JPWO2013157640A1 - シェルター、並びに、該シェルターを用いた天敵の飼育及び輸送方法 - Google Patents

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Abstract

容器内で大量に効率よく天敵を飼育する場合や天敵を輸送する場合においては、従来のシェルターの使用では充分な共食い防止は困難であることから、飼育中又は輸送中における共食い防止効果を上げる方法が求められている。天敵を飼育又は輸送するに際して使用されるセルロース繊維を含有しているシート状組成物(2)の集合体であるシェルター(1)並びに該シェルターを用いることを特徴とする天敵の飼育及び輸送方法を提供する。

Description

本発明は、捕食性節足動物である天敵、特に捕食性昆虫である天敵の飼育又は輸送に際して使用されるシェルターに関する。さらに、本発明は、該シェルターを用いた天敵の飼育方法、輸送方法に関する。
捕食性昆虫である天敵を利用して農作物を加害する害虫を防除するためには、該捕食性昆虫を大量に飼育することが必要になる。一般に、捕食性昆虫は飼育中に共食いにより個体数が減少することが多いことから、紙、籾殻、蕎麦殻等をシェルターとして用いて飼育する方法が推奨されてきた。また、特許文献1には、発泡プラスチックシェルターを用いて天敵を飼育する方法が記載されている。
日本国公開特許公報「特開平9−154436号(1997年6月17日公開)」
容器内で大量に効率よく天敵を飼育する場合や天敵を輸送する場合においては、従来のシェルターの使用では充分な共食い防止は困難であることから、飼育中又は輸送中における共食い防止効果を上げる方法が求められている。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、天敵を飼育又は輸送するに際して使用されるシェルターであって、セルロース繊維を含有しているシート状組成物の集合体であることを特徴とするシェルター、並びに、該シェルターを用いることを特徴とする天敵の飼育及び輸送方法を提供するものである。
本発明により、容器内で天敵の共食いを防止でき、大量に効率よく天敵を飼育又は輸送することができる。また、前記シェルターを用いることで、天敵を放飼する際、セルロース繊維を含有しているシート状組成物の集合体のまま或は該集合体から分離した前記シート状組成物を所望の場所へ設置又は処理することにより、簡便かつ効率的に天敵を放飼することができる。また、設置又は処理したシート状組成物の集合体又はシート状組成物は、作物収穫後などに廃棄する植物体と共に、焼却等の方法により簡便に処分することが可能であり、更には生分解され得るなど、環境面でも好ましい利点を有する。
本発明の一実施形態に係るシェルターの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る容器の外観を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明の便宜上、同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係るシェルター1の外観を示す斜視図である。図面中のx軸、y軸、z軸は、それぞれの図面における3次元空間における方向を規定している。なお、本明細書において、シェルターの「横」の長さとは図1におけるx軸方向の長さを指し、「縦」の長さとは図1におけるy軸方向の長さを指す。また、本明細書において、シート状組成物、又は、束ねられたシート状組成物(換言すれば、シェルター)の「厚さ」とは、図1におけるz軸方向の長さを指す。
シェルター1は、天敵を飼育または輸送するに際して使用されるシェルターであって、複数のシート状組成物2を束ねたものであり、シート状組成物2はセルロース繊維を含有している。換言すれば、シェルター1は、複数のシート状組成物2の集合体である。前記構成によれば、シート状組成物同士の隙間および/または該シート状組成物を構成しているセルロース繊維の隙間に飼育対象となる天敵が身を隠すことが可能となる。その結果、例えば天敵同士の接触機会が少なくなり、共食いの可能性を減少させることができる。
なお、本発明に係るシェルターにおいては、束ねられた各々のシート状組成物が天敵の移動の障壁となる。換言すれば、シート状組成物同士の隙間に隠れた天敵は、各々のシート状組成物によって隔離される。また、1枚1枚のシート状組成物の間に形成された隙間においては、シート状組成物が天敵の体に接触するため、狭い場所を好む天敵にとって好適な環境が形成されている。そのため、本発明に係るシェルターによれば、束ねられていない1枚の紙からなるシェルター又は発泡プラスチックからなるシェルターに比べて、より効果的に天敵同士の接触機会を少なくすることができる。
本明細書において「シート状組成物」とは薄い紙状に成形されたものを意図している。前記シート状組成物の1枚あたりの厚さは特に限定されないが、例えば50〜300μmである。
セルロース繊維を含有しているシート状組成物の素材は特に限定されないが、例えば、紙、バージンパルプ、再生パルプ及びセルロース不織布からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、紙及び/又はバージンパルプが望ましい。
セルロース繊維素材である紙としては、例えばティシュペーパー、キッチンタオル(キッチンペーパー又はキッチンロールとも呼ばれる)や動物用紙床材のようなバージンパルプを原料とした紙、新聞紙、コピー用紙、和紙、模造紙、ダンボール紙、藁半紙、トイレットペーパーなどが挙げられ、なかでも保湿性を有し表面に凹凸を有するものが好ましく、具体的にはバージンパルプを原料とした紙が好ましい。
セルロース繊維素材であるバージンパルプとしては、木材や非木材から直接作られた主に製紙用に用いるパルプが挙げられる。木材パルプとしては、例えば、モミ、マツ等の針葉樹林由来のN材や、ユーカリ、ポプラ等の広葉樹林由来のL材が挙げられる。非木材パルプとしては、例えば、ワラパルプ、バガスパルプ、ヨシパルプ、ケナフパルプ、クワパルプ等が挙げられる。これらのなかでも保湿性を有し、空隙を多く有するもの、表面に凹凸を有するものが好ましい。
セルロース繊維素材である再生パルプとしては、古紙や裁落のような回収紙を原料とした製紙用に用いるパルプが挙げられる。また、セルロース不織布としては、木材パルプ等のセルロース由来の繊維を接着剤或いは繊維自身の融着力により接合して作ったシート状の布が挙げられる。これらのなかでも保湿性を有し、空隙を多く有するもの、表面に凹凸を有するものが好ましい。
前記シート状組成物が保湿性を有していれば、天敵が好む湿度を提供することができるため、好ましい。また、前記シート状組成物が空隙を多く有している場合、および、表面に凹凸を有している場合には、天敵がより隠れやすいため、好ましい。なお、前記シート状組成物が「空隙を有している」とは、前記シート状組成物を構成しているセルロース繊維同士に隙間が生じ、シート状組成物の表面に小さな空隙が生じていることを意味する。
束ねるシート状組成物の枚数は、素材となる紙の種類、飼育又は輸送対象となる天敵の種類や数、使用する容器の種類や大きさ等に応じ適宜調整することができ、一概に決めることはできないが、好ましくは2〜100枚程度、より好ましくは10〜50枚程度、更に好ましくは15〜30枚程度である。但し、前記各種条件によっては、これら範囲外の枚数を選択することもできる。
また、束ねたシート状組成物は、任意の位置が少なくとも1箇所固定または圧着されていることが好ましい。前記構成により、飼育又は輸送対象となる天敵が身を隠すことが可能となるシート状組成物同士の隙間を、飼育から輸送の段階に至るまで維持することが可能となり好ましい。固定する手段は特に限定されるものではなく、例えばステープラー、紐、クリップなどを適宜使用できる。
本明細書において「圧着されている」とは、シート状組成物が前記ステープラー、紐、クリップ等の固定手段を用いずに束ねられている状態を意味する。例えば、前記シート状組成物の素材がバージンパルプまたは再生パルプである場合、ステープラー、紐、クリップ等の固定手段を用いずに、圧着された状態で束ねられていてもよい。上記「圧着されている」状態とは、例えば、重ねられたシート状組成物を裁断する際の圧力によって、複数枚のシート状組成物の任意の位置が密着した状態となっていることが意図される。
なお、シート状組成物において固定または圧着されている位置は、特に限定されず、シート状組成物の端部であってもよいし、中央であってもよい。
本発明に係るシェルターの形状は、本発明の目的に適合する限り特に限定されないが、例えば、複数の短冊状のシート状組成物の一端を固定したシェルターの使用が好ましい。短冊状のシート状組成物の大きさは、例えば縦1〜10cm、横1〜10cm程度のものが好ましい。それらを束ねた場合の厚さは、例えば0.5〜10cm程度のものが好ましく、0.5〜3cm程度のものがより好ましい。
本発明により飼育又は輸送される天敵は捕食性節足動物であり、例えば昆虫類、クモ類、ダニ類などが挙げられる。
前記昆虫類としては、例えばアカメガシワクダアザミウマ(Haplothrips brevitubus)、アリガタシマアザミウマ(Franklinothrips vespiformis)、シナクダアザミウマ(Haplothrips chinensis)のような捕食性アザミウマ類;タイリクヒメハナカメムシ(Orius strigicollis)、ナミヒメハナカメムシ(Orius sauteri)のような捕食性ハナカメムシ類;ヤマトクサカゲロウ(Chrysoperla carnea)、ニッポンクサカゲロウ(Chrysoperla nipponensis)、ヨツボシクサカゲロウ(Chrysopa pallens)のようなクサカゲロウ類;ナミテントウ(Harmonia axyridis)、ナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)、ヒメカメノコテントウ(Propylaea japonica)のようなテントウムシ類;アオゴミムシ(Chlaenius pallipes)、オオアトボシアオゴミムシ(Chlaenius micans)のようなゴミムシ類;オオハサミムシ(Labidura riparia)のようなハサミムシ類;などが挙げられる。
前記クモ類としては、例えばアダンソンハエトリ(Hasarius adansoni)、チャスジハエトリ(Plexippus paykulli)、シラヒゲハエトリ(Menemerus brachygnathus)のようなハエトリグモ類;ウヅキコモリグモ(Pardosa astrigera)、キクヅキコモリグモ(Pardosa pseudoannulata)、キバラコモリグモ(Pirata subpiraticus)のようなコモリグモ類;などが挙げられる。
前記ダニ類としては、例えばチリカブリダニ(Phytoseiulus persimilis)、ミヤコカブリダニ(Neoseiulus californicus)、ククメリスカブリダニ(Neoseiulus cucumeris)、スワルスキーカブリダニ(Amblyseius swirskii)、ケナガカブリダニ(Neoseiulus womersleyi)、リモニカスカブリダニ(Amblydromalus limonicus)、キイカブリダニ(Gynaeseius liturivorus)、ヘヤカブリダニ(Neoseiulus barkeri)、ディジェネランスカブリダニ(Iphiseius degenerans)のようなカブリダニ類;などが挙げられる。
本発明の飼育方法は、通常の飼育方法(例えば、湯嶋健ら編、日本植物防疫協会発行「昆虫の飼育法」を参照)にしたがって天敵を飼育する際に、飼育場所にシェルターとして少なくとも1つのシート状組成物の束を設置することによりなされる。用いられるシェルターの量は、天敵の種類や数などにより異なるが、好ましくは飼育容器の5〜100容量%程度(資材間の空隙を含む)を占めるようシェルターを設置又は充填する。但し、前記各種条件によっては、これら範囲外の量を選択することもできる。
具体的な操作例としては、飼育容器中に、天敵である捕食性節足動物、例えば捕食性昆虫の卵であれば、飼育容器 250ml当り2〜1400個、好ましくは500〜900個を放し(処理し)、適宜給餌する方法が挙げられる。餌としては、飼育対象となる天敵の種類や数などに応じ、適当なものを選択することができるが、例えば植物の花粉、動物性タンパク質、節足動物の卵や幼虫や成虫などが挙げられる。その一例として、捕食性節足動物がアカメガシワクダアザミウマである場合には、鱗翅目昆虫の卵などを用いることができる。
本発明の輸送方法としては、例えば、天敵である捕食性節足動物の輸送容器に本発明に係るシェルターを設置又は充填しておき、そこに該節足動物、さらに、必要によりその餌を詰めればよい。紙束シェルターの設置又は充填方法、或は、天敵や餌の処理又は使用方法は、前述した天敵の飼育方法の場合と同様である。また、飼育容器を輸送時にそのまま使用することも可能である。図2は、本発明の一実施形態に係る容器3の外観を示す斜視図である。容器3の内部にはシェルター1が設置又は充填されている。
次に、本発明の方法の望ましい実施形態のいくつかを例示するが、これらは本発明を限定するものではない。
<1>天敵を飼育または輸送するに際して使用されるシェルターであって、セルロース繊維を含有しているシート状組成物の集合体であることを特徴とするシェルター。
<2>前記シェルターが、複数の前記シート状組成物を束ねたものであり、束ねた前記シート状組成物の任意の位置が少なくとも1箇所固定または圧着されていることを特徴とする<1>に記載のシェルター。
<3>前記シェルターが、2〜100枚の前記シート状組成物を束ねたものであることを特徴とする<2>に記載のシェルター。
<4>前記シェルターの形状が、複数の短冊状の前記シート状組成物の一端を固定したものであることを特徴とする<1>に記載のシェルター。
<5>前記短冊状のシート状組成物の大きさが、縦1〜10cm、横1〜10cmであり、それらを束ねた厚さが0.5〜10cmであることを特徴とする<4>に記載のシェルター。
<6>前記シート状組成物が、紙、バージンパルプ、再生パルプ及びセルロース不織布からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする<1>に記載のシェルター。
<7>前記シート状組成物が、紙及びバージンパルプのうちの少なくとも1種であることを特徴とする<1>に記載のシェルター。
<8>前記シート状組成物が、紙であることを特徴とする<1>に記載のシェルター。
<9>天敵を飼育または輸送するに際して使用される容器であって、<1>に記載のシェルターが、容器の5〜100容量%(資材間の空隙を含む)の割合で設置又は充填されていることを特徴とする容器。
<10><1>に記載のシェルターを使用することを特徴とする天敵の飼育方法。
<11><1>に記載のシェルターを使用することを特徴とする天敵の輸送方法。
また、本発明は以下のように構成することも可能である。
(1)天敵を飼育するに際して、セルロース繊維束シェルターを用いることを特徴とする天敵の飼育方法。
(2)セルロース繊維束シェルターが複数のセルロース繊維を束ねたものであり、束ねたセルロース繊維の任意の位置が少なくとも1箇所固定されている、(1)記載の天敵の飼育方法。
(3)セルロース繊維束シェルターが2〜100枚のセルロース繊維を束ねたものである、(2)記載の天敵の飼育方法。
(4)セルロース繊維束シェルターの形状が、複数の短冊状のセルロース繊維の一端を固定したものである、(1)記載の天敵の飼育方法。
(5)短冊状のセルロース繊維の大きさが縦1〜10cm、横1〜10cmであり、それらを束ねた厚さが0.5〜10cmである、(4)記載の天敵の飼育方法。
(6)セルロース繊維束シェルターを、飼育容器の5〜100容量%(資材間の空隙を含む)の割合で設置又は充填する、(1)〜(5)記載の天敵の飼育方法。
(7)天敵を輸送するに際して、セルロース繊維束シェルターを用いることを特徴とする天敵の輸送方法。
(8)セルロース繊維束シェルターが複数のセルロース繊維を束ねたものであり、束ねたセルロース繊維の任意の位置が少なくとも1箇所固定されている、(7)記載の天敵の輸送方法。
(9)セルロース繊維束シェルターが2〜100枚のセルロース繊維を束ねたものである、(8)記載の天敵の輸送方法。
(10)セルロース繊維束シェルターの形状が、複数の短冊状のセルロース繊維の一端を固定したものである、(7)記載の天敵の輸送方法。
(11)短冊状のセルロース繊維の大きさが縦1〜10cm、横1〜10cmであり、それらを束ねた厚さが0.5〜10cmである、(10)記載の天敵の輸送方法。
(12)セルロース繊維束シェルターを、輸送容器の5〜100容量%(資材間の空隙を含む)の割合で設置又は充填する、(7)〜(11)記載の天敵の輸送方法。
(13)セルロース繊維が紙、バージンパルプ、再生パルプ及びセルロース不織布からなる群から選択される少なくとも1種である(1)〜(6)記載の方法。
(14)セルロース繊維が紙である(1)〜(6)記載の方法。
(15)セルロース繊維がバージンパルプを原料とした紙である(1)〜(6)記載の方法。
(16)セルロース繊維が紙、バージンパルプ、再生パルプ及びセルロース不織布からなる群から選択される少なくとも1種である(7)〜(12)記載の方法。
(17)セルロース繊維が紙である(7)〜(12)記載の方法。
(18)セルロース繊維がバージンパルプを原料とした紙である(7)〜(12)記載の方法。
本発明をより詳しく述べるために、以下に実施例を記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。なお、本実施例で使用された動物用紙床材は、複数の短冊状の動物用紙床材が圧着されて束ねられているものである。
<実施例1>
250ml容量のポリスチレンカップ内に、キッチンタオル(王子ネピア株式会社製;バージンパルプを原料とした紙)で作った、縦3cm×横7cmの短冊20枚(厚さ約1cm)の一端をステープラーで固定した紙束シェルターを1つ(10容量%程度:空隙も含む体積)入れた。さらに、水をしみ込ませた綿(直径2cm×2cm×0.5cm)1個をプラスチックシャーレに入れて容器内に設置した。該ポリスチレンカップ内にアカメガシワクダアザミウマの卵700個を放し、餌としてスジコナマダラメイガ卵を与えた。餌は飼育中適宜補給した。15日後に生存虫数を数え、生存率を求めた。試験は6又は10回反復実施し、その平均生存率を第1表に示す。比較のために、濾紙(直径9cm)を波状に折ったもの、直径5mmのポリスチレンフォーム、バーミキュライトの各々をシェルターとして用いた場合およびシェルターを入れなかった場合の平均生存率も合わせて示す。
Figure 2013157640
Tukeyの方法(p<0.05)で評価した結果、本発明区の平均生存率と比較区の平均生存率に有意差があることが統計学上確認された。
<実施例2>
250ml容量のポリスチレンカップ内に、キッチンタオル(王子ネピア株式会社製)で作った、縦3cm×横7cmの短冊20枚(厚さ約1cm)の一端をステープラーで固定した紙束シェルターを1つ(10容量%程度:空隙も含む体積)または縦1cm×横2cm程度の短冊状の動物用紙床材(商品名ごきげん快適マット(ジェックス株式会社製))20ml(10容量%程度:空隙も含む体積)を入れた。さらに、水をしみ込ませた綿(直径2cm×2cm×0.5cm)1個をプラスチックシャーレに入れて容器内に設置した。該ポリスチレンカップ内にアカメガシワクダアザミウマの卵100個を放し、餌としてスジコナマダラメイガ卵を与えた。餌は飼育中適宜補給した。23日後に生存虫数を数え、生存率を求めた。試験は6回反復実施し、その平均生存率を第2表に示す。比較のために、バーミキュライトをシェルターとして用いた場合の平均生存率も合わせて示す。
Figure 2013157640
Tukeyの方法(p<0.05)で評価した結果、本発明区の平均生存率と比較区の平均生存率に有意差があることが統計学上確認された。
<実施例3>
250ml容量のポリスチレンカップ内に、キッチンタオル(王子ネピア株式会社製)で作った、縦3cm×横7cmの短冊20枚(厚さ約1cm)の一端をステープラーで固定した紙束シェルターを3つ(25容量%程度:空隙も含む体積)入れた。該ポリスチレンカップ内にニッポンクサカゲロウの1齢幼虫、2齢幼虫、3齢幼虫を各4頭(計12頭)ずつ放し、餌としてスジコナマダラメイガ卵を与えた。餌は飼育中適宜補給した。12日後に生存虫数を数え、生存率を求めた。試験は3回反復実施し、その平均生存率を第3表に示す。比較のために、シェルターを入れなかった場合の平均生存率も合わせて示す。
Figure 2013157640
t検定(p<0.01)で評価した結果、本発明区の平均生存率と比較区の平均生存率に有意差があることが統計学上確認された。
<実施例4>
250ml容量のポリスチレンカップ内に、キッチンタオル(王子ネピア株式会社製)で作った、縦3cm×横7cmの短冊20枚(厚さ約1cm)の一端をステープラーで固定した紙束シェルターを3つ(25容量%程度:空隙も含む体積)入れた。該ポリスチレンカップ内にタイリクヒメハナカメムシの1齢幼虫、3齢幼虫、5齢幼虫を各4頭ずつ放し、餌としてスジコナマダラメイガ卵を与えた。餌は飼育中適宜補給した。10日後に生存虫数を数え、生存率を求めた。試験は3回反復実施し、その平均生存率を第4表に示す。比較のために、シェルターを入れなかった場合の平均生存率も合わせて示す。
Figure 2013157640
t検定(p<0.01)で評価した結果、本発明区の平均生存率と比較区の平均生存率に有意差があることが統計学上確認された。
<実施例5>
500ml容量のポリエチレンボトル内に、キッチンタオル(王子ネピア株式会社製)で作った、縦3cm×横7cmの短冊20枚(厚さ約1cm)の一端をステープラーで固定した紙束シェルターを5つ(20容量%程度:空隙も含む体積)またはおよび縦1cm×横2cm程度の短冊状の動物用紙床材(商品名ごきげん快適マット(ジェックス株式会社製))100ml(10容量%程度:空隙も含む体積)を入れた。該ポリエチレンボトル内にアカメガシワクダアザミウマの成虫100頭を放した。輸送を模して常温に放置1日後に生存虫数を数え、生存率を求めた。試験は4回反復実施し、その平均生存率を第5表に示す。比較のために、バーミキュライトをシェルターとして用いた場合の平均生存率も合わせて示す。
Figure 2013157640
Tukeyの方法(p<0.05)で評価した結果、本発明区の平均生存率と比較区の平均生存率に有意差があることが統計学上確認された。
本発明のシェルター、飼育方法及び輸送方法により、天敵の効率的な飼育及び輸送が可能となる。
1 シェルター
2 シート状組成物
3 容器

Claims (11)

  1. 天敵を飼育または輸送するに際して使用されるシェルターであって、セルロース繊維を含有しているシート状組成物の集合体であることを特徴とするシェルター。
  2. 前記シェルターが、複数の前記シート状組成物を束ねたものであり、束ねた前記シート状組成物の任意の位置が少なくとも1箇所固定または圧着されていることを特徴とする請求項1に記載のシェルター。
  3. 前記シェルターが、2〜100枚の前記シート状組成物を束ねたものであることを特徴とする請求項2に記載のシェルター。
  4. 前記シェルターの形状が、複数の短冊状の前記シート状組成物の一端を固定したものであることを特徴とする請求項1に記載のシェルター。
  5. 前記短冊状のシート状組成物の大きさが、縦1〜10cm、横1〜10cmであり、それらを束ねた厚さが0.5〜10cmであることを特徴とする請求項4に記載のシェルター。
  6. 前記シート状組成物が、紙、バージンパルプ、再生パルプ及びセルロース不織布からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のシェルター。
  7. 前記シート状組成物が、紙であることを特徴とする請求項1に記載のシェルター。
  8. 前記シート状組成物がバージンパルプを原料とした紙であることを特徴とする請求項1に記載のシェルター。
  9. 天敵を飼育または輸送するに際して使用される容器であって、
    請求項1に記載のシェルターが、容器の5〜100容量%(資材間の空隙を含む)の割合で設置又は充填されていることを特徴とする容器。
  10. 請求項1に記載のシェルターを使用することを特徴とする天敵の飼育方法。
  11. 請求項1に記載のシェルターを使用することを特徴とする天敵の輸送方法。
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