JP5220580B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置に関し、特にX線自動露出機構に関する。
従来、被検体の体軸方向における各位置のX線吸収量が特定できる情報に基づいて、体軸方向における各位置の断層像を所望のノイズレベル(noise level)で均一に得るための撮像条件を設定する、いわゆるX線自動露出機構が知られている(特許文献1,図29等参照)。
特開2008−018044号公報
ところで、ユーザ(user)が断層像を観察する際、再構成された断層像をそのまま観察する場合のほか、再構成された断層像に所定の画像フィルタ(image filter)を適用して画質調整を行った後に観察する場合がある。また、断層像に画像フィルタを適用すると、多くの場合、ノイズ低減の効果があることが知られている。
しかし、従来のX線自動露出機構では、再構成された断層像そのものが、ユーザが指定するノイズレベルで得られるよう撮像条件を設定しており、画像フィルタによるノイズ低減分は考慮していない。したがって、従来のX線自動露出機構を利用して得られた画像フィルタ適用後の断層像は、ユーザが期待するノイズレベルと異なる。
本発明は、上記事情に鑑み、断層像に画像フィルタを適用する場合でもユーザの期待するノイズレベルの断層像を得ることができるX線CT装置を提供することを目的とする。
第1の観点では、本発明は、X線管およびX線検出器を有しており、前記X線管およびX線検出器を用いて被検体をスキャン(scan)することにより投影データを収集するX線データ(data)収集手段と、前記収集された投影データに基づいて断層像を再構成する再構成手段とを備えるX線CT装置であって、再構成された断層像に適用する所定の画像フィルタを特定する画像フィルタ特定手段と、断層像に前記所定の画像フィルタを適用した場合に予測されるノイズ低減度を特定するノイズ低減度特定手段と、目標ノイズレベルを設定する目標ノイズレベル設定手段と、前記被検体のX線吸収量を特定する情報と前記ノイズ低減度とに基づいて、前記所定の画像フィルタを適用した場合に前記目標ノイズレベルの画質となる断層像を得るための撮像条件を設定する撮像条件設定手段とをさらに備えるX線CT装置を提供する。
第2の観点では、本発明は、前記画像フィルタ特定手段が、複数の画像フィルタの中から、指定された画像フィルタ種類と対応付けられた画像フィルタを前記所定の画像フィルタとして選択する上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
第3の観点では、本発明は、表示視野(DFOV;Display Field Of View)サイズ(size)を設定する表示視野サイズ設定手段をさらに備えており、前記ノイズ低減度特定手段が、前記被検体の前記表示視野サイズの領域に対応する所定の画像サイズの断層像に前記所定の画像フィルタを適用した場合に予測されるノイズ低減度を特定しており、前記撮像条件設定手段が、画像サイズを前記所定の画像サイズにして前記所定の画像フィルタを適用した場合に前記目標ノイズレベルの画質となる断層像が前記体軸方向の各位置において得られる前記各位置における撮像条件を設定する上記第1の観点または第2の観点のX線CT装置を提供する。
第4の観点では、本発明は、前記画像フィルタ特定手段が、複数の画像フィルタの中から、指定された画像フィルタ種類および前記設定された表示視野サイズと対応付けられた画像フィルタを前記所定の画像フィルタとして選択する上記第3の観点のX線CT装置を提供する。
第5の観点では、本発明は、前記撮像条件が、X線管電流条件を含んでおり、前記撮像条件設定手段が、前記体軸方向の各位置における断層像が前記目標ノイズレベルの画質で再構成される撮像条件に含まれる前記各位置におけるX線管電流に前記ノイズ低減度に依存する係数を乗算することにより、設定すべきX線管電流条件を求める上記第1の観点から第4の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第6の観点では、本発明は、前記係数が、前記ノイズ低減度が大きくなると小さくなる上記第5の観点のX線CT装置を提供する。
第7の観点では、本発明は、前記ノイズ低減度が、前記所定の画像フィルタの適用前後における画像のノイズレベルの比に基づいて規定される上記第1の観点から第6の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第8の観点では、本発明は、前記情報が、前記被検体の前記各位置における各X線照射角度方向でのX線吸収量を特定する情報を含んでおり、前記各位置における撮像条件が、該各位置における各X線照射角度方向での撮像条件を有する上記第1の観点から第7の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第9の観点では、本発明は、前記情報が、前記被検体のスカウト(scout)像または前記被検体の幾何学的特徴量である上記第1の観点から第8の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第10の観点では、本発明は、前記所定の画像フィルタが、重み係数をマトリクス(matrix)状に配列してなるマスク(mask)を用いる上記第1の観点から第9の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
本発明によれば、上記構成により、再構成された断層像に適用する画像フィルタを予め設定してその画像フィルタ適用によるノイズ低減分を予測し、そのノイズ低減分を考慮して撮像条件を設定するので、断層像に画像フィルタを適用する場合でもユーザの期待するノイズレベルの断層像を得ることができる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態にかかるX線CT装置100を示す構成図である。
このX線CT装置100は、操作コンソール(console)1と、寝台装置10と、走査ガントリ(gantry)20とを具備している。
操作コンソール1は、ユーザの入力を受け付ける入力装置2と、スキャン制御やデータ処理等を行う中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得した投影データを収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、投影データから再構成したCT画像である断層像を表示するモニタ(monitor)6と、プログラム(program)やデータ、CT画像を記憶する記憶装置7とを具備している。
寝台装置10は、撮像対象40を載せて走査ガントリ20の開口部Bに入れ出しするテーブル(table)12を具備している。テーブル12は、寝台装置10に内蔵するモータ(motor)で昇降および水平直線移動される。なお、ここでは、テーブル12の直線移動方向をz方向、鉛直方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な水平方向をx方向とする。
走査ガントリ20は、回転部15と回転部15を回転可能に支持する本体部20aとを有する。回転部15には、X線管21と、X線管21を制御するX線コントローラ(controller)22と、X線管21から発生したコーンビーム(cone beam)X線を整形するコリメータ(collimator)23と、X線検出素子(検出器)がチャネル方向に複数配置された検出器列をz方向に複数配列してなるX線検出器24と、X線検出器24の出力を投影データに変換して収集するDAS(Data Acquisition System)25と、X線コントローラ22,コリメータ23,DAS25の制御を行う回転部コントローラ26とが搭載される。X線管21およびX線検出器24はデータ収集系41を構成する。本体部20aは、制御信号などを操作コンソール1や寝台装置10とやり取りする制御コントローラ29を具備する。回転部15と本体部20aとは、スリップリング(slip ring)30を介して電気的に接続されている。
なお、走査ガントリ20および中央処理装置3は、本発明におけるX線データ収集手段の一例である。また、中央処理装置3は、本発明における画像フィルタ特定手段、ノイズ低減度特定手段、目標ノイズレベル設定手段、表示視野サイズ設定手段、撮像条件設定手段、および再構成手段の一例である。
図2は、X線自動露出機構による撮像処理に関わる部分の本装置のブロック(block)図である。なお、同図に示す各部は、中央処理装置3の機能として実現される。
画像フィルタ種類指定部301は、ユーザによる入力装置2を介した入力情報に基づいて、予め用意されている複数の画像フィルタ種類の中から、再構成された断層像に適用する画像フィルタ種類Eを指定する。
表示視野サイズ設定部302は、ユーザによる入力装置2を介した入力情報に基づいて、断層像を表示する際の表示視野サイズDFOVSを設定する。表示視野サイズは、例えば、表示視野が正方形状であるときには、その一辺に対応する実空間上の長さとする。
目標ノイズレベル設定部303は、ユーザによる入力装置2を介した入力情報に基づいて、指定された画像フィルタ種類Eの画像フィルタ適用後の断層像における目標ノイズレベルNIを設定する。
X線吸収量情報特定部304は、被検体Hのz方向の各位置Zおよび各X線照射角度方向βにおけるX線吸収量を特定する情報μ(Z,β)を特定する。この情報μ(Z,β)は、例えば、記憶装置7に記憶されている被検体Hのスカウト像や被検体Hの幾何学的特徴量等である。
画像フィルタ選択部305は、予め用意された複数の画像フィルタの中から、指定された画像フィルタ種類Eおよび設定された表示視野サイズDFOVSと対応付けられた画像フィルタIF(E,DFOVS)を、再構成された断層像に適用する画像フィルタとして選択する。つまり、指定された画像フィルタ種類Eの画像フィルタのうち、設定された表示視野サイズDFOVSの領域を表す所定の画像サイズの断層像に適用した場合にノイズ低減度が最大となる最適な画像フィルタを選択する。ここでは、画像フィルタ種類および表示視野サイズの各組合せにおいて最適な画像フィルタを経験的に求めておき、この各組合せとその組合せのときに最適な画像フィルタとを対応付けた画像フィルタテーブル305aを用意する。画像フィルタ選択部305は、この画像フィルタテーブル(image filter table)305aを参照して、指定された画像フィルタ種類Eおよび設定された表示視野サイズDFOVSに対応した画像フィルタIF(E,DFOVS)を選択する。
図3は、画像フィルタテーブルの一例を示す図である。画像フィルタテーブル305aは、例えば図3に示すように、表示視野サイズとして設定可能な範囲を複数の範囲に段階的に分け、そのうち設定された表示視野サイズDFOVSが属する範囲と、指定された画像フィルタ種類Eとの組合せ毎に、画像フィルタを対応付ける。図3に示す例では、表示視野サイズ0〜50cmの範囲をR1〜R5の5つの範囲に段階的に分け、画像フィルタ種類Eを、Ea,Eb,Ecの3種類とした場合の例である。
ところで、画像フィルタは、例えば、重み係数をマトリクス状に配列してなるマスクを用いるフィルタとすることができる。この種の画像フィルタは、周知の通り、マスクで覆った各画素の画素値を対応する重み係数で加重加算してマスクの中心画素の新たな画素値とする処理を、マスクを対象画像上で走査させて繰り返すフィルタである。この場合には、画像フィルタ種類E毎に、次のような複数の画像フィルタを選択対象として用意することが考えられる。
例えば、マスクにおける重み係数の分布形状が相対的に同一であり、マスクのサイズが表示視野サイズに応じたサイズとなる一連の画像フィルタを考えることができる。これは、画像フィルタの効果(強度)を変えずに、ピクセルサイズ(pixel size)の変化による影響のみを排除するという考えに基づくものである。重み係数の分布形状を新たに考え直す必要がないため、設計が容易である。
また例えば、マスクのサイズは同一であり、マスクにおける重み係数の分布形状が表示視野サイズに応じた分布形状である一連の画像フィルタを考えることができる。これは、画像フィルタの効果を積極的に変えて、ピクセルサイズの変化による影響を打ち消すという考えに基づくものである。マスクのサイズを一定にできるので、画像フィルタ処理に伴う計算負荷が常に安定している。つまり処理時間がばらつかない。
また例えば、マスクにおける重み係数の分布形状とマスクのサイズの両方が表示視野サイズに応じた分布形状およびサイズである一連の画像フィルタを考えることができる。これは、上記2種類の考えの中間的な考えによるものである。設計の容易性と計算負荷の安定性とのバランスを取ることができる。
図4は、マスクを用いる画像フィルタの一例を示す図である。図4(a)〜(e)は、画像フィルタ種類EがEaであり、表示視野サイズDFOVSの範囲がR1〜R5の各範囲である場合に対応する画像フィルタIF(Ea,R1)〜IF(Ea,R5)のマスクIFm(Ea,R1)〜IFm(Ea,R5)を示している。マスク内の数字は重み係数であり、相対値で表してある。また、マスクの下方のグラフは、マスクの中心を通る所定の直線方向Lにおける重み係数の分布曲線wd(L)を示している。これらの画像フィルタは、重み係数の分布形状を相対的に同一とし、マスクのサイズを表示視野サイズDFOVSに応じて変化させた一連の画像フィルタの例に相当する。
撮像条件設定部306は、いわゆるX線自動露出機構により被検体Hを撮像する際の撮像条件を設定するものであり、標準撮像条件算出部307、乗算係数特定部308、および乗算処理部309を有する。
標準撮像条件算出部307は、X線吸収量情報μ(Z,β)に基づいて、z方向の各位置における断層像が目標ノイズレベルNIの画質で再構成される撮像条件を標準撮像条件として算出する。つまり、標準撮像条件算出部307は、再構成された断層像に画像フィルタを適用することを考慮していない従来のX線自動露出機構による方法を用いて撮像条件を算出する。例えば、次に示すような、画像SD値(画像ノイズの標準偏差)と画像ノイズに影響を与える各因子との関係に基づいて撮像条件を算出する。なお、この関係は、経験的に求められたものである。
画像SD値=k1・f(S,γ)・〔1/(X線フォトン数)1/2
X線フォトン数=k2・(管電圧2〜3)・(管電流)・(スライス厚)・(1/スキャンスピード)・(1/ヘリカルピッチ)
ここで、Sは被検体の断面を楕円近似した場合における断面積、γはその楕円の長軸・短軸比、f(S,γ)はS,γの多項式による関数、k1,k2は所定の係数である。
なお、従来のX線自動露出機構の詳細については、特開2001−178713号公報、特開2003−033346号公報、特開2004−195120号公報、特開2007−000407号公報、特開2007−190415号公報、特開2007−325853号公報、特開2008−018044号公報、特開2008−113960号公報等を参照されたい。
なお、ここで算出される標準撮像条件は、X線管電圧条件とX線管電流条件とを含んでいる。X線自動露出機構では、X線管電圧条件は、通常、目標ノイズレベルNIに応じて変化させることはなく、X線管電圧V(Z,β)で表すことができ、さらにX線管電圧V(Z,β)=一定という場合が多い。一方、X線管電流条件は、目標ノイズレベルNIと各位置Zおよび各X線照射角度方向βとに応じて変化させるのでX線管電流Io(Z,β,NI)で表すことができる。
乗算係数特定部308は、画像フィルタ適用によるノイズ低減分を考慮して撮像条件を算出し直すために、標準撮像条件におけるX線管電流Io(Z,β,NI)に乗算する乗算係数K(E,DFOVS)を特定する。
乗算係数K(E,DFOVS)は、被検体Hの表示視野サイズDFOVSの領域に対応する所定の画像サイズ(例えば512×512ピクセル)の断層像に画像フィルタIF(E,DFOVS)を適用した場合のノイズ低減度に依存し、ノイズ低減度が大きくなると小さくなる値を持つ。ノイズ低減度は、画像フィルタの適用前後の画像におけるノイズレベルの比で表すことができ、値が大きいほどノイズ低減の効果が大きい。また、ノイズ低減度は、適用する画像フィルタと、断層像の画像サイズに対する表示視野サイズ、すなわちピクセルサイズとに依存する。
そこで、例えば、断層像の画像サイズを一定として、どの画像フィルタとどの大きさの表示視野サイズとを組み合わせたときにノイズ低減度が幾らになるかを予め調べておく。そして、断層像を表示する際の表示視野サイズと、断層像に適用する画像フィルタとの各組合せにおいて、X線管電流Io(Z,β,NI)に乗算すべき乗算係数を求めておき、この各組合せとその組合せのときに最適な乗算係数とを対応付けた乗算係数テーブルを用意する。このようにすれば、この乗算係数テーブルを参照して、各条件に応じた最適な乗算係数を特定することができる。
本実施形態では、指定された画像フィルタ種類Eと設定された表示視野サイズDFOVSとから断層像に適用する画像フィルタが選択されるので、画像フィルタ種類Eと表示視野サイズDFOVSとの各組合せとその組合せのときに最適な乗算係数とを対応付けた乗算係数テーブル308aを用意する。乗算係数特定部308は、この乗算係数テーブル308aを参照して、指定された画像フィルタ種類Eおよび設定された表示視野サイズDFOVSに対応した乗算係数K(E,DFOVS)を選択して特定する。
図5は、乗算係数テーブルの一例を示す図である。乗算係数テーブル308aは、例えば図5に示すように、表示視野サイズとして設定可能な範囲を複数の範囲に段階的に分け、そのうち設定された表示視野サイズDFOVSが属する範囲と、指定された画像フィルタ種類Eとの組合せ毎に、乗算係数を対応付ける。図5に示す例では、図3の画像フィルタテーブル305aの例と同様、表示視野サイズ0〜50cmの範囲をR1〜R5の5つの範囲に段階的に分け、画像フィルタ種類Eを、Ea,Eb,Ecの3種類とした場合の例である。
乗算処理部309は、標準撮像条件に含まれるX線管電流Io(Z,β,NI)に、特定された乗算係数K(E,DFOVS)を乗算して、実際に設定すべきX線管電流I(Z,β,NI)を算出する。
ここで算出されたX線管電流I(Z,β,NI)と先に算出されたX線管電圧V(Z,β)とは、後述のスキャン制御部310に送られ、これにより撮像条件の設定が完了する。
スキャン制御部310は、設定された撮像条件に従って被検体Hをスキャンすべく、走査ガントリ20の制御コントローラ29に制御信号を送る。
画像再構成部311は、被検体Hをスキャンして収集された投影データPDを記憶装置7から読み出し、この投影データPDを逆投影処理してz方向の各位置Zにおける複数の断層像G(Z)を再構成する。また画像再構成部311は、複数の断層像G(Z)のうち、ユーザに指定された位置Z1での断層像G(Z1)上でユーザに指定された表示視野DFOV(表示視野サイズは通常、設定された表示視野サイズDFOVSと同じサイズが指定される)の部分断層像G(Z1,DFOV)を所定の画像サイズで作成する。
画像フィルタ処理部312は、作成された部分断層像G(Z1,DFOV)に、先に選択された画像フィルタIF(E,DFOVS)を適用して、画像フィルタ適用後の部分断層像G′(Z1,DFOV)を作成する。
画像表示制御部313は、上記した、複数の断層像G(Z)、断層像G(Z1)、部分断層像G(Z1,DFOV)、画像フィルタ適用後の部分断層像G′(Z1,DFOV)を適宜モニタ6に表示する。
これより、本実施形態にかかるX線CT装置100におけるX線自動露出機構による撮像処理について説明する。
図6は、本実施形態にかかるX線CT装置おけるX線自動露出機構による撮像処理の一例を示すフロー(flow)図である。
ステップ(step)S1では、スカウトスキャン(scout scan)を実施して、被検体Hのスカウト像を取得する。取得されたスカウト像は、ユーザが参照できるようモニタ6に表示される。
ステップS2では、ユーザからの入力情報に応じて、スキャン/リコンプロトコル(recon.
protocol)の設定を行う。具体的には、z方向の撮像範囲、スライス(slice)厚、目標ノイズレベル、X線管電圧、回転部15の1回転時間等を設定する。
ステップS3では、ユーザからの入力情報に応じて、複数の画像フィルタ種類の中から、再構成された断層像に適用する画像フィルタの画像フィルタ種類Eを指定する。
ステップS4では、ユーザからの入力情報に応じて、表示視野サイズDFOVSを設定する。
ステップS5では、指定された画像フィルタ種類Eと設定された表示視野サイズDFOVSとを基に、再構成された断層像に適用する画像フィルタIF(E,DFOVS)を選択するとともに、乗算係数K(E,DFOVS)を特定する。
例えば、指定された画像フィルタ種類EがEaであり、設定された表示視野サイズDFOVSが40cmである場合には、図4のIFm(Ea,R4)をマスクに用いる画像フィルタIF(Ea,R4)を適用する画像フィルタとして選択し、図5の乗算係数K(Ea,R4)(=0.6)を適用する乗算係数として選択する。また例えば、指定された画像フィルタ種類EがEaであり、設定された表示視野サイズDFOVSが15cmである場合には、図4のIFm(Ea,R2)をマスクに用いる画像フィルタIF(Ea,R2)を選択し、図5の乗算係数K(Ea,R2)(=0.8)を適用する乗算係数として選択する。
ステップS6では、設定された目標ノイズレベルNIと、スカウト像から得られる被検体のX線吸収量情報μ(Z,β)とを基に、標準撮像条件を算出する。標準撮像条件には、X線管電圧V(Z,β)とX線管電流Io(Z,β,NI)とが含まれる。
ステップS7では、X線管電流Io(Z,β,NI)に乗算係数K(E,DFOVS)を乗算して、設定すべきX線管電流I(Z,β,NI)を算出する。
ステップS8では、X線管電圧V(Z,β)およびX線管電流I(Z,β,NI)を含む撮像条件を設定する。
ステップS9では、設定された撮像条件にしたがって本スキャンを実施し、被検体Hの投影データPDを収集する。
ステップS10では、投影データPDを逆投影処理して、各位置Zにおける複数の断層像G(Z)を再構成する。そして、ユーザに指定された所定の位置Z1における断層像G(Z1)をモニタ6に表示する。
ステップS11では、断層像G(Z1)を基に、断層像G(Z1)上でユーザに指定された表示視野DFOVの部分断層像G(Z1,DFOV)を所定の画像サイズで作成する。なお、表示視野サイズは、設定された表示視野サイズDFOVSと同じである。
図7は、所定の表示視野に対応する部分断層像の一例を示す図である。例えば、設定された表示視野サイズDFOVSが40cmである場合には、図7に示すように、断層像G(Z1)上で指定されたサイズ40cmの表示視野DFOV1の部分断層像G(Z1,DFOV1)を作成する。また例えば、設定された表示視野サイズDFOVSが15cmである場合には、図7に示すように、断層像G(Z1)上で指定されたサイズ15cmの表示視野DFOV2の部分断層像G(Z1,DFOV2)を作成する。
ステップS12では、作成された部分断層像G(Z1,DFOV)に、先に選択された画像フィルタIF(E,DFOVS)を適用して、画像フィルタ適用後の部分断層像G′(Z1,DFOV)を作成する。
例えば、指定された画像フィルタ種類EがEaであり、設定された表示視野サイズDFOVSが40cmである場合には、図7に示すように、部分断層像G(Z1,DFOV1)にマスクIFm(Ea,R4)を用いる画像フィルタIF(Ea,R4)を適用する。また例えば、指定された画像フィルタ種類EがEaであり、設定された表示視野サイズDFOVSが15cmである場合には、図7に示すように、部分断層像G(Z1,DFOV2)にマスクIFm(Ea,R2)を用いる画像フィルタIF(Ea,R4)を適用する。
そして、このようにして作成された部分断層像G′(Z1,DFOV)をモニタ6に表示する。
以上、本実施形態によれば、再構成された断層像に適用する画像フィルタを予め設定してその画像フィルタ適用によるノイズ低減分を予測し、そのノイズ低減分を考慮して撮像条件を設定するので、断層像に画像フィルタを適用する場合でもユーザの期待するノイズレベルの断層像を得ることができる。
また、画像フィルタ適用によるノイズ低減度は、表示視野(DFOV)サイズに依存する。画像サイズすなわち画像のピクセル数は通常一定であるが、表示視野サイズが変わるとピクセルサイズも変わり、画像フィルタの効果が変化するからである。
本実施形態によれば、画像フィルタを適用する断層像の表示視野サイズも考慮して画像フィルタ適用によるノイズ低減度を特定するので、ユーザの期待するノイズレベルの断層像をより的確に得ることができる。また、これにより、必要な撮像条件を精度よく求めることができるので、必要以上の線量による被検体へのX線照射を抑えることができ、被検体の低被曝化に繋がる。
また、本実施形態によれば、複数の画像フィルタの中から、指定された画像フィルタ種類および設定された表示視野サイズと対応付けられた画像フィルタを、断層像に適用する画像フィルタとして選択するので、用意された複数の画像フィルタの中でノイズ低減度が最大となる画像フィルタを選択することができ、被検体の更なる低被曝化を実現できる。
また、本実施形態によれば、体軸方向における各位置と各X線照射角度方向における撮像条件を設定しているので、低被曝化の効果が大きい。
なお、本実施形態では、断層像に適用する画像フィルタを、重み係数をマトリクス状に配列してなるマスクを用いる画像フィルタとしているが、マスクを用いない画像フィルタであってもよい。
また、本実施形態では、それぞれが画像フィルタ種類と表示視野サイズの各組合せに対応付けられている複数の画像フィルタを用意しておき、その中から、指定された画像フィルタ種類と設定された表示視野サイズの組合せに対応する画像フィルタを選択している。しかし、例えば、それぞれが各画像フィルタ種類と対応付けられている複数の画像フィルタのみを用意しておき、その中から指定された画像フィルタ種類に対応する画像フィルタを選択してもよいし、また例えば、それぞれが各表示視野サイズに対応付けられている複数の画像フィルタのみを用意しておき、その中から設定された表示視野サイズに対応する画像フィルタを選択してもよい。
また、本実施形態では、X線自動露出機構により設定される撮像条件をX線管電流としているが、他にもヘリカルピッチ(helical pitch)、撮影時間、回転部の1回転時間(回転速度)、スライス厚、再構成関数、X線管電圧などとしてもよい。
本実施形態にかかるX線CT装置を示す構成図である。 X線自動露出機構による撮像処理に関わる部分の本装置のブロック図である。 画像フィルタテーブルの一例を示す図である。 マスクを用いる画像フィルタの一例を示す図である。 乗算係数テーブルの一例を示す図である。 本実施形態にかかるX線CT装置おけるX線自動露出機構による撮像処理の一例を示すフロー図である。 所定の表示視野に対応する部分断層像の一例を示す図である。
符号の説明
100 X線CT装置
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 寝台装置
12 テーブル
15 回転部
20 走査ガントリ
20a 本体部
21 X線管
22 X線コントローラ
23 コリメータ
24 X線検出器
25 DAS
26 回転部コントローラ
29 制御コントローラ
30 スリップリング
40 撮像対象
41 データ収集系
301 画像フィルタ種類指定部
302 表示視野サイズ設定部
303 目標ノイズレベル設定部
304 X線吸収量情報特定部
305 画像フィルタ選択部
305a 画像フィルタテーブル
306 撮像条件設定部
307 標準撮像条件算出部
308 乗算係数特定部
309 乗算係数テーブル
310 スキャン制御部
311 画像再構成部
312 画像フィルタ処理部
313 画像表示制御部
B 開口部

Claims (10)

  1. X線管およびX線検出器を有しており、前記X線管およびX線検出器を用いて被検体をスキャンすることにより投影データを収集するX線データ収集手段と、前記収集された投影データに基づいて断層像を再構成する再構成手段とを備えるX線CT装置であって、
    再構成された断層像に適用する所定の画像フィルタを特定する画像フィルタ特定手段と、
    断層像に前記所定の画像フィルタを適用した場合に予測されるノイズ低減度を特定するノイズ低減度特定手段と、
    目標ノイズレベルを設定する目標ノイズレベル設定手段と、
    前記被検体のX線吸収量を特定する情報と前記ノイズ低減度とに基づいて、前記所定の画像フィルタを適用した場合に前記目標ノイズレベルの画質となる断層像を得るための撮像条件を設定する撮像条件設定手段とをさらに備えるX線CT装置。
  2. 前記画像フィルタ特定手段は、複数の画像フィルタの中から、指定された画像フィルタ種類と対応付けられた画像フィルタを前記所定の画像フィルタとして選択する請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 表示視野(DFOV)サイズを設定する表示視野サイズ設定手段をさらに備えており、
    前記ノイズ低減度特定手段は、前記被検体の前記表示視野サイズの領域に対応する所定の画像サイズの断層像に前記所定の画像フィルタを適用した場合に予測されるノイズ低減度を特定しており、
    前記撮像条件設定手段は、画像サイズを前記所定の画像サイズにして前記所定の画像フィルタを適用した場合に前記目標ノイズレベルの画質となる断層像が前記体軸方向の各位置において得られる前記各位置における撮像条件を設定する請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記画像フィルタ特定手段は、複数の画像フィルタの中から、指定された画像フィルタ種類および前記設定された表示視野サイズと対応付けられた画像フィルタを前記所定の画像フィルタとして選択する請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記撮像条件は、X線管電流条件を含んでおり、
    前記撮像条件設定手段は、前記体軸方向の各位置における断層像が前記目標ノイズレベルの画質で再構成される撮像条件に含まれる前記各位置におけるX線管電流に前記ノイズ低減度に依存する係数を乗算することにより、設定すべきX線管電流条件を求める請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  6. 前記係数は、前記ノイズ低減度が大きくなると小さくなる請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記ノイズ低減度は、前記所定の画像フィルタの適用前後における画像のノイズレベルの比に基づいて規定される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  8. 前記情報は、前記被検体の前記各位置における各X線照射角度方向でのX線吸収量を特定する情報を含んでおり、
    前記各位置における撮像条件は、該各位置における各X線照射角度方向での撮像条件を有する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  9. 前記情報は、前記被検体のスカウト像または前記被検体の幾何学的特徴量である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  10. 前記所定の画像フィルタは、重み係数をマトリクス状に配列してなるマスクを用いる請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のX線CT装置。
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