JPWO2013161443A1 - X線ct装置及び画像再構成方法 - Google Patents

X線ct装置及び画像再構成方法 Download PDF

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Abstract

部位(特に、左右対称の部位)の特性に合った適切な画像診断が可能な再構成画像を生成するために、演算装置202は、周回中心における逆投影位相幅(F1)を算出し(S102)、基準位置である周回中心位置と再構成対象の画素との距離(R1)を算出し(S103)、周回中心位置と再構成対象の画素との距離(R1)に応じて、逆投影位相幅を変える関数(f1)を設定し(S104)、基準位置である周回中心位置と再構成対象の画素との距離(R1)の値を、逆投影位相幅を変える関数(f1)に代入して、再構成対象の画素における逆投影位相幅(F2)を算出し(S105)、修正後の再構成対象の画素における逆投影位相幅F2及びビュー重み関数のスロープ幅γに基づいて、ビュー重みを算出し(S106)、ビュー重みを用いてCT画像を再構成する(S107)。

Description

本発明は、X線を被写体に照射し、被写体を透過したX線をX線検出器により計測し、多方向からの計測データを再構成することにより被写体の再構成画像を得るX線CT装置等に関するものである。特に、本発明は、再構成画像のノイズ特性を制御可能なX線CT装置等に関するものである。
一般に、再構成に使用される投影データの角度幅(以降、「逆投影位相幅」という。)が広いほど、再構成画像のノイズ量は少なくなる。逆に、逆投影位相幅が狭いほど、再構成画像のノイズ量は多くなる。
特許文献1では、再構成画像内でのノイズムラを回避しながら、再構成の処理を高速に行うために、画像位置によらず同一の逆投影位相幅を用いて再構成を行う手法が開示されている。具体的には、画像内で使用可能な最も狭い逆投影位相幅が用いられる。特許文献1のように、画像位置によらず一定の逆投影位相幅を用いる場合、再構成スライス位置や撮影FOVに影響されずに、逆投影位相幅が一定の値となることから、ノイズ量が安定する。更に、逆投影位相幅が狭くなることから、時間分解能が高くなる。その反面、使用する投影データを制限する場合には、逆投影位相幅が狭くなるため全体的にノイズが多くなるという問題がある。また、逆投影位相幅を広くとる場合には、外挿によりアーチファクトが生ずるという問題がある。
このような問題に対して、特許文献2では、コーン角に依存した重みを基に正規化された重みを計算して逆投影に用いることで、再構成する投影データをより多く使用可能な手法が提案されている。特許文献2の手法では、より多くの投影データを使用できるため、ノイズの少ない画像が得られる。更に、コーン角に依存した重みを用いることによって、外挿誤差を小さくすることができる。
特許第4360817号公報 特許第4612347号公報
Dennis L. Parker: Optimal shortscan convolution reconstruction for fanbeam CT: Med. Phys., 9, 254-257, 1982.
しかしながら、特許文献2に記載の手法では、逆投影位相幅は、画像(アキシャル面)内の位置に応じて大きな差異が生じる。この逆投影位相幅の差異は、再構成画像内においてノイズムラや時間分解能ムラをもたらす。
特に、胸部や頭部等の左右対称の部位においては、左右でノイズムラが生じることは、病変の視認性を悪化させ、誤診を招く可能性があるという観点から望ましくない。例えば、頭部では、右脳と左脳との間の差異を基に診断することがある。
また、アキシャル画像上のノイズムラは、MPR画像において縞状のノイズムラが生じる原因となり、同様に病変を診断する際の妨げとなる。
また、動きを有する被写体においては、時間分解能ムラによってボケやモーションアーチファクトが生じてしまい、左右で大きな差異が生じてしまうことから、同様に病変を診断する際の妨げとなる。
特許文献1の手法のように、FOVサイズによらずに一定の逆投影位相幅を用いる場合には、データの利用効率が比較的低い。従って、生成される再構成画像のノイズが多くなり、所望の画質を得る際の被ばく線量が多くなるという問題もある。また、特許文献1において、FOVサイズに応じた一定の逆投影位相幅を用いる場合には、FOVサイズに応じてノイズ量や時間分解能(動きによるボケやモーションアーチファクト)が大きく変化することがあり、診断上望ましくない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、部位(特に、左右対称の部位)の特性に合った適切な画像診断が可能な再構成画像を生成するX線CT装置等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、被写体の周囲からX線を照射するX線発生装置と、前記被写体を透過するX線を検出するX線検出装置と、前記X線検出装置によって検出されるデータを収集するデータ収集装置と、前記データ収集装置によって収集されるデータを入力して投影データを作成し、前記投影データを用いてCT画像を再構成する演算装置と、を備え、前記演算装置は、アキシャル面上において、1又は複数の基準点によって規定される基準位置からの距離に基づいて、各画素における逆投影位相幅を算出し、各画素における前記逆投影位相幅を用いてビュー重みを算出し、前記ビュー重みを用いて前記CT画像を再構成するX線CT装置である。
第2の発明は、被写体の周囲からX線を照射するX線発生装置と、前記被写体を透過するX線を検出するX線検出装置と、前記X線検出装置によって検出されるデータを収集するデータ収集装置と、前記データ収集装置によって収集されるデータを入力して投影データを作成し、前記投影データを用いてCT画像を再構成する演算装置と、を備え、前記演算装置が、アキシャル面上において、1又は複数の基準点によって規定される基準位置からの距離に基づいて、各画素における逆投影位相幅を算出し、各画素における前記逆投影位相幅を用いてビュー重みを算出し、前記ビュー重みを用いて前記CT画像を再構成する画像再構成方法である。
本発明により、部位(特に、左右対称の部位)の特性に合った適切な画像診断が可能な再構成画像を生成するX線CT装置等を提供することができる。
X線CT装置の全体構成を示す図 X線CT装置の構成要素を示す図 計測の冗長性を示す図 最小完全データセットを示すサイノグラム 従来技術のビュー重み関数の形状を示す図 従来技術のビュー重みにおける逆投影位相幅と画像ノイズの関係を示す図 アキシャル面上の逆投影位相幅に関する従来技術と本発明との違いを説明する図 基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心位置にある場合におけるX線CT装置の処理の流れを示すフローチャート パラメータ設定画面の一例 基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心位置にある場合における手法の説明図 基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心から離れた位置にある場合におけるX線CT装置の処理の流れを示すフローチャート 基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心から離れた位置にある場合における第1の手法の説明図 基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心から離れた位置にある場合における第2の手法の説明図 基準位置が2点の基準点の場合におけるX線CT装置の処理の流れを示すフローチャート 基準位置が2点の基準点の場合における逆投影位相幅算出処理の説明図 基準位置が基準点と基準面との組合せの場合における逆投影位相幅算出処理の説明図 逆投影位相幅を変化させる非線形関数の例 パラレルビーム逆投影用の重み関数の例 ビュー重みにおける逆投影位相幅と画像ノイズの関係を示す図 ビームピッチが0.58の場合における逆投影位相幅の算出結果 ビームピッチが0.83の場合における逆投影位相幅の算出結果 ビームピッチが1.08の場合における逆投影位相幅の算出結果 ビームピッチが1.33の場合における逆投影位相幅の算出結果 ビームピッチが0.58の場合におけるアキシャル画像のノイズ分布 ビームピッチが0.83の場合におけるアキシャル画像のノイズ分布 ビームピッチが1.08の場合におけるアキシャル画像のノイズ分布 ビームピッチが1.33の場合におけるアキシャル画像のノイズ分布
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。最初に、図1及び図2を参照しながら、X線CT装置1の構成を説明する。
X線CT装置1は、大きく分けて、スキャナ10及び操作ユニット20から構成される。スキャナ10は、寝台装置101、X線発生装置102、X線検出装置103、コリメータ装置104、高電圧発生装置105、データ収集装置106、駆動装置107等を含む。操作ユニット20は、中央制御装置200、入出力装置201、演算装置202等を含む。
操作者は、入出力装置201を介して、撮影条件や再構成条件等を入力する。撮影条件は、例えば、寝台送り速度、管電流、管電圧、撮影範囲(スライス位置の範囲)、周回当たりの撮影ビュー数等である。また、再構成条件は、例えば、関心領域、CT画像サイズ(CT画像の大きさ)、再構成フィルタ関数等である。入出力装置201は、CT画像等を表示する表示装置211、マウス、トラックボール、キーボード、タッチパネル等の入力装置212、データを記憶する記憶装置213等を含む。
中央制御装置200は、撮影条件や再構成条件を入力し、撮影に必要な制御信号を、スキャナ10に含まれる各装置に送信する。コリメータ装置104は、制御信号に基づいて、コリメータの位置を制御する。撮影スタート信号を受けて撮影が開始されると、高電圧発生装置105は、制御信号に基づいて、X線発生装置102に管電圧、管電流を印加する。X線発生装置102では、印加された管電圧に応じたエネルギーの電子が陰極から放出され、放出された電子がターゲット(陽極)に衝突することによって電子エネルギーに応じたエネルギーのX線108が被写体3に照射される。
駆動装置107は、制御信号に基づいて、X線発生装置102、X線検出装置103等が搭載されているガントリ100を被写体3の周りに周回させる。寝台装置101は、制御信号に基づいて、寝台を制御する。
X線発生装置102から照射されるX線108は、コリメータによって照射領域が制限され、被写体3内の各組織においてX線減弱係数に応じて吸収(減衰)され、被写体3を通過し、X線発生装置102に対向する位置に配置されたX線検出装置103によって検出される。
X線検出装置103は、1次元方向(チャネル方向)に配置された複数の検出素子によって構成される単列検出器と、2次元方向(チャネル方向およびこれに直交する列方向)に配置された複数の検出素子によって構成される多列検出器とがある。チャネル方向には、検出素子が周回方向に円弧状に配置される。多列検出器は、単列検出器が周回軸方向に複数列並べられたものであり、単列検出器よりも広い範囲を一度に撮影することができる。
各検出素子によって検出されるX線108は、ローデータに変換される。すなわち、X線検出装置103によって検出されるX線108は、データ収集装置106によって、各種のデータ処理(デジタルデータへの変換、LOG変換、キャリブレーション等)が行われて、演算装置202にローデータとして入力される。
このとき、互いに対向するX線発生装置102及びX線検出装置103が、被写体3の周囲を回転するので(但し、位置決め撮影を除く。)、X線発生装置102は、被写体3の周囲からX線108を照射することになる。また、X線検出装置103は、被写体3を透過するX線108を検出することになる。つまり、ローデータは、回転方向の離散的なX線管位置(対向する検出器位置とも言える。)において収集される。各々のX線管位置におけるローデータの取得単位が「ビュー」である。
X線CT装置1は、2次元方向に検出素子が配列されるX線検出装置103を用いるマルチスライスCTと、検出素子が1列すなわち1次元方向(チャネル方向のみ)に配列されるX線検出装置103を用いるシングルスライスCTに大別される。マルチスライスCTでは、X線検出装置103に合わせてX線源であるX線発生装置102から円錐状、もしくは角錐状に広がるX線108が照射される。シングルスライスCTでは、X線発生装置102から扇状に広がるX線108が照射される。通常、X線CT装置1による撮影では、ガントリ100が、寝台に載置される被写体3の周りを周回しながら、X線108の照射が行われる(但し、位置決め撮影は除く。)。
らせんスキャンでは、撮影系が1回転する間に寝台が撮影系に対して相対的に進む距離を「寝台移動速度」(mm/回転)として定義する。また、らせんスキャンでは、撮影性能を示す指標として、撮影系が1回転する間に寝台が撮影系に対して相対的に進む、検出器素子の周回軸位置における周回軸方向幅に対する比を「らせんピッチ」として定義する。また、撮影性能を示す別の指標として、撮影系が1回転する間に寝台が撮影系に対して相対的に進む、検出器の周回軸方向全長に対する比を「ビームピッチ」として定義する。
このらせんピッチやビームビッチが高いほど、周回軸方向に同範囲を短時間に撮影できることを意味し、被写体のある位置で撮影されている角度範囲は短くなり、逆投影位相幅(=再構成に使用される投影データの角度幅)が狭くなる。
X線CT装置1では、一般的に周回方向に1周あたり約1000回の撮影が行われる。
周回方向1回の撮影を「1ビュー」という単位で呼ぶ。撮影中に寝台が固定され、X線発生装置102が被写体3の周りを円軌道状に周回する撮影態様は、アキシャルスキャン、ノーマルスキャン、コンベンショナルスキャン(以下、「アキシャルスキャン」に統一する。)等と呼ばれる。特に、寝台を固定して撮影し、寝台を次の撮影位置に移動させることを繰り返す撮影態様は、ステップ・アンド・シュートスキャン等と呼ばれる。また、寝台が連続的に移動し、X線発生装置102が被写体3の周りをらせん軌道状に周回する撮影態様は、らせんスキャン、ヘリカルスキャン、スパイラルスキャン(以下、「らせんスキャン」に統一する。)等と呼ばれる。
寝台装置101は、ステップ・アンド・シュートスキャンの場合、撮影している間、寝台を静止した状態とする。また、寝台装置101は、らせんスキャンの場合、撮影条件の1つである寝台送りの速さに応じて、撮影している間、寝台を被写体3の体軸方向に平行移動させる。
アキシャルスキャンで撮影された場合には、フィルタ補正2次元逆投影を行うことで、X線発生装置102(X線源)の位置の画像を正確に再現することができる。しかし、らせんスキャンで撮影された場合には、被写体が動いた場合と同様、撮影端部位相におけるデータの不連続性により、フィルタ補正2次元逆投影のみでは、不連続性が発生した位置でストリーク状のアーチファクトが生じる。そこで、らせんスキャンで得られたデータに対し、データ補間を用いることで、円軌道データに補正し、その後にフィルタ補正2次元逆投影を行う。このように補間を用いることで、不連続性を低減した画像を得ることができる。この場合のアーチファクトの程度は、X線源軌跡における不連続性の程度に依存する。つまり、アーチファクトの程度は、被写体の移動速度によって変わる。
演算装置202は、再構成演算装置221、画像処理装置222等から構成される。また、入出力装置201は、入力装置212、表示装置211、記憶装置213等から構成される。
再構成演算装置221は、データ収集装置によって収集されるローデータを入力して投影データを作成し、投影データを用いて画像再構成を行い、CT画像を生成する。
再構成演算装置221は、CT画像を記憶装置213に保存する。また、再構成演算装置221は、CT画像を表示装置211に表示する。あるいは、画像処理装置222が、記憶装置213に保存されるCT画像に対して画像処理を行い、画像処理後の画像を表示装置211に表示する。
マルチスライスCTにおける再構成としては、シングルスライスCTで用いられている2次元再構成法を拡張した「フェルドカンプ再構成法」と呼ばれる方法、もしくはこれを応用した方法が主に用いられている。フェルドカンプ法では、マルチスライスCTにて得られたデータに対して体軸方向のX線108のビームの傾斜を正確に扱い、ビームの経路に沿って投影値を画素に割り当てていく。そのため、逆投影の際には画素毎にX線108が照射されている角度範囲の投影データを逆投影に使用することができる。
再構成の態様は、使用するパラレルビームに換算した逆投影位相幅に応じて、180度データ(ハーフスキャンデータ)を使用した再構成、180〜360度データ(拡張ハーフスキャンデータ)を使用した再構成、360度データ(フルスキャンデータ)を使用した再構成、360度より多いデータ(オーバースキャンデータ)を使用した再構成、に分類することができる。
このうち、ハーフスキャンデータを使用した再構成は、使用する投影データの時間方向の成分が少なく、時間分解能が高くなる。しかし、最低限の投影データで画像を生成するため、比較的ノイズが多くなる。また、投影データの冗長性がないため、被写体の動きに対して敏感にアーチファクトを生ずる。
一方、オーバースキャンデータを使用した再構成では、時間分解能が悪化する。その反面、データをより多く使用することから、小さな管電流で撮影した場合においてもノイズの少ない画像を得ることができる。
本実施の形態における画像再構成方法では、以下に示すような従来技術の再構成の式を用いることができる。
・ファンビーム再構成の例
Figure 2013161443
I:画像データ、x、y、z:再構成対象画素位置(mm)、L:X線発生装置102(X線源)から再構成対象画素までの距離(mm)、β:ファンビームの投影角(rad)、Wf(・):ファンビーム用ビュー重み、α:ファン角(rad)、Pf(・):投影データ、ν:検出器列位置(mm)、g(・):再構成フィルタ、である。
・パラレルビーム再構成の例
Figure 2013161443
I:画像データ、x、y、z:再構成対象画素位置(mm)、Wp(・):パラレルビーム用ビュー重み、φ:パラレルビームの投影角(rad)、Pp(・):投影データ、t:パラレルビームチャネル位置(mm)、ν:検出器列位置(mm)、g(・):再構成フィルタ、である。
再構成に用いる逆投影位相幅は、再構成画素毎に異なっていてもよいし、同じ範囲でもよい。以下では、画素毎に異なる場合について説明する。
次に、図3〜図6を参照しながら、従来技術における問題点について説明する。
被写体の撮影に際し、被写体が不動であることが、データ矛盾を生じないための理想状態である。しかし、被写体が人間である場合には、心拍動や呼吸動、さらには血流等の影響によりデータ矛盾を生じる。特に、呼吸動による影響は顕著であるため、通常、呼吸動の影響を受ける部位を撮影する際には、撮影中に息止めを行う。当然ながら、息止め時間には限界があり、生きた人間における無限の息止めは不可能である。そこで、被写体の負担を低減するために、撮影範囲を短時間に撮影することが必要となる。
ここで、データ矛盾が与える画像への影響は、1回転撮影して得られた投影データにおいて、連続であるべき投影データの撮影開始位相と撮影終了位相における不連続性として、特に顕著に現れる。撮影時に被写体が不動であり、円軌道撮影を行う場合を考える。この場合、例えば、撮影された逆投影位相角度幅が2πであるフルスキャンデータの撮影開始位相と撮影終了位相での不連続性は、ほとんどないと言える。言い換えれば、アキシャルスキャンにおける理想状態では、撮影開始位相と撮影終了位相で投影データは一致し、位相方向に連続となる。しかし、心臓の動きや血液の動き(特に、造影剤)等の影響は、完全になくすことはできない。そして、撮影開始位相と撮影終了位相での不連続性が大きくなると、ストリークアーチファクト等の顕著な画質劣化が生じることになる。
ファンビームCTにおけるアキシャルスキャン(スキャン範囲2πの撮影)において、離散化されていない連続データで考えた場合、各位相から照射されたビームにより得られる投影データと、その対向する位相から照射された投影データ(数学的には「線積分」)は、一致する。言い換えると、1回転の間に、各位相において同じX線108のビーム軌跡で2度撮影されていることに等しい。ここで、この2π範囲の投影データを用いて再構成した場合、同じデータが2回使用されるため、これをデータの冗長性(=計測回数)が「2」ということにする。データの冗長性が「1」の場合、スキャン範囲が2π以下の撮影である。
データの冗長性を「1」にする、2π以下である最小限のスキャン範囲は、π+2α(α≦π/2)と表すことができる。しかし、スキャン範囲がπ+2αによって得られる投影データ(ハーフスキャンデータ)に対して、データの冗長性を考慮せずに、スキャン範囲が2πの場合と同様に再構成を行うと、画質の劣化を招く。これは、周回位相に応じて異なる、冗長なデータの作用によって、最終的に得られる画像を歪ませることになるからである。
画質劣化の理由を、より具体的に説明する。例えば、放射線源がπ+2α位相回転して得られたデータから逆投影を行う場合、再構成画素毎に逆投影可能なデータ位相範囲が異なり、最終的に得られる画像を歪ませる。これは、ある画素aでは、画素aを中心にπ以上の位相範囲のデータとなるが、他の画素bでは、画素bを中心にπ位相のデータしか得られないことが原因である。
マルチスライスCTで撮影を行った場合、図3に示すように、X線108が照射されている時間は、画像位置毎に異なる。図3では、周回軸301に沿って右方向に進む寝台の周囲を、X線発生装置102が回転しながらX線108を照射している様子を示している。S(・)は、投影データの位相を示している。例えば、領域302では、X線発生装置102が位相S(π)の1箇所の位置からX線108が照射されるので、データの冗長性(=計測回数)は「1」である。一方、領域303では、X線発生装置102が位相S(π)及びS(2π)の2箇所の位置からX線108が照射されるので、データの冗長性(=計測回数)は「2」である。
図3(a)は、寝台移動速度が遅い場合を示している。図3(b)は、寝台移動速度が速い場合を示している。図3から分かるように、回転中心(周回中心)から離れた位置305と比較して、回転中心位置304では、X線108が照射されている時間(画素位置が撮影されている周回角度幅)は長くなる。言い換えれば、回転中心位置304では、再構成に使用可能な投影データが多くの角度幅に渡って集まる一方、回転中心から離れた位置305では、再構成に使用可能な投影データがより少ない角度幅しか集まらない。つまり、逆投影位相幅は、画素位置に対して、非常に高い非線形性を有する。また、図3(a)と図3(b)を比較すると分かるように、逆投影位相幅は、寝台移動速度に関連し非常に高い非線形性を有する。
上述のような冗長なデータに関する問題を解決するために、非特許文献1では、重み関数を用いることによって解決する手法が開示されている。具体的には、例えば、スキャン範囲が2πによって得られる投影データに対する再構成では、非特許文献1に開示されている重み関数は、次式を満たすことが要求されている。
Figure 2013161443
W(・):重み関数、β:ファンビームの投影角、α:ファン角、である。
図4は、最小完全データセットを示すサイノグラムである。サイノグラムは、横軸がファン角α、縦軸がファンビームの投影角βとしたマップである。図4における領域311に対しては、式(3)を満たすビュー重みを与えることによって、冗長性を補正する。
図5は、従来のビュー重み関数の形状を示している。一例として、図5(c)において、逆投影位相幅2πF(rad)を直線321で示している。従来の画像再構成で用いられているビュー重み関数は、式(3)に示すように、逆投影する位相とその対向位相との重みの和が一定であることが必要十分条件となる。非特許文献1に記載のParker重みのように、一般的な重み形状は、ある画素に注目した場合、図5に表されるように、逆投影位相幅2πF[rad]に応じて、ビュー方向に矩形、台形、三角形、もしくはこれらを非線形にした形状となる。ここで、ビュー重み形状に対して得られる相対的な画像ノイズ量は、次式のように示すことができる。
Figure 2013161443
SD:相対的な画像ノイズ量、W(・):重み関数、Nview:1周あたりの撮影ビュー数、である。
図6には、従来のビュー重みにおける逆投影位相幅と画像ノイズの関係を示している。
図6から分かるように、従来のビュー重みを用いると、逆投影位相幅F=1.0付近において、ノイズ特性が大きく変化していることが分かる。
一般的に、逆投影位相幅が広いほど、再構成された画像のノイズ量は少なくなる。再構成画像内でのノイズムラ等を避けるため、特許文献1のように、画像位置によらず同一の逆投影位相幅を用いて再構成を行う場合を考える。具体的には、画像内で使用可能な最も狭い逆投影位相幅を用いる場合を考える。この場合、大きな被写体を撮影する場合に合わせた逆投影位相幅を常に使用すると、小さな被写体を撮影する場合には使用されない投影データが多くなる。つまり、再構成画像上のノイズをより低減可能であるにも関わらず、ノイズが多い状態となってしまう。逆に、小さな被写体を撮影する場合に合わせた逆投影位相幅を常に使用すると、大きな被写体を撮影する場合には、時間分解能が悪化したり、使用可能な投影データが不足しアーチファクトを生じたりする。
全身を撮影する場合、大きいFOVで全体画像を作成し、その後に所望となる小さいFOVで画像を生成することがある。この場合、再構成FOVを変えても、画質(ノイズや時間分解能)が変化しないことが望ましい。なぜなら、小さいFOVで再構成した際、大きいFOVで生じていないアーチファクトが生ずる可能性があるからである。一般的には、逆投影位相幅は、設定可能な最大FOVに基づいて算出する。これは、最大FOVより小さいFOVから算出した逆投影位相幅を用いると、これより大きいFOVの画像を再構成するときにデータ欠損が生じるためである。
再構成FOVで逆投影位相幅を決定する場合、再構成FOV内の画像を生成するために使用可能な投影データを最大限使用できるので、逆投影位相幅が広くなり、ノイズを大幅に低減できる。その反面、再構成FOVに応じてノイズや時間分解能の異なる画像となり、画質の定常性が損なわれる。言い換えれば、広い再構成FOVで再構成した後、狭いFOVにて局所領域を拡大して再構成した場合には画質が変わる。
時間分解能が高くなるように逆投影位相幅を狭く設定する場合、被写体動きの影響が小さい画像が得られ、再構成スライスによらず安定したノイズの画像が得られるといった利点がある。その反面、使用されない投影データの割合が増加してノイズが多くなるといった欠点がある。
被写体が小さい場合と比較して、被写体が大きい場合には、寝台移動速度を速くすると、撮影データの欠損が生じる。その際、投影データを検出器列方向に外挿して投影データの補償を行うと、外挿誤差に起因したアーチファクトが生じる場合がある。
これらの問題に対して、特許文献2では、コーン角に依存した重みを基に正規化された重みを計算して逆投影に用いることで、再構成する投影データをより多く使用可能な方法が提案されている。この方法では、より多くの投影データを使用できるため、ノイズの少ない画像が得られる。更に、コーン角に依存した重みを用いることによって、外挿誤差を小さくすることができる。しかし、特許文献2に示される方法を用いる場合、逆投影位相幅は、アキシャル面内の位置に応じて不規則な差異が生じる。この逆投影位相幅の不規則な差異は、再構成画像内において不規則なノイズムラや時間分解能ムラをもたらす。また、アキシャル面内でのノイズムラは、MPR上において縞状(バンド状)に現れる。
例えば、頭部では、右脳と左脳との間の差異を基に診断することがある。また、頭部や胸部のような左右対称の部位において、左右でノイズムラが生じることは、病変の視認性を悪化させ誤診を招く可能性があるという観点から望ましくない。また、動きを有する被写体においては、時間分解能ムラによってボケやモーションアーチファクトを生じる。これらが、被写体の再構成画像において左右で大きな差異が生じることも、診断上望ましくない。
本実施の形態におけるX線CT装置1は、上述した問題を解決するために、アキシャル画像上の基準位置に対して上下左右位置でのノイズムラがなく、MPR画像上においてスライス方向に縞状のノイズムラがなく、画質の不連続性がなく、かつデータ利用効率を高めてノイズが少ない断層撮影像をより簡単な処理にて生成可能な画像再構成方法を実行する。
次に、図7〜図19を参照しながら、本実施の形態における画像再構成方法について説明する。
図7では、従来技術と本実施の形態におけるアキシャル面上の逆投影位相幅の違いを示している。横軸は、アキシャル面上の位置であって、アキシャル面上で逆投影位相幅が最小となる位置と基準位置とを結んだ線上の位置である。縦軸は、逆投影位相幅である。
従来技術における画像再構成方法は、(従来手法1)特許文献1の手法のように、逆投影位相幅を一定の値とし、画像内で使用可能な最も狭い値とする、(従来手法2)特許文献2の手法のように、逆投影位相幅を画素毎に可変の値とし、各画素において投影データを最も多く利用可能な値とする、の2通りがある。
図7の例では、331が、従来手法1に基づく逆投影位相幅のグラフである。また、332が、従来手法2に基づく逆投影位相幅のグラフである。従来手法1では、位置によらず一定の逆投影位相幅を使用するためノイズムラが小さい反面、逆投影位相幅が狭くなるためノイズが大きくなる。従来手法2では、位置に応じた広い逆投影位相幅を使用可能であるが、位置に応じて逆投影位相幅、すなわちノイズ量が異なり、スライスに応じてノイズの大小関係が周回中心軸を基準として回転した形となる。すなわちMPRを作成した際には、縞状のノイズムラが生じる。
一方、本実施の形態における画像再構成方法では、アキシャル画像上に基準位置を設定する。図7の例では、基準位置333は、1点の基準点であって、撮影中心位置である。
また、本実施の形態における画像再構成方法では、各画素における逆投影位相幅は、基準位置333から再構成画素位置334までの距離Rの関数に従って算出する。図7の例では、335が、本実施の形態における逆投影位相幅のグラフである。335は、基準位置333から再構成画素位置334までの距離Rの関数に従って算出されている。335を決定する関数の形状は、基準位置333において左右対称であって、基準位置からの距離Rに関して単調に減少する。つまり、本実施の形態における画像再構成方法では、所定の関数に従い、各画素における逆投影位相幅を、アキシャル面内において、基準位置333から同心円状に同じ値を有するように算出する。
本実施の形態における画像再構成方法によれば、データの使用量はアキシャル面上の位置が同一であればスライスが変わっても同一であるため、スライス位置が変わっても、従来手法2のように、MPRを作成した際の縞状のノイズムラが生じない。
本実施の形態における画像再構成方法によれば、アキシャル面上において、1点以上の基準点からの距離に応じて逆投影位相幅及びビュー重み関数形状を連続的に変化させるので、スライス位置に応じた逆投影位相幅の変化に起因したノイズ変化を排除できる。また、アキシャル面内においても連続的なノイズ変化を維持しつつ、より効率よく投影データを使用できることで少ないノイズの画像を生成できる。
<基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心位置にある場合における手法>
図8に示すように、X線CT装置1の中央制御装置200は、パラメータの設定を受け付けて、撮影を行う(S101)。中央制御装置200は、図9に例示するパラメータ設定画面を表示装置211に表示し、入力装置212を介してパラメータの設定を受け付ける。
図9に示すように、S101において設定されるパラメータは、撮影プロトコル、コリメーション厚、ビームピッチ、スキャン速度、画像スライス厚、管電圧、管電流、画像SD、再構成フィルタ、再構成FOV、スライス数、再構成中心、基準点の位置等がある。
例えば、図9に示す位置決め用のスキャノグラム画像において、撮影プロトコルを設定することにより、コリメーション厚、ビームピッチ、画像スライス厚、再構成フィルタ、再構成中心、再構成FOVなどの撮影条件、再構成条件と共に、基準点の位置に関して推奨値が初期設定される。
このとき、再構成中心の位置は、スキャノグラム上の周回中心に初期設定される。再構成FOVは、部位に応じたFOVに初期設定される。これらは、必要に応じて任意に変更することができる。また、基準点の位置は、通常の場合は周回中心に初期設定される。基準点の位置は、必要に応じて、被写体中心、再構成中心、又は任意の1又は複数の位置、のうちのいずれかに変更することができる。図9に示す基準点の設定例では、基準点の位置を被写体中心に設定している。この設定例では、被写体が周回中心位置に存在しない場合においても、被写体中心から上下左右位置で対称なノイズ特性を実現できる。また、基準点の位置を再構成中心に設定することで、被写体が周回中心位置に存在しない、かつ撮影視野内に片腕が入った場合などにおいても被写体中心から上下左右位置で対称なノイズ特性を実現できる。
更に、撮影前又は撮影後、X線CT装置1の中央制御装置200は、ユーザによって入力されるパラメータの値に基づいて、又は、記憶装置213に記憶されている値を読み出して、寝台移動速度T、検出器列数Nv、外挿列数、スロープ幅γ、逆投影位相幅下限Fmin、スロープ幅下限γminなどのパラメータの値も設定する。
スロープ幅の下限値γminは、γmin≧0を満たし、逆投影位相幅の下限値Fminは、Fmin≧0.5+γminを満たすことが望ましい。これによって、モーションアーチファクトやヘリカルアーチファクトの補正に必要なビュー重みのスロープ幅を維持しつつ、画像再構成に最低限必要なビュー数を確保することができる。
ここで、基準位置のパラメータについて説明する。基準位置は、少なくとも、1又は複数の基準点によって定義されるものである。また、後述するように、基準位置は、更に、1又は複数の基準点と、基準面とを組み合わせることによって定義されるものであっても良い。
基準位置が、1の基準点によって定義される場合、図9に例示するように、基準点の位置は、撮影中心位置、被写体中心位置、再構成中心位置などが挙げられる。図9の例では、基準点の位置として撮影中心位置が設定されている。
図9には、位置決めスキャンによって得られるスキャノグラムの下方に、アキシャル面上の位置に対する相対ノイズのグラフが図示されている。相対ノイズのグラフは、横軸がアキシャル面上の位置、縦軸が相対ノイズである。図9の例では、基準点の位置が撮影中心位置に設定されているので、相対ノイズも撮影中心位置を軸にして左右対称になっている。尚、本実施の形態では、「撮影中心」と「周回中心」は同義であるため、以下では、「周回中心」の用語に統一する。
図9に示すように、パラメータ設定画面にアキシャル面上の位置に対する相対ノイズのグラフを表示することによって、基準位置を軸として左右にノイズムラがないアキシャル画像が生成されることを可視化することができる。また、スキャノグラムに基準位置を重畳して表示することによって、ユーザが診断箇所に応じてCT画像のノイズ特性を調節し易くなる。
次に、X線CT装置1の演算装置202は、S101において設定されるパラメータを入力し、周回中心における逆投影位相幅(F1)を算出する(S102)。図10には、周回中心位置341、及び周回中心位置に対する逆投影位相幅F1が図示されている。
次に、演算装置202は、基準位置である周回中心位置と再構成対象の画素との距離(R1)を算出する(S103)。図10には、再構成対象の画素位置342、及び周回中心位置と再構成対象の画素との距離R1が図示されている。
次に、演算装置202は、基準位置である周回中心位置と再構成対象の画素との距離(R1)に応じて、逆投影位相幅を変える関数(f1)を設定する(S104)。図10には、逆投影位相幅を変える関数(f1)を示すグラフ344が図示されている。グラフ344は、逆投影位相幅を変える関数(f1)を基準位置(=周回中心位置341)で折り返した軌跡を示している。尚、図10には、参考のために、各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ343も図示されている。
次に、演算装置202は、基準位置である周回中心位置と再構成対象の画素との距離(R1)の値を、逆投影位相幅を変える関数(f1)に代入して、再構成対象の画素における逆投影位相幅(F2)を算出する(S105)。すなわち、演算装置202は、F2=f1(R1)の計算を行う。図10には、再構成対象の画素位置に対する逆投影位相幅F2が図示されている。尚、図10には、参考のために、画像内で使用可能な最も狭い逆投影位相幅下限Fminも図示されている。
次に、演算装置202は、F2がFminよりも大きくなるように、ビュー重み関数のスロープ幅γが、スロープ幅の下限値γminよりも大きく、かつ各画素における逆投影位相幅F2-0.5よりも小さくなるように、再構成対象の画素における逆投影位相幅F2及びビュー重み関数のスロープ幅γを修正する。そして、演算装置202は、修正後の再構成対象の画素における逆投影位相幅F2及びビュー重み関数のスロープ幅γに基づいて、ビュー重みを算出する(S106)。
次に、演算装置202は、S106において算出されるビュー重みを用いてCT画像を再構成する(S107)。ビュー重みを用いるCT画像の再構成処理は、例えば、以下の式を用いる。
Figure 2013161443
I:画像データ、x、y、z:再構成対象画素位置(mm)、Fpixel(x、y):再構成対象画素の逆投影位相幅、Wp(・):パラレルビーム用ビュー重み、φ:パラレルビームの投影角(rad)、Pp(・):投影データ、t:パラレルビームチャネル位置(mm)、ν:検出器列位置(mm)、g(・):再構成フィルタ、である。
以上、演算装置202が、基準位置を周回中心位置とし、各画素における逆投影位相幅を、アキシャル面内において、基準位置から同心円状に同じ値を有するように算出することによって、周回中心位置に載置された被写体に対して、上下左右位置で対称となるノイズ特性を実現できる。
また、変形例として、図9に例示するように、演算装置202が、基準点の位置を被写体中心位置とし、各画素における逆投影位相幅を、アキシャル面内において、基準位置からの距離に対して単調に狭くなり、かつ同心円状に同じ値を有するように算出しても良い。これによって、被写体が回転中心からずれて載置された場合においても、被写体に対して上下左右位置で対称となる逆投影位相幅(ノイズ量)を実現できる。
また、変形例として、図9に例示するように、演算装置202が、基準点の位置を再構成中心位置とし、各画素における逆投影位相幅を、アキシャル面内において、基準位置からの距離に対して単調に狭くなり、かつ同心円状に同じ値を有するように算出しても良い。これによって、回転中心から離れた位置における検出器列方向のデータ外挿による画質劣化を抑制しつつ、回転中心位置ではより投影データを多く使用してノイズを低減することができる。
また、変形例として、演算装置202が、基準位置から基準距離だけ離れた位置における基準位置に対する逆投影位相幅の低減率に基づいて、各画素における逆投影位相幅を算出しても良い。これによって、アキシャル画像内の任意の位置における逆投影位相幅をより簡便に決定することができる。
<基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心から離れた位置にある場合における第1の手法>
図11に示すように、X線CT装置1の中央制御装置200は、パラメータの設定を受け付けて、撮影を行う(S201)。中央制御装置200は、図9に例示するパラメータ設定画面を表示装置211に表示し、入力装置212を介してパラメータの設定を受け付ける。
更に、撮影前又は撮影後、X線CT装置1の中央制御装置200は、ユーザによって入力されるパラメータの値に基づいて、又は、記憶装置213に記憶されている値を読み出して、寝台移動速度T、検出器列数Nv、外挿列数、スロープ幅γ、逆投影位相幅下限Fmin、スロープ幅下限γminなどのパラメータの値も設定する。
図12には、周回中心位置351と、周回中心位置から離れた位置352が示されている。図11のフローチャートに示す処理では、基準点は、周回中心位置から離れた位置352である。
次に、X線CT装置1の演算装置202は、S201において設定されるパラメータを入力し、周回中心における逆投影位相幅(F3)を算出する(S202)。図12には、周回中心位置351に対する逆投影位相幅F3が図示されている。
次に、演算装置202は、周回中心位置と基準点との距離(R3)を算出する(S203)。図12には、周回中心位置351と基準点(=周回中心から離れた位置)352との距離R3が図示されている。
次に、演算装置202は、周回中心位置と基準点との距離(R3)に応じて、逆投影位相幅を変える関数(f3)を設定する(S204)。図12には、逆投影位相幅を変える関数(f3)を示すグラフ355が図示されている。グラフ355は、逆投影位相幅を変える関数(f3)を周回中心位置351で折り返した軌跡を示している。尚、図12には、参考のために、各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ354も図示されている。
次に、演算装置202は、周回中心位置と基準点との距離(R3)の値を、逆投影位相幅を変える関数(f3)に代入して、基準点における逆投影位相幅(F4)を算出する(S205)。すなわち、演算装置202は、F4=f3(R3)の計算を行う。図12には、基準点(=周回中心から離れた位置)352における逆投影位相幅F4が図示されている。
次に、演算装置202は、基準点と再構成対象の画素との距離(R4)を算出する(S206)。図12には、基準点(=周回中心から離れた位置)352と再構成対象の画素位置353との距離R4が図示されている。
次に、演算装置202は、基準点と再構成対象の画素との距離(R4)に応じて、逆投影位相幅を変える関数(f4)を設定する(S207)。図12には、逆投影位相幅を変える関数(f4)を示すグラフ356が図示されている。グラフ356は、逆投影位相幅を変える関数(f4)を基準点(=周回中心から離れた位置)352で折り返した軌跡を示している。
次に、演算装置202は、基準点と再構成対象の画素との距離(R4)の値を、逆投影位相幅を変える関数(f4)に代入して、再構成対象の画素における逆投影位相幅(F5)を算出する(S208)。すなわち、演算装置202は、F5=f4(R4)の計算を行う。図12には、再構成対象の画素位置353における逆投影位相幅F5が図示されている。尚、図12には、参考のために、画像内で使用可能な最も狭い逆投影位相幅下限Fminも図示されている。
次に、演算装置202は、F5がFminよりも大きくなるように、ビュー重み関数のスロープ幅γが、スロープ幅の下限値γminよりも大きく、かつ各画素における逆投影位相幅F5-0.5よりも小さくなるように、再構成対象の画素における逆投影位相幅F5及びビュー重み関数のスロープ幅γを修正する。そして、演算装置202は、修正後の再構成対象の画素における逆投影位相幅F5及びビュー重み関数のスロープ幅γに基づいて、ビュー重みを算出する(S209)。
次に、演算装置202は、S209において算出されるビュー重みを用いてCT画像を再構成する(S210)。ビュー重みを用いるCT画像の再構成処理は、S107と同様である。
<基準位置が1点の基準点であって、基準点が周回中心から離れた位置にある場合における第2の手法>
第2の手法における処理の流れは、図11及び図12を参照しながら説明した第1の手法における処理の流れと同様であるため、図示を省略する。
第2の手法が第1の手法と異なる点は、逆投影位相幅を変える関数の形状である。第1の手法では、周回中心に対して左右対称な関数によって基準点における逆投影位相幅を決定したが、第2の手法では、図13に示すように、基準点において最大逆投影位相幅未満の値である第1の手法よりも大きな逆投影位相幅を用いる。
図13には、周回中心位置361に対する逆投影位相幅F3が図示されている。また、周回中心位置361と基準点362との距離R3が図示されている。また、逆投影位相幅を変える関数(f3)を示すグラフ365が図示されている。グラフ365は、逆投影位相幅を変える関数(f3)を基準点362で折り返した軌跡を示している。尚、参考のために、各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ364も図示されている。また、基準点362における逆投影位相幅F4が図示されている。また、基準点362と再構成対象の画素位置363との距離R4が図示されている。
図12では、基準点(=周回中心から離れた位置)352における逆投影位相幅F4が、最大逆投影位相幅未満の値であるのに対し、図13では、基準点362における逆投影位相幅F4が、最大逆投影位相幅と同一の値となっている。
第2の方法を用いる場合、第1の方法を用いる場合よりも、MPR画像において縞状のノイズムラが生じやすいが、アキシャル画像内では、基準点に対して対象性を有しつつ、よりノイズを低減した画像を得ることができる。
<基準位置が2点の基準点の場合における手法>
図14に示すように、X線CT装置1の中央制御装置200は、パラメータの設定を受け付けて、撮影を行う(S301)。中央制御装置200は、図9に例示するパラメータ設定画面を表示装置211に表示し、入力装置212を介してパラメータの設定を受け付ける。
更に、撮影前又は撮影後、X線CT装置1の中央制御装置200は、ユーザによって入力されるパラメータの値に基づいて、又は、記憶装置213に記憶されている値を読み出して、寝台移動速度T、検出器列数Nv、外挿列数、スロープ幅γ、逆投影位相幅下限Fmin、スロープ幅下限γminなどのパラメータの値も設定する。
図15には、周回中心位置371と、周回中心位置から離れた位置372及び373が示されている。図15のフローチャートに示す処理では、2つの基準点は、周回中心位置から離れた位置372及び373である。
次に、X線CT装置1の演算装置202は、S301において設定されるパラメータを入力し、周回中心における逆投影位相幅(F3)を算出する(S302)。図15には、周回中心位置371に対する逆投影位相幅F3が図示されている。
次に、演算装置202は、周回中心位置と2つの基準点との距離(R31、R32)を算出する(S303)。図15には、周回中心位置371と2つの基準点372及び373との距離R31及びR32が図示されている。
次に、演算装置202は、周回中心位置と2つの基準点との距離(R31、R32)に応じて、逆投影位相幅を変える関数(f3)を設定する(S304)。図15には、逆投影位相幅を変える関数(f3)を示すグラフ376が図示されている。グラフ376は、逆投影位相幅を変える関数(f3)を周回中心位置371で折り返した軌跡を示している。尚、図15には、参考のために、各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ375も図示されている。
次に、演算装置202は、周回中心位置と2つの基準点との距離(R31、R32)の値を、逆投影位相幅を変える関数(f3)に代入して、2つの基準点の間に位置する任意の点における逆投影位相幅(F4)を算出する(S305)。すなわち、演算装置202は、F4=f3(R31、R32)の計算を行う。図15には、2つの基準点の間に位置する任意の点における逆投影位相幅F4が図示されている。
次に、演算装置202は、2つの基準点と再構成対象の画素との距離(R4)を算出する(S306)。図15には、2つの基準点372及び373と再構成対象の画素位置374との距離R41、R42が図示されている。
次に、演算装置202は、2つの基準点と再構成対象の画素との距離(R41、R42)に応じて、逆投影位相幅を変える関数(f4)を設定する(S307)。図15には、逆投影位相幅を変える関数(f4)を示すグラフ377が図示されている。グラフ377は、逆投影位相幅を変える関数(f3)を、2つの基準点の間に位置する任意の点で折り返した軌跡を示している。
次に、演算装置202は、2つの基準点と再構成対象の画素との距離(R41、R42)の値を、逆投影位相幅を変える関数(f4)に代入して、再構成対象の画素における逆投影位相幅(F5)を算出する(S308)。すなわち、演算装置202は、F5=f4(R41、R42)の計算を行う。図15には、再構成対象の画素位置374における逆投影位相幅F5が図示されている。尚、図15には、参考のために、画像内で使用可能な最も狭い逆投影位相幅下限Fminも図示されている。
次に、演算装置202は、F5がFminよりも大きくなるように、ビュー重み関数のスロープ幅γが、スロープ幅の下限値γminよりも大きく、かつ各画素における逆投影位相幅F5-0.5よりも小さくなるように、再構成対象の画素における逆投影位相幅F5及びビュー重み関数のスロープ幅γを修正する。そして、演算装置202は、修正後の再構成対象の画素における逆投影位相幅F5及びビュー重み関数のスロープ幅γに基づいて、ビュー重みを算出する(S309)。
次に、演算装置202は、S309において算出されるビュー重みを用いてCT画像を再構成する(S310)。ビュー重みを用いるCT画像の再構成処理は、S107と同様である。
<基準位置が基準点と基準面との組合せの場合における手法>
マルチスライスCTでは、スライス方向に広がりを有するX線108が照射されることから、ノーマルスキャンにて360度の撮影が行われた場合、中心スライスの各画素では360度にわたりX線108が照射され続ける。これに対して、中心スライスから離れた位置では、X線108が照射されない位相が生じる。これは、X線発生装置102(X線源)からの距離が小さい画素ほど、使用する投影データのコーン角が大きくなることに起因する。そのため、図16に示すように、基準面を中心スライスに設定し、中心スライスからの距離に応じて逆投影位相幅を狭くすることが望ましい。これによって、ノーマルスキャン時の検出器列方向の外挿処理の影響を抑制でき、外挿に起因した誤差を低減することができる。
図16(a)は、基準面上の基準点と再構成対象の画素との距離R(横軸)に対する逆投影位相幅Fr(縦軸)のグラフを示している。図16(b)は、基準面から再構成対象の画素までの距離Z(横軸)に対する逆投影位相幅Fz(縦軸)のグラフを示している。
Rref:基準距離、Fz:基準距離(Rref)の位置における、基準面から再構成対象の画素までのz方向距離(Z)に対する逆投影位相幅、Zref:z方向基準距離、Fzref:z方向基準距離(Zref)における逆投影位相幅、Frref:Z=0における、基準位置(Rref)における逆投影位相幅、である。
以上、投影データが、アキシャルスキャンによって得られるものである場合、演算装置202が、基準スライスからの体軸方向の距離に応じて、各画素における逆投影位相幅を狭くしても良い。これによって、中心スライスにおけるデータ効率を落とすことなく、中心スライスから離れたスライスにおける検出器列方向の外挿の影響を低減することができる。
<距離の算出式の例>
以下は、アキシャル面上の基準位置から再構成対象の画素までの距離の算出式の例である。
Figure 2013161443
Figure 2013161443
Figure 2013161443
xrn、yrn(nはN点ある基準点のインデックスn=1、2、・・・、N):基準位置、R:基準位置から再構成対象画素までの距離、である。
基準点が1点の場合、演算装置202は、再構成対象の画素位置と基準点との距離をRとする。また、基準点が2点以上の場合、演算装置202は、複数の基準点から定義される合成ベクトルに基づいてRを算出する。
以下は、基準面から再構成対象画素までの距離の算出式の例である。
Figure 2013161443
zr:基準面の検出器列方向位置、Z:基準面から再構成対象画素までの距離、である。
<逆投影位相幅を変化させる関数の例>
以下は、逆投影位相幅を変化させる線形関数の例である。
Figure 2013161443
fF(・):線形関数、X:基準位置から再構成対象画素までの距離、又は基準面から再構成対象画素までの距離、F:基準位置での逆投影位相幅、Xref:基準距離、Fref:基準距離における逆投影位相幅、である。
以下は、逆投影位相幅を変化させる非線形関数の4つの例である。本実施の形態では、いずれの非線形関数を用いてもよく、下記以外の非線形関数を用いても良い。尚、以下の3つの関数の形状は、図17に示される。
・3次関数
Figure 2013161443
・双曲線正接関数
Figure 2013161443
・指数関数
Figure 2013161443
・4次関数
Figure 2013161443
fF(・):非線形関数、X:基準位置から再構成対象画素までの距離、又は基準面から再構成対象画素までの距離、F:基準位置での逆投影位相幅、Xref:基準距離、Fref:基準距離における逆投影位相幅、kz:正の実数、である。
以上のような基準点から対象画素までの距離、又は基準面から対象画素までの距離に応じて逆投影位相幅を変化させる関数を用いることによって、基準点や基準面を中心として対称に逆投影位相幅を連続的に変化させることができる。尚、図16に示すように、基準面からの距離と基準位置からの距離の両者を使用することも可能であり、その場合の逆投影位相幅fRZ(R、Rref、Z、Zref)は、例えば、以下の式に従って算出することができる。
Figure 2013161443
Figure 2013161443
fZ(・):Zに応じて逆投影位相幅を変化させる関数(アキシャルスキャン用)、Z:基準面から対象画素までの距離、Zref:z方向基準距離、Fzref:z方向基準距離(Zref)における逆投影位相幅、Frref:Z=0における、基準位置(Rref)における逆投影位相幅、R:基準位置から対象画素までの距離、Rref:基準距離、F:基準位置での逆投影位相幅、である。
<基準位置の決定方法の例>
基準位置の決定方法は、主に、以下の3通りが挙げられる。
(1)基準位置を周回中心位置とする。
(2)基準位置を被写体中心位置とする。
(3)基準位置を再構成中心位置とする。
(1)基準位置を周回中心位置とし、前述の画像再構成方法を実行することによって、周回中心位置を基準としてノイズ特性が対称になる。また、周回中心位置に載置された被写体に対して最も効率よくデータを使用することができる。更に、多くの場合、被写体は周回中心位置に載置され、診断したい部位も周回中心位置付近に位置するという意味においても有効である。周回中心位置は、投影データを用いることなく、容易に決定できる。
(2)基準位置を被写体中心位置とし、前述の画像再構成方法を実行することによって、被写体が周回中心位置からずれて載置された場合であっても、被写体中心位置を基準としてノイズ特性が対称になる。これは、左右の肺野を比較する場合などにおいて有効である。被写体中心位置は、投影データにおける被写体の重心位置を算出することによって決定できる。
(3)基準位置を再構成中心位置とし、前述の画像再構成方法を実行することによって、再構成中心位置を基準としてノイズ特性が対称になる。これは、再構成中心が診断したい部位である場合において有効である。再構成中心位置は、図9に例示するパラメータ設定画面において、入力装置212を介して入力される値によって決定できる。
ここで、基準位置、基準点における逆投影位相幅、基準距離における逆投影位相幅、逆投影位相幅の下限値、ビュー重みスロープ幅、スロープ幅の下限値など、各画素における逆投影位相幅を算出するための基礎変数の値は、部位によらず固定してもよく、部位や撮影プロトコルや再構成フィルタに応じて変更しても良い。演算装置202が、部位に応じて基礎変数の値を変化させることによって、部位に応じた所望の画質を実現することができる。また、演算装置202が、再構成フィルタに応じて基礎変数の値を変化させることによって、部位に応じた所望の逆投影位相幅を簡便に設定することができる。
例えば、肺野や頭部などのように左右で比較する部位の場合、基準点を被写体中心位置とすることが望ましい。一方、腹部などノイズが多くなりやすい部位においては、ノイズを最大限低減できるように基準点を周回中心位置とすることが望ましい。下肢などの部位では、基準点を2つとし、左足と右足の両方に設定するか、又は基準点を被写体中心位置とすることが望ましい。
また、動きの大きい下腹部などの部位に対しては、モーションアーチファクトを低減するために、ビュー重みのスロープ幅及びスロープ幅の下限値を広く設定することが望ましい。一方、動きが少ない頭部などに対しては、ノイズを低減するために、ビュー重みのスロープ幅及びスロープ幅の下限値を狭く設定することが望ましい。
<逆投影位相幅の算出式の例>
以下は、基準点が周回中心位置の場合における逆投影位相幅の算出式の例である。これは、寝台移動速度Tで撮影した際に、周回中心位置においてX線108が照射されている位相幅に等しい。
Figure 2013161443
F:逆投影位相幅、Δν:検出器列方向素子サイズ、Nν:検出器列数、Nν´:検出器外挿列数、D:X線発生装置102(X線源)と周回中心位置との距離、W:X線発生装置102(X線源)とX線検出装置103との距離、T:寝台移動速度、である。
<パラメータの制約式>
以下は、逆投影位相幅の上限値及び下限値、並びにビュー重み関数のスロープ幅の上限値及び下限値である。基本的には、ビュー重みのスロープ幅は設定された値を使用する。
しかし、逆投影位相幅が狭くなってしまい、設定されたスロープ幅が確保できない場合、以下のように下限値によって制限した値を用いる。
Figure 2013161443
γ:ビュー重みのスロープ幅、F:逆投影位相幅、γmin:ビュー重みスロープ幅の下限値、Fmin:逆投影位相幅の下限値、である。
また、逆投影位相幅の算出処理において非線型関数を用いる場合、逆投影位相幅が過度に大きくなったときには、以下の上限値によって制限した値を用いる。
Figure 2013161443
γ:ビュー重みのスロープ幅、F:逆投影位相幅、γmax:ビュー重みスロープ幅の上限値、Fmax:逆投影位相幅の上限値、である。
以上のような制約式によって、基準位置からの距離R、基準距離Rrefにおける逆投影位相幅インデックスFrefによって逆投影位相幅を変化させた場合においても、逆投影位相幅が最低限必要なπ+2πγmin[rad]を下回ることを避けることができる。
つまり、演算装置202が、スロープ幅の下限値と逆投影位相幅の下限値とを制限することによって、回転中心位置から離れた位置においても再構成可能な逆投影ビュー数を維持することができる。また、動きに起因したアーチファクトやヘリカルスキャンにおける逆投影する投影データ範囲の端部で生ずるヘリカルアーチファクトを抑制する効果を維持することができる。
図18は、パラレルビーム逆投影用の重み関数を示している。図18に例示する重み関数は、φ:パラレルビームの投影位相、F:逆投影位相角度幅インデックス(逆投影位相幅は2πF[rad]であり、F≧0.5)、γ:ビュー重み関数のスロープ幅(補正角度幅は2πγ[rad]であり、0≦γ≦F−0.5)とした場合に、2N-1≦F(R)−γ(R)<2N(N:0以上の整数)を満たすNを用いて、次式によって定義される。
Figure 2013161443
Wp:ビュー重み関数、G:サブ重みゲイン、Ws:サブ重み、φ:パラレルビームにおけるビュー位相、φc1、φc2:サブ重みの中心ビュー位相、η:サブ重み基準幅、R:基準位置からの距離、γ(R):基準位置からRだけ離れた位置におけるスロープ幅インデックス(補正角度幅は2πγ(R)であり、0≦γ(R)≦F(R)-0.5)、F(R):基準位置からR離れた位置における逆投影位相幅インデックス(逆投影位相幅は2πF(R)であり、F(R)≧0.5)、N:2N-1≦F(R)−γ(R)<2Nを満たす0以上の整数、である。
式(24)に示す重み関数Wpでは、逆投影位相幅インデックスFを設定することによって、π以上の任意の逆投影位相幅での重みを実現する。また、式(24)に示す重み関数Wpでは、スロープ幅γを設定することによって、逆投影位相幅が1.3πや2πなどのいかなる値を有する場合においても、一定の補正効果(データ端部の不連続性の補正)を得ることができる。
式(24)に示す重み関数Wpを用いれば、図19(a)、図19(b))に示すように、基準位置からの距離に応じて逆投影位相幅が変化した場合においても、任意のスロープ幅を維持しつつ、ノイズ特性を連続的に変化させることができる。
尚、式(24)に示す重み関数Wpは、Rに応じたFとγの値によって、図18(a)〜図18(c)のように、重み形状を変える。図18(a)は、F<Mの場合、図18(b)は、M<F<M+γ/2の場合、図18(c)は、F=M+γ/2の場合である(F>M+γ/2の場合の重み関数の形状に関しては、説明を省略する。)。ここで、Mは、M=2Nであり、Nは、2N-1≦F−γ<2Nを満たす0以上の整数、である。
ファンビーム逆投影用の重み関数は、φ:パラレルビームの投影位相、F:逆投影位相角度幅インデックス(逆投影位相幅は2πF[rad]であり、F≧0.5)、γ:ビュー重み関数のスロープ幅(補正角度幅は2πγ[rad]であり、0≦γ≦F−0.5)とした場合に、2N-1≦F(R)−γ(R)<2N(N:0以上の整数)を満たすNを用いて、次式によって定義される。
Figure 2013161443
Wp:ビュー重み関数、β:ファンビームの投影位相、α:ファン角、G:サブ重みゲイン、Ws:サブ重み、φ:パラレルビーム(ファンビームの中心ビーム)の投影位相、βc1、βc2:2つのサブビュー重みの位相方向のオフセット(重み中心からの相対ビュー位置)、η:サブ重み基準幅、R:基準位置からの距離、γ(R):基準位置からRだけ離れた位置におけるスロープ幅インデックス(補正角度幅は2πγ(R)であり、0≦γ(R)≦F(R)−0.5)、F(R):基準位置からR離れた位置における逆投影位相幅インデックス(逆投影位相幅は2πF(R)であり、F(R)≧0.5)、N:2N-1≦F(R)−γ(R)<2Nを満たす0以上の整数、である。
式(30)に示す重み関数Wpを用いれば、基準位置からの距離に応じて逆投影位相幅が変化した場合においても、任意のスロープ幅を維持しつつ、ノイズ特性を連続的に変化させることができる。
本実施の形態における画像再構成方法によれば、特許文献1に記載されたような位相幅の限定された重みを用いることなく、ファンビーム及びコーンビームの場合の両方において、冗長データをより多く利用することができる。
次に、図20〜図27を参照しながら、本実施の形態における画像再構成方法の実施例について説明する。比較例は、(従来手法1)特許文献1の手法のように、逆投影位相幅を一定の値とし、画像内で使用可能な最も狭い値とする、(従来手法2)特許文献2の手法のように、逆投影位相幅を画素毎に可変の値とし、各画素において投影データを最も多く利用可能な値とする、である。
従来手法1では、最大FOV=500mm内の全ての画素において同一の逆投影位相幅とした。従来手法2では、最大FOV=500mm内の各画素において最大の逆投影位相幅を算出した。本発明では、基準位置を周回中心位置とし、各画素における逆投影位相幅を、アキシャル面内において、基準位置から同心円状に同じ値を有するように算出した。
図20に示すように、ビームピッチが0.58の場合、従来手法2の逆投影位相幅は1.50〜2.17、従来手法1の逆投影位相幅は1.50、本発明の逆投影位相幅は1.51〜1.73、となった。従来手法1の逆投影位相幅と比較すると、本発明の逆投影位相幅は、最大で約15%の増加となった。つまり、本発明は、従来手法1の逆投影位相幅よりも、最大で約15%分広い逆投影位相幅を使用したことになる。
図21に示すように、ビームピッチが0.83の場合、従来手法2の逆投影位相幅は0.76〜1.32、従来手法1の逆投影位相幅は0.75、本発明の逆投影位相幅は0.78〜1.20、となった。従来手法1の逆投影位相幅と比較すると、本発明の逆投影位相幅は、最大で60%の増加となった。つまり、本発明は、従来手法1の逆投影位相幅よりも、最大で60%分広い逆投影位相幅を使用したことになる。
図22に示すように、ビームピッチが1.08の場合、従来手法2の逆投影位相幅は0.62〜1.17、従来手法1の逆投影位相幅は0.65、本発明の逆投影位相幅は0.67〜0.93、となった。従来手法1の逆投影位相幅と比較すると、本発明の逆投影位相幅は、最大で約43%の増加となった。つまり、本発明は、従来手法1の逆投影位相幅よりも、最大で約43%分広い逆投影位相幅を使用したことになる。
図23に示すように、ビームピッチが1.33の場合、従来手法2の逆投影位相幅は0.56〜1.00、従来手法1の逆投影位相幅は0.55、本発明の逆投影位相幅は0.56〜0.75、となった。従来手法1の逆投影位相幅と比較すると、本発明の逆投影位相幅は、最大で約36%の増加となった。つまり、本発明は、従来手法1の逆投影位相幅よりも、最大で約36%分広い逆投影位相幅を使用したことになる。
図24〜図27に示すように、ビームピッチが0.58、0.83、1.08、1.33の全ての場合において、従来手法2は、不規則なノイズムラが生じた。従来手法1は、ノイズムラが生じていないものの、全体的にノイズが多くなった。本発明は、ノイズを規則的に制御できた。具体的には、本発明は、基準位置(=周回中心位置)に対して上下左右位置でのノイズムラをなくすことができた。
表1は、周回中心位置におけるノイズ量の比較結果を示している。
Figure 2013161443
表1に示すように、ビームピッチが0.58の場合、従来手法1と比較して、本発明は、ノイズ量を約2.8%低減することができた。また、ビームピッチが0.83の場合、従来手法1と比較して、本発明は、ノイズ量を約23.9%低減することができた。また、ビームピッチが1.08の場合、従来手法1と比較して、本発明は、ノイズ量を約13.6%低減することができた。また、ビームピッチが1.33の場合、従来手法1と比較して、本発明は、ノイズ量を約10.2%低減することができた。
また、表1に示すように、ビームピッチが0.58の場合、従来手法1と比較して、本発明は、被ばく低減効果(換算値)が約5.4%増加した。また、ビームピッチが0.83の場合、従来手法1と比較して、本発明は、被ばく低減効果(換算値)が約42.1%増加した。また、ビームピッチが1.08の場合、従来手法1と比較して、本発明は、被ばく低減効果(換算値)が約25.4%増加した。また、ビームピッチが1.33の場合、従来手法1と比較して、本発明は、被ばく低減効果(換算値)が約19.3%増加した。
以上、本実施の形態によれば、演算装置202が、アキシャル面上において、1又は複数の基準点によって規定される基準位置からの距離の関数に従って、各画素における逆投影位相幅を算出し、各画素における逆投影位相幅を用いてビュー重みを算出し、ビュー重みを用いて前記CT画像を再構成する。これによって、部位(特に、左右対称の部位)の特性に合った適切な画像診断が可能な再構成画像を生成することができる。
本実施の形態に関する以上の記述から、本発明の目的が達成されたことは明らかである。本発明を詳細にわたって記述すると共に図示したが、これらは説明及び例示のみを意図したものであって、これらに限定されるものではない。例えば、スキャン方式は、第1世代、第2世代、第3世代、第4世代のいずれの方式に限定されるものではない。また、例えば、本発明は、X線源を複数搭載した多管球CTやカソードスキャンCTや電子ビームCTやCアーム型CTに対しても適用できる。また、例えば、本発明は、X線源を中心とした円筒表面に配置された検出器、平面検出器、X線源を中心とした球面上に配置された検出器、周回軸を中心とした円筒表面に配置された検出器などのいずれの検出器にも適用できる。本発明の要旨は、特許請求の範囲によってのみ限定されるものとする。
1 X線CT装置、102 X線発生装置、108 X線、200 中央制御装置、202 演算装置、331 従来手法1に基づく逆投影位相幅のグラフ、332 従来手法2に基づく逆投影位相幅のグラフ、333 基準位置、334 再構成画素位置、335 本実施の形態における逆投影位相幅のグラフ、341 周回中心位置、342 再構成対象の画素位置、343 各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ、344 逆投影位相幅を変える関数(f1)を示すグラフ、351 周回中心位置、352 周回中心位置から離れた位置、353 再構成対象の画素位置、354 各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ、355 逆投影位相幅を変える関数(f3)を示すグラフ、356 逆投影位相幅を変える関数(f4)を示すグラフ、361 周回中心位置、362 基準点、363 再構成対象の画素位置、364 各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ、365 逆投影位相幅を変える関数(f3)を示すグラフ、371 周回中心位置、372 周回中心位置から離れた位置、373 周回中心位置から離れた位置、374 再構成対象の画素位置、375 各画素において投影データを最も多く利用可能な逆投影位相幅のグラフ、376 逆投影位相幅を変える関数(f3)を示すグラフ

Claims (13)

  1. 被検体の周囲からX線を照射するX線発生装置と、前記被検体を透過するX線を検出するX線検出装置と、前記X線検出装置によって検出されるデータを収集するデータ収集装置と、前記データ収集装置によって収集されるデータを入力して投影データを作成し、前記投影データを用いてCT画像を再構成する演算装置と、を備え、
    前記演算装置は、
    アキシャル面上において、1又は複数の基準点によって規定される基準位置からの距離に基づいて、各画素における逆投影位相幅を算出し、
    各画素における前記逆投影位相幅を用いてビュー重みを算出し、
    前記ビュー重みを用いて前記CT画像を再構成するX線CT装置。
  2. 前記演算装置は、前記距離の関数に従って、各画素における逆投影位相幅を算出する請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記演算装置は、
    前記基準位置を、周回中心位置とし、
    各画素における前記逆投影位相幅を、前記アキシャル面内において、前記基準位置から同心円状に同じ値を有するように算出する請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記演算装置は、
    前記基準位置を、被写体中心位置とし、
    各画素における前記逆投影位相幅を、前記アキシャル面内において、前記基準位置からの距離に対して単調に狭くなり、かつ同心円状に同じ値を有するように算出する請求項2に記載のX線CT装置。
  5. 前記演算装置は、
    前記基準位置を、再構成中心位置とし、
    各画素における前記逆投影位相幅を、前記アキシャル面内において、前記基準位置からの距離に対して単調に狭くなり、かつ同心円状に同じ値を有するように算出する請求項1に記載のX線CT装置。
  6. 前記演算装置は、前記ビュー重みを規定するビュー重み関数のスロープ幅の下限値と前記逆投影位相幅の下限値とを制限する請求項2に記載のX線CT装置。
  7. 前記演算装置は、前記基準位置から基準距離だけ離れた位置における前記基準位置に対する前記逆投影位相幅の低減率に基づいて、各画素における前記逆投影位相幅を算出する請求項2に記載のX線CT装置。
  8. 前記演算装置は、予め設定される前記基準位置における前記逆投影位相幅と、前記基準位置から基準距離だけ離れた位置における前記逆投影位相幅とに基づいて、各画素における前記逆投影位相幅を算出する請求項2に記載のX線CT装置。
  9. 前記演算装置は、部位に応じて、各画素における前記逆投影位相幅を算出するための基礎変数の値を変化させる請求項2に記載のX線CT装置。
  10. 前記演算装置は、再構成フィルタに応じて、各画素における前記逆投影位相幅を算出するための基礎変数の値を変化させる請求項2に記載のX線CT装置。
  11. 前記投影データは、アキシャルスキャンによって得られるものであり、
    前記演算装置は、基準スライスからの体軸方向の距離に応じて、各画素における前記逆投影位相幅を狭くする請求項2に記載のX線CT装置。
  12. 前記スロープ幅の下限値γminは、γmin≧0を満たし、
    前記逆投影位相幅の下限値Fminは、Fmin≧0.5+γminを満たす請求項6に記載のX線CT装置。
  13. 被検体の周囲からX線を照射するX線発生装置と、前記被検体を透過するX線を検出するX線検出装置と、前記X線検出装置によって検出されるデータを収集するデータ収集装置と、前記データ収集装置によって収集されるデータを入力して投影データを作成し、前記投影データを用いてCT画像を再構成する演算装置と、を備え、
    前記演算装置が、
    アキシャル面上において、1又は複数の基準点によって規定される基準位置からの距離に基づいて、各画素における逆投影位相幅を算出し、
    各画素における前記逆投影位相幅を用いてビュー重みを算出し、
    前記ビュー重みを用いて前記CT画像を再構成する画像再構成方法。
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