JP6866691B2 - 重ね接合継手及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このため、高強度鋼板に光線による接合を行った場合に、CTS等の継手強度を向上させる技術が望まれていた。
そこで、本発明は、このような実情に鑑み、継手強度に優れ信頼性の向上した重ね接合継手を提供することを課題とする。
重ね接合継手は、剥離方向に接合部に荷重が負荷されると、鋼板と溶融凝固部との溶融境界の近傍に応力が集中し破断に至り易いため、十分なCTS値を確保できないと考えられる。
そこで、溶融境界近傍を熱処理することにより、その部分の靭性を向上させることを着想し、そのための熱処理箇所及び熱処理方法について種々調査した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨とするところは以下の通りである。
前記光線により形成される点状の接合部は、前記複数の鋼板の全てに跨る点状の溶融凝固部を有し、
該溶融凝固部は、再溶融凝固部と、凝固再加熱部とを有し、
前記再溶融凝固部は、シリンダー状の形状を有し、前記溶融凝固部と鋼板との溶融境界の内側に該溶融境界とは重ならないように位置しており、
前記凝固再加熱部は、前記再溶融凝固部の周囲に位置し、前記溶融境界を含んでおり、
更に、前記凝固再加熱部において、前記複数の鋼板の合わせ面と前記溶融境界の交点から合わせ面の延長線上に100μm隔てた点を中心点とし、
前記中心点から前記溶融凝固部の中心軸へ向かう方向に平行で、前記複数の鋼板の鋼板面に垂直な、前記中心点を中心とした、100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける当該P濃度の測定値を求め、
前記100点×100点の測定点のうち、前記鋼板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の部分平均値を、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の部分平均値を求めた場合に、
前記部分平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値の全平均値の2倍を超える前記部分平均値の個数が0個以上100個以下であることを特徴とする重ね接合継手。
(3) 前記複数の鋼板が、表面処理皮膜を有する鋼板を1枚以上含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の重ね接合継手。
重ね合わされた鋼板の一方の外表面の限られた領域内に高パワー密度を有する光線を照射し、前記複数の鋼板の全てに跨って溶融凝固させて点状の溶融凝固部を有する高パワー密度を有する光線による点状の接合部を形成し、
次いで、該溶融凝固部と鋼板との溶融境界の内側に、該溶融境界とは重ならないようにかつ、重ね合わされた鋼板を貫通しないように、高パワー密度を有する光線を環状に再照射し、該照射部分を再溶融凝固させてシリンダー状の再溶融凝固部を形成するとともに、該再溶融凝固部の周囲を再加熱して前記溶融境界を含む凝固再加熱部を形成し、
さらに、前記再溶融凝固部を形成する際の接合条件を調整して、
前記複数の鋼板の重ね合わせ面の前記溶融境界から前記溶融凝固部の中心軸側に100μmの点を中心点とし、
前記中心点から前記中心軸へ向かう方向に平行で、前記複数の鋼板の鋼板面に垂直な、前記中心点を中心とした、100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける当該P濃度の測定値を求め、
前記100点×100点の測定点のうち、前記鋼板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の平均値を、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の部分平均値を求めた場合に、
前記部分平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値の全平均値の2倍を超える前記部分平均値の個数が0個以上100個以下となるようにする
ことを特徴とする重ね接合継手の製造方法。
(6) 前記複数の鋼板に、表面処理皮膜を形成した鋼板を1枚以上用いることを特徴とする上記(4)又は(5)に記載の重ね接合継手の製造方法。
光線により形成される点状の接合部を有する重ね接合継手において、更に、継手強度を向上させることが望まれていた。重ね接合継手は、剥離方向に接合部に荷重が負荷されると、鋼板と溶融凝固部との境界(溶融境界)の近傍、特に、鋼板合わせ面と溶融境界との交点近傍に応力が集中し、破断に至り易い。また、高強度鋼板ではPのような脆化元素が含有されている場合が多く、Pの偏析があるとそこが破壊の起点になりやすいと考えられる。
そこで、前記交点近傍の応力が集中する部分に熱処理することにより、Pの偏析を緩和することを検討した。
次に、この溶融凝固部3の鋼板との溶融境界4の内側に、ビーム径0.4mmの光線を、直径4.0mmの円周に沿って一周再照射して、照射部分を再溶融凝固させて、溶融凝固部の内側にシリンダー状の再溶融凝固部3aを有するとともに、その周囲に、再溶融凝固部3aの熱により再加熱された凝固再加熱部3bを有する光線による点状の接合部を含む接合継手1bを形成した(図1(b)参照)。
なお、再照射の際には、再溶融凝固部3aの重ね合わせ方向の先端部5が、鋼板合わせ面2cの延長線より鋼板2a側であって、鋼板合わせ面と溶融境界との交点6がAc3点以上の温度範囲に加熱される位置になるように光線の照射条件を調整した。
まず、Pの偏析の解析では、鋼板2a、2bの合わせ面2cと溶融境界4との交点6から、合わせ面の延長線上に沿って中心軸C側に100μm隔てた点を中心点とする。この中心点から中心軸Cへ向かう方向に平行で、鋼板2a、2bの表面に垂直な、中心点を中心とした100μm×100μmの矩形平面領域Aを設定する。
本発明の接合継手10は、図3の断面図に示すように、複数の鋼板20a、20bを重ね合わせ、鋼板20a側から鋼板20aの限られた領域内に光線を照射し、光線により形成される点状の接合部を形成して複数の鋼板20a、20bを光線による重ね接合をしたものである。
光線により形成される点状の接合部は、複数の鋼板20a、20bを重ね合わせ、光線の照射により溶融凝固した点状の溶融凝固部30を有しており、さらに、溶融凝固部30は、内部に該溶融凝固部が再溶融した再溶融凝固部30aと、再溶融凝固部によって溶融凝固部が凝固後に再加熱された凝固再加熱部30bとを有している。なお、図3では、鋼板側の熱影響部は示していない。
ここで、光線により形成される点状の接合部とは、重ね合わされた鋼板表面の一部の限られた領域内に光線を照射して点状に形成された溶融凝固部によって鋼板が相互に接合された部分をいう。
光線による点状の接合部に形成される溶融凝固部30は、重ね合わされた鋼板表面の一部の限られた領域内に光線を照射して形成された溶融凝固部である。
溶融凝固部30の幅W(光線の照射側から溶融凝固部を平面視したときの溶融凝固部の円相当径)は、継手強度等に応じて調整すればよく、特に限定されるものでないが、5〜12mmが例示される。好ましくは、6〜10mmである。
溶融凝固部30は、接合部を形成する複数の鋼板20a、20bに跨って形成されていれば、光線照射側と反対側の鋼板の外表面まで貫通していても、貫通していなくてもよい。
再溶融凝固部30aは、溶融凝固部30と鋼板の溶融境界40の内側の溶融凝固部30に光線を環状の軌跡に沿って再照射し、照射部分を再溶融凝固させて得られるシリンダー状の形状を有する部分であり、溶融凝固したままの組織となっている。なお、環状とは、輪郭が円形状又多角形状を意味する。円形状とは、再溶融凝固部が円形や楕円形の場合以外に、直径の異なる半円や半楕円を組み合わせたものも含むものである。
再溶融凝固部30aは、接合継手10の板厚方向において、その重ね合わせ方向の先端部50は、図3などのように、重ね合わされた鋼板の合わせ面20cと溶融境界40との交点60近傍位置まで形成されていれば十分であるが、合わせ面20cの延長線を超えた位置や重ね合わされた鋼板を貫通した位置とすることもできる。
凝固再加熱部30bは、光線により形成された点状の接合部の溶融凝固部30に光線を環状に再照射し、再溶融凝固部30aの周囲に溶融境界を含むように形成される部分であり、Pの偏析が低減されている部分を含むものである。なお、図1〜3においては、Ac3点温度以上に加熱される領域を凝固再加熱部3bとして示している。
なお、再溶融凝固部はミクロ組織の観察により判別することができるので、Wcは光線による接合後の接合部の断面から測定することができる。
ビーム電流:0.5μA
1ピクセル当たりのビーム滞在時間:60ms
ピクセル数:250×250
視野:100μm×100μm
次に、光線により形成された点状の接合部の溶融凝固部に光線を再照射する前と再照射した後の接合継手の板厚方向断面において、鋼板合わせ面及びその延長線近傍位置のビッカース硬さの変化を調査した。
図4、5に、引張強さ980MPaの鋼板を用いた接合継手において、溶融凝固部に環状のレーサビームを再照射する前後のビッカース硬さ分布の概略図を示す。それぞれの図において、(a)は、接合継手の断面図であり、(b)は、接合継手のビッカース硬さ分布の概略図である。
点線Xは、板厚方向において、鋼板20a、20bの合わせ面20cから鋼板20a側に0.5mmの位置である。また、L2は、溶融凝固部のビッカース硬さの測定範囲である。
図6に、ホットスタンプ鋼板を用いた接合継手におけるレーサビームを再照射する前後のビッカース硬さ分布の概略図を示す。
引張せん断強度の低下を抑制するためには、凝固再加熱部30bのうち、鋼板20a、20bの合わせ面の延長線上から重ね合わせ方向に0.5mm離れた位置(上記Xの位置)における溶融境界から内部に向かって0.5mmの範囲のビッカース硬さの平均値と、0.5〜1mmの範囲のビッカース硬さの平均値を、±Hv70未満とすることが好ましい。
なお、上記の範囲のビッカース硬さの平均値の測定では、それぞれの範囲の中央と両端近傍を含む3点以上等間隔でビッカース硬さを測定し、平均値を求める。
本発明の接合継手に用いる鋼板は特に限定されるものでなく、種々の鋼板とすることができる。鋼板の成分組成は、特に限定されるものでなく、用途に応じた機械特性等が得られる成分組成の鋼板とすればよい。また、本発明の接合継手に炭素含有量を0.10〜0.25質量%の高強度鋼板を適用すると、十字引張強さの向上が顕著であり、このような鋼板を対象とすることが好ましい。また、P含有量は、特に限定されるものでないが、Pの偏析改善の効果が見込まれる0.001%以上0.03質量%以下が例示される。
鋼板には、少なくとも接合箇所の両面又は片面に表面処理皮膜を形成した鋼板を1枚以上含んでいてもよい。表面処理皮膜は、めっき皮膜を含むものであり、更に、塗装皮膜等を含むものとすることができる。めっき皮膜としては、例えば、亜鉛めっき、アルミニウムめっき、亜鉛・ニッケルめっき、亜鉛・鉄めっき、亜鉛・アルミニウム・マグネシウム系めっき等であり、めっきの製造方法としては、溶融めっき、電気めっき等である。
Aピラーの場合、270〜340MPa級の合金化溶融亜鉛めっき鋼板と、590〜1800MPa級非めっき鋼板もしくはホットスタンプ鋼板と、590〜1800MPa級非めっき鋼板もしくはホットスタンプ鋼板の3枚重ねの組み合わせでの重ね接合継手が例示される。
次に、本発明の重ね接合継手の製造方法について説明する。
まず、(a)複数の鋼板を重ね合わせ、重ね合わされた鋼板の一方の外表面の限られた領域内に光線を照射し、前記重ね合わされた全ての鋼板に跨って前記領域の中心まで溶融凝固させて、点状の溶融凝固部を有する光線による点状の接合部を形成することについて、図7を用いて説明する。
なお、溶融凝固部30の内側とは、溶融凝固部30の溶融境界を除く溶融凝固部30内をいう。
図8(a)には、再溶融予定箇所に光線70を照射する方法の一例を示しており、光線70の照射予定箇所90を点線で示している。
光線70の照射では、白抜き矢印で示すように略円状に光線を走査する。その際に、光線の走査方向は、特に限定されるものでなく、時計回り、反時計回りのいずれでもよい。
光線により形成された点状の接合部の溶融凝固部30のうち鋼板合わせ面20cと溶融境界40との交点60から、少なくとも0.5mmの範囲の領域のPの偏析が緩和されるように再加熱するとよい。
光線による接合は、特に限定されるものでないが、リモートレーザ接合とすることが好ましい。リモートレーザ接合は、ロボットアームの先端に取り付けたガルバノミラーにより、光線を接合打点の間を高速で移動させて接合するものであり、接合の作業時間の大幅な短縮が可能になる。また、接合に用いる光線としては、例えば、CO2光線、YAG光線、ファイバー光線、DISK光線、半導体光線などの光線を用いることができる。
表3に、再溶融凝固部の形成条件(熱処理条件)を示す。ビーム径は、集光面での光線の直径である。なお、熱処理では、点状の溶融凝固部の形成と同じリモート光線による接合装置を用いた。
2a、20a 鋼板
2b、20b 鋼板
2c、20c 鋼板合わせ面
3、30 光線により形成される点状の接合部の溶融凝固部
3a、30a 溶融凝固部内に形成された再溶融凝固部
3b、30b 溶融凝固部内に形成された凝固再加熱部
4、40 鋼板と溶融凝固部の間の溶融境界
5、50 再溶融凝固部の重ね合わせ方向の先端部
6、60 鋼板合わせ面と溶融境界の交点
70 光線
80a、80b 照射予定箇所
90 照射予定箇所
A 矩形平面領域
X 板厚方向のビッカース硬さの測定位置
L1 鋼板表面と平行方向のビッカース硬さの測定範囲
L2 L1中の溶融凝固部の範囲
C 中心軸
W 溶融凝固部の円相当直径
Wa 再溶融凝固部の外側の円相当直径
Wb 再溶融凝固部の径方向の幅
Wc 鋼板合わせ面と溶融境界の交点から再溶融凝固部までの最短距離
Claims (6)
- 重ね合わされた複数の鋼板で構成され、光線により形成される点状の接合部を有する重ね接合継手において、
前記光線により形成される点状の接合部は、前記複数の鋼板の全てに跨る点状の溶融凝固部を有し、
該溶融凝固部は、再溶融凝固部と、凝固再加熱部とを有し、
前記再溶融凝固部は、シリンダー状の形状を有し、前記溶融凝固部と鋼板との溶融境界の内側に該溶融境界とは重ならないように位置しており、
前記凝固再加熱部は、前記再溶融凝固部の周囲に位置し、前記溶融境界を含んでおり、
更に、前記凝固再加熱部において、前記複数の鋼板の合わせ面と前記溶融境界の交点から合わせ面の延長線上に100μm隔てた点を中心点とし、
前記中心点から前記溶融凝固部の中心軸へ向かう方向に平行で、前記複数の鋼板の鋼板面に垂直な、前記中心点を中心とした、100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける当該P濃度の測定値を求め、
前記100点×100点の測定点のうち、前記鋼板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の部分平均値を、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の部分平均値を求めた場合に、
前記部分平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値の全平均値の2倍を超える前記部分平均値の個数が0個以上100個以下であることを特徴とする重ね接合継手。 - 前記複数の鋼板の板厚方向断面において、前記合わせ面と前記溶融境界の交点から前記再溶融凝固部までの最短距離が0.5〜1.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の重ね接合継手。
- 前記複数の鋼板が、表面処理皮膜を有する鋼板を1枚以上含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の重ね接合継手。
- 複数の鋼板を重ね合わせ、高パワー密度を有する光線を照射して前記複数の鋼板を接合する重ね接合継手の製造方法において、
重ね合わされた鋼板の一方の外表面の限られた領域内に高パワー密度を有する光線を照射し、前記複数の鋼板の全てに跨って溶融凝固させて点状の溶融凝固部を有する高パワー密度を有する光線による点状の接合部を形成し、
次いで、該溶融凝固部と鋼板との溶融境界の内側に、該溶融境界とは重ならないようにかつ、重ね合わされた鋼板を貫通しないように、高パワー密度を有する光線を環状に再照射し、該照射部分を再溶融凝固させてシリンダー状の再溶融凝固部を形成するとともに、該再溶融凝固部の周囲を再加熱して前記溶融境界を含む凝固再加熱部を形成し、
さらに、前記再溶融凝固部を形成する際の接合条件を調整して、
前記複数の鋼板の重ね合わせ面の前記溶融境界から前記溶融凝固部の中心軸側に100μmの点を中心点とし、
前記中心点から前記中心軸へ向かう方向に平行で、前記複数の鋼板の鋼板面に垂直な、前記中心点を中心とした、100μm×100μmの矩形平面領域にて、P濃度を質量%で、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1μmピッチで測定し、これにより100点×100点の測定点それぞれにおける当該P濃度の測定値を求め、
前記100点×100点の測定点のうち、前記鋼板面に平行な方向に一列に並んだ隣り合う20点の各前記測定点における前記P濃度の測定値の平均値を、当該鋼板面に平行な方向及び当該鋼板面に垂直な方向それぞれに沿って1点ずつずらしながら算出することを繰り返し、これにより81個×100個の部分平均値を求めた場合に、
前記部分平均値のうち、前記100点×100点の測定点それぞれにおける前記P濃度の測定値の全平均値の2倍を超える前記部分平均値の個数が0個以上100個以下となるようにする
ことを特徴とする重ね接合継手の製造方法。 - 前記光線の再照射は、前記複数の鋼板の板厚方向断面において、前記合わせ面と前記溶融境界の交点から前記再溶融凝固部までの最短距離が0.5〜1.0mmとなるように行われることを特徴とする請求項4に記載の重ね接合継手の製造方法。
- 前記複数の鋼板に、表面処理皮膜を形成した鋼板を1枚以上用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の重ね接合継手の製造方法。
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