増やすか、又はtを減らすことで、偏析が緩和される条件に近づく。I若しくはtを増やすのは、入熱量を増やすためであり、tを減らすのは、後通電工程時に熱処理すべき凝固領域を減らすため、及び、ナゲット端部がより高温な状態で入熱して、熱処理が効果的に行われる温度までナゲットを容易に昇温させるためである。
Pの偏析が緩和されておらず、さらに断面のメタルフロー観察により、ナゲットの中心部の組織と端部の組織とが明確に異なっていることが確認できなければ、ナゲット端部の凝固域が再溶融してしまっていると考えられる。これは、後通電工程時の入熱量が大きすぎることに起因するので、I若しくはtを減らすか、又はtを増やすことで、偏析が緩和される条件に近づく。I又はtを減らすのは、入熱量を減らすためであり、tを増やすのは、後通電開始前にナゲットから外部への放熱量を増加させ、後通電による入熱の効果を減らすためである。このような、通電条件の変更と断面のメタルフロー観察とを繰り返し、製造工程を最適化することにより、本実施形態に係るスポット溶接継手を得ることができる。このスポット溶接継手を得た通電条件に基づいてスポット溶接を行えば、このスポット溶接継手を得た鋼板を用いて、本実施形態に係るスポット溶接継手を得ることができる。
推奨条件に基づいた溶接を行ってもPの偏析が低減しない場合の、製造工程の最適化においては、式(1)〜式(4)を満たす必要はない。
次に、本発明の実施例について説明する。実施例での製造条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
表1に示す鋼板A〜Dを準備し、同鋼種の鋼板を重ね合わせ、サーボガンタイプの溶接機を用いてこれにスポット溶接を行って、スポット溶接継手の試験片を作製した。その際、本通電の条件、及び、加圧してから通電するまでの時間(スクイズ時間)と後通電後の加圧の保持時間とは、各鋼種の組み合わせにおいて一定とした。
鋼板A〜CはC含有量が0.21質量%かつCeqが0.34%であり、鋼板DはC含有量が0.19質量%かつCeqが0.32%であった。Ceqとは炭素当量のことであり、以下の式によって求められる。
Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2×[P]+4×[S]
表中、「−」と示した箇所は、通電を行っていないことを示す。
なお、スポット溶接の前に予備実験を行っておき、この予備実験の結果に基づいて、スポット溶接の際の本通電量を、ナゲット径が1枚の鋼板の板厚の平方根の4.5〜5倍となる値(4.5×t1/2〜5×t1/2)に設定し、後通電を変えた条件にて溶接を施した。
そして、条件毎に、ナゲットの断面分析と十字引張強さ(CTS)の測定とを行った。各鋼板の組み合わせにおいて、本発明における偏析緩和を満たすか否かと、CTSとを評価した結果を表2に示す。なお、表2に示されたCTS向上率とは、本通電だけを行ったスポット溶接継手(A−6、B−4、C−4、D−5)のCTSに対するCTS増減量の割合を意味する。また、偏析低減が行われているかどうかは、ナゲット端部から板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、板面に平行な方向及び板厚方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおけるP濃度測定値を求め、この100点×100点の測定点のうち、重ねた板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各測定点におけるP濃度測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板厚方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81×100個の、隣り合う20点の測定点における測定値の平均値を算出し、これら平均値のうち、100点×100点の測定点それぞれにおけるP濃度の測定値全ての平均値(平均P濃度)の2倍を超える平均値の個数が0個以上100個以下であるかどうかを基準に判断し、平均P濃度を超える平均値が0個以上100個以下である試料には、偏析低減が行われているとして、記号「G」(Good)を付した。平均P濃度を超える平均値が100個以上である試料は、記号「B」(Bad)を付した。
表2に示すように、Pの偏析状態が本発明の基準を満たしている発明例では、同じ板組かつ同じナゲット径にもかかわらず、CTSの値が高く信頼性の高いスポット溶接継手が得られている。一方、本発明の基準を満たしていないので、CTSの値が低いスポット溶接継手となっている。
前述したように、本発明によれば、破断形態が良好で、信頼性の高いスポット溶接継手を提供することができる。よって、本発明は、産業上の利用可能性が高いものである。
1 100点×100点の測定点
2 81×100個の平均値
(1)本発明の一態様に係るスポット溶接継手は、Pを0.05質量%以下含有し、かつ引張強度が750〜2500MPaである複数の鋼板を重ねて形成したスポット溶接継手であって、前記複数の鋼板を重ねた面に生成したナゲットの、前記鋼板の板面に平行な方向の端部から前記板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値を求め、前記100点×100点の測定点のうち、前記板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の前記平均値を求めた場合に、前記平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値全ての平均値の2倍を超える前記平均値の個数が0個以上100個以下である。
(2)前記(1)に記載のスポット溶接継手は、前記ナゲットが、溶融凝固したままの組織を有するナゲット中心部と、前記ナゲット中心部の周囲に形成され、凝固後に再加熱された凝固再加熱部とを有していてもよい。
(3)前記(1)又は(2)に記載のスポット溶接継手は、重ねられた前記鋼板の平均板厚を単位mmでhとした場合に、前記ナゲットの径が単位mmで3×h1/2以上7×h1/2以下であってもよい。
(4)前記(1)〜(3)の何れか一項に記載のスポット溶接継手は、重ね合わせた前記複数の鋼板に、加圧力を加えながら電流値I で通電する本通電工程と、前記電流値I より小さい電流値I で通電を行ってナゲットの端部のみを凝固させる凝固工程と、前記電流値I より小さくかつ前記電流値I より大きい電流値I で通電を行って、ナゲットの端部が再溶融しないよう、加熱あるいは高温保持する後通電工程と、を順に備えるスポット溶接方法によって得られたものであってもよい。
後通電工程にてナゲット端部を加熱又は高温保持するための電流値Iは、凝固工程にてナゲット端部を凝固させるための電流値I よりも大きくする必要がある。後通電工程にて低い電流での通電を行った場合には、発熱よりも電極又は板への抜熱が支配的となり、ナゲット端部で凝固偏析したPを拡散させるために必要な熱が十分に得られないので、Pの拡散に時間がかかり実用性に欠ける。

Claims (3)

  1. 複数の鋼板を重ねて形成したスポット溶接継手において、
    前記複数の鋼板を重ねた面に生成したナゲットの、前記鋼板の板面に平行な方向の端部から前記板面に平行な方向に100μm内側の点を中心とした、前記板面に垂直な100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値を求め、
    前記100点×100点の測定点のうち、前記板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の平均値を、前記板面に平行な方向及び前記板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の前記平均値を求めた場合に、
    前記平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値全ての平均値の2倍を超える前記平均値の個数が0個以上100個以下であることを特徴とするスポット溶接継手。
  2. 前記複数の鋼板の引張強度が750〜2500MPaであることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接継手。
  3. 重ねられた前記鋼板の平均板厚を単位mmでhとした場合に、前記ナゲットの径が単位mmで3×h1/2以上7×h1/2以下であることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接継手。
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